JP2022039733A - 水洗大便器 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯水タンクの傾きによる空気溜まりを抑制して、貯水タンク内により多くの洗浄水量を貯留することができると共に、空気溜まりによる異音の発生を抑制することができる水洗大便器を提供する。【解決手段】本発明の水洗大便器1は、便器本体2と、タンク装置4と、を有し、このタンク装置は、貯水タンク10と、この貯水タンクに洗浄水を給水する給水部6aと、を備えており、貯水タンクは、給水部から給水される洗浄水を貯水タンク内へ通水可能に貫く通水口10aが設けられた第1上面44bと、この第1上面より低い第2上面46bと、この第2上面よりも低く且つ第1上面と第2上面との間に設けられた第3上面46eと、を備えており、第2上面には、貯水タンクの空気抜きを可能にする空気抜き部46d,84,86が設けられている。【選択図】図15A

Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器に関する。
従来から、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器として、例えば、特許文献1、2に記載されているように、貯水タンクに貯留された洗浄水をポンプによって便器本体に加圧し、便器洗浄を行うものが知られている。
このような従来の水洗大便器の貯水タンクには、貯水タンクへの給水を可能にする給水ユニット(給水部)が設けられている。また、この給水ユニット(給水部)は、貯水タンク内の洗浄水が逆流することを防止するために、貯水タンクの内部とは縁切りされている。
特開2009-30405号公報 特開2014-114627号公報
しかしながら、上述した従来の水洗大便器においては、貯水タンクの天面が平坦な場合、例えば、便器本体の製造誤差や、貯水タンクと便器本体との組み付けの誤差等によって、貯水タンクが傾いて設置されると、傾いた側に空気溜まりが形成されてしまうという問題がある。
これにより、貯水タンク内に貯留される洗浄水量は、空気溜まりの体積分により少なくなってしまったり、ばらついてしまったりするおそれがあるという問題がある。
また、貯水タンク内に空気溜まりが発生することにより、貯水タンクへの給水時において、貯水タンク内の洗浄水の上昇に伴って、空気溜まりが洗浄水に取り込まれて異音が発生してしまうおそれがあるという問題もある。
したがって、貯水タンクが傾いた状態であっても、貯水タンク内における空気溜まりの発生をいかに抑制するかが、従来から要請されている課題となっている。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題や従来から要請されている課題を解決するためになされたものであり、貯水タンクの傾きによる空気溜まりを抑制して、貯水タンク内により多くの洗浄水量を貯留することができると共に、空気溜まりによる異音の発生を抑制することができる水洗大便器を提供すること目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、汚物を受けるボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を備えた便器本体と、この便器本体に洗浄水を供給するタンク装置と、を有し、このタンク装置は、上記便器本体の後方且つ床面よりも上方に設けられ、上記便器本体に供給するための洗浄水を貯留する貯水タンクと、この貯水タンクに洗浄水を給水する給水部と、を備えており、上記貯水タンクは、上記給水部から給水される洗浄水を上記貯水タンク内へ通水可能に貫く通水口が設けられた第1上面と、この第1上面より低い第2上面と、この第2上面よりも低く且つ上記第1上面と上記第2上面との間に設けられた第3上面と、を備えており、上記第2上面には、上記貯水タンクの空気抜きを可能にする空気抜き部が設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、まず、給水部から貯水タンクへの給水時に貯水タンク内の空気溜まりが発生したとしても、貯水タンクの第1上面に設けられた通水口が、空気溜まりの空気を予め逃がし易くする通気口としても機能することができる。
また、給水部から給水された洗浄水は、貯水タンクの第1上面の通水口を通過した後、貯水タンク内に流入し、貯水タンク内の水位が上昇する。
このとき、貯水タンクは、通水口が設けられた第1上面、この第1上面より低い第2上面、及び、この第2上面よりも低く且つ第1上面と第2上面との間に設けられた第3上面のそれぞれの上面により、貯水タンクの上面全体が凹凸状に形成されている。
これらにより、例えば、貯水タンク内の第3上面よりも低い水位が上昇し、第3上面に到達した後、さらに、この第3上面の高さ位置と第2上面の高さ位置との間の高さ位置まで上昇すると、その水面と第2上面との間に空気溜まりが形成され易い状態となっている。
しかしながら、貯水タンクの第2上面には、空気抜き部が設けられているため、この空気抜き部により、貯水タンクの空気抜きを可能にすることができる。これにより、貯水タンク内の水面と第2上面との間の空気溜まりについて、空気抜き部を介して大気開放させることができる。
よって、貯水タンク内の第3上面よりも低い水位が上昇し、第3上面に到達した後、さらに、この第3上面の高さ位置と第2上面の高さ位置との間の高さ位置まで上昇した際には、空気抜き部により貯水タンク内の空気溜まりの空気を逃がし易くすることができる。
したがって、このような空気抜き部により、貯水タンク内の空気溜まりの発生を効果的に抑制することができる。また、貯水タンク内の空気溜まりによる異音(例えば、貯水タンク内の空気溜まりが給水中に取り込まれるときに発生する異音や、空気溜まりの空気が通水口から脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
さらに、給水部から給水されて貯水タンク内に貯留される洗浄水量が、貯水タンク内の空気溜まりによって減少したり、ばらついたりしてしまうことを抑制することができる。 よって、貯水タンク内により多くの洗浄水量を貯留することができる。
つぎに、本発明は、洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、汚物を受けるボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を備えた便器本体と、この便器本体に洗浄水を供給するタンク装置と、を有し、このタンク装置は、上記便器本体の後方且つ床面よりも上方に設けられ、上記便器本体に供給するための洗浄水を貯留する貯水タンクと、この貯水タンクに洗浄水を給水する給水部と、を備えており、上記貯水タンクは、上記給水部から給水される洗浄水を上記貯水タンク内へ通水可能に貫く通水口が設けられた第1上面と、この第1上面より低い第2上面と、を備えており、この第2上面には、上記貯水タンクの空気抜きを可能にする空気抜き部が設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、まず、給水部から貯水タンクへの給水時に貯水タンク内の空気溜まりが発生したとしても、貯水タンクの第1上面に設けられた通水口が、空気溜まりの空気を予め逃がし易くする通気口としても機能することができる。
また、給水部から給水された洗浄水は、貯水タンクの第1上面の通水口を通過した後、貯水タンク内に流入し、貯水タンク内の水位が上昇する。
このとき、貯水タンクは、通水口が設けられた第1上面、この第1上面より低い第2上面のそれぞれの上面により、貯水タンクの上面全体が凹凸状に形成されている。
これにより、貯水タンク内の水位が第2上面よりも低い状態では、その水面と第2上面との間に空気溜まりが一時的に形成され易くなる。
しかしながら、貯水タンクの第2上面には、空気抜き部が設けられているため、この空気抜き部により、貯水タンクの空気抜きを可能にすることができる。これにより、貯水タンク内の水面と第2上面との間の空気溜まりについて、空気抜き部を介して大気開放させることができる。
よって、貯水タンク内の第2上面よりも低い水位が上昇し、第2上面に近接した際には、空気抜き部により貯水タンク内の空気溜まりの空気を逃がし易くすることができる。
したがって、このような空気抜き部により、貯水タンク内の空気溜まりの発生を効果的に抑制することができる。また、貯水タンク内の空気溜まりによる異音(例えば、貯水タンク内の空気溜まりが給水中に取り込まれるときに発生する異音や、空気溜まりの空気が通水口から脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
さらに、給水部から給水されて貯水タンク内に貯留される洗浄水量が、貯水タンク内の空気溜まりによって減少したり、ばらついたりしてしまうことを抑制することができる。
よって、貯水タンク内により多くの洗浄水量を貯留することができる。
本発明において、好ましくは、上記貯水タンクは、これを左右中央で二分割したときに容積が大きい側である大タンク部と、上記貯水タンクを左右中央で二分割したときに容積が小さい側である小タンク部と、を備えている左右非対称の形状であり、上記第1上面は、上記大タンク部の上面に設けられており、上記第2上面は、上記小タンク部の上面に設けられている。
このように構成された本発明においては、貯水タンクが大タンク部と小タンク部とにより左右非対称な形状であることにより、大タンク部の貯水量と小タンク部の貯水量とが左右方向で異なっている。
これにより、貯水量(重量)の大きい大タンク部の外側が貯水タンクの重心に対して下降すると共に、貯水量(重量)の小さい小タンク部の外側が貯水タンクの重心に対して上昇するように、貯水タンク全体が傾き易い状態となっている。
このような貯水タンク全体の傾きにより、特に、貯水タンクの小タンク部内の上方の空気溜まりの空気については、小タンク部の上面(第2上面)の空気抜き部から予めに逃がし易くすることができる。これにより、貯水タンクの小タンク部内の水面と第2上面との間の空気溜まりについて空気抜き部を介して大気開放させることができる。
したがって、このような空気抜き部により、貯水タンク内(特に、小タンク部内)の空気溜まりの発生を効果的に抑制することができる。また、貯水タンク内の空気溜まりによる異音(例えば、貯水タンク内の空気溜まりが給水中に取り込まれるときに発生する異音や、空気溜まりの空気が通水口から脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
