JP2022039583A - 樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、樹脂基板、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線基板、及び半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、樹脂基板、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線基板、及び半導体装置 Download PDF

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佳樹 西川
Yoshiki Nishikawa
勝敏 松澤
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Abstract

【課題】高難燃性及び低線膨張性に優れた樹脂組成物を提供する。【解決手段】本発明の樹脂組成物は、回路基板用の樹脂組成物であって、ポリフェニレンエーテルと、ポリフェニレンエーテルと反応する架橋剤と、充填材と、窒素系難燃剤と、を含み、窒素系難燃剤が、メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物からなる群から選ばれる一または二以上を含むものである。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、樹脂基板、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線基板、及び半導体装置に関する。
これまでプリント配線基板に用いる樹脂組成物について様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、変性ポリフェニレンエーテル共重合体、架橋型硬化剤、及び無機充填材を含む、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物が記載されている(特許文献1の表1)。
特開2016-113543号公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載の樹脂組成物において、高難燃性及び低線膨張性の点で改善の余地があることが判明した。
上記特許文献1における樹脂組成物において、難燃性を向上させる観点から、一般的なリン系難燃剤が使用されている。しかしながら、リン系難燃剤を使用すると、樹脂組成物を用いた部材からリン酸が溶出する恐れがあるため、配線腐食等が発生し、プリント配線基板の絶縁信頼性が低下することが懸念される。
本発明者は、上記事情を鑑み、リン系難燃剤に代替する難燃剤について検討したところ、適切な窒素系難燃剤を使用することによって、リン酸溶出を抑制しつつも、所定の難燃性が得られることを見出した。
このような知見に基づきさらに鋭意研究したところ、窒素系難燃剤として、メチロールメラミン系化合物を用いることにより、回路基板用樹脂組成物の硬化物における、難燃性を向上しつつも、その線膨張係数を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
回路基板用の樹脂組成物であって、
ポリフェニレンエーテルと、
前記ポリフェニレンエーテルと反応する架橋剤と、
充填材と、
窒素系難燃剤と、を含み、
前記窒素系難燃剤が、メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物からなる群から選ばれる一または二以上を含む、
樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、
キャリア基材と、
前記キャリア基材上に設けられている、上記の樹脂組成物からなる樹脂膜と、を備える、キャリア付樹脂膜が提供される。
また本発明によれば、
上記の樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える、樹脂基板が提供される。
また本発明によれば、
上記の樹脂組成物中に繊維基材を含むプリプレグが提供される。
また本発明によれば、
上記の樹脂組成物からなる樹脂膜、上記の樹脂基板、又は上記のプリプレグの少なくとも一方の面上に金属層が配置された、金属張積層板が提供される。
また本発明によれば、
上記の金属張積層板の表面に回路層が形成された、プリント配線基板が提供される。
また本発明によれば、
上記のプリント配線基板と、
前記プリント配線基板の回路層上に搭載された、または前記プリント配線基板に内蔵された半導体素子と、を備える、半導体装置が提供される。
本発明によれば、高難燃性及び低線膨張性に優れた樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、樹脂基板、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線基板、及び半導体装置が提供される。
本実施形態におけるキャリア付樹脂膜の構成の一例を示す断面図である。 本実施形態におけるプリント配線基板の構成の一例を示す断面図である。 本実施形態における半導体装置の構成の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。
本実施形態の樹脂組成物について概説する。
本実施形態の樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテルと、ポリフェニレンエーテルと反応する架橋剤と、充填材と、窒素系難燃剤と、を含み、窒素系難燃剤が、メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物からなる群から選ばれる一または二以上を含むように構成される。
このような樹脂組成物は、回路基板の少なくとも一部を構成する部材を形成するために用いる、回路基板用樹脂組成物である。
本発明者の知見によれば、ポリフェニレンエーテル、架橋剤、及び充填材を含む樹脂組成物において、窒素系難燃剤として、メチロールメラミン系化合物(メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物をメチロールメラミン系化合物の総称とする)を用いることによって、難燃性樹脂組成物の硬化物における難燃性を向上できるとともに、線膨張係数を低減できることが見出された。
詳細なメカニズムは定かでないが、上記メチロールメラミン系化合物は、ポリフェニレンエーテルなどのポリマー成分に適度に相溶し、ポリフェニレンエーテルや架橋剤に含まれる水酸基やエポキシ基が開環して生成する水酸基等と架橋反応することによって、高温環境下においても揮発せずに残存し、窒素原子を含む残留分が比較的多いため、これを添加した樹脂組成物の硬化物における難燃性が高まり、比較的高温においても線膨張係数が低減する、と考えられる。
本実施形態において、プリント配線基板における絶縁層は、コア層、ビルドアップ層(層間絶縁層)、ソルダーレジスト層等のプリント配線基板を構成する絶縁性部材が挙げられる。
