JP2022048622A - ロックボルトの施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックボルトの連結作業を省力化することができるロックボルトの施工方法を提供する。【解決手段】少なくとも後端部にロープねじ状の雄ねじ部を有する先頭ボルト1及び少なくとも前端部にロープねじ状の雌ねじ部を有する末端ボルトを準備し、先頭及び末端ボルトの後端部に連結可能に構成され、各ボルトに回転力と打撃力を伝達可能な打設機を準備する。地山に削孔を形成した後、先頭ボルトの後端部を連結した打設機を削孔に向かって前進させつつ、先頭ボルトを削孔に打設する。打設機と先頭ボルトとの連結を解除した後、打設機を削孔から後退させる。削孔と打設機との間で、打設機に末端ボルトの後端部を連結し、打設機を削孔に向かって前進させることで、先頭ボルトの雄ねじ部に末端ボルトの雌ねじ部を螺合させ、さらに打設機を削孔に向かって前進させることで、先頭及び末端ボルトを削孔にさらに打設する各ステップを備えた、ロックボルトの施工方法。【選択図】図8

Description

本発明は、ロックボルトの施工方法に関する。
近年、トンネル構築における機械化、省力化が求められ、ロックボルト打設に関しても、特許文献1のようなロックボルトの打設装置が提案されている。
特許第5090326号公報
ところで、トンネル支保工材としてのロックボルトは、トンネル断面の大きさと地山等級に応じて標準的な長さが設定されている。しかし、例えば、図11に示すように、地山状況によっては、打設したロックボルト9よりも長いロックボルトを打設しなければ地山を支保できないことがある。すなわち、打設したロックボルト9によって支保される領域を超えて、地山の支保を行うには、さらに長いロックボルトを打設する必要がある。
このような場合、支保が求められる領域までロックボルトを延長する必要があるため、継手部材を介して複数のロックボルトを連結し、所望の長さとなったロックボルトを地山に打設することが想定される。しかしながら、継手部材によるロックボルトの連結作業は人力によるため、せっかく特許文献1のような打設装置を使用して省力化しようとしても、結局は人手がかかるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ロックボルトの連結作業を省力化することができるロックボルトの施工方法を提供することを目的とする。
本発明に係る第1のロックボルトの施工方法は、少なくとも後端部にロープねじ状の雄ねじ部を有する先頭ボルトを準備するステップと、少なくとも前端部にロープねじ状の雌ねじ部を有する末端ボルトを準備するステップと、前記先頭ボルト及び前記末端ボルトの後端部に連結可能に構成され、当該各ボルトに回転力と打撃力を伝達可能な打設機を準備するステップと、地山に削孔を形成するステップと、前記打設機に前記先頭ボルトの後端部を連結した後、前記打設機を前記削孔に向かって前進させつつ、前記先頭ボルトを前記削孔に打設するステップと、前記打設機と前記先頭ボルトとの連結を解除した後、前記打設機を前記削孔から後退させるステップと、前記削孔と前記打設機との間で、前記打設機に前記末端ボルトの後端部を連結するステップと、前記打設機を前記削孔に向かって前進させながら前記末端ボルトを回転させることで、前記先頭ボルトの雄ねじ部に前記末端ボルトの雌ねじ部を螺合させ、さらに前記打設機を前記削孔に向かって前進させることで、前記先頭ボルト及び前記末端ボルトを前記削孔にさらに打設するステップと、を備えている。