よって、貯水タンク内の空気溜まりによる異音(例えば、貯水タンクの小タンク部内の空気溜まりが貯水タンク内の給水中に取り込まれるときに発生する異音や、貯水タンクの小タンク部内の空気溜まりの空気が大タンク部の上面(第1上面)の通水口から脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
また、給水部から給水されて貯水タンクの大タンク部内や小タンク部内に貯留される洗浄水量が、貯水タンク内(特に、小タンク部内)の空気溜まりによって減少したり、ばらついたりしてしまうことを抑制することができる。よって、貯水タンクの大タンク部内や小タンク部内により多くの洗浄水量を貯留することができる。
さらに、貯水タンクの大タンク部と小タンク部により、貯水タンクの全体形状を左右非対称な形状にすることができるため、タンク装置の貯水タンク周辺に配置される関連機器のレイアウトや設計の自由度を向上させることもできる。
本発明の水洗大便器によれば、貯水タンクの傾きによる空気溜まりを抑制して、貯水タンク内により多くの洗浄水量を貯留することができると共に、空気溜まりによる異音の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態による水洗大便器を斜め後方且つ上方から見た概略斜視図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の全体構成図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンクユニットの部分を拡大した部分拡大平面図である。 図3のIV-IV線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の貯水タンクを斜め後方且つ上方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の貯水タンクの背面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器における便器本体、タンク取付部材、及び、貯水タンクを示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器における便器本体に対してタンク取付部材が取り付けられた状態を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器における便器本体に対して貯水タンクがタンク取付部材を介して取り付けられた状態を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器における貯水タンクについて、斜め後方かつ下方から見た斜視図である。 図9のXI-XI線に沿った断面図であり、便器本体の後方側における貯水タンク及びタンク取付部材の部分を拡大した部分拡大断面図である。 図10に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器の貯水タンクの取付部の部分について拡大した部分拡大図である。 図11に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器において、貯水タンクの大タンク後方側取付部及びタンク取付部材の後方側被取付部の部分を拡大した部分拡大断面図であり、貯水タンクの大タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動される前の状態(係止前状態)を示す。 本発明の第1実施形態による水洗大便器における貯水タンクの大タンク後方側取付部及びタンク取付部材の後方側被取付部の部分を拡大した図13Aと同様な部分拡大断面図であり、貯水タンクの大タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動されて位置決めが完了した状態(位置決め完了状態)を示す。 本発明の第1実施形態による水洗大便器において、図13Aと同様に、貯水タンクの小タンク後方側取付部及びタンク取付部材の後方側被取付部の部分を拡大した部分拡大断面図であり、貯水タンクの小タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動される前の状態(係止前状態)を示す。 本発明の第1実施形態による水洗大便器における貯水タンクの小タンク後方側取付部及びタンク取付部材の後方側被取付部の部分を拡大した図13Cと同様な部分拡大断面図であり、貯水タンクの小タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動されて位置決めが完了した状態(位置決め完了状態)を示す。 図11に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器において、貯水タンクの前方側取付部及びタンク取付部材の前方側被取付部の部分を拡大した部分拡大断面図であり、貯水タンクの前方側取付部がタンク取付部材の前方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動される前の状態(位置決め前状態)を示す。 本発明の第1実施形態による水洗大便器における貯水タンクの前方側取付部及びタンク取付部材の前方側被取付部の部分を拡大した図13Bと同様な部分拡大断面図であり、貯水タンクの前方側取付部がタンク取付部材の前方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動されて位置決めが完了した状態(位置決め完了状態)を示す。 図4に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンク装置における空気抜き装置の部分を拡大した部分拡大断面図であり、空気抜き弁が開弁している状態を示す。 図15Aと同様な本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンク装置における空気抜き装置の部分を拡大した部分拡大断面図であり、空気抜き弁が閉弁している状態を示す。 図16の(A-1)、(A-2)、及び、(A-3)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンク装置における貯水タンクの比較例として、小タンク部の上面に通気口と空気抜き装置が設けられていない貯水タンクが傾いた状態において、洗浄水が給水されているときの貯水タンク内の水位上昇と空気溜まりの状態を時系列に模式的に説明した図である。また、図16の(B-1)、(B-2)、及び、(B-3)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンク装置における貯水タンクが傾いた状態において、洗浄水が給水されているときの貯水タンク内の水位上昇と空気溜まりの状態を時系列に模式的に説明した図である。 本発明の第2実施形態による水洗大便器のタンク装置における貯水タンク及び空気抜き装置の概略正面断面図である。 図17に示す本発明の第2実施形態による水洗大便器のタンク装置における空気抜き装置の部分を拡大した部分拡大断面図であり、空気抜き弁が開弁している状態を示す。 図18Aと同様な本発明の第2実施形態による水洗大便器のタンク装置における空気抜き装置の部分を拡大した部分拡大断面図であり、空気抜き弁が閉弁している状態を示す。
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態による水洗大便器について説明する。
まず、図1は、本発明の第1実施形態による水洗大便器を斜め後方且つ上方から見た概略斜視図である。また、図2は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の全体構成図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態による水洗大便器1は、陶器製の便器本体2と、その後方側に設けられたタンク装置4と、を備えている。
また、便器本体2は、汚物を受けるボウル部2aと、このボウル部2aの底部から延びてボウル部2a内の汚物を排出する排水トラップ部(排水トラップ管2b)と、ボウル部2aの上縁に形成されるリム部2cと、を備えている。
つぎに、図1及び図2に示すように、タンク装置4は、その上流側及び下流側にそれぞれ接続された給水管6及び吐水管8をそれぞれ備えている。
給水管6の上流側は、水道等の外部の給水源(図示せず)に接続されている。一方、給水管6の下流側は、タンク装置4の貯水タンク10(詳細は後述する)に接続されている。これらにより、給水管6から貯水タンク10に洗浄水が供給されるようになっている。
また、給水管6には、上流側から下流側に向かって、止水栓12、バルブユニット14がそれぞれ設けられている。
さらに、バルブユニット14は、給水管6に設けられた定流量弁16、並びに、この定流量弁16の下流側に設けられた開閉弁(ダイヤフラム弁17)を開閉する電磁弁18をそれぞれ含む。
つぎに、図1及び図2に示すように、タンク装置4は、さらに、給水管6のバルブユニット14の下流側に接続されている連結ユニット20と、この連結ユニット20の下流側に接続されて貯水タンク10を含むタンクユニット22とを備えている。
バルブユニット14において、給水管6内の洗浄水が定流量弁16により流量が一定に調整されるようになっている。
その後、電磁弁18が電磁的に開弁し、開閉弁(ダイヤフラム弁17)により給水管6の流路が開放されると、給水管6内の洗浄水が連結ユニット20を経てタンクユニット22に供給されるようになっている。
図2に示すように、連結ユニット20は、水受けハウジング24と、オーバーフロー管26と、逆止弁28と、を備えている。
また、水受けハウジング24は、その下方開口部24aがタンクユニット22の貯水タンク10の上方開口部(通水口10a)に着脱可能に接続されている。
つぎに、オーバーフロー管26は、水受けハウジング24の側壁の一部に設けられたオーバーフロー口24bと吐水管8とを接続している。
吐水管8は、その上流側がタンク装置4のポンプ30に接続された接続管(洗浄水供給管)であり、その下流側が便器本体2のリム部2cの内部のリム導水路2dに接続されている。
さらに、逆止弁28は、オーバーフロー口24bに設けられており、水受けハウジング24内の洗浄水がオーバーフロー口24bからオーバーフロー管26に流入することを可能にする一方、オーバーフロー管26内の洗浄水が水受けハウジング24内へ逆流することを妨げることができるようになっている。
つぎに、図2に示すように、タンクユニット22は、貯水タンク10、ポンプ30、フロートスイッチ32、水抜き栓34、及び、コントローラC等をそれぞれ備えている。
ポンプ30は、吐水管8の上流側に接続されている通水管36の一部(途中)に設けられている。この通水管36の上流端36aは、貯水タンク10内に設けられた吸引管38の下流端38aに接続されている。
