JP2022047370A - 回路遮断器の連動遮断機構 - Google Patents
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Abstract
Description
また、複数の回路遮断器の遮断を連動させる場合、引き外し荷重が単体の場合より増加するため、その対策も必要とした。
この構成によれば、互いの引き外し部材に1本の棒体から成る連結部材を掛け渡して揺動を伝達させて遮断動作を連動させるため、簡易な構成で連動させることができる。よって、回路遮断器の遮断動作を連動させるための設計変更は僅かで済む。
この構成によれば、一方の回路遮断器が異常電流の発生を受けて遮断動作すると他方も遮断動作するが、孔と連結部材との間に隙間があることで、遮断動作に一定の遅延が発生する。結果、連動させても、同時に遮断動作することが無く、遮断操作する引き外し荷重が単体の場合より大きくなっても荷重を分散させることができ、確実な遮断動作を実施させることができる。
第1の回路遮断器N1は1P仕様の遮断器、第2の回路遮断器N2は2P仕様の遮断器であり、両者が連結されて3端子構造の連結回路遮断器10を形成している。結果、連結回路遮断器10は3つの電路9を有し、電路9毎に接点部5、開閉機構部6、異常電流検知部を備えている。但し、操作ハンドル4は一体化されている。図1,2に示す電路9は、第1の回路遮断器N1の1本の電路9を示している。
尚、1P仕様とは、1つの電路をオン/オフ操作する構成であり、2P仕様とは2つの電路の双方をオン/オフ操作する構成である。
操作ハンドル4は、リンク部材7を介して開閉機構部6を構成する作動板8に連結されている。作動板8は、引き外し部材14と共にラッチ機構を構成し、一端に形成された係止片8aが、引き外し部材14の上端に係止することで、オン状態が保持される。
引き外し部材14は、異常電流検知部である電磁引き外し素子11及びバイメタル片12の検知動作で回動軸15を中心に揺動し、引き外し動作する。即ち、作動板8の係止が解除され、ラッチが解除される。結果、開閉機構部6がオフ動作して接点部5が解放され、電路9が遮断される。
尚、電磁引き外し素子11は短絡電流を検出し、バイメタル片12は過電流を検出する。また、電路9は可撓導線等で形成されている。
遮断器が密着配置されることで、第1引き外し部材14aと第2引き外し部材14bは隣接して配置されており、互いが連結部材17で連結されている。連結することで、一方が遮断動作したら、他方が連動して遮断動作する。
連結される引き外し部材14は、同一形状を基本としているが、2P仕様は1P仕様と異なり2つの電路9を同時に操作するため、ここでは一部形状が異なっている。1P仕様の遮断器同士を密着させた場合は、同一形状の引き外し部材14が連結される。
連結部材17は金属製の棒体であり、引き外し部材14の対向する部位に連結部材17を挿入する孔16が設けられ、連結部材17の両端が双方の孔16に挿入されて連結されている。
但し、ここでは、第1の回路遮断器N1が電路9の異常電流を検知して遮断動作し、連動して第2の回路遮断器N2が遮断動作する場合を説明する。第2の回路遮断器N2が異常電流の発生を受けて遮断動作し、第1の回路遮断器N1が連動する動作は同様であるため説明を省略する。
具体的に、図5の状態にある連結部材17は、図示する手前の第1の回路遮断器N1が異常電流の発生を受けて例えばバイメタル片12が引き外し部材14を前方へ押すと、図6に示すように第1引き外し部材14aの下端が前方に移動する。但し、移動開始時は、連結部材17は第2引き外し部材14bの孔16の中を移動するだけで、第2引き外し部材14b自体は回動を開始しない。
こうして、第1引き外し部材14aの回動に続いて第2引き外し部材14bの回動が更に進んで、双方とも引き外し動作する。結果、第1の回路遮断器N1の遮断動作に続き、第2の回路遮断器N2も遮断動作し、連結回路遮断器10は全ての電路9を遮断する遮断動作を実施する。
そして、連結した一方の回路遮断器が異常電流の発生を受けて遮断動作した際に、他方も遮断動作するが、孔16は連結部材17を挿入した状態でも隙間があることで、遮断動作に一定の遅延が発生する。結果、2つの回路遮断器を連動させても、同時に遮断動作することが無く、遮断操作する引き外し荷重が単体の場合より大きくなっても荷重を分散させることができ、確実な遮断動作を実施させることができる。
また、孔16全体を大きくしているが、連結部材17が移動する横方向(回路遮断器の前後方向)のみ大きくしても良い。
更には、第2引き外し部材14bの孔16のみ大きくしているが、第1引き外し部材14aの孔16も同様に大きく、双方の孔16を大きくしても良い。
Claims (2)
- 本体ケースの幅方向に密着配置された2つの回路遮断器の遮断動作を連動させる回路遮断器の連動遮断機構であって、
前記回路遮断器は、電源側端子及び負荷側端子と、前記電源側端子と前記負荷側端子の間に配設された電路の接続/遮断を行う固定接点と可動接点とから成る接点部と、
前記接点部の開閉を操作する操作ハンドルと、
前記操作ハンドルの操作を受けて前記接点部の開閉を実施する開閉機構部と、
前記電路に流れる異常電流を検知する異常電流検知部と、
前記異常電流検知部が異常電流を検知したら前記開閉機構部を開動作させる引き外し部材と、を有し、
前記引き外し部材は、前記本体ケースの幅方向に配設された回動軸を中心に揺動すると共に、
前記2つの回路遮断器の引き外し部材の間には、1本の棒体から成る連結部材が掛け渡されて、前記揺動が連動するよう連結されて成り、
揺動が連動することで、遮断動作が連動することを特徴とする回路遮断器の連動遮断機構。 - 2つの前記引き外し部材は、互いの対向する位置に前記連結部材を挿入する孔を有し、当該孔に前記連結部材の端部が挿入されて掛け渡され、
少なくとも一方の前記引き外し部材の前記孔は、前記引き外し部材の少なくとも揺動方向の幅が、前記連結部材の径より10~40%大きく形成されていることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器の連動遮断機構。
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