本発明に係る第2のロックボルトの施工方法は、少なくとも後端部にロープねじ状の雄ねじ部を有する先頭ボルトを準備するステップと、少なくとも、前端部にロープねじ状の雌ねじ部を有し、後端部にロープねじ状の雄ねじ部を有する、少なくとも1つの中間ボルトを準備するステップと、少なくとも前端部に前記先頭ボルトの雄ねじ部に螺合可能なロープねじ状の雌ねじ部を有する末端ボルトを準備するステップと、前記先頭ボルト及び前記末端ボルトの後端部に連結され、回転力と打撃力を伝達可能な打設機を準備するステップと、地山に削孔を形成するステップと、前記打設機に前記先頭ボルトの後端部を連結した後、前記打設機を前記削孔に向かって前進させつつ、前記先頭ボルトを前記削孔に打設するステップと、前記打設機と前記先頭ボルトとの連結を解除した後、前記打設機を前記削孔から後退するステップと、前記削孔と前記打設機との間で、前記中間ボルトの後端部に前記打設機を連結するステップと、前記打設機を前記削孔に向かって前進させながら前記中間ボルトを回転させることで、前記先頭ボルトの雄ねじ部に前記中間ボルトの雌ねじ部を螺合させ、さらに前記打設機を前記削孔に向かって前進させることで、前記先頭ボルト及び前記中間ボルトを前記削孔にさらに打設するステップと、前記打設機と前記中間ボルトとの連結を解除した後、前記打設機を前記削孔から後退するステップと、前記削孔と前記打設機との間で、前記打設機に前記末端ボルトの後端部を連結するステップと、前記打設機を前記削孔に向かって前進させながら前記末端ボルトを回転させることで、前記中間ボルトの雄ねじ部に前記末端ボルトの雌ねじ部を螺合させ、さらに前記打設機を前記削孔に向かって前進させることで、前記先頭ボルト、前記中間ボルト、及び前記末端ボルトを前記削孔にさらに打設するステップと、を備えている。
上記ロックボルトの施工方法において、前記末端ボルトは、全長に亘って前記ロープねじ状の雄ねじが形成されたボルト本体と、前記ボルト本体の先端に取り付けられ、先端部に前記ロープねじ状の雌ねじが形成された連結部材と、を備えることができる。
上記ロックボルトの施工方法において、前記中間ボルト及び前記末端ボルトは、全長に亘って前記ロープねじ状の雄ねじが形成されたボルト本体と、前記ボルト本体の先端に取り付けられ、先端部に前記ロープねじ状の雌ねじが形成された連結部材と、を備えることができる。
上記ロックボルトの施工方法において、前記連結部材は、前記雌ねじ部から前方に延びる円筒状の誘導部を有し、前記誘導部の内壁面は、前記雌ねじから前方にいくにしたがって内径が大きくなるテーパ状に形成することができる。
上記ロックボルトの施工方法において、前記雌ねじ部に螺合する前記雄ねじ部の後端には、後方にいくにしたがって外径が小さくなる円錐台状の面取り部が設けることができ、前記面取り部の軸方向の長さは、前記誘導部の軸方向の長さよりも短くすることができる。
上記ロックボルトの施工方法において、前記末端ボルトの後端部には、前記打設機に連結可能な角筒状の連結部を形成することができる。
本発明によれば、ロックボルトの連結作業を省力化することができる。
本発明の一実施形態に係る先頭ボルトの側面図である。 本発明の一実施形態に係る中間ボルトの側面図である。 図2の断面図である。 中間ボルトの連結部材の側面図である。 本発明の一実施形態に係る末端ボルトの側面図である。 図5の末端ボルトを後端側から見た図である。 ロックボルトの打設装置と供給装置の斜視図である。 ロックボルトの施工方法を示す断面図である。 ロックボルトの施工方法を示す断面図である。 ロックボルトが施工されたトンネルの断面図である。 従来のロックボルトを用いたトンネルの施工方法における地山の断面図である。
以下、本発明に係るロックボルトの施工方法をトンネル地山に対するロックボルトの打設に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。以下では、まず、この施工方法に用いるロックボルトについて説明し、その後、施工方法について説明する。
<1.ロックボルト>
本実施形態では、3種類のロックボルト、つまり、先頭ボルト1、中間ボルト2、及び末端ボルト3を使用する。以下、順に説明する。なお、以下では説明の便宜のため、ロックボルトが挿入される削孔(図8参照)の奥端部側(各図の左側)を「先端側」、「先頭側」、または「前方側」と称し、その反対側を「後端側」、または「後方側」と称することがある。また、削孔の延びる方向及びそれに対応するロックボルトの延びる方向を軸方向と称することがある。