上記プリント配線基板としては、コア層、ビルドアップ層(層間絶縁層)、ソルダーレジスト層を有するプリント配線基板、コア層を有しないプリント配線基板、パネルパッケージプロセス(PLP)に用いられるコアレス基板、MIS(Molded Interconnect Substrate)基板等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物からなる樹脂膜の硬化物は、例えば、コア層を有しないプリント配線基板におけるビルドアップ層、PLPに用いられるコアレス基板のビルドアップ層、MIS基板のビルドアップ層、等のビルドアップ層に好適に用いることができる。また、複数の半導体パッケージを一括して作成するために利用される大面積のプリント配線基板において、当該プリント配線基板を構成するビルドアップ層に用いてもよく、大規模な電流が供給されるシステム中のプリント配線基を構成するビルドアップ層にも適用できる。
以下、本実施形態の樹脂組成物の各成分について詳述する。
(ポリフェニレンエーテル)
樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテルを含む。これにより、低誘電率及び低誘電正接に優れた絶縁層を実現できる。このため、高周波特性に優れた回路基板を提供できる。
このポリフェニレンエーテルは、分子中に、架橋剤と架橋反応する官能基を一または二以上含む限り、とくに限定されない。
ポリフェニレンエーテルの一例は、下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリマーを1種又は2種以上含んでもよい。
Figure 2022039583000001
上記一般式(1)中、R、R、R、Rは、互いに同じまたは異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、および置換されていてもよいアルコキシ基からなる群から選ばれるいずれかを表す。
上記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。好ましくは、塩素原子、臭素原子である。
上記置換されていてもよいアルキル基の「アルキル基」は、例えば、炭素数が1以上6以下、好ましくは炭素数が1以上3以下の、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基である。より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、メチル基、エチル基であることがより好ましい。
上記置換されていてもよいアルケニル基の「アルケニル基」としては、例えば、エテニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、3-ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられ、エテニル基、1-プロペニル基であることがより好ましい。
上記置換されていてもよいアルキニル基の「アルキニル基」としては、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル(プロパルギル)基、3-ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等が挙げられ、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル(プロパルギル)基であることがより好ましい。
上記置換されていてもよいアリール基の「アリール基」としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基であることがより好ましい。
上記置換されていてもよいアラルキル基の「アラルキル基」としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、2-メチルベンジル基、4-メチルベンジル基、α-メチルベンジル基、2-ビニルフェネチル基、4-ビニルフェネチル基等が挙げられ、ベンジル基であることがより好ましい。
上記置換されていてもよいアルコキシ基の「アルコキシ基」は、たとえば炭素数が1以上6以下、好ましくは炭素数が1以上3以下の、直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基である。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基であることがより好ましい。
上記のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、及びアルコキシ基が置換されている場合、置換基を1または2以上有していてよい。
このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1~6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基)、アルケニル基(例えば、エテニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基)、アルキニル基(例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)等が挙げられる。
また、ポリフェニレンエーテルは、下記一般式(1a)で表される構造単位を有してもよい。
Figure 2022039583000002
上記一般式(1a)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18は、同一又は異なってもよく、水素原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。-A-は、炭素数20以下の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基である。
ポリフェニレンエーテルは、一部又は全部を、ビニルベンジル基等のエチレン性不飽和基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、及びシリル基等で官能基化された変性ポリフェニレンエーテルを含んでもよい。
また、ポリフェニレンエーテルは、両末端が、ヒドロキシ基、エポキシ基、またはエチレン性不飽和基を有することが好ましい。エチレン性不飽和基としては、エテニル基、アリル基、メタアクリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基及びオクテニル基等のアルケニル基、シクロペンテニル基及びシクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基、ビニルベンジル基及びビニルナフチル基等のアルケニルアリール基が挙げられる。また、両末端は、同一の官能基であってもよいし、異なる官能基であってもよい。
ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量は、500以上5000以下であることが好ましく、1000以上4000以下であることがより好ましい。ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量を下限値以上とすることにより、得られる樹脂層の可撓性を良好にできる。一方、成分(A)の重量平均分子量を上限値以下とすることにより、薬液に対する溶解性を良好にできる。
