JP2022065044A - 情報処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両速度を精度良く取得することができる情報処理装置を提供する。【解決手段】制御部15は、車両Cの周辺の地物を検出するライダ21の検出結果のうち、車両Cとともに移動するウィンドウW内における白線D1の検出結果を、Δtの時間間隔で連続的に取得し、これら複数の検出結果から、白線D1の一端部の車両Cの移動方向におけるラインの位置を検出する。そして、検出ラインの位置の時間的な変化に基づいて、車両Cの平均速度vを算出する。【選択図】図1
Description
本発明は、移動体の周辺の地物を検出する検出部の検出結果に基づいて所定の処理を行う情報処理装置に関する。
例えば、近年開発が進められている自動走行システムは、車両周辺に存在する物体の認識による状況把握を行い、最適な目標軌道を生成し、その目標軌道に沿って走行するように車両の制御を行う。この時、もし車両の自己位置推定精度が悪いと、実走行軌道が目標軌道から逸脱する可能性が生じ自動走行の安全性を低下させてしまう。自動走行の安全性を確保するためには、精度の良い自己位置推定は重要な要素のひとつである。
従来のカーナビゲーションシステムにおける自己位置推定はGNSS(Global Navigation Satellite System)を用いることが多い。そのため、トンネル内などの受信不能な場所やビルの谷間などのマルチパスが多発する環境下では精度が悪化するという問題があった。
そこで、車両の走行状態(例えば車両速度及びヨーレート)に基づいて車両位置を推定するいわゆるデッドレコニング技術が知られている。そして、デッドレコニングによる車両位置の推定精度を向上させるためには、上記した車両速度等の車両の走行状態を精度良く取得する必要がある。
車両速度を精度良く取得する技術としては、例えば特許文献1に記載されているような車速パルスを補正することが知られている。特許文献1は、2つの地物間でカウントされた車輪速センサの出力パルスのカウント値Cpと、2つの地物間距離Dとの関係に基づいて、走行速度を求める際の演算式を補正することが記載されている。
特許文献1に記載の発明では、2つの地物間距離Dに基づいて演算式を補正しているため、2つの地物間距離Dの精度が低いと演算式の補正の精度も低下する場合がある。そのため、算出される車両速度の精度も低下することがある。
本発明が解決しようとする課題としては、上述したような車両速度を精度良く取得することが一例として挙げられる。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、移動体の周辺の地物を検出する検出部の検出結果のうち、前記移動体とともに移動する所定検出領域内における前記地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得する取得部と、前記取得された複数の検出結果から、前記検出領域内における前記地物の特徴部分の前記移動体の移動方向における位置情報を抽出する抽出部と、抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、前記移動体の速度を算出する算出部と、を備えることを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明は、移動体の周辺の地物を検出する検出部と、前記検出部の検出結果のうち、前記移動体とともに移動する所定検出領域内における前記地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得する取得部と、前記取得された複数の検出結果から、前記検出領域内における前記地物の特徴部分の前記移動体の移動方向における位置情報を抽出する抽出部と、抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、前記移動体の速度を算出する算出部と、を備えることを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、移動体の周辺の地物を検出する検出部の検出結果に基づいて所定の処理を行う情報処理装置で実行される情報処理方法であって、前記検出部の検出結果のうち、前記移動体とともに移動する所定検出領域内における前記地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得する取得工程と、前記取得された複数の検出結果から、前記検出領域内における前記地物の特徴部分の前記移動体の移動方向における位置情報を抽出する抽出工程と、抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、前記移動体の速度を算出する算出工程と、を含むことを特徴としている。
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の情報処理方法を、コンピュータにより実行させることを特徴としている。
以下、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる情報処理装置は、取得部が、移動体の周辺の地物を検出する検出部の検出結果のうち、移動体とともに移動する所定検出領域内における地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得し、抽出部が、取得手段により取得された複数の検出結果から、検出領域内における地物の特徴部分の移動体の移動方向における位置情報を抽出する。そして、算出部が、抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、移動体の速度を算出する。このようにすることにより、例えばライダ等の検出部の検出領域内における道路標示等の地物の境界部分などの特徴部分の位置情報に基づいて速度を算出することが可能となり、移動体の速度を精度良く算出して取得することができる。
