JP2022051073A - 巻線型インダクタ部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻線型インダクタ部品において、カバー部材の膨張・収縮に起因して当該カバー部材に割れ等が生じる虞がある。【解決手段】巻線型インダクタ部品10において、第1鍔部40Lは、巻芯部30の中心軸線CA方向の第1端に接続されているとともに、高さ方向Tdにおいて巻芯部30から両側に突出している。カバー部材70は、第1鍔部40Lの上端から巻芯部30の上端にかけての部分を上側から覆っている。中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面視において、高さ方向Tdに延びるとともに第1鍔部40Lと巻芯部30との境界を通る第1仮想直線VL1、中心軸線CAに平行で第1鍔部40Lの上端を通る直線、及び第1鍔部40Lの表面で囲われる領域を第1領域E1の面積は、第1仮想直線VL1、中心軸線CAに平行で第1鍔部40Lの下端を通る直線、及び第1鍔部40Lの表面で囲われる領域を第2領域E2面積よりも大きい。【選択図】図3

Description

本開示は、巻線型インダクタ部品に関する。
特許文献1に記載の巻線型インダクタ部品のコアは、柱状の巻芯部を備えている。巻芯部の中心軸線方向の両端には、一対の鍔部が接続されている。各鍔部は、中心軸線に直交する方向において巻芯部の表面よりも外側に張り出している。各鍔部の下端には、端子電極が設けられている。また、巻芯部には、ワイヤが巻回されている。コアの上側の表面は、エポキシ樹脂製のカバー部材で覆われている。カバー部材は、中心軸線方向において、一方の鍔部から他方の鍔部に至るまでの範囲を覆っている。すなわち、カバー部材は、コアの一対の鍔部及び巻芯部に巻回されたワイヤを上側から覆っている。
特開2011-171544号公報
特許文献1に記載したような巻線型インダクタ部品においては、温度の変化によって、カバー部材が膨張したり収縮したりする。例えば、車載を想定した熱衝撃試験では、温度の変化が極端であるため、カバー部材の膨張・収縮に起因して当該カバー部材に割れ等が生じる虞がある。
上記課題を解決するため、本開示の一態様は、柱状の巻芯部と、前記巻芯部の延びる方向に向けて前記巻芯部の中心が通る線を中心軸線とし、前記中心軸線の延びる方向を中心軸線方向としたとき、前記巻芯部の前記中心軸線方向の両端に接続されているとともに前記巻芯部の前記中心軸線方向と直交する第1方向において前記巻芯部から両側に突出している第1鍔部及び第2鍔部と、前記巻芯部に巻回されているワイヤと、前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端から前記巻芯部の前記第1方向の一方側の端にかけての部分を前記第1方向の一方側から覆っているカバー部材と、を備えており、前記中心軸線を含み且つ前記第1方向に沿う断面で断面視したとき、前記第1方向に延びるとともに前記第1鍔部と前記巻芯部との境界を通る直線、前記中心軸線に平行で前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端を通る直線、及び前記第1鍔部の表面で囲われる領域を第1領域とし、前記第1方向に延びるとともに前記第1鍔部と前記巻芯部との境界を通る直線、前記中心軸線に平行で前記第1鍔部の前記第1方向の他方側の端を通る直線、及び前記第1鍔部の表面で囲われる領域を第2領域としたとき、前記第1領域の面積は、前記第2領域の面積よりも大きい巻線型インダクタ部品である。
上記構成によれば、鍔部の第1方向の一方側の表面上であって巻芯部側の端、すなわち第1領域に相当する箇所には、カバー部材を配置するための比較的に大きなスペースが確保されている。そのため、第1領域に相当する箇所においては、カバー部材を相応の厚みで設けることができ、巻芯部から鍔部に至る部分でのカバー部材の厚みの変化が相応に緩やかになる。よって、カバー部材の熱膨張及び熱収縮する量が急変することを抑制でき、例えば車載レベルを想定したような極端な温度の変化に曝されたとしても、熱膨張及び熱収縮に伴うカバー部材の損傷を抑制できる。
巻線型インダクタ部品のカバー部材に熱衝撃が加わったとしても、カバー部材の損傷の発生を抑制できる。
第1実施形態の巻線型インダクタ部品の斜視図。 第1実施形態の巻線型インダクタ部品の上面図。 図2における3-3線に沿う断面図。 図2における4-4線に沿う断面図。 第2実施形態の巻線型インダクタ部品の断面図。 変更例の巻線型インダクタ部品の断面図。
以下、巻線型インダクタ部品の各実施形態を、図面を参照して説明する。なお、図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、又は別の図面中のものと異なる場合がある。
<第1実施形態>
先ず、巻線型インダクタ部品の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、巻線型インダクタ部品10において、コア20は、正四角柱状の巻芯部30と、巻芯部30の中心軸線CA方向の両端に接続されている一対の鍔部40とを備えている。コア20の材質は、ニッケル-亜鉛系フェライトのような磁性体である。コア20は、粉末状の上記磁性体を圧縮した成形体を焼成することで形成された焼結体である。
