JP2022034383A - 成形構造体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂成形体を成形するための溶融樹脂が、樹脂成形体と基材との境界部の周囲に漏れる事態を抑制する。【解決手段】植物性繊維71と、熱可塑性樹脂からなる第1の繊維と、第1の繊維よりも融点が高い第2の繊維72とを混合した混合繊維70を板状に広げた繊維ウェブ11Wを形成する繊維ウェブ工程と、繊維ウェブ11Wを第1の繊維が溶融する温度であって第2の繊維73は溶融しない温度で加熱してプレボード11Pを形成するプレボード工程と、プレボード11Pのうち樹脂成形体16が設けられる成形部12を含む成形部含有領域13を加熱プレス成形して基材11を形成する基材工程と、成形部12に対して樹脂成形体16を射出成形により一体に形成する樹脂成形体工程と、を順に実行する成形構造体の製造方法。【選択図】図8
Description
本明細書で開示される技術は、成形構造体の製造方法に関する。
従来、繊維及び熱可塑性樹脂を含む基材と、基材上に射出成形された成形体とを備える成形構造体の製造方法として、例えば下記特許文献1のものが知られている。下記特許文献1には、成形前の基材(プレボード)を成形型によってプレス成形し、その状態で成形型に形成されたキャビティ(成形空間)に溶融樹脂を射出する方法が記載されている。これにより、基材と成形体(例えば、ブラケット等の機能部品)とが接合された状態の成形構造体を形成することができる。
上記構成においては、キャビティに溶融樹脂を射出した際に、溶融樹脂が基材の内部(表面付近)に浸透し、基材の内部を通って基材と成形型の成形面との間に漏れ出したり、成形体と基材との境界部の周囲に漏れ出す事態が懸念される。溶融樹脂が漏れ出すと、漏れた分だけ成形体になる溶融樹脂の量が減ることになり、成形体の欠肉が発生する虞がある。また、漏れ出した溶融樹脂により成形体と基材との接合面積が増えた場合には、溶融樹脂が冷却されて収縮する際に基材に余計な応力が作用し、この応力によって、基材において成形体が形成される面とは反対側の面(例えば意匠面)に凹凸が生じる事態が懸念される。
このため、少なくとも基材における成形体が形成される領域およびその周辺領域を成形型により圧縮することで、基材の密度を高めて溶融樹脂が基材に浸透することを抑制したり、圧縮時の押圧力により成形体と基材との境界部の周囲に溶融樹脂が漏れ出すことを抑制することが考えられる。しかし、圧縮によって溶融樹脂が基材に浸透することは抑制できるものの、基材が薄肉化することで基材の剛性が低下し、溶融樹脂の射出圧により基材が変形して、結局、成形体と基材との境界部の周囲には溶融樹脂が漏れてしまうという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、樹脂成形体を成形するための溶融樹脂が、樹脂成形体と基材との境界部の周囲に漏れる事態を抑制することを目的とする。
本発明は、繊維及び熱可塑性樹脂を含む板状の基材と、前記基材における一方の面上に成形された樹脂成形体と、を備える成形構造体の製造方法であって、 少なくとも植物性繊維と、熱可塑性樹脂からなる第1の繊維と、前記植物性繊維とは異なるとともに前記第1の繊維よりも融点が高い第2の繊維とを混合した混合繊維を板状に広げた繊維ウェブを形成する繊維ウェブ形成工程と、前記繊維ウェブを前記第1の繊維が溶融する温度であって前記第2の繊維は溶融しない温度で加熱してプレボードを形成するプレボード形成工程と、前記第1の繊維が溶融する温度であって前記第2の繊維は溶融しない温度で、前記プレボードのうち少なくとも前記樹脂成形体が設けられる成形部を含む成形部含有領域の板厚が前記プレボードの板厚よりも薄くなるように加熱プレス成形して基材を形成する基材形成工程と、前記成形部に対して前記樹脂成形体を射出成形により一体に形成する樹脂成形体成形工程と、を順に実行するものである。
