JP2022037883A - 樹脂製パネル及び樹脂製パネルの製造方法 - Google Patents

樹脂製パネル及び樹脂製パネルの製造方法 Download PDF

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Yoshitaka Matsubara
慎司 横井
Shinji Yokoi
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Abstract

【課題】耐荷重性の確保及び軽量化の実現を両立しながらも、製造コストを抑制することができる、樹脂製パネル及び樹脂製パネルの製造方法を提供する。【解決手段】コア材3及び被覆樹脂部材2を備える樹脂製パネル1であって、前記コア材3は、1枚の樹脂シートが成形されて構成され、且つ、前記コア材3は、第1面と、第1面の裏面である第2面とを有し、前記被覆樹脂部材2は、樹脂で構成され、且つ、前記被覆樹脂部材2は、第1及び第2面を被覆するように設けられ、第1及び第2面には、それぞれ凹凸構造が形成され、前記凹凸構造は、凹部と凸部とを有し、第1面における前記凹部は、第2面における前記凸部を形成し、第1面における前記凸部は、第2面における前記凹部を形成している、樹脂製パネル1である。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製パネル及び樹脂製パネルの製造方法に関する。
発泡樹脂で構成されるコア材と、コア材の表面を被覆するように形成された被覆樹脂部材とを備えている樹脂製パネルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の樹脂製パネルにおいて、コア材は、発泡ビーズを分割金型のキャビティ内に充填した状態で、発泡ビーズを加熱し、発泡ビーズを発泡させることで、成形される。その他のコア材の製造方法としては、スリットから押し出した樹脂シートを分割金型で挟み込む方法もある。
特開2008-222208号公報
発泡ビーズが用いられたコア材の製造方法は、樹脂シートが用いられたコア材の製造方法よりも、発泡倍率を高めやすいという性質がある。このため、発泡ビーズが用いられたコア材を備える樹脂製パネルは、耐荷重性の確保と軽量化の実現とを両立しやすい。その一方で、発泡ビーズが用いられたコア材の成形時間は、樹脂シートが用いられたコア材の成形時間よりも、長くなりやすく、その結果、発泡ビーズが用いられたコア材は、製造コストが上昇してしまいやすい、という課題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、耐荷重性の確保及び軽量化の実現を両立しながらも、製造コストを抑制することができる、樹脂製パネル及び樹脂製パネルの製造方法を提供することを目的としている。
本発明によれば、コア材及び被覆樹脂部材を備える樹脂製パネルであって、前記コア材は、1枚の樹脂シートが成形されて構成され、且つ、前記コア材は、第1面と、第1面の裏面である第2面とを有し、前記被覆樹脂部材は、樹脂で構成され、且つ、前記被覆樹脂部材は、第1及び第2面を被覆するように設けられ、第1及び第2面には、それぞれ凹凸構造が形成され、前記凹凸構造は、凹部と凸部とを有し、第1面における前記凹部は、第2面における前記凸部を形成し、第1面における前記凸部は、第2面における前記凹部を形成している、樹脂製パネルが提供される。
本発明によれば、コア材は樹脂シートが成形されて構成されているため、コア材の成形時間を抑制しやすく、製造コストを抑制することができる。また、本発明によれば、コア材は1枚の樹脂シートに凹凸構造を形成することで構成されている。これにより、コア材の耐荷重性を確保しながらも、コア材の空隙率を上昇させて軽量化を実現することができる。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記凹部及び前記凸部は、第1及び第2面のそれぞれにおいて、千鳥状に配置されている、樹脂製パネルが提供される。
好ましくは、第1及び第2面には、それぞれリブ構造が形成され、前記リブ構造は、最近接の関係にある一対の前記凸部が連結されて構成され、且つ、前記リブ構造は、前記凸部の突出方向に延びている、樹脂製パネルが提供される。
好ましくは、前記凸部は、頂部と、周壁部とを有し、前記頂部は、平坦面を有し前記周壁部は、前記頂部に向かって先細るように形成されている、樹脂製パネルが提供される。
好ましくは、前記樹脂シートは、発泡樹脂で構成され、前記被覆樹脂部材は、前記頂部に溶着されている、樹脂製パネルが提供される。
好ましくは、前記コア材は、中央層と、表面層とを有し、前記表面層は、前記コア材の厚み方向において、前記中央層の両側に形成され、前記表面層の発泡倍率は、前記中央層の発泡倍率よりも小さい、樹脂製パネルが提供される。
好ましくは、前記コア材の前記頂部における肉厚は、前記コア材の前記周壁部のうち最も肉厚の厚い部分における肉厚よりも薄い、樹脂製パネルが提供される。
本発明の別の観点の実施形態によれば、コア材及び被覆樹脂部材を備える樹脂製パネルの製造方法であって、コア材製造工程と、パネル製造工程とを備え、前記コア材製造工程は、第1垂下工程と、第1賦形工程と、成形工程と、コア材取出工程とを有し、第1垂下工程では、1枚の第1樹脂シートを第1及び第2分割金型間に垂下し、第1樹脂シートは、溶融状態の1枚の樹脂シートをスリットから押し出すことで形成され、第1分割金型には、凹部及び凸部が形成され、第2分割金型には、第1分割金型の前記凸部に対向する位置に凹部が形成され、且つ、第1分割金型の前記凹部に対向する位置に凸部が形成され、第1賦形工程では、第1樹脂シートを第1分割金型又は第2分割金型に賦形し、前記成形工程では、第1及び第2分割金型を閉じ、第1及び第2分割金型の前記凹部及び前記凸部に対応する形状に第1樹脂シートを成形することで、凹凸構造を有する前記コア材を製造し、前記コア材取出工程では、第1及び第2分割金型を開き、第1及び第2分割金型から前記コア材を取り出し、前記パネル製造工程は、第2垂下工程と、第2賦形工程と、貼付工程と、パネル型閉じ工程と、パネル取出工程とを有し、第2垂下工程では、第2樹脂シートを第3及び第4分割金型間に垂下し、第2賦形工程では、第2樹脂シートを第3及び第4分割金型の内面に沿って賦形し、前記貼付工程では、前記コア材を、第3分割金型に賦形された第2樹脂シート又は第4分割金型に賦形された第2樹脂シートに貼り付け、前記パネル型閉じ工程では、第3及び第4分割金型を閉じ、第2樹脂シートにより形成される前記被覆樹脂部材と前記被覆樹脂部材に被覆される前記コア材とを有する前記樹脂製パネルを製造し、前記パネル取出工程では、第3及び第4分割金型を開き、第3及び第4分割金型から前記樹脂製パネルを取り出す、方法が提供される。
