JP2022052711A - 水平維持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水平を維持するための機構にトラブルが生じても台が大きく傾くおそれが少ない優れた特性の水平維持装置を提供すること。【解決手段】台10の水平を維持する水平維持装置1は、球面Spに沿って揺動可能なように基台2によって支持された台10と、台10のピッチ方向の傾きを変更する第1の駆動機構41と、台10のロール方向の傾きを変更する第2の駆動機構42と、を備えており、この水平維持装置1では、鉛直方向において、台10の揺動中心Cが台10の重心Gよりも高く位置している。【選択図】図10
Description
本発明は、水平を維持するための装置に関する。
従来より、例えば下記の特許文献1のように、台を揺動可能に支持する基部を備えると共に、基部に対する台の傾きを変更する機構を備える荷台水平維持装置が知られている。この荷台水平維持装置では、基部に設けられた中央支持部によって台が1点支持されている。そして、台の傾きを変更する機構は、中央支持部を基準として略直交する方向に位置する2か所の昇降支持部により構成されている。
昇降支持部は、台の下面に当接する昇降軸と、昇降軸の駆動アームと、駆動アームの動力源としてのサーボモータと、を含めて構成されている。この昇降支持部では、サーボモータの動作によって駆動アームが回動し、その先端に取り付けられた昇降軸が上下方向に進退する。台を下方から支持する昇降軸の高さを変更すれば、基部と台との隙間の距離を変更可能である。
上記の通り、特許文献1の荷台水平維持装置では、台を1点支持する中央支持部の周りの2か所に昇降支持部が配置されている。この荷台水平維持装置では、中央支持部の周りの2カ所において基部と台との隙間の距離を個別に変更することで、台の傾きを2次元的に変更可能である。
しかしながら、前記従来の荷台水平維持装置では、次のような問題がある。すなわち、この荷台水平維持装置では、中央支持部および2か所の昇降支持部の3点で台が支持されているため、昇降支持部にトラブルが生じた場合には、中央支持部といずれか一方の昇降支持部とによる2点支持、あるいは中央支持部のみによる1点支持となり、台が大きく傾いてしまうおそれがあるという問題がある。
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、水平を維持するための機構にトラブルが生じても台が大きく傾くおそれが少ない優れた特性の水平維持装置を提供しようとするものである。
本発明は、少なくともいずれか一の円弧に沿って揺動可能な台と、
該台の傾きを変更する駆動機構と、を備え、
当該台が揺動する動作の中心である揺動中心が、鉛直方向において当該台の重心よりも高く位置している水平維持装置にある。
該台の傾きを変更する駆動機構と、を備え、
当該台が揺動する動作の中心である揺動中心が、鉛直方向において当該台の重心よりも高く位置している水平維持装置にある。
本発明の水平維持装置では、台の揺動中心が台の重心よりも高く位置している。この水平維持装置における台は、あたかも揺動中心から吊り下げられているような状態にある。この水平維持装置では、台の自重が水平を維持するために役立つ。それ故、この水平維持装置では、駆動機構に何らかのトラブルが発生した場合であっても、台の自重が傾きを抑制するように作用する。
以上のように、本発明の水平維持装置は、駆動機構に何らかのトラブルが発生しても台が大きく傾くおそれが少ない優れた特性の装置である。
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、台10の水平を維持する水平維持装置1に関する例である。この内容について、図1~図11を参照して説明する。
(実施例1)
本例は、台10の水平を維持する水平維持装置1に関する例である。この内容について、図1~図11を参照して説明する。
水平維持装置1は、図1及び図2のごとく、例えば荷物等の運搬に用いられる手押し台車7や搬送トレイ(図示略)等と組み合わせて利用される。荷台70に水平維持装置1が取り付けられた手押し台車7を利用すれば、例えば手押し台車7が前後左右に傾いても、台10に載置された荷物や搬送トレイ等を水平に近く保持できる。特に、本例の水平維持装置1は、円形状の台10を有しており、例えば潤滑油や塗料のペール缶等の載置にも好適である。
水平維持装置1は、図3及び図4のごとく、基部2によって台10が揺動可能に支持された装置である。この水平維持装置1では、凹状の球面(後述する図10、図11中の符号Sp)に沿って台10が揺動可能である。水平維持装置1は、台10を揺動駆動する第1及び第2の駆動機構41、42を有している。
第1及び第2の駆動機構41、42は、台10の中央下部(係合片131)を水平方向に進退させることで台10を揺動させる。水平維持装置1では、直交2方向に沿う台10の揺動の組合せによって、球面に沿う揺動が実現されている。水平維持装置1は、この直交2方向に個別に対応する第1及び第2の駆動機構41、42を備えている。また、水平維持装置1は、台10の自転及び揺動範囲を規制するための規制機構3を備えている。この規制機構3は、基部2と台10との間に介設されている。