また、地物の特徴部分は、当該地物の一端部であってもよい。このようにすることにより、地物の一端部という1か所における特徴部分の検出によって速度を検出することが可能となる。したがって、他の地物との距離の精度考慮する必要がなくなり、移動体の速度を精度良く算出することができる。
また、位置情報の時間的な変化は、特徴部分の検出開始から検出終了までの経過時間であってもよい。このようにすることにより、特徴部分が検出されていた時間により移動体の速度を算出することができる。
また、当該地物の移動体の移動方向に対応する長さが既知であって、地物の特徴部分は、当該地物の一端部と他端部であってもよい。このようにすることにより、地物の移動方向に対応する長さが既知である場合に、当該長さに基づいて移動体の速度を検出することができる。
また、位置情報の時間的な変化は、一端部の検出開始から他端部の検出開始までの経過時間、あるいは一端部の検出終了から他端部の検出終了までの経過時間であってもよい。このようにすることにより、特徴部分が検出されていた時間により移動体の速度を算出することができる。
また、検出領域は、移動体の移動方向の前後に所定距離を隔てて2箇所であり、地物の特徴部分は、当該地物の一端部であってもよい。このようにすることにより、所定距離が既知であるので、移動方向に対応する長さが既知でない地物であっても移動体の速度を算出することができる。
また、位置情報の時間的な変化は、特徴部分の前側の検出領域での検出終了から後側の検出領域での検出開始までの経過時間であってもよい。このようにすることにより、特徴部分が検出されていた時間により移動体の速度を算出することができる。
また、検出領域は、検出部の検出可能範囲内に設定された矩形状の領域であってもよい。このようにすることにより、地物を検出する可能性がある部分のみを検出領域とすることができる。そのため、例えば検出を想定している対象物以外の地物等の物体の検出によるノイズによって速度算出の精度低下を防止することができる。
また、本発明の一実施形態にかかる検出装置は、移動体の周辺の地物を検出する検出部を備えている。そして、取得部が、移動体とともに移動する所定検出領域内における地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得し、抽出部が、取得手段により取得された複数の検出結果から、検出領域内における地物の特徴部分の移動体の移動方向における位置情報を抽出する。そして、算出部が、抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、移動体の速度を算出する。このようにすることにより、例えばライダ等の検出部を備える検出装置において、検出領域内における道路標示等の地物の境界部分などの特徴部分の位置情報を検出することにより速度を算出することが可能となり、移動体の速度を精度良く算出して取得することができる。
また、本発明の一実施形態にかかる情報処理方法は、取得工程で、移動体の周辺の地物を検出する検出部の検出結果のうち、移動体とともに移動する所定検出領域内における地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得し、抽出工程で、取得工程において取得された複数の検出結果から、検出領域内における地物の特徴部分の移動体の移動方向における位置情報を抽出する。そして、算出工程で、抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、移動体の速度を算出する。このようにすることにより、例えばライダ等の検出部の検出領域内における道路標示等の地物の境界部分などの特徴部分の位置情報を検出することにより速度を算出することが可能となり、移動体の速度を精度良く算出して取得することができる。
また、上述した情報処理方法をコンピュータにより実行させる情報処理プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、検出部の検出領域内における道路標示等の地物の境界部分などの特徴部分の位置情報を検出することにより速度を算出することが可能となり、移動体の速度を精度良く算出して取得することができる。
本発明の第1の実施例にかかる情報処理装置を図1~図11を参照して説明する。本実施例にかかる情報処理装置は検出装置1に含まれ、移動体としての車両と共に移動する。
本実施形態にかかる検出装置1の概略ブロック構成を図1に示す。検出装置1は、センサ群11と、記憶部12と、制御部15と、出力部16と、を備えている。
センサ群11は、ライダ21、車速センサ22、加速度センサ23、ジャイロセンサ24と、傾斜センサ25と、温度センサ26と、GPS受信機27と、を備えている。
検出部としてのライダ21は、パルス状にレーザ光を出射することで、外界に存在する物体までの距離を離散的に測定する。ライダ21は、レーザ光が反射された物体までの距離と、当該レーザ光の出射角度との組により示された計測点の点群を出力する。本実施例では、ライダ21は、車両の周辺に存在する地物の検出に用いられる。地物とは、地上に存在する天然または人工のあらゆる物体を含む概念である。地物の例としては、車両の経路(即ち道路)上に位置する経路上地物と、道路の周辺に位置する周辺地物と、が含まれる。経路上地物の例としては、道路標識や信号機、ガードレール、歩道橋等が挙げられ、道路そのものも含まれる。即ち、路面に描写された文字や図形、及び、道路の形状(道幅や曲率)も経路上地物に含まれる。また、周辺地物の例としては、道路に沿って位置する建築物(住宅、店舗)や看板等が挙げられる。