好ましくは、第1樹脂シートは、発泡樹脂から構成され、前記コア材製造工程の前記成形工程は、コア材型閉じ工程と、膨張工程とを有し、前記コア材型閉じ工程では、第1及び第2分割金型を閉じ、第1及び第2分割金型が閉じた状態において、第1分割金型と第2分割金型との間には、前記発泡樹脂を発泡させる発泡空間が形成され、前記膨張工程では、前記発泡空間内を減圧して前記発泡樹脂を発泡させて第1樹脂シートを成形し、前記コア材を製造する、方法が提供される。
好ましくは、前記コア材製造工程の前記成形工程では、環状の平面構造を前記コア材に形成し、前記平面構造の外側及び前記平面構造の内側には、それぞれ、前記凹凸構造が形成されており、前記パネル製造工程の前記貼付工程では、マニピュレータの吸着パットを前記コア材の前記平面構造に当てることで前記コア材を保持し、前記コア材を第2樹脂シートに貼り付ける、方法が提供される。
好ましくは、前記コア材の前記凸部は、頂部と、周壁部とを有し、前記成形工程では、第1及び第2分割金型を閉じることで、第1樹脂シートのうち前記コア材の前記凸部の前記頂部が形成される部分を圧縮している、方法が提供される。
図1は、第1実施形態に係る樹脂製パネル1の斜視図である。図1では、説明の便宜上、被覆樹脂部材2の一部を除去し、コア材3が見えるようにしている。 図2は、図1に示すコア材3の斜視図である。 図3Aは、図2の破線A-Aで示す線と破線B-Bで示す線でコア材3を4分割したとき、4つに分割された分割体の中で一番大きい分割体3dvを示す斜視図である。図3Bは、図3Aに示す領域Bの拡大図である。 図4Aは、図2の破線A-Aにおける断面図である。図4Bは、図4Aに示す領域Bの拡大図である。 図5は、コア材製造工程の垂下工程において樹脂シートPを垂下させている状態を示している。 図6は、コア材製造工程の賦形工程において、型枠35が前進し、型枠35が樹脂シートPに吸着している状態を示している。 図7は、コア材製造工程の賦形工程において樹脂シートPを金型31に賦形した状態を示している。 図8は、コア材製造工程の成形工程のコア材型閉じ工程を完了した状態を示している。 図9Aは、図8に示す領域Aの拡大図である。図9Bは、コア材製造工程の成形工程の膨張工程を完了した状態を示す拡大図である。 図10は、パネル製造工程の垂下工程において樹脂シートP1,P2を垂下させている状態を示している。 図11は、パネル製造工程の賦形工程において金型41に賦形された樹脂シートP1に、コア材3を貼り付ける様子を示している。 図12は、パネル製造工程のパネル型閉じ工程を完了した状態を示している。 図13は、コア材3の変形例を示す平面図である。図13に示す円形の破線は、マニピュレータの吸着パットの外径を模式的に示している。 図14は、第2実施形態に係る樹脂製パネル1の斜視図である。図14では、説明の便宜上、被覆樹脂部材2の一部を除去し、コア材3が見えるようにしている。 図15Aは、図14に示すコア材3の斜視図である。図15Bは、図15Aに示す領域Bの拡大図である。 図16は、図15Aに示す破線A-Aでコア材3を切断した状態を示す斜視図である。図16では、凹凸構造3cのうち図15Bの矢印Tで示される部分についても、コア材3の厚み方向に直交する面で切断した状態を示している。 図17Aは、図15Aの破線A-Aにおける断面図である。図17Bは、図17Aに示す領域Bの拡大図である。 図18は、凹凸構造3cのうち図16Bに示す矢印Tで示される部分の平面図(上面図)である。 図19Aは、金型31の分割金型31lの斜視図である。なお、図19Aにおいて、金型31の分割金型31rは、分割金型31lと対応する形状を有するため、記載を省略している。図19Bは、図19Aに示す領域Bの拡大図である。 図20Aは、分割金型31lを製造する様子を模式的に説明するための斜視図である。図20Aでは、エンドミルEmが凸部31laや平坦面31lcを削り出す様子や、エンドミルEmが凹部31lbを形成する様子を模式的に示している。図20Bは、分割金型31lを製造する様子を模式的に説明するための側面図である。図20Bでは、エンドミルEmが凸部31laや平坦面31lcを削り出す様子を模式的に示している。 図21Aは、第2実施形態のコア材製造工程の成形工程のコア材型閉じ工程を完了した状態を示す拡大図である。図21Bは、第2実施形態のコア材製造工程の成形工程の膨張工程を完了した状態を示す拡大図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1 第1実施形態
1-1 第1実施形態の樹脂製パネルの構成説明
図1に示すように、樹脂製パネル1は、被覆樹脂部材2と、コア材3とを備えている。樹脂製パネル1は、例えば、自動車、航空機、鉄道、船舶及び建材等の用途に適用することができる。特に、樹脂製パネル1は、軽量化と耐荷重性を両立することができる構造を備えており、自動車後部の荷室ボードに好適である。
1-1-1 被覆樹脂部材2
被覆樹脂部材2は、樹脂で構成されており、例えば、ポリプロピレンで構成することができる。その他に、例えば、ポリプロピレンとポリエチレンとガラス繊維の混合樹脂や、ポリプロピレンとポリエチレンとテトラシクロドデセンの混合樹脂を採用することができる。被覆樹脂部材2は、コア材3の周囲を覆うように形成されている。換言すると、被覆樹脂部材2は、コア材3を被覆することで、発泡樹脂で構成されるコア材3を保護している。被覆樹脂部材2は、コア材3に溶着されており、被覆樹脂部材2及びコア材3は、一体化している。
1-1-2 コア材3
コア材3は、1枚の樹脂シート(図5の樹脂シートP参照)が金型31で成形されて構成される。図2に示すように、コア材3は、第1面3aと、第1面3aの裏面である第2面3bとを有する。図2~図3Bに示すように、第1及び第2面3a,3bには、それぞれ凹凸構造3cとリブ構造3fとが形成されている。コア材3を構成する樹脂は、例えばポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂であり、ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物等を採用することができる。
