JP2022063681A - 画像読取装置および画像読取装置の制御方法 - Google Patents

画像読取装置および画像読取装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】白紙ページを適切に除去できない頻度を低減できる画像読取装置および画像読取装置の制御方法を提供する。【解決手段】画像読取装置は、原稿を読み取る読取部を備える。また、画像読取装置は、読取部の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出部と、読取部が読み取った原稿の画像データのヒストグラムをページ毎に生成するヒストグラム生成部と、ヒストグラムに基づき原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定部と、画像データから白紙ページを除去する白紙除去処理部とを備える。白紙判定部は、ヒストグラムにおいて原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域の画素数である印字領域画素数と、汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量αと、汚れ量αに応じた補正閾値とを求める。白紙判定部は、印字領域画素数が補正閾値以下である場合に、原稿を白紙ページと判定する。【選択図】図18

Description

本発明は、原稿から画像を読み取る読取部を備える画像読取装置および画像読取装置の制御方法に関する。
例えば、特許文献1には、原稿から画像を読み取る読取部を備えた画像読取装置が開示されている。この画像読取装置は、複数枚の原稿を読み取った画像から白紙ページを除去する白紙除去機能を有する。すなわち、画像読取装置は、原稿を読取位置まで給送するADFと、読取位置で原稿を読み取る複数のラインセンサーを備えたカラーラインセンサーと、原稿を読み取った画像情報から読取位置に付着したゴミの位置情報を取得するゴミスジ検知部と、読み取った画像情報のうちカラーラインセンサーの各ラインセンサーに対応づけられた画像情報を用いて原稿が白紙原稿であるか否かを判定する白紙判定部とを有する。白紙判定部は、カラーラインセンサーの各ラインセンサーに対応づけられた画像情報から、ゴミの位置情報に対応する画像情報を除いたゴミが付着していない画素に対応する画像情報を用いて原稿が白紙原稿であるか否かを判定する。読取画像にゴミスジがあった場合は、その領域は白紙判定の対象領域から除外される。
特開2017-118169号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像読取装置では、ヒストグラムから汚れ(ゴミ)の画素を除去して白紙判定が行われる。このため、適切な白紙判定を行うことができず、白紙ページを適切に除去できない頻度が比較的高いという課題がある。
上記課題を解決する画像読取装置は、原稿を読み取る読取部を備えた画像読取装置であって、前記読取部の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出部と、前記読取部が読み取った原稿の画像データのヒストグラムをページ毎に生成するヒストグラム生成部と、前記ヒストグラムに基づき原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定部と、前記画像データから前記白紙ページを除去する白紙除去処理部とを備え、前記白紙判定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域の画素数である印字領域画素数と、前記汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量と、当該汚れ量に応じた画素数閾値とを求め、前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、当該原稿を白紙ページと判定する。
上記課題を解決する画像読取装置の制御方法は、原稿を読み取る読取部を備える画像読取装置の制御方法であって、前記読取部の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出ステップと、前記読取部が読み取った原稿の画像データのヒストグラムをページ毎に生成するヒストグラム生成ステップと、前記ヒストグラムに基づき原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定ステップと、前記画像データから前記白紙ページを除去する白紙除去ステップとを含み、前記白紙判定ステップは、前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域の画素数である印字領域画素数と、前記汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量と、当該汚れ量に応じた画素数閾値とを求め、前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、当該原稿を白紙ページと判定する。
第1実施形態における画像読取装置を示す斜視図。 画像読取装置を示す模式側断面図。 画像読取装置の電気的構成を示すブロック図。 管理テーブルを示す図。 白紙除去レベル設定テーブルを示す図。 画像処理部の詳細な構成を示す模式図。 イメージセンサーと原稿とに係る設定範囲を説明する模式図。 白紙原稿の読取データを示す模式図。 白紙原稿のヒストグラムを示すグラフ。 ISO原稿の読取データを示す模式図。 ISO原稿のヒストグラムを示すグラフ。 黒紙原稿の読取データを示す模式図。 黒紙原稿のヒストグラムを示すグラフ。 白紙原稿の縦スジの入った読取データを示す模式図。 ガラス面に汚れが付着した状態で白紙原稿が読み取られたときのヒストグラムを示すグラフ。 白紙除去判定に用いられる読取データのヒストグラムを示すグラフ。 白紙除去レベル設定ルーチンを示すフローチャート。 スキャン処理ルーチンを示すフローチャート。 第2実施形態における電源ON時のガラス汚れ検出処理ルーチンを示すフローチャート。 白紙除去レベル設定ルーチンを示すフローチャート。 第3実施形態における白紙除去レベル設定ルーチンを示すフローチャート。 スキャン処理ルーチンを示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、画像読取装置の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の画像読取装置11は、側面視が略台形形状を有する本体12と、画像読取対象である原稿Dが載置(セット)される原稿サポート13とを備える。本体12には、排出口12Bの下側にスタッカー15が前後方向にスライド可能な状態で収納されている。
原稿サポート13は、本体12の後側上方へ斜めに延出することで複数枚の原稿Dを載置可能な平面状の載置面13Aを有する。原稿サポート13には、原稿Dが搬送される搬送方向Yと交差(特に直交)する幅方向Xにスライド可能な一対のエッジガイド13Bが設けられている。載置面13A上に積載された原稿Dは、一対のエッジガイド13Bに挟まれることで、給送口12Aに対して幅方向Xに位置決めされる。また、原稿サポート13の載置面13Aには、スライド式の補助サポート部13Cが出退可能に設けられている。載置面13A上に積載された原稿Dは、スライド式の補助サポート部13Cと当接することで給送口12Aに対して搬送方向Yに位置決めされる。なお、幅方向Xが、画像読取装置11が原稿Dの画像を読み取るときの主走査方向、搬送方向Yが副走査方向となる。
原稿サポート13に載置された原稿Dは、本体12の上部に開口する給送口12Aから本体12内へ1枚ずつ給送される。給送された原稿Dは、本体12内を所定の搬送経路29(図2参照)に沿って搬送され、その搬送途中の読取領域SAで画像が読み取られた後、本体12の前側下部に開口する排出口12Bから排出される。
本体12の前面部12Cには、電源ボタン20が設けられている。本体12の前面部12Cには、所定の画像を表示領域23に表示する例えば液晶パネル等の表示部22が設けられている。表示部22は、画像読取装置11に関する情報を表示するように構成される。表示部22には、ユーザーの触接操作を検知可能な例えばタッチパネル等の入力部21が設けられている。入力部21は、画像読取装置11に指示を与えるときにユーザーの触接操作に応じて必要な情報を入力可能に構成される。
図2に示すように、本体12は、本体部18と、本体部18の前端部を中心に回動可能に連結されたカバー部19とを備える。本体12は、本体部18とカバー部19との間において給送口12Aから排出口12Bに至るまで延びる搬送経路29(搬送通路)を有する。
本体12内には、原稿Dを搬送する搬送機構30が備えられている。搬送機構30は、原稿サポート13上に積載(セット)された原稿Dを1枚ずつ本体12内へ案内しつつ給送する給送部30Aと、給送した原稿Dを搬送経路29に沿って読取領域SAを通るように搬送する搬送部31と、搬送部31による搬送途中で画像が読み取られた後の原稿Dを排出する排出部32とを有している。搬送機構30は、原稿サポート13上に積載された複数枚の原稿Dを、読取領域SAを通るように搬送経路29に沿って1枚ずつ順番に搬送する自動原稿送り機能を有している。
給送部30Aは、本体12内の搬送経路29の上流端位置に、給送ガイド30Bと対向する1つの給送ローラー33(ピックアップローラー)を備えている。給送部30Aは、原稿サポート13上に積載された複数枚の原稿Dを1枚ずつ給送口12Aから給送ガイド30Bに沿って給送する。
搬送部31は、給送ローラー33よりも搬送方向Yの下流側の位置に配置された給送ローラー対34と、搬送方向Yにおいて読取領域SAよりも上流側の位置に配置された搬送ローラー対35とを備えている。給送ローラー対34は、駆動ローラー34Aと分離ローラー34B(リタードローラー)とにより構成される。搬送ローラー対35は、駆動ローラー35Aと従動ローラー35Bとにより構成される。
排出部32は、搬送方向Yに読取領域SAよりも下流側の位置に配置された排出ローラー対36を備えている。排出ローラー対36は、駆動ローラー36Aと従動ローラー36Bとにより構成される。なお、排出ローラー対36は、搬送ローラー対35と共に原稿Dの読取り中の搬送も担う。
このように、搬送方向Yの上流側から順に、給送ローラー33、給送ローラー対34、搬送ローラー対35及び排出ローラー対36がそれぞれ配置され、それぞれ幅方向Xに間隔を隔てて一対ずつ配置されている。
給送系の複数のローラー33,34Aは、これらの動力源である給送モーター37の動力により回転駆動する。原稿サポート13に積載された複数枚の原稿Dは、給送ローラー33により最下位のものから1枚ずつ順番に給送口12Aから本体12内へ給送される。このように、給送部30A(ローラー33,34A等)は、給送モーター37を動力源として駆動する。
また、給送系の分離ローラー34B及び搬送系の駆動ローラー35A,36Aは、その動力源である搬送モーター38の動力により回転駆動する。給送ローラー33により本体12内へ給送された原稿Dは、読取領域SAに搬送された後に、排出口12Bから排出される。このように、搬送部31(搬送ローラー対34等)と排出部32(排出ローラー対36等)とは、搬送モーター38を共通の動力源として駆動する。
また、駆動ローラー35A,36Aは、原稿Dを読み取るときに同じ搬送速度(読取速度)で原稿Dを搬送するように回転駆動する。各従動ローラー35B,36Bは、それぞれが対をなす駆動ローラー35A,36Aの回転により連れ回りする。
また、本体12内には、複数のローラー対34~36のうち搬送系の1つの駆動ローラーの回転を検出可能なエンコーダー44(例えばロータリーエンコーダー)が設けられている。エンコーダー44は、駆動ローラーの回転量に比例する数のパルスを含む検出信号を制御部50(コントローラー)に出力する。よって、制御部50は、エンコーダー44の検出信号に基づき、制御部50において搬送中の原稿Dの位置(搬送位置)の把握及び搬送速度の把握を行うことができる。
また、一対の給送ローラー33の間には、原稿サポート13にセットされた原稿Dの有無を検知する原稿センサー45が配置されている。原稿センサー45は、例えばレバーを有する接触式センサーであり、原稿サポート13に原稿Dがセットされると、そのセットされた原稿Dがレバーを押すことでONする。