図1は、先頭ボルトの側面図である。同図に示すように、先頭ボルト1は、棒状のボルト本体10によって構成されている。このボルト本体10の先端は、前方に行くにしたがって外径が小さくなる円錐台状に形成されている。以下、この部分を第1面取り部11と称することとする。一方、ボルト本体10の後端は、後方にいくにしたがって外径が小さくなる円錐台状に形成されている。以下、この部分を第2面取り部12と称することとする。そして、ボルト本体10の外周面において、両面取り部11,12の間には、軸方向の全長に亘ってロープねじ状の雄ねじ部13が形成されている。ここで、面取り部11,12の軸方向の長さをL1、先頭ボルト1の外径をD1と規定することとする。
次に、中間ボルト2について、図2~図4を参照しつつ説明する。図2は中間ボルトの側面図、図3は中間ボルトの一部断面図、図4は連結部材の側面図である。
図2及び図3に示すように、中間ボルト2は、先頭ボルト1と同一構成のボルト本体10と、このボルト本体10の先端部に螺合する連結部材20と、を備えている。ボルト本体10は、先頭ボルト1と同じであるので説明を省略する。
図4に示すように、連結部材20は、円筒状に形成され、その内部空間は軸方向の中心に対して対称となっている。より詳細に説明すると、連結部材20の内部空間において、軸方向の中央付近には円柱状の小径部21が形成されており、その軸方向の両側に小径部21よりもやや内径の大きい円柱状の大径部221,222が形成されている。そして、各大径部221,222から軸方向の両端部に向かっては、それぞれ、ロープねじ状の雌ねじ部231,232が形成されている。雌ねじ部231,232の端部から連結部材20の両端の開口に亘っては、内径が端部にいくにしたがって大きくなるテーパ状の誘導部241,242が形成されている。ここで、各誘導部241,242の端部、つまり連結部材20の端部の内径をD2、各誘導部241,242の軸方向の長さをL2と規定すると、D2はD1より大きく、L2はL1よりも長くなっている。また、以下では、説明の便宜のため、前方側の誘導部、雌ねじ部、及び大径部を、それぞれ第1誘導部241、第1雌ねじ部231、及び第1大径部221と称し、後方側の誘導部、雌ねじ部、及び大径部を、それぞれ第2誘導部242、第2雌ねじ部232、及び第2大径部222と称することとする。
図3に示すように、ボルト本体10の前端部は、連結部材20の後端側の開口から挿入され、第2雌ねじ部232に螺合している。そして、ボルト本体10が連結部材20に完全に取り付けられた状態では、ボルト本体10の第1面取り部11が第2大径部222に収容されている。
続いて、末端ボルトについて、図5及び図6を参照しつつ説明する。図5は末端ボルトの側面図、図5は末端ボルトを後方から見た図である。
図5及び図6に示すように、末端ボルト3は、ボルト本体30と、このボルト本体30の先端部に螺合する連結部材20とを備えている。連結部材20は、中間ボルト2のものと同一構成であるので説明を省略する。
ボルト本体30は、先頭ボルト1のボルト本体10と後端の構成のみが相違している。すなわち、このボルト本体30は、先頭ボルト1のボルト本体10と同様に、第1面取り部31、雄ねじ部33を有しているが、その後端には、第2面取り部12の代わりに四角柱状の連結部32が設けられている。ボルト本体30は、後述するようにドリフタ42に取り付けられて削孔に挿入されるが、このような連結部32を設けておくと、ドリフタ42に対して強固に固定することができる。これにより、ボルト本体30に対して断続的な打撃力を付与することができる。但し、連結部32の形状は特には限定されず、ドリフタ42に形成された凹部等に連結することで、強固に固定できるのであれば、例えば、多角柱状や異形状でもよい。