1-1-2-1 凹凸構造
図4A及び図4Bに示すように、凹凸構造3cは、複数の凹部3dと、複数の凸部3eとを有する。第1面3aにおける凹部3d及び凸部3eと、第2面3bにおける凹部3d及び凸部3eとの関係は、逆になっている。すなわち、第1面3aにおける凹部3dは、第2面3bにおける凸部3eを形成している。また、第1面3aにおける凸部3eは、第2面3bにおける凹部3dを形成している。このように、コア材3は、その両面に関係が逆となる凹部3d及び凸部3eが形成された構造を採用しており、コア材3は、薄い板状部材で構成されていながらも、耐荷重性が向上している。
図2~図3Bに示すように、凹部3d及び凸部3eは、第1及び第2面3a,3bのそれぞれにおいて、千鳥状に配置されている。換言すると、凹部3d及び凸部3eは、第1及び第2面3a,3bのそれぞれにおいて、互い違いに配置されている。千鳥状の配置は、より具体的には、次の通りである。
図3Bに示すように、凹部3d及び凸部3eが並ぶ方向には、第1方向D1と、第2方向D2の2つがある。第1方向D1と第2方向D2とは直交している。第1方向D1に並ぶ凹部3d及び凸部3eの列を、凹凸列と称する。凹凸列r1には、第1方向D1に、凹部3dと凸部3eとが交互に並ぶように配置されている。凹凸列r2も、第1方向D1に、凹部3dと凸部3eとが交互に並ぶように配置されている。なお、凹凸列r1及び凹凸列r2は、隣接する任意の凹凸列である。凹凸列r2は、凹凸列r1に対して第2方向D2に隣接するように設けられている。ここで、凹凸列r2の凹部3dは、第2方向D2において、凹凸列r1の凸部3eに並ぶように形成されている。また、凹凸列r2の凸部3eは、第2方向D2において、凹凸列r1の凹部3dに並ぶように形成されている。このように、凹部3d及び凸部3eは、千鳥状に配置されているので、コア材3は、耐荷重性がより効果的に向上している。
図3B及び図4Bに示すように、凹部3dは、内壁部3d1と、底面部3d2とを有する。また、凸部3eは、周壁部3e1と頂部3e2とを有する。内壁部3d1は、四角錐の側面形状をなしている。底面部3d2は、内壁部3d1に接続されている。底面部3d2は、四角形状をなしており、また、底面部3d2の表面は、平坦面である。周壁部3e1は、内壁部3d1と同様、四角錐の側面形状をなしている。換言すると、周壁部3e1は、頂部3e2に向かうに従って先細るように形成されている。頂部3e2は、周壁部3e1に接続されている。頂部3e2は、四角形をなしており、また、頂部3e2の表面は、平坦面である。このように、内壁部3d1、底面部3d2、周壁部3e1及び頂部3e2は、対称性の高い形状を有するので、コア材3は、耐荷重性がより効果的に向上している。
実施形態において、コア材3は、発泡樹脂で構成されており、被覆樹脂部材2は、コア材3を構成する発泡樹脂に溶着されている。具体的には、コア材3の頂部3e2が、被覆樹脂部材2に溶着されている。また、コア材3は、板状部材であるが、コア材3は、厚み方向において、中央層と、表面層とを有する。中央層及び表面層は、コア材3の厚み方向において、並ぶように配置されている。具体的には、表面層は、コア材3の厚み方向において、中央層の両側に形成されている。そして、表面層の発泡倍率は、中央層の発泡倍率よりも小さい。頂部3e2は、コア材3を構成する発泡樹脂の表面層に溶着されている。このように、実施形態では、コア材3が発泡樹脂で構成されているため、コア材3を構成する樹脂が、被覆樹脂部材2を構成する樹脂に溶着されやすい。
ここで、図4Bに示す凸部3eの立ち上がり角度tについて説明する。立ち上がり角度tは、水平方向と周壁部3e1とのなす角度に対応している。立ち上がり角度tは、例えば、30度,35度,40度,45度,50度,55度,60度,65度,70度,75度,80度,85度,90度であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、図4Bに示すように、周壁部3e1の長さL1と頂部の幅L2との関係について説明する。頂部3e2の中心を通り、頂部3e2に直交する断面において、長さL1は、周壁部3e1の基端部3e11から先端部3e12までの長さに対応している。また、頂部3e2の中心を通り、頂部3e2に直交する断面において、長さL2は、頂部3e2の一方の端部から他方の端部までの長さに対応している。
実施形態において、長さL1の幅L2に対する比率(L1/L2)は、約3である。ここで、比率(L1/L2)は、例えば、1/5,2/9,1/4,2/7,1/3,2/5,1/2,2/3,1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,4.5,5であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
1-1-2-2 リブ構造3f
図3Bに示すように、リブ構造3fは、最近接の関係にある一対の凸部3eが連結されて構成されている。具体的には、リブ構造3fは、第3方向D3において隣接する一対の凸部3eの周壁部3e1同士が連結されることで構成されている。ここで、実施形態では、第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に対して45度をなすように交差する方向である。リブ構造3fは、凸部3eの突出方向に延びるように形成されている。ここで、凸部3eの突出方向は、コア材3の厚み方向に平行である。
コア材3がリブ構造3fを有することで、凹凸構造3cの耐荷重性が更に向上している。また、コア材3がリブ構造3fを有することで、コア材3の厚み方向に平行な方向に力が加わったときにおける耐荷重性だけでなく、凸部3eを倒すような方向(斜め方向)に力が加わったときにおける耐荷重性も大きく向上する。
なお、実施形態では、リブ構造3fが、コア材3の全域に分布している。このため、リブ構造3fがもたらす耐荷重性の向上効果は、局所的なものではない。具体的には、リブ構造3fは、第3方向に並ぶように複数配置されている。ここで、リブ構造列を、第3方向に並ぶように配置された複数のリブ構造3fと定義すると、コア材3には、第3方向に直交する方向に並ぶ複数のリブ構造列が配置されている。このように、実施形態において、コア材は、凹部3d及び凸部3eが千鳥状に配置されていることに加えて、複数のリブ構造列を備えているため、コア材3の全体的な剛性が高まり、耐荷重性が大きく向上している。