なお、以下の説明では、巻芯部30の延びる方向に向けて巻芯部30の中心が通る線を中心軸線CAとし、中心軸線CAの延びる方向を中心軸線CA方向とする。そして、巻芯部30の中心軸線CA方向を長さ方向Ldとする。また、巻線型インダクタ部品10を基板等に実装する際に、基板等と向かい合う面を実装面としたとき、長さ方向Ld及び実装面の双方に直交する方向を高さ方向Tdとする。すなわち図1において上下方向を高さ方向Tdとする。そして、長さ方向Ld及び高さ方向Tdの双方に直交する方向を幅方向Wdとする。
巻芯部30の長さ方向Ldの寸法は、800μmとなっている。また、巻芯部30の高さ方向Tdの寸法は、400μmとなっている。
巻芯部30の中心軸線CA方向の第1端には、一対の鍔部40の一つとして第1鍔部40Lが接続されている。第1鍔部40Lは、全体として長さ方向Ldの寸法が小さい扁平な略直方体状となっている。第1鍔部40Lは、長さ方向Ldから視たときに長方形状となっている。
図3に示すように、第1鍔部40Lの表面のうち高さ方向Tdの上側の面である上端面41は、巻芯部30における高さ方向Tdの上側の面である上面31と平行になっている。第1鍔部40Lの表面のうち高さ方向Tdの下側の面である下端面42は、巻芯部30における高さ方向Tdの下側の面である下面32と平行になっている。図2に示すように、第1鍔部40Lの表面のうち幅方向Wdの両側の面である横面43は、それぞれ巻芯部30における幅方向Wdの両側の面である横面33と平行になっている。図3に示すように、第1鍔部40Lの表面のうち長さ方向Ldの内側の面である内面44及び長さ方向Ldの外側の面である外面45は、長さ方向Ldに直交している。
第1鍔部40Lにおける長さ方向Ldの寸法は400μmとなっている。第1鍔部40Lにおける高さ方向Tdの寸法は、800μmとなっている。したがって、第1鍔部40Lにおける高さ方向Tdの寸法は、巻芯部30における高さ方向Tdの寸法よりも大きくなっている。そして、第1鍔部40Lは、高さ方向Tdにおいて巻芯部30から両側に突出している。そのため、第1鍔部40Lの上端面41は、巻芯部30の上面31よりも上側に位置している。また、第1鍔部40Lの下端面42は、巻芯部30の下面32よりも下側に位置している。なお、この実施形態では、高さ方向Tdが第1方向に相当する。また、上側が、第1方向の一方側に相当する。
さらに、第1鍔部40Lにおける巻芯部30からの突出量は、下側よりも上側の方が小さくなっている。本実施形態においては、第1鍔部40Lの上端面41から、巻芯部30の上面31までの距離は、130μmとなっている。また、第1鍔部40Lの下端面42から、巻芯部30の下面32までの距離は、270μmとなっている。
図2に示すように、第1鍔部40Lにおける幅方向Wdの寸法は、巻芯部30における幅方向Wdの寸法よりも大きくなっている。そして、第1鍔部40Lは、幅方向Wdにおいて巻芯部30から両側に突出している。第1鍔部40Lの幅方向Wdにおける巻芯部30からの突出量は、両側で同一である。すなわち、中心軸線CAは、第1鍔部40Lの幅方向Wdの中心を通っている。
第1鍔部40Lの表面を構成する各面の境界部分は面取り形状となっている。具体的には、図2に示すように、第1鍔部40Lの外面45と両横面43との境界部分は、R面取り形状、すなわち断面視で円弧状となっている。また、図3に示すように、外面45と上端面41との境界部分、外面45と下端面42との境界部分は、いずれもR面取り形状となっている。また、図4に示すように、第1鍔部40Lの両横面43と上端面41との境界部分、両横面43と下端面42との境界部分も、R面取り形状となっている。さらに、図2に示すように、第1鍔部40Lの内面44と両横面43との境界部分も、R面取り形状となっており、図3に示すように、内面44と下端面42との境界部分も、R面取り形状となっている。なお、第1鍔部40Lの内面44と上端面41との境界部分の形状については後述する。
図1に示すように、巻芯部30の中心軸線CA方向の第2端には、一対の鍔部40の一つとして第2鍔部40Rが接続されている。第2鍔部40Rは、中心軸線CA方向において第1端側の第1鍔部40Lと対称形状となっている。なお、第2鍔部40Rの各所の形状は第1鍔部40Lと同一であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
各鍔部40における高さ方向Tdの下側の部分には、端子電極50が設けられている。具体的には、第1鍔部40Lの高さ方向Tdの下側の部分には、第1端子電極50Lが設けられている。第1端子電極50Lは、第1鍔部40Lの下端面42の全体を覆っている。また、第1端子電極50Lは、第1鍔部40Lの外面45の下側の一部、両横面43の下側の一部、内面44の下側の一部を覆っている。なお、第1端子電極50Lの上縁は、巻芯部30の下面32よりも下側に位置している。また、第2鍔部40Rの高さ方向Tdの下側の部分には、第2端子電極50Rが設けられている。第2端子電極50Rは、第1端子電極50Lと同様の構成になっている。
