JP2022047029A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Hirofumi Hanazawa
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Abstract

【課題】ビーディングの発生を抑制し、処理液による光沢の低下を抑制し、優れた耐擦過性を実現する画像形成方法の提供。【解決手段】記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与工程と、前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与工程と、を含み、前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含み、下記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする画像形成方法。TIFF2022047029000020.tif50166【選択図】なし

Description

本発明は、画像形成方法、及び画像形成装置に関する。
ポスター等の耐水性、及び耐光性が要求される用途で用いるインクとして、顔料等の色材を用いたインクが知られている。このようなインクを、インクジェット記録方式により、商業印刷などに用いられるコート紙等の低吸収性の記録媒体に吐出した場合、隣接する液滴同士が記録媒体上で合一し、画像不良(ビーディング)が発生する。このようなビーディングを解消する方法として、インク中の色材を凝集させる作用を有する多価金属塩を含む処理液を、インクを吐出する前の記録媒体に塗布する方法が知られている。
例えば、水と、グリセリンと、多価金属塩である硝酸カルシウム又は硝酸マグネシウムと、を含有する処理液であって、処理液中におけるグリセリンの含有量が10質量%~50質量%であり、処理液中における多価金属塩の含有量が0.8モル/L~2.0モル/Lであるインクジェット記録用処理液が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の発明では、画像表面の光沢が低下してしまう。また、厚紙や板紙のような低吸収性の記録媒体にグリセリンの含有量が多い液体組成物を付与し、記録媒体を加熱せずにインクをヘッドで吐出して画像形成した場合に、耐擦過性が低下してしまう。
本発明は、ビーディングの発生を抑制し、処理液による光沢の低下を抑制し、且、厚紙や板紙のような低吸収性の記録媒体に液体組成物を付与して加熱せずに画像形成する場合でも、優れた耐擦過性を実現する画像形成方法を提供すること目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成方法は、
記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与工程と、
前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与工程と、を含み、
前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含み、
下記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする。
Figure 2022047029000001
本発明によると、ビーディングの発生を抑制し、処理液による光沢の低下を抑制し、且、厚紙や板紙のような低吸収性の記録媒体に液体組成物を付与し、加熱せずに画像形成する場合でも、優れた耐擦過性を実現する画像形成方法を提供することができる。
図1は、本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置の一例を示す概略図である。
(画像形成方法及び画像形成装置)
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成方法は、記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与工程と、前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与工程と、を含み、前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含み、下記一般式(1)で示される化合物はm/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする。
Figure 2022047029000002
本発明の画像形成装置は、記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与手段と、
前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与手段と、を含み、
前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、上記一般式(1)で表される化合物を含み、上記一般式(1)で示される化合物はm/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、液体組成物付与工程は液体組成物付与手段により行うことができ、インク付与工程はインク付与手段により行うことができ、その他の工程はその他の手段により行うことができる。
本発明の画像形成方法を用いることにより、画像表面の光沢が低下することを抑制することができる。また、厚紙や板紙のような低吸収性の記録媒体に、液体組成物を付与し、記録媒体を加熱せずにインクをヘッドで吐出して画像形成した場合に、耐擦過性が低下することを抑制することができる。
<液体組成物付与工程及び液体組成物付与手段>
液体組成物付与工程は、記録媒体表面に液体組成物を付与する工程であり、液体組成物付与手段により実施される。
液体組成物を記録媒体に対して付与する方法としては、ローラによって記録媒体に液体組成物を付与するローラ塗布方式、ヘッドによって液体組成物を付与する液体吐出方式のいずれでもよい。前記液体組成物は、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、上記一般式(1)で表される化合物を含む。上記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることにより、記録媒体に液体組成物を付与し、その後、インクを付与して、ベタ画像を形成する場合に、画像表面の光沢が低下することを抑制することができる。また、厚紙や板紙のような低吸収性の記録媒体に、液体組成物を付与し、記録媒体を加熱せずにインクをヘッドで吐出して画像形成した場合に、耐擦過性が低下することを抑制することができる。
なお、インクを塗布する前の記録媒体における液体組成物の状態は、液体組成物の溶媒残存量が10質量%以上であるような状態であることが好ましい。
本発明において液体組成物が上記一般式(1)で表される化合物を含み、液体組成物が湿潤状態にあるときに、インクを塗布することにより、ビーディング・光沢・擦過性が良好となる。そのような効果がどのような機序によって得られるのかは、明らかになっていないが、本発明において液体組成物が上記一般式(1)で表される化合物を含み、液体組成物が湿潤状態にあるときに、インクを塗布することにより、ビーディング・光沢・擦過性が良好となることがわかった。
