JP2022063194A - 止水部材及び止水部材が装着された建具 - Google Patents

止水部材及び止水部材が装着された建具 Download PDF

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Yoshitaka Akagishi
一人 太田
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Abstract

【課題】角部専用の止水部材を必要とすることなく単一の連続して延在する止水部材を使用して、充分な止水効果を達成することができると共に、障子を閉める際の抵抗の上昇を充分小さい値にすることができる止水部材、並びにかかる止水部材を配設した建物を提供する。【解決手段】止水部材は、建物の固定枠又は障子枠に装着される装着基部と、幅方向に間隔をおいて該装着基部から離隔する方向に延びる一対の側部及び該一対の側部の先端を接続する前部を有する止水主部とを具備する。止水主部の一対の側部は相互に平行に真直に延び、前部は凸円弧形状である。少なくとも止水主部はアスカーE硬度が25乃至35である発泡エラストマーから形成されており、止水主部の幅は7.0乃至12.0mmであり、高さは該幅の0.50乃至0.75倍であり、側部及び前部の厚さは1.0乃至1.9mmである。【選択図】図2

Description

本発明は、建具の固定枠又は障子枠に装着される止水部材、並びに開口部に固定された固定枠及びこの固定枠に装着された障子枠を備え、固定枠及び/又は障子枠には止水部材が装着されている建具に関する。
近時多発している集中豪雨による水害対策として、下記特許文献1には、建具の開口部に固定された固定枠に止水部材を装着して室内への水の進入を阻止せんとした浸水防止構造が開示されている。止水部材は固定枠に装着される装着部と止水主部とを有し、止水主部は装着部から離隔する方向に延びる一対の側部及びかかる一対の側部の先端間を接続する前部を有する。固定枠に装着されている障子が閉位置にされると、障子枠の所定部位が止水部材に当接する。
特開2020-84609号公報
而して、上記特許文献1に開示されている止水部材及び建具には、(1)止水効果が必ずしも充分ではない場合がある、(2)固定枠の角部における漏水を回避するために他の部位における止水部材とは別個に角部専用の止水部材を使用することが必要である、(3)止水部材の配設に起因して障子を閉める際の抵抗が相当大きくなる傾向がある、という解決すべき問題が残留している。
本発明は上記のとおりの事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、角部専用の止水部材を必要とすることなく単一の連続して延在する止水部材を使用して、充分な止水効果を達成することができると共に、障子を閉める際の抵抗の上昇を充分小さい値にすることができる新規且つ改良された止水部材、並びにかかる止水部材を配設した建具を提供することである。
本発明者等は、鋭意研究及び実験の結果、止水部材の止水主部を特定の形状及び寸法にすると共に、特定の材料、即ちアスカーE硬度が25乃至35である発泡エラストマーから形成することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることとを見出した。
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する止水部材として、
建具の固定枠又は障子枠に装着される装着基部と、幅方向に間隔をおいて該装着基部から離隔する方向に延びる一対の側部及び該一対の側部の先端を接続する前部を有する止水主部とを具備する、細長止水部材にして、
該止水主部の該一対の側部は相互に平行に真直に延び、該前部は凸円弧形状であり、
少なくとも該止水主部はアスカーE硬度が25乃至35である発泡エラストマーから形成されており、
該止水主部の幅は7.0乃至12.0mmであり、高さは該幅の0.50乃至0.75倍であり、該一対の側部及び該前部の厚さは1.0乃至1.9mmである、
ことを特徴とする止水部材が提供される。
なお、前記止水部材のそれぞれの大きさは、止水部材を固定枠又は障子枠に装着する前の大きさである。例えば、固定枠又は障子枠の角部に取り付ける際には、止水部材を変形させて取り付ける場合があるが、止水部材が変形しているため、厳密に言えば、この角部においては、前記大きさとは異なる。また、例えば、固定枠に取り付け、障子枠が閉位置にある場合には、障子枠によって止水部材が圧し潰されるため、厳密に言えば、このような状態では、前記大きさと異なる。しかしながら、本発明の止水部材は、特定の物性を満足する発泡エラストマーを使用し、特定の形状、大きさを満足しているため、前記の変形した状態であっても、優れた漏水防止効果を発揮する。
好ましくは、該装着基部は真直に延び且つ厚肉部及び薄肉先端部を有する延出部並びに該薄肉先端部から幅方向両側に突出する一対の薄肉係止部を有し、該止水主部は該装着基部の該垂下部における該厚肉部の基端部の両側面の各々から該止水主部の該一対の側部の基端内面の各々まで幅方向に延びる一対の接続部を有し、該接続部の厚さは1.0乃至3.0mmである。