以下、水平維持装置1の各部の構成を詳しく説明する。
例えば手押し台車7(図2参照。)の荷台70に取り付けられる基部2は、図3及び図4のごとく、略正方形状のベース板21の中央に円筒部251が立設されていると共に、円筒部251の外周に支持ブロック20が立設された部材である。なお、ベース板21には、例えば、手押し台車7に固定するためのボルト705を貫通配置するための孔210が適宜設けられる。
例えば手押し台車7(図2参照。)の荷台70に取り付けられる基部2は、図3及び図4のごとく、略正方形状のベース板21の中央に円筒部251が立設されていると共に、円筒部251の外周に支持ブロック20が立設された部材である。なお、ベース板21には、例えば、手押し台車7に固定するためのボルト705を貫通配置するための孔210が適宜設けられる。
円筒部251の内部空間は、ベース板21を貫通しており、ベース板21の裏面に貫通孔25を形成している。ベース板21の裏面において、貫通孔25の外周には、ザグリ加工による略一定深さのザグリ部258が設けられている。この貫通孔25は、このサグリ部258を利用してベース板21の裏面に固定されたプレート35により封止される。プレート35は、基部2の構成部品であり、基部2は、プレート35が取り付けられた状態で台10を揺動可能に支持する基部をなす。
プレート35は、裏面が平坦である一方、おもて面は、一段高い内周部352と外周部350との2段構造を呈する。外周部350は、ベース板21のザグリ部258に対応している。外周部350は、ザグリ部258に収容されたときに、ベース板21の裏面と略面一をなすように形成されている。内周部352には、互いに平行をなす2本の溝353が穿設されている。2本の溝353は、後述のガイドレール33を溝方向に沿って進退させるための溝である。溝353の深さは、外周部350と内周部352との厚さの差に略一致しており、溝353の底面が外周部350の表面と面一をなしている。
円筒部251は、貫通孔25を取り囲む壁面251Sにより形成され、その内側に貫通孔25が形成されている。詳しくは後述するが、水平維持装置1では、この円筒部251がなす壁面251Sが台10側に干渉することで、台10が揺動可能な範囲が規制されている。
円筒部251では、径方向に対向する2か所に、壁面251Sを貫通する2個1組の連通孔251Hが穿設されている。連通孔251Hは、プレート35を基部2に組み合わせたとき、プレート35の溝353と連通するように設けられている。連通孔251Hの断面形状は、溝353の断面形状と同じ仕様である。なお、ベース板21の表面には、連通孔251Hを介して貫通孔25に開口する溝211が設けられている。基部2にプレート35を組み合わせた際、連通孔251Hを介してベース板21の溝211と、プレート35の溝353と、が一直線をなして連通する(図6参照。)。
上記の支持ブロック20(図3)は、球面に沿う台10の揺動を支持できるよう、円筒部251の周りの4カ所に配置されている。各支持ブロック20の上面は、内周側に向かって次第に低くなる傾斜面20Sにより構成されている。傾斜面20Sは、台10が揺動する仮想的な球面(後述する図10、図11中の符号Sp)の一部をなしており、凹状を呈している。
周方向4カ所の支持ブロック20のうち、いずれか周方向に隣り合う2つの支持ブロック20のうちの一方には、第1の駆動機構41を構成する後述する第1の駆動モータ415が収容されている。この駆動モータ415の回転軸410は、支持ブロック20の側面から突出する状態にある。また、他方の支持ブロック20の側面には、第2の駆動機構42を構成する後述する第2の係止部429が立設されている。
台10(図4)は、略平板状の円板部100の裏面に、脚部11及びセンターブロック部13を設けた部材である。センターブロック部13は、角柱状をなし、円板部100の裏面の中央に立設されている。脚部11は、基部2の支持ブロック20に個別に対応するよう、センターブロック部13を取り囲む周方向4カ所に配設されている。脚部11の先端は、支持ブロック20の傾斜面20Sに対応して傾斜状に形成されている。そして、この傾斜状の脚部11には、支持ブロック20の傾斜面20Sを転動する摺動ボール111が保持されている。この摺動ボール111は、台10が揺動する際、基部2との間で生じる摩擦力を低減するために有効に作用する。
センターブロック部13は、基部2に向かって延設されており、その先端面には、ドミノの駒を横にしたような平板状の係合片131が立設されている。係合片131の角部には、球状部139が設けられている。この球状部139は、係合片131の立設方向及び長手方向において、係合片131の外側に張り出すように設けられている。また、この球状部139の直径は、係合片131の厚さ方向(短手方向)の寸法よりも大きくなっている。そのため、係合片131では、厚さ方向においても球状部139が外側に張り出している。