<インク付与工程及びインク付与手段>
インク付与工程は、液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、インクを記録媒体表面付与する工程であり、インク付与手段により実施される。インク付与工程の一例としては、インクを液滴として吐出するインク吐出工程があり、インク付与手段の一例であるインク吐出手段により実施される。
インクは、液体組成物が付与された後の記録媒体に吐出される。また、インクは、記録媒体の液体組成物が付与された領域に対して付与されることがより好ましい。
インクを記録媒体に対して吐出する方法としては、インクジェット法が好ましい。
インクとしては、以下に詳細に説明する本発明で用いられるインクを用いることができる。
<その他の工程及びその他の手段>
前記その他の工程としては、例えば、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、制御手段などが挙げられる。
(液体組成物)
本発明における液体組成物は、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物であって、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下である化合物を含み、必要に応じてその他の成分を含有する。
Figure 2022047029000003
<ポリビニルアルコール>
本発明の液体組成物は、上記一般式(1)で表され、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であるポリビニルアルコールを含む。
上記の液体組成物を用いることで、記録媒体に液体組成物を付与し、その後、インクを付与して、ベタ画像を形成する場合に、画像表面の光沢が低下することを抑制することができる。また、厚紙や板紙のような低吸収性の記録媒体に、液体組成物を付与し、記録媒体を加熱せずにインクをヘッドで吐出して画像形成した場合に、耐擦過性が低下することを抑制することができる。
上記一般式(1)で表されるポリビニルアルコールは、上記一般式(1)において、m/(m+n)が0.63以上0.81以下であり、m+nが200以上270以下であることがさらに好ましい。
上記一般式(1)で表されるポリビニルアルコールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、JMR-3HH(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-10HH(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-3H(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-10H(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-3M(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-8M(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-10M(日本酢ビ・ポバール社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、JMR-10H(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-8M(日本酢ビ・ポバール社製)、JMR-10M(日本酢ビ・ポバール社製)が特に好ましい。
上記一般式(1)で表されるポリビニルアルコールの含有量は、液体組成物の全量に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。上記一般式(1)で表されるポリビニルアルコールの含有量が0.1質量%以上10質量%以下であると、記録媒体にムラなく均一に塗布することができ、更に、厚紙や板紙のような低吸収性の記録媒体に、液体組成物を付与し、記録媒体を加熱せずにインクをヘッドで吐出して画像形成した場合に、耐擦過性が低下することを抑制することができる。
<ポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物>
本発明の液体組成物は、下記一般式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物を含むことが好ましい。
Figure 2022047029000004
(一般式(2)中、nは3~11の整数である。)
上記一般式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物を含む液体組成物を用いることで、吐出された液体組成物のドットが記録媒体上でより広がり、インク中の有機溶剤が蒸発乾燥しやすくなる上に、記録媒体への浸透性も向上し、インクが記録媒体表面に液滴として着弾する際に、インク中の有機溶剤の残留量が低減されて、ドット形状の崩れの発生を抑制できる。
上記一般式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物は、前記一般式(2)において、nが3~11の整数であり、nが6~9の整数であることが好ましく、nが6~8の整数であることがより好ましい。nが3~11であることにより、グリセリンなどの高沸点溶剤を含む液体組成物を記録媒体に付与した際に、記録媒体上での液体組成物の濡れ広がりが良くなり、記録媒体への液体組成物の浸透乾燥や、蒸発乾燥を促進し、液体組成物が付与された後に着弾するインクの乾燥もよくなり、インク膜が強固となり、耐擦過性も向上する。nが6~9であることにより、更に耐擦過性が向上する。また、nが6以上であることにより、液体組成物の保存安定性がより良好となる。
上記一般式(2)のポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、TRITON HW-1000(ダウ・ケミカル社製)、TERGITOL TMN-3(ダウ・ケミカル社製)、TERGITOL TMN-6(ダウ・ケミカル社製)、TERGITOL TMN-100X(ダウ・ケミカル社製)、TERGITOL TMN-10(ダウ・ケミカル社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、TRITON HW-1000(ダウ・ケミカル社製)、TERGITOL TMN-6(ダウ・ケミカル社製)が特に好ましい。
上記一般式(2)のポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物の含有量は、液体組成物の全量に対して、0.0005質量%以上1.6質量%以下が好ましく、0.001質量%以上0.2質量%以下がより好ましい。上記一般式(2)のポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物の含有量が0.0005質量%以上1.6質量%以下であると、ビーディングの発生を抑制しつつ、耐擦過性を向上することができる。
<多価金属塩>
液体組成物は、多価金属塩を含有する。多価金属塩は、インク中の色材との電荷的な作用によって会合し、色材の凝集体を形成して、色材を液相から分離させ、記録媒体への定着を促進させる。液体組成物中に多価金属塩を含有することで、液体組成物を処理液として用いた場合に、インク吸収性の低い記録媒体を用いたとしてもビーディングの発生を抑制でき、高画質な画像を形成できる。
