JP2022047885A - 衣類乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【課題】除湿部に付着した異物を除去しにくいという事情を有する衣類乾燥機において、除湿部から異物を除去しやすくできるようにした構成を提供する。【解決手段】本実施形態に係る衣類乾燥機は、衣類が収容される乾燥室と、前記乾燥室内の空気を循環する循環風路と、前記循環風路内に設けられ、前記循環風路内を流れる空気を除湿する除湿部と、前記循環風路内における前記除湿部の風上側に設けられ、前記除湿部に付着した異物を除去する異物除去装置と、を備え、前記除湿部は、前記循環風路内において空気が流れる方向に交差する方向に配列された複数のフィンを有し、前記異物除去装置は、前記除湿部の複数の前記フィンの間に挿入される複数の凸部を有する。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、衣類乾燥機に関する。
衣類を乾燥する衣類乾燥機の一例であるドラム式の洗濯乾燥機は、衣類が収容される乾燥室として水槽を備えるとともに、その水槽内の空気を循環する循環風路を備えている。また、この循環風路内には、乾燥用の周知のヒートポンプ機構を構成する除湿部が配置されている。衣類を乾燥する乾燥行程においては、水槽内の空気が循環風路を介して循環される。そのため、循環風路の途中には、除湿部よりも風上側に位置して、当該循環風路内を流れる空気に含まれる例えば糸くずや塵埃などの異物を捕獲するための乾燥フィルタが備えられている。
ところで、乾燥フィルタのメッシュサイズを小さくすることで、異物の捕獲性能を向上することができる。しかしながら、乾燥フィルタのメッシュサイズを小さくするほど、当該乾燥フィルタによる風路抵抗が大きくなり、十分な循環風量を確保できなくなる。そのため、乾燥フィルタのメッシュサイズを小さくすることには限界があり、従って、乾燥フィルタにより全ての異物を捕獲することはできず、多少の異物が乾燥フィルタを通過してしまう。乾燥フィルタを通過した異物は、さらに循環風路内を風下側に流れて除湿部に至る。そのため、乾燥用のヒートポンプ機構を備える洗濯乾燥機においては、長年の使用により、乾燥フィルタを通過した異物が除湿部に堆積してしまうという課題がある。
このような課題の解決を図るべく、従来より、除湿部に堆積した異物を除去するための技術の開発が検討されている。例えば特許文献1には、除湿部に向けて水を吐出することにより、除湿部に堆積した異物を除去する構成が開示されている。
しかしながら、洗濯乾燥機においては、単に除湿部に水を吐出することでは異物を除去することは困難である。即ち、洗濯乾燥機において循環風に含まれる異物には、例えば衣類から発生したリントなどといった比較的長めの異物が多く含まれる。そのため、このような比較的長めの異物は、除湿部を構成する複数のフィンの間において引っ掛かるようにして堆積しやすく、このように複数のフィンの間に堆積した異物を単に水の吐出によって除去することは困難である。また、洗濯乾燥機において循環風に含まれる異物には、例えば洗剤や柔軟剤などといった衣類処理剤が多少なりとも含まれており、このような衣類処理剤の粘性が影響して異物が除湿部に付着しやすい。そのため、このように衣類処理剤の粘性により付着した異物を単に水の吐出によって除去することは困難である。
そこで、本実施形態は、上述したように除湿部に付着した異物を除去しにくいという事情を有する衣類乾燥機において、除湿部から異物を除去しやすくできるようにした構成を提供する。
本実施形態に係る衣類乾燥機は、衣類が収容される乾燥室と、前記乾燥室内の空気を循環する循環風路と、前記循環風路内に設けられ、前記循環風路内を流れる空気を除湿する除湿部と、前記循環風路内における前記除湿部の風上側に設けられ、前記除湿部に付着した異物を除去する異物除去装置と、を備え、前記除湿部は、前記循環風路内において空気が流れる方向に交差する方向に配列された複数のフィンを有し、前記異物除去装置は、前記除湿部の複数の前記フィンの間に挿入される複数の凸部を有する。
以下、衣類乾燥機に係る一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に例示する洗濯乾燥機1は、衣類に所定の処理、この場合、少なくとも、衣類を洗う洗い処理、衣類をすすぐすすぎ処理、衣類を脱水する脱水処理を施すことが可能な衣類処理装置の一例である。また、洗濯乾燥機1は、回転槽の回転中心軸が水平方向あるいは水平方向に対して傾斜する方向に延びる、いわゆるドラム式の洗濯機である。また、洗濯乾燥機1は、衣類を乾燥する衣類乾燥機としても機能する。