センターブロック部13(図4)には、第2の駆動機構42を構成する後述する第2の駆動モータ425が収容されている。第2の駆動モータ425がセンターブロック部13に収容されたとき、回転軸420がセンターブロック部13の側面から突出する状態になる。また、第2の駆動モータ425の回転軸420が突出する側面に対して直交して隣接する側面には、第1の駆動機構41を構成する第1の係止部419が立設されている。
水平維持装置1では、図4及び図5のごとく、基部2と台10との間に規制機構3が介設されている。なお、図5では、規制機構3の構成を分かり易く図示するため、基部2を省略している。規制機構3は、台10の揺動動作に従動して変位する軸ケース31と、互いに直交する2組のレール331、333を井桁状に組み合わせたガイドレール33と、ガイドレール33を進退可能に支持する上記のプレート35と、を含めて構成されている。
第1の規制部材の一例をなすガイドレール33(図4~図6)は、互いに平行をなす2本一組のレール331、333を、互いに直交するように井桁状に組み合わせた可動部品である。断面略矩形状の2組のレール331、333は、上下に重ねて組み合わせられ、軸ケース31側の一方のレール331の下側面が、プレート35側の他方のレール333の上側面に接合された状態にある。図4~図6に例示する通り、本例の構成では、第1の方向に当たる前後方向に基部2側のレール333が沿うと共に、第2の方向に当たる左右方向に台10側のレール331が沿うように、ガイドレール33が組み込まれている。
レール333は、プレート35に設けられた溝353に収容可能に構成されている。ガイドレール33は、レール333と溝353との組合せにより、プレート35が固定された基部2に対する相対回転が規制された状態で、レール333の長手方向である前後方向(第1の方向)に進退可能である。
第2の規制部材の一例をなす軸ケース31(図4~図6)は、台10の係合片131により駆動されて台10の揺動に従動して変位する部品である。軸ケース31は、背の低い略円柱状を呈している。台10側に当たる軸ケース31の端面には、台10が備える上記の係合片131を収容するための長孔310が穿設されている。平板状の係合片131と長孔310との組合せによれば、軸ケース31と台10との相対回転を確実に規制できる。なお、上記のごとく平板状の係合片131では、角部に大径の球状部139が設けられており、球状部139が外側に張り出している。長孔310は、球状部139に対して軸受のように機能し、台10の揺動に伴う係合片131の姿勢変化を許容する。
基部2側に当たる軸ケース31の端面には、ガイドレール33の台10側のレール331を収容するための2本の溝311が穿設されている(図4及び図5参照。)。軸ケース31は、溝311とレール331との組合せにより、ガイドレール33に対する相対回転が規制された状態で、レール331の長手方向である左右方向(第2の方向)に進退可能な状態で、ガイドレール33により支持されている。
規制機構3では、プレート35に対するガイドレール33の前後方向の進退動作、及びガイドレール33に対する軸ケース31の左右方向の進退動作、の組合せにより、円板状のプレート35の表面に沿う軸ケース31の2次元的な変位が可能になっている。そして、規制機構3では、基部2が備える円筒部251の壁面251Sとの干渉により軸ケース31の変位範囲が制限され、これにより、台10の揺動範囲が規制されている。
また上記のごとく、規制機構3では、ガイドレール33を介して基部2(プレート35)に対する軸ケース31の相対回転が規制されている。そして、台10は、係合片131と長孔310との組合せにより軸ケース31に対する相対回転が規制されている。このような規制機構3を備える水平維持装置1では、基部2に対する台10の相対回転(自転)が確実性高く規制されている。
上記の第1の駆動機構41(図7)は、プレート35に対してガイドレール33を進退させる駆動機構である。上記の通り、プレート35に対してガイドレール33が進退する方向が前後方向(第1の方向)である。以下の説明では、ガイドレール33が前後方向に進退したとき、台10がピッチ方向に傾くといい、その傾きの角度をピッチ角という。
第1の駆動機構41は、台10のセンターブロック部13の側面に立設された第1の係止部419と、支持ブロック20に収容された第1の駆動モータ415と、第1の駆動モータ415の回転軸410と第1の係止部419とを接続するリンク機構と、を含めて構成されている。
リンク機構は、第1の駆動モータ415の回転軸410の回転に応じて回動する回動プレート411、及び回動プレート411と第1の係止部419とを連結する連結リンク413を含んでいる。第1の駆動機構41では、回動プレート411及び連結リンク413を2辺とした仮想的な三角形Tr1が形成されている。
第2の駆動機構42(図8)は、ガイドレール33に対して軸ケース31を進退させる駆動機構である。上記の通り、ガイドレール33に対して軸ケース31が進退する方向が左右方向(第2の方向)である。以下の説明では、軸ケース31が左右方向に進退したとき、台10がロール方向に傾くといい、その傾きの角度をロール角という。
第2の駆動機構42は、台10のセンターブロック部13に収容された第2の駆動モータ425と、基部2の支持ブロック20の側面に立設された第2の係止部429と、第2の駆動モータ425の回転軸420と第2の係止部429とを接続するリンク機構と、を含めて構成されている。
