JP2022063949A - 不動産売買支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、不動産業者同士が取引する高額不動産物件についての不動産売買支援システムを提供する。【解決手段】不動産の買い手が利用する買い手側端末と不動産の売り手が利用する売り手側端末と管理者が管理するサーバとをネットワークで接続し、管理者による事前審査を経た買い手と売り手のみが利用することができ、掲載対象となる不動産物件が高額不動産物件に該当されており、この高額不動産物件が具体的な物件を特定できないように幅を持たせた不特定不動産物件情報に制限されて掲載されており、買い手と売り手とが直接匿名でメッセージ交換することができ、その結果、買い手と売り手とが直接不動産物件を売買できるようにしたことを特徴とする不動産売買支援システム。【選択図】図1
Description
本発明は、主に不動産業者同士が取引する高額不動産物件物件について不動産売買支援システムに関する。
現在、居住用マンションや一戸建てなどの一般向けの不動産売買に関する情報は、不動産仲介業者の検索サイトなどで多くの情報が取り扱われている。これらの検索サイトでは、買い手が物件を特定できるよう、住所が正確に掲載されてあったり、地図上で矢印などによって特定されていたりすることが多い。また、通常は、価格も具体的な金額が掲載されている。このように、一般向けの不動産売買は、情報が入手しやすく、不動産物件の流動性も高い。
これに対して、買い手も売り手も不動産業者であるようなオフィスビルなどの高額不動産売買は、いわばプロ向けであり、一部の不動産業者しか情報を持っていないため、情報が入手しづらく、結果として不動産物件の流動性も低いものであった。
この点、不動産取引情報提供サイト(レインズ)もあるものの、売り手が不動産に関する情報が一般に公開されるのを嫌うことが多く、高額不動産の掲載数は多くはない。また、レインズは、売り手と買い手が直接通信できるものではなく、あくまでも不動産仲介業者が利用するサービスである。
特許文献1には、売り手と買い手が直接通信できる不動産売買支援システムが開示されている。当該システムは、一般の個人向けのシステムであり(段落0003など)、そのために不動産売買をサポートする専門家によるサポートサービスを提供するということが発明の内容になっている。
特許文献2には、売り手と買い手との間に、中継する中枢コンピュータを置き、この中枢コンピュータを介して、売り手と買い手とが直接交渉できるシステムが開示されている。これにより、従来は不動産取引業者に依頼するしか手段のなかった個人が、自宅などから広範囲に多くの情報発信と情報収集が容易にできることが記載されている。
特許文献3には、売り手と買い手とがいずれも会員ユーザであり、売り手と買い手との双方がインターネット検索によってマッチングしうる不動産情報検索仲介システムが開示されている。買い手が連絡先を非公開にしたい場合や、売り手が物件を非公開にしたい場合には、仲介業者経由でメール等により匿名でやり取りができることが開示されている(段落0012など)。
しかしながら、上記特許文献1~3のシステムは、いずれも、単に売り手と買い手の直接取引を可能としたシステムに過ぎず、高額不動産物件の特殊性を考慮しないものであり、実際にはこのようなシステムにおいては高額不動産物件が十分に流通しているとは言い難かった。
一般個人向け不動産物件と異なり、高額不動産物件は、主にプロの目利きである不動産業者が売り手及び買い手になる特殊な不動産取引である。すなわち、高額不動産物件の取引においては、買い手は、大まかな不動産物件情報を知るだけで購入検討の判断をすることができる。また、高額不動産物件の売り手は、不動産物件を売りに出していることや不動産物件の詳細を、将来買い手となる可能性のある一部の買い手候補に案内すれば足り、それを超えて一般に公開されることまで求めていないことが一般的である。
本発明においては、売り手と買い手のいずれも、管理者による事前の審査を通過した登録会員のみがシステムを利用することができることとし、高額不動産物件の取引当事者となる現実的な可能性があり信頼度の高い売り手と買い手に絞ってシステムを開放することにより、売り手と買い手が安心して高額不動産物件の登録、検索及び取引ができることとした。
また、登録会員のみがシステムを利用することができたとしても、高額不動産物件の売り手と買い手は、取引の初期段階では匿名で交渉したいと希望することが多い。