洗濯乾燥機1は、その外郭を構成する矩形箱状の外箱2の内部に、衣類に洗い処理、すすぎ処理、脱水処理などを施すための衣類処理槽3を備えている。衣類処理槽3は、有底円筒状の水槽の内部に、同じく有底円筒状のドラムを回転可能に備えた構成である。ドラムの周壁には図示しない多数の小孔が設けられており、また、ドラムの内周面には、衣類をかき上げるための図示しないバッフルが設けられている。衣類処理槽3の前面開口部は、外箱2の前面に設けられたドア4によって開閉可能となっている。ユーザは、ドア4を開くことにより、衣類処理槽3の前面開口部を通して当該衣類処理槽3内に衣類を出し入れすることができる。また、衣類処理槽3は、衣類を乾燥する乾燥行程においては乾燥室としても機能する。
また、洗濯乾燥機1は、衣類処理槽3内に水を供給するための給水部5、および、衣類処理槽3内の水を機外に排水するための排水部6を備えている。給水部5は、例えば水道などの図示しない水源から衣類処理槽3に延びる給水経路7の途中に、周知の給水弁8や注水ケース9などを備えた構成となっている。また、排水部6は、衣類処理槽3の底部から機外に延びる排水経路10の途中に、周知の排水弁11などを備えた構成となっている。排水弁11が閉じられた状態で給水部5から衣類処理槽3内に水が供給されることにより、衣類処理槽3内に所定量の水が溜められる。また、排水弁11が開かれることにより、衣類処理槽3内の水が排水経路10を介して機外に排出される。
排水経路10の途中には、排水弁11よりも上流側に周知の排水フィルタ部12が設けられている。排水フィルタ部12は、排水部6により衣類処理槽3内から排水経路10を介して排出される水に含まれる例えば糸くずなどの異物を捕獲する。
また、洗濯乾燥機1は、循環風路13を備えている。循環風路13は、衣類処理槽3の外部において、衣類処理槽3の空気流出口3aと空気流入口3bとの間を接続している。この場合、空気流出口3aは、衣類処理槽3の上面の前部に設けられている。また、空気流入口3bは、衣類処理槽3の背面の上部に設けられている。
循環風路13の途中には、熱交換部14が設けられている。この場合、熱交換部14は、外箱2内の下部の後部において、当該外箱2の左右方向に沿うように設けられている。また、循環風路13の途中には、熱交換部14よりも上流側に周知の乾燥フィルタ15が設けられている。乾燥フィルタ15は、循環風路13内を流れる空気に含まれる例えば糸くずや塵埃などの異物を捕獲する。
図2に例示するように、洗濯乾燥機1は、ヒートポンプ機構16を備えている。ヒートポンプ機構16は、圧縮機17、凝縮器18、絞り器19、蒸発器20を冷媒管21によりサイクル接続した冷凍サイクルを構成している。このうち、熱交換器を構成する凝縮器18および蒸発器20は、循環風路13の一部を構成する熱交換部14の内部に配置されている。
また、循環風路13には、循環送風機22が備えられている。循環送風機22は、衣類処理槽3内の空気を、循環風路13を通して循環させるものである。この循環送風機22が駆動されることにより、衣類処理槽3内の空気は、空気流出口3aから循環風路13内に導入されて、空気流出口3a側である風上側から空気流入口3b側である風下側に向かって流れて、空気流入口3bから衣類処理槽3内に戻されるようになっている。即ち、循環送風機22が駆動されることにより、衣類処理槽3内の空気は、循環風路13を介して循環される。
そして、熱交換部14内において、蒸発器20は、衣類処理槽3の空気流出口3a側、つまり、循環風路13内の風上側に配置されている。一方、凝縮器18は、衣類処理槽3の空気流入口3b側、つまり、循環風路13内の風下側に配置されている。即ち、循環風路13内において、凝縮器18は、蒸発器20よりも風下側に配置されている。
蒸発器20は、除湿部の一例であり、循環風路13内を空気流出口3a側から空気流入口3b側、つまり、風上側から風下側に向かって流れる空気を冷却して除湿する除湿手段として機能する。一方、凝縮器18は、加熱部の一例であり、循環風路13内を空気流出口3a側から空気流入口3b側、つまり、風上側から風下側に向かって流れる空気を加熱する加熱手段として機能する。
