JP2022063169A - ウェットスーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】 袖部と脚部が着脱できる、シールド保持性に優れた接合部を備えたウェットスーツの提供。【解決手段】 胴体部と上腕部と上腿部からなる本体部は、上腕部および上腿部の端部に生地の外周面に表面がスキン層の合成ゴムを備えた内筒と筒状の外カバーからなる接合部を備え、外カバーの内面には面ファスナー部材があり、腕先部パーツおよび脚先部パーツの基端部には内周面には表面がスキン層の合成ゴムがあり、基端部の外周面には本体部の外カバーの内面に本体部の外カバーの内面に設けられた面ファスナー部材と対向する面ファスナー部材があり、本体部の接合部の内筒と外カバーの間に基端部を挿し入れてスキン層を密着させ、面ファスナーで腕先部パーツや脚先部パーツを着脱自在としたウェットスーツ。【選択図】図1

Description

この発明は、サーフィンやダイビング、ウォータースポーツ、その他水上・水中活動の際に着用するウェットスーツに関する。とりわけ、サーフィンなどの水上活動に好適なオールシーズンに対応しうるウェットスーツに関する。
ウェットスーツには、用途や時期に応じて、セパレート型、上下が一体となったつなぎ状のフルスーツ型などが使い分けられている。従来のウェットスーツの代表的な形状パターンを例にすると、図9の(a)~(d)に図示するようなタイプに分類できる。
(a)フルスーツ:長袖-長ズボンの上下一体のウェットスーツである。保温性に優れ、暖かく、両腕両脚がカバーされているので保護性も高い。他方、放熱性に劣るので夏場に着用すると暑苦しい場合がある。
(b)シーガル:半袖-長ズボンのウェットスーツである。気温が高いが海水温が低い場所や、カヌーなどで好適に用いられている。
(c)ロングスリーブスプリング:長袖-半ズボンのウェットスーツである。気温より海水温が高い場合などに好適に用いられている。
(d)スプリング:半袖-半ズボンのウェットスーツである。気温と海水温のいずれも高い場合に好適に用いられている。
なお、これらのウェットスーツには、上下一体のスーツタイプも、セパレートタイプもある。
いずれのウェットスーツも水上活動あるいは水中活動において着用される保温スーツでるが、ウェットスーツはドライスーツとは異なり、身体との隙間に水が侵入しうる構造となっている。体にフィットする適切なサイズのスーツを着用した場合には、隙間に侵入した少量の水は体温で温められて薄い層となるものの、大きくは流動しないので、事実上保護層となり、保温効果が保持される。
そして、気温や海水温は、地域、季節によって日々刻々と変化することから、サーフィン等のマリンスポーツに際しては、これらのタイプが使い分けられている。しかしながら、その都度最適なものを用いて使い分けようとすれば、常時2~4種類のウェットスーツを用意することが求められる。特に、気温や水温の変動が激しい時期であれば、一日のなかでも適切なものに切り替えなければならない。とはいえ、ウェットスーツは高価であるから、ヘビーユーザーでもなければ使い分けをすることは現実的とはいえない。週末だけマリンスポーツを趣味とするようなカジュアルなユーザーにとっては、費用対効果が悪く負担が重いものとなるので、必ずしも適切な使い分けが難いのが実情である。
そこで、ウェットスーツのズボンを長ズボンを半ズボンになるように股下部分と分離可能とし、面ファスナーで股下部分を脱着して取り外せるものが提案されている(特許文献1参照。)
また、両脚部、両袖部の先端から半部を着脱自在の継ぎ部材に形成し、面ファスナーで上腕部や上股部と接続可能としたウェットスーツが提案されている(特許文献2参照。)。
実開昭59-186193号 実開平2-106416号
ウェットスーツは、着用する適用場面や、海水温や気温に応じて、両袖や両脚のスタイルが使い分けられている。しかし、各タイプのスタイル毎にウェットスーツを用意することは費用負担が重く、日々刻々と変化する天候によって細かく使い分けようとすれば、複数のタイプを持参しなければならず、持ち運びにも負担が生じる。
しかしウェットスーツはネオプレンゴムとジャージ生地の複合素材であり、厚みもあることから、袖を折り返すということは困難である。そこで、海水温や気温に応じてフルスーツのスタイルからスプリングスタイルまで、1着でありながら長短の袖形状を切り替えることが可能なウェットスーツが望まれている。
特許文献1や特許文献2では、袖先や脚先のパーツを着脱自在とするものが提案されている。任意に脚先部や腕先部を着脱することができるので1着のウェットスーツを適用場面毎に選択しての使い分けが試みるられている。
もっとも、これらの提案では、ウェットスーツの腕や脚の継ぎ目部分のシールド性が実用上は十分でなかったり、着脱のしやすさにおいて十分とはいえないところがある。
ドライスーツとは異なり、ウェットスーツでは身体との隙間に水が侵入しうる構造となっているものであるから、その隙間に侵入した少量の水が流動せずに保持されるならば、体温で温められた薄い保温層として事実上機能することが想定されているものである。