巻芯部30には、ワイヤ60が巻回されている。そのため、ワイヤ60は、全体として、中心軸線CAを巻中心軸とする螺旋状に巻回されている。ワイヤ60は、巻芯部30の表面に対して直接接触している。この実施形態では、図3に示すように、中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、ワイヤ60は高さ方向Tdに重ならないように、単一層で巻回されている。そのため、ワイヤ60の一周ごとの上端は、高さ方向Tdの位置が一致しており、ワイヤ60の上端面61は、ワイヤ60の周ごとの上端を繋いだ面となる。ワイヤ60の巻芯部30に巻回されている部分は、長さ方向Ldにおいて両鍔部40にまでは至っていない。したがって、巻芯部30の長さ方向Ldの両端部、すなわち各鍔部40との境界付近には、ワイヤ60が巻回されていない部分が存在している。ワイヤ60の一端は、第1端子電極50Lに接続されており、ワイヤ60の他端は第2端子電極50Rに接続されている。
図示は省略するが、ワイヤ60は、銅などを材料とする配線を、径方向外側から絶縁性の被膜で覆った構造となっている。本実施形態では、被膜を含めたワイヤ60全体の直径は、85μmとなっている。
コア20及びワイヤ60は、高さ方向Tdにおける上側から、カバー部材70に覆われている。カバー部材70は、巻芯部30の上面31と、各鍔部40の上端面41の全体を覆っている。そのため、カバー部材70は、第1鍔部40Lの上端から巻芯部30の上端にかけての部分と、巻芯部30の上端からワイヤ60の上端にかけての部分とを、上側から覆っている。また、カバー部材70は、巻芯部30の両横面33の上側の一部と、両鍔部40の両横面33の上側の一部と、両鍔部40の外面45の上側の一部と、両鍔部40の内面44の上側の一部と、を覆っている。なお、カバー部材70の下縁は、巻芯部30の下面32よりも上側に位置している。そのため、カバー部材70は、第1鍔部40Lから巻芯部30にかけての部分及び第2鍔部40Rから巻芯部30にかけての部分を上側から覆っている。コア20及びワイヤ60の表面のうち、カバー部材70に覆われている部分は、カバー部材70と接している。カバー部材70の高さ方向Tdの上側の面である上面71は、第1鍔部40Lの上端面41と平行な平面になっている。カバー部材70の弾性率は、120MPa以下となっている。本実施形態において、カバー部材70の材質は、アクリル樹脂となっている。
なお、上記の弾性率については、以下の装置を使用することにより測定できる。
試験装置:AGSX-5kN(株式会社島津製作所)
測定条件:引張速度5.0mm/min
ここで、鍔部40の内面44と上端面41との境界部分の形状について詳述する。
図3に示すように、幅方向Wdから視たときに、第1鍔部40Lのうち、高さ方向Tdにおける上側且つ長さ方向Ldにおける巻芯部30側の角は、三角形状に切り欠かれたような形状となっている。
具体的には、第1鍔部40Lの表面において、上端面41と内面44とは、被カバー面46によって繋がれている。被カバー面46は、長さ方向Ldにおける巻芯部30側ほど高さ方向Tdにおける下側に位置するように傾斜している。本実施形態においては、中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、被カバー面46は、高さ方向Td及び長さ方向Ldのいずれに対しても傾斜する直線状に延びている。そして、被カバー面46は、長さ方向Ldにおいて、第1鍔部40Lの巻芯部30側の端を含む100μmの範囲で直線状となっている。すなわち、被カバー面46の長さ方向Ldにおける範囲は、第1鍔部40Lの長さ方向Ldにおける寸法の半分以下となっている。
ここで、図3に示すように、コア20について、中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、高さ方向Tdに延びるとともに巻芯部30と第1鍔部40Lとの境界を通る直線を第1仮想直線VL1とする。本実施形態では、第1仮想直線VL1は、内面44に沿って延びている。また、第1鍔部40Lにおいて、中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、中心軸線CAに平行に延びるとともに上端面41を通る直線を第2仮想直線VL2とする。本実施形態では、第2仮想直線VL2は、上端面41に沿って延びている。さらに、第1鍔部40Lにおいて、中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、中心軸線CAに平行に延びるとともに下端面42を通る直線を第3仮想直線VL3とする。本実施形態では、第1仮想直線VL1、第2仮想直線VL2、及び第1鍔部40Lの表面で囲われる第1領域E1の面積は、第1仮想直線VL1、第3仮想直線VL3、及び第1鍔部40Lの表面で囲われている第2領域E2の面積よりも大きくなっている。同様に、第2鍔部40Rにおいても、第1領域E1の面積は、第2領域E2の面積よりも大きくなっている。
