JP2022065312A - プレハブ住宅用パネル及びそれを備えたプレハブ住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易組立式のプレハブ住宅において、製造コストの高騰を招くことなくパネルの防水性・耐候性を高いものとする。【解決手段】プレハブ住宅用の壁パネル3において、その端面の厚さ方向中央位置に連結溝31aが形成され、それらに連結突条部材370が嵌合することで壁パネル3とフレーム側又はパネル3,3同士の連結が補強され、パネル本体30の外面板38に防水性素材の外皮体39が設けられ、外皮体39が端縁側を外面板38の端縁線位置で直角に屈曲してパネル本体30の端面に密着しながら連結溝31aに続く角部でさらに内側に屈曲しており、連結突条部材370が連結溝31aに嵌合して側面を外皮体39端縁部に密着することで、パネルの防水構造及び建物の内外液密構造を形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、プレハブ住宅用パネル及びそれを備えたプレハブ住宅に関し、殊に、建物の骨格をなすフレームに壁パネル又は屋根パネルとして付設されてプレハブ住宅の外側部分を構成するプレハブ住宅用パネル、及びそれを備えた簡易組立式のプレハブ住宅に関する。
プレハブ式の簡易住宅としては、特開平11-30050号公報や特開2016-37816号公報に記載されているように、建物の骨格をなすフレームと床パネル・壁パネル・屋根パネル等の統一規格による構成部材を現地に運搬して組立てるタイプのものが知られており、トラック等で一式の部材を運搬してから比較的短時間で組立て・解体ができることから、災害時の緊急避難用や別荘・離れ、或いは感染症流行時の臨時的な病棟・外来棟などの用途に利用されている。
このように統一規格によるフレームとパネルを組み合わせるだけで1棟の住宅を構成する方式を採用したことで、専門的技術や専用機材がなくても基礎の上で組立て・解体が比較的容易に行えるようになるため、様々な状況において比較的短時間で対応しやすいものとなる。しかし、パネルをフレームに取付けるにはパネルの上下左右の端面側をフレームにボルトで固定する手間を要することになる。また、基礎の上に建物を組み立てる作業自体は比較的容易であるが、現地において新たに基礎を設けるには、建物全重量を安定して支持できる堅固な構造と正確な水平面を確保するための専門的技術や特殊な機材が必要となり、建物全体の完成及び撤去の完了までにはある程度の手間と時間を要していた。
この問題に対し、特開2018-127891号公報には、フレーム構造にパネルを着脱自在に取付けるプレハブ簡易住宅であって、壁パネルの上下左右の端面に連結溝が長手方向に各々形成されているとともに、フレームのパネル端面が接する側面に前記連結溝に嵌合される弾性体からなる連結突条が長手方向に設けられており、これに加え、土台フレームの少なくとも四隅を下から支える支持脚が上下動可能なジャッキ機能を有してなるものが提案されている。
このように、パネルの上下左右端面の長手方向に形成された連結溝に連結突条を嵌合しながらパネルの連結作業を行う方式を採用したことで、比較的容易にパネル端面側の連結を完了させながらその連結部分の気・液密性を高めることができ、土台フレームを支える支持脚にジャッキ機能を設けたことで、傾斜地であっても土台フレームによる基礎を短時間で水平に設けることができる。
しかしながら、前述した技術におけるパネルは、製造コストの低廉化及び建物の軽量化の観点から、木材による枠体の前後両面側にベニヤ板を貼付してなるものが通常であるところ、その外面側の防水性・耐候性の確保が難しいことが知られており、パネルの外面及び上下左右端面に防水塗装を施した場合でも、時間の経過により防水機能が低下してベニヤの表板や骨組みの木材が腐食・劣化しやすくなるという問題点があった。
