JP2021125785A - 画像読取装置、画像読取制御方法及びプログラム - Google Patents

画像読取装置、画像読取制御方法及びプログラム Download PDF

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Akifumi Sugano
晃史 菅野
涼一 平山
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Abstract

【課題】読取部の較正についての効率化を図ることができる画像読取装置、画像読取制御方法及びプログラムを提供する。【解決手段】画像読取装置は、画像を読み取る読取部と、読取部を制御する制御部と、を備える。制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を読み取らせ、読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定し、判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて読取部の較正を行う。【選択図】図7

Description

本発明は、原稿から画像を読み取る画像読取装置、画像読取制御方法及びプログラムに関する。
例えば、特許文献1には、原稿から画像を読み取る読取部を備えた画像読取装置が開示されている。読取部は、原稿に光を照射する光源と、原稿から画像を読み取ることができるイメージセンサーとを有する。このような画像読取装置では、白基準面によりイメージセンサーの感度調整をする補正や光源の光量ムラ補正を行うことができる。このような補正が行われる場合、画像読取装置内の温度上昇によって、読み取った画像に影響が出てしまうことから、光源から照射させる光量や、イメージセンサーにより読み取られた画像を補正するための基準値など、読取部の較正を行う必要があった。
そこで、特許文献1の画像読取装置では、画像を読み取るためのジョブを受け取り、連続して複数枚の原稿の画像を読み取らせる場合に、初回の較正が行われるが、そのジョブ中であっても前回の較正が行われてから経過した時間が所定時間以上となったことを契機として、次回の較正が行われるように制御される。つまり、連続して複数枚の原稿の画像を読み取らせる場合に、一定時間が経過したことを契機として、読取部の較正が行われることとなる。
特開2017−19201号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像読取装置では、連続して複数枚の原稿の画像を読み取らせる場合に、実際に読取部の較正が必要であるか否かに関係なく、一定時間が経過したことを契機として、読取部の較正を行わせるように制御されている。このため、一定時間が経過したときに、実際に読取部の較正が必要ではない場合であっても、読取部の較正が行われることとなり、読取部の較正についての効率化を図ることが望まれている。
上記課題を解決する画像読取装置は、画像を読み取る読取部と、前記読取部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を前記読取部に読み取らせ、前記読取部に読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定し、判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて前記読取部の較正を行う。
上記課題を解決する画像読取制御方法は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を読み取らせる読取ステップと、前記読取ステップにおいて読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて、画像を読み取る読取部の較正を行う較正ステップとを備えた。
上記課題を解決するプログラムは、コンピューターに、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を読み取らせる読取ステップと、前記読取ステップにおいて読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて、画像を読み取る読取部の較正を行う較正ステップとを実行させることを特徴とするプログラム。
一実施形態における画像読取装置を示す斜視図。 画像読取装置を示す模式側断面図。 画像読取装置の電気的構成を示すブロック図。 画像を読み取る領域を示す模式図。 白基準データのヒストグラムを示す模式図。 黒基準データのヒストグラムを示す模式図。 画像読取制御を示すフローチャート。 原稿読取り過程における制御を示すタイミングチャート。
以下、画像読取装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の画像読取装置11は、側面視が略台形形状を有する本体12と、画像読取対象である原稿Dが載置(セット)される原稿サポート13とを備える。本体12には、排出口12Bの下側にスタッカー15が前後方向にスライド可能な状態で収納されている。
原稿サポート13は、本体12の後側上方へ斜めに延出することで複数枚の原稿Dを載置可能な平面状の載置面13Aを有する。原稿サポート13には、原稿Dが搬送される搬送方向Yと交差(特に直交)する幅方向Xにスライド可能な一対のエッジガイド17が設けられている。載置面13A上に積載された原稿Dは、一対のエッジガイド17に挟まれることで、給送口12Aに対して幅方向Xに位置決めされる。なお、幅方向Xが、画像読取装置11が原稿Dの画像を読み取るときの主走査方向、搬送方向Yが副走査方向となる。
原稿サポート13に載置された原稿Dは、本体12の上部に開口する給送口12Aから本体12内へ1枚ずつ給送される。給送された原稿Dは、本体12内を所定の搬送経路29(図2参照)に沿って搬送され、その搬送途中の読取領域SAで画像が読み取られた後、本体12の前側下部に開口する排出口12Bから排出される。
本体12の前面部12Cには、操作部20が設けられている。操作部20は、画像読取装置11に指示を与えるときにユーザーによって操作される複数の操作用のスイッチ21〜25を備える。詳しくは、操作部20は、電源スイッチ21、スタートスイッチ22、ストップスイッチ23、各種の設定条件を設定するための設定スイッチ24及びその他の機能を有するスイッチ25などを含む。
操作部20に隣接する位置には、例えばLED等により点灯と点滅の少なくとも一方と消灯とが可能、あるいは点灯時の点灯色の変更が可能な表示灯よりなる報知部27が設けられている。報知部27は、例えば電源のオン/オフ、現在選択中のモードなどのユーザーに必要な情報を、点灯・消灯あるいは点灯色の変更によって報知する。なお、本体12の前面部12Cにおける所定箇所に例えば液晶パネル等よりなる表示部(図示略)を設け、表示部による表示により必要な情報を報知する構成でもよい。
図2に示すように、本体12は、本体部18と、本体部18の前端部を中心に回動可能に連結されたカバー部19とを備える。本体12は、本体部18とカバー部19との間において給送口12Aから排出口12Bに至るまで延びる搬送経路29(搬送通路)を有する。
本体12内には、原稿Dを搬送する搬送機構30が備えられている。搬送機構30は、原稿サポート13上に積載(セット)された原稿Dを1枚ずつ本体12内へ案内しつつ給送する給送部30Aと、給送した原稿Dを搬送経路29に沿って読取領域SAを通るように搬送する搬送部31と、搬送部31による搬送途中で画像が読み取られた後の原稿Dを排出する排出部32とを有している。
給送部30Aは、本体12内の搬送経路29の上流端位置に、給送ガイド30Bと対向する1つの給送ローラー33(ピックアップローラー)を備えている。給送部30Aは、原稿サポート13上に積載された複数枚の原稿Dを1枚ずつ給送口12Aから給送ガイド30Bに沿って給送する。
搬送部31は、給送ローラー33よりも搬送方向Yの下流側の位置に配置された給送ローラー対34と、搬送方向Yにおいて読取領域SAよりも上流側の位置に配置された搬送ローラー対35とを備えている。給送ローラー対34は、駆動ローラー34Aと分離ローラー34B(リタードローラー)とにより構成される。搬送ローラー対35は、駆動ローラー35Aと従動ローラー35Bとにより構成される。
排出部32は、搬送方向Yに読取領域SAよりも下流側の位置に配置された排出ローラー対36を備えている。排出ローラー対36は、駆動ローラー36Aと従動ローラー36Bとにより構成される。なお、排出ローラー対36は、搬送ローラー対35と共に原稿Dの読取り中の搬送も担う。
このように、搬送方向Yの上流側から順に、給送ローラー33、給送ローラー対34、搬送ローラー対35及び排出ローラー対36がそれぞれ配置され、それぞれ幅方向Xに間隔を隔てて一対ずつ配置されている。
給送系の複数のローラー33,34Aは、これらの動力源である給送モーター37の動力により回転駆動する。原稿サポート13に積載された複数枚の原稿Dは、給送ローラー33により最下位のものから1枚ずつ順番に給送口12Aから本体12内へ給送される。このように、給送部30A(ローラー33,34A等)は、給送モーター37を動力源として駆動する。
また、給送系の分離ローラー34B及び搬送系の駆動ローラー35A,36Aは、その動力源である搬送モーター38の動力により回転駆動する。給送ローラー33により本体12内へ給送された原稿Dは、読取領域SAに搬送された後に、排出口12Bから排出される。このように、搬送部31(搬送ローラー対34等)と排出部32(排出ローラー対36等)とは、搬送モーター38を共通の動力源として駆動する。
また、駆動ローラー35A,36Aは、原稿Dを読み取るときに同じ搬送速度(読取速度)で原稿Dを搬送するように回転駆動する。各従動ローラー35B,36Bは、それぞれが対をなす駆動ローラー35A,36Aの回転により連れ回りする。
また、本体12内には、複数のローラー対34〜36のうち搬送系の1つの駆動ローラーの回転を検出可能なエンコーダー44(例えばロータリーエンコーダー)が設けられている。エンコーダー44は、駆動ローラーの回転量に比例する数のパルスを含む検出信号を制御部50(コントローラー)に出力する。よって、制御部50は、エンコーダー44の検出信号に基づき、制御部50において搬送中の原稿Dの位置(搬送位置)の把握及び搬送速度の把握を行うことができる。
また、一対の給送ローラー33の間には、原稿サポート13にセットされた原稿Dの有無を検知する原稿センサー45が配置されている。原稿センサー45は、例えばレバーを有する接触式センサーであり、原稿サポート13に原稿Dがセットされると、そのセットされた原稿Dがレバーを押すことでONする。
また、搬送方向Yに搬送ローラー対35のニップ点よりもやや下流側の位置には、原稿Dの有無を検出可能な原稿有無センサー46が配置されている。原稿有無センサー46は、例えばレバー(接触子)を有する接触式センサーである。原稿有無センサー46は、原稿Dの先端がレバーを押すことで原稿Dを検知してONし、その原稿Dの後端が通り過ぎてレバーが押されなくなると、原稿Dを検知しなくなってOFFする。よって、制御部50は、原稿有無センサー46の検知信号(ON/OFF)に基づき、原稿Dの先端が搬送ローラー対35を通過したこと、及び原稿Dの後端が搬送ローラー対35を通過したことを検知する。原稿有無センサー46が原稿Dの先端と後端とを検知した検知結果は、後述する読取部40(40A,40B)の読取動作の開始と終了のタイミングを決める制御に用いられる。また、原稿有無センサー46は、原稿Dの先端と後端とを検知可能であるため、原稿Dの先端が検知されてから後端が検知されるまでの原稿Dの搬送距離に基づいて原稿Dの搬送方向Yにおける長さ、つまりその長さから決まる原稿サイズを検出することもできる。なお、原稿有無センサー46は、光学式センサー等の非接触センサーとしてもよい。