なお、先頭ボルト1や中間ボルト2の後端部もドリフタ42に取り付けることができる。但し、後述するように、先頭ボルト1単独、または先頭ボルト1に中間ボルト2を連結したロックボルトは、ドリフタ42で押し込むように前進させれば削孔に挿入することができるが、さらに末端ボルト3を連結した場合、先頭ボルト1、中間ボルト2、及び末端ボルト3という、かなりの長さになったロックボルトを削孔奥まで押し込む必要がある。そこで、連結部32をドリフタに連結し、この連結部32を介して打撃力を与えることによって、長尺のロックボルトを円滑に打設することが可能となる。
なお、ロープねじ状とは、素材となる棒鋼を転造加工によって転造ダイス間で押し転がして、切削屑を出すことなく金属の塑性変形によりねじ山を形成し、角のない丸みを帯びたロープ状のねじ山を形成したものを指す。このように、転造ネジ加工することによりネジを形成すると、降伏耐力が大幅に増加する為、連結により長尺となるロックボルトに打撃力を加えて地山に打設するのに好適である。
<2.ロックボルトの施工方法>
次に、ロックボルトの施工方法について、図7~図10を参照しつつ説明する。図7はロックボルトの打設装置及びロックボルトの供給装置の斜視図、図8及び図9はロックボルトの施工方法を示す断面図、図10はロックボルトが打設されるトンネルの断面図である。
まず、ロックボルトの打設装置4及び供給装置5について説明する。図7に示すように、打設装置4は、削孔の延びる方向に配置されるガイドセル41と、このガイドセル41上をスライドし、ロックボルト1~3が取り付けられるドリフタ(打設機)42と、を備えている。また、ガイドセル41の先端にはセントラライザー43が設けられ、このセントラライザー43の後方にはサブセントラライザー44が設けられている。セントラライザー43には各ロックボルト1~3が挿入される貫通孔が形成されており、これによってロックボルト1~3をドリフタから真っ直ぐに支持することができる。サブセントラライザー44も同様の役割を果たすが、供給装置5に設置されたロックボルトを、サブセントラライザー44上に供給するため、サブセントラライザー44には貫通孔ではなく、切欠きが形成されている。これにより、サブセントラライザー44の径方向外方から切欠き上にロックボルト1~3を配置可能となっている。このように、ロックボルト1~3は、セントラライザー43及びサブセントラライザー44に支持された状態で、ドリフタ42によって地山に打設される。
ドリフタ42は、公知のものであり、取り付けられたロックボルト1~3に対して回転力と断続的な打撃力を付与できるように構成されており、図示を省略する駆動装置によって削孔に向けてガイドセル41上を前進したり、あるいは後退するようになっている。
次に、ロックボルトの供給装置50について説明する。図7に示すように、ロックボルトの供給装置50には、4本のロックボルトを保持する回転可能なマガジン5が設けられている。4本のロックボルトは、中間ボルト2及び末端ボルト3であり、例えば、2本の中間ボルト2と2本の末端ボルト3を設置することができる。このマガジン5は、複数の円板状の保持部51を有しており、これらが軸方向に所定間隔を置いて配置されている。そして、各保持部51の外周面には、4つの凹部511が周方向に等間隔で形成されており、各凹部511にロックボルト2,3が収容されている。また、ロックボルト2,3が収容された各凹部511には開閉可能な蓋部512が取り付けられており、蓋部512によって各ロックボルト2,3が凹部511から離脱しないようになっている。なお、保持できるロックボルトの数は4以外にすることもできる。
供給装置50からロックボルト2,3を供給するには、マガジン5を回転させ、供給すべきロックボルト2,3が収容された凹部511を打設装置4上に向ける。次に、蓋材512を開いて、ロックボルト2,3を打設装置4上に配置し、ドリフタ42と連結する。なお、図示を省略するが、打設装置4上には供給されたロックボルト2,3を支持し、ロックボルト2,3とドリフタ42との連結を自動で行う機構を設けられている。