洗濯乾燥機1は、さらに異物除去装置100を備えている。異物除去装置100は、循環風路13内における蒸発器20の風上側に設けられており、蒸発器20に付着した異物を除去するための装置として備えられている。即ち、洗濯乾燥機1においては、上述した乾燥フィルタ15により全ての異物を捕獲することは困難であり、多少の異物が乾燥フィルタ15を通過して蒸発器20に至ってしまう。そのため、長年の使用により、乾燥フィルタ15を通過した異物が蒸発器20に堆積してしまい、蒸発器20による除湿性能が低下したり、風路抵抗が増大したりすることが懸念される。また、このような異物は、特に、蒸発器20の風上側つまり乾燥フィルタ15側の部分に堆積してしまう。
異物除去装置100は、このように蒸発器20に堆積した異物を除去するべく備えられた構成要素である。次に、この異物除去装置100の構成例について、さらに詳細に説明する。図3および図4に例示するように、蒸発器20は、蒸発器本体部31および異物捕集部32を組み合わせた構成となっている。蒸発器本体部31は、蒸発器20の本体部分を構成するものであって、循環風路13内において空気が流れる方向に交差する方向、この場合、循環風路13内において空気が流れる方向にほぼ直交する方向に配列された複数のフィン31fを有している。蒸発器本体部31を構成する複数のフィン31fは、例えば金属製の材料によって構成されている。蒸発器本体部31を構成する複数のフィン31fには、冷凍サイクルを構成する冷媒管21が貫通されており、冷凍サイクルによって複数のフィン31fが冷却されることで、蒸発器20を通過する空気を除湿する機能を発揮する。
異物捕集部32は、蒸発器20の一部である風上側部分を構成するものであって、循環風路13内において空気が流れる方向に交差する方向、この場合、循環風路13内において空気が流れる方向にほぼ直交する方向に配列された複数のフィン32fを有している。異物捕集部32を構成する複数のフィン32fは、例えば樹脂製の材料によって構成されている。異物捕集部32を構成する複数のフィン32fは、循環風路13内において空気が流れる方向に沿って、蒸発器本体部31を構成する複数のフィン31fに重なるようにして配置されている。即ち、蒸発器20は、循環風路13内において空気が流れる方向に沿って、異物捕集部32のフィン32fおよび蒸発器本体部31のフィン31fが連続した一枚のフィンを形成するような構成となっている。
異物捕集部32を構成する複数のフィン32fには、冷凍サイクルを構成する冷媒管21が貫通されておらず、従って、この異物捕集部32は、蒸発器20を通過する空気を除湿する機能を備えていない。この異物捕集部32は、蒸発器本体部31よりも風上側において循環風路13内を流れる空気に含まれる異物を捕獲することにより、蒸発器本体部31に直接的に異物が付着することを抑制する機能を担う。なお、循環風路13内において空気が流れる方向に沿うフィン32fの長さは、循環風路13内において空気が流れる方向に沿うフィン31fの長さよりも短くなっている。
これに対して、図5および図6に例示するように、異物除去装置100は、装置本体部101、櫛状部102、異物除去部103、散乱抑制部104を備えている。装置本体部101は、蒸発器20を構成する複数のフィン31f,32fの配列方向に沿う長尺な本体部となっている。櫛状部102は、装置本体部101のうち蒸発器20側の部分に設けられており、蒸発器20の風上側部分を構成する異物捕集部32の複数のフィン32fの間に挿入される複数の凸部102aを有している。この場合、複数の凸部102aは、矩形状に突出する凸部となっている。
この場合、凸部102aの幅寸法、つまり、複数のフィン32fの配列方向における寸法は、隣り合う2枚のフィン32f間の寸法よりも若干短くなっている。即ち、凸部102aは、当該凸部102aを挟む2枚のフィン32fに少なくとも同時には接触しない大きさとなっている。また、凸部102aの突出量は、例えば、循環風路13内において空気が流れる方向に沿う異物捕集部32の寸法を超えない長さにおいて適宜変更して実施することができる。
異物除去部103は、装置本体部101の下部のうち蒸発器20側に設けられ、蒸発器20に付着した異物を除去する主体となる部位である。なお、この場合、装置本体部101の下部は、蒸発器20とは反対側から蒸発器20側に向かって湾曲状に下降する湾曲面となっている。そして、異物除去部103は、このような湾曲状の装置本体部101の下面のうちの最下部に設けられており、また、湾曲状の装置本体部101の下面のうちの最も蒸発器20側の部位に設けられている。