しかし、継ぎ目部の隙間から水が侵入して容易に流動してしまうことになるならば、保温性が確保しづらくなる。すると、継ぎ目から流入する水によって長袖長ズボンのフルスーツとしての十分な保温性を保てないこととなる。マリンスポーツの代表例であるサーフィンは、大きな動きを伴い、波に揉まれることもあるスポーツであるから、より隙間が生じやすく、水が流入しやすくなるので、十分とはいえず、波で投げ出された勢いで腕先や足先が外れてずれてしまうことも起りうる。そこで、さらに継ぎ目のシールド性や追従性に優れたウェットスーツであることが望まれている。
シールド性を考慮して重ね合わせた構造とすれば、上腕部や上腿部の継ぎ目付近で嵩張ってしまいやすくなるので、四肢が動きづらくなり着心地を悪化させてしまうこととなる。しかし、サーフィンなどのマリンスポーツで適用する場合には、腕や脚を自由に動かしやすいことは非常に重要であるから、スポーツにも適したウェットスーツとするには、身体の自由な動きをできるだけ阻害しにくい構造であることも望まれている。腕や脚の伸びといった動作への追従性が高いことも求められている。
また、脱着がしやすく、腕先部や脚先部の着脱や接合が簡便に実施しうることは、体にぴったり沿うウェットスーツの脱ぎ着をする際には重要といえる。ウェットスーツは、一般にナイロン製表地のジャージとスポンジ状の発泡クロロプレン合成ゴムが貼り合わされた生地からなるものであり、厚みもあるので、袖の接合部を二重の折り返しに重ね合わせるように装着することは着用に手間のかかる作業である。一人で着脱することは容易ではないものとなるから、着用のためにはより取り回ししやすいものが望まれている。
そして、面ファスナーをウェットスーツの生地上に取り付けると、ファスナーのループ面、パイル面の双方の厚みによって、その部分が嵩張り、隙間も生じることとなるので、シールド性に劣ることともなる。
また、胴と手足の長さなどの体格は人によって異なるが、各人にあわせて特注するのでなければ、S、M、Lといった定型的なバリエーションから選択するしかないので、ジャストフィットしにくいところもある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、袖部と脚部が着脱できる、シールド保持性に優れた接合部を備えたウェットスーツの提供であり、シーズン毎に袖と脚の長さを変更できるよう腕先部と脚先部を着脱自在にしたウェットスーツであって、本人に適合したサイズを選びやすく、四肢の動きを阻害しにくく、着脱がしやすく、シールド性に優れた接合部を備えたウェットスーツを提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明では、胴体部と上腕部と上腿部からなる本体部は、上腕部および上腿部の端部に生地の外周面に表面がスキン層の合成ゴムを備えた内筒と筒状の外カバーからなる接合部を備え、外カバーの内面には面ファスナー部材があり、腕先部パーツおよび脚先部パーツの基端部には内周面には表面がスキン層の合成ゴムがあり、基端部の外周面には本体部の外カバーの内面に本体部の外カバーの内面に設けられた面ファスナー部材と対向する面ファスナー部材があり、本体部の接合部の内筒と外カバーの間に基端部を挿し入れてスキン層を密着させ、面ファスナーで腕先部パーツや脚先部パーツを着脱自在としたウェットスーツを提供することを目的としている。
すなわち、本発明の第1の手段は、本体部に腕先部パーツや脚先部パーツが着脱自在なウェットスーツであって、本体部は、胴体部と上腕部、上腿部からなり、上腕部の端部および上腿部の端部には、生地の外周面に表面がスキン層の合成ゴムを備えた内筒と、筒状の外カバーからなる接合部を備え外カバーの内面には面ファスナー部材があり、腕先部パーツには、上腕部の接合部と着脱自在な基端部を備え、基端部の内周面には表面がスキン層の合成ゴムがあり、基端部の外周面には本体部の外カバーの内面に設けられた面ファスナー部材と対向する面ファスナー部材があり、脚先部パーツには、上腿部の接合部と着脱自在な基端部を備え、基端部の内周面には表面がスキン層の合成ゴムがあり、基端部の外周面には本体部の外カバーの内面に設けられた面ファスナー部材と対向する面ファスナー部材があり、本体部の接合部の内筒と外カバーの間に腕先部パーツや脚先部パーツの基端部を挿し入れ、接合部の外周面のスキン層と基端部の内周面のスキン層を当接させ、基端部外周の面ファスナー部材と、基端部を被覆する外カバーの内面の面ファスナー部材で係止することで、腕先部パーツや脚先部パーツを本体部へ着脱自在に取り付けることのできる、本体部に腕先部パーツや脚先部パーツが着脱自在なウェットスーツである。
すなわち、本発明のウェットスーツの本体部とは、基本形状がスプリングタイプのウェットスーツのような外観形状であって、胴体部と上腕部、上腿部からなっている。ウェットスーツには、上下一体型のワンピースの形状のもの、ウエストを境に上半身と下半身のツーピースに分かれるセパレート形状のものがあるところ、本発明の本体部は、ワンピース型、ツーピース型のいずれであってもよく、腕先部パーツや脚先部パーツと脱着できるものであればよい。本体部は、短袖の上腕部やニ分丈~四分丈程度の短ズボンの上腿部の端部に、それぞれ腕先部パーツや脚先部パーツの基端部を着脱自在に取り付けうる接合部を備えており、これらのパーツを取り付けることで長袖や長ズボンのパターンを適宜実現することができるウェットスーツである。