続いて、ロックボルトの施工方法について説明する。ここでは、図10に示すように、トンネル80の地山において、支保が求められる領域全体に亘ってロックボルトが延びるように、先頭ボルト1と末端ボルト3を連結したロックボルトを打設することとする。まず、図8(a)に示すように、公知の方法でトンネルの内壁面に削孔6を形成し、この削孔6にモルタル等の注入材61を注入する。また、削孔6の外側には上述した打設装置4を配置しておき、先頭ボルト1の後端部をドリフタ42に取り付けておく。
次に、図8(b)に示すように、ドリフタ42を前進させ、先頭ボルト1を削孔6に挿入する。そして、先頭ボルト1の大部分が削孔6に挿入されると、図8(c)に示すように、先頭ボルト1とドリフタ42との連結を解除し、ドリフタ42を後退させる。このとき、削孔6とドリフタ42との間に、末端ボルト3が配置可能な程度にドリフタ42を後退させる。
続いて、供給装置5から末端ボルト3を打設装置4に対して供給し、末端ボルト3の後端部をドリフタ42に取り付ける。これに続いて、図9(a)に示すように、末端ボルト3を回転させながら、末端ボルト3の先端が先頭ボルト1の後端に向かうように、ドリフタ42を前進させる。これにより、図9(b)に示すように、末端ボルト3の連結部材20の第1雌ねじ部231が、先頭ボルト1の雄ねじ部13の後端部に螺合し、先頭ボルト1と末端ボルト3とが連結される。次に、ドリフタ42により末端ボルト3に打撃を加えながら、ドリフタ42を前進させる。これにより、連結された先頭ボルト1及び末端ボルト3が、削孔6にさらに挿入される。こうして、図9(c)に示すように、ドリフタ42が削孔6に近接し、末端ボルト3の大部分が削孔6に挿入されるとロックボルトの打設が完了する。
なお、この施工例では、中間ボルト2を用いなかったが、上述した末端ボルト3と同様にして、中間ボルト2を先頭ボルト1に連結して削孔6に挿入した後、中間ボルト2の後端部に末端ボルト3を連結して削孔6に挿入することもできる。また、同様の手法で、複数の中間ボルト2を連結した後に、最後尾の中間ボルト2に末端ボルト3を連結することもできる。
こうして、図10に示すように、トンネル80の地山には、径方向に放射状に延びるように複数のロックボルトが打設される。上記のように、これにより、支保が求められる領域の全体に亘ってロックボルトが打設される。その後、注入材61が固結すると、打設されたロックボルト1,3が地山に定着し、地山が補強される。
<3.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)中間ボルト2または末端ボルト3の先端部に第1雌ねじ部231が形成された連結部材20が取り付けられているため、中間ボルト2または末端ボルト3をドリフタ42によって回転させながら前進させることで、削孔6に挿入されたロックボルトの後端部の雄ねじ部13に、連結部材20の第1雌ねじ部231を螺合することができる。ここで、雄ねじ部13及び第1雌ねじ部231は、ロープねじ状に形成されているため、例えば、通常の角ねじよりもピッチが大きく、ねじ山がなだらかである。したがって、強固な固定のためには軸方向の螺合長さを長くする必要はあるものの、螺合がしやすいという利点がある。そのため、後続の中間ボルト2や末端ボルト3を回転させつつ先行するボルトに近接することで、人的な補助を設けることなく、雄ねじ部13と第1雌ねじ部23とをスムーズに螺合することができる。したがって、上述したような機械施工によりロックボルト同士を連結することができ、施工時間を短縮することができる。
(2)特に、連結部材20には第1雌ねじ部231の前方に第1誘導部241が形成されているため、連結部材20の第1雌ねじ部231の軸芯と雄ねじ部13の軸芯とがずれていたとしても、雄ねじ部13の外径D1よりも大きい内径D2を有する第1誘導部241に雄ねじ部13が入れば、内壁面のテーパに沿って雄ねじ部13を第1雌ねじ部231まで誘導することができ、雄ねじ部13と第1雌ねじ部231とを螺合させることができる。したがって、機械施工をより確実に行うことができる。
