JP2022063197A - 防眩性・遮熱性シートおよび防眩性・遮熱性合わせガラス - Google Patents

防眩性・遮熱性シートおよび防眩性・遮熱性合わせガラス Download PDF

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【課題】暗所での防眩性と遮熱性とに優れた防眩性・遮熱性合わせガラスを提供する。【解決手段】屈折率が異なる2層以上の誘電体層と遮熱性粒子及び透明樹脂を含有する遮熱層が積層された防眩性・遮熱性シートであって、波長300~500nmの範囲に分光反射率の最大値を有し、前記分光反射率の最大値が45%以上である防眩性・遮熱性シート。更に、防眩性・遮熱性シートが2枚のガラスの間に積層されて成る防眩性・遮熱性合わせガラス。【選択図】図1

Description

本発明は、防眩性・遮熱性シートおよび防眩性・遮熱性合わせガラスに関するものである。
自動車の運転時等において、太陽光線、ヘッドライト、夜間のLED街路灯等の眩しさを防止する防眩手段としては、サングラスやサンバイザーの他、フロントガラスに設置されるサンシェードがある。これらの防眩手段において、防眩効果を高めるために可視光線透過率を小さくすると、交通標識や信号の色が見え難くなるおそれがあった。
そこで、太陽光線等の個々の波長に応じて光線透過率を制御して、可視光線の透過量をある程度維持しつつ、眩しさに関わる特定の波長領域の光線のみを抑制する試みが検討されてきている。
眩しさに関わる特定の波長領域の光線透過率のみを抑制する方法としては、特定の波長領域の光線を選択的に吸収する色素を使用する方法がある。例えば特許文献1には、波長580nm付近の光を吸収する3価のネオジムイオンを含有する合わせガラス用中間膜が開示されている。
明るい所から暗い所に移動したときに、徐々に目が慣れてくることを暗順応と呼び、反対に暗い所から明るい所に移動したときに、徐々に目が慣れてくることを明順応と呼ぶ。眼球の網膜に存在する桿体細胞に含まれる視物質ロドプシンは明所では分解され、暗所では再合成される。そのため、暗順応ではロドプシンを再合成する時間が必要なので、明順応と比べて時間がかかる。
夜間、自動車を運転中に暗順応しているドライバーの目が対向車のヘッドライトの光によって一旦明順応してしまうと、暗順応に時間がかかり、視認性が低下して安全性が損なわれてしまう。そのため、夜間運転においては、可視光透過率を小さくした方がよいと考えられる。しかし、一律に可視光透過率を小さくしてしまうと、明所における視認性が低下する問題があった。
また、遮熱性を付与する場合、従来は熱線を吸収する材料(グリーンガラス、ITO微粒子等)を用いていたが、遮熱性能が十分ではなかった。
特開2007-55839号公報
本発明は、ガラス窓に積層して使用する防眩性・遮熱性シートにおいて、通常の視認性を維持しつつ、暗所において突然強い光が差し込んだときに、眩しさを効果的に抑制し、且つ、遮熱性に優れた防眩性・遮熱性シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、暗所において透過率を低下させることができるフィルムについて検討を進めた。その結果、屈折率が異なる層が多数積層されたシートによる多積層光干渉を利用することで、反射率の最大の波長を短波長側にシフトさせることができることを見出した。
人間の目は、波長毎に光を感じる強さ(視感度)が異なり、明所であれば一般に、550nmを中心とした波長の光に敏感であるとされており、暗所では一般に、これは短波長側にシフトしている。そうすると、暗所において視感度が高い波長の光の強度を選択的に低減させることができれば、暗所における光から感じる眩しさをより効果的に抑制できると考えられる。すなわち、多積層光干渉を利用することにより、反射率の最大波長を短波長側にシフトさせることで、明所における可視光透過率を維持したまま、暗所における可視光透過率を小さくすることが可能となる。さらには、短波長を反射させることで、遮熱性も向上することを見出した。
本発明は、このような検討を踏まえて、完成するに至ったものである。すなわち、本発明は以下のような構成を有するものである。