リンク機構は、第2の駆動モータ425の回転軸420の回転に応じて回動する回動プレート421、及び回動プレート421と第2の係止部429とを連結する連結リンク423を含んでいる。第2の駆動機構42では、回動プレート421及び連結リンク423を2辺とした仮想的な三角形Tr2が形成されている。
次に、水平維持装置1が備える電気的な構成について、図9を参照して説明する。水平維持装置1は、電気的な構成として、台10の傾き(ピッチ角、ロール角)を検出する姿勢センサ155と、第1及び第2の駆動モータ415、425と、駆動モータ415、425を制御する制御部15と、制御部15や駆動モータ415、425や姿勢センサ155に動作電力を供給するバッテリ150と、を備えている。駆動モータ415、425は、台10の傾きを変更するために必要な力を発生する動力源の一例である。バッテリ150は、動力源としての駆動モータ415、425を動作させるためのエネルギーの供給源の一例である。駆動モータ415、425と制御部15とは、制御線151及び電力線153により接続されている。
姿勢センサ155は、3軸のジャイロセンサと加速度センサとを組み合わせたセンサである。姿勢センサ155は、各センサの計測値に演算処理を施すことで、台10の傾きを表すロール角、ピッチ角を特定可能である。
制御部15は、駆動モータ415、425の回転位置を制御するための回路である。制御部15は、姿勢センサ155から取得する台10のロール角、ピッチ角に基づいて、第1及び第2の駆動モータ415、425の回転位置を制御する。第1及び第2の駆動モータ415、425は、回転位置の制御が容易なステッピングモータである。ステッピングモータである駆動モータ415、425は、制御部15が出力する駆動パルス信号を取得する毎に1ステップずつ回転する。
以上のように構成された水平維持装置1の動作について説明する。水平維持装置1では、制御部15による制御により、台10の水平が維持される。台10の傾きは、姿勢センサ155が計測するピッチ角及びロール角により特定される。制御部15は、姿勢センサ155が計測したピッチ角及びロール角に基づき、台10が水平になるように第1及び第2の駆動モータ415、425を制御する。
水平維持装置1では、第1及び第2の駆動モータ415、425の動作によって台10が揺動し、台10の水平が維持される。以下、第1の駆動モータ415によるピッチ方向の揺動動作について、図10を参照して説明する。また、第2の駆動モータ425によるロール方向の台10の揺動動作について、図11を参照して説明する。なお、図10及び図11において示す仮想的な球面Spは、支持ブロック20の傾斜面20Sが一部をなす球面であり、台10は、この球面Spに沿って揺動する。また、同図中のCは、球面Spの中心であって、台10の揺動中心を示している。同図中のGは、台10の重心を示している。
台10のピッチ角を調整する場合、制御部15は、第1の駆動モータ415を制御する。第1の駆動機構41では、図10のごとく、回動プレート411及び連結リンク413を2辺に持つ仮想的な三角形Tr1が形成されている。駆動モータ415により駆動されて回動プレート411が回動すると、その2辺のなす角が変化し、これにより、残りの1辺の長さに相当する回転軸410(駆動モータ415)と係止部419との距離が変化する。
回転軸410(駆動モータ415)と係止部419との距離が変化することで、第1の駆動モータ415が収容された支持ブロック20側にセンターブロック部13を引き寄せたり、支持ブロック20からセンターブロック部13を遠ざけたりできる。このように駆動モータ415が収容された支持ブロック20とセンターブロック部13との距離が変化すると、台10が球面Spに沿ってピッチ方向に揺動し、台10のピッチ角が変動する。
このように台10がピッチ方向に揺動するとき、センターブロック部13の下端の係合片131を収容する軸ケース31が前後方向(第1の方向)に進退する。上記のごとくガイドレール33は、基部2(プレート35)によって前後方向に進退可能に支持されている。それ故、軸ケース31は、ガイドレール33と共に前後方向に進退する。
また、水平維持装置1では、ガイドレール33が円筒部251の壁面251Sを越えて変位できるよう、壁面251Sに連通孔251Hが形成され、ベース板21に溝211が形成されている。この構成により、ガイドレール33は、軸ケース31が円筒部251の壁面251Sに当接するまで変位可能である。軸ケース31の前後方向の変位範囲は、壁面251Sとの干渉により規制され、これによりピッチ方向の台10の揺動範囲が規制される。
台10のロール角を調整する場合、制御部15は、第2の駆動モータ425を制御する。第2の駆動機構42では、図11のごとく、回動プレート421及び連結リンク423を2辺に持つ仮想的な三角形Tr2が形成されている。駆動モータ425により駆動されて回動プレート421が回動すると、その2辺のなす角が変化し、これにより、残りの1辺の長さに相当する回転軸420(駆動モータ425)と係止部429との距離が変化する。