図3に示すように、巻線型インダクタ部品10の中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、第1鍔部40Lの上側の端からカバー部材70の表面の上側の面までの高さ方向Tdでの平均距離を第1平均距離D1とする。本実施形態において、第1鍔部40Lの上側の端は、中心軸線CAと平行な平面である上端面41である。また、カバー部材70の表面の上側の面は、上面71である。そのため、第1平均距離D1は、第1鍔部40Lの上端面41からカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdの平均距離であり、具体的には40μmとなっている。また、巻線型インダクタ部品10の中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、巻芯部30の上面31からカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdでの第2平均距離D2は、170μmとなっている。さらに、巻線型インダクタ部品10の中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、ワイヤ60における上側の端からカバー部材70の表面の上側の面までの高さ方向Tdの平均距離を第3平均距離D3とする。本実施形態において、ワイヤ60における上側の端の高さ方向Tdの位置は、ワイヤ60の上端面61の位置である。そのため、第3平均距離D3は、ワイヤ60の上端面61からカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdの距離であり、具体的には85μmとなっている。なお、各平均距離は、各上端からカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdにおける距離を、中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面を300倍で顕微鏡観察した1つの観察視野内で3点測定、又は、顕微鏡観察での測定を3回行い、これら3点の測定値の平均値として定められている。同様に、第2鍔部40Rにおける各平均距離についても、第1鍔部40Lと同様の値となっている。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
巻線型インダクタ部品10のワイヤ60に通電されると、通電に伴って発生したカバー部材70に伝わって、カバー部材70の温度が高くなる。このとき、カバー部材70は、熱膨張する。高さ方向Tdにおけるカバー部材70の厚みは、鍔部40の上端面41上において薄く、巻芯部30上において厚い。このようにカバー部材70の厚みが変化している箇所では、熱膨張量の違いに起因して、温度変化に伴ってカバー部材70に負担がかかりやすい。特に、本実施形態におけるカバー部材70の材質は、比較的に弾性率の低いアクリル樹脂であるため、熱衝撃時に、巻線型インダクタ部品10が実装される基板とコア20の熱膨張及び圧縮による損傷を防ぐことができる一方で、熱膨張量が相応に大きい。よって、カバー部材70にかかる負担が、相応に大きくなる。
次に、第1実施形態効果について説明する。
(1-1)上記第1実施形態によれば、第1領域E1の面積は、第2領域E2の面積よりも大きいため、第1領域E1に相当する箇所には、カバー部材70を配置するための比較的に大きなスペースが確保されている。そして、この第1領域E1に相当する箇所においては、仮に第2領域E2に相当する箇所にカバー部材を設けた場合に比較して、長さ方向Ldにおけるカバー部材70の厚みの変化が緩やかになる。このようにカバー部材70の厚みの変化を緩やかにすることで、熱膨張量が急変することを抑制でき、カバー部材70に例えば車載レベルを想定したような過度の熱衝撃が加わったとしても、熱膨張に伴うカバー部材70の損傷を抑制できる。
(1-2)上記第1実施形態によれば、第1鍔部40Lの被カバー面46は、中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、直線状となっている。そのため、第1鍔部40Lの上端面41と内面44との境界部分を直線的に切削することで被カバー面46を形成することができ、複雑な加工を必ずしも要しない。
(1-3)上記第1実施形態では、カバー部材70の材質は、アクリル樹脂となっている。アクリル樹脂の弾性率は、比較的に低い。そのため、巻線型インダクタ部品10が実装される基板とコア20との熱膨張及び圧縮による損傷を防ぐことができる。
(1-4)上記第1実施形態では、第1鍔部40Lの上端面41が、高さ方向Tdにおける上側の端となっている。すなわち、第1鍔部40Lの上側の端は、高さ方向Tdに直交する平面となっている。そのため、カバー部材70の厚さは、相応の範囲で均一となっている。仮に第1鍔部40Lの上側の面に凹凸がある場合、熱膨張及び圧縮によって、カバー部材70の厚さが異なる部分で応力がかかる虞があるが、上記第1実施形態では、このような応力がかかることがない。その結果、より広い範囲で、カバー部材70に熱衝撃が加わったときの損傷を抑制できる。
