JP2022056963A - 液圧ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁開閉弁を用いずに吐出圧力の脈動および騒音を低減することができる液圧ポンプを提供する。【解決手段】液圧ポンプは、吸入ポート61および吐出ポート62が形成されたバルブプレート6と、バルブプレート6と摺動するシリンダブロックと、吸入ポート61と連通する吸入路71と、吐出ポート62と連通する吐出路72を含む。バルブプレート6には、シリンダブロックの回転方向において吸入ポート61の下流側であって吐出ポート62の上流側に第一死点ポート64が形成されている。第一死点ポート64は、第1接続路91により吸入路と接続されるとともに、第2接続路93により吐出路72と接続されている。第1接続路91および第2接続路93には、第1チェック弁92および第2チェック弁94がそれぞれ設けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、アキシャルピストンポンプである液圧ポンプに関する。
従来から、アキシャルピストンポンプである液圧ポンプが知られている。この液圧ポンプは、吸入ポートおよび吐出ポートが形成されたバルブプレートと、バルブプレートと摺動するシリンダブロックを含む。シリンダブロックには複数のシリンダボアが形成されており、これらのシリンダボアに複数のピストンがそれぞれ挿入されている。
各シリンダボアでは、当該シリンダボアが吸入ポートと連通した状態でピストンがバルブプレートから遠ざかる方向に移動することで吸入が行われ、当該シリンダボアが吐出ポートと連通した状態でピストンがバルブプレートに近づく方向に移動することで吐出が行われる。ピストンがバルブプレートから最も遠ざかる位置が第一死点であり、ピストンがバルブプレートに最も近づく位置が第二死点である。なお、第一死点と第二死点のどちらを上死点(他方は下死点)と呼ぶかは、例えば液圧ポンプが斜板ポンプである場合、斜板の向きとシリンダブロックの回転方向による。
シリンダボアが吸入ポートと連通した状態ではシリンダボアの圧力は低圧である。一方、シリンダボアが吐出ポートと連通すると、シリンダボアの圧力が高圧となる。従って、シリンダボアが吐出ポートと連通した直後に、それらの圧力差によって吐出圧力に脈動が生じ、これにより騒音が発生する。そこで、吐出圧力の脈動および騒音を低減することが望まれる。
例えば、特許文献1には、吐出圧力の脈動および騒音を低減させるように構成された液圧ポンプが開示されている。この液圧ポンプでは、バルブプレートの第一死点に開口が設けられ、この開口が連通路により、吐出ポートと連通する吐出路と接続されている。連通路には電磁開閉弁が設けられており、その電磁開閉弁は所定の周期(特許文献1では周波数と記載)で開閉する。また、連通路には、電磁開閉弁の下流側にチャンバーが設けられている。
しかしながら、特許文献1に開示された液圧ポンプでは、電磁開閉弁を用いる必要があるとともに、その電磁開閉弁を正確なタイミングで高応答かつ電気的に制御する必要がある。
そこで、本発明は、電磁開閉弁を用いずに吐出圧力の脈動および騒音を低減することができる液圧ポンプを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の液圧ピストンは、吸入ポートおよび吐出ポートが形成されたバルブプレートと、前記バルブプレートと摺動する、複数のシリンダボアに複数のピストンがそれぞれ挿入されたシリンダブロックと、前記吸入ポートと連通する吸入路と、前記吐出ポートと連通する吐出路と、を備え、前記バルブプレートには、前記シリンダブロックの回転方向において前記吸入ポートの下流側であって前記吐出ポートの上流側に第一死点ポートが形成されており、前記シリンダブロックの回転に応じて前記複数のシリンダボアのうちの1つのみが前記第一死点ポートと連通し、前記第一死点ポートを前記吸入路と接続する、前記吸入路から前記第一死点ポートへ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第1チェック弁が設けられた第1接続路と、前記第一死点ポートを前記吐出路と接続する、前記第一死点ポートから前記吐出路へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第2チェック弁が設けられた第2接続路と、をさらに備える、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、各シリンダボアにおいて、吸入工程の終期でシリンダボアが吸入ポートから遮断された後でも、第一死点ポートおよび第1接続路を通じて吸入路からシリンダボアへ作動液が吸入される。また、吐出工程の初期でシリンダボアが吐出ポートと連通する前でも、ピストンの移動によってシリンダボア内が昇圧されると、第一死点ポートおよび第2接続路を通じてシリンダボアから吐出路へ作動液が吐出される。すなわち、シリンダボアが吐出ポートと連通する前に、ピストンの移動を利用してシリンダボアの圧力を上昇させることで、連通前後の圧力差を小さくすることができる。従って、シリンダボアが吐出ポートと連通した直後の吐出圧力の脈動を低減することができ、これにより騒音を低減することができる。
