JP2022057518A - 吹き付け装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吹き付け装置1は、建物の被施工体に吹き付け材を吹き付けるための吹き付け装置であって、吹き付け材を噴射する噴射口を保持し、噴射口の位置及び角度を変更するロボットアーム20と、ロボットアーム20を上下方向に移動させる昇降装置40とを備えている。昇降装置40は、ロボットアーム20を保持するアーム保持部材46と、アーム保持部材46を上下方向に移動させるために鉛直方向に駆動する駆動ユニット47とを有している。駆動ユニット47は、アーム保持部材46が下方位置に位置しているときに、アーム保持部材46よりも上方に一部突出している。
【選択図】図4
Description
しかしながら、上記吹き付け作業は重労働であってその作業環境も悪いことから、ロボットアームを備えた吹き付けロボットを利用することが提案されている(例えば、特許文献、1、2参照)。
また、被施工体に吹き付け材を連続的に吹き付けるべく、ロボットアーム、横行装置、昇降装置及び走行装置を制御する制御部(演算処理装置)を備えている。
また、吹き付けロボットによる吹き付けパターンを工夫することで、耐火被覆材の付着が不十分な箇所が生じることを抑制している。
そのため、昇降装置や駆動ユニットの配置、構成を工夫することで、例えばロボット全体(特に、ロボットの長さ方向及び幅方向)の大型化を抑えながらも、ロボットアームを好適に動作させることが求められていた。
具体的には、ロボットアームによる噴射口の高さ方向の可動範囲をできる限り広くし、被施工体(例えば、柱)の上端から下端まで耐火被覆材を好適に吹き付けることが可能な工夫が求められていた。
また、本発明の他の目的は、昇降装置や昇降装置を駆動する駆動ユニットの配置、構成を工夫して、本装置の長さ方向及び幅方向の大型化を抑えながらも、吹き付け作業を好適に行うことが可能な吹き付け装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ロボットアームによる噴射口の高さ方向の可動範囲をできる限り広くし、被施工体の上端から下端まで耐火被覆材を好適に吹き付けることが可能な吹き付け装置を提供することにある。
上記構成により、昇降装置を駆動する駆動ユニットの配置、構成を工夫して、本装置の長さ方向及び幅方向の大型化を抑えながらも、吹き付け作業を好適に行うことが可能な吹き付け装置を実現することができる。
詳しく述べると、昇降装置が、アーム保持部材を上下方向に移動させるために鉛直方向に駆動する駆動ユニットを有しているため、当該駆動ユニットが、ロボットアームを効率良く動作させることができ、また吹き付け装置の長さ方向及び幅方向の大型化を抑制することができる(その代わり、駆動ユニットが高さ方向には幾分大型化することになる)。
一般的にパンタグラフ式の昇降装置の場合には、駆動ユニットとなる油圧シリンダー(油圧ジャッキ)を鉛直方向に対して斜め向きに取り付けることで、油圧シリンダーの駆動距離以上にパンタグラフを上昇させることが可能となっている(その代わり、てこの原理として当該油圧シリンダーによる鉛直方向への力は小さくなる)。
ここで、吹き付け作業ならではの事情を考慮すると、吹き付け装置が建物の柱や壁に接触しないように当該装置の長さ方向及び幅方向については大型化を抑制することが必要となるものの、吹き付け装置の高さ方向については幾分大型化した場合であっても当該作業への影響はほとんどない。
そのため、上記構成であれば、駆動ユニットの配置、構成を工夫して、吹き付け作業を好適に行うことが可能な吹き付け装置を実現できる。
なお、昇降装置は、パンタグラフ式(伸縮式)の昇降装置に特に限定されることなく、レール式等の昇降装置であっても良い。
上記のように、パンタグラフ式を採用することで、例えばレール式の昇降装置よりもロボットアームを安定して昇降させることができる。
上記構成により、駆動ユニットによる高さ方向の駆動範囲を広くすることができる。その結果、ロボットアームによる噴射口の高さ方向の可動範囲を広くすることができ、被施工体(例えば、梁)の上端から下端まで耐火被覆材を好適に吹き付けることができる。
また、吹き付け装置の長さ方向及び幅方向については大型化を抑制することができる。
