JP2022052164A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】照射範囲を変更可能であり、変倍制御に制約がなく、照明部の寿命を向上させることが可能な撮像装置を提供すること。【解決手段】撮像装置は、撮影範囲を変更可能な撮像部と、照射光量及び照射範囲を変更可能な照明部と、照明部の照射範囲を撮影範囲より大きくなる状態のうち最も小さい状態に設定すると共に、設定後の照射範囲に基づいて照明部の照射光量を調整する制御部とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、照射範囲を変更可能な撮像装置に関する。
屋外に設置される監視用カメラでは、夜間の撮影にあたりLEDやハロゲンランプ等の照明部が利用されている。監視用カメラがズーム機構を備える場合、撮影範囲に応じて照射範囲を異ならせる必要がある。また、撮像部と照明部の個体ばらつきや取りつけばらつきを考慮して、照明範囲を撮影範囲より大きく設定する必要がある。特許文献1には、監視用カメラの撮像に際して、監視用カメラの焦点距離、及び撮影範囲の少なくとも一つに応じて、照明配光特性を制御する照明装置が開示されている。
照明部に含まれる光源は、使用時間に比例して光量が減少し、また印加される電流値に比例して光量の低下量(減少量)が大きくなる。そのため、光源を低電流で使用することで、照明部の寿命を向上させることができる。特許文献2には、通常の撮影状態では、照明の光量を異常が検出されたときの光量より小さくする撮影装置が提案されている。
特許文献1の照明装置では、照明部の長寿命化については考慮していない。また、特許文献2の撮影装置では、通常の撮影状態において、光学ズームを広角側に設定することで光源に流す電流を抑えているが、光学ズームを行うことができない。
本発明は、変倍制御に制約がなく、照明部の寿命を向上させることが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての撮像装置は、撮像装置は、撮影範囲を変更可能な撮像部と、照射光量及び照射範囲を変更可能な照明部と、照明部の照射範囲を撮影範囲より大きくなる状態のうち最も小さい状態に設定すると共に、設定後の照射範囲に基づいて照明部の照射光量を調整する制御部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、変倍制御に制約がなく、照明部の寿命を向上させることが可能な撮像装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施例の撮像装置1000のブロック図である。撮像装置1000は、ネットワーク1001に接続されたネットワークカメラであり、被写体像を撮像して画像処理が施された画像データを生成する。生成された画像データは、ネットワーク1001を介して外部のサーバやPC等のクライアント装置に配信される。ユーザは、外部のPC等を操作して、ネットワーク1001を介して撮像装置1000の撮像方向の変更、焦点距離の変更、AF/MFの切り替え、及び映像の切り出し等の制御を行うことが可能である。
撮像装置1000は、被写体に光を照射し撮影画像の明るさを調整する照明部101、映像を取得する撮像部102、及び撮像部102からの映像信号を処理する演算処理部103を有する。照明部101は、後述する制御部106により、ON/OFF、照射角度、及び照射強度(照射光量)等を制御される。撮像部102は、光学レンズ群、光学フィルタ、絞り、及びシャッターを含み、被写体像を不図示の撮像素子に結像する。制御部106を介して撮像部102内の光学レンズ群を移動させることで、焦点距離やフォーカス位置を変更することができる。焦点距離を変更することで撮影画角を変えることができる。演算処理部103は、信号処理部104、通信部105、及び制御部106を含む。信号処理部104は、撮像部102から画像信号を取得し処理を行う。通信部105は、信号処理部104で処理された映像をネットワーク1001に配信する。制御部106は、信号処理部104の出力結果を用いて、撮像部102の絞り、照明部101に内蔵された光源の発光強度、及び画像データのゲインを調整し、画像データの適正な輝度値を設定する。なお、本実施例では、光源としてLEDが使用されている。また、各パラメータには、デフォルト値と閾値が規定されている。
制御部106は、ROM又はRAM等の不図示のメモリ(記憶部)を有する。メモリには、図2に示されるように、撮像部102の撮影画角に応じた照明部101の照射角度が記憶されている。制御部106は、撮像部102の撮影画角の変化に応じて照射角度を制御する。照明部101と撮像部102の個体ばらつきや取りつけばらつき等の誤差を加味しても確実に撮像部102の撮影範囲を照らすため、照射角度は撮影画角より大きくなるように設定される。
