JP2022044929A - スクリュー羽根ロッド、小口径ボーリングマシン、及び小口径削孔方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)スクリュー羽根上に載せた削孔ズリをスクリュー羽根の回転に伴って上昇させることから、粘着性の高い土砂など送気圧による除去が困難な削孔ズリや、ボ―リング孔(あるいはケーシング)内に留まる削孔ズリ、ボ―リング孔内を沈降する削孔ズリ、スクリュー羽根に残存する削孔ズリを円滑に排出することができ、その結果、削孔作業を効率的かつ迅速に行うことができる。
(2)また、相当の深度を削孔するケースであっても削孔ズリを上昇させることができ、脆弱な岩盤など粘性の高い塊状となった削孔ズリも孔内で詰まることなく排出することができる。
(3)水を利用することなく削孔できることから、膨張性地山を対象とした盤膨れ対策用のロックボルト工などにも適用することができる。
図1は、本願発明の小口径ボーリングマシン200を用いて、鉛直下向きに小口径ボーリングを行っている状況を模式的に示す側面図である。この図に示すように小口径ボーリングマシン200は、削孔方向が下向きとなるように本願発明のスクリュー羽根ロッド100を把持(グリップ)しつつ、このスクリュー羽根ロッド100をロッド軸AX周りに回転させ、下端に装着された削孔ビットによって地盤を切削することによって、下方に掘進していくものである。
次に、小口径ボーリングマシン200について説明する。なお、本願発明の小口径削孔方法は、小口径ボーリングマシン200を用いて削孔する方法である。したがって、まずは小口径ボーリングマシン200について説明し、その後に本願発明の小口径削孔方法について説明することとする。
図3は、スクリュー羽根ロッド100を模式的に示す図であり、(a)はその側面図、(b)は小口径ケーシング260内に配置された状態の斜視図である。この図に示すようにスクリュー羽根ロッド100は、棒状の本体部材110とスクリュー羽根120を含んで構成され、さらにジョイント部130を含んで構成することもできる。
マシン本体210は、図1に示すように、削孔方向が下向きとなるようにスクリュー羽根ロッド100を把持(グリップ)しながら、そのスクリュー羽根ロッド100をロッド軸AX周りに回転させることができる装置であり、従来用いられている小口径ボーリング用の削孔機械を利用することができる。マシン本体210によってスクリュー羽根ロッド100が回転すると、その先端(下端)に装着された削孔ビット140も回転し、これにより地盤が切削され下方に掘り進められていく。なお、削孔ビット140の切削によって生じる削孔ズリは、孔底近くでスクリュー羽根120に載せられ、さらにスクリュー羽根ロッド100の回転に伴ってスクリュー羽根120上を伝いながら孔内を上昇していく。
既述したとおり、膨張性地山を対象として削孔する場合、水の使用は回避した方がよい。そこで、本願発明の小口径ボーリングマシン200は、水を使用しないいわゆる無水掘削が可能な構成とされる。具体的には、既に説明したように、水の圧力を利用することなくスクリュー羽根120の回転を利用して削孔ズリを孔口付近まで送り出す構成とされる。
続いて、本願発明の小口径削孔方法について図8を参照しながら説明する。なお、本願発明の小口径削孔方法は、ここまで説明した小口径ボーリングマシン200を用いて削孔する方法である。したがって小口径ボーリングマシン200で説明した内容と重複する説明は避け、本願発明の小口径削孔方法に特有の内容のみ説明することとする。すなわち、ここに記載されていない内容は、「2.小口径ボーリングマシン」で説明したものと同様である。
110 (スクリュー羽根ロッドの)本体部材
120 (スクリュー羽根ロッドの)スクリュー羽根
130 (スクリュー羽根ロッドの)ジョイント部
131 (ジョイント部の)第1ジョイント部
132 (ジョイント部の)第2ジョイント部
140 削孔ビット
200 本願発明の小口径ボーリングマシン
210 (小口径ボーリングマシンの)マシン本体
211 (マシン本体の)第1回転手段
212 (マシン本体の)第2回転手段
220 (小口径ボーリングマシンの)空気圧送手段
221 送気管
230 (小口径ボーリングマシンの)ケーシング把持手段
240 (小口径ボーリングマシンの)第1吸引手段
241 第1吸気パイプ
242 第1吸気バルブ
