JP2022052418A - 複合型不織布およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維の抜け落ちおよび紙粉の発生が抑制されていると共に適度な強度を備え、更には拭き心地においても優れる複合型不織布を提供する。【解決手段】スパンボンド不織布上にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型の不織布WPであって、坪量が50.0~85.0g/m2、厚さが0.26~0.45mm、縦引張強度が21.6~44.1N/25mm、横引張強度が7.8~22.6N/25mmであり、且つ、前記パルプ繊維ウエブはNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)とLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)とにより構成され、前記NBKPと前記LBKPとの重量構成比は30/70~80/20(wt%)である。【選択図】図1

Description

本発明は、パルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とを水流交絡させることによって得られる複合型の不織布に関する。
パルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とによる複合型の不織布は、パルプ繊維に基づく吸液性とスパンボンド不織布に基づく強度との両方を具備してなるので、ウエスなどの工業用ワイパー、或いは手ぬぐい、タオルなどの対人用のワイパーなどとして広く使用されている。
例えば、特許文献1や特許文献2で開示するように、パルプ繊維ウエブとスパンボンド不織布とを重ねた後に、高圧のウォータジェット(水流)を吹き付ける水流交絡処理によって一体化されている。ここでスパンボンド不織布は強度に優れるので製造された複合型不織布の裏打ち層的な機能を果たす。一方、パルプ繊維ウエブは優れた吸液機能を備えている。よって、このような複合型不織布は、水性、油性のいずれの液体に対しても吸収性が良好なパルプ繊維ウエブと、強度に優れるスパンボンド不織布との利点を併有している優れた複合型不織布として消費者に提供することができる。このような複合型不織布では強度を確保するという観点から、パルプ繊維ウエブには針葉樹晒クラフトパルプ(以下、NBKPと称する場合がある)の繊維を用いるのが一般的である。
特許第2533260号公報 特表2005-537396号公報
しかしながら、例えばスパンボンド不織布とNBKP100%のパルプ繊維ウエブとを水流交絡して製造される複合型不織布は、平均繊維長の長い(2.0mm前後)NBKPだけとなるので、パルプ繊維間の空隙が相対的に多くなる。その結果、得られた複合型不織布はゴワゴワ感が強くなり拭き心地が劣る(使用感の悪い)不織布になることが確認された。そして、この様なNBKPだけのパルプ繊維ウエブはパルプ繊維同士の水素結合が少なくなり、表面からパルプ繊維が飛び出し易くなる。このようにパルプ繊維が飛び出した複合型不織布はワイパーとして使用すると繊維が抜け落ち易いという問題を発生させる。
その一方で、例えばスパンボンド不織布と広葉樹晒クラフトパルプ(以下、LBKPと称する場合がある)100%のパルプ繊維ウエブとを水流交絡して複合型不織布を製造した場合、LBKPは平均繊維長が短い(1.0mm前後)ので強度が劣るものとなる。更には、LBKPは微細繊維が多いので、ワイパーとして使用した際には細かい紙粉が落ち易いという問題も発生させる。
以上のように、NBKPおよびLBKPのいずれを用いた複合型不織布について技術的な問題は認識されているが、従来にあっては、これに効果的に対処する提案はなされていない。
よって、本発明の目的は、繊維の抜け落ちおよび紙粉の発生が抑制されていると共に適度な強度を備え、更には拭き心地においても優れる複合型不織布を提供することにある。
上記目的は、スパンボンド不織布上にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型の不織布であって、坪量が50.0~85.0g/m、厚さが0.26~0.45mm、縦引張強度が21.6~44.1N/25mm、横引張強度が7.8~22.6N/25mmであり、且つ、前記パルプ繊維ウエブはNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)とLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)とにより構成され、前記NBKPと前記LBKPとの重量構成比は30/70~80/20(wt%)である、ことを特徴とする複合型不織布によって達成できる。
そして、前記パルプ繊維ウエブの平均繊維長が1.3~2.5mmであるのが好ましい。