また、搬送方向Yに搬送ローラー対35のニップ点よりもやや下流側の位置には、原稿Dの有無を検出可能な原稿有無センサー46が配置されている。原稿有無センサー46は、例えばレバー(接触子)を有する接触式センサーである。原稿有無センサー46は、原稿Dの先端がレバーを押すことで原稿Dを検知してONし、その原稿Dの後端が通り過ぎてレバーが押されなくなると、原稿Dを検知しなくなってOFFする。よって、制御部50は、原稿有無センサー46の検知信号(ON/OFF)に基づき、原稿Dの先端が搬送ローラー対35を通過したこと、及び原稿Dの後端が搬送ローラー対35を通過したことを検知する。原稿有無センサー46が原稿Dの先端と後端とを検知した検知結果は、後述する読取部40(40A,40B)の読取動作の開始と終了のタイミングを決める制御に用いられる。また、原稿有無センサー46は、原稿Dの先端と後端とを検知可能であるため、原稿Dの先端が検知されてから後端が検知されるまでの原稿Dの搬送距離に基づいて原稿Dの搬送方向Yにおける長さ、つまりその長さから決まる原稿サイズを検出することもできる。なお、原稿有無センサー46は、光学式センサー等の非接触センサーとしてもよい。
画像読取装置11の本体12内には、画像を読み取る読取部40が設けられている。読取部40は、搬送方向Yにおける搬送ローラー対35と排出ローラー対36との間の位置において搬送経路29を挟む両側に一対設けられている。本実施形態において、一対の読取部40は、搬送経路29に沿って搬送される原稿Dの表面(下面)を読み取る第1読取部40Aと、搬送経路29に沿って搬送される原稿Dの裏面(上面)を読み取る第2読取部40Bとからなり、搬送方向Yに互いに少しずれた位置に配置されているが、一方の読取部を備えない構成であってもよい。
一対の読取部40は、読取領域SAに光を照射することにより搬送中の原稿Dに光を照射可能な光源41と、原稿Dから画像を読み取ることができるイメージセンサー42とにより構成されている。通常読取モードでは、第1読取部40Aだけが読取動作を行い原稿Dの表面が読み取られ、両面読取モードでは、第1読取部40Aと第2読取部40Bとが共に読取動作を行い原稿Dの両面(表裏面)が読み取られる。
光源41は、例えばLEDや蛍光ランプ等により構成される。イメージセンサー42は、光源41から照射された光が原稿Dで反射した反射光を受光し、受光した光を電気信号に変換して受光量に応じた値の画素信号を出力する。このように、イメージセンサー42は、画像を読み取るセンサーである。イメージセンサー42は、例えばリニアイメージセンサーである。画像読取装置11は、カラースキャンとモノクロスキャン(グレースケールスキャン)とが可能である。なお、以下では、光源41及びイメージセンサー42を、第1読取部40A側のものを指して、第1光源41A及び第1イメージセンサー42Aと記し、第2読取部40B側のものを指して、第2光源41B及び第2イメージセンサー42Bと記す場合がある。
イメージセンサー42は、複数の光電変換素子を主走査方向Xに沿って一列に配置した、例えばコンタクト型イメージセンサーである。さらにイメージセンサー42は、具体的にはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーである。イメージセンサー42は、各光電変換素子が受光した光を光電変換して受光量に応じた値の画素信号を出力する。
さらに、イメージセンサー42と搬送経路29を挟んで対向するように色基準板43が配置されている。色基準板43は、読取部40の読取対象となる領域のうち、原稿Dの領域を含み、かつ、原稿Dの領域よりも広い領域に配置されている。このため、読取部40により読み取られた画像として原稿Dの領域であるか否かを把握可能となる部材である。つまり、色基準板43は、原稿Dの背景として読み取られる背景板である。また、色基準板43は、シェーディング補正用の白基準値を得るための部材であり、白色を呈する白基準板又はグレー(灰色)を呈するグレー基準板が用いられる。これにより、色基準板43が白基準画像として読み取られ、読み取られた白基準画像に基づいて白基準値が生成される。グレー基準板の場合は、原稿の背景(グレー背景)として読み取って原稿Dの位置及び領域の検出にも用いられる。なお、原稿領域検出用のセンサーを別途設けた場合は、色基準板43は白基準板であることが好ましい。また、色基準板43は、板形状に限らず、輝度の基準となる白基準値を得るための基準部材であれば、形状及び色については問わない。
原稿Dがない状態において、読取部40は背景板である色基準板43を読み取ることが可能である。また、原稿Dを読み取るときに、原稿Dの搬送方向Yの先端部の余白、または原稿の搬送方向Yの後端部の余白を読み取ることが可能である。色基準板43や原稿Dの先端部または後端部の余白が汚れていないことを前提とすると、色基準板43又は原稿Dの余白を読み取ることで、光源41及びイメージセンサー42の少なくとも一方に付着した紙粉や塵埃等の汚れを読み取ることができる。本実施形態では、色基準板43又は原稿Dの先端部又は後端部の余白を読み取った読取データに基づいて光源41及びイメージセンサー42の少なくとも一方に付着した汚れを検出する汚れ検出が行われる。なお、汚れ検出処理の詳細については後述する。
画像読取装置11は、制御部50を備えている。制御部50は、ユーザーが操作する入力部21(図1参照)からの操作信号又は後述するホスト装置100からの読取指示信号(読取指示)に基づいて原稿Dから画像を読み取るジョブが入力されると、画像読取装置11を制御する。制御部50は、読取制御を行うときは、給送モーター37、搬送モーター38及び読取部40(40A,40B)を制御し、読取部40によって原稿Dから読み取られた画像に基づく画像データを処理する。
<電気的構成>
次に図3を参照して、画像読取装置11の電気的構成について説明する。
図3に示すように、画像読取装置11は、通信ケーブルを通じてホスト装置100と接続されている。ホスト装置100は、例えばパーソナルコンピューター(以下「PC」ともいう。)であり、その本体と電気的に接続された入力部101と表示部102とを備える。ホスト装置100は、読取ドライバー用プログラムがインストールされることで、その内部に画像読取装置11に対して読取り指示を行う機能をもつソフトウェアよりなる読取ドライバーを備える。なお、ホスト装置100は、PCに限らず、携帯情報端末(PDA(Personal Digital Assistants))、タブレットPC又はスマートフォン等のスマートデバイス等でもよい。
ユーザーにより入力部21又はホスト装置100の入力部101が操作されたときに、画像読取処理に関する設定条件が設定される。つまり、ユーザーの入力により設定条件が設定される。設定条件には、原稿サイズ、読取解像度、読取色、片面読取り・両面読取り等を含む読取条件と、読取データ(画像データ)の保存形式、転送方法及び保存先を含む保存条件とが含まれる。原稿サイズには、例えばA4サイズ、B5サイズなどがあり、読取解像度には、例えば300dpi/600dpiがあり、読取色には、モノクロ(グレースケール)/カラーがある。保存形式には、PDF形式、PDF/A形式、JPEG形式、GIF形式、TIFF形式等がある。また、転送方法には、ホスト装置100への転送及びメール転送があり、保存先に保存先のアドレスが指定される。
画像読取装置11は、これを統括的に制御する制御部50を内蔵している。制御部50は、マイクロプロセッサー等からなるコンピューター60を備える。コンピューター60は、揮発性メモリー61と、記憶部の一例としての不揮発性メモリー62とを備える。不揮発性メモリー62は、読取制御の際に実行すべきプログラムPR等を記憶する。不揮発性メモリー62には、コンピューター60が参照するための管理テーブルAT(図4)および白紙判定テーブルBT(図5)等の各種のテーブルデータが記憶されている。
また、制御部50は、ホスト装置100から各種のデータや信号を入力する入力インターフェイスからなる入力部63と、画像読取装置11が読み取った読取データをホスト装置100に出力する出力インターフェイスからなる出力部64とを備える。
さらに制御部50は、イメージセンサー42A,42Bに対して読出動作を含む各種の動作タイミングを規定するパルス信号を出力するタイミングジェネレーター65(以下「TG65」とも記す。)を備える。また、制御部50は、イメージセンサー42A,42Bから入力した画素信号をアナログ/デジタル変換(A/D変換)するアナログフロントエンド66(以下「AFE66」とも記す。)を備える。
不揮発性メモリー62には、図17および図18にフローチャートで示されるプログラムPRを含む各種のプログラムが記憶されている。コンピューター60はプログラムを実行する。また、不揮発性メモリー62には、コンピューター60がプログラムを実行するときに参照する、図4に示す管理テーブルATおよび図5に示す白紙判定テーブルBT等が記憶されている。コンピューター60は、プログラムの実行により内部に構成されるソフトウェアからなる機能部分として、主制御部70、搬送制御部71、読取制御部72および画像処理部73を備える。主制御部70は、画像読取装置11を統括的に制御し、各部71~73に指示を与える。なお、画像処理部73は、一部がハードウェアで構成されてもよい。
搬送制御部71は、主制御部70の指示に従って給送モーター37及び搬送モーター38を駆動制御する。給送モーター37の駆動により給送ローラー33が回転することで、原稿サポート13にセットされた複数枚の原稿Dが最下位のものから1枚ずつ順番に本体12内へ給送される。また、給送モーター37が駆動されることで給送ローラー対34を構成する一方の駆動ローラー34Aが回転駆動し、搬送モーター38が駆動されることで他方の分離ローラー34Bが回転駆動する。特に、搬送制御部71は、搬送経路29の途中の読取領域SAを読取解像度(例えば300/600dpi)に応じた読取速度で原稿Dを搬送させるように給送モーター37及び搬送モーター38を駆動制御する。例えば読取解像度が相対的に低い(例えば300dpi)場合は原稿Dが高速度で搬送され、読取解像度が相対的に高い(例えば600dpi)場合は原稿Dが低速度で搬送される。
読取制御部72は、TG65を介して読取部40を制御し、読取部40に原稿Dの画像を読み取らせる。特に、読取制御部72は、イメージセンサー42に対して読出動作を含む各種動作の動作タイミングを規定するパルス信号をTG65に出力し、不図示の光源駆動部を介して光源41の発光を制御し、光源41から読取領域SAに光を照射させる。
画像処理部73は、読取部40により読み取られた画像のデジタル信号がAFE66を介して入力されると、入力されたデジタル信号に基づく画像データを一時的に記憶し、記憶した画像データにシェーディング補正等の公知の補正処理を行い、原稿Dの画像データを生成する。画像処理部73は、シェーディング補正の他にもガンマ補正等の各種補正を施して、補正済みの画像データを、出力部64を介して通信ケーブル(図示せず)を通じてホスト装置100に出力する。
図3に示すように、主制御部70は、表示制御部76、白紙除去設定部77、設定部の一例としての白紙除去レベル設定部78およびガラス面汚れ検出設定部79を有する。言い換えると、制御部50は、表示制御部76、白紙除去設定部77、白紙除去レベル設定部78およびガラス面汚れ検出設定部79を有する。
本実施形態において、表示制御部76は、表示部22の表示内容を制御する。表示制御部76は、ユーザーが入力部21を操作した操作信号を入力すると、その操作信号に応じた設定画面を表示部22に表示する表示制御を行う。表示制御部76は、入力部21からの操作信号に応じて、例えば、白紙除去設定画面、白紙除去レベル設定画面およびガラス汚れ検出設定画面などの各種の設定画面を表示させる。ユーザーは、表示部22に表示されるメニューをタッチパネル操作で下位の階層の画面を表示させると、ガラス面汚れ検出設定画面と白紙除去設定画面とを表示させることができる。ユーザーは、表示部22に表示されたガラス面汚れ検出設定画面においてタッチパネル操作でガラス面汚れ検出機能のOnとOffのうちどちらかを選択可能である。また、ユーザーは、表示部22に表示された白紙除去設定画面においてタッチパネル操作で白紙ページ除去機能のOnとOffのうちどちらかを選択可能である。また、白紙ページ除去機能をOnに設定した場合、ユーザーは、白紙除去設定画面の下位階層の画面である白紙除去レベル設定画面において白紙除去レベルを選択して設定することが可能である。表示制御部76は、これらの設定画面の表示状態の下でユーザーが入力部21を操作して選択した設定内容および設定値を受け付ける。
