JP2022046341A - 建装材用の化粧シート、化粧材、化粧シートの製造方法及び化粧シートのシリーズ - Google Patents

建装材用の化粧シート、化粧材、化粧シートの製造方法及び化粧シートのシリーズ Download PDF

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Abstract

【課題】例えば一般建具などの建装材に関し、インクジェット印刷において、インキ層を3色インキ(CMY)に優先させて黒色インキ(K)に置換して印刷することで、メタメリズムの効果を抑制することができる化粧シートや化粧材等を提供する。【解決手段】基材20上に、絵柄を有するインキ層40を形成した建装材用の化粧シートであって、インキ層40は、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキの3色インキに、黒色インキを加えた計4色のインキを少なくとも備えるインクジェット式の印刷機を用いて印刷され、インキ層40を、3色インキに優先させて黒色インキに置換して印刷し、印刷後の黒色インキの占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上とした。黒色インキには、濃度に階調のあるインキを使用しても良いし、インキ層の表面側には、表面保護層を形成しても良い。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば一般建具などの建装材に用いられる化粧シート、化粧材、化粧シートの製造方法及び化粧シートのシリーズに関する。
従来、インクジェット出力による出力色の反射光が特定の分光特性を有するインキ組成物を用いた「インキ組成物等」が知られている(特許文献1の段落[0014]及び[0015]参照)。
また、従来、イエローインキ、マゼンタインキ、及びシアンインキの3色系とともに、特色インキとしてレッドインキを備え、前記各インキの所定の条件下でのCIE-LabにおけるL*値が特定の範囲内にあるインキセットを用いた「インキセット等」が知られている(特許文献2の段落[0022]及び[0023]参照)。
特許第3912246号公報 特許第4497271号公報
上記した従来の「インキ組成物等」(特許文献1)及び「インキセット等」(特許文献2)を用いることで、メタメリズム(条件等色)を解消することができたが、特殊な「インキ組成物」や「インキセット」を用いなければならないという問題点があった。
本発明は、上記のような点に着目したもので、インキ層を3色インキ(CMY)に優先させて黒色インキ(K)に置換して印刷することで、メタメリズムの効果を抑制することができるようしたものである。
本発明の一態様に係る建装材用の化粧シートは、基材の表面側に、絵柄を有するインキ層を形成した建装材用の化粧シートであって、前記インキ層は、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキの3色インキに、黒色インキを加えた計4色のインキを少なくとも備えるインクジェット式の印刷機を用いて印刷され、前記インキ層を、前記3色インキに優先させて前記黒色インキに置換して印刷し、印刷後の前記黒色インキの占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上としたことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る化粧シートは、前記黒色インキに、濃度に階調のあるインキを使用することを特徴とする。
本発明の一態様に係る化粧シートは、前記インキ層の表面側に、表面保護層が形成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る化粧シートは、前記基材が、ポリオレフィン系樹脂製、ポリエステル系樹脂製、ポリ塩化ビニル系樹脂製、紙、金属板、不燃板、木材のいずれか少なくとも1個以上であることを特徴とする。
本発明の一態様に係る化粧シートは、前記黒色インキの顔料に、少なくともカーボンが使用されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る建装材用化粧材は、前記化粧シートを、第2の基材の表面に貼り付けている、ことを特徴とする。