車速センサ22は、車両の車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなるパルス(「車軸回転パルス」とも呼ぶ。)を計測し、車速を検出する。加速度センサ23は、車両の進行方向における加速度を検出する。ジャイロセンサ24は、車両の方向変換時における車両の角速度を検出する。傾斜センサ25は、車両の水平面に対するピッチ方向での傾斜角(「勾配角」とも呼ぶ。)を検出する。温度センサ26は、加速度センサ23の周辺での温度を検出する。GPS(Global Positioning System)受信機27は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む電波を受信することで、車両の絶対的な位置を検出する。センサ群11の各センサの出力は、制御部15に供給される。
記憶部12は、制御部15が実行する情報処理プログラムや、制御部15が所定の処理を実行するのに必要な情報等を記憶する。本実施例では、記憶部12は、道路データ及び地物の情報を含む地図データベース(DB)10を記憶する。なお、地図DB10は、定期的に更新されてもよい。この場合、例えば、制御部15は、図示しない通信部を介し、地図情報を管理する外部のサーバ装置から、自車位置が属するエリアに関する部分地図情報を受信し、地図DB10に反映させる。なお、記憶部12が地図DB10を記憶する代わりに、検出装置1と通信可能なサーバ装置が地図DB10を記憶してもよい。この場合、制御部15は、外部のサーバ装置と通信を行うことにより、地図DB10から必要な地物の情報等を取得する。
出力部16は、例えば、制御部15で算出された速度情報を、自動運転の制御装置や、メータ等の他の車載機器に出力する。
制御部15は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)などを含み、検出装置1の全体を制御する。制御部15は、取得部15aと、抽出部15bと、算出部15cと、を備えている。本実施例では、制御部15は、ライダ21で検出された地物に基づいて車両の速度を算出する。
取得部15aは、ライダ21が検出した地物の検出結果のうち、後述するウィンドウにおける検出結果を所定の時間間隔で連続的に取得する。
抽出部15bは、取得部15aが取得した検出結果から、ウィンドウ内における地物の特徴部分の車両の移動方向における位置情報を抽出する。
算出部15cは、抽出部15bで抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、車両の速度を算出する。
そして、上述した構成の検出装置1のうち制御部15が本実施例にかかる情報処理装置として機能する。
次に、上述した構成の検出装置1の制御部15(情報処理装置)における速度検出の方法について説明する。以下の説明では地物として破線状の車線境界線(いわゆる白線)を利用して行う。白線は再帰性反射材が塗布されているため、反射強度が高くライダによる検出が容易である。
本実施例における白線の検出について図2を参照して説明する。図2において車両Cは、図中左から右へ向かって走行しているとする。そして、車両Cの前方部左側にはライダ21Lが設置され、同様に車両Cの前方部右側にはライダ21Rが設置されている。
そして、ライダ21L、21Rの検出範囲をAとすると、その検出範囲Aに矩形状の領域であるウィンドウWが設定される。このウィンドウWは、検出範囲Aの中で白線D1及び白線D2が検出し易い位置に設定される。このウィンドウWが本実施例における移動体とともに移動する検出領域となる。なお、本実施例では、車両Cの前方に設置したライダ21により説明するが、車両Cの後方に設置したライダであってもよい。さらに、ライダ21L、21Rのいずれかのみであってもよい。
次に、ライダ21による計測値の座標変換について図3を参照して説明する。ライダ21は、上述したように物体までの距離と、レーザ光の出射角度を出力する。つまり、計測対象までの距離と、計測対象の水平角度及び垂直角度を出力する。ここで、図3左側に示したように、車両Cの前後方向の軸をxb、車両Cの左右方向の軸をyb、車両Cの垂直方向の軸をzbとする。このとき、図3右側に示したように、車両Cの重心位置から計測対象までの距離をr、計測対象までの水平角度をα、計測対象までの垂直角度をβとすると、計測対象の位置Z(i)は次の(1)式によって表される。
次に、ライダ21のスキャン間隔について説明する。本実施例におけるライダ21は、水平方向の一方から他方に沿って順次パルス光を発光することにより物体をスキャンする。そのため、図4の上段に示したように、上から見るとスキャン軌跡がライン状になる。したがって、取得部15aは、このスキャンされたラインの間隔でライダ21から情報を取得する。即ち、取得部15aは、地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得している。
また、一般的なライダとして、水平方向にスキャンするビームを垂直方向に上下動させて複数のラインを得るものや、水平方向にスキャンする光学系を垂直方向に複数個並べて複数のラインを得るものがある。このようなタイプのライダのスキャン間隔は、車両Cからみて離れるにしたがって広がることが知られている(図5も参照)。これは、ライダ21と地物(路面)との角度が車両Cからみて離れるにしたがって浅くなるためである。