本発明によれば、電磁開閉弁を用いずに吐出圧力の脈動および騒音を低減することができる液圧ポンプが提供される。
図1に、本発明の一実施形態に係る液圧ポンプ1を示す。この液圧ポンプ1は、アキシャルピストンポンプである。本実施形態では液圧ポンプ1が斜板ポンプであるが、液圧ポンプ1は斜軸ポンプであってもよい。
具体的に、液圧ポンプ1は、回転シャフト11と、回転シャフト11に貫通された容器状のケーシング15と、ケーシング15の開口を閉塞するバルブカバー14を含む。ケーシング15の外側に位置する回転シャフト11の一端は、図略の原動機(エンジンまたは電動機)と連結される。回転シャフト11は、原動機により一方向(本実施形態では、図2で反時計回り)に回転される。
ケーシング15には、回転シャフト11の中間を回転可能に支持する軸受け12が保持されており、バルブカバー14には、回転シャフト11の他端を回転可能に支持する軸受け13が保持されている。以下では、説明の便宜上、回転シャフト11の軸方向を前後方向(一端側を前方、他端側を後方)という。
ケーシング15とバルブカバー14とで囲まれる空間内には、バルブプレート6、シリンダブロック2および斜板5が配置されている。バルブプレート6、シリンダブロック2および斜板5は、回転シャフト11に貫通されている。
バルブプレート6は、バルブカバー14に取り付けられている。バルブプレート6には、図2に示すように、円弧状の吸入ポート61および吐出ポート62が形成されている。また、バルブプレート6には、回転シャフト11の回転方向(シリンダブロック2の回転方向でもある)において、吸入ポート61の下流側(連通終了側)であって吐出ポート62の上流側(連通開始側)に第一死点ポート64が形成されているとともに、吐出ポート62の下流側(連通終了側)であって吸入ポート61の上流側(連通開始側)に第二死点ポート63が形成されている。
本実施形態では、第一死点ポート64が、後述するピストン3がバルブプレート6から最も遠ざかる位置である第一死点を中心とする円弧状であり、第二死点ポート63が、ピストン3がバルブプレート6に最も近づく位置である第二死点を中心とする円弧状である。ただし、第一死点ポート64および第二死点ポート63の位置および形状は、適宜変更可能である。
シリンダブロック2は、回転シャフト11に固定されており、バルブプレート6と摺動する。シリンダブロック2には、前向きに開口する複数のシリンダボア21が形成されており、これらのシリンダボア21には、複数のピストン3がそれぞれ挿入されている。
さらに、シリンダブロック2には、シリンダボア21のそれぞれを吸入ポート61、第一死点ポート64、吐出ポート62および第二死点ポート63のいずれかと連通させるためのシリンダポート22が形成されている(図2では、2つのシリンダポート22のみを図示)。
斜板5は、吸入ポート61と吐出ポート62とが互いに離間する方向(以下、左右方向)に平行な摺動面を有する。斜板5の摺動面は、左右方向から見たときに、当該摺動面がバルブプレート6の第二死点ポート63に向かって近づき、バルブプレート6の第一死点ポート64から遠ざかるように傾いている。斜板5は、ケーシング15に設けられた図略のサポートにより支持されている。
上述したピストン3のそれぞれの先端には、斜板5の摺動面上を摺動するシュー4が取り付けられている。シュー4は、斜板5の摺動面に接触した状態が維持されるように、図略の押え部材によって押えられている。
さらに、液圧ポンプ1は、図2に示すように、吸入ポート61と連通する吸入路71と、吐出ポート62と連通する吐出路72を含む。吸入路71および吐出路72は、例えば、バルブカバー14に形成される。吸入路71の上流端は、図略の配管によりタンクと接続され、吐出路72の下流端は、図略の配管により液圧アクチュエータや制御弁などの液圧機器と接続される。
上述した第一死点ポート64は、第1接続路91により吸入路71と接続されているとともに、第2接続路93により吐出路72と接続されている。また、第二死点ポート63は、第3接続路83により吐出路72と接続されているとともに、第4接続路81により吸入路71と接続されている。なお、第1接続路91と第2接続路93の第一死点ポート64側の部分は互いに合流して共通の流路95となっている。同様に、第3接続路83と第4接続路81の第二死点ポート63側の部分は互いに合流して共通の流路85となっている。
第1接続路91には、吸入路71から第一死点ポート64へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第1チェック弁92が設けられており、第2接続路93には、第一死点ポート64から吐出路72へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第2チェック弁94が設けられている。
