JP2022038470A - 熱交換装置及び熱交換用具 - Google Patents

熱交換装置及び熱交換用具 Download PDF

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Abstract

【課題】使用感を向上できる、熱交換装置及び熱交換用具を、提供する。【解決手段】本発明の熱交換装置1は、熱交換素子21を含み、電気部品からなる、熱交換ユニット3と、熱交換ユニットを内部に保持する、保持部材4と、保持部材の上に積層された、熱伝導部材5と、を備えた、熱交換装置であって、熱伝導部材を構成する熱伝導部材用材料の熱伝導率は、保持部材を構成する保持部材用材料の熱伝導率以上であり、保持部材用材料の硬さと熱伝導部材用材料の硬さとは、熱交換ユニットの硬さ未満であり、熱伝導部材用材料の硬さは、保持部材用材料の硬さ以下であり、熱交換装置の積層方向における熱交換素子の位置での積層方向に垂直な方向における保持部材の最大断面積は、積層方向に垂直な方向における熱交換素子の最大断面積の4.8倍以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、熱交換装置及び熱交換用具に関する。
従来、熱交換素子(例えば、ペルチェ素子)を備えた熱交換装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2020-97799号公報
しかしながら、従来の熱交換装置においては、使用感に関し、向上の余地があった。
本発明は、使用感を向上できる、熱交換装置及び熱交換用具を、提供することを目的とする。
本発明の熱交換装置は、
熱交換素子を含み、電気部品からなる、熱交換ユニットと、
前記熱交換ユニットを内部に保持する、保持部材と、
前記保持部材の上に積層された、熱伝導部材と、
を備えた、熱交換装置であって、
前記熱伝導部材を構成する熱伝導部材用材料の熱伝導率は、前記保持部材を構成する保持部材用材料の熱伝導率以上であり、
前記保持部材用材料の硬さと前記熱伝導部材用材料の硬さとは、前記熱交換ユニットの硬さ未満であり、
前記熱伝導部材用材料の硬さは、前記保持部材用材料の硬さ以下であり、
前記熱交換装置の積層方向における前記熱交換素子の位置での前記積層方向に垂直な方向における前記保持部材の最大断面積は、前記積層方向に垂直な方向における前記熱交換素子の最大断面積の4.8倍以上である。
本発明の熱交換装置において、
前記保持部材は、それぞれ前記保持部材用材料からなる2層以上の保持部材層が積層されてなるものでもよい。
本発明の熱交換装置において、
前記熱伝導部材は、それぞれ前記熱伝導部材用材料からなる2層以上の熱伝導部材層が積層されてなるものでもよい。
本発明の熱交換装置において、
前記熱交換ユニットは、少なくとも1つのファンを含むと、好適である。
本発明の熱交換装置において、
前記熱伝導部材用材料は、熱伝導材料と高分子材料とを含むと、好適である。
本発明の熱交換装置において、
前記熱伝導部材用材料は、発泡体であると、好適である。
本発明の熱交換装置において、
前記熱交換素子は、ペルチェ素子であってもよい。
本発明の熱交換装置において、
前記熱交換素子は、ヒーターであってもよい。
本発明の熱交換装置において、
前記熱伝導部材は、前記熱伝導部材を前記積層方向に貫通する貫通穴を有しており、
前記熱交換素子の少なくとも一部は、前記貫通穴に面していると、好適である。
本発明の熱交換用具は、
上記の熱交換装置と、
人体に対して使用されるように構成された用品と、
を備えた、熱交換用具であって、
前記熱交換用具は、前記熱伝導部材における前記保持部材とは反対側の面が前記人体に向けられた状態で使用されるように構成されている。
本発明の熱交換用具において、
前記用品は、衣服又は帽子であってもよい。
本発明の熱交換用具において、
前記用品は、椅子又は寝具であってもよい。
本発明によれば、使用感を向上できる、熱交換装置及び熱交換用具を、提供することができる。
本発明の一実施形態に係る熱交換装置を示す、斜視図である。 図1の本体部を、図1のA-A線に沿った断面により示す、A-A断面図である。 図2の本体部を、熱交換ユニットを取り外した状態で示す、断面図である。 本発明の一変形例に係る熱交換装置を示す、平面図である。 本発明の一実施形態に係る熱交換用具を説明するための図面である。 本発明の他の実施形態に係る熱交換用具を説明するための図面である。 本発明のさらに他の実施形態に係る熱交換用具を説明するための図面である。 保持性能実験1に用いた保持部材及び熱伝導部材からなる2層構造を説明するための図面である。
本発明の熱交換装置及び熱交換用具は、人体を冷却又は加熱するために好適に利用できるものである。
以下、本発明に係る、熱交換装置及び熱交換用具の実施形態について、図面を参照しながら例示説明する。
各図において共通する構成要素には同一の符号を付している。
図1~図3は、本発明の一実施形態に係る熱交換装置1を説明するための図面である。本実施形態の熱交換装置1は、1つ又は複数(図1~図3の例では、1つ)の熱交換素子21と、コントローラ22と、1つ又は複数(図1~図3の例では、1つ)のファン23と、バッテリー24と、スイッチ25と、保持部材4と、熱伝導部材5と、を備えている。本実施形態において、1つ又は複数の熱交換素子21と、コントローラ22と、1つ又は複数のファン23とは、熱交換ユニット3を構成している。熱交換ユニット3は、少なくとも1つ又は複数の熱交換素子21を含み、1つ又は複数の電気部品からなるものである。保持部材4は、熱交換ユニット3を内部に保持するように構成されている。熱伝導部材5は、保持部材4の上に積層されている。熱交換ユニット3と保持部材4と熱伝導部材5とは、本体部1Bを構成している。
熱交換装置1が備える各電気部品(本実施形態では、熱交換素子21、コントローラ22、ファン23、バッテリー24、及び、スイッチ25)どうしは、配線26等を介して、互いに電気的に接続されている。
本明細書では、保持部材4と熱伝導部材5とが互いに積層される方向を、単に「積層方向(LD)」という。