(1)屈折率が異なる2層以上の誘電体層と遮熱性粒子及び透明樹脂を含有する遮熱層が積層された防眩性・遮熱性シートであって、波長300~500nmの範囲に分光反射率の最大値を有し、前記分光反射率の最大値が45%以上であることを特徴とする防眩性・遮熱性シート。
(2)前記遮熱性粒子が、カリウム酸化タングステン、ルビジウム酸化タングステン、セシウム酸化タングステン、タリウム酸化タングステン、ITO、ATOの中から選ばれる少なくとも1種以上である(1)に記載の防眩性・遮熱性シート。
(3)前記遮熱層中の前記遮熱性粒子の含有量が5質量%以上50質量%以下である(1)または(2)に記載の防眩性・遮熱性シート。
(4)前記透明樹脂は紫外線硬化型樹脂であり、前記透明樹脂が更にオキシム化合物を含む(1)~(3)のいずれかに記載の防眩性・遮熱性シート。
(5)明所の可視光透過率が70%以上である(1)~(4)のいずれかに記載の防眩性・遮熱性シート。
(6)(1)~(5)のいずれかに記載の防眩性・遮熱性シートが2枚のガラスの間に積層されて成る防眩性・遮熱性合わせガラス。
本発明により、暗所での防眩性と遮熱性とに優れ、密着性に優れた防眩性・遮熱性シートを提供することができる。また、暗所での防眩性と遮熱性とに優れた防眩性・遮熱性合わせガラスを提供することができる。更に自動車用防眩性・遮熱性合わせガラスとして用いた場合、対向車のヘッドライトの光を適度に反射するため、光源側の観察者にとっても視認性に優れる。
本実施形態の自動車用防眩性・遮熱性合わせガラスの製造方法を示す模式図である。 フィルム1の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の防眩性・遮熱性シートは、屈折率が異なる2層以上の誘電体層と遮熱性粒子及び透明樹脂を含有する遮熱層が積層されて成る。
屈折率が異なる2層以上の誘電体層としては、屈折率が異なる熱可塑性樹脂(熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂B)が交互に積層されたものが挙げられる。
誘電体層に使用する熱可塑性樹脂としては、好ましくはポリエステルであり、中でも芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールあるいはそれらの誘導体を用いて得られるポリエステルが好ましい。ここで、芳香族ジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4′-ジフェニルジカルボン酸、4,4′-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′-ジフェニルスルホンジカルボン酸などが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。中でも好ましくはテレフタル酸と2,6-ナフタレンジカルボン酸である。これらの成分は1種単独で又は2種以上併用して使用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸などを一部共重合してもよい。
ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2-ビス(4-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどが挙げられる。中でも好ましくはエチレングリコールである。これらのジオール成分は1種単独で又は2種以上併用して使用してもよい。
上記ポリエステルのうち、ポリエチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリエチレンナフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびその共重合体、ポリヘキサメチレンテレフタレートおよびその共重合体、並びにポリヘキサメチレンナフタレートおよびその共重合体の中から選択されるポリエステルを用いること、特に熱可塑性樹脂Aとして用いることが好ましい。
熱可塑性樹脂Bとしては、以下の樹脂C,D又はEを主たる成分として使用することが好ましい。本発明のフィルムの熱可塑性樹脂Bとしては、以下の樹脂C,D又はEを主たる成分とする熱可塑性樹脂と、ポリエチレンテレフタレートの混合物からなることも好ましい。