特開平11-30050号公報 特開2016-37816号公報 特開2018-127891号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、簡易組立式のプレハブ住宅について、製造コストの高騰を招くことなくパネルの防水性・耐候性を高いものとすることを課題とする。
そこで、本発明は、プレハブ住宅の骨格をなすフレームにパネルを付設されて住宅外周面又は/及び屋根面を形成しながら内外空間を区画する正面視方形のプレハブ住宅用のパネルにおいて、その少なくとも左右の端面の厚さ方向中央位置に長手方向に亘って連結溝が形成され、フレームの側面に長手方向に亘って設けた連結突条部材又は並列するパネル間でパネル端面の長手方向に沿って介装される連結部材が、前記連結溝に挿入されて嵌合することでパネルとフレーム又はパネル同士の連結を補強するものとされ、そのパネル本体の外面板の表面を総て覆うようにシート状又は板状の防水性素材からなる外皮体が設けられて防水層を形成しており、その外皮体は端縁側が外面板の少なくとも左右の端縁線の位置で直角に屈曲してパネル本体の端面に密着しているとともに連結溝に続く角部でさらに内側に屈曲して連結溝の内側面に沿うように設けられており、プレハブ住宅の組立て時に、連結突条部材又は連結部材が連結溝に嵌合してその側面が外皮体の端縁部に密着することで、その部分にパネルの防水構造及び建物の内外気・液密構造を形成する、ことを特徴とするものとした。
このように、プレハブ住宅用パネルの外側面に防水性素材による外皮体を設けるとともにその端縁側をパネル本体の端面に折り曲げながら連結溝の中まで設けたものとして、その連結溝に連結突条部材を嵌合させることでその部分にパネル自体の防水構造とパネル内外の液密構造を形成してその連結溝よりも内側部分に水が侵入するのを防止可能なものとなるため、低コストでパネルの防水性と耐候性を確保することができる。
また、この場合、その連結溝内に折り曲げられた外皮体の端縁部は、鈍角に折り曲げられて連結溝の内側面に接しない浮いた状態となっており、連結突条部材又は連結部材が連結溝に嵌合することで、前記端縁部が連結突条部材の側面に密着する、ことを特徴としたものとすれば、連結溝内で高い防水構造・液密構造が形成されやすいものとなる。
さらに、上述したプレハブ住宅用パネルにおいて、その外皮体は、パネル本体の外面板に粘着剤又は接着剤で剥離可能な状態で貼着されており、その貼着部分を引き剥がすことにより外皮体の交換作業を行えるものとされている、ことを特徴としたものとすれば、太陽光等で劣化した外皮体の部分だけを交換すれば、パネル全体としては長期間に亘って高い耐久性と審美性を確保することができる。
さらにまた、上述したプレハブ住宅用パネルにおいて、そのパネル本体の外面板から内面側まで貫通して正面視方形に切り欠かれて窓を形成するための窓開口部では、その外皮体が、窓開口部の位置に対応した位置に外皮開口部が形成されているとともに、外面板の表面から窓開口部に続く角部分で所定深さまで折曲げられてなる折曲挿入片が外皮開口部の縦横4辺総てに亘って設けられており、正面視方形の枠体を窓開口部に外側から嵌め込むことで、折曲挿入片が窓開口部の内側面に密着した状態で枠体との間に挟み込まれて防水構造を形成する、ことを特徴としたものとすれば外皮体による防水機能をパネルの窓部分でも発揮させることができる。
加えて、上述したプレハブ住宅用パネルにおいて、その外皮体の内側面にはアルミ素材による光線反射層が設けられている、ことを特徴としたものとすれば、劣化の原因となる紫外線を遮断してパネルの耐候性が高められることに加え、遠赤外線の反射面を形成することで、冷暖房効率に優れたプレハブ住宅を実現することができる。
また加えて、上述したプレハブ住宅用パネルは、正面視縦長長方形の外壁用の壁パネルであって、その上下左右の各端面に連結溝が形成されており、プレハブ住宅の組立て時にその総ての連結溝に連結突条部材又は連結部材が嵌合される、ことを特徴としたものとすれば、その4辺総てが連結状態を補強されながら優れた内外気・液密性を確保可能なものとなる。
