JP2022055900A - ころ軸受用保持器およびころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制されるころ軸受用保持器を提供する。【解決手段】ころ4の組み込みが圧入によって成されるころ軸受用保持器1に適用される。ポケット6の一方の柱側面8aが、ころ4の外径面を保持する円弧形状の断面形状である。もう一方の柱側面8bが、円弧形状部8baと、入り口側に続く直線形状部8bbとを含む断面形状である。円弧形状部8baと直線形状部8bbとはある点を起点として変化しており、直線形状部8bbは、前記起点における円弧形状部8baの円弧に対する接線方向に伸び、ころ4の圧入の入り口側の径が、他方側の径よりも大きくなっている。【選択図】図1

Description

この発明は、一般産業用、鉄道車両用、鉄鋼用に使用されるころ軸受用の保持器、およびころ軸受に関し、特に、ころと保持器の組立が、ころの圧入によって成される保持器に係る発明である。
特許文献1では、図9に示すように保持器45の各ポケット46において圧入の入り口となる部分に対抗する2つの平行なストレート部48dを形成することで、圧入時のころ44の損傷及び、ころ44の均一な潤滑を確保できるとしている。
特開平11-218135号公報
しかしながら、ストレート部48dところ44を保持する円弧形状部48aの繋ぎ目はエッジ部49となる形状をしており、ころ圧入時に損傷が起き易い。また、ころ44の損傷を避けるためのポケット入口幅は、保持器44の柱部48の剛性を考慮して設定する必要がある。
圧入性向上のため入口幅を拡げた場合、ころ44の外径面を保持する円弧形状部48dが減少してしまう。最悪の場合、軸受回転時にころがストレート部48d,48d間に挟み込み状態となって離れ難くなる懸念がある。この事象は、軸受輸送時や組立時にも起こり得る。
この発明の目的は、ポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制されるころ軸受用保持器およびころ軸受を提供することである。
この発明のころ軸受用保持器は、円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、
前記ころ軸受用保持器の前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から前記ころの前記圧入の入り口側に続く直線形状部とを含む断面形状であり、前記円弧形状部と前記直線形状部とはある点を起点として変化しており、前記直線形状部は、前記起点における前記円弧形状部の円弧に対する接線方向に伸びており、前記ころの前記圧入の入り口側の径が、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径よりも大きくなっている。
この構成によると、ポケットの両側の柱側面のうち、一方の柱側面は全体がころの外径面を保持する円弧形状の断面形状とされている。もう一方の柱側面は、ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から圧入の入り口側に続く前記接線形状部とを含む断面形状とされている。このように、ポケット両側の柱部側面の大部分が円弧形状となるため、ポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに済む。
前記もう一方の柱側面については前記圧入の入り口側に、ポケット円弧に対する接線形状部部分を有するため、スムーズなころの圧入による組み込みが可能となる。
また、このように柱側面の円弧形状を極力減少させず、ポケット入り口部は前記接線形状部を設けた形状であるため、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
前記もう一方の柱側面の円弧形状部に続く部分は接線形状部であるため、両部分は滑らかに繋がり、エッジ形状とならない。そのため、ころの圧入時にエッジ形状で損傷することが防止される。
この発明の他のころ軸受用保持器は、円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、
前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から前記ころの前記圧入の入り口側に続く曲線形状部とを含む断面形状であり、前記円弧形状部と前記曲線形状部とはある点を起点として変化しており、前記ころの前記圧入の入り口側の径が、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径よりも大きくなっている。
この構成の場合も、ポケットの両側の柱側面のうち、一方の柱側面は全体がころの外径面を保持する円弧形状の断面形状とされている。また、もう一方の柱側面は、ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から前記ころの前記圧入の入り口側に続く曲線形状部とを含む断面形状としている。このように、ポケットの両側の柱側面の大部分を円弧形状としているため、ポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに済む。
