JP2022063164A - 貨幣処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】精査処理を短時間で行える貨幣処理装置を提供する。【解決手段】紙幣処理装置1は、小束紙幣Wをそれぞれ収納可能な複数の収納カセット24~27と、小束紙幣Wを一時的に集積可能な集積カセット28と、収納カセット24~27と集積カセット28との間で小束紙幣Wを搬送可能な搬送部23と、搬送部23によって搬送されている小束紙幣Wを識別する識別部29と、収納カセット24~27部に収納されている小束紙幣Wの束数を記憶する記憶センサ32と、収納カセット24~27毎に小束紙幣Wの束数と搬送部23の搬送距離との積に基づく予想処理時間を算出し、予想処理時間に基づいて複数の収納カセット24~27に対して精査処理を行う順序を決定する制御部31と、を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、貨幣処理装置に関するものである。
貨幣処理機には、バラ紙幣処理機、バラ硬貨処理機の他に、バラ紙幣を結束し又はバラ硬貨を包装し、束化貨幣として処理可能な貨幣処理機が存在する。これらの貨幣処理機では、金種別に収納されたバラ貨幣又は束化貨幣の収納量を理論値と比較する、いわゆる精査処理を行うことがある。
例えば、特許文献1に記載された貨幣処理機は、4つの小束金庫にそれぞれ収容されている小束紙幣に対して精査処理を行う場合、一金種目の小束紙幣を昇降部に移動させ、二~四金種目以降の小束紙幣を直前の精査処理で空になった小束金庫に移動させ、最後に、一金種目の小束紙幣を昇降部から直前の精査処理で空になった小束金庫に移動させることにより、精査処理における小束紙幣の移動回数を減少させている。
特許第6183143号公報
しかしながら、特許文献1に開示された紙幣処理機では、4つの小束金庫の配列順にしたがって精査処理を行うため、束化紙幣の収納量によっては束化紙幣の移動に過度な時間を要するという問題があった。
そこで、精査処理を短時間で行うために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る貨幣処理装置は、貨幣をそれぞれ収納可能な複数の収納部と、前記貨幣を一時的に集積可能な集積部と、前記収納部と集積部との間で前記貨幣を搬送可能な搬送部と、前記搬送部によって搬送されている前記貨幣を識別する識別部と、前記収納部に収納されている前記貨幣の数量を記憶する数量記憶部と、前記収納部毎に前記貨幣の数量と前記搬送部の搬送距離との積に基づく予想処理時間を算出し、前記予想処理時間に基づいて前記複数の収納部に対して精査処理を行う順序を決定する制御部と、を備えている。
この構成によれば、収納部内に収容された貨幣の数量及び精査処理に要する貨幣の搬送距離に基づいて算出された予想処理時間から精査処理を行う順序を決定するため、精査処理を短時間で行うことができる。
また、本発明に係る貨幣処理装置は、前記複数の収納部のうち最初に精査処理を行う収納部内の貨幣は、前記集積部に搬送されることが好ましい。
この構成によれば、貨幣が収納部から集積部に搬送されることにより、貨幣を搬送するために空の収納部を予め用意する必要がないため、装置サイズを小型化することができる。
また、本発明に係る貨幣処理装置は、前記複数の収納部のうち2番目以降に精査処理を行う収納部内の貨幣は、直前の精査処理で空となった前記収納部に搬送されることが好ましい。
この構成によれば、貨幣が収納部から直前の精査処理で空となった収納部に搬送されることにより、貨幣を搬送するために空の収納部を予め用意する必要がないため、装置サイズを小型化することができる。
また、本発明に係る貨幣処理装置は、全ての収納部に対して精査処理を行った後に、前記集積部内の貨幣は、直前の精査処理で空となった前記収納部に搬送されることが好ましい。
この構成によれば、貨幣が集積部から直前の精査処理で空となった収納部に搬送されることにより、貨幣を搬送するために空の収納部を予め用意する必要がないため、装置サイズを小型化することができる。
また、本発明に係る貨幣処理装置は、前記集積部は、機体に対して着脱自在に構成されていることが好ましい。
この構成によれば、貨幣を装填したり、回収したりすることができる。
また、本発明に係る貨幣処理装置は、前記貨幣を入出金可能な取引部をさらに備え、前記集積部は、前記取引部と識別部との間に設けられ、前記取引部から投入された前記貨幣を一時的に集積し、前記収納部から前記取引部に出金される前記貨幣を一時的に集積することが好ましい。
この構成によれば、集積部が、取引部から投入された貨幣を一時的に集積し、または、取引部からの出金に備えて、収納部から出金された貨幣を一時的に集積するので、取引部を介した貨幣の入出金を行うことができる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る貨幣処理装置は、貨幣をそれぞれ収納可能な複数の収納部と、前記貨幣を一時的に集積可能な集積部と、前記収納部と集積部との間で前記貨幣を搬送可能な搬送部と、前記搬送部によって搬送されている前記貨幣を識別する識別部と、前記収納部に収納されている前記貨幣の数量を記憶する数量記憶部と、精査処理指示を受けた場合に、前記収納部毎に記憶された前記貨幣の数量に基づいて精査処理時間を予測するシミュレーション処理を行い、前記シミュレーション処理の結果に基づいて前記複数の収納部に対して精査処理を行う順序を決定する制御部と、を備えている。