本発明においては、掲載される不動産物件の情報は、具体的な物件を特定しないように幅を持たせたものである。また、売り手と買い手は、双方が希望するまで匿名で通信することができる。
本発明の不動産売買支援システムは、不動産の買い手が利用する買い手側端末と不動産の売り手が利用する売り手側端末と管理者が管理するサーバとをネットワークで接続し、買い手と売り手が直接不動産物件を売買できるようにしたものであって、当該システムにおいては、(A)買い手及び売り手の双方とも、管理者による事前の審査を通過して登録会員となった場合にのみ利用することができ、(B)掲載対象となる不動産物件が、高額不動産物件に限定されており、(C)具体的な物件を特定できないように幅を持たせた不特定不動産物件情報が掲載され、更に、当該サーバが次の(1)~(6)の処理手段を備えることを特徴とする。(1)売り手側端末から売り手情報、特定不動産物件情報、不特定不動産物件情報を受け取り、その情報をデータベースに記録する手段、(2)買い手側端末から買い手情報又は購入希望物件情報を受け取り、その情報をデータベースに記録する手段、(3)買い手側端末からの要求に応じて、データベース内に記録されている不特定不動産物件情報を提供する手段、(4)売り手側端末からの要求に応じて、データベース内に記録されている購入希望物件情報を提供する手段、(5)売り手側端末又は買い手側端末からメッセージを受け取り、宛先になっている買い手側端末又は売り手側端末に、匿名で送信する手段、(6)売り手側端末又は買い手側端末から実名情報開示リクエストを受け取り、宛先になっている買い手側端末又は売り手側端末に送信し、リクエストが承認された場合に、両端末に対して、実名情報を通知する手段。
本発明の不動産売買支援システムは、また、高額不動産物件の売却希望価格(税込)が5億円以上であることを特徴とする。
本発明の不動産売買支援システムは、また、掲載される不特定不動産物件情報が、用途、エリア、価格帯を必須項目とすることを特徴とする。
本発明の不動産売買支援システムは、また、売り手側端末から不特定不動産物件情報を入力する際に、予め管理者によって設定された選択肢の中から適切なものを一つ売り手に選択させることを特徴とする。
本発明の不動産売買支援システムは、また、買い手と売り手とが、システムを介して不動産物件の売買契約を締結するに至った場合には、契約内容の詳細を管理者に対して通知することを義務付けることを特徴とする。
本発明の不動産売買支援システムによれば、高額不動産物件の売り手も買い手も、最低限の情報開示をするだけで、効率よく安心して、不動産物件の登録、検索及び取引ができる。これにより、高額不動産物件の流通性が高まる。
以下、本発明の不動産売買支援システムを実施するための実施形態について詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
〔第1の実施形態〕
図1を用いて、本発明のシステムの概要を説明する。本発明のシステム10は、不動産の売り手が利用する売り手側端末1、不動産の買い手が利用する買い手側端末2、サーバ3を備え、それぞれがネットワークで接続されている。サーバ3は管理者4によって管理されている。不動産の売り手と買い手は、管理者4に対して、会員登録申請し、管理者4によって承認されることによって、会員登録され、初めて本発明のシステム10を利用できることになる。
図1を用いて、本発明のシステムの概要を説明する。本発明のシステム10は、不動産の売り手が利用する売り手側端末1、不動産の買い手が利用する買い手側端末2、サーバ3を備え、それぞれがネットワークで接続されている。サーバ3は管理者4によって管理されている。不動産の売り手と買い手は、管理者4に対して、会員登録申請し、管理者4によって承認されることによって、会員登録され、初めて本発明のシステム10を利用できることになる。
本発明のシステムに会員登録する不動産の売り手と買い手は、売買契約の当事者本人であってもよいが、いずれかが他の不動産業者を代理人として立て、当該代理人が本発明のシステムに会員登録していてもよい。
売り手は、不動産物件の登録申請を行い、管理者4によって承認されることで、当該不動産物件が本発明のシステム10に登録されることになる。買い手は、本発明のシステム10に登録されている不特定不動産物件情報を検索、閲覧できる。買い手は、また、本発明のシステム10に購入希望物件情報を掲載することができる。売り手は、当該購入希望物件情報を検索することができる。