貯水タンク10内に貯水されている洗浄水は、ポンプ30が作動することにより、吸引管38から通水管36内に吸引された後、ポンプ30を経て吐水管8に圧送されるようになっている。
これにより、貯水タンク10からポンプ30により吐水管8に供給された洗浄水のうちのすべてがリム導水路2dの入口2eからリム導水路2d内に供給されるようになっている。
そして、リム導水路2d内の洗浄水はリム導水路2dの下流端のリム吐水口2fからボウル部2a内に吐水され、便器洗浄(いわゆる、リム吐水100%による便器洗浄)が行われるようになっている。
すなわち、これらの通水管36及び吐水管8のそれぞれは、貯水タンク10からポンプ30によって圧送された洗浄水を便器本体2に供給する洗浄水供給管として機能するようになっている。
フロートスイッチ32は、貯水タンク10内の水位を検知するものである。バルブユニット14の電磁弁18の開閉動作は、フロートスイッチ32が検知した貯水タンク10内の水位に基づいてコントローラCにより制御されるようになっている。
また、ポンプ30の作動についても、フロートスイッチ32が検知した貯水タンク10内の水位に基づいてコントローラCにより制御されるようになっている。
例えば、フロートスイッチ32が検知した貯水タンク10内の水位が所定以下である場合には、電磁弁18が開弁して給水管6が開放され、ポンプ30が作動されるようになっている。
そして、貯水タンク10内の水位が所定水位まで到達すると、電磁弁18が閉弁して給水管6が閉鎖され、ポンプ30が停止されるようになっている。
水抜き栓34は、貯水タンク10の底面に設けられている。この水抜き栓34は、通常使用時では、常時閉鎖されており、必要に応じて開放され、貯水タンク10内の洗浄水を外部に排出することができるようになっている。
つぎに、図3~図6を参照して、タンクユニット22の貯水タンク10の詳細について説明する。
図3は、本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンクユニットの部分を拡大した部分拡大平面図である。また、図4は、図3のIV-IV線に沿った断面図である。
まず、図3及び図4に示すように、タンクユニット22の貯水タンク10は、単一のタンク本体40と、このタンク本体40の外側を覆う防露材42とを備えている。
つぎに、図5は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の貯水タンクを斜め後方且つ上方から見た斜視図である。また、図6は、本発明の第1実施形態による水洗大便器の貯水タンクの背面図である。
図3~図6に示すように、タンクユニット22の貯水タンク10を左右中央で二分割する仮想の鉛直面を「鉛直面A1」とすると、貯水タンク10の単一のタンク本体40及びその外側の防露材42は、鉛直面A1に対して左右に大タンク部44及び小タンク部46をそれぞれ備えており、鉛直面A1によって、大タンク部44と小タンク部46とに左右に二分割されている。
すなわち、図6に示すように、大タンク部44は、タンク本体40及び防露材42を背面側から見て鉛直面A1の左側に配置され、小タンク部46は、タンク本体40及び防露材42を背面側から見て鉛直面A1の右側に配置されており、大タンク部44の容積V1は、小タンク部46の容積V2よりも大きく設定(V1>V2)されている。
これにより、貯水タンク10は、大タンク部44と小タンク部46とにより左右非対称の形状(平面視において概ねC字形又はU字形の異形状)となっている。
つぎに、図4に示すように、便器本体2は、ボウル部2aよりも後方側の領域において、大タンク部44及び小タンク部46のそれぞれを床面よりも上方の位置で収容する大タンク収容部S1及び小タンク収容部S2をそれぞれ備えている。
すなわち、大タンク収容部S1は、便器本体2のボウル部2aよりも後方側の領域において、左右中央で二分割した鉛直面A1に対して左右一方側(便器本体2を正面側から見て鉛直面A1の右側)に形成されている。
一方、小タンク収容部S2は、便器本体2のボウル部2aよりも後方側の領域において、鉛直面A1に対して左右他方側(便器本体2を正面側から見て鉛直面A1の左側)に形成されている。
また、図4~図6に示すように、大タンク部44及び小タンク部46のそれぞれが大タンク収容部S1及び小タンク収容部S2のそれぞれに設置された状態では、大タンク部44の底面44aの最低位置P1が、小タンク部46の底面46aの最低位置P2よりも下方に位置している。
さらに、図4~図6に示すように、大タンク部44及び小タンク部46のそれぞれが大タンク収容部S1及び小タンク収容部S2のそれぞれに設置された状態では、大タンク部44の第1上面(上面44b)の位置P3(最高位置P3)が、小タンク部46の第2上面(上面46b)の位置P4よりも上方に位置し、かつ、便器本体2のリム部2cの上面2gよりも下方に位置している。
なお、便器本体2の後方には、詳細は後述するタンク取付部材48が固定されており、貯水タンク10がタンク取付部材48に対して上方から取り付け可能となっている。これにより、貯水タンク10が便器本体2に対して組み付けられるようになっている。つまり、貯水タンク10は、タンク取付部材48を介して、間接的に便器本体2に取り付けられる。
なお、タンク取付部材48を設けずに、貯水タンク10が便器本体2に直接的に取り付けられてもよい。
つぎに、図6に示すように、貯水タンク10の大タンク部44の最低位置P1と最高位置P3との間の上下方向の距離(鉛直方向距離H1)を二等分する中央高さ位置(上下中央高さ位置P0)よりも上方に形成される貯水タンク10の上側タンク領域Ta内の容積Vaが、中央高さ位置P0よりも下方に形成される貯水タンク10の下側タンク領域Vb内の容積Vbよりも大きく設定されている(Va>Vb)。
また、図4~図6に示すように、貯水タンク10の大タンク部44の上面44b及び小タンク部46の上面46bのそれぞれは、高低差を有している。
特に、貯水タンク10の大タンク部44の上面44bの最高面A2には、通水口10aが鉛直方向に貫くように設けられている。この通水口10aにより、給水管6の下流端に接続される給水部である給水ノズル6a(図2、図4参照)から水受けハウジング24内に給水された洗浄水W1は、貯水タンク10内へ通水されて貯水されるようになっている。
なお、本実施形態では、貯水タンク10について、互いに高低差を有する大タンク部44及び小タンク部46の上面同士が平面である形態を説明するが、このような形態に限られず、例えば、貯水タンク10の最高面が平面であって、この最高面から下方に向かって傾斜する面を備えるように、高低差を有する形態であってもよい。
さらに、図5及び図6に示すように、貯水タンク10の大タンク部44の上面44bは、通水口10aが形成される面A2からその外側周囲の面A3に向かって、僅かな段差G1を介して連続的に、かつ、段階的に低くなるように形成されている。
なお、貯水タンク10の大タンク部44の上面44bについては、通水口10aが形成される面A2からその外側周囲の面A3に向かって、連続的に下り傾斜する、いわゆる、テーパ状に低くなるように形成されていてもよいし、上述した僅かな段差G1よりも大きい段差により、いわゆる、階段状に低くなるように形成されていてもよい。
また、貯水タンク10の小タンク部46の上面46bについては、大タンク部44の上面A3と同一高さの面A4で水平左右方向に延びた後、段差G2により下方の位置P5に平面A5を形成している。
ちなみに、図2及び図4に示すように、吸引管38は、タンク本体40の大タンク部44内に設けられており、ポンプ30から上流側(側方)に延びる通水管36の上流端36aは、大タンク部44の一部である吸引管38の下流端38aに水密に接続されている。
また、図3に示すように、ポンプ30から下流側(上方)に延びる通水管36の下流端には、吐水管8の上流端が接続されており、吐水管8の下流端(出口部8a)は、便器本体2の鉛直面A1に対して左右他方側(便器本体2を正面側から見て鉛直面A1よりも左側)のリム導水路2dの入口2eに接続されている。
つぎに、図4に示すように、大タンク部44は、その鉛直面A1側(左右中央側)の側壁面44cが大タンク収容部S1内における排水トラップ管2bの外側(排水トラップ管2bを正面側から見て右側)に配置されている。
同様に、小タンク部46は、その鉛直面A1側(左右中央側)の側壁面46cが小タンク収容部S2内における排水トラップ管2bの外側(排水トラップ管2bを正面側から見て左側)に配置されている。
また、図4及び図5に示すように、排水トラップ管2bは、便器本体2の左右中央に設けられており、通水管36の上流端36aは、大タンク部44の左右側面のうちの排水トラップ管2b側の側壁面44cに接続されている。
さらに、図3及び図4に示すように、ポンプ30は、便器本体2のボウル部2aよりも後方で且つ排水トラップ管2bの上方に配置されている。
また、ポンプ30は、大タンク部44と小タンク部46との間の左右方向のスペースに配置されており、通水管36の上流端36a及び吐水管8の下流端(出口部8a)よりも便器本体2の左右中央側に設けられている。
つぎに、図4、図7~図14を参照して、便器本体2に固定される上述したタンク取付部材48について具体的に説明すると共に、貯水タンク10の固定部(取付部M1)とタンク取付部材48の被取付部M2との取付構造について具体的に説明する。
まず、図7は、本発明の第1実施形態による水洗大便器における便器本体、タンク取付部材、及び、貯水タンクを示す分解斜視図である。
つぎに、図8は、本発明の第1実施形態による水洗大便器における便器本体に対してタンク取付部材が取り付けられた状態を示す平面図である。
また、図9は、本発明の第1実施形態による水洗大便器における便器本体に対して貯水タンクがタンク取付部材を介して取り付けられた状態を示す平面図である。
まず、図4、図7~図9に示すように、タンク取付部材48は、便器本体2のボウル部2aよりも後方に固定されるベース部(ベースプレート50)と、このベースプレート50の後端から上方に延びる背面側支持プレート52と、を備えている。
また、図8及び図9に示す平面視において、便器本体2の排水トラップ管2bは、便器本体2のボウル部2aの下方に接続される排水トラップ管2bの入口部2hからボウル部2aよりも後方の出口部2iに向かって前後方向に延びている。
そして、図4、図7及び図8に示すように、便器本体2における排水トラップ管2bの出口部2iの上方の排水トラップ管2bの上部及びその側方には、ベースプレート50が固定される支持面2jが陶器で形成されている。
