JP2022041191A - 粘着フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリカーボネート樹脂ガラスに貼付した場合にも、経時での浮き等の発生が少なく、長期間屋外環境下に曝露された場合であっても外観が変化しにくい粘着剤フィルムを提供すること。【解決手段】粘着剤層と、基材と、を有する、ポリカーボネート樹脂ガラスに用いられる粘着フィルムであって、前記粘着剤層は、アクリル系共重合体、エポキシ系架橋剤、スチレン系粘着付与剤および紫外線吸収剤を含有する粘着剤組成物から形成される、粘着フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は粘着フィルムに関する。
燃費向上を目的として自動車車体の軽量化が試みられている。試みの一つとして、自動車窓ガラスの樹脂化の検討が進められている。
自動車窓用途の樹脂ガラス(有機ガラス)に用いられる樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリオレフィン、ABS等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、ポリカーボネートは耐衝撃性や透明性に優れていることから、自動車窓用途の樹脂ガラス(有機ガラス)に用いられる樹脂として有用である。
ところで、自動車窓ガラスには、ガラスが割れた際に室内にガラスが飛散することや、外からガラスを破壊して侵入されること、あるいは太陽熱からの遮熱を防ぐことを目的として、粘着フィルムが貼付されることがある。
特開平2-43045号公報
樹脂ガラスを構成するポリカーボネートはその製造工程上の理由により水分を含んでいる。自動車が屋外などに保管される場合には、樹脂ガラスに太陽光からの熱がかかり、ポリカーボネート樹脂に含まれている水分が蒸発する。このような水分の蒸発により、粘着剤層と被着体である樹脂ガラスとの界面に浮き、剥がれ(以下、浮き等とも称する)が生ずることがある。
一方、自動車窓用途の樹脂ガラスに使用される粘着フィルムは、長期間屋外環境に曝露されることが多く、そのような環境下であっても粘着フィルムの外観が損なわれないことが要求される。
したがって、本発明の目的は、ポリカーボネート樹脂ガラスに貼付した場合にも、熱による浮き等の発生が少なく、長期間屋外環境下に曝露された場合であっても外観が変化しにくい粘着フィルムを提供することである。
本発明は、粘着剤層と、基材と、を有する、ポリカーボネート樹脂ガラスに用いられる粘着フィルムであって、前記粘着剤層は、アクリル系共重合体、エポキシ系架橋剤、スチレン系粘着付与剤および紫外線吸収剤を含有する粘着剤組成物から形成される、粘着フィルムである。
本発明の粘着フィルムによれば、ポリカーボネート樹脂ガラスに貼付した場合にも、熱による浮き等の発生が少なく、さらに長期間屋外環境下に曝露された場合であっても外観が変化しにくい。
図1は、粘着フィルムの一実施形態を示す断面模式図である。
本発明の第一実施形態は、粘着剤層と、基材と、を有する、ポリカーボネート樹脂ガラスに用いられる粘着フィルムであって、前記粘着剤層は、アクリル系共重合体、エポキシ系架橋剤、スチレン系粘着付与剤および紫外線吸収剤を含有する粘着剤組成物から形成される、粘着フィルムである。本発明の粘着フィルムによれば、ポリカーボネート樹脂ガラスに貼付した場合にも、浮き等の発生が少なく、長期間屋外環境下に曝露された場合であっても外観が変化しにくい。本実施形態では、粘着剤であるアクリル系共重合体の物性、例えば弾性率や粘着性にエポキシ系架橋剤およびスチレン系粘着付与剤が関与するものと考えられる。これらの成分が、粘着剤の弾性率を向上させ、かつ粘着性を向上することで、経時でポリカーボネートからガスが発生しても、粘着剤を変形させる応力に耐えることができ、ゆえに、浮き等の発生が抑制されるものと考えられる。また、エポキシ系架橋剤およびスチレン系粘着付与剤を含む系では、長期間の紫外線曝露下においてフィルムが黄変することを本発明者らは知見した。これは、通常の粘着剤では見られない現象であり、スチレン系粘着付与剤に起因して起こる現象であると考えられる(例えば、比較例5参照)。しかしながら、アクリル系粘着剤に、エポキシ系架橋剤、スチレン系粘着付与剤および紫外線吸収剤を組み合わせて用いることで、このような黄変が抑制されることを見出した。ゆえに、アクリル系共重合体を粘着剤としてポリカーボネート樹脂ガラスに貼付する場合に、経時での浮き等の発生が少なく、長期間屋外環境下に曝露された場合であっても黄変を抑制するためには、エポキシ系架橋剤、スチレン系粘着付与剤および紫外線吸収剤が一体化して用いられることが重要であることが理解される。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を指し、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸および/またはメタクリル酸」を指す。
本明細書において、範囲を示す「X~Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等は、室温(20~25℃)/相対湿度45~55%の条件で測定する。
図1は、粘着フィルムの一実施形態を示す断面模式図である。図1において、粘着フィルム10は、基材11、粘着剤層12、および剥離ライナー13から構成される。基材11は、粘着剤層12に隣接して配置される。貼付する際には、剥離ライナー13が除去され、露出した粘着剤層12によって被着体であるポリカーボネート樹脂ガラスに粘着フィルムを貼付する。