1-2 第1実施形態の製造方法の説明
1-2-1 製造装置の説明
実施形態に係る樹脂製パネル1の製造方法は、コア材製造工程と、パネル製造工程とを備えている。まず、樹脂製パネル1を製造するときに用いる装置について説明する。
図5に示すように、実施形態に係る製造方法のコア材製造工程では、押出機構10と、金型31と、型枠35とが使用される。また、実施形態に係る製造方法のパネル製造工程では、押出機構10と、ローラー20と、移動機構21と、金型41と、コア材3を保持するためのマニピュレータ22(図11参照)とが使用される。
押出機構10は、溶融樹脂を押し出す機能を有する。ローラー20は、押出機構10から押し出された樹脂シートを金型31,41へ送り出す。移動機構21はローラー20を移動させる機能を有する。なお、コア材製造工程では、樹脂シートP中の気泡を潰さないように、ローラー20及び移動機構21を使用しない。
押出機構10は、ホッパ16と、シリンダ15と、図示省略のスクリューと、モーター17と、アキュムレータ13と、Tダイ11と、プランジャ14とを備えている。ホッパ16は樹脂ペレットの投入部である。シリンダ15はホッパ16に繋がっており、シリンダ15内にはスクリューが設けられている。モーター17はシリンダ15内に設けられているスクリューに連結されている。アキュムレータ13は樹脂を貯留する機能を有し、アキュムレータ13はシリンダ15及びTダイ11に繋がっている。プランジャ14は、アキュムレータ13内の樹脂をTダイ11へ押し出す機能を有する。
金型31は、一対の金型(分割金型31r及び分割金型31l)を備えている。分割金型31r及び分割金型31lのうちの一方が、第1分割金型の一例であり、他方が第2分割金型の一例である。金型31には、キャビティ32及びピンチオフ33が形成されている。分割金型31rのキャビティ32には、凹部及び凸部が形成されている。また、分割金型31lのキャビティ32には、分割金型31rのキャビティ32の凸部に対応する位置に凹部が形成され、分割金型31rのキャビティ32の凹部に対応する位置に凸部が形成されている。また、金型31は、成形品を金型から取り出すためのエジェクター(不図示)や、キャビティ32に樹脂シートPを賦形するための減圧吸引孔34を備えている。型枠35は分割金型31lに付設され、分割金型31lの型閉じ方向に平行に移動可能に構成されている。型枠35にも、減圧吸引孔が形成されており、型枠35は、樹脂シートPを吸着可能となっている。
金型41は、一対の金型(分割金型41r及び分割金型41l)を備えている。分割金型41r及び分割金型41lのうちの一方が、第3分割金型の一例であり、他方が第4分割金型の一例である。金型41には、キャビティ42及びピンチオフ43が形成されている。マニピュレータ22は、金型41と共に使用され、吸着パット23を備えている。吸着パット23は、エアーを引き込むことで真空状態にし、対象物を吸着することができる。また、金型41は、成形品を金型から取り出すためのエジェクター(不図示)や、キャビティ42に樹脂シートP1,P2を賦形するための減圧吸引孔44を備えている。
1-2-2 製造工程
1-2-2-1 コア材製造工程
コア材製造工程は、第1シート成形工程と、第1垂下工程と、第1賦形工程と、成形工程と、コア材取出工程と、第1バリ除去工程とを備えている。
まず、第1シート成形工程につい説明する。図5に示すように、ホッパ16に投入された樹脂ペレットは、シリンダ15内に至る。シリンダ15の樹脂ペレットは、スクリューによって溶融され、溶融樹脂となる。溶融樹脂はアキュムレータ13に供給される。アキュムレータ13の溶融樹脂は、プランジャ14の押出作用によって、Tダイ11に供給される。なお、シリンダ15には、シリンダ15内に発泡剤を注入するためのインジェクタ(不図示)が設けられる。発泡剤は、物理発泡剤、化学発泡剤、及びその混合物が挙げられるが、物理発泡剤が好ましい。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系物理発泡剤、およびブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系物理発泡剤、さらにはそれらの超臨界流体を用いることができる。超臨界流体としては、二酸化炭素、窒素などを用いて作ることが好ましく、窒素であれば臨界温度-149.1℃、臨界圧力3.4MPa以上、二酸化炭素であれば臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPa以上とすることにより得られる。化学発泡剤としては、酸(例:クエン酸又はその塩)と塩基(例:重曹)との化学反応により炭酸ガスを発生させるものが挙げられる。
図5に示すように、第1垂下工程では、Tダイ11から押し出された1枚の樹脂シートPを、分割金型31r,31l間に垂下させる。ここで、樹脂シートPが第1樹脂シートの一例である。樹脂シートPは、溶融状態の1枚の樹脂シートをTダイ11のスリットから押し出すことで形成される。
図7に示すように、第1賦形工程では、樹脂シートPを分割金型31r又は分割金型31lに賦形する。実施形態では、樹脂シートPは分割金型31lに賦形される。具体的には、図6に示すように、型枠35が前進して、型枠35が樹脂シートPに付着する。そして、型枠35の減圧吸引孔からエアーが吸引されることで、樹脂シートPは型枠35に吸着する。これにより、樹脂シートPと分割金型31l(キャビティ32)と型枠35とによって囲まれる閉空間36が形成される。そして、閉空間36内のエアーが減圧吸引孔34から吸引されることで、図7に示すように樹脂シートPは分割金型31lのキャビティ32の凹凸に沿って賦形される。
成形工程は、コア材型閉じ工程と、膨張工程とを有する。成形工程では、分割金型31r,31lの凹部及び凸部に対応する形状に樹脂シートPを成形することで、凹凸構造3cを有するコア材3を製造する。まず、図8に示すように、コア材型閉じ工程では、分割金型31r,31lを閉じる。ここで、図9Aに示すように、分割金型31r,31lが閉じた状態において、分割金型31r,31lの間には、樹脂シートPを構成する発泡樹脂を発泡させる発泡空間Spが形成されている。次に、図9Bに示すように、膨張工程では、発泡空間Sp内を減圧して発泡樹脂を発泡させて樹脂シートPを成形し、コア材3を製造する。
