JP2022062399A - 塗布方法、塗布装置、制御装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

塗布方法、塗布装置、制御装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】3次元曲面に対して好適にインクを塗布することが可能となる塗布方法、塗布装置、制御装置及びコンピュータプログラムを提供すること。【解決手段】柔軟性を備えた駆動機構を有するロボットアームを用いた塗布方法である。このロボットアームに保護部を設ける。そして、この保護部を対象物の表面に倣わせながら、ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドから吐出するインクを対象物の表面に塗布するステップを含む塗布方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、塗布方法、塗布装置、制御装置及びコンピュータプログラムに関する。
近年、自動車のダッシュボード等、3次元曲面を有する表面に模様等を印刷し加飾を施す試みがなされている。従来より、スクリーン印刷等の捺染法やインクジェット法等の技術を用いて加飾することが知られている。3次元曲面に加飾を施す場合、3次元成形前のフラットな状態で印刷を行うことや、プラスチック製の容器等、比較的小型の非浸透性部材、予め模様等のパターンが印刷されたシートを転写すること等で行われている。
椅子や自動車の天井などのテキスタイルや不織布等の浸透性部材の表面に加飾を施す場合、捺染法を採用することが考えられる。但し、捺染用染料インクを主体にした印刷では、浸透性部材との反応を起こさせるために、前処理、高温高質処理(蒸し上げ)及び水洗洗浄処理等の処理が必要となるため、フラットな状態で印刷及び各処理を行わざるを得ない。また、顧客の要望に応じて、多様なパターン等の刷版(スクリーン版やグラビア版等)を準備したり、変更したりすることは、コスト的及び納期的に困難である。
一方で、インクジェット法は、刷版を必要としない無版印刷法である。このため、バリアブルな画像データを作成することにより、多様なパターンの印刷を容易に行うことが可能となる。しかしながら、インクジェットヘッドから吐出されるドロップレット(通常は、1乃至50pl)は、吐出速度が速くとも10m/秒、通常は4乃至8m/秒と遅いため、空気抵抗の影響を受けやすく、さらに、ノズルごとに吐出角度誤差が存在するため、ノズルプレートと対象物表面とのノズルギャップは、広くとも3mm以下にしなければ、吐出するドロップレットの着弾位置のエラー、ドロップレットのサテライト(吐出時に小さな液滴が発生する現象)、或いはドロップレットが壊れてミスト状になるといった、画像品質を損なわせる問題が生じる。例えば、吐出角度誤差に起因して、600dpi(約43μmピッチ)で50乃至100μmの着弾位置のエラーが生じ得る。このような問題に対応するため、例えば、テキスタイルに印刷する場合、捺染用染料インクから1μm以下の異物を除去し、インクジェットヘッドに適応した粘性、pH及び表面張力等の特性を有するように処理されたインクジェット用のインクを使用し、更にノズルギャップを一定距離に保持できる様、フラットな搬送装置上で印刷することが行われ得る。しかしながら、その場合でも、前処理(前処理剤の事前塗布)、高温高湿処理(蒸し上げ)及び水洗洗浄処理等の処理が依然として必要となってしまう。従って、インクジェット法を用いても最終製品としての3次元曲面を有する表面に直接的に加飾を行うことは困難であった。
特許文献1には、ディスペンサーであるノズル25の先端に接触子33を設けたデフォッガー線塗布装置が記載されている。この文献には、「塗布面45aの曲面形状及び微妙な凹凸や、ロボットアーム5の制御のバラツキなどが存在するため」「スプリング37を」手先に設けることにより、接触子33を塗布面45aに当接状態に維持することが記載されている。
特許文献2には、複数列に配列されたインクジェットヘッドを傾けることにより、解像度を変更することが可能となる塗布装置が記載されている。インクジェットヘッドは、ロボットアームに把持されているから、自動車車体部品のような3次元曲面を有する表面に模様等を印刷し加飾をすることが可能となる。
特開2005-81337号公報 特開2020-501889号公報
しかしながら、特許文献1記載の装置は、『容積計量型の供給手段』と明示されている様に、一定量をシリンジやディスペンスポンプ(ダイヤフラムポンプとも言う)等で定量供給する、所謂ディスペンサーやスプレー、連続噴射ノズル等を意味しており、加飾で必要な諧調表現(ハーフトーニングとも言われる)は不可能である。また、分離したドロップレット(吐出粒)の数や大きさで描画する吐出エリアを精密制御することも出来ない。つまり。デフォッガー線(電熱線)を形成する様な線画形成装置であり、、加飾に適さない。
また、特許文献2記載の塗布装置は、インクジェットヘッドを傾ければ傾けるほど、走査方向におけるノズルの間隔が広くなるため、3次元曲面とノズルとの距離のばらつきが大きくなってしまう。つまり3次元形状に追従させる際、各ノズルから吐出されるドロップレットのノズルギャップが大きく変化するので、平面形状の被加飾物を精密搬送できる場合にのみ、適用できる。尚、インクジェットヘッドを傾けた場合、走査速度に速度変動が生じてしまうと、インクジェットヘッドと走査速度の同期は絶えず取られているため、走査方向の各ドット位置がズレるという大きな問題も発生する。
そこで本発明は、3次元曲面に対して好適にインクを塗布することが可能となる塗布方法、塗布装置、制御装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本開示は、柔軟性を備えた駆動機構を有するロボットアームに設けられる保護部を対象物の表面に倣わせながら、前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布するステップを含む塗布方法を提供する。
ここで、「柔軟性を備えた」とは、弾性、粘性又は弾性及び粘性を備えていることをいう。弾性とは、応力を加えると変形し、応力を除去すると元に戻る性質をいい、弾性変形のしやすさを示す可撓性という言葉で表現される場合もある。粘性とは、流体の流動速度を一様化する応力を生じさせる性質をいう。柔軟性を備えた駆動機構は、柔軟性を付与するための、例えば、磁性流体、機械ばね、空気ばね、磁力ばね及びベーンモータの何れか一つを少なくとも備えてもよい。
「柔軟性を備えた駆動機構」は、直列弾性アクチュエータであってもよい。直列弾性アクチュエータ(Series Elastic Actuator)は、例えば、モータと、ばね等の弾性体とを備える。モータから出力されるトルクは、弾性体を介して、剛性を有するリンクに伝達される。このため、ロボットアームによる対象物を組付け部位に接触させて倣わせることを容易に実現することが可能になる。直列弾性アクチュエータが備える弾性体が弾性変形するように、対象物を組付け部位に対して倣わせることが好ましい。
「保護部を対象物の表面に倣わせる」とは、保護部を対象物の表面に接触させながら、保護部を対象物に対して相対的に移動させることをいう。相対的に移動させることは、並進移動に限られず、保護部を対象物に対して相対的に回転移動させることを含む。