また、前記パルプ繊維ウエブ側の滑らかさを示す指針であるTS750値が30~70dBVrmsであるのが好ましい。
また、前記パルプ繊維ウエブの坪量が40.0~70.0g/mであり、スパンボンド不織布と繊維ウエブの重量構成比が40/60~10/90(wt%)であるのが好ましい。
更に、前記パルプ繊維ウエブには紙力剤が添加されており、前記紙力剤の固形分で換算した添加量が前記パルプ繊維ウエブの固形重量に対して0.1~2.0%であるのが好ましい。
そして、前記NBKPは、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファーからなら群から選択されたパルプの繊維からなるものとするのが好ましい。
また、前記LBKPは、ユーカリグロビュラスおよびユーカリグランディスを含むフトモモ科ユーカリ属から選択されたパルプの繊維からなるものとするのが好ましい。
上記目的は、上記いずれかに記載の複合型不織布の製造方法であって、前記NBKPと前記LBKPとのそれぞれをパルプ繊維に解繊し所定の重量構成比で混合されたパルプ繊維ウエブを前記スパンボンド不織布上に供給して積層体を形成する積層工程と、前記パルプ繊維ウエブと前記スパンボンド不織布との一体化を促進して積層体を得る水流交絡工程とを少なくとも含む、ことを特徴とする複合型不織布の製造方法によっても達成できる。
そして、前記水流交絡処理後に下側へ吸引する脱水処理が実施され、前記脱水処理の際に前記パルプ繊維ウエブ側に紙力剤が添加されるものがより好ましい。
本発明によると、繊維の抜け落ちおよび紙粉の発生が抑制されていると共に適度な強度を備え、更には拭き心地においても優れる複合型不織布を提供することができる。
複合型不織布の製造装置について示している図である。
以下、本発明の一実施形態に係る複合型不織布について説明する。
本願の発明者等は、ワイパーとして好適である複合型不織布について鋭意に検討を行い、パルプ繊維ウエブに用いる原料を、NBKPとLBKPとを所定の重量構成比で混合してある複合型不織布は、繊維の抜け落ちや紙粉の発生が抑制されていると共に適度な強度を有し、更に拭き心地においても優れることを確認して本発明に至ったものである。
本発明の複合型不織布は、NBKPとLBKPとがバランス良く混合されているパルプ繊維ウエブを含むもので、この異種パルプ混合型となるパルプ繊維ウエブではNBKPの長繊維の空隙間に、LBKPの短繊維、微細繊維が適度に入り込んでいる構造を実現している。このパルプ繊維ウエブは長・短の繊維種の混合により、パルプ繊維同士の水素結合が増加される。その結果、従来において主繊維であったNBKPを減しても複合型不織布の強度を維持できる。そして、ワイパーとしての使用時において、長繊維の飛び出しを防止して繊維の抜け落ちを抑制でき、且つ、細かい紙粉の発生も抑制できる。そして、適度な強度も維持できる。
更には、パルプ繊維間の空隙率が少なくなるので、複合型不織布の密度が高くなり(嵩が低くなり)、ゴワゴワ感が低減されて、拭き心地も良化するというメリットもある。
本発明に係る複合型不織布の坪量は好ましくは50.0~85.0g/m、より好ましくは58.0~77.0g/mに、また厚さは好ましくは0.26~0.45mm、より好ましくは、0.30~0.41mmに設定されている。ここでの厚さ(mm)はピーコック型紙厚計(商品名)にて測定することができる。測定圧力は3.7kPaとした。
また、縦引張強度は好ましくは21.6~44.1N/25mm、より好ましくは24.5~39.2N/25mmに、また横引張強度は好ましくは7.8~22.6N/25mm、より好ましくは10.8~19.6N/25mmに設定されている。ここでは、複合型不織布の幅を25mmの短冊状に切断し、引張試験機を用いて縦方向(MD:製造時の送り方向)と横方向(CD:MDに対して直角な幅方向)での強度を測定している。
坪量、厚さ、縦および横の強度を上記範囲とすることで、複合型不織布に必要な丈夫さ、拭き心地(使用感)、吸水性能が好適なものとなる。
そして、上記したNBKPとLBKPとの重量構成比NBKP/LBKPは、好ましくは30/70~80/20(wt%)に、より好ましくは40/60~70/30(wt%)に設定されている。
本発明で採用する混合型のパルプ繊維ウエブにおいてNBKPの比率が30(wt%)を下回ると強度の低下が問題となりかつ、LBKPの比率が高くなることによる、細かい紙粉が落ちやすい点が問題となる。逆にNBKPの比率が80(wt%)を超えると先に指摘した繊維の抜け落ちが確認されかつ、ゴワゴワ感が強くなり拭き心地が劣るようになる。
そして、NBKPとLBKPとが混合されたパルプ繊維ウエブの平均繊維長は好ましくは1.3~2.5mm、より好ましくは1.6~2.3mmに設定されている。