なお、駆動ユニットには、例えば、駆動シリンダー(油圧シリンダー)や駆動モーター等を用いることが好ましい。
上記構成により、一般的な駆動シリンダー(油圧シリンダー)を用いた場合と比較して、駆動ユニットによる高さ方向の駆動範囲をより広くすることができる。そのため、ロボットアームによる噴射口の高さ方向の可動範囲をより広くすることができる。
なお、吹き付け装置が高さ方向においてやや大型化した場合であっても、吹き付け装置による吹き付け作業への影響は小さく、許容されるものである。
また、前記駆動部材は、最も下方に位置する前記リンクの中央部分に取り付けられた前記回動軸を保持しながら動作すると良い。
上記構成により、駆動ユニット(駆動部材)が、パンタグラフ機構をより安定させて駆動することができる。
上記のように、ロボットアームが、吹き付け装置の長さ方向において駆動ユニットとは異なる位置に配置されているため、各構成部品が動作した場合であっても互いに干渉してしまうことを抑制できる。
また、ロボットアームは、アーム保持部材から吹き付け装置の長さ方向の外側に向かって突出するように配置されているため、従来のようにロボットアームが吹き付け装置の上方に向かって突出する場合と比較して、ロボットアームの高さ方向の可動範囲をより広くすることができる。特にロボットアームの下方向への可動範囲を大きくすることができる。
また、昇降装置や駆動ユニットの配置、構成を工夫することで、本装置の長さ方向及び幅方向の大型化を抑えながら、吹き付け作業を好適に行うことが可能となる。
また、ロボットアームによる噴射口の高さ方向の可動範囲をできる限り広くし、被施工体の上端から下端まで耐火被覆材を好適に吹き付けることが可能となる。
本実施形態は、建物の被施工体に吹き付け材を吹き付けるための吹き付け装置であって、吹き付け材を噴射する噴射口を保持し、噴射口の位置及び角度を変更するロボットアームと、ロボットアームを上下方向に移動させる昇降装置とを備えており、当該昇降装置は、ロボットアームを保持するアーム保持部材と、アーム保持部材を上下方向に移動させるために鉛直方向に駆動する駆動ユニットとを有しており、当該駆動ユニットは、アーム保持部材が下方位置に位置しているときに、アーム保持部材よりも上方に一部突出していることを主な特徴とする発明に関するものである。
吹き付けシステムSは、図1に示すように、建物Bの被施工体(柱B1や梁B2)に吹き付け材(耐火被覆材)を吹き付ける吹き付け装置1と、吹き付け装置1に取り付けられ、耐火被覆材を噴射する噴射装置100と、建物内の床上に設置され、噴射装置100のホース140、170を取り回すホース取り回し治具200と、から主に構成されている。
また、吹き付けシステムSは、建物内の床上に設置され、吹き付け装置1との距離及び角度を測量する測量機300と、吹き付け装置1及び測量機300とネットワークを通じて接続され、測量機300から受信した測量データから吹き付け装置1の位置情報(位置及び向き)を演算し、吹き付け装置1へ位置情報や所定の吹き付け作業を実行させるためのプログラムやデータを送信するオペレーター端末400と、をさらに備えている。
吹き付け装置1は、図2-図4に示すように、多関節型のロボットアームを搭載した無人搬送車(AGV)であって、詳しく述べると、装置本体10と、装置本体10上に取り付けられ、吹き付け材を噴射する噴射口110を保持し、噴射口110の位置及び角度を変更するロボットアーム20と、ロボットアーム20の振動を抑制するための振動抑制装置30と、ロボットアーム20及び振動抑制装置30を上下方向に移動させる昇降装置40と、装置本体10の下方に取り付けられ、これら構成部品を水平方向(2次元方向)に移動させる移動装置50と、から主に構成されている。
また、吹き付け装置1は、装置本体10の内部に取り付けられ、耐火被覆材の噴射を調整するためのエアコンプレッサ60と、装置本体10の外側面の四隅に取り付けられ、測量機300の検出対象となるプリズム70と、装置本体10の外周面にわたって取り付けられ、建物内の接触対象物と接触したときに作動する安全装置80と、をさらに備えている。
さらに、吹き付け装置1は、装置本体10の内部に取り付けられ、ロボットアーム20、昇降装置40、移動装置50、エアコンプレッサ60及び安全装置80の各種動作を制御する制御装置90をさらに備えている。