画像読取装置11の本体12内には、画像を読み取る読取部40が設けられている。読取部40は、搬送方向Yにおける搬送ローラー対35と排出ローラー対36との間の位置において搬送経路29を挟む両側に一対設けられている。本実施形態において、一対の読取部40は、搬送経路29に沿って搬送される原稿Dの表面(下面)を読み取る第1読取部40Aと、搬送経路29に沿って搬送される原稿Dの裏面(上面)を読み取る第2読取部40Bとからなり、搬送方向Yに互いに少しずれた位置に配置されているが、一方の読取部を備えない構成であってもよい。
一対の読取部40は、読取領域SAに光を照射することにより搬送中の原稿Dに光を照射可能な光源41と、原稿Dから画像を読み取ることができるイメージセンサー42とにより構成されている。通常読取モードでは、第1読取部40Aだけが読取動作を行い原稿Dの表面が読み取られ、両面読取モードでは、第1読取部40Aと第2読取部40Bとが共に読取動作を行い原稿Dの両面(表裏面)が読み取られる。
光源41は、例えばLEDや蛍光ランプ等により構成される。イメージセンサー42は、光源41から照射された光が原稿Dで反射した反射光を受光し、受光した光を電気信号に変換して受光量に応じた値の画素信号を出力する。このように、イメージセンサー42は、画像を読み取るセンサーである。イメージセンサー42は、例えばリニアイメージセンサーである。画像読取装置11は、カラースキャンとモノクロスキャン(グレースケールスキャン)とが可能である。なお、以下では、光源41及びイメージセンサー42を、第1読取部40A側のものを指して、第1光源41A及び第1イメージセンサー42Aと記し、第2読取部40B側のものを指して、第2光源41B及び第2イメージセンサー42Bと記す場合がある。
イメージセンサー42は、複数の光電変換素子を主走査方向Xに沿って一列に配置した、例えばコンタクト型イメージセンサーである。さらにイメージセンサー42は、具体的にはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーである。イメージセンサー42は、各光電変換素子が受光した光を光電変換して受光量に応じた値の画素信号を出力する。
さらに、イメージセンサー42と搬送経路29を挟んで対向するように色基準板43が配置されている。色基準板43は、シェーディング補正用の白基準値を得るための部材であり、白色を呈する白基準板又はグレー(灰色)を呈するグレー基準板が用いられる。これにより、色基準板43が白基準画像として読み取られ、読み取られた白基準画像に基づいて白基準値が生成される。グレー基準板の場合は、原稿の背景(グレー背景)として読み取って原稿Dの位置及び領域の検出にも用いられる。なお、原稿領域検出用のセンサーを別途設けた場合は、色基準板43は白基準板であることが好ましい。色基準板43は、読取部40の読取の対象となる読取対象領域のうち、原稿Dの領域以外の領域に少なくとも一部が配置されている。また、色基準板43は、板形状に限らず、輝度の基準となる白基準値を得るための基準部材であれば、形状及び色については問わない。つまり、色基準板43は、輝度の基準となる所定色の基準部材であればよい。また、色基準板43は、原稿Dの背景として読み取られる背景部材の一例としての背景板であってもよい。このような背景板は、グレー基準板でもよいが、白色基準板であることが好ましい。また、このような背景板は、読取部の読取対象領域のうち、原稿Dの領域を含み、かつ、原稿Dの領域よりも広い領域に配置されている。
また、色基準板43は、イメージセンサー42と搬送経路29を挟んで対向する第1位置から対向しない第2位置に退避することができる。シェーディング補正用の黒基準値を得る場合には、光源41から光が照射されず、色基準板43は、第2位置に退避される。これにより、暗転された本体12の内部が黒基準画像として読み取られ、読み取られた黒基準画像に基づいて黒基準値が生成される。
画像読取装置11は、制御部50を備えている。制御部50は、ユーザーが操作する操作部20(図1参照)からの操作信号又は後述するホスト装置100からの読取信号(読取指示)に基づいて原稿Dから画像を読み取るジョブが入力されると、画像読取装置11を制御する。制御部50は、読取制御を行うときは、給送モーター37、搬送モーター38及び読取部40(40A,40B)を制御する。
次に図3を参照して、画像読取装置11の電気的構成について説明する。
図3に示すように、画像読取装置11は、通信ケーブルを通じてホスト装置100と接続されている。ホスト装置100は、例えばパーソナルコンピューター(以下「PC」ともいう。)であり、その本体と電気的に接続された入力部101と表示部102とを備える。ホスト装置100は、読取ドライバー用プログラムがインストールされることで、その内部に画像読取装置11に対して読取り指示を行う機能をもつソフトウェアよりなる読取ドライバーを備える。なお、ホスト装置100は、PCに限らず、携帯情報端末(PDA(Personal Digital Assistants))、タブレットPC又はスマートフォン等のスマートデバイス等でもよい。
ユーザーにより操作部20又はホスト装置100の入力部101が操作されたときに、画像読取処理に関する設定条件を設定する。つまり、ユーザーの入力により設定条件が設定される。設定条件には、読取解像度、読取色、片面読取り・両面読取り等を含む読取条件と、シェーディング補正やガンマ補正、読取部40の較正を行うための画像処理条件と、読取データ(画像データ)の保存形式、転送方法及び保存先を含む保存条件とが含まれる。読取解像度には、例えば300dpi/600dpiがあり、読取色には、モノクロ(グレースケール)/カラーがある。保存形式には、PDF形式、JPEG形式、GIF形式等がある。また、転送方法には、ホスト装置100への転送及びメール転送があり、保存先に保存先のアドレスが指定される。
画像読取装置11は、これを統括的に制御する制御部50を内蔵している。制御部50は、マイクロプロセッサー等からなるコンピューター60を備える。コンピューター60は、読取制御の際に実行すべきプログラムPR等を記憶する記憶部61を備えている。なお、記憶部61は、例えば不揮発性メモリー及びRAMからなる。
また、制御部50は、ホスト装置100から各種のデータや信号を入力する入力インターフェイスからなる入力部62と、画像読取装置11が読み取った読取データをホスト装置100に出力する出力インターフェイスからなる出力部63とを備える。
さらに制御部50は、イメージセンサー42A,42Bに対して読出動作を含む各種の動作タイミングを規定するパルス信号を出力するタイミングジェネレーター64(以下「TG64」とも記す。)を備える。また、制御部50は、イメージセンサー42A,42Bから入力した画素信号をアナログ/デジタル変換(A/D変換)するアナログフロントエンド65(以下「AFE65」とも記す。)を備える。
記憶部61には、図7にフローチャートで示された画像読取制御処理を含むプログラムPRが記憶されている。また、記憶部61には、ユーザーの入力により設定条件が記憶される。コンピューター60は、プログラムPRの実行により内部に構成されるソフトウェアからなる機能部分として、主制御部70、搬送制御部71、読取制御部72及び画像処理部73を備える。主制御部70は、画像読取装置11を統括的に制御する。
搬送制御部71は、主制御部70の指示に従って給送モーター37及び搬送モーター38を駆動制御する。給送モーター37の駆動により給送ローラー33が回転することで、原稿サポート13にセットされた複数枚の原稿Dが最下位のものから1枚ずつ順番に本体12内へ給送される。また、給送モーター37が駆動されることで給送ローラー対34を構成する一方の駆動ローラー34Aが回転駆動し、搬送モーター38が駆動されることで他方の分離ローラー34Bが回転駆動する。特に、搬送制御部71は、搬送経路29の途中の読取領域SAを読取解像度(例えば300/600dpi)に応じた読取速度で原稿Dを搬送させるように給送モーター37及び搬送モーター38を駆動制御する。例えば読取解像度が相対的に低い(例えば300dpi)場合は原稿Dが高速度で搬送され、読取解像度が相対的に高い(例えば600dpi)場合は原稿Dが低速度で搬送される。
読取制御部72は、TG64を介して読取部40を制御し、読取部40に原稿Dの画像を読み取らせる。特に、読取制御部72は、イメージセンサー42に対して読出動作を含む各種動作の動作タイミングを規定するパルス信号をTG64に出力し、不図示の光源駆動部を介して光源41の発光を制御し、光源41から読取領域SAに光を照射させる。
画像処理部73は、読取部40により読み取られた画像のデジタル信号がAFE65を介して入力されると、入力されたデジタル信号に基づく画像データを一時的に記憶し、記憶した画像データにシェーディング補正等の公知の補正処理を行い、原稿Dの画像データを生成する。本実施形態において、画像処理部73は、白基準値及び黒基準値を用いて、画素毎に、所定の補正式に従ったシェーディング補正等を行う。画像処理部73は、シェーディング補正の他にもガンマ補正等の各種補正を施して、補正済みの画像データを、出力部63を介して通信ケーブル(図示せず)を通じてホスト装置100に出力する。
本実施形態において、画像読取装置11は、光源41から照射される光量が所定範囲内となるように、光源41から照射される光量を較正することができる(所謂、「キャリブレーション」)。また、本実施形態において、光源41から照射される光量が較正された後には、白基準値及び黒基準値の較正が行われる。このような較正は、光源41から照射される光量が所定範囲内となるように調整した後に、調整された光量に応じて白基準値及び黒基準値を調整する処理であり、原稿Dから画像を読み取る処理とは別で所定時間(本実施形態では「2s」)に亘って行われる。
特に、本実施形態において、連続して複数枚の原稿Dを読み取る場合、給送モーター37及び搬送モーター38の連続駆動などにより本体12の内部の温度が上昇することがある。本体12の内部の温度が上昇すると、光源41から照射される光量に影響が出ることから、適切なタイミングで較正を行う必要がある。
本実施形態において、原稿Dから画像を読み取るジョブが入力された場合、画像の読取が開始される前に、初回の較正が行われる。そして、ジョブが入力された場合、連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取るときには、ジョブ中であっても較正条件が成立したときには、連続して複数枚の原稿Dのうち何れかの間において、画像の読取が中断されて、ジョブ中の較正が行われる場合がある。本実施形態において、この較正条件は、前回の較正が行われてから規定時間が経過した後であって、かつ、基準画像データに基づいて較正を行うか否かを判定した結果、較正が必要な旨の判定結果であった場合に成立する。