ここで、図5に示すように、ウィンドウW内のスキャンのラインを車両Cから離れた位置から近づくにしたがってS1、S2、…、S10とし、各ラインの間隔をd1、d2、…、d9とする。また、図6に示すように、各ラインの垂直角度がβ(i)、β(i+1)、β(i+2)、β(i+3)、出射点から各ラインまでの距離がr(i)、r(i+1)、r(i+2)、r(i+3)としたときのラインの間隔d(i)、d(i+1)、d(i+2)は、次の(2)~(4)式のように表される。
そして、このウィンドウWの範囲を白線が通過したことにより当該白線である破線を構成する一の線の一端部が検出されることに基づいて車両Cの速度を算出する。以下、図5に示したラインの符号及びラインの間隔の符号を用いて説明する。
まず、図7上段に示したように、ラインS1、S2が白線D1の一端部を検出したとする。そして、図7中段に示したように、時間Δt経過後にラインS1~S4が白線D1を検出したとする。このときの移動距離x(k)は次の(5)式で表され、このときの車両Cの速度v(k)は(6)式で表される。ここで、(5)式(6)式におけるd2/2、d4/2等は、図7のように白線D1の端部の位置がスキャンの間にある場合には、正確な位置が不明のためスキャン間隔の1/2と見做しているのである。そのため、スキャン間隔が密になるほどこの1/2と実際の位置との誤差が小さくなる。
次に、図7下段に示したように、時間Δt経過後にラインS1~S7が白線D1を検出したとする。このときの移動距離x(k+1)は次の(7)式で表され、このときの車両Cの速度v(k+1)は(8)式で表される。
なお、図7では、白線D1の車両Cに近い方の端部の検出で速度を算出していたが、図8に示したように、白線D1の車両Cから遠い方の端部の検出で速度を算出することもできる。
まず、図8上段に示したように、ラインS3~S10が白線D1を検出したとする。そして、図8中段に示したように、時間Δt経過後にラインS5~S10が白線D1を検出したとする。このときの移動距離x(k)は次の(10)式で表され、このときの車両Cの速度v(k)は(11)式で表される。
次に、図8下段に示したように、時間Δt経過後にラインS8~S10が白線D1を検出したとする。このときの移動距離x(k+1)は次の(12)式で表され、このときの車両Cの速度v(k+1)は(13)式で表される。
次に、上述した構成の制御部15(情報処理装置)の動作(情報処理方法)について図9~図11のフローチャートを参照して説明する。また、これらのフローチャートは制御部15がCPU等を有するコンピュータとして構成することで、コンピュータで実行される情報処理プログラムとして構成することができる。
まず、図7で説明した速度算出処理について図9のフローチャートを参照して説明する。ステップS101において、抽出部15bがウィンドウW内で白線D1の始端を検出したか否かを判断し、検出しない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、検出した場合(Yesの場合)はステップS102において速度計算処理を行う。白線D1の始端の検出とは、例えば図7上段のような状態を示す。なお、速度計算処理については後述する。即ち、図7の場合においては白線D1の始端(一端部)が地物の特徴部分となる。なお、この白線D1の始端とは、上述したように、破線を構成する一の線の始まりである。
次に、ステップS103において、抽出部15bがウィンドウW内で白線D1の始端の検出が無くなったか否かを判断し、始端の検出が無くならない場合(Noの場合)はステップS102に戻り、始端の検出が無くなった場合(Yesの場合)は白線D1の端部の検出が終了したとして速度算出処理を終了する。ウィンドウW内で白線D1の始端の検出が無くなった状態とは、例えば図7下段から更に時間が経過してウィンドウW内において白線D1の一端部が検出できなくなった状態をいう。この状態では、白線D1の特徴部分である一端部が検出できないので速度算出処理を終了させる。即ち、ステップS101及びS103において、取得部15aが取得した複数の検出結果から、ウィンドウW(検出領域)内における地物の特徴部分の車両C(移動体)の移動方向における位置情報を抽出している。
次に、図9の速度計算処理(ステップS102)について図10のフローチャートを参照して説明する。このフローチャートは算出部15cで実行される。まず、ステップS201において、1周期前のライン番号と、今回のライン番号から移動距離x(k)を計算する。1周期前のライン番号とは、例えば図7上段のラインS2であり、今回のライン番号とは、例えば図7中段のラインS4である。したがって、ラインS2~S4までの移動距離である(5)式のとおりとなる。また、1周期とは、時間Δt間隔で速度を算出する場合のΔtを示す。
次に、ステップS202において、移動距離x(k)とスキャン周期Δtから速度v(k)を算出する。
そして、ステップS203において、k個の速度を平均して速度vを求める。図10に示した速度計算処理は、図9のフローチャートで説明したように、ステップS103の判断によって複数回実行されるため、ステップS201、S202は実質的に複数回実行されることとなり、実行される度にステップS203で平均化される。即ち、図10のフローチャート(ステップS102)が、抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、車両C(移動体)の速度を算出している。また、速度計算処理は、ステップS103でNoと判断されるまで繰り返されることで、最終的に算出される速度vは、位置情報の時間的な変化が、特徴部分の検出開始から検出終了までの経過時間に基づいて算出されることとなる。