そして、本体部側の接合部の内筒の外周面の平滑な表層のスキン層と、腕先部パーツや脚先部パーツの基端部の内周面に設けられた平滑な表層のスキン層とが対向して当接するようになっている。スキン層同士が密着することで、使用中に摩擦力が働き抜けづらくなる。また、水の流動を抑制しやすいものとなっている。なお、接合部や基端部の合成ゴムは、表層がスキン層であれば、内部は発泡層であってもよい。
その第2の手段は、本体部の接合部の内筒の外周面のスキン層および腕先部パーツや脚先部パーツの基端部の内周面に設けられたスキン層には、スキン層の表面に複数本の平行な条溝が配されていることを特徴とする、第1の手段に記載のウェットスーツである。好ましくは、接合部内筒および基端部の横断方向と平行な向きで条溝が配されていることである。
スキン層に幾本もの平行な条溝が入っていると、条溝の部分の厚みが薄いのでゴムがその分伸びやすくなることから、伸びに対する追従性が確保される余裕を持つこととなるので、動きを伴う場面で使用していても、密着させたスキン層同士の高い摩擦抵抗だけで密着性を保持しつづけることができる。そこで、動くを伴う使用をしても、ゴムがずれにくく、取り付けたパーツが抜けにくいものとなっている。手足の長さ方向に対して横断する方向と平行な向きに条溝を設けていると、ゴムが手足の長さ方向への伸縮に対して追従しやすいものとなるので、よりズレにくく外れにくいものとなる。
その第3の手段は、本体部の接合部の内筒の外周面のスキン層および腕先部パーツや脚先部パーツの基端部の内周面に設けられたスキン層は、その表面がコルゲート状であることを特徴とする、第1の手段に記載のウェットスーツである。好ましくは、コルゲートの山と谷のパターンが手足の長さ方向に繰り返されるものであることである。
スキン層の表面がコルゲート状であると、本体部の接合部と取り付けるパーツの基端部のジグザグ状の山の斜面同士が密着して噛み合うため、動きを伴う場面でもずれにくく、取り付けたパーツが抜けにくくなる。コルゲートの山と谷のパターンが手足の長さ方向に繰り返されていると、手足の長さ方向を横断するように山や谷が順番に繰り返されて斜面が密着しながら噛み合うので、腕先部パーツや脚先部パーツが手足の長さ方向に、よりズレたり外れたりしにくくなる。
本発明のコルゲート状とは、合成ゴムのスキン層の表面の断面形状が、山と谷が交互に繰り返されるジグザグ形状や、波形が繰り返された形状のことをいう。
その第4の手段は、本体部の接合部の筒状の外カバーの一部に切り欠きが設けられていること、を特徴とする、第1から第3のいずれか1の手段に記載のウェットスーツである。
接合部の外側を覆う外カバーの一部が切り欠いてあると、折り返しやすくなるので着脱作業をしやすくなる。
その第5の手段は、面ファスナー部材はウェットスーツの生地の一部に埋設され、面ファスナーの係止部がウェットスーツの生地表面と略面一の高さに露出していること、を特徴とする第1から第4のいずれか1の手段に記載のウェットスーツである。
ウェットスーツの生地に面ファスナーのテープ状部材を埋設させることで、ウェットスーツの生地の上に面ファスナーのテープ材を取り付ける場合と比して、面ファスナーの厚みが嵩張ることがないので、隙間が減り、シールド性により支障がないものとなっている。
本発明のウェットスーツを用いると、一着のウェットスーツの本体部に、腕先部パーツあるいは脚先部パーツの着脱を場面に応じて選択して使い分けることができるので、一着で、フルスーツ、シーガル、ロングスリーブスプリング、スプリングの組み合わせを実現できることに加えて、動きのあるマリンスポーツでも使用中に外れにくく、着脱箇所からの水の流動的な侵入を実用的に抑止できる。
また、本体部と腕先部パーツあるいは脚先部パーツのウェットスーツの生地の厚みを揃えることもできれば、腕先部パーツあるいは脚先部パーツの厚みを薄くした部材を組み合わせて使い分けることもできるので、典型的な4パターンよりもバリエーションを増やすことも可能となる。
また、本体部のサイズと腕先部パーツあるいは脚先部パーツのサイズの組み合わせを変更することもできるので、胴周りのサイズに比して腕が標準より長い場合や短い場合、脚の長さが長い場合や短い場合といった、サイズの異なる部材と組み合わせることもできる。そこで、一般的なSMLといったサイズでは対応できない体格の者に対しても対応できるなど、サイズの組み合わせを変えることでさらに形状パターンのバリエーションを多様化することができる。