これにより、ベースプレート50は、便器本体2の後方の支持面2jで下方から支持された状態で、上方から複数(4つ)のねじ54で固定されている。
また、図8及び図9に示すように、タンク取付部材48が便器本体2に対して固定された状態では、背面側支持プレート52がその後方側の外部壁面Wに隣接して配置されている。
つぎに、図10は、本発明の第1実施形態による水洗大便器における貯水タンクについて、斜め後方かつ下方から見た斜視図である。また、図11は、図9のXI-XI線に沿った断面図であり、便器本体の後方側における貯水タンク及びタンク取付部材の部分を拡大した部分拡大断面図である。
まず、図7、図10及び図11に示すように、貯水タンク10は、上下方向に互いに接合される上タンク部(上タンク部材T1)及び下タンク部(下タンク部材T2)をそれぞれ備えている。
また、上タンク部材T1は、上側タンク本体40aと、その外側の上側防露材42aと、を含み、下タンク部材T2は、下側タンク本体40bと、その外側の下側防露材42bと、を含む。
すなわち、貯水タンク10の上タンク部材T1の下縁接合部10bと下タンク部材T2の上縁接合部10cとが接合された状態では、上タンク部材T1の上側タンク本体40aの下縁接合部40cと下タンク部材T2の下側タンク本体40bの上縁接合部40dとが水密に接合され、単一のタンク本体40が形成されている。
さらに、このタンク本体40の外側は、上側防露材42a及び下側防露材42bにより上下方向から覆われている。
つぎに、図9及び図10に示すように、貯水タンク10の大タンク部44は、排水トラップ管2bの後方側に配置される後方側大タンク部56と、この後方側大タンク部56から前方に延びて排水トラップ管2bの左右一方側(便器本体2の正面側から見て右側)に配置された前方側大タンク部58と、後方側大タンク部56から下方に延びる下方側大タンク部60と、を備えている。
つぎに、図9及び図10に示すように、貯水タンク10の小タンク部46は、排水トラップ管2bの後方側に配置される後方側小タンク部62と、この後方側小タンク部62から前方に延びて排水トラップ管2bの左右他方側(便器本体2の正面側から見て左側)に配置された前方側小タンク部64と、を備えている。
また、図9及び図10に示すように、前方側大タンク部58の前端58aの位置P6は、前方側小タンク部64の前端64aの位置P7よりも前方に位置している。
さらに、図4及び図10に示すように、下方側大タンク部60の底面60aは、後方側小タンク部62の底面62a及び前方側小タンク部64の底面64bよりも下方に位置している。
つぎに、図12は、図10に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器の貯水タンクの取付部の部分について拡大した部分拡大図である。
まず、図7及び図9~図11に示すように、貯水タンク10の固定部(取付部M1)は、貯水タンク10の後方側大タンク部56の底面56a及び後方側小タンク部62の底面62a(すなわち、図10に示す貯水タンク10の下タンク部材T2の後方側の底面10d)において、左右一対設けられた大タンク側取付部(後方側取付部66)及び小タンク側取付部(後方側取付部68)をそれぞれ備えている。
また、図7及び図9~図11に示すように、貯水タンク10の固定部(取付部M1)は、さらに、貯水タンク10の前方側大タンク部58の内側面58bの一部及び前方側小タンク部64の内側面64cの一部(すなわち、図7、図9に示す貯水タンク10の下タンク部材T2の内側面10e,10f)において、左右一対設けられた大タンク側取付部(前方側取付部70)及び小タンク側取付部(前方側取付部72)をそれぞれ備えている。
すなわち、貯水タンク10を便器本体2及びタンク取付部材48に対して固定するための貯水タンク10の固定部については、取付部M1(66,68,70,72)として下タンク部材T2側にのみ複数(4つ)設けられているが、上タンク部材T1側には設けられていない。
なお、本実施形態では、貯水タンク10の固定部については、下タンク部材T2のみに複数(4つ)設けられた形態について説明するが、4つ以外の複数設けられていてもよい。
或いは、貯水タンク10の固定部は、上タンク部材T1及び下タンク部材T2のそれぞれに設けられていてもよい。この場合、下タンク部材T2に設けられる貯水タンク10の固定部が上タンク部材T1よりも多く設けられることが好ましい。
一方、図7、図8及び図11に示すように、タンク取付部材48の被取付部M2は、タンク取付部材48のベースプレート50上の後方側に左右一対設けられた後方側被取付部74,76をそれぞれ備えている。各被取付部74,76においては、貯水タンク10の後方側取付部66,68のそれぞれが上方から取付可能となっている。
また、図7、図8及び図11に示すように、タンク取付部材48の被取付部M2は、さらに、タンク取付部材48のベースプレート50上の前方側に左右一対設けられた前方側被取付部78,80をそれぞれ備えている。各被取付部78,80においては、貯水タンク10の前方側取付部70,72のそれぞれが上方から取付可能となっている。
なお、図11に示す貯水タンク10の取付部66,70及びタンク取付部材48の被取付部74,78については、貯水タンクの取付部66,70のそれぞれがタンク取付部材48の被取付部74,78のそれぞれに上方から取り付けられて係合した後、互いが固定される前の状態を示している。
つぎに、図12は、図10に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器の貯水タンクの取付部の部分について拡大した部分拡大図である。
また、図13Aは、図11に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器において、貯水タンクの大タンク後方側取付部及びタンク取付部材の後方側被取付部の部分を拡大した部分拡大断面図であり、貯水タンクの大タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動される前の状態(位置決め前状態)を示す。
一方、図13Bは、図13Aと同様な部分拡大断面図であり、貯水タンクの大タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動されて位置決めが完了した状態(位置決め完了状態)を示す。
つぎに、図13Cは、本発明の第1実施形態による水洗大便器において、図13Aと同様に、貯水タンクの小タンク後方側取付部及びタンク取付部材の後方側被取付部の部分を拡大した部分拡大断面図であり、貯水タンクの小タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動される前の状態(係止前状態)を示す。
一方、図13Dは、本発明の第1実施形態による水洗大便器における貯水タンクの小タンク後方側取付部及びタンク取付部材の後方側被取付部の部分を拡大した図13Cと同様な部分拡大断面図であり、貯水タンクの小タンク後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動されて位置決めが完了した状態(位置決め完了状態)を示す。
まず、図12、図13A、図13C及び図14Aに示すように、貯水タンク10の各後方側取付部66,68は、タンク本体40の底面から下方に突出しており、その下端がタンク取付部材48の各後方側被取付部74,76内の底面に接触可能な足部となっている。
また、貯水タンク10における各後方側取付部66,68の周囲の防露材42は切り欠かれており、各後方側取付部66,68の下端(足部の底面)が、貯水タンク10の底面56a,62a(防露材42の底面42c)よりもわずかに下方に位置している。
さらに、各後方側取付部66,68の下端部(足部)には、タンク取付部材48の各後方側被取付部74,76に係止される係止部(取付側係止部66a,68a)が設けられている。
一方、図13A~図13Dに示すように、タンク取付部材48の各後方側被取付部74,76は、貯水タンク10の各後方側取付部66,68全体を上方から受け入れ可能に凹状に形成されており、その後方側には、貯水タンク10の各後方側取付部66,68の各取付側係止部66a,68aと共に互いに係止可能な係止部(被取付側係止部74a,76a)が設けられている。
つぎに、図12及び図13A~図13Dに示すように、貯水タンク10の各係止部66a,68aは、各取付部66,68の底部後端から後方に突出する係止突起66b,68bと、この係止突起66b,68bとその上方のタンク本体40の底面40eとの間に形成される係止凹部66c,68cと、をそれぞれ備えている。
また、図13A~図13Dに示すように、タンク取付部材48の各係止部74a,76aは、ベースプレート50の後端近傍から上方に突出する係止突起74b,76bをそれぞれ備えている。
ここで、図13Aに示すように、便器本体2の後方に固定されているタンク取付部材48に対して貯水タンク10が上方から取り付けられた際、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の底面は、上方からタンク取付部材48の後方側被取付部74の底面に接触して互いが係合している状態となっている。
しかしながら、図13Aに示すように、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の取付側係止部66aと、これと対応するタンク取付部材48の後方側被取付部74の被取付側係止部74aとが互いに係止されていないため、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の取付側係止部66aが、これと対応するタンク取付部材48の後方側被取付部74の被取付側係止部74aに対して位置決めされていない状態(位置決め前状態)となっている。
そして、貯水タンク10がタンク取付部材48に対して後方に移動された際には、図13Aに示す状態の貯水タンク10の大タンク後方側取付部66がタンク取付部材48の後方側被取付部74に対して後方(図13Aに示す矢印R方向)に移動されるようになっている。
これにより、図13Bに示すように、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の取付側係止部66aと、これと対応するタンク取付部材48の後方側被取付部74の被取付側係止部74aとが互いに係止されるようになっている。
すなわち、図13Bに示すように、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の取付側係止部66aの係止突起66bの後端部は、タンク取付部材48の後方側被取付部74の被取付側係止部74aの係止突起74bの前面に当接するようになっている。