ポリフェニレンエーテルの含有量は、樹脂組成物の固形分100重量%中、2~30重量%、好ましくは2.5~25重量%、より好ましくは3~20重量%である。上記下限値以上とすることにより、低誘電特性を実現できる。上記上限値以下とすることにより、樹脂残渣を抑制できる。
本実施形態において、樹脂組成物の固形分とは、樹脂組成物中における不揮発分を指し、水や溶媒等の揮発成分を除いた残部を指す。樹脂組成物の固形分全体に対する含有量とは、溶媒を含む場合には、樹脂組成物のうちの溶媒を除く固形分全体(100重量%)に対する含有量を指す。
(架橋剤)
樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテルと反応する架橋剤を含む。この架橋剤は、付加重合タイプ及びラジカル重合タイプの少なくとも一方を含んでもよい。
上記架橋剤は、マレイミド化合物、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、及び1分子中に炭素-炭素不飽和二重結合を2個以上有する化合物からなる群から選択される少なくとも1種又は2種以上を含む。
マレイミド化合物、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、及びエポキシ樹脂は、これらの分子中に含まれる官能基と、ポリフェニレンエーテルが持つ官能基との間で、架橋を形成できる。
例えば、マレイミド化合物と、両末端かつ/または一般式(1a)の-A-中にエチレン性不飽和基を有するポリフェニレンエーテルとを組み合わせて使用してもよい。
また、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂のいずれか一つ以上と、両末端かつ/または一般式(1a)中の-A-中にヒドロキシ基を有するポリフェニレンエーテルとを組み合わせて使用してもよい。
マレイミド化合物のマレイミド基は、5員環の平面構造を有し、マレイミド基の二重結合が分子間で相互作用しやすく極性が高いため、マレイミド基、ベンゼン環、その他の平面構造を有する化合物等と強い分子間相互作用を示し、分子運動を抑制することができる。そのため、樹脂組成物は、マレイミド化合物を含むことにより、得られる絶縁層の線膨張係数を下げ、ガラス転移温度を向上させることができ、さらに、耐熱性を向上させることができる。
マレイミド化合物としては、分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有するビスマレイミド化合物が好ましい。
分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有するマレイミド化合物としては、例えば、4,4'-ジフェニルメタンビスマレイミド、m-フェニレンビスマレイミド、p-フェニレンビスマレイミド、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス-(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド、N,N'-エチレンジマレイミド、N,N'-ヘキサメチレンジマレイミド、ビス(4-マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4-マレイミドフェニル)スルホン、3,3-ジメチル-5,5-ジエチル-4,4-ジフェニルメタンビスマレイミド、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド等の分子内に2つのマレイミド基を有する化合物、ポリフェニルメタンマレイミド等の分子内に3つ以上のマレイミド基を有するポリマレイミド化合物等が挙げられる。
これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用することもできる。
ビスマレイミド化合物は、たとえば、下記一般式(10)に示す化合物を含んでもよい。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2022039583000003
(上記一般式(10)中、nは0以上10以下の整数であり、Xはそれぞれ独立に炭素数1以上10以下のアルキレン基、下記式(10a)で表される基、下記(10b)で表される基、式「-SO-」で表される基、「-CO-」で表される基、酸素原子または単結合であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1以上6以下の炭化水素基、又はフェニル基であり、aはそれぞれ独立に0以上4以下の整数であり、bはそれぞれ独立に0以上3以下の整数である。)
Figure 2022039583000004
(式(10a)中、Yは芳香族環を有する炭素数6以上30以下の炭化水素基であり、nは0以上の整数である。
Figure 2022039583000005
ビスマレイミド化合物は、Xが上記(10b)を備える上記一般式(10)に示す化合物等のビフェニルアラルキル骨格を有するビスマレイミドを含んでもよい。
シアネートエステル樹脂は、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化シアン化合物とフェノール類やナフトール類とを反応させ、必要に応じて加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。また、このようにして調製された市販品を用いることもできる。
シアネートエステル樹脂は、例えば、ノボラック型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールE型シアネートエステル樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネートエステル樹脂などのビスフェノール型シアネートエステル樹脂;ナフトールアラルキル型フェノール樹脂と、ハロゲン化シアンとの反応で得られるナフトールアラルキル型シアネートエステル樹脂;ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂;ビフェニルアルキル型シアネートエステル樹脂などを挙げることができる。これらの中でも、ビスフェノールA骨格、またはノボラック骨格を有することが好ましく、具体的には、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ノボラック型シアネートエステル樹脂、ナフトールアラルキル型シアネートエステル樹脂が好ましく、ノボラック型シアネートエステル樹脂がより好ましい。なかでも、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂を用いることにより、良好な低誘電正接が得られる。この理由としては、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂は、架橋点が少ないため、トリアジン環を形成した際に未反応のシアネート基が残りにくく、誘電特性を良好に維持しやすくなるためである。