さて、本発明のウェットスーツでの本体部と腕先部パーツや脚先部パーツの取り付け箇所は、本体部の接合部の内筒の上に、腕先部パーツの基端部や脚先部パーツの基端部を重ね合わせることで内筒のスキン層と基端部のスキン層同士を密着させ、基端部の上に接合部の外カバーを被せ、基端部の外周の面ファスナ部材は本体部の接合部の外カバーの内周の面ファスナー部材と密着係止されるものとなっている。そこで、本発明の手段によると、スキン層同士が密着することで水分の流動的な侵入が抑制される。また、密着したスキン層同士の摩擦力と、腕先部パーツや脚先部パーツは本体部接合部の外カバーと面ファスナーで係止されることの双方が寄与して、動きのあるマリンスポーツでの使用中も外れにくいものとなる。また、面ファスナーを用いていることから、腕先部パーツあるいは脚先部パーツを着脱したいときには、面ファスナーの操作で容易に脱着作業を進めることができる。
本発明において、合成ゴムのスキン層の表面に平行な溝を多数設けておくと、スキン層同士の密着を維持したままに、溝がゴムの伸縮の歪みを吸収するので、本体部接合部と腕先部パーツあるいは脚先部パーツの基端部の密着箇所からの水の流動的な侵入をよりしっかりと阻止することができるものとなる。そこで、動きのあるマリンスポーツでの使用でも密着が保持されるので実用的に抜け、外れが起こりにくいものとなる。平行な条溝は、手足の長さ方向を横断する向きと平行な向きであれば、ゴムが手足の長さ方向への伸縮に対して追従しやすいものとなるので、よりズレにくく外れにくいものとなる。
本発明において、本体部接合部と腕先部パーツあるいは脚先部パーツの基端部の密着箇所の、合成ゴムのスキン層の表面形状をコルゲート状としておくと、対向するスキン層の斜面が密着しながら噛み合うため、水の流動的な侵入が阻止されるとともに、腕先部パーツや脚先部パーツが抜けにくいものとなる。コルゲートの山と谷のパターンが手足の長さ方向に沿って繰り返されていると、手足の長さ方向を横断するように山や谷が順番に繰り返されて斜面が密着して噛み合うこととなるので、腕先部パーツや脚先部パーツが、よりズレたり外れたりしにくくなる。
本体部の接合部の内筒の上に腕先部パーツや脚先部パーツが重ね合わされ、その上に外カバーが被されているところ、さらに本体部の接合部の筒状の外カバーの一部に切り欠きが設けられていると、着脱時に外カバーを容易に折り返しやすくなり、より簡便に着脱作業できるものとなる。また、切り欠きがあれば着脱が容易となるので、一人で着脱することも十分にできるものとなる。
本発明において、ウェットスーツの生地に面ファスナーのテープ状部材を埋設させることで、フックやパイルのループの表面が、ウェットスーツの生地の高さになっていると、ウェットスーツの生地の上に面ファスナーのテープ材を取り付ける場合と比して、面ファスナーの厚みだけ嵩張ることがないので、隙間が減り、シールド性により支障がないものとなる。また、外カバーの周囲が浮きにくいので、面ファスナーも外れにくく、水が浸入して外れやすくなることも避けることができる。
本発明のウェットスーツの一例である。(a)はフルスーツの状態を示す図である。(b)は、本体部の接合部と、取り付け前の腕先部パーツを示す図である。(c)は本体部接合部の外カバーの切り欠き部を示した図である。 本発明を用いたウェットスーツ本体部に腕先部パーツや脚先部パーツを着脱して形成しうるパターンを示した図である。(a)はフルスーツ、(b)はシーガル、(c)はロングスリーブスプリング、(d)はスプリングである。 (a)は本体部の上腕部の端部もしくは上腿部の端部の、接合部である。(b)はコルゲート状の表層を備えたゴム部材の拡大図である。(c)は基端部のゴム部材と接合部のゴム部材とが重なり合って噛み合わさる様子を示した模式図である。 (a)は本体部の接合部の外カバーに面ファスナー部材が埋設されて貼付テープで固定されている様子を示した図である。(b)は(a)の外カバーの内面を上に向けて面ファスナー部材(フック部)がウェットスーツ生地に埋設されている様子を示した模式図である。(c)は本体部の接合部の外カバーに埋設された面ファスナー部材と、基端部に埋設された面ファスナー部材とが密着係止される様子を示した説明図である。 ウェットスーツ生地の表面のスキン層をコルゲート状(断面視でジグザグ形状)に仕上げる手順の一例として、加熱発泡中に上方から金型でプレス加工して表層のスキン層をジグザグ形状に形成する様子を示した模式図である。 左に図示する本体部接合部の外カバーと内筒状のゴム部材との間に、右に図示する腕先部パーツの基端部が挿し入れられて組み合わさることを示す説明図である。 (a)は本体部の上腕部の端部もしくは上腿部の端部の、接合部である。(b)はゴム部材のスキン層の表面がコルゲート状(断面視で波形状)となっている実施の形態の例である。(c)は波形状のゴム部材のスキン面が対向する様子であり、(d)は線接触して密着して噛み合う様子を示す。 (a)はゴム部材のスキン層の表面に条溝が形成されている実施の形態の例である。(b)および(c)はスキン層の面同士が密着する様子を示す。 従来から存在する代表的な4タイプのウェットスーツである。(a)はフルスーツ、(b)はシーガル、(c)はロングスリーブスプリング、(d)はスプリングである。
本発明の実施の形態について、図面を適宜参照しつつ以下に説明する。
