JP2022039442A - 筒内圧センサの信号処理回路 - Google Patents

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康弘 福田
Yasuhiro Fukuda
雄三 樋口
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Abstract

【課題】筒内圧センサにおいてセンサ部から故障検出回路における判定部への入力路でのオープン故障の検出を好適に行う。【解決手段】筒内圧センサ1の信号処理回路40は、出力回路46と、タイミング検出部61と、判定部62とを備える。筒内圧センサ1の信号処理回路40は、タイミング検出部61によって筒内の圧力が所定の低圧力状態であるタイミングが検出された場合に、出力回路46は直前又は直後に入力された入力値での出力を所定期間保持し、所定期間において判定部62が判定処理を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、筒内圧センサの信号処理回路に関するものである。
特許文献1には、車両における燃料噴射装置の燃料圧等の圧力を測定する圧力センサが開示されている。この圧力センサは、圧力検出用回路としてのブリッジ回路と、ブリッジ回路の中点B,Cの電位差を増幅する増幅回路と、増幅回路が増幅した信号を調整する調整回路とを備えている。調整回路で調整された信号はセンサ出力Voutとして出力される。このセンサ出力Voutによって、燃料圧等の圧力が測定される。また、この圧力センサは、ブリッジ回路から出力された電圧信号に基づいてブリッジ回路の故障を判定する故障判定回路を備えている。
特開2001-201413号公報
上記圧力センサにおいて、ブリッジ回路と故障判定回路とを接続する導電路がオープン状態となるオープン故障を検出する場合、オープン故障発生時に上記導電路の電圧が不安定となるのを回避する必要がある。この回避策としては、上記導電路にプルダウン抵抗又はプルアップ抵抗をつなぐという方策がある。但し、この構成においては、圧力検出精度の低下を抑えるために、プルダウン抵抗又はプルアップ抵抗の抵抗値をブリッジ回路の抵抗値に対して十分大きくする必要があるものの、大きい抵抗値とするとプルダウン抵抗又はプルアップ抵抗のサイズも大きくなってしまうという事情がある。そこで、プルダウン抵抗又はプルアップ抵抗を小型化するためにプルダウン抵抗又はプルアップ抵抗にスイッチング素子を接続し、ブリッジ回路の故障を判定する際にはスイッチング素子をオフ状態にしてブリッジ回路からの電圧信号を故障判定回路に入力させ、オープン故障を判定する際にはスイッチング素子をオン状態にして上記導電路をプルダウン又はプルアップさせることが考えられる。しかし、スイッチング素子をオン状態にしている間はブリッジ回路からの電圧信号が変化しやすい。そこで、スイッチング素子をオン状態とする際には、センサ出力Voutをオン状態とする直前又は直後の出力値にホールドすることが考えられるが、ホールドした出力値は、時間の経過に伴い、実際の圧力値と乖離するおそれがある。
本発明は、上述した課題の少なくとも一つを解決するために、センサ部から故障検出回路における判定部への入力路でのオープン故障の検出を好適に行うことが可能な筒内圧センサの信号処理回路を実現する。
本発明の筒内圧センサの信号処理回路は、
内燃機関の筒内に配置されるセンサ部を備えるとともに前記センサ部が前記筒内の圧力に応じた圧力信号を出力する筒内圧センサにおいて、前記圧力信号を処理する信号処理回路であって、
入力路と基準導電路との間に直列に接続されたスイッチング素子及び抵抗体と、
前記スイッチング素子をオン状態とし、前記入力路の電圧が閾値を超えたか否かを判定する判定処理を行う判定部と、
前記筒内の圧力が所定の低圧力状態であるタイミングを検出するタイミング検出部と、
前記圧力信号に基づく入力値が入力され、前記入力値を外部に出力する出力回路と、
を備え、
前記タイミング検出部によって前記筒内の圧力が前記所定の低圧力状態であるタイミングが検出された場合に、前記出力回路は直前又は直後に入力された前記入力値での出力を所定期間保持し、前記所定期間において前記判定部が前記判定処理を行う。
上記信号処理回路は、スイッチング素子をオン状態とすることで、抵抗体を挟んだ状態で入力路と基準導電路とを接続し、入力路をプルダウン又はプルアップさせることができる。そして、この信号処理回路は、プルダウン又はプルアップさせた状態で、入力路の電圧が閾値を超えたか否かを判定する判定処理を行うことで、入力路でのオープン故障を検出することができる。
また、この信号処理回路は、スイッチング素子をオフ状態とすることで、入力路と基準導電路とを非接続にすることができる。このため、プルダウン又はプルアップするために抵抗値が大きい抵抗体を採用する必要がないため、抵抗体のサイズを小さく抑えることができる。
更に、この信号処理回路は、筒内の圧力が変動しにくい低圧力状態であるタイミングが検出された場合に、直前又は直後に入力された入力値での出力を所定期間保持し、この所定期間において上記判定処理を行う構成としている。このため、出力値を保持している間も、出力値と実際の圧力値との乖離が生じにくい。したがって、この信号処理回路は、出力値と実際の圧力値との乖離を抑えつつ、入力路におけるオープン故障を検出することができる。