多価金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン化合物、クロム化合物、銅化合物、コバルト化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、亜鉛化合物、ニッケル化合物等の塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、顔料等の色材を効果的に凝集させることができる点から、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、ニッケル化合物の塩が好ましく、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩がより好ましい。
なお、多価金属塩はイオン性のものが好ましい。特に、上記多価金属塩がマグネシウム塩、カルシウム塩であることが好ましい。
上記マグネシウム化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、珪酸マグネシムなどが挙げられる。
上記カルシウム化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウムなどが挙げられる。
上記バリウム化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫酸バリウムなどが挙げられる。
上記亜鉛化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫化亜鉛、炭酸亜鉛などが挙げられる。
上記アルミニウム化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、珪酸アルミニウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられる。
これらの中でも、溶剤への溶解性から硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどが好ましい。これらの多価金属塩を含む液体組成物を処理液として用いた場合、多価金属塩のインク中の色材に対する凝集機能が向上し、ビーディングが抑制される。
多価金属塩の含有量は、液体組成物の全量に対して、0.8モル/kg以上1.4モル/kg以下が好ましい。多価金属塩の含有量が0.8モル/kg以上であることで、インク吸収性の低い記録媒体を用いた場合などでもビーディングの発生を抑制でき、高画質な画像を形成できる。また、多価金属塩の含有量が1.4モル/kg以下であることで、液体組成物の保存安定性が向上する。
また、液体組成物が高沸点溶剤であるグリセリンを含む場合には、液体組成物中における多価金属塩の含有量に対する、液体組成物中におけるグリセリンの含有量の質量比は、1.05以上であることが好ましく、1.2以上であることがより好ましい。質量比が1.05以上であることで、多価金属塩を含む液体組成物を処理液として用いた場合、多価金属塩の結晶の析出が抑制され、結晶の析出起因の異常画像(画像濃度のムラ)が抑制できる。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤の含有量は、液体組成物の全量に対して、乾燥性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、乾燥性の点から、液体組成物の全量に対して、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
液体組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤は、液体組成物の表面張力を下げ、液体組成物を処理液として用いた場合には、各種記録媒体への濡れ性を向上させ、処理液をムラなく塗布することができる効果を有する。界面活性剤は、処理液が記録媒体に対して適度に濡れやすくすることによって、各種記録媒体への処理液の浸透速度を速めることができる。処理液の浸透速度を速めることで、処理液を付与した記録媒体に対して付与されたインク中に含まれる色材の過剰な凝集を抑制することができる。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及びアニオン界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高pHでも分解しないものが好ましい。シリコーン界面活性剤としては、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、シリコーン界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
フッ素界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩などが挙げられる。パーフルオロアルキル
カルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などが挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有する
ポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩などが挙げられる。これらフッ素界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。これらの中でも、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学株式会社から入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(S-1)式で表される、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2022047029000005
(ただし、前記一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表し、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社製)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社製)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社製)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社製)などが挙げられる。
前記フッ素界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2~16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4~16の化合物がより好ましい。
フッ素界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、下記一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表されるフッ素界面活性剤がより好ましい。
Figure 2022047029000006