まず、具体的な実施態様の説明に先立って、本発明のウェットスーツに用いる生地や、各部位の概要について説明する。
(ウェットスーツの生地について)
本発明には、一般的なウェットスーツの生地が適用できる。ウェットスーツの生地は、一般的に、2~4mm厚のクロロプレンゴム製発泡スポンジシート材の外表面または内表面の一方もしくは双方の面にナイロン製のジャージ素材を貼り合わせた複合生地である。
ウェットスーツ生地におけるクロロプレンゴム製発泡スポンジシート材の表面に貼り合わせる繊維素材としては、一般的に耐久性が高いナイロン繊維のジャージ素材が用いられている。本発明はウェットスーツに用いるの生地に特に制限があるわけではないので、ジャージ素材にはナイロン繊維を好適に用いることができるほか、ポリプロピレン繊維やポリエステル繊維といった、ウェットスーツの表層に用いることができるジャージ素材であれば、いずれも適用することが可能である。なお、以下の実施の形態においては、ナイロン繊維を用いた一般的なジャージ素材を例に説明する。
(合成ゴムについて)
ウェットスーツに用いるゴムは、断熱性に鑑みて合成ゴムを用いる。一般的にはクロロプレンを配合した合成ゴムが好適である。クロロプレン合成ゴムの独立気泡のスポンジ状の発泡シート体は、伸び、引っ張り強さ、引き裂き強さが大きく、吸水しないものであることが望ましい。たとえばその代表的な配合は、質量%でクロロプレン(CR)45%、カーボンブラック10%、充填材10%、発泡剤10%、可塑剤15%、加硫促進剤、架橋剤等を少量配合したものである。これらの材料を混練し、押出し成型し、一次加硫、二次加硫を経て、必要に応じて所望の厚さにスライスするといった工程を順次経て、発泡ゴム製スポンジシート体を得ることができる。なお、合成ゴムの発泡層を独立気泡とすることにより、水を含むことなく断熱性(保温性)を確保することができる。
得られた発泡ゴム製スポンジシート体(たとえば2mm厚)の一方あるいは両面に接着剤を塗布してからその面上にジャージ素材を載せ置き、上ローラーあるいは上下のローラーでスポンジゴムとジャージ素材とを圧着して貼り合わせることで、ウェットスーツ生地を得る。これを所望の形状に裁断、縫製することでウェットスーツを得ることができる。
(合成ゴムのスキン層について)
本体部の接合部や腕先部パーツや脚先部パーツの基端部に用いる合成ゴムの部材は、表層部に非発泡のスキン層を備えたクロロプレンゴム製のシート材を用いる。表層の非発泡なスキン層は、たとえば、クロロプレンゴムの製造時に発泡と加硫のタイミングを調整することで得ることができる。接合部や基端部に用いる合成ゴムの厚みは1~2mm程度であり、表面をスキン層とし、裏面にはジャージ素材が貼付されている。なお、合成ゴムの裏面側の層は、発泡層であってもよい。
(表層の条溝について)
本体部の接合部や腕先部パーツや脚先部パーツの基端部に用いる合成ゴムのスキン層の表層に条溝を平行して設ける場合は、たとえば溝幅1~2mm、溝の深さ0.2~0.7mm程度の条溝を、離間距離2~10mmの間隔で形成するものとする。たとえば、溝幅1mm、深さ0.5mmの条溝を、5mm毎に等間隔で形成する。条溝は、型押しや穿設でスキン層表面に形成できる。
図8に条溝のあるゴム部材を図示して示す。スキン層の表面に平行な条溝が複数本離間して配されていると、接合部と基端部の摩擦力の高い平滑なスキン層の表面が互いに密着した状態を保持しつつ、条溝部が伸縮することができるので、密着した状態を保持しつつも、スポーツの動きによる伸縮に適宜に追従することができるので、取り付けられた腕先部パーツや脚先部パーツがズレたり、脱落したりしにくくなっている。
(摩擦係数試験)
条溝のついた平板のゴム部材の平滑なスキン面同士を密着させた場合(A)と、条溝なしのゴム部材の平板の平滑なスキン面同士を密着させた場合(B)について、静摩擦係数および動摩擦係数を試験した。試験は、JIS(日本産業規格)K7125を準用し、引張速度:10cm/min、摩擦子 面積:40cm2、質量:200gf、相手方向:同一資料(表面、たて方向)、試験室温湿度:20℃、65%RHといった条件で実施した(一般財団法人カケンセストセンターにて実施)。
[試験結果]
(A)条溝あり、静摩擦係数:1.40、動摩擦係数:1.41
(B)条溝なし、静摩擦係数:1.23、動摩擦係数:1.24
試験の結果、図8に示すような条溝のあるスキン層の面同士を密着させた場合のほうが、条溝なしの平板のスキン層の平滑面同士を密着させた場合に比して、静摩擦係数、動摩擦係数のいずれも数値が高く、摩擦力が高く密着性に優れていることが確認された。条溝があるとゴム部材の伸縮が吸収される緩衝作用が働くこととなるので、スキン面同士の密着状態をより適切に保つことができるためと考えられる。
そこで、スキン層の表面に平行に条溝を設けた図8の態様を用いると、腕先部パーツや脚先部パーツがより抜け落ちにくく、よりずれにくいものとなるので、サーフィンのように海水中に身を投げ出すような激しいスポーツに用いても、腕先部パーツや脚先部パーツが外れてしまうことがなく、着脱できる仕様であることを気にかけずともよくなるので、競技に集中することができる。