熱交換素子21は、熱交換素子21に電流が流されることによって、自身の温度が下がる冷却機能、又は、自身の温度が上がる加熱機能を、発揮するように構成された、電気部品である。熱交換素子21は、例えば、ペルチェ素子又はヒーターから構成される。
熱交換素子21がペルチェ素子から構成される場合、熱交換素子21は、熱交換素子21に所定方向に電流が流されることによって冷却機能を発揮する一方、熱交換素子21に当該所定方向とは逆方向に電流が流されることによって加熱機能を発揮するように、構成される。熱交換素子21がペルチェ素子から構成される場合、冷却と加熱との両方が可能であるという利点がある。
熱交換素子21がヒーターから構成される場合、熱交換素子21は、熱交換素子21に電流が流されることによって加熱機能を発揮するように、構成される。熱交換素子21がヒーターから構成される場合、熱交換素子21がペルチェ素子から構成される場合に比べて、コストを低減できるという利点がある。
なお、熱交換素子21は、冷却機能のみを発揮できるように構成されたものであってもよい。
熱交換ユニット3は、熱交換素子21を、1つのみ含んでもよいし、複数含んでもよい。
コントローラ22は、ユーザによるスイッチ25の操作に応じて、熱交換素子21やファン23を制御するように構成されている。コントローラ22は、例えばCPU又はMPUから構成される。
バッテリー24は、熱交換装置1が備える他の電気部品(本実施形態では、熱交換素子21、コントローラ22、ファン23、スイッチ25、及び、配線26)に対して電力を供給するように構成されている。
スイッチ25は、熱交換素子21やファン23の起動及び停止を切り替えるように構成されている。熱交換素子21がペルチェ素子から構成される場合、スイッチ25は、熱交換素子21へ流れる電流の方向も切り替えられるように構成されると、好適である。また、スイッチ25は、熱交換素子21へ流れる電流の大きさの調節、ひいては熱交換素子21の温度調節もできるように構成されると、好適である。
熱交換ユニット3は、熱交換装置1が備える電気部品(本実施形態では、熱交換素子21、コントローラ22、ファン23、バッテリー24、スイッチ25、及び、配線26)のうち、保持部材4の内部に保持される電気部品から構成される。熱交換ユニット3は、少なくとも熱交換素子21を備える。熱交換ユニット3は、熱交換素子21のみを含んでもよいし、あるいは、熱交換素子21に加えて、熱交換装置1が備える他の電気部品(本実施形態では、コントローラ22、ファン23、バッテリー24、スイッチ25、及び、配線26)のうち任意の1つ又は複数を含んでもよい。
熱交換ユニット3は、コントローラ22を含んでいると、好適である。ただし、熱交換ユニット3は、コントローラ22を含んでいなくてもよい。すなわち、熱交換装置1は、コントローラ22を、本体部1Bの外部に備えてもよい。
熱交換ユニット3は、少なくとも1つのファン23を含んでいると、好適である。ただし、熱交換ユニット3は、ファン23を含んでいなくてもよい。その場合、熱交換装置1は、1つ又は複数のファン23を、本体部1Bの外部に備えてもよいし、あるいは、ファン23を備えていなくてもよい。
バッテリー24は発熱するため、熱交換ユニット3は、バッテリー24を含んでいないと、好適である。すなわち、熱交換装置1は、バッテリー24を、本体部1Bの外部に備えると、好適である。これにより、バッテリー24の発熱が熱交換装置1の本体部1Bの冷却又は加熱機能に影響を与えるのを防止できる。ただし、熱交換ユニット3は、バッテリー24を含んでもよい。
ユーザの操作性向上の観点から、熱交換ユニット3は、スイッチ25を含んでいないと、好適である。すなわち、熱交換装置1は、スイッチ25を、本体部1Bの外部に備えていると、好適である。ただし、熱交換ユニット3は、スイッチ25を含んでもよい。
図1~図3に示す本実施形態では、熱交換ユニット3は、熱交換素子21、コントローラ22、ファン23、及び、これらを電気的に接続する配線26(図示せず)を含んでいる。
保持部材4及び熱伝導部材5は、それぞれ、図1~図3に示すように、帯状に構成されていると、好適である。
図2及び図3に示すように、保持部材4は、熱交換ユニット3を保持するための収容穴41を有している。熱交換ユニット3は、収容穴41の内部に収容されることで、保持部材4によって保持される。
保持部材4は、収容穴41を複数有してもよい。その場合、例えば、各収容穴41には、別々の熱交換素子21が収容されてもよい。この場合、各収容穴41には、別々のファン23も収容されると、好適である。
熱交換ユニット3が収容穴41の内部に収容されていない状態(図3)における収容穴41の容積は、熱交換ユニット3の容積よりも小さいと、好適である。この場合、保持部材4が、より効果的に、熱交換ユニット3を保持できる。ただし、熱交換ユニット3が収容穴41の内部に収容されていない状態(図3)における収容穴41の容積は、熱交換ユニット3の容積以上であってもよい。
収容穴41は、図2及び図3の例のように、保持部材4を積層方向LDに貫通していると、好適である。ただし、収容穴41は、保持部材4を積層方向LDに貫通していなくてもよい。その場合、収容穴41は、保持部材4における熱伝導部材5側の面42と保持部材4における熱伝導部材5とは反対側の面43とのいずれか一方のみに開口していてもよいし、あるいは、保持部材4における熱伝導部材5側の面42と保持部材4における熱伝導部材5とは反対側の面43とのいずれにも開口していなくてもよい。
熱交換ユニット3は、保持部材4によって脱着可能に保持されていると、好適である。言い換えれば、熱交換装置1は、熱交換ユニット3を収容穴41から取り出したり収容穴41に収容したりすることが可能にされていると、好適である。これにより、ユーザは、熱交換装置1の本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分(保持部材4及び熱伝導部材5)を洗浄することができる。