上記の製造方法によれば、基材形成工程においてプレボード(成形前の基材)に対して加熱プレス成形を行って基材を形成した後も、基材中には植物性繊維とともに第2の繊維が溶融しない状態で残っているから、基材が第2の繊維を含有しない場合と比較して、基材の剛性が高まっている。従って、樹脂成形体を成形するため溶融樹脂を基材に対して射出成形する際に、溶融樹脂の射出圧により基材の成形部が変形することが抑制され、もって、樹脂成形体と基材との境界部の周囲に溶融樹脂が漏れる事態を抑制することができる。これにより、樹脂成形体の欠肉が発生することが抑制される。また、従来のように基材が変形して溶融樹脂が漏れ出した場合には、その漏れ出した溶融樹脂が冷却されて収縮する際に、溶融樹脂と接合された基材に余計な応力が作用することで、基材において樹脂成形体が形成される面とは反対側の面(例えば意匠面)に凹凸が生じる事態が懸念されるが、そのような事態を抑制することができる。このため、意匠性の高い成形構造体を製造することができる。
上記製造方法において、繊維ウェブ形成工程とプレボード形成工程との間に、植物性繊維と第1の繊維と第2の繊維とを交絡させる交絡工程を実行してもよい。このような構成によれば、交絡工程を経ない場合と比較して、基材中の繊維同士がしっかり絡まった状態とされるから、基材の剛性がさらに高くなる。
上記基材形成工程において、プレボードを、成形部含有領域の板厚が当該成形部含有領域以外の外側領域の板厚よりも薄くなるように加熱プレス成形してもよい。このような構成によれば、成形部含有領域の密度がより高くなるから、溶融樹脂が基材中に滲み出すことが抑制される。
上記第2の繊維の径は、植物性繊維の径より大とされていてもよい。このような構成によれば、第2の繊維の剛性がより高まるから、基材の剛性をさらに向上させることができる。
上記混合繊維は、植物性繊維が40~50wt%、第1の繊維が40~50wt%、第2の繊維が10~20wt%の割合で混合されたものであってもよい。第1の繊維は、成形構造体を製造する過程で溶融して、繊維同士を結着するバインダーとして機能する。したがって、第1の繊維が40wt%より少なくなるとバインダーとしての量が不足し、基材の剛性が低下する。また、50wt%より多くなると、溶け残る繊維(植物性繊維および第2の繊維)の割合が減少するため、基材の剛性が低下する。一方、第2の繊維は、10wt%より少ないと基材の剛性の向上効果が得られ難い。また、第2の繊維は、軽量化を目的として使用される植物性繊維と比較して密度が高いため、20wt%より多いと基材の重量が重くなって、軽量化の妨げになる。
第1の繊維がポリプロピレン繊維であり、第2の繊維がポリエチレンテレフタレート繊維であってもよい。ポリプロピレンとポリエチレンテレフタレートとは、融点の温度差が大きいため、ポリエチレンテレフタレート繊維を溶融させないままポリプロピレン繊維だけを溶融させることが容易である。また、ポリプロピレンとポリエチレンテレフタレートとは、他の使用可能な材料と比較した場合に、互いの相溶性が良好であるとともに、植物性繊維との相溶性も比較的に遜色ない。さらに、汎用のものが使用可能であり、材料コストも安価である。
本発明によれば、樹脂成形体を成形するための溶融樹脂が、樹脂成形体と基材との境界部の周囲に漏れる事態を抑制することができる。
一実施形態を図1から図8によって説明する。本実施形態では、成形構造体としてのドアトリム10について、その構成と製造方法について例示する。
まず、ドアトリム10について説明する。このドアトリム10は、自動車等の車両用ドアを構成するもので、図1に示すように、トリムボード11(基材の一例)と、トリムボード11の一方の面上に射出成形によって一体に形成された取付ボス16(樹脂成形体の一例)と、を備える。