「保護部」は、対象物の表面に接触可能であれば、その構造及び形状を問わない。但し、保護部を対象物の表面に倣わせる結果、静電気が発生する可能性がある場合、保護部の少なくとも対象物の表面に接触する部分を金属から構成することにより、発生した静電気をグランドに逃がす等の対処により、静電気の影響、特にインクジェットヘッド内の電気部材の損傷や、静電吸引力による異物付着等、静電気の障害を防止することが可能である。
さらに、前記ロボットアームには、複数の前記インクジェットヘッドと、複数の前記インクジェットと前記対象物の表面との距離をそれぞれ調整するノズルギャップ調整部と、が搭載されていてもよい。
くわえて、前記ロボットアームに搭載される紫外線照射部によって、前記対象物の表面に塗布されたインクに紫外線を照射するステップをさらに含んでもよい。
また、前記インクを前記対象物の表面に塗布するステップは、前記対象物の表面から受ける力の大きさが略一定となるように、前記保護部を前記対象物の表面に倣わせながら、前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布してもよい。
さらに、前記インクを前記対象物の表面に塗布するステップは、前記対象物の表面に対応する画像データに基づいて前記インクジェットヘッドを制御することにより、前記対象物の表面を加飾するステップを含み、さらに、第1の前記インクジェットヘッドによって塗布される前記対象物の表面の第1領域と、前記第1のインクジェットヘッドに隣接する第2の前記インクジェットヘッドによって塗布される前記対象物の表面の第2領域との境界領域に対応する画像データを補正するステップを含んでもよい。
インクは、顔料分散インクでもよいし、前記顔料分散インクは、加熱により架橋する樹脂、又は、紫外線により硬化する紫外線硬化モノマー若しくはオリゴマーの少なくともいずれか一方を含んでもよい。
本開示は、柔軟性を備えた駆動機構を有するロボットアームと、前記ロボットアームに設けられる保護部と、前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドとを備え、前記保護部を対象物の表面に倣わせながら、前記インクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布するように構成された、塗布装置を提供する。
さらに、本開示は、柔軟性を備える駆動機構を備え、保護部が設けられるロボットアーム及び前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドを制御する制御装置を提供する。制御装置は、前記保護部を対象物の表面に倣わせるように前記ロボットアームを制御しながら、前記対象物の表面にインクを塗布するように前記インクジェットヘッドを制御可能に構成されている。
加えて、本開示は、コンピュータに、柔軟性を備えた駆動機構を有するロボットアームに設けられる保護部を対象物の表面に倣わせながら、前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布するステップを実行するように、前記ロボットアーム及び前記インクジェットを制御する制御命令を生成させる、コンピュータプログラムを提供する。
第1実施形態に係る塗布装置の機能ブロック図である。 同実施形態に係る塗布装置の模式図である。 同実施形態に係るインクジェット装置の模式図である。 複数のインクジェットヘッドの塗布領域の境界周辺に生じうる問題について説明する模式図である。 対象物の3次元曲面に追従するインクジェットヘッドの模式図である。 第1実施形態に係る塗布方法のフローチャートである。 第2実施形態に係るインクジェットヘッド装置の模式図である。 同実施形態による塗布の様子を示す模式図である。 第3実施形態による塗布の様子を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。本発明に係る塗布方法は、3次元曲面を含む対象物の表面にインクジェットヘッドを用いてインクを塗布する際に適用することが可能である。本発明を適用可能な対象物は、例えば、バスルームの天井等の家屋や施設、自動車のダッシュボード、ベビーカー、航空機やバスのシート等の製品や部品等を含む。本発明によれば、これら対象物の表面にインクを塗布して、模様、パターン、画像等(以下、「画像」と総称する。)の装飾を加えることにより、対象物の表面を加飾することが可能となる。例えば、同じ電車のシートであっても、国や地域などに応じて、施したい装飾が異なる場合がある。このような場合に本発明を適用し、無地のシートに、使用される地域に応じた様々な画像の装飾を加えることが可能になる。また、本発明は、加飾以外の用途でも使用することが可能である。例えば、第3実施形態において詳述するように、導電性のインクを3次元曲面に塗布することにより、3次元曲面上に電気配線を形成することが可能となる。例えば自動車の天上内装部に本発明で電気配線を実施すれば、天井照明への通電が簡単に可能となる。尚、この場合、インクが塗布される対象物は、製品一般(兵器等の特殊用途の製品を含む)となり得る。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る塗布装置100の機能ブロック図を示している。塗布装置100は、ロボットアーム20と、インクジェット装置30と、ロボットアーム20及びインクジェット装置30を制御する制御装置10とを備えている。図2は、塗布装置100を簡略化して示す模式図である。図3は、ロボットアーム20に搭載されるインクジェット装置30を簡略化して示す模式図である。
まず、塗布装置100の概要について説明する。ロボットアーム20には、インクジェットヘッド30Hを備えるインクジェット装置30が搭載される。また、ロボットアーム20には、保護部20Pが設けられる。インクジェットヘッド30Hは、保護部20Pの先端よりもわずかに後退した位置にノズルプレート30Pが位置するようにロボットアーム20に搭載される。従って、ロボットアーム20が保護部20Pを対象物Sの表面に倣わせるとき、インクジェットヘッド30Hを対象物Sの表面に近接させた状態で、対象物Sの3次元曲面に追随するように移動させることが可能となる。保護部20Pは、インクジェットヘッド30Hよりも対象物Sの表面に向かって突出するように設けられるから、インクジェットヘッド30H(特にノズルプレート30P)が対象物Sに衝突して破損することから保護する機能も有する。
さらに後述するように、対象物Sが不織布等のたるみや皺を有し得る素材であっても、保護部20Pを対象物Sの表面に倣わせて対象物を扱くことにより、たるみや皺を伸ばすことが可能になる。たるみや皺を伸ばした後にインクを塗布するために、保護部20Pはインクジェットヘッド30Hよりも先に対象物Sの表面に接触するように設けられることが好ましい。以下、詳述する。
ロボットアーム20は、例えば、7軸(6軸のリンク20Lと1軸のエンドエフェクタ20E)の垂直多関節ロボットであり、ベースと、複数(例えば6個)のリンク20Lと、各リンク20Lを接続するジョイント20Jと、エンドエフェクタ20Eと、複数の駆動部20DAと、一又は複数の直列弾性アクチュエータ20Dとを備える。但し、ロボットアーム20は、垂直多関節ロボットに限られることはなく、例えば、水平多関節型ロボット装置、パラレルリンク型ロボット装置であってもよい。