該装着基部は非発泡軟質合成樹脂から形成されているのが好都合である。
該装着基部と該止水基部とは共押出成形によって一体に成形されているのが好適である。
望ましくは、該発泡エラストマーはJIS K 7112試験による比重が0.50乃至0.60で、JIS K 6251試験による伸び率が400乃至800%である。該発泡エラストマーは発泡スチレン系エラストマー又は発泡オレフィン系エラストマーである好ましい。
該止水主部の該側部及び該前部の外面及び内面、そしてまた該接続部の内面には固着防止剤が被覆されているのが好適である。
該止水主部の該側部の1か所を分断することもできる。
更に、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する建具として、
開口部に固定された固定枠及び該固定枠に装着された障子枠を備え、該固定枠及び/又は該障子枠には連続して延在する上記のとおりの止水部材が装着されており、該固定枠及び該障子枠はJIS A 4716に規定されている止水性能試験における漏水量が1000ml/h・m以下(0.001m/h・m以下)である、ことを特徴とする建具が提供される。
止水部材の最適化を図れば、漏水量は300ml/h・m以下とすることもできるし、150ml/h・m以下とすることもできる。最も好ましくは、漏水量は0ml/h・mである。
本発明の止水部材及び建具においては、後述する実施例及び比較例から明確に理解されるとおり、角部専用の止水部材を必要とすることなく単一の連続して延在する止水部材を使用して、充分な止水効果を達成することができると共に、障子を閉める際の抵抗の上昇を充分小さい値にすることができる。
本発明に従って構成された止水部材の好適実施形態の斜面図。 図1に示す止水部材の横断面図。 図1に示す止水部材が使用されている建具の一部を示す部分正面図。 図3に示す建具の固定枠と障子枠とを示す、図3の線IV-IVに沿った断面図。 図3に示す建具の固定枠と障子枠とを示す、図3の線V-Vに沿った断面図。 図3に示す建具における障子枠の角部を示す部分斜面図。 止水部材の配設位置の変形例を示す、固定枠と障子枠の部分断面図。 本発明に従って構成された止水部材の変形例の横断面図。 比較例3で使用したヒレ式気密部材の横断面図。
以下、本発明に従って構成された止水部材の好適実施形態及び本発明に従って構成された建具の好適実施形態を示す添付図面を参照して、更に詳述する。
図1及び図2には本発明に従って構成された止水部材の好適実施形態が示されている。全体を番号2で示す細長く延在する止水部材は、装着基部4と止水主部6とを具備している。
止水部材2の装着基部4は真直に延びる延出部8と一対の薄肉係止部10とを有する。延出部8は厚肉部8a及び薄肉先端部8bを有し、厚肉部8aの右半部、更に詳しくは止水主部の後述する接続部から突出部分は先端に向って厚さが漸次低減されている。薄肉先端部8bの先端面には凹弧状底面を有する溝12が形成されている。一対の薄肉係止部10は薄肉先端部8bの先端から幅方向両側に、更に詳しくは幅方向両側に向って厚肉部8a側に傾斜して突出している。一対の薄肉係止部10の厚さは先端に向って漸次低減されている。かような装着基部4は、後述する固定枠及び/又は障子枠への装着性等の点から、軟質塩化ビニルの如き非発泡軟質合成樹脂から形成されているのが好適である。
止水部材2の止水主部6は、幅方向に間隔をおいて装着基部4から離隔する方向に延びる一対の側部14及びかかる一対の側部14の先端を接続する前部16と共に、装着基部4の厚肉部8aの基端部の両側面の各々から一対の側部14の基端内面の各々まで幅方向に延びる接続部18を有する。一対の側部14は相互に平行に真直に延びることが重要である。前部16は、止水主部6全体の大きさにもよるが、曲率半径が4.5乃至6.5mmである凸円弧形状であることが好ましく、特に曲率半径が5.0乃至6.0mmである凸円弧形状であることが好ましい。止水主部6がこのような構造をとることにより、各枠部材との密着性が向上し、止水性を高めることができる。
そして、後述する実施例及び比較例の記載から明確に理解される如く、止水主部6の幅wは7.0乃至12.0mmであり、高さhは前記幅wに対して0.50乃至0.75倍(h/w=0.50乃至0.75)であることが重要である。幅w及び高さhが過大になると、止水効果が低下すると共に障子を閉める際の抵抗が過剰に増大し、一方幅w及び高さhが過少になると止水効果が低下する。また、h/wが過少または過多になると、角部において、前部16の形状が曲げの影響によりフラット性を維持できなくなる。そのため、特に好ましくは、前記幅wは9.0乃至10.5mmであり、前記高さhは前記幅wに対して0.65乃至0.70倍(h/w=0.65~0.70)である。