白紙除去設定部77は、白紙除去設定画面において白紙除去機能のOn/Offを選択する操作信号を受け付けると、その操作信号に応じて白紙除去機能のOn/Offを設定する。
主制御部70は、図4に示す管理テーブルATに基づいて、ガラス面汚れ検出機能のOn/Offと、白紙ページ除去機能のOn/Offとの設定内容を、この管理テーブルATで管理する。また、主制御部70は、ガラス面汚れ検出機能のOn/Offと、白紙ページ除去機能のOn/Offとの組合せに応じて、ガラス汚れ検出処理による検出/非検出を決めたり、ガラス汚れ検出処理で検出されたガラス面汚れの通知/非通知を切り替えたりする。
白紙除去レベル設定部78は、白紙除去レベル設定画面において白紙除去レベル0~30のうちユーザーが所望する数値が選択されると、その数値を白紙除去レベルとして設定する。ユーザーが、入力部21の操作で、例えば、白紙除去レベル「5」を選択すると、白紙除去レベル「5」が設定される。白紙除去レベルの数値は、白紙ページ除去機能がOnのときに行われる白紙ページ除去処理において原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定で用いられる閾値の決定に使用される。白紙判定処理では、白紙除去レベルの数値に応じた閾値を用いて原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定が行われる。
ガラス面汚れ検出設定部79は、ガラス汚れ検出設定画面においてガラス汚れ検出機能のOn/Offを選択する操作信号を受け付けると、その操作信号に応じてガラス汚れ検出機能のOn/Offを設定する。
主制御部70は、これらの設定部77~79の設定内容に基づいて、不揮発性メモリー62に記憶された図4に示す管理テーブルATを参照して、ガラス面汚れ検出の有無、白紙ページ除去の有無、ガラス面汚れ検出結果の通知の有無を管理する。図4に示す管理テーブルATには、ガラス面汚れ検出機能のOn/Off、白紙除去機能のOn/Offの組合せに応じて、ガラス面汚れ検出を行うか否か、ガラス面汚れ検出が行われた場合、ガラス面汚れの検出結果を通知するか否かが設定されている。
図4に示すように、ガラス面汚れ検出機能がOnであれば、白紙ページ除去機能のOn/Offに関わらず、ガラス面汚れ検出が行われ、かつガラス面汚れの通知が行われる。本実施形態では、ガラス面汚れ検出機能がOffであっても、白紙ページ除去機能がOnであれば、白紙判定のためにガラス面汚れ検出が行われる。但し、ガラス面汚れ検出機能がOffであるので、ガラス面汚れの通知は行われない。
白紙除去レベル設定部78は、ユーザーが白紙除去レベル設定画面で入力部21を操作して白紙除去レベルを選択して設定する。図5に示すように、白紙判定テーブルBTには、白紙除去レベルとして、例えば、「1」~「30」の30段階のレベルが設定されている。本実施形態では、白紙除去レベルに応じて白紙ページとして除去されるレベルが異なる。例えば、白紙除去レベルが「1」である場合、少しでも地色に色があると、白紙ページとして除去される。例えば、真っ白な地色の原稿Dには、白紙除去レベルに小さな値が設定される。また、薄灰色、薄赤色、薄青色、クリーム色などの地色の原稿Dには、白紙除去レベルに大きな値が設定される。また、再生紙などで、地色よりも濃い色の微細な紙繊維等が混在している場合は、白紙除去レベルに大きな値が設定される。ユーザーは、原稿Dの地色や紙質に応じて白紙除去レベルの値を調整することで、印字されていない白紙原稿が、白紙ページとして除去さなかったり、印字が極く僅かの原稿が白紙ページとして除去されなかったりする不都合を回避できる。なお、白紙除去レベルは、30段階に限らず、10段階、20段階、50段階などでもよいし、2段階または5段階でもよい。
図5に示す白紙判定テーブルBTには、白紙除去レベルごとに補正閾値PS1が設定されている。白紙判定部88は、ユーザーが設定した白紙除去レベルに対応する補正閾値PS1を用いて白紙判定を行う。補正閾値PS1は、PS1=PS0+αで定義される。
ここで、PS0は、読取部40にガラス面汚れがないときの閾値である。この閾値PS0は、白紙除去レベルの値が大きくなるほど大きな値をとる。また、αは、ガラス面40Pの汚れ量αである。詳しくは、αは、原稿1枚当たりの汚れ量である。本実施形態の白紙判定では、ガラス面汚れがないときの閾値PS0と、ガラス面40Pの汚れ量αとの和で表される。
そして、白紙判定部88は、ヒストグラムにおける印字領域PAの画素数である印字領域画素数PNが補正閾値PS1以下であれば(PN≦PS1)、白紙ページであると判定する。一方、白紙判定部88は、印字領域画素数PNが補正閾値PS1を超えれば(PN>PS1)、白紙ページではないと判定する。汚れ画素が原因でその分だけ印字領域画素数PNが増えても、その汚れ画素の数に応じた分(汚れ量α)だけ補正閾値PS1が大きな値に補正される。そのため、白紙原稿であれば、汚れ量αに関係なく、PN≦PS1の白紙条件が成立する。なお、汚れ量αの詳細については、後述する。
<画像処理部の構成>
次に、図6を参照して、画像処理部73の詳細な構成について説明する。
画像処理部73は、RGBバッファー81、YUV生成部82、YUVバッファー83、ヒストグラム生成部84、ヒストグラムバッファー85を備える。
画像処理部73は、読取部40を構成する第1イメージセンサー42Aおよび第2イメージセンサー42Bが原稿Dを読み取った読取データを、AFE66を介してRGBデータとして取得する。画像処理部73は、RGBデータをRGBバッファー81に記憶させる。つまり、画像処理部73は、読取部40が原稿Dを読み取った読取データをAFE66からデジタル信号として入力し、そのデジタル信号に基づくRGB形式の画像データをRGBバッファー81に記憶させる。
YUV生成部82は、RGBバッファー81から読み出したRGBデータから、YUVデータを生成する。YUV生成部82は、生成したYUVデータをYUVバッファー83に記憶させる。つまり、YUV生成部82は、RGB形式の画像データからYUV形式の画像データを生成してYUVバッファー83に格納する。
ヒストグラム生成部84は、RGBバッファー81からRGBデータを取得するとともに、YUVバッファー83からYデータを取得し、RGBY4色のヒストグラム(図9等参照)を生成する。ヒストグラム生成部84は、RGBY4色のヒストグラムをヒストグラムバッファーに一時格納する。
さらに、画像処理部73は、検出部の一例としての汚れ検出部86、汚れ記憶部87、白紙判定部88、白紙除去処理部89およびファイル形式変換部90を備える。
汚れ検出部86は、読取部40のガラス面40Pに付着した汚れであるガラス汚れを検出する。ガラス面に付着した汚れとは、例えば、紙粉および埃等である。汚れ検出部86は、白紙除去レベル設定時と原稿スキャン開始時に汚れ検出を行う。
汚れ検出部86は、白紙除去レベル設定時に検出したガラス面40Pの汚れ検出データである汚れデータを第1汚れデータとして汚れ記憶部87に記憶する。本実施形態では、第1汚れデータが第1汚れ情報の一例に相当する。
また、汚れ検出部86は、読取ジョブに基づき原稿Dのスキャンを開始する原稿スキャン開始時にガラス面40Pの汚れを検出する。汚れ検出部86は、原稿スキャン開始時に検出した汚れ検出データである汚れデータを第2汚れデータとして白紙判定部88へ送る。本実施形態では、第2汚れデータが第2汚れ情報の一例に相当する。
汚れ検出部86は、読取部40が、背景板である色基準板43または原稿Dの搬送方向Yの先端部または後端部にある余白を読み取った読取データに基づいて汚れを検出する。つまり、汚れ検出部86は、白色または淡色(灰色含む)を呈する背景板または原稿Dの地色である余白を読取部40に読み取らせることで、その背景色よりも濃い濃度(低い輝度)で読み取られる汚れを検出する。
汚れ検出部86は、白紙除去レベル設定時は原稿Dが搬送されないので、背景板である色基準板43を読み取る。また、汚れ検出部86は、読取ジョブ開始時、つまり1枚目の原稿Dがスキャンされるときに読取部40の汚れを検出する。詳しくは、読取部40は、1枚目の原稿Dがスキャンされるときに原稿Dの先端が読取領域SAに到達する前または1枚目の原稿Dの後端が読取領域SAを通過した後に、背景板である色基準板43を読み取る。あるいは、読取部40は、1枚目の原稿Dの搬送方向Yの先端部の余白または1枚目の原稿Dの搬送方向Yの後端部の余白を読み取る。なお、背景板を読み取る場合、背景板に汚れが付着していないものとみなす。また、原稿Dの余白を読み取るときは、その余白に汚れが付着していないものとみなす。
白紙判定部88は、読取データのうち原稿1枚ごとに白紙ページであるか否かを判定する。ガラス面40Pに汚れが付着していると、汚れ部分は非白紙画素として認識されるため、白紙ページであるにも関わらず、白紙ページではないものと判定され、その白紙ページが白紙として除去されなくなる可能性がある。そのため、本実施形態の白紙判定部88は、白紙除去レベル設定時と同レベルに白紙除去が行われるように、白紙除去レベル設定時からの読取部40のガラス面40Pの汚れ量を考慮して白紙判定を行う。
本例の白紙判定部88は、汚れ検出部86が白紙除去レベル設定時に検出した第1汚れ値α1と、原稿スキャン開始時に検出した第2汚れ値α2との差分に基づいて汚れ量αを算出する。つまり、白紙判定部88は、汚れ記憶部87から読み出した第1汚れデータに基づく第1汚れ値α1と、今回の読取ジョブ開始時に検出した第2汚れ値α2との差分に基づいて汚れ量αを算出する。
そして、白紙判定部88は、汚れ量αを基に白紙判定テーブルBTを参照して、補正閾値PS1を取得する。詳しくは、白紙判定部88は、そのとき設定されている白紙除去レベルに対応する、汚れがないときの閾値PS0に現在の汚れ量αを加算することで、補正閾値PS1(=PS0+α)を算出する。例えば、図5に示す白紙判定テーブルBTにおいて、現在の白紙除去レベルが「5」である場合、白紙判定部88は、白紙除去レベル「5」に対応する閾値PS0=250に汚れ量αを加算して、補正閾値PS1=250+αを算出する。こうして、汚れがないときの閾値PS0が、汚れ量αの分だけ大きな値である補正閾値PS1に補正される。
白紙判定部88は、原稿の読取データのうちRGBY4色のヒストグラムを用いて原稿Dの地色よりも所定の濃度以上濃い濃度をもつ濃度領域として定義される印字領域内の画素数である印字領域画素数PNを算出する。白紙判定部88は、印字領域画素数PNが補正閾値PS1以下である場合(PN≦PS1)、その原稿を白紙ページと判定する。一方、白紙判定部88は、印字領域画素数PNが補正閾値PS1を超える場合(PN>PS1)、その原稿を白紙ページではないと判定する。なお、第1汚れ値α1、第2汚れ値α2、汚れ量αの算出方法および印字領域画素数PNについての詳細は後述する。
白紙除去処理部89は、白紙判定部88の判定結果に基づいて原稿Dの画像データから白紙ページを除去する。ここで、白紙除去処理の対象となる原稿Dの画像データは、RGBデータまたはYUVデータである。つまり、白紙除去処理部89は、ファイル形式変換部90がデータ形式を変換する前に、原稿Dの画像データから予め白紙ページを除去する白紙除去処理を行う。白紙除去処理部89は、白紙除去処理後の画像データをファイル形式変換部90に送る。
ファイル形式変換部90は、原稿の画像データを、ユーザーが指定した保存形式(出力ファイル形式)のファイルに変換する。ファイル形式変換部90は、RGBバッファー81から読み出したRGB形式の画像データまたはYUVバッファー83から読み出したYUV形式の画像データを、指定された保存形式のファイルに変換する。ファイル形式変換部90は、画像データを、例えば、JPEG形式、PDF形式、TIFF形式等の指定された保存形式のファイルを生成する。制御部50は、ファイル形式変換部90が生成したファイルを出力部64にホスト装置100へ転送させる。
