JP2022058886A - 穀物乾燥機の遠隔管理システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022058886000001
【課題】
この発明は、穀物乾燥機の各種運転情報を遠隔位置からでも適切に表示し、穀物乾燥機の良好な管理を可能とする穀物乾燥機の遠隔管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
穀物乾燥機の通常の運転情報の内の正常情報および運転中に検出された異常情報を、メールにて遠隔地の携帯端末に送信するものであって、前記正常情報は定期的に送信すると共に、前記異常情報は異常発生時に対応して送信することを特徴とする穀物乾燥機の遠隔管理システムとする。
【選択図】図27

Description

本発明は、穀物の乾燥処理を運転制御する制御部を備える穀物乾燥機に関するものである。
特許文献1には、管理サーバを通してユーザの携帯端末と穀物乾燥機とを接続することにより、携帯端末から穀物乾燥機を遠隔制御する技術が開示されている。
特開2002-267363号公報
しかしながら、穀物乾燥機の運転状況や、運転終了後における運転履歴等を携帯端末に表示することができないという問題があった。
本発明は、穀物乾燥機の各種運転情報を遠隔位置からでも適切に表示し、穀物乾燥機の良好な管理を可能とする穀物乾燥機の遠隔管理システムを提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、
穀物乾燥機の通常の運転情報の内の正常情報および運転中に検出された異常情報を、メールにて遠隔地の携帯端末に送信するものであって、前記正常情報は定期的に送信すると共に、前記異常情報は異常発生時に対応して送信することを特徴とする穀物乾燥機の遠隔管理システムとする。
請求項2に係る発明は、
異常情報は異常発生時のエラーコード、エラー名称、発生時間、現在水分値を表示することを特徴とする請求項1記載の穀物乾燥機の遠隔管理システムとする。
請求項3に係る発明は、
正常情報は穀物の設定水分値と穀物の現在水分値と乾燥残時間を基本項目と、外気温度、熱風温度を選択により選択により追加表示可能とするオプション項目を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の穀物乾燥機の遠隔管理システムとする。
請求項4に係る発明は、
複数の穀物乾燥機それぞれと一台の端末器とを近距離無線通信で接続し、
それぞれの穀物乾燥機と前記端末器の通信接続を一定時間毎に切り換えてそれぞれの穀物乾燥機の前記運転情報を前記端末器で受け、該端末器は前記運転情報を表示画面に表示するものであって、
前記携帯端末はメールにて穀物乾燥機より前記運転情報を受けることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の穀物乾燥機の遠隔管理システムとする。
本発明により、穀物乾燥機の各種運転情報を遠隔位置からでも適切に表示し、穀物乾燥機の良好な管理を可能とする穀物乾燥機の遠隔管理システムを提供することができる。
穀物乾燥機遠隔管理システムのシステム構成図 システムの適用による作業態様例 通信接続例(a)と異常対応の端末表示画面例(b) 工程管理表示例(a)(b) 燃費管理表示例(a)(b) 水分経過表示例 収量分析表示例 乾燥機サポートシステムのトップ画面の構成図 チェックモード設定の画面構成図 作業実績一覧表の画面構成図 作業実績一覧表の絞り込み結果の画面構成図 稼働データ管理画面 稼働詳細データの画面構成図 稼働データグラフ表示の画面構成図 作業別時間表示(1)の画面構成図 作業別時間表示(2)の画面構成図 水分変化の画面構成図 水分バラつきの画面構成図 燃料消費グラフの画面構成図 燃料消費集計グラフの画面構成図 乾燥稼働集計の画面構成図 収量及び歩留り表示の画面構成図 異常表示の画面構成図 異常表示詳細の画面構成図 メンテナンス画面 メンテナンス履歴一覧表の画面構成図 お知らせメールの画面構成図
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
穀物乾燥機の遠隔管理システム1は、システム構成図を図1に示すように、複数(図例は5)の穀物乾燥機2…と、そのすべてに共通して遠隔通信接続可能なタブレット端末器3とによって構成する。