散乱抑制部104は、装置本体部101の下部のうち蒸発器20とは反対側に設けられており、異物除去部103によって蒸発器20から除去された異物が散乱することを抑制する。この場合、散乱抑制部104は、装置本体部101の湾曲状の下面から下方に直線状に突出するリブ状に形成されている。
以上のように構成される異物除去装置100は、蒸発器20に付着した異物、この場合、特に風上側である異物捕集部32に付着した異物を除去する異物除去動作を実行可能である。即ち、異物除去装置100は、図示しない上下方向駆動機構によって蒸発器20の風上側において上下方向に往復移動可能に構成されている。上下方向駆動機構は、例えば、異物除去装置100を上下方向に沿って移動可能に支持するレールや、このレールに沿って異物除去装置100を移動させるモータなどの駆動源などを備えている。
図2に例示するように、熱交換部14の上部のうち蒸発器20の風上側となる部分には、上方に向かって矩形状に突出する退避部120が設けられている。即ち、退避部120は、蒸発器20よりも風上側において、蒸発器20よりも上側に設けられている。異物除去装置100は、異物除去動作を実行しない非動作時においては、図示しない上下方向駆動機構によって、この退避部120内に収容される。
そして、図3に矢印Aで例示するように、異物除去装置100は、異物除去動作を実行する場合には、図示しない上下方向駆動機構によって退避部120内から退出して下方に移動する。異物除去装置100が下方に移動することに伴い、櫛状部102の凸部102aがフィン32fの間を下方に移動し、また、異物除去部103がフィン32fの風上側の端部を下方に移動する。これにより、フィン32fの間やフィン32fの風上側の端部に付着している異物が凸部102aや異物除去部103によって下方に押し出されるようにして除去される。異物除去装置100は、このように蒸発器20の風上側を下方に移動することによって、蒸発器20、特に、その風上側部分を構成する異物捕集部32のフィン32fに付着した異物を除去する。
また、図3および図4に例示するように、退避部120の下方であって、かつ、蒸発器20の下方に設けられているドレンタンク130の前方となる部位には、異物収集部200が設けられている。ドレンタンク130は、蒸発器20から流下する除湿水を収集するためのタンクである。ドレンタンク130内に収集された除湿水は、図示しないドレンポンプによって吸引されて排水フィルタ部12に送出されるようになっている。
異物収集部200は、ほぼ矩形箱状に形成されており、その上部に開口部201を備えている。また、異物収集部200は、開口部201を開閉する蓋202を備えている。蓋202は、回動軸203を中心に回動可能に設けられているとともに、図示しない圧縮コイルばねなどの付勢手段により常には開口部201を閉塞する方向に付勢されている。
図4に例示するように、異物除去動作を実行することに伴い下方に移動する異物除去装置100は、蒸発器20の風上側において最下点に到達すると、蓋202を下方に押圧する。これにより、異物収集部200の開口部201が開放され、異物除去装置100が下方に移動する過程において蒸発器20から除去した異物が開口部201を介して異物収集部200内に押し込まれるようにして収集される。このように、異物収集部200の開口部201は、異物除去装置100が異物除去動作を実行しない非動作時においては閉塞されており、異物除去装置100が異物除去動作を実行して最下点に到達すると開放されるようになっている。
また、給水部5は、図示しない給水経路を介して、異物収集部200内にも水を供給可能に構成されている。そして、給水部5は、異物除去装置100が蒸発器20の風上側において最下点に移動したとき、換言すれば、異物収集部200内に異物が収集されたときに、その異物収集部200内に水を供給するように構成されている。そして、異物収集部200内に供給された水は、当該異物収集部200内に収集されている異物とともに、図示しないドレンポンプによって吸引されて排水フィルタ部12に送出されるようになっている。