第3接続路83には、第二死点ポート63から吐出路72へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第3チェック弁84が設けられており、第4接続路81には、吸入路71から第二死点ポート63へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第4チェック弁82が設けられている。
本実施形態では、シリンダブロック2の回転方向において、上述したシリンダポート22の長さL1が、吸入ポート61と第一死点ポート64の間の距離D1、および第一死点ポート64と吐出ポート62の間の距離D2のそれぞれよりも長い。なお、長さL1および距離D1,D2は、シリンダポート22の中心を通る円周上の長さである(後述する長さL2および距離D3,D4も同様)。このため、シリンダポート22は、吸入ポート61と第一死点ポート64の間に位置する、あるタイミングで、吸入ポート61と第一死点ポート64の双方と連通可能であり、吐出ポート62と第一死点ポート64の間に位置する、ある別のタイミングで、吐出ポート62と第一死点ポート64の双方と連通可能である。
さらに、本実施形態では、シリンダブロック2の回転方向において、上述したシリンダポート22の長さL1が、吐出ポート62と第二死点ポート63の間の距離D3、および第二死点ポート63と吸入ポート61の間の距離D4のそれぞれよりも長い。このため、シリンダポート22は、吐出ポート62と第二死点ポート63の間に位置する、あるタイミングで、吐出ポート62と第二死点ポート63の双方と連通可能であり、吸入ポート61と第二死点ポート63の間に位置する、ある別のタイミングで、吸入ポート61と第二死点ポート63の双方と連通可能である。
また、シリンダポート22の長さL1と、シリンダブロック2の回転方向における隣り合うシリンダポート22間の長さL2の合計であるシリンダポート22のピッチ分の長さは、第一死点ポート64の長さ以上である。特に、本実施形態では、隣り合うシリンダポート22間の長さL2が第一死点ポート64の長さ以上である。このため、シリンダブロック2の回転に応じてシリンダボア21のうちの多くとも1つ(すなわち、1つのみ)が対応するシリンダポート22を通じて第一死点ポート64と連通する。同様に、隣り合うシリンダポート22間の長さL2は、第二死点ポート63の長さ以上である。このため、シリンダブロック2の回転に応じてシリンダボア21のうちの多くとも1つ(すなわち、1つのみ)が対応するシリンダポート22を通じて第二死点ポート63と連通する。
次に、図3(a)~(d)および図4(a)~(d)を参照して、1つのシリンダボア21に対する作動液の流れを説明する。なお、図3(a)~(d)および図4(a)~(d)は、図2に示す構成を模式的に示したものである。
吸入工程では、シリンダブロック2の回転に伴って、ピストン3が第二死点から第一死点まで移動する。図3(a)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて吸入ポート61と連通した状態でピストン3がバルブプレート6と反対側に向かって移動することで、吸入ポート61を通じて吸入路71からシリンダボア21へ作動液が吸入される。
シリンダブロック2がさらに回転すると、図3(b)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて吸入ポート61と第一死点ポート64の双方と連通する。従って、吸入路71から吸入ポート61を通じたシリンダボア21への作動液の吸入が継続されたまま、第1接続路91および第一死点ポート64を通じても作動液が吸入される。
シリンダブロック2がさらに回転すると、図3(c)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて第一死点ポート64のみと連通し、シリンダボア21が吸入ポート61から遮断される。従って、ピストン3が第一死点に至るまでは、吸入路71から第1接続路91および第一死点ポート64を通じたシリンダボア21への作動液の吸入が継続される。
吐出工程では、シリンダブロック2の回転に伴って、ピストン3が第一死点から第二死点まで移動する。ピストン3が第一死点から第二死点に向かって動き出すと、シリンダボア21内が昇圧される。これにより、第1チェック弁92が閉じるとともに第2チェック弁94が開き、第一死点ポート64および第2接続路93を通じてシリンダボア21から吐出路72へ作動液が吐出される。
シリンダブロック2がさらに回転すると、図3(d)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて第一死点ポート64と吐出ポート62の双方と連通する。従って、シリンダボア21から第一死点ポート64および第2接続路93を通じた吐出路72への作動液の吐出が継続されたまま、吐出ポート62を通じても作動液が吐出される。