この構成によれば、各収納部内に収容された貨幣の数量に基づいて算出された予想処理時間から精査処理を行う順序を決定するため、精査処理を短時間で行うことができる。
本発明は、精査処理を短時間で行うことができる。
本発明に係る貨幣処理装置の一実施形態である紙幣処理装置の構成を示す模式図である。 本発明に係る束紙幣処理部を示す縦断面図である。 小束紙幣を移載する場合の各種搬送距離を示す模式図である。 精査処理の際に小束紙幣を移載する順序の一例を示す模式図である。 搬送部の搬送経路を環状に設定した場合の各種搬送距離を示す模式図である。 搬送部の搬送経路を環状に設定した場合に、精査処理の際に小束紙幣を移載する順序の一例を示す模式図である。
本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置1について図面に基づいて説明する。なお、以下では、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
〈紙幣処理装置の構造〉
本発明の一実施形態に係る紙幣処理装置1を図面に基づいて説明する。
紙幣処理装置1は、図1に示すように、その機体2が略直方体形状をなしており、図1中の紙面右側が、入金されたバラ紙幣を収納し、収納したバラ紙幣を必要に応じて出金させるバラ紙幣処理部10であり、図1中の紙面左側が、バラ紙幣を所定枚数(100枚)で結束して小束紙幣として収納し、収納した小束紙幣を必要に応じて出金させる束紙幣処理部20である。なお、機体2の上部には、バラ紙幣処理部10及び束紙幣処理部20の操作に用いられる、液晶画面等の表示部3及び操作入力がなされる操作部4が設けられている。
バラ紙幣処理部10は、機体2の前面に、バラ紙幣が積層状態で投入される入金口11が設けられており、この入金口11の上側に機体2内からバラ紙幣が繰り出される図示しないバラ紙幣出金口が設けられ、入金口11の下側に機体2内からリジェクト紙幣が繰り出されるリジェクト口12が設けられている。
入金口11には、入金口11に投入されたバラ紙幣を一枚ずつ分離して機体2内に取り込み機体後方に向けて搬送する搬送路が接続されており、この搬送路には、入金されたバラ紙幣の金種、真偽、正損、表裏方向および搬送異常の有無の識別と計数とを行う入金識別部が設けられている。なお、バラ紙幣は、長手方向を機体左右方向に沿わせた姿勢で入金口11に投入されるとともに、常にこの姿勢を維持した状態で機体2内で移動する。
バラ紙幣処理部10は、入金口11に投入されたバラ紙幣を機体2内に収納する場合には、入金口11に投入され搬送路で機体2内に取り込まれたバラ紙幣は、まず入金識別部で識別されることになる。そして、入金識別部で真紙幣かつ正紙幣かつ正常搬送の紙幣と識別され所定の表裏方向に向いていないと判別されたバラ紙幣は表裏が反転されて表裏が取り揃えられる。また、入金識別部で真紙幣かつ正紙幣かつ正常搬送の紙幣と識別された紙幣以外のバラ紙幣は、リジェクト口12に返却される。
バラ紙幣を結束して小束紙幣とする結束処理時には、バラ紙幣収納部から紙幣を繰り出すことになり、繰り出された紙幣は、まず、バラ紙幣の金種、真偽、正損および搬送異常の有無の識別と計数とを行う図示しない出金判別部で判別されることになる。そして、出金判別部で真紙幣かつ正紙幣かつ正常搬送の出金可能紙幣と判別されたバラ紙幣は、集積部13、14のいずれか一方に送られて集積部13、14のいずれか一方で所定枚数ずつ位置を合わせて集積される。また、出金判別部で真紙幣かつ正紙幣かつ正常搬送の紙幣と識別された紙幣以外のバラ紙幣は図示しない出金リジェクトボックスに収納される。
集積部13、14において所定枚数集積されたバラ紙幣からなる集積紙幣は、集積状態のまま受け取って束紙幣処理部20に移送される。
図2に示すように、束紙幣処理部20は、結束部21と、束受渡部22と、搬送部23と、を備えている。
結束部21は、所定の結束位置まで移送された集積紙幣を受け取って結束テープを巻き回して結束テープで結束する結束処理を行って小束紙幣とする。
束受渡部22は、結束部21の機体前方側に設けられた垂直搬送路22a内を機体上下方向に移動可能であり、例えば、所謂パンタグラフによって上下に移動可能に構成されている。束受渡部22は、結束部21から機体前方側に押し出される小束紙幣を一束ずつ受け取り可能であるとともに、下方に搬送して搬送部23に受け渡し可能である。
搬送部23は、結束部21の下側に機体前後方向に延伸して設けられた水平搬送路23a内を水平移動可能に設けられている。搬送部23は、束受渡部22から小束紙幣Wを受け取って、受け取った小束紙幣Wを図示しないローラ等で挟持して前後に搬送する。
搬送部23の下側には、4つの収納カセット24~27と、集積カセット28と、が設けられている。なお、収納カセット及び集積カセットの設置数は、各種処理に必要な数を確保できれば変更可能である。
収納カセット24~27は、搬送部23の下側に機体前後方向に配列され、それぞれ同一の構成となっている。収納カセット24~27は、上方に開口部を有するとともに箱状に形成されており、搬送部23との間で小束紙幣Wを受け渡し可能であって、受け取った小束紙幣Wを長手方向を機体左右方向に沿わせた水平姿勢で上下方向に集積させて収納可能である。収納カセット24~27は、それぞれが所定の単一の小束紙幣Wを収納する単一金種収納用カセットとなっている。