なお、異物除去装置100が蒸発器20の風上側において最下点に到達したことは、例えば、蓋202が下方に回動したことを検知する検知センサーなどによる検知結果に基づいて判定することができる。また、上述した異物除去動作は、任意のタイミングで実行することが可能であり、例えば、異物除去装置100は、衣類処理槽3内の衣類を乾燥する乾燥行程の実行中においても、異物除去動作を実行可能である。
以上に例示した本実施形態によれば、異物除去装置100は、蒸発器20の複数のフィン32fの間に挿入される複数の凸部102aを有する。この構成によれば、蒸発器20に付着した異物、つまり、単なる水の放出などでは除去することが困難な異物を、蒸発器20の風上側を下方に移動する異物除去装置100によって押し出すようにして除去することができ、蒸発器20から異物を除去しやすくできるようにした構成を提供することができる。
また、本実施形態によれば、蒸発器20の風上側部分は、異物を捕集する異物捕集部32により構成されている。この構成によれば、除湿機能を担う蒸発器20の蒸発器本体部31に直接的に異物が付着することを抑制することができ、蒸発器20の除湿性能が低下することを抑制することができる。
また、異物除去装置100の複数の凸部102aは、異物捕集部32の複数のフィン32fの間に挿入されている。この構成によれば、異物捕集部32に付着した異物を除去することができる。よって、異物捕集部32、つまり、除湿機能を担う蒸発器20の蒸発器本体部31の風上側部分を構成する要素が異物によって閉塞されてしまうことを回避することができ、蒸発器20において風路抵抗が増大してしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、異物除去装置100は、蒸発器20に付着した異物を除去する異物除去動作を実行可能であり、且つ、その異物除去動作を実行しない非動作時においては、蒸発器20よりも上側に退避する。この構成によれば、異物除去動作を実行しない非動作時においては、異物除去装置100が蒸発器20の風上側に位置することを回避することができ、当該異物除去装置100が風路抵抗となることを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、異物除去装置100は、異物除去動作を任意のタイミングで何度も実行することにより、蒸発器20に異物が堆積しにくい構成を実現することができる。特に、衣類処理槽3内の衣類を乾燥する乾燥行程の実行中においては、衣類処理槽3内の衣類からリントなどの異物が発生しやすく、また、このような異物が循環風路13内に進入して蒸発器20に至りやすい。そのため、異物除去装置100は、このような乾燥行程の実行中においても異物除去動作を実行可能に構成することで、蒸発器20に異物が付着することを抑制することができ、また、乾燥行程の実行中に異物が蒸発器20に付着したとしても、その異物を直ちに除去することができる。
また、本実施形態によれば、蒸発器20に異物が付着したとしても、その異物を異物除去装置100によって除去することができるから、循環風路13に乾燥フィルタ15を設けない構成とすることも可能である。そして、乾燥フィルタ15を設けていない循環風路13によれば、乾燥フィルタ15による風路抵抗を削減することができるから、循環風路13を介した空気の循環を一層円滑にすることができ、ひいては、乾燥性能の向上を図ることができる。
なお、異物除去装置100は、所定条件が満たされたことを条件に異物除去動作を実行するように構成してもよい。この場合、異物除去装置100は、所定条件が満たされると直ちに異物除去動作を開始するように構成してもよいし、所定条件が満たされたことを表示部などに例えばアラーム情報として表示し、使用者によって異物除去動作の開始が入力された場合に異物除去動作を開始するように構成してもよい。
異物除去動作を開始する所定条件としては、例えば、循環風路13内を流れる循環風の流量が所定量以下となった場合、凝縮器18の温度が所定温度以上となった場合、乾燥フィルタ15の詰まりが検知された場合などを設定することができる。なお、循環風路13内を流れる循環風の流量や乾燥フィルタ15の詰まりなどは、例えば、循環風路13内に設けられている周知の風量センサーなどによって検知することができる。また、凝縮器18の温度は、当該凝縮器18に設けられている周知の温度センサーによって検知することができる。
また、異物除去装置100は、異物除去動作を、例えば、一日に一回、一週間に一回、一か月に一回など定期的に実行するように構成してもよい。
