JP2022050092A - Vii型コラーゲン産生促進剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】天然物の中からVII型コラーゲン産生促進用を有する物質を見出し、それを有効成分として含有するVII型コラーゲン産生促進剤を提供する。【解決手段】本発明のVII型コラーゲン産生促進剤に、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有せしめる。【選択図】なし
Description
本発明は、天然物由来の物質を含有するVII型コラーゲン産生促進剤に関する。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸等の細胞外マトリックスにより構成されている。若い皮膚においては線維芽細胞の増殖は活発であり、線維芽細胞、コラーゲン等の皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。(非特許文献1参照)。
ところが、皮膚が紫外線、著しい空気の乾燥、過度の皮膚洗浄、ストレス、喫煙等の外的因子の影響を受けたり、加齢が進んだりすると、細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンの分解や変質が生じたり、線維芽細胞の増殖が遅くなったりする。その結果、皮膚の保湿機能や弾力性が低下し、角質の異常剥離が起こり、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等が生じる。このように、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲン等の細胞外マトリックス成分の減少・変性等が関与している。
上述の細胞外マトリックス成分のうち、VII型コラーゲンは、表皮基底膜と真皮とを結合させるアンカリング線維の主要成分である。VII型コラーゲンは表皮角化細胞及び真皮線維芽細胞により生合成され、細胞外に輸送された後、アンカリング線維を形成する。アンカリング線維は表皮基底膜と真皮との結合を強固にし、皮膚の構造を維持するうえで重要な役割を担っていると考えられている。
ここで、アンカリング線維を構成するVII型コラーゲンは、生理的老化及び光老化のいずれにおいても減少することが知られており(例えば、非特許文献2参照)、これに伴う皮膚の構造変化が、しわ、たるみなどの老徴の発現、老化に伴う皮膚機能低下の一因となっていると考えられている。したがって、VII型コラーゲンの産生を促進させることができれば、しわ、たるみ等の皮膚の老化症状や、これに伴う皮膚機能低下を予防・改善することができると考えられる。また、皮膚に強い外力や摩擦が加わると、皮膚構造そのものが損傷を受けた創傷や、真皮と表皮との結合が破壊された水疱等が生じる。これらの治癒には、基底膜の修復及び安定化が不可欠であるが、VII型コラーゲンの産生を促進させることができれば、このような創傷や水疱等の治療にも有用であると考えられる。
そこで、VIIコラーゲン産生促進作用を有する物質を安全性の高い天然物から入手することが望まれている。これまで、VIIコラーゲン産生促進作用を有するものとしては、例えば、ゆずの種子の溶媒抽出物(特許文献1)、オクラエキス(特許文献2)等が知られている。
しかしながら、安全性及び生産性が高く、安価で日常的に使用可能でありながら、優れたVII型コラーゲン産生促進作用を有する天然物由来の製剤は、未だ提供されていないのが現状である。
Marinkovich MP et al., J. Cell. Biol., 1992, Vol.199, p.695-703
辻卓夫,日皮会誌,1995年,Vol.105,No.7,p.963-975
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、安全性及び生産性が高く、安価で日常的に使用可能でありながら、優れたVII型コラーゲン産生促進作用を有するVII型コラーゲン産生促進剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムより選ばれる少なくとも1種が、優れたVII型コラーゲン産生促進剤として有用であることを知見した。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とするVII型コラーゲン産生促進剤を提供する。
本発明によれば、安全性及び生産性が高く、安価で日常的に使用可能でありながら、優れたVII型コラーゲン産生促進作用を有するVII型コラーゲン産生促進剤を提供することができ、かかるVII型コラーゲン産生促進剤は、皮膚の老化、すなわち、シワやくすみ、きめの消失、弾力性の低下等を予防、治療又は改善することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
ここで、本発明において「抽出物」には、各天然物等を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。
本発明において使用する抽出原料は、マロニエ、トウキ、ソウハクヒ、パイナップル、ハス及びレイシである。
前記マロニエ(学名:Aesculus hippocastanum)は、トチノキ科の植物であり、ヨーロッパ、北アメリカ等で栽培されておりこれらの地域から容易に入手可能である。抽出原料として使用し得る部位としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば葉、枝、茎、花、蕾、種子、樹皮、根、地上部またはこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも種子が好ましい。
前記トウキ(Angelica acutiloba Kitagawa)は、日本原産の植物であるセリ科シシウド属に属する多年草であり、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るトウキの構成部位としては、例えば、葉、茎、花、果実、根、根茎、地上部、またはこれらの混合物が挙げられるが、好ましくは根である。
前記ソウハクヒ(生薬名)は、中国等に分布している落葉高木であるクワ科クワ属に属するマグワ(学名:Morus alba L.)の根皮部であり、これらの地域から容易に入手することができる。ソウハクヒは、従来、消炎、利尿、解熱、鎮痛薬等として使用されている。
前記パイナップル(Ananas comosus (L.) Merr.又はAnanas sativus Schult)は、熱帯アメリカ原産のパイナップル科アナナス属に属する多年生の植物である。パイナップルは、タイ、フィリピン、ブラジルなどの熱帯から亜熱帯で広く栽培されており、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るパイナップルの構成部位としては、例えば、葉、茎、果実、花等の地上部、根、地下茎等の地下部、又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、好ましくは果実である。