上記所定期間は、タイミング検出部によって筒内の圧力が所定の低圧力状態であるタイミングの期間にて終了するようにしてもよい。
この構成によれば、判定処理がシステム側の圧力検出に必要となる燃焼行程中まで行われることがないため、ホールドによる回路出力と実際の圧力との乖離が発生しなくなる。
上記タイミング検出部は、燃焼波形周期にて特定された第1時間に基づくタイミングにより所定の低圧力状態となるタイミングを決定するようにしてもよい。
燃焼波形周期を基にリアルタイムでタイミングを決定するため、エンジンの回転数(=燃焼波形周期)が変わっても、常に低圧力状態となるタイミングをとらえることができ、燃焼行程及び膨張行程中に出力ホールドによる波形歪みは発生しない。また筒内圧センサ単体でタイミングを決定できるため、外部から低圧力状態を示す信号を受信する必要がない。
上記判定部は、上記第1時間が特定される前に所定時間を超えた場合に故障の有無を判定するようにしてもよい。
この構成によれば、圧力値が閾値圧力を上回らず(又は下回らず)に第1時間が設定できない結果、低圧力状態を判定できないケースでも故障を判定することができる。
本発明によれば、筒内圧センサにおいてブリッジ回路から故障検出回路における判定部への入力路でのオープン故障の検出を好適に行うことができる。
図1は、第1実施形態の筒内圧センサを概略的に例示する断面図である。 図2は、第1実施形態の筒内圧センサの電気的な構成を概念的に例示するブロック図である。 図3は、第1実施形態の故障検出回路の電気的な構成を概念的に例示するブロック図である。 図4は、第3導電路及び第4導電路でオープン故障が生じていない場合における筒内の圧力を示す信号の波形の一例である。 図5は、第3導電路又は第4導電路でオープン故障が生じた場合における筒内の圧力を示す信号の波形の一例である。 図6は、第3導電路又は第4導電路でオープン故障が生じて圧力のピークが閾値圧力を超えない場合における筒内の圧力を示す信号の波形の一例である。 図7(A)は、非オープン時にオープン故障を判定したときの入力路の電圧波形の一例である。図7(B)は、オープン時にオープン故障を判定したときの入力路の電圧波形の一例である。 図8は、第1実施形態の故障検出回路が行う故障検出処理の流れを例示するフローチャートである。
1.第1実施形態
1-1.筒内圧センサ1の構成
図1に示される筒内圧センサ1は、図示が省略された内燃機関に取り付けられるセンサである。筒内圧センサ1は、内燃機関の燃焼筒の筒内圧を検知対象とし、筒内圧の値を示す信号を出力し得るセンサである。内燃機関の燃焼筒は、筒内に燃焼室を構成する部位である。筒内圧は、燃焼筒の筒内の圧力であり、燃焼室内の圧力である。
内燃機関は、4ストロークエンジンを備える。4ストロークエンジンは、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、排気行程の4行程を1サイクルとした動作を周期的に繰り返すエンジンである。吸気行程は、燃焼筒の筒内に空気(あるいは気化燃料と空気が混ざった混合気)を取り込む行程である。圧縮行程は、燃焼筒の筒内に取り込んだ気体を圧縮する行程である。燃焼行程は、圧縮した気体を燃焼して膨張させる行程である。排気行程は、燃焼ガスを排気する行程である。
筒内圧センサ1は、図1に示されるように、ハウジング2、コネクタケース3、金属ステム4、接合ガラス5、センサ部6及び複数の端子金具7を備える。
ハウジング2は、ステンレス等の金属材料が切削等により加工された中空形状のケースである。ハウジング2は、内燃機関に取り付けられる部分である。ハウジング2には、ハウジング2の燃焼室側とは反対側にコネクタケース3が連結される。このコネクタケース3により、ハウジング2の内側空間における燃焼室側とは反対側の開口が閉塞される。
金属ステム4は、圧力導入孔10が設けられた中空筒形状の金属製の部材である。金属ステム4は、ハウジング2の内側空間における燃焼室側を閉塞するようにハウジング2の燃焼室側に固定される。金属ステム4は、圧力導入孔10が燃焼室に通じた位置関係で配置される。圧力導入孔10内の空間は、燃焼室内の空間に通じている。金属ステム4は、燃焼室側から圧力導入孔10内に導入された圧力媒体(例えば気体、気液混合気など)の圧力によって歪むダイヤフラム11を有する。
センサ部6は、複数の抵抗体を有し内燃機関の筒内に配置され、筒内の圧力に応じた圧力信号を出力する装置である。センサ部6の抵抗値(ブリッジ回路27の合成抵抗)は、例えば数kΩ程度に設定されている。センサ部6は、ダイヤフラム11における燃焼室側とは反対側の面に対して接合ガラス5を介して取り付けられる。接合ガラス5は、絶縁体であり、ダイヤフラム11とセンサ部6とを接合する。センサ部6は、シリコン基板を有し、このシリコン基板上には、イオン注入などによって抵抗体としての歪みゲージが形成されている。センサ部6は、ボンディングワイヤ12及び基板13を介して端子金具7に電気的に接続されている。
複数の端子金具7は、いずれも金属製であり、いずれもコネクタケース3を貫通して配置される。端子金具7は、一端がボンディングワイヤ12及び基板13を介してセンサ部6に電気的に接続され、他端が筒内圧センサ1の外側の空間に露出した状態で配置される。センサ部6が出力した圧力信号は、例えば端子金具7を介して筒内圧センサ1の外部に出力される。