基準画像データは、原稿Dの領域外から読み取られた画像に基づいて取得される画像データであり、シェーディング補正で用いる白基準値を算出するための白基準画像データと、黒基準値を算出するための黒基準画像データとがある。白基準画像データは、光源41から光が照射されており、イメージセンサー42に対向するように色基準板43が第1位置に配置された状態で読み取られた画像データである。黒基準画像データは、光源41から光が照射されておらず、色基準板43が第2位置に退避しており、第1位置に配置されていない状態で読み取られた画像データである。
図4に示すように、本実施形態において、イメージセンサー42は、白基準画像データを取得するために、原稿Dの領域R1よりも広い領域Rから画像を読み取るように制御される(所謂、「オーバースキャン」)。本実施形態において、原稿Dから画像を読み取ることに伴って、原稿Dの領域R1よりも搬送方向Yに広い領域Rから画像を読み取ることにより白基準画像データを取得することができる。つまり、白基準画像データは、原稿Dから画像を読み取るときに、原稿Dから画像を読み取ることに伴って原稿Dの間毎に取得される。
この領域Rは、原稿Dの領域R1と、原稿Dの周辺領域である領域R2とから構成されている。領域R1は、イメージセンサー42に対向する領域に原稿Dが位置するため、光源41から光が照射された状態で、原稿Dから画像が読み取られる領域となる。一方、領域R2は、イメージセンサー42に対向する領域に原稿Dが位置しないため、光源41から光が照射された状態で、第1位置に配置される色基準板43から画像が読み取られる領域となる。
具体的に、イメージセンサー42は、イメージセンサー42の最大の読取幅となる幅X0の画像を読み取るように制御される。例えば、A4サイズの原稿Dが縦方向に搬送される場合、幅X0は、原稿Dの幅X1を超えて、原稿Dの両側から幅X2だけ長い。なお、イメージセンサー42は、イメージセンサー42の最大の読取幅よりも短い幅の画像を読み取るように制御されてもよい。また、イメージセンサー42は、原稿Dの長さY1を超える長さY0の画像を読み取るように制御される。長さY0は、原稿Dの長さY1を超えて、原稿Dの先端YT1と原稿Dの後端YE1とのそれぞれから長さY2だけ長い。
そして、イメージセンサー42により領域Rから読み取られた画像データに基づいて、領域R2に含まれる白基準領域R3から白基準画像データが取得される。白基準領域R3は、今回の原稿D1の先端YT1の下流側に位置し、幅X0に亘る所定ライン数分の領域である。本実施形態において、白基準画像データを取得するための領域として、白基準領域R3が採用されているが、これに限らず、例えば、領域R5、領域R6であってもよく、これらの領域R3、R5、R6の少なくとも何れかの組み合わせであってもよい。領域R5は、今回の原稿D1の後端YE1の上流側に位置し、幅X0に亘る所定ライン数分の領域である。領域R6は、今回の原稿D1の先端YT1と後端YE1との間において、今回の原稿D1の幅X1から両側方に位置する領域である。このように、領域R3,R5は、イメージセンサー42の最大の読取幅のうち全部の領域であり、領域R6は、イメージセンサー42の最大の読取幅のうち一部の領域である。
また、本実施形態において、イメージセンサー42は、黒基準画像データを取得するために、今回の原稿D1が搬送された後であり、かつ、次回の原稿D2が搬送される前までに、黒基準領域R4から画像を読み取るように制御される。つまり、イメージセンサー42は、複数枚の原稿Dから画像を読み取る場合に、複数枚の原稿D1,D2間において画像を読み取るように制御される。本実施形態において、連続する複数枚の原稿D間において画像を読み取ることに伴って、画像を読み取ることにより黒基準画像データを取得することができる。つまり、黒基準画像データも、白基準画像データと同じように、連続する複数枚の原稿D1,D2から画像を読み取るときに、原稿Dから画像を読み取ることに伴って原稿Dの間毎に取得される。黒基準領域R4は、今回の原稿D1の後端YE1の上流側で、次回の原稿D2の先端YT2の下流側であり、幅X0に亘る所定ライン数分の領域である。
このように、取得された白基準画像データに基づいて、輝度毎の画素数が集計されることによって、白基準画像データの輝度の分布状況を示す白色ヒストグラムが生成される。また、取得された黒基準画像データに基づいて、輝度毎の画素数が集計されることによって、黒基準画像データの輝度の分布状況を示す黒色ヒストグラムが生成される。
図5に示すように、白色ヒストグラムは、縦軸に画素数が、横軸に輝度がそれぞれ割り当てられた輝度の分布状況を示す情報であり、白基準画像データの輝度に対する画素数が認識可能となる。
一方、図6に示すように、黒色ヒストグラムは、縦軸に画素数が、横軸に輝度がそれぞれ割り当てられた輝度の分布状況を示す情報であり、黒色基準データの輝度に対する画素数が認識可能となる。
連続する複数枚の原稿Dから画像が読み取られる場合、給送モーター37及び搬送モーター38を駆動等により、本体12の内部の温度が上昇する傾向がある。本体12の内部の温度が上昇すると、光源41がその上昇した温度の影響を受け、光源41から照射される光量が減衰し、イメージセンサー42の検知精度が変化するなど、イメージセンサー42により検知される輝度が変化する傾向がある。
具体的に、白色ヒストグラムでは、本体12の内部の温度が上昇すると、イメージセンサー42により低い輝度として検知される画素が増加する傾向がある。一方、黒色ヒストグラムでは、本体12の内部の温度が上昇すると、イメージセンサー42により高い輝度として検知される画素が増加する傾向がある。
このため、本実施形態において、白色ヒストグラムの輝度について白基準用の推奨範囲が規定されている。また、本実施形態において、白基準画像データの全画素数に対する白基準用の推奨範囲内に含まれる画素数の割合で示される白基準用の推奨範囲割合について、較正が不要な下限値である所定割合が閾値として規定されている。そして、白色ヒストグラムの輝度の分布状況として、白基準用の推奨範囲割合が所定割合未満となった場合に、較正条件が成立し、ジョブ中の較正を行うように制御される。
また、本実施形態において、黒色ヒストグラムの輝度について黒基準用の推奨範囲が規定されている。また、本実施形態において、黒基準画像データの全画素数に対する黒基準用の推奨範囲内に含まれる画素数の割合で示される黒基準用の推奨範囲割合について、較正が不要な下限値である所定割合が閾値として規定されている。そして、黒色ヒストグラムの輝度の分布状況として、黒基準用の推奨範囲割合が所定割合未満となった場合に、較正条件が成立し、ジョブ中の較正を行うように制御される。
また、本実施形態において、画像処理条件としては、原稿Dの種別に応じて較正を行う較正条件が含まれている。このように、設定条件及び画像処理条件に含まれる較正条件としては、原稿の種別を示す原稿種別情報があり、記憶部61に記憶されている。詳しくは、原稿Dの種別としては、文書などの標準画質原稿と、写真などの高画質原稿とがある。高画質原稿は、標準画質原稿と比較して、高品質の画像として読み取る必要があり、較正を行う間隔を短くする必要がある。このため、原稿Dの種別によって、各基準用の推奨範囲と所定割合とが異なるように規定されている。
具体的に、図5に示すように、原稿Dの種別が第1種別の一例としての標準画質原稿である場合、白基準用の推奨範囲としては、推奨範囲LWAが、原稿Dの種別が第2種別の一例としての高画質原稿である場合、白基準用の推奨範囲としては、推奨範囲LWBがそれぞれ規定されている。第1推奨範囲の一例としての推奨範囲LWAは、下限値LWALから上限値LWAHまでの範囲であり、第2推奨範囲の一例としての推奨範囲LWBは、下限値LWBLから上限値LWBHまでの範囲である。高画質原稿の下限値LWBLは、標準画質原稿の下限値LWALよりも大きく、高画質原稿の上限値LWBHは、標準画質原稿の上限値LWAHよりも小さく、高画質原稿の推奨範囲LWBは、標準画質原稿の推奨範囲LWAよりも狭い範囲として規定されている。
また、図6に示すように、原稿Dの種別が標準画質原稿である場合、黒基準用の推奨範囲としては、推奨範囲LBAが、原稿Dの種別が高画質原稿である場合、黒基準用の推奨範囲としては、推奨範囲LBBがそれぞれ規定されている。第1推奨範囲の一例としての推奨範囲LBAは、下限値LBALから上限値LBAHまでの範囲であり、第2推奨範囲の一例としての推奨範囲LBBは、下限値LBBLから上限値LBBHまでの範囲である。高画質原稿の下限値LBBLは、標準画質原稿の下限値LBALよりも大きく、高画質原稿の上限値LBBHは、標準画質原稿の上限値LBAHよりも小さく、高画質原稿の推奨範囲LBBは、標準画質原稿の推奨範囲LBAよりも狭い範囲として規定されている。
また、本実施形態において、原稿Dの種別が高画質原稿である場合、原稿Dの種別が標準画質原稿である場合よりも、所定割合が高くなるように規定されている。具体的な一例としては、原稿Dの種別が高画質原稿である場合には、所定割合として80%が、原稿Dの種別が標準画質原稿である場合、所定割合として85%がそれぞれ規定されているが、任意の割合であればよく、また、例えば、同じ割合であってもよい。また、例えば、原稿Dの種別が高画質原稿である場合、原稿Dの種別が標準画質原稿である場合よりも、較正を行う間隔を短くなるのであれば、所定割合が低くなるように規定されていてもよい。
このように、較正条件が成立した否かを判定するための輝度の推奨範囲には、原稿の種別が標準画質原稿である場合の推奨範囲LWA,LBAと、原稿の種別が高画質原稿である場合の推奨範囲LWB,LBBとがある。そして、較正条件は、原稿の種別が標準画質原稿である場合には、各基準画像データの輝度が推奨範囲LWA,LBAとなる割合が所定割合より小さくなったことを契機として成立し、原稿の種別が高画質原稿である場合には、各基準画像データの輝度が推奨範囲LWB,LBBとなる割合が所定割合より小さくなったことを契機として成立する。
次に、図7に示されるフローチャートを参照して、コンピューター60が行う画像読取制御処理について説明する。画像読取制御処理は、原稿Dから画像を読み取るジョブが入力されたことを契機として実行される処理である。
ステップS11において、制御部50は、初回較正処理を実行する。この処理において、制御部50は、原稿Dから画像を読み取る前に読取部40の較正を行う。本実施形態において、制御部50は、所定の強度で光を照射させるように光源41を制御し、イメージセンサー42に色基準板43から画像を読み取らせる。この場合、制御部50は、イメージセンサー42の最大の読取幅となる幅X0(図4参照)の画像をイメージセンサー42に読み取らせる。
そして、制御部50は、読み取った画像の画像データから、光源41から照射される光量が所定範囲内となっているかを判定する。制御部50は、光源41から照射される光量が所定範囲内となっていないと判定した場合には、光を照射させるように光源41から光を照射させる強度を調整し、再度、イメージセンサー42に色基準板43から画像を読み取らせる。一方、制御部50は、光源41から照射される光量が所定範囲内となっていると判定した場合には、光を照射させるように光源41から光を照射させる強度を決定する。