(3)なお、ボルト本体として、本実施形態のもののほか、ネジ節棒鋼が知られている(例えば、東京鉄鋼株式会社製「ネジテツコン」、共英製鋼株式会社製「タフネジバー」等)。しかしながら、これらのネジ節棒鋼は、節が角張っているため、打設装置4でロックボルト同士の連結作業を行う際に、ネジが傷つけられて螺合できないおそれがある。さらに、ロックボルトの外周面に節のない平滑面があるため、連結部材20の内壁面とネジ節棒鋼の外周面との間に空洞が生じるという欠点がある。これに対して、本実施形態のようなロープねじ状の雄ねじ部13及び雌ねじ部231が形成されたロックボルトを用いれば、角張った節がないため、機械施工による連結作業がなめらかに行われ、また、連結部材20内に空洞が形成されるといった不具合も生じない。
<4.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
(1)先頭ボルト1、中間ボルト2、及び末端ボルト3のボルト本体10、30は軸方向の概ね全長に亘って雄ねじ部13、33が形成されているが、全長に亘って形成されていなくてもよい。例えば、先頭ボルト1及び中間ボルト2では、少なくとも第1雌ねじ部231と螺合される部分に雄ねじ部13が形成されていればよく、その他の部分はロープねじ以外の形状のねじが形成されていてもよいし、ねじが形成されていなくてもよい。また、面取り部11,12は必須ではなく、設けられていなくてもよい。
(2)連結部材20の構成は特には限定されず、少なくとも第1雌ねじ部231が形成されていればよく、第1誘導部241は必須ではない。また、ボルト本体10との連結は第2雌ねじ部232によって行っているが、ねじ以外の連結方法であってもよく、連結方法は特には限定されない。
(3)中間ボルト2及び末端ボルト3は、ボルト本体10,30と連結部材20とで構成されているが、ボルト本体10,30と連結部材20とを一体化したものであってもよい。すなわち、ボルト本体10,30の先端に雌ねじを形成したものであってもよい。
(4)ロックボルトの供給装置5の構成は特には限定されず、削孔6とドリフタ42との間に径方向外方の上から、あるいは横から、中間ボルト2または末端ボルト3を供給できればよい。また、打設装置4の構成も特には限定されず、少なくともロックボルトに回転力と打撃力を付与でき、削孔6に対して進退できるドリフタ42のような打設機が設けられていればよい。
(5)上記実施形態では、削孔6を形成した後、ロックボルトを打設する前に注入材61を削孔内に注入しているが、ロックボルトを打設した後、注入材61を注入することもできる。例えば、ロックボルトを打設した後に、削孔6の開口付近をパッカーで塞いだ上で、パッカーに取付けた注入管を介して削孔6内に注入材61を注入することもできる。
(6)上記実施形態では、本発明をトンネル地山の補強に適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、地山の傾斜面の補強など、種々の場所に適用することができる。このような傾斜面では、限られた足場上に長いロックボルトやこれを打設する機械を配置しておくことは難しいため、本発明を適用することによって、より施工性を向上でき、斜面の奥までロックボルトを打設することができる。
1 :先頭ボルト
2 :中間ボルト
3 :末端ボルト
10 :ボルト本体
13 :雄ねじ部
20 :連結部材
231 :第1雌ねじ部
30 :ボルト本体
31 :雄ねじ部
42 :ドリフタ(打設機)

Claims (7)

  1. 少なくとも後端部にロープねじ状の雄ねじ部を有する先頭ボルトを準備するステップと、
    少なくとも前端部にロープねじ状の雌ねじ部を有する末端ボルトを準備するステップと、
    前記先頭ボルト及び前記末端ボルトの後端部に連結可能に構成され、当該各ボルトに回転力と打撃力を伝達可能な打設機を準備するステップと、
    地山に削孔を形成するステップと、
    前記打設機に前記先頭ボルトの後端部を連結した後、前記打設機を前記削孔に向かって前進させつつ、前記先頭ボルトを前記削孔に打設するステップと、