ここで、光源(本実施例では、LED)に流す電流値と寿命の関係について説明する。一般的に、LEDは大きな電流を流すほど劣化が早く、寿命が短くなる。一方、LEDに流す電流値と発光強度は比例するため、LEDに流す電流値を小さくするほど、発光強度は小さく照明は暗くなる。例えば、900mAの電流で約3年駆動可能な照明部(LED)は、同じ環境下で駆動電流を700mAにすると約10年駆動可能である。そこで、制御部106には、照明部101で使用する光源の寿命と撮像装置1000の性能を加味して算出される照度が閾値として設定される。照度を閾値より小さくすることで、光源の劣化を抑制して寿命を延長することができる。
図3を参照して、照明部101に内蔵された光源で発生する光束φ、照射面積S、及び照度Eの関係について説明する。図3は、照明部101に内蔵された光源で発生する光束φ、照射面積S、及び照度Eの関係を示す図である。光束φは、距離Xだけ離れた被写体を照射角度θで照らしている。このとき、照射範囲dは、2X・tan(θ/2)で表せられる。また、照射面積Sは、{(d/2)^2}・πで表せられる。また、照度Eは、φ/Sで表せられる。すなわち、目標照度を達成する上で、照射面積Sが小さいほど必要となる光束φが小さくなる。必要となる光束φが小さくなると、光源に流す電流値を小さく抑えることが可能となり、光源の寿命を向上させることができる。
以下、図4を参照して、本実施例の照明部101の制御方法について説明する。図4は、本実施例の照明部101の制御方法を示すフローチャートである。図4(a)は、動作フローを示している。図4(b)は、被写体、撮影範囲、及び照射範囲の模式図である。照明部101の照射角度や光源の発光強度は、デフォルト値に設定されている。また、絞りの絞り値や画像データのゲインもデフォルト値に設定されている。なお、後述する輝度測定範囲は、図4(b)では丸状に示されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、矩形状であってもよい。
ステップS101では、制御部106は、撮像部102から取得した画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より大きいかどうかを判定する。画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より大きい場合、ステップS103に進み、そうでない場合、ステップS102に進む。なお、画像データの四隅の輝度が適正な輝度値と等しい場合、どちらのステップに進むかは任意に設定可能である。
ステップS102では、制御部106は、光源の発光強度を固定したまま、画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値になるように画像データのゲインを上げる。
ステップS103では、制御部106は、光源の発光強度を固定したまま、画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値になるように画像データのゲインを下げる。
ステップS104では、制御部106は、照明部101の照射角度を規定量だけ狭角に変化させる。また、制御部106は、照明部101の照射角度の変化量(照射範囲の変化量)に応じて画像データのゲインを下げる。これにより、照射面積Sが小さくなり照度Eが向上した分を相殺し、輝度値を一定にすることができる。なお、照射角度の変化量に応じたゲインの変化量はあらかじめ不図示のメモリに記憶されている。制御部106は、メモリに記憶された照射角度の変化量とゲインの変化量のMAPデータを用いてゲインを変化させる。なお、本実施例では、画像データのゲインを下げているが、絞りの絞り値を変更してもよい。
ステップS105では、制御部106は、撮像部102から取得した画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より小さいかどうかを判定する。画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より小さい場合、ステップS106に進み、そうでない場合、すなわち画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値から変化していない場合、ステップS104に戻る。
ステップS106では、制御部106は、照明部101の照射角度を規定量だけ広角に変化させ、照明部101の照射角度を変化後の照射角度で固定する。
ステップS107では、制御部106は、画像データのゲインをデフォルト値まで上げていきながら光源の発光強度を低下させる(照射光量を小さくする)。なお、本実施例では、画像データのゲインを上げているが、絞りの絞り値を小さくしてもよい。
