JP2022062545A - バタフライバルブおよび排気ガス再循環バルブ - Google Patents
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Abstract
Description
このバタフライバルブは、一般に、動力源からの動力を受けて弁軸が回転することで開弁状態または閉弁状態になる。
このようなバタフライバルブにおいては、弁軸の一端が動力源と接続される。すなわち、弁軸の一端と動力源とは、動力源による動力を弁軸に伝達するために、相互に固定される関係である。例えば特許文献1に開示されるように、弁軸の一端と、ローターソレノイドのロータとは接続され、互いに固定される関係である。
この場合、バタフライバルブは、例えば弁軸の回転の影響により、弁軸の他端が振れる、という課題があった。
これにより、バタフライバルブでは、弁軸の他端側における周部とハウジングの構成部品とが衝突して損傷することがある。
本開示のバタフライバルブについて、図1および図2を用いて説明する。
図1は、本開示のバタフライバルブを用いた排気ガス再循環バルブの一部を切り欠いた図である。
図2は、図1に示すABCD内を拡大した図である。
以下では、本開示のバタフライバルブにおける主要な構成について説明する。
バタフライバルブは、ハウジング10と、弁軸20と、弁体30と、スリーブ40と、ストッパ50と、ブッシュ60と、ウエーブワッシャ70と、プレート75と、プラグ80と、を備えている。
ハウジング10には、流体通路11に対して垂直方向に貫通するように弁軸20が取り付けられている。
ハウジング10には、ハウジング10に弁軸20を取り付ける際に弁軸20が挿入される取付穴13が形成されている。
取付穴13は、ハウジング10に弁軸20が取り付けられた状態において、弁軸20の他端側の周部23の位置に対応する内周部を有する。
ブッシュ60は、ハウジング10における取付穴13の内周部に沿って嵌め込まれている。ブッシュ60の形状は円筒形状である。
ブッシュ60は、弁軸20にスリーブ40が取り付けられた状態において、弁軸20の中心軸に対する垂直方向に、スリーブ40を回転可能に支持する。
ブッシュ60は、スリーブ40が取り付けられた弁軸20に対して、すべり軸受として機能する。
また、ブッシュ60は、スリーブ40とハウジング10とを接触させないように機能する。
弁軸20における他端側の周部23にはスリーブ40が取り付けられ、スリーブ40により他端22および他端側の周部23が覆われている。本開示において、他端22および他端側の周部23は、合わせて他端部と称される場合がある。
弁体30は、弁軸20が回転することにより、弁軸20を中心として回転し、流体通路11を開閉する。
スリーブ40は、球面形状部41を有する。球面形状部41は、スリーブ40における一方の先端部分に形成された、凸状の球面形状を有する。球面形状部41において、凸状の最も突き出た部分は球面の中心である。
スリーブ40は、嵌め込み穴45を有する。嵌め込み穴45は、スリーブ40における他方の先端部分に開口する穴であり、当該開口から弁軸20の他端22および他端側の周部23が嵌め込まれる穴である。
スリーブ40は、嵌め込み穴45に弁軸20が嵌め込まれた状態で、弁軸20の他端22および他端側の周部23を覆う。
スリーブ40は、弁軸20にスリーブ40が取り付けられた状態において、弁軸20の中心軸に対して垂直方向にある周部が、ブッシュ60によって回転可能に支持される。
また、スリーブ40は、ストッパ50によって、球面形状部41が弁軸20の中心軸に沿って弁軸20の一端側の方向に支持される。
スリーブ40は、貫通穴46を有する。貫通穴46は、図2に示されたように、スリーブ40における円筒形状の最下端部を貫通している。これにより、貫通穴46は、嵌め込み穴45とスリーブ40における円筒形状の外周との間を連通する。
貫通穴46は、嵌め込み穴45に弁軸20が嵌め込まれる際に、嵌め込み穴45内部の空気を逃がす空気穴である。
スリーブ40には、弁軸20およびブッシュ60より硬い材質の材料が用いられている。例えば、弁軸20、スリーブ40およびブッシュ60の材料は、スリーブ40の硬度>ブッシュ60の硬度>弁軸20の硬度、といった関係で選択される。材料としては、例えば、それぞれ異なる硬度を有するステンレス系の材料が用いられる。
ウエーブワッシャ70は、ストッパ50におけるスリーブ40の球面と接触する側とは反対側の位置に配置される。
ウエーブワッシャ70は、図1および図2における上下方向からそれぞれプレート75に挟まれている。
プレート75は、それぞれウエーブワッシャ70を上下方向から挟み込むように配置されている。