図2に示すように、筒内圧センサ1は、更に信号処理回路40を備えている。筒内圧センサ1は、入力端子Tiと、出力端子Toと、グランド端子Tgと、グランド端子Tgに電気的に接続されるグランドライン90と、入力端子Tiに電気的に接続される電源供給ライン91とを備える。入力端子Tiには、グランド端子Tg(グランドライン90)の電位を基準とした電源電圧が印加される。筒内圧センサ1は、入力端子Tiから供給された電力を、電源供給ライン91を介してセンサ部6に供給する。また、筒内圧センサ1は、センサ部6から出力された圧力信号を信号処理回路40で処理した後、出力端子Toから出力する。なお、本実施形態では、グランドライン90が基準導電路の一例に相当する。
センサ部6の一端は、入力側導電路31に電気的に接続されている。入力側導電路31は、駆動部41から出力電流が供給される導電路である。図2の例では、入力側導電路31と同電位となる部分がセンサ部6の一端とされている。センサ部6の他端は、導電路32に電気的に接続されている。図2の例では、導電路32と同電位となる部分がセンサ部6の他端とされている。センサ部6の他端は、導電路32を介してグランドライン90に電気的に接続されている。
センサ部6は、第1抵抗体21と第2抵抗体22とが直列に接続される第1直列部25と、第3抵抗体23と第4抵抗体24とが直列に接続される第2直列部26と、を具備する。センサ部6は、第1直列部25及び第2直列部26が上記「センサ部6の一端」と上記「センサ部6の他端」との間に並列に接続されたブリッジ回路27を有する。即ち、ブリッジ回路27は、入力側導電路31とグランドライン90との間に並列に接続される。なお、第1直列部25と第2直列部26とは、別々のシリコン基板上に形成されていてもよいし、同一のシリコン基板上に形成されていてもよい。
第1抵抗体21及び第3抵抗体23はいずれも上記「センサ部6の一端」の側に接続され、第1抵抗体21及び第3抵抗体23の一方側の端部は入力側導電路31と同電位とされる。第2抵抗体22及び第4抵抗体24はいずれも上記「センサ部6の他端」の側に接続され、第2抵抗体22及び第4抵抗体24の他方側の端部は導電路32と同電位とされる。第1抵抗体21及び第4抵抗体24は、圧力を受けた場合に素子抵抗値が減少するN型素子(例えばN型ピエゾ抵抗素子)である。従って、圧力導入孔10内の圧力が大きくなるほど、第1抵抗体21及び第4抵抗体24の抵抗値は減少する。第2抵抗体22及び第3抵抗体23は、圧力を受けた場合に素子抵抗値が増加するP型素子(例えばP型ピエゾ抵抗素子)である。従って、圧力導入孔10内の圧力が大きくなるほど、第2抵抗体22及び第3抵抗体23の抵抗値は増加する。第1抵抗体21及び第4抵抗体24は、例えば、ダイヤフラム11が基準形状のときに互いに同じ抵抗値となる。第2抵抗体22及び第3抵抗体23は、例えば、ダイヤフラム11が基準形状のときに互いに同じ抵抗値となる。ダイヤフラム11は、例えば圧力導入孔10内の圧力が標準気圧のときに基準形状となる。
センサ部6は、第1抵抗体21と第2抵抗体22との間に介在する第1導電路51の電圧(より具体的には、第1導電路51の電位とグランドライン90の電位との電位差)を示す電圧信号、及び第3抵抗体23と第4抵抗体24との間に介在する第2導電路52の電圧(より具体的には、第2導電路52の電位とグランドライン90の電位との電位差)を示す電圧信号を、筒内の圧力に応じた圧力信号として出力する。圧力信号は、増幅部43の第1端子43Aと第2端子43Bとに入力される。即ち、図2のように、第1抵抗体21と第2抵抗体22との間に介在する第1導電路51の電圧が増幅部43の第1端子43Aに入力され、第3抵抗体23と第4抵抗体24との間に介在する第2導電路52の電圧が増幅部43の第2端子43Bに入力される。
1-2.信号処理回路の構成
信号処理回路40は、筒内圧センサ1のセンサ部6と電気的に接続され、センサ部6から出力された圧力信号が入力される回路である。信号処理回路40は、駆動部41、増幅部43、出力回路46、及び故障検出回路47を備える。駆動部41、増幅部43、出力回路46、及び故障検出回路47の各々は、入力端子Ti(電源供給ライン91)とグランド端子Tg(グランドライン90)とに電気的に接続されている。
駆動部41は、入力端子Tiとセンサ部6との間に配置されており、入力端子Tiから供給される電力に基づき、センサ部6に対して駆動用の電力を供給する。駆動部41は、例えば公知の定電流回路によって構成されており、入力側導電路31に対して予め決められた一定値の定電流を流す。従って、センサ部6の一端から他端には、一定値の定電流が流れる。なお、駆動部41は、定電流回路でなくてもよく、例えば入力側導電路31に対して電圧値が一定の電流を流す定電圧回路であってもよい。