    前記打設機と前記先頭ボルトとの連結を解除した後、前記打設機を前記削孔から後退させるステップと、
    前記削孔と前記打設機との間で、前記打設機に前記末端ボルトの後端部を連結するステップと、
    前記打設機を前記削孔に向かって前進させながら前記末端ボルトを回転させることで、前記先頭ボルトの雄ねじ部に前記末端ボルトの雌ねじ部を螺合させ、さらに前記打設機を前記削孔に向かって前進させることで、前記先頭ボルト及び前記末端ボルトを前記削孔にさらに打設するステップと、
    を備えている、ロックボルトの施工方法。
  2. 少なくとも後端部にロープねじ状の雄ねじ部を有する先頭ボルトを準備するステップと、
    少なくとも、前端部にロープねじ状の雌ねじ部を有し、後端部にロープねじ状の雄ねじ部を有する、少なくとも1つの中間ボルトを準備するステップと、
    少なくとも前端部に前記先頭ボルトの雄ねじ部に螺合可能なロープねじ状の雌ねじ部を有する末端ボルトを準備するステップと、
    前記先頭ボルト及び前記末端ボルトの後端部に連結され、回転力と打撃力を伝達可能な打設機を準備するステップと、
    地山に削孔を形成するステップと、
    前記打設機に前記先頭ボルトの後端部を連結した後、前記打設機を前記削孔に向かって前進させつつ、前記先頭ボルトを前記削孔に打設するステップと、
    前記打設機と前記先頭ボルトとの連結を解除した後、前記打設機を前記削孔から後退するステップと、
    前記削孔と前記打設機との間で、前記中間ボルトの後端部に前記打設機を連結するステップと、
    前記打設機を前記削孔に向かって前進させながら前記中間ボルトを回転させることで、前記先頭ボルトの雄ねじ部に前記中間ボルトの雌ねじ部を螺合させ、さらに前記打設機を前記削孔に向かって前進させることで、前記先頭ボルト及び前記中間ボルトを前記削孔にさらに打設するステップと、
    前記打設機と前記中間ボルトとの連結を解除した後、前記打設機を前記削孔から後退するステップと、
    前記削孔と前記打設機との間で、前記打設機に前記末端ボルトの後端部を連結するステップと、
    前記打設機を前記削孔に向かって前進させながら前記末端ボルトを回転させることで、前記中間ボルトの雄ねじ部に前記末端ボルトの雌ねじ部を螺合させ、さらに前記打設機を前記削孔に向かって前進させることで、前記先頭ボルト、前記中間ボルト、及び前記末端ボルトを前記削孔にさらに打設するステップと、
    を備えている、ロックボルトの施工方法。
  3. 前記末端ボルトは、
    全長に亘って前記ロープねじ状の雄ねじが形成されたボルト本体と、
    前記ボルト本体の先端に取り付けられ、先端部に前記ロープねじ状の雌ねじが形成された連結部材と、
    を備えている、請求項1に記載のロックボルトの施工方法。
  4. 前記中間ボルト及び前記末端ボルトは、
    全長に亘って前記ロープねじ状の雄ねじが形成されたボルト本体と、
    前記ボルト本体の先端に取り付けられ、先端部に前記ロープねじ状の雌ねじが形成された連結部材と、
    を備えている、請求項2に記載のロックボルトの施工方法。
  5. 前記連結部材は、前記雌ねじ部から前方に延びる円筒状の誘導部を有し、前記誘導部の内壁面は、前記雌ねじから前方にいくにしたがって内径が大きくなるテーパ状に形成されている、請求項3または4に記載のロックボルトの施工方法。
  6. 前記雌ねじ部に螺合する前記雄ねじ部の後端には、後方にいくにしたがって外径が小さくなる円錐台状の面取り部が設けられており、
    前記面取り部の軸方向の長さは、前記誘導部の軸方向の長さよりも短い、請求項5に記載のロックボルトの施工方法。
  7. 前記末端ボルトの後端部には、前記打設機に連結可能な角筒状の連結部が形成されている、請求項1から6のいずれかに記載のロックボルトの施工方法。
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