回転軸420(駆動モータ425)と係止部429との距離が変化することで、第2の駆動モータ425が収容された支持ブロック20側にセンターブロック部13を引き寄せたり、支持ブロック20からセンターブロック部13を遠ざけたりできる。このとき、台10は球面Spに沿ってロール方向に揺動し、台10のロール角が変動する。
台10がロール方向に揺動するとき、センターブロック部13の下端の係合片131を収容する軸ケース31が左右方向(第2の方向)に進退する。上記のごとく、軸ケース31は、ガイドレール33により左右方向に進退可能な状態で支持されている。それ故、軸ケース31は、ガイドレール33の変位を伴うことなく左右方向に変位する。なお、水平維持装置1では、円筒部251の壁面251Sに達するまでの軸ケース31の変位範囲に対応してレール331が形成されている。軸ケース31の左右方向の変位範囲は、壁面251Sとの干渉により規制され、これによりロール方向の台10の揺動範囲が規制される。
以上のように制御部15は、台10の傾きを調整し、水平に近づけるように第1及び第2の駆動モータ415、425を制御する。水平維持装置1では、制御部15によるこのような制御により、台10の上面である積載面100Sをなす円板部100が水平に近く維持される。
図10及び図11に示す通り、本例の水平維持装置1では、4箇所の支持ブロック20の傾斜面20Sが一部をなす球面Spに沿って台10が揺動する。このときの台10の揺動中心Cは、4箇所の支持ブロック20の傾斜面20Sがなす球面Spの中心に位置している。揺動中心Cは、鉛直方向において、積載面100Sよりも高く位置しており、当然に、台10の重心Gよりも高く位置している。
このように台10の揺動中心Cが台10の重心Gよりも高く位置している場合、あたかも高い位置から台10を吊り下げるような状態になる。このような状態であれば、台10の自重(台10に作用する重力)が、台10を水平に近づけるように作用する。それ故、本例の水平維持装置1では、たとえ、駆動機構41、42に何らかのトラブルが生じたり、バッテリ150の蓄電力がゼロになって駆動機構41、42の駆動力が失われた場合であっても、台10の姿勢が大きく損なわれるおそれが少なくなっている。
特に、本例の水平維持装置1では、台10が積載物を載置するために備える積載面100Sよりも、揺動中心Cが高く位置している。重心Gよりも高い位置に揺動中心Cを設定するのに加えて、積載面100Sよりも高い位置に揺動中心Cを設定すれば、上記の通り、あたかも台10を吊り下げるような状態とすることで得られる効果を一層顕著にできる。例えば積載面100Sの積載物の重心が、揺動中心Cよりも低い位置にあり、かつ、鉛直線上にある場合には、積載物の重量が、台10を水平に近づけるように作用する。
また、水平維持装置1は、上記の通り、台10の揺動範囲を規制する規制機構3を備えている。この規制機構3では、台10の係合片131を収容する軸ケース31が変位可能な範囲が円筒部251の内側に規制され、これにより、台10の揺動範囲が規制されている。軸ケース31に干渉する円筒部251を設ければ、台10が揺動可能な範囲を機械的に規制でき、台10が傾く角度的な範囲を確実性高く制限できる。
規制機構3は、台10の揺動範囲を規制する機能に加えて、台10の自転を規制する機能を備えている。規制機構3では、平板状の係合片131(台10)が長孔310に収容されて台10と軸ケース31が連結されている。そして、軸ケース31は、ガイドレール33の上側のレール331によって進退可能に支持され、ガイドレール33は、基部2の底面をなすプレート35の溝353によって進退可能に支持されている。
台10と軸ケース31とは、平板状の係合片131と長孔310との組み合わせにより相対回転が規制されている。軸ケース31とガイドレール33とは、溝311と上側のレール331との組み合わせにより相対回転が規制されている。ガイドレール33とプレート35とは、下側のレール333と溝353との組み合わせにより相対回転が規制されている。このようにして、規制機構3を備える水平維持装置1では、プレート35が固定された基部2に対する台10の自転が確実性高く規制されている。基部2に対する台10の自転を規制すれば、台10に載置された積載物の向きの不用意な変動を未然に回避できる。
本実施形態の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
本例では、球面Spに沿って揺動可能な台10を有する水平維持装置1を例示している。球面Spは、様々な方向に沿う複数の円弧によって形成されていると言える。これに代えて、一の円弧に沿って揺動可能な台であっても良い。例えば、ロール角の変動を伴う揺動、及びピッチ角の変動を伴う揺動のいずれか一方のみ可能な台を有する水平維持装置であっても良い。
本例では、球面Spに沿って揺動可能な台10を有する水平維持装置1を例示している。球面Spは、様々な方向に沿う複数の円弧によって形成されていると言える。これに代えて、一の円弧に沿って揺動可能な台であっても良い。例えば、ロール角の変動を伴う揺動、及びピッチ角の変動を伴う揺動のいずれか一方のみ可能な台を有する水平維持装置であっても良い。