リンク20Lは、剛性を有する部材から構成されており、例えば、ベースに対して回動可能に取り付けられた胴部に相当するリンク20Lと、胴部に対して回動可能に取り付けられた下腕部に相当するリンク20Lと、下腕部に対して回動可能に取り付けられた上腕部に相当するリンク20Lと、上腕部に対して回動可能に取り付けられた手首部に相当するリンク20Lとを備える。
本実施形態に係るロボットアーム20は、リンク20L等士を接続する6つのジョイント20Jにそれぞれ設けられた6つの直列弾性アクチュエータ20Dを備えている。但し、図2では、3つのリンク20Lを備える簡略化された構成を示している。
図1に戻って直列弾性アクチュエータ20D(「柔軟性を備えた駆動機構」の一例)は、例えば、駆動部20DAと、駆動部20DAに接続される弾性体20DEとから構成される。駆動部20DAは、例えば、サーボモータその他のモータから構成される。弾性体20DEは、例えば、機械ばねから構成される。直列弾性アクチュエータ20Dにおいて駆動部20DAから出力される動力は、弾性体20DEを介して、出力側のリンク20Lに伝達し、これを回動させる。さらに、本実施形態に係る直列弾性アクチュエータ20Dは、機械ばねの変位量を取得するためのセンサを備えている。
以上のような構成の下、柔軟性を備えた駆動機構に相当する直列弾性アクチュエータ20Dによって駆動される部分の慣性、質量及び長さ、外力並びに弾性体20DEである機械ばねのばね定数をパラメータとする運動方程式が成立する。このため、制御装置10は、機械ばねのばね定数及び変位量に基づいて、インピーダンスを制御するメカニカル・コンプライアンス制御を行うように構成される。
なお、直列弾性アクチュエータ20Dは、駆動部20DAであるモータの駆動軸に接続され、動力を機械ばねに伝達するギヤを備えていてもよい。さらに、直列弾性アクチュエータ20Dは、知られた構成を採用することが可能であり、例えば、粘性に基づいて衝撃を緩和させるダンパ機構及び動力の伝達をスイッチするためのクラッチ機構を備えてもよい。粘性を有するダンパ機構等の粘性体を付与する場合、運動方程式には、粘性定数がパラメータとして加えられる。例えば、粘性定数にリンク角度の時間変化を乗じた値をトルクとして考慮された運動方程式が成立する。
なお、ロボットアーム20が直列弾性アクチュエータ20Dによって駆動されるリンク20L以外のリンクを含む場合、例えば、サーボモータから構成される駆動部によって駆動されてもよい。駆動部は、出力側のリンクを駆動軸回りに回動させる。駆動部は、リンクに内蔵されていてもよい。
以上のような構成により、複数のリンク20Lを回動させることが可能になるため、リンク20Lの先端に相当するエンドエフェクタ20Eの位置及び姿勢を変化させることが可能となる。なお、本開示における位置を示す情報は、合理的に必要と考えられる場合、姿勢を示す情報を含む場合がある。
ロボットアーム20先端のリンク20Lまたはエンドエフェクタ20Eには、インクジェット装置30が搭載される。本実施形態に係るインクジェット装置30は、制御装置10からの制御命令に基づいてインクを対象物Sの表面に塗布する一、または、複数のインクジェットヘッド30Hと、インクジェットヘッド30Hの位置を微調整することが可能なノズルギャップ調整部30Aを備える。
インクジェットヘッド30Hは、制御装置10からの制御命令に基づいてインクを対象物Sの表面に塗布する。また、ロボットの手先にあるインクジェットヘッドの移動(走査)の位置情報を同期信号としてインクジェットヘッドに送信し、ロボットハンドの位置と吐出タイミングを同期させている。インクジェットヘッド30Hは、知られたものを採用することが可能であり、例えば、ピエゾ素子に電圧を印加することにより、インク室に貯留されているインクを押圧して、ノズルプレート30Pに形成されているノズルからインクを吐出するピエゾ式(圧電セラミック式)のインクジェットヘッドである。本実施形態では、制御装置10から受信する制御命令に基づいて、1ドロップあたり3plのドロップを、1乃至15ドロップ吐出することが可能なマルチドロップ式のインクジェットヘッドが採用されている。また、アクチュエータは、3相分割(時分割)または2相分割(時分割)で使用されるシェアウェーブピエゾ(シェアモードピエゾ)が採用さている。
ノズルプレート30Pは、例えば、長手方向に20mm乃至50mmの長さを有し、ノズルは、ノズルプレート30Pの長手方向にわたり、例えば、約80乃至100μmのピッチで形成される。
本実施形態に係る塗布装置100は、アレイ状又は千鳥状に配列される複数のインクジェットヘッド30Hを備えている。例えば、所定の行に配列される複数のインクジェットヘッド群は、イエローのインクを吐出する。同様に、行に応じて、シアン、マゼンダ、ブラックのプロセスカラー及び必要に応じてホワイト、メタリックのインクを吐出可能に構成されている。従って,インクジェットヘッド30Hを列方向に走査することにより,対象物S表面の領域に重ねてインクを塗布することが可能に構成されている。
なお、被加飾物である対象物Sがフィルムや繊維等、可撓性の高い材質であり、このような対象物Sの表面上に、グリーン色やオレンジ色といった所謂補色をプロセスカラーで印刷する場合、2色以上のインクを重ねるように塗布することが考え得る。しかしながら、2色以上のインクを塗布すると、位置ズレを生じ、端部において所望する発色が困難となる場合がある。このような場合、補色をプロセスカラーに追加(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、グリーン、オレンジ)することにより、容易に加飾品質を向上させることが可能となる。
また、ロボットアーム20には、対象物Sの表面に倣い当てされる保護部20Pが設けられる。本実施形態に係る保護部20Pは、インクジェットヘッド30Hの前方側に設けられる保護部20P1と、後方側に設けられる保護部20P2を備える。但し、保護部20Pは、インクジェットヘッド30Hの前方側又は後方側のいずれかに1つ設けられてもよいし、あるいは、インクジェットヘッド30Hごとに、3つ以上設けられてもよい。保護部20Pは、インクジェットヘッド30Hよりも突出するように設けられるので、インクジェットヘッド30Hが対象物S等に衝突することを抑制し、これを保護することが可能となる。なお、インクジェットヘッド30Hの前方とは、対象物Sの表面に対するインクジェットヘッド30Hの相対的な移動方向(走査方向)をいい、後方とは前方の反対方向をいう。対象物S又はロボットアーム20のいずれか一方を移動させながら塗布を行ってもよいし、両者を移動させながら塗布を行ってもよい。
図3は、インクジェットヘッド30Hを走査方向D1に走査させながら対象物Sの表面にインクを塗布する様子を示す模式図である。本実施形態に係る2つの保護部20P1及び保護部20P2は、それぞれ、インクジェットヘッド30Hの側面と略平行に延在する板状の支持部20Bと、支持部20Bの先端に溶着される円柱状の先端部20Sとを有する。円柱状をなす先端部20Sの延在方向は、ノズルプレート30Pの長手方向と略平行である。同図に示されるように形態において、前方側の保護部20P1の突出量は、後方側の保護部20P2の突出量より大きい。このような構成によって、インクの塗布前に前方側の保護部20P1を対象物S表面に倣い当てさせることが可能になるから、対象物Sが不織布やスポンジ等のたるみ、皺、変形等を有し、土台Bから浮いている場合であっても、たるみや皺をのばした後に、インクを塗布し、対象物Sの表面上に画像Pを印刷することが可能になる。但し、インクジェットヘッド30Hの走査方向D1が常に一方向ではないような場合には、反対側の保護部20P2を同等以上に突出するように設けることにより、必要に応じて反対側の保護部20P2を対象物Sの表面に倣わせてもよい。保護部20Pの突出量は、搭載されるインクジェットヘッドにとって適正なノズルギャップGとなるように設定される。例えば、保護部20P1の突出量は、ノズルプレート30Pの法線方向に、280μm以上乃至3mm以下に設定される。