フェノール樹脂としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、トリアジン骨格含有フェノールノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂;ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂などのアラルキル型フェノール樹脂;未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油などで変性した油変性レゾールフェノール樹脂などのレゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'-(1,3-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'-(1,4-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'-シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
1分子中に炭素-炭素不飽和二重結合を2個以上有する化合物は、融点が30℃以下であり、かつポリフェニレンエーテルに相溶するものを用いることができる。
1分子中に炭素-炭素不飽和二重結合を2個以上有する化合物の一例は、下記一般式(2)で表される化合物を含んでもよい。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2022039583000006
上記式(2)中、mは1~3の整数を、nは0又は1を示し、R~Rは独立して水素原子またはアルキル基を示す。Xは、アリーレン基、ジシクロペンタジエニル基、又はイソシアヌレート基のいずれかを示す。Yは、下記(2a)又は(2b)で表される基を示す。
Figure 2022039583000007
1分子中に炭素-炭素不飽和二重結合を2個以上有する化合物は、例えば、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)等のトリアルケニルイソシアヌレート化合物、分子中にメタクリル基を2個以上有する多官能メタクリレート化合物、分子中にアクリル基を2個以上有する多官能アクリレート化合物、及び分子中にビニルベンジル基を有するスチレン、ジビニルベンゼン等のビニルベンジル化合物等が挙げられる。この中でも、好ましくは、トリアルケニルイソシアヌレート化合物、多官能アクリレート化合物、多官能メタクリレート化合物、及びジビニルベンゼン化合物等が挙げられる。
また、炭素-炭素不飽和二重結合を分子中に2個以上有する化合物と、炭素-炭素不飽和二重結合を分子中に1個有する化合物とを併用してもよい。炭素-炭素不飽和二重結合を分子中に1個有する化合物としては、具体的には、分子中にビニル基を1個有する化合物(モノビニル化合物)等が挙げられる。
架橋剤の含有量は、樹脂組成物の固形分100重量%中、例えば、10~70重量%、好ましくは15~60重量%、より好ましくは20~50重量%である。上記下限値以上とすることにより、低誘電特性を実現できる。上記上限値以下とすることにより、樹脂残渣を抑制できる。
マレイミド化合物、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、及びエポキシ樹脂の少なくとも一つの含有量は、樹脂組成物の固形分100重量%中、例えば、10~50重量%、好ましくは11~40重量%、より好ましくは12~30重量%である。上記下限値以上とすることにより、低誘電特性を実現できる。上記上限値以下とすることにより、樹脂残渣を抑制できる。
炭素-炭素不飽和二重結合を分子中に2個以上有する化合物の含有量は、樹脂組成物の固形分100重量%中、例えば、10~50重量%、好ましくは11~40重量%、より好ましくは12~30重量%である。上記下限値以上とすることにより、低誘電特性を実現できる。上記上限値以下とすることにより、樹脂残渣を抑制できる。
(反応開始剤)
樹脂組成物は、必要に応じて、反応開始剤を含んでもよい。
反応開始剤は、ポリフェニレンエーテルと架橋剤との反応を促進することができるものであれば、特に限定されない。反応開始剤は、ラジカル重合タイプの架橋剤の重合反応を促進できる。
反応開始剤は、有機過酸化物、ジハロゲン、アゾ化合物、酸化剤と還元剤の組み合わせ等が用いられる。
反応開始剤の一例は、例えば、α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)-3-ヘキシン,過酸化ベンゾイル、3,3',5,5'-テトラメチル-1,4-ジフェノキノン、クロラニル、2,4,6-トリ-t-ブチルフェノキシル、t-ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、アゾビスイソブチロニトリル等の有機過酸化物が挙げられる。また、必要に応じて、カルボン酸金属塩等を併用することができる。そうすることによって、硬化反応を一層促進させるができる。これらの中でも、α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼンが好ましく用いられる。α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼンは、反応開始温度が比較的に高いため、プリプレグ乾燥時等の硬化する必要がない時点での硬化反応の促進を抑制することができ、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の保存性の低下を抑制することができる。さらに、α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼンは、揮発性が低いため、プリプレグ乾燥時や保存時に揮発せず、安定性が良好である。また、反応開始剤は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応開始剤の含有量は、樹脂組成物の固形分100重量%中、0.2~5重量%、好ましくは0.25~3重量%、より好ましくは0.3~2重量%である。上記下限値以上とすることにより、低誘電特性を実現できる。上記上限値以下とすることにより、樹脂残渣を抑制できる。
(充填材)
樹脂組成物は、充填材を含む。充填材は、有機充填材及び無機充填材の少なくとも一方を含む。
適度な弾性率、低誘電正接を得る観点から、無機充填材を用いてもよい。
無機充填材としては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカ等の酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等を挙げることができる。
これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましく、弾性率と低誘電正接、樹脂残渣の低減を両立する観点から、シリカがより好ましい。
これらの中から、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