各穀物乾燥機2…は、穀物の張込から、通風、乾燥を経て、排出までの各工程を運転制御する制御部2aを備え、その運転制御情報を通信出力可能に構成する。
タブレット端末器3は、入出力用のタッチパネルディスプレー3aを備えるとともに、音声を含む通信機能付きの携帯型情報端末器によって構成する。
穀物乾燥機2とタブレット端末器3との間の通信は、例えば、デジタル機器用の近距離無線通信規格の1つであるブルートゥース(登録商標)を適用し、1台のタブレット端末器3について複数の穀物乾燥機2…と個別通信可能に構成する。
また、管理対象範囲の複数の穀物乾燥機2…を1台のタブレット端末器3でモニターするために、それぞれの通信接続を一定時間(例えば5分)毎に切換えて管理対象範囲の複数の穀物乾燥機2…のそれぞれの運転情報を受ける。
各穀物乾燥機2の運転情報は、穀物の張込から通風、乾燥を経て排出までの一連の工程について、運転制御によって処理された穀物の状態を表す穀物処理情報と、運転経過を表す運転制御の履歴情報および運転中に検出された異常情報とを含む。これら各種の運転情報は、上記携帯端末器3の操作に応じて同携帯端末器3に選択表示可能に構成することにより、必要な情報を随時知ることができ、並行する作業や後に続く作業の調整を図りつつ、長時間に及ぶ各穀物乾燥機2…の運転管理や保守対応が可能となる。
また、穀物乾燥機2が正常運転の範囲において、それぞれの稼働状況を定期的(任意設定可能、デフォルト30分)に携帯端末器3にテキストで送信する。送信データは、乾燥機場外気温、熱風温度、熱風設定温度、排風温度、穀物水分値、仕上がり水分値、予想残時間、である旨の稼働状況の中の最低2項目を含める。
上記送信データにより、システムの適用による作業態様例を図2に示すように、遠隔位置4で並行作業中の利用者において、無人運転の各穀物乾燥機2の正常稼働を確認しつつ、安心して作業することができる。
また、穀物乾燥機2の異常発生時は、異常の穀物乾燥機2-nと携帯端末器3を通信接続し、エラー情報を送信して関連の解決策を電子データとして携帯端末器3に保管し、図3(a)の通信接続の端末画面例に示すエラー箇所の図示、MtoMによる解決策の絞込み、図3(b)の端末画面例に示す取扱説明書やワークショップのエラー処理関連項目の表示、エラー情報に関する情報のダウンロード(ディーラモード)等の手段を備えたエラー処理支援システムを組み込むことにより、ユーザ、ディーラに対して異常処理対応(後述)を支援することができる。
穀物乾燥作業については、図4の工程管理表示例(a)に示すように、乾燥機の稼働時間を工程区分による作業別にデータ管理し、また、工程管理表示例(b)に示すように、1乾燥における作業時間を日時毎に表示し、稼働時間から概算電力量を算出し、時間とともに電力量または電気代を作業別に管理することにより、作業内容を日報形式で表示、保管ができることから、営農経営のサポートのための基礎となりうるものである。
穀物乾燥機2の燃料消費については、穀物乾燥機2に燃料流量計を設けて流量データを携帯端末器3に送信し、時間当たりの燃費、1乾燥当たりの燃料使用量データの蓄積と表示を行う。例えば、図5の24時間表示の燃費経過(a)および日ごとの累計消費量(b)の表示のように、使用経費を日報形式で表示、保管することができる。
穀物の乾燥状況については、図6の水分のバラつきデータを携帯端末器3に取込み、1時間間隔の経過表示例に示すように、バラつきの時系列表示(詳細は後述)によって、乾燥時のサポートを行う。このバラつきデータの偏差値からバラつきを数値化して表示し、数値管理しながら乾燥速度、休止乾燥などアドバイスを行う。このようにして、バラつきの推移をビジュアル的に把握可能とし、もち米、酒米等のシビアな乾燥のサポートが可能となる。
乾燥仕上り後の穀物については、穀物乾燥機2の張込量センサの計測値と水分データから刈取り概算重量を把握してデータ化し、また、排出時に測定する張込量センサから仕上り乾籾重量を把握してデータ化する。さらに、籾すり後の仕上り玄米量、くず米量を把握して携帯端末器3に入力することにより、図7の収量分析表示例に示すように、圃場毎の反収管理、所要経費を管理して収益性を判断することができる。なお、上記同様にして、穀物乾燥機2内の循環穀物水分の層ムラを表示、保管することによるサポートも可能である。
穀物乾燥機2の乾燥データについては、携帯端末器3に取込んだ上で外部クラウド内に保管する。このデータは穀物乾燥機2の持つ時計に合わせたデータとして以下の内容、すなわち、張込量(設定値で可)、穀物種類、乾燥速度設定、水分設定、上記各補正値、熱風温度、排風温度、外気温度、燃料流量を取込む。