なお、収納カセット24~27を機体2に対して着脱可能な着脱式とした場合、収納カセット24~27の開口部を閉塞可能なシャッタを設けて、収納カセット24~27を機体2に装着した際にこのシャッタが自動的に開き、収納カセット24~27を機体2から取り外した際にこのシャッタが自動的に閉じるようにするのが良い。
集積カセット28は、収納カセット24に対して機体前方向に配置され、搬送部23との間で小束紙幣Wを受け渡し可能であるとともに、受け取った小束紙幣Wを一時的に集積可能である。集積カセット28は、小束紙幣Wを機外から装填する装填処理時や機外に回収する回収処理時、さらには在り高を確定する自己精査処理時に用いられ、それ以外の状態では空とされる装填用カセットであるが、小束紙幣Wを収納する単一金種収納用カセットであっても構わない。また、集積カセット28は、機体2に対して着脱可能に設けられても構わない。
収納カセット24~27及び集積カセット28内に収納された小束紙幣Wは、図示しない束載置板に支持されている。束載置板は、水平状態を維持しながら上下に昇降可能に構成されている。収納カセット24~27及び集積カセット28は、搬送部23から受け渡される小束紙幣Wを束載置板上に直接または既に収納されていた小束紙幣Wを介して収納させる。また、束載置板は、搬送部23の直下に相当する高さ位置まで、その上面が位置するように上昇可能である。これにより、束載置板上に収納されていた最後の一束までも、搬送部23に受け渡すことができる。
収納カセット24~27及び集積カセット28は、高さを合わせて機体前後方向に直線状に配列されており、搬送部23は、小束紙幣Wを収納カセット24~27又は集積カセット28の中から選択されたいずれか一つに受け渡して収納させることが可能であるとともに、収納カセット24~27又は集積カセット28の中から選択されたいずれか一つから小束紙幣Wを収納された最上のものから一束ずつ受け取り可能となっている。すなわち、搬送部23は、収納カセット24~27又は集積カセット28への受け渡しが可能であるとともに、収納カセット24~27又は集積カセット28からの受け取りが可能であり、さらに収納カセット24~27の間でも小束紙幣Wの移載が可能となっている。
収納カセット24と集積カセット28との間には、識別部29が設けられている。識別部29は、搬送部23で搬送中の小束紙幣Wの表面パターンを検出し、その金種等を判別する。
さらに、束紙幣処理部20は、機体前面2aの上部に設けられた入出金口30を備えている。入出金口30は、小束紙幣Wが投入されるとともに小束紙幣Wを排出する。入出金口30は、束受渡部22との間で小束紙幣Wを互いに受け渡す。
束紙幣処理部20の動作は、制御部31によって制御される。制御部31は、束紙幣処理部20を構成する構成要素をそれぞれ制御するものである。制御部31は、例えば、CPU、メモリ等により構成される。また、メモリには、少なくとも収納カセット24~27及び集積カセット28に収納されている小束紙幣Wの束数が、適宜更新記録される記憶部32が含まれる。
〈収納処理〉
小束紙幣Wの収納処理時には、束紙幣処理部20は、バラ紙幣処理部10から移送されたバラ紙幣を結束部21で結束した小束紙幣W、または入出金口30から投入された小束紙幣Wを収納カセット24~27に収容する。
具体的には、バラ紙幣処理部10の入金口11に投入されたバラ紙幣が、入金識別部の識別結果に基づいて集積部13、14に送られ、所定枚数集積されたところで束紙幣処理部20に移送される。結束部21は、集積されたバラ紙幣を結束して小束紙幣Wとする。
次に、制御部31は、結束部21の前方側の第1の受取・受渡位置まで束受渡部22を移動させて、結束部21は、第1の受取・受渡位置で待機している束受渡部22に向けて小束紙幣Wを押し出して受け渡す。
バラ紙幣処理部10経由で移送された小束紙幣Wまたは入出金口30から投入された小束紙幣Wを受け取った束受渡部22は、水平搬送路23aの前方側に位置する第2の受取・受渡位置まで降下する。
制御部31は、第2の受取・受渡位置の後方側に位置する第3の受取・受渡位置まで搬送部23を移動させて、束受渡部22は、第3の受取・受渡位置で待機している搬送部23に小束紙幣Wを受け渡す。
制御部31は、小束紙幣Wを載置した搬送部23を水平搬送路23a内の機体後方側に向けて移動させる。また、識別部29は、その上方を搬送部23が通過する際に、小束紙幣Wの表面パターンを検出して、その金種等を判別する。
制御部31は、識別部29の識別結果に基づいて、小束紙幣Wを収容すべき収納カセット24~27の上方まで搬送部23を移動させる。そして、搬送部23は、小束紙幣Wを収納カセット24~27に受け渡し、搬送部23から収納カセット24~27に受け渡された小束紙幣Wは、束載置板上に集積される。このようにして、小束紙幣Wが、収納カセット24~27に収納される。このように、識別部29の識別結果に基づいて、小束紙幣Wを収納カセット24~27の何れかに収納することで、収納カセット24~27内の小束紙幣Wの束数を記憶部32に加算して更新記憶する。
〈出金処理〉
小束紙幣Wの出金処理時には、束紙幣処理部20は、収納カセット24~27に収納された小束紙幣Wを入出金口30から排出する。
具体的には、操作部4に「出金処理」を行う旨の操作入力がなされると、制御部31が、入力された金種の小束紙幣Wを収納した収納カセット24~27の上方に搬送部23を移動させる。