また、本実施形態によれば、異物除去装置100が異物除去動作を実行することによって除去した異物を開口部201を介して収集する異物収集部200を備えている。この構成によれば、異物除去装置100が除去した異物を異物収集部200内に収めることができ、除去された異物が循環風路13内に散乱したり、蒸発器20に再付着したりすることを抑制することができる。
また、異物収集部200は、異物除去装置100が異物除去動作を実行しない非動作時においては、蓋202によって開口部201を閉塞する。この構成によれば、異物除去装置100の非動作時において異物収集部200内の異物が循環風路13内に舞い戻ることを抑制することができる。また、循環風路13内を流れる空気の一部が異物収集部200内に入ってしまうことを回避することができ、循環風路13内の風量の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、給水部5から異物収集部200内に供給された水は、当該異物収集部200内の異物とともに排水フィルタ部12に送出される。この構成によれば、異物収集部200内に収集された異物を外部に適宜排出することができ、異物収集部200内が異物で満たされてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、異物収集部200内から異物を送出するための水は、衣類処理槽3内に水を供給するための給水部5を利用して供給するようにした。これにより、異物収集部200内に水を供給するための専用の給水部を設ける必要が無く、部品点数の増加や構造の複雑化を回避することができる。
また、本実施形態によれば、異物収集部200内から送出された異物は、排水フィルタ部12に回収するようにした。これにより、異物収集部200から送出された異物を回収するための専用の回収部を設ける必要が無く、部品点数の増加や構造の複雑化を回避することができる。また、排水フィルタ部12の清掃の際に、異物収集部200から回収された異物も除去することができる。
また、本実施形態によれば、異物除去装置100は、蒸発器20の風上側を下方に移動することによって当該蒸発器20に付着した異物を除去するように構成した。この構成によれば、異物除去装置100によって蒸発器20から除去された異物は、重力の作用を受けて下方に落下するようになるから、異物を効率良く異物収集部200側に向かわせることができる。
また、本実施形態によれば、給水部5は、異物除去装置100が蒸発器20の風上側において最下点に移動したことを条件に、異物収集部200内に水を供給する。この構成によれば、異物収集部200内に異物が収集されると、その異物を直ちに排水フィルタ部12に送出することができ、異物収集部200内に異物が溜まってしまうことを回避することができる。
また、本実施形態によれば、異物除去装置100は、蒸発器20側に異物除去部103を備え、蒸発器20とは反対側に散乱抑制部104を備えている。この構成によれば、蒸発器20側に設けられている異物除去部103によって、蒸発器20に付着している異物を効率良く除去することができる。また、その異物除去部103によって除去された異物が散乱してしまうことを、異物除去部103とは反対側に位置する散乱抑制部104によって効率良く抑制することができる。
なお、本実施形態は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜、変更や拡張を行うことができる。例えば、蒸発器20は、異物捕集部32を備えない構成としてもよい。この場合、異物除去装置100の複数の凸部102aは、蒸発器本体部31の複数のフィン31fの間に挿入され、異物除去装置100は、蒸発器本体部31の複数のフィン31fの間や複数のフィン31fの風上側の端部に付着している異物を除去する。
また、本実施形態は、回転槽の回転軸が水平方向または傾斜方向に延びるいわゆるドラム式の洗濯乾燥機に限られるものではなく、回転槽の回転軸が垂直方向となるいわゆる縦軸型の洗濯乾燥機にも適用することができる。また、本実施形態は、洗濯機能を有しない純粋な衣類乾燥機にも適用することができる。
なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1は洗濯乾燥機(衣類乾燥機)、3は衣類処理槽(乾燥室)、5は給水部、6は排水部、12は排水フィルタ部、13は循環風路、20は蒸発器(除湿部)、31f,32fはフィン、32は異物捕集部、100は異物除去装置、102aは凸部、103は異物除去部、104は散乱抑制部、200は異物収集部、201は開口部、を示す。