乾燥データを上記のように取扱うことにより、穀物乾燥機2の火災トラブルに際して、トラブルの原因把握を困難にするデータ欠損を回避してデータ解析に使用することができるのみならず、その乾燥データを合わせた色々な条件下の乾燥データによって次の穀物乾燥機の技術開発の短縮化を図ることができる。
(乾燥機サポートシステム)
次に、上述の穀物乾燥機の遠隔管理システム1を含む乾燥機サポートシステムの全体構成について、携帯端末器3の表示画面別に説明する。
乾燥機サポートシステムは、そのトップ画面(画面区分「0」)を図8に示すように、8つの選択キー、すなわち、「マスター登録」「表示補助」「作業管理」「データ管理」「生産管理」「異常対応」「メンテナンス」「システム設定」のキー(キー区分「1」~「8」)から選択可能な機能項目によって構成する。
「マスター登録」(キー区分「1」)は基礎情報の入力を可能にし、「表示補助」(キー区分「2」)は乾燥機コントローラの表示部の拡大表示による乾燥機コントローラの操作を可能にし、「作業管理」(キー区分「3」)は作業状況が一目でわかるように、乾燥機の稼働状況をイベント発生のタイミングで表示し、「データ管理」(キー区分「4」)は乾燥機コントローラの把握しているデータを表示し、「生産管理」(キー区分「5」)は作業した重量歩留りを管理し、「異常対応」(キー区分「6」)は異常情報および解決へのアドバイスを表示し、「メンテナンス」(キー区分「7」)は消耗品・補修品の一覧によって交換時期を表示(取説・WSに時間要素を追加し自動化)し、「システム設定」(キー区分「8」)はシステムの設定値を表示する。
(表示補助)
上記機能項目について具体的に説明すると以下のとおりである。
まず、トップ画面(画面区分「0」)の「表示補助」(キー区分「2」)を選択することにより、チェックモード選択の画面構成図(画面区分「2-A」)を図9に示すように、乾燥機コントローラに搭載している液晶モニタと同期して同じ内容を携帯端末器3に表示し、タブレット上のタッチ機能により設定入力の代行操作を可能とする。
(作業管理)
また、トップ画面(画面区分「0」)の「作業管理」(キー区分「3」)を選択することにより、作業実績一覧表示の画面構成図(画面区分「3-A」)を図10に示すように、イベント発生時の作業データを記録する。基本的にユーザ設定内容や自動停止時の時間とイベント内容を記録する。イベント内容とは、穀物設定、張込量、水分設定、乾燥速度、乾燥モードのほかエラー等変更でその内容を稼働状況説明でイベント発生の年月日、曜日、時間の時系列で表示する。問題点の把握、ディーラの癖が判る。
また、集計対象の絞り込みについては、上記作業実績一覧表の「絞り込み」欄の「全て」(キー区分「(1)」)を対象とした上記図例のほかに、作業実績一覧表の絞り込み結果表示の画面構成図(画面区分「3-A-(1)」)を図11に示すように、エラー履歴として、作業実績一覧表のエラー一覧表のみ表示でき、このエラー履歴により、この機械における問題点の多発状況が判断できる。
そのほか、作業実績一覧表(画面区分「3-A」)の「絞り込み」について、適用穀物別を絞り込むと、穀物設定で指定する穀物の乾燥履歴を表示できる。
(データ管理)
また、トップ画面(画面区分「0051」)の「データ管理」(キー区分「4」)を選択することにより、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)を図12に示すように、9つの管理項目の選択キー、すなわち、「稼働データ一覧表」「稼働データグラフ」「作業時間別グラフ」「作業時間集計」「水分変化」「水分バラつき」「燃料消費」「燃料消費集計」「乾燥稼働集計」のキー(キー区分(1)~(9))から選択可能に構成する。
「稼働データ一覧表」(キー区分(1))は乾燥機の起動から排出完了までの乾燥機の持つデータの一覧表、「稼働データグラフ」(キー区分(2))は稼働データ一覧表から加工する稼働データのトレンドグラフ、「作業時間別グラフ」(キー区分(3))は乾燥機の工程別作業時間のグラフ表示、「作業時間集計」(キー区分(4))は作業別時間表示を1乾燥当たりの小計時間のグラフ表示、「水分変化」(キー区分(5))は稼働データ一覧表からのトレンドグラフ表示、「水分バラつき」(キー区分(6))は水分測定結果から、バラつきを時系列のグラフ表示、「燃料消費」(キー区分(7))は単位時間当たりのデータのグラフ表示、「燃料消費集計」(キー区分(8))は1乾燥当たりの燃料消費量の集計グラフ表示、「乾燥稼働集計」(キー区分(9))は乾燥作業1件づつの集計表示である。