増幅部43は、例えば差動増幅回路を備えて構成されている。増幅部43は、センサ部6から入力された圧力信号を所定の増幅率で増幅し得る。増幅部43の第1端子43Aは、第3導電路53を介して第1抵抗体21と第2抵抗体22との間(即ち、第1導電路51)に電気的に接続されており、第1抵抗体21と第2抵抗体22との間の第1導電路51の電圧を示す第1信号が入力される。増幅部43の第2端子43Bは、第4導電路54を介して第3抵抗体23と第4抵抗体24との間(即ち、第2導電路52)に電気的に接続されており、第3抵抗体23と第4抵抗体24との間の第2導電路52の電圧を示す第2信号が入力される。増幅部43は、上記第1信号及び第2信号のうち少なくとも何れか一方の信号に基づき、筒内の圧力を示す信号を生成し、第5導電路55を介して出力回路46に向けて出力する。即ち、増幅部43は、第1信号が入力されて第2信号が入力されない場合には、第1信号のみに基づいて筒内の圧力を示す信号を生成して出力する。また、増幅部43は、第2信号が入力された第1信号が入力されない場合には、第2信号のみに基づいて筒内の圧力を示す信号を生成して出力する。また、増幅部43は、第1信号及び第2信号が入力された場合には、第1信号及び第2信号に基づいて筒内の圧力を示す信号を生成して出力する。第1信号及び第2信号の両方に基づいて生成される信号は、第1信号の示す圧力値と第2信号の示す圧力値とを合算した圧力値を示す信号に相当する。
故障検出回路47は、第1入力路56及び第2入力路57(以下、入力路56,57ともいう)を介してセンサ部6に電気的に接続されており、入力路56,57の電圧を検出しうる。第1入力路56は、センサ部6側から分岐部分まで第3導電路53と共通の導電路となっており、分岐部分から故障検出回路47(より具体的には、後述する判定部62)まで第3導電路53とは別々の導電路となっている。第2入力路57は、センサ部6側から分岐部分まで第4導電路54と共通の導電路となっており、分岐部分から故障検出回路47(より具体的には、後述する判定部62)まで第4導電路54とは別々の導電路となっている。故障検出回路47は、入力路56,57の電圧に基づいて、センサ部6等の故障を検出しうる。故障検出回路47は、故障を検出した場合、故障が生じたことを示す故障検出信号を出力回路46に向けて出力する。
出力回路46は、増幅部43が生成した信号を、安定的に外部に出力するための回路である。本構成では、信号処理回路40の動作中には、上記信号が出力回路46を介して出力端子Toから継続的に出力されるようになっている。出力回路46は、増幅部43が生成した信号を受信することで圧力信号に基づく入力値が入力され、この入力値を外部に出力しうる。出力回路46は、出力値を所定期間保持(ホールド)することができ、故障検出回路47(より具体的には、後述する判定部62)からホールドの指示を受けると、直前又は直後に入力された入力値での出力を所定期間保持する。また、出力回路46は、故障検出回路47から故障検出信号が入力されると、故障検出信号を出力端子Toから出力する。
上述した故障検出回路47について、図3を参照してより詳しく説明する。故障検出回路47はIC(Integrated Circuit)に搭載されて構成されている。上述した増幅部43及び出力回路46は、故障検出回路47が搭載されるICに搭載されていてもよいし、搭載されていなくてもよい。故障検出回路47は、タイミング検出部61及び判定部62を備える。
判定部62には、入力路56,57が電気的に接続されている。即ち、判定部62は、入力路56,57を介してセンサ部6の出力側の端部に電気的に接続されており、入力路56,57の電圧を判定しうる。
入力路56,57の各々には、コンデンサ70,71が電気的に接続されている。コンデンサ70,71は、他端がグランドライン90に電気的に接続されており、入力路56,57を流れる信号のノイズを除去し得る。コンデンサ70,71は、例えば故障検出回路47が搭載されるICの外側(即ち、故障検出回路47が搭載されるICの入力端子72,73よりも外側(センサ部6側))に設けられている。
第1入力路56とグランドライン90(基準導電路)との間には、第1スイッチング素子74(スイッチング素子)及び第5抵抗体75(抵抗体)が直列に接続されている。第1スイッチング素子74及び第5抵抗体75は、第1入力路56におけるコンデンサ70との接続部分よりも判定部62側の部分に接続されている。図3の例では、第1スイッチング素子74が第5抵抗体75よりも第1入力路56側に設けられているが、第5抵抗体75が第1スイッチング素子74よりも第1入力路56側に設けられていてもよい。図3の例では、第1スイッチング素子74及び第5抵抗体75が、故障検出回路47の搭載されるIC内に設けられる構成となっており、故障検出回路47の一部として構成されている。即ち、第1スイッチング素子74及び第5抵抗体75は、第1入力路56における入力端子72よりも判定部62側の部分に接続されている。第1スイッチング素子74は、例えばMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)として構成されている。第1スイッチング素子74は、判定部62からの制御信号に応じて、オン状態とオフ状態とに切り替わる。第1スイッチング素子74は、オン状態では、第5抵抗体75を挟んで第1入力路56とグランドライン90とを接続し、第1入力路56とグランドライン90との間の電流の流れを許容する。また、第1スイッチング素子74は、オフ状態では、第1入力路56とグランドライン90とを非接続とし、第1入力路56とグランドライン90との間の電流の流れを遮断する。第5抵抗体75は、第1スイッチング素子74がオン状態のとき、第1入力路56をグランドライン90に接続するプルダウン抵抗として機能する。