(1-5)上記第1実施形態によれば、巻線型インダクタ部品10の中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、第1鍔部40Lの上端面41からカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdでの第1平均距離D1は、40μmとなっている。また、巻線型インダクタ部品10の中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、巻芯部30の上面31からカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdでの第2平均距離D2は、170μmとなっている。よって、第1平均距離D1は、第2平均距離D2の20%以上45%以下となっている。すなわち、カバー部材70のうち鍔部40を覆っている部分の厚みである第1平均距離D1と、巻芯部30を覆っている部分の厚みである第2平均距離D2との差が過度に大きくない。そのため、カバー部材70が熱膨張したり熱収縮したりしても、カバー部材70のうち鍔部40を覆っている部分と巻芯部30を覆っている部分とで、膨張したり収縮したりする量の差が、過度に大きくならない。その結果、カバー部材70に過度の熱衝撃が加わったとしても、カバー部材70の厚みが変化する箇所を起点として損傷が発生することを抑制できる。また、カバー部材70の厚みが過度に大きくないため、巻線型インダクタ部品10が大型化することを抑制できる。
(1-6)上記第1実施形態によれば、巻線型インダクタ部品10の中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、ワイヤ60の上端面61からカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdでの第3平均距離D3は、85μmとなっている。よって、第3平均距離D3は、第2平均距離D2の50%以上となっている。すなわち、カバー部材70のうち巻芯部30を覆っている部分の厚みである第2平均距離D2と、ワイヤ60を覆っている部分の厚みである第3平均距離D3との差が過度に大きくない。そのため、カバー部材70が熱膨張したり熱収縮したりしても、カバー部材70のうち巻芯部30を覆っている部分とワイヤ60を覆っている部分とで、膨張したり収縮したりする量の差が、過度に大きくならない。その結果、カバー部材70に過度の熱衝撃が加わったとしても、カバー部材70の厚みが変化する箇所を起点として損傷が発生することを抑制できる。
(1-7)上記第1実施形態によれば、鍔部40の角は、面取りされている。例えば、第1鍔部40Lの上端面41と両横面43との境界部分や、第1鍔部40Lの上端面41と外面45との境界部分が、面取りされている。そして、これら面取りされた境界部分を覆うカバー部材70の厚みは、面取り形状に応じて徐々に変化している。このようにカバー部材70の厚みの急変箇所をなくすことで、熱衝撃に伴うカバー部材70の損傷を防げる。
(1-8)上記第1実施形態によれば、カバー部材70の上面71が平面であるため、例えば、巻線型インダクタ部品10を基板に実装する際に、吸引ノズルでカバー部材70の上面71を吸引して搬送しやすい。
<第2実施形態>
以下、巻線型インダクタ部品の第2実施形態について説明する。第2実施形態における巻線型インダクタ部品110においては、第1実施形態と比べて、主に、コア20における鍔部40の被カバー面146の形状が異なる。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成については、符号を同一とし、説明を省略又は簡略化する。
図5に示すように、第1鍔部40Lの被カバー面146は、第1傾斜面146Aと、平坦面146Bと、第2傾斜面146Cと、を備えている。
巻線型インダクタ部品110の中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、被カバー面146の長さ方向Ldにおける巻芯部30側の端には、第1傾斜面146Aが設けられている。第1傾斜面146Aの長さ方向Ldにおける巻芯部30側の端は、巻芯部30の上面31の長さ方向Ldにおける第1端側の端に接続されている。第1傾斜面146Aは、長さ方向Ldの第1端側に向かうほど高さ方向Tdの上側に位置するように、巻芯部30の上面31に対して傾斜して延びている。第1傾斜面146Aの長さ方向Ldにおける第1端側の端は、高さ方向Tdにおいて、巻芯部30の上面31の位置と第1鍔部40Lの上端面41の位置との略中央に位置している。
中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、第1傾斜面146Aの長さ方向Ldにおける第1端側の端には、平坦面146Bが接続されている。平坦面146Bは、中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、長さ方向Ldと平行に延びている。平坦面146Bの高さ方向Tdにおける位置は、巻芯部30の上面31と、第1鍔部40Lの上端面41との中間の位置となっている。平坦面146Bの長さ方向Ldにおける第1端側の端は、第1鍔部40Lの長さ方向Ldにおける略中央まで至っている。