平均繊維長を上記範囲とすることで、複合型不織布の強度を好適な範囲に調整しやすくなると共に、細かい紙粉の落ち及び長繊維の抜け落ちを抑制でき、ゴワゴワ感の低減(拭き心地が良化する)等の効果を期待できる。
なお、繊維長はファイバーテスター(ローレンツェンアンドベットレー(株)社製)で測定することができる。
また、パルプ繊維ウエブの表面の滑らかさを示すTS750値(dBVrms)は拭き心地の指標となり、このTS750値が好ましくは30~70dBVrms、より好ましくは、35~65dBVrmsに設定されている。
上記TS750値はティシューソフトネス測定装置TSA(Tissue Softness Analyzer)を用いて測定されたものである。ティシューソフトネス測定装置TSAでは、試料台上にパルプ面側を上に向け載置した複合型不織布(サンプル)の上からブレード付ローターを例えば押し込み圧100mNで押し付けて、2.0/secで回転させたとき、各種センサーで検知した振動データを振動解析してパラメータ化(TS値)することにより、不織布等のソフトネス(手触り感)を定量評価するものであり、ドイツのEmtec Electronic GmbH社(日本代理店は日本ルフト株式会社)製の商品名である。
上記ティシューソフトネス測定装置TSAによる測定では、例えば試料台の振動を、試料台内部に設置した振動センサーで測定し、振動周波数を解析して、パラメータ化(TS値)する。振動周波数は、クリープ加工やエンボス加工といった構造的な寸法及びブレードの回転数に依存する。ブレード自身の水平振動の誘発(共振周波数:例えば6500Hz)は、サンプルの表面を進むとき、サンプルの凸部による瞬間的な遮断とブレードの振動に起因して起こる。低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度をTS750値(dBVrms)とする。
なお、振動解析してパラメータ化(TS値)するソフトウェアは、emtec measurement systemを用いることができる。本ソフトウェアには、各種アルゴリズム(例えば、Base Tissue、Facial、TP等)が備えられ、上記TS750値をソフトウェア上で自動的に取得し、このTS750値あるいは坪量、厚さ、プライ数等から各種アルゴリズムの種類によって、HF(ハンドフィール)値が計算される。本発明では、HF値ではなく、TS750値を規定しており、測定条件を満たせば、アルゴリズムは何を使用してもよく、TS750値は、アルゴリズムの種類によって変わることはない。
そして、上記パルプ繊維ウエブの坪量は好ましくは40.0~70.0g/m、より好ましくは47.0~65.0g/mとされている。また、スパンボンド不織布とパルプ繊維ウエブとの重量構成比は好ましくは40/60~10/90(wt%)、より好ましくは30/70~15/85(wt%)、さらに好ましくは25/75~15/85(wt%)とされている。この範囲にあるものは、吸水性能や手持ち感に優れ、複合型不織布の形状安定性にも寄与する。本発明の複合型不織布は、相対的にパルプ繊維ウエブの坪量が多目であるが、スパンボンド不織布の坪量を調整することで、ワイパー用途で必要とされる複合型不織布の強度を確保している。
また、前記スパンボンド不織布の坪量は7.0~20.0g/mとするのが好ましい。また、スパンボンド不織布は紡糸された樹脂繊維を接合する複数の融着点を含んで形成されており、前記融着点1個の面積が0.10~0.50mm、融着点の単位面積当たりの面積率が7~20%、個数が10~150個/cmであるものが好ましい。このようなスパンボンド不織布は適度の剛性を備えており、パルプ繊維ウエブと組み合わせて複合型不織布に採用するスパンボンド不織布として好適である。なお、上記融着点の形状については、特に限定はなく円形、楕円形、多角形等とすることができる。
なお、上記スパンボンド不織布は、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなる群から選択された1種類、又は2種類以上の混合で形成するのが好ましい。この中で、ポリプロピレンを用いるのが好適である。
更に前述したNBKPとLBKPとによるパルプ繊維ウエブには紙力剤を添加するのが好ましい。紙力剤としては、例えばポリアミドエピクロロヒドリン系、ポリアミドエポキシ系、ポリアミドポリアミン系などの湿潤型の紙力剤を用いるのが好ましい。紙力剤の固形分で換算した添加量が前記パルプ繊維ウエブの固形重量に対して好ましくは0.1~2.0%、より好ましくは、0.3~1.5%とする。
なお、上記NBKPに関しては、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる群から選択して採用するのが好ましい。また上記LBKPに関しては、ユーカリグロビュラスおよびユーカリグランディスを含むフトモモ科ユーカリ属から選択して採用するのが好ましい。