コア材取出工程では、分割金型31r,31lを開き、金型31のエジェクターを動作させてコア材3を金型31から取り出す。
第1バリ除去工程では、金型31から取り出されたコア材3のバリbr(図8参照)を除去する。
1-2-2-2 パネル製造工程
パネル製造工程は、第2シート成形工程と、第2垂下工程と、第2賦形工程と、貼付工程と、パネル型閉じ工程と、パネル取出工程と、第2バリ除去工程とを備えている。
第2シート成形工程では、樹脂シートP1,P2を成形する。第2シート成形工程は、第1シート成形工程と同様なので説明を省略する。
図10に示すように、第2垂下工程では、樹脂シートP1,P2を、ローラー20を介して、分割金型41r,41l間に垂下させる。ここで、樹脂シートP1,P2が第2樹脂シートの一例である。樹脂シートP1,P2は、溶融状態の樹脂シートをTダイ11のスリットから押し出すことで形成される。
図11に示すように、第2賦形工程では、樹脂シートP1を分割金型41lに賦形し、樹脂シートP2を分割金型41rに賦形する。具体的には、図10に示す状態の分割金型41lを紙面右側に移動させ、樹脂シートP1と分割金型41lとを付着させる。そして、エアーが減圧吸引孔44から吸引されることで、樹脂シートP1は分割金型41lのキャビティ42に沿って賦形される。また、図10に示す状態の分割金型41rを紙面左側に移動させ、樹脂シートP2と分割金型41rとを付着させる。そして、エアーが減圧吸引孔44から吸引されることで、樹脂シートP2は分割金型41rのキャビティ42に沿って賦形される。
図11に示すように、貼付工程では、コア材3を、分割金型41lに賦形された樹脂シートP1又は分割金型41rに賦形された樹脂シートP2に貼り付ける。実施形態では、コア材3を、分割金型41lに賦形された樹脂シートP1に貼り付ける。ここで、コア材3は、マニピュレータ22の吸着パット23によって吸引されて保持され、マニピュレータ22によって樹脂シートP1に貼り付けられる。
図12に示すように、パネル型閉じ工程では、分割金型41r,41lを閉じる。これにより、樹脂シートP1,P2により形成される被覆樹脂部材2と被覆樹脂部材2に被覆されるコア材3とを有する樹脂製パネル1を製造することができる。
パネル取出工程では、分割金型41r,41lを開き、金型41のエジェクターを動作させて樹脂製パネル1を金型41から取り出す。
第2バリ除去工程では、金型41から取り出された樹脂製パネル1のバリbr(図12参照)を除去する。
1-3 第1実施形態に係る効果
実施形態に係る樹脂製パネル1において、コア材3は、発泡ビーズではなく、樹脂シートPが成形されて構成されている。このため、コア材3の成形時間が抑制され、樹脂製パネル1の製造コストが抑制される。
また、実施形態に係る樹脂製パネル1において、コア材3は1枚の樹脂シートPに凹凸構造3cを形成することで構成される。ここで、発泡ビーズを用いてコア材を成形する方法もある。このような成形方法では、発泡倍率を高めやすいため、コア材の厚み確保及び耐荷重性を確保しながらも、軽量なコア材を製造することができる。しかし、このような成形方法では、発泡ビーズをキャビティ内に充填する工程や、樹脂を発泡させる工程における時間が嵩み、成形時間が長くなってしまう。
一方、実施形態に係る樹脂製パネル1において、コア材3は1枚の樹脂シートPから構成される分、コア材3を構成する板自体の厚みは、薄くなる。しかし、コア材3には、凹凸構造3cが形成されているため、コア材3には所望の厚みが確保されるとともに、耐荷重性が確保される。また、コア材3は、1枚の樹脂シートPに凹凸構造3cを形成することで構成されるため、コア材3を製造するための樹脂量が抑制され、コア材3の空隙率が増加し、軽量化が図られている。更に、コア材3は1枚の樹脂シートPが成形されることで構成されているので、成形時間が抑制され、その結果、樹脂製パネル1の製造コストが抑制される。
1-4 第1実施形態の変形例
コア材3は、凹凸構造3cを備えているため、パネル製造工程の貼付工程において、マニピュレータ22の吸着パット23が、コア材3を適切に吸着できなくなる場合がある。このため、図13に示すように、コア材3は、環状の平面構造3gを備えていてもよい。吸着パット23がこの平面構造3gに当てられることで、吸着パット23とコア材3の表面との間に隙間が形成されることをより確実に回避することができ、吸着パット23がコア材3を吸着しやすくなる効果が期待できる。
平面構造3gは、コア材3の第1面及び第2面に、それぞれ形成されている。図13に示すように、平面構造3gの外側には、凹部3d及び凸部3e(凹凸構造3c)が形成されている。また、平面構造3gの内側にも、凹部3d及び凸部3e(凹凸構造3c)が形成されている。平面構造3gの内側にも、凹部3d及び凸部3eが形成されていることで、平面構造3gの周辺の領域の耐荷重性が低下することを抑制することができる。
環状の平面構造3gは、コア材製造工程の成形工程において、コア材3に形成される。また、パネル製造工程の貼付工程では、マニピュレータ22の吸着パット23を平面構造3gに当てることでコア材3を保持し、コア材3を樹脂シートP1に貼り付ける。
2 第2実施形態
第2実施形態では、第1実施形態と相違する部分を主に説明するものとし、同様の部分は説明を省略する。第2実施形態に係る樹脂製パネル1は、コア材3の構成が異なる点で第1実施形態と相違している。
2-1 第2実施形態の樹脂製パネルの構成説明
図14~図15Bに示すように、第2実施形態に係る樹脂製パネル1は、被覆樹脂部材2と、コア材3とを備えている。成形工程において、樹脂シートPの一部が、分割金型で圧縮されることで、凸部3eの頂部3e2における肉厚t2(図17B参照)が、周壁部3e1のうち最も肉厚の厚い部分における肉厚よりも薄くなっている。具体的には、凸部3eの頂部3e2における肉厚t2が、後述する周壁部3e1の壁部3e1wの肉厚t1(図18参照)よりも薄くなっている。これにより、頂部3e2に形状ダレが発生することを抑制することが可能となっている。ここで、形状ダレとは、頂部3e2と周壁部3e1との接続部分にエッジがはっきりと出ず、当該接続部分が湾曲してしまうことを指している。
第2実施形態において、凸部3eの表面形状と、凹部3dの表面形状とは異なっている。
図16に示すように、凹部3dの表面形状は、第1実施形態と同様に、エッジのある四角錐の側面形状をなす内壁部3d1と、底面部3d2とを有する。