ただし、熱交換ユニット3は、保持部材4によって脱着できないように保持されていてもよい。その場合、熱交換ユニット3は、防水機能を有していると、好適である。それにより、ユーザは、熱交換装置1の本体部1Bを丸ごと洗浄することができる。
保持部材4は、保持部材4における熱伝導部材5とは反対側の面43に開口するとともに収容穴41に連通する第1スリット(図示せず)を有してもよい。第1スリットは、保持部材4に外力が加わっていない自然状態では閉じているが、ユーザによって広げられることによって開くように構成される。これにより、仮に、収容穴41における熱伝導部材5とは反対側の開放端面41aが熱交換ユニット3を通すことができないほど小さいか、あるいは、収容穴41が保持部材4における熱伝導部材5とは反対側の面43に開口していない場合であっても、ユーザは、保持部材4における熱伝導部材5とは反対側から第1スリットを開口することにより、熱交換ユニット3を収容穴41から取り出したり収容穴41に収容したりすることが可能になる。
熱伝導部材5は、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53に開口するとともに保持部材4の収容穴41に連通する第2スリット(図示せず)を有してもよい。第2スリットは、熱伝導部材5に外力が加わっていない自然状態では閉じているが、ユーザによって広げられることによって開くように構成される。これにより、ユーザは、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側から第2スリットを開口することにより、熱交換ユニット3を収容穴41から取り出したり収容穴41に収容したりすることが可能になる。
保持部材4における熱伝導部材5側の面42と熱伝導部材5における保持部材4側の面52とは、接着剤6(図2~図3)によって接着されていると、好適である。
ただし、保持部材4と熱伝導部材5とは、接着剤6による固定以外の任意の方法で、互いに固定されていてもよい。例えば、保持部材4における熱伝導部材5側の面42と熱伝導部材5における保持部材4側の面52とは、融着により互いに固定されていてもよい。あるいは、保持部材4と熱伝導部材5とは、保持部材4の外周面と熱伝導部材5の外周面とに共通のテープが貼られることによって、互いに固定されていてもよい。
あるいは、保持部材4と熱伝導部材5とは、互いに脱着可能に固定されていてもよい。例えば、保持部材4における熱伝導部材5側の面42と熱伝導部材5における保持部材4側の面52とは、面ファスナにより互いに脱着可能に固定されていてもよい。これにより、ユーザは、熱伝導部材5を保持部材4から脱着させて洗浄したり別の熱伝導部材5と交換したりすることができる。
熱交換装置1の本体部1Bは、例えば、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53が人体に向けられた状態(具体的には、衣服を介して又は介さずに人体に対して接触した状態)で使用される。
例えば、本体部1Bは、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53が人体に向けられた状態で、衣服のポケットに入れられて使用されてもよい。
あるいは、本体部1Bは、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53が人体に向けられた状態で使用されるように構成された用品、例えば、衣服(腹巻、肌着等)、帽子等として構成されてもよい。
あるいは、図5~図7を参照しつつ後述するように、本体部1Bは、人体に対して使用されるように構成された用品8に取り付けられていてもよい。
また、熱交換装置1の本体部1Bは、例えば、犬や猫等の動物に対して使用されてもよく、その場合、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53が動物の体に向けられた状態で使用される。
保持部材4は、保持部材用材料(以下、「保持部材用材料A」と表記する。)から構成されている。
保持部材用材料Aは、発泡体であると、好適であるが、発泡体でなくてもよい。
熱伝導部材5は、熱伝導部材用材料(以下、「熱伝導部材用材料B」と表記する。)から構成されている。
熱伝導部材用材料Bは、発泡体であると、好適であるが、発泡体でなくてもよい。
本明細書で説明する各実施形態において、熱伝導部材用材料Bの熱伝導率は、保持部材用材料Aの熱伝導率以上である。
このように、本明細書で説明する各実施形態においては、熱交換素子21を内部に保持する保持部材4の上には熱伝導部材5が積層されており、熱伝導部材5は、比較的高い熱伝導率を有する。これにより、熱交換素子21の温度、ひいては、熱交換素子21の冷却機能又は加熱機能を、熱伝導部材5の全体にわたって効率的に拡散させることができる。よって、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53がユーザの人体に対して衣服を介して又は介さずに接触されたときに、ユーザの人体を、当該面53の全体で、効果的に、冷却又は加熱することができる。すなわち、熱交換素子21を小さくしたり個数を少なくしたりしても、人体を、広い範囲で冷却又は加熱することができる。ひいては、人体の局所的な冷却又は加熱を回避できる。また、熱交換素子21を小さくしたり個数を少なくしたりすることができるので、軽量化、消費電力の低減、及び、コストの低減が、可能になる。
同様の観点から、熱伝導部材用材料Bの熱伝導率は、保持部材用材料Aの熱伝導率よりも高いと、好適である。
ここで、保持部材用材料Aの熱伝導率と熱伝導部材用材料Bの熱伝導率とは、それぞれ保持部材用材料A及び熱伝導部材用材料Bの3次元構造も考慮した熱伝導率を指すものとする。例えば、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料Bが発泡体である場合、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料Bの熱伝導率は、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料Bである発泡体としての熱伝導率を指すものであり、その場合、原材料が同じであっても、発泡率、セル孔の大きさ、セル膜の有無等によって、当該熱伝導率は変わり得る。