図1においては、基材、粘着剤層、および剥離ライナーをこの順に有する積層体であるが、被着体に貼付する際に粘着剤層が露出する形態である限り、基材上ならびに/または基材および粘着剤層間に他の中間層が存在していてよい。
なお、フィルムの概念には、テープ、ラベル、シート等と称されるものが包含される。
以下、粘着フィルムを構成する各構成部材について説明する。
<粘着剤層>
粘着剤層は粘着剤組成物から形成される。
以下、粘着剤組成物を構成する各成分を説明する。
(アクリル系共重合体)
アクリル系共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを単量体主成分とし、必要に応じて(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合可能な単量体(共重合性単量体)を用いることにより形成される。ここで、主成分とは、単量体中50質量%以上(上限100質量%)であることを指し、好ましくは65質量%以上、より好ましくは85質量%以上である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキルエステルを構成するアルキル基が、炭素数1~4の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであることが好ましく、(メタ)アクリル酸n-ブチルであることがより好ましく、アクリル酸n-ブチルであることがさらにより好ましい。
また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合可能な共重合性単量体の例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体またはその無水物;(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレートなどの水酸基含有単量体;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N-ビニルピロリドン、N,N-ジメチルアクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有単量体;スチレン、置換スチレンなどの芳香族ビニル化合物;アクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;酢酸ビニルなどのビニルエステル類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、架橋剤を考慮すると、共重合性単量体としてはカルボキシル基含有単量体またはその無水物を用いることが好ましく、(メタ)アクリル酸を用いることが好ましく、アクリル酸を用いることがより好ましい。
共重合性単量体を用いる場合、アクリル系共重合体を構成する単量体成分のうち、0.1~35質量%であることが好ましく、1~15質量%であることがより好ましい。
アクリル系共重合体のガラス転移温度Tgは、-60~-20℃であることが好ましい。アクリル系共重合体のガラス転移温度Tgを-60~-20℃とすることで、粘着性が向上するため好ましい。ガラス転移温度は、用いられるモノマー種、特に、主モノマーである(メタ)アクリル酸アルキルエステルの種類、含有量を適宜調整することにより、調整することができる。
アクリル系共重合体のガラス転移温度は、以下のフォックス式に従って、共重合体を構成する各構成ポリマーのTgnから計算したものを採用する。
フォックス式:1/Tg=Σ(Wn/Tgn)
Tg:重合体の計算Tg(K)
Wn:モノマーnの重量分率
Tgn:モノマーnのホモポリマーのガラス転移温度(K)
モノマーnのホモポリマーのTg値(Tgn)は、例えば、株式会社日本触媒、三菱ケミカル株式会社、東亞合成株式会社などのモノマーメーカーの技術資料や高分子データハンドブック(培風館発行、高分子学会編(基礎編)、昭和61年1月初版)、Polymer Handbook 4th edition(J.Brandrup, E.H.Immergut, E.A.Grulke, 1999年発行、Wiley-Interscience)に記載されている。
アクリル系共重合体の製造方法は、特に制限されず、重合開始剤を使用する溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、逆相懸濁重合法、薄膜重合法、噴霧重合法など従来公知の方法を用いることができる。また、重合開始剤により重合を開始させる方法の他に、放射線、電子線、紫外線等を照射して重合を開始させる方法を採用することもできる。中でも重合開始剤を使用する溶液重合法が、分子量の調節が容易であり、また不純物も少なくできるために好ましい。例えば、溶剤として酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンなどを用い、モノマーの合計量100質量部に対して、重合開始剤を好ましくは0.01~0.50質量部添加し、窒素雰囲気下で、例えば反応温度60~90℃で、3~10時間反応させることで得られる。
