JP2022036417A - タンクシステム、船舶 - Google Patents
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Abstract
Description
上記ポンプを安定作動させるためには、ポンプ格納容器内の液面高さをポンプの必要吸込みヘッド以上にする必要がある。つまり、特許文献1のようにタンク外にポンプを設ける場合、必要吸込みヘッドの制約によりポンプの配置自由度が低下してしまうという課題がある。
<第一実施形態>
図1に示す実施形態の船舶1Aは、例えば、LNG(Liquefied Natural Gas)、LPG(Liquefied Petroleum Gas)等の液化ガスを燃料とする。この船舶1Aは、船体2と、タンクシステム10Aと、を少なくとも備えている。なお、本開示の実施形態において、船舶1Aの用途は何ら限定するものではない。
図2に示すように、タンクシステム10Aは、タンク11と、ポンプ20と、差圧発生部30Aと、を備えている。
ポンプ液位検出部42は、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2を検出する。このポンプ液位検出部42による検出結果は、制御装置60に向けて出力される。ポンプ液位検出部42としては、液位L2の上限と下限とを検出する複数のレベルスイッチを用いてもよい。
指令信号出力部73は、バルブ制御部72から出力された指令信号を、バルブ41に向けて出力する。
図5に示すように、この実施形態に係るポンプ格納容器内の液位調整方法S10は、液位検出工程S11と、開度変更要否判定工程S12と、バルブ開度変更工程S13と、を含む。
開度変更要否判定工程S12では、バルブ制御部72により、信号受信部71で受信した検出信号に基づき、バルブ41の開度変更の要否を判定する。例えば、ポンプ格納容器21内における液化ガスLGの液位L2が予め定めた上限値を超えた場合に、バルブ41の開度変更が必要であると判定する。開度変更要否判定工程S12では、バルブ41の開度変更が必要であると判定された場合に、バルブ開度変更工程S13に進む。
上記第一実施形態のバルブ制御部72では、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2が予め定めた上限値を超えた場合に、バルブ41を閉じるようにした。しかし、バルブ制御部72において、上記バルブ41を閉じる制御に加えて、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2が予め定めた下限値以下となった場合にバルブ41を開く制御を加えるようにしてもよい。
また、バルブ制御部72は、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2、又は液位L2の変化に応じ、予め定めた制御ルールに基づいて、徐々にバルブ41を閉めるように、指令信号を出力してもよい。この場合、上記開度変更要否判定工程S12では、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2、又は液位L2の変化に応じ、予め定めた制御ルールに基づいて、バルブ41の開度変更が必要であると判定した場合に、バルブ41を、開(全開)、閉(全閉)だけでなく、開と閉との中間の任意の開度で制御するようにしてもよい。
次に、この開示の第二実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と中間容器を備える構成のみが異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図6に示すように、第二実施形態における船舶1Bのタンクシステム10Bは、タンク11と、ポンプ20と、中間容器50と、差圧発生部30Bと、を備えている。
中間容器50は、液化ガス供給ライン101Bの中間部、及び連通ライン103Bの中間部に渡って設けられている。この中間容器50は、一つの内部空間を有した中空状に形成されている。
次に、本開示の第三実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第三実施形態においては、第一実施形態と差圧発生部30Cの構成のみが異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
ガス加熱部32は、連通ライン103において気体送込装置31よりもポンプ20側に設けられている。ガス加熱部32は、気体送込装置31に送り込むポンプ内気化ガスAGpを加熱する。
そのため、ポンプ格納容器21内で液化ガスLGが蒸発することで生成された低温のポンプ内気化ガスAGpを、ガス加熱部32で加熱して気体送込装置31に送り込むことができる。これにより、気体送込装置31を、例えば、低温下での靭性に優れる材質を使用する等、低温に対応可能な仕様にする必要が無い。したがって、気体送込装置31の低コスト化を図ることができる。
次に、本開示の第四実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第四実施形態においては、第一、第三実施形態と差圧発生部30Dの構成のみが異なるので、第一、第三実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