売り手と買い手は、本発明のシステム10を通じて、匿名でメッセージのやり取りをすることができる。このメッセージは、不動産物件に関する問い合わせなどが想定されるが、その内容は特に制限されるものではない。
売り手と買い手は、実名申請リクエストを送信して相手方に承認されることにより、相手方の実名情報を得ることができる。これにより、売り手と買い手は、具体的に取引を進めることが可能となる。
以下に、本発明のシステム10の詳細を説明する。
本発明において、不動産の買い手及び売り手とは、高額不動産物件を売買する不動産業者又は個人のことをいう。文脈によって、会員登録される前の状態と、会員登録された後の状態との両方を含む。
高額不動産物件とは、通常は一般的な個人が取引の当事者とならない金額で取引されている不動産物件であり、好ましくは、税込み価額5億円以上の不動産物件である。
本発明において、不動産物件の売買には、所有権の売買だけでなく、信託受益権、賃借権、地上権など不動産に関する各種権利の売買も含まれる。
本発明のシステムの利用を希望する不動産の売り手は、売り手側端末1を介して、管理者4(サーバ3)に対して、売り手情報を送信し、会員登録の申請を行う。
売り手情報としては、売り手の会社名、会社規模、取引実績、保有する不動産物件の種類・数などがある。
管理者は、これらの情報を見て本発明のシステムの利用者として適切かどうかを判断し、適切と判断した場合には、会員登録をする。管理者は、申請内容が不適切と判断した場合には、会員登録を拒否することができる。会員登録を拒否された申請者は、本発明のシステムを利用することができない。管理者は、審査の際に、売り手の会社名や個人名、宅地建物取引業者免許の有無、会社規模、直近の取引実績、保有する不動産物件の種類・数、反社会的勢力かどうか、不動産業界における評判などを考慮することができる。
管理者は、不動産の売り手の会員登録審査をする際、売り手が所持する不動産物件情報を無視して売り手情報だけで判断しても良いし、売り手情報と不動産物件情報の両方を考慮した上で判断しても良い。
また、本発明のシステムの利用を希望する不動産の売り手は、売却を希望する不動産物件がある場合、売り手側端末1を介して、管理者4に対して、特定不動産物件情報及び不特定不動産物件情報を送信する。
特定不動産物件情報は、管理者が不動産物件を審査するための情報であり、不特定不動産物件情報は、買い手に開示される情報である。特定不動産物件情報及び不特定不動産物件情報は、基本的には同時に管理者に対して送信されることになる。
特定不動産物件情報としては、管理者が不動産物件を審査する際に必要な程度に詳細な情報であることが求められる。例えば、正確な所在地、現況の用途、築年数、床面積、駅からの距離、希望価格、その他の特記事項である。特定不動産物件情報は、売り手が希望しない限りは、管理者に限って開示され、買い手には開示されない。
管理者が特定不動産物件情報の審査を行う際は、例えば、同じ不動産物件が重複して掲載されていないかどうか、実際にはあり得ない不動産物件情報になっていないか(いたずら防止)、本発明のシステムに掲載するに不適切な不動産物件ではないか、などの観点から審査することが考えられる。この審査は、不動産の売り手の会員登録審査とは別に行われる。
なお、管理者は、特定不動産物件情報の審査を行わないということであってもよい。
なお、管理者は、特定不動産物件情報の審査を行わないということであってもよい。
本発明のシステムに掲載されて買い手には開示されるのは、不特定不動産物件情報である。すなわち、具体的な物件を特定できないように幅を持たせた情報である。これにより、不動産物件情報を必要最小限にしか開示したくないという売り手の希望に応えることができる。
不特定不動産物件情報の具体例としては、用途、エリア、価格帯、駅からの距離、築年数、床面積などが挙げられる。これらの中でも、用途、エリア、価格帯は、買い手が購入を判断するのに重要な項目であることから、不特定不動産物件情報に含まれていることが好ましい。
不特定不動産物件情報は、具体的な物件を特定できないように幅を持たせたものであるが、その幅は、売り手が任意の入力によって設定することもできるし、管理者が予め設定しておくこともできる。