重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物;tert-ブチルパーオキシピバレート、tert-ブチルパーオキシベンゾエート、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ-tert-ブチルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、tert-ブチルハイドロパーオキシド等の有機過酸化物;過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの無機過酸化物が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
また、アクリル系共重合体の分子量を適切に制御する目的で、モノマー溶液中に連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、n-ドデシルメルカプタン、2-メルカプトエタノール、β-メルカプトプロピオン酸、β-メルカプトプロピオン酸オクチル、β-メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、トリメチロールプロパントリス(β-チオプロピオネート)、チオグリコール酸ブチル、プロパンチオール類、ブタンチオール類、チオホスファイト類等のチオール化合物や四塩化炭素などのハロゲン化合物などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
アクリル系共重合体の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、10万~100万であることが好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
(エポキシ系架橋剤)
エポキシ系架橋剤としては、例えば、1,3-ビス(N,N’-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアミン、テトラグリシジルキシレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラグリシジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、m-N,N-ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N-ジグリシジルトルイジン、N,N-ジグリシジルアニリンなどが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。中でも、エポキシ系架橋剤としては、1,3-ビス(N,N’-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミンを用いることがより好ましい。
エポキシ系架橋剤の添加量は、浮き等を抑制する観点から、アクリル系共重合体100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましい。また、架橋剤の添加量は、粘着性の観点から、アクリル系共重合体100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましく、1質量部以下であることがさらにより好ましい。
(スチレン系粘着付与剤)
スチレン系粘着付与剤とは、スチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン等のスチレン系単量体、および必要に応じてこれと共重合可能な単量体を重合してなる樹脂である。
スチレン系粘着付与剤は、市販品を用いてもよく、例えば、FTR(登録商標)0100、2120、2140、6100、6110、6125、7100、8100、8120、FMR(登録商標)0150(以上、三井化学社製)、YSレジンSX85、100(ヤスハラケミカル社製)、Sylvares SA120(クレイトン社製)、ピコラスチックA75(イーストマンケミカル社製)等が挙げられる。
スチレン系粘着付与剤は、単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
スチレン系粘着付与剤の軟化点は、浮き等の発生抑制が一層向上することから、90℃以上であることが好ましい。また、スチレン系粘着付与剤の軟化点は、140℃以下であることが好ましく、125℃以下であることがより好ましい。なお、軟化点は、JIS K5902-1969またはJIS K2207-1996に記載された環球法によって測定される。また、複数種のスチレン系粘着付与剤を用いる場合には、軟化点は各樹脂の軟化点に配合質量比を掛けたものの和とする。例えば、軟化点a℃のスチレン系粘着付与剤Aを50質量%、軟化点b℃のスチレン系粘着付与剤Bを50質量%用いた場合には、スチレン系粘着付与剤の軟化点(℃)=(a×50/100+b×50/100)とする。
スチレン系粘着付与剤の合計含有量は、アクリル系共重合体100質量部に対して、0.5~30質量部であることが好ましく、1~15質量部であることがより好ましい。このような範囲の含有量とすることで、本発明の効果が一層奏されることから好ましい。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤の具体例としては、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ハイドロキノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤などが挙げられる。中でも、紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤であることが好ましく、長期間紫外線曝露後の黄変が顕著に抑制されることから、紫外線吸収剤としてはヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤を用いることがより好ましい。