本発明の一態様に係る化粧シートの製造方法は、基材の表面側に、絵柄を有するインキ層を形成した建装材用の化粧シートの製造方法であって、前記インキ層は、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキの3色インキに、黒色インキを加えた計4色のインキを少なくとも備えるインクジェット式の印刷機を用いて印刷され、前記インキ層を、前記3色インキに優先させて前記黒色インキに置換する黒色置換工程と、前記黒色置換工程の後、前記黒色インキを用いて印刷し、印刷後の前記黒色インキの占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上であることを判定する置換結果判定工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る化粧シートのシリーズは、基材の表面側に、絵柄を有するインキ層を形成した建装材用の化粧シートのシリーズであって、同一のカラーデータに基づいた同一の前記絵柄が施された第1化粧シート及び第2化粧シートを有し、前記第1化粧シートは、前記カラーデータに従って、グラビア式の印刷機を用いて印刷した化粧シートであり、前記第2化粧シートは、前記カラーデータを構成するシアン、マゼンタ、イエローの3色のデータの一部を黒色のデータに置換してなる4色のカラーデータに従って、インクジェット式の印刷機を用いて印刷した化粧シートであって、印刷後の前記黒色のインキの占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上である化粧シートであることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、インクジェット印刷において、インキ層を3色インキ(CMY)に優先させて黒色インキ(K)に置換して印刷することで、メタメリズムの効果を抑制することができる。
実施形態1に係わる化粧シートの断面図である。 実施形態2に係わる化粧材の断面図である。 分光波長のイメージの説明図である。
(実施形態1に係わる化粧シート10)
図1中、10は、実施形態1に係わる化粧シートであり、例えば一般建具などの建装材に用いられる。
化粧シート10は、次の層が順次積層されている。
なお、次の各層については、後述する。
(1)基材20
(2)プライマー層30
(3)インキ層40
(4)表面保護層50
なお、化粧シート10の各層を上記した(1)~(4)で構成したが、これに限定されず、図示しないが、プライマー層30と表面保護層50とのいずれか一方、又は両方を省略しても良い。
(基材20)
基材20は、透明な熱可塑性樹脂製、例えば、ポリオレフィン系、ポリエステル系(PET)、ポリ塩化ビニル系樹脂製で、着色したフィルムから構成されている。
なお、基材20として、例えば熱可塑性樹脂製を例示したが、これに限定されず、紙、金属板、不燃板、木材のいずれか少なくとも1個以上であっても良い。
(プライマー層30)
プライマー層30は、基材20の表面、本実施形態ではインキ層40との間に位置し、インキ層40の接着性を改善することを目的としたアンカーコート層である。
なお、プライマー層30の機能には、接着性改善のほか、表面処理後の表面安定化、金属表面の防食、粘着性の付与、接着剤の劣化防止等も含まれる。
プライマー層30を形成するプライマー(下塗り剤)としては、例えば、二液ウレタン樹脂系のプライマーが使用可能である。プライマーの種類は、被着材や用途に応じて異なる。被着材としては、例えば、金属系又は木質系からなる板状の部材がある。
金属系としては、例えば、アルミ、鋼、ステンレス、複合パネル等がある。複合パネルとしては、例えば、芯材となる樹脂層と、樹脂層の両面それぞれに貼り付けられた金属板(アルミニウム、ガルバリウム、ステンレス等)とを備えたものがある。また、木質系としては、MDF(medium density fiberboard:中密度繊維板)、合板、パーチクルボード等がある。
(インキ層40)
インキ層40は、基材20の表面、本実施形態ではプライマー層30を介して形成される。
インキ層40には、図示しないが、木目柄等の絵柄を有する。
なお、絵柄として、木目柄を例示したが、これに限定されず、任意の絵柄を用いることができ、例えば、木目柄のほか、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様等、或いはこれらの2種類以上の組み合わせ等を用いてもよい。
(インクジェット式の印刷機)
インキ層40は、図示しないが、シアンインキ(C)、マゼンタインキ(M)、イエローインキ(Y)の3色インキ(CMY)に、黒色インキ(K)を加えた計4色のインキ(CMYK)を少なくとも備えるインクジェット式の印刷機を用いて印刷される。
なお、インキ層40を、プライマー層30を介して形成したが、これに限定されず、図示しないが、プライマー層30を省き、基材20の表面に直接、形成しても良い。
また、3色インキとして、CMYを例示したが、これに限定されず、「YMC」以外の色のインキを含み、5色以上としても良い。
(黒色インキ)
黒色インキ(K)の黒色は、無彩色の黒色を意味する。