次に、制御部31は、収納カセット24~27の束載置板を上昇させて収納カセット24~27に既に収納してあった小束紙幣Wを搬送部23に受け渡す。
次に、制御部31は、搬送部23を第3の受取・受渡位置まで水平移動させるとともに、束受渡部22を第2の受取・受渡位置まで移動させ、搬送部23が、第2の受取・受渡位置で待機している束受渡部22に小束紙幣Wを受け渡す。また、搬送部23が第3の受取・受渡位置まで水平移動する際に、小束紙幣Wが識別部29の上方を通過して、識別部29が小束紙幣Wの表面パターンを検出するため、その金種等を判別して再確認することができる。そして、識別部29の識別結果に基づいて、小束紙幣Wを排出した収納カセット24~27内の小束紙幣Wの束数を記憶部32に減算して更新記憶する。
次に、制御部31は、束受渡部22を第1の受取・受渡位置まで上昇させて、束受渡部22が、入出金口30に小束紙幣Wを受け渡す。制御部31は、小束紙幣Wが入出金口30に受け渡された後に、入出金口30のシャッタを開くことにより、小束紙幣Wを機外に排出させることができる。
〈精査処理〉
次に、各金種別の収納カセット24~27に収納されている小束紙幣Wの束数を確認する精査処理について説明する。なお、制御部31は、小束紙幣Wの収納処理又は出金処理における識別部29の識別結果に基づいて収納カセット24~27のそれぞれの金種別の束数を把握しているが、ジャム等の異常が生じると実際の金種別の束数と制御部31が把握している金種別束数とに相違を生じる可能性があるため、精査処理を適宜行う必要がある。
束紙幣処理部20は、収納カセット24~27に収容された小束紙幣Wを収納カセット24~27又は集積カセット28に全て移載させるとともに、搬送部23が小束紙幣Wを移載する際に識別部29が小束紙幣Wを識別することにより、収納カセット24~27に収容された小束紙幣Wの束数を確認する精査処理を行う。
具体的には、操作部4に「精査処理」を行う旨の操作入力がなされると、制御部31は、まず、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wの束数及び収納カセット24~27及び集積カセット28間の搬送距離に基づいて、収納カセット24~27毎に小束紙幣Wを移載する際に要する予想処理時間を算出する。
ここで、「予想処理時間」とは、何れも変数要素である、識別部29の識別結果によって記憶部32の加減算記憶した収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wの束数と収納カセット24~27及び集積カセット28相互間の水平距離との積から、固定値と言える搬送部23による搬送速度を除すことで求められるものであるが、説明の関係上省略した他の時間(例えば、小束紙幣Wの搬送に要するアイドリング時間や後述する移載の際の搬送部23による搬送方向の切り替え時間等)を含めても構わない。
予想処理時間について図3に基づいて詳しく説明する。以下の説明では、図3に示すように、集積カセット28と識別部29との水平距離をL1、識別部29と収納カセット24との水平距離をL2、識別部29と収納カセット25との水平距離をL3、識別部29と収納カセット26との水平距離をL4、識別部29と収納カセット27との水平距離をL5と称す。
例えば、収納カセット24、収納カセット25、収納カセット26及び収納カセット27をこの順で精査処理を行う場合の小束紙幣Wを移載する経路とは、以下の通りである。すなわち、図4(a)に示すように、最初に小束紙幣Wを収納カセット24から識別部29の上方を通って空の集積カセット28に一束ずつ移載させ、次に、図4(b)に示すように、収納カセット25から識別部29の上方を通って空の収納カセット24に小束紙幣Wを一束ずつ移載させ、次に、図4(c)に示すように、収納カセット26から識別部29の上方を通って空の収納カセット25に小束紙幣Wを一束ずつ移載させ、次に、図4(d)に示すように、収納カセット27から識別部29の上方を通って空の収納カセット26に小束紙幣Wを一束ずつ移載させ、最後に、図4(e)に示すように、集積カセット28から空きの収納カセット27に小束紙幣Wを一束ずつ移載させる。
具体的には、図4(a)に示すように、収納カセット24に収容された小束紙幣Wを集積カセット28に移載する場合には、制御部31が、搬送部23を収納カセット24の上方に待機させた後に、収納カセット24の束載置板に集積された最上段の小束紙幣Wが、搬送部23に受け渡される。
そして、搬送部23によって搬送される小束紙幣Wが識別部29の上方を通過する際に、識別部29が、小束紙幣Wの表面パターンを識別し、小束紙幣Wの金種を識別する。その後、搬送部23が集積カセット28の上方まで到達すると、小束紙幣Wが、搬送部23から集積カセット28に受け渡されて集積カセット28の束載置板に集積される。同様の手順で収容カセット24内の全ての小束紙幣Wを一束ずつ集積カセット28に移載する。
このような処理における予想処理時間t1は、収納カセット24に収容された小束紙幣Wの束数V1及び収納カセット24と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L2)の積に基づいて算出することができる。具体的には、搬送部23の搬送速度をSとすると、予想処理時間t1は、t1=V1×(L1+L2)/Sで算出できる。なお、搬送部23の搬送速度Sは一定であるため、予想処理時間t1に影響を与える変数要素としては、小束紙幣Wの束数V1及び収納カセット24と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L2)の積と言える。ここで、収納カセット24と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L2)自体は固定値であるが、後述するように、ある収納カセット24~27から、いずれの他の収納カセット24~27へ搬送することになるのかを決めるものであるので、変数要素と言える。