上記一般式(F-1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0~10の整数が好ましく、nは0~40の整数が好ましい。
Figure 2022047029000007
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はC2m+1でmは1~6の整数、又はCHCH(OH)CH-C2m+1でmは4~6の整数、又はC2p+1でpは1~19の整数である。nは1~6の整数である。aは4~14の整数である。
上記フッ素界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS-111、S-112、S-113、S-121、S-131、S-132、S-141、S-145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC-93、FC-95、FC-98、FC-129、FC-135、FC-170C、FC-430、FC-431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF-470、F-1405、F-474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN-100、FSN、FSO-100、FSO、FS-300、UR、キャプストーンFS-30、FS-31、FS-3100、FS-34、FS-35(いずれも、Chemours社製);FT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW(いずれも、株式会社ネオス製)、ポリフォックスPF-136A,PF-156A、PF-151N、PF-154、PF-159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、Chemours社製のFS-3100、FS-34、FS-300、株式会社ネオス製のFT-110、FT-250、FT-251、FT-400S、FT-150、FT-400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF-151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液体組成物の全量に対して、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<液体組成物の製造方法>
液体組成物は、構成成分を水性媒体中に分散又は溶解させ、更に必要に応じて撹拌混合することにより得ることができる。撹拌混合としては、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いて行うことができる。
<液体組成物の物性>
液体組成物の物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜、粘度、表面張力、pHなどを選択することができる。
液体組成物の粘度としては、25℃で、0.5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましい。ここで、粘度は、例えば、粘度計(装置名:RE-550L、東機産業株式会社製)などを用いて測定することができる。
液体組成物の表面張力としては、25℃で、45mN/m以下が好ましく、40mN/m以下がより好ましい。
液体組成物のpHとしては、例えば、4以上12以下が好ましく、6以上10以下がより好ましい。
<液体組成物の用途>
本発明における液体組成物は、画像形成方法における記録媒体の処理液として用いる。
処理液とは、インク中の色材を凝集させる作用を有する液体であり、記録媒体に対して付与される。これにより、例えば、処理液が付与された記録媒体に対して後から付与されるインク中の色材を凝集させることができる。
<インク>
本発明に用いられるインクは、静的表面張力が25mN/m以下であることが好ましい。 以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
前記インクに使用する有機溶剤としては、特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類などが挙げられる。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類などが挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミドなどが挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、インクの全量に対して、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<色材>
色材としては、特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、顔料として、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、又は塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクトブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35などが挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性、及び吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
顔料を分散してインクを得る方法としては、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法などが挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤などを使用することが可能である。
分散剤として、竹本油脂株式会社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
前記分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いるとよい。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
顔料分散体に対し、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル-スチレン系樹脂、アクリル-シリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、及び高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<インク中の固形分>
インク中中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、インク中の固形分の粒径の最大頻度は最大個数換算で20nm以上1,000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<その他成分>
インクは、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等のその他の成分を含んでもよく、前記その他の成分としては、上記の液体組成物と同様である。
<インクの製造方法>