シリンダブロック2がさらに回転すると、図4(a)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて吐出ポート62のみと連通し、シリンダボア21が第一死点ポート64から遮断される。従って、ピストン3がバルブプレート6に向かって移動することで、吐出ポート62を通じてシリンダボア21から吐出路72へ作動液が吐出される。
シリンダブロック2がさらに回転すると、図4(b)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて吐出ポート62と第二死点ポート63の双方と連通する。従って、シリンダボア21から吐出ポート62を通じた吐出路72への作動液の吐出が継続されたまま、第二死点ポート63および第3接続路83を通じても作動液が吐出される。
シリンダブロック2がさらに回転すると、図4(c)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて第二死点ポート63のみと連通し、シリンダボア21が吐出ポート62から遮断される。従って、ピストン3が第二死点に至るまでは、シリンダボア21から第二死点ポート63および第3接続路83を通じた吐出路72への作動液の吐出が継続される。
ピストン3がシリンダブロック2の回転に伴って第二死点から第一死点に向かって動き出すと、シリンダボア21内が減圧される。これにより、第4チェック弁82が開き、第二死点ポート63および第4接続路81を通じて吸入路71からシリンダボア21へ作動液が吸入される。
シリンダブロック2がさらに回転すると、図4(d)に示すように、シリンダボア21がシリンダポート22を通じて第二死点ポート63と吸入ポート61の双方と連通する。従って、吸入路71から第4接続路81および第二死点ポート63を通じたシリンダボア21への作動液の吸入が継続されたまま、吸入ポート61を通じても作動液が吸入される。
以上説明したように、本実施形態の液圧ポンプ1では、各シリンダボア21において、吸入工程の終期でシリンダボア21が吸入ポート61から遮断された後でも、第一死点ポート64および第1接続路91を通じて吸入路71からシリンダボア21へ作動液が吸入される。また、吐出工程の初期でシリンダボア21が吐出ポート62と連通する前でも、ピストン3の移動によってシリンダボア21内が昇圧されると、第一死点ポート64および第2接続路93を通じてシリンダボア21から吐出路72へ作動液が吐出される。すなわち、シリンダボア21が吐出ポート62と連通する前に、ピストン3の移動を利用してシリンダボア21の圧力を上昇させることで、連通前後の圧力差を小さくすることができる。従って、シリンダボア21が吐出ポート62と連通した直後の吐出圧力の脈動を低減することができ、これにより騒音を低減することができる。
さらに、本実施形態では、吐出工程の終期でシリンダボア21が吐出ポート62から遮断された後でも、第二死点ポート63および第3接続路83を通じてシリンダボア21から吐出路72へ作動液が吐出される。また、吸入工程の初期でシリンダボア21が吸入ポート61と連通する前でも、ピストン3の移動によってシリンダボア21内が減圧されると、第二死点ポート63および第4接続路81を通じて吸入路71からシリンダボア21へ作動液が吸入される。すなわち、シリンダボア21が吸入ポート61と連通する前に、ピストン3の移動を利用してシリンダボア21へ作動液を吸入させることで、連通前後の圧力差を小さくすることができる。従って、シリンダボア21が吸入ポート61と連通した直後の吸入側の圧力の脈動を低減することができ、騒音をさらに低減することができる。
しかも、シリンダボア21が吐出ポート62と連通する前も吐出ポート62から切り流された後でもシリンダボア21から吐出路72へ作動液が吐出されるため、液圧ポンプ1の吐出容量を理論容量と同等とすることができる。
(変形例)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、シリンダポート22の長さL1は、距離D1,D2と等しくてもよいし、距離D1,D2よりも短くてもよい。この場合には、吸入工程の終期にはシリンダボア21が吸入ポート61から遮断された後に第一死点ポート64と連通し、吐出工程の初期にはシリンダボア21が第一死点ポート64から遮断された後に吐出ポート62と連通する。
これに対し、前記実施形態のように、シリンダポート22の長さL1が距離D1,D2よりも長ければ、吸入工程の終期にはシリンダボア21が吸入ポート61と第一死点ポート64の双方と連通する機会が確保され、吐出工程の初期にはシリンダボア21が第一死点ポート64と吐出ポート62の双方と連通する機会が確保される。従って、作動液の流れるルートを連続的かつ滑らかに切り換えることができる。これにより、騒音をさらに低減することができる。
また、第二死点ポート63、第3接続路83および第4接続路81は省略されてもよい。この場合、吐出圧力の脈動低減効果またはポンプ効率はやや劣る。
さらに、回転シャフト11は、一方向(図2で反時計回り)だけに回転する必要はなく、逆方向(図2で時計回り)に回転してもよい。回転シャフト11が図2で時計回りに回転する場合は、斜板5が図1と逆向きに傾斜させられる。