トリムボード11は略平板状をなし、繊維及び熱可塑性樹脂を含むものとされる。トリムボード11に含まれる繊維は、植物性繊維、および、植物性繊維以外の繊維(第2の繊維の一例)の少なくとも2種類である。植物性繊維としては、ケナフ等の靭皮植物繊維や繊維木材等を解繊して得た木質繊維等を例示することができる。また、植物性繊維以外の繊維としては、熱可塑性樹脂繊維、炭素繊維、ガラス繊維等が挙げられる。このうち熱可塑性樹脂繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやナイロン等の繊維が挙げられる。
トリムボード11に含まれる、繊維でない熱可塑性樹脂は、繊維を結着するバインダーとしての機能を有するものである。バインダーとして機能する熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリエステル系樹脂を例示することができるが、これらに限定されるものではない。なお、上述した熱可塑性樹脂繊維を構成する熱可塑性樹脂は、バインダーとして機能する熱可塑性樹脂と比較して、融点が高いものとされる。
このような本実施形態のトリムボード11は、植物性繊維と、熱可塑性樹脂からなる第1の繊維と、植物性繊維とは異なるとともに第1の繊維より融点が高い第2の繊維とを混合した混合繊維70から製造されており、第1の繊維が溶融する温度であって第2の繊維は溶融しない温度で加熱する工程を経ることで、第1の繊維だけを溶融してバインダーとして機能させ、植物性繊維および第2の繊維は溶融させずに繊維の状態で残存させている。詳細については後述する。
一方、トリムボード11に一体に形成される取付ボス16は、例えば、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンからなり、図1に示すように、トリムボード11における裏面11E(一方の面の一例、車室外側の面)から突出する形で複数個(本実施形態では2個)が形成されている。取付ボス16は、円筒状をなす本体部17と、本体部17の基端からトリムボード11の板面に沿って延びる複数の補強リブ18とを備えている。取付ボス16は、例えば、ドアトリム10に取り付けられる部品(例えば、ドアポケット、オーナメント、アームレストなど)の取付部として機能するものである。
次に、ドアトリム10を製造するための製造装置について説明する。ドアトリム10は、プレボード製造装置20により製造されたプレボード11Pを、成形装置40でプレス成形するとともに取付ボス16を射出成形することにより製造される。
まず、プレボード製造装置20について説明する。プレボード製造装置20は、植物性繊維、熱可塑性樹脂からなる第1の繊維、植物性繊維とは異なるとともに第1の繊維よりも融点が高い第2の繊維を含む混合繊維70から板状のプレボード11Pを製造することが可能なものである。
プレボード製造装置20は、図2に示すように、繊維供給部21と、フィードコンベア22と、開繊シリンダ23と、ブロア部26と、コンベア27と、吸引装置28と、交絡装置29と、カッター30と、加熱加圧装置31と、を備える。
繊維供給部21に投入され、混合状態とされた繊維(混合繊維70)は、フィードコンベア22によって開繊シリンダ23に供給される。開繊シリンダ23は、円筒状をなすシリンダ本体23Aの表面(外周面)に複数の突起部23Bを備えてなり、中心軸L1を中心として、図2中時計回りに回転する。回転する開繊シリンダ23は、フィードコンベア22から送られた混合繊維70を、突起部23Bで引っ掻くようにして開繊することが可能となっている。また、開繊シリンダ23が回転することで、混合繊維70は、開繊シリンダ23の表面(突起部23B)に引っ掛けられることで上方に搬送され、その後、開繊シリンダ23の回転による遠心力によって、空中に放出される。なお、図2において開繊シリンダ23の回転方向を矢線A1で示す。
開繊シリンダ23の外周には、ストリッパーローラ24及びウォーカローラ25が設けられており、それらの各表面にも複数の突起部が形成されている。ウォーカローラ25は、開繊シリンダ23との間に混合繊維70を通過させることで、その混合繊維70に対して開繊処理を施す機能を有しており、ストリッパーローラ24は、ウォーカローラ25の表面に付着した混合繊維70を剥離する機能を有している。