図2は、不特定不動産物件情報の内容を説明する図である。例えば、物件番号1には、用途が物流倉庫で、エリアが中部地方で、価格帯が5~10億円という不特定不動産物件情報が紐づけされている。これらの情報だけでは、一般的には、不動産物件を特定することはできないが、高額不動産物件を取り扱っている者からすれば、この程度の特定であっても、その不動産物件の購入検討を具体的に進めるかどうかの判断をするに十分である。
図3は、売り手が管理者に対して不特定不動産物件情報を送信する際の、売り手側端末における入力画面の一例を示したものである。用途、エリア、価格帯の入力項目があり、それぞれについて、ドロップダウンリストが設けられており、売り手はそれぞれの項目について、管理者が事前に設定した選択肢の中から一つを選ぶことになる。これにより、売り手が任意の入力によって設定することに比べて、幅の設定の均一化を図ることができるというメリットがある。
用途としては、オフィス、商業施設、住宅、物流倉庫、ホテル、病院、土地、その他などが考えられる。図4は、図3において、「用途」の項目の「▼」をクリックしてドロップダウンリストを展開した状態を示す。売り手は、これらの選択肢の中から一つを選択することになる。
エリアとしては、都心5区、東京23区(都心5区は除く)、首都圏(東京23区は除く)、北海道、東北、中部、近畿、中国、四国、九州、沖縄などが考えられる。図5は、図3において、「エリア」の項目の「▼」をクリックしてドロップダウンリストを展開した状態を示す。売り手は、これらの選択肢の中から一つを選択することになる。
エリアについては、他にも、都道府県を選択させる場合や、原則として都道府県を選択させるが、物件数が多い地域については、市や区まで選択させる場合があってもよい。例えば、山形県、愛知県名古屋市、東京都千代田区などの選択肢が考えられる。但し、細分化する場合であっても、市や区の単位よりもエリアが狭くなることはない。あまり狭くすると、不動産物件が特定されるためである。
価格帯としては、10億円~15億円など幅のある価格表記を意味する。図6、7は、図3において、「価格帯」の項目の「▼」をクリックしてドロップダウンリストを展開した状態を示す。売り手は、これらの選択肢の中から、下限と上限をそれぞれ一つずつ選択することになる。図示はしていないが、他にも、上限と下限を別々に設定するのではなく、上限と下限がセットで事前に設定されている中から選択させることも可能である。
不特定不動産物件情報としては、他にも、売り手において事前に不動産物件の外観・内観の写真や映像を撮影したデータを準備したものを含めてもよい。不動産物件の外観としては、ドローンによる空撮映像を用いることもできる。不動産物件の内観としては、買い手が買い手側端末を利用してVR(仮想現実)で閲覧できるようにしてもよい。
上記のように、不特定不動産物件情報は、情報に幅があるために、一般的には具体的な物件を特定できないようになっている。なお、売り手が希望する場合には、不特定不動産物件情報に加えて、特定不動産物件情報を買い手に開示することもできる。
不動産物件情報は、不動産の売り手の会員登録審査とは別に審査される。不動産の売り手の会員登録申請の際に不動産物件情報があれば会員登録と同時に審査されることになるし、会員登録された売り手が事後的に不動産物件を登録したいと希望する場合には不動産物件情報だけが審査されることになる。
管理者は、本発明のシステムに登録する物件として適切かどうかという観点から、不動産物件審査を行う。その審査の際には、不動産物件の用途、エリア、価格帯が考慮される。
本発明のシステムの利用を希望する不動産の買い手は、買い手側端末2を介して、管理者4に対して、買い手情報を送信し、会員登録の申請を行う。
買い手情報としては、買い手の会社名、会社規模、取引実績、予算、購入を考えている不動産物件の概要などがある。
管理者は、この情報を見て本発明のシステムの利用者として適切かどうかを判断し、適切と判断した場合には、会員登録をする。管理者は、申請内容が不適切と判断した場合には、会員登録を拒否することができる。会員登録を拒否された申請者は、本発明のシステムを利用することができない。管理者は、審査の際に、買い手の会社名、会社規模、取引実績、不動産業界における評判などを考慮することができる。
本発明のシステムにおいては、会員登録申請は、買い手と売り手で別々に行っても良いが、入力フォームを統一させて、特に区別することなく行うこともできる。
会員登録された買い手は、本発明のシステムを利用して不動産物件情報を検索することができる。会員登録された買い手は、また、本発明のシステムに購入希望物件情報を掲載することができる。これにより、売り手は、会員登録された買い手がどのような不動産物件の購入を希望しているかを知ることができる。