無機充填材の平均粒子径は、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましい。成分(C)の平均粒子径が上記下限値以上であると、ワニスの粘度が高くなるのを抑制でき、絶縁層作製時の作業性を向上させることができる。また、無機充填材の平均粒子径は、5.0μm以下が好ましく、2.0μm以下がより好ましく、1.5μm以下がさらに好ましい。成分(C)の平均粒子径が上記上限値以下であると、ワニス中で成分(C)の沈降等の現象を抑制でき、より均一な樹脂層を得ることができる。
無機充填材の平均粒子径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA-500)により、粒子の粒度分布を体積基準で測定し、そのメディアン径(D50)を平均粒子径とすることができる。
無機充填材は、平均粒子径が単分散のものを用いてもよいし、平均粒子径が多分散のものを用いてもよい。さらに平均粒子径が単分散および/または多分散を1種類または2種類以上で併用してもよい。
無機充填材としては、シリカ粒子が好ましく、平均粒子径5.0μm以下のシリカ粒子が好ましく、平均粒子径0.1μm以上4.0μm以下のシリカ粒子がより好ましく、0.2μm以上2.0μm以下のシリカ粒子がさらに好ましい。これにより、成分(C)の充填性をさらに向上させることができる。
充填材の含有量は、樹脂組成物の固形分100重量%中、45~70重量%、好ましくは48~68重量%、より好ましくは50~65重量%である。上記下限値以上とすることにより、低誘電特性及び良好な弾性率を実現できる。上記上限値以下とすることにより、組成物の取り扱い性を向上できる。
また、無機充填材の含有量は、上記充填材の含有量の範囲と同様の範囲を採用してもよい。
(窒素系難燃剤)
樹脂組成物は、窒素系難燃剤を含む。
窒素系難燃剤は、メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物からなる群から選ばれる一または二以上を含む。この中でも、メチロールメラミン化合物及び/又はその縮合物を用いることが好ましい。
メチロールメラミン化合物は、1分子内に1個~6個のメチロール基を有するメチロールメラミン、すなわち、メラミン-ホルムアルデヒド初期縮合物を一または二以上含む。
メチロールメラミン化合物は、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、及びヘキサメチロールメラミンからなるメチロールメラミン類から選ばれるは二以上を含む混合物でもよい。
メチロールメラミン化合物は、25℃において粉末状で構成されてもよい。
メチロールメラミンは、メラミン中の1~3個のアミノ基に1~6個のホルムアルデヒドが付加反応して、少なくなくとも1個以上の-NHのHを-CHOHに置き換えること、すなわち、メラミンのメチロール化により得られる。
メチロールメラミン化合物の誘導体は、メラミンがメチロール基以外の官能基を有してもよく、例えば、メチロール基にアルコールが付加してなるアルキルエーテル基を有するものが挙げられる。
メチロールメラミン化合物の縮合物は、1種又は2種以上のメチロールメラミン類(メラミン-ホルムアルデヒド初期縮合物)とホルムアルデヒドとの重縮合反応により得られるメラミン-ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物は、メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物の単体で構成されてもよく、他の材料との複合化物で構成されてもよい。
複合化物の一例として、例えば、シリカなどの無機材料が挙げられる。
例えば、メチロールメラミン化合物の縮合物(メラミン樹脂)とシリカとの複合化物は、粒子状であってもよい。複合化物粒子中、その表層の一部又は全体がメチロールメラミン化合物の縮合物で構成されてもよい。
メチロールメラミン化合物の縮合物は、25℃において粒子状に構成されてもよい。
粒子状の縮合物は、平均粒子径が、例えば、0.1μm~50μm、好ましくは0.1μm~10μmで構成されてもよい。
メチロールメラミン化合物及び/またはその縮合物の含有量の下限は、例えば、樹脂組成物の固形分100質量%中、1.0質量%以上であることが好ましく、2.0質量%以上であることがより好ましく、3.5質量%以上であることがさらに好ましい。これによって、絶縁層の難燃性を向上させつつ、線膨張係数を低減できる。また、熱時弾性率を高めることも可能である。
一方、メチロールメラミン化合物及び/またはその縮合物の含有量の上限は、例えば、樹脂組成物の固形分100質量%中、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが更に好ましい。これにより、低誘電特性等の諸物性のバランスを図ることができる。また、樹脂組成物がワニス状の場合、その塗工性の低下を抑制できる。
本実施形態の樹脂組成物は、上記の成分に加えて、必要に応じて、他の添加剤を含んでもよい。
他の添加剤としては、例えば、硬化促進剤、シランカップリング剤、粘着性付与剤、界面活性剤、熱可塑性樹脂、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、その他の難燃剤、イオン捕捉、滑剤、分散剤等が挙げられる。これらは、本発明の目的を損なわない範囲で、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、樹脂組成物は、リン系難燃剤を含まないように構成されてもよい。
本実施形態の樹脂組成物の特性について説明する。
樹脂組成物の硬化物における、25℃、1GHzで測定された誘電正接は、例えば、0.0050以下、好ましくは0.0045以下、より好ましくは0.0040以下である。これにより、低誘電特性に優れた絶縁層を実現できる。
樹脂組成物の硬化物における、25℃、1GHzで測定された誘電率は、例えば、3.90以下、好ましくは3.80以下、より好ましくは3.75以下である。これにより、低誘電特性に優れた絶縁層を実現できる。
樹脂組成物の硬化物における、25℃、10GHzで測定された誘電正接は、例えば、0.0080以下、好ましくは0.0070以下、より好ましくは0.0060以下である。これにより、低誘電特性に優れた絶縁層を実現できる。
本実施形態の樹脂組成物は、溶剤を含むワニス状組成物としてもよく、フィルム状組成物としてもよい。例えば、ワニス状の樹脂組成物を塗布して得られる塗布膜に対し溶剤除去処理を行うことにより、フィルム状組成物を得ることができる。
上記溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN-メチルピロリドン等の有機溶剤が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂組成物がワニス状である場合において、樹脂組成物の固形分含有量は、たとえば30重量%以上80重量%以下としてもよく、より好ましくは40重量%以上70重量%以下としてもよい。これにより、作業性や成膜性に非常に優れた樹脂組成物が得られる。
ワニス状の樹脂組成物は、上述の各成分を、たとえば、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶剤中に溶解、混合、撹拌することにより調製することができる。