開繊シリンダ23の下流側にはブロア部26が配されており、開繊シリンダ23に向けて空気を吹き付けるようになっている。開繊された混合繊維70は、ブロア部26から吹き付けられた空気によって飛散し、コンベア27上に落下する。
コンベア27は網目状をなすメッシュコンベアとされ、その上面27Aに混合繊維70を堆積させることが可能である。コンベア27の下方には吸引装置28が配されており、空気を吸引することで、混合繊維70をコンベア27の上面27Aに吸引可能とされている。コンベア27は、上面27Aに混合繊維70を堆積させつつ混合繊維70の層を図2の右側に搬送することで、繊維ウェブ11Wを形成する。なお、コンベア27による混合繊維70の搬送方向を矢線A2で示す。
交絡装置29は、例えば、ニードルパンチ装置とされ、繊維ウェブ11Wに含まれる繊維同士を交絡させることで繊維ウェブ11Wを不織布11Nとすることが可能な構成とされている。交絡された繊維ウェブ11W(不織布11N)は、カッター30により裁断され、加熱加圧装置31に搬送される。
加熱加圧装置31は例えば熱板プレス装置や熱ベルトプレス装置等からなり、例えば、通電によって発熱するヒータなどの発熱手段を備えている。不織布11Nは加熱されつつ、又は、加熱の後に加圧され、平板状のプレボード11Pとされる。プレボード11Pは、車両用内装材の製品形状(ドアトリム10、トリムボード11)に成形される前の状態である。
次に、成形装置40について図3から図7を参照に説明する。成形装置40は、射出装置41と、成形型50(上型51及び下型61)とを備えている。射出装置41は、例えば、スクリュータイプのものとされ、本実施形態では下型61に設けられている。プレボード製造装置20により製造されたプレボード11Pは、上型51及び下型61によって製品形状にプレス成形されることで、ドアトリム10のトリムボード11(基材の一例)とされる。また、トリムボード11を上型51及び下型61によってプレスした状態で、トリムボード11と下型61との間に形成された後述する樹脂供給路65及び取付ボス成形空間S2に溶融樹脂を射出することで、取付ボス16(樹脂成形体の一例)およびリブ19が成形される。
上型51は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、下型61(固定型)に対して移動が可能な可動型とされる。上型51を下型61に対して接近離間させることで上型51及び下型61の型閉じ及び型開きが可能な構成となっている。
下型61は、上型51との対向面である成形面61Aが上型51に向かって突き出す形状をなしている。また、上型51は、下型61との対向面である成形面51Aが、下型61の形状に対応して凹む形状をなしている。上型51は、図4に示すように、上型51及び下型61が型閉じされた閉状態では、下型61に対して、トリムボード11の板厚に等しい距離だけ離間して対向配置される。つまり、閉状態では上型51と下型61との間にはトリムボード11を成形するための基材成形空間S1が形成される。これにより、上型51及び下型61でプレボード11Pをプレスすると、プレボード11Pが基材成形空間S1の形状に対応する形に圧縮され、トリムボード11が成形される構成となっている。なお、トリムボード11の板厚、すなわち、閉状態における上型51および下型61の離間距離は、プレボード11Pの板厚よりも小さいものとされる。
図3に示すように、下型61には、樹脂供給路65が形成されると共に、その内部には、樹脂射出口であるゲート62が設けられており、ゲート62を通じて、射出装置41から樹脂供給路65に対して溶融樹脂が射出可能とされている。また、下型61には、取付ボス16を成形するための2つの取付ボス成形空間S2が形成されている。取付ボス成形空間S2は、取付ボス16の本体部17を成形するための本体部成形空間S21と、各補強リブ18を成形するための複数の補強リブ成形空間S22を有している。つまり、本体部成形空間S21は、本体部17の円筒形状に対応して凹む形状をなしており、補強リブ成形空間S22は、補強リブ18の壁形状に対応した溝形状をなしている。