樹脂C:スピログリコール成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
樹脂D:スピログリコール成分およびシクロヘキサンジカルボン酸成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
樹脂E:シクロヘキサンジメタノール成分を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート
前記遮熱層で用いられる遮熱性粒子は、カリウム酸化タングステン、ルビジウム酸化タングステン、セシウム酸化タングステン、タリウム酸化タングステン、ITO、ATOの中から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
遮熱性粒子は、可視光透過率が高く、遮熱性能に優れるセシウム酸化タングステンの中から選ばれる少なくとも1種以上であることが特に好ましい。
前記遮熱層中の前記遮熱性粒子の含有量が5%以上、50%以下であることが好ましく10%以上、40%以下であることがより好ましい。前記遮熱層中の前記遮熱性粒子の含有量を5%以上とすることにより、遮熱層の厚みを薄くすることができる。前記遮熱層中の前記遮熱性粒子の含有量を50%とすることにより、膜強度を保持することができる。
また、前記遮熱層中の前記遮熱性粒子の含有量が 0.1g/m以上2.0g/m以下であることが好ましい。
前記遮熱層中の透明樹脂を紫外線硬化型樹脂とすることもでき、前記透明樹脂が更に光重合開始剤を含むことも可能である。前記遮熱層中の透明樹脂を紫外線硬化型アクリルモノマー/オリゴマーと光重合開始剤の硬化物によって形成することによって、前記遮熱性粒子が均一に分散された遮熱層を形成することができる。
前記光重合開始剤としては、400nm付近の長波長領域でもラジカルを発生するオキシム化合物が好ましい。粒子を含有した系では、短波長領域に吸収を持つため、ラジカルが生成し難く、アクリル樹脂の硬化不良が起こり易い。
本実施形態の防眩性・遮熱性シートは、前記防眩性・遮熱性シートは、波長300~500nmの範囲に分光反射率の最大値を有し、前記分光反射率の最大値が45%以上であり、遮熱性能Ttsが55未満であることを特徴とする。
前記分光反射率の最大波長は、暗所における視感度が高い範囲にあることが望ましく、好ましくは波長300~500nm、より好ましくは波長350~450nmである。
前記分光反射率の最大値は、45%以上であり、より好ましくは50%以上である。
また、波長-分光反射率相関グラフにおいて波長300~500nmに分光反射率の最大値ピークを有することが好ましい。
遮熱性能Ttsは、遮熱性能Ttsが55未満であり、より好ましくは54%以下である。遮熱性能Ttsは、ISO13837:2008に準拠して測定する。具体的には、Tts=27.6+0.724×(日射透過率)-0.276×(日射反射率)の式から算出される。この透過および反射スペクトルは分光光度計を用いて測定する。
本発明は、屈折率が異なる2層以上の誘電体層と遮熱性粒子及び透明樹脂を含有する遮熱層が積層された防眩性・遮熱性シートであって、波長300~500nmの範囲に分光反射率の最大値を有し、前記分光反射率の最大値が45%以上となるように、前記誘電体層と遮熱層の処方を選択し、組み合わせることによって暗所での防眩性と遮熱性能を両立できることを見出したものである。
暗所での防眩性は、明所の可視光透過率が暗所の可視光透過率より大きいほど良好であり、明所の可視光透過率(%)と暗所の可視光透過率(%)の差は、好ましくは0.1%以上、より好ましくは3%以上、更に好ましくは10%以上である。可視光透過率は、JIS R3106:1998に準拠して、赤外反射測定機を用いて測定することができる。また、暗所の可視光透過率は、暗所の重価係数(JIS Z 8785(2019))を使用して求めることができる。
本発明の防眩性・遮熱性シートを自動車用窓ガラスに使用する場合は、視認性確保のため、明所の可視光透過率が70%以上であることが好く、72%以上であることが、より好ましい。また、本発明防眩性・遮熱性シートを自動車用窓ガラスに使用する場合は、暗所の可視光透過率(%)は、好ましくは50~78%、より好ましくは55~75%である。