なお、図6に示される、RGBバッファー81、YUVバッファー83およびヒストグラムバッファー85等は、RAM等の揮発性メモリー61(図3)により構成される。また、汚れ記憶部87は、不揮発性メモリー62(図3)の一部により構成される。このため、汚れ記憶部87に記憶された第1汚れ値α1は、画像読取装置11の電源がオフされても保存される。つまり、白紙除去レベル設定時の汚れ値である第1汚れ値α1は、ユーザーが次に白紙除去レベルを変更するときまで、読取ジョブを受け付けて原稿Dのスキャンを行う度に白紙判定部88による白紙判定処理で使用される情報であるため、電源オフ時でも残しておける不揮発性メモリー62に保存される。また、YUV生成部82およびヒストグラム生成部84は、ソフトウェアで構成されてもよいが、高速処理のためにハードウェアで構成されてもよい。
次に、図7を参照して、読取部40と原稿とに係る各種の設定範囲について説明する。なお、第1読取部と第2読取部40Bは、基本的な構成は同じなので、ここでは、読取部40について説明する。読取部は、長尺状の光源41と、光源41の長手方向と平行な方向に延びる長尺状のイメージセンサー42とを備える。読取部40は、光源41とイメージセンサー42とを所定の位置関係を保つ状態で一体に組み付けられた読取ユニットにより構成される。読取部40における読取領域SA(図3参照)と対向する側の面にはガラス板40Gが組み付けられている。このため、読取部40の読取面は、ガラス面40Pで覆われている。ガラス面40Pに紙粉や塵埃等の汚れが付着すると、読取面であるガラス面40Pに付着した汚れも原稿Dとともに読取部40によって読み取られる。例えば、ガラス面40Pにおいて光源41と対応する箇所に付着した汚れは、原稿Dに照射された光源41からの光照射エリアに影を作る。また、ガラス面40Pにおいてイメージセンサー42と対応する箇所に付着した汚れは、イメージセンサー42により読み取られる。
図7に示すイメージセンサー42は、その長手方向が主走査方向Xに一致する向きに配置されている。イメージセンサー42は、主走査方向Xに1列に並ぶ複数のセンサー40Sを有する。1つのセンサー40Sが原稿Dの1画素に相当するエリアを読み取る。センサー40Sは、例えば100~10000の範囲内の数で複数個設けられている。センサー全画素数STNは、全てのセンサー40Sが配置される範囲における個数を指す。読取部40は、最大画素範囲MSAの範囲で原稿Dを読み取る。つまり、読取部40は、最大画素範囲MSAを原稿Dの最大幅とする。有効画素範囲EPAは、最大幅の原稿Dがスキュー等により傾いても、その傾いた原稿Dを読取可能に設定された範囲である。
図7において、原稿Dが搬送されるエリアが、原稿搬送エリアDFAである。汚れ検出部86(図6)は、有効画素範囲EPA内で読取部40がガラス面40Pに付着した汚れを検出する。つまり、有効画素範囲EPAを、ガラス面汚れ検出を行う汚れ検出範囲DAとする。
図7に示すように、有効画素範囲EPAには、センサー40Sが読み取った画素の主走査方向Xの位置を示すx座標が設定されている。汚れ検出部86は、ガラス汚れ検出時に、読取部40が色基準板43または原稿Dの余白を読み取って得た読取データのうち、主走査方向Xに有効画素範囲EPA、かつ副走査方向Yに所定の走査数m分のデータを、汚れデータDDとして作成する。この汚れデータDDのうち原稿搬送エリアDFA内のデータが、原稿Dの汚れデータFDである。この原稿の汚れデータFD中の汚れ画素の画素数が汚れ値となる。
図7の例では、原稿搬送エリアDFAの汚れデータFD中に汚れ画素がm*n個ある。つまり、汚れ値が、m*nである。ここで、記号「*」は乗算を意味する。汚れ画素は、原稿Dの地色よりも輝度値の低い画素であり、印字領域PAの輝度閾値LS以下の輝度値をもつ。このため、汚れ画素は、輝度値からは印字画素と区別できない。ここで、白紙除去レベル設定時の汚れ値を第1汚れ値α1、原稿読み取り時の汚れ値を第2汚れ値α2とする。例えば、白紙除去レベル設定時の第1汚れ値α1がα0であったとする。汚れがなければ、α0=0である。また、原稿読み取り時の第2汚れ値α2は、図7に示す例であり、α2=m*nであったとする。
図7に示すように、汚れデータDDは走査数mである。このため、原稿搬送エリアDFAの汚れデータFDは走査数mである。汚れ量αは、白紙除去レベル設定時の原稿1ページ当たりの汚れ画素数と、原稿読み取り時の原稿1ページ当たりの汚れ画素数との差分で示される。つまり、汚れ量αは、白紙除去レベル設定時から原稿読み取り時までに増えた原稿1ページ当たりの汚れ量に相当する。例えば、白紙除去レベル設定時にガラス面40Pに汚れが付着している場合がある。この場合、ユーザーは、その汚れがあっても白紙原稿については、白紙ページと判定され除去できる値を白紙除去レベルに設定する。
汚れ量αは、次のように計算される。原稿Dの搬送方向Yの長さに相当する走査数をLyとすると、原稿1ページ当たりの汚れ量αは、式α=(α2-α1)*Ly/mで与えられる。すなわち、白紙判定部88は、式α=(α2-α1)*Ly/mにより、汚れ量αを算出する。ここで、α1は第1汚れ値、α2は第2汚れ値、mは走査数である。なお、走査数mは2以上の値に限らず、「1」でもよい。m=1である場合、汚れ量αは、式α=(α2-α1)*Lyで与えられる。
<ヒストグラム>
次に、図8~図15を参照して、各種の原稿Dを読み取った読取データに基づいてヒストグラム生成部84が生成するヒストグラムについて説明する。
図8は原稿Dが白紙原稿BDである場合の読取データSD1で、図9がその読取データSD1のヒストグラムH1である。図10は原稿DがISO原稿IDである場合の読取データSD2で、図11がその読取データSD2のヒストグラムH2である。図12は原稿Dの全面が黒色である黒色原稿KDの読取データSD3で、図13がその読取データのヒストグラムH3である。また、図14は、ガラス面40Pに付着した汚れを読み取ったために縦スジDSが発生した白紙原稿BDの読取データSD4で、図15がその読取データSD4のヒストグラムH4である。以下、これらの原稿の読取データを基もヒストグラム生成部84が生成するヒストグラムH1~H4について説明する。なお、読取データSD1~SD4を特に区別しない場合は単に「読取データSD」といい、ヒストグラムH1~H4を特に区別しない場合は単に「ヒストグラムH」という。
ヒストグラム生成部84は、原稿Dの読取データSDに基づきヒストグラムHを生成する。本例のヒストグラム生成部84は、前述のように、RGBY4色のヒストグラムを生成する。ヒストグラムHの横軸は輝度値であり、例えば、256階調で0~255の値をとる。ヒストグラムHの縦軸は画素数である。
図8に示す白紙原稿BDの読取データに基づく図9に示すヒストグラムH1では、RGBY4色のピークが、原稿の地色を表す輝度値180~240辺りに現れる。地色は、例えば、白、薄灰色、クリーム色、薄青、薄赤などの色を呈している。
図10に示すISO原稿IDの読取データに基づく図11に示すヒストグラムH2では、原稿の地色に応じた輝度値にピークが現れる他、地色のピークよりも所定のオフセット量だけ小さい輝度値閾値よりも輝度値の小さい領域に、テキストや画像などの印字部分の画素が現れる。
図12に示す黒色原稿KDの読取データに基づく図13に示すヒストグラムH3では、RGBY4色のピークが黒色の輝度値を表す輝度値10~20辺りに現れる。
図14に示す白紙原稿BDをガラス面40Pに汚れが付着している読取部40により読み取ったときの読取データSD4には、副走査方向Yに沿って延びる線状の縦スジDSが現れる。この縦スジDSがある読取データSD4に基づきヒストグラム生成部84は、図15に示すヒストグラムH4を生成する。図15に示すヒストグラムH4では、RGBY4色のピークが原稿Dの地色を表す輝度値180~240辺りに現れる他、縦スジDSの画素が、輝度値110~170辺りに少し現れる。
このように、シートフィーダー方式の画像読取装置11では、読取部40のガラス面40Pに付着した汚れは、読取データSD4において原稿Dの長さ方向に延びる縦スジDSとなる。この縦スジDSがとる輝度値は、原稿Dに文字や画像が印字されている印字色の画素がとる輝度値の領域と重複する。
次に、図16を参照して、白紙判定部88が原稿Dを白紙原稿BDと判定する判定方法について説明する。原稿Dが白紙原稿である場合、図9に示すそのヒストグラムH1は、地色のピークがあるのみで、地色のピークよりも輝度値が低い領域内に輝度値をもつ画素はほとんど存在しない。
図16に示すような、ISO原稿IDである場合、ISO原稿IDには、原稿Dの地色よりも濃い色で印字された文字や画像が描かれている。地色よりも濃い色で文字や画像が印字されていることから、文字や画像等の印字を構成する画素がとりうる輝度値の領域、すなわち印字領域PAは、原稿Dの地色のピークを表すRGBY4色のピークの輝度値で示される原稿Dの地色の輝度値GCから所定のオフセット量ΔOFだけ輝度値の低い側(図16では左側)へオフセットさせた値である輝度閾値LS以下の領域となる。つまり、印字領域PAは、輝度閾値LS以下の領域となり、輝度値0~LSの範囲の領域である。
原稿が白紙である場合、印字領域PA内の輝度値をもつ画素は無いか非常に少ない。そのため、白紙判定テーブルBTでは、白紙除去レベルに応じた閾値が設定されている。そして、印字領域PA内の画素数である印字領域画素数PNが、白紙レベルに応じた閾値以下である場合、その原稿のページは白紙であると判定する。特に、本実施形態では、白紙除去レベル設定時におけるガラス面40Pの状態から画像読取装置11を使用するうちに紙粉や塵埃等によってガラス面40Pが汚れる場合がある。この場合、図14に示すように、ガラス面40Pの汚れによる縦スジDSが発生し、この縦スジDSは印字領域PAの輝度値をもつため、原稿が設定された白紙除去レベルに応じた白紙であっても、印字領域内の輝度値をとる画素数が、汚れによる縦スジDSを形成する画素数の分だけ増加することになる。そのため、本実施形態の白紙判定部88は、白紙除去レベル設定時からガラス面に付着して増えた汚れによる縦スジDS分の画素数に応じた汚れ量αを求め、白紙レベルに応じた閾値PS0に汚れ量αを加算して補正閾値PS1を求める。そして、白紙判定部88は、印字領域PA内の印字領域画素数PNと補正閾値PS1とに基づいて白紙判定を行う。
次に、画像読取装置11の作用を、図17および図18等を参照して説明する。
ユーザーは、画像読取装置11の使用開始時にはじめて白紙除去機能を使うときや、その後、ガラス面の汚れなどが原因で所望の白紙除去処理が得られなくなると、白紙除去レベルの値を設定または変更する。ユーザーは、入力部21の操作で表示部22に白紙除去レベル設定画面を表示させ、所望の白紙除去レベルを選択し設定する。ユーザーは、例えば、原稿の地色や紙質に応じて白紙除去レベルを設定する。また、例えば、所望の原稿が白紙ページとして除去されてしまう場合、白紙除去レベルの値を下げる。また、白紙原稿が白紙ページとして除去されない場合、白紙除去レベルの値を上げる。なお、ガラス面汚れ検出機能がOnまたはOff、かつ白紙除去機能がOnに設定されているものとする。
まず、図17を参照して白紙除去レベル設定ルーチンについて説明する。ユーザーが白紙除去レベル設定画面で白紙除去レベルの値(例えば「5」)を指定し、その後、「OK」を選択するとコンピューター60は、入力した白紙除去レベルの値、例えば「5」を不揮発性メモリー62の所定記憶領域に保存するとともに、図17に示す白紙除去レベル設定ルーチンを実行する。
まず、ステップS11において、コンピューター60は、白紙除去レベルを設定する。すなわち、白紙除去レベル設定部78が、ユーザーにより操作された入力部21から入力した白紙除去レベルの数値を不揮発性メモリー62の所定記憶領域に保存する。
ステップS12において、コンピューター60は、ガラス汚れ検出処理を実行する。色基準板43を読み取ることで印字のない白紙に相当する画像を取得する。このとき、コンピューター60は、主走査方向Xに有効画素範囲EPAで、かつ副走査方向Yにmライン(m走査)分の画像を取得する。この画像を、コンピューター60は、第1汚れ情報の一例としての第1汚れデータD1として取得する。