2つの取付ボス成形空間S2は、樹脂供給路65により連通されている。これにより、閉状態において、射出装置41(ひいてはゲート62)から射出された溶融樹脂は、樹脂供給路65を通じて、2つの取付ボス成形空間S2の双方に流通されるようになっている。取付ボス成形空間S2および樹脂供給路65は、下型61の成形面61Aにおいて外部へ開口するように凹設されている。なお、基材成形空間S1と取付ボス成形空間S2との連通部分は、トリムボード11と各取付ボス16との接合部分に対応している。
図6は図3におけるA-A線で切断した断面に対応する断面図であって、樹脂供給路65付近を示す図である。図3および図6に示すように、下型61における上型51との対向面(成形面61A)において、取付ボス成形空間S2および樹脂供給路65を含むそれらの周辺領域は、その外側の領域よりも上型51に向かって盛り上がる台形状に突出する突出部63とされる。言い換えると、取付ボス成形空間S2および樹脂供給路65は、突出部63の突出端面63Aを凹設することで形成されている。なお、樹脂供給路65は、その開口幅が上方(開口側)に向かうにつれて大きくなる形状をなしており、樹脂供給路65から、リブ19の型抜きを容易に行うことができるようになっている。
次にドアトリム10の製造方法の一例について説明する。本実施形態のドアトリム10を構成するトリムボード11は、植物性繊維であるケナフ繊維71と、熱可塑性樹脂繊維であるポリプロピレン繊維(第1の繊維の一例、以下、PP繊維と表記する)と、PP繊維より融点が高い熱可塑性樹脂繊維であるポリエチレンテレフタレート繊維73(第2の繊維の一例、以下、PET繊維と表記する)との混合繊維70を材料として製造されており、PP繊維が溶融する温度であってPET繊維73は溶融しない温度で加熱する工程を経ることで、PP繊維だけが溶融されてバインダーとして機能し、ケナフ繊維71およびPET繊維73は繊維の状態のまま残存している。
なお、ケナフ繊維71と混合させる繊維としてPP繊維およびPET繊維73を使用するのは、これらの融点の温度差が大きく、PET繊維73を溶融させないままPP繊維を溶融し易いことと、他の使用可能な材料と比較して、互いの相溶性が良好であるとともに、ケナフ繊維71との相溶性も遜色ないためである。さらに、入手し易く、材料コストも安価であるためである。
具体的には、本実施形態のドアトリム10の製造方法は、ケナフ繊維71と、PP繊維と、PP繊維よりも融点が高いPET繊維73とを混合した混合繊維70を板状に広げた繊維ウェブ11Wを形成する繊維ウェブ形成工程と、ケナフ繊維71とPP繊維とPET繊維73とを交絡させる交絡工程と、繊維ウェブ11WをPP繊維が溶融する温度であってPET繊維73は溶融しない温度で加熱加圧してプレボード11Pを形成するプレボード形成工程と、PP繊維が溶融する温度であってPET繊維73は溶融しない温度で、プレボード11Pのうち取付ボス16が設けられる成形部12を含む成形部含有領域13の板厚がその外側の外側領域14の板厚よりも薄くなるように加熱プレス成形してトリムボード11を形成する基材形成工程と、成形部12に対して取付ボス16を射出成形により一体に形成する樹脂成形体成形工程と、を順に実行するものである。
<繊維ウェブ形成工程>
繊維ウェブ形成工程では、ケナフ繊維71、PP繊維、PET繊維73を後述する所定の割合で繊維供給部21に投入し、混合する。混合状態とされた混合繊維70は、図2に示すように、繊維供給部21からフィードコンベア22によって開繊シリンダ23に供給され、回転する開繊シリンダ23によって開繊されると共に、開繊シリンダ23から空中に放出される。