上記管理項目について以下に具体的に説明する。
まず、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「稼働データ一覧表」(キー区分(1))を選択することにより、稼働詳細データ表示の画面構成図(画面区分「4-A-(1)」)を図13に示すように、データは基本15分毎のショットデータとするが、燃料消費量については乾燥機コントローラで把握している単位時間当たりのデータとし、アップロードキーで外部クラウドに保管できる。このデータは次期開発用資料となることから、不具合発生時の基礎資料とすることによって問題解決がスムースに行える。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「稼働データグラフ」(キー区分(2))を選択することにより、稼働データグラフ表示の画面構成図(画面区分「4-A-(2)」)を図14に示すように、稼働データ一覧表から加工する稼働データのトレンドグラフであり、表示期間選択内容を表示する。
表示項目は稼働詳細データからチョイスできるように、タブレットのプログラムにより、例えば、「熱風温度」「排風温度」「外気温度」「穀温」「燃料使用量」の表示項目の凡例表をクリックすることによって表示内容を選択できる設定画面を設ける。上記グラフにより、乾燥機工程状況がトレンドグラフで把握できることから、データを収集することで次期開発のための参考資料となる。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「作業時間別グラフ」(キー区分(3))を選択することにより、作業別時間表示(1)の画面構成図(画面区分「4-A-(3)」)を図15に示すように、乾燥機の工程別作業時間をグラフ表示する。このグラフ表示により、当日の作業内容を判りやすくし、作業日報の替わりとする。
作業工程別項目は、張込み作業、通風/循環作業、乾燥作業、排出作業を単位とし、休止乾燥や断続乾燥モードから休止時間も表現できるグラフであり、グラフの上部には品種、生産者名を表示する。また、乾燥機は当日から翌日にまたがる作業が多いことから、1乾燥について日日またがりのグラフとすることにより、2~3日放置後の排出も法令の枠線で表現することができる。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「作業時間集計」(キー区分(4))を選択することにより、作業別時間表示(2)の画面構成図(画面区分「4-A-(4)」)を図16に示すように、作業別時間表示を1乾燥当たりの小計を棒グラフ化することにより、1回の乾燥工程別時間を把握することが可能となる。また、上記グラフと同時に、当年の累積時間及び購入からの累積時間を表形式で表示することにより、累積時間が作業工程別に把握できので、無駄な作業を見つけることができる。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「水分変化」(キー区分(5))を選択することにより、水分変化表示の画面構成図(画面区分「4-A-(5)」)を図17に示すように、稼働データ一覧表からトレンドグラフを加工し、横軸を時間、縦軸を水分とすることにより、時間経過の水分低下状況をトレンドグラフ(波線)で見ることができる。さらに、設定水分値(水平線)に向けて毎時乾減率の予想線(直線)を引くことにより、終了までの予想時間と乾減率を判り易く表示することができるので、トラブルの際は、その内容を容易に把握することができる。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「水分バラつき」(キー区分(6))を選択することにより、水分バラつき表示の画面構成図(画面区分「4-A-(6)」)を図18に示すように、水分測定結果から乾燥機コントローラに表示されるバラつきを30分~60分間隔の3画面に表示することにより、水分バラつきの変化を確認でき、バラつきの解消の程度を確認することができる。