本発明のシステムにおいては、会員登録された買い手は会員登録された売り手に対して、会員登録された売り手は会員登録された買い手に対して、それぞれ匿名でメッセージを送信することができる。送信手段としては、例えばメールが挙げられる。
買い手は、本発明のシステムにおいて、売り手が掲載している不特定不動産物件情報の中で購入を検討したいと考える不動産物件がある場合には、当該不動産物件を特定した上で、売り手に対して、匿名でメッセージを送信することができる。
逆に、売り手は、本発明のシステムにおいて、買い手が掲載している購入希望物件情報を閲覧して、自身が保有している不動産物件が希望に沿うと考えられる場合は、当該購入希望物件情報を特定した上で、買い手に対して、匿名でメッセージを送信することができる(いわゆる、逆オファー)。
逆に、売り手は、本発明のシステムにおいて、買い手が掲載している購入希望物件情報を閲覧して、自身が保有している不動産物件が希望に沿うと考えられる場合は、当該購入希望物件情報を特定した上で、買い手に対して、匿名でメッセージを送信することができる(いわゆる、逆オファー)。
管理者は、この送信が相手方に届くかどうかをコントロールすることができてもよい。その場合、管理者は、送信内容をチェックして、適切な内容についてのみ相手方に届くようにすることができる。他にも、メッセージの送信回数を制限することも可能である。
なお、管理者が関与することなく、送信されれば自動で相手方に届けられるというものであってもよい。
なお、管理者が関与することなく、送信されれば自動で相手方に届けられるというものであってもよい。
いずれにせよ、買い手又は売り手は、自己の情報を開示することなく、直接匿名で相手方と通信することができる。通信内容としては、例えば、不動産物件に関する問い合わせなどが考えられる。
買い手又は売り手は、匿名で通信した結果、匿名を解除して詳細をお互いに開示してもよいと希望する場合には、双方の合意によって、詳細な情報をお互いに相手方に通知することができる。この場合、管理者が本システムを通じて詳細な情報を通知することになるが、本発明のシステムが自動でその処理を行ってもよいし、管理者が手動でその処理を行ってもよい。
買い手又は売り手がお互いに匿名を解除した後は、売買契約に向けて交渉することになる。この場合、引き続き本発明のシステムにおいて交渉を継続することもできるし、直接対面で交渉するなど本発明のシステムを介さずに交渉を継続することもできる。
本発明において、買い手側端末、売り手側端末、サーバは、CPU、メモリ、ディスプレイ、入出力デバイス、通信インタフェースを備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することによって、サーバの制御をつかさどる。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶するととともに、取得した各種情報を記憶する。メモリは、ハードディスクメモリのほか、ICメモリ、SSD(Solid State Drive)などであってもよい。
第1の実施形態について、本発明のシステムの利用の流れを、図を用いて説明する。
図8は、売り手側端末、買い手側端末、サーバの関係、及びそれらの処理を説明する示す図である。
売り手は、売り手側端末を用いて、サーバに対して、売り手情報、特定不動産物件情報、不特定不動産物件情報を送信する(ステップS101)。これらは、同時であってもよいし、別々であってもよい。サーバは、これらの情報を記録する(ステップS103)。
売り手は、売り手側端末を用いて、サーバに対して、売り手情報、特定不動産物件情報、不特定不動産物件情報を送信する(ステップS101)。これらは、同時であってもよいし、別々であってもよい。サーバは、これらの情報を記録する(ステップS103)。
買い手は、買い手側端末を用いて、サーバに対して、買い手情報、購入希望物件情報を送信する(ステップS102)。これらは、同時であってもよいし、別々であってもよい。サーバは、これらの情報を記録する(ステップS103)。