また、上記の坪量(g/m)、厚さ(mm)から算出される複合型不織布の密度(g/cm)は、好ましくは0.11~0.33g/cm、より好ましくは、0.16~0.23g/cmである。
密度を上記範囲とすることで、複合型不織布の厚み方向に適度な空気層が確保され、拭き心地(使用感)、吸水性能が好適なものとなる。
上記のように坪量(g/m)、厚さ(mm)、縦・横の引張強度(N/25mm)並びに、NBKPとLBKPとにより形成される混合型のパルプ繊維ウエブの重量構成比(wt%)が所定の好適範囲にあるように設計してある本発明の複合型不織布は、繊維の抜け落ちおよび紙粉の発生が抑制されていると共に適度な強度を備え、更には拭き心地においても優れ、ワイパー用途で使用するのに好適な複合型不織布となる。
以下、本発明の複合型不織布WPを製造する一例の製造装置を参照して、複合型不織布WPの製造方法を詳細に説明する。
図1に示す複合型不織布の製造装置1は、上流側にエアレイド装置2、スパンボンド不織布を供給するスパンボンド供給装置3、そしてサクション装置4が配設されている。サクション装置4はエアレイド装置2の下側に対向するように配置されている。
ウエブの搬送方向TDで、これらの装置2、3、4よりも下流には、上流側から順に、水流交絡処理を行うためのウォータジェットを噴射する水流交絡装置5、サクション装置6、乾燥装置7が配置されている。上記乾燥装置7の下流には連続して製造される複合型不織布WPを巻き取るための巻取装置8が更に設けてある。
上記エアレイド装置2はNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)およびLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)の2種類のパルプ繊維を供給できるように設計されている。そのため、繊維同士が密集しシート状となっているNBKPの原料パルプRP-NおよびLBKPの原料パルプRP-Lそれぞれの繊維を解繊する解繊機21Nと解繊機21Lとが配備されている。解繊されたNBKPのパルプ繊維PF-NおよびLBKPのパルプ繊維PF-Lそれぞれは図示しない送風機を備えている搬送ダクト22N、22Lにより下流側のエアレイドホッパ23へと搬送される。
なお、ここで例示しているエアレイド装置2は例えば2つの解繊機21Nと解繊機21Lとを介して供給されるNBKPとLBKPとの供給量は図示しないセンサーなどで検出されており、その検出値に基づいてコントローラ25によりそれぞれの供給量が制御できるように設計されている。これにより、NBKPのパルプ繊維PF-NとLBKPのパルプ繊維PF-Lとを所望の重量構成比でエアレイドホッパ23に供給することができる。
エアレイドホッパ23の内部では、解繊状態にあるNBKPの長いパルプ繊維PF-NとLBKPの短いパルプ繊維PF-Lとが混合され分散しながら均一に降下し、下面に設定した積層位置24に徐々に積み上り混合型のパルプ繊維ウエブPFWが形成されるように設計してある。
上記積層位置24の下側にはサクション装置4が対向配備してある。より詳細には、サクション装置4は装置本体41の上面にサクション部42を有しており、サクション部42が上記パルプ繊維ウエブPFWに吸引力(負圧)を作用させるべく積層位置24に対して設定してある。
なお、図1では、エアレイドホッパ23とサクション装置本体41とを1つずつ一段での配置として、パルプ繊維ウエブPFWを形成する場合を例示している。しかし、これに限らず、上記パルプ繊維ウエブPFWの目付(坪量)や製造速度に応じて、上記エアレイドホッパ23とサクション装置本体41を2つ以上の多段とする配置に変更してもよい。
また、サクション装置4の周囲にはウエブ搬送用の搬送ワイヤ43が配設してある。搬送ワイヤ43は、積層位置24においてパルプ繊維PFが堆積したパルプ繊維ウエブPFWが載置可能で、これを下流側に搬送するように配置されている。ただし、パルプ繊維ウエブPFWは直接、搬送ワイヤ43上に載置されない。これについては、後述の説明で明らかとなる。
搬送ワイヤ43はサクション部42の吸引力が、反対側(上側)に及ぶような目開き形態(メッシュ)で形成されている。
上記エアレイド装置2の下側で、サクション装置4よりも上流側に、スパンボンド供給装置3が配置してある。このスパンボンド供給装置3には、予め準備されたスパンボンド不織布SWがロール状とされてセットされている。スパンボンド供給装置3からスパンボンド不織布SWが引出され、上述した搬送ワイヤ43に乗って上記積層位置24へと搬送されるようになっている。スパンボンド不織布SWとしては、スパンボンド法により形成された合成樹脂の連続フィラメントのウエブを用いるのが好ましい。