或いは、上述したプレハブ住宅用パネルは、正面視縦長長方形の屋根パネルであって、前記外皮体は鋼板からなりその左右の端縁側をパネル本体の左右の端面に折り曲げられているとともにその端縁部を連結溝に挿入している、ことを特徴としたものとすれば、簡易な構成であっても耐久性と内外気・液密性に優れた屋根を構築することができる。
そして、上述したプレハブ住宅用パネルを外壁材又は/及び屋根材としてフレームに付設してなる簡易組立て式のプレハブ住宅として提供すれば、様々なニーズに対応しながら短時間でプレハブ住宅の設営と撤去が行えるものとなる。
パネルの外側面に防水性素材による外皮体を設けるとともにその端縁側をパネルの端縁側に折り曲げて連結溝の中まで挿入したものとして、その連結溝に連結突条部材又は連結部材を嵌合させる方式とした本発明によると、低コストでパネルの防水性と耐候性を高めることが可能となる。
本発明における実施の形態のプレハブ住宅の正面図である。 図1のプレハブ住宅に用いる壁パネルの分解正面図である。 図2の壁パネルの構造を説明するために拡大した部分縦断端面図であって、(A)はパネル本体の外側面に外皮体を付設する前の状態、(B)は外皮体を付設した状態、(C)は(B)の壁パネルの連結溝にフレームの連結突条部材を嵌合させた状態である。 (A)は図3(C)の壁パネルの連結状態において窓枠を窓開口部に嵌め込む前の状態を示す窓開口部の位置で切断した縦断面図、(B)は(A)の状態から窓枠を嵌め込んだ状態を示す縦断面図、(C)は(B)のA-A線に沿う位置で切断した断面図である。 (A)は図4(B)の窓開口部に開閉窓を装着した状態を示す縦断面図、(B)は(A)のB-B線に沿う位置で切断した断面図である。 (A)は屋根パネルの連結部分の構成を示す部分縦断面図、(B)は(A)の屋根パネルの側端面同士を連結した状態を示す部分縦断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本実施の形態であるプレハブ住宅1の正面図である。このプレハブ住宅1は、アルミ等の金属製で中空角柱状の横材3aを複数本方形状に連結した基礎フレームの下側を複数本の鋼製束8で支持するとともに基礎フレーム内周側に図示しない複数枚の床パネルを敷設してなる基礎部の上に、前記同様の角柱状の柱材3bを所定間隔で複数本立設し、その間に複数枚の壁パネル3とドアパネル6を挿設することで外壁体を形成して、さらにその上に複数本の横材3a、三角パネル7を介在させながら複数枚の屋根パネル5を葺いてなるものである。
このプレハブ住宅1は、災害避難時の簡易的な仮設住宅や短期的な別荘、臨時的な建屋としての使用に適したものであり、専門的な技術や専用の器具・機材がなくても、短時間で設営と解体が行われる点を特徴としており、各パネルが約30mmの厚さに統一された軽量な部材であり総てのパネルを完全に平積みできることから、不使用時の収納性と可搬性にも優れており、災害用の備蓄資材としても好適なものである。
図2は、その壁パネル3の分解正面図を示している。この壁パネル3は、角柱状の木材を格子状に組み上げたパネルフレーム31の窓部分になる窓開口部320を除く空間を埋めるように硬質発泡樹脂による複数枚の断熱材310a,310bを配設されており、その表裏に図示しない内面板37と外面板38が貼付されてパネル本体30を構成しており、そのパネル本体30の外面側に薄板状の防水性素材からなる外皮体39が設けられたことで防水層を形成している。
また、パネル本体30の上下左右4辺を構成する各端面の厚さ方向中央位置には、長手方向に亘って所定深さ・幅を有した連結溝31a,31b,31c,31dが形成されており、プレハブ住宅1のフレームを構成する横材3a又は柱材3bの側面に長手方向に亘って設けた連結突条部材370(図3(C)参照)又は並列するパネル3,3間でパネル端面の長手方向に沿って介装される連結部材380(図6(B)参照)が、その連結溝31a,31b,31c,31dに挿入されて嵌合することで、壁パネル3とフレーム側又はパネル3同士の連結を補強するようになっている。