Claims (8)
- 衣類が収容される乾燥室と、
前記乾燥室内の空気を循環する循環風路と、
前記循環風路内に設けられ、前記循環風路内を流れる空気を除湿する除湿部と、
前記循環風路内における前記除湿部の風上側に設けられ、前記除湿部に付着した異物を除去する異物除去装置と、
を備え、
前記除湿部は、前記循環風路内において空気が流れる方向に交差する方向に配列された複数のフィンを有し、
前記異物除去装置は、前記除湿部の複数の前記フィンの間に挿入される複数の凸部を有する衣類乾燥機。 - 前記除湿部の風上側部分は、異物を捕集する異物捕集部により構成されており、
前記異物捕集部は、前記循環風路内において空気が流れる方向に交差する方向に配列された複数のフィンを有し、
前記異物除去装置の複数の前記凸部は、前記異物捕集部の複数の前記フィンの間に挿入される請求項1に記載の衣類乾燥機。 - 前記異物除去装置は、前記除湿部に付着した異物を除去する異物除去動作を実行可能であり、且つ、前記異物除去動作を実行しない非動作時においては、前記除湿部よりも上側に退避する請求項1または2に記載の衣類乾燥機。
- 前記異物除去装置は、前記乾燥室内の衣類を乾燥する乾燥行程の実行中においても、前記異物除去動作を実行可能である請求項3に記載の衣類乾燥機。
- 前記異物除去装置が前記異物除去動作を実行することによって除去した異物を開口部を介して収集する異物収集部を備え、
前記異物収集部は、前記異物除去装置が前記異物除去動作を実行しない非動作時においては、前記開口部を閉塞する請求項3または4に記載の衣類乾燥機。 - 前記乾燥室内に水を供給可能な給水部と、
前記乾燥室内の水を排出する排水部と、
前記排水部により前記乾燥室内から排出される水に含まれる異物を捕獲する排水フィルタ部と、
を備え、
前記給水部は、前記異物収集部内にも水を供給可能であり、
前記異物収集部内に供給された水は、当該異物収集部内の異物とともに前記排水フィルタ部に送出される請求項5に記載の衣類乾燥機。 - 前記異物除去装置は、前記除湿部の風上側を下方に移動することによって前記除湿部に付着した異物を除去するように構成され、
前記給水部は、前記異物除去装置が前記除湿部の風上側において最下点に移動したときに、前記異物収集部内に水を供給する請求項6に記載の衣類乾燥機。 - 前記異物除去装置は、
前記除湿部側に設けられ、前記除湿部に付着した異物を除去する異物除去部と、
前記除湿部とは反対側に設けられ、前記異物除去部によって除去された異物が散乱することを抑制する散乱抑制部と、
を備える請求項1から7の何れか1項に記載の衣類乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020153912A JP2022047885A (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | 衣類乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2020153912A JP2022047885A (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | 衣類乾燥機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022047885A true JP2022047885A (ja) | 2022-03-25 |
Family
ID=80781158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020153912A Pending JP2022047885A (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | 衣類乾燥機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022047885A (ja) |
-
2020
- 2020-09-14 JP JP2020153912A patent/JP2022047885A/ja active Pending
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