ステップS13において、コンピューター60は、第1汚れデータDD1を汚れ記憶部87に保存する。すなわち、汚れ検出部86が、第1汚れデータDD1を不揮発性メモリー62の一部である汚れ記憶部87に保存する。こうして、白紙除去レベル設定時のガラス汚れ値が不揮発性メモリー62に記憶される。なお、ここで取得した第1汚れデータDD1は、最大幅の原稿Dを読み取るときの第1汚れリ値に相当する。原稿Dの幅が最大幅よりも小さい原稿Dでは、第1汚れデータDD1のうち原稿搬送エリアDFAの位置範囲に相当する部分の汚れデータFD中の汚れ画素数(=m*n)が、第1汚れ値の一例に相当する(図7)。
次に、図18を参照して、スキャン処理ルーチンについて説明する。
複数枚の原稿をスキャンするとき、ユーザーは原稿サポート13に複数枚の原稿Dをセットする。そして、表示部22のメニューから読取開始を指示するか、ホスト装置100の入力部101を操作して読取開始を指示する。この結果、制御部50は、読取ジョブを受信する。そして、制御部50のコンピューター60は、読取ジョブを受け付けると、スキャン処理ルーチンを実行する。
まずステップS21において、コンピューター60は、原稿を読み取る。すなわち、コンピューター60は、搬送機構30を駆動させて原稿Dを搬送するとともに、光源41およびイメージセンサー42を駆動して搬送中の原稿Dを読み取る。イメージセンサー42からAFE66を介して画像処理部73に原稿Dの読取データが送られる。画像処理部73は、読取データであるRGB形式の画像データ(RGBデータ)からYUV形式の画像データ(YUVデータ)を生成する。こうして画像処理部73は、RGBデータとYUVデータとをバッファー81,83に一時的に保存する。
ステップS22において、コンピューター60は、ガラス汚れ検出処理を実行する。詳しくは、制御部50の汚れ検出部86は、原稿Dの前または後でイメージセンサー42に色基準板43(背景板)を読み取らせるか、イメージセンサー42に原稿Dの上端部または下端部に位置する余白領域を読み取らせる。イメージセンサー42は例えば1ライン(1走査)分読み取る。この結果、制御部50は、1ライン分の画像を取得する。この1ライン分の画像からヒストグラムを生成し、印字画像領域の画素数である印字領域画素数を取得する。そして、この印字領域画素数を、現在のガラス汚れ値(以下、「第2汚れ値α2」ともいう。)とする。
ステップS23において、コンピューター60は、現在のガラス汚れ値α2を揮発性メモリー61に保存する。
ステップS24において、コンピューター60は、不揮発性メモリーから白紙除去レベル設定時の第1汚れ値D1を読み出す。
ステップS25において、コンピューター60は、原稿のヒストグラムを生成する。詳しくは、制御部50のヒストグラム生成部84が、原稿のヒストグラムを生成する。
ステップS26では、印字領域画素数を算出する。すなわち、制御部50は、ヒストグラムを用いて印字領域を算出する。制御部50は、例えば、図16に示すヒストグラムから、原稿の地色を取得する。ヒストグラムのピークまたはピークよりも予め定められた若干のずれ量分だけ値が大きい側の位置(輝度値)を地色とする。地色の位置を輝度値が小さくなる方向へ所定のオフセット量だけオフセットさせる。この位置を印字領域の上限とする。すなわち、このオフセットした位置よりも輝度値が小さくなる側の全領域が印字領域PA(図16の破線領域)となる。RGBY4色のそれぞれのヒストグラムにおいて地色の例えばピークの位置(画素値)GCが異なるので、印字領域PAの上限値も色ごとに異なる。なお、本実施形態では、オフセット量ΔOFは各色で共通の値としているが、色ごとに異なるオフセット量ΔOFを設定してもよい。
ステップS27において、コンピューター60は、汚れ量αを算出する。すなわち、コンピューター60は、白紙除去レベル設定時の第1汚れデータDDから原稿Dの幅に応じた原稿搬送エリアDFAの位置範囲の部分である第1汚れデータFDを取得する。汚れ値α1と現在の汚れ値α2との差分を計算することで、1走査当たりの汚れ量α3(=α2-α1)を算出する。この汚れ量α3は、白紙除去レベル設定時からの1走査当たりの汚れ量に相当する。この1走査当たりの汚れ量α3に原稿Dの搬送方向Yの長さ(単位は走査数)を乗じ、原稿1ページ当たりの汚れ量αを算出する。この汚れ量αで示される汚れを原稿Dと共に読み取った結果、印字領域内の画素数が汚れの分だけ増えると、白紙除去レベル設定時の条件からすると白紙であるにも関わらず、白紙でないと誤判定される確率が高くなる。
ステップS28において、コンピューター60は、汚れ量αに応じた補正閾値を算出する。すなわち、コンピューター60は、図5で示される白紙判定テーブルBTを参照し、現在の白紙除去レベルに応じた閾値PS0に汚れ量αを加算することで補正閾値PS1を算出する。例えば、白紙除去レベルが「5」である場合、閾値PS0が「250」なので、補正閾値PS1は「250+α」と算出される。この補正閾値PS1は、汚れ量αが「0」であるときは、汚れがないときの閾値PS0に等しく、汚れ量αが多くなるほど大きな値に補正される。
ステップS29において、コンピューター60は、印字領域画素数PNと補正閾値PS1とに基づいて白紙判定を実行する。図16に示すヒストグラムにおいて破線枠で示される印字領域PAの画素数を色ごとにカウントし、色ごとの印字領域画素数PNを取得する。そして、コンピューター60は、色ごとの印字領域画素数PNが、色ごとの補正閾値PS1未満であるか否かを判定する。コンピューター60は、色ごとの印字領域画素数PNが、色ごとの補正閾値PS1以下であれば、白紙ページの候補とする。そして、全色でこの条件PN≦PS1が成立して白紙ページの候補であると判定されてはじめて白紙ページであると判定する。すなわち、全色のうち、印字領域画素数PNが補正閾値PS1を超える色が1色でも存在すれば、白紙ページではないと判定し、複数色(RGBY)の全てで印字領域画素数PNが補正閾値PS1以下である場合に限り白紙ページと判定する。
コンピューター60の白紙判定部88は、判定結果を白紙除去処理部89に通知する。そして、白紙除去処理部89は、バッファー81または83から読み出した画像データから、白紙判定部88から通知された白紙ページを除去する。コンピューター60のファイル形式変換部90は、白紙ページ除去後の画像データを、指定のファイル形式のファイルに変換する。そして、制御部50(コンピューター60)は、ファイルを出力部64からホスト装置100へ転送する。
以上、詳述したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)画像読取装置11は、原稿Dを読み取る読取部40を備える。また、画像読取装置11は、読取部40の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出部86と、読取部40が読み取った原稿Dの画像データのヒストグラムHをページ毎に生成するヒストグラム生成部84と、ヒストグラムHに基づき原稿Dが白紙ページであるか否かを判定する白紙判定部88と、画像データから白紙ページを除去する白紙除去処理部89とを備える。白紙判定部88は、ヒストグラムHにおいて原稿Dの地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域PAの画素数である印字領域画素数PNと、汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量αと、汚れ量αに応じた画素数閾値の一例である補正閾値PS1とを求める。白紙判定部88は、印字領域画素数PNが補正閾値PS1以下である場合に、原稿を白紙ページと判定する。よって、読取部40が汚れていても、画像データから適切に白紙ページを除去することができる。したがって、白紙ページを適切に除去できない頻度を低減できる。
(2)画像読取装置11は、白紙除去レベルを設定する白紙除去レベル設定部78と、記憶部とを備える。汚れ検出部86は、白紙除去レベルの設定時に第1汚れ情報を検出して記憶部に記憶し、白紙除去レベルの設定時以後の読取ジョブ開始時に第2汚れ情報を検出する。白紙判定部88は、第1汚れ情報と第2汚れ情報との差分に基づいて汚れ量αを取得する。よって、読取部40が汚れても、設定されている白紙除去レベルで白紙ページを除去することができる。
(3)前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にオフセット情報の一例であるオフセット量ΔOFに基づきオフセットされた輝度閾値LS以下の領域を印字領域PAとする。よって、印字領域PAは、原稿の地色の輝度値に応じて決まるので、原稿の地色によらず白紙判定を適正に行って画像データから白紙ページを適切に除去することができる。
(4)白紙判定部88は、ヒストグラムHから原稿Dの地色の輝度値GCを割り出す。よって、原稿Dの地色によらず適切に白紙ページを除去できる。
(5)画像読取装置11は、読取部40と原稿Dの搬送経路を挟んで対向して位置する背景板の一例である色基準板43を備える。汚れ検出部86は、1又は複数の走査数で色基準板43又は原稿Dの先端部または後端部にある余白を読取部40に読み取らせる。第1汚れ情報および前記第2汚れ情報は、汚れ画素の主走査方向Xにおける位置情報を含む情報である。よって、第1汚れ情報と第2汚れ情報は、1又は複数の副走査数分のデータなので、記憶部への記憶に使用する記憶容量が少なく済む。
(6)白紙判定部88が求める汚れ量αは、式α=(α2-α1)*Ly/mにより与えられる。ここで、α1は、第1汚れデータに基づく原稿Dの幅領域内の汚れ画素数である第1汚れ値、α2は、第2汚れデータに基づく原稿Dの幅領域内の汚れ画素数である第2汚れ値、Lyは、原稿Dの長さに相当する副走査数、mは、汚れ検出で読み取られた副走査数である。よって、第1汚れ情報と第2汚れ情報は、1又は複数の副走査数分のデータなので、記憶部への記憶に使用する記憶容量が少なく済むうえ、原稿1ページ当たりの汚れ量αを比較的簡単な計算でかつ正確に取得できる。
(7)白紙除去レベルごとに異なる値で画素数の定数である閾値PS0が設定されている。画素数閾値の一例である補正閾値PS1は、閾値PS0と汚れ量αとの和を含む値に設定されている。本例では、補正閾値PS1は、閾値PS0と汚れ量αの和に設定されている(PS1=PS0+α)。よって、白紙除去レベルおよび汚れ量αに応じて変化する補正閾値PS1を用いることで、汚れ量αによらず白紙除去レベルどおりに白紙ページを適切に除去することができる。
(8)白紙除去レベル設定時に汚れ検出部86が検出した第1汚れ情報を不揮発性メモリー62に記憶する。よって、白紙除去レベル設定時に汚れ検出部86が汚れ検出を行うので、白紙除去レベル設定時の前後の他のタイミングで行われた汚れ検出結果を利用して第1汚れ値とする構成に比べ、適切な第1汚れ情報を不揮発性メモリー62に保存できる。したがって、白紙除去レベルどおりに白紙ページを除去することができる。
(9)白紙判定部88は、白紙判定時に、第1汚れ情報を不揮発性メモリー62から取得する。よって、画像読取装置11の電源がオフされても、第1汚れ情報を保存できる。次回の電源投入後、適切に白紙ページを除去できる。
(10)汚れ情報の一例である汚れ値α1,α2は、原稿Dの幅領域において汚れ検出部86が検出した汚れの画素数である。よって、原稿Dの幅領域における汚れの画素数に原稿Dの副走査方向Yの長さに応じた走査数Lyを乗じることで、原稿1ページ当たりの汚れ量を取得できる。
(11)白紙除去機能の有効・無効を選択する第1選択部の一例として入力部21と、汚れ検出機能の有効・無効を選択する第2選択部の一例としての入力部21とを備える。画像読取装置11は、汚れ検出部86が汚れを検出した場合に汚れの旨を報知する報知部の一例としての表示部22を備える。白紙除去機能が有効である場合、汚れ検出機能が無効であっても、汚れ検出部86は汚れ検出処理を行い、汚れ検出処理の結果として汚れが検出されても、表示部22は汚れの旨を報知しない。よって、白紙除去機能が有効かつ汚れ検出機能が無効である場合、白紙判定で用いる汚れ量を検出でき、仮に汚れが検出されても汚れの旨が報知されないので、ユーザーは自分が選択したとおりに装置が動作するので、違和感を覚えない。そのうえ、汚れ量に応じた閾値を用いることで、汚れ量に関わらず適切な白紙判定を行うことができる。