そして、その外皮体39は、図3(A)に示すようにその端縁側が外面板38の上下左右4辺を構成する端縁線の位置で直角に屈曲しており、図3(B)に示すようにパネル本体30の端面に密着しているとともに連結溝31a,31b,31c,31dに続く各角部でその端縁部390a,390b,390c,390dがさらに内側に屈曲して連結溝31a,31b,31c,31dの内側面に沿うように配置されている。
これにより、プレハブ住宅1の組立て時において、連結突条部材370又は連結部材380が連結溝31a,31b,31c,31dに嵌合する際に、図3(C)に示すようにその側面が外皮体39の端縁部390a,390b,390c,390dに密着することで、その部分に防水構造及び気・液密構造を形成するようになっており、この点が本発明における最大の特徴部分となっている。
このように、プレハブ住宅用の壁パネル3の外側面に防水性素材による外皮体39を設けるとともに、その4辺の端縁側をパネル本体30の端面に折り曲げながら連結溝の中まで挿入するように設けて、端縁部を挿入した連結溝に連結突条部材370、連結部材380を嵌合させることにより、その部分にパネル自体の防水構造と建物内外の気・液密構造を形成して、その連結溝よりも内側部分に水と空気が侵入するのを防止できるため、低コストでパネルの防水性と耐候性を高めながら冷暖房効率に優れたプレハブ住宅を構築することができる。
尚、連結突条部材370、連結部材380は、連結部分の密閉性を高める観点から、その素材をシリコンゴム等の軟質ゴム製として、その先端側が連結溝31a,31b,31c,31dの底面に当たった嵌合時に、厚さ方向に湾曲して溝内側面に密着する構造を有したものが好ましい。また、板状の外皮体39としては、防水性に優れた合成樹脂からなる0.5~1.0mm程度の薄板を想定しているが、強度・耐候性の高さの観点からポリカーボネート薄板材が好適である。一方、製造上の容易さとコストの低廉化を重視する場合は、合成樹脂薄板の代わりに防水性のシート材を用いても良い。
また、外皮体39の連結溝31a,31b,31c,31d内に折り曲げられて挿入される端縁部390a,390b,390c,390dは、図3(B)に示す端縁部390aのように、先端側を鈍角に折り曲げられて連結溝31aの内側面に接しない浮いた状態にしてもよい。これにより、図3(C)に示すように連結突条部材370が嵌合することで、その端縁部390aの先端側が連結突条部材370の側面に弾性的に密着する状態となるため、緩い嵌合状態であっても連結溝31a内で気・液密構造を形成しやすいものとなる。
さらに、その外皮体39の内側面に、アルミ素材(アルミ蒸着による鏡面の形成等)による光線反射層が設けても良い。これにより、劣化の主因となる紫外線を遮断してパネルの耐候性が高められることに加え、遠赤外線の反射面を形成することで、冷暖房効率に優れたプレハブ住宅を実現することができる。
さらにまた、パネル本体30の外面板38に外皮体39を貼り付ける場合、外面板38表面に粘着剤又は接着剤で剥離可能な状態にて貼着することが好ましい。これにより、経年使用等で外皮体30が劣化して防水性が低下した場合においても、外皮体39を引き剥がして交換する作業が容易に行えるものとなり、壁パネル3として長期間に亘って高い耐久性を確保しやすいものとなる。尚、外皮体39の端縁部390a,390b,390c,390dが連結溝31a,31b,31c,31d浮いた状態にした場合は、外皮体39を引き剥がす作業が一層容易なものとなる。
ところで、上述したように、防水性を有した外皮体39を壁パネル3外面側に設けることにより、プレハブ住宅1における外周側の防水機能を確保することは可能なものとなるが、その壁パネル3に窓を設ける際には、その開口部分の防水性の確保が問題となりやすい。