このとき、タンク取付部材48の後方側被取付部74の被取付側係止部74aの前端部は、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の取付側係止部66aの係止凹部66c内に嵌合されるようになっている。
これらの結果、図13Bに示すように、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の各取付側係止部66aは、タンク取付部材48の各後方側被取付部74の各被取付側係止部74aに対して位置決めされた状態(位置決め完了状態)となっている。
つぎに、図13Cに示すように、便器本体2の後方に固定されているタンク取付部材48に対して貯水タンク10が上方から取り付けられた際、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の底面は、その下方に位置するタンク取付部材48の後方側被取付部76の底面に対して接触することなく、隙間G0が形成されている状態となっている。
しかしながら、図13Cに示すように、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の取付側係止部68aと、これと対応するタンク取付部材48の後方側被取付部76の被取付側係止部76aとが互いに係止されていないため、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の取付側係止部68aが、これと対応するタンク取付部材48の後方側被取付部76の被取付側係止部76aに対して位置決めされていない状態(位置決め前状態)となっている。
そして、貯水タンク10がタンク取付部材48に対して後方に移動された際には、図13Cに示す状態の貯水タンク10の小タンク後方側取付部68がタンク取付部材48の後方側被取付部76に対して後方(図13Cに示す矢印R方向)に移動されるようになっている。
これにより、図13Dに示すように、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の取付側係止部68aと、これと対応するタンク取付部材48の後方側被取付部76の被取付側係止部76aとが互いに係止されるようになっている。
すなわち、図13Dに示すように、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の取付側係止部68aの係止突起68bの後端部は、タンク取付部材48の後方側被取付部76の被取付側係止部76aの係止突起76bの前面に当接するようになっている。
このとき、タンク取付部材48の後方側被取付部76の被取付側係止部76aの前端部は、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の取付側係止部68aの係止凹部68c内に嵌合されるようになっている。
これらの結果、図13Dに示すように、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の各取付側係止部68aは、タンク取付部材48の後方側被取付部76の被取付側係止部76aに対して位置決めされた状態(位置決め完了状態)となっている。
このとき、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の底面は、その下方に位置するタンク取付部材48の後方側被取付部76の底面に対して接触することなく、隙間G0が形成されている状態が維持されている。
さらに、図13A~図13Dに示すように、タンク取付部材48の各後方側被取付部74,76の各係止部74a,76aの各係止突起74b,76bは、その上端から前方に向かって斜め下方に傾斜する傾斜面74c,76cをそれぞれ備えている。
これにより、貯水タンク10の各後方側取付部66,68が上方からタンク取付部材48の各後方側被取付部74,76各取付部74,76に取り付けられる際、万一、貯水タンク10の各取付部66,68の各取付部66,68が上方からタンク取付部材48の各被取付部74,76の係止突起74b,76bの上端や傾斜面74c,76cに載った状態になっても、この傾斜面74c,76cが貯水タンク10の各取付部66,68の係止部66a,68aを後方から前方のタンク取付部材48の各被取付部74,76の範囲内に導くガイド面として機能するようになっている。
つぎに、図14Aは、図11に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器において、貯水タンクの前方側取付部及びタンク取付部材の前方側被取付部の部分を拡大した部分拡大断面図であり、貯水タンクの前方側取付部がタンク取付部材の前方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動される前の状態(位置決め前状態)を示す。
一方、図14Bは、図14Aと同様な部分拡大断面図であり、貯水タンクの後方側取付部がタンク取付部材の後方側被取付部に上方から係合した後、後方に移動されて位置決めが完了した状態(位置決め完了状態)を示す。
図14A及び図14Bに示すように、貯水タンク10の各前方側取付部70,72、及び、これらと対応するタンク取付部材48の各前方側被取付部78,80は、互いにねじ固定が可能なねじ固定部(以下「タンク取付部材48のねじ固定部70,72」、「貯水タンク10のねじ固定部78,80」と呼ぶ)となっている。
具体的には、図14A及び図14Bに示すように、タンク取付部材48の各ねじ固定部78,80は、ベースプレート50の前方領域において左右両側から上方に突出する突出部78a,80aを備えており、その内部には上下方向に貫くねじ穴(下側ねじ穴78b,78b)が形成されている。
一方、図14A及び図14Bに示すように、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72の下方には、タンク取付部材48の各ねじ固定部78,80の突出部78a,80aが下側から挿入可能な嵌合凹部70a,72aが設けられている。
また、貯水タンク10の各嵌合凹部70a,72aは、タンク取付部材48の各ねじ固定部78,80の突出部78a,80aの前後方向の寸法よりも大きく形成されている。 これにより、貯水タンク10の各嵌合凹部70a,72aとタンク取付部材48の各ねじ固定部78,80の突出部78a,80aとが嵌合(係合)した状態では、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72がタンク取付部材48の各ねじ固定部78,80に対して前後方向に摺動可能となっている。
さらに、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72の各嵌合凹部70a,72aの上方部分には、上下方向に貫くねじ穴(上側ねじ穴70b,72b)が形成されている。
ここで、図14Aに示すように、貯水タンク10の各前方側取付部70,72が上方からタンク取付部材48の各前方側被取付部78,80に取り付けられて係合した後、後方に移動される前の状態(位置決め前状態)においては、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72の各嵌合凹部70a,72aの前端70c,72cが、タンク取付部材48の各ねじ固定部78,80の突出部78a,80aの前端78c,80cに対して離間している。
このとき、図14Aに示すように、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72の各上側ねじ穴70b,72bの中心軸線C1は、タンク取付部材48の各ねじ固定部78,80の各下側ねじ穴78b,80bの中心軸線C2よりも前方に位置しており、各上側ねじ穴70b,72bと各下側ねじ穴78b,80bとが互いに一致していない状態となっている。
そして、貯水タンク10がタンク取付部材48に対して後方に移動された際には、図14Aに示す状態の貯水タンク10の各ねじ固定部70,72がタンク取付部材48の各後方側被取付部74,76に対して後方(図14Aに示す矢印R方向)に移動されるようになっている。
これにより、図14Bに示すように、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72の各嵌合凹部70a,72aの前端70c,72cがタンク取付部材48の各ねじ固定部78,80の突出部78a,80aの前端78c,80cに当接するようになっている。
このとき、図14Bに示すように、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72の各上側ねじ穴70b,72bの中心軸線C1がタンク取付部材48の各ねじ固定部78,80の各下側ねじ穴78b,80bの中心軸線C2と一致し、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72とタンク取付部材48の各ねじ固定部78,80との位置決めが完了されるようになっている。
そして、互いが一致している各上側ねじ穴70b,72b及び各下側ねじ穴78b,80bに対して共通のねじ部材82(図7、図9参照)により締結されると、貯水タンク10の各ねじ固定部70,72がタンク取付部材48の各ねじ固定部78,80に対して固定されるようになっている。
これらの結果、図13A~図14Bに示すように、これらの貯水タンク10の各取付部66,68,70,72と、これらと対応するタンク取付部材48の被取付部74,76,78,80とが互いに取り付けられる際には、貯水タンク10の各後方側取付部66,68の各取付側係止部66a,68aとこれらと対応するタンク取付部材48の各後方側被取付部74,76の各被取付側係止部74a,76aとの2箇所が係止されることにより、タンク取付部材48に対する貯水タンク10の取付性を向上させることができると共に、ねじ部材82によって固定される貯水タンク10の各前方側取付部(ねじ固定部)70,72とこれらと対応するタンク取付部材48の各前方側取付部(ねじ固定部)78,80との位置決めを容易にしている。
また、貯水タンク10の各取付部66,68,70,72と、これらと対応するタンク取付部材48の被取付部74,76,78,80とが互いに取り付けられた状態では、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の底面がタンク取付部材48の後方側被取付部74の底面に接触している一方、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の底面については、その下方に位置するタンク取付部材48の後方側被取付部76の底面に対して接触することなく、隙間G0が形成されている状態が維持された状態となっている。