本例の水平維持装置1では、台10の中央下部に位置するセンターブロック部13に、第2の駆動機構42を構成する駆動モータ425が収容されて保持されている。駆動モータ425を台10の中央付近の下方に配置した場合、駆動モータ425がおもりとして機能し、駆動モータ425の自重(駆動モータ425に作用する重力)が台10を水平に近づけるように作用する。第1の駆動機構41を構成する駆動モータ415をおもりとして台10の中央付近の下方に配置したり、バッテリ150をおもりとして台10の中央付近の下方に配置することも良い。
おもりは、駆動モータ415、425やバッテリ150のほか、台10の材質よりも高比重のウェイトであっても良い。例えば、台10が樹脂製である場合、台10をなす樹脂材料よりも高比重の樹脂材料よりなるウェイトや金属製のウェイトなどをおもりとして利用できる。例えば、台10がアルミニウム製である場合は、鉄製のウェイトなどをおもりとして利用できる。ウェイトとしては、鉄や鉛などの金属製のウェイトや、金属粉や砂や流体を容器に収容したウェイトや、台10の内部空間に充填された金属粉や砂や流体などであっても良い。おもりは、台10の内部に組み込まれて保持されていても良いが、台10の外周側に取り付けられた状態で保持されても良い。駆動モータ415(425)とウェイトとを、おもりとして利用しても良い。この場合、駆動モータ415(425)を台10に組み込む一方、ウェイトを台10の外周側に取り付けることも良い。
なお、本例では、台10の傾きを変更するための動力源として駆動モータ415、425を例示し、動力源としての駆動モータ415、425を動作させるためのエネルギーの供給源としてバッテリ150を例示している。動力源としては、油圧や空圧によって作動するアクチュエータを採用することも良い。この場合には、エネルギーの供給源として、圧力タンクや圧力ポンプ等を組み合わせることも良い。
本例の水平維持装置1を、荷台を備える台車や車両に組み込むことも良い。この場合には、水平維持装置の台を荷台とすると良い。あるいは、車両等の座席に本例の水平維持装置を組み込むことも良い。この場合には、車両が前後左右に傾いても、座席の水平を保つことができる。
(実施例2)
本例は、実施例1の水平維持装置に基づき、基部2側に設けられた摺動ボール201により台10が揺動可能に支持されるよう、指示構造を変更した例である。さらに、本例の水平維持装置1では、台10の自転及び揺動範囲を規制するための規制機構の構成が変更されている。この内容について、図12~図16を参照して説明する。
本例は、実施例1の水平維持装置に基づき、基部2側に設けられた摺動ボール201により台10が揺動可能に支持されるよう、指示構造を変更した例である。さらに、本例の水平維持装置1では、台10の自転及び揺動範囲を規制するための規制機構の構成が変更されている。この内容について、図12~図16を参照して説明する。
図12は、基部2の摺動ボール201によって台10が支持される様子を解り易くするため、規制機構5の図示、及び台10の一部構成の図示、を省略している。同図のごとく、本例の水平維持装置1では、台10の裏面に設けられた脚部11の先端側に、湾曲凸状の傾斜面11Sが設けられている。4箇所の脚部11にそれぞれ設けられた4面の傾斜面11Sは、一の大きな球面の一部である。
台10(図13及び図14)では、センターブロック部13に係合軸132が立設され、その先端に球状部139が設けられている。係合軸132は、規制機構5を構成する軸ケース51を駆動し、台10の揺動に従動して軸ケース51を変位させる。
規制機構5(図13及び図14)は、基部2に固定されるプレート55と、プレート55によって第1の方向に進退可能に支持されるガイドレール53と、ガイドレール53によって第2の方向に進退可能に支持される軸ケース51と、プレート55に組み合わせるプレートカバー59と、を含んで構成されている。本例のガイドレール53は、第1の規制部材の一例をなし、軸ケース51は、第2の規制部材の一例をなしている。なお、第1の方向は、実施例1における前後方向である。第2の方向は、実施例1における左右方向である。
プレート55(図13及び図14)は、基部2に設けられた貫通孔25に取り付けられて基部2の一部をなす部品であり、略正方形の正面形状を呈する。プレート55には、第1の方向に沿う2本のレール溝553が並列して設けられ、さらに、2本のレール溝553の間には、貫通溝558が第1の方向に沿って設けられている。レール溝553は、ガイドレール53を進退可能に支持するための溝である。貫通溝558は、ガイドレール53の脱落を規制するために利用される溝である。
ガイドレール53(図13~図16)は、上記のごとく、プレート55によって第1の方向に進退可能に支持されると共に、第2の方向に進退可能なように軸ケース51を支持する部品である。ガイドレール53は、軸ケース51が進退するための収容溝53Rを有し、断面略コの字状を呈している。基部2側に当たる下面側には、ボールキャスタ530が取り付けられている。また、ガイドレール53の下面には、2個一対の取付孔535が穿設されている。