(コルゲート状の表層について)
本体部の接合部や腕先部パーツや脚先部パーツの基端部に用いる合成ゴムのスキン層の表層本体部の接合部や腕先部パーツや脚先部パーツの基端部に用いる合成ゴムのスキン層の表層をコルゲート状にする場合は、表層部を、1~2mm間隔で山と谷をジグザグに繰り返す刃物でカットすることで得ることができる。また、ウェットスーツ生地の表層を図5に示すように加熱プレスで仕上げることもできる。また、スキン層の表面を型押しでコルゲート状(図3のように山と谷が交互に繰り返されるジグザグ形状や、図7に示すように波形が繰り返された形状の双方を本発明ではコルゲート状という。)に形成することもできる。なお、対向する斜面同士が密着して噛み合うものであれば、山の左右の斜度が共通である必然性はなく、左右で斜度が異なるジグザグ形状を用いることもできる。波形のカーブであれば、カーブの面同士が線接触して密着する。接合部外周のジグザグの斜面と、基端部内周のジグザグの斜面とが噛み合うことで、水密にシールドすると同時に、取り付けられた腕先部パーツや脚先部パーツがズレたり、脱落しにくくなっている。
(面ファスナーについて)
次に、本体部と腕先部パーツもしくは脚先部パーツとの接続に用いる面ファスナーについて説明する。面ファスナー(hook and loop fastener)は、ループ状の突起が密に植わったパイル面の面ファスナー部材と、細かなかぎ状の突起が密に植わったフック面の面ファスナー部材とが対となり、ループにフックを押圧して密着させて絡み合わせることで係止し、互いを引きはがすことで接合を解くことができる、着脱自在としたテープ状の部材を用いた係止具である。
本発明では、外カバーの内面にたとえば4~6ヶ所、テープ状の面ファスナー部材(フック部)を配置する。面ファスナーの係止力は、個数や面積で変わるので、図4では、面ファスナーを4ヶ所を90度毎に配置しているが、さらに動きが激しい競技用であれば、60度毎に6ヶ所配置するなどする。他方、基端部の外周面の一部に、対向する位置にも面ファスナー部材(ループ部)を配する。基端部側にも接合部の外カバーと同様に4~6ヶ所面ファスナー部材を配してもよいし、基端部の外周面にループ状のパイル素材を一周させておくこととしてもよい。
面ファスナー部材のフック面のテープ部材は、本体部接合部の外カバーの内周に埋設する。図4では、外カバーのウェットスーツの生地に穴を開口して、そこにフック面を内周に向けてテープ部材を埋設し、外カバーの生地の外表面から開口の上にテープを貼付してテープ部材の裏面を貼付している。また図4では、基端部のゴム部材の一部に穴を開口し、開口部にループ状の面を外周に向けてテープ部材を埋設し、ゴム部材の内周側からテープを貼ってテープ部材の裏面を貼付している。ループ状の面およびフック面の高さは、周辺の生地の高さと略同じ程度の高さとする。略同じ高さとは、ループ面とフック面が重なりあって密着しうる程度の露出高さを含むものである。テープ部材の双方の厚みが隙間とならないので、取り付けられた腕先部パーツや脚先部パーツに水が勢いよく浸入することを回避できるため、腕先部パーツや脚先部パーツが外れにくくなる。
[実施例1]
図2は、本発明を用いたウェットスーツ本体部(2)に腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)を着脱して形成しうるパターンを示した図であり、(a)はフルスーツ、(b)はシーガル、(c)はロングスリーブスプリング、(d)はスプリングである。以下の説明では、上下一体型のワンピースタイプの本体部を例に説明する。
そして、本発明のウェットスーツ(1)の本体部(2)は、図2(d)に示すスプリングのように短(上腕部(6))袖短ズボン(上腿部(7))と胴体部(5)とからなっている。この短袖の上腕部(6)や短ズボンの上腿部(7)の端部(8)に、腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)が着脱自在に面ファスナーで係止される構造となっている。
なお、本体部(2)は、ワンピースタイプ以外に、ウエストのあたりで上下に分かれたツーピースタイプであってもよい。本体部がツーピースタイプの場合は、上半身とパンツ部に分かれ、ウエストで重ね合わせることとなる。このウエスト部の上下の重ね合う箇所には、上下のパーツそれぞれにスキン層のゴム面を設け、スキン面同士を密着させて重ね合わせることが好ましい。スキン層の表面には、さらに、胴周りと平行な複数本の条溝を配したものとし、条溝のあるスキン層同士を密着して重ね合わせるものとすると、摩擦が高いものとなるので、密着性を保持しやすく、ずれにくいので、動きに追従しても水が浸入しにくくなるので、より好ましいものとなる。
さて、実施例1の本体部(2)は厚さ4mmのクロロプレンゴム製発泡スポンジシート材のゴム部材の両面に、ナイロン繊維の1mm厚のジャージ素材の伸縮性の編地が貼り合わされた複合素材を胴体の形状に裁断して縫製したものである。着用者の体格に応じて、S、M、L、LLといったサイズを用意する。さらに、本体部のクロロプレン製発泡スポンジシートの厚みを薄くした本体部を用意して選択可能としてもよい。