更に、一対の側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2は1.0乃至1.9mmであることが重要である。一対の側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2が過大になると障子を閉める際の抵抗が過剰に増大し、一方一対の側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2が過少になると止水効果が低下する。そのため、特に好ましくは、側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2は1.2乃至1.5mmである。ただし、前記幅wと前記高さhとの比を最適化する場合、具体的には、h/w=0.65乃至0.70倍とした場合には、側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2は1.0乃至1.3mmとすることが好ましい。殊に、幅wが9.0乃至10.0mmであり、h/w=0.65乃至0.70である場合には、側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2を1.0乃至1.2mmとすることにより、高い止水効果を発揮したまま、障子を閉める際の抵抗を低下させることができる。前記の通り、側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2が薄い方が抵抗を小さくできる傾向にある。ただし、抵抗よりも止水効果が高い方が建具として有効である。更には、t1、およびt2が厚い方が繰り返しの使用(耐久性)にも好適である。そのため、最も好ましくは、h/w=0.65乃至0.70である場合には、側部14の厚さt1及び前部16の厚さt2が1.1乃至1.2mmである。
止水主部6の接続部18の厚さt3は1.0乃至3.0mmであることが好ましく、特に1.5乃至1.9mm程度であることが好ましい。
所要止水効果を達成するために、本発明に従って構成された止水部材2の止水主部6はアスカーE硬度が25乃至35である発泡エラストマー、好ましくは発泡スチレン系エラストマー、発泡ポリオレフィン系エラストマーから形成されていることが重要である。スチレン系エラストマーとは、ポリスチレン部分を有するエラストマーであり、ポリオレフィン系エラストマーとは、エチレン-プロピレンゴム、エチレン-プロピレンジエンゴム、それらゴムに必要に応じてポリプロピレンを配合したものである。密着性、耐久性等を考慮すると、発泡スチレン系エラストマーを使用することが好ましい。
そして、前記発泡エラストマーは、JIS K 7112試験による比重が0.50乃至0.60で、JIS K 6251試験による伸び率が400乃至800%であるのが好ましい。また、特に止水部材2を配設することに起因する障子を閉める際の抵抗の上昇を充分小さい値にするために、一対の側部14及び前部16の外面及び内面並びに接続部18の内面には、シリコーン又はフッ素の如き適宜の固着防止剤が被覆されているのが好適である。即ち、接続部18の外面(薄肉先端部8bが存在する側の外表面)部分以外には、固着防止剤が被覆されており、接続部18の外面には、固着防止剤が被覆されていないことが好ましい。
上述した通りの止水部材2は、それ自体は周知の共押出成形によって一体に成形することができる。かかる共押出成形の際に、止水主部6は発泡させながら押出成形することによって形成することができる。
上述した如く、装着基部4は非発泡軟質合成樹脂から形成されているのが好適であるが、所望ならば装着基部4も止水主部6と同一の材料、即ち上述したとおりの発泡エラストから形成することもできる。
次に、本発明に従って構成された止水部材2の使用様式の一例について説明する。図3には本発明に従って構成された止水部材2が適用された建具の一部が図示されている。図示の建具には矩形状である開口部(図示していない)が形成されており、かかる開口部に矩形状である固定枠20が固定され、固定枠20に障子22が装着されている。図示の実施形態においては、障子22は片側縁に沿って延在する旋回軸線を中心として旋回開閉動される内開き扉であり、固定枠20に旋回動自在に装着された障子枠24と図3において紙面に垂直な方向に適宜の間隔をおいて並列配置された複数枚の板ガラス(図3には最内側の板ガラス26のみを図示している)。かような開口部、固定枠20及び障子22自体は周知の形態でよく、これらの詳細な説明は本明細書においては省略する。