次に、図4(b)に示すように、収納カセット25に収容された小束紙幣Wを空の収納カセット24に移載する場合には、制御部31が、搬送部23を収納カセット25の上方に待機させた後に、収納カセット25の束載置板に集積された最上段の小束紙幣Wが、搬送部23に受け渡される。
そして、搬送部23が識別部29の上方を経由した後に収納カセット24の上方に搬送され、小束紙幣Wが識別部29の上方を通過する際に、識別部29が、小束紙幣Wの表面パターンを識別し、小束紙幣Wの金種を識別する。その後、搬送部23が収納カセット24の上方まで到達すると、小束紙幣Wが、搬送部23から収納カセット24に受け渡されて収納カセット24の束載置板に集積される。同様の手順で収容カセット25内の全ての小束紙幣Wを一束ずつ収納カセット25に移載する。
このような処理における予想処理時間t2は、収納カセット25に収容された小束紙幣Wの束数V2及び収納カセット24と収納カセット25との間の搬送距離(往路:L3、復路:L2)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t2は、t2=V2×(L3+L2)/Sである。
以下、同様にして、図4(c)に示すように、収容カセット26内に収容された小束紙幣Wを直前の精査処理で空になった収容カセット25に移載することで精査処理を行う。このような処理における予想処理時間t3は、収納カセット26に収容された小束紙幣Wの束数V3及び収納カセット25と収納カセット26との間の搬送距離(往路:L4、復路:L3)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t3は、t3=V3×(L4+L3)/Sである。
次に、図4(d)に示すように、収容カセット27内に収容された小束紙幣Wを直前の精査処理で空になった収容カセット26に移載することで精査処理を行う。このような処理における予想処理時間t4は、収納カセット27に収容された小束紙幣Wの束数V4及び収納カセット26と収納カセット27との間の搬送距離(往路:L5、復路:L4)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t4は、t4=V4×(L5+L4)/Sである。
最後に、図4(e)に示すように、集積カセット28内に収容された小束紙幣Wを直前の精査処理で空になった収容カセット27に移載する場合には、制御部31が、搬送部23を集積カセット28の上方に待機させた後に、集積カセット28の束載置板に集積された最上段の小束紙幣Wが、搬送部23に受け渡される。
そして、搬送部23が収納カセット27の上方まで到達すると、小束紙幣Wが、搬送部23から収納カセット27に受け渡されて収納カセット27の束載置板に集積される。同様の手順で集積カセット28内の全ての小束紙幣Wを一束ずつ収納カセット27に移載する。
なお、集積カセット28に収容された小束紙幣Wについても、一度精査処理を行っているとは言え、識別部29で表面パターンを再び識別して精査処理を行うのが好ましい。このような処理における予想処理時間t5は、集積カセット28に収容された小束紙幣Wの束数V1及び収納カセット27と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L5)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t5は、t5=V1×(L1+L5)/Sである。
このようにして、上述した順序で収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wについて精査処理を行う場合の「予想処理時間」とは、上述した予想処理時間t1~t5の総和となる。
そして、制御部31は、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wを搬送経路全ての組み合わせ24通りについて、予想処理時間をそれぞれ算出する。具体的には、最初に、4つの収納カセット24~27の何れか1つから空の集積カセット28に小束紙幣Wを移載するものであり、4通りの選択肢がある。二番目に、最初の移載によって空となった4つの収納カセット24~27の何れか1つに、残りの3つの収納カセット24~27のうちの1つの小束紙幣Wを移載するものであり、3通りの選択肢がある。以下同様にして、三番目には、2通りの選択肢となり、四番目は最後に残った1つとなり、最後に、最初に移載された集積カセット28から直前の移載で空となった収納カセット24~27のうちの1つへ移載するため、順列の組合せである4×3×2×1×1=24通りとなる。なお、24通りの予想処理時間の算出と言えども、記憶部32に記憶されている小束紙幣Wの束数V1~V4と、既知の搬送距離L1~L5及び固定値である搬送部23の搬送速度Sであるので、制御部31によって全24通りの予想処理時間を即座に算出可能である。そして、このような24通りの予想処理時間の算出処理は、一種のシミュレーション処理と言えるものである。