本発明の防眩性・遮熱性シートで用いる誘電体層は、交互に積層される誘電体層の数を4~50とすることが好ましく、6~30することがより好ましい。また、各層の厚さは、例えば、5~1000nm、好ましくは10~900nmである。積層シート全体の厚さは、例えば、40nm~100μm、好ましくは120nm~60μmである。屈折率の差は、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.4以上である。屈折率の差が大きい場合は積層する層の数が少なくても本発明の効果を得ることができ、反対に屈折率の差が小さい場合は積層する層の数を多くする必要がある。
本発明の防眩性・遮熱性シートをガラスの表面に積層し、防眩性・遮熱性ガラス積層体とすることができる。
また、本発明の防眩性・遮熱性シートを2枚のガラスの間に積層し、防眩性・遮熱性合わせガラスとすることができる。
防眩性・遮熱性合わせガラスは、防眩性・遮熱性シートと前記防眩性・遮熱性シートを挟む2枚の透明板とを有している。防眩性・遮熱性シートの両側に接着層を設けて、2枚の透明板で挟んで、固定することによって、防眩性・遮熱性合わせガラスが形成される。
防眩性・遮熱性合わせガラスに使用される透明板としては、透明ガラスまたは前記した透明樹脂を用いることができる。
ガラスとしては、ソーダ石灰ガラスが代表的なものである。熱線の遮蔽性能の向上を図るために、近赤外線の波長領域(800~2500nm)の透過率を低下させるガラス板として、鉄イオンを含有しているガラス板(グリーンガラス)を用いることができる。鉄イオンを含有するガラス板としては、二酸化ケイ素(SiO)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化カルシウム(CaO)を主成分とするソーダ石灰ガラスであって、鉄分をFeとして0.3~0.9質量%含有し、鉄分を高い還元率で還元したガラス板が好ましい。
鉄分の高い還元率の目安としては、Fe2+/Fe3+で50~250%であるものをいう。鉄分を還元して2価の鉄イオンの含有量を増大させることによって、赤外線領域の吸収率を高めることができる。鉄分を還元する方法としては、ソーダ石灰ガラス原料としての珪砂、長石、ソーダ灰、ベンガラ等の粉末と、還元剤としてカーボンを用いて、電気溶融窯等で溶融させることによって調製することができる。また鉄分の還元率は、レドックス測定装置によって測定することができる。ガラス板1枚の厚みとしては、特に制限されないが、例えば0.1~10mm程度、好ましくは1~5mm程度が挙げられる。
防眩性・遮熱性合わせガラスの接着層としては、合わせガラスの中間膜と透明板との接着層として使用される樹脂膜であれば特に制限されない。接着層に使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルブチラール系樹脂(PVB系樹脂)等のポリビニルアセタール樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体系樹脂(EVA系樹脂)、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。接着層の厚さは、100~1000μmであることが好ましい。
接着層に使用される接着剤には、紫外線吸収剤、抗酸化剤、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、充填剤、着色剤、接着調整剤、熱線吸収/反射剤等を適宜添加配合してもよい。
防眩性・遮熱性合わせガラスを製造する方法は、公知の合わせガラスを製造する方法を用いることができる。具体例を次に説明する。図1は、本実施形態の防眩性・遮熱性合わせガラスの製造方法を示す模式図である。
まず、図1(a)に示すように、2枚のガラス板5の間に、両面に接着層を形成した防眩性・遮熱性フィルム4を積層する。積層されたガラス板5、防眩性・遮熱性フィルム4およびガラス板5は、ローラー21上を移動して、次の工程に移る。