第2入力路57とグランドライン90(基準導電路)との間には、第2スイッチング素子76(スイッチング素子)及び第6抵抗体77(抵抗体)が直列に接続されている。第2スイッチング素子76及び第6抵抗体77は、第2入力路57におけるコンデンサ71との接続部分よりも判定部62側の部分に接続されている。図3の例では、第2スイッチング素子76が第6抵抗体77よりも第2入力路57側に設けられているが、第6抵抗体77が第2スイッチング素子76よりも第2入力路57側に設けられていてもよい。図3の例では、第2スイッチング素子76及び第6抵抗体77が、故障検出回路47の搭載されるIC内に設けられる構成となっており、故障検出回路47の一部として構成されている。即ち、第2スイッチング素子76及び第6抵抗体77は、第2入力路57における入力端子73よりも判定部62側の部分に接続されている。第2スイッチング素子76は、例えばMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)として構成されている。第2スイッチング素子76は、判定部62からの制御信号に応じて、オン状態とオフ状態とに切り替わる。第2スイッチング素子76は、オン状態では、第6抵抗体77を挟んで第2入力路57とグランドライン90とを接続し、第2入力路57とグランドライン90との間の電流の流れを許容する。また、第2スイッチング素子76は、オフ状態では、第2入力路57とグランドライン90とを非接続とし、第2入力路57とグランドライン90との間の電流の流れを遮断する。第6抵抗体77は、第2スイッチング素子76がオン状態のとき、第2入力路57をグランドライン90に接続するプルダウン抵抗として機能する。
タイミング検出部61は、第5導電路55と電気的に接続されており、第5導電路55の電圧を検出しうる。即ち、タイミング検出部61は、増幅部43から出力された筒内の圧力を示す信号を取得しうる。タイミング検出部61は、筒内の圧力を示す信号に基づいて、筒内の圧力が所定の低圧力状態であるタイミングを検出しうる。所定の低圧力状態は、例えば排気行程又は吸気行程を実行中の状態である。タイミング検出部61は、低圧力状態であるタイミングを検出した場合、低圧力状態であることを示す信号を判定部62に出力する。
ここで、図4を参照して、筒内の圧力が所定の低圧力状態であるタイミングを検出方法の一例を説明する。図4には、増幅部43から出力される筒内の圧力を示す信号の波形が示されている。タイミング検出部61は、各周期(燃焼波形周期)において、筒内圧(具体的にはセンサ部6が検出する圧力)がピークとなった後、筒内圧が閾値圧力Pth以下となってから次に閾値圧力Pthを超えるまでの期間TA(第1時間)を算出する。タイミング検出部61は、期間TAを算出した後、この期間TAに係数αを乗じた期間TBを算出する。期間TBは、期間TAを算出した周期(期間TAを算出する対象の周期)の次の周期の対象期間を決定するための値であり、TBは、TB=TA×αである。係数αは、筒内圧が閾値圧力Pth以下となってからTA×αの期間が経過したときに吸気行程又は排気行程となるように設定された係数である。係数αは、例えば2分の1など特定の値に固定してもよいし、エンジンの回転数等に応じて調整されるようにしてもよい。
タイミング検出部61は、上記期間TAの後、次に筒内圧がピークとなった後に筒内圧が閾値圧力Pth以下となった場合、筒内圧が閾値圧力Pth以下となった時点から期間TBが経過したか否かを判定し、期間TBを経過したときに所定の低圧力状態であると判定する。即ち、この例では、筒内圧がピークとなった後に閾値圧力Pth以下となった時点から期間TBが経過したときに、所定の低圧力状態であるタイミングが検出される。このようにしてタイミング検出部61は、燃焼波形周期にて特定された期間TA(第1時間)に基づくタイミングにより所定の低圧力状態となるタイミングを決定することができる。このため、故障検出回路47は、別の制御装置から吸気行程又は排気行程であることを示す信号を受け取ることなく、吸気行程又は排気行程であるか否かを判定することができる。
また、センサ部6から増幅部43に圧力信号が出力される第3導電路53及び第4導電路54のうち片方のみでオープン故障が生じた場合、増幅部43から出力される筒内の圧力を示す信号の電圧値が概ね半分になる。例えば、図5に示す例では、タイミングT1からタイミングT2までは、第3導電路53及び第4導電路54のいずれでもオープン故障が発生していない。このため、増幅部43は、第1導電路51の電圧を示す第1信号及び第2導電路52の電圧を示す第2信号の両方に基づき筒内の圧力を示す信号を生成して出力する。しかし、タイミングT2で、第3導電路53及び第4導電路54のうち何れか一方でオープン故障が発生すると、増幅部43は、その後、第1信号及び第2信号のうち何れか一方の信号に基づき筒内の圧力を示す信号を生成して出力する。その結果、増幅部43から出力される筒内の圧力を示す信号の電圧値が概ね半分になる。筒内の圧力を示す信号の電圧値が半分になった場合であっても、筒内圧のピークが閾値圧力Pthを超えるのであれば、上述した方法と同様に低圧力状態であるタイミングが検出される。