これらにより、貯水タンク10の小タンク後方側取付部68の底面と、その下方に位置するタンク取付部材48の後方側被取付部76の底面とを接触させて固定した構造に比べて、貯水タンク10が過剰にねじれた姿勢でタンク取付部材48に対して固定されることを抑制することができると共に、貯水タンク10が長期的な観点からも強度不足になることを抑制することができるようになっている。
また、仮に、タンク取付部材48に対して取り付けられた状態の貯水タンク10が、容量の大きい(重心が寄っている)大タンク部44側に傾いたとしても、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の底面とタンク取付部材48の後方側被取付部74の底面との隙間がなく(あるいは、小タンク後方側取付部68側よりも隙間が小さく)、貯水タンク10の大タンク後方側取付部66の底面に着地している(あるいは、すぐに着地することができる)ため、貯水タンク10が傾いたときの変形量も小さく抑えることができるようになっている。
つぎに、図3~図5、図7及び図9に示すように、貯水タンク10における大タンク部44の第1上面(上面44b)の位置P3よりも低い位置P5にある小タンク部46の第2上面(上面46b)には、上下方向に貫く通気口46dが形成されている。この通気口46dは、貯水タンク10の空気抜きを可能にする空気抜き部として機能するようになっている。
また、図3~図5、図7及び図9に示すように、小タンク部46は、第2上面(上面46b)の位置P5よりも低い位置P8にある第3上面(上面46e)を備えている。この小タンク部46の第3上面(上面46e)は、貯水タンク10における大タンク部44の第1上面(上面44b)と小タンク部46の第2上面(上面46b)との左右方向の間に配置されている。
さらに、図4に示すように、貯水タンク10の小タンク部46の高さ位置P5の上面46bの下方には、通気口46dを開閉する空気抜き装置84(詳細は後述する)が設けられている。
この空気抜き装置84は、貯水タンク10の空気抜きを可能にする空気抜き部として機能するようになっている。
また、空気抜き装置84は、貯水タンク10の小タンク部46内の上方の大気連通領域Q内に収容された空気抜き弁86を備えている。この空気抜き弁86は、小タンク部46内の上方の大気連通領域Q内の水位に応じた浮力により上下動することができる、いわゆる、「フロート弁」であり、このフロート弁が上下動することにより通気口46dが開閉されるようになっている。
つぎに、図15A及び図15Bを参照して、空気抜き装置84の詳細について説明する。
図15Aは、図4に示す本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンク装置における空気抜き装置の部分を拡大した部分拡大断面図であり、空気抜き弁の開弁状態及び閉弁状態をそれぞれ示す。
まず、図15A及び図15Bに示すように、空気抜き装置84においては、小タンク部46内における上側タンク本体40aの上方部分が、空気抜き弁86が収容される大気連通領域Qを形成している。
また、この大気連通領域Qを形成する上側タンク本体40aの上方部分は、通気口46dが形成されると共に小タンク部46の第3上面46eよりも上方に位置する上方天面40fを備えている。
さらに、大気連通領域Qを形成する上側タンク本体40aは、その上方天面40f及び小タンク部46の第3上面46eよりも下方に位置し且つ貯水タンク10の中央高さ位置P0よりも上方に位置する下方天面40gを備えている。
つぎに、図15A及び図15Bに示すように、大気連通領域Qを形成する上側タンク本体40aの上方部分は、互いに左右水平方向に対向するようにそれぞれ設けられた左側壁部40h及び右側壁部40iを備えている。
また、上側タンク本体40aの右側壁部40iは、上方天面40fの水平左右方向の一方側端部(図15A及び図15Bに示す上方天面40fの水平左右方向の右側端部)と下方天面40gの水平左右方向の他方側端部(図15A及び図15Bに示す下方天面40gの水平左右方向の左側端部)とを接続するように設けられている。
さらに、上側タンク本体40aの右側壁部40iの下方部分において、下方天面40gの高さ位置よりも上方の位置には、水平左右方向に延びる台座壁部40jが形成されている。この台座壁部40jは、フロート弁である空気抜き弁86が配置される台座として機能するようになっている。
つぎに、この台座壁部40jの一方側の端部(図15A及び図15Bに示す左側端部)と左側壁部40hとの間には、隙間が形成されており、この隙間は、実質的には、貯水タンク10内の空気及び洗浄水が通過可能な連通路40kとなっている。
さらに、台座壁部40jの左右方向の中央部には、上下方向に貫く連通口40lが形成されている。
また、小タンク部146内の上方領域(大気連通領域Q)においては、台座壁部40jにより、互いに上下方向の上方領域Q1と下方領域Q2とが区画され、これらの領域Q1,Q1は、連通口40lにより互いに連通可能にもなっている。
なお、台座壁部40jにおいては、連通口40l以外にも、上下方向に貫く複数の連通小孔(図示せず)が設けられていてもよい。
つぎに、図15A及び図15Bに示すように、フロート弁である空気抜き弁86は、その下端部が開口すると共に上端部が閉塞する概ね筒状であり、その上端部に弁体86aを備えている。
この空気抜き弁86の外周側には、上方天面40fから下方に延びるガイド壁部40mが環状に設けられている。このガイド壁部40mは、フロート弁である空気抜き弁86の上下動を安定させるガイド部として機能するようになっている。
また、空気抜き弁86が開弁した状態(図15A参照)では、その空気抜き弁86の外周面とガイド壁部40mの内周面と間には、大気連通させる連通路40nが形成されている。
さらに、ガイド壁部40mに対して外側で、かつ、台座壁部40jから上方に延びて連通路40kに隣接する縦壁部40oには、縦長のスリット40pが形成されている。これらの連通路40k、スリット40p、連通路40nは、互いに連通するようになっている。
これらにより、空気抜き弁86は、例えば、小タンク部46内(大気連通領域Q内)の水位が台座壁部40jよりも低い水位WL1であるときには下降した状態となり、弁体86aの上面が通気口46dを開放した状態となるようになっている(図15A参照)。
これにより、小タンク部46内の上方領域(大気連通領域Q)内の空気溜まりA0は、連通路40k、スリット40p、連通路40n、並びに、空気抜き弁86の弁体86aによって開放された通気口46dのそれぞれにより、貯水タンク10の外部の大気と連通し、大気開放されるようになっている。
一方、小タンク部46内(大気連通領域Q内)の水位が少なくとも台座壁部40jよりも高い水位WL2まで上昇すると、空気抜き弁86が水位WL2の洗浄水により作用する浮力により上昇し、弁体86aの上面が通気口46dを閉鎖した状態となるようになっている(図15B参照)。
つぎに、図1~図16を参照して、上述した本発明の第1実施形態による水洗大便器1の作用について説明する。
図16の(A-1)、(A-2)、及び、(A-3)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンク装置における貯水タンクの比較例として、小タンク部の上面に通気口と空気抜き装置が設けられていない貯水タンクが傾いた状態において、洗浄水が給水されているときの貯水タンク内の水位上昇と空気溜まりの状態を時系列に模式的に説明した図である。また、図16の(B-1)、(B-2)、及び、(B-3)は、本発明の第1実施形態による水洗大便器のタンク装置における貯水タンクの比較例として、空気抜き装置が設けられていない貯水タンクが傾いた状態において、洗浄水が給水されているときの貯水タンク内の水位上昇と空気溜まりの状態を時系列に模式的に説明した図である。
まず、本発明の第1実施形態による水洗大便器1のタンク装置4の貯水タンク10においては、大タンク部44と小タンク部46とにより左右非対称な形状であることにより、大タンク部の貯水量と小タンク部の貯水量とが左右方向で異なっている。
したがって、貯水量(重量)の大きい大タンク部44の外側が貯水タンク10の重心に対して下降すると共に、貯水量(重量)の小さい小タンク部46の外側が貯水タンク10の重心に対して上昇するように、貯水タンク10の全体が傾き易い状態となっている。
ここで、図16の(A-1)、(A-2)及び(A-3)に示すように、仮に、本実施形態による水洗大便器1のタンク装置4が貯水タンク10の小タンク部46の上面46bにおいて通気口46d及び空気抜き装置84を備えていない場合を想定する。
この場合、貯水タンク10が傾いたときには、小タンク部46の上面46bが大タンク部44の上面44bよりも低い位置にあり、互いの上面44b,46bに高低差を有することに加えて、大タンク部44の上面44bには通水口10aが設けられているため、大タンク部44の上方領域内においては、通水口10aにより大気開放がなされ、空気溜まりA0が発生し難い。
一方、貯水タンク10の小タンク部46の上面46bには、通気口46dや空気抜き装置84が設けられていないため、特に、貯水タンク10の小タンク部46の上方領域(大気連通領域Q)内には、空気溜まりA0が発生し、この空気溜まりA0が、貯水可能な領域として使用できない空間領域となる(図16の(A-2)及び(A-3)参照)。
これに対し、図16の(B-1)、(B-2)及び(B-3)に示すように、本実施形態の水洗大便器1によれば、給水部(給水ノズル6a)から給水された洗浄水W1が、貯水タンク10の通水口10aから貯水タンク10内に通水される際に、貯水タンク10内の空気溜まりA0が発生したとしても、貯水タンク10の第1上面(大タンク部44の上面44b)に設けられた通水口10aが、空気溜まりA0の空気を予め逃がし易くする通気口としても機能することができる。
また、給水部(給水ノズル6a)から給水された洗浄水W1は、貯水タンク10の第1上面(大タンク部44の上面44b)の通水口10aを通過した後、貯水タンク10内に流入し、貯水タンク10の大タンク部44及び小タンク部46のぞれぞれの内部の水位が上昇する。
このとき、貯水タンク10は、通水口10aが設けられた第1上面(大タンク部44の上面44b)、この第1上面(大タンク部44の上面44b)より低い第2上面(小タンク部46の上面46b)、及び、この第2上面(小タンク部46の上面46b)よりも低く且つ第1上面(大タンク部44の上面44b)と第2上面(小タンク部46の上面46b)との間に設けられた第3上面(小タンク部46の上面46e)のそれぞれの上面により、貯水タンク10の上面全体が凹凸状に形成されている。