インクは、構成成分を水性媒体中に分散又は溶解させ、更に必要に応じて撹拌混合することにより得ることができる。撹拌混合としては、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機などを用いて行うことができる。
<インクの物性>
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE-80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの静的表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、25mN/m以下が好ましく、22mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7以上12以下が好ましく、8以上11以下がより好ましい。
<記録媒体>
記録媒体としては、特に制限なく用いることができ、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、低浸透性基材(低吸収性基材)に対して特に好適に用いることができる。
低浸透性基材とは、水透過性、吸収性、又は吸着性が低い表面を有する基材を意味し、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれる。低浸透性基材としては、商業印刷に用いられるコート紙や、古紙パルプを中層、裏層に配合して表面にコーティングを施した板紙のような記録媒体等が挙げられる。このように低浸透性の記録媒体を用いた場合、処理液を付与した後の記録媒体に付与されるインクで形成されるドットにおいて、ドット形状の崩れが発生しやすい。そのため、低吸収性の記録媒体と本発明の処理液を併用することで、ドット形状の崩れの発生を抑制することができるので好ましい。
<低浸透性基材>
低浸透性基材としては、例えば、支持体と、支持体の少なくとも一方の面側に設けられた表面層と、を有し、更に必要に応じてその他の層を有するコート紙などの記録媒体が挙げられる。
支持体と表面層とを有する記録媒体においては、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の記録媒体への転移量は、2mL/m以上35mL/m以下が好ましく、2mL/m以上10mL/m以下がより好ましい。
接触時間100msでのインク及び純水の転移量が少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなることがあり、多すぎると、画像形成後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎることがある。
動的走査吸液計にて測定した接触時間400msにおける純水の記録媒体への転移量は、3mL/m以上40mL/m以下が好ましく、3mL/m以上10mL/m以下がより好ましい。
接触時間400msでの転移量が少ないと、乾燥性が不十分となり、多すぎると、乾燥後の画像部の光沢が低くなりやすくなることがある。接触時間100ms及び400msにおける純水の記録媒体への転移量は、いずれも記録媒体の表面層を有する側の面において測定することができる。
ここで、動的走査吸液計(dynamic scanning absorptometer;DSA,紙パ技協誌、第48巻、1994年5月、第88頁~92頁、空閑重則)は、極めて短時間における吸液量を正確に測定できる装置である。動的走査吸液計は、吸液の速度をキャピラリー中のメニスカスの移動から直読する、試料を円盤状とし、この上で吸液ヘッドをらせん状に走査する、予め設定したパターンに従って走査速度を自動的に変化させ、1枚の試料で必要な点の数だけ測定を行う、という方法によって測定を自動化したものである。
紙試料への液体供給ヘッドはテフロン(登録商標)管を介してキャピラリーに接続され、キャピラリー中のメニスカスの位置は光学センサーで自動的に読み取られる。具体的には、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水又はインクの転移量を測定することができる。
接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量としては、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めることができる。
<液体組成物が付与された記録媒体>
上記記録媒体は液体組成物が付与されるが、本発明では液体組成物を付与された記録媒体を「液体組成物が付与された記録媒体」と称する。液体組成物が付与された記録媒体は、加熱されておらず湿潤状態にあるものであり、また、これらに更にインクが付与されている状態のものであってもよい。
液体組成物が付与された記録媒体は、上記液体組成物の成分である多価金属塩と、上記一般式(1)で表されるポリビニルアルコールとを含む。なお、記録媒体に付与された液体組成物は加熱されないため、これらの成分は液体組成物が付与された記録媒体中に残留する。
ここで、図1を用いて、画像形成装置の一実施形態について説明する。図1は、画像形成装置の一例を示す模式図である。
図1に示す画像形成装置1は、記録媒体2に上記の処理液、及びインクを付与することで記録媒体2に画像部を形成する装置である。画像形成装置1は、給紙手段3と、処理液付与手段4と、インク付与手段5と、加熱手段としての第一の加熱手段6-1及び第二の加熱手段6-2と、巻取手段7と、を備える。
給紙手段3は、処理液付与手段4とインク付与手段5が、処理液とインクを付与する位置に記録媒体2を給紙する手段である。図1に示す例では、記録媒体2として連続紙を用いている。連続紙とは、画像形成の際の搬送方向に連続しており、搬送方向におけるプリント単位(1ページ)の長さよりも長い記録媒体である。連続紙としては、例えば、ロール状に丸められたロール紙を用いることができる。図1に示す例では、給紙手段3は、給紙ローラであり、ロール状に丸められた記録媒体2が給紙手段3にセットされている。
処理液付与手段4は、給紙された記録媒体2に対して処理液を付与して記録媒体2の表面を処理する手段である。処理液付与手段4としては、インクジェット記録方式で付与する手段が好ましい。インクジェット記録方式で付与する手段の場合、処理液に対応する1つの吐出ヘッドを有していることが好ましい。
インク付与手段5は、処理液を付与された記録媒体2に対してインクを付与して画像を形成する手段である。インク付与手段5としては、インクジェット記録方式で付与する手段が好ましい。インクジェット記録方式で付与する手段の場合、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)に対応する4つの吐出ヘッドを有していることが好ましい。
インクジェット記録方式は、液体組成物に、刺激を印加し、液体組成物を吐出させる方法である。刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、熱(温度)、圧力、振動、光、などが例示される。刺激は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適に使用される。