詳しく述べると、ホース140、170の先端部分は、図1、2に示すように、吹き付け装置1のエアコンプレッサ60と接続されており、エアコンプレッサ60を介してロボットアーム20の位置まで延びている。
上記構成により、噴射装置100は、エアコンプレッサ60によって調整しながら、ロックウール及びモルタルを混合した耐火被覆材を噴射口110から噴射することができる。
ホース取り回し治具200は、ホース140、170を下方から支持する治具本体210と、治具本体210の下端に取り付けられた複数のキャスター220と、治具本体210から所定の間隔を空けて立設し、ホース140、170を挟むように設けられた左右の立設体230と、から主に構成されている。
上記構成により、吹き付け装置1がホース140、170を踏んでしまうことや、ホース140、170同士が絡まってしまうことを防止することができる。また、吹き付け装置1が水平方向に移動したときに、ホース140、170を円滑に追従させることができる。
ロボットアーム20は、図4、図5に示すように、昇降装置40上に取り付けられ、吹き付け装置1の長さ方向の一端部に配置されている。
また、ロボットアーム20は、吹き付け装置1の長さ方向の外側に向かって突出するように配置されている。詳しく述べると、ロボットアーム20の基端部20aが、吹き付け装置1の長さ方向の外側に向かって突出している。
なお、ロボットアーム20は、不図示の袋状のカバーによって覆われている。
上記構成により、吹き付け装置1が、ロボットアーム20(噴射口接続具22)を利用して好適に吹き付け材を吹き付けることができる。
また、連結プレート22bを利用してアーム本体21に対して噴射ヘッド22aを容易に取り付けることができる。
詳しく述べると、ホース保持具23は、アーム本体21の外側面に取り付けられる取り付けプレート23aと、取り付けプレート23aに対して回動軸23bを介して取り付けられ、ホース140、170を挿通可能な中空状のホース保持体23cと、を有している。
また、ホース保持体23cには、ホース保持体23cを開閉可能とするヒンジ23dと、ホース保持体23cを閉じた状態で留めるスナップ錠23eとが取り付けられている。
上記構成により、ホース保持具23が、ロボットアーム20の動作に対応して動くホース140、170に対して受動的に回動することができる。そのため、ロボットアーム20の動作を円滑にすることができ、またホース140、170同士が絡まることを防止できる。
振動抑制装置30は、昇降装置40上に取り付けられ、吹き付け装置1の長さ方向の他端部に配置されている。また、ロボットアーム20と略同じ高さ位置に配置されている。
なお、振動抑制装置30は、屋根状のカバー30Aによって覆われている。
錘33付きの可動レール32が、吹き付け装置1の幅方向においてロボットアーム20の動作側とは反対側に動作することで、吹き付け装置1の揺れを抑えることができる。
そのため、ロボットアーム20の揺動に対して振動抑制装置30を精度良く機能させることができる。
昇降装置40は、パンタグラフ機構41と、パンタグラフ機構の41の上面及び下面にそれぞれ取り付けられる上部プレート44及び下部プレート45と、上部プレート44上に取り付けられ、ロボットアーム20(基端部20a)を保持するアーム保持部材46と、パンタグラフ機構41を上下方向に伸縮させるために駆動する駆動ユニット47と、から主に構成されている。
上記構成において、昇降装置40は、ロボットアーム20(アーム保持部材46)を図2に示す下方位置と、図3に示す上方位置の間で移動させることができる。
リンク42は、吹き付け装置1の幅方向に間隔を空けて一対に配置されており、吹き付け装置1の長さ方向に長尺となるように延びている。
回動軸43は、吹き付け装置1の長さ方向に間隔を空けて複数配置されており、吹き付け装置1の幅方向に長尺となるように延びている。
回動軸43は、リンク42の長さ方向の中央部分に配置された中央回動軸43aと、リンク42の長さ方向の両端部分に配置された端部回動軸43b、43cと、を有している。
また、アーム保持部材46は、吹き付け装置1の幅方向の中央部に配置され、当該幅方向において駆動ユニット47及び振動抑制装置30と同じ位置又は重なる位置に配置されている。