黒色インキには、濃度に階調のあるインキを使用する。
ここで、「濃度に階調のあるインキ」とは、黒色インキを溶媒で薄めたものや、黒色インキの顔料濃度を調整した「グレーインキ」(「濃度に階調のあるインキ」のことを、以下「グレーインキ」ともいう。)が相当する。
黒色インキの顔料には、少なくともカーボン、例えばカーボンブラックが使用されている。
なお、顔料として、カーボンブラックを例示したが、これに限定されず、例えば、公知の顔料を採用できる。例えば、酸化チタン、亜鉛華、鉄・複合酸化物、酸化鉄、有機顔料、メタリック顔料、パール顔料等を採用でき、のうち鉄・複合酸化物は遮熱顔料として使用される。
(表面保護層50)
表面保護層50は、インキ層40上、すなわちインキ層40の表面に形成され、各種表面性能を付加するものであり、耐傷性、耐光性、表面光沢、手触り感等を改善することができる。材質としては、2液硬化型のアクリルウレタン系樹脂製や、紫外線硬化型のアクリル系樹脂製に必要な添加剤を添加したトップコート用樹脂を用いることができる。
(化粧シート10の製造方法)
上記構成を備えた化粧シート10の製造方法について説明する。
化粧シート10は、(1)基材20、(2)プライマー層30、(3)インキ層40、(4)表面保護層50の各層を順次積層することにより製造する。
インキ層4の製造方法には、次の工程を含む。
なお、次の(a)及び(b)にていては、後述する。
(a)黒色置換工程
(b)置換結果判定工程
なお、製造方法の工程は、上記した(a)及び(b)に限定されず、図示しないが、(a)及び(b)を繰り返して複数回、実行するようにしても良い。
(黒色置換工程)
黒色置換工程は、インキ層40を、3色インキ(MCY)に優先させて黒色インキ(K)に置換する工程である。
ここで、「3色インキ(MCY)に優先」とは、インキ層40のカラー成分のうち、黒色や灰色を、3色インキ(MCY)を用いて表現することが可能であるし、或いはグレーインキを含む黒色インキ(K)を用いて表現することも可能であり、後者、すなわち黒色インキ(K)を用いて表現することを優先させるという意味である。
黒色置換工程は、プログラムを用いて演算し、その結果を用いることが可能である。
(置換結果判定工程)
置換結果判定工程は、黒色置換工程の後、黒色インキ(K)を用いて印刷し、印刷後の黒色インキ(K)の占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上であることを判定する工程である。
ここで、CIEは、「Commission Internationale de l Eclairage」(国際照明委員会)の略である。
「L*」は、無彩色の明度であり、「L*=0」は黒色、「L*=100」は白色の拡散色で、白色の反射色はさらに高い。「L*>20」は、「白色」と「黒色」の間の「灰色」(濃い灰色から薄い灰色)から「白色」に相当する。
ここで、「50%以上」としては、許容範囲とし、50%~100%であり、より100%に近い方が望ましい。50%を下回るとCMY色を用いて黒色を表現することとなり、メタメリズムが発現するおそれがある。
置換結果判定工程は、黒色置換工程と同様に、プログラムを用いて演算しても良いし、或いは実験して実測値を用いても良い。
(図3に示す分光波長イメージの説明)
図3を用いて、分光波長のイメージについて説明する。
図3中、「点線」は、インクジェット印刷において、黒色を、三色インキ(MCY)のみで表現した場合の分光波長のイメージである。
「一点鎖線」は、グラビア印刷において、黒色を、グラビアの「墨色」で表現した場合の分光波長のイメージである。
「実線」は、インクジェット印刷において、黒色を、黒色(K)のインキのみで表現した場合の分光波長のイメージである。
インクジェット印刷とグラビア印刷とにおいて、同じ色、例えば黒色を印刷して比較すると、図3に示すように、分光波長に違いが出、メタメリズムが発現する。
インクジェットのインキを、グラビアのインキに換えても、程度の差はあるが、同様のメタメリズムが発現する。
これは印刷手法によるもので、インクジェット印刷をする上で必ず起こるものである。
そこで、インクジェット印刷において、三色インキ(MCY)を用いて「MCY色」で表現する所を、黒色インキ(K)を用いて「K色」のみで表現することで、メタメリズムを低減させた。
本実施形態1によれば、図3に示すように、黒色を「CMY色」で表現した場合(点線)と比較し、黒色を「K色」のみで表現した場合(実践)の方が、分光波長を、グラビア印刷(一点鎖線)に近づけることができる。
(図2に示す実施形態2に係わる化粧材100)
図2を用いて、実施形態2に係わる化粧材100について説明する。
本実施形態2は、図1を用いて説明した化粧シート10を、第2の基材110の表面に貼り付け、化粧材100を構成した点を特徴とする。