中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、平坦面146Bの長さ方向Ldにおける第1端側の端には、第2傾斜面146Cが接続されている。第2傾斜面146Cは、長さ方向Ldの第1端側に向かうほど高さ方向Tdの上側に位置するように、巻芯部30の上面31に対して傾斜して延びている。第2傾斜面146Cの長さ方向Ldにおける第1端側の端は、第1鍔部40Lの上端面41と接続されている。
このように、中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、第1鍔部40Lの被カバー面146では、第1傾斜面146Aと第2傾斜面146Cとの間に、平坦面146Bが延びている。そのため、第1鍔部40Lの上端面41と巻芯部30の上面31との間に、平坦面146Bを間に挟んで2つの段差が形成されている。
中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面視において、平坦面146Bからカバー部材70の上面71までの高さ方向Tdでの段差距離D4は、105μmとなっている。そのため、段差距離D4は、第1平均距離D1の2倍以上且つ第2平均距離D2未満となっている。
ここで、上述した第1実施形態と同様に、第1仮想直線VL1、第2仮想直線VL2、及び第3仮想直線VL3を引いたとする。このとき、第1仮想直線VL1、第2仮想直線VL2及び第1鍔部40Lの表面で囲われる第1領域E11の面積は、第1仮想直線VL1、第3仮想直線VL3及び第1鍔部40Lの表面で囲われている第2領域E2の面積よりも大きくなっている。
なお、上述した第1実施形態と比べて、この第2実施形態では、被カバー面146の形状が異なっている。これにより、第2実施形態における第1領域E11の形状が、第1実施形態における第1領域E1の形状とは異なっている。特に、第2実施形態の第1領域E11の面積は、第1実施形態の第1領域E1よりも大きくなっている。
次に、上記第2実施形態における作用及び効果を説明する。上記第2実施形態によれば、上述した(1-1)~(1-8)の効果に加えて、さらに以下の効果を奏する。
(2-1)上記第2実施形態によれば、中心軸線CAを含み高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、第1鍔部40Lの被カバー面146は、第1傾斜面146Aと平坦面146Bと第2傾斜面146Cとを有している。このように平坦面146Bを備えることで、平坦面146Bを覆うカバー部材70の厚さは、第1鍔部40Lの上端面41を覆うカバー部材70の厚さより大きくなるとともに、巻芯部30の上面31の厚さよりも小さくなる。よって、第1鍔部40Lの上端面41と巻芯部30の上面31とが、1つの傾斜面で接続されているよりも、カバー部材70の厚さの変化する度合いを緩やかにすることができる。
(2-2)上記第2実施形態によれば、段差距離D4は、第1平均距離D1の2倍以上となっている。そのため、カバー部材70の厚さが最も小さくなる第1鍔部40Lの上端面41の上側部分よりも、平坦面146Bの上側部分の厚さは、相応に大きい。そのため、カバー部材70への過度の熱衝撃によって、平坦面146Bの上側部分におけるカバー部材70の損傷を抑制できる。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で組み合わせて実施することができる。
・上記各実施形態において、鍔部40の角のうち上端面41と内面44との境界部分を除き、他の境界部分は、面取りされていなくてもよい。なお、コア20の角を面取り形状に加工する方法は問わず、コア20を成形するための型が面取り形状になっていてもよいし、成型後のコア20をバレル加工によって面取りしてもよい。
・上記各実施形態において、コア20の寸法は、上記実施形態の例に限られない。コア20の寸法がどのような寸法であったとしても、第1領域の面積が、第2領域E2の面積より大きければ、カバー部材70の損傷を抑制でき得る。
・上記各実施形態において、コア20の材質は、上記各実施形態の例に限られない。例えば、コア20の材質は、アルミナや樹脂であってもよい。また、コア20は、樹脂の成形体であってもよい。
・上記各実施形態において、巻芯部30の形状は、柱状であればよく、円柱状であってもよいし、多角形柱状であってもよい。また、巻芯部30の鍔部40との境界部分において、巻芯部30の端部が、鍔部40に近づくほど中心軸線CAから離れるように広がっていてもよい。この場合、巻芯部30と鍔部40との境界は、長さ方向Ldに直交する内面44である。また、鍔部40が長さ方向Ldに直交する面を有していない場合、中心軸線CAを含む断面視において、鍔部40の表面と巻芯部30の表面との間に角があればその角が境界であり、変曲点があればその変曲点が境界である。
・上記各実施形態において、鍔部40の形状は、球状であってもよいし、多角形柱状であってもよい。すなわち、鍔部40の表面の一部又は全部が曲面で構成されていてもよい。少なくとも、鍔部40は、中心軸線CA方向から視たときに、巻芯部30の高さ方向Tdの両側に突出していればよい。なお、鍔部40の巻芯部30から上側への突出量は、鍔部40の巻芯部30から下側への突出量以下であってもよい。