プレート75により、ウエーブワッシャ70を取り付ける際に、上下両方向から均等に力が加わり、ウエーブワッシャ70を安定させて容易に取り付けられる。
スリーブ40における球面形状部41の球面の曲率は、ストッパ50における球面形状部51の球面の曲率よりも大きくする。例えば、図1および図2に示すように、スリーブ40における球面は、ストッパ50における球面に対して、曲がり具合が急な形状になっている。これにより、スリーブ40における球面の中心は、ストッパ50における球面の中心と一致しやすくなる。球面形状部41の球面と、球面形状部51の球面とは、この条件を満たす範囲で自由に設計される。
スリーブ40における球面の中心と、ストッパ50における球面の中心とは、図1および図2に示すように、弁軸20の中心軸(図中の一点鎖線)上に位置するように設計されているとよい。これにより、スリーブ40における球面の中心と、ストッパ50における球面の中心とは、弁軸20の中心軸と一致する位置で、より安定して維持される。
ベアリング(ころ軸受け)を使用出来ないような高温環境下となるバタフライバルブにおいては、弁軸の回転、エンジンの振動、または、排気ガスの圧力の影響により、弁軸に対し軸方向または軸の垂直方向の力が働くことがある。
これに関し、一般に、バタフライバルブの弁軸において、一端および一端側の周部は、動力源に接続される。一方で、弁軸における他端は、バタフライバルブにおける熱膨張の影響によって損傷する可能性が高いため、これを考慮して支持されない。そのため、弁軸の他端は、上記した軸方向または軸の垂直方向に働く力により、振れる力を受けやすい。
これに対し、本開示のバタフライバルブは、弁軸20にスリーブ40が取り付けられた状態において、弁軸20の他端22側がスリーブ40の球面であり、この球面をストッパ50の球面が受ける構成を採用している。これにより、それぞれの球面の中心が一致する位置に規制され、弁軸20の他端22は、振れる方向に動かなくなっている。その結果、弁軸20の他端22は、振れないようになる。
これにより、バタフライバルブは、弁軸の位置が安定して、弁軸の他端が振れない効果を奏する。
弁軸の位置が安定することにより、弁軸の摩耗を抑制することができる。また、弁軸が他の構成部と衝突することを抑制でき、衝突による損傷がないバタフライバルブを提供できる。
これにより、バタフライバルブにおいて、例えば摩耗による修理を行う場合は、弁軸およびスリーブを修理しなくてもよいといった効果を奏する。
これにより、ハウジングに対して弁軸を取り付ける際に、位置のバラツキが生じた場合であっても、バラツキを吸収することができる効果を奏する。
これにより、例えば弁軸に対する外乱があった場合でも、他端部から軸方向の力が付勢され、弁軸が振れる方向への動きが抑えられるので、さらに、弁軸の位置が安定する効果を奏する。
これにより、シャフトにスリーブを圧入する際に、スリーブの内側から空気が抜けるので、組み付けることが容易になる。
これにより、前記効果を奏する排気ガス再循環バルブを提供することができる。
Claims (6)
- 流体通路が形成されているハウジングと、
弁体が取り付けられ、前記流体通路に対して垂直方向に貫通し、一端部が動力源に接続される弁軸と、
前記弁軸の他端部を覆い、先端が球面形状であるスリーブと、
前記スリーブの球面を受ける球面形状を有するストッパと、
を備えたバタフライバルブ。 - 前記ハウジングは、前記弁軸が取り付けられた状態における前記他端部の位置に対応する取付穴を有し、
前記取付穴の内周部に沿って取り付けられ、前記スリーブを支持するブッシュを備え、
前記スリーブは、前記ブッシュより硬い、
ことを特徴とする請求項1に記載のバタフライバルブ。 - 前記スリーブにおける球面の曲率は、前記ストッパにおける球面の曲率よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバタフライバルブ。 - 前記ストッパを前記スリーブの球面に接する方向に付勢する付勢部材を備えた、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のバタフライバルブ。 - 前記スリーブは、
前記弁軸の他端部が嵌め込まれる嵌め込み穴と、
前記嵌め込み穴と前記スリーブの外周とを連通する貫通穴と、
を有することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のバタフライバルブ。 - 請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載のバタフライバルブを用いた排気ガス再循環バルブ。
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