続いて、制御部50は、光源41から照射される光量が所定範囲内となっていると判定した場合には、読み取った画像の画像データから、画素毎に、輝度が規定値となるように白色基準値を取得する。これにより、制御部50は、光源41から照射される光量が所定範囲内となり、その光量の光が光源41から照射される状態で、イメージセンサー42の画素毎の輝度が規定値となるように画素毎の白色基準値を取得することができる。この場合、制御部50は、シェーディング補正などの補正を行う前の補正前の画像データに基づいて、光源41からの光の強度と、白色基準値とを取得する。
続いて、制御部50は、光源41から光を照射させずに、色基準板43を第1位置から第2位置に退避させ、イメージセンサー42に画像を読み取らせる。この場合、制御部50は、イメージセンサー42の最大の読取幅となる幅X0(図4参照)の画像をイメージセンサー42に読み取らせる。そして、制御部50は、読み取った画像の画像データから、画素毎に、輝度が規定値となるように黒色基準値を取得する。
このように、制御部50は、連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取らせる場合に、最初の原稿の読取を開始する前に読取部40の初回の較正を行う。特に、制御部50は、読取部40の較正として、光源41から照射する光量と、イメージセンサー42によって読み取られた画像を補正するための基準値(補正値)とを較正する。
また、制御部50は、規定時間に対応する値を較正間隔カウンターに設定する。較正間隔カウンターは、記憶部61に割り当てられており、前回の較正が行われたタイミングから規定時間が経過したかを認識するためのカウンターである。本実施形態において、規定時間としては、画像読取装置11において前回の較正が行われたタイミングを基準として、較正を行う必要がある最短時間が定められている。つまり、規定時間としては、較正を行う必要がない時間が定められている。また、このような規定時間は、画像読取装置11の機種に対応するように定められている。
そして、画像読取制御処理とは別の処理において、制御部50は、所定周期毎に較正間隔カウンターを減算し、減算した較正間隔カウンターの値が「0」となったときに、規定時間が経過したと認識可能となる。
次に、ステップS12において、制御部50は、画像読取処理を実行する。この処理において、制御部50は、原稿サポート13に載置されている原稿から1枚の原稿Dの給送及び搬送を開始する。すなわち、制御部50は、給送モーター37及び搬送モーター38の駆動を開始し、各ローラー33,34A,35A,36Aを回転駆動させることにより、1枚の原稿Dの給送を開始する。特に、制御部50は、読取条件として設定されている読取解像度を記憶部61から読み出し、読取解像度に応じた搬送速度で原稿Dを搬送させるように、各ローラー33,34A,35A,36Aを回転駆動させる。
そして、制御部50は、読取開始タイミングとなったときに読取部による画像の読取りを開始する。詳しくは、制御部50は、図4に示すように、原稿D1の先端YT1が原稿有無センサー46に検知されてから計数を開始する搬送カウンターの計数値に基づき原稿D1の搬送位置を把握する。そして、制御部50は、把握した原稿D1の搬送位置に基づいて、イメージセンサー42に対向する位置よりも長さY2だけ上流側の位置に原稿D1の先端YT1が到達したときに、読取開始タイミングとなったと判定し、読取部40による読取りの開始を指示する。この場合、読取制御部72は、TG64を介して、較正された強度で光源41から光を照射させ、イメージセンサー42に原稿D及び色基準板43から画像の読取りを開始させる。また、制御部50は、イメージセンサー42の最大の読取幅となる幅X0(図4参照)の画像を読み取らせる。イメージセンサー42は、読取信号をAFE65により増幅及びA/D変換したデジタルの読取信号を画像処理部73に出力する。画像処理部73は、入力した読取信号に基づいて補正前の画像データを生成し、補正前の画像データを基にシェーディング補正などの画像処理を施して補正後の画像データを生成する。
次に、制御部50は、読取終了タイミングとなったときに読取部による原稿の読取りを終了させる。詳しくは、制御部50は、図4に示すように、原稿D1の後端YE1が原稿有無センサー46に検知されてから計数を開始する搬送カウンターの計数値に基づき原稿D1の搬送位置を把握する。そして、制御部50は、把握した原稿D1の搬送位置に基づいて、イメージセンサー42に対向する位置よりも長さY2だけ下流側の位置に原稿D1の後端YE1が到達したときに、読取終了タイミングとなったと判定し、読取部40による読取りの終了を指示する。この場合、読取制御部72は、TG64を介して、光源41から光を照射させず、イメージセンサー42に原稿D及び色基準板43から画像の読取りを終了させる。このように、制御部50は、図4に示すように、原稿D1の領域R1と、原稿D1の周辺領域である領域R2とを含む領域Rから画像を読み取らせることとなる。
このように、制御部50は、連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取らせる場合に、原稿Dから画像を読み取らせることに伴って、光源41から光を照射させるとともに、イメージセンサー42に原稿Dの領域R1を超えて領域Rの画像を読み取らせる。これにより、制御部50は、原稿Dからの画像と、白基準領域R3における色基準板43からの白基準画像とをイメージセンサー42に読み取らせることができる。
次に、ステップS13において、制御部50は、前回の較正から規定時間が経過したか否かを判定する。この処理において、制御部50は、記憶部61に割り当てられた較正間隔カウンターから値を読み出し、その値が「0」であるかと判定した場合に、前回の較正から規定時間が経過したと判定する。制御部50は、前回の較正から規定時間が経過したと判定した場合、ステップS21に移行する。一方、制御部50は、前回の較正から規定時間が経過していないと判定した場合、ステップS21〜S25,S31〜S33を実行することなく、ステップS26に移行する。つまり、制御部50は、前回の較正から規定時間が経過していないと判定した場合、詳しく後述する較正を行うための制御を行うことなく、ステップS26に移行することとなる。
このように、制御部50は、読取部40の初回の較正をはじめとする前回の較正を行ってから規定時間が経過するまでは、各基準画像データに基づいて基準画像データの輝度の分布状況を判定せず、ジョブ中の較正を行うか否かを判定することはない。そして、制御部50は、読取部40の初回の較正をはじめとする前回の較正を行ってから規定時間が経過した後に、各基準画像データに基づいて基準画像データの輝度の分布状況を判定し、ジョブ中の較正を行うか否かを判定することとなる。このような処理が読取ステップの一例に相当する。
次に、ステップS21において、制御部50は、白基準画像データの輝度分布状況を算出する。この処理において、制御部50は、ステップS12において生成された補正後の画像データから白基準画像データとして抽出する。この白基準画像データは、ステップS12において読み取った領域Rの画像データのうち、原稿Dの領域外である白基準領域R3の画像データであり、光源41から光が照射されており、イメージセンサー42に対向するように色基準板43が第1位置に配置された状態で読み取られた所定ライン数の画像データである。そして、制御部50は、抽出した白基準画像データに基づいて、白基準画像データの輝度分布状況を示す白色ヒストグラムを生成する。
続いて、ステップS22において、制御部50は、白基準用の推奨範囲割合が所定割合未満であるか否かを判定する。この処理において、制御部50は、画像処理条件に対応する白基準用の推奨範囲及び所定割合を読み出す。言い換えると、制御部50は、原稿Dの種別に対応する白基準用の推奨範囲及び所定割合を読み出す。そして、制御部50は、白色ヒストグラムに基づいて、全画素数に対して白基準用の推奨範囲に含まれる画素数の割合である推奨範囲割合が所定割合未満であるか否かを判定する。
この場合、画像処理条件として高画質画像を読み取る条件が設定されている場合には、画像処理条件として標準画質画像を読み取る条件が設定されている場合と比較して、白基準用の推奨範囲が狭く、所定割合が高くなるように設定されており、較正間隔が短くなる。
このように、制御部50は、記憶部61に記憶された原稿Dの種別を示す原稿種別情報に基づいて、原稿の種別を判定する。そして、制御部50は、読取部40に読み取らせた白基準画像データに基づいて白基準画像データの輝度の分布状況を判定する。特に、制御部50は、原稿の種別が標準画質画像である場合には、白基準画像データの輝度が推奨範囲LWAとなる割合が所定割合より小さくなったか否かを判定し、原稿の種別が高画質画像である場合には、白基準画像データの輝度が推奨範囲LWBとなる割合が所定割合より小さくなったか否かを判定する。このような処理が判定ステップの一例に相当する。
制御部50は、白基準用の推奨範囲割合が所定割合未満であると判定した場合、ステップS24,S25を実行することなく、ステップS31に移行する。一方、制御部50は、白基準用の推奨範囲割合が所定割合未満ではないと判定した場合、ステップS24に移行する。
次に、ステップS23において、制御部50は、黒基準画像読取処理を実行する。この処理において、制御部50は、黒色画像の読取動作を開始するタイミングとなったときに、黒色画像の読取動作を開始し、黒色画像の読取動作を終了するタイミングとなったときに、黒色画像の読取動作を終了する。
具体的に、制御部50は、黒基準画像の読取動作を開始するタイミングとなったときに読取部による画像の読取りを開始する。詳しくは、制御部50は、図4に示すように、原稿D1の後端YE1が原稿有無センサー46に検知されてから計数を開始する搬送カウンターの計数値に基づき原稿D1の搬送位置を把握する。そして、制御部50は、把握した原稿D1の搬送位置に基づいて、イメージセンサー42に対向するように黒基準領域R4が配置されるようになったときに読取部40による読取りの開始を指示する。この場合、読取制御部72は、TG64を介して、光源41から光を照射させることなく、色基準板43を第1位置から第2位置に動作させ、イメージセンサー42に画像の読取りを開始させる。また、制御部50は、イメージセンサー42の最大の読取幅となる幅X0(図4参照)の画像を読み取らせる。イメージセンサー42は、読取信号をAFE65により増幅及びA/D変換したデジタルの読取信号を画像処理部73に出力する。画像処理部73は、入力した読取信号に基づいて補正前の画像データを生成し、補正前の画像データを基にシェーディング補正などの画像処理を施して補正後の画像データを生成する。
次に、制御部50は、黒基準画像の読取動作を終了するタイミングとなったときに読取部による画像の読取りを終了する。詳しくは、制御部50は、図4に示すように、原稿D1の後端YE1が原稿有無センサー46に検知されてから計数を開始する搬送カウンターの計数値に基づき原稿D1の搬送位置を把握する。そして、制御部50は、把握した原稿D1の搬送位置に基づいて、イメージセンサー42に対向するように黒基準領域R4が配置されなくなったときに読取部40による読取りの終了を指示する。この場合、読取制御部72は、TG64を介して、光源41から光を照射させることなく、色基準板43を第2位置から第1位置に動作させ、イメージセンサー42に画像の読取りを終了させる。このように、制御部50は、図4に示すように、原稿D1と原稿D2との間において黒基準領域R4から画像を読み取らせることとなる。