積層位置24に位置した、スパンボンド不織布SWの上に、前述したパルプ繊維ウエブPFWが載置される(積層工程)。その際に、積層位置24ではサクション装置4のサクション部42による吸引力が搬送ワイヤ43を通過し、その上のスパンボンド不織布SWおよびパルプ繊維ウエブPFWに作用する。よって、スパンボンド不織布SWとパルプ繊維ウエブPFWとが積層された状態となっている予備的積層体PWebが下流側へと搬送される。
上記した予備的積層体PWebは、サクション装置4の吸引力によって、吸引圧縮されたことにより積層状態が維持されている。このとき上側のパルプ繊維ウエブPFWの繊維が密にされた状態ではある。しかし、このまま予備的積層体PWebを下流側の水流交絡装置5内に搬送投入すると、ウォータジェット(高圧の水流)によってパルプ繊維PFの一部が舞い上がるおそれがある。
そこで、本製造装置1では、予備的積層体PWebを上下から挟んでスパンボンド不織布SW上でのパルプ繊維ウエブPFWの載置状態を安定化させる為の挟持ローラ28、そして水流交絡装置5の上流側に繊維飛散防止用に水分を付与するプレウエット装置30が配備してある。プレウエット装置30は、好適には、予備的積層体PWebの上方からウォータミストを吹き付ける噴霧ノズル31と予備的積層体PWebの下側(すなわち、パルプ繊維ウエブPFWの下面)から吸引力を印加するサクション装置32とを含んで構成されている。
なお、図1では、上記のように水流交絡装置5前にプレウエット装置30を新たな装置として設ける場合を例示しているが、これに限らない。水流交絡装置5に含まれる後述するウォータジェットヘッド51とサクション装置52とからなるセットの複数について、先頭に位置するセットを上記プレウエット装置30として流用するような設計変更をしてもよい。この場合には先頭のウォータジェットヘッド51から低圧のウォータミストが噴霧されるように調整すればよい。
水流交絡処理を行うのに十分な、ウォータジェットヘッド51とサクション装置52とのセット数が確保されている水流交絡装置5の場合、上記のように先頭のウォータジェットヘッド51とサクション装置52をプレウエット装置として活用することは、装置設備コストの抑制に効果的である。
そして、水流交絡装置5では、前処理部となる挟持ローラ28およびプレウエット装置30の処理を受けた予備的積層体PWebに高圧のウォータジェットを吹き付けることによりパルプ繊維同士の交絡を促進する(水流交絡工程)。これにより上側に位置するパルプ繊維ウエブPFW層と下側に位置するスパンボンド不織布SW層との一体化が促進される。
図1で例示的に示している水流交絡装置5は、搬送方向TDに沿って多段(図1では例示しているのは4段)にウォータジェットヘッド51が配置されている。
なお、図1では、搬送方向TDに対して直角な方向(ウエブの幅方向)において延在しているウォータジェットヘッド51に設けたノズルの様子は図示していないが、幅方向において複数のウォータジェットノズルが適宜の位置に配置してある。このウォータジェットノズルの穴直径φは、好ましくは0.06~0.15mmである。また、ウォータジェットノズルの間隔は0.4~1.0mmとするのが好ましい。
上記水流交絡処理をする際の水圧は、パルプ繊維ウエブPFWとスパンボンドウエブSWとの坪量を勘案して設定するのが好ましい。例えば、1~30MPaの範囲において選択するのが好ましい。
そして、上記ウォータジェットヘッド51と対向するように、サクション装置52が配設してある。ウォータジェットヘッド51から出る高圧のウォータジェットを上側に位置しているパルプ繊維ウエブPFWに吹き付けつつ、下側に位置しているスパンボンド不織布SWの下側にサクション装置52の吸引力を作用させる。ウォータジェットヘッド51とサクション装置52との協働作用によって、パルプ繊維ウエブPFW側のパルプ繊維が下側のスパンボンド不織布SWに入り込んだ状態や、スパンボンド不織布SWを貫通して反対側にまで至った状態などが形成されると推定される。その作用により2つの層の一体化が促進される。
水流交絡装置5にも、搬送ワイヤ55が配設してある。搬送ワイヤ55は前処理部28、30の下流で予備的積層体PWebを受けて、水流交絡装置5内へと搬送する。搬送ワイヤ55は水流交絡装置5のウォータジェットヘッド51とサクション装置52との間を、上流側から下流に向かって通過するように配設されている。
よって、搬送ワイヤ55上を搬送される予備的積層体PWebは、搬送方向TDで下流に向かう程に、より多くの水流交絡処理を受けることになり、水流交絡装置5を出るときには上側のパルプ繊維ウエブPFW層と下側のスパンボンド不織布SW層との十分な交絡処理が実現される。
水流交絡装置5を出た直後の不織布にあっては、ウエット状態にあり、パルプ繊維同士などの結合は十分に確立されてはいない。