次に、制御部31は、24通りの予想処理時間に基づいて、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wについて精査処理を行う順序を決定する。精査処理の順序は、予想処理時間が最も短い組み合わせに決定するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
そして、決定した精査処理の順序にしたがって、制御部31は、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wに対して精査処理を行う。このようにして、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wの束数及び精査処理に要する小束紙幣Wの搬送距離を考慮することで、精査処理を短時間で行うことができる。
なお、収納カセット24~27内に収容された全ての金種の小束紙幣Wについて精査処理を行った後に、集積カセット28に収容された小束紙幣Wを空の収容カセット27に移載させる工程は省略しても構わない。その場合には、それ以降の各種処理では、集積カセット28を収容カセットとして用い、空の収容カセット27を集積カセットとして用いる。
また、搬送部23の搬送経路は、上述したような水平搬送路23a内を機体前後方向に直線状に小束紙幣Wを搬送するものに限定されず、例えば環状に形成されるものであっても構わない。この場合には、図5に示すように、搬送部23の搬送経路は、識別部29の近傍を通過するように設定される。
搬送部23の搬送経路が環状に設定された場合の精査処理における「予想処理時間」について、図面に基づいて詳しく説明する。以下の説明では、小束紙幣Wは識別部29の下方を通過するように搬送されると仮定し、集積カセット28と識別部29との距離をL10、識別部29と収納カセット24との距離をL2、識別部29と収納カセット25との距離をL3、識別部29と収納カセット26との距離をL4、識別部29と収納カセット27との距離をL5と称す。また、小束紙幣Wが識別部29の下方を通過しない搬送部23の搬送経路における、集積カセット28と収納カセット24との距離をL6、同搬送経路における集積カセット28と収納カセット25との距離をL7、同搬送経路における集積カセット28と収納カセット26との距離をL8と称す。
例えば、収納カセット24、収納カセット25、収納カセット26及び収納カセット27をこの順で精査処理を行う場合の小束紙幣Wを移載する経路とは、以下の通りである。すなわち、図6(a)に示すように、最初に小束紙幣Wを収納カセット24から識別部29の下方を通って集積カセット28に一束ずつ移載させ、次に、図6(b)に示すように、収納カセット25から識別部29の下方を通って空の収納カセット24に小束紙幣Wを一束ずつ移載させ、次に、図6(c)に示すように、収納カセット26から識別部29の下方を通って空の収納カセット25に小束紙幣Wを一束ずつ移載させ、次に、図6(d)に示すように、収納カセット27から識別部29の下方を通って空の収納カセット26に小束紙幣Wを一束ずつ移載させ、最後に、図6(e)に示すように、集積カセット28から空きの収納カセット27に小束紙幣Wを一束ずつ移載させる。
具体的には、図6(a)に示すように、収納カセット24に収容された小束紙幣Wを集積カセット28に移載する場合には、制御部31が、搬送部23を収納カセット24の上方に待機させた後に、収納カセット24の束載置板に集積された最上段の小束紙幣Wが、搬送部23に受け渡される。
そして、搬送部23によって搬送される小束紙幣Wが識別部29の下方を通過する際に、識別部29が、小束紙幣Wの表面パターンを識別し、小束紙幣Wの金種を識別する。その後、搬送部23が集積カセット28の上方まで到達すると、小束紙幣Wが、搬送部23から集積カセット28に受け渡されて集積カセット28の束載置板に集積される。同様の手順で収容カセット24内の全ての小束紙幣Wを一束ずつ集積カセット28に移載する。
このような処理における予想処理時間t1は、収納カセット24に収容された小束紙幣Wの束数V1及び収納カセット24と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L2)の積から算出することができる。具体的には、搬送部23の搬送速度をSとすると、予想処理時間t1は、t1=V1×(L1+L2)/Sで算出できる。なお、搬送部23の搬送速度Sは一定であるため、予想処理時間t1に影響を与える変数要素としては、小束紙幣Wの束数V1及び収納カセット24と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L2)の積と言える。ここで、収納カセット24と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L2)自体は固定値であるが、後述するように、ある収納カセット24~27から、いずれの他の収納カセット24~27へ搬送することになるのかを決めるものであるので、変数要素と言える。
次に、図6(b)に示すように、収納カセット25に収容された小束紙幣Wを空の収納カセット24に移載する場合には、制御部31が、搬送部23を収納カセット25の下方に待機させた後に、収納カセット25の束載置板に集積された最上段の小束紙幣Wが、搬送部23に受け渡される。