液体組成物に用いられる液体組成物の吐出の態様としては、例えば、液体組成物流路内の液体組成物を加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いて液体組成物流路の壁面を形成する振動板を変形させて液体組成物流路内容積を変化させて液体組成物滴を吐出させる、いわゆるピエゾ方式;発熱抵抗体を用いて液体組成物流路内で液体組成物を加熱して気泡を発生させる、いわゆるサーマル方式;液体組成物流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、液体組成物流路内容積を変化させて液体組成物滴を吐出させる静電方式などが挙げられる。
吐出させる液体組成物の液滴の大きさとしては、例えば、3.0pL以上4.5pL以下が好ましく、その吐出噴射の速さとしては、5m/s以上20m/s以下が好ましく、その駆動周波数としては、1kHz以上が好ましく、その解像度としては、300dpi以上が好ましい。
上記の吐出ヘッドには、それぞれ液体組成物を収容するサブタンク等の収容体(収容手段の一例)が設けられていてもよい。吐出ヘッドに収容される液体組成物は、メインタンクとしての他の収容体から、それぞれ供給されたものであってもよい。他の収容体としては、液体組成物を収容し、樹脂等でケーシングされたカートリッジや、ボトル等が例示される。カートリッジにおいて、液体組成物は、内袋がポリエチレン等の樹脂製のアルミパウチに収容されていてもよい。
図1の画像形成装置1には、加熱手段として、第一の加熱手段6-1と第二の加熱手段6-2とが設けられている。第一の加熱手段6-1としては、記録媒体2における処理液が付与された側の面を加熱するものであれば特に限定はなく、記録媒体2に温風を当てる温風装置、又は赤外線を照射する赤外線照射装置などが例示される。第二の加熱手段6-2としては、記録媒体2における処理液が付与された側の対向面を加熱するものであれば特に限定はなく、加熱ローラが例示される。加熱ローラは、ローラ部にヒータが設けられていても、ローラ部の外部にローラ部を加熱するヒータが設けられていてもよい。
巻取手段7は、給紙手段3によって給紙され、処理液付与手段4によって処理液が付与され、インク付与手段5によってインクが付与され、加熱手段によって加熱された記録媒体2を巻き取る手段である。巻取手段7が、記録媒体2を巻き取ることで、記録媒体2は図1の矢印Aで示す搬送方向に搬送される。なお、図1に示した例では、記録媒体としてロール紙を用いた場合を示したが、本発明において用いられる記録媒体はこれに限定されない。
また、記録媒体として、例えば、所定間隔毎に折り曲げられた連帳紙、切断可能なミシン目が所定間隔で形成された連続帳票等のロール状に巻かれていない連続紙を用いてもよい。このように、ロール紙以外の記録媒体を用いる場合は記録媒体を巻き取る必要がないので、図1に示した巻取手段7は省略することができる。
また、本実施の形態にかかる画像形成装置では、連続紙に限らずカット紙を記録媒体として用いてもよい。カット紙とは、画像形成の際の搬送方向におけるプリント単位(1ページ)ごとに独立した記録媒体である。
画像形成装置1は、上記の各手段だけでなく、その他、画像部が形成された後の記録媒体に後処理液などにより後処理を施す後処理装置などを備えてもよい。
また、処理液付与手段4、インク付与手段5や巻取手段7などの各手段が、単一の装置である画像形成装置1に設けられている場合に限らず、例えば、処理液付与手段4、インク付与手段5、巻取手段7などの各手段が別々の装置に分散して存在してもよい。
画像形成装置は、記録媒体に対して上記の処理液、インク及び必要に応じて任意の液体組成物を吐出することで記録部に画像部を形成するものであれば制限はない。画像形成装置としては、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファクシミリ/複写装置の複合機、立体造形装置などが例示される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例では、液体組成物を処理液として用いた例を示す。
(顔料被覆用樹脂の調製例)
-スチレン-アクリル系共重合体Aの合成-
撹拌装置、滴下装置、温度センサー、及び上部に窒素導入装置を有する還流装置を取り付けた反応容器を備えた自動重合反応装置(轟産業株式会社製、重合試験機DSL-2AS型)の反応容器に、メチルエチルケトンを550g仕込み、撹拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を窒素雰囲気に保ちながら80℃に加温した後、滴下装置によりメタクリル酸-2-ヒドロキシエチルを75.0g、メタクリル酸を77.0g、スチレンを80.0g、メタクリル酸ブチルを150.0g、アクリル酸ブチルを98.0g、メタクリル酸メチルを20.0g、及び「パーブチル(登録商標)O」(日油株式会社製)40.0gの混合溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に同温度で15時間反応を継続させて、酸価100mgKOH/g、重量平均分子量21,000、ガラス転移温度Tg(計算値)31℃のアニオン性基含有スチレン-アクリル系共重合体Aのメチルエチルケトン溶液を得た。
反応終了後、メチルエチルケトンの一部を減圧留去し、不揮発分を50質量%に調整したアニオン性基含有スチレン-アクリル系共重合体Aの溶液を得た。
(顔料分散体の調製例)
-顔料分散体1の調製-
冷却用ジャケットを備えた混合槽に、銅フタロシアニン(大日精化工業株式会社製、SEIKALIGHT BLUE A612)を1,000g、アニオン性基含有スチレン-アクリル系共重合体A溶液を800g、10質量%水酸化ナトリウム水溶液を143g、メチルエチルケトンを100g、及び水を1,957g仕込み、撹拌混合した。
得られた混合液を、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置(日本コークス工業株式会社製、SCミルSC100)に通し、循環方式(分散装置より出た分散液を混合槽に戻す方式)により6時間分散した。分散装置の回転数は2,700回転/分間とし、冷却用ジャケットには冷水を通して分散液温度が40℃以下に保たれるようにした。分散終了後、混合槽より分散原液を抜き取り、次いで、水10,000gで混合槽及び分散装置流路を洗浄し、分散原液と合わせて希釈分散液を得た。ガラス製蒸留装置に希釈分散液を入れ、メチルエチルケトンの全量と水の一部を留去した。室温まで冷却後、撹拌しながら10質量%塩酸を滴下してpH4.5に調整した後、固形分をヌッチェ式濾過装置(日本化学機械製造株式会社製、加圧濾過機)で濾過、水洗した。ケーキを容器に取り、20質量%水酸化カリウム水溶液200gを加えた後、ディスパ(プライミクス株式会社製、TKホモディスパー)にて分散し、更に水を加えて不揮発分を調整して、不揮発分20質量%の銅フタロシアニンが水酸化カリウム中で中和されたカルボキシル基含有スチレン-アクリル系共重合体で被覆された複合粒子として水性媒体中に分散した顔料分散体1を得た。
-顔料分散体2の調製-
顔料分散体1の調製において、銅フタロシアニンをカーボンブラック(商品名:Raven1080、コロンビヤンカーボン日本株式会社製)に変更した以外は、顔料分散体の調製例1と同様にして、顔料分散体2を得た。
(インクの調製例)
-インク1の調製-