繊維ウェブ形成工程では、ケナフ繊維71、PP繊維、PET繊維73を後述する所定の割合で繊維供給部21に投入し、混合する。混合状態とされた混合繊維70は、図2に示すように、繊維供給部21からフィードコンベア22によって開繊シリンダ23に供給され、回転する開繊シリンダ23によって開繊されると共に、開繊シリンダ23から空中に放出される。
放出された混合繊維70は、ブロア部26から吹き付けられた空気によって飛散し、動作中のコンベア27の上面27Aに堆積する。この時、コンベア27の下方には吸引装置28が配されているから、混合繊維70は吸引装置28によりコンベア27の上面27Aに層の状態で吸引される。コンベア27の上面27Aに堆積された混合繊維70は、コンベア27の動作によって図2の右側に連続的に搬送され、これにより、混合繊維70が層状に堆積してなる繊維ウェブ11Wが作製される。
本実施形態では、混合繊維70の総質量を100wt%とした場合に、上述したケナフ繊維71は40~50wt%、PP繊維は40~50wt%、PET繊維73は10~20wt%の割合で含有されている。PP繊維を40wt%以上とするのは、PP繊維は後述する工程を経ることで加熱により溶融して繊維同士を結着するバインダーとなるため、40wt%より少なくなるとバインダーとしての量が不足し、トリムボード11の剛性が低下するためである。また、50wt%以下とするのは、50wt%より多くなると、逆にバインダーが増えることで繊維の割合が不足して、トリムボード11の剛性が低下するためである。
また、PET繊維73を10wt%以上とするのは、剛性が高いPET繊維73を使用することにより、トリムボード11の剛性を高めるためである。10wt%よりも少ない場合には、トリムボード11の剛性の向上効果が得られ難い。なお、PET繊維73は、要求性能に応じて太さや長さが選択可能であり、本実施形態で使用するPET繊維73は、ケナフ繊維71の径よりも大きい径を有して剛性が高いものが使用されている。一方、PET繊維73を20wt%以下とするのは、PET繊維73は比較的に密度が高いため、20wt%より多くなるとトリムボード11の重量の増加が無視できなくなって軽量化の妨げになるためである。
<交絡工程>
繊維ウェブ形成工程により作製された繊維ウェブ11Wは、交絡工程において、交絡装置29により繊維(主に熱可塑性樹脂)同士が交絡され、不織布11Nとされる。
繊維ウェブ形成工程により作製された繊維ウェブ11Wは、交絡工程において、交絡装置29により繊維(主に熱可塑性樹脂)同士が交絡され、不織布11Nとされる。
交絡装置29としては例えばニードルパンチが挙げられ、上下に往復運動するニードルが繊維ウェブ11Wを連続して突き刺すことにより、繊維ウェブ11W中の混合繊維70が交絡される。なお、交絡工程では、ニードルパンチ式の交絡装置29以外の交絡装置(例えばウォータージェット式の交絡装置等)を用いてもよい。
<プレボード形成工程>
交絡工程により作製された不織布11N(交絡された繊維ウェブ11W)は、カッター30により適宜長さに切断され、加熱加圧装置31に供給されて加熱加圧処理される。プレボード形成工程における不織布11Nの加熱温度は、不織布11Nに含まれるPP繊維(融点T1=170℃)が溶融する温度以上であって、PET繊維73(融点T2=260℃)が溶融しない温度とされる。具体的には、例えば230℃に加熱された熱盤で不織布11Nの内部温度が約210℃となるまで加熱することにより、PP繊維を完全に溶融させ、ケナフ繊維71およびPET繊維73は溶融させずに繊維の状態で残存させる。
交絡工程により作製された不織布11N(交絡された繊維ウェブ11W)は、カッター30により適宜長さに切断され、加熱加圧装置31に供給されて加熱加圧処理される。プレボード形成工程における不織布11Nの加熱温度は、不織布11Nに含まれるPP繊維(融点T1=170℃)が溶融する温度以上であって、PET繊維73(融点T2=260℃)が溶融しない温度とされる。具体的には、例えば230℃に加熱された熱盤で不織布11Nの内部温度が約210℃となるまで加熱することにより、PP繊維を完全に溶融させ、ケナフ繊維71およびPET繊維73は溶融させずに繊維の状態で残存させる。