図3と共に図4及び図5を参照して説明を続けると、固定枠20は一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32から構成されている。一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32は、夫々、上記開口部を規定している一対の間柱、まぐさ及びくつずり(図示していない)に固定される。周知の如く、一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32は、塩化ビニルの如き適宜の合成樹脂を押出成形して細長い枠部材を形成し、かかる枠部材を適宜に切断することによって好都合に形成され、一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32は同一の横断面形状を有する。上枠部材30の両端は一対の側枠部材28の上端に溶着され、下枠部材33の両端は一対の側枠部材28の下端に溶着されている。図示の一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32の各々には、内周端部に位置し室内側に面した装着溝34が形成されている。かかる装着溝34は開口端部の幅が主部の幅よりも幾分狭く設定されている。後述するとおり、装着溝34には上述した止水部材2の装着基部3が嵌入される。上述したとおりの一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32の構成は周知の形態であり、本発明に従って構成された建物の新規な特徴を構成するものではなく、それ故に一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32の詳細な構成については説明を省略する。
本発明に従って構成された止水部材2は、連続して矩形状に延在する一対の側枠28、上枠部材30及び下枠部材32の装着溝34の全長に対応する長さに切断され、そして連続して矩形状に延在する一対の側枠28、上枠部材30及び下枠部材32の装着溝34に装着基部4の先端部を弾性的に変形させて強制的に挿入することによって固定枠20に装着される(図4及び図5においては障子枠24が閉位置で図示されており、従って止水部材2の止水主部6は閉位置にある障子枠24によって圧し潰されるが、図4及び図5においては便宜上止水部材2を圧し潰されていない状態で図示している)。止水部材2における止水主部6の接続部18の外面は、装着溝34の開口端の両側に位置する平面に対抗して位置する。連続して延在する止水部材2の両端は、接着剤の如き適宜の接合手段によって相互に接合され、例えば上枠部材30の装着溝34内に位置される。下枠部材32の片端と一方の側枠部材28下端との角部を図示している図6を参照することによって明確に理解される如く、本発明に従って構成された止水部材2は、上枠部材30の両端と一対の側枠部材28の上端との角部及び下枠部材32の両端と一対の側枠部材28の下端との角部においても、過剰に変形されることなく角部を通して連続して延在することができ、それ故に角部専用の止水部材を別個に準備する必要なくして、連続して延在する単一の止水部材2を使用して所要の止水効果を達成することができる。
図3と共に図4及び図5を参照して説明を続けると、障子22の障子枠24は一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40から構成されている。周知の如く、一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40も、上記固定枠20と同様に、塩化ビニルの如き適宜の合成樹脂を押出成形して細長い枠部材を形成し、かかる枠部材を適宜に切断することによって好都合に形成され、一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40は同一の横断面形状を有する。上枠部材38の両端は一対の側枠部材36の上端に溶着され、下枠部材40の両端は一対の側枠部材36の下端に溶着されている。図示の一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40の各々には、内周端部に位置し室外側に面した装着溝42が形成されている。かかる装着溝42は開口端部の幅が主部の幅よりも幾分狭く設定されている。かような一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40の構成も周知の形態であり、本発明に従って構成された建物の新規な特徴を構成するものではなく、それ故に一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40の詳細な構成については説明を省略する。
上述した建物においては、固定枠20を構成する一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32に止水部材2を装着しているが、これに代えて図7に例示する如く、障子枠24を構成する一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40に止水部材2を固定することもできる。所望ならば、固定枠20を構成する一対の側枠部材28、上枠部材30及び下枠部材32に止水部材2を装着すると共に、障子枠24を構成する一対の側枠部材36、上枠部材38及び下枠部材40に止水部材2を固定することもできる。