前記ハス(Nelumbo nucifera Gaertn.)は、熱帯アジア原産のスイレン科ハス属に属する多年性水生植物である。ハスはわが国では地下茎の部分が蓮根として食されており、安全性の高い植物である。ハスは、ヨーロッパ東南部、オーストラリア北部、アジア東部などに分布しており、また池や水田、堀等に栽培され、これらの地域から容易に入手することができる。抽出原料として使用し得るハスの構成部位としては、例えば、葉、茎、果実、種子、種皮、胚、胚芽、花等の地上部、根、地下茎等の地下部、又はこれらの部位の混合物等が挙げられるが、好ましくは胚芽である。
前記レイシ(Ganoderma lucidum(Fr.)Karst.)は、日本名をマンネンタケといい、マンネンタケ科の担子菌類である。抽出原料として使用し得る構成部位は特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、特に子実体を用いることが好ましい。
前記グリチルリチン酸ジカリウムは、C42H60K2O16で表される分子量899.1の化合物である。グリチルリチン酸ジカリウムは、化学合成により調製したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記化学合成の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリチルリチン酸と、水酸化カリウム(KOH)などとを反応させる方法などが挙げられる。
前記グリチルリチン酸を入手する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販品を用いる方法、グリチルリチン酸を含有する植物抽出物から単離及び精製の少なくともいずれかの方法により得る方法などが挙げられる。
前記グリチルリチン酸を含有する植物抽出物は、グリチルリチン酸を含有する植物を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれであってもよい。
前記グリチルリチン酸を含有する植物抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている方法によって得ることができる。グリチルリチン酸を含有する植物としては、例えば、カンゾウなどが挙げられる。
マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物及びレイシ抽出物に含まれるVII型コラーゲン産生促進作用を有する物質の詳細は不明であるが、天然物の抽出に一般に用いられている抽出方法によって、これらの天然物からVII型コラーゲン産生促進作用を有する抽出物を得ることができる。
例えば、上記抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより、VII型コラーゲン産生促進を有する抽出物を得ることができる。乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うことにより、極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用するのが好ましく、例えば、水、親水性有機溶媒等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等のほか、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール等が挙げられる。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には、水10質量部に対して低級脂肪族アルコール1~90質量部を混合することが好ましく、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水10質量部に対して低級脂肪族ケトン1~40質量部を混合することが好ましく、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水10質量部に対して多価アルコール1~90質量部を混合することが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5~15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を溶出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
精製は、例えば、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等により行うことができる。得られた抽出液はそのままでもVII型コラーゲン産生促進作用の有効成分として使用することができるが、濃縮液又は乾燥物としたものの方が使用しやすい。
上記各抽出物は、特有の匂いと味とを有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であるが、皮膚化粧料等に配合する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままでも実用上支障はない。
以上のようにして得られる上記各抽出物は、それぞれVII型コラーゲン産生促進作用を有しているため、その作用を利用してVII型コラーゲン産生促進剤の有効成分として使用することができる。
本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のみからなるものでもよいし、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上を製剤化したものでもよい。
マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種は、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、錠剤状、液状等の任意の剤形に製剤化して提供することができ、他の組成物(例えば、皮膚化粧料等)に配合して使用できるほか軟膏剤、外用液剤、貼付剤等として使用することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯臭剤等を用いることができる。
なお、本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、必要に応じてVII型コラーゲン産生促進作用を有する他の天然抽出物等を、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる1少なくとも1種とともに配合して有効成分として用いることができる。