また、本実施形態の樹脂組成物の利用形態としては、特に限定されないが、例えば、上記樹脂組成物からなる樹脂膜、上記樹脂膜をキャリア基材上に設けたキャリア付樹脂膜、上記樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える樹脂基板、上記樹脂組成物を繊維基材に含浸してなるプリプレグ、これらの一面に金属層が配置された金属張積層板、上記樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える樹脂基板、上記金属張積層板の表面に回路層が形成されたプリント配線基板等が挙げられる。
(キャリア付き樹脂膜)
図1は、本実施形態におけるキャリア付樹脂膜100の構成の一例を示す断面図である。
本実施形態のキャリア付樹脂膜100は、図1に示すように、キャリア基材12と、キャリア基材12上に設けられている、上記樹脂組成物からなる樹脂膜10と、を備えることができる。これにより、樹脂膜10のハンドリング性を向上させることができる。
キャリア付樹脂膜100は、巻き取り可能なロール形状でも、矩形形状などの枚葉形状(シート状)であってもよい。
キャリア基材12としては、例えば、高分子フィルムや金属箔などを用いることができる。
高分子フィルムとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、シリコーンシート等の離型紙、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性を有した熱可塑性樹脂シート等が挙げられる。
金属箔としては、特に限定されないが、例えば、銅および\または銅系合金、アルミおよび\またはアルミ系合金、鉄および\または鉄系合金、銀および\または銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金などが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートで構成されるシートが安価および剥離強度の調節が簡便なため最も好ましい。これにより、上記キャリア付樹脂膜100から、適度な強度で剥離することが容易となる。
樹脂膜10の厚みの下限値は、特に限定されないが、例えば、1μm以上でもよく、3μm以上でもよく、5μm以上でもよい。これにより、樹脂膜10の機械強度を高めることができる。一方、樹脂膜10の厚みの上限値は、特に限定されないが、例えば、500μm以下としてもよく、300μm以下としてもよく、100μm以下としてもよい。これにより、半導体装置の薄層化を図ることができる。
キャリア基材12の厚みは、特に限定されないが、例えば、10~100μmとしてもよく、10~70μmとしてもよい。これにより、キャリア付樹脂膜100を製造する際の取り扱い性が良好であり好ましい。
キャリア付樹脂膜100は、単層でも多層でもよく、1種または2種以上の樹脂膜10を含むことができる。当該樹脂シートが多層の場合、同種で構成されてもよく、異種で構成されてもよい。また、キャリア付樹脂膜100は、樹脂膜10上の最外層側に、保護膜を有していてもよい。
本実施形態において、キャリア付樹脂膜100を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、ワニス状の樹脂組成物をキャリア基材12上に、各種コーター装置を用いて塗布することにより塗布膜を形成した後、当該塗布膜を適切に乾燥させることにより溶剤を除去する方法を用いることができる。
本実施形態の樹脂膜は、ワニス状である上記樹脂組成物をフィルム化することにより得ることができる。例えば、本実施形態の樹脂膜は、ワニス状の樹脂組成物を塗布して得られた塗布膜に対して、溶剤を除去することにより得ることができる。このような樹脂膜においては、溶剤含有率が樹脂膜全体に対して5重量%以下とすることができる。本実施形態において、たとえば100℃~150℃、1分~5分の条件で溶剤を除去する工程を実施してもよい。これにより、熱硬化性樹脂を含む樹脂膜の硬化が進行することを抑制しつつ、十分に溶剤を除去することが可能となる。
(樹脂基板)
本実施形態の樹脂基板は、上記の樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える。このような樹脂基板は、ガラス繊維を含まないコアレス基板として、プリント配線基板に利用することができる。
(プリプレグ)
本実施形態のプリプレグは、上記の樹脂組成物中に繊維基材を含む。
このプリプレグは、例えば、樹脂組成物を繊維基材に含浸させることにより形成できる。
プリプレグは、半硬化させて得られるシート状の材料として利用できる。このような構造のシート状材料は、誘電特性、高温多湿下での機械的、電気的接続信頼性等の各種特性に優れ、プリント配線基板の絶縁層の製造に適している。
樹脂組成物を繊維基材に含浸させる方法としては、特に限定されないが、例えば、樹脂組成物を溶剤に溶かして樹脂ワニスを調製し、繊維基材を上記樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターにより上記樹脂ワニスを繊維基材に塗布する方法、スプレーにより上記樹脂ワニスを繊維基材に吹き付ける方法、樹脂組成物からなる上記樹脂膜で繊維基材の両面をラミネートする方法等が挙げられる。
上記繊維基材としては、とくに限定されないが、ガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材;ポリアミド樹脂繊維、芳香族ポリアミド樹脂繊維、全芳香族ポリアミド樹脂繊維等のポリアミド系樹脂繊維;ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリエステル樹脂繊維、全芳香族ポリエステル樹脂繊維等のポリエステル系樹脂繊維;ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維のいずれかを主成分とする織布または不織布で構成される合成繊維基材;クラフト紙、コットンリンター紙、あるいはリンターとクラフトパルプの混抄紙等を主成分とする紙基材;等が挙げられる。これらのうち、いずれかを使用することができる。これらの中でもガラス繊維基材が好ましい。これにより、低吸水性で、高強度、低熱膨張性の樹脂基板を得ることができる。
繊維基材の厚みは、とくに限定されないが、好ましくは5μm以上150μm以下であり、より好ましくは10μm以上100μm以下であり、さらに好ましくは12μm以上90μm以下である。このような厚みを有する繊維基材を用いることにより、プリプレグ製造時のハンドリング性がさらに向上できる。
繊維基材の厚みが上記上限値以下であると、繊維基材中の樹脂組成物の含浸性が向上し、ストランドボイドや絶縁信頼性の低下の発生を抑制することができる。また炭酸ガス、UV、エキシマ等のレーザーによるスルーホールの形成を容易にすることができる。また、繊維基材の厚みが上記下限値以上であると、繊維基材やプリプレグの強度を向上させることができる。その結果、ハンドリング性が向上できたり、プリプレグの作製が容易となったり、基板の反りを抑制できたりする。