但し、筒内圧のピークが閾値圧力Pthを超えない場合も生じ得る。例えば、オフセットに過大ドリフトが発生した場合には、筒内圧のピークが閾値圧力Pthを超えないおそれがある。図6には、マイナス側へドリフトした結果、筒内圧のピークが閾値圧力Pthを超えない場合の電圧波形が例示されている。図6に示す例では、タイミングT11からタイミングT12までは、第3導電路53及び第4導電路54のいずれでもオープン故障が発生していない。このため、増幅部43は、第1導電路51の電圧を示す第1信号及び第2導電路52の電圧を示す第2信号の両方に基づき筒内の圧力を示す信号を生成して出力する。しかし、タイミングT12で、第3導電路53及び第4導電路54のうち何れか一方でオープン故障が発生すると、増幅部43は、その後、第1信号及び第2信号のうち何れか一方の信号に基づき筒内の圧力を示す信号を生成して出力する。しかもマイナス側に過大ドリフトが発生した結果、その後の筒内圧のピークが閾値圧力Pthを超えないようになっている。このため、タイミング検出部61は、低圧力状態を検出することができない。そこで、タイミング検出部61は、筒内圧が閾値圧力Pthを下回ってから次に閾値圧力Pthを超えるまでに(期間TAが特定される前に)、筒内圧が閾値圧力Pthを下回ってからの時間が所定時間TCを超えたか否かを判定し、超えた場合に所定時間TCを超えたことを示す信号を判定部62に出力する。判定部62は、所定時間TCを超えたことを示す信号を受信すると後述の判定処理を行い、入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えたと判定すると、故障が生じたと判定する。判定部62は、故障が生じたと判定した場合に、故障が生じたことを示す故障検出信号を出力回路46に出力する。なお、所定時間TCは、例えば予め決められた固定時間であり、燃焼サイクルの最大周期よりも大きく、燃焼サイクルの最大周期の2倍よりも小さい時間が設定される。
判定部62は、スイッチング素子74,76をオン状態とし、入力路56,57の電圧がそれぞれ閾値Vthを超えた(下回った)か否かを判定する判定処理を行う。これにより、判定部62は、入力路56,57がオープン状態となるオープン故障が発生したか否かを判定する。判定部62は、オープン故障を判定する際、第1スイッチング素子74及び第2スイッチング素子76(以下、スイッチング素子74,76ともいう)をオン状態とする。これにより、入力路56,57がオープン状態となっていた場合であっても、オープン状態となっている部分よりも判定部62側でグランドライン90に接続されていれば、判定部62側の入力路56,57の電圧を安定させることができる。判定部62は、スイッチング素子74,76をオン状態とした後、入力路56,57の電圧がそれぞれ閾値Vthを超えた(下回った)か否かを判定する。そして、判定部62は、第1入力路56の電圧が閾値Vthを超えた(下回った)場合に、第1入力路56がオープン状態となるオープン故障が発生したと判定し、オープン故障が発生したことを示す故障検出信号を出力回路46に出力する。また、判定部62は、第2入力路57の電圧が閾値Vthを超えた(下回った)場合に、第2入力路57がオープン状態となるオープン故障が発生したと判定し、オープン故障が発生したことを示す故障検出信号を出力回路46に出力する。なお、故障検出信号には、オープン故障が生じた入力路を示す情報を含めるようにしてもよいし、含めないようにしてもよい。
例えば、図7(A)に示すように、入力路56,57は、オープン故障が生じていない場合、スイッチング素子74,76をオン状態に切り替える前の状態において電圧値が閾値Vthよりも大きい値となっている。そして、入力路56,57の電圧値は、スイッチング素子74,76がオン状態に切り替わると低下するものの、閾値Vthよりも大きい値に維持される。つまり、入力路56,57の電圧値は、閾値Vthを超えない。換言すると、第5抵抗体75及び第6抵抗体77の抵抗値は、オープン故障が生じていない場合に入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えない値(例えば100kΩ程度)に設定されている。入力路56,57の電圧値は、オープン故障の判定が終了して、スイッチング素子74,76がオフ状態に戻されると、電圧値もオープン故障の判定前の値に戻る。したがって、判定部62は、入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えていないと判定し、オープン故障が生じていないと判定する。
また、図7(B)に示すように、入力路56,57は、オープン故障が生じている場合、オープン故障が生じていない場合と同じく、スイッチング素子74,76をオン状態に切り替える前の状態において電圧値が閾値Vthよりも大きい値となっている。しかし、スイッチング素子74,76がオン状態に切り替わると、入力路56,57の電圧値はグランドライン90と同電位とされ、その結果、閾値Vthを超える。換言すると、第5抵抗体75及び第6抵抗体77の抵抗値は、オープン故障が生じた場合に入力路56,57の電圧が閾値Vthを超える値(例えば100kΩ程度)に設定されている。したがって、判定部62は、入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えたと判定し、オープン故障が生じたと判定する。判定部62は、オープン故障が生じたと判定した場合に、オープン故障が生じたことを示す故障検出信号を出力回路46に出力する。