駆動ユニット47は、アーム保持部材46を上下方向に移動させるために、言い換えれば、パンタグラフ機構41を上下方向に伸縮させるために鉛直方向に駆動する。
駆動ユニット47は、吹き付け装置1の長さ方向及び幅方向における中央部分に配置されており、ロボットアーム20と振動抑制装置30の間に挟まれて配置されている。
駆動ユニット47(固定レール47a)は、アーム保持部材46が図2、図7Aに示す下方位置に位置しているときに、アーム保持部材46よりも上方に一部突出している。
駆動部材47bは、固定レール47aに沿って可動する可動部としての機能と、回動軸43を保持する保持部としての機能とを兼ね備えた部材である。
なお、駆動部材47bとモーター47cを一体化させた部材を駆動部材としても良い。
そのため、駆動ユニット47が、パンタグラフ機構41を効率良く駆動することができ、また吹き付け装置1の長さ方向及び幅方向の大型化を抑制できる。なお、吹き付け装置1が高さ方向において幾分大型化するものの、吹き付け作業への影響はない。
そのため、駆動ユニット47(駆動部材47b)が、パンタグラフ機構41をより安定させて駆動することができる。
移動装置50は、装置本体10の下端部の四隅にそれぞれ取り付けられ、ロボットアーム20らを水平方向に移動させるために回転する複数の車輪51と、各車輪51の回転軸を構成し、吹き付け装置の長さ方向に延びている車輪軸52と、各車輪51及び車輪軸52を回転させるモーター53と、を有している。
移動装置50は、4つのモーター53によって車輪51(車輪軸52)の回転方向と速度制御を調整することで、吹き付け装置1を2次元方向に自由に移動させることができる。すなわち、吹き付け装置1を前後移動、横移動、旋回移動及び斜め移動させることができる。
なお、移動装置50は、吹き付け装置1を2次元方向に移動させるにあたって、前進移動又は後進移動させるときに最も精度良く吹き付け装置1を移動させることができる。
そのため、吹き付け装置1(ロボットアーム20)が、被施工体(例えば、梁)の長尺方向に沿って精度良く前進又は後進移動することができる。その結果、吹き付け作業をより精度良く行うことができる。
なお、エアコンプレッサ60が、移動装置50(車輪51)やプリズム70等の表面に付着した耐火被覆材等の異物を空圧で取り除くために、移動装置50やプリズム70に近接した位置に別途吹き出し口を有していると良い。
特に、移動装置50やプリズム70には保護カバーを取り付けることが困難であるため、エアコンプレッサ60によって定期的に掃除することが好ましい。
そのため、測量機300が、建物内において4つのプリズム70のうち、少なくとも2カ所のプリズム70を検出し易くなる。そして、測量機300が2カ所のプリズム70を検出することで、オペレーター端末400が、吹き付け装置1の位置情報(位置及び向き)を判別(推定)することができる。
詳しく述べると、安全装置80は、装置本体の外周面に所定の間隔を空けて取り付けられる複数の接触センサ81と、装置本体10の外周面全体にわたって取り付けられ、接触センサ81を覆うように配置される弾性部材82(弾性ゴム)と、を有している。
安全装置80が作動すると、制御装置90が、ロボットアーム20、昇降装置40、移動装置50及びエアコンプレッサ60の各種動作を停止するように制御する。
そのため、吹き付け装置1が、柱や壁、噴射装置100、ホース取り回し治具200、測量機300等に接触した場合であっても、プリズム70を傷つけることがない。
記憶装置92は、コンピュータとして必要な機能を果たすメインプログラムに加えて、吹き付けプログラムを記憶している。これらプログラムがプロセッサー91によって実行されることで、吹き付け装置1の機能が発揮されることになる。
通信用インタフェース93は、例えばネットワークインターフェースカードを含み、各構成部品と通信する。
吹き付け装置1(制御装置90)は、図10に示すように、機能面から説明すると、開始位置設定部94と、停止位置設定部95と、三次元移動制御部96と、吹き付け制御部97と、を有している。
上記の機能は、制御装置90のプロセッサー91が、記憶装置92に記憶されるプログラム及びデータに基づいて、制御装置90の各部を制御することにより実現されるものである。
以下、上記の機能の詳細について説明する。