このように、制御部50は、連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取らせる場合に、光源41から光を照射させるとともにイメージセンサー42に原稿Dから画像を読み取らせる。そして、その後、制御部50は、原稿Dから画像を読み取らせることに伴って、光源41から光を照射させずにイメージセンサー42に原稿Dの領域外である黒基準領域R4から黒基準画像を読み取らせる。つまり、制御部50は、複数枚の原稿のうち今回の原稿D1(図4参照)を読み取らせた後に、次回の原稿D2(図4参照)を読み取らせるまでに、今回の原稿D1の領域外である黒基準領域R4から黒基準画像を読取部40に読み取らせることができる。このような処理が読取ステップの一例に相当する。
次に、ステップS24において、制御部50は、黒基準画像データの輝度分布状況を算出する。この処理において、制御部50は、ステップS23において生成された補正後の画像データを黒基準画像データとして抽出する。この黒基準画像データは、ステップS23において読み取った黒基準領域R4の画像データであり、原稿D1と原稿D2との間の領域の画像データであり、光源41から光が照射されておらず、イメージセンサー42に対向するように色基準板43が第1位置に配置されていない状態で読み取られた所定ライン数の画像データである。そして、制御部50は、抽出した黒基準画像データに基づいて、黒基準画像データの輝度分布状況を示す黒色ヒストグラムを生成する。
続いて、ステップS25において、制御部50は、黒基準用の推奨範囲割合が所定割合未満であるか否かを判定する。この処理において、制御部50は、画像処理条件に対応する黒基準用の推奨範囲及び所定割合を読み出す。言い換えると、制御部50は、原稿Dの種別に対応する黒基準用の推奨範囲及び所定割合を読み出す。そして、制御部50は、黒色ヒストグラムに基づいて、全画素数に対して黒基準用の推奨範囲に含まれる画素数の割合である推奨範囲割合が所定割合未満であるか否かを判定する。
この場合、画像処理条件として高画質画像を読み取る条件が設定されている場合には、画像処理条件として標準画質画像を読み取る条件が設定されている場合と比較して、黒基準用の推奨範囲が狭く、所定割合が高くなるように設定されており、較正間隔が短くなる。
このように、制御部50は、記憶部61に記憶された原稿Dの種別を示す原稿種別情報に基づいて、原稿の種別を判定する。そして、制御部50は、読取部40に読み取らせた黒基準画像データに基づいて黒基準画像データの輝度の分布状況を判定する。特に、制御部50は、原稿の種別が標準画質画像である場合には、黒基準画像データの輝度が推奨範囲LBAとなる割合が所定割合より小さくなったか否かを判定し、原稿の種別が高画質画像である場合には、黒基準画像データの輝度が推奨範囲LBBとなる割合が所定割合より小さくなったか否かを判定する。このような処理が判定ステップの一例に相当する。
制御部50は、黒基準用の推奨範囲割合が所定割合未満であると判定した場合、ステップS31に移行する。一方、制御部50は、黒基準用の推奨範囲割合が所定割合未満ではないと判定した場合、ステップS31〜S33を実行することなく、ステップS26に移行する。
次に、ステップS26において、制御部50は、原稿センサー45からの検出信号に基づいて、原稿サポート13に載置された原稿Dの有無を検知し、次の原稿Dがあるか否かを判定する。制御部50は、次の原稿Dがあると判定した場合、再度、ステップS12に移行し、次の原稿Dから画像を読み取ることとなる。一方、制御部50は、次の原稿Dがないと判定した場合、画像読取制御処理を終了する。
次に、ステップS31において、制御部50は、画像読取を中断する。そして、ステップS32において、制御部50は、ジョブ中較正処理を実行する。この処理において、制御部50は、ステップS11の初回較正処理と同じように、ジョブ中較正処理を実行する。これにより、制御部50は、光源41から照射される光量が所定範囲内となり、その光量の光が光源41から照射される状態で、イメージセンサー42の画素毎の輝度が規定値となるように画素毎の白色基準値を取得することができる。この場合、制御部50は、シェーディング補正などの補正を行う前の補正前の画像データに基づいて、光源41からの光の強度と、白色基準値とを取得する。また、制御部50は、画素毎に、輝度が規定値となるように黒色基準値を取得する。
続いて、ステップS33において、制御部50は、画像読取を再開し、ステップS11と同じように、規定時間に対応する値を較正間隔カウンターに設定し、ステップS26に移行する。そして、画像読取制御処理とは別の処理において、制御部50は、所定周期毎に較正間隔カウンターを減算し、減算した較正間隔カウンターの値が「0」となったときに、規定時間が経過したと認識可能となる。
このように、制御部50は、連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取らせる場合、原稿の種別が標準画質画像であるときには、各基準画像データの輝度が推奨範囲LWA,LBAとなる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、ジョブ中の較正を行う。一方、制御部50は、原稿の種別が高画質画像であるときには、各基準画像データの輝度が推奨範囲LWB,LBBとなる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、次回の原稿Dから画像を読み取る前に、ジョブ中の較正を行う。特に、制御部50は、読取部40の較正として、光源41から照射する光量と、イメージセンサー42によって読み取られた画像を補正するための補正値とを較正する。
次に、画像読取装置11の作用について説明する。
ユーザーは原稿Dを画像読取装置11に読み取らせるときは、原稿Dを原稿サポート13に積載することによりセットする。ユーザーにより原稿Dがセットされた後、必要に応じて設定条件を設定する操作が行われる。その後、画像読取装置11のスタートスイッチ22を押下するか、又はホスト装置100の入力部101を操作することで、画像読取装置11に、原稿Dから画像を読み取るジョブが入力されることによって原稿の読み取りが指示される。
図8に示すように、符号T11に示すタイミングで、原稿の読み取りが指示された場合、初回の較正が行われる。そして、符号T12に示すタイミングで、初回の較正が終了したときに、規定時間t1に対応する値が較正間隔カウンターに設定されて、規定時間t1の計数が開始される。また、最初の原稿Dからの画像の読取が開始され、光源41から光が照射される。そして、符号T13に示すタイミングで、最初の原稿Dからの画像の読取が終了し、光源41からの光の照射が終了する。この場合、本実施形態においては、最初の原稿Dであっても、原稿Dの領域R1と原稿Dの周辺領域である領域R2とから画像が読み取られる。
続いて、符号T14に示すタイミングで、最初の原稿Dと同じように、2枚目の原稿Dからの画像の読取が開始され、光源41から光が照射される。そして、符号T15に示すタイミングで、2枚目の原稿Dからの画像の読取が終了し、光源41からの光の照射が終了する。この場合も、原稿Dの領域R1と原稿Dの周辺領域である領域R2とから画像が読み取られる。
このように、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過する前までは、白基準画像データに基づく白色ヒストグラムの判定、黒基準画像の読取、黒基準画像データに基づく白色ヒストグラムの判定及びジョブ中の較正が行われず、原稿Dから画像が読み取られる。
続いて、符号T16に示すタイミングで、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過し、符号T17に示すタイミングで、今回の原稿D1からの画像の読取が開始され、光源41から光が照射される。そして、符号T18に示すタイミングで、今回の原稿Dからの画像の読取が終了し、光源41からの光の照射が終了する。この場合、原稿Dの領域R1と原稿Dの周辺領域である領域R2とから画像が読み取られる。このように、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過した後において、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過する前までと同じように、原稿Dが搬送され、領域Rから画像が読み取られる。
また、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過した後においては、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過する前までとは異なり、読み取られた画像の画像データから、白基準領域R3の画像データが白基準画像データとして抽出される。そして、白基準画像データに基づく白色ヒストグラムの判定が行われる。つまり、今回の原稿Dから画像を読み取ることに伴って、原稿Dの領域外の白基準領域R3から白基準画像データが読み取られる。白色ヒストグラムの判定結果として、白基準画像データの輝度が白基準用の推奨範囲に含まれる推奨範囲割合が所定割合以上であるときには、ジョブ中の較正が行われない。
続いて、符号T19に示すタイミングで、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過した後においては、初回の較正が終了してから規定時間t1が経過する前までとは異なり、色基準板43が第2位置に退避し、光源41から光が照射されていない状態で、黒基準領域R4の画像が黒基準画像として読み取られる。そして、黒基準画像データに基づく黒色ヒストグラムの判定が行われる。つまり、今回の原稿Dから画像を読み取ることに伴って、原稿Dの領域外の黒基準領域R4から黒基準画像データが読み取られる。黒色ヒストグラムの判定結果として、黒基準画像データの輝度が黒基準用の推奨範囲に含まれる推奨範囲割合が所定割合以上であるときには、ジョブ中の較正が行われない。
続いて、符号T20に示すタイミングで、所定枚数目の原稿Dからの画像の読取が開始され、光源41から光が照射される。そして、符号T21に示すタイミングで、所定枚数目の原稿Dからの画像の読取が終了し、光源41からの光の照射が終了する。この場合、原稿Dの領域R1と原稿Dの周辺領域である領域R2とから画像が読み取られる。
また、読み取られた画像の画像データから、白基準領域R3の画像データが白基準画像データとして抽出される。そして、白基準画像データに基づく白色ヒストグラムの判定が行われた結果、白基準画像データの輝度が白基準用の推奨範囲に含まれる推奨範囲割合が、所定割合未満であるときには、ジョブ中の較正が行われる。
なお、図示はしないが、黒基準画像データについても、白基準画像データと同じように、黒基準画像データに基づく黒色ヒストグラムの判定が行われた結果、黒基準画像データの輝度が黒基準用の推奨範囲に含まれる推奨範囲割合が、所定割合未満であるときには、ジョブ中の較正が行われる。
このように、従来では、初回の較正が終了してから規定時間が経過したときに、必ずジョブ中の較正が行われていたが、本実施形態においては、原稿Dの搬送及び画像の読取を中断させることなく、白色ヒストグラムの判定結果及び黒色ヒストグラムの判定結果に基づいてジョブ中の較正を行うか否かが判定される。そして、ジョブ中の較正を行うと判定されたときにはじめて、原稿Dの搬送及び画像の読取を中断させ、ジョブ中の較正が行われることとなる。