そこで、図1で示すように、水流交絡装置5の下流側にはウエブに残留する水分を吸引除去し、その後に乾燥を行って、複合型不織布WPの製造を完了するためのサクション装置6および乾燥装置7が配備してある。このように複合型不織布WPの製造の後段で、サクション装置6および乾燥装置7による脱水、乾燥を行うと効率よく不織布を製造でき、また、製造される水流交絡後の不織布に大きな外圧を掛けることなく乾燥した不織布を製造できるので、嵩高感のある製品に仕上げることができる。
上記サクション装置6としては、例えばバキューム式で水流交絡後の不織布を脱水する(脱水処理)。乾燥装置7は非圧縮型のドライヤ、好適にエアスルードライヤを採用することが好ましい。図1で、エアスルードライヤの回転可能なドライヤ本体71は筒状体であり、その周表面には多数の貫通孔が設けてあり、図示しない熱源で加熱された熱風がドライヤ本体の外周から中心部側に向かって吸い込む構成とするのがよい。
そして、本製造装置1は、より好ましい構成として、パルプ繊維の脱落を抑止に寄与する紙力剤を添加するための紙力剤添加装置9が配置されている。紙力剤添加装置9は、図示のように、サクション装置6の上方に配設するのが好ましい。
紙力剤添加装置9は、水流交絡装置5で複合化された後の複合型不織布WPの上側、すなわちパルプ繊維ウエブPWFから紙力剤を添加する。複合化が完了した複合型不織布のパルプ繊維ウエブ表面に紙力剤を添加するので、紙力剤が効率的に作用してパルプ繊維同士を接続する機能を果たす。紙力剤添加装置9より下流では乾燥処理されるので、添加された紙力剤が洗い流されて流出するなどの無駄もない。
また、下側にはサクション装置があるので、紙力剤がパルプ繊維ウエブ内に浸透するのに優位であり、これによってパルプ繊維の脱落を更に確実に抑止することができる。添加は、スプレー塗布とすることにより、噴霧液状となった紙力剤がパルプ繊維ウエブ内に浸透するのにより一層優位となる。そして、紙力剤添加装置9では、製造される複合型不織布WPの状態を確認して、紙力剤の量をコントロールすることも容易に行える。
なお、上記紙力剤添加装置9で紙力剤がスプレー塗布される際のパルプ繊維ウエブPWF部分の水分(紙力剤添加装置9に進入する直前の入口水分%)は120~400%となるように調整しておくのが好ましい。
また、紙力剤のスプレー塗布後、10秒以内に脱水処理しておくのが好ましい。すなわち、上記図1により説明したように紙力剤をスプレー塗布した直下で脱水してもよいし、スプレー塗布から少し離れた位置(搬送時間10秒以内の位置)で脱水処理してもよい。要するに、紙力剤をスプレー塗布した際のパルプ繊維ウエブPWF内部への薬液の浸透拡散状態を確認して、最適な時間(ただし、スプレー塗布後10秒以内)を適宜に決定すればよい。
上記紙力剤添加装置9としては、サイズプレス、スプレー、ロールコーティング、グラビアコーティング、ロッドバーコーティング、エアナイフコーティング等、公知の装置を用いて紙力剤を添加することできる。ここで特に限定はされないが、スプレーが好ましい。
前記パルプ繊維ウエブPWFにおける紙力剤の固形分で換算した添加量が、パルプ繊維ウエブPWFの固形重量に対して、0.1~2.0%となるように添加するのが好ましく、より好ましくは、パルプ繊維ウエブPWFの固形重量に対して0.3~1.5%となるように添加する。紙力剤の添加量が少なすぎると繊維脱落抑止の効果が低下し、逆に多すぎると繊維の脱落は抑止できるものの使用感(柔らかさ)が悪くなってしまう。
また、スプレー塗布する場合には、前記紙力剤は好ましくは濃度0.5~2.0%、より好ましくは、0.7~1.5%とし、好ましくは吐出圧力0.1~1.0Mpa、より好ましくは、0.3~0.8Mpaとしてパルプ繊維ウエブPWFにスプレー塗布する。圧力が低いと、搬送されているパルプ繊維ウエブによって起こされる風により紙力剤が飛び散ってしまい、歩留りが低下する。一方で、圧力が高すぎると、搬送されているパルプ繊維ウエブの紙面で跳ね返りが発生して、この場合も歩留りが悪化する。
そして、上記紙力剤としては、例えばポリアミドエピクロロヒドリン系、ポリアミドエポキシ系、ポリアミドポリアミン系などから少なくとも1つを選択して用いることできる。この中では、ポリアミドエピクロロヒドリン系のものを用いるのが好ましく、例えば星光PMC社製の湿潤紙力剤WS4030、WS4038、WS4027等を用いることができる。ポリアミドエピクロロヒドリン系の紙力剤を用いることで、繊維脱落抑止の効果が好適に得られると共に、複合型不織布の使用感が良いものとなる。
以上のようにして、連続的に製造される複合型不織布WPは乾燥後に巻取装置8のロール81に巻取られるのが一般的であるが、図1に示す製造装置では、乾燥装置7と巻取装置8との間にカレンダー装置CAが後処理装置として更に配置されてもよい。
カレンダー装置CA内には、図示しないプレーンカレンダーロールの一対が配置されており、複合型不織布WPがその間を所定範囲の線圧(挟持圧)をもって挟持搬送される。