以上、本発明に従って構成された止水部材の好適実施形態及びこれが装着された建具について詳述したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能であることは多言を要しない。例えば、上述した実施形態においては、止水部材2の一対の側部14及び前部16は連続して延在せしめられているが、所望ならば一対の側部14のいずれか一方を適宜の1か所で分断することもできる。好ましい形態としては、図8に示すような位置に分断箇所(隙間44)が存在する。図8に図示する変形例においては、一方の側部14が接続部18の内面と面一をなす平面に沿って分断されており、隙間44が形成されている。かかる隙間44は、障子22(図3)を閉めた状態では、止水部材2が変形して閉ざされる(即ち隙間44を規定する両端面が当接して隙間44が消失する)のが好ましい。そのため、隙間44の幅gは0乃至1.5mm程度であることが好ましい。隙間44の幅gが0mmとは、隙間44を規定する両端面が当接している状態を意味する。側部14の1か所で分断すると、優れた止水性を維持して、障子22(図3)を閉める際の抵抗値を低減することができる。
次に、実施例及び比較例について説明する。
実施例1
図1及び図2に図示するとおりの形態の止水部材を共押出によって成形した。装着基部は非発泡軟質塩化ビニルから成形し、止水主部は発泡スチレン系エラストマーから成形した。発泡スチレン系エラストマーのアスカーE硬度は30であり、JIS K 7112試験による比重は0.55で、JIS K 6251試験による伸び率は620%であった。
止水部材の前部は曲率半径(R)が5.0mmである凸円弧形状であった。主止水部材の幅wは9.5mmで高さhは6.5mmであり、h/w=0.68であった。止水主部の一対の側部の厚さt1は1.3mm、前部の厚さt2も1.3mmで接続部の厚さt3は1.7mmであった。止水主部の一対の側部及び前部の外面及び内面並びに接続部の内面には固着防止剤を被覆した。
図3乃至図5に図示するとおりの形態である、株式会社エクセルシャノンから商品名「シャノンウインド」として販売されている固定枠及びこの固定枠に装着される障子(内開き扉)を準備し、固定枠を構成している一対の側枠部材、上枠部材及び下枠部材の装着溝の全体に渡って連続して延在するように上記止水部材を装着し、止水部材の両端は接着剤によって接合し上枠部材に位置させた。
そして、上記のとおりの固定枠及び障子について、JIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行した。そしてまた、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示すとおりであった。障子を閉める際の抵抗に関しては、◎は止水部材を装着することによって抵抗が実質上増大しなかったことを意味し、〇は止水部材を装着することによって抵抗が若干上昇したが実際上問題ない程度であったことを意味し、×は止水部材を装着することによって抵抗が相当増大し実際上問題であることを意味する。
実施例2
止水主部の幅wが10.0mmであり、高さhが6.7mmであり、h/w=0.67であり、前部の曲率半径Rが5.5mmであったことを除いて、上記実施例1と同様にしてJIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行し、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示すとおりであった。
実施例3
止水主部の幅wが12.0mmであり、高さhが6.0mmであり、h/w=0.5であり、前部の曲率半径Rが6.0mmであったことを除いて、上記実施例1と同様にしてJIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行し、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示すとおりであった。
実施例4
止水主部の幅wが9.5mmであり、高さhが7.1mmであり、h/w=0.75であり、前部の曲率半径Rが5.5mmであり、止水主部の一対の側部の厚さt1及び前部の厚さt2が1.1mmであったことを除いて、上記実施例1と同様にしてJIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行し、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示すとおりであった。
実施例5
止水主部の幅wが9.5mmであり、高さhが6.5mmであり、h/w=0.68であり、前部の曲率半径Rが5.5mmであり、止水主部の一対の側部の厚さt1及び前部の厚さt2が1.1mmであったことを除いて、上記実施例1と同様にしてJIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行し、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示す通りであった。なお、実施例5においては、障子を閉める際の抵抗は実施例1及び2と同等の「○」という評価であったが、これら実施例1及び2よりも抵抗は低く感じた。