開始位置設定部94による処理が、吹き付け方法において「開始位置設定工程」となる。
停止位置設定部95による処理が、吹き付け方法において「停止位置設定工程」となる。
具体的には、プロセッサー91は、建物の3次元データと、建設現場の噴射口110の位置合わせを実行し、被施工体の座標に基づいて建設現場における「吹き付け開始位置」、「吹き付け停止位置」の座標を設定する。
なお、三次元移動制御部96による処理が、吹き付け方法において「三次元移動制御工程」となる。
具体的には、プロセッサー91は、いずれの「吹き付けパターン」を実行するかを設定パラメータに基づいて決定し、決定した「吹き付けパターン」に基づいて吹き付け開始位置から吹き付け停止位置までの噴射口110の移動経路を決定する。
そして、プロセッサー91は、決定した移動経路に従って噴射口110を移動させる。
なお、吹き付け制御部97による処理が、吹き付け方法において「吹き付け制御工程」となる。
具体的には、プロセッサー91は、エアコンプレッサを動作させて耐火被覆材を噴射口110から所定の噴射量だけ噴射させる。これにより、噴射口110から噴射した耐火被覆材が被施工体に所定の吹き付け量だけ吹き付けられ、被施工体の側面に付着する。
次に、吹き付け装置1による吹き付けパターンについて、図11、図12に基づいて説明する。
以下に説明する例において、吹き付け装置1の制御装置90は、柱B1及び梁B2を含む建物Bの三次元データを記憶装置92に記憶し、当該三次元データに基づいて噴射口110の位置を制御することとする。
そして、制御装置90は、ブロック単位で時計回りに1週するようにロボットアーム20、昇降装置40、移動装置50を制御し、噴射口110を移動させる。
また、制御装置90は、エアコンプレッサ60を制御し、所定のタイミングで所定の噴射量だけ耐火被覆材を噴射口110から噴射させる。
詳しく述べると、制御装置90は、「柱下部B1a」、「柱中間部B1b」、「柱上部B1c」、「柱・梁接合部B2a(左端)」、「梁中間部B2b」、「梁・梁接合部B2c(両端)」、「梁中間部B2b」、「梁・梁接合部B2c(両端)」、「梁中間部B2b」、「梁・梁接合部B2c(両端)」、「梁中間部B2b」、「柱・梁接合部B2a(右端)」の順番となるように耐火被覆材を吹き付けるように制御する。
なお、制御装置90が「柱中間部」に対し耐火被覆材を吹き付ける制御を行うときには、ロボットアーム20を水平に動かす動作と、昇降装置40を上下に動かす動作とを同時に実行すると良い。
そうすることで、吹き付け装置1が「柱中間部」に耐火被覆材を高速に吹き付けることが可能となる。
上記実施形態では、図4に示すように、吹き付け装置1が、パンタグラフ式(伸縮式)の昇降装置40を備えているが、特に限定されることなく変更可能であって、例えばレール式の昇降装置を備えていても良い。
具体的には、図13に示す吹き付け装置1001であっても良い。
吹き付け装置1001は、装置本体1010と、ロボットアーム1020と、昇降装置1040と、移動装置1050と、を備えている。また、不図示のエアコンプレッサと、プリズムと、安全装置と、制御装置と、を備えている。さらに、装置本体1010の四隅の下端部に不図示のアウトリガーを備えていても良い。
昇降装置1040は、レール式の昇降装置であって、ロボットアーム1020を保持するアーム保持部材1046と、アーム保持部材1046を上下方向に移動させるために駆動する駆動ユニット1047と、を有している。
駆動ユニット1047は、スクリューモーターを用いた駆動ユニットであって、鉛直方向に長尺に延びている固定レール47aと、アーム保持部材1046を保持しながら固定レール1047aに沿って鉛直方向に動作する駆動部材1047bと、駆動部材1047bの動力源となるモーター47cと、を有している。
上記構成であっても、吹き付け作業を好適に行うことが可能な吹き付け装置を実現することができる。
例えば、ロボットアーム20が、吹き付け装置1の装置本体10から、吹き付け装置1の幅方向の外側に突出していても良い。あるいは、装置本体10から斜め上方に向かって突出していても良いし、上方に向かって突出していても良い。
例えば、移動装置が、転輪及び転輪軸からなる無限軌道式の移動装置等であっても良い。