次に、図1(b)に示すように、密閉されたチャンバ22内で、積層されたガラス板5、防眩性・遮熱性フィルム4およびガラス板5は、ヒータ23によって80~140℃の温度範囲、例えば90℃程度に加熱される。続いて、1対の圧着ロール24を通過させることによって、積層されたガラス板6、防眩性・遮熱性フィルム4およびガラス板7は仮圧着される。
次に、図1(c)に示すように、仮圧着された防眩性・遮熱性合わせガラス10は、オートクレーブ25中に収納される。オートクレーブ25中で、約1MPaに加圧され、80~140℃の温度範囲、例えば130℃程度に加熱されることによって、仮圧着後に残った気泡は取り除かれ、防眩性・遮熱性フィルム4の接着層がガラス板5と十分に貼合されて、防眩性・遮熱性合わせガラス10が製造される。
防眩性・遮熱性合わせガラス形成工程における加熱としては、仮圧着前の加熱とオートクレーブ25中での加熱の2回行われる。いずれの場合も加熱温度は、80~140℃であることが好ましい。また、通常は、仮圧着前の加熱時よりもオートクレーブでの加熱時の方が加熱温度を高く設定する。
本実施形態の防眩性・遮熱性シートは、暗所での防眩性と遮熱性に優れていることから、自動車等の交通車輌の窓(特にフロントガラス)において、窓ガラスに貼り合わせて利用することができる。また、防眩性・遮熱性合わせガラスは、そのまま自動車のフロントガラスとして利用することができる。
本実施形態を下記の実施例によって、さらに具体的に説明する。
(比較例1)
(防眩性・遮熱性フィルムaの作製)
真空蒸着器を用い、成膜開始真空度:0.9mPa、電子ビーム蒸発、成膜時基材温度:60±30℃の条件で、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(42μm)の片面にZrO層とSiO層を交互に5層づつ、計10層を成膜して厚さの合計が537nmの多層膜を形成し、フィルムaを作製した。
(比較例2)
(防眩性・遮熱性フィルムb)
防眩性・遮熱性フィルムbとして、ピカサス「40QPA6」(厚さ42μm、東レ株式会社製)を準備した。
(実施例1)
(防眩性・遮熱性フィルムcの作製)
防眩性・遮熱性フィルムaの多層膜形成面に、表1に示した処方の塗料Aを、メイヤーバー で乾燥後の厚さが1μmになるように塗布し、80℃ で1分間乾燥した。次いで、高圧水銀ランプ(照度400mW/cm)で、光量が125mJ/cmになるように、紫外線を照射して硬化させ、遮熱フィルムcを作製した。
(実施例2)
(防眩性・遮熱性フィルムdの作製)
防眩性・遮熱性フィルムbの片面に、表1に示した処方の塗料Aを、メイヤーバー で乾燥後の厚さが3μmになるように塗布し、80℃ で1分間乾燥した。次いで、高圧水銀ランプ(照度400mW/cm)で、光量が125mJ/cmになるように、紫外線を照射して硬化させ、防眩性・遮熱性フィルムdを作製した。
(実施例3)
(粘着層付防眩性・遮熱性フィルムeの作製)
防眩性・遮熱性フィルムbの片面に、表1に示した処方の塗料Aを、メイヤーバー で乾燥後の厚さが1μmになるように塗布し、80℃ で1分間乾燥した。次いで、高圧水銀ランプ(照度400mW/cm)で、光量が125mJ/cmになるように、紫外線を照射して硬化させ、遮熱層を形成し、防眩性・遮熱性フィルムeを作製した。
シリコーンで処理されたセパレータシート(三菱樹脂社製、MRQ#38、38μm厚さ)のシリコーン処理面上に表2に示した処方の塗料Bを塗布し、100℃の熱風オーブン中で2分間乾燥させて、約22μm厚さの接着層を形成した。
防眩性・遮熱性フィルムeの遮熱層面と、セパレータシートの接着層面を積層して、7日間エージングして粘着層付防眩性・遮熱性フィルムeを作製した。
(比較例3)
(防眩性・遮熱性フィルムfの作製)
防眩性・遮熱性フィルム2の片面に、表3に示した処方の塗料Cを、メイヤーバー で乾燥後の厚さが1μmになるように塗布し、80℃ で1分間乾燥した。次いで、高圧水銀ランプ(照度400mW/cm)で、光量が125mJ/cmになるように、紫外線を照射して硬化させ、防眩性・遮熱性フィルムfを作製した。
(合わせガラスの作製)