倣い当てする際に静電気が発生するような素材の対象物Sである場合、保護部20Pを金属等(例えば、オーステナイト系ステンレスSUS316やSUS324等)から形成し、フレームグラウンドに静電気を逃すことでインクジェットヘッド30Hが静電気破壊されることを抑制することが好ましい。
また、保護部20Pは、対象物Sの表面を傷つけないものが好ましい。本実施形態における保護部20Pは、先端部20Sを円柱状に形成することにより対象表面が傷つくことを抑制するとともに、対象物の皺やたるみを伸ばしやすくしている。但し、保護部20Pは、プラスチックの樹脂等、可撓性を有するものから形成してもよい(例えば、ポリテトラフルオロエチレンに導電性フィラーを内添させた樹脂であれば、自己潤滑性と導電性を同時に得ることが出来る。また、パーフルオロアルキルビニルエーテルと四フッ化エチレンの共重合体に導電性フィラーが内添されたフィルムを姻族部材に熱収縮等で被覆形成すれば、潤滑性、導電性、高剛性の3つを両立することが出来る。このようにすることで対象物Sが硬いものであっても、対象物S表面が傷つくことを抑制できる。また、ロボットアーム20を用いて略一定(所定値を基準として、所定範囲内の場合を含む。以下同じ。)の圧力で倣い当てをすることにより、圧縮量がばらつかないようにすることが可能であるから、可撓性を有する材料で保護部20Pを形成しても、ノズルギャップGのばらつきを抑制することが可能となる。なお、保護部20Pの構造は、本実施形態に限られるものではない。例えば、ノズルプレート30Pの法線方向に延伸する棒状の部材を保護部として、複数設けてもよい。
更には、小型のローラー状にして接触負荷を低減することも可能である。
更には、当該ローラにエンコーダーを接続すれば、接触移動時の正確な位置情報を得ることが出来るので、より、加飾品位を向上させることも可能である。
なお、インクジェットヘッド30Hまたは保護部20Pは、ロボットアーム20と一体的に設けられてもよいし、別体に設けられ、ねじ等の機械的方法または電磁力等を利用する固定手段でロボットアーム20に連結されてもよい。ロボットアーム20のエンドエフェクタ20Eそのものを保護部20Pとして利用してもよい。
さらに本実施形態において、各インクジェットヘッド30Hの後端には、ノズルプレート30Pの法線方向に、インクジェットヘッド30Hを移動させるノズルギャップ調整部30Aを備える。ノズルギャップ調整部30Aは、例えば、制御装置10からの制御命令に従って進退可能なエアシリンダー等から構成される。狭幅のインクジェットヘッド30Hを複数配列するとともに、各インクジェットヘッド30Hと保護部20Pとの相対的位置関係をインクジェットヘッド30Hごとに独立して調整することが可能なノズルギャップ調整部20Aを用いることにより、精密に、各インクジェットヘッド30H(ノズルプレート30P)と対象物S表面との距離のばらつきを抑制することが可能となる。なお、複数のインクジェットヘッド30Hごとに、ノズルギャップ調整部30Aを設けてもよい。
対象物Sに塗布されるインクは、例えば、溶剤系のものであり、溶剤としてはシクロヘキシルベンゼン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエーテルアセテート等、ノズルを乾燥させにくい高沸点溶剤が用いられる。また、樹脂を内添させた顔料を色材として、インク中に分散させる顔料分散タイプを用いる。さらにインクは、分散レジン(樹脂等)である分散材と、表面張力を調整し顔料同士の凝集を防止する界面活性剤等を主成分として含んでいる。分散材としては、ポリエステル、カルド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、アクリル系樹脂等が用いられる。また、顔料は、有機顔料等をメジアン径で1μm未満(例えば、0.5μm)に微細化したものが用いられる。尚、顔料の分散には、ジルコニア等のビーズを用いたビーズミルを用い、顔料分散されたコンクベースを溶剤希釈してインク化することも可能であるが、インク中に異物が混入するとインクジェットの吐出安定性等に障害を生じさせる可能性があるため、フィルターを用いて1μm以上の粒径を有する異物を除去したものをインクとして用いることが好ましい。
このようにして生成されたインクの常温における粘度は、例えば、10mPa・secに、表面張力は、例えば、30mN/mに調整される。表面張力が過少の場合、液滴が分離してミストやスプラッシュ(玉割れ)現象を引き起こすことがある。一方で、過大の場合、加飾の対象物表面に濡れず、撥かれてしまうことがある。このため、対象物S表面の材質等を考慮して適切な粘度及び表面張力を有するインクを生成することが好ましい。
尚、対象物Sに塗布後、高沸点溶剤を除去する為、減圧乾燥や加熱乾燥を行う。分散材が熱架橋する場合は、温風乾燥等、ロボットハンドに乾燥機を把持させて行うことも可能である。
対象物Sの表面に塗布されたインクは、加熱により架橋する樹脂、または、紫外線により硬化する紫外線硬化モノマー若しくはオリゴマーの少なくともいずれか一方を含むものでよい。このようなインクを用いることにより、乾燥による加熱重合、紫外線等による光重合乃至電子重合により対象物と架橋する等の方法で固着させることが可能になる。
なお、本実施形態ではプロセスインク4色でカラー画像を構成する例を示したが、加飾の対象物Sが白色以外の場合、本発明を用いて、酸化チタン等の白色顔料を対象物表面に塗布することにより、下地を抑え白色度を向上させるための下地加飾をしてもよい。その場合、酸化チタンの粒径が1μm以上となり得る。このため、インクジェットヘッド30Hは、酸化チタンの沈降を抑制するために、インクジェットヘッド30Hと不図示のインクタンク(負圧制御されているサブタンクを含む。)とのインク流路を循環させる、インク循環装置を搭載してもよい。
制御装置10は、ロボットアーム20及びインクジェット装置30を制御する。上述したように、制御装置10は、従来の位置制御ではなく、直列弾性アクチュエータ20Dを利用したメカニカル・コンプライアンス制御に基づいてロボットアーム20を制御する。このため、ロボットアーム20及びこれに搭載されるインクジェットヘッド30H等を対象物S表面の三次元曲面に追従させることが可能となる。また、直列弾性アクチュエータ20Dに設けられるセンサに基づいてリンク20Lにかかっている力乃至モーメントを取得することができるから、保護部20Pが対象物S表面を押し付ける力を、略一定にすることが可能である。さらに制御装置10は、記憶部10Gに記録されている画像データに基づいて、インクジェットヘッド30Hも制御する。以下詳述する。