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤としては、2-[4-(オクチル-2-メチルエタノエート)オキシ-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-[ビス(2,4-ジメチルフェニル)]-1,3,5-トリアジン、2-[4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシロキシ-プロピル)オキシ-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-[ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(2-ヒドロキシ-3-トリデシロキシ-プロピル)オキシ-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-[ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル]-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3-5-トリアジン、トリス[2,4,6-[2-{4-(オクチル-2-メチルエタノエート)オキシ-2-ヒドロキシフェニル}]-1,3,5-トリアジンなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、及び2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
これら紫外線吸収剤は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤の含有量は、アクリル系共重合体100質量部に対して、0.1~20質量部であることが好ましく、1~15質量部であることがより好ましい。
また、紫外線吸収剤の含有量は、長期間経過後の着色抑制の観点からは、スチレン系粘着付与剤に対して20~300質量%であることが好ましく、50~200質量%であることがより好ましく、75~150質量%であることがさらにより好ましい。
上記粘着剤組成物を用いて粘着剤層が形成される。
粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、粘着性および薄膜化の観点から、10~100μmの範囲が好ましい。
粘着剤層には、必要に応じ、着色剤、充填剤、帯電防止剤、濡れ剤、レベリング剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤等を適宜添加することができる。
粘着剤層の形成方法は特に限定されないが、通常粘着剤組成物を基材または剥離ライナー上に塗布する方法が採られる。塗布方法は特に限定されず、例えばロールコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーターなどの公知の塗布装置を用いて塗布することができる。粘着剤を基材上に塗布後、乾燥処理を行うことによって、粘着剤層が形成される。この際の乾燥条件としては特に限定されず、通常60~150℃にて10~60秒の条件で行われる。
また、粘着剤を印刷して粘着剤層を形成させてもよい。この際、凸版印刷機、グラビア印刷機(凹版印刷機)、スクリーン印刷機、オフセット印刷機等の各種既知の印刷機を使用することができる。
<基材>
基材を形成する材料としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。これらの中でも、採光性と強度のバランスに優れる点から、ポリエチレンテレフタレートが好適である。
基材の片面または両面には、隣接層の密着性向上を目的としてプライマー処理、コロナ放電処理などによる表面処理を施すことができる。上記プライマー処理に使用し得る液剤としては、特に制限はされず、例えばアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、シリコーン系、ゴム系などの従来公知のものを用いることができる。これらの表面処理法は、基材の種類に応じて適宜選ばれる。
基材には、必要に応じて、安定剤、滑剤、充填剤、着色剤、加工助剤、軟化剤、防曇剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難撚剤等を適宜に含有していてもよい。
基材の厚さについては特に制限はないが、通常15~1000μmである。
<剥離ライナー>
粘着フィルムは剥離ライナーを含んでいてもよい。剥離ライナーは、被着体に粘着フィルムを貼付する前に使用され、粘着剤層を保護し、使用前の粘着性の低下を防止する機能を有する部材である。
剥離ライナーとしては、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルム;上質紙、グラシン紙、クラフト紙、クレーコート紙などの紙が挙げられる。
剥離ライナーの厚さについては特に制限はないが、通常10~400μmである。
<その他の層>
粘着フィルムは、基材、粘着剤層、剥離ライナーの他、他の層が積層されていてもよい。