即ち、ステップS101が取得工程、抽出工程として機能し、ステップS102が算出工程として機能し、ステップS103が抽出工程として機能する。
次に、図8で説明した速度算出処理について図11のフローチャートを参照して説明する。ステップS301において、抽出部15bがウィンドウW内で白線D1の終端を検出したか否かを判断し、検出しない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、検出した場合(Yesの場合)はステップS302において速度計算処理を行う。白線D1の終端とは、例えば図8上段のような状態を示す。速度計算処理は図10のフローチャートに示した処理である。即ち、図8の場合においては白線D1の終端(一端部)が地物の特徴部分となる。
次に、ステップS303において、抽出部15bがウィンドウW内で白線D1の終端の検出が無くなったか否かを判断し、終端の検出が無くならない場合(Noの場合)はステップS302に戻り、終端の検出が無くなった場合(Yesの場合)は白線D1の端部の検出が終了したとして速度算出処理を終了する。ウィンドウW内から白線D1の終端の検出が無くなった状態とは、例えば図8下段から更に時間が経過してウィンドウWから白線D1が検出されなくなった状態をいう。この状態では、白線D1の特徴部分である一端部が検出できないので速度算出処理を終了させる。
本実施例によれば、制御部15は、車両Cの周辺の地物を検出するライダ21の検出結果のうち、車両Cとともに移動するウィンドウW内における白線D1の検出結果を、Δtの時間間隔で連続的に取得し、これらの検出結果から、白線D1の一端部の車両Cの移動方向におけるライダ21のスキャンのライン位置を検出する。そして、検出されたスキャンのラインの位置の時間的な変化に基づいて、車両Cの速度vを算出する。このようにすることにより、例えばライダ等の検出部に設定したウィンドウW内における白線D1等の地物の境界部分といった特徴部分の位置に基づいて速度を算出することが可能となる。また、特徴部分が検出されていた時間により移動体の速度を算出することができる。よって、移動体の速度を精度良く算出して取得することができる。
また、白線D1の地物の一端部という1か所における特徴部分の検出によって速度を検出することが可能となる。したがって、他の地物との距離の精度を考慮する必要がなくなる。
また、検出領域は、ライダ21の検出範囲A内に設定された矩形状のウィンドウWとしている。このようにすることにより、白線D1を検出する可能性がある部分のみを検出領域とすることができる。そのため、例えば検出を想定している白線D1以外の物体の検出によるノイズによって速度算出の精度低下を防止することができる。
次に、本発明の第2の実施例にかかる検出装置及び情報処理装置を図12~図15を参照して説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例は、構成は図1と同様であるが、白線となる破線を構成する一の線の長さが既知である場合の車両Cの速度算出方法である。この一の線の長さ(以下、白線の長さという)は、道路の種類によって法令等で定められていることが多い。そこで、その既知の情報である白線の長さを利用することで、速度を算出することができる。本実施例においては、白線の長さは地図DB10に含まれているものとする。
次に、速度算出の具体例を図12及び図13を参照して説明する。図12は、車両Cとともに移動するウィンドウWが白線D1を検出する状態を示したものである。図12においては、第1の実施例と同様に例えばΔt間隔でスキャンを行って白線D1の検出を行っているものとする。このときの、白線D1の始端を最初に検出したときの検出部分の長さをa1、各時刻間(Δtあたり)の移動距離をx1~x8、白線D1の終端を最初に検出したときの未検出部分の長さをb1、白線Dの長さをLとすると、次の(15)式が成立する。即ち、本実施例では、地物の特徴部分は、当該地物の一端部(白線D1の始端)と他端部(白線D1の終端)となっている。
ここで、a1は例えば図7に示したS1~S2が白線D1を検出したとすると、d1+d2/2となる。また、b1も同様に例えば図8に示したS3~S10が白線D1を検出したとすると、d1+d2/2となる。
したがって、(16)式は8回分のスキャン移動量を示している。よって、L-a1+b1を8回分のスキャン時間で除算する次の(17)式により速度vを算出することができる。(17)式においてNはスキャン回数を示している。即ち、位置情報の時間的な変化は、一端部(白線D1の始端)の検出開始から他端部(白線D1の終端)の検出開始までの経過時間となっている。また、このようにして速度vを求めることで毎スキャンの移動距離x(k)等を求める必要がなくなる。
なお、a1を白線D1の始端の検出直後の長さとしたが、少し後の検出値でも良い。またb1を白線D1の終端の検出直後の長さとしたが、少し後の検出値でも良い。例えば、白線D1の始端の検出直後から1時刻経過後の長さを検出してa1とした場合、a1は大きな値となるが、スキャン回数Nが1回減るために、結果として同様の値が計算される。また、例えばb1を白線D1の終端の検出直後から1時刻経過後の長さとした場合、b1は大きな値となるが、スキャン回数が1回増えるために、結果として同様の値が計算される。
図13は、ウィンドウWから白線D1が抜けていく場合の例である。この場合も図12と同様の考え方により速度を算出することができる。つまり、白線D1の始端を最後に検出したときの白線未検出部分の長さをa2、各時刻間の移動距離をx1~x8、白線D1の終端を最後に検出したときの検出部分の長さをb2、白線Dの長さをLとすると、次の(18)式が成立する。