例えば、床面に磁気テープ(磁気式誘導型ガイドセンサー)等を設置し、磁気テープが発する磁気に誘導されて無人走行するものであっても良い。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1、1001 吹き付け装置
10、1010 装置本体
20、1020 ロボットアーム
20a 基端部
21 アーム本体
22 噴射口接続具
22a 噴射ヘッド
22b 連結プレート
23 ホース保持具
23a 取り付けプレート
23b 回動軸
23c ホース保持体
23d ヒンジ
23e スナップ錠
30 振動抑制装置
30A カバー
31 ガイドレール
32 可動レール
33 錘
40、1040 昇降装置
40A カバー
41 パンタグラフ機構
42 リンク
43 回動軸
43a 中央回動軸
43b、43c 端部回動軸
44 上部プレート
45 下部プレート
46、1046 アーム保持部材
47、1047 駆動ユニット
47a、1047a 固定レール
47b、1047b 駆動部材
47c、1047c モーター
50、1050 移動装置
51 車輪
52 車輪軸
53 モーター
60 エアコンプレッサ
70 プリズム
80 安全装置
81 接触センサ
82 弾性部材
90 制御装置
91 プロセッサー
92 記憶装置
93 通信用インタフェース
94 開始位置設定部
95 停止位置設定部
96 三次元移動制御部
97 吹き付け制御部
100 噴射装置
110 噴射口
120 解綿機
130 ブロア
140 第1ホース
150 ミキサー
160 ポンプ
170 第2ホース
200 ホース取り回し治具
210 治具本体
220 キャスター
230 立設体
300 測量機
400 オペレーター端末
B 建物
B1 柱
B1a 柱下部
B1b 柱中間部
B1c 柱上部
B2 梁
B2a 柱・梁接合部
B2b 梁中間部
B2c 梁・梁接合部
Claims (7)
- 建物の被施工体に吹き付け材を吹き付けるための吹き付け装置であって、
前記吹き付け材を噴射する噴射口を保持し、前記噴射口の位置及び角度を変更するロボットアームと、
前記ロボットアームを上下方向に移動させる昇降装置と、を備え、
前記昇降装置は、
前記ロボットアームを保持するアーム保持部材と、
前記アーム保持部材を上下方向に移動させるために鉛直方向に駆動する駆動ユニットと、を有していることを特徴とする吹き付け装置。 - 前記昇降装置は、パンタグラフ機構からなる昇降装置であって、
前記駆動ユニットは、前記パンタグラフ機構を上下方向に伸縮させるために駆動することを特徴とする請求項1に記載の吹き付け装置。 - 前記駆動ユニットは、
前記アーム保持部材を上方位置と下方位置の間で移動させるために駆動し、
前記アーム保持部材が前記下方位置に位置しているときに、前記アーム保持部材よりも上方に一部突出していることを特徴とする請求項1又は2に記載の吹き付け装置。 - 前記昇降装置は、パンタグラフ機構を構成する複数のリンクと、互いに重なり合う前記リンク同士を連結する複数の回動軸と、を有し、
前記駆動ユニットは、
鉛直方向に長尺に延びている固定レールと、
所定の前記リンク又は前記回動軸を保持しながら前記固定レールに沿って鉛直方向に動作することで、前記パンタグラフ機構を駆動する駆動部材と、を有し、
前記固定レールが、前記アーム保持部材よりも上方に一部突出していることを特徴とする請求項3に記載の吹き付け装置。 - 前記駆動部材は、
前記パンタグラフ機構の長さ方向及び幅方向における中央部分に配置され、
所定の前記リンクの長さ方向の中央部分に取り付けられた前記回動軸を保持しながら動作することを特徴とする請求項4に記載の吹き付け装置。 - 前記駆動部材は、最も下方に位置する前記リンクの中央部分に取り付けられた前記回動軸を保持しながら動作することを特徴とする請求項5に記載の吹き付け装置。
- 前記ロボットアームは、
前記吹き付け装置の長さ方向において前記駆動ユニットとは異なる位置に配置され、
前記アーム保持部材から前記吹き付け装置の長さ方向の外側に向かって突出するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の吹き付け装置。
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