なお、本明細書において、ある材料(例えば、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料B)の「熱伝導率」は、中央部分に縦Kcm×横Kcmの正方形の穴をあけた縦3Kcm横3Kcm×厚さ1cmの発泡スチロールの中央部分に当該材料からなる縦Kcm×横Kcm×厚さ1cmかつ初期温度25℃のサンプルをセットし、このサンプルの厚さ方向の一方側の面に、縦Kcm×横Kcm×厚さ1cmかつ60℃の金属板を当ててから60秒後における、当該サンプルの厚さ方向の他方側の面の温度によって評価するものとし、当該温度が高いほど当該熱伝導率が高いと評価するものとする。ここで、K=5であるが、当該サンプルの採取等が困難な場合は、K<5としてもよい。また、保持部材用材料Aの熱伝導率と熱伝導部材用材料Bの熱伝導率とを比較するにあたっては、保持部材用材料Aと熱伝導部材用材料Bとで、Kの値(ひいては、発泡スチロール、サンプル、及び金属板の寸法)を同じにするものとする。
本明細書で説明する各実施形態において、保持部材用材料Aの硬さと熱伝導部材用材料Bの硬さとは、熱交換ユニット3の硬さ(具体的には、熱交換ユニット3を構成する各電気部品のそれぞれの硬さ)未満である。また、本明細書で説明する各実施形態において、熱伝導部材用材料Bの硬さは、保持部材用材料Aの硬さ以下である。
これにより、比較的硬い熱交換ユニット3が、比較的柔らかい熱伝導部材5及び保持部材4によって包まれることとなる。よって、熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53がユーザの人体に対して衣服を介して又は介さずに接触されたときに、ユーザが感じる触感を柔らかくすることができ、また、当該面53をユーザの人体に沿って密着させることができるので、ユーザの使用感を向上できる。また、保持部材用材料Aの硬さを熱伝導部材用材料Bの硬さ以上とすることで、保持部材4が熱交換ユニット3をより確実に保持することができ、熱交換ユニット3が保持部材4から外れて落下するのをより効果的に抑制できる。
同様の観点から、熱伝導部材用材料Bの硬さは、保持部材用材料Aの硬さ未満であると、好適である。
ここで、保持部材用材料Aの硬さと熱伝導部材用材料Bの硬さとは、それぞれ保持部材用材料A及び熱伝導部材用材料Bの3次元構造も考慮した硬さを指すものとする。例えば、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料Bが発泡体である場合、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料Bの硬さは、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料Bである発泡体としての硬さを指すものであり、その場合、原材料が同じであっても、発泡率、セル孔の大きさ、セル膜の有無等によって、当該硬さは変わり得る。
なお、本明細書において、ある材料(例えば、保持部材用材料A又は熱伝導部材用材料B)の「硬さ」は、当該材料からなる縦Pcm×横Pcm×厚さ1cmのサンプルを厚さ方向に1%圧縮させる(1%圧縮歪みを生じさせる)のに必要な力によって評価するものとし、当該力が大きいほど当該硬さが高い(硬い)と評価するものとする。ここで、P=5であるが、当該サンプルの採取等が困難な場合は、P<5としてもよい。また、保持部材用材料Aの硬さと熱伝導部材用材料Bの硬さとを比較するにあたっては、保持部材用材料Aと熱伝導部材用材料Bとで、Pの値(ひいては、サンプルの寸法)を同じにするものとする。
また、本明細書で説明する各実施形態においては、熱交換装置1の本体部1Bは、熱交換ユニット3以外の部分が、保持部材4と熱伝導部材5との積層構造からなるので、上述のように本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分を比較的柔らかく構成しつつも、仮に熱交換ユニット3以外の部分が保持部材4の1層のみ(単層構造)からなる場合に比べて、保持部材4が熱交換ユニット3をより確実に保持することができ、熱交換ユニット3が保持部材4から外れて落下するのをより効果的に抑制できる。この効果は、保持部材4を構成する保持部材用材料Aと熱伝導部材5を構成する熱伝導部材用材料Bとが異なる場合に限られず、両者が同じ場合でも得られる。つまり、熱交換ユニット3以外の部分を、単層構造ではなく、積層構造にすることで、保持部材4による熱交換ユニット3の保持性能が向上する。これは、積層構造においては、層間に界面が存在することで、制振性能ひいては保持性能が向上するためであると考えられる。
なお、このことは、本発明の発明者らが新たに見出したことである。また、このことは、後に説明する保持性能実験1の結果により示される。
また、本明細書で説明する各実施形態において、積層方向LDにおける熱交換素子21の位置での積層方向LDに垂直な方向EDにおける保持部材4の最大断面積は、積層方向LDに垂直な方向EDにおける熱交換素子21の最大断面積の4.8倍以上である。
これにより、上述のように本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分を比較的柔らかく構成しつつも、保持部材4が熱交換ユニット3をより確実に保持することができ、熱交換ユニット3が保持部材4から外れて落下するのをより効果的に抑制できる。
同様の観点から、積層方向LDにおける熱交換素子21の位置での積層方向LDに垂直な方向EDにおける保持部材4の最大断面積は、積層方向LDに垂直な方向EDにおける熱交換素子21の最大断面積の7.3倍以上であると好適であり、10.3倍以上であるとより好適である。