グリセリン22.0質量%、1,3-ブタンジオール11.0質量%、1,3-オクタンジオール2.0質量%、界面活性剤(商品名:E1010、日信化学工業株式会社製)2.0質量%、及びイオン交換水を1時間撹拌し均一に混合し、ロジン変性マレイン酸樹脂(ハリマ化成株式会社製、ハリマックR-100)2.0質量%を加えて更に1時間撹拌し均一に混合した後、上記顔料分散体1を固形分量が8.0質量%になるように加えて更に1時間撹拌し均一に混合した。この混合物を平均孔径が0.8μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにより加圧濾過し、粗大粒子やゴミを除去して、インク1を得た。
-インク2及びインク3の調製-
インク1の調製において、インクの組成を下記表1の組成に変更した以外は、インク1の調製と同様にして、インク2及びインク3を得た。なお、表1における組成の各数値の単位は「質量%」である。
次に、得られた各インクについて、以下のようにして、静的表面張力を測定した。結果を表1に示した。
<静的表面張力>
協和界面化学株式会社製の自動表面張力計DY-300のプレート法により、協和界面化学株式会社製の白金プレート(横幅23.85mm、厚み:0.15mm)、各インクの温度調整として協和界面化学株式会社製の温冷水循環器4VTを用いて25℃に設定し、ステージ速度は0.2mm/sに設定し、測定した。
Figure 2022047029000008
(ワニスの調製例)
-ワニス1の調製-
前記一般式(1)で表されるポリビニルアルコール(商品名:JMR10H[m+n:270,m/(m+n):0.81]、日本酢ビ・ポバール株式会社製)25質量%、イオン交換水75質量%を攪拌しながら、室温で2時間混合することで、ワニス1を得た。
-ワニス2~4、7、8の調製-
ワニス1の調製において、前記一般式(1)で表される化合物を下記表2に記載のものに代えた以外は、ワニス1の調製と同様にして、ワニス2~4、ワニス7、ワニス8を得た。
-ワニス5の調製-
前記一般式(1)で表されるポリビニルアルコール(商品名:JMR3HH [m+n:100,m/(m+n):0.985]、日本酢ビ・ポバール株式会社製)25質量%、イオン交換水75質量%を室温で攪拌しながら1時間混合した後、90℃に加温して、さらに1時間攪拌した。その後、室温まで放冷することで、ワニス5を得た。
-ワニス6、9の調製-
ワニス5の調製において、前記一般式(1)で表される化合物を下記表2に記載のものに代えた以外は、ワニス5の調製と同様にしてワニス6、ワニス9を得た。
Figure 2022047029000009
(処理液の調製例)
-処理液1の調製-
ワニス1を12質量%、前記一般式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物(商品名:TRITON HW-1000、ダウ・ケミカル社製)0.1質量%、硝酸マグネシウム6水和物(昭和化学株式会社製)25.6質量%、グリセリン29.6質量%、を添加し、1時間撹拌し均一に混合した。更に、イオン交換水を32.7質量%加えて合計を100質量%とし、1時間撹拌して均一に混合し、処理液1を得た。
-処理液2~17の調製-
処理液1の調製において、処理液の組成を下記表3-1~表3-3の組成に変更した以外は、処理液の調製例1と同様にして、処理液2~17を得た。なお、表3-1~表3-3における組成の各数字の単位は「質量%」である。
Figure 2022047029000010
Figure 2022047029000011
Figure 2022047029000012
表3-1から表3-3の各成分の詳細は以下のとおりである。
-一般式(2)のポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物-
*TMN-3:商品名:TERGITOL TMN-3、ダウ・ケミカル社製、一般式(2)中のn=3
*HW-1000:商品名:TRITON HW-1000、ダウ・ケミカル社製、一般式(2)中のn=6
*TMN-6:商品名:TERGITOL TMN-6、ダウ・ケミカル社製、一般式(2)中のn=8
*TMN-100X:商品名:TERGITOL TMN-100X、ダウ・ケミカル社製、一般式(2)中のn=9
*TMN-10:商品名:TERGITOL TMN-10、ダウ・ケミカル社製、一般式(2)中のn=11
-界面活性剤-
*ユニダイン DSN-403N:ポリオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル、ダイキン工業株式会社製
*ユニセーフA-LY:ノニオン系界面活性剤、日油株式会社製
-多価金属塩-
*硝酸マグネシウム6水和物、昭和化学株式会社製
*硝酸カルシウム4水和物、昭和化学株式会社製
<処理液とインクのセット>
次に、上記処理液の調製例で作製した処理液1~17と、上記インクの調製例で作製したインク1~3とを下記表4に示すように組み合わせて、実施例1~17及び比較例1~5の処理液とインクのセットとした。
次に、処理液とインクのセットを用い、以下のようにして、画像品質特性と処理液の液特性を評価した。結果を表4に示した。
<ビーディング>
図1に示す画像形成装置を使用し、処理液を記録媒体(北越コーポレーション社製、NEW-DV、坪量:400gsm)に対し、塗布量が0.9g/mとなるように塗布した後、記録媒体へインクを吐出させて印刷サンプルを得た。なお、印刷チャートはドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像を使用した。次に、ドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像のベタ部を、目視により観察し、下記評価基準に基づいて、「ビーディング」を評価した。なお、評価がB以上である場合を実用可能であると評価した。
画像形成装置のインク付与手段として、画像形成装置(IPSiO GXe-5500、株式会社リコー製)に搭載されているヘッドを用いた。
[評価基準]
A:ビーディングは見られない
B:ややビーディングが見られるが問題ない
C:ビーディングが見られ、目視で明らかに分かる
<光沢差>
図1に示す画像形成装置を使用し、処理液を記録媒体(王子製紙製:OKトップコート+[坪量:127.8gsm])に対し、塗布量が0.9g/mとなるように塗布した後、記録媒体へインクを吐出させて処理液を塗布した印刷サンプルを得た。次に、処理液を記録媒体(王子製紙製:OKトップコート+[坪量:127.8gsm])に塗布せずに、処理液を塗布しない印刷サンプルを得た。なお、印刷チャートはドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像を使用した。次に、処理液を塗布した印刷サンプルと処理液を塗布しない印刷サンプルの各々を、光沢度計(製品名:マイクロ-トリ-グロスμ、東洋精機製作所製)で60°光沢を測定し、下記評価基準に基づいて、「ビーディング」を評価した。なお、評価がB以上である場合を実用可能であると評価した。
画像形成装置のインク付与手段として、画像形成装置(IPSiO GXe-5500、株式会社リコー製)に搭載されているヘッドを用いた。
[評価基準]
A:処理液を塗布した印刷サンプルと、処理液を塗布しない印刷サンプルとの光沢度差が2未満である。
B:処理液を塗布した印刷サンプルと、処理液を塗布しない印刷サンプルとの光沢度差が5未満である。
C:処理液を塗布した印刷サンプルと、処理液を塗布しない印刷サンプルの光沢度差が5以上である。
<耐擦過性(爪スクラッチ)>