上記ガラス繊維基材として、例えば、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Tガラス、NEガラス、UTガラス、Lガラス、HPガラスおよび石英ガラスから選ばれる一種または二種以上のガラスにより形成されたガラス繊維基材が好適に用いられる。
本実施形態において、プリプレグは、例えば、プリント配線基板におけるコア層中の絶縁層やビルドアップ層を形成するために用いることができる。
プリプレグをプリント配線基板におけるコア層中の絶縁層を形成するために用いる場合は、例えば、2枚以上のプリプレグを重ね、得られた積層体を加熱硬化することによりコア層用の絶縁層とすることもできる。
(金属張積層板)
本実施形態の金属張積層板は、上記樹脂組成物からなる樹脂膜、上記樹脂基板、又は上記プリプレグの少なくとも一方の面上に金属層が配置された構造を備える。
また、プリプレグを用いた金属張積層板製造方法は、例えば以下の通りである。
プリプレグまたはプリプレグを2枚以上重ね合わせた積層体の外側の上下両面または片面に金属箔を重ね、ラミネーター装置やベクレル装置を用いて高真空条件下でこれらを接合する、あるいはそのままプリプレグの外側の上下両面または片面に金属箔を重ねる。また、プリプレグを2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔を重ねる。次いで、プリプレグと金属箔とを重ねた積層体を、加熱加圧成形することで金属張積層板を得ることができる。ここで、加熱加圧成形時に、冷却終了時まで加圧を継続することが好ましい。
上記金属張積層板製造方法は、上記プリプレグに代えて、上記樹脂膜や上記樹脂基板を用いて加熱加圧成形する方法を使用してもよい。
上記金属箔を構成する金属としては、例えば、銅、銅系合金、アルミ、アルミ系合金、銀、銀系合金、金、金系合金、亜鉛、亜鉛系合金、ニッケル、ニッケル系合金、錫、錫系合金、鉄、鉄系合金、コバール(商標名)、42アロイ、インバー、スーパーインバー等のFe-Ni系の合金、W、Mo等が挙げられる。これらの中でも、金属箔105を構成する金属としては、導電性に優れ、エッチングによる回路形成が容易であり、また安価であることから銅または銅合金が好ましい。すなわち、金属箔105としては、銅箔が好ましい。
また、金属箔としては、キャリア付金属箔等も使用することができる。
金属箔の厚みは、好ましくは0.5μm以上20μm以下であり、より好ましくは1.5μm以上18μm以下である。
(プリント配線基板)
本実施形態のプリント配線基板は、表面に回路層が形成された上記金属張積層板を備えてもよい。
プリント配線基板は、具体的には、上記樹脂組成物の硬化物、上記樹脂膜の硬化物、上記樹脂基板、上記プリプレグの硬化物で構成された絶縁層と、絶縁層上に形成された回路パターン(回路層)と、を備えてもよい。
本実施形態のプリント配線基板300の一例を、図2を用いて説明する。
図2のプリント配線基板300は、絶縁層301(コア層)と、絶縁層301上に形成された金属層303(回路層)と、を備える。このプリント配線基板300は、層間絶縁層を介して複数層の回路層が積層した多層回路構造を有してもよい。
なお、プリント配線基板300は、絶縁層401(ソルダーレジスト層)をさらに備えてもよい。
プリント配線基板300中、コア層や層間絶縁層は、上記樹脂組成物の硬化物、上記樹脂膜の硬化物、上記樹脂基板、上記プリプレグの硬化物で構成された絶縁層のいずれかで構成される。
また、プリント配線基板300は、片面プリント配線基板であってもよいし、両面プリント配線基板または多層プリント配線基板であってもよい。両面プリント配線基板とは、絶縁層301の両面に金属層303を積層したプリント配線基板である。また、多層プリント配線基板とは、メッキスルーホール法やビルドアップ法等により、コア層である絶縁層301に、ビルドアップ層を2層以上積層したプリント配線基板でもよい。
また、本実施形態において、上記金属層303は、例えば、回路パターンであってもよいし、電極パットであってもよい。この金属層303は、例えば、金属箔105および電解金属めっき層309の金属積層構造を有していてもよい。
金属層303は、例えば、薬液処理またはプラズマ処理された金属箔105または、本実施形態の樹脂膜の硬化物からなる絶縁層(例えば、絶縁層301)の面上に、SAP(セミアディティブプロセス)法により形成される。例えば、金属箔105または絶縁層301,305上に無電解金属めっき膜308を施した後、めっきレジストにより非回路形成部を保護し、電解めっきにより電解金属めっき層309付けを行い、めっきレジストの除去とフラッシュエッチングによる電解金属めっき層309をパターニングすることにより、金属層303を形成する。
なお、本実施形態において、ビアホール307は、層間を電気的に接続するための孔であればよく、貫通孔および非貫通孔いずれでもよい。ビアホール307は金属を埋設して形成されてもよい。この埋設した金属は、無電解金属めっき膜308で覆われた構造を有していてもよい。
また、本実施形態のプリント配線基板300は、ガラス繊維を含まない樹脂基板とすることができる。例えば、コア層である絶縁層301は、ガラス繊維を含有しない構成であってもよい。このような樹脂基板を用いた半導体パッケージにおいても、樹脂膜の硬化物の線膨張係数を低くすることができるので、パッケージ反りを十分に抑制することができる。
(半導体パッケージ)
次に、本実施形態の半導体装置400について説明する。図3は、半導体装置400の構成の一例を示す断面図である。
本実施形態の半導体装置400は、プリント配線基板300と、プリント配線基板300の回路層上に搭載された、またはプリント配線基板300に内蔵された半導体素子407と、を備えることができる。
半導体素子407は、例えば、発光ダイオード(LED)等を用いることができる。
例えば、図3に示される半導体装置400は、プリント配線基板300の回路層(金属層303)の上に、半導体素子407が搭載された構造を有する。
半導体パッケージは、半田バンプ410および金属層303を介して、半導体素子407が、プリント配線基板300と電気的に接続するフリップチップ構造であってもよい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
<樹脂組成物の調製>
下記表1に示す固形分割合で、ポリフェニレンエーテル、架橋剤、充填材、窒素系難燃剤、及び反応開始剤等の原料成分を溶解または分散させ、メチルエチルケトンで不揮発分70質量%となるように調整し、高速撹拌装置を用い撹拌して樹脂ワニスを調製した。
以下、表1中の原料成分の情報を示す。
(充填材)
・シリカ粒子1(アドマテックス社製、SC4050-KNT、平均粒径:1.1μm)
(シランカップリング剤)
・シランカップリング剤1:ビニルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、KBM-1003)
(ポリフェニレンエーテル)
・ポリフェニレンエーテル1:両末端にメタクリレート基を有するポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製、SA9000、重量平均分子量Mw=1,700)
(粘接着付与剤)
・粘接着付与剤1:クマロン樹脂(日塗化学社製、V-120S)