以上、詳述したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)従来の画像読取装置では、例えば、一定時間が経過したことを契機として、読取部の較正を行うように構成した場合(時間管理方式が採用された場合)、実際に読取部の較正が不要であるときであっても、読取部の較正が行われることがあった。そこで、本実施形態では、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外である白基準領域R3及び黒基準領域R4から各基準画像データが読み取られる。読み取られた各基準画像データに基づいて各基準画像データの輝度の分布状況が判定される。判定された各基準画像データの輝度の分布状況に基づいて基準画像データの輝度が各基準用の推奨範囲となる推奨範囲割合が所定割合より小さくなったことを契機として、読取部の較正が行われる。このため、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合であっても、各基準画像データの輝度の分布状況に基づいて、各基準画像データの輝度が各基準用の推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、実際に必要になった適切なタイミングで読取部40の較正を行うことができる。したがって、従来の画像読取装置と比較して、実際に必要になった適切なタイミングで読取部40の較正を行うことができ、読取部40の較正についての効率化を図ることができる。
(2)連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取らせる場合であっても、原稿Dから画像を読み取らせることに伴って、読取部の較正を行うか否かを判定するための各基準画像データを読み取ることができ、原稿Dから画像を読み取らせることに伴わずに基準画像データを読み取る場合よりも、読取部40の較正についての効率化を図ることができる。
(3)また、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合であっても、読取部40の較正が必要と判定されれば、原稿Dから画像を読み取る間の何れかにおいて読取部40の較正を行うことができる。
(4)連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、今回の原稿から画像を読み取らせることに伴って各基準画像データの輝度が各基準用の推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、次回の原稿から画像を読み取る前に読取部40の較正が行われる。このため、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合であっても、読取部40の較正が必要と判定されれば、次回の原稿Dから画像を読み取る前に読取部40の較正を行うことができ、読取部40の較正が必要と判定された状態のまま、原稿Dから画像を読み取ることを抑制することができる。
(5)光源41から光を照射させるとともに、イメージセンサー42に原稿Dの領域R1を超える領域Rから画像を読み取らせることにより、原稿Dからの画像と、原稿Dの領域外に配置された色基準板43からの基準画像とをイメージセンサー42に読み取らせることができる。このため、原稿Dの領域R1を超えて領域Rから画像を読み取らせることにより、原稿Dからの画像以外にも、原稿Dの領域外に配置された色基準板43から白基準画像データを読み取ることができ、原稿Dから画像を読み取らせることに伴わずに基準画像データを読み取る場合よりも、読取部40の較正についての効率化を図ることができる。
(6)色基準板43は、読取部40によって画像が読み取られる対象となる領域を含み、かつ、その領域よりも広い領域に配置された背景部材である。このため、画像読取装置11に備えられた既存の部材を用いて白基準画像データを取得することができ、白基準画像データを取得するために新規に部材を設けることなく、既存の部材を兼用することができる。
(7)光源41から光を照射させるとともにイメージセンサー42に原稿Dから画像を読み取らせた後に、光源41から光を照射させずにイメージセンサー42に原稿Dの領域外である黒基準領域R4から黒基準画像データを読み取らせる。このため、原稿Dから画像を読み取らせることに伴って、原稿Dから画像を読み取らせた後に、光源41から光を照射させずに原稿の領域外である黒基準領域R4から黒基準画像データを読み取らせることができる。したがって、原稿Dから画像を読み取らせることに伴わずに基準画像データを読み取る場合よりも、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
(8)読取部40の較正として、光源41から照射する光量と、イメージセンサー42によって読み取られた画像を補正するための補正値とが較正される。このため、本体12内の温度の上昇により光源41からの光量が減衰することがあることから、光源41から照射される光量を較正することができるとともに、その較正された光量に応じた白基準値及び黒基準値を較正することができ、読取部40の較正を適切に行うことができる。
(9)原稿の種別が標準品質画像である場合には、各基準画像データの輝度が各基準用の推奨範囲LWA,LBAとなる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、読取部40の較正が行われる。その一方で、原稿の種別が高画質画像である場合には、各基準画像データの輝度が、推奨範囲LWA,LBAとは異なる推奨範囲LWB,LBBとなる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、読取部40の較正が行われる。このため、原稿Dの種別によって、各基準画像データの輝度の推奨範囲を異ならせることにより、各基準画像データの輝度が、原稿Dの種別に応じた推奨範囲であるかの判定結果を異ならせることができ、原稿Dの種別に応じて、読取部40の較正についての効率化を図ることができる。
(10)また、ユーザーの入力により原稿Dの種別を示す原稿種別情報が記憶され、その原稿種別情報に基づいて、原稿の種別が判定される。このため、ユーザーの入力により原稿Dの種別を示す原稿種別情報を記憶することができ、ユーザーの所望とする原稿Dの種別に応じて、読取部40の較正についての効率化を図ることができる。
(11)連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取らせる場合に、最初の原稿Dの読取を開始する前に読取部40の初回の較正が行われる。そして、読取部40の初回の較正が行われてから規定時間が経過した後に、読取部40に読み取らせた各基準画像データに基づいて各基準画像データの輝度の分布状況が判定される。このため、連続して複数枚の原稿Dから画像を読み取らせる場合であっても、最初の原稿Dの読取を開始する前に読取部40の初回の較正が行われることができ、読取部40の較正を適切に行うことができる。
(12)また、読取部40の初回の較正を行ってから規定時間が経過した後に、各基準画像データに基づいて各基準画像データの輝度の分布状況が判定される。このため、読取部40の初回の較正を行ってから規定時間が経過した後に、各基準画像データの輝度の分布状況が判定されることにより、読取部40の初回の較正を行ってから規定時間が経過する前までの制御負荷を軽減させつつ、読取部40の較正を適切に行うことができるとともに、読取部40の較正についての効率化を図ることができる。
(13)特に、今回の原稿D1と次回の原稿D2との間の黒基準領域R4において黒基準画像データが読み取られる場合には、領域Rから画像を読み取る場合と比較して、処理速度に余裕がない。このため、読取部40の初回の較正を行ってから規定時間が経過する前までの制御負荷を軽減させることがより効果的である。
なお、上記実施形態は以下に示す変更例のような形態に変更することもできる。さらに、上記実施形態および以下に示す変更例を適宜組み合わせたものを更なる変更例とすることもできるし、以下に示す変更例同士を適宜組み合わせたものを更なる変更例とすることもできる。
・本体12内の温度上昇を想定して、本体12内の実際の温度上昇や連続して複数枚の原稿Dを読み取る読取時間に応じて、シェーディング補正を行うための基準値を変更してもよい。また、例えば、読取解像度によって原稿Dを搬送する搬送速度が異なるため、読取解像度に応じて変更させる基準値を異ならせてもよい。
具体的な一例をあげると、本体12内の温度上昇は、連続して複数枚の原稿Dを読み取る連続読取時間に比例する。また、本体12内の温度上昇は、給送モーター37及び搬送モーター38の駆動速度に応じて異なり、給送モーター37及び搬送モーター38の駆動速度は、読取解像度に応じて異なる。つまり、本体12内の温度上昇は、連続読取時間に比例し、読取解像度に応じて異なる。また、本体12内の温度上昇は、シェーディング補正を行うための基準値と比例する。このため、連続読取時間とシェーディング補正を行うための基準値との間に比例関係があり、その比例係数が読取解像度に応じて異なる。
そこで、記憶部61には、連続読取時間とシェーディング補正を行うための基準値との関係を示す参照データが読取解像度毎に記憶されている。制御部50は、読取条件として設定されている読取解像度を記憶部61から読み出す。制御部50は、連続して複数枚の原稿Dを読み取る連続読取時間を計数する。そして、制御部50は、記憶部61に記憶された参照データを参照し、読み出した読取解像度と、計数した連続読取時間とに対応するシェーディング補正を行うための基準値を取得し、シェーディング補正を行うための基準値を変更する。また、本体12内の温度上昇の主な原因が給送モーター37及び搬送モーター38の駆動による発熱であることからすると、連続読取時間として、例えば、給送モーター37及び搬送モーター38の実際の駆動時間が採用されてもよい。
このように、読取部40の較正は、シェーディング補正を行うための基準値の変更を含んでおり、制御部50は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる時間を計時し、計時した時間に応じたシェーディング補正を行うための基準値に変更する。このため、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる時間に応じたシェーディング補正を行うための基準値に変更することができる。したがって、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムの判定結果に基づいて、読取部40のジョブ中の較正を行う頻度を低減させることができ、より一層、読取部40の較正についての効率化を図ることができるとともに、適切な基準値に基づいてシェーディング補正を行うことができる。