図16及び図18に示すように、凸部3eの周壁部3e1は、複数(第2実施形態では4つ)の壁部3e1wと、複数(第2実施形態では4つ)の角部3e1cとを有する。壁部3e1wは、角部3e1cよりも肉厚が厚くなっており、第2実施形態では、壁部3e1wが、周壁部3e1のうち最も肉厚が厚い部分である。なお、角部3e1cは、隣接する一対の壁部3e1wを接続している。ここで、壁部3e1wは平坦面であるが、角部3e1cは、湾曲するように形成されている。つまり、周壁部3e1は、内壁部3d1とは異なり、角の部位が丸みを帯びている。このように、凸部3eの表面形状と、凹部3dの表面形状とが異なっているため、角部3e1cにおける肉厚t4は、壁部3e1wにおける肉厚t1よりも、薄くなる。換言すると、角部3e1cは、壁部3e1wよりも発泡倍率が小さく、中実構造に相対的に近い構成となる。これにより、角部3e1cがリブとして機能し、樹脂製パネル1は厚み方向の荷重に対する剛性が向上している。
図16~図17Bに示すように、第2実施形態の樹脂製パネル1のコア材3は、中間部3hを更に備えている。中間部3hは、平坦な板状部であり、コア材3の厚み方向においてコア材3の全幅の中央の位置に設けられている。中間部3hは、凹部3dの環状の基端部(凹部3dの上端部)や凸部3eの環状の基端部(凸部3eの根本の位置)に接続されており、凹部3dや凸部3eを取り囲むように形成されている。換言すると、凹部3dや凸部3eが中間部3hに接続されていることで、隣接する凹部3d同士、隣接する凸部3e同士、及び、隣接する凹部3dと凸部3eとが、互いに離間(独立)して設けられている。このように、コア材3が中間部3hを備えることで、分割金型31l,31rの加工性が良好になるとともに、コア材3の成形性も向上する。
コア材3の壁部3e1wにおける肉厚t1(図18参照)は、例えば、0.60,0.65,0.70,0.75,0.80,0.85,0.90,0.95,1.00,1.05,1.10,1.15,1.20,1.25,1.30(mm)である。また、肉厚t1は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で特定することもできる。
コア材3の頂部3e2における肉厚t2(図17B参照)は、例えば、0.25,0.30,0.35,0.40,0.45,0.50,0.55,0.60,0.65,0.70,0.75,0.80,0.85,0.90(mm)である。また、肉厚t2は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で特定することもできる。また、肉厚t2は、ここで列挙した数値や範囲を満たすことに加えて、壁部3e1wの肉厚t1よりも、薄い。更に、肉厚t2は、コア材3の角部3e1cにおける肉厚t4よりも薄くてもよい。
コア材3の板厚t3(図17B参照)は、例えば、14.0,14.5,15.0,15.5,16.0,16.5,17.0,17.5,18.0(mm)である。また、コア材3の板厚t3は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で特定することもできる。なお、板厚t3は、第1面3aの頂部3e2から第2面3bの頂部3e2までの距離に対応している。
コア材3の角部3e1cにおける肉厚t4(図18参照)は、例えば、0.40,0.45,0.50,0.55,0.60,0.65,0.70,0.75,0.80,0.85,0.90(mm)である。また、肉厚t4は、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で特定することもできる。更に、肉厚t4は、ここで列挙した数値や範囲を満たすことに加えて、壁部3e1wの肉厚t1よりも、薄い。
2-2 第2実施形態の製造方法の説明
2-2-1 分割金型の説明
図19A及び図19Bに示すように、分割金型31lには、コア材3の凹凸構造3cに対応する凹凸構造が形成されている。分割金型31lの凸部31laの表面形状は、コア材3の凹部3dの表面形状に対応しており、分割金型31lの凹部31lbの表面形状は、コア材3の凸部3eの表面形状に対応している。また、分割金型31lには、コア材3の中間部3hを形成するための平坦面31lcが網目状に形成されている。
このような形状の分割金型31lは、1本のエンドミルEmを使用することで形成することが可能である。なお、エンドミルEmは、先端部がテーパー状に形成されている。このため、エンドミルEmの先端部は、先端側に向かうにしたがって径が小さくなっている。エンドミルEmのテーパー角度は、凸部31laの傾斜角度やコア材3の周壁部3e1の傾斜角度に対応している。
具体的には、図20A及び図20Bに示すように、回転しているエンドミルEmを矢印Ar方向に移動させ、これを列ごとに繰り返す。同様に、回転しているエンドミルEmを矢印Ar方向とは直交する方向に移動させ、これを行ごとに繰り返す。これにより、凸部31la及び平坦面31lcを削り出すことができる。また、図20Aに示すように、回転しているエンドミルEmを四角形の軌跡を描くように移動させることで凹部31lbを形成することが可能である。
なお、分割金型31rの形状は、分割金型31lと基本的には同様であるため、説明を省略する。
2-2-2 製造工程
図21Aに示すように、コア材型閉じ工程では、分割金型31l,31rを閉じることで、樹脂シートPのうちコア材3の凸部3eの頂部3e2(底面部3d2)が形成される部分が、分割金型31l,31rによって圧縮される。つまり、頂部3e2(底面部3d2)が成形される位置において、分割金型31lと分割金型31rとの間のクリアランスは、樹脂シートPの肉厚よりも、小さくなっている。これにより、コア材3のうち頂部3e2(底面部3d2)の部分の形状が、分割金型31l,31rの表面によって明確に規定されることになる。これにより、頂部3e2と周壁部3e1との接続部分にエッジをよりはっきりと出すことが可能となる。
コア材3の頂部3e2に対応する位置における分割金型31lと分割金型31rとの間のクリアランスは、肉厚t2よりも若干狭い方が好ましい。具体的には、このクリアランスは、例えば、0.15,0.20,0.25,0.30,0.35,0.40,0.45,0.50,0.55,0.60,0.65,0.70,0.75,0.80(mm)である。また、このクリアランスは、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内で特定することもできる。