そして、搬送部23が識別部29の下方を経由した後に収納カセット24の上方に搬送され、小束紙幣Wが識別部29の下方を通過する際に、識別部29が、小束紙幣Wの表面パターンを識別し、小束紙幣Wの金種を識別する。その後、搬送部23が収納カセット24の上方まで到達すると、小束紙幣Wが、搬送部23から収納カセット24に受け渡されて収納カセット24の束載置板に集積される。同様の手順で収容カセット25内の全ての小束紙幣Wを一束ずつ収納カセット25に移載する。
このような処理における予想処理時間t2は、収納カセット25に収容された小束紙幣Wの束数V2及び収納カセット24と収納カセット25との間の搬送距離(L3+L1+L6)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t2は、t2=V2×(L3+L1+L6)/Sである。
以下、同様にして、図6(c)に示すように、収容カセット26内に収容された小束紙幣Wを直前の精査処理で空になった収容カセット25に移載することで精査処理を行う。このような処理における予想処理時間t3は、収納カセット26に収容された小束紙幣Wの束数V3及び収納カセット25と収納カセット26との間の搬送距離(L4+L1+L7)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t3は、t3=V3×(L4+L1+L7)/Sである。
次に、図6(d)に示すように、収容カセット27内に収容された小束紙幣Wを直前の精査処理で空になった収容カセット26に移載することで精査処理を行う。このような処理における予想処理時間t4は、収納カセット27に収容された小束紙幣Wの束数V4及び収納カセット26と収納カセット27との間の搬送距離(L5+L1+L8)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t4は、t4=V4×(L5+L1+L8)/Sである。
最後に、図6(e)に示すように、集積カセット28内に収容された小束紙幣Wを直前の精査処理で空になった収容カセット27に移載する場合には、制御部31が、搬送部23を集積カセット28の上方に待機させた後に、集積カセット28の束載置板に集積された最上段の小束紙幣Wが、搬送部23に受け渡される。
そして、搬送部23が収納カセット27の上方まで到達すると、小束紙幣Wが、搬送部23から収納カセット27に受け渡されて収納カセット27の束載置板に集積される。同様の手順で集積カセット28内の全ての小束紙幣Wを一束ずつ収納カセット27に移載する。
なお、集積カセット28に収容された小束紙幣Wについても、一度精査処理を行っているとは言え、識別部29で表面パターンを再び識別して精査処理を行うのが好ましい。このような処理における予想処理時間t5は、集積カセット28に収容された小束紙幣Wの束数V1及び収納カセット27と集積カセット28との間の搬送距離(L1+L5)の積に基づいて算出することができ、予想処理時間t5は、t5=V1×(L1+L5)/Sである。
このようにして、上述した順序で収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wについて精査処理を行う場合の「予想処理時間」とは、上述した予想処理時間t1~t5の総和となる。
そして、制御部31は、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wを移載し得る全ての組み合わせ24通りについて、予想処理時間をそれぞれ算出する。具体的には、最初に、4つの収納カセット24~27の何れか1つから空の集積カセット28に小束紙幣Wを移載するものであり、4通りの選択肢がある。二番目に、最初の移載によって空となった4つの収納カセット24~27の何れか1つに、残りの3つの収納カセット24~27のうちの1つの小束紙幣Wを移載するものであり、3通りの選択肢がある。以下同様にして、三番目は2通りの選択肢となり、四番目は最後に残った1つとなり、最後に、最初に移載された集積カセット28から直前の移載で空となった収納カセット24~27のうちの1つへ移載するため、順列の組合せである4×3×2×1×1=24通りとなる。なお、24通りの予想処理時間の算出と言えども、記憶部32に記憶されている小束紙幣Wの束数V1~V4と、既知の搬送距離L1~L8及び固定値である搬送部23の搬送速度Sであるので、制御部31によって全24通りの予想処理時間を即座に算出可能である。そして、このような24通りの予想処理時間の算出処理は、一種のシミュレーション処理と言えるものである。
次に、制御部31は、24通りの予想処理時間に基づいて、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wについて精査処理を行う順序を決定する。精査処理の順序は、予想処理時間が最も短い組み合わせに決定するのが好ましい。
そして、決定した精査処理の順序にしたがって、制御部31は、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wに対して精査処理を行う。このようにして、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wの束数及び精査処理に要する小束紙幣Wの搬送距離を考慮することで、精査処理を短時間で行うことができる。