化粧材100は、次の層が順次積層されている。
なお、次の(1)及び(2)については、後述する。
(1)第2の基材110
(2)第2のプライマー層120
(3)化粧シート10
なお、化粧材100の各層を上記した(1)~(3)で構成したが、これに限定されず、図示しないが、第2のプライマー層120を省略しても良い。
(第2の基材110)
第2の基材110は、図1を用いて説明した基材20と同様である。
(第2のプライマー層120)
第2のプライマー層120は、図1を用いて説明したプライマー層30と同様である。
(化粧材100の製造方法)
上記構成を備えた化粧材100の製造方法について説明する。
化粧材100は、製造した化粧シート10の基材20の裏面に、第2のプライマー層120を介して第2の基材110を貼り付けることで製造する。
(実施形態2の作用)
実施形態2によれば、インクジェット印刷において、インキ層を3色インキ(CMY)に優先させて黒色インキ(K)に置換して印刷することで、メタメリズムの効果を抑制することができる化粧シートを貼り付けた化粧材100を提供できる。
(実施形態3に係わる化粧シート10のシリーズ)
図示しないが、実施形態3に係わる化粧シート10のシリーズについて説明する
化粧シート10のシリーズ1は、基材20の表面側に、絵柄を有するインキ層40を形成したものである。
シリーズは、同一のカラーデータに基づいた同一の絵柄が施されたものであり、次の2種類の化粧シートを有する。
なお、次の(1)及び(2)については後述する。
(1)第1化粧シート(グラビア印刷、第1シリーズ)
(2)第2化粧シート(インクジェット印刷、第2シリーズ)
(第1化粧シート(グラビア印刷))
第1化粧シートは、カラーデータに従って、図示しないが、グラビア式の印刷機を用いて印刷したものであり、「第1シリーズ」ともいう。
(第2化粧シート(インクジェット印刷))
第2化粧シートは、カラーデータを構成するシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のデータ(CMY)の一部を黒色(K)のデータに置換してなる4色のカラーデータ(CMYK)に従って、図示しないが、インクジェット式の印刷機を用いて印刷した化粧シートであって、印刷後の黒色のインキ(K)の占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキ(CMYK)の占める割合の50%以上であり、「第2シリーズ」ともいう。
インクジェット式の印刷機は、図1を用いて先に説明した実施形態1と同様のインクジェット式の印刷機を用いる。
また、インキ層4の製造方法についても、実施形態1と同様である。
(実施形態3の作用)
本実施形態3によれば、製造方法の異なる2種類の第1、第2化粧シートを提供できる。
すなわち、2種類の第1、第2化粧シートを、ユーザーなどに同時に見せたり、提供することができ、その際に第1化粧シート(図3の一点鎖線参照)と、第2化粧シート(図3の実線参照)との両者の分光波長を近似させることができる。このため、近似していることから、色に対するユーザーなどの違和感を抑制できる。
また、同じカラーデータで同じ絵柄が印刷された第1、第2の化粧シートが開示され、その効果として、例えば壁と家具とが同じ絵柄で統一されていて、壁はグラビア印刷、家具はインクジェット印刷とした場合でも、光源によらず同じ色調に見える、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る化粧シートの実施例1、並びに比較例1及び比較例2について説明する。なお、本発明は、下記の実施例1に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1は、次のように化粧シートを製造した。
実施例1では、グレー50%の木目柄に対し、K色をインキ全体の80%用いてインクジェット印刷を実行し、インキ層を形成した。
実施例1の条件は、黒色を多く含む濃色の木目柄に対し、光源D50で色をΔE<1で合わせる(測色計:クラボウ製 AUTASII)。つぎに、D65に光源を変更させる。
(比較例1)
比較例1では、K色をインキ全体の40%用いて印刷を実行したものであり、それ以外は実施例1と同じである。
(比較例2)
比較例2は、K色を使用せず、すなわち3色インキ(CMY)のみを用いて印刷を実行したものであり、それ以外は実施例1と同じである。
(評価方法及び評価基準)
評価方法及び評価基準は、次の通りである。
評価方法は、柄印刷を行った際の目視確認を行った。なお、印刷物が手に入れば面測色計による測定結果を用いた。
評価基準とし、目視評価で、次のように評価した。
(1)メタメリズムがあまり感じられないものを、「〇」と評価した。