また、例えば、制御部50は、本体12内の温度を取得してもよく、本体12内の温度上昇を推定してもよい。例えば、記憶部61には、給送モーター37及び搬送モーター38の消費電力から単位時間当たりの発熱量と放熱量とを基に、単位時間当たりの温度変化値が読取解像度毎に記憶されている。制御部50は、単位時間当たりの温度変化値を単位時間ごとに加算し、その累積値から初期温度(例えば室温)に対する温度変化値を算出する。制御部50は、推定した温度上昇に対応する変化値を算出し、シェーディング補正を行うための基準値に変化値を加算することによって基準値を変更する。したがって、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムの判定結果に基づいて、読取部40のジョブ中の較正を行う頻度を低減させることができ、より一層、読取部40の較正についての効率化を図ることができるとともに、適切な基準値に基づいてシェーディング補正を行うことができる。
また、例えば、画像読取装置11は、画像読取装置11の本体12内の温度を取得する温度取得部の一例として温度センサーを備えてもよい。そして、読取部40の較正は、シェーディング補正を行うための基準値の変更を含み、制御部50は、画像読取装置11の本体12(筐体)内の温度を取得し、取得した温度に応じたシェーディング補正を行うための基準値に変更してもよい。したがって、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムの判定結果に基づいて、読取部40のジョブ中の較正を行う頻度を低減させることができ、より一層、読取部40の較正についての効率化を図ることができるとともに、適切な基準値に基づいてシェーディング補正を行うことができる。
また、例えば、制御部50は、原稿Dを搬送させるためのモーター(例えば、給送モーター37及び搬送モーター38など)の回転を検出可能なエンコーダーからの検出信号に基づいて、モーターの駆動負荷を検知し、モーターの駆動負荷に基づいて、本体12内の温度上昇を推定し、シェーディング補正を行うための基準値を変更してもよい。この場合、本体12内の温度上昇とモーターの駆動負荷の上昇とが比例することから、制御部50は、モーターの駆動負荷に基づいて、シェーディング補正を行うための基準値を変更することにより、本体12内の温度上昇に応じて基準値を変更することができる。したがって、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムの判定結果に基づいて、読取部40のジョブ中の較正を行う頻度を低減させることができ、より一層、読取部40の較正についての効率化を図ることができるとともに、適切な基準値に基づいてシェーディング補正を行うことができる。
・前回の較正から規定時間が経過する前までにおいては、原稿Dの領域R1から画像を読み取り、前回の較正から規定時間が経過した後において、原稿Dの領域R1を超える領域Rから画像を読み取ってもよい。
・原稿Dの領域R1を超える領域Rは、原稿D1の領域R1を含む任意の領域であればよく、原稿D1の領域R1と原稿D1の先端YT1の上流側とであってもよく、原稿D1の領域R1と原稿D1の後端YE1の下流側とであってもよい。
・原稿の種別に応じて推奨範囲を異ならせなくてもよく、原稿の種別に応じて所定割合を異ならせなくてもよい。
・原稿の種別としては標準画質画像と高画質画像との2種類に分類されたが、これに限らず、例えば、3種類以上に分類されてもよく、例えば、原稿の種別として分類されなくてもよい。
・初回の較正及びジョブ中の較正を含めて前回の較正から規定時間が経過した後に、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムに基づく判定が行われたが、これに限らない。例えば、初回の較正から規定時間が経過した後に、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムに基づく判定が行われてもよく、ジョブ中の較正から規定時間が経過する前までに、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムに基づく判定が行われてもよい。また、例えば、初回の較正及びジョブ中の較正を含めて前回の較正から規定時間が経過する前までに、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムに基づく判定が行われてもよい。つまり、初回の較正及びジョブ中の較正を含めて前回の較正からの経過時間に関係なく、白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムに基づく判定が行われてもよい。
・上記実施形態において、第1読取部40A及び第2読取部40Bの少なくとも何れか一方において白色ヒストグラム及び黒色ヒストグラムに基づく判定が行われてもよい。
・白基準画像データの白色ヒストグラムの判定結果だけに基づいて、ジョブ中の較正が行われてもよい。また、黒基準画像データの黒色ヒストグラムの判定結果だけに基づいて、ジョブ中の較正が行われてもよい。
・読取部40の較正として、光源41から照射される光量の較正が行われれば、イメージセンサー42によって読み取られた画像を補正するための基準値の較正が行われなくてもよい。
・読取部40の較正は、今回の原稿Dから画像が読み取られた後であれば、次回の原稿Dから画像が読み取られる前に行われたが、これに限らず、例えば、次回以降の原稿Dから画像が読み取られる間であればよい。つまり、読取部40の較正は、必要と判定された後において、原稿から画像を読み取る間の何れかで行われればよい。また、例えば、読取部40の較正は、次回の原稿から画像が読み取られた後であり、かつ、次々回の原稿から画像が読み取られる前(次回の原稿と次々回の原稿との間)において行われてもよい。
・原稿サポート13の一対のエッジガイド17の位置を検知するセンサーを備え、原稿Dの幅を検知してもよい。この場合、例えば、原稿Dの幅を検知した結果に基づいて、白基準画像データが抽出される領域が調整されてもよい。
・原稿有無センサー46が配置される位置は、原稿Dが排出される前に原稿Dの有無、原稿Dの先端及び後端を検出可能な位置であればよい。
・搬送部31及び排出部32の動力源が共通であることに限定されず、搬送部31及び排出部32をそれぞれ別々の動力源で駆動してもよい。例えば搬送部31の動力源を搬送モーターとし、排出部32の動力源を排出モーターとする。
・イメージセンサーは、CMOSイメージセンサーに限定されず、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサー、又はCCD(charge coupled device)イメージセンサーとしてもよい。
・イメージセンサー42は、リニアイメージセンサーに限定されず、エリアイメージセンサーでもよい。
・コンピューター60内の各機能部は、ソフトウェアに限らず、例えばFPGA(field-programmable gate array)やASIC(Application Specific IC)等の電子回路によりハードウェアで実現したり、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現したりしてもよい。
・原稿の材質は紙に限定されず、樹脂製のフィルムやシート、織物、金属フィルムなどであってもよい。
・画像読取装置は、スキャナー機能に加え、印刷機能及びコピー機能を備えた複合機の一部でもよい。
・画像読取装置は、シートフィード型に限らず、フラットベッド型でもよい。フラットベッド型の画像読取装置である場合、本体内には副走査方向(X方向)に沿って移動可能なキャリッジを備え、キャリッジは、走査用モーターを動力源として移動し、キャリッジに設けられた光源及び読取部により、原稿台のガラス板上にセットされた原稿の画像を読み取る。この種のフラットベッド型の画像読取装置でも、原稿を自動で給送する自動原稿給送装置(オートシートフィーダー)が設けられたものであれば、上記実施形態を適用することができる。また、画像読取装置に限らず、画像読取装置における画像読取制御方法及びプログラムに上記実施形態を適用することができる。
以下、前記実施形態及び変更例から把握される技術思想を効果と共に記載する。
画像読取装置は、画像を読み取る読取部と、前記読取部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を前記読取部に読み取らせ、前記読取部に読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定し、判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて前記読取部の較正を行う。
この構成によれば、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合であっても、原稿の領域外から実際に読み取った基準画像の輝度の分布状況に基づいて読取部の較正を行うことができ、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
また、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合であっても、原稿から画像を読み取らせることに伴って、読取部の較正を行うか否かを判定するための基準画像を読み取ることができ、原稿から画像を読み取らせることに伴わずに基準画像を読み取る場合よりも、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
上記画像読取装置は、前記制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、今回の原稿から画像を読み取らせることに伴って基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、次回の原稿から画像を読み取る前に前記読取部の較正を行ってもよい。
この構成によれば、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合であっても、読取部の較正が必要と判定されれば、次回の原稿から画像を読み取る前に読取部の較正を行うことができ、読取部の較正が必要と判定された状態のまま、原稿から画像を読み取ることを抑制することができる。
上記画像読取装置は、前記読取部によって画像が読み取られる対象となる領域のうち原稿の領域外の少なくとも一部が配置され、輝度の基準となる所定色の基準部材を備え、前記読取部は、原稿に光を照射する光源と、原稿から画像を読み取ることができるイメージセンサーとを有し、前記制御部は、前記光源から光を照射させるとともに、前記イメージセンサーに原稿の領域を超えて画像を読み取らせることにより、原稿からの画像と、原稿の領域外に配置された前記基準部材からの基準画像とを前記イメージセンサーに読み取らせてもよい。
この構成によれば、光源から光を照射させるとともに、原稿の領域を超えて画像を読み取らせることにより、原稿からの画像以外にも、原稿の領域外に配置された基準部材から基準画像を読み取ることができ、原稿から画像を読み取らせることに伴わずに基準画像を読み取る場合よりも、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
上記画像読取装置は、前記基準部材は、前記読取部によって画像が読み取られる対象となる領域を含み、かつ、当該領域よりも広い領域に配置された背景部材であってもよい。
この構成によれば、画像読取装置に備えられた既存の背景部材を用いて基準画像を取得することができ、基準画像を読み取るために新規に基準部材を設けることなく、既存の部材を兼用することができる。