このようにして、本実施形態に係る紙幣処理装置1は、小束紙幣Wをそれぞれ収納可能な複数の収納カセット24~27と、小束紙幣Wを一時的に集積可能な集積カセット28と、収納カセット24~27と集積カセット28との間で小束紙幣Wを搬送可能な搬送部23と、搬送部23によって搬送されている小束紙幣Wを識別する識別部29と、収納カセット24~27に収納されている小束紙幣Wの数量を記憶する記憶部32と、収納カセット24~27毎に小束紙幣Wの束数と搬送部23の搬送距離との積に基づく予想処理時間を算出し、予想処理時間に基づいて複数の収納カセット24~27に対して精査処理を行う順序を決定する制御部31と、を備えている。
この構成によれば、制御部31が、収納カセット24~27内に収容された小束紙幣Wの束数及び精査処理に要する小束紙幣Wの搬送距離に基づいて算出された予想処理時間から精査処理を行う順序を決定するため、精査処理を短時間で行うことができる。
また、本実施形態では、貨幣処理装置として小束紙幣を処理する紙幣処理装置を例に説明したが、本発明は、バラ紙幣を処理する紙幣処理装置又はバラ硬貨を処理する硬貨処理装置、包装硬貨(棒金)を処理する硬貨処理装置にも適用可能である。
例えば、本発明を適用したバラ紙幣を処理する紙幣処理装置として、バラ紙幣を金種毎に収容する複数の収容カセットと、バラ紙幣を搬送可能な搬送部と、搬送部が搬送するバラ紙幣を識別する識別部と、収容カセットに収容されているバラ紙幣の枚数を記憶する記憶部と、精査処理に際して、収納カセット毎にバラ紙幣の枚数と搬送部の搬送距離との積に基づく予想処理時間を算出し、予想処理時間に基づいて複数の収納カセットに対して精査処理を行う順序を決定する制御部と、を備えている構成が考えられる。
このようなバラ紙幣を処理する紙幣処理装置では、例えば、複数の収容カセットと集積カセットとが、直線状に配列されるとともに、識別部を挟んで反対側に設けられ、搬送部が、収容カセット、集積カセット及び識別部の上方を跨ぐように配置される。さらには、搬送部は、環状に形成されるものであっても構わない。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、上記以外にも種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
1 :紙幣処理装置
2 :機体
2a :機体前面
3 :表示部
4 :操作部
10 :バラ紙幣処理部
11 :入金口
12 :リジェクト口
13、14:集積部
20 :束紙幣処理部
21 :結束部
22 :束受渡部(集積部)
22a:垂直搬送路
23 :搬送部
23a:水平搬送路
24~27:収容カセット(収納部)
28 :集積カセット(集積部)
29 :識別部
30 :入出金口(取引部)
31 :制御部
32 :記憶部
W :小束紙幣

Claims (7)

  1. 貨幣をそれぞれ収納可能な複数の収納部と、
    前記貨幣を一時的に集積可能な集積部と、
    前記収納部と集積部との間で前記貨幣を搬送可能な搬送部と、
    前記搬送部によって搬送されている前記貨幣を識別する識別部と、
    前記収納部に収納されている前記貨幣の数量を記憶する数量記憶部と、
    前記収納部毎に前記貨幣の数量と前記搬送部の搬送距離との積に基づく予想処理時間を算出し、前記予想処理時間に基づいて前記複数の収納部に対して精査処理を行う順序を決定する制御部と、
    を備えていることを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 前記複数の収納部のうち最初に精査処理を行う収納部内の貨幣は、前記集積部に搬送されることを特徴とする請求項1に記載の貨幣処理装置。
  3. 前記複数の収納部のうち2番目以降に精査処理を行う収納部内の貨幣は、直前の精査処理で空となった前記収納部に搬送されることを特徴とする請求項2に記載の貨幣処理装置。
  4. 全ての収納部に対して精査処理を行った後に、前記集積部内の貨幣は、直前の精査処理で空となった前記収納部に搬送されることを特徴とする請求項3に記載の貨幣処理装置。
  5. 前記集積部は、機体に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の貨幣処理装置。
  6. 前記貨幣を入出金可能な取引部をさらに備え、
    前記集積部は、前記取引部と識別部との間に設けられ、前記取引部から投入された前記貨幣を一時的に集積し、前記収納部から前記取引部に出金される前記貨幣を一時的に集積することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の貨幣処理装置。
  7. 貨幣をそれぞれ収納可能な複数の収納部と、
    前記貨幣を一時的に集積可能な集積部と、
    前記収納部と集積部との間で前記貨幣を搬送可能な搬送部と、
    前記搬送部によって搬送されている前記貨幣を識別する識別部と、
    前記収納部に収納されている前記貨幣の数量を記憶する数量記憶部と、
    精査処理指示を受けた場合に、前記収納部毎に記憶された前記貨幣の数量に基づいて精査処理時間を予測するシミュレーション処理を行い、前記シミュレーション処理の結果に基づいて前記複数の収納部に対して精査処理を行う順序を決定する制御部と、
    を備えていることを特徴とする貨幣処理装置。
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