したがって、例えば、貯水タンク10内の第3上面(小タンク部46の上面46e)よりも低い水位が上昇し、第3上面(小タンク部46の上面46e)に到達し(図16の(B-2)参照)、その後、さらに、この第3上面(小タンク部46の上面46e)の高さ位置P8と第2上面(小タンク部46の上面46b)の高さ位置P5との間の高さ位置まで上昇すると(図15B、図16の(B-3)参照)、その水面WL1,WL2と第2上面(小タンク部46の上面46b)との間の大気連通領域Q内に空気溜まりA0が一時的に形成され易い状態となっている。
しかしながら、本実施形態のタンク装置4においては、貯水タンク10の第2上面(小タンク部46の上面46b)に空気抜き部(通気口46d、空気抜き装置84の空気抜き弁86)が設けられている。
これにより、貯水タンク10の空気抜きを可能にして、大気連通領域Qを大気開放させることができる。よって、貯水タンク10の小タンク部46内の水面WL1,WL2と第2上面(小タンク部46の上面46b)との間の空気溜まりA0について、空気抜き部(通気口46d、空気抜き装置84の空気抜き弁86)を介して大気開放させることができる。
また、貯水タンク10内の第3上面(小タンク部46の上面46e)よりも低い水位WL1が上昇し(図15A参照)、この小タンク部46の上面46eの高さ位置に到達する(図16の(B-2)参照)。
その後、小タンク部46内の水位が、さらに、小タンク部46の上面46eの高さ位置P8と小タンク部46の上面46bの高さ位置P5との間の高さ位置の水位WL2まで上昇した際には(図15B参照)、空気抜き弁86により開放された通気口46dから貯水タンク10の小タンク部46の上方領域(大気連通領域Q)内の空気溜まりA0の空気を逃がし易くすることができる。
したがって、本実施形態によれば、このような空気抜き部(通気口46d、空気抜き装置84の空気抜き弁86)により、図16の(A-2)及び(A-3)に示す貯水タンク10内の貯水可能な領域として使用できない空間領域(空気溜まりA0の領域)と比べても、貯水タンク10内全体の空気溜まりA0の発生を効果的に抑制することができるため、貯水タンク10内全体の貯水不能な空間領域(空気溜まりA0の領域)を低減させることができ、洗浄水を貯水可能にする貯水領域を最大限確保することができる。
また、貯水タンク10内の空気溜まりA0による異音(例えば、貯水タンク10内の空気溜まりA0が給水中に取り込まれるときに発生する異音や、空気溜まりA0の空気が通水口10aや通気口46dから脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
さらに、給水部(給水ノズル6a)から給水されて貯水タンク10内に貯留される洗浄水量が、貯水タンク10内の空気溜まりA0によって減少したり、ばらついたりしてしまうことを抑制することができる。
よって、貯水タンク10内により多くの洗浄水量を貯留することができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、貯水タンク10が大タンク部44と小タンク部46とにより左右非対称な形状であることにより、大タンク部44の貯水量と小タンク部46の貯水量とが左右方向で異なっている。
これにより、貯水量(重量)の大きい大タンク部44の外側が貯水タンク10の重心に対して下降すると共に、貯水量(重量)の小さい小タンク部46の外側が貯水タンク10の重心に対して上昇するように、貯水タンク10の全体が傾き易い状態となっている。
このような貯水タンク10の全体の傾きにより、特に、貯水タンク10の小タンク部46内の上方の空気溜まりA0の空気については、小タンク部46の上面46bの空気抜き部(通気口46d、空気抜き装置84の空気抜き弁86)から予めに逃がし易くすることができる。これにより、貯水タンク10の小タンク部46内の水面WL1,WL2と第2上面(小タンク部46の上面46b)との間の空気溜まりA0について空気抜き部(通気口46d、空気抜き装置84の空気抜き弁86)を介して大気開放させることができる(図15A、図15B参照)。
したがって、このような空気抜き部(通気口46d、空気抜き装置84の空気抜き弁86)により、貯水タンク10内(特に、小タンク部46内)の空気溜まりA0の発生を効果的に抑制することができる。
また、貯水タンク10内の空気溜まりA0による異音(例えば、貯水タンク10内の空気溜まりA0が給水中に取り込まれるときに発生する異音や、空気溜まりの空気が通水口10aや通気口46dから脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
よって、貯水タンク10内の空気溜まりA0による異音(例えば、貯水タンク10の小タンク部46内の空気溜まりA0が貯水タンク10内の給水中に取り込まれるときに発生する異音や、貯水タンク10の小タンク部46内の空気溜まりA0の空気が大タンク部44の上面44bの通水口10aや小タンク部46の上面46bの通気口46dから脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
また、給水部(給水ノズル6a)から給水されて貯水タンク10の大タンク部44内や小タンク部46内に貯留される洗浄水量が、貯水タンク10内(特に、小タンク部46内)の空気溜まりA0によって減少したり、ばらついたりしてしまうことを抑制することができる。よって、貯水タンク10の大タンク部44内や小タンク部46内により多くの洗浄水量を貯留することができる。
さらに、貯水タンク10の大タンク部44と小タンク部46により、貯水タンク10の全体形状を左右非対称な形状にすることができるため、タンク装置4の貯水タンク10周辺に配置される関連機器のレイアウトや設計の自由度を向上させることもできる。
つぎに、図17~図18Bを参照して、本発明の第2実施形態による水洗大便器100のタンク装置104における貯水タンク110について説明する。
まず、図17は、本発明の第2実施形態による水洗大便器のタンク装置における貯水タンク及び空気抜き装置の概略正面断面図である。また、図18A及び図18Bは、本発明の第2実施形態による水洗大便器のタンク装置における空気抜き装置の部分を拡大した部分拡大断面図であり、空気抜き弁の開弁状態及び開弁状態をそれぞれ示す
ここで、図17~図18Bに示す本発明の第2実施形態の水洗大便器100におけるタンク装置104の貯水タンク110及び空気抜き装置184において、図4、図15A及び図15Bに示す本発明の第1実施形態の水洗大便器1におけるタンク装置4の貯水タンク10及び空気抜き装置84と同一部分については同一の符号を付し、これらの説明については省略する。
図17~図18Bに示すように、本発明の第2実施形態の水洗大便器100においては、タンク装置104における貯水タンク110の形状が第1実施形態の水洗大便器1のタンク装置4における貯水タンク10の形状と異なっている。
具体的には、本実施形態の貯水タンク110においては、第1上面(大タンク部144の上面144a)と、この第1上面よりも低い第2上面(小タンク部146の上面146a)と、を備えている。
そして、本実施形態の貯水タンク110では、小タンク部146の上面146aが大タンク部144に向かって左右水平方向に一定の高さで延びている点で、上述した第1実施形態の貯水タンク10の小タンク部46における互いに高低差を有する上面46b,46eによる凹凸形状とは異なった形状となっている。
また、本実施形態の貯水タンク110においては、空気抜き部として、小タンク部146の上面146aに形成される通気口146bと、この通気口146bを開閉する空気抜き装置184と、を備えているが、この空気抜き装置184の構造が上述した第1実施形態の空気抜き装置84の構造と異なっている。
具体的には、図18A及び図18Bに示すように、本実施形態の空気抜き装置184においては、貯水タンク110の小タンク部146の上側タンク本体140aにおける台座壁部140bが、上側タンク本体140aの左側壁部140cから左右水平方向に延び、その一端(図18A及び図18Bの右側の内側端部140d)が空気抜き弁86の下方かつ右側方の所定位置に位置している。
また、小タンク部146内の上方領域(大気連通領域Q)においては、台座壁部140bにより互いに上下方向の上方領域Q1と下方領域Q2とが区画され、これらの領域Q1,Q1は、連通口40lにより互いに連通可能にもなっている。
そして、貯水タンク110の小タンク部146の上側タンク本体140aにおいて、空気抜き弁86の右側方には、第1実施形態の上側タンク本体40aの右側壁部40iのような側壁部が設けられていないため、空気抜き弁86の右側方領域は、貯水タンク110内の領域と常時連通した状態となっている。
これらにより、空気抜き弁86は、例えば、小タンク部146内(大気連通領域Q内)の水位が台座壁部140bよりも低い水位WL1であるときには下降した状態となり、弁体86aの上面が通気口146bを開放した状態となるようになっている(図18A参照)。
これにより、小タンク部146内の上方領域(大気連通領域Q)内の空気溜まりA0は、スリット40p、連通路40n、並びに、空気抜き弁86の弁体86aによって開放された通気口146bのそれぞれにより、貯水タンク110の外部の大気と連通し、大気開放されるようになっている。
一方、小タンク部146内(大気連通領域Q内)の水位が少なくとも台座壁部40jよりも高い水位WL2まで上昇すると、空気抜き弁86が水位WL2の洗浄水により作用する浮力により上昇し、弁体86aの上面が通気口146bを閉鎖した状態となるようになっている(図18B参照)。
図17~図18Bに示すように、上述した本発明の第2実施形態による水洗大便器100によれば、まず、給水部(給水ノズル6a)から貯水タンク110への給水時に貯水タンク110内の空気溜まりA0が発生したとしても、貯水タンク110の第1上面(大タンク部144の上面144a)に設けられた通水口10aが、空気溜まりA0の空気を予め逃がし易くする通気口としても機能することができる。
また、給水部(給水ノズル6a)から給水された洗浄水W1は、貯水タンク110の第1上面(大タンク部144の上面144a)の通水口10aを通過した後、貯水タンク110内に流入し、貯水タンク110の大タンク部144及び小タンク部146のぞれぞれの内部の水位が上昇する。
このとき、貯水タンク110は、通水口10aが設けられた第1上面(大タンク部144の上面144a)、この第1上面(大タンク部144の上面144a)より低い第2上面(小タンク部146の上面146a)のそれぞれの上面により、貯水タンク110の上面全体が凹凸状に形成されている。