ところで、オープン故障の判定中は、スイッチング素子74,76がオン状態に維持される。このとき、オープン故障が発生していないと、センサ部6から増幅部43に圧力信号を出力する第3導電路53及び第4導電路54もグランドライン90に接続されることとなる。このため、圧力信号の電圧値が低下してしまう。そこで、出力回路46は、オープン故障を判定する所定期間が、判定処理の開始直前又は直後に入力された入力値での出力を保持(ホールド)するようにしている。しかし、出力をホールドしている間、実際の圧力値は変化しうるので、実際の圧力値と出力値との間に乖離が生じるおそれがある。特に、本構成のように入力路56,57にコンデンサ70,71が接続されている場合には、スイッチング素子74,76をオフ状態からオン状態に切り替えてから入力路56,57の電圧が下がるまでの時間が長めになり、また、スイッチング素子74、76をオン状態からオフ状態に切り替えてから入力路56、57の電圧がオープン故障判定前の電圧に戻るまでの時間も長くなる。そのため、出力を保持する時間が長くなり、より実際の圧力値と乖離しやすい。
そこで、判定部62は、低圧力状態となった場合に(即ち、タイミング検出部61から低圧力状態であることを示す信号を受信した場合に)、出力回路46に対し直前又は直後に入力された入力値での出力を所定期間保持させ、この所定期間において上記判定処理を行うようにしている。この構成によれば、筒内の圧力が変動しにくい低圧力状態であるタイミングで出力値が所定期間保持され、この所定期間において判定処理が行われるので、出力値を保持している間も出力値と実際の圧力値との乖離が生じにくい。なお、上記所定期間は、例えば低圧力状態が終了するまでに終了する期間であることが好ましいが、低圧力状態が終了後に終了する構成としてもよい。
続いて、図8のフローチャートを参照して、判定部62(故障検出回路47)による故障検出処理について説明する。故障検出処理は、入力路56,57におけるオープン故障を検出する処理である。故障検出回路47は、所定の開始条件が成立した場合に、故障検出処理を開始する。所定の開始条件は、例えば「自動車における不図示の始動スイッチ(例えばイグニッションスイッチ)がON状態に切り替わったこと」であってもよく、「吸気行程又は排気行程となったこと」であってもよく、「その他の条件が成立したこと」であってもよい。
判定部62は、故障検出処理が開始されると、ステップS10にて、スイッチング素子74,76をオフ状態とする。その後、判定部62は、ステップS11にて、筒内の圧力が所定の低圧力状態であるか否かを判定する。判定部62は筒内の圧力が低圧力状態でないと判定した場合(ステップS11:No)、ステップS17にて、筒内の圧力が閾値圧力Pthを下回ってからの時間が所定時間TCを超えたか否かを判定する。判定部62は、筒内の圧力が閾値圧力Pthを下回ってからの時間が所定時間TCを超えていないと判定した場合(ステップS17:No)、ステップS11に戻る。即ち、判定部62は、ステップS11にて筒内の圧力が低圧力状態であると判定するか、ステップS17にて筒内の圧力が閾値圧力Pthを下回ってからの時間が所定時間TCを超えたと判定するまで、ステップS11及びステップS17の処理を繰り返す。判定部62は、筒内の圧力が低圧力状態であると判定した場合(ステップS11:Yes)、又は筒内の圧力が閾値圧力Pthを下回ってからの時間が所定時間TCを超えた場合(ステップS17:Yes)、ステップS12にて出力回路46に出力値のホールドを指示し、ステップS13にてスイッチング素子74,76をオン状態とし、ステップS14にて入力路56,57の電圧を検出する。その後、判定部62は、ステップS15にて入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えたか否かを判定し、入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えていた場合には(ステップS15:Yes)、ステップS16にて故障検出信号を出力回路46に出力して、ステップS10の処理に戻る。これに対し、判定部62は、入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えていなかった場合には(ステップS15:No)、故障検出信号を出力することなく、ステップS10の処理に戻る。
1-3.効果
上述した信号処理回路40は、例えば以下のような効果を生じさせる。
上記信号処理回路40は、スイッチング素子74,76をオン状態とすることで、抵抗体75,77を挟んだ状態で入力路56,57とグランドライン90(基準導電路)とを接続し、入力路56,57をプルダウン又はプルアップさせることができる。そして、この信号処理回路40は、プルダウン又はプルアップさせた状態で、入力路56,57の電圧が閾値Vthを超えたか否かを判定する判定処理を行うことで、入力路56,57でのオープン故障を検出することができる。
また、この信号処理回路40は、スイッチング素子74,76をオフ状態とすることで、入力路56,57とグランドライン90(基準導電路)とを非接続にすることができる。このため、プルダウン又はプルアップするために抵抗値が大きい抵抗体を採用する必要がないため、抵抗体のサイズを小さく抑えることができる。