前記もう一方の柱側面については前記円弧形状部に圧入の入り口側に続く曲線形状部を設けた断面形状であるため、両部分は滑らかに繋がり、エッジ形状とならない。このため、スムーズなころの圧入による組み込みが可能となる。
また、このように柱側面の円弧形状を極力減少させず、ポケット入り口部は片方に前記曲線形状部を設けた断面形状であるため、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
前記発明において、前記曲線形状部は、前記円弧形状部の断面のRより大きく、なだらかな形状となっていてもよい。
前記なだらかな形状とは、凹凸がなく、且つ、例えば、単一Rの曲線形状またはクラウニング形状のような複合Rの曲線形状を言う。
この発明のさらに他のころ軸受用保持器は、円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、
前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、前記ピッチ円上に位置する前記ころの円周上のある点における接線方向に伸びる直線形状である。
この構成の場合、もう一方の柱側面が、前記ころの接線方向に伸びる直線形状であるため、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
この発明の上記いずれかの構成の軸受用保持器において、前記柱部の前記柱側面とこの柱部の外径側の周面とのつなぎ目、および内径側の周面とをつなぎ目が、前記ポケットの内部側に凸となる断面形状の曲線部であってもよい。
この構成の場合、柱側面と周面とのつなぎ目がポケットの内部側に凸となる断面形状の曲線部であるため、ころ圧入時にころが接触する柱側面の形状が滑らかな曲線から構成されていて、ころ圧入時のころの損傷がより生じ難い。
この発明のころ軸受は、この発明の上記いずれかの構成のころ用保持器と、前記ころと、前記ころが転走する軌道輪とを備える。前記軌道輪として、内輪および外輪の両方が設けられていても、いずれか一方だけが設けられていてもよい。
このため、前記ころ用保持器につき説明したと同様に、ポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
この発明の第1の受用保持器は、円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、前記ころ軸受用保持器の前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から前記ころの前記圧入の入り口側に続く直線形状部とを含む断面形状であり、前記円弧形状部と前記直線形状部とはある点を起点として変化しており、前記直線形状部は、前記起点における前記円弧形状部の円弧に対する接線方向に伸びており、
前記ころの前記圧入の入り口側の径が、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径よりも大きくなっているため、ポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
この発明の他のころ軸受用保持器は、円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から前記ころの前記圧入の入り口側に続く曲線形状部とを含む断面形状であり、前記円弧形状部と前記曲線形状部とはある点を起点として変化しており、前記ころの前記圧入の入り口側の径が、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径よりも大きくなっているため、ポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
この発明のさらに他のころ軸受用保持器は、円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、ピッチ円上に位置する前記ころの円周上のある点における接線方向に伸びる直線形状であるため、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
この発明のころ軸受は、この発明の上記いずれかの構成のころ用保持器と、前記ころと、前記ころが転走する軌道輪とを備えるため、保持器のポケットにおけるころの外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに、ころの圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころがポケット入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