本実施の形態においては、そのパネル本体30の外面板38から内面板37側まで貫通して正面視方形に切り欠かれて窓を形成するための窓開口部320が形成されており、壁パネル3の外面を覆う外皮体39は、図2に示したように窓開口部320の位置に対応する位置に外皮開口部391を備えているとともに、外面板38の表面から窓開口部320内側面に続く角部分で所定深さまで折曲げられる折曲挿入片391a,391b,391c,391dが、外皮開口部391の縦横4辺総てに亘って設けられている。
そして、図4(B)に示すように、正面視方形の枠体395を外側から窓開口部320に嵌め込むことで、折曲挿入片391a,391b,391c,391dが、窓開口部320の内側面に密着した状態で挟み込まれて防水構造を形成する構成となっており、これにより、外皮体39による防水機能を壁パネル3の窓部分でも確保することができる。
尚、その枠体395は、防水性・耐候性に優れた合成樹脂素材で成形して作成することが好ましく、図4(B)に示すように、その下向き及び上向きの内側面の端部側に、開閉窓396の軸金具396d(図5参照)を挿入する軸穴395aを各々設けると良い。これにより、図5(A)に示すように、これと開閉窓396側の軸穴396aに軸金具396dを介装しながら開閉窓396を枠体395に装着することができる。
また、図5(B)の横断面図に示すように、開閉窓396の軸金具396d寄りの縦方向の端面側を、面取りにより横断面弧状に形成して所定間隔で係止溝を設け、それに枠体395の一部に設けた樹脂製の爪が噛合するようにすれば、開閉窓396の開き角度を複数段階で係止して固定することができる。尚、開閉窓396においては、軽量化と断熱性確保の観点から、1.0mm厚程度のアクリル薄板やポリカーボネート薄板等による透明樹脂板399を二重に設けることが推奨される。
図6は、本実施の形態における屋根パネル5の接続する端部側の詳細な構造を示したものである。この屋根パネル5は、正面視縦長長方形の部材からなり、そのパネル本体51の構造自体は壁パネル3のものとほぼ共通しているが、その外皮体50は耐久性確保の観点からガルバリウム鋼板(登録商標)等の鋼板からなるものであり、その左右の端縁側をパネル本体51の左右の両端面に向かって直角に折り曲げられているとともに、その端縁部50b先端側を連結溝51b内に挿入して側面に密着するように屈曲してなるものとしており、これにより、耐久性と内外液密性に優れた屋根を構築可能としている。
そして、斯かる屋根パネル5においては、その外皮体50の左右端縁側は、パネル本体51の端縁側で直角に立ち上がってから水平方向に直角に屈曲し、さらに180度折り返した後、下方向に直角に屈曲してパネル本体51の端面に達する形状とされており、外皮体50上面の左右両端側に鈎状の折り返し部50aを備えている点を特徴としている。
この折り返し部50aは、図6(B)に示すように、屋根パネル5,5同士の連結を行う際に、その折り返し部50a,50a同士を断面下向きC字状で棟から軒方向に延びるレール状の構造を備えた連結金具500内に挿入されることで連結するようになっており、対向した連結溝51b,51cで形成される空間内において、上述した連結突条部材370を2つ底面側で貼り合わせた構造の連結突条380(壁パネル3,3同士の連結用と同一)を嵌合されることも相俟って、優れた防水機能・内外気・液密機能を発揮するようになっている。
以上、述べたように、簡易組立式のプレハブ住宅について、本発明により、製造コストの高騰を招くことなく、パネルの防水性・耐候性を高いものとすることができた。
1 プレハブ住宅、3 壁パネル、5 屋根パネル、30,51 パネル本体、31a,31b,31c,31d,51b,51c 連結溝、38 外面板、39,50 外皮体、50b,390a,390b,390c,390d 先端部、320 窓開口部、391a,391b,391c,391d 折曲挿入片、395 枠体、396 開閉窓