その他の層としては各種機能層が挙げられる。機能層としては、表面保護層、帯電防止層、平滑化層、密着改良層、遮光層、反射防止層、ハードコート層、応力緩和層、防曇層、防汚層、赤外線吸収層、赤外線反射層、および紫外線反射層などが挙げられる。
特に、好適な形態である移動体用のポリカーボネート樹脂ガラスに用いられる場合には、基材上に赤外線吸収層、赤外線反射層、ハードコート層、防曇層、防汚層、および紫外線反射層などが好適に積層される。
<用途>
本実施形態の粘着フィルムはポリカーボネート樹脂ガラスに貼付される用途で用いられる。
ポリカーボネート樹脂ガラスの用途は特に制限されるものではないが、透明であることから、自動車、鉄道、航空機、船舶等の移動体窓であることが好ましく、自動車窓であることがより好ましい。自動車窓に使用するガラスとしては、JIS R 3211:2015に準拠した有機ガラスであることがより好ましい。
自動車窓としては、具体的には、フロントウインドウ、サイドウインドウ、リアウインドウ、サンルーフ等が挙げられる。
粘着フィルムは、車両内部側および/または外気側に貼付され、少なくとも車両内部側に貼付されることが好ましい。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いる場合があるが、特に断りがない限り、「質量部」あるいは「質量%」を表す。また、特記しない限り、各操作は、室温(25℃)で行われる。
(実施例1)
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、n-ブチルアクリレート90質量部、アクリル酸10質量部からなるモノマー混合物、過酸化物系開始剤およびトルエン(溶剤)を混合し、窒素置換を行いながら加温し、重合を行って、アクリル系共重合体を得た(重量平均分子量100万)。
上記アクリル系共重合体100質量部に対して、エポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD-C、三菱ガス化学社製)0.5質量部、スチレン系粘着付与剤(商品名:ヤスハラケミカル社製、YSレジンSX100(軟化点:100℃))5質量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名:Cyasorb(登録商標、以下同じ) UV-24、SOLVAY社製、最大吸収波長:330nm)5質量部を混合して粘着剤組成物を得た。
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにシリコーン系剥離剤を0.1μmの厚さに塗布した剥離ライナーの剥離剤塗布面上に、得られた粘着剤組成物をナイフコーターにより乾燥膜厚20μmとなるように塗布した後、乾燥させて、剥離ライナーおよび粘着剤層の積層体1を得た。
基材である、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、積層体1の粘着剤層面を貼付した後、23℃で1週間静置し、粘着フィルムを作製した。
(実施例2)
スチレン系粘着付与剤(商品名:ヤスハラケミカル社製、YSレジンSX100(軟化点:100℃))をスチレン系粘着付与剤(α-メチルスチレン系、商品名:クレイトン社製、Sylvares SA120(軟化点:117℃))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(実施例3)
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名:Cyasorb UV-24、SOLVAY社製、最大吸収波長:330nm)をヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名:Tinuvin(登録商標、以下同じ) 477、BASFジャパン社製、最大吸収波長:355nm)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。なお、Tinuvin(登録商標) 477は、溶剤を含有するが、表1の添加部数は純分である。
(実施例4)
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名:Cyasorb UV-24、SOLVAY社製、最大吸収波長:330nm)の添加量を5質量部から15質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(実施例5)
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名:Cyasorb UV-24、SOLVAY社製、最大吸収波長:330nm)の添加量を5質量部から1質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(実施例6)
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名:Tinuvin 477、BASFジャパン社製、最大吸収波長:355nm)の添加量を5質量部(純分)から15質量部(純分)に変更したこと以外は、実施例3と同様にして粘着フィルムを作製した。
(実施例7)
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(商品名:Tinuvin 477、BASFジャパン社製、最大吸収波長:355nm)を5質量部(純分)から1質量部(純分)に変更したこと以外は、実施例3と同様にして粘着フィルムを作製した。