実施例6
止水主部の幅wが9.5mmであり、高さhが6.5mmであり、h/w=0.68であり、前部の曲率半径Rが5.5mmであり、止水主部の一対の側部の厚さt1及び前部の厚さt2が1.0mmであったことを除いて、上記実施例1と同様にしてJIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行し、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示す通りであった。
比較例1
止水主部の幅wが10.0mmであり、高さhが6.7mmであり、h/w=0.67であり、前部の曲率半径Rが5.5mmであり、止水主部の一対の側部の厚さt1及び前部の厚さt2が2.0mmであったことを除いて、上記実施例1と同様にしてJIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行し、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示すとおりであった。
比較例2
図1及び図2に図示する形態の止水部材に代えて株式会社エクセルシャノンから商品名「シャノンウインド」として販売されている建具に一般的に使用されている、オレフィン系エラストマー(アスカーE硬度55、比重0.97、伸び率330%)からなる、図9に図示するとおりの形態のヒレ式気密部材(気密主部の幅wは8.0mmで高さhは7.5mmであった)を使用したことを除いて、上記実施例1と同様にしてJIS A 4716に規定されている止水性能試験を遂行し、障子を閉める際の抵抗を確認した。その結果は下記表1に示すとおりであった。
Figure 2022063194000002
2:止水部材
4:装着基部
6:止水主部
8:延出部
8a:延出部の厚肉部
8b:延出部の薄肉先端部
10:延出部の薄肉係止部
12:延出部の溝
14:止水主部の側部
16:止水主部の前部
18:止水主部の接続部
20:固定枠
22:障子
24:障子枠
26:板ガラス
28:固定枠の側枠部材
30:固定枠の上枠部材
32:固定枠の下枠部材
34:固定枠の装着溝
36:障子枠の側枠部材
38:障子枠の上枠部材
40:障子枠の下枠部材
42:障子枠の装着溝
44:隙間

Claims (10)

  1. 建具の固定枠又は障子枠に装着される装着基部と、幅方向に間隔をおいて該装着基部から離隔する方向に延びる一対の側部及び該一対の側部の先端を接続する前部を有する止水主部とを具備する、細長止水部材にして、
    該止水主部の該一対の側部は相互に平行に真直に延び、該前部は凸円弧形状であり、
    少なくとも該止水主部はアスカーE硬度が25乃至35である発泡エラストマーから形成されており、
    該止水主部の幅は7.0乃至12.0mmであり、高さは該幅の0.50乃至0.75倍であり、該一対の側部及び該前部の厚さは1.0乃至1.9mmである、
    ことを特徴とする止水部材。
  2. 該装着基部は真直に延び且つ厚肉部及び薄肉先端部を有する延出部並びに該薄肉先端部から幅方向両側に突出する一対の薄肉係止部を有し、該止水主部は該装着基部の該延出部における該厚肉部の基端部の両側面の各々から該止水主部の該一対の側部の基端内面の各々まで幅方向に延びる一対の接続部を有し、該接続部の厚さは1.0乃至3.0mmである、請求項1記載の止水部材。
  3. 該装着基部は非発泡軟質合成樹脂から形成されている、請求項1又は2記載の止水部材。
  4. 該装着基部と該止水基部とは共押出成形によって一体に成形されている、請求項3記載の止水部材。
  5. 該発泡エラストマーはJIS K 7112試験による比重が0.50乃至0.60で、JIS K 6251試験による伸び率が400乃至800%である、請求項1から4までのいずれかに記載の止水部材。
  6. 該発泡エラストマーは発泡スチレン系エラストマー又は発泡ポリオレフィン系エラストマーである、請求項1から5までのいずれかに記載の止水部材。
  7. 該止水主部の該側部及び該前部の外面及び内面には固着防止剤が被覆されている、請求項1から6までのいずれかに記載の止水部材。
  8. 該止水主部の該側部及び該前部の外面及び内面並びに該接続部の内面には固着防止剤が被覆されている、請求項2記載の止水部材。
  9. 該止水主部の該側部の1か所が分断されている、請求項1から8までのいずれかに記載の止水部材。
  10. 開口部に固定された固定枠及び該固定枠に装着された障子枠を備え、該固定枠及び/又は該障子枠には連続して延在する請求項1から9までのいずれかに記載の止水部材が装着されており、該固定枠及び該障子枠はJIS A 4716に規定されている止水性能試験における漏水量が1000ml/h・m以下である、ことを特徴とする建具。
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