(12)この原稿読み取り時のガラス汚れ検出処理では、色基準板43を読み取るのではなく、原稿Dの先端部または後端部の余白の領域を1走査または複数走査分読み取って汚れ検出を行う。この場合、原稿の余白領域を読み取ることで、色基準板43の汚れを除いたガラス面40P(発光側)の汚れのみを検出できる。原稿Dを読み取ったときに縦スジとなる汚れは、ガラス面40Pに付着した汚れに限られ、色基準板43の汚れは原稿Dと一緒に読み取られないので、縦スジの原因とはならない。このため、色基準板43を読み取る場合に色基準板43の汚れが縦スジとして汚れ量αの画素数に含まれることを防止できる。この構成によれば、汚れ検出で得られた汚れ量αに色基準板43の汚れが加味されないので、白紙判定精度を向上でき、適切に白紙ページを除去できる。
(13)画像読取装置11は、読取部40と原稿Dを挟んで対向して位置する背景板の一例である色基準板43を備える。汚れ検出部86は、読取部40に色基準板43を読み取らせることにより第1汚れ情報と第2汚れ情報とを取得する。よって、原稿Dがなくても読取部40の汚れを検出することができる。
(14)汚れ検出部86は、読取部40に原稿Dの副走査方向の先端部または後端部にある余白を読み取らせることにより、第1汚れ情報と第2汚れ情報とのうち少なくとも第2汚れ情報を取得する。この構成を採用する場合、背景板に付着した汚れを、読取部40の汚れとして検出されることを防止できるので、背景板に付着した汚れを、読取部40の汚れとして検出される構成で問題となる汚れ量αの誤検出による原稿Dの読取データから白紙ページを適切に除去できなくなる事態の発生頻度を低減できる。
(15)原稿Dを読み取る読取部40を備える画像読取装置11の制御方法は、検出ステップと、ヒストグラム生成ステップと、白紙判定ステップとを含む。読取部40の汚れ量を検出する汚れ検出ステップと、読取部40が原稿Dを読み取って得た画像データのヒストグラムHをページ毎に生成するヒストグラム生成ステップと、ヒストグラムHに基づき原稿Dが白紙ページであるか否かを判定する白紙判定ステップと、画像データから白紙ページを除去する白紙除去ステップとを含む。白紙判定ステップは、ヒストグラムHにおいて原稿Dの地色の輝度よりも輝度の低い側にオフセットされた輝度閾値以下に設定された印字領域PAの画素数である印字領域画素数PNと、汚れ量に応じた閾値とを求め、印字領域画素数PNが閾値以下である場合、原稿Dを白紙ページと判定する。この方法によれば、上記画像読取装置11と同様の作用効果が得られる。
(第2実施形態)
次に、図19および図20を参照して第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、白紙除去レベル設定時のガラス汚れ値α1の取得の仕方が異なる。なお、その他の構成および処理については、第1実施形態と同様であるので、以下では、白紙除去レベル設定時のガラス汚れ値の取得に係る処理についてのみ説明する。
本実施形態の不揮発性メモリー62には、図19に示す電源ON時のガラス汚れ検出処理ルーチンのプログラムが記憶されている。また、不揮発性メモリー62には、第1実施形態の白紙除去レベル設定ルーチン(図17)に替えて、図20に示す白紙除去レベル設定ルーチンのプログラムが記憶されている。なお、スキャン処理ルーチン(図18)は第1実施形態と同様である。
画像読取装置11の電源がオンされると、コンピューター60は、図19に示す電源ON時のガラス汚れ検出処理ルーチンを実行する。
まず、ステップS31において、コンピューター60は、ガラス汚れ検出処理を実行する。
次のステップS32において、コンピューター60は、汚れデータを揮発性メモリー61に保存する。
また、ユーザーは、定期または不定期に白紙除去レベルを設定する。例えば、原稿Dの地色が変更された場合、ユーザーは、表示部22の設定画面で入力部21を操作して白紙除去レベルの値を変更する。
ステップS41において、コンピューター60は、白紙除去レベルを設定する。ユーザーが、表示部22の設定画面で入力部21を操作して変更した白紙除去レベルの値を受け付けると、コンピューター60はその受け付けた白紙除去レベルの値を不揮発性メモリー62の所定記憶領域に保存する。こうして、コンピューター60は、入力部21から受け付けた白紙除去レベルを設定する。
次のステップS42において、コンピューター60は、揮発性メモリー61から読み出した汚れデータを第1汚れデータとして不揮発性メモリー62に保存する。
本実施形態では、白紙除去レベル設定時に、ガラス汚れ検出処理を実行することなく、前回のガラス汚れ検出処理で検出された直近の汚れデータDDを、白紙除去レベル設定時の第1汚れデータDDとして不揮発性メモリー62に保存する。この第1汚れデータDDは、第1汚れ情報の一例である。第1実施形態と同様に、第1汚れデータDDのうち、原稿搬送エリアDFAに応じた部分の汚れデータFDに含まれる汚れ画素数が、第1汚れ値の一例に相当する。
この第2実施形態によれば、前記第1実施形態の効果(1)~(7),(9)~(15)が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(16)汚れ検出部86は、画像読取装置11の電源投入時または読取ジョブ開始時に、読取部40の汚れを検出して汚れ情報を記憶部に記憶する。白紙除去レベル設定時に記憶部から読み出した直近の汚れ情報を第1汚れ情報として不揮発性メモリー62に記憶する。よって、白紙除去レベル設定時に汚れ検出処理を行わなくても、その直近の汚れ検出処理で取得した汚れ検出結果を利用して第1汚れ情報を不揮発性メモリー62に記憶させることができる。つまり、白紙除去レベル設定時にガラス汚れ検出処理を行わなくても、その時点の汚れ量αを反映する第1汚れデータを不揮発性メモリー62に保存できる。
(第3実施形態)
次に、図21および図22を参照して第3実施形態について説明する。
本実施形態の不揮発性メモリー62には、図21に示す白紙除去レベル設定ルーチンのプログラムが記憶されている。また、不揮発性メモリー62には、第1および第2実施形態のスキャン処理ルーチン(図18)に替えて、図22に示すスキャン処理ルーチンのプログラムが記憶されている。
まず、図21を参照して、白紙除去レベル設定ルーチンについて説明する。
ステップS51,S52の処理は、第1実施形態のステップS11,S12の処理とそれぞれ同様である。本実施形態では、ステップS53の処理が第1実施形態と異なる。
まずステップS51において、コンピューター60は、白紙除去レベルを設定する。
ステップS52において、コンピューター60は、ガラス汚れ検出処理を行う。
ステップS53において、コンピューター60は、有効画素範囲のセンサー40SのRGBデータを不揮発性メモリー62に保存する。第1実施形態では、汚れ画素の位置情報を含む汚れデータDDを保存したが、本実施形態では、色基準板43または原稿Dの前端部または後端部にある余白を読み取って得たRGBデータを保存する。このRGBデータも有効画素範囲EPAでかつ副走査方向にm走査数分のデータである。m走査数は、1走査数でもよいし複数走査数でもよい。なお、本実施形態では、このm走査数分のRGBデータが、汚れデータに相当し、汚れ検出部86が読取部40の汚れを検出して取得される汚れ情報の一例に相当する。
次に、図22を参照して、スキャン処理ルーチンについて説明する。本実施形態のスキャン処理ルーチンは、汚れ量αの求め方が第1実施形態と異なる。すなわち、ガラス汚れ検出処理で、色基準板43または原稿Dの余白を読み取ることでガラス面40Pに付着した汚れの画素を含むRGBデータを取得する。白紙除去レベル設定時のガラス汚れ検出処理で得た汚れの画素を含むRGBデータと、原稿読み取り時のガラス汚れ検出処理で得た汚れの画素を含むRGBデータとから、それぞれ各色の汚れヒストグラムを生成する。白紙除去レベル設定時の汚れヒストグラムと、原稿読み取り時の汚れヒストグラムとから汚れ量αを求める。そのため、汚れ量αを求めるための処理以外のステップS61,S63,S65,S68,S69の処理は、それぞれ第1実施形態におけるステップS21,S25,S26,S28,S29の処理と基本的に同じである。
まず、ステップS61において、コンピューター60は、原稿を読み取る。
ステップS62において、コンピューター60は、ガラス汚れ検出処理を行う。コンピューター60は、読取部40のセンサー40SのRGBデータを
ステップS63において、コンピューター60は、原稿のヒストグラムを生成する。すなわち、ヒストグラム生成部84が、原稿の読取データに基づいてヒストグラムを生成する。
ステップS64において、コンピューター60は、白紙除去レベル設定時の汚れヒストグラムと、現在の汚れヒストグラムとを生成する。
ステップS65において、コンピューター60は、原稿のヒストグラムから印字領域画素数を算出する。
ステップS66において、コンピューター60は、各汚れヒストグラムから各印字領域画素数を算出する。
ステップS67において、コンピューター60は、汚れ量αを算出する。ここで、汚れ量αは、式α=(A-B)/m×Lyにより与えられる。ここで、Aは現在の汚れヒストグラムの印字領域画素数、Bは白紙除去レベル設定時の汚れヒストグラムの印字領域画素数である。また、m,Lyは第1実施形態と同じで、mはガラス面汚れ検出時の走査数、Lyは原稿長さに相当する走査数である。
ステップS68において、コンピューター60は、汚れ量αに応じた補正閾値PS1を算出する。
ステップS69において、コンピューター60は、原稿の印字領域画素数PNと補正閾値PS1とに基づいて白紙判定する。
この第3実施形態によれば、白紙除去レベル設定時のガラス汚れ検出処理で得たRGBデータに基づく第1汚れヒストグラムと、原稿読み取り時のガラス汚れ検出処理で得たRGBデータに基づく第2汚れヒストグラムとから、それぞれの印字領域画素数で示される汚れ画素数の差分に基づき汚れ量αを求める。よって、原稿1ページ当たりの汚れ量αを比較的正確に取得できる。したがって、前記第1実施形態および第2実施形態と同様の効果が得られる。
なお、上記実施形態は以下に示す変更例のような形態に変更することもできる。さらに、上記実施形態および以下に示す変更例を適宜組み合わせたものを更なる変更例とすることもできるし、以下に示す変更例同士を適宜組み合わせたものを更なる変更例とすることもできる。
・両面スキャン時に原稿の厚みが薄いと裏写りとなる。このため、裏写り部分を印字とみなす画素数と判断して、白紙ページ除去ができなくなる場合がある。この場合、片面スキャン時と両面スキャン時とで白紙ページ除去の結果が異なってしまう。そこで、原稿の厚みを検知し厚みに応じて、厚みの薄い裏写りが発生する原稿Dの場合は、図5に示すテーブルBT中の汚れ量αの値を大きく補正する。これにより、片面スキャン時と両面スキャン時で白紙ページ除去の結果を等しくする。詳しくは、原稿の厚みが裏写りする厚みである厚み閾値以下である場合、厚みに応じて汚れ量αの補正量を適用する。補正量は、原稿の厚みが薄くなるほど大きな値に設定する。例えば、厚みtが厚み閾値St以下である場合、第1厚みt1の補正量である第1補正量Δα1よりも、第1厚みt1よりも厚みが薄い第2厚みt2の補正量である第2補正量Δα2の方が大きい(Δα1<Δα2)。また、厚み以外の用紙種によっても裏写りのし易さが変化する。そのため、同じ厚みであっても、用紙種に応じて異なる補正量を設定してもよい。例えば、原稿Dの用紙種が第1用紙種である場合の補正量である第1補正量Δα1よりも、第1用紙種よりも裏写りし易い第2用紙種の補正量である第2補正量Δα2の方が大きい(Δα1<Δα2)。なお、補正量Δαは、汚れ量αに加算してもよいし乗算してもよい。加算する場合、補正量ΔαはΔα>0であり、乗算する場合、補正量ΔαはΔα>1である。
このように、この変更例の画像読取装置11は、入力部21の操作で白紙除去レベルを設定する白紙除去レベル設定部78を備える。ヒストグラム生成部84は、白紙除去レベル設定時に汚れ検出部86が検出した画像データに基づき第1汚れヒストグラムHを生成する。原稿D読み取り時に汚れ検出部86が検出した画像データに基づき第2汚れヒストグラムHを生成する。白紙判定部88は、第1汚れヒストグラムHと第2汚れヒストグラムHとに基づいて汚れ量を取得する。
・前記各実施形態では、背景板の一例である色基準板43の汚れは無視したが、背景板の汚れを含まないガラス面(発光側)の汚れのみを検出する方法を採用してもよい。白紙除去レベル設定時に、ユーザーに白紙をセットさせ、白紙を読取部40に読み取らせることで、読取部40の汚れを検出して汚れ情報を取得する。例えば、表示制御部76は、白紙をセットすることをユーザーに促す案内情報を表示部22に表示させる。汚れ検出部86は、白紙を読取部40に読み取らせることで読取部40のガラス面40Pの汚れを検出して汚れ情報を取得する。この構成によれば、汚れ検出部86が背景板(色基準板43)の汚れを検出することを回避でき、読取部40のガラス面40Pに付着した汚れのみを検出できる。よって、適切に白紙ページを除去できない頻度を低減できる。