このように、比較的に融点が低い熱可塑性樹脂繊維(第1の繊維)の融点よりも高い温度で不織布を加熱してバインダーとなる熱可塑性樹脂繊維(第1の繊維)を完全に溶融することが好ましいことから、バインダーとなる熱可塑性樹脂繊維、すなわち第1の繊維と、繊維の状態で残存する第2の繊維との融点の温度差はなるべく大きいことが好ましい。具体的には、融点の温度差が50℃以上とされることが好ましい。
プレボード形成工程により、不織布11Nに含まれるPP繊維だけが溶融し、溶融したPPは、溶融せずに残ったケナフ繊維71およびPET繊維73を結着するバインダーとして機能する。すなわち、バインダーとしてのPP72(熱可塑性樹脂の一例)と、繊維としてのケナフ繊維71およびPET繊維73と、を含むプレボード11Pが作製される(図8参照)。
<基材形成工程>
基材形成工程では、まず、プレボード形成工程により作製されたプレボード11Pを、成形装置40の開状態にある上型51と下型61の間にセットし(図3参照)、上型51及び下型61を型閉じする(図4参照)。この時の成形型50の加熱温度は、プレボード11Pを構成するPP72が溶融する温度であってPET繊維73は溶融しない温度とされる。換言すると、上述したプレボード形成工程と同様に、PP繊維の融点より高く、PET繊維73の融点より低い温度とされる。これにより、プレボード11Pは軟化状態となり、成形型50の成形面51A及び成形面61Aによってプレス成形される。つまり、プレボード11Pの表面は成形面51Aに倣う形状に成形され、プレボード11Pの裏面11Eは成形面61Aに倣う形状に成形される。
基材形成工程では、まず、プレボード形成工程により作製されたプレボード11Pを、成形装置40の開状態にある上型51と下型61の間にセットし(図3参照)、上型51及び下型61を型閉じする(図4参照)。この時の成形型50の加熱温度は、プレボード11Pを構成するPP72が溶融する温度であってPET繊維73は溶融しない温度とされる。換言すると、上述したプレボード形成工程と同様に、PP繊維の融点より高く、PET繊維73の融点より低い温度とされる。これにより、プレボード11Pは軟化状態となり、成形型50の成形面51A及び成形面61Aによってプレス成形される。つまり、プレボード11Pの表面は成形面51Aに倣う形状に成形され、プレボード11Pの裏面11Eは成形面61Aに倣う形状に成形される。
上型51と下型61によるプレス成形時には、図4および図7に示すように、プレボードP1において下型61の突出部63に対応する領域、すなわち、取付ボス16およびリブ19が設けられる成形部12を含む成形部含有領域13は、突出部63によって押圧されることで、その外側の外側領域14と比較して板厚が薄くなるようにプレス成形される。つまり成形部含有領域13は、外側領域14と比較して、密度が高い高密度領域とされる。
また同時に、プレボード11Pの周端部の不要部分は両型51,61のせん断によって切除される。これにより、上型51と下型61によってトリムボード11が成形される。また、上型51及び下型61を型閉じした状態では、トリムボード11が成形面51A及び成形面61Aの双方に当接した状態となっている。このため、成形面61Aに凹設された取付ボス成形空間S2及び樹脂供給路65は、トリムボード11によって塞がれた状態となっている。
基材形成工程において加熱プレスされたトリムボード11中では、ケナフ繊維71およびPET繊維73がバインダーとしてのPP72により結着された状態となっている(図8参照)。また、加熱プレスされたトリムボード11は、成形部含有領域13だけでなく、外側領域14も圧縮されて加熱プレス前のプレボード11Pと比較して全体的に板厚が薄くなっており、密度が高まっている。
<樹脂成形体成形工程>