この発明の第1の実施形態に係るころ軸受用保持器のころ圧入過程を示す部分断面図である。 同ころ軸受用保持器のころ圧入完了状態を示す部分断面図である。 同ころ軸受用保持器を備えたころ軸受の部分切欠き斜視図である。 同ころ軸受用保持器の概略形状を示す斜視図である。 同ころ軸受用保持器の部分切欠き半裁正面合図である。 同ころ軸受用保持器の拡大横断面図である、 この発明の他の実施形態に係るころ軸受用保持器の部分断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るころ軸受用保持器の部分断面図である。 従来例の断面図である。
この発明の第1の実施形態を図1~図6と共に説明する。
図3に示すように、このころ軸受1は円筒ころ軸受であって、内外の軌道輪である内輪2と外輪3の軌道面間に複数のころ4が介在している。これら複数のころ4は、円筒ころであり、ころ軸受用保持器である円環状の保持器5の各ポケット6(図4参照)内に保持されている。この実施形態では、内輪2は両鍔付き、外輪3は鍔無しとされているが、鍔の有無に関わらずに適用される。
保持器5は、軸方向に離れた一対の円環部7、7と、この円環部7の周方向複数個所から軸方向に延びて両円環部7、7間に渡る複数本の柱部8とでなり、隣り合う柱部8の間が、ころ4を保持する前記ポケット6となる。
この保持器5は、各ポケット6内への各ころ4の組み込みが、ころ4を円環部7の径方向に圧入することによって成される。この圧入が可能なように、保持器5は合成樹脂などの弾性を有する材質とされている。ころ4の前記径方向の圧入は、この実施形態では外径側から内径側へ行うようにされているが、内径側から外径側へ行うようにしてもよい。
また、この保持器5は、前記円環部7がポケット6の両側に設けられた梯子形であるが、円環部7が片方だけの櫛形としてもよい。
図1、図2に保持器5のポケット部における断面を拡大して示す。図1は、ころ4の圧入過程を、図2は圧入が完了した使用状態を示す。
ポケット6の両側の柱側面8a,8bのうち、一方の柱側面8aは、ころ4の外径面を保持する円弧形状の断面形状である。すなわち、一方の柱側面8aは、ピッチ円PCD上に位置するころ4の外径面と同心で、ころ4の回転を許容する隙間が形成されるように、ころ4の外径面よりも僅かに大径の部分円筒面とされている。
もう一方の柱側面8bは、ころ4の外径面を保持する円弧形状部8baと、この円弧形状部8baからころ4の圧入の入り口側(図示の例では外径側)に続く直線形状部8bbとを含む断面形状である。前記円弧形状部8baは、前記一方の柱側面8aと同様な断面形状である。円弧形状部8baと直線形状部8bbとは滑らかに続いている。
円弧形状部8baと直線形状部8bbとはある点を起点P1として変化しており、直線形状部8bbは、前記起点P1における円弧形状部8baの円弧に対する接線方向L1に伸びている。また、ころ4の前記圧入の入り口側の径Xが、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径Yよりも大きくなっている。直線形状部8bbはある点を起点P1とする円弧形状に対する接線であり、起点P1は円弧形状部8baの円弧上で変化する。ころ4の圧入の入り口側の径Xが、他方側の径Yよりも大きいX>Yの関係になっていればよい。よって、起点P1は複数考えられる。
各柱部8の前記両柱側面8a,8bと、この柱部8の外径側の周面とのつなぎ目、および内径側の周面とをつなぎ目は、ポケット6の内部側に凸となる断面形状の曲線部11,12とされている。曲線部11,12の曲率半径は、円弧形状部8baの曲率半径に比べて十分に小さく形成されている。
上記構成の保持器5へのころ4の組み込み方法および作用を説明する。
前記もう一方の柱側面8bにおける直線形状部8bbが存在する側が、ポケット6におけるころ4の入口側となる。ころ4の挿入、つまり圧入は、柱部8の外径面と円弧形状の柱側面8aを繋ぐ曲線部11を支点Aとし、図1の二点鎖線で示す様に入口側からポケット6の左斜め下方向へ圧入されるようにすることが望ましい。
前記支点Aと反対側の柱側面8bは円弧形状部8baと直線形状部8bbで構成され、特に、ころ4が通過する部分は直線形状部8bb、つまり直線となっていることから、図9の従来例で生じているエッジ部49は存在せず、ころ4の圧入時の損傷を抑制できる。
さらに、ころ4の外径面を保持する柱側面8a,8bの一方の柱側面8aは、外径面または内径面と柱側面8aの繋ぎ目の曲線部11と円弧形状の柱側面8aのみとしているため、円弧形状面を最大まで拡げることが出来る。ここで示す最大とは、ころ4の圧入時にころ4が損傷せず、前記支点Aとなる部分が塑性変形しない程度である。
前記もう一方の柱側面8bにおける直線形状部8bbの付近(図1に破線Bを施した部分)は、ころ4の公転時には接触しない箇所となるため、ころ4の圧入時に多少の塑性変形が生じても機能的に問題がない。そのため、積極的に柱側面8aを拡げることが可能である。また、支点Aとなる部分の塑性変形を緩和するには、外径面と円弧形状の繋ぎ目の曲線部11の曲率半径を大きくすれば良い。
この実施形態のころ軸受用の保持器1によると、上記のように、ポケット6におけるころ4の外径面を保持する円弧形状を極力減少させずに、ころ4の圧入による組み込みを可能とし、軸受回転時、輸送時、および軸受組立時にころ4がポケット6の入り口部に挟み込み状態となって離れ難くなることが抑制される。