ここで採用可能なプレーンカレンダーロールについては、外周表面が平坦に形成してあるロールであり、複合化処理後の不織布WPへ安定的で均一な線圧を加えることができるロールであれば、その材質は特に限定されない。例えば、一方を金属製プレーンロールとし、他方を金属製の芯材の外側にゴム材が設けてある金属-ゴムのプレーンロールにしてある、カレンダーロールの対を好適に採用することができる。金属製ロールや金属製の芯材については例えばスチールロールとし、ゴム材は例えば特殊硬質ゴムを用いることができる。
カレンダー装置CA内でカレンダー処理は、例えばロールの温度を40~100℃、ロール間ギャップを0.1mm~0.3mmとするのが好ましい。そして、ロール間を通過する複合型不織布WPに線圧10~30kg/cmが加わるように設定するのが好ましい。このような条件でカレンダー処理すると、相対的にパルプ繊維ウエブの比率が高くても、表面が平滑で、使用感や摩耗性においても満足できる複合型不織布を得ることができる。
そして、必要に応じて、上記カレンダー処理を多段で実施できるように、カレンダー装置CA内にプレーンカレンダーロール対を多段に配置してもよい。
なお、図1はカレンダー装置CAをオンラインで付加する場合を好適として例示しており、このように不織布ワイパー製造装置に一体的にカレンダー装置CAを設けるのが好ましいが、いったん不織布ワイパーWPをローラ81に巻き取り、別に設けたカレンダー装置CAでオフラインによりカレンダー処理をするようにすることも可能である。
(実施例)
以下では、上記製造装置で製造した実施例の複合型不織布について説明する。
坪量、厚さ、縦引張強度、横引張強度並びにパルプ繊維ウエブ中のNBKPとLBKPとの構成比率、そして、滑らかさを示すTS750値および紙力剤が表1に示す通りになるように製造された、実施例1~7の複合型不織布、並びにその比較例1~4について、下記に示す基準により拭き取り作業に複合型不織布を使用したときの拭き取り感、繊維抜け落ち、細かい紙粉の発生を下記の基準で、官能および目視にて評価をした。
1)拭き取り感(ゴワゴワしない):複合型不織布をふき取り用途で使用時のふき取り感を評価した。
滑らかな拭き心地で使いやすい(優◎)、ゴワゴワを感じる事はほぼなく、問題なく使用できるレベル(良○)、ゴワゴワして使いづらい(不可×)
2)繊維抜け落ち(長繊維):複合型不織布をふき取り用途で使用時の脱落繊維の多少を評価した。
脱落繊維がほぼ無い(優◎)、問題なく使用できるレベル(良○)、脱落繊維が多く、拭き取ると対象物に繊維が付く(不可×)
3)細かい紙粉(微細繊維):複合型不織布をふき取り用途で使用時の細かい紙粉の発生の多少を評価した。
細かい紙粉がほぼ発生しない(優◎)、問題なく使用できるレベル(良○)、細かい紙粉が多く空気中に舞う、使いづらい(不可×)
Figure 2022052418000002
Figure 2022052418000003
上記表1に示すように実施例1~7は製品として提供できるものであるが、上記表2に示すように比較例1~4では、坪量、厚さ、縦引張強度、横引張強度、およびNBKPとLBKPとの重量構成比のいずれかで所定範囲から外れている。
上記実施例1~7は、坪量が50.0~85.0g/m、厚さが0.26~0.45mm、縦引張強度が21.6~44.1N/25mm、横引張強度が7.8~22.6N/25mm、そしてNBKPとLBKPとの重量構成比が30/70~80/20(wt%)の好適範囲内にある。
比較例1は拭き取り感および細かい紙粉の評価は◎であるが、繊維抜け落ちの評価が×である。この複合型不織布の坪量、厚さ、縦および横の引張強度が好適範囲を下回っており、強度不足で繊維抜け落ちがある。よって、ワイパー用途で使用する複合型不織布として不向きである。
また比較例2は繊維抜け落ちおよび細かい紙粉の評価は◎であるが、拭き取り感の評価が×である。この複合型不織布の坪量、厚さ、縦および横の引張強度が好適範囲を超えており、強度が過ぎる傾向があり、拭き取り感が悪い。よって、ワイパー用途で使用する複合型不織布として不向きである。
そして、比較例3および比較例4は複合型不織布の坪量、厚さ、縦および横の引張強度が好適範囲にある。
しかし、比較例3はNBKPとLBKPとの重量構成比が20/80(wt%)であり、NBKPの比率が好適範囲の下限30(wt%)よりも少なく、LBKPの比率が好適範囲の上限70(wt%)よりも大きい。そのため、細かい紙粉の評価が×である。よって、比較例3の複合型不織布はワイパー用途で使用する複合型不織布として不向きである。
そして、比較例4はNBKPとLBKPとの重量構成比が90/10(wt%)であり、NBKPの比率が好適範囲の上限80(wt%)よりも大きく、LBKPの比率が好適範囲の下限20(wt%)よりも小さい。そのため、拭き取り感が悪く、繊維の抜け落ちの評価が×である。よって、比較例4の複合型不織布もワイパー用途で使用する複合型不織布として不向きである。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができることは言うまでもない。