制御装置10は、ロボットアーム20の基準となる位置(例えば、手先位置に相当するエンドエフェクタ20Eのセンターポイント。以下、「基準位置」という。)の開始位置及びその時の姿勢を取得する開始位置取得部10Aと、目標位置及びその時の姿勢を取得する目標位置取得部10Bと、許容範囲取得部10Cと、開始位置と目標位置を結ぶ経路を取得する経路取得部10Dと、経路取得部10Dによって取得された経路に従ってロボットアーム20の各駆動部20DAに相当する直列弾性アクチュエータ20Dのモータを制御するための制御命令及び画像データに基づいてインクジェット装置30を制御するための制御命令を取得する制御命令取得部10Eと、画像データを3次元印刷に適するように補正する画像データ補正部10Fと、記憶部10Gとを備える。
開始位置取得部10Aは、例えば、制御装置10に接続可能な教示装置50から入力された開始位置及びその時の姿勢を取得する。教示装置50は、現場で実際にロボットアーム20を動かしてその時の基準位置及び姿勢を開始位置として教示するオンラインティーチングに従う教示装置50でもよいし、コンピュータプログラムによって基準位置の位置及び姿勢を開始位置として教示する、テキスト型、シミュレータ型、エミュレータ型、又は、自動ティーチング型等のオフラインティーチングに従う教示装置50でもよい。
目標位置取得部10Bは、例えば、開始位置と同様に、教示装置50から入力された目標位置及びその時の姿勢を取得する。目標位置取得部10Bは、複数の目標位置及びその時の姿勢を取得することが可能である。
許容範囲取得部10Cは、経路を基準として、経路からロボットアーム20の基準位置が離れることができる許容範囲を示す情報を取得する。例えば、ある目標位置にロボットアーム20の基準位置が到達した時点における、直列弾性アクチュエータ20Dによって駆動されるリンク20Lの角度がαであるとき、そのリンク20Lの許容範囲を示す情報は、例えば、α±βという角度情報として取得される。βは、直列弾性アクチュエータ20Dの弾性体20DEのばね定数等に基づいて、弾性変形可能な範囲として予め設定可能な角度単位の情報である。複数方向に対して柔軟性を有するために、ロボットアーム20が複数の直列弾性アクチュエータ20Dを備える場合、許容範囲取得部10Cは、直列弾性アクチュエータ20Dに駆動される複数のリンク20Lごとに許容範囲を示す情報を取得することが可能である。
なお、許容範囲を示す情報は、リンク20Lの角度が変動した結果、ロボットアーム20の別の部位である基準位置が取り得る所定領域を示す位置情報であってもよい。即ち、所定のリンク20Lの角度がα+βであるとき、βにリンク20Lの長さを乗じた距離だけそのリンク20Lの先端が変位するから、それに応じて、下流のロボットアーム20の部位も、変位する。従って、許容範囲取得部10Cは、ロボットアーム20の他の部位を基準位置とし、この基準位置が取り得る所定領域を示す位置情報として取得してもよい。以下では、エンドエフェクタ20Eのセンターポイントを基準位置とする場合を中心に説明する。許容範囲は、ロボットアーム20の基準位置において少なくとも±5mm以上、経路及び目標位置から離れることを許容するように構成されることが好ましい。
許容範囲を示す情報は、記憶部10Gに格納されるコンピュータプログラム内において、予め、駆動機構が備える弾性又は粘性に基づく定数として定められることができる。従って、制御装置10の演算素子がコンピュータプログラムを読み出すことにより、許容範囲を示す情報は、取得されるように構成されてもよい。あるいは、制御装置10は、教示装置50から、許容範囲を示す情報を取得してもよい。
経路取得部10Dは、開始位置と目標位置を接続する経路(計画軌跡)を演算処理等により取得する。
制御命令取得部10Eは、基準位置を経路に従って移動させるための各モータを制御するための制御命令を演算処理等により取得し、ロボットアーム20に供給する。例えば、制御命令取得部10Eは、逆運動学演算(インバースキネマティクス)により、基準位置が経路上に位置するための各モータの回転角度を算出し、これに基づいて制御命令を生成して、記憶部10Gに格納することが可能である。
制御命令取得部10Eは、さらに、記憶部10Gから読み出され、画像データ補正部10Fによって補正された画像データに基づいて、インクジェット装置30を制御するための制御命令を取得し、インクジェット装置30に供給する。制御命令は、インクジェットヘッド30Hのアクチュエータを駆動するための駆動信号と、ノズルギャップ調整部30Aを制御するための駆動信号を含む。これらインクジェット装置30への制御命令は、例えば、基準位置の位置情報に関連付けて生成される。
画像データ補正部10Fは、対象物Sの表面に印刷される画像の品質を向上させるために、記憶部10Gに格納される画像データを補正する。本出願の発明者らは、複数のインクジェットヘッド30Hを走査方向と垂直方向に隣接して配置する場合(千鳥配置の場合を含む)に、その境界付近においてドロップレットがミスト状に破壊される問題や、白色または黒色等のスジが現れる問題が生じ得る点に着目した。
図4は、このような問題について説明する模式図である。図4において、インクジェットヘッド30Hの走査方向は、紙面垂直方向である。図4(A)に示されるように第1インクジェットヘッド30H1により塗布される塗布領域AR1と、第1インクジェットヘッド30H1に隣接する第2インクジェットヘッド30H2により塗布される塗布領域AR2の境界領域OL1では、所望したようにインクが塗布されない可能性がある。例えば、第1インクジェットヘッド30H1のノズルとこれに離接する第2インクジェットヘッド30H2のノズルとの間隔が狭すぎると、双方から吐出されるインクが衝突しミスト状になり得る。また、双方の塗布領域が一部重複し、境界領域OL1で、他の領域よりも色が濃く現れる可能性がある。一方で、隣接するノズルとの間隔が広すぎると、境界領域OL1に十分な量のインクが塗布されず白いスジが現れてしまう。さらに、図4(A)に示されるように、対象物Sの表面が凹凸を有すると、隣接するノズルギャップGの相違が大きくなり、境界領域OL1における色むら等の原因となり得る。また、図4(B)に示されるように、第1インクジェットヘッド30H1と第2インクジェットヘッド30H2等の取付け誤差も、ノズルギャップGのばらつき、ひいては境界領域OL1における色むら等の原因となり得る。
これらばらつきの抑制のために、画像データ補正部10Fは、元の画像データを補正する。補正の方法の一例として、例えば、境界領域OL1に相当する画像データにボカシ処理を施すことが可能である。ボカシ処理は、知られた方法を利用することができる。例えば、境界領域OL1における元の画像データにホワイト(ノイズ)を追加してもよい。また、後述するように、レーザを用いた測距センサで計測したノズルギャップに基づいて、補正に必要な画像変換パラメータをルックアップテーブルとして記憶部10Gに格納し、これに基づいて、元の画像データを補正してもよい。
記憶部10Gは、各実施形態に示される各処理を実行するためのコンピュータプログラム及び必要なデータ(上述した画像データを含む)その他の情報が格納されている。