これにより、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させることができる。したがって、タンク11内の気相11aの温度が上昇することを抑えることができる。
そのため、ガス冷却部33で気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させるとともに、ポンプ20から内燃機関8に供給される液化ガスLGの温度を上昇させることができる。したがって、気化器104によって容易に液化ガスLGを蒸発させることができる。
これにより、ポンプ格納容器21内で液化ガスLGが蒸発することで生成された低温のポンプ内気化ガスAGpを、ガス加熱部32で加熱して気体送込装置31に送り込むことができる。これにより、気体送込装置31を、低温対応な構造とする必要が無い。したがって、気体送込装置31の低コスト化を図ることができる。
次に、本開示の第五実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第五実施形態においては、タンク側燃料供給ライン105、圧力調整部90を備える点で第四実施形態と相違するので、第一、第四実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
ポンプ圧力検出部92は、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を検出する。ポンプ圧力検出部92の検出結果も、タンク圧力検出部91の検出結果と同様に、制御装置93へ向けて出力される。
そのため、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧を適正に維持することができる。したがって、タンクシステム10Eを安定して運用することができる。
このように、タンク側燃料供給ライン105で内燃機関8にタンク内気化ガスAGtを供給可能な場合、タンク11内の軽質分がタンク内気化ガスAGtとして外部に排出される場合がある。そのため、タンク11内の液化ガスLGが重質化してしまう可能性が有る。しかし、タンクシステム10Eのように、ポンプ格納容器21内にてタンク11内よりも低圧下で蒸発した軽質分の多いポンプ内気化ガスAGpを、連通ライン103を介してタンク11に送り込むことができる。したがって、タンク11内の液化ガスLGが重質化してしまうことを抑制できる。
これにより、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させることができる。したがって、タンク11内の気相11aの温度が上昇することを抑えられる。その結果、タンク11内の気相11aの圧力P1が、ポンプ内気化ガスAGpの温度によって高まり、タンク11内で液化ガスLGが蒸発してタンク内気化ガスAGtが生成されてしまうことを抑制できる。
これにより、ガス冷却部33で気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させるとともに、ポンプ20から内燃機関8に供給される液化ガスLGの温度を上昇させることができる。したがって、内燃機関8に供給させる液化ガスLGを気化させやすくすることができる。
これにより、ポンプ格納容器21内で液化ガスLGが蒸発することで生成された低温のポンプ内気化ガスAGpを、ガス加熱部32で加熱して気体送込装置31に送り込むことができる。これにより、気体送込装置31を、低温対応の構造とする必要が無い。したがって、気体送込装置31の低コスト化を図ることができる。
なお、上記各実施形態では、差圧発生部30A、30B、30C、30D、30Eとして、気体送込装置31を用いることで、ポンプ格納容器21内の気相21aとタンク11内の気相11aとの間に差圧を生じさせるようにしたが、これに限るものではない。例えば、差圧発生部として、ポンプ格納容器21内の気相21aを減圧させる適宜の減圧手段や、タンク11内の気相11aを昇圧させる適宜の昇圧手段を個別に設けることで、ポンプ格納容器21内の気相21aとタンク11内の気相11aとの間に差圧を生じさせるようにしてもよい。
例えば、タンク圧力検出部91によるタンク11内の気相11aの圧力P1の検出を行わず、ポンプ圧力検出部92により検出される、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を用い、制御装置93で差圧発生部30E(気体送込装置31)の動作を制御するようにしてもよい。この場合、制御装置93は、ポンプ圧力検出部92により検出される、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2が、予め定められた範囲内となるように気体送込装置31を制御する。より具体的には、例えば、ポンプ圧力検出部92により検出される圧力P2が、予め定められた範囲より大きい場合、制御装置93は、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量を増大させるように制御する。また、ポンプ圧力検出部92により検出される圧力P2が、予め定められた範囲小さい場合、制御装置93は、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量を減少させるよう制御する。