・粘接着付与剤2:ビニル基含有ポリブタジエン(日本曹達社製、B-1000)
(架橋剤)
・マレイミド化合物1:ビフェニルアラルキル骨格を有するビスマレイミド(日本化薬社製、MIR-3000-70T)
・1分子中に炭素-炭素不飽和二重結合を2個以上有する化合物1:トリアリルイソシアヌレート(三菱化学社製、TAIC)
(界面活性剤)
・界面活性剤1:アクリル系界面活性剤(ビックケミー社製、BYK-361N)
(反応開始剤)
・有機過酸化物1:1,3-ビス(ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日油株式会社製、パーブチルP)
(窒素系難燃剤)
・メチロールメラミン1:水溶性メチロールメラミン(日本カーバイド工業社製、R-260、粉末状)
Figure 2022039583000008
得られた樹脂組成物(樹脂ワニス)について、以下の項目について評価を行った。
<UL94V試験>
(プリプレグの作製)
得られた樹脂ワニスを、ガラス織布(クロスタイプ♯1078、Eガラス、坪量47.5g/m)に塗布装置で含浸させ、150℃の熱風乾燥装置で4分間乾燥して、厚さ80μmのプリプレグを得た。
得られたプリプレグを255℃で2時間加熱して硬化させ、厚さ80μmの樹脂板(試験片)を得た。
得られた試験片を127mm×12.7mmにカットした後、UL-94垂直試験に準拠して測定した。5本中、完全燃焼した試験片の本数をカウントした。
(銅張積層板の作製)
上記(プリプレグの作製)で得られたプリプレグの両面に極薄銅箔(三井金属鉱業社製、マイクロシンFL、1.5μm)を重ね合わせ、圧力3MPa、温度225℃で2時間加熱加圧成形することにより、金属箔付き積層板を得た。得られた金属箔付き積層板のコア層(樹脂基板からなる部分)の厚みは、0.080mmであった。
<銅ピール強度>
金属箔付き積層板に電気めっきにより厚さ30μmの銅めっき膜を形成したものをサンプルとして用い、JISC6481に準拠して、90度で銅めっき膜を引き剥がしたときの銅ピール強度(kN/m)の測定を行った。
<誘電率、誘電正接>
金属箔付き積層板の銅箔をエッチングにより除去したものをサンプルとして用い、周波数1GHz、10GHzでの誘電率(Dk)、誘電正接(Df)を空洞共振器法で測定した。
<弾性率>
金属箔付き積層板をエッチングして銅を除去したものをサンプルとして用い、動的粘弾性装置により、JISC-6481(DMA法)に準拠し、周波数1GHz、温度250℃における弾性率(GPa)を測定した。
<線膨張係数(CTE)>
金属箔付き積層板をエッチングして銅を除去し、4mm×20mmの試験片を作製し、これをサンプルとして用い、TMA(熱機械的分析)装置(TAインスツルメント社製、Q400)により、昇温速度5℃/分、温度範囲30~300℃、10℃/分、荷重5gの条件で、2サイクル目の50℃~100℃、50℃~150℃の範囲における線膨張係数(ppm/℃)を測定した。
実施例1~3の樹脂組成物は、比較例1と比べて、高難燃性及び低線膨張性に優れる結果を示した。このような実施例の樹脂組成物は、回路基板を構成する部材に好適に用いることができる。
10 樹脂膜
12 キャリア基材
100 キャリア付樹脂膜
105 金属箔
300 プリント配線基板
301 絶縁層
303 金属層
307 ビアホール
308 無電解金属めっき膜
309 電解金属めっき層
400 半導体装置
401 絶縁層
407 半導体素子
410 半田バンプ

Claims (13)

  1. 回路基板用の樹脂組成物であって、
    ポリフェニレンエーテルと、
    前記ポリフェニレンエーテルと反応する架橋剤と、
    充填材と、
    窒素系難燃剤と、を含み、
    前記窒素系難燃剤が、メチロールメラミン化合物、その誘導体、及びこれらの縮合物からなる群から選ばれる一または二以上を含む、
    樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物であって、
    前記ポリフェニレンエーテルが、下記一般式(1)で表される構造単位を有するポリマーを含む、樹脂組成物。
    Figure 2022039583000009
    (上記一般式(1)中、R、R、R、Rは、互いに同じまたは異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、および置換されていてもよいアルコキシ基からなる群から選ばれるいずれかを表す。)
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物であって、
    前記架橋剤が、マレイミド化合物、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、及び1分子中に炭素-炭素不飽和二重結合を2個以上有する化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含む、樹脂組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    反応開始剤を含む、樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載の樹脂組成物であって、
    前記反応開始剤が、有機過酸化物を含む、樹脂組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    当該樹脂組成物の硬化物における、25℃、1GHzで測定された誘電正接が0.0050以下である、樹脂組成物。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の樹脂組成物であって、
    当該樹脂組成物の硬化物における、25℃、10GHzで測定された誘電正接が0.0080以下である、樹脂組成物。
  8. キャリア基材と、
    前記キャリア基材上に設けられている、請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなる樹脂膜と、を備える、キャリア付樹脂膜。
  9. 請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂組成物の硬化物で構成された絶縁層を備える、樹脂基板。
  10. 請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂組成物中に繊維基材を含むプリプレグ。
  11. 請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなる樹脂膜、請求項9に記載の樹脂基板、又は請求項10に記載のプリプレグの少なくとも一方の面上に金属層が配置された、金属張積層板。
  12. 請求項11に記載の金属張積層板の表面に回路層が形成された、プリント配線基板。
  13. 請求項12に記載のプリント配線基板と、
    前記プリント配線基板の回路層上に搭載された、または前記プリント配線基板に内蔵された半導体素子と、を備える、半導体装置。
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