図6に示すように、本体部(2)の上腕部(6)の端部(8)や上腿部(7)の端部(8)には、それぞれ接合部(9)のパーツが逢着されている。接合部のパーツは、外カバー(15)と内筒(10)である。外カバー(15)は、本体部(2)より厚みが薄い1.5mm厚の発泡スポンジシート材の上下にジャージ素材が貼り合わされた複合素材である。内筒(10)は、外周面の表層をスキン層(13)としたゴム部材の裏面(内周面)にジャージ素材を貼り合わせたものである。
図1、図4に示すように、外カバー(15)には、面ファスナー部材(16)が埋設されている。外カバー(15)の一部が1cm×2cmの大きさで4ヶ所くり貫かれており、その孔には、面ファスナー部材(16)のテープ部材をフック面を外カバーの内周面に向けて埋設され、テープ部材の裏面とジャージ素材とは、粘着テープで貼付されて固定されている。
腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)は、S、M、L、LLなどのサイズが用意されている。これらの生地のクロロプレンゴム製発泡スポンジシート部材の厚みは、本体部(2)と同じものの他に、厚みの薄いものを用意して選択可能としてもよい。本体部(2)のサイズと、腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)のサイズは1サイズ程度前後しても、接合が可能であるので、腕や脚の長さが標準より長い人の場合は、腕や脚のパーツ(3,4)を1サイズ大きいものを選択するなどして組み合わせることができるので、バリエーションのパターンが多く、体格により見合ったパターンを簡易に選択することができる。また、場面に応じて腕や脚先の着脱に加えて厚みも選択して使い分けすることができるので、4パターンではなく、サイズ違い、厚みを加えた複雑なパターンに対応しうる。
図1及び図6に示すように、腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)のウェットスーツ生地の基端部(17)には、外周面をジャージ素材、内周面(18)をスキン層(19)のクロロプレン製の合成ゴム(19)とした複合生地が逢着されている。内周面(18)のスキン層(19)の表面は、ジグザグな断面形状に形成されており、対向する接合部(9)の内筒(10)の外周面(11)のスキン層(13)のジグザグな断面形状の表面と噛み合うようになっている。
腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)の基端部(17)の先端の外周の一部には、外カバー(15)の面ファスナー部材(16)のフック面と密着係止するための、面ファスナー部材(22)が埋設され、基端部(17)の先端外周にループ面が配されている。埋設された面ファスナー部材(22)のテープ部材の裏面は、基端部(17)の内周側のジャージ生地と粘着テープで貼付され固定されている。
(着脱について)
図1(b)、図3および図6に示すように、本体部(2)の上腕部(6)の端部(8)および上腿部(7)の端部(8)に設けた接合部(9))の内筒(10)と外カバー(15)の間に、腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)の基端部(17)を挿し入れて、内筒(10)の外周面(11)のスキン層(13)と、基端部(17)の内周面(18)のスキン層(20)を密着させ、外カバー(15)に埋設した面ファスナー部材(16)のループ面と内筒(10)に埋設した面ファスナー部材(22)のパイル面を押圧するという面ファスナーによって着脱自在に係止している。
面ファスナーは、図4に示すように、接合部(9)の外カバー(15)に面ファスナー部材(16)を埋設し、面ファスナー部材(15)のフック面を外カバー(15)の内周面上に露出し、面ファスナー部材(15)のテープ部材の裏面は、外カバー(15)の外面のジャージ素材(18)側から貼り付けられた粘着テープ(27)で固定されている。また、基端部(17)の先に面ファスナー部材(22)を埋設し、面ファスナー部材(22)のテープ部材のパイル面は基端部(17)の外周面上に露出し、面ファスナー部材(22)のテープ部材の裏面は、基端部(17)の内面のジャージ素材(18)側から貼り付けられた粘着テープ(27)で固定されている。
(スキン層の形状について)
本体部(2)の接合部(9)の内筒(10)の外周面(11)のゴム部材のスキン層(13)と、これに被さる腕先部パーツ(3)や脚先部パーツ(4)の基端部(17)の内周面(18)のゴム部材のスキン層(20)は、実施例1では断面がジグザクなコルゲート状の表面形状(24)をしており、斜面が密着するものである。
このジグザグなスキン層はたとえば0.7~1.5mm厚程度であり、スキン層の内部のクロロプレンゴムの発泡層は1~1.2mm厚程度であり、クロロプレンゴムの裏面に貼り合わされているジャージ―素材は0.7~1.5mm厚である。対向する斜面同士が向き合って面接触してシールドし、山同士が接触することでズレにくいものとなっているので、腕先部パーツなどが動きによって抜け落ちたりズレたりしにくいものとなっている。