(まとめ)
本発明の液圧ピストンは、吸入ポートおよび吐出ポートが形成されたバルブプレートと、前記バルブプレートと摺動する、複数のシリンダボアに複数のピストンがそれぞれ挿入されたシリンダブロックと、前記吸入ポートと連通する吸入路と、前記吐出ポートと連通する吐出路と、を備え、前記バルブプレートには、前記シリンダブロックの回転方向において前記吸入ポートの下流側であって前記吐出ポートの上流側に第一死点ポートが形成されており、前記シリンダブロックの回転に応じて前記複数のシリンダボアのうちの1つのみが前記第一死点ポートと連通し、前記第一死点ポートを前記吸入路と接続する、前記吸入路から前記第一死点ポートへ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第1チェック弁が設けられた第1接続路と、前記第一死点ポートを前記吐出路と接続する、前記第一死点ポートから前記吐出路へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第2チェック弁が設けられた第2接続路と、をさらに備える、ことを特徴とする。
本発明の液圧ピストンは、吸入ポートおよび吐出ポートが形成されたバルブプレートと、前記バルブプレートと摺動する、複数のシリンダボアに複数のピストンがそれぞれ挿入されたシリンダブロックと、前記吸入ポートと連通する吸入路と、前記吐出ポートと連通する吐出路と、を備え、前記バルブプレートには、前記シリンダブロックの回転方向において前記吸入ポートの下流側であって前記吐出ポートの上流側に第一死点ポートが形成されており、前記シリンダブロックの回転に応じて前記複数のシリンダボアのうちの1つのみが前記第一死点ポートと連通し、前記第一死点ポートを前記吸入路と接続する、前記吸入路から前記第一死点ポートへ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第1チェック弁が設けられた第1接続路と、前記第一死点ポートを前記吐出路と接続する、前記第一死点ポートから前記吐出路へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第2チェック弁が設けられた第2接続路と、をさらに備える、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、各シリンダボアにおいて、吸入工程の終期でシリンダボアが吸入ポートから遮断された後でも、第一死点ポートおよび第1接続路を通じて吸入路からシリンダボアへ作動液が吸入される。また、吐出工程の初期でシリンダボアが吐出ポートと連通する前でも、ピストンの移動によってシリンダボア内が昇圧されると、第一死点ポートおよび第2接続路を通じてシリンダボアから吐出路へ作動液が吐出される。すなわち、シリンダボアが吐出ポートと連通する前に、ピストンの移動を利用してシリンダボア21の圧力を上昇させることで、連通前後の圧力差を小さくすることができる。従って、シリンダボアが吐出ポートと連通した直後の吐出圧力の脈動を低減することができ、これにより騒音を低減することができる。
前記バルブプレートには、前記シリンダブロックの回転方向において前記吐出ポートの下流側であって前記吸入ポートの上流側に第二死点ポートが形成されており、前記シリンダブロックの回転に応じて前記複数のシリンダボアのうちの1つのみが前記第二死点ポートと連通し、上記の液圧ポンプは、前記第二死点ポートを前記吐出路と接続する、前記第二死点ポートから前記吐出路へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第3チェック弁が設けられた第3接続路と、前記第二死点ポートを前記吸入路と接続する、前記吸入路から前記第二死点ポートへ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第4チェック弁が設けられた第4接続路と、をさらに備えてもよい。この構成によれば、吐出工程の終期でシリンダボアが吐出ポートから遮断された後でも、第二死点ポートおよび第3接続路を通じてシリンダボアから吐出路へ作動液が吐出される。また、吸入工程の初期でシリンダボアが吸入ポートと連通する前でも、ピストンの移動によってシリンダボア内が減圧されると、第二死点ポートおよび第4接続路を通じて吸入路からシリンダボアへ作動液が吸入される。すなわち、シリンダボアが吸入ポートと連通する前に、ピストンの移動を利用してシリンダボアへ作動液を吸入させることで、連通前後の圧力差を小さくすることができる。従って、シリンダボアが吸入ポートと連通した直後の吸入側の圧力の脈動を低減することができ、騒音をさらに低減することができる。しかも、シリンダボアが吐出ポートと連通する前も吐出ポートから切り流された後でもシリンダボアから吐出路へ作動液が吐出されるため、液圧ポンプの吐出容量を理論容量と同等とすることができる。