・上記各実施形態において、被カバー面を構成する面は、断面視で直線状に延びる部分を有していなくてもよい。例えば、第2実施形態における第1傾斜面146Aや第2傾斜面146Cは、曲面であってもよい。また、図6に示す変更例では、上記第1実施形態と比べて、被カバー面246の形状が異なっている。当該変更例における巻線型インダクタ部品210の被カバー面246は、すべて円弧状となっている。すなわち、中心軸線CAを含み且つ高さ方向Tdに沿う断面で断面視したときに、被カバー面246は、長さ方向Ldの内側であって高さ方向Tdの上側、すなわち内側斜め上に向かって凸となる円弧状に延びている。そして、第1領域E21の面積は、第2領域E2の面積よりも大きくなっているとともに、この場合、被カバー面246をR加工で形成できる。なお、上記の被カバー面246の曲線の形状は例示であり、例えば、被カバー面246は、長さ方向Ldの外側であって高さ方向Tdの下側、すなわち外側斜め下に向かって凸となる円弧状に延びていてもよい。また例えば、被カバー面は、直線と曲線とが組み合わされていてもよい。
・上記各実施形態において、第1領域の面積が、第2領域E2の面積よりも大きければよく、被カバー面が傾斜した面を有していることを必ずしも要しない。
・上記第2実施形態において、被カバー面146における段差は、3つ以上設けられていてもよい。この場合、高さ方向Tdにおける1段当たりの段差距離は、当該段よりも上側に位置する他の段の段差距離の2倍以上であることが好ましい。より具体的には、この場合、平坦面が複数設けられ、一の平坦面よりも、他の平坦面は、上側且つ長さ方向Ldにおける巻芯部30とは反対側に位置している。そして、一の平坦面における段差距離は、他の平坦面における段差距離の2倍以上となっていればよい。この場合、段差間におけるカバー部材70の厚みの差が小さくなる。そのため、段差間におけるカバー部材70の厚みの差が大きくなることによって、段の上側部分のカバー部材70に熱衝撃が加わった際、カバー部材70の膨張及び収縮によって損傷することを抑制できる。特に、上記各実施形態よりも、鍔部40の巻芯部30から上側への突出量が大きい場合に好ましい。
・上記各実施形態において、第1平均距離D1は、第2平均距離D2の20%未満であってもよいし、45%より大きくてもよい。また、第1平均距離D1は、40μm未満であってもよいし、100μmより大きくてもよい。第1平均距離D1が小さくても、第1領域の面積が、第2領域E2の面積よりも大きければ、カバー部材70の損傷は防げる。巻線型インダクタ部品の小型化という観点では、第1平均距離D1は、第2平均距離D2の45%以下、本実施形態においては100μm以下であることが好ましい。
・上記各実施形態において、端子電極50の位置は、上記実施形態の例に限られない。例えば、端子電極50は、鍔部40の下端面42にのみ配置されていてもよい。
・上記各実施形態において、端子電極50は、複数の金属の層が積層されることにより形成されてもよい。例えば、銀、銅、ニッケル、錫の各金属の層が順に積層されていてもよい。また、端子電極50は、導電体の焼付け、めっきによって形成されてもよいし、金属板を取り付けることによって形成されていてもよい。
・上記各実施形態において、ワイヤ60の直径の寸法は、上記実施形態の例に限られない。ワイヤ60の直径の寸法を変更することで第2平均距離D2に対する第3平均距離D3の割合も変化するが、第2平均距離D2に対する第3平均距離D3の割合が、50%未満となったり、85μm未満となったりしてもよい。なお、ワイヤ60の直径は、15μm以上85μm以下であると好ましい。
・上記各実施形態において、複数本のワイヤ60が、巻芯部30に巻回されていてもよい。この場合、端子電極50の数もワイヤ60の端の数に併せて増やせばよい。この場合、ワイヤ60の上端面61は、最も外側に巻回されたワイヤ60の上端を繋ぐ面となる。
・上記各実施形態において、カバー部材70の材質は、アクリル樹脂に限られない。例えば、カバー部材70の材質は、ウレタン系樹脂やエポキシ系樹脂、シリコン系樹脂であってもよい。また、カバー部材70の弾性率は、上記実施形態の例に限られない。例えば、カバー部材70の材質は、弾性率が6GPa以下であることで、コア20とカバー部材70との接触している箇所における剥がれを防止できる。特に、カバー部材70の材質は、弾性率が120MPa以下であることで、剥がれに対して、より信頼性を確保することができる。さらに、カバー部材70の材質は、弾性率が0.5MPa以上であることで、巻線型インダクタ部品10の搬送時及び実装時に、巻線型インダクタ部品10同士がくっついてしまうことを抑制できる。
・上記各実施形態において、カバー部材70は、コア20及びワイヤ60の上側を全て覆っていなくてもよい。少なくとも、第1鍔部40Lの上端から巻芯部30の上端までを覆っていればよい。また、第3平均距離D3を、第2平均距離D2の50%未満や、85μm未満とする場合には、カバー部材70は、ワイヤ60の上端を上側から覆っていなくてもよい。
10…巻線型インダクタ部品
20…コア
30…巻芯部
31…上面
32…下面
33…横面
40…鍔部