ここで、a2やb2は図12で説明したのと同様に、図7や図8で説明したことに基づいて算出することができる。
したがって、(19)式は8回分のスキャン移動量を示している。よって、L+a2-b2を8回分のスキャン時間で除算する次の(20)式により速度vを算出することができる。(20)式においてNはスキャン回数を示している。また、図13の場合、ウィンドウの後方(車両Cに近い方)ではラインの間隔が密であるため(図5を参照)、a2やb2の算出(計測)精度が高くなり、結果として速度vの精度が向上する。
なお、この場合も、a2やb2は最後に検出した値ではなく、1時刻前の値であっても良い。a2やb2が大きな値となっても、スキャン回数が増減されるため、同様の結果が計算される。
次に、図12で説明した速度算出処理について図14のフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS401において、抽出部15bがスキャン回数Nを“0”に初期化する。次に、ステップS402において、抽出部15bがウィンドウW内の白線D1の始端を検出したか否かを判断し、検出しない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、検出した場合(Yesの場合)はステップS403において、算出部15cが白線D1の始端を最初に検出したときの検出部分の長さa1を求める。白線D1の始端を検出したとは、例えば図12の上から2段目のように白線D1の車両に近い側の一端部が検出された状態を示す。
次に、ステップS404において、抽出部15bがスキャン回数Nをカウントアップし、ステップS405において、抽出部15bがウィンドウ内で白線D1の終端を検出したか否かを判断し、白線D1の終端を検出しない場合はステップS404に戻り、白線D1の終端を検出した場合はステップS406において、算出部15cが白線D1の終端を最初に検出したときの未検出部分の長さb1を求める。白線D1の終端を検出したとは、例えば図12の最下段のように白線D1の車両に遠い側の一端部が検出された状態を示す。
そして、ステップS407において、算出部15cが地図DB10から白線の長さ(白線D1の長さ)Lを取得し、ステップS408において、算出部15cが速度vを(17)式により算出する。
次に、図13で説明した速度算出処理について図15のフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS501において、抽出部15bがスキャン回数Nを“0”に初期化する。次に、ステップS502において、抽出部15bがウィンドウW内で白線D1を検出したか否かを判断し、検出しない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、検出した場合(Yesの場合)はステップS503に進む。白線D1を検出したとは、例えば図13の最上段のようにウィンドウW内において1以上のスキャンのラインが白線D1を検出している状態を示す。
次に、ステップS503において、抽出部15bが白線D1の始端の検出が無くなったか否かを判断し、始端の検出が無くならない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、始端の検出が無くなった場合はステップS504において、算出部15cが直前の白線未検出部分の長さa2を求める。白線D1の始端の検出が無くなったとは、例えば図13の上から2段目のように、ウィンドウW内から白線D1の車両側に近い側の一端部分が検出されていない状態を示す。
次に、ステップS505において、抽出部15bがスキャン回数Nをカウントアップし、ステップS506において、抽出部15bがウィンドウW内で白線D1の終端の検出が無くなったか否かを判断し、終端の検出が無くならない場合はステップS505に戻り、終端の検出が無くなった場合はステップS507において、算出部15c直前の白線D1の検出部分の長さb2を求める。白線D1の終端の検出が無くなったとは、例えば図13の最下段から更に時間が経過してウィンドウWから白線D1が検出されなくなった状態をいう。
そして、ステップS508において、算出部15cが地図DB10から破線の長さ(白線D1の長さ)Lを取得し、ステップS509において、算出部15cが速度vを(20)式により算出する。
本実施例によれば、破線(白線D1)の移動方向に対応する長さが既知であって、地物の特徴部分は、白線D1の一端部と他端部である。このようにすることにより、白線D1の移動方向に対応する長さが既知である場合に、当該長さに基づいて車両Cの速度を検出することができる。
また、位置情報の時間的な変化は、一端部の検出開始から他端部の検出開始までの経過時間、あるいは一端部の最後の検出から他端部の最後の検出までの経過時間、即ちN回分のスキャン時間である。このようにすることにより、特徴部分が検出されていた時間により車両Cの速度を算出することができる。
次に、本発明の第3の実施例にかかる検出装置及び情報処理装置を図16~図20を参照して説明する。なお、前述した第1、第2の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例は、構成は図1と同様である。上述した第1、第2の実施例ではウィンドウWは車両Cの前方又は後方のみに設定されていたが、本実施例は、図16に示したように、前側ウィンドウWFと後側ウィンドウWRとが設定されている。即ち、移動体の移動方向の前後に所定距離を隔てて2箇所設定されている。