図1に示す画像形成装置を使用し、処理液を記録媒体(北越コーポレーション社製、NEW-DV、坪量:400gsm)に対し、塗布量が0.9g/mとなるように塗布した後、記録媒体へインクを吐出させて印刷サンプルを得た。なお、印刷チャートはドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像を使用した。次に、3cm四方のベタ画像のベタ部を、爪で擦った後の画像品質を、目視により観察し、下記評価基準に基づいて、「耐摩擦性(爪スクラッチ)」を評価した。評価がB以上である場合を実用可能であると評価した。
画像形成装置のインク付与手段として、画像形成装置(IPSiO GXe-5500、株式会社リコー製)に搭載されているヘッドを用いた。
[評価基準]
A:爪スクラッチで傷が発生せず、画像濃度の変化がほぼ見られない。
B:爪スクラッチで傷が発生せず、画像濃度が変化する
C:爪スクラッチで微小な傷が僅かに発生する。
D:爪スクラッチで傷が明確に発生する。
<保存安定性>
各処理液を、20mLのガラス瓶に入れ、60℃の恒温槽内に2週間保存した。次に、25℃で粘度計(装置名:SV-10、株式会社エー・アンド・デイ製)を用い、2週間保存前の初期粘度と、2週間保存後の粘度と、を測定し、2週間保存前の初期粘度と2週間保存後の粘度との差(粘度上昇レベル(粘度変化率))を算出し、下記評価基準に基づいて、「保存安定性」を評価した。なお、評価がB以上である場合を実使用可能であると
評価した。
[評価基準]
A:初期粘度からの粘度変化率が1%未満である
B:初期粘度からの粘度変化率が1%以上5%未満である
C:初期粘度からの粘度変化率が5%以上、又は処理液に凝集物が発生している
Figure 2022047029000013
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
(1)記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与工程と、
前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与工程と、を含み、
前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含み、
下記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする画像形成方法。
Figure 2022047029000014
(2)前記インク付与工程において、前記記録媒体上に付与された前記液体組成物の溶媒残存量が10質量%以上である前記録媒体表面にインクを付与する、上記(1)に記載の画像形成方法。
(3)前記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上0.81以下であり、m+nが200以上270以下である、上記(1)又は(2)に記載の画像形成方法。
(4)前記液体組成物が、下記一般式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む、上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
Figure 2022047029000015
(一般式(2)中、nは3~11の整数である。)
(5)前記一般式(2)で表される化合物におけるnが6~8である、上記(4)に記載の画像形成方法。
(6)前記多価金属塩が、硝酸マグネシウム及び/又は硝酸カルシウムである、上記(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(7)前記インクの静的表面張力が、25mN/m以下である、上記(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(8)記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与手段と、
前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与手段と、を含み、
前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含み、下記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする画像形成装置。
Figure 2022047029000016
前記(1)乃至(7)に記載の画像形成方法、前記(8)に記載の画像形成装置によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
1 画像形成装置
2 記録媒体
3 給紙手段
4 処理液付与手段
5 インク付与手段
6-1 第一の加熱手段
6-2 第二の加熱手段
7 巻取手段
特許第5346751号公報

Claims (8)

  1. 記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与工程と、
    前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与工程と、を含み、
    前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含み、
    下記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする画像形成方法。
    Figure 2022047029000017
  2. 前記インク付与工程において、前記記録媒体上に付与された前記液体組成物の溶媒残存量が10質量%以上である前記録媒体表面にインクを付与する、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上0.81以下であり、m+nが200以上270以下である、請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記液体組成物が、下記一般式(2)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
    Figure 2022047029000018
    (一般式(2)中、nは3~11の整数である。)
  5. 前記一般式(2)で表される化合物におけるnが6~8である、請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 前記多価金属塩が、硝酸マグネシウム及び/又は硝酸カルシウムである、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  7. 前記インクの静的表面張力が、25mN/m以下である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  8. 記録媒体表面に液体組成物を付与する液体組成物付与手段と、
    前記液体組成物が付与された記録媒体を加熱せずに、前記液体組成物が付与された記録媒体表面にインクを付与するインク付与手段と、を含み、
    前記液体組成物が、多価金属塩、水、有機溶剤、及び、下記一般式(1)で表される化合物を含み、下記一般式(1)で示される化合物は、m/(m+n)が0.63以上1.00以下であり、m+nが110以上270以下であることを特徴とする画像形成装置。
    Figure 2022047029000019


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