・前記各実施形態では、全色(4色)において印字領域画素数と補正閾値との間で白紙判定条件が成立した場合に白紙と判定したが、これに限定されない。すなわち、全色で印字領域画素数が補正閾値以下の場合は、白紙と判定したが、全色(N色)に限らずそれよりも少ない色数(例えば(N-1)色)で条件が成立した場合においても白紙と判定してもよい。このような白紙とする条件は適宜変更できる。白紙と判定する条件が成立する色数は、(N-2)色でもよい。なお、白紙と判定する条件が成立する色数は、1色でもよいが、2色以上が好ましい。
・ガラス汚れ検出処理に用いるヒストグラムの色は、RGBYの4色に限定されない。RGBの3色のヒストグラムでもよい。また、YUVの3色のヒストグラムでもよい。また、RG2色のヒストグラムでもよい。RB2色のヒストグラムでもよい。GB2色のヒストグラムでもよい。さらに、RGBYUVのうちの1色の単色ヒストグラムでもよい。また、グレースケールの1色でもよい。
・第2実施形態において、電源ON時のガラス汚れ検出処理ルーチンを廃止してもよい。また、この場合、白紙除去レベル設定時のガラス汚れ値として、原稿読み取り時に取得した最新(例えば直近)のガラス汚れ値を採用することになる。
・第3実施形態において、図21に示す白紙除去レベル設定ルーチンに替え、第2実施形態の図19に示す電源ON時のガラス汚れ検出処理ルーチンおよび図20に示す白紙除去レベル設定ルーチンを採用し、汚れ検出部86の検出結果として記憶部に記憶する汚れデータを、図21のステップS53におけるRGBデータとする構成でもよい。また、汚れデータはRGBデータに限定されず、RGBYUVのうちの複数色であればよい。例えば、RGBYの4色でもよい。
・ヒストグラム生成部84は、6色のうちRGBYの4色でヒストグラムを生成したが、なお、ヒストグラム生成部84が生成するヒストグラムは、RGB3色でもよいし、YUV3色でもよいし、さらにグレースケールの1色でもよい。
・前記実施形態で表示部22に表示した設定画面を、表示部22に替え、あるいは表示部22に加え、ホスト装置100の表示部102に表示してもよい。例えば、白紙除去設定画面、白紙除去レベル設定画面およびガラス汚れ検出設定画面などの各種の設定画面をホスト装置100の表示部102に表示させてもよい。また、汚れ検出処理で汚れが検出されたときのアラームや、白紙除去処理で除去された白紙ページを表示部22,102のうちの少なくとも一方に表示してもよい。
・前記実施形態では、白紙除去レベルを設定したが、白紙除去レベルが1レベルのみの構成でもよい。すなわち、白紙除去設定のOn/Offの設定はできるが、白紙除去レベルの選択はできず、制御部50が一義的に予め決められた白紙除去レベルを設定する構成でもよい。このように白紙除去レベル設定機能がなくても、読取部40の汚れ量に関わらず適切に白紙ページを除去できる。
・白紙除去機能のOn/Offの設定がなく、常に白紙除去機構がOn(有効)の状態にある画像読取装置であってもよい。
・搬送部31及び排出部32の動力源が共通であることに限定されず、搬送部31及び排出部32をそれぞれ別々の動力源で駆動してもよい。例えば搬送部31の動力源を搬送モーターとし、排出部32の動力源を排出モーターとする。
・イメージセンサーは、CMOSイメージセンサーに限定されず、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー、又はCCD(charge coupled device)イメージセンサーとしてもよい。
・イメージセンサー42は、リニアイメージセンサーに限定されず、エリアイメージセンサーでもよい。
・コンピューター60内の各機能部は、CPUによりソフトウェアとASICによりハードウェアとで実現することに限らず、例えばFPGA(field-programmable gate array)等の電子回路によりハードウェアで実現してもよく、ソフトウェアとハードウェアとの何れかで実現してもよい。
・原稿の材質は紙に限定されず、樹脂製のフィルムやシート、織物、金属フィルムなどであってもよい。
・画像読取装置は、スキャナー機能に加え、印刷機能及びコピー機能を備えた複合機の一部でもよい。
・画像読取装置は、シートフィード型に限らず、フラットベッド型でもよい。フラットベッド型の画像読取装置である場合、本体内には副走査方向に沿って移動可能なキャリッジを備え、キャリッジは、走査用モーターを動力源として移動し、キャリッジに設けられた光源及び読取部により、原稿台のガラス板上にセットされた原稿の画像を読み取る。この種のフラットベッド型の画像読取装置でも、原稿を自動で給送する自動原稿給送装置(オートシートフィーダー)が設けられたものであれば、上記実施形態を適用することができる。また、画像読取装置に限らず、画像読取装置における画像読取制御方法及びプログラムを、フラットベッド型の画像読取装置に適用することができる。なお、自動原稿給送装置を備えないフラットベッド型の画像読取装置に適用してもよい。
以下、前記実施形態及び変更例から把握される技術思想を効果と共に記載する。
(A)画像読取装置は、原稿を読み取る読取部を備えた画像読取装置であって、前記読取部の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出部と、前記読取部が読み取った原稿の画像データのヒストグラムをページ毎に生成するヒストグラム生成部と、前記ヒストグラムに基づき原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定部と、前記画像データから前記白紙ページを除去する白紙除去処理部とを備え、前記白紙判定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域の画素数である印字領域画素数と、前記汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量と、当該汚れ量に応じた画素数閾値とを求め、前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、当該原稿を白紙ページと判定する。
この構成によれば、読取部が汚れていても、読取データから適切に白紙ページを除去することができる。また、印字領域とする輝度範囲は、原稿の地色の輝度値に応じて決まるので、原稿の地色によらず白紙判定を適正に行って画像データから白紙ページを適切に除去することができる。よって、白紙ページを適切に除去できない頻度を低減できる。
(B)上記画像読取装置において、白紙除去レベルを設定する設定部と、記憶部とを備え、前記汚れ検出部は、白紙除去レベルの設定時に第1汚れ情報を検出して前記記憶部に記憶し、当該白紙除去レベルの設定時以後の読取ジョブ開始時に第2汚れ情報を検出し、前記白紙判定部は、前記第1汚れ情報と前記第2汚れ情報との差分に基づき前記汚れ量を取得してもよい。
この構成によれば、読取部が汚れても、設定されている白紙除去レベルで白紙ページを除去することができる。
(C)上記画像読取装置において、前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にオフセット情報に基づきオフセットされた輝度閾値以下の領域を前記印字領域としてもよい。
この構成によれば、印字領域は、原稿の地色の輝度値に応じて決まるので、原稿の地色によらず白紙判定を適正に行って画像データから白紙ページを適切に除去することができる。
(D)上記画像読取装置において、前記白紙判定部は、前記ヒストグラムから前記原稿の地色の輝度値を割り出してもよい。
この構成によれば、原稿の地色によらず適切に白紙ページを除去できる。
(E)上記画像読取装置において、前記読取部と前記原稿の搬送経路を挟んで対向して位置する背景板を備え、前記汚れ検出部は、1又は複数の走査数で前記背景板又は原稿の先端部または後端部にある余白を前記読取部に読み取らせ、前記第1汚れ情報および前記第2汚れ情報は、汚れ画素の主走査方向における位置情報を含む情報であってもよい。
この構成によれば、よって、第1汚れ情報と第2汚れ情報は、1又は複数の副走査数分のデータなので、記憶部への記憶に使用する記憶容量が少なく済む。
(F)上記画像読取装置において、前記白紙判定部は、前記第1汚れ情報に基づく前記原稿の幅領域内の汚れ画素数である第1汚れ値をα1、前記第2汚れ情報に基づく前記原稿の幅領域内の汚れ画素数である第2汚れ値をα2、前記原稿の長さに相当する副走査数をLy、汚れ検出で読み取られた副走査方向の走査数をmとすると、前記汚れ量αは、式α=(α2-α1)*Ly/mにより与えられてもよい。
この構成によれば、第1汚れ情報と第2汚れ情報は、1又は複数の副走査数分のデータなので、記憶部への記憶に使用する記憶容量が少なく済むうえ、原稿1ページ当たりの汚れ量αを比較的簡単な計算でかつ正確に取得できる。
(G)上記画像読取装置において、前記白紙除去レベルごとに異なる値で画素数の定数が設定され、前記画素数閾値は、前記定数と前記汚れ量との和を含む値に設定されていてもよい。
この構成によれば、白紙除去レベルおよび汚れ量に応じて変化する画素数閾値を用いることで、汚れ量によらず白紙除去レベルどおりに白紙ページを適切に除去することができる。
(H)上記画像読取装置において、前記汚れ検出部は、画像読取装置の電源投入時または読取ジョブ開始時に、前記読取部の汚れを検出して前記汚れ情報を記憶部に記憶し、前記白紙除去レベルの設定時に前記記憶部から読み出した直近の前記汚れ情報を前記第1汚れ情報として不揮発性メモリーに記憶してもよい。
この構成によれば、白紙除去レベル設定時に汚れ検出処理を行わなくても、その前後の汚れ検出処理で取得した汚れ検出結果を利用して第1汚れ情報を記憶部に記憶させることができる。
(I)上記画像読取装置において、白紙除去レベル設定時に前記汚れ検出部が検出した第1汚れ情報を記憶する前記記憶部は、不揮発メモリーであってもよい。
この構成によれば、白紙除去レベル設定時に汚れ検出部が汚れ検出を行うので、白紙除去レベル設定時の前後の他のタイミングで行われた汚れ検出結果を利用して第1汚れ情報とする構成に比べ、適切な第1汚れ情報を不揮発性メモリーに保存できる。したがって、白紙除去レベルどおりに白紙ページを除去することができる。
(J)上記画像読取装置において、前記白紙判定部は、白紙判定時に、前記第1汚れ情報を不揮発メモリーから取得してもよい。
この構成によれば、画像読取装置の電源が遮断(オフ)されても、第1汚れ情報を保存できる。次回の電源投入後、適切に白紙ページを除去できる。
(K)上記画像読取装置において、前記汚れ情報は、前記原稿の幅領域において前記汚れ検出部が検出した汚れの画素数であってもよい。
この構成によれば、原稿の幅領域における汚れの画素数に原稿の副走査方向の長さに応じた走査数を乗じることで原稿1ページ当たりの汚れ量を取得できる。
(L)上記画像読取装置において、白紙除去レベルを設定する設定部を備え、前記ヒストグラム生成部は、白紙除去レベル設定時に前記汚れ検出部が検出した画像データに基づき第1汚れヒストグラムを生成し、原稿読み取り時に前記汚れ検出部が検出した画像データに基づき第2汚れヒストグラムを生成し、前記白紙判定部は、前記第1汚れヒストグラムと第2汚れヒストグラムとに基づいて前記汚れ量を取得してもよい。
この構成によれば、原稿1ページ当たりの汚れ量を比較的正確に取得できる。
(M)上記画像読取装置において、前記ヒストグラム生成部は、複数色のヒストグラムを生成し、前記白紙判定部は、前記複数色のヒストグラムごとに前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下であるか否かを判定し、前記複数色の全てで前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、原稿が白紙ページであると判定してもよい。
この構成によれば、読取部の汚れの色によらず適切に白紙ページを除去できる。