なお、処理時間を短縮するために、撮像部102のズーミング中は上記制御を実施しなくてもよい。また、ステップS104の照明部101の照射角度を規定量だけ挟角にする処理において、規定量をより小さくし、ステップS104とステップS105の処理の回数を増やしてもよい。これにより、画像上の急激な輝度変化が抑えられ、制御中の視認性を維持しやすくなる。
また、本実施例の照明部101の制御を製造工程で行い、撮像部102の撮影画角に対応する照明部101の適正な照射角度を確認し、あらかじめ撮影画角と照射角度のMAPデータ(情報)を不図示のメモリに記憶させておいてもよい。また、撮像部102の広角端、挟角端、及び中間域等の既定のズームポジションにおける照明部101の適正な照射角度だけを確認し、未取得のズームポジションにおける照明部101の適正な照射角度は線形補完で補う形でメモリに記憶させてもよい。なお、上記MAPデータをメモリからではなく、ネットワーク1001を介して外部装置から取得してもよい。また、線形補完について、あらかじめ算出された情報をメモリや外部装置から取得してもよいし、制御部106が算出してもよい。
上記制御方法を実行することで、ばらつきを考慮して撮像部102の撮影範囲に対して余剰な照明部101の照射範囲を、撮像装置1000の個体ごとのばらつきに応じて適正な照射範囲に設定することができる。すなわち、照射範囲を撮影範囲より大きくなる状態のうち最も小さい状態に設定することができる。また、設定後の照射範囲に基づいて照射光量を調整する。これにより、照明部101の照射範囲Sは最小限の範囲に調整され、目標となる照度の実現に必要な光束は必要最小限になる。すなわち、光源に流れる電流値が低くなり、ひいては照明部102の寿命の向上につながる。
本実施例の撮像装置の基本構成は実施例1の撮像装置1000と同一であり、共通する構成要素には実施例1と同符号を付して説明に代える。
図5は、本実施例の照明部300の構成を示す図である。照明部300は、光源基板200、照射角度を変化させる移動レンズ群201、及び光源基板200と移動レンズ群201とを保持する筐体202を有する。光源基板200には、光源200a,200b等の少なくとも2つ以上の光源が実装されている。本実施例では、光源としてLEDが使用されている。
以下、図6を参照して、本実施例の照明部300の制御方法について説明する。図6は、本実施例の照明部300の制御方法を示すフローチャートである。図6(a)は、動作フローを示している。図6(b)は、被写体、撮影範囲、及び照射範囲の模式図である。照明部101の照射角度や光源の発光強度は、デフォルト値に設定されている。また、絞りの絞り値や画像信号に対するゲインもデフォルト値に設定されている。なお、後述する輝度測定範囲は、図6(b)では丸状に示されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、矩形状であってもよい。
ステップS201では、制御部106は、撮像部102から取得した画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より大きいかどうかを判定する。画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より大きい場合、ステップS203に進み、そうでない場合、ステップS202に進む。なお、画像データの四隅の輝度が適正な輝度値と等しい場合、どちらのステップに進むかは任意に設定可能である。
ステップS202では、制御部106は、光源の発光強度を固定したまま、画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値になるように画像データのゲインを上げる。
ステップS203では、制御部106は、光源の発光強度を固定したまま、画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値になるように画像データのゲインを下げる。
ステップS204では、制御部106は、照明部300の照射角度を規定量だけ狭角に変化させる。また、制御部106は、照明部101の照射角度の変化量に応じて画像データのゲインを下げる。これにより、照射面積Sが小さくなり、照度Eが向上した分を相殺し、輝度値を一定にすることができる。なお、照射角度の変化量に応じたゲインの変化量はあらかじめ不図示のメモリに記憶されている。制御部106は、メモリに記憶された照射角度の変化量とゲインの変化量のMAPデータを用いてゲインを変化させる。なお、本実施例では、画像データのゲインを下げているが、絞りの絞り値を大きくしてもよい。