前記シリンダブロックには、前記複数のシリンダボアのそれぞれを前記吸入ポート、前記第一死点ポートおよび前記吐出ポートのいずれかと連通させるためのシリンダポートが形成されており、前記シリンダブロックの回転方向において、前記シリンダポートの長さは、前記吸入ポートと前記第一死点ポートの間の距離、および前記第一死点ポートと前記吐出ポートの間の距離よりも長くてもよい。この構成によれば、吸入工程の終期にはシリンダボアが吸入ポートと第一死点ポートの双方と連通する機会が確保され、吐出工程の初期にはシリンダボアが第一死点ポートと吐出ポートの双方と連通する機会が確保される。従って、作動液の流れるルートを連続的かつ滑らかに切り換えることができる。これにより、騒音をさらに低減することができる。
1 液圧ポンプ
2 シリンダブロック
21 シリンダボア
22 シリンダポート
3 ピストン
6 バルブプレート
61 吸入ポート
62 吐出ポート
63 第二死点ポート
64 第一死点ポート
71 吸入路
72 吐出路
81 第4接続路
82 第4チェック弁
83 第3接続路
84 第3チェック弁
91 第1接続路
92 第1チェック弁
93 第2接続路
94 第2チェック弁
2 シリンダブロック
21 シリンダボア
22 シリンダポート
3 ピストン
6 バルブプレート
61 吸入ポート
62 吐出ポート
63 第二死点ポート
64 第一死点ポート
71 吸入路
72 吐出路
81 第4接続路
82 第4チェック弁
83 第3接続路
84 第3チェック弁
91 第1接続路
92 第1チェック弁
93 第2接続路
94 第2チェック弁
Claims (3)
- 吸入ポートおよび吐出ポートが形成されたバルブプレートと、
前記バルブプレートと摺動する、複数のシリンダボアに複数のピストンがそれぞれ挿入されたシリンダブロックと、
前記吸入ポートと連通する吸入路と、
前記吐出ポートと連通する吐出路と、を備え、
前記バルブプレートには、前記シリンダブロックの回転方向において前記吸入ポートの下流側であって前記吐出ポートの上流側に第一死点ポートが形成されており、前記シリンダブロックの回転に応じて前記複数のシリンダボアのうちの1つのみが前記第一死点ポートと連通し、
前記第一死点ポートを前記吸入路と接続する、前記吸入路から前記第一死点ポートへ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第1チェック弁が設けられた第1接続路と、
前記第一死点ポートを前記吐出路と接続する、前記第一死点ポートから前記吐出路へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第2チェック弁が設けられた第2接続路と、をさらに備える、液圧ポンプ。 - 前記バルブプレートには、前記シリンダブロックの回転方向において前記吐出ポートの下流側であって前記吸入ポートの上流側に第二死点ポートが形成されており、前記シリンダブロックの回転に応じて前記複数のシリンダボアのうちの1つのみが前記第二死点ポートと連通し、
前記第二死点ポートを前記吐出路と接続する、前記第二死点ポートから前記吐出路へ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第3チェック弁が設けられた第3接続路と、
前記第二死点ポートを前記吸入路と接続する、前記吸入路から前記第二死点ポートへ向かう流れは許容するがその逆の流れは禁止する第4チェック弁が設けられた第4接続路と、をさらに備える、請求項1に記載の液圧ポンプ。 - 前記シリンダブロックには、前記複数のシリンダボアのそれぞれを前記吸入ポート、前記第一死点ポートおよび前記吐出ポートのいずれかと連通させるためのシリンダポートが形成されており、
前記シリンダブロックの回転方向において、前記シリンダポートの長さは、前記吸入ポートと前記第一死点ポートの間の距離、および前記第一死点ポートと前記吐出ポートの間の距離よりも長い、請求項1または2に記載の液圧ポンプ。
Priority Applications (2)
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020164978A JP2022056963A (ja) | 2020-09-30 | 2020-09-30 | 液圧ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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2021
- 2021-09-01 CN CN202122091359.2U patent/CN216077452U/zh active Active
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Publication number | Publication date |
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CN216077452U (zh) | 2022-03-18 |
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