本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種が有するVII型コラーゲン産生促進作用を通じて、VII型コラーゲンの産生を促進することができ、これにより皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等を予防又は改善することができる。ただし、本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、これらの用途以外にもVII型コラーゲン産生促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
なお、本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
以下、製造例および試験例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の試験例に何ら制限されるものではない。
〔製造例1〕マロニエ抽出物の製造
マロニエ種子の乾燥物100gに50%容量ブチレングリコール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、マロニエ抽出物(9g,試料1)を得た。
マロニエ種子の乾燥物100gに50%容量ブチレングリコール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、マロニエ抽出物(9g,試料1)を得た。
〔製造例2〕トウキ抽出物の製造
トウキ根の乾燥物100gに50%容量ブチレングルコール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、トウキ抽出物(37g,試料2)を得た。
トウキ根の乾燥物100gに50%容量ブチレングルコール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、トウキ抽出物(37g,試料2)を得た。
〔製造例3〕ソウハクヒ抽出物の製造
マグワ根皮の乾燥物100gに50%容量ブチレングルコール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ソウハクヒ抽出物(7g,試料3)を得た。
マグワ根皮の乾燥物100gに50%容量ブチレングルコール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ソウハクヒ抽出物(7g,試料3)を得た。
〔製造例4〕パイナップル抽出物の製造
パイナップル果実から芯と果皮を取り除いた圧搾物の乾燥物500gに90%容量エタノール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて還流抽出後、精製した。得られた抽出液を乾燥し、パイナップル抽出物(0.5g,試料5)を得た。
パイナップル果実から芯と果皮を取り除いた圧搾物の乾燥物500gに90%容量エタノール1500mlを加え、還流抽出器で80~90℃にて還流抽出後、精製した。得られた抽出液を乾燥し、パイナップル抽出物(0.5g,試料5)を得た。
〔製造例5〕ハス抽出物の製造
ハス胚芽の乾燥物100gに50%容量エタノール1500mlを加えて、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ハス胚芽抽出物(18g,試料5)を得た。
ハス胚芽の乾燥物100gに50%容量エタノール1500mlを加えて、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、ハス胚芽抽出物(18g,試料5)を得た。
〔製造例6〕レイシ抽出物の製造
マンネンタケ子実体の乾燥物100gに精製水1500mlを加えて、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、レイシ抽出物(1g,試料6)を得た。
マンネンタケ子実体の乾燥物100gに精製水1500mlを加えて、還流抽出器で80~90℃にて2時間加熱抽出を行い熱時濾過した。得られた抽出液を乾燥し、レイシ抽出物(1g,試料6)を得た。
後述の試験例1に用いたグリチルリチン酸ジカリウムは丸善製薬株式会社製の外原規グリチルリチン酸ジカリウム(試料7)を用いた。
〔試験例1〕VII型コラーゲン産生促進作用試験
上記した各素材(試料番号1~7)について、以下のようにしてVII型コラーゲン産生促進作用を試験した。
上記した各素材(試料番号1~7)について、以下のようにしてVII型コラーゲン産生促進作用を試験した。
正常ヒト新生児表皮角化細胞(normal human epidermal keratinocyte,NHEK)を、正常ヒト新生児表皮角化細胞増殖培地(KGM)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。
回収した細胞を1.0×105cells/mLの細胞密度になるようにBPE無添加KGM培地(KGM-BPE)で希釈した後、24ウェルマイクロプレートに1ウェルあたり500μLずつ播種し、一晩培養した。
培養終了後、培地を除去し、KGM-BPE培地に溶解した試料(試料番号1~7,試料濃度は下記表1を参照)を各ウェルに500μLずつ添加し、2日間培養した。培養後、各ウェルの培地中のVII型コラーゲン量をELISA法により測定し、得られた結果から、下記式によりVII型コラーゲン産生促進率(%)を算出した。
VII型コラーゲン産生促進率(%)=A/B×100
式中、Aは「試料添加時のVII型コラーゲン量」を表し、Bは「試料無添加時のVII型コラーゲン量」を表す。
結果を表1に示す。
式中、Aは「試料添加時のVII型コラーゲン量」を表し、Bは「試料無添加時のVII型コラーゲン量」を表す。
結果を表1に示す。
〔表1〕
試料番号 濃度(μg/mL) VII型コラーゲン産生促進率(%)
1 2.5 108.6
10 114.8
2 12.5 104.1
3 12.5 122.1
50 125.6
4 50 106.5
5 12.5 110.0
50 117.1
6 12.5 117.0
7 50 108.8
試料番号 濃度(μg/mL) VII型コラーゲン産生促進率(%)
1 2.5 108.6
10 114.8
2 12.5 104.1
3 12.5 122.1
50 125.6
4 50 106.5
5 12.5 110.0
50 117.1
6 12.5 117.0
7 50 108.8
表1に示すように、上記した各素材(試料番号1~7)は、優れたVII型コラーゲン産生促進作用を有することが確認された。
本発明のVII型コラーゲン産生促進剤は、皮膚の老化に伴う変化、すなわち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等の予防又は改善に大きく貢献できる。
Claims (1)
- マロニエ抽出物、トウキ抽出物、ソウハクヒ抽出物、パイナップル抽出物、ハス抽出物、レイシ抽出物及びグリチルリチン酸ジカリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とするVII型コラーゲン産生促進剤。
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