上記画像読取装置は、前記読取部は、原稿に光を照射する光源と、原稿から画像を読み取ることができるイメージセンサーとを有し、前記制御部は、前記光源から光を照射させるとともに前記イメージセンサーに原稿から画像を読み取らせた後に、前記光源から光を照射させずに前記イメージセンサーに原稿の領域外から基準画像を読み取らせてもよい。
この構成によれば、光源から光を照射させるとともに原稿から画像を読み取らせた後に、光源から光を照射させずに原稿の領域外から基準画像を読み取らせることができ、原稿から画像を読み取らせることに伴わずに基準画像を読み取る場合よりも、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
上記画像読取装置は、前記読取部は、原稿に光を照射する光源と、原稿から画像を読み取ることができるイメージセンサーとを有し、前記制御部は、前記光源から照射する光量と、前記イメージセンサーによって読み取られた画像を補正するための補正値とを較正してもよい。
この構成によれば、光源から照射する光量と、イメージセンサーによって読み取られた画像を補正するための補正値とを較正することができ、温度の上昇に伴って光源から照射される光量を較正することができるとともに、その較正された光量に応じた補正値を較正することができ、読取部の較正を適切に行うことができる。
上記画像読取装置は、前記推奨範囲には、第1推奨範囲と、前記第1推奨範囲とは異なる第2推奨範囲とがあり、前記制御部は、原稿の種別を判定し、原稿の種別が第1種別である場合には、基準画像の輝度が前記第1推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、前記読取部の較正を行う一方で、原稿の種別が第2種別である場合には、基準画像の輝度が前記第2推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、前記読取部の較正を行ってもよい。
この構成によれば、原稿の種別によって、基準画像の輝度の推奨範囲を異ならせることにより、基準画像の輝度が、原稿の種別に応じた推奨範囲であるかの判定結果を異ならせることができ、原稿の種別に応じて、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
上記画像読取装置は、ユーザーの入力により原稿の種別を示す原稿種別情報を記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶された原稿種別情報に基づいて、原稿の種別を判定してもよい。
この構成によれば、ユーザーの入力により原稿の種別を示す原稿種別情報を記憶することができ、ユーザーの所望とする原稿の種別に応じて、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
上記画像読取装置は、前記制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、最初の原稿の読取を開始する前に前記読取部の初回の較正を行い、前記読取部の初回の較正を行ってから規定時間が経過した後に、前記読取部に読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定してもよい。
この構成によれば、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合であっても、最初の原稿の読取を開始する前に読取部の初回の較正が行われるため、読取部の較正を適切に行うことができる。そして、読取部の初回の較正を行ってから規定時間が経過した後に、読取部に読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況が判定される。このため、読取部の初回の較正を行ってから規定時間が経過した後に、基準画像の輝度の分布状況が判定されることにより、読取部の初回の較正を行ってから規定時間が経過する前までの制御負荷を軽減しつつ、読取部の較正を適切に行うことができるとともに、読取部の較正についての効率化を図ることができる。
画像読取制御方法は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を読み取らせる読取ステップと、前記読取ステップにおいて読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて、画像を読み取る読取部の較正を行う較正ステップとを備えた。この方法によれば、上記画像読取装置と同様の効果が得られる。
プログラムは、コンピューターに、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を読み取らせる読取ステップと、前記読取ステップにおいて読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて、画像を読み取る読取部の較正を行う較正ステップとを実行させる。このプログラムによれば、上記画像読取装置と同様の効果が得られる。
11…画像読取装置、30…搬送機構、30A…給送部、31…搬送部、32…排出部、33…給送ローラー、34…給送ローラー対、35…搬送ローラー対、36…排出ローラー対、37…給送モーター、38…搬送モーター、40,40A,40B…読取部、41,41A,41B…光源、42,42A,42B…イメージセンサー、43,43A,43B…色基準板、44…エンコーダー、45…原稿センサー、46…原稿有無センサー、50…制御部(コントローラー)、60…コンピューター、61…記憶部、70…主制御部、71…搬送制御部、72…読取制御部、73…画像処理部、100…ホスト装置、D,D1,D2…原稿、PR…プログラム。

Claims (11)

  1. 画像を読み取る読取部と、
    前記読取部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を前記読取部に読み取らせ、前記読取部に読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定し、判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて前記読取部の較正を行うことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、今回の原稿から画像を読み取らせることに伴って基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、次回の原稿から画像を読み取る前に前記読取部の較正を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記読取部によって画像が読み取られる対象となる領域のうち原稿の領域外の少なくとも一部が配置され、輝度の基準となる所定色の基準部材を備え、
    前記読取部は、原稿に光を照射する光源と、原稿から画像を読み取ることができるイメージセンサーとを有し、
    前記制御部は、前記光源から光を照射させるとともに、前記イメージセンサーに原稿の領域を超えて画像を読み取らせることにより、原稿からの画像と、原稿の領域外に配置された前記基準部材からの基準画像とを前記イメージセンサーに読み取らせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記基準部材は、前記読取部によって画像が読み取られる対象となる領域を含み、かつ、当該領域よりも広い領域に配置された背景部材であることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記読取部は、原稿に光を照射する光源と、原稿から画像を読み取ることができるイメージセンサーとを有し、
    前記制御部は、前記光源から光を照射させるとともに前記イメージセンサーに原稿から画像を読み取らせた後に、前記光源から光を照射させずに前記イメージセンサーに原稿の領域外から基準画像を読み取らせることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の画像読取装置。
  6. 前記読取部は、原稿に光を照射する光源と、原稿から画像を読み取ることができるイメージセンサーとを有し、
    前記制御部は、前記光源から照射する光量と、前記イメージセンサーによって読み取られた画像を補正するための補正値とを較正することを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の画像読取装置。
  7. 前記推奨範囲には、第1推奨範囲と、前記第1推奨範囲とは異なる第2推奨範囲とがあり、
    前記制御部は、原稿の種別を判定し、原稿の種別が第1種別である場合には、基準画像の輝度が前記第1推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、前記読取部の較正を行う一方で、原稿の種別が第2種別である場合には、基準画像の輝度が前記第2推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、前記読取部の較正を行うことを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の画像読取装置。
  8. ユーザーの入力により原稿の種別を示す原稿種別情報を記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された原稿種別情報に基づいて、原稿の種別を判定することを特徴とする請求項7に記載の画像読取装置。
  9. 前記制御部は、連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、最初の原稿の読取を開始する前に前記読取部の初回の較正を行い、前記読取部の初回の較正を行ってから規定時間が経過した後に、前記読取部に読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定することを特徴とする請求項1〜請求項8のうち何れか一項に記載の画像読取装置。
  10. 連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を読み取らせる読取ステップと、
    前記読取ステップにおいて読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて、画像を読み取る読取部の較正を行う較正ステップとを備えたことを特徴とする画像読取制御方法。
  11. コンピューターに、
    連続して複数枚の原稿から画像を読み取らせる場合に、原稿から画像を読み取らせることに伴って原稿の領域外から基準画像を読み取らせる読取ステップと、
    前記読取ステップにおいて読み取らせた基準画像に基づいて基準画像の輝度の分布状況を判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて判定した基準画像の輝度の分布状況に基づいて基準画像の輝度が推奨範囲となる割合が所定割合より小さくなったことを契機として、原稿から画像を読み取る間の何れかにおいて、画像を読み取る読取部の較正を行う較正ステップとを実行させることを特徴とするプログラム。
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