本実施例では、車両Cの前方部左側にはライダ21FLが設置され、同様に車両Cの前方部右側にはライダ21FRが設置されている。さらに、車両Cの後方部左側にはライダ21RLが設置され、同様に車両Cの後方部右側にはライダ21RRが設置されている。なお、本実施例では、車両の左右にライダが設置されているが右側又は左側のみに設置されていてもよい。
そして、ライダ21FL、21FRの検出範囲をAFとすると、その検出範囲AFにウィンドウWFを設定する。さらに、ライダ21RL、21RRの検出範囲をARとすると、その検出範囲ARにウィンドウWRを設定する。これらのウィンドウWF、WRは検出範囲Aの中で白線D1及び白線D2が検出し易い位置に設定される。
次に、速度算出の具体例を図17を参照して説明する。図17は、車両Cとともに移動するウィンドウWF、WRが白線D1を検出する状態を示したものである。図17においては、第1の実施例と同様に例えばΔt間隔でスキャンを行って白線D1の検出を行っているものとする。このときの、前側ウィンドウWF内の白線D1の終端を最後に検出した部分の長さをa3、各時刻間(Δtあたり)の移動距離をx1~x10、後側ウィンドウ内の白線D1の終端を最初に検出した時の未検出部分の長さをb3、前側ウィンドウWFと後側ウィンドウWRとのギャップ(間隔)をGとすると、次の(21)式が成立する。なお、ギャップGは、各ライダの設置位置やライダの検出範囲等から予め求めることができる値である。
ここで、a3やb3は図12で説明したのと同様に、図7や図8で説明したことに基づいて算出することができる。即ち、本実施例では、地物の特徴部分は、当該地物の一端部(白線の終端)となっている。
したがって、(22)式は10回分のスキャン移動量を示している。よって、G+a3+b3を10回分のスキャン時間で除算する次の(23)式により速度vを算出することができる。(23)式においてNはスキャン回数を示している。即ち、位置情報の時間的な変化は、特徴部分の前側の検出領域(ウィンドウWF)での最後の検出から後側の検出領域(ウィンドウWR)での検出開始までの経過時間となっている。また、本実施例の場合、破線(白線)の長さが既知でない場合も対象にして速度vを算出することができる。
なお、前側の検出領域での最後より手前の検出から処理を開始しても良く、また、後側の検出領域での最初より後段までを処理してもよい。その場合はa3やb3が大きな値となるが、スキャンカウント数Nも増加するので、結果としては同様の値が計算される。
次に、図17で説明した速度算出処理について図18のフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS601において、抽出部15bがスキャン回数Nを“0”に初期化する。次に、ステップS602において、抽出部15bが前側ウィンドウWF内で白線D1を検出したか否かを判断し、検出しない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、検出した場合(Yesの場合)はステップS603において、抽出部15bが前側ウィンドウWF内で白線D1の終端の検出が無くなったか否かを判断し、終端の検出が無くならない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、終端の検出が無くなった場合はステップS604において、算出部15cが直前の白線検出部分の長さa3を求める。ここで、前側ウィンドウWF内で白線D1の終端を検出したとは、図17の最上段のような前側ウィンドウWF内において1以上のスキャンのラインが白線D1を検出している状態を示す。また、前側ウィンドウWF内で白線D1の終端の検出が無くなったとは、図17の上から2段目以降のような前側ウィンドウWF内において全てのスキャンのラインが白線D1の車両に遠い側の一端部を検出しなくなった状態を示す。
次に、ステップS605において、抽出部15bがスキャン回数Nをカウントアップし、ステップS606において、抽出部15bが後側ウィンドウWR内で白線D1の終端を検出したか否かを判断し、白線D1の終端を検出しない場合はステップS605に戻り、白線D1の終端を検出した場合はステップS607において、算出部15cが白線D1の未検出部分の長さb3を求める。白線D1の終端を検出したとは、例えば図17の最下段のように白線D1の車両に近い側の一端部が検出された状態を示す。
そして、ステップS608において、算出部15cが前側ウィンドウWFと後側ウィンドウWRとのギャップGを取得し、ステップS609において、算出部15cが速度vを(22)式により算出する。
次に、本実施例における速度検出の他の具体例を図19を参照して説明する。図19は、車両Cとともに移動するウィンドウWF、WRが白線D1を検出する状態を示したものであることは図17と同様である。また、図19においても、第1の実施例と同様に例えばΔt間隔でスキャンを行って白線D1の検出を行っているものとする。このときの、前側ウィンドウWF内の白線D1の始端を最後に検出したときの白線未検出部分の長さをa4、各時刻間(Δtあたり)の移動距離をx1~x10、後側ウィンドウ内の白線D1の始端を最初に検出した時の検出部分の長さをb4、前側ウィンドウWFと後側ウィンドウWRとのギャップ(間隔)をGとすると、次の(24)式が成立する。なお、ギャップGは、各ライダの設置位置やライダの検出範囲等から予め求めることができる値である。
ここで、a4やb4は図12で説明したのと同様に、図7や図8で説明したことに基づいて算出することができる。即ち、本実施例では、地物の特徴部分は、当該地物の一端部(白線の始端)となっている。