これにより、貯水タンク110内の水位が第2上面(小タンク部146の上面146a)よりも低い状態では、その水面(図18Aに示す水位WL1、図18Bに示す水位WL2参照)と第2上面(小タンク部146の上面146a)との間の大気連通領域Q内に空気溜まりA0が一時的に形成され易くなる。
しかしながら、貯水タンク110の第2上面(小タンク部146の上面146a)には、空気抜き部(通気口146b、空気抜き装置184の空気抜き弁86)が設けられているため、この空気抜き部により、貯水タンク110の空気抜きを可能にし、大気連通領域Qを大気開放することができる。
したがって、貯水タンク110内の水面(図18Aに示す水位WL1、図18Bに示す水位WL2参照)と第2上面(小タンク部146の上面146a)との間の空気溜まりA0について、空気抜き部(通気口146b、空気抜き装置184の空気抜き弁86)を介して大気開放させることができる。
よって、貯水タンク110内の第2上面(小タンク部146の上面146a)よりも低い水位(図18Aに示す水位WL1参照)が上昇し、少なくとも台座壁部140bよりも高い水位(図18Bに示す水位WL1参照)まで上昇し、小タンク部146の上面146aに近接した際には、空気抜き部(通気口146b、空気抜き装置184の空気抜き弁86)により貯水タンク110内の空気溜まりA0の空気を逃がし易くすることができる。
したがって、このような空気抜き部(通気口146b、空気抜き装置184の空気抜き弁86)により、貯水タンク110内の空気溜まりA0の発生を効果的に抑制することができる。
また、貯水タンク110内の空気溜まりA0による異音(例えば、貯水タンク110内の空気溜まりA0が給水中に取り込まれるときに発生する異音や、空気溜まりA0の空気が通水口10aから脱気される際に発生する異音(脱気音)等)の発生についても効果的に抑制することができる。
さらに、給水部(給水ノズル6a)から給水されて貯水タンク110内に貯留される洗浄水量が、貯水タンク110内の空気溜まりA0によって減少したり、ばらついたりしてしまうことを抑制することができる。
よって、貯水タンク110内により多くの洗浄水量を貯留することができる。
1 本発明の第1実施形態による水洗大便器
2 便器本体
2a ボウル部
2b 排水トラップ管(排水トラップ部)
2c リム部
2d リム導水路
2e リム導水路の入口(リム導水路の入口部)
2f リム吐水口
2g リム部の上面
2h 排水トラップ管の入口部
2i 排水トラップ管の出口部
2j 支持面
2k 便器本体の側方且つ後方側の傾斜面
4 タンク装置
6 給水管
6a 給水ノズル(給水部)
8 吐水管
8a 吐水管の出口部(洗浄水供給管の出口部)
10 貯水タンク
10a 通水口(上方開口部)
10b 上タンク部材の下縁接合部
10c 下タンク部材の上縁接合部
10d 下タンク部材の後方側の底面
10e 下タンク部材の内側面
10f 下タンク部材の内側面
10g 貯水タンクの大タンク部及び下タンク部材の前端面
12 止水栓
14 バルブユニット
16 定流量弁
17 ダイヤフラム弁
18 電磁弁
20 連結ユニット
22 タンクユニット
24 水受けハウジング
24a 下方開口部
24b オーバーフロー口
26 オーバーフロー管
28 逆止弁
30 ポンプ
32 フロートスイッチ
34 水抜き栓
36 通水管
36a 通水管の上流端
38 吸引管
38a 吸引管の下流端
40 タンク本体
40a 上側タンク本体
40b 下側タンク本体
40c 上側タンク本体の下縁接合部
40d 下側タンク本体の上縁接合部
40e タンク本体の底面
40f 小タンク部内における上側タンク本体の上方天面
40g 小タンク部内における上側タンク本体の下方天面
40h 大気連通領域を形成する上側タンク本体の左側壁部
40i 大気連通領域を形成する上側タンク本体の右側壁部
40j 台座壁部
40k 連通路
40l 連通口
40m ガイド壁部
40n 連通路
40o 縦壁部
40p スリット
42 防露材
42a 上側防露材
42b 下側防露材
42c 防露材の底面
44 大タンク部
44a 大タンク部の底面
44b 大タンク部の上面(貯水タンクの第1上面)
44c 大タンク部の側壁面
46 小タンク部
46a 小タンク部の底面
46b 小タンク部の上面(貯水タンクの第2上面)
46c 小タンク部の側壁面
46d 通気口(空気抜き部)
46e 小タンク部の上面(貯水タンクの第3上面)
48 タンク取付部材
50 ベースプレート(ベース部)
52 背面側支持プレート
54 ねじ
56 後方側大タンク部
56a 後方側大タンク部の底面
58 前方側大タンク部
58a 前方側大タンク部の前端
58b 前方側大タンク部の内側面
60 下方側大タンク部
60a 下方側大タンク部の底面
62 後方側小タンク部
62a 後方側小タンク部の底面
64 前方側小タンク部
64a 前方側小タンク部の前端
64b 前方側小タンク部の底面
64c 前方側小タンク部の内側面
66 貯水タンクの大タンク後方側取付部(大タンク側取付部)
66a 取付側係止部(係止部)
66b 係止突起(係止部)
66c 係止凹部(係止部)
68 貯水タンクの小タンク後方側取付部(小タンク側取付部)
68a 取付側係止部(係止部)
68b 係止突起(係止部)
68c 係止凹部(係止部)
70 貯水タンクの前方側取付部(大タンク側取付部、ねじ固定部)
70a 嵌合凹部
70b 上側ねじ穴
70c 嵌合凹部の前端
72 貯水タンクの前方側取付部(小タンク側取付部、ねじ固定部)
72a 嵌合凹部
72b 上側ねじ穴
74 タンク取付部材の後方側被取付部(大タンク側取付部)
74a 被取付側係止部(係止部)
74b 係止突起(係止部)
74c 傾斜面
76 タンク取付部材の後方側被取付部(小タンク側取付部)
76a 被取付側係止部(係止部)
76b 係止突起(係止部)
76c 傾斜面
78 タンク取付部材の前方側被取付部(大タンク側取付部、ねじ固定部)
78a 突出部
78b 下側ねじ穴
78c 突出部の前端
80 タンク取付部材の前方側被取付部(小タンク側取付部、ねじ固定部)
80a 突出部
80b 下側ねじ穴
80c 突出部の前端
82 ねじ部材
84 空気抜き装置(空気抜き部)
86 空気抜き弁(空気抜き部)
86a 弁体
100 本発明の第2実施形態による水洗大便器
104 タンク装置
110 貯水タンク
140a 上側タンク本体
140b 台座壁部
140c 左側壁部
140d 台座壁部の内側端部
144 大タンク部
144a 大タンク部の上面(貯水タンクの第1上面)
146 小タンク部
146a 小タンク部の上面(貯水タンクの第2上面)
146b 通気口(空気抜き部)
184 空気抜き装置
A0 空気溜まり
A1 貯水タンクを左右中央で二分割する鉛直面
A2 貯水タンクの大タンク部の上面の最高面
A3 貯水タンクの大タンク部の上面における通水口が形成される面の外側周囲の面
A4 貯水タンクの小タンク部の上面
A5 貯水タンクの小タンク部の上面
F 床面
C1 上側ねじ穴の中心軸線
C2 下側ねじ穴の中心軸線
H1 大タンク部の最低位置と最高位置との間の鉛直方向距離
G0 隙間
G1 段差
M1 貯水タンクの取付部(貯水タンクの固定部)
M2 タンク取付部材の被取付部
P0 貯水タンクの最低位置と最高位置との間の上下中央高さ位置
P1 大タンク部の底面の最低位置
P2 小タンク部の底面の最低位置
P3 大タンク部の上面の位置
P4 小タンク部の上面の位置
P5 小タンク部の上面の位置
P6 前方側大タンク部の前端位置
P7 前方側小タンク部の前端位置
P8 小タンク部の上面の位置
Q 大気連通領域
Q1 台座壁部により上下方向に区画される上方領域
Q2 台座壁部により上下方向に区画される下方領域
R 貯水タンクの各後方側取付部の移動方向
S1 便器本体の大タンク収容部
S2 便器本体の小タンク収容部
T1 貯水タンクの上タンク部材(上タンク部)
T2 貯水タンクの下タンク部材(下タンク部)
Ta 貯水タンクの上側タンク領域
Tb 貯水タンクの下側タンク領域
V1 大タンク部の容積
V2 小タンク部の容積
Va 貯水タンクの上側タンク領域の容積
Vb 貯水タンクの下側タンク領域の容積
W 外部壁面
W1 洗浄水
WL1 水位
WL2 水位

Claims (3)

  1. 洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
    汚物を受けるボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を備えた便器本体と、
    この便器本体に洗浄水を供給するタンク装置と、を有し、
    このタンク装置は、上記便器本体の後方且つ床面よりも上方に設けられ、上記便器本体に供給するための洗浄水を貯留する貯水タンクと、この貯水タンクに洗浄水を給水する給水部と、を備えており、
    上記貯水タンクは、上記給水部から給水される洗浄水を上記貯水タンク内へ通水可能に貫く通水口が設けられた第1上面と、この第1上面より低い第2上面と、この第2上面よりも低く且つ上記第1上面と上記第2上面との間に設けられた第3上面と、を備えており、
    上記第2上面には、上記貯水タンクの空気抜きを可能にする空気抜き部が設けられていることを特徴とする水洗大便器。
  2. 洗浄水により洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
    汚物を受けるボウル部と、このボウル部内の汚物を排出する排水トラップ部と、を備えた便器本体と、
    この便器本体に洗浄水を供給するタンク装置と、を有し、
    このタンク装置は、上記便器本体の後方且つ床面よりも上方に設けられ、上記便器本体に供給するための洗浄水を貯留する貯水タンクと、この貯水タンクに洗浄水を給水する給水部と、を備えており、
    上記貯水タンクは、上記給水部から給水される洗浄水を上記貯水タンク内へ通水可能に貫く通水口が設けられた第1上面と、この第1上面より低い第2上面と、を備えており、
    この第2上面には、上記貯水タンクの空気抜きを可能にする空気抜き部が設けられていることを特徴とする水洗大便器。
  3. 上記貯水タンクは、これを左右中央で二分割したときに容積が大きい側である大タンク部と、上記貯水タンクを左右中央で二分割したときに容積が小さい側である小タンク部と、を備えている左右非対称の形状であり、
    上記第1上面は、上記大タンク部の上面に設けられており、上記第2上面は、上記小タンク部の上面に設けられている請求項1又は2に記載の水洗大便器。
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