図7は他の実施形態を示す。この実施形態は、図1の実施形態において、もう一方の柱側面8bにおける直線形状部8bbを曲線形状部8bcとしている。すなわち、もう一方の柱側面8bが、ころ4の外径面を保持する円弧形状部8bbと、この円弧形状部8bbから前記ころ4の前記圧入の入り口側に続く曲線形状部8bcとを含む断面形状としている。円弧形状部8bbと曲線形状部8bcとはある点を起点P1として変化しており、ころ4の前記圧入の入り口側の径Xが、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径Yよりも大きくなっている。起点P1は前述の実施形態と同様に円弧形状部8baの円弧上で変化するものとする。曲線形状部8bcは、円弧形状部8baの断面のR(半径)より大きく、なだらかな形状となっている。前記なだらかな形状とは、凹凸がなく、且つ、例えば、単一Rの曲線形状またはクラウニング形状のような複合Rの曲線形状を言う。
このように前記実施形態の直線形状部8bbを曲線形状部8bcとしても、前記実施形態と同様な作用、効果が得られる。この実施形態におけるその他の構成、効果は、第1の実施形態と同様である。
図8はさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図1の実施形態におけるもう一方の柱側面8bに相当する柱側面8cの全体を接線形状としている。
すなわち、ポケット6の両側の柱側面8a,8cのうち、一方の柱側面8aが、ころ4の外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面8cが、前記ピッチ円上に位置する前記ころ4の円周上のある点における接線方向に伸びる直線形状とされている。
この実施形態の場合、もう一方の柱側面8cを円弧状とする場合の効果は得られないが、その他の構成、効果は第1の実施形態と同様である。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…ころ軸受
2…内輪
3…外輪
4…ころ
5…保持器
6…ポケット
7…円環部
8…柱部
8a,8b…柱側面
8ba…円弧形状部
8bb…直線形状部
8bc…曲線形状部
8c…柱側面
11,12…曲線部

Claims (6)

  1. 円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、
    前記ころ軸受用保持器の前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から前記ころの前記圧入の入り口側に続く直線形状部とを含む断面形状であり、前記円弧形状部と前記直線形状部とはある点を起点として変化しており、前記直線形状部は、前記起点における前記円弧形状部の円弧に対する接線方向に伸びており、
    前記ころの前記圧入の入り口側の径が、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径よりも大きくなっている事を特徴としたころ軸受用保持器。
  2. 円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、
    前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状部と、この円弧形状部から前記ころの前記圧入の入り口側に続く曲線形状部とを含む断面形状であり、
    前記円弧形状部と前記曲線形状部とはある点を起点として変化しており、
    前記ころの前記圧入の入り口側の径が、前記圧入の入り口側とは異なる他方側の径よりも大きくなっている事を特徴としたころ軸受用保持器。
  3. 請求項2に記載のころ軸受用保持器であって、前記曲線形状部は、前記円弧形状部の断面のRより大きく、なだらかな形状となる、ころ軸受用保持器。
  4. 円環部と、この円環部の周方向複数個所から軸方向に延びる複数本の柱部とでなり、隣り合う前記柱部の間が、ころを保持するポケットとなり、前記各ポケット内への前記各ころの組み込みが、前記ころを前記円環部の径方向に圧入することによって成されるころ軸受用保持器であって、
    前記ポケットの両側の前記柱部の側面のうち、一方の柱側面が、前記ころの外径面を保持する円弧形状の断面形状であり、もう一方の柱側面が、ピッチ円上に位置する前記ころの円周上のある点における接線方向に伸びる直線形状である、ころ軸受用保持器。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の軸受用保持器であって、前記柱部の前記柱側面とこの柱部の外径側の周面とのつなぎ目、および内径側の周面とをつなぎ目が、前記ポケットの内部側に凸となる断面形状の曲線部であるころ軸受用保持器。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のころ軸受用保持器と、前記ころと、前記ころが転走する軌道輪とを備えるころ軸受。





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