なお、このことは、本発明の発明者らが新たに見出したことである。また、このことは、後に説明する保持性能実験2の結果により示される。
ここで、積層方向LDに垂直な方向EDにおける「最大断面積」とは、積層方向LDに垂直な方向EDにおける断面積が最大となる積層方向LD位置での当該断面積を指す。
軽量化、消費電力の低減、及び、コストの低減の観点から、熱交換素子21は、最も長い辺の長さが、30cm未満であると好適であり、10cm未満であるとより好適であり、5cm未満であるとさらに好適である。
一方、十分な熱交換効率を確保する観点から、熱交換素子21は、最も長い辺の長さが、1mm以上であると好適である。
保持部材用材料Aは、単一の材料であってもよいし、複数の材料を含むものであってもよい。
保持部材用材料Aは、高分子材料を含むと、好適である。当該高分子材料としては、例えば、エラストマー、ゴム、シリコンゴム、樹脂(ポリウレタン等)が好適である。保持部材用材料Aは、高分子材料のみを含んでいてもよい。保持部材用材料Aは、高分子材料に加えて又は代えて、金属及びセラミックスのうち少なくとも一方を含んでもよい。保持部材用材料Aは、可撓性を有すると、好適である。保持部材用材料Aは、任意の材料からなる繊維やフィラーを、含んでもよいし、含んでいなくてもよい。
保持部材用材料Aは、発泡体(例えば、ポリウレタンフォーム)であると、好適である。当該発泡体は、可撓性を有すると、好適である。当該発泡体は、気泡どうしが連通した連通気泡型であってもよいし、気泡どうしが連通していない独立気泡型であってもよい。ただし、保持部材用材料Aは、発泡体でなくてもよい。
保持部材用材料Aは、織物又は編物であってもよい。
保持部材用材料Aは、金属箔、樹脂板、又は樹脂フィルムであってもよい。
図示は省略するが、保持部材4は、それぞれ保持部材用材料Aからなる2層以上の保持部材層が積層されてなるものでもよい。この場合、保持部材4が積層構造からなることで、仮に保持部材4が単層構造からなる場合(図2)に比べて、保持部材4による熱交換ユニット3の保持性能を向上できる。この場合、各保持部材層を構成する保持部材用材料Aどうしは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
保持部材4を構成する2層以上の保持部材層のうち一部(1層又は複数層)の保持部材層を構成する保持部材用材料Aを、金属箔、樹脂板、樹脂フィルムのうちいずれか1つとし、当該2層以上の保持部材層のうち残りの保持部材層を構成する保持部材用材料Aを、高分子材料を含むとともに可撓性を有するものとしてもよい。この場合、保持部材4による熱交換ユニット3の保持性能を向上できる。
保持部材4を構成する保持部材層の総数は、製造容易性の観点から、4層以下であると好適であるが、5層以上であってもよい。
熱伝導部材用材料Bは、単一の材料であってもよいし、複数の材料を含むものであってもよい。
熱伝導部材用材料Bは、高分子材料を含むと、好適である。当該高分子材料としては、例えば、エラストマー、ゴム、シリコンゴム、樹脂(ポリウレタン等)が好適である。熱伝導部材用材料Bは、高分子材料のみを含んでいてもよい。熱伝導部材用材料Bは、高分子材料に加えて又は代えて、金属及びセラミックスのうち少なくとも一方を含んでもよい。熱伝導部材用材料Bは、可撓性を有すると、好適である。熱伝導部材用材料Bは、任意の材料からなる繊維やフィラーを、含んでもよいし、含んでいなくてもよい。
熱伝導部材用材料Bは、保持部材用材料Aと異なっていてもよいし、保持部材用材料Aと同じでもよい。
熱伝導部材用材料Bは、高分子材料に加えて、熱伝導材料を含むと、好適である。これにより、熱伝導部材用材料Bの熱伝導率を高めることができる。当該熱伝導材料としては、金属、カーボン、熱伝導性セラミックス(炭化ケイ素、窒化ホウ素等)等が好適である。
熱伝導部材用材料Bは、発泡体(例えば、ポリウレタンフォーム)であると、好適である。この場合、空気の対流効果による伝熱を利用できるので、熱伝導部材5の熱伝導性能を向上できるとともに、ユーザの使用感を向上できる。
発泡体として、ポリウレタンフォームのように製造時に発泡させて製造された発泡体や、不織布のように繊維を絡み合わせて空隙を形成させたものや、絡み合わせた繊維を加熱したり、放射線を当て架橋点を持たせたもの、あるいは繊維の織物を重ね合わせて空隙を形成したものまで本発明では発泡体として扱う。すなわち、連続した空隙を有する構造の材料をその製造法に関わらずすべて発泡体として扱う。
発泡反応を用いず連続した空隙構造を有する材料として、すでに述べた不織布の積層体や、織物の積層体、カルファイバー(パネフリ工業(株)の商品名)と呼ばれるクッション材、綿などが例示される。
当該発泡体は、可撓性を有すると、好適である。空気の対流効果を得る観点や使用感を向上させる観点等から、当該発泡体は、気泡どうしが連通した連通気泡型であると好適である。空気の対流効果を得る観点から、当該発泡体は、気泡の直径の平均値が、0.5μm以上であると好適である。また、十分な強度を確保する観点から、当該発泡体は、気泡の直径の平均値が、1cm以下であると好適である。ただし、熱伝導部材用材料Bは、発泡体でなくてもよい。
熱伝導部材用材料Bは、織物又は編物であってもよい。この場合、空気の対流効果による伝熱を利用できるので、熱伝導部材5の熱伝導性能を向上できるとともに、ユーザの使用感を向上できる。空気の対流効果を得る観点から、当該織物又は編物は、開孔の直径の平均値が、0.5μm以上であると好適である。また、十分な強度を確保する観点から、当該織物又は編物は、開孔の直径の平均値が、1cm以下であると好適である
熱伝導部材用材料Bは、金属箔であってもよい。
図示は省略するが、熱伝導部材5は、それぞれ熱伝導部材用材料Bからなる2層以上の熱伝導部材層が積層されてなるものでもよい。この場合、各熱伝導部材層を構成する熱伝導部材用材料Bどうしは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