また、図21Aに示すように、樹脂シートPのうちコア材3の凸部3eの周壁部3e1が形成される部分や中間部3hが形成される部分については、図21Aに示すように、発泡空間Spが形成されている。そして、図21Bに示すように、膨張工程では、樹脂シートPのうちコア材3の凸部3eの周壁部3e1が形成される部分が膨張する。
なお、第2実施形態では、樹脂シートPのうちコア材3の凸部3eの頂部3e2(底面部3d2)が形成される部分が、分割金型31l,31rによって圧縮されるものとして説明したが、これに限定されるものではない。樹脂シートPのうちコア材3の凸部3eの頂部3e2(底面部3d2)が形成される部分は、圧縮されていなくてもよい。例えば、樹脂シートPの肉厚が、分割金型31lと分割金型31rとの間のクリアランスと一致していてもよい。
また、第2実施形態の第1シート成形工程において、発泡剤は、二酸化炭素を使用することが好ましい。二酸化炭素を使用することで、気泡径が拡大し、頂部3e2における形状ダレを抑制する効果が高まる。
2-3 第2実施形態に係る効果
第2実施形態の樹脂製パネル1において、コア材3のうち頂部3e2(底面部3d2)の位置が分割金型によって圧縮されている。そして、凸部3eの頂部3e2における肉厚が、壁部3e1wの肉厚よりも薄くなっている。これにより、頂部3e2に形状ダレが発生することが抑制されている。その結果、樹脂製パネル1に対してコア材3の厚み方向に荷重(圧縮力)がかかった場合において、当該荷重(圧縮力)が頂部3e2から周壁部3e1へ均等に分散することになり、コア材3の変形や座屈等を効果的に抑制することができる。換言すると、第2実施形態の樹脂製パネル1は、コア材3の圧縮弾性性能を効果的に向上させることができる。
また、凸部3eの頂部3e2に形状ダレが発生することが抑制されているので、パネル製造工程において、樹脂シートP1,P2とコア材3との接触面積(溶着する面積)が低下することが抑制され、樹脂シートP1,P2とコア材3との溶着がより確実になされる。
更に、頂部3e2が薄肉である分、溶着時において頂部3e2の温度が上昇しやすい。このため、コア材3がすみやかに柔らかくなり、コア材3と樹脂シートP1,P2とが溶着しやすくなる。
なお、頂部3e2(底面部3d2)を薄肉とせずに形状ダレを抑制する手段として、樹脂シートPを賦形するための減圧吸引孔を頂部3e2の4隅の位置(4角形である頂部3e2の4つの角の位置)に配置する手段が考えられる。しかし、この手段であっても、当該4隅の位置のみの発泡倍率(肉厚)が大きくなり、形状ダレを効果的に抑制できず、圧縮弾性性能の向上効果を期待できない可能性がある。それに対し、第2実施形態では、減圧吸引孔の位置がこのように制限される必要がなく、金型設計の自由度を高めながらも、圧縮弾性性能の向上効果を得ることができる。
また、コア材3は、角部3e1cの肉厚が薄肉になっているため、コア材3は、壁部3e1wと比較すると中実に近い(発泡倍率が低い)構成となっている。発泡倍率が低い成形体部分は、当該成形体部分の内部の気泡容積が小さい分、樹脂製パネル1に荷重が加わった場合に変形する余地が小さいことになる。このため、角部3e1cは、リブとして機能し、コア材3の圧縮弾性性能を更に効果的に向上させることが可能である。
第1実施形態において、コア材3には、凸部3eの角の接点にエッジEd(図3B参照)が形成されている。分割金型31l,31rは、コア材3の形状に対応する形状となるため、コア材3にエッジEdが形成されていると、分割金型31l,31rにも、エッジEdに対応するような形状が形成されることになる。このような形状は、治具による加工をしにくく、金型の製造時間が増大する懸念がある。
第2実施形態に係るコア材3は、中間部3hを備えた形状である。つまり、隣接する凹部3d同士、隣接する凸部3e同士、及び、隣接する凹部3dと凸部3eとが、互いに離間(独立)して設けられている。これにより、分割金型31l,31rにエッジEdが形成されることを回避できる。したがって、分割金型31l,31rを治具で加工しやすくなるとともに、分割金型31l,31rの製造時間を抑制することができる。また、コア材3の成形不良を抑制する効果も期待することができる。
第2実施形態に係るコア材3は、上述した中間部3hを有することに加え、凸部3eの表面形状が丸みを帯びた四角錐形状であり、凹部3dの表面形状がエッジを有する四角錐形状である。このため、コア材3を成形するための分割金型は、中間部3hを成形する位置に平坦面が形成され、また、当該分割金型の凹部は、丸みを帯びた四角錐形状であり、当該分割金型の凸部は、エッジを有する四角錐形状である。このような形状の分割金型は、先端部がテーパー状をなしている1本のエンドミルEmを移動させることで削りだすことが可能である。つまり、第2実施形態に係るコア材3の成形に用いる分割金型の形状は、製造に要する時間を短縮することができる。
3 その他実施形態
・第1及び第2実施形態では、凹部3d及び凸部3eが第1方向D1に交互に形成されているものとして説明したが、これに限定されるものではない。凹部3d又は凸部3eが第1方向D1に連続して形成されていてもよい。また、第1及び第2実施形態では、凹部3d及び凸部3eが第1方向D1に交互に形成されているものとして説明したが、これに限定されるものではない。凹部3d又は凸部3eが第2方向D2に連続して形成されていてもよい。
・第1及び第2実施形態では、内壁部3d1が四角錐の側面形状をなし、底面部3d2が、四角形をなしているものとして説明しているが、これに限定されるものではない。これに対応して、凸部3eの形状も、第1及び第2実施形態で説明した形状に限定されるものではない。例えば、内壁部3d1(周壁部3e1)は、円錐形状、4角錐以外の多角錐形状、円柱形状、角柱形状をなしていてもよい。同様に、底面部3d2(頂部3e2)は、円形をなしていてもよいし、4角形以外の多角形形状をなしていてもよい。
1 :樹脂製パネル
2 :被覆樹脂部材
3 :コア材
3a :第1面
3b :第2面
3c :凹凸構造
3d :凹部
3d1 :内壁部
3d2 :底面部
3e :凸部
3e1 :周壁部
3e1c :角部
3e1w :壁部
3e11 :基端部
3e12 :先端部
3e2 :頂部
3f :リブ構造
3g :平面構造
3h :中間部
10 :押出機構
11 :Tダイ
13 :アキュムレータ
14 :プランジャ