ステップS205では、制御部106は、撮像部102から取得した画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より小さいかどうかを判定する。画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値より小さい場合、ステップS206に進み、そうでない場合、すなわち画像データの四隅の輝度値が適正な輝度値から変化していない場合、ステップS204に戻る。
ステップS206では、制御部106は、制御部106内の不図示のメモリにて記憶されているステップS204の処理回数が所定の回数より少ないかどうか、すなわち照明部300の照射角度と撮影画角との位置ばらつきが大きいかどうかを判定する。ステップS204の処理回数が所定の回数より少ない場合、ステップS207に進み、そうでない場合、ステップS208に進む。ステップS204の処理回数が所定の回数と等しい場合、どちらのステップに進むかは任意に設定可能である。
ステップS207では、制御部106は、まず、画像データの四隅のうち、輝度値が適正な輝度値より小さい箇所とそれ以外の箇所を判定する。次に、制御部106は、照明部101の照射角度を規定量だけ広角に変化させ、それ以外の箇所を照らしている光源の発光強度(光源に流す電流値)を落とす。
ステップS208では、制御部106は、照明部101の照射角度を規定量だけ広角に変化させ、照明部101の照射角度を変化後の照射角度で固定する。
ステップS209では、制御部106は、画像データのゲインをデフォルト値まで上げていきながら光源の発光強度を低下させる(照射光量を小さくする)。なお、本実施例では、画像データのゲインを上げているが、絞りの絞り値を小さくしてもよい。
本実施例では、複数の光源を搭載した照明部300の照射角度を挟角にする処理の回数が所定の回数よりも少ない場合、撮像部102と照明部300との相対ずれ量とずれ方向を把握し、把握した相対ずれ量とずれ方向に応じて各光源の発光強度を調整する。すなわち、複数の光源のうち一部の光源に流す電流値を低くすることで、照明部102の寿命を向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
101 照明部
102 撮像部
106 制御部
1000 撮像装置
300 照明部
102 撮像部
106 制御部
1000 撮像装置
300 照明部
Claims (9)
- 撮影範囲を変更可能な撮像部と、
照射光量及び照射範囲を変更可能な照明部と、
前記照明部の前記照射範囲を前記撮影範囲より大きくなる状態のうち最も小さい状態に設定すると共に、設定後の前記照射範囲に基づいて前記照明部の前記照射光量を調整する制御部とを有することを特徴とする撮像装置。 - 前記制御部は、前記撮像部から取得した矩形状の画像データの四隅の輝度値に基づいて前記照射範囲を前記最も小さい状態に設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記撮影範囲と前記照射範囲との関係に関する情報を用いて前記照射範囲を前記最も小さい状態に設定することを特徴とする請求項1に記載の撮影装置
- 前記情報は、前記撮像部の広角端及び挟角端に対応する撮影範囲を含む3つ以上の撮影範囲とそれぞれに対応する照射範囲との関係に関する情報であり、
前記制御部は、前記情報に基づいて前記照射範囲を前記最も小さい状態に設定することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。 - 前記情報を記憶する記憶部を更に有することを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記撮影範囲が変更されている間、前記照明部を介して前記照射範囲を設定しないことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の撮像装置。
- 前記撮像部は、絞りを含み、
前記制御部は、前記照射範囲の設定に応じて、前記撮像部から取得した画像データのゲイン、及び前記絞りの絞り値の少なくとも一方を変化させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の撮像装置。 - 前記制御部は、前記照射範囲を前記最も小さい状態に設定した後、前記ゲインを上げること、及び前記絞り値を小さくすることの少なくとも一方を実行すると共に、前記照射光量を小さくすることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
- 前記照明部は、複数の光源を含み、
前記制御部は、前記撮像部から取得した矩形状の画像データの四隅の輝度値に基づいて前記複数の光源のそれぞれに流す電流を制御することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
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