熱伝導部材5を構成する2層以上の熱伝導部材層のうち一部(1層又は複数層)の熱伝導部材層を構成する熱伝導部材用材料Bを、金属箔とし、当該2層以上の熱伝導部材層のうち残りの熱伝導部材層を構成する熱伝導部材用材料Bを、高分子材料を含むとともに可撓性を有するものとしてもよい。
熱伝導部材5を構成する熱伝導部材層の総数は、柔らかさの確保の観点から、4層以下であると好適であるが、5層以上であってもよい。
図1~図3の例のように、保持部材4の収容穴41は、保持部材4における熱伝導部材5側の面42に開口し、また、熱交換素子21は、熱交換素子21における熱伝導部材5側の面が保持部材4における熱伝導部材5側の面42とほぼ面一になるように、収容穴41内に配置されると、好適である。これにより、熱交換素子21と熱伝導部材5との間に保持部材4が介在するのを回避でき、ひいては、熱交換素子21による冷却機能又は加熱機能を、より効率的に熱伝導部材5に伝導することができる。ただし、熱交換素子21における熱伝導部材5側の面は、保持部材4における熱伝導部材5側の面42よりも、熱伝導部材5とは反対側へ離れた位置に配置されてもよい。また、熱交換素子21と熱伝導部材5との間には、保持部材4が介在していてもよい。また、熱交換素子21における熱伝導部材5側の面は、保持部材4における熱伝導部材5側の面42よりも、熱伝導部材5側へ離れた位置に配置されてもよい。
また、図1~図3の例のように、熱交換素子21は、熱交換素子21の少なくとも一部が熱伝導部材5に接触するように、収容穴41内に配置されると、好適である。これにより、熱交換素子21による冷却機能又は加熱機能を、より効率的に熱伝導部材5に伝導することができる。ただし、熱交換素子21は、熱伝導部材5に接触しないように、収容穴41内に配置されてもよい。
熱交換ユニット3は、図1~図2の例のように、少なくとも1つのファン23を含むと、好適である。
ファン23は、図1~図2の例のように、熱交換素子21に対して、熱伝導部材5とは反対側に配置されると、好適である。この場合、図1~図2の例のように、ファン23と熱交換素子21とは、積層方向LDの投影面において互いに重複するように配置されると、好適である。このように配置されることで、ファン23は、熱交換素子21を効果的に冷却することができる。この場合、図1~図2の例のように、積層方向LDにおける熱交換素子21とファン23との間には、熱交換ユニット3における他の電気部品(図1~図2の例では、コントローラ22)が配置されてもよい。この場合、図1~図2の例のように、ファン23と当該他の電気部品とは、積層方向LDの投影面において互いに重複するように配置されると、好適である。これにより、ファン23は、当該他の電気部品をも効果的に冷却することができる。
ただし、ファン23と熱交換ユニット3におけるその他の電気部品(熱交換素子21、コントローラ22等)との位置関係は、任意でよい。例えば、図4に示す変形例のように、ファン23と熱交換ユニット3におけるその他の電気部品(図4の例では、コントローラ22)とは、積層方向LDの投影面において互いに重複しないように配置されてもよい。
図1~図2の例のように、保持部材4の収容穴41は、保持部材4における熱伝導部材5とは反対側の面43に開口しており、ファン23は、外部に露出するように収容穴41内に配置されると、好適である。これにより、ファン23の送風機能を向上できる。
熱交換素子21が冷却機能を発揮する場合、ファン23は、熱交換素子21とは反対側(すなわち、熱伝導部材5とは反対側)に向かって送風するようにされていると、好適である。すなわち、熱交換素子21およびその他の電気部品の作動により生じる余分な熱を、熱交換装置1の外部へ向かうファン23の送風により、外部へ放出するように構成されていると、好適である。一方、熱交換素子21が加熱機能を発揮する場合、ファン23は、熱交換素子21側(すなわち、熱伝導部材5側)に向かって送風するようにされていると、好適である。すなわち、熱交換素子21が発生させる熱を、加熱対象である例えば人体へ向かうファン23の送風により、加熱対象へより効果的に伝達するように構成されていると、好適である。
熱交換ユニット3は、ファン23を複数含んでいてもよい。例えば、熱交換ユニット3が複数の熱交換素子21を含む場合、熱交換ユニット3は、熱交換素子21毎にファン23を1つずつ含んでもよい。
図1~図3の例において、熱伝導部材5は、熱伝導部材5を積層方向LDに貫通する貫通穴51を有している。この貫通穴51は、熱交換素子21が冷却機能を発揮する場合に特に好適なものであるが、熱交換素子21が加熱機能を発揮する場合に存在していてもよい。すなわち、この貫通穴51は、熱交換素子21が、ペルチェ素子であるか、あるいは、冷却機能のみを発揮するように構成されている場合に、特に好適なものである。熱交換素子21がヒーターである場合は、熱伝導部材5は、貫通穴51を有しないのが好適であるが、貫通穴51を有してもよい。
この貫通穴51により、ユーザの人体の体温による対流が促進されるので、熱交換素子21による冷却機能が熱伝導部材5の全体にわたってより効果的に拡散され、ひいては、局部的な冷却を効果的に回避できる。
熱伝導部材5は、貫通穴51を、1つのみ有してもよいし、あるいは、複数有してもよい。
貫通穴51の中心軸線は、任意の方向及び形状に沿って延在していてよく、例えば、図1~図3の例のように積層方向LDに対し平行であってもよいし、あるいは、積層方向LDに対して直線状に傾斜していてもよいし、あるいは、湾曲線状若しくはジグザグ状に延在していてもよい。
図1~図2の例のように、熱交換素子21の少なくとも一部は、貫通穴51に面していると、好適である。これにより、ユーザの人体の体温による対流がさらに促進されるので、熱交換素子21による冷却機能が熱伝導部材5の全体にわたってさらに効果的に拡散され、ひいては、局部的な冷却をさらに効果的に回避できる。ただし、熱交換素子21の全部が貫通穴51に面していなくてもよい。