収容溝53Rの底面には、図14~図16のごとく、収容溝53Rの溝方向に沿う2本のレール溝531が並設されている。また、収容溝53Rの側壁532の内側面には、収容溝53Rの溝方向に沿う溝533が穿設されている。詳しくは後述するが、レール溝531及び溝533は、いずれも、収容溝53Rの内側で軸ケース51を進退可能に保持するために利用される。
ボールキャスタ530(図13~図16)は、プレート55に設けられた上記のレール溝553を転動するベアリングである。ボールキャスタ530は、2本のレール溝553の溝方向に沿って2個ずつ配設されている。ガイドレール53は、ボールキャスタ530の転動により、レール溝553の溝方向である第1の方向に沿って進退可能に支持される。
2個一対の取付孔535(図13及び図14)は、ガイドプレート57を固定するための孔である。取付孔535は、それぞれ、第2の方向に沿って配置された2か所のボールキャスタ530の中間に位置している。2個一対の取付孔535は、レール溝553の溝方向に直交する方向に沿って配置されている。
ガイドプレート57(図13及び図14)は、長方形の小片平板状の摺動板570と、摺動板570の両端部に立設された支持ピン571と、により構成されている。ガイドプレート57は、プレート55の貫通溝558に貫通配置された支持ピン571が取付孔535に嵌入された状態で、ガイドレール53の下面側に固定される。ガイドレール53は、ガイドプレート57との間で、プレート55を挟み込んだ状態で組み付けられている。
このようなガイドレール53の組付構造であれば、ガイドレール53のボールキャスタ530が、プレート55のレール溝553から脱落する状況を確実性高く回避できる。ガイドプレート57は、第1の方向及び第2の方向に直交する方向(プレート55の表面の鉛直方向)における基部2(プレート55)とガイドレール53との位置関係を規制する構造を構成している。
なお、ガイドプレート57の支持ピン571が貫通配置される貫通溝558(図13及び図14)は、レール溝553の溝方向(第1の方向)に沿って延設されている。それ故、ガイドレール53は、支持ピン571が貫通溝558に貫通配置された状態を保持しながら、貫通溝558及びレール溝553の溝方向に沿って進退可能である。
軸ケース51(図13~図15)は、台10の係合軸132によって駆動され、台10の揺動に応じて変位する部品である。軸ケース51は、係合軸132の先端に設けられた球状部139を収容するための長孔510を有している。軸ケース51では、ガイドレール53側にボールキャスタ518が取り付けられ、第1の方向に直交する側面にボール515を収容するための略半球状の窪み516(図15)が設けられている。
ボールキャスタ518(図13及び図15)は、ガイドレール53のレール溝531を転動するボールベアリングである。ボールキャスタ518は、略矩形状を呈する軸ケース51の下面の4隅に、1個ずつ配置されている。ボール515は、ガイドレール53の側壁532の溝533に収容され転動する鋼球である。ボール515によれば、ガイドレール53の高さ方向における軸ケース51の位置を規制でき、レール溝531からボールキャスタ518が浮き上がってしまい脱落する状況を確実性高く回避できる。このボール515は、第1の方向及び第2の方向に直交する方向(収容溝53Rの底面の鉛直方向)におけるガイドレール53と軸ケース51との位置関係を規制する構造を構成している。
プレートカバー59(図13及び図14)は、ガイドレール53を収容した状態でプレート55に組み付けられる部品である。プレートカバー59は、略正方形の正面外形状を呈する一方、内周側に開口部590が設けられている。開口部590は、軸ケース51の変位を可能にするための円形状の開口である。開口部590の外周には、わずかに筒状をなす側壁591が形成されている。規制機構5では、プレートカバー59の側壁591の内側面である壁面591Sとの干渉により軸ケース51の変位範囲が制限され、これにより、台10の揺動範囲が規制されている。
なお、本例の構成では、傾斜面11Sが4面に分割されているが、これに代えて、球面レンズの表面をなすような球面を採用することも良い。この場合、台10の裏面の中心に設けられたセンターブロック部13(図13参照。)を貫通させる孔を設けると良い。あるいは球面の最下部に係合軸132(図13参照。)を立設しても良い。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1と同様である。
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。
1 水平維持装置
10 台
100 円板部
100S 積載面(台の上面)
11 脚部
11S 傾斜面
132 係合軸
139 球状部
15 制御部
150 バッテリ(供給源)
2 基部
20S 傾斜面
201 摺動ボール
3、5 規制機構
31、51 軸ケース(第2の規制部材)
518、530 ボールキャスタ
33、53 ガイドレール(第1の規制部材)
53R 収容溝
35、55 プレート
41、42 駆動機構
415、425 駆動モータ(動力源)
419、429 係止部