(2)メタメリズムが少しあるように感じたものを、「△」と評価した。
(3)メタメリズムが多くあるように感じたものを、「×」と評価した。
(評価結果)
化粧シートの評価結果は、次の表1の通りである。
Figure 2022046341000002
実施例1、並びに比較例1及び比較例2のうち、実施例1だけが合格であった。
比較例1及び比較例2は、共に不合格であった。比較例1は、K色をインキ全体の40%用いたものであり、K色の割合が低すぎたものと推測できる。比較例2は、K色を使用せずに印刷を実行したものであり、K色を使用しなかったのが原因と推測できる。
その結果、「K色」インキの占める割合が、50%以上、すなわち許容範囲は50%~100%となり、より100%に近い方が望ましいことが推測できる。また、比較例1のように、50%を下回ると、3色インキ(CMY)を用いて「K色」を表現することとなり、メタメリズムが発現するものと推測できる。
10 化粧シート
20 基材
30 プライマー層
40 インキ層
50 表面保護層
100 化粧材
110 第2の基材
120 第2のプライマー層

Claims (8)

  1. 基材の表面側に、絵柄を有するインキ層を形成した建装材用の化粧シートであって、
    前記インキ層は、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキの3色インキに、黒色インキを加えた計4色のインキを少なくとも備えるインクジェット式の印刷機を用いて印刷され、
    前記インキ層を、前記3色インキに優先させて前記黒色インキに置換して印刷し、
    印刷後の前記黒色インキの占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上としたことを特徴とする建装材用の化粧シート。
  2. 前記黒色インキには、濃度に階調のあるインキを使用することを特徴とする請求項1に記載の建装材用の化粧シート。
  3. 前記インキ層の表面側には、表面保護層が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建装材用の化粧シート。
  4. 前記基材が、ポリオレフィン系樹脂製、ポリエステル系樹脂製、ポリ塩化ビニル系樹脂製、紙、金属板、不燃板、木材のいずれか少なくとも1個以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の建装材用の化粧シート。
  5. 前記黒色インキの顔料には、少なくともカーボンが使用されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の建装材用の化粧シート。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の前記化粧シートを、
    第2の基材の表面に貼り付けている、
    ことを特徴とする建装材用化粧材。
  7. 基材の表面側に、絵柄を有するインキ層を形成した建装材用の化粧シートの製造方法であって、
    前記インキ層は、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキの3色インキに、黒色インキを加えた計4色のインキを少なくとも備えるインクジェット式の印刷機を用いて印刷され、
    前記インキ層を、前記3色インキに優先させて前記黒色インキに置換する黒色置換工程と、
    前記黒色置換工程の後、前記黒色インキを用いて印刷し、印刷後の前記黒色インキの占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上であることを判定する置換結果判定工程と、
    を含むことを特徴とする建装材用の化粧シートの製造方法。
  8. 基材の表面側に、絵柄を有するインキ層を形成した建装材用の化粧シートのシリーズであって、
    同一のカラーデータに基づいた同一の前記絵柄が施された第1化粧シート及び第2化粧シートを有し、
    前記第1化粧シートは、前記カラーデータに従って、グラビア式の印刷機を用いて印刷した化粧シートであり、
    前記第2化粧シートは、前記カラーデータを構成するシアン、マゼンタ、イエローの3色のデータの一部を黒色のデータに置換してなる4色のカラーデータに従って、インクジェット式の印刷機を用いて印刷した化粧シートであって、印刷後の前記黒色のインキの占める割合が、CIEで規定するLab色空間の内、L*>20の色範囲において、全インキの占める割合の50%以上である化粧シートである
    ことを特徴とする建装材用の化粧シートのシリーズ。
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