(N)上記画像読取装置において、白紙の原稿をセットすることをユーザーに促す案内を表示部に表示させる表示制御部と、前記汚れ検出部は、前記白紙の原稿を前記読取部に読み取らせることで当該読取部の汚れを検出して前記第1汚れ情報を取得してもよい。
この構成によれば、汚れ検出部が背景板の汚れを検出することを回避できる。
(O)上記画像読取装置において、白紙除去機能の有効・無効を選択する第1選択部と、汚れ検出機能の有効・無効を選択する第2選択部と、前記汚れ検出部が汚れを検出した場合に汚れの旨を報知する報知部とを備え、前記白紙除去機能が有効である場合、前記汚れ検出機能が無効であっても、前記汚れ検出部は汚れ検出処理を行い、当該汚れ検出処理の結果として汚れが検出されても、前記報知部は当該汚れの旨を報知しなくてもよい。
この構成によれば、白紙除去機能が有効かつ汚れ検出機能が無効である場合、白紙判定で用いる汚れ量を検出でき、仮に汚れが検出されても汚れの旨が報知されないので、ユーザーは自分が選択したとおりに装置が動作するので、違和感を覚えない。そのうえ、汚れ量に応じた閾値を用いることで、汚れ量に関わらず適切な白紙判定を行うことができる。
(P)画像読取装置の制御方法は、原稿を読み取る読取部を備える画像読取装置の制御方法であって、前記読取部の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出ステップと、前記読取部が読み取った原稿の画像データのヒストグラムをページ毎に生成するヒストグラム生成ステップと、前記ヒストグラムに基づき原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定ステップと、前記画像データから前記白紙ページを除去する白紙除去ステップとを含み、前記白紙判定ステップは、前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域の画素数である印字領域画素数と、前記汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量と、当該汚れ量に応じた画素数閾値とを求め、前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、当該原稿を白紙ページと判定する。この方法によれば、上記画像読取装置と同様の作用効果が得られる。
11…画像読取装置、12…本体、13…原稿サポート、18…本体部、19…カバー部、20…電源ボタン、21…入力部、22…表示部、29…搬送経路、30…搬送機構、30A…給送部、31…搬送部、32…排出部、33…給送ローラー、34…給送ローラー対、35…搬送ローラー対、36…排出ローラー対、37…給送モーター、38…搬送モーター、40,40A,40B…読取部、40G…ガラス板、40P…ガラス面、41,41A,41B…光源、42…イメージセンサー、42A…第1イメージセンサー、42B…第2イメージセンサー、42S…センサー、43,43A,43B…背景板、44…エンコーダー、45…原稿センサー、46…原稿有無センサー、50…制御部(コントローラー)、60…コンピューター、61…揮発性メモリー、62…記憶部の一例としての不揮発性メモリー、63…入力部、64…出力部、65…TG、66…AFE、70…主制御部、71…搬送制御部、72…読取制御部、73…画像処理部、76…表示制御部、77…白紙除去設定部、78…設定部の一例としての白紙除去レベル設定部、79…ガラス面汚れ検出設定部、81…RGBバッファー、82…YUV生成部、83…YUVバッファー、84…ヒストグラム生成部、85…ヒストグラムバッファー、86…検出部の一例としての汚れ検出部、87…汚れ記憶部、88…白紙判定部、89…白紙除去処理部、90…ファイル形式変換部、100…ホスト装置、101…入力部、102…表示部、D…原稿、PR…プログラム、AT…管理テーブル、BT…白紙判定テーブル、α…汚れ量、α1…第1汚れ情報の一例としての第1汚れ値、α2…第2汚れ情報の一例としての第2汚れ値、STN…センサー全画素数、MSA…最大画素範囲、EPA…有効画素範囲、DFA…原稿の幅領域の一例である原稿搬送エリア、DA…汚れ検出範囲、DD…汚れデータ、D1…第1汚れ情報の一例である第1汚れデータ、D2…第2汚れ情報の一例である第2汚れデータ、H,H1~H4…ヒストグラム、GC…原稿の地色の輝度値、ΔOF…オフセット情報の一例であるオフセット量、LS…輝度閾値、PA…印字領域、PN…印字領域画素数、PS1…画素数閾値の一例である補正閾値、Ly…走査数、m…走査数、X…主走査方向(幅方向)、Y…副走査方向(搬送方向)。

Claims (16)

  1. 原稿を読み取る読取部を備えた画像読取装置であって、
    前記読取部の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出部と、
    前記読取部が読み取った原稿の画像データのヒストグラムをページ毎に生成するヒストグラム生成部と、
    前記ヒストグラムに基づき原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定部と、
    前記画像データから前記白紙ページを除去する白紙除去処理部と
    を備え、
    前記白紙判定部は、前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域の画素数である印字領域画素数と、前記汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量と、当該汚れ量に応じた画素数閾値とを求め、前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、当該原稿を白紙ページと判定することを特徴とする画像読取装置。
  2. 白紙除去レベルを設定する設定部と、
    記憶部とを備え、
    前記汚れ検出部は、白紙除去レベルの設定時に第1汚れ情報を検出して前記記憶部に記憶し、当該白紙除去レベルの設定時以後の読取ジョブ開始時に第2汚れ情報を検出し、
    前記白紙判定部は、前記第1汚れ情報と前記第2汚れ情報との差分に基づき前記汚れ量を取得することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にオフセット情報に基づきオフセットされた輝度閾値以下の領域を前記印字領域とすることを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記白紙判定部は、前記ヒストグラムから前記原稿の地色の輝度値を割り出すことを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記読取部と前記原稿の搬送経路を挟んで対向して位置する背景板を備え、
    前記汚れ検出部は、1又は複数の走査数で前記背景板又は原稿の先端部または後端部にある余白を前記読取部に読み取らせ、
    前記第1汚れ情報および前記第2汚れ情報は、汚れ画素の主走査方向における位置情報を含む情報であることを特徴とする請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  6. 前記白紙判定部は、前記第1汚れ情報に基づく前記原稿の幅領域内の汚れ画素数である第1汚れ値をα1、前記第2汚れ情報に基づく前記原稿の幅領域内の汚れ画素数である第2汚れ値をα2、前記原稿の長さに相当する副走査数をLy、汚れ検出で読み取られた副走査方向の走査数をmとすると、前記汚れ量αは、
    式α=(α2-α1)*Ly/mにより与えられることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  7. 白紙除去レベルごとに異なる値で画素数の定数が設定され、
    前記画素数閾値は、前記定数と前記汚れ量との和を含む値に設定されていることを特徴とする請求項2~請求項6のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  8. 前記汚れ検出部は、画像読取装置の電源投入時または読取ジョブ開始時に、前記読取部の汚れを検出して前記汚れ情報を記憶部に記憶し、
    白紙除去レベルの設定時に前記記憶部から読み出した直近の前記汚れ情報を前記第1汚れ情報として不揮発性メモリーに記憶することを特徴とする請求項2~請求項7のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  9. 白紙除去レベル設定時に前記汚れ検出部が検出した第1汚れ情報を記憶する記憶部は、不揮発メモリーであることを特徴とする請求項2~請求項8のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  10. 前記白紙判定部は、白紙判定時に、前記第1汚れ情報を不揮発メモリーから取得することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の画像読取装置。
  11. 前記汚れ情報は、前記原稿の幅領域において前記汚れ検出部が検出した汚れの画素数であることを特徴とする請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  12. 白紙除去レベルを設定する設定部を備え、
    前記ヒストグラム生成部は、白紙除去レベル設定時に前記汚れ検出部が検出した画像データに基づき第1汚れヒストグラムを生成し、原稿読み取り時に前記汚れ検出部が検出した画像データに基づき第2汚れヒストグラムを生成し、
    前記白紙判定部は、前記第1汚れヒストグラムと第2汚れヒストグラムとに基づいて前記汚れ量を取得することを特徴とする請求項1~請求項4、請求項7~請求項11のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  13. 前記ヒストグラム生成部は、複数色のヒストグラムを生成し、
    前記白紙判定部は、前記複数色のヒストグラムごとに前記印字領域画素数が前記画素数
    閾値以下であるか否かを判定し、前記複数色の全てで前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、原稿が白紙ページであると判定することを特徴とする請求項1~請求項12のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  14. 白紙の原稿をセットすることをユーザーに促す案内を表示部に表示させる表示制御部と、
    前記汚れ検出部は、前記白紙の原稿を前記読取部に読み取らせることで当該読取部の汚れを検出して前記第1汚れ情報を取得することを特徴とする請求項2~請求項4、請求項7、請求項9、請求項10のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  15. 白紙除去機能の有効・無効を選択する第1選択部と、
    汚れ検出機能の有効・無効を選択する第2選択部と、
    前記汚れ検出部が汚れを検出した場合に汚れの旨を報知する報知部とを備え、
    前記白紙除去機能が有効である場合、前記汚れ検出機能が無効であっても、前記汚れ検出部は汚れ検出処理を行い、当該汚れ検出処理の結果として汚れが検出されても、前記報知部は当該汚れの旨を報知しないことを特徴とする請求項1~請求項14のいずれか一項に記載の画像読取装置。
  16. 原稿を読み取る読取部を備える画像読取装置の制御方法であって、
    前記読取部の汚れを検出して汚れ情報を取得する汚れ検出ステップと、
    前記読取部が読み取った原稿の画像データのヒストグラムをページ毎に生成するヒストグラム生成ステップと、
    前記ヒストグラムに基づき原稿が白紙ページであるか否かを判定する白紙判定ステップと、
    前記画像データから前記白紙ページを除去する白紙除去ステップと
    を含み、
    前記白紙判定ステップは、前記ヒストグラムにおいて前記原稿の地色の輝度値よりも輝度の低い側にある印字領域の画素数である印字領域画素数と、前記汚れ情報に基づく原稿1ページ当たりの汚れ量と、当該汚れ量に応じた画素数閾値とを求め、前記印字領域画素数が前記画素数閾値以下である場合に、当該原稿を白紙ページと判定することを特徴とする画像読取装置の制御方法。
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