制御装置10のハードウェア構成に関し、制御装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)等のプロセッサである演算素子と、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶素子と、NORフラッシュメモリ、NANDフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶素子と、これらを接続するバス等の通信手段を備えるコンピュータから構成することが可能である。不揮発性記憶素子は、非一時的(Non-transitory)に情報を記憶する記憶媒体である。揮発性記憶素子は、これらコンピュータプログラムの少なくとも一部及び演算処理結果等を一時的に記憶する。記憶部10Gは、これら記憶素子により構成される。また、記憶部10Gに格納されるコンピュータプログラムを演算素子が実行することにより、開始位置取得部10A、目標位置取得部10B、許容範囲取得部10C、経路取得部10D及び制御命令取得部10Eとして機能する。但し、これら演算素子、不揮発性記憶素子等の少なくとも一部は、インターネット等の通信ネットワークに接続された遠隔地に設置されていてもよい。例えば、演算素子は、通信ネットワークを介して、コンピュータプログラム又は必要なデータを取得するように構成されてもよい。
制御装置10とロボットアーム20及びインクジェット装置30は、無線又は有線による通信手段によって情報の送受信が可能に構成されている。
制御装置10には、塗布装置100に動作教示するための教示装置50が接続されてもよい。教示装置50は、例えば、オンラインティーチングを行うための携帯型の教示ペンダントを備える。教示装置50は、制御装置10と同様に、演算素子、揮発性記憶素子、不揮発性記憶素子を備え、更に、ディスプレイを有する表示手段及び複数の操作キー並びにレバーを有する入力手段を備えている。入力手段は、ディスプレイを押圧して入力を行うタッチパネル式の入力手段から構成されてもよい。
以下、本実施形態に係る塗布装置100を用いた塗布方法について説明する。
まず、塗布装置100に動作教示をするプロセスについて説明する。
具体的には、作業者は、手動、又は、教示装置50の入力手段を用いてエンドエフェクタ20Eを移動させることにより、開始位置を教示する。制御装置10は、開始位置に存在するときのエンドエフェクタ20Eの位置及び姿勢、各リンク20Lの角度等を取得し、開始位置に関連付けて記憶部10Gに格納する。
なお、インクジェット装置30が複数のインクジェットヘッド30Hを備える場合、保護部20Pから離れた位置におけるノズルのノズルギャップがばらつきを有する場合がある。このため、全て、または、幾つかのインクジェットヘッド30Hの近傍にレーザ等による測距センサを設けてノズルギャップを計測し、ノズルギャップ調整部30Aによる調整可能に構成してもよい。その場合、制御装置10は、開始位置に存在するときの各測距センサからの距離情報を取得し、開始位置に関連付けて記憶部10Gに格納する。
次いで作業者は、手動、又は、教示装置50の入力手段を用いてエンドエフェクタ20Eを複数回にわたって移動させ、そのときのエンドエフェクタ20Eの位置等を制御装置10に取得させることにより、塗布装置100に複数の目標位置を教示する。制御装置10は、同様に、エンドエフェクタ20Eの位置及び姿勢、各リンク20Lの角度等及び各測距センサからの距離情報を取得し、目標位置に関連付けて記憶部10Gに格納する。
このとき、対象物Sの表面に概ね垂直にインクが吐出されるように、対象物Sの表面の法線方向と、インクの吐出方向とが略一致するように、対象物Sの表面形状に合わせてインクジェットヘッドが搭載されるエンドエフェクタ20E又はリンク20Lを傾けた姿勢を教示することが好ましい。図5は、対象物Sの傾斜する表面に対して略垂直にインクを吐出可能なように、インクジェットヘッド30Hを傾けて目標位置を設定している様子を模式的に示している。インクジェットヘッド30Hの前方及び後方にそれぞれ同一長さの保護部20P1及び保護部20P2を設ける場合、これら二つの保護部20P1及び保護部20P2の先端がそれぞれ対象物Sの表面に当接するように目標位置を教示することにより、対象物Sの表面の法線方向と、インクの吐出方向とを概ね一致させることが可能になる。このように教示することにより、対象物の表面に急峻な凹凸が形成される場合でも、好適にインクを塗布し、画像を印刷することが可能になる。一方で、一軸(例えば、上下方向)にしか移動できない従来の塗布装置では、このような傾斜面に対し、好適な印刷をすることが困難である。
そして、制御装置10の経路取得部10Dは、開始位置及び複数の目標位置を接続する経路を経路生成アルゴリズムに従った演算により取得する。制御装置10は、保護部20Pが対象物Sの表面に干渉するような経路、すなわち、対象物Sが存在しなければ、保護部20Pと対象物Sが干渉するような経路を演算により取得する。このように経路を取得することにより、保護部20Pを対象物Sに対して倣わせることが可能になる。但し、変位量(経路に従った保護部20Pの先端と対象物S表面との距離)が大きすぎると、弾性変形の範囲を超える可能性がある。又、弾性変形の範囲内であっても、変位量が大きすぎると、保護部20Pが対象物Sを押し付ける力が大きくなりすぎるため、円滑な移動が困難になったり、対象物Sを傷つけたりする可能性がある。このため、制御装置10の経路取得部10Dは、変位量が、許容範囲取得部10Cによって取得される許容範囲内となるように経路を演算する。制御装置10は、取得した経路を記憶部10Gに格納してもよい。具体的には、制御装置10の制御命令取得部10Eは、取得した目標位置及び経路に基づいて、ロボットアーム20の各駆動部及び直列弾性アクチュエータ20Dの駆動部を制御するための制御命令を演算により取得し記憶部10Gに格納してもよい。
また、制御装置10の制御命令取得部10Eは、各目標位置における各測距センサからの距離情報に基づいて、ノズルギャップのばらつきが小さくなるように各ノズルギャップ調整部20Aによる調整量を算出し、これに基づいてノズルギャップ調整部20Aへの制御命令を取得し記憶部10Gに格納してもよい。例えば、ノズルギャップの基準値(例えば、ノズルプレート30Pを基準とする保護部20Pの突出量)を2mmと設定し、保護部20Pから離間したノズルに対応するノズルギャップが3mmであるとき、制御装置10は、対応するノズルのノズルギャップが2mmに近づくように、ノズルギャップ調整部20Aによる移動量を1mmに設定する。このように、制御装置10は、各ノズルギャップ調整部20Aによる調整量を目標位置に関連付けて算出するとともに、これらに基づいて、目標位置を結ぶ経路上の各位置におけるノズルギャップ調整部20Aによる移動量を補間により算出する。
制御装置10の画像データ補正部10Fは、記憶部10Gに格納されている元の画像データを補正して、補正された画像データを取得する。具体的には、隣接するインクジェットヘッド30Hの境界領域に相当する画像データにボカシ処理を施す。ここで、画像データ補正部10Fは、各目標位置における各測距センサからの距離情報に基づいて、補正パラメータを取得してもよい。例えば、距離を変数とするルックアップテーブルを記憶部10Gから読み出すことにより、補正パラメータを取得し、境界領域に相当する画像データを補正してもよい。
また、制御装置10の制御命令取得部10Eは、画像が対象物Sの表面上に印刷されるように、補正された画像データに基づいて、目標位置を含む経路上の各位置における各インクジェットヘッド30Hのアクチュエータへの駆動量を算出し、これに基づいて各インクジェットヘッド30Hのアクチュエータへの制御命令を取得する。制御命令は、記憶部10Gに格納されるように構成されてもよい。
続いて、塗布装置100による塗布方法を説明する。図6は、塗布装置100による塗布方法を示すフローチャートである。