Claims (8)

  1. プレハブ住宅の骨格をなすフレームに付設されて住宅外周面又は/及び屋根面を形成しながら内外空間を区画する正面視方形のプレハブ住宅用のパネルにおいて、その少なくとも左右の端面の厚さ方向中央位置に長手方向に亘って連結溝が形成され、前記フレームの側面に長手方向に亘って設けた連結突条部材又は並列する前記パネル間でパネル端面の長手方向に沿って介装される連結部材が、前記連結溝に挿入されて嵌合することで前記パネルと前記フレーム又は前記パネル同士の連結を補強するものとされ、そのパネル本体の外面板の表面を総て覆うようにシート状又は板状の防水性素材からなる外皮体が設けられて防水層を形成しており、前記外皮体は端縁側が前記外面板の少なくとも左右の端縁線の位置で直角に屈曲して前記パネル本体の端面に密着しているとともに前記連結溝に続く角部でさらに内側に屈曲して前記連結溝の内側面に沿うように設けられており、前記プレハブ住宅の組立て時に、前記連結突条部材又は前記連結部材が前記連結溝に嵌合してその側面が前記外皮体の端縁部に密着することで、その部分に前記パネルの防水構造及び建物の内外気・液密構造を形成する、ことを特徴とするプレハブ住宅用パネル。
  2. 前記連結溝内に折り曲げられた前記外皮体の端縁部は、鈍角に折り曲げられて前記連結溝の内側面に接しない浮いた状態となっており、前記連結突条部材又は前記連結部材が前記連結溝に嵌合することで、前記端縁部が前記連結突条部材の側面に密着する、ことを特徴とする請求項1に記載したプレハブ住宅用パネル。
  3. 前記外皮体は、前記パネル本体の外面板に粘着剤又は接着剤で剥離可能な状態で貼着されており、その貼着部分を引き剥がすことにより前記外皮体の交換作業を行えるものとされている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載したプレハブ住宅用パネル。
  4. 前記パネル本体の外面板から内面側まで貫通して正面視方形に切り欠かれて窓を形成するための窓開口部では、前記外皮体が、前記窓開口部の位置に対応した位置に外皮開口部が形成されているとともに、前記外面板の表面から前記窓開口部に続く角部分で所定深さまで折曲げられてなる折曲挿入片が前記外皮開口部の縦横4辺総てに亘って設けられており、正面視方形の枠体を前記窓開口部に外側から嵌め込むことで、前記折曲挿入片が前記窓開口部の内側面に密着した状態で前記枠体との間に挟み込まれて防水構造を形成する、ことを特徴とする請求項1,2又は3に記載したプレハブ住宅用パネル。
  5. 前記外皮体の内側面にはアルミ素材による光線反射層が設けられている、ことを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載したプレハブ住宅用パネル。
  6. 正面視縦長長方形の外壁用の壁パネルであって、その上下左右の各端面に前記連結溝が形成されており、前記プレハブ住宅の組立て時にその総ての前記連結溝に前記連結突条部材又は前記連結部材が嵌合される、ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載したプレハブ住宅用パネル。
  7. 正面視縦長長方形の屋根パネルであって、前記外皮体は鋼板からなり、その左右の端縁側を前記パネル本体の左右の端面に折り曲げられているとともに、その端縁部を前記連結溝に挿入している、ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載したプレハブ住宅用パネル。
  8. 請求項1,2,3,4,5,6又は7に記載したプレハブ住宅用パネルを、外壁材又は/及び屋根材として前記フレームに付設してなる簡易組立て式の前記プレハブ住宅。
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