40L…第1鍔部
40R…第2鍔部
41…上端面
42…下端面
43…横面
44…内面
45…外面
46…被カバー面
50…端子電極
50L…第1端子電極
50R…第2端子電極
60…ワイヤ
61…上端面
70…カバー部材
CA…中心軸線
E1…第1領域
E2…第2領域
VL1…第1仮想直線
VL2…第2仮想直線
VL3…第3仮想直線

Claims (7)

  1. 柱状の巻芯部と、
    前記巻芯部の延びる方向に向けて前記巻芯部の中心が通る線を中心軸線とし、前記中心軸線の延びる方向を中心軸線方向としたとき、前記巻芯部の前記中心軸線方向の両端に接続されているとともに前記巻芯部の前記中心軸線方向と直交する第1方向において前記巻芯部から両側に突出している第1鍔部及び第2鍔部と、
    前記巻芯部に巻回されているワイヤと、
    前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端から前記巻芯部の前記第1方向の一方側の端にかけての部分を前記第1方向の一方側から覆っているカバー部材と、を備えており、
    前記中心軸線を含み且つ前記第1方向に沿う断面で断面視したとき、
    前記第1方向に延びるとともに前記第1鍔部と前記巻芯部との境界を通る直線、前記中心軸線に平行で前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端を通る直線、及び前記第1鍔部の表面で囲われる領域を第1領域とし、
    前記第1方向に延びるとともに前記第1鍔部と前記巻芯部との境界を通る直線、前記中心軸線に平行で前記第1鍔部の前記第1方向の他方側の端を通る直線、及び前記第1鍔部の表面で囲われる領域を第2領域としたとき、
    前記第1領域の面積は、前記第2領域の面積よりも大きい
    巻線型インダクタ部品。
  2. 前記第1鍔部の表面のうち、前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端よりも前記巻芯部側であって前記巻芯部よりも前記第1方向の一方側の面を被カバー面とし、
    前記中心軸線を含み且つ前記第1方向に沿う断面で断面視したとき、
    前記被カバー面のうち前記巻芯部側の端から少なくとも一定範囲は、前記第1方向及び前記中心軸線のいずれに対しても傾斜する直線状に延びている
    請求項1に記載の巻線型インダクタ部品。
  3. 前記第1鍔部の表面のうち、前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端よりも前記巻芯部側であって前記巻芯部よりも前記第1方向の一方側の面を被カバー面とし、
    前記中心軸線を含み且つ前記第1方向に沿う断面で断面視したとき、
    前記被カバー面のうち前記巻芯部側の端から少なくとも一定範囲は、円弧状に延びている
    請求項1に記載の巻線型インダクタ部品。
  4. 前記第1鍔部の表面のうち、前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端よりも前記巻芯部側であって前記巻芯部よりも前記第1方向の一方側の面を被カバー面とし、
    前記中心軸線を含み且つ前記第1方向に沿う断面で断面視したとき、
    前記被カバー面は、前記中心軸線方向の外側に向かうほど前記中心軸線から遠ざかるように傾斜した第1傾斜面及び第2傾斜面と、前記中心軸線方向において前記第1傾斜面及び第2傾斜面の間に位置しているとともに前記中心軸線方向に延びる平坦面とを有する
    請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の巻線型インダクタ部品。
  5. 前記中心軸線を含み且つ前記第1方向に沿う断面で断面視したときに、
    前記第1鍔部の前記第1方向の一方側の端から前記カバー部材の表面の一方側の面までの前記第1方向での平均距離を第1平均距離とし、前記巻芯部の前記第1方向の一方側の端から前記カバー部材の表面の一方側の面までの前記第1方向での平均距離を第2平均距離とし、前記平坦面から前記カバー部材の表面の一方側の面までの前記第1方向での平均距離を段差距離とするとき、
    前記段差距離は、前記第1平均距離の2倍以上且つ前記第2平均距離未満である
    請求項4に記載の巻線型インダクタ部品。
  6. 前記中心軸線方向及び前記第1方向の双方に直交する方向を第2方向としたとき、
    前記第1鍔部は、前記第1方向の一方側の端面と、前記第2方向の両側の横面と、を有し、
    前記端面と前記横面との境界部分は、面取り形状となっており、
    前記境界部分は、前記カバー部材に覆われている
    請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の巻線型インダクタ部品。
  7. 前記カバー部材の弾性率は、120MPa以下である
    請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の巻線型インダクタ部品。
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