フロートガラス板(厚さ2mm)上に、接着層としての380μm厚のPVB(ポリビニルブチラールフィルム、積水化学工業社製、S-LEC PVB 0.38mm)のシート(以下「PVBシート」と記載する。)を置いた。その上に、防眩性・遮熱性フィルムa~dおよびfを、積層部を下側にして置き、さらに接着層としてのPVBシートを置き、最後にガラス板を置いて、防眩遮熱フィルムを接着層で挟み込んだ積層体を得た。
尚、前記フロートガラス板として、防眩性・遮熱性フィルムa~cについてはグリーンガラスを用い、防眩性・遮熱性フィルムdおよびfについてはクリアガラスを用いた。
(比較例4)
2枚のフロートガラス板(厚さ2mm)の間に、380μm厚のPVBシートを挟み込み積層体を得た。
得られた積層体を図1に記載した製造ラインに通した。
すなわち、密閉されたチャンバ22内で、ヒータ23を用い、得られた積層体を約90℃に加熱した。その後、1対の圧着ロール24を通過させることによって、積層されたガラス板5と防眩性・遮熱性フィルム4とを仮圧着させた。次に、仮圧着された防眩性・遮熱性合わせガラス10をオートクレーブ25中に収納した。オートクレーブ25中で、約1MPaに加圧し、約130℃で30分間加熱することによって、仮圧着後に残った気泡を取り除き、防眩性・遮熱性フィルム1が接着層によってガラス板5と十分に貼合された防眩性・遮熱性合わせガラス10を製造した。
以上のようにして積層体Gを得た。
(比較例5)
グリーンガラス板(厚さ2mm)上に、接着層としての380μm厚のPVB(ポリビニルブチラールフィルム、積水化学工業社製、S-LEC PVB 0.38mm)のシート(以下「PVBシート」と記載する。)を置いた。その上に、防眩性・遮熱性フィルムaを、積層部を下側にして置き、さらに接着層としてのPVBシートを置き、最後にガラス板を置いて、防眩遮熱フィルムaを接着層で挟み込んだ積層体を得た。得られた積層体を図1に記載した製造ラインに通して積層体Aを得た。
(比較例6)
防眩遮熱フィルムaの代わりに防眩遮熱フィルムbを用いた以外は比較例5と同様にして
積層体Bを得た。
(実施例4)
防眩遮熱フィルムaの代わりに防眩遮熱フィルムcを用いた以外は比較例5と同様にして
積層体Cを得た。
(実施例5)
防眩遮熱フィルムaの代わりに防眩遮熱フィルムdを用い、グリーンガラス板(厚さ2mm)の代わりにクリアガラス(厚さ2mm)を用いた以外は比較例5と同様にして
積層体Dを得た。
(実施例6)
セパレータシートを剥離除去した粘着層付防眩性・遮熱性フィルムeを、比較例4で得た合わせガラスの一方の面と粘着層付防眩性・遮熱性フィルムeの粘着層を接触させて積層し、防眩遮熱フィルムと合わせガラスから成る積層体Eを得た。
(比較例7)
防眩遮熱フィルムdの代わりに防眩遮熱フィルムfを用いた以外は実施例6と同様にして
積層体Fを得た。
<評価項目>
(最大反射波長および最大反射波長における反射率)
防眩性・遮熱性フィルムa~fの試験片のスペクトルを分光光度計(日立製作所社製、U-4100)を用い、300~2500nmの波長範囲で測定し、最大反射波長および最大反射波長における反射率を表4に示した。
積層体A~Fについて同様に測定し、最大反射波長および最大反射波長における反射率を表5に示した。
(可視光透過率)
防眩性・遮熱性フィルムa~fの試験片について、D65光源を使用した可視光透過率をJIS R3106:1998に基づいて測定し結果を表4に示した。
積層体A~Fについて同様に可視光透過率を測定し、結果を表5に示した。
(防眩性、防眩効果)
防眩性・遮熱性フィルムa~fの試験片について、D65光源を使用した暗所における可視光透過率をJIS Z 8785(2019)に記載された暗所の重価係数を用いて算出し、(暗所可視光透過率)-(明所可視光透過率)の値を表4に示した。
積層体A~Fについて同様に(暗所可視光透過率)-(明所可視光透過率)の値を表5に示した。
明所可視光透過率および暗所可視光透過率は、以下の方法によって算出されるものである。
明所の可視光透過率は、JIS R3106:1998(5.可視光透過率及び可視光反射率の算定)に記載の可視光透過率の式(1)を用いた。また、暗所の可視光透過率は、上記式(1)の重価係数Dλ・Vλとして、JIS Z8785:2019(表2)に記載の-暗所視での分光視感効率V'(λ)の値を代入して求めた。