まず制御装置10の開始位置取得部10A、目標位置取得部10B及び許容範囲取得部10Cは、それぞれ、開始位置を示す情報、目標位置を示す情報及び許容範囲を示す情報を取得する(ステップS61)。制御装置10は、これら情報を記憶部10Gから読み出すことにより取得してもよい。制御装置10は、教示装置50から直接的にこれら情報を取得してもよい。あるいは、制御装置10は、開始位置を示す情報及び目標位置を示す情報に基づいて経路を演算により取得する際に、目的物表面と基準位置との距離が許容範囲内となるような経路生成アルゴリズムを読み出し、これに基づいて経路を取得することにより、許容範囲を示す情報を取得してもよい。
次いで、制御装置10の経路取得部10Dは、目的物表面と基準位置との距離が許容範囲内となるような経路生成アルゴリズムを記憶部10Gから読み出し、これに基づいて開始位置及び複数の目標位置を接続する経路を演算により取得する(ステップS62)。また、予め画像データが補正されていない場合、制御装置10の画像データ補正部10Fは、走査方向に垂直方向に隣接する2つのインクジェットヘッド30Hによる塗布領域の境界領域に相当する画像データを補正する(ステップS63)。
そして制御命令取得部10Eは、経路情報、補正された画像データ等に基づいて、直列弾性アクチュエータ20D、ノズルギャップ調整部30A及び各インクジェットヘッド30Hへの制御命令を取得する(ステップS64)。なお、一連の動作を実現するための制御命令がもともと記憶部10Gに格納されている場合、制御装置10は、記憶部10Gから制御命令を読み出すことにより、これら情報を取得してもよい。
そしてロボットアーム20は、駆動を開始する(ステップS65)。開始位置にいるロボットアーム20は、制御装置10から受け取った制御命令に基づいて各リンク20Lを駆動させ、ロボットアーム20に搭載されるインクジェットヘッド30Hを対象物Sの表面に近接させる。
次いでロボットアーム20は、保護部20Pの先端部20Sを対象物Sの表面に接触させる(ステップS66)。
その後制御装置10からの制御命令に従って、ロボットアーム20は、保護部20Pの先端が対象物Sの表面を押圧した状態を維持したまま、エンドエフェクタ20Eの対象物Sに対する相対的に移動を開始する。倣い当てと同時に、制御装置10からの制御命令に従って、インクジェットヘッド30Hはインクを吐出し、対象物Sの表面へのインク塗布を開始する(ステップS67)。このとき、インクジェットヘッド30Hに対する保護部20Pの突出量が略一定であるから、ノズルギャップのばらつきを抑制し、対象物Sの3次元曲面に追従するようにインクジェットヘッド30Hを移動させながら塗布を実行することが可能になる。また、対象物Sの傾斜する表面に対向するようにインクジェットヘッド30Hを傾けることにより、対象物Sの表面に略垂直にインクを吐出することが可能になる。また、このような倣い動作中、制御装置10は、保護部20Pが対象物Sの表面を押し付ける力が略一定となるようにロボットアーム20を制御可能に構成されるから、保護部20Pによる対象物S表面への損傷やびびりを抑制することが可能である。さらに、対象物Sが不織布等のたるみや皺を有し得る素材であっても、保護部20Pを対象物Sの表面に倣わせて対象物Sを扱くことにより、たるみや皺を伸ばすことが可能になる。一方で、手先のみに弾性体を有する塗布装置の場合、対象物の表面に作用する力を制御することが困難であるため、表面を傷つけたり、たるみや皺を十分な力で伸ばせない、といった問題がある。
なお、倣い動作中、直列弾性アクチュエータ20Dの弾性体20DEは、変位量に応じて弾性変形する。倣い動作を行っている間に、制御装置10は、許容範囲を超える変位が生じたか否かを周期的に判断し、許容範囲を超える変位が生じたと判断した場合、走査速度を減速させるような制御命令を生成し、ロボットアーム20の駆動部に送出してもよい。
ロボットアーム20が最後の目標位置に到達すると塗布が終了する(ステップS68)。なお、インクジェットヘッド30Hを用いて、または、異なるインクジェットヘッドを用いて、表面を保護するためのオーバーコート処理をしてもよい。
以上詳述したとおり、本実施形態に係る塗布方法及び塗布装置によれば、3次元曲面に対して好適にインクを塗布することが可能となる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る塗布装置は、インクを紫外線(UV)で硬化する点において、塗布装置100と相違する。図7は、このような塗布装置が備えるロボットアーム20によって保持されるインクジェット装置40及びロボットアーム20に設けられる保護部20Pを示している。なお、第1実施形態と同様または類似する構成については同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態において、インクは、UV硬化系のものが使用される。但し、インクジェットにより好適に吐出するために、使用するモノマーの官能基は小さなものを使用することが好ましい。例えば官能基を4以下のものを使用することにより、インクジェットに好適な低粘性(例えば、10mPa・sec以下)を実現できる。本実施形態では、ラジカル重合を引き起こせるモノマー(単量体)の官能基が1官能~3官能のモノマーが使用される。このモノマー(例えば、イソボルニルアクリレート等)に、顔料を分散させ、365nm乃至410nmの波長のUVで硬化させるために、さらに重合開始材を内添することにより、本実施形態に係るインクが生成されている。
このインクの粘度は常温で20乃至30mPa・sec程度である。インクジェットヘッド30Hで好適に吐出できる数10mPa・sec程度の粘度とするために、インクタンクを35℃に加温し、インクジェットヘッド30Hとの間で循環するように構成されている。
同図に示されるように、インクジェットヘッド30Hの後方には、UVを照射するLEDライト40Uが設けられている。LEDライト40Uの後方には保護部20P2が設けられている。また、LEDライト40Uとインクジェットヘッド30Hの間には、対象物Sの表面に到達する前のインクにUVが照射されることを抑制するための遮光部40Dが設けられている。
このような構成の塗布装置によれば、インクジェットヘッド30Hから吐出され、対象物Sの表面に塗布されたインクを、LEDライト40Uから照射されるUVで照射する。このため、LEDライト40Uによる照射領域AR3において、インクが光重合により硬化し、対象物Sの表面に定着する。従って、後方側の保護部20P2を対象物Sの表面に倣い当てする場合であっても、硬化していないインクに保護部20P2が接触して画像Pが損なわれることを抑制することが可能になる。
なお、常に後方側の保護部20P2が倣い当てされなければならないわけではない。対象物Sの表面形状に応じて、前方側の保護部20P1または後方側の保護部20P2の少なくとも一方が倣い当てされることにより、ノズルギャップのばらつきを抑制することが可能になる。
ところで上記LEDライトでの紫外線硬化は必ずしも完全硬化を要するわけでは無い。接触の影響が無く、各色の着弾干渉(色にじみ)が生じない程度の仮硬化にとどめ、塗布後の対象物Sに対しては、最後に照度の大きな、例えばメタルアライドランプ等を用いた紫外線照射で本硬化させることも可能である。