更に、この信号処理回路40は、筒内の圧力が変動しにくい低圧力状態であるタイミングが検出された場合に、直前又は直後に入力された入力値での出力を所定期間保持し、この所定期間において上記判定処理を行う構成としている。このため、出力値を保持している間も、出力値と実際の圧力値との乖離が生じにくい。したがって、この信号処理回路40は、出力値と実際の圧力値との乖離を抑えつつ、入力路56,57におけるオープン故障を検出することができる。
更に、上記所定期間は、筒内の圧力が所定の低圧力状態であるタイミングの期間にて終了する。換言すると、上記所定期間は、所定の低圧力状態が終了するまでに終了する。この構成によれば、判定処理がシステム側の圧力検出に必要となる燃焼行程中まで行われることがないため、ホールドによる回路出力と実際の圧力との乖離が発生しなくなる。
更に、タイミング検出部61は、燃焼波形周期にて特定された第1時間に基づくタイミングにより所定の低圧力状態となるタイミングを決定する。燃焼波形周期を基にリアルタイムでタイミングを決定するため、エンジンの回転数(=燃焼波形周期)が変わっても、常に低圧力状態となるタイミングをとらえることができ、燃焼行程及び膨張行程中に出力ホールドによる波形歪みは発生しない。またセンサ単体でタイミングを決定できるため、外部から低圧力状態を示す信号を受信する必要がない。
更に、判定部62は、期間TA(第1時間)が特定される前に所定時間を超えた場合に故障の有無を判定する。この構成によれば、圧力値が閾値圧力Pthを上回らず(又は下回らず)に期間TA(第1時間)が設定できない結果、低圧力状態を判定できないケースでも故障を判定することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施形態や後述する実施形態の様々な特徴は、矛盾しない組み合わせであればどのように組み合わされてもよい。
筒内圧センサ1が取り付けられる内燃機関は、ディーゼルエンジンであってもよいし、ガソリンエンジンであってもよい。
第1実施形態では、グランドライン90を基準導電路としたが、電源供給ライン91を基準導電路としてもよい。この場合、第5抵抗体75は第1スイッチング素子74がオン状態のときにプルアップ抵抗として機能し、第6抵抗体77は第2スイッチング素子76がオン状態のときにプルアップ抵抗として機能する。
第1実施形態では、タイミング検出部61が筒内圧を示す信号に基づいて低圧力状態であるタイミングを検出する構成としたが、別の構成を採用してもよい。例えば、タイミング検出部61は、外部の装置から低圧力状態であることを示す信号(例えば、排気行程又は吸気行程であることを示す信号)を受信する構成とし、この信号に基づいて低圧力状態であるタイミングを検出するようにしてもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、今回開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示された範囲内又は特許請求の範囲と均等の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1…筒内圧センサ
6…センサ部
40…信号処理回路
46…出力回路
56…第1入力路(入力路)
57…第2入力路(入力路)
61…タイミング検出部
62…判定部
74…第1スイッチング素子(スイッチング素子)
75…第5抵抗体(抵抗体)
76…第2スイッチング素子(スイッチング素子)
77…第6抵抗体(抵抗体)
90…グランドライン(基準導電路)
TA…期間(第1時間)
TC…所定時間
Vth…閾値

Claims (4)

  1. 内燃機関の筒内に配置されるセンサ部を備えるとともに前記センサ部が前記筒内の圧力に応じた圧力信号を出力する筒内圧センサにおいて、前記圧力信号を処理する信号処理回路であって、
    入力路と基準導電路との間に直列に接続されたスイッチング素子及び抵抗体と、
    前記スイッチング素子をオン状態とし、前記入力路の電圧が閾値を超えたか否かを判定する判定処理を行う判定部と、
    前記筒内の圧力が所定の低圧力状態であるタイミングを検出するタイミング検出部と、
    前記圧力信号に基づく入力値が入力され、前記入力値を外部に出力する出力回路と、
    を備え、
    前記タイミング検出部によって前記筒内の圧力が前記所定の低圧力状態であるタイミングが検出された場合に、前記出力回路は直前又は直後に入力された前記入力値での出力を所定期間保持し、前記所定期間において前記判定部が前記判定処理を行う
    筒内圧センサの信号処理回路。
  2. 前記所定期間は、前記タイミング検出部によって前記筒内の圧力が前記所定の低圧力状態であるタイミングの期間にて終了する
    請求項1に記載の筒内圧センサの信号処理回路。
  3. 前記タイミング検出部は、燃焼波形周期にて特定された第1時間に基づくタイミングにより前記所定の低圧力状態となるタイミングを決定する
    請求項1または2に記載の筒内圧センサの信号処理回路。
  4. 前記判定部は、前記第1時間が特定される前に所定時間を超えた場合に故障判定してなる
    請求項3に記載の筒内圧センサの信号処理回路。
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