各実施形態に記載のタンクシステム10A、10B、10C、10D、10E、船舶1A、1B、1C、1D、1Eは、例えば以下のように把握される。
差圧発生部30A、30B、30C、30D、30Eの例としては、気体送込装置31が挙げられる。
気体送込装置31の例としては、送風機や圧縮機が挙げられる。
2…船体
2b…船尾
3A、3B…舷側
4…船底
5…上甲板
7…上部構造
8…内燃機関
10A、10B、10C、10D、10E…タンクシステム
11…タンク
11a…タンク内の気相
11b…タンク内の液相
20…ポンプ
21…ポンプ格納容器
21a…ポンプ格納容器内の気相
21b…ポンプ格納容器内の液相
22…ポンプ本体
30A、30B、30C、30D、30E…差圧発生部
31…気体送込装置
32…ガス加熱部
33…ガス冷却部
40…液位調整部
41…バルブ
42…ポンプ液位検出部
50…中間容器
50a…中間容器内の気相
50b…中間容器内の液相
60…制御装置
61…CPU
62…ROM
63…RAM
64…HDD
65…信号送受信モジュール
71、94…信号受信部
72…バルブ制御部
73、96…指令信号出力部
90…圧力調整部
91…タンク圧力検出部
92…ポンプ圧力検出部
93…制御装置
95…送風制御部
101、101B…液化ガス供給ライン
101Ba…第一液化ガス供給管
101Bb…第二液化ガス供給管
102…燃料ガス供給ライン
103、103B…連通ライン
103Ba…第一連通管
103Bb…第二連通管
104…気化器
105…タンク側燃料供給ライン
106…コンプレッサー
AGp…ポンプ内気化ガス(気体)
AGt…タンク内気化ガス(気体)
FA…船首尾方向
L1…タンク内の液位
L2…ポンプ格納容器内の液位
L3…中間容器内の液位
LG…液化ガス
Claims (11)
- 液化ガスを貯留するタンクと、
前記タンク内に貯留された前記液化ガスのうち少なくとも液相に液化ガス供給ラインを介して連通されたポンプ格納容器と、
前記ポンプ格納容器内に収容されて前記タンクから前記ポンプ格納容器に供給された前記液化ガスの液相から前記ポンプ格納容器の外部に前記液化ガスを送り出すポンプ本体と、
前記ポンプ格納容器内で生じた気相の圧力が前記タンクに貯留された前記液化ガスの気相の圧力よりも低くなるように、前記ポンプ格納容器内の前記気相と前記タンク内の前記気相との間に差圧を生じさせる差圧発生部と、を備える
タンクシステム。 - 前記ポンプ格納容器内の気相と、前記タンク内の気相と、を連通する連通ラインをさらに備え、
前記差圧発生部は、
前記連通ラインに設けられて前記ポンプ格納容器内の気体を前記タンク内に送り込む気体送込装置を備える
請求項1に記載のタンクシステム。 - 前記液化ガス供給ラインの中間部、及び前記連通ラインの中間部に渡って設けられ、前記液化ガス供給ラインを流れる前記液化ガス、及び前記連通ラインを流れる前記気体を貯留可能な中間容器をさらに備え、
前記気体送込装置は、前記中間容器よりも前記タンクに近い側の前記連通ラインに設けられている
請求項2に記載のタンクシステム。 - 前記気体送込装置よりも前記ポンプ格納容器に近い側の前記連通ラインに設けられ、前記気体送込装置に送り込む前記気体を加熱するガス加熱部をさらに備える
請求項2又は3に記載のタンクシステム。 - 前記気体送込装置よりも前記タンクに近い側の前記連通ラインに設けられ、前記タンク内の気相に送り込まれる前記気体を冷却するガス冷却部をさらに備える
請求項2から4の何れか一項に記載のタンクシステム。 - 前記ガス冷却部は、
前記連通ラインを通して前記タンクに送り込まれる前記気体と、前記ポンプ本体から前記ポンプ格納容器の外部に送り出される前記液化ガスとを熱交換する
請求項5に記載のタンクシステム。 - 前記液化ガス供給ラインに設けられ、前記液化ガス供給ライン内の流路を開閉可能なバルブと、
前記ポンプ格納容器内の前記液化ガスの液位を検出するポンプ液位検出部と、
前記ポンプ液位検出部で検出された検出結果に基づき、前記バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を備える
請求項1から6の何れか一項に記載のタンクシステム。 - 前記ポンプ格納容器内の気相の圧力を検出するポンプ圧力検出部と、
前記ポンプ圧力検出部で検出される前記ポンプ格納容器内の気相の圧力に基づいて、前記差圧発生部の動作を制御する制御装置と、をさらに備える
請求項1から7の何れか一項に記載のタンクシステム。 - 前記タンク内の気相の圧力を検出するタンク圧力検出部を更に備え、
前記制御装置は、前記タンク圧力検出部で検出される前記タンク内の気相の圧力と前記ポンプ圧力検出部で検出される前記ポンプ格納容器内の気相の圧力との差圧が、予め定められた範囲内となるように前記差圧発生部の動作を制御する
請求項8に記載のタンクシステム。 - 前記タンク内の前記気相に存在する気体を前記タンクの外部に供給するタンク側燃料供給ラインをさらに備える
請求項8又は9に記載のタンクシステム。 - 船体と、
前記船体に設けられた、請求項1から10の何れか一項に記載のタンクシステムと、
前記ポンプ格納容器の外部及び前記タンクの外部に配置されて、前記液化ガスを燃料とする内燃機関と、を備える
船舶。
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