図9は、売り手、買い手、管理者の関係を説明する図である。図8のステップS101は、図9では、売り手による会員登録申請及び/又は不動産物件の登録申請に該当する(ステップS201)。管理者は、ステップS103でサーバに記録された情報を読み出して(ステップS202)、売り手が本発明のシステム利用者として適切かどうか審査をして、会員登録及び/又は不動産物件の登録を行う(ステップS203)。審査の結果、会員登録をしない又は不動産物件を登録しないという場合もあり得る(図示していない。)。管理者は、特定不動産物件情報については、管理者のみが閲覧できる情報として保管し、
不特定不動産物件情報については、買い手が閲覧できる情報として本発明のシステムに掲載する。
不特定不動産物件情報については、買い手が閲覧できる情報として本発明のシステムに掲載する。
図8のステップS102は、図9では、買い手による会員登録申請及び/又は購入希望物件情報の掲載申請に該当する(ステップS204)。管理者は、ステップS103でサーバに記録された情報を読み出して(ステップS205)、買い手が本発明のシステム利用者として適切かどうか審査をして、会員登録及び/又は購入希望物件情報の掲載を行う(ステップS206)。審査の結果、会員登録をしない又は購入希望物件情報の掲載をしないという場合もあり得る(図示していない。)。
以上のようにして、売り手及び買い手が会員登録され、必要な情報が本発明のシステムに登録、掲載されることになる。
図8は、また、上記のように会員登録された売り手及び買い手が、本発明のシステムを利用する流れを示した図でもある。
買い手は、買い手側端末を用いて、サーバに対して、不特定不動産物件情報を検索するというリクエスト申請、又はリストを閲覧するというリクエスト申請をする(ステップS301)。検索は、登録されている不特定不動産物件情報の中から、用途検索、エリア検索、価格帯検索などによって検索してその結果の提示を求めるリクエスト操作である。リストの閲覧は、全ての不特定不動産物件情報が掲載されているリストの提示を求めるリクエスト操作である。
買い手は、買い手側端末を用いて、サーバに対して、不特定不動産物件情報を検索するというリクエスト申請、又はリストを閲覧するというリクエスト申請をする(ステップS301)。検索は、登録されている不特定不動産物件情報の中から、用途検索、エリア検索、価格帯検索などによって検索してその結果の提示を求めるリクエスト操作である。リストの閲覧は、全ての不特定不動産物件情報が掲載されているリストの提示を求めるリクエスト操作である。
上記操作に対して、サーバは、リクエストを受付け(ステップS302)、買い手側端末に対して、不特定不動産物件情報の検索結果又はリストを提供する処理を行う(ステップS303)。これにより、買い手は、本発明のシステムを利用して、どのような不動産物件が登録されているかを知ることができる。
売り手は、売り手側端末を用いて、サーバに対して、購入希望物件情報を検索するというリクエスト申請、又はリストを閲覧するというリクエスト申請をする(ステップS304)。検索及びリスト閲覧については、上記と同様である。
上記操作に対して、サーバは、リクエストを受付け(ステップS305)、売り手側端末に対して、購入希望物件情報の検索結果又はリストを提供する処理を行う(ステップS306)。これにより、売り手は、本発明のシステムを利用して、買い手がどのような不動産物件の購入を希望しているか知ることができる。場合によっては、本発明のシステムにはまだ登録していないが、売り手が保有する不動産物件の中から、購入希望物件情報に合致する不動産物件を登録することによって、取引成立の可能性を高めることもできる。また、売り手は、既に述べた通り、買い手に対して逆オファーすることもできる。
図10は、売り手と買い手が、本発明のシステムを用いて匿名でメッセージのやり取りをする流れについて説明する。
買い手は、買い手側端末を通じて、サーバに対して、特定の売り手側端末を宛先として、メッセージを送信する(ステップS401)。サーバは、当該メッセージを受信処理し(ステップS402)、買い手の情報を匿名化して宛先の売り手側端末に送信する(ステップS403)。
買い手は、買い手側端末を通じて、サーバに対して、特定の売り手側端末を宛先として、メッセージを送信する(ステップS401)。サーバは、当該メッセージを受信処理し(ステップS402)、買い手の情報を匿名化して宛先の売り手側端末に送信する(ステップS403)。
当該メッセージを受信した売り手は、希望すれば、同様に、当該メッセージに匿名で返信することができる(ステップS404~S406)。
上記のようなメッセージのやり取りは、本発明のシステム設計により、何度でもできるように設定してもよいし、一往復だけというように制限を設けることもできる。