特にバラつきは餅籾などの乾燥の際に重要で、乾燥条件等の変更の目安となる。例えば、14.5%以上の割合を%表示することにより、餅米などの白化率の目安を得ることができ、さらに、バラつきグラフに平均値と設定値の縦線を赤、青に色分けしてビジュアル表示することにより、瞬時の状況判断が可能となる。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「燃料消費」(キー区分(7))を選択することにより、燃料消費グラフ表示の画面構成図(画面区分「4-A-(7)」)を図19に示すように、乾燥機コントローラで把握している単位時間当たりのデータをグラフ化して時間当たりの燃料消費をトレンドグラフで表示する。
また、燃料タンクの容量を手入力(容量ボタンを押して10キー入力)することにより、入力量を100%とし時間経過とともに残量をグラフィックで%表示し、燃料が初期値の20%未満になると残量表示を青から赤に変更し、例えば、基本容量の容器について貯留深さ範囲の塗色を青から赤に変更して警報表示又は警報ブザーあるいはメール発信可能に構成する。燃料タンクは型式を基準にして入力量を%表示することによっても上記同様に取扱うことができる。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「燃料消費集計」(キー区分(8))を選択することにより、燃料消費集計グラフ表示の画面構成図(画面区分「4-A-(8)」)を図20に示すように、1乾燥当たりの燃料消費量を集計し、1乾燥を便宜上日当たりとして棒グラフで表示し、また当年の累積消費量を折れ線グラフで表示する。
また、稼働データ管理画面(画面区分「4-A」)の「乾燥稼働集計」(キー区分(9))を選択することにより、乾燥稼働集計表示の画面構成図(画面区分「4-A-(9)」)を図21に示すように、1乾燥毎の稼働内容を集計して1行にして表形式で表示する。
(生産管理)
また、トップ画面(画面区分「0」)の「生産管理」(キー区分「5」)を選択することにより、収量及び歩留り表示の画面構成図(画面区分「5-A」)を図22に示すように、コンバインで収穫された量から籾すり計量終了までの重量、すなわち、刈り取り、乾燥、水・ゴミ、玄米、くず米、もみ殻他の重量を一元化して表示する。
刈り取り(乾燥機の張込)重量は、生重量で張込量設定値(又はオプション張込量センサ)と初期水分から算出される概算重量である。乾燥(後)重量は、上記設定値(又はオプション張込量センサ)とから水分仕上がり水分値換算した重量である。水・ゴミは、張込重量から乾燥後重量を引いた重量である。玄米は籾すり後の実量、くず米は籾すり後の実量、もみ殻他は上記乾燥後重量から玄米、くず米を引いたものである。
(異常対応)
また、トップ画面(画面区分「0」)の「異常対応」(キー区分「6」)を選択することにより、異常表示の画面構成図(画面区分「6-A」)を図23に示すように、異常発生と同時に異常表示画面となり、エラーコードとエラー名称、及び異常場所(●部)を表示し、更に異常の詳細情報に関するモードとして、取扱説明書(キー区分(1))、ワークショップマニアル(キー区分(2))、エラー情報(キー区分(3))を設ける。エラー情報は、品質情報又は技術情報など出荷後の問題点対応内容等の情報である。
ユーザは取扱説明書のみ閲覧可能に構成する。また、ディーラモードとして、ワークショップ閲覧、エラー情報閲覧を可能に構成する。入力でパスワード化することにより、閲覧規制可能に構成することができる。
また、異常表示(1)の詳細確認項目を選ぶと、異常表示詳細の画面構成図(画面区分「6-A-(2)」)を図24に示すように、異常対処の詳細を表示する。
「取扱説明書」はユーザ権限、「ワークショップ」(画面区分「6-A-(2)」)はディーラ権限によるパスワード、「エラー情報」は技術流通責任者権限によるパスワードを条件とする閲覧規制を設ける。
「解決しましたか?」の欄の「NO」を選択すると、「次画面へ移行するか?」のメッセージによって次の解決策の頁に順次移行可能に構成する。
(メンテナンス)
また、トップ画面(画面区分「0」)の「メンテナンス」(キー区分「7」)を選択することにより、メンテナンス画面(画面区分「7」)を図25に示すように、消耗部品又は交換部品の一覧と各部品の稼働時間を表示する。交換時間(デフォルト値)がくると稼働時間を赤く反転表示し、対象部品を交換後、リセットで現在時間を初期化し、この時点からまた積算を開始する。
「リセット」を押すとパスワード画面を表示し、パスワード入力入力によって操作権限を確認する。
「消耗部品一覧」(項目区分(1))を押すと文字が反転し、消耗部品を選択する。
「交換部品一覧」(項目区分(2))を押すと文字が反転し、交換部品を選択する。
「メンテナンス履歴」(項目区分(3))を押すと、メンテナンス履歴一覧表に移行する。