図1~図2の例のように、熱交換素子21の少なくとも一部は、貫通穴51における保持部材4とは反対側の開放端面51aと、いかなる部材をも介さずに、積層方向LDに対向していると、好適である。これにより、ユーザの人体の体温による対流がさらに促進されるので、熱交換素子21による冷却機能が熱伝導部材5の全体にわたってさらに効果的に拡散され、ひいては、局部的な冷却をさらに効果的に回避できる。ただし、熱交換素子21及び貫通穴51は、この構成とされていなくてもよい。
つぎに、図5~図7を参照しつつ、本発明の熱交換用具の様々な実施形態について説明する。本発明の各実施形態に係る熱交換用具7は、上述した本発明の任意の実施形態に係る熱交換装置1と、人体に対して使用されるように構成された用品8と、を備える。熱交換用具7は、熱交換装置1の熱伝導部材5における保持部材4とは反対側の面53が人体に向けられた状態で使用されるように構成されている。熱交換装置1の本体部1Bは、保持部材4における熱伝導部材5とは反対側の面43が、用品8に、脱着できないように又は脱着可能に、固定されることで、用品8に取り付けられていると、好適である。保持部材4における熱伝導部材5とは反対側の面43を用品8に固定する方法としては、例えば、縫い付け、接着剤による接着、融着、面ファスナによる固定等が挙げられる。
用品8は、衣服を介して又は介さずに人体に対して接触した状態で使用されるように構成されていると、好適である。用品8としては、例えば、衣服、帽子、椅子、又は寝具が好適であるが、それ以外であってもよい。
図5の例では、用品8が、衣服であり、より具体的には上半身用衣服(トップス)である。図5(a)は、熱交換用具7を前側から見た様子を示しており、図5(b)は、熱交換用具7を後側から見た様子を示している。熱交換装置1の本体部1Bは、上半身用衣服8のうち、ユーザの背中に当てられるように構成された部分(後身頃)における、ユーザ側の面に、取り付けられている。ただし、熱交換装置1の本体部1Bは、上半身用衣服8のうち、任意の部分に取り付けられてよい。
図6の例では、用品8が、衣服であり、より具体的には腹巻である。図6(a)は、熱交換用具7をユーザの胴体の周りに巻いた様子を示しており、図6(b)は、図6(a)の状態から熱交換用具7を開いて熱交換用具7の一部をユーザの胴体から離した様子を示している。熱交換装置1の本体部1Bは、腹巻8における、ユーザ側の面に、取り付けられている。この場合、熱交換素子21は、ヒーターであると好適である。
図7の例では、用品8が、椅子であり、より具体的にはベビーカーである。熱交換装置1の本体部1Bは、ベビーカー8のうち、ユーザの背中及び頭部を支持するように構成された部分(背もたれ)における、ユーザ側の面に、取り付けられている。ただし、熱交換装置1の本体部1Bは、ベビーカー8のうち、ユーザの臀部及び脚部を支持するように構成された部分(座部)に取り付けられてもよい。
図5及び図6に示すように、熱交換装置1の本体部1Bの熱交換ユニット3がファン23を含む場合、用品8は、ファン23と対向する位置に、貫通穴8aを有していると、好適である。これにより、ファン23を外部に露出させることができ、ファン23の送風機能を向上できる。ただし、用品8は、ファン23と対向する位置に、貫通穴8aを有していなくてもよく、ひいては、ファン23を外部に露出させなくてもよい。
本発明の熱交換装置1における保持部材4による熱交換ユニット3の保持性能を確認するために、保持性能実験1及び保持性能実験2を行ったので、説明する。
〔保持性能実験1〕
熱交換装置1の本体部1Bの実施例1~3、比較例1~3を試作した。本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分は、表1に示すように構成した。
実施例1~3、比較例1においては、本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分を、図8に示すように、保持部材4及び熱伝導部材5どうしを接着剤(アロンアルファ(登録商標))で接着させてなる2層構造で構成し、保持部材4及び熱伝導部材5のそれぞれの寸法を、縦70mm×横140mm×厚さ20mmとした。図8(a)は、本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分を示す側面図であり、図8(b)は、本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分を示す平面図である。保持部材4は、保持部材4を貫通する収容穴41を有し、熱伝導部材5は、貫通穴51を有していた。収容穴41及び貫通穴51は、いずれも、直径が23mmだった。収容穴41及び貫通穴51は、積層方向LDの投影面において互いに同一の位置にあり、互いに連通していた。
比較例2~3においては、本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分を、保持部材4のみの1層構造で構成し、保持部材4の寸法を、縦70mm×横140mm×厚さ40mmとした。保持部材4は、保持部材4を貫通する収容穴41を有していた。収容穴41は、直径が23mmだった。
各例において、保持部材4の収容穴41における積層方向LDの中央に、熱交換素子21のみを含む熱交換ユニット3に見立てた10円玉を、積層方向LDに対して垂直な方向EDに平行になるように収容し、本体部1Bを得た。10円玉は、直径が23.5mmだった。
各例において、保持部材4、熱伝導部材5を構成する材料としては、表1に示すように、発泡体1又は発泡体2を用いた。発泡体1及び発泡体2は、原材料が同じポリウレタンであり、密度のみが異なっていた。上述のように「硬さ」を評価したところ、発泡体2の硬さは、発泡体1の硬さ未満だった。発泡体1は、比重が0.274であり、JIS K 6400:1997に従って測定したときの硬さが46kgf/314cm2であった。発泡体2は、比重が0.025であり、JIS K 6400:1997に従って測定したときの硬さが7kgf/314cm2であった。発泡体1の硬さと発泡体2の硬さとは、熱交換ユニット3に見立てた10円玉の硬さ未満だった。発泡体2の熱伝導率は、発泡体1の熱伝導率よりも高かった。