531、553 レール溝
533 溝
57 ガイドプレート
59 プレートカバー
C 揺動中心
G 重心
Sp 球面
10 台
100 円板部
100S 積載面(台の上面)
11 脚部
11S 傾斜面
132 係合軸
139 球状部
15 制御部
150 バッテリ(供給源)
2 基部
20S 傾斜面
201 摺動ボール
3、5 規制機構
31、51 軸ケース(第2の規制部材)
518、530 ボールキャスタ
33、53 ガイドレール(第1の規制部材)
53R 収容溝
35、55 プレート
41、42 駆動機構
415、425 駆動モータ(動力源)
419、429 係止部
531、553 レール溝
533 溝
57 ガイドプレート
59 プレートカバー
C 揺動中心
G 重心
Sp 球面
Claims (8)
- 少なくともいずれか一の円弧に沿って揺動可能な台と、
該台の傾きを変更する駆動機構と、を備え、
当該台が揺動する動作の中心である揺動中心が、鉛直方向において当該台の重心よりも高く位置している水平維持装置。 - 請求項1において、鉛直方向において、前記台の上面よりも前記揺動中心が高く位置している水平維持装置。
- 請求項1又は2において、前記台は、前記一の円弧を含む球面に沿って揺動可能である水平維持装置。
- 請求項3において、前記台を揺動可能に支持する基部と、
第1の方向に進退可能なように前記基部によって支持されている第1の規制部材と、
前記第1の方向とは直交する第2の方向に進退可能なように前記第1の規制部材によって支持されていると共に、前記台の揺動に従動し、前記第1の方向及び前記第2の方向と平行をなす面に沿って変位する第2の規制部材と、を有し、
前記第1の規制部材は、前記基部に相対する回転が規制され、
前記第2の規制部材は、前記第1の規制部材に相対する回転が規制されていると共に、前記台との相対回転が規制されている水平維持装置。 - 請求項4において、前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する方向における前記基部と前記第1の規制部材との位置関係を規制する構造を含む水平維持装置。
- 請求項4または5において、前記第1の方向及び前記第2の方向に直交する方向における前記第1の規制部材と前記第2の規制部材との位置関係を規制する構造を含む水平維持装置。
- 請求項1~5のいずれか1項において、重力に由来して前記台を水平に近づける力を生じさせるおもりが、該台に保持されている水平維持装置。
- 請求項7において、前記駆動機構は、前記台の傾きを変更するために必要な力を発生する動力源と、該動力源を動作させるためのエネルギーの供給源と、を有し、
前記おもりの少なくとも一部は、前記動力源及び前記供給源のうちの少なくともいずれか一方である水平維持装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020159013 | 2020-09-23 | ||
JP2020159013 | 2020-09-23 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022052711A true JP2022052711A (ja) | 2022-04-04 |
Family
ID=80948906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021097188A Pending JP2022052711A (ja) | 2020-09-23 | 2021-06-10 | 水平維持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022052711A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102527389B1 (ko) * | 2022-10-26 | 2023-05-02 | 이관희 | 지진 경보 방송 시스템 |
CN116398578A (zh) * | 2023-02-16 | 2023-07-07 | 兰州理工大学 | 一种基于调谐原理提升隔震储液罐减震性能的装置和方法 |
-
2021
- 2021-06-10 JP JP2021097188A patent/JP2022052711A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102527389B1 (ko) * | 2022-10-26 | 2023-05-02 | 이관희 | 지진 경보 방송 시스템 |
CN116398578A (zh) * | 2023-02-16 | 2023-07-07 | 兰州理工大学 | 一种基于调谐原理提升隔震储液罐减震性能的装置和方法 |
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---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
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