したがって、(25)式は10回分のスキャン移動量を示している。よって、G+a4+b4を10回分のスキャン時間で除算する次の(26)式により速度vを算出することができる。(26)式においてNはスキャン回数を示している。即ち、位置情報の時間的な変化は、特徴部分の前側の検出領域(ウィンドウWF)での最後の検出から後側の検出領域(ウィンドウWR)での検出開始までの経過時間となっている。また、本例の場合、破線(白線)の長さが既知でない場合も対象にして速度vを算出することができる。
なお、前側の検出領域での最後より手前の検出から処理を開始しても良く、また、後側の検出領域での最初より後段までを処理してもよい。その場合はa4やb4が大きな値となるが、スキャンカウント数Nも増加するので、結果としては同様の値が計算される。
次に、図19で説明した速度算出処理について図20のフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS701において、抽出部15bがスキャン回数Nを“0”に初期化する。次に、ステップS702において、抽出部15bが前側ウィンドウWF内で白線D1を検出したか否かを判断し、検出しない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、検出した場合(Yesの場合)はステップS703において、抽出部15bが前側ウィンドウWF内で白線D1の始端の検出が無くなったか否かを判断し、始端の検出が無くならない場合(Noの場合)は本ステップを繰り返し、始端の検出が無くなった場合はステップS704において、算出部15cが直前の白線未検出部分の長さa4を求める。ここで、前側ウィンドウWF内で白線D1の始端を検出したとは、図19の最上段のような前側ウィンドウWF内において1以上のスキャンのラインが白線D1を検出している状態を示す。また、前側ウィンドウWF内で白線D1の始端の検出が無くなったとは、図19の上から2段目以降のような前側ウィンドウWF内において全てのスキャンのラインが白線D1の車両に近い側の一端部を検出しなくなった状態を示す。
次に、ステップS705において、抽出部15bがスキャン回数Nをカウントアップし、ステップS706において、抽出部15bが後側ウィンドウWR内で白線D1の始端を検出したか否かを判断し、白線D1の始端を検出しない場合はステップS705に戻り、白線D1の始端を検出した場合はステップS707において、算出部15cが白線D1の検出部分の長さb4を求める。白線D1の始端を検出したとは、例えば図19の最下段のように白線D1の車両に近い側の一端部が検出された状態を示す。
そして、ステップS708において、算出部15cが前側ウィンドウWFと後側ウィンドウWRとのギャップGを取得し、ステップS709において、算出部15cが速度vを(26)式により算出する。
本実施例によれば、検出領域は、車両Cの移動方向の前後にギャップGを隔てて2箇所であり、地物の特徴部分は、白線D1の一端部である。このようにすることにより、ギャップGが既知であるので、移動方向に対応する長さが既知でない地物であっても車両Cの速度を算出することができる。
また、位置情報の時間的な変化は、特徴部分の前側の検出領域での最後の検出から後側の検出領域での検出開始までの経過時間、即ちN回分のスキャン時間である。このようにすることにより、前側ウィンドウ、後側ウィンドウともにライン間隔が密で精度の高い部分検出することができ、特徴部分が検出されていた時間により車両Cの速度を算出することができる。
なお、上述した実施例を組み合わせてもよい。車両は走行する路面の状況により上下振動、ピッチング、ローリングが生じるため1つの実施例の方法のみでは誤差を含んでいる。そこで、例えば各実施例の方法で算出した速度を平均して最終的な速度としてもよい。また、ライン間隔が密な方が算出される速度の精度が高くなるため、ライン間隔が密な部分を用いて算出した速度の重み付けを大きくするようにしてもよい。
なお、上述した説明では、車線区画線の破線(白線)で説明したが、第1及び第3の実施例の場合は、他の道路標示や標識等の地物であってもよい。さらに、上述した説明では、検出部としてライダで説明したが、車載カメラであってもよい。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の情報処理装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 検出装置
15 制御部(情報処理装置)
15a 取得部
15b 抽出部
15c 算出部
21 ライダ(検出部)
S101 ウィンドウ内で白線の始端を検出(取得工程、抽出工程)
S102 速度計算処理(算出工程)
S103 ウィンドウ内全てが白線(抽出工程)
15 制御部(情報処理装置)
15a 取得部
15b 抽出部
15c 算出部
21 ライダ(検出部)
S101 ウィンドウ内で白線の始端を検出(取得工程、抽出工程)
S102 速度計算処理(算出工程)
S103 ウィンドウ内全てが白線(抽出工程)
Claims (1)
- 移動体の周辺の地物を検出する検出部の検出結果のうち、前記移動体とともに移動する所定検出領域内における前記地物の検出結果を、所定の時間間隔で連続的に取得する取得部と、
前記取得された複数の検出結果から、前記検出領域内における前記地物の特徴部分の前記移動体の移動方向における位置情報を抽出する抽出部と、
抽出された位置情報の時間的な変化に基づいて、前記移動体の速度を算出する算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220209 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230207 |
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