(暗所可視光透過率)-(明所可視光透過率)の値が0~-9.0%の範囲であれば、防眩性は良好と言える。

(防眩効果)
セリック株式会社製D65光源(SOLAX-iO、形式:LE-9ND65)を被験者から2m離して設置した。光源と被験者の中間点に防眩性・遮熱性フィルムa~fまたは積層体A~Fのいずれかの試験片を光源の光を透過させるように設置した。被験者が試験片を通して光源を見たときの眩しさを以下の基準で官能評価し表4に示した。
防眩効果「A」:眩しさを感じず、防眩効果に優れる。
防眩効果「B」:やや眩しさを感じるが、防眩効果がある。
防眩効果「C」:眩しさを感じ、防眩効果が少ない。
(遮熱特性)
(日射透過率および日射反射率)
防眩性・遮熱性フィルムa~fの試験片について、日射透過率および日射反射率をJIS R3106:1998に基づいて測定し結果を表4に示した。
積層体A~Fについて同様に日射透過率および日射反射率を測定し結果を表5に示した。
ISO13837:2008に定められた下記式により、全日射透過率(Tts)を算出し、値を表4に示した。
Tts=27.6+0.724×(日射透過率)-0.276×(日射反射率)
Ttsが56.0%未満であれば、良好な遮熱性能を有していると言える。
(密着性)
防眩性・遮熱性フィルムc~fについて、JIS A5400(1999)に基づいて密着性の評価を行い、結果を表4に示した。カッターを用いて遮熱層表面を1mmの碁盤目になるように100個分切り、セロハンテープを貼り付け、剥がしたときのハードコート層の剥離状態を観察した。1個でも剥離したとき×、1個も剥離しないとき○と判定した。密着性評価が○であれば、自動車用フロントガラス用として優れているとみなせる。
図2は、フィルム1の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
Figure 2022063197000002
Figure 2022063197000003
Figure 2022063197000004
Figure 2022063197000005
Figure 2022063197000006
実施例1~3が示すとおり、本願発明の防眩性・遮熱性シートであるフィルムc、dおよびfは、高い防眩性と遮熱性を兼ね備え、更に誘電体層との密着性に優れた防眩性・遮熱性シートであった。また、波長300~500nmの範囲に適度な反射率を示すため、対向車などの光源側からの観察者にとっても視認性に優れるものであった。
また、実施例4~6が示すとおり、本願発明の防眩性・遮熱性合わせガラスである積層体C、DおよびFは、高い防眩性と遮熱性を兼ね備え、更に誘電体層との密着性に優れた防眩性・遮熱性合わせガラスであった。また、波長300~500nmの範囲に適度な反射率を示すため、対向車などの光源側からの観察者にとっても視認性に優れるものであった。

Claims (6)

  1. 屈折率が異なる2層以上の誘電体層と遮熱性粒子及び透明樹脂を含有する遮熱層が積層された防眩性・遮熱性シートであって、波長300~500nmの範囲に分光反射率の最大値を有し、前記分光反射率の最大値が45%以上であることを特徴とする防眩性・遮熱性シート。
  2. 前記遮熱性粒子が、カリウム酸化タングステン、ルビジウム酸化タングステン、セシウム酸化タングステン、タリウム酸化タングステン、ITO、ATOの中から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1に記載の防眩性・遮熱性シート。
  3. 前記遮熱層中の前記遮熱性粒子の含有量が5質量%以上50質量%以下である請求項1又は2に記載の防眩性・遮熱性シート。
  4. 前記透明樹脂は紫外線硬化型樹脂であり、前記透明樹脂が更にオキシム化合物を含む請求項1~3のいずれか一項に記載の防眩性・遮熱性シート。
  5. 明所の可視光透過率が75%以上である請求項1~4のいずれか一項に記載の防眩性・遮熱性シート。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の防眩性・遮熱性シートが2枚のガラスの間に積層されて成る防眩性・遮熱性合わせガラス。
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