なお、図10では、買い手側端末から最初にメッセージ送信処理を行う流れを説明したが、本発明のシステムにおいては、売り手側端末から最初にメッセージ送信処理を行うこともできる。
売り手と買い手が、匿名ではなく、相手方の実名や会社名など具体的な情報を知りたいと希望する場合に、お互いに実名を開示する流れを図10を用いて説明する。
買い手側端末は、サーバに対して、特定の売り手側端末を宛先として、実名情報開示リクエストを送信する(ステップS501)。サーバは、当該リクエストを受信処理し(ステップS502)、買い手の情報を匿名化して宛先の売り手側端末に送信する(ステップS503)
買い手が上記リクエストを承認する場合には、売り手側端末から、サーバに対して、リクエスト承認指示を送信し(ステップS504)、サーバがこれを受信処理し(ステップS505)、買い手端末と売り手端末の両方に対して、それぞれ売り手の実名情報、買い手の実名情報を通知する(ステップS506)。すなわち、匿名の解除処理である。この売り手の実名情報、買い手の実名情報は、売り手側端末、買い手側端末から送信された売り手情報、買い手情報をそのまま通知してよいし、それらの一部である最低限の情報(例:実名又は会社名、メールアドレス、電話番号)だけでもよい。
売り手と買い手が、実名情報開示リクエストを送信するタイミングは、お互いがメッセージのやり取りを経た後でもよいし、メッセージのやり取りをすることなく、いきなり送信するということでもよい。
以上により、売り手と買い手が、お互いの実名や連絡先を交換することが可能となる。
〔第2の実施形態〕
本発明のシステムは、第1の実施形態に加えて、以下の機能を付与することもできる。以下、詳細に説明する。
本発明のシステムは、第1の実施形態に加えて、以下の機能を付与することもできる。以下、詳細に説明する。
管理者は、会員登録した買い手及び売り手から、本発明のシステムの利用料金を徴収することができる。利用料金体系は、月会費制、取引成立時の手数料など適宜設定することが可能である。特に、単純な月会費制にした場合は、取引が成立しても、取引額に相応する手数料を支払う必要がなくなる。このため、本発明のシステムの利用者は、従来の仲介業者を通した取引(不動産物件の価額の3%など)に比べて、はるかに割安な費用で不動産物件を取得することができる。特に、不動産物件が高額不動産物件の場合には、物件価格が大きくなるので、メリットが大きい。
本発明のシステムに、電子契約の機能を付与することで、買い手と売り手が取引成立した場合に、本発明のシステム内において不動産売買契約を締結することが可能である。
この際、本発明のシステムに、更に電子決済の機能を付与することで、不動産物件の対価の支払いまで完了させることが可能となる。
この際、本発明のシステムに、更に電子決済の機能を付与することで、不動産物件の対価の支払いまで完了させることが可能となる。
本発明のシステムは、会員が他の会員の評価をし、その集計結果が当該会員のスコアとして他の会員に対して公開される機能を有していてもよい。これにより、会員は、不動産取引を行うにあたって、相手方となる会員の評価を知った上で安心して取引に入ることができる。また、自己の評価内容が将来的な取引に影響することから、会員は、自己の評価内容をよくするために、最善を尽くすことになる。これにより、本発明のシステムの取引がよりスムーズに行われることになる。
本発明のシステムは、買い手が特定の不動産物件を閲覧した際に、当該特定の不動産物件と同種の他の不動産物件を買い手に提示するレコメンド機能を有していてもよい。このレコメンド機能は、本発明のシステム利用者の過去の膨大な不動産物件の検索履歴や閲覧履歴を人工知能(AI)で解析し、特定の買い手の検索・閲覧履歴を元に、その買い手の興味のありそうな不動産物件を自動で提示するものである。このレコメンド機能により、買い手がより便利に希望する不動産物件を見出しやすくなる。
本発明のシステムにおいては、買い手と売り手が取引成立した場合に、管理者に対して、売買価格などの詳細を報告することを義務付けることができる。この義務付けは、本発明のシステムにおける利用規約に相当する条項を設けることなどによって可能となる。
売買価格などの詳細の報告として、最終的な契約書のデータを提出させるようにしてもよい。この場合、管理者が直接閲覧できる形式であってもよいが、管理者も閲覧できず人工知能(AI)のみが読み込みできるようにして、提出されたデータから売買価格などをこの人工知能(AI)が解析し、管理者が統計的なデータとしてのみ利用するということであってもよい。