(実施例8)
スチレン系粘着付与剤(商品名:ヤスハラケミカル社製、YSレジンSX100(軟化点:100℃))をスチレン系粘着付与剤(商品名:ヤスハラケミカル社製、SX85(軟化点:82-85℃))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(実施例9)
スチレン系粘着付与剤(商品名:ヤスハラケミカル社製、YSレジンSX100(軟化点:100℃))をスチレン系粘着付与剤(商品名:イーストマンケミカル社製、ピコラスチックA75(軟化点:72-77℃))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(比較例1)
スチレン系粘着付与剤(商品名:ヤスハラケミカル社製、YSレジンSX100(軟化点:100℃))をロジン系粘着付与剤(商品名:荒川化学工業社製「ペンセルD-125」(軟化点:120-130℃))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(比較例2)
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(商品名:Cyasorb(登録商標) UV-24、SOLVAY製、最大吸収波長:330nm)を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(比較例3)
エポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD-C、三菱ガス化学社製)をキレート系架橋剤(商品名:オルガチックスAL-3100、マツモトファインケミカル社製)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(比較例4)
エポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD-C、三菱ガス化学社製)をイソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL、東ソー社製)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
(比較例5)
スチレン系粘着付与剤(商品名:ヤスハラケミカル社製、YSレジンSX100(軟化点:100℃))を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして粘着フィルムを作製した。
<浮き、剥がれの確認>
各実施例、比較例で得られた粘着フィルムから剥離ライナーを剥がし、ポリカーボネート樹脂板(商品名:PC1600、6mm厚、タキロンシーアイ社製)に貼付し、24時間静置した。80℃で静置し、ポリカーボネート樹脂板と粘着フィルムとの界面に浮き、剥がれがないか、目視により確認し、以下の評価基準にしたがって評価した。
〇:100時間後に直径0.2mm超の浮き、剥がれがなし
△:10時間以上、100時間未満に直径0.2mm超の浮き、剥がれが発生
×:10時間未満に直径0.2mm超の浮き、剥がれが発生。
<黄変の確認>
各実施例、比較例で得られた粘着フィルムから剥離ライナーを剥がし、粘着剤層面をポリカーボネート樹脂板(商品名:PC1600、6mm厚、タキロンシーアイ社製)に貼付後、24時間後、促進耐候性試験を行った。促進耐候性試験は、キセノンウェザーメーターを用い、放射照度60W/m、ブラックパネル温度63℃、湿度30~60%RHの条件下、ポリカーボネート樹脂板側に1000時間照射を行った。その後、色差計(COH 300A 日本電色工業社製)を使用し、JIS K7373:2006に基いて、黄色度YIを測定し、以下の評価基準にしたがって評価した。
◎:YIが0以上、2未満
〇:YIが2以上、4未満
△:YIが4以上、6未満
×:YIが6以上
結果を表1に示す。
Figure 2022041191000001
上記結果より、実施例の粘着フィルムは、ポリカーボネート樹脂ガラスに貼付した場合であっても、熱による浮きや剥がれが長時間にわたって観察されず、また初期から着色がなく、または非常に少なく、これが長期にわたって維持されるものであった。
10 粘着フィルム、
11 基材、
12 粘着剤層、
13 剥離ライナー。

Claims (5)

  1. 粘着剤層と、基材と、を有する、ポリカーボネート樹脂ガラスに用いられる粘着フィルムであって、
    前記粘着剤層は、アクリル系共重合体、エポキシ系架橋剤、スチレン系粘着付与剤および紫外線吸収剤を含有する粘着剤組成物から形成される、粘着フィルム。
  2. 前記スチレン系粘着付与剤の軟化点が90℃以上である、請求項1に記載の粘着フィルム。
  3. 前記紫外線吸収剤の含有量が前記アクリル系共重合体100質量部に対して1~15質量部である、請求項1または2に記載の粘着フィルム。
  4. 前記紫外線吸収剤の含有量が前記スチレン系粘着付与剤に対して20~300質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の粘着フィルム。
  5. 前記紫外線吸収剤がヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤である、請求項1~4のいずれか1項に記載の粘着フィルム。
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