メンテナンス画面(画面区分「7」)の「メンテナンス履歴」(項目区分(3))を選択することにより、メンテナンス履歴一覧表の画面構成図(画面区分「7-(3)」)を図26に示すように、上記メンテナンス画面(画面区分「7」)によるリセットの入力に応じてメンテナンス履歴一覧表に履歴として追加する。空欄は書き込みが可能で、入力決定により、決定時の情報を記録として確定する。
(お知らせメール)
また、お知らせメールの画面構成図(画面区分「9」)を図27に示すように、通常定期連絡(a)と異常割込み連絡(b)とによる運転現況報知手段を設ける。
通常定期連絡は、定期的(基本1時間に1回、設定変更可能)に、また、異常割込み連絡は、異常発生に対応して、ユーザの携帯端末又はタブレット端末のアドレスにメールを発信する。
メールは以下の内容をテキスト表示する。通常定期連絡は、設定水分、現在水分、乾燥残時間、正常情報を基本項目とし、これに加えてオプション項目として、外気温度、熱風温度、排風温度、水分バラつき、未熟量、乾燥開始からの経過時間、燃料積算使用量を選択により追加表示可能に構成する。異常割込み連絡は、異常発生時のエラーコード、エラー名称、発生時間、現在水分値を定型表示する。
(まとめ)
上記実施形態による穀物乾燥機の遠隔管理システム1は、穀物乾燥機2の張込から通風、乾燥を経て排出までの一連の工程を運転制御する制御部2aと、この制御部2aとの遠隔通信接続によって上記運転制御に関する運転情報を受ける携帯端末器3とから構成され、上記運転情報は、上記運転制御に伴う穀物処理情報と、上記運転制御の履歴情報および異常情報とを含み、上記携帯端末器3の操作に応じて、上記運転情報から選択して上記携帯端末器3に表示可能に構成することにより、穀物処理状況、運転履歴、異常関連の情報等の必要な情報を端末操作によって随時知ることができるので、並行する作業や後に続く作業の調整を図りつつ、長時間に及ぶ穀物乾燥機2の運転管理や保守対応が可能となる。
また、上記穀物処理情報には、上記運転制御の経過に応じた穀物水分の分布状態を含めることにより、端末操作によって乾燥対象穀物の水分ムラの収束の程度を把握することができる。
また、上記運転制御の履歴情報には、上記工程別の累積時間の図解表記を含めることにより、端末操作によって表示される工程別の累積時間に基づいて、処理効率の比較検討が可能となる。
また、上記運転制御の履歴情報には、上記工程別の運転経過の図解表記を含めることにより、端末操作によって表示される運転経過の図解表記に基づいて個々の運転状況を把握できるとともに、作業日報として活用することができる。
また、上記携帯端末器3は、複数の穀物乾燥機2…と個別に遠隔通信接続した上で、それぞれの運転制御の履歴情報を並列して表示可能に構成することにより、端末操作によって複数の乾燥機相互の稼働状況の比較検討が可能となる。
1 遠隔管理システム
2 穀物乾燥機
2a 制御部(乾燥機コントローラ)
3 携帯端末器

Claims (4)

  1. 穀物乾燥機の通常の運転情報の内の正常情報および運転中に検出された異常情報を、メールにて遠隔地の携帯端末に送信するものであって、前記正常情報は定期的に送信すると共に、前記異常情報は異常発生時に対応して送信することを特徴とする穀物乾燥機の遠隔管理システム。
  2. 異常情報は異常発生時のエラーコード、エラー名称、発生時間、現在水分値を表示することを特徴とする請求項1記載の穀物乾燥機の遠隔管理システム。
  3. 正常情報は穀物の設定水分値と穀物の現在水分値と乾燥残時間を基本項目と、外気温度、熱風温度を選択により選択により追加表示可能とするオプション項目を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の穀物乾燥機の遠隔管理システム。
  4. 複数の穀物乾燥機それぞれと一台の端末器とを近距離無線通信で接続し、
    それぞれの穀物乾燥機と前記端末器の通信接続を一定時間毎に切り換えてそれぞれの穀物乾燥機の前記運転情報を前記端末器で受け、該端末器は前記運転情報を表示画面に表示するものであって、
    前記携帯端末はメールにて穀物乾燥機より前記運転情報を受けることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の穀物乾燥機の遠隔管理システム。
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