このように不動産物件の取引実績を報告させることにより、取引実績が増えた際に、現在はブラックマーケットとして当事者しか知り得ない情報となっている高額不動産物件の取引実績情報が、本発明のシステムに蓄積されていくことになる。
管理者は、この取引実績情報を人工知能(AI)で解析し、売り手が新規に不動産物件を登録する際に、過去の取引実績に基づく価格帯の相場観を提供するサービスなどに活用することができる。他にも、管理者は、この取引実績情報を元に、高額不動産物件のマーケット情報を作成し、本発明のシステムの会員に提供することができる。
1 売り手側端末
2 買い手側端末
3 サーバ
4 管理者
10 不動産売買支援システム
2 買い手側端末
3 サーバ
4 管理者
10 不動産売買支援システム
Claims (5)
- 不動産の買い手が利用する買い手側端末と不動産の売り手が利用する売り手側端末と管理者が管理するサーバとをネットワークで接続し、前記買い手と前記売り手が直接不動産物件を売買できるようにした不動産売買支援システムであって、
(A)前記システムは、前記買い手及び前記売り手の双方とも、前記管理者による事前の審査を通過して登録会員となった場合にのみ利用することができるものであり、
(B)前記システムの掲載対象となる不動産物件が、高額不動産物件に限定されており、
(C)前記システムには、具体的な物件を特定できないように幅を持たせた不特定不動産物件情報が掲載され、
前記サーバが備える処理手段として、以下の(1)~(6)を備えることを特徴とする不動産売買支援システム。
(1)前記売り手側端末から前記売り手情報、特定不動産物件情報、前記不特定不動産物件情報を受け取り、その情報をデータベースに記録する手段、
(2)前記買い手側端末から前記買い手情報又は購入希望物件情報を受け取り、その情報をデータベースに記録する手段、
(3)前記買い手側端末からの要求に応じて、前記データベース内に記録されている前記不特定不動産物件情報を提供する手段、
(4)前記売り手側端末からの要求に応じて、前記データベース内に記録されている前記購入希望物件情報を提供する手段、
(5)前記売り手側端末又は前記買い手側端末からメッセージを受け取り、宛先になっている前記買い手側端末又は前記売り手側端末に、匿名で送信する手段、
(6)前記売り手側端末又は前記買い手側端末から実名情報開示リクエストを受け取り、宛先になっている前記買い手側端末又は前記売り手側端末に送信し、リクエストが承認された場合に、両端末に対して、実名情報を通知する手段 - 前記高額不動産物件の売却希望価格(税込)が5億円以上であることを特徴とする請求項1記載の不動産売買支援システム。
- 前記システムに掲載される前記不特定不動産物件情報が、用途、エリア、価格帯を必須項目とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の不動産売買支援システム。
- 前記売り手側端末から前記不特定不動産物件情報を入力する際に、予め前記管理者によって設定された選択肢の中から適切なものを一つ前記売り手に選択させることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の不動産売買支援システム。
- 前記買い手と前記売り手とが、前記システムを介して不動産物件の売買契約を締結するに至った場合には、契約内容の詳細を前記管理者に対して通知することを義務付けることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の不動産売買支援システム。
Priority Applications (1)
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JP2020172379A JP2022063949A (ja) | 2020-10-13 | 2020-10-13 | 不動産売買支援システム |
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- 2020-10-13 JP JP2020172379A patent/JP2022063949A/ja active Pending
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