250 (小口径ボーリングマシンの)第2吸引手段
251 第2吸気パイプ
252 第2吸気バルブ
260 小口径ケーシング
AX ロッド軸
BS 削孔ズリ収集桝
CY サイクロン
VI 送気ルート
VO1 第1吸引ルート
VO2 第2吸引ルート
VS ベッセル
Claims (7)
- 小口径ボーリング用のロッドにおいて、
棒状の本体部材と、
前記本体部材の外周に設けられるスクリュー羽根と、を備え、
前記スクリュー羽根は、前記本体部材の全長又は略全長にわたって螺旋状に設けられ、
前記本体部材と前記スクリュー羽根は、一体となって軸周りに回転する、
ことを特徴とするスクリュー羽根ロッド。 - 小口径ボーリング用の削孔機において、
棒状の本体部材と、該本体部材の外周に全長又は略全長にわたって螺旋状に設けられるスクリュー羽根と、を有するスクリュー羽根ロッドと、
削孔方向が下向きとなるように前記スクリュー羽根ロッドを把持しつつ、軸周りに回転させるマシン本体と、を備え、
前記本体部材と前記スクリュー羽根は、一体となって軸周りに回転し、
前記ボーリングマシンによって前記スクリュー羽根ロッドが回転することで、該スクリュー羽根ロッドの先端に装着された削孔ビットが地盤を切削して下方に掘進していき、
掘進によって生じる削孔ズリは、前記スクリュー羽根上に載せられるとともに、該スクリュー羽根の回転に伴って孔内を上昇していく、
ことを特徴とする小口径ボーリングマシン。 - 前記マシン本体は、把持した前記スクリュー羽根ロッドを回転させることで、連結された2以上の前記スクリュー羽根ロッドからなる連結ロッド体を軸周りに回転させ、
前記連結ロッド体の最下端には、前記削孔ビットが装着された前記スクリュー羽根ロッドが配置される、
ことを特徴とする請求項2記載の小口径ボーリングマシン。 - 孔底に空気を圧送する空気圧送手段を、さらに備え、
前記空気圧送手段が圧送する空気によって、前記削孔ズリが前記スクリュー羽根上に載せられる、
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の小口径ボーリングマシン。 - 小口径ケーシングを把持するケーシング把持手段と、
第1吸引手段と、
第2吸引手段と、をさらに備え、
前記スクリュー羽根ロッドは前記小口径ケーシング内に配置されるとともに、前記削孔ビットは該小口径ケーシングよりも大径とされ、
前記第1吸引手段は、前記スクリュー羽根によって上昇した前記削孔ズリを吸引し、
前記第2吸引手段は、前記空気圧送手段が圧送する空気によって前記小口径ケーシングの外側を上昇した前記削孔ズリを吸引する、
ことを特徴とする請求項4記載の小口径ボーリングマシン。 - 前記マシン本体は、第1回転手段と第2回転手段を有し、
前記第1回転手段は、前記スクリュー羽根ロッドを把持しつつ軸周りに回転させ、
前記第2回転手段は、小口径ケーシングを把持しつつ軸周りに回転させ、
前記スクリュー羽根ロッドは前記小口径ケーシング内に配置されるとともに、前記削孔ビットは該小口径ケーシングよりも大径とされ、
前記第1回転手段は前記スクリュー羽根ロッドを正逆いずれにも回転させることができるととともに、前記第2回転手段は前記小口径ケーシングを正逆いずれにも回転させることができる、
ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の小口径ボーリングマシン。 - 小口径ボーリングを行う方法において、
小口径ボーリングマシンを計画位置に配置する配置工程と、
前記小口径ボーリングマシンによって、削孔方向が下向きとなるようにスクリュー羽根ロッドを把持しつつ軸周りに回転させることで、該スクリュー羽根ロッドの先端に装着された削孔ビットで地盤を切削して下方に掘進していく削孔工程と、
掘進によって生じた削孔ズリを孔外に排出する排土工程と、を備え、
前記スクリュー羽根ロッドは、棒状の本体部材と、該本体部材の外周に全長又は略全長にわたって螺旋状に設けられるスクリュー羽根と、を有するとともに、該本体部材と該スクリュー羽根が一体となって軸周りに回転し、
前記排土工程では、前記削孔ズリが前記スクリュー羽根上に載せられるとともに、該スクリュー羽根の回転に伴って孔内を上昇していくことによって、孔外に排出される、
ことを特徴とする小口径削孔方法。
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