保持性能実験1においては、各例の本体部1Bを、図8(a)のように保持部材4が熱伝導部材5に対して上側になるように手に持った状態で、高さ1mから自由落下させ、その後、10円玉が依然として保持部材4内に保持されているか、あるいは、10円玉が保持部材4から外れて落下したか、を確認した。これを、実施例1~3及び比較例1~3のそれぞれにおいて、10回×5セット繰り返した。その結果を表1に示す。表1の「落下セット数」は、5セットのうち何セットにおいて、10円玉が保持部材4から外れて落下したかを示している。
Figure 2022038470000002
表1の結果からわかるように、実施例1~3は、比較例1~3よりも、落下セット数が少なく、保持部材4による熱交換ユニット3の保持性能が高いことが確認できた。
〔保持性能実験2〕
熱交換装置1の本体部1Bの実施例4~6、比較例4を試作した。各例において、本体部1Bのうち熱交換ユニット3以外の部分は、保持部材4及び熱伝導部材5の寸法を表2に示すとおりにしたこと以外は、保持性能実験1で用いた実施例1と同様に構成した。
各例において、保持部材4の収容穴41における積層方向LDの中央に、熱交換素子21に見立てた10円玉を、積層方向LDに対して垂直な方向EDに平行になるように収容し、本体部1Bを得た。10円玉は、直径が23.5mmだった。
表2において、「保持部材4の断面積C」は、積層方向LDにおける熱交換素子21の位置での積層方向LDに垂直な方向EDにおける保持部材4の最大断面積(収容穴41の断面積を除いている。)を指している。表2において、「10円玉(熱交換素子21を想定)の断面積D」は、積層方向LDに垂直な方向EDにおける熱交換素子21(実際には熱交換素子21に見立てた10円玉)の最大断面積に相当する。C/Dの値は、表2に示すとおりであった。
保持性能実験2は、保持性能実験1と同様に行った。その結果を表2に示す。表2の「落下セット数」は、5セットのうち何セットにおいて、10円玉が保持部材4から外れて落下したかを示している。
Figure 2022038470000003
表2の結果からわかるように、実施例4~6は、比較例4よりも、落下セット数が少なく、保持部材4による熱交換ユニット3の保持性能が高いことが確認できた。
本発明の熱交換装置及び熱交換用具は、人体を冷却又は加熱するために好適に利用できるものである。
1 熱交換装置
1B 本体部
21 熱交換素子
22 コントローラ
23 ファン
24 バッテリー
25 スイッチ
26 配線
3 熱交換ユニット
4 保持部材
41 収容穴
41a 収容穴における熱伝導部材とは反対側の開放端面
42 保持部材における熱伝導部材側の面
43 保持部材における熱伝導部材とは反対側の面
5 熱伝導部材
51 貫通穴
51a 貫通穴における保持部材とは反対側の開放端面
52 熱伝導部材における保持部材側の面
53 熱伝導部材における保持部材とは反対側の面
6 接着剤
7 熱交換用具
8 用品
8a 貫通穴
LD 積層方向
ED 積層方向に垂直な方向

Claims (12)

  1. 熱交換素子を含み、電気部品からなる、熱交換ユニットと、
    前記熱交換ユニットを内部に保持する、保持部材と、
    前記保持部材の上に積層された、熱伝導部材と、
    を備えた、熱交換装置であって、
    前記熱伝導部材を構成する熱伝導部材用材料の熱伝導率は、前記保持部材を構成する保持部材用材料の熱伝導率以上であり、
    前記保持部材用材料の硬さと前記熱伝導部材用材料の硬さとは、前記熱交換ユニットの硬さ未満であり、
    前記熱伝導部材用材料の硬さは、前記保持部材用材料の硬さ以下であり、
    前記熱交換装置の積層方向における前記熱交換素子の位置での前記積層方向に垂直な方向における前記保持部材の最大断面積は、前記積層方向に垂直な方向における前記熱交換素子の最大断面積の4.8倍以上である、熱交換装置。
  2. 前記保持部材は、それぞれ前記保持部材用材料からなる2層以上の保持部材層が積層されてなる、請求項1に記載の熱交換装置。
  3. 前記熱伝導部材は、それぞれ前記熱伝導部材用材料からなる2層以上の熱伝導部材層が積層されてなる、請求項1又は2に記載の熱交換装置。
  4. 前記熱交換ユニットは、少なくとも1つのファンを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換装置。
  5. 前記熱伝導部材用材料は、熱伝導材料と高分子材料とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換装置。
  6. 前記熱伝導部材用材料は、発泡体である、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱交換装置。
  7. 前記熱交換素子は、ペルチェ素子である、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱交換装置。
  8. 前記熱交換素子は、ヒーターである、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱交換装置。
  9. 前記熱伝導部材は、前記熱伝導部材を前記積層方向に貫通する貫通穴を有しており、
    前記熱交換素子の少なくとも一部は、前記貫通穴に面している、請求項1~8のいずれか一項に記載の熱交換装置。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の熱交換装置と、
    人体に対して使用されるように構成された用品と、
    を備えた、熱交換用具であって、
    前記熱交換用具は、前記熱伝導部材における前記保持部材とは反対側の面が前記人体に向けられた状態で使用されるように構成されている、熱交換用具。
  11. 前記用品は、衣服又は帽子である、請求項10に記載の熱交換用具。
  12. 前記用品は、椅子又は寝具である、請求項10に記載の熱交換用具。
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