スキン層は、他の実施例として、図7に示すように、コルゲート形状の断面が波形曲線状のであってもよい。この場合は、波の曲線の一部が、対向する波の曲線の一部と接触すし、線接触しながらシールドする。波の形状は弾性変形する余裕があるので、変形によって応力を吸収しつつ、線接触を維持することができることとなる。そこで、動きに追従しやすくずれにくいものとなっている。
また、スキン層の他の実施例としては、平滑な面同士が密着しあうものであってもよい。発泡スポンジシート面同士に比して、平滑なスキン面同士は互いに密着しあうものとなるので、シールド性が高くズレにくい。そこで、あえて基端部と接合部の内筒の合成ゴム部材では、スキン層を表面に露出させて密着しうるものとしている。ウェットスーツに用いるクロロプレンゴム製の発泡スポンジシートは、厚みのあるスポンジシートを2mm厚や4mm厚で平板状にカットして使用する場合には、スキン層が存在しないシートとなるが、この接合部や基端部に用いる部材は、スキン層を表層に設けたものを用いている。
平滑なスキン層の表面に、さらに図8(a)に示すように、複数本の平行な条溝を配することとしてもよい。この条溝は、たとえば、接続方向を横断するように配するものとする。溝幅は1mm弱、深さは0.2~0.5mm程度、溝同士の平行距離は、たとえば2~3mmである。
使用に際しては、接合箇所では、スキン層の平滑面同士が図8(b)もしくは(c)に示すように対向するスキン層が密着しあう。一方で、条溝がゴムの伸縮を吸収しうるので、動きのあるスポーツでの使用でもスキン面の密着を保持しやすくなる。条溝つきのスキン層は、密着する面積が条溝なしの場合に比して減ることとなるにもかかわらず、摩擦係数が大きいものとなる。そこで、密着するとズレにくく、腕先部パーツ等が抜けにくいものとなる。
1 ウェットスーツ
2 本体部
3 腕先部パーツ
4 脚先部パーツ
5 胴体部
6 上腕部
7 上腿部
8 端部
9 接合部
10 内筒
11 外周面
12 合成ゴム
13 スキン層
14 発泡層
15 外カバー
16 面ファスナー部材
17 基端部
18 内周面
19 合成ゴム
20 スキン層
21 発泡層
22 面ファスナー部材
23 条溝
24 コルゲート状の表面
25 切り欠き
26 埋設部
27 ジャージー素材
28 貼付テープ

Claims (5)

  1. 本体部に腕先部パーツや脚先部パーツが着脱自在なウェットスーツであって、
    本体部は、胴体部と上腕部、上腿部からなり、
    上腕部の端部および上腿部の端部には、
    生地の外周面に表面がスキン層の合成ゴムを備えた内筒と、
    筒状の外カバーからなる接合部を備え
    外カバーの内面には面ファスナー部材があり、
    腕先部パーツには、上腕部の接合部と着脱自在な基端部を備え、
    基端部の内周面には表面がスキン層の合成ゴムがあり、
    基端部の外周面には本体部の外カバーの内面に設けられた面ファスナー部材と対向する面ファスナー部材があり、
    脚先部パーツには、上腿部の接合部と着脱自在な基端部を備え、
    基端部の内周面には表面がスキン層の合成ゴムがあり、
    基端部の外周面には本体部の外カバーの内面に設けられた面ファスナー部材と対向する面ファスナー部材があり、
    本体部の接合部の内筒と外カバーの間に腕先部パーツや脚先部パーツの基端部を挿し入れ、
    接合部の外周面のスキン層と基端部の内周面のスキン層を当接させ、基端部外周の面ファスナー部材と、基端部を被覆する外カバーの内面の面ファスナー部材で係止することで、腕先部パーツや脚先部パーツを本体部へ着脱自在に取り付けることのできる、
    本体部に腕先部パーツや脚先部パーツが着脱自在なウェットスーツ。
  2. 本体部の接合部の内筒の外周面のスキン層および腕先部パーツや脚先部パーツの基端部の内周面に設けられたスキン層には、スキン層の表面に複数本の平行な条溝が配されていることを特徴とする、請求項1に記載のウェットスーツ。
  3. 本体部の接合部の内筒の外周面のスキン層および腕先部パーツや脚先部パーツの基端部の内周面に設けられたスキン層は、その表面がコルゲート状であることを特徴とする、請求項1に記載のウェットスーツ。
  4. 本体部の接合部の筒状の外カバーの一部に切り欠きが設けられていること、を特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のウェットスーツ。
  5. 面ファスナー部材はウェットスーツの生地の一部に埋設され、面ファスナーの係止部がウェットスーツの生地表面と略面一の高さに露出していること、を特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のウェットスーツ。
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