本発明に係る複合型不織布の製造では上記のようにエアレイド方式でNBKPとLBKPの2種類を供給して混合型のパルプ繊維ウエブを供給できるように設計することで、設備を簡素化して製造コストを低減できるという点で好ましい。しかし、このように乾式で混合型のパルプ繊維ウエブを得ることに限定する必要はない。湿式抄紙の技術を流用して別途で、前述した所定の重量構成比とさたNBKPとLBKPとによる混合型のパルプ繊維ウエブを得ておき、前述した製造装置でスパンボンド不織布上に供給するようにしてもよい。
1 複合型不織布の製造装置
2 エアレイド装置
3 スパンボンド不織布供給装置
4 サクション装置
5 水流交絡装置
6 サクション装置
7 乾燥装置
8 巻取装置
21N、21L 解繊機
22N、22L ダクト
23 エアレイドホッパ
24 積層位置
25 コントローラ
28 挟持ローラ
30 プレウエット装置
31 噴霧ノズル
32 サクション装置
41 サクション装置本体
42 サクション部
43 搬送ワイヤ
51 ウォータジェットヘッド
52 サクション装置
55 搬送ワイヤ
SW スパンボンド不織布
PF-N NBKPのパルプ繊維
PF-L LBKPのパルプ繊維
PFW パルプ繊維ウエブ
PWeb 予備的積層体(積層ウエブ)
WP 複合型不織布
TD 搬送方向
CA カレンダー装置

Claims (9)

  1. スパンボンド不織布上にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型の不織布であって、
    坪量が50.0~85.0g/m、厚さが0.26~0.45mm、縦引張強度が21.6~44.1N/25mm、横引張強度が7.8~22.6N/25mmであり、且つ、前記パルプ繊維ウエブはNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)とLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)とにより構成され、前記NBKPと前記LBKPとの重量構成比は30/70~80/20(wt%)である、ことを特徴とする複合型不織布。
  2. 前記パルプ繊維ウエブの平均繊維長が1.3~2.5mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の複合型不織布。
  3. 前記パルプ繊維ウエブ側の滑らかさを示す指針であるTS750値が30~70dBVrmsである、ことを特徴とする請求項1または2に記載の複合型不織布。
  4. 前記パルプ繊維ウエブの坪量が40.0~70.0g/mであり、スパンボンド不織布と繊維ウエブの重量構成比が40/60~10/90(wt%)である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の複合型不織布。
  5. 前記パルプ繊維ウエブには紙力剤が添加されており、前記紙力剤の固形分で換算した添加量が前記パルプ繊維ウエブの固形重量に対して0.1~2.0%である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の複合型不織布。
  6. 前記NBKPは、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファーからなら群から選択されたパルプの繊維からなる、ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の複合型不織布。
  7. 前記LBKPは、ユーカリグロビュラスおよびユーカリグランディスを含むフトモモ科ユーカリ属から選択されたパルプの繊維からなる、ことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の複合型不織布。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の複合型不織布の製造方法であって、
    前記NBKPと前記LBKPとのそれぞれをパルプ繊維に解繊し所定の重量構成比で混合されたパルプ繊維ウエブを前記スパンボンド不織布上に供給して積層体を形成する積層工程と、
    前記パルプ繊維ウエブと前記スパンボンド不織布との一体化を促進して積層体を得る水流交絡工程とを少なくとも含む、ことを特徴とする複合型不織布の製造方法。
  9. 前記水流交絡処理後に下側へ吸引する脱水処理が実施され、前記脱水処理の際に前記パルプ繊維ウエブ側に紙力剤が添加される、ことを特徴とする請求項8に記載の複合型不織布の製造方法。
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