図8は、インクジェット装置40を用いて球状の対象物Sの表面にインクを塗布する様子を示す模式図である。この図に示されるように、ロボットアーム20は、インクジェット装置40を傾斜させながら、塗布を行う。塗布されたインクは、UVにより硬化するため、硬化していないインクに保護部20P2が接触することに伴う問題を抑制することが可能となる。また、双方の保護部20P1及び保護部20P2を対象物Sの表面に同時に当接させることが可能となるから、インクの塗布方向を対象物S表面の法線方向と概ね一致させることが可能になる。
以上のように、本実施形態に係る塗布装置及び塗布方法によれば、走査方向D1に対し、後方側にUVを照射するLEDライト40Uが設けられているから、塗布されたインクを直ちに対象物Sに定着させることが可能になる。
[第3実施形態]
第3実施形態は、導電性のインクを対象物の表面に塗布することにより電気配線を形成する点において、他の実施形態に係る塗布装置及び塗布方法と相違する。図8は、このような塗布装置に係るロボットアームによって保持されるインクジェット装置30及びロボットアームに設けられる保護部20Pを示している。なお、ロボットアーム等、他の実施形態と同様または類似することが当業者に理解される部分については説明を省略する。
第3実施形態では、導電性のインクが塗布される。このようなインクとして、例えば、水系溶媒に銀ナノコロイドを分散させた銀ナノインクを使用することが可能である。銀のナノ分散体には、蒸着又はスパッタ等の原理を利用した気相法(ドライプロセス)及び液中で析出等の原理化学現象を応用した液相法(ウェットプロセス)のいずれの銀ナノ粒子を利用することも可能である。
図9は、本実施形態に係るインクの塗布方法を模式的に示す。
本実施形態における対象物Sは、部品P1と部品P2を機械的に接合した組付け部品である。部品P1の端子T1と部品P2の端子T2を接続するように導電性のインクを塗布することで、3次元曲面を有する対象物Sの表面上に電気配線Wを形成することが可能になる。インクジェット装置30は、第1実施形態に係るインクジェット装置と同様の構成のものを使用可能である。保護部20Pを部品P1及び部品P2の表面に倣い当てすることにより、対象物Sの3次元曲面に追従するようにインクジェットヘッド30Hを走査させることが可能になるから、ノズルギャップのばらつきを抑制させて導電性のインクを塗布することにより電気配線を形成することが可能となる。
なお、導電性インクは、水系溶媒であるため、インクを塗布して電気配線パターンを形成した後、加熱または乾燥等により液媒を蒸発させ、固形分である銀粒子の結合を促すことにより、電気配線に導電性を持たせることが可能になる。
また、部品P1及び部品P2の配線部に液体吸収機能を予め付与しておけば、常温による乾燥でも配線パターン表面に銀成分を残留させ導通性を持たせることが可能になる。
ただし、形成された配線の電気抵抗を極めて低く抑える、あるいは銀固有のマイグレーション現象を抑えるために、仕上げ工程として銅メッキ等をすることを妨げるものではない。
また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。たとえば、当業者の通常の創作能力の範囲内で、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態に追加することができる。また、ある実施形態における一部の構成要素を、他の実施形態の対応する構成要素と置換することができる。
10.制御装置
20.ロボットアーム
20A.ノズルギャップ調整部
20D.直列弾性アクチュエータ
20P.保護部
20P1.保護部
20P2.保護部
25.ノズル
30.インクジェット装置
30A.ノズルギャップ調整部
30H.インクジェットヘッド
100.塗布装置
P.画像
S.対象物
UV.紫外線

Claims (11)

  1. 柔軟性を備えた駆動機構を有するロボットアームに設けられる保護部を対象物の表面に倣わせながら、前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布するステップを含む塗布方法。
  2. 前記柔軟性を備えた前記駆動機構は、直列弾性アクチュエータを備える、
    請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記ロボットアームには、
    複数の前記インクジェットヘッドと、
    複数の前記インクジェットヘッドと前記対象物の表面との距離をそれぞれ調整するノズルギャップ調整部と、
    が搭載されている、
    請求項1又は2に記載の塗布方法。
  4. 前記ロボットアームに搭載される紫外線照射部によって、前記対象物の表面に塗布されたインクに紫外線を照射するステップをさらに含む、請求項1乃至3の何れか一項に記載の塗布方法。
  5. インクを前記対象物の表面に塗布する前記ステップは、
    前記対象物の表面から受ける力の大きさが一定となるように、前記保護部を前記対象物の表面に倣わせながら、前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布する、
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の塗布方法。
  6. 前記インクを前記対象物の表面に塗布するステップは、
    前記対象物の表面に対応する画像データに基づいて前記インクジェットヘッドを制御することにより、前記対象物の表面を加飾するステップを含み、
    さらに、第1の前記インクジェットヘッドによって塗布される前記対象物の表面の第1領域と、前記第1のインクジェットヘッドに隣接する第2の前記インクジェットヘッドによって塗布される前記対象物の表面の第2領域との境界領域に対応する画像データを補正するステップを含む、
    請求項5に記載の塗布方法。
  7. 前記インクは、顔料分散インクである、請求項1乃至6の何れ一項に記載の塗布方法。
  8. 前記顔料分散インクは、加熱により架橋する樹脂、又は、紫外線により硬化する紫外線硬化モノマー若しくはオリゴマーの少なくともいずれか一方を含む、請求項7に記載の塗布方法。
  9. 柔軟性を備えた駆動機構を有するロボットアームと、
    前記ロボットアームに設けられる保護部と、
    前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドとを備え、
    前記保護部を対象物の表面に倣わせながら、前記インクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布するように構成された、
    塗布装置。
  10. 柔軟性を備える駆動機構を備え、保護部が設けられるロボットアーム及び前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドを制御する制御装置であって、
    前記保護部を対象物の表面に倣わせるように前記ロボットアームを制御しながら、前記対象物の表面にインクを塗布するように前記インクジェットヘッドを制御可能に構成された、
    制御装置。
  11. コンピュータに、
    柔軟性を備えた駆動機構を有するロボットアームに設けられる保護部を対象物の表面に倣わせながら、前記ロボットアームに搭載されるインクジェットヘッドから吐出するインクを前記対象物の表面に塗布するステップを実行するように、前記ロボットアーム及び前記インクジェットヘッドを制御する制御命令を生成させる、
    コンピュータプログラム。
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