15 :シリンダ
16 :ホッパ
17 :モーター
20 :ローラー
21 :移動機構
22 :マニピュレータ
23 :吸着パット
31 :金型
31l :分割金型
31la :凸部
31lb :凹部
31lc :平坦面
31r :分割金型
32 :キャビティ
33 :ピンチオフ
34 :減圧吸引孔
35 :型枠
36 :閉空間
41 :金型
41l :分割金型
41r :分割金型
42 :キャビティ
43 :ピンチオフ
44 :減圧吸引孔
D1 :第1方向
D2 :第2方向
D3 :第3方向
Ed :エッジ
Em :エンドミル
P :樹脂シート
P1 :樹脂シート
P2 :樹脂シート
Sp :発泡空間
br :バリ
r1 :凹凸列
r2 :凹凸列
t :立ち上がり角度

Claims (11)

  1. コア材及び被覆樹脂部材を備える樹脂製パネルであって、
    前記コア材は、1枚の樹脂シートが成形されて構成され、且つ、前記コア材は、第1面と、第1面の裏面である第2面とを有し、
    前記被覆樹脂部材は、樹脂で構成され、且つ、前記被覆樹脂部材は、第1及び第2面を被覆するように設けられ、
    第1及び第2面には、それぞれ凹凸構造が形成され、
    前記凹凸構造は、凹部と凸部とを有し、
    第1面における前記凹部は、第2面における前記凸部を形成し、
    第1面における前記凸部は、第2面における前記凹部を形成している、樹脂製パネル。
  2. 請求項1に記載の樹脂製パネルであって、
    前記凹部及び前記凸部は、第1及び第2面のそれぞれにおいて、千鳥状に配置されている、樹脂製パネル。
  3. 請求項2に記載の樹脂製パネルであって、
    第1及び第2面には、それぞれリブ構造が形成され、
    前記リブ構造は、最近接の関係にある一対の前記凸部が連結されて構成され、且つ、前記リブ構造は、前記凸部の突出方向に延びている、樹脂製パネル。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の樹脂製パネルであって、
    前記凸部は、頂部と、周壁部とを有し、
    前記頂部は、平坦面を有し
    前記周壁部は、前記頂部に向かって先細るように形成されている、樹脂製パネル。
  5. 請求項4に記載の樹脂製パネルであって、
    前記樹脂シートは、発泡樹脂で構成され、
    前記被覆樹脂部材は、前記頂部に溶着されている、樹脂製パネル。
  6. 請求項5に記載の樹脂製パネルであって、
    前記コア材は、中央層と、表面層とを有し、
    前記表面層は、前記コア材の厚み方向において、前記中央層の両側に形成され、
    前記表面層の発泡倍率は、前記中央層の発泡倍率よりも小さい、樹脂製パネル。
  7. 請求項4~請求項6の何れか1つに記載の樹脂製パネルであって、
    前記コア材の前記頂部における肉厚は、前記コア材の前記周壁部のうち最も肉厚の厚い部分における肉厚よりも薄い、樹脂製パネル。
  8. コア材及び被覆樹脂部材を備える樹脂製パネルの製造方法であって、
    コア材製造工程と、パネル製造工程とを備え、
    前記コア材製造工程は、第1垂下工程と、第1賦形工程と、成形工程と、コア材取出工程とを有し、
    第1垂下工程では、1枚の第1樹脂シートを第1及び第2分割金型間に垂下し、
    第1樹脂シートは、溶融状態の1枚の樹脂シートをスリットから押し出すことで形成され、
    第1分割金型には、凹部及び凸部が形成され、
    第2分割金型には、第1分割金型の前記凸部に対向する位置に凹部が形成され、且つ、第1分割金型の前記凹部に対向する位置に凸部が形成され、
    第1賦形工程では、第1樹脂シートを第1分割金型又は第2分割金型に賦形し、
    前記成形工程では、第1及び第2分割金型を閉じ、第1及び第2分割金型の前記凹部及び前記凸部に対応する形状に第1樹脂シートを成形することで、凹凸構造を有する前記コア材を製造し、
    前記コア材取出工程では、第1及び第2分割金型を開き、第1及び第2分割金型から前記コア材を取り出し、
    前記パネル製造工程は、第2垂下工程と、第2賦形工程と、貼付工程と、パネル型閉じ工程と、パネル取出工程とを有し、
    第2垂下工程では、第2樹脂シートを第3及び第4分割金型間に垂下し、
    第2賦形工程では、第2樹脂シートを第3及び第4分割金型の内面に沿って賦形し、
    前記貼付工程では、前記コア材を、第3分割金型に賦形された第2樹脂シート又は第4分割金型に賦形された第2樹脂シートに貼り付け、
    前記パネル型閉じ工程では、第3及び第4分割金型を閉じ、第2樹脂シートにより形成される前記被覆樹脂部材と前記被覆樹脂部材に被覆される前記コア材とを有する前記樹脂製パネルを製造し、
    前記パネル取出工程では、第3及び第4分割金型を開き、第3及び第4分割金型から前記樹脂製パネルを取り出す、方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、
    第1樹脂シートは、発泡樹脂から構成され、
    前記コア材製造工程の前記成形工程は、コア材型閉じ工程と、膨張工程とを有し、
    前記コア材型閉じ工程では、第1及び第2分割金型を閉じ、第1及び第2分割金型が閉じた状態において、第1分割金型と第2分割金型との間には、前記発泡樹脂を発泡させる発泡空間が形成され、
    前記膨張工程では、前記発泡空間内を減圧して前記発泡樹脂を発泡させて第1樹脂シートを成形し、前記コア材を製造する、方法。
  10. 請求項8又は9に記載の方法であって、
    前記コア材製造工程の前記成形工程では、環状の平面構造を前記コア材に形成し、
    前記平面構造の外側及び前記平面構造の内側には、それぞれ、前記凹凸構造が形成されており、
    前記パネル製造工程の前記貼付工程では、マニピュレータの吸着パットを前記コア材の前記平面構造に当てることで前記コア材を保持し、前記コア材を第2樹脂シートに貼り付ける、方法。
  11. 請求項8~請求項10の何れか1つに記載の方法であって
    前記コア材の前記凸部は、頂部と、周壁部とを有し、
    前記成形工程では、第1及び第2分割金型を閉じることで、第1樹脂シートのうち前記コア材の前記凸部の前記頂部が形成される部分を圧縮している、方法。
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