樹脂成形体成形工程では、図5に示すように、上型51及び下型61(成形面51A及び成形面61A)によってトリムボード11がプレスされた状態で、射出装置41によりゲート62から溶融樹脂を樹脂供給路65に射出する。樹脂供給路65に射出された溶融樹脂は、樹脂供給路65を通じて、取付ボス成形空間S2に射出される。これにより、樹脂供給路65および取付ボス成形空間S2が溶融樹脂により充填される。
樹脂成形体成形工程では、図5に示すように、上型51及び下型61(成形面51A及び成形面61A)によってトリムボード11がプレスされた状態で、射出装置41によりゲート62から溶融樹脂を樹脂供給路65に射出する。樹脂供給路65に射出された溶融樹脂は、樹脂供給路65を通じて、取付ボス成形空間S2に射出される。これにより、樹脂供給路65および取付ボス成形空間S2が溶融樹脂により充填される。
この時、トリムボード11中には、ケナフ繊維71とともにPET繊維73が溶融しない状態で残っているから、トリムボード11は軟化した状態であっても、PET繊維73を含有しない場合と比較して高い剛性を備えている。従って、溶融樹脂を射出成形する際に、溶融樹脂の射出圧によりトリムボード11における成形部含有領域13が変形することが抑制される。すなわち、トリムボード11と、取付ボス16やリブ19との境界部から、溶融樹脂が漏れ出すことが抑制される。
その後、取付ボス成形空間S2および樹脂供給路65に充填された溶融樹脂が冷却されることで、取付ボス16およびリブ19がトリムボード11と接合された状態で成形される。この後、上型51及び下型61を開き、ドアトリム10を脱型する。これにより、ドアトリム10の製造が完了する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態におけるドアトリム10の製造方法は、繊維及び熱可塑性樹脂を含む板状のトリムボード11と、トリムボード11における一方の面上に成形された取付ボス16と、を備えるドアトリム10の製造方法であって、 ケナフ繊維71と、PP繊維と、PP繊維よりも融点が高いPET繊維73とを混合した混合繊維70を板状に広げた繊維ウェブ11Wを形成する繊維ウェブ形成工程と、繊維ウェブ11WをPP繊維が溶融する温度であってPET繊維73は溶融しない温度で加熱してプレボード11Pを形成するプレボード形成工程と、PP繊維が溶融する温度であってPET繊維73は溶融しない温度で、プレボード11Pのうち取付ボス16が設けられる成形部12を含む成形部含有領域13の板厚がプレボード11Pの板厚よりも薄くなるように加熱プレス成形してトリムボード11を形成する基材形成工程と、成形部12に対して取付ボス16を射出成形により一体に形成する樹脂成形体成形工程と、を順に実行するものである。
このような製造方法によれば、基材形成工程においてプレボード11P(成形前の基材)に対して加熱プレス成形を行ってトリムボード11を形成した後も、トリムボード11中にはケナフ繊維71とともにPET繊維73が溶融しない状態で残っているから、トリムボード11がPET繊維73を含有しない場合と比較して、トリムボード11の剛性が高まっている。従って、取付ボス16を成形するため溶融樹脂をトリムボード11に対して射出成形する際に、溶融樹脂の射出圧によりトリムボード11の成形部12が変形することが抑制され、もって、取付ボス16とトリムボード11との境界部の周囲に溶融樹脂が漏れる事態を抑制することができる。これにより、取付ボス16の欠肉が発生することが抑制される。また、従来のようにトリムボードが変形して溶融樹脂が漏れ出した場合には、その漏れ出した溶融樹脂が冷却されて収縮する際に、溶融樹脂と接合されたトリムボードに余計な応力が作用することで、トリムボードにおいて取付ボスが形成される面とは反対側の面(例えば意匠面)に凹凸が生じる事態が懸念されるが、そのような事態を抑制することができる。このため、意匠性の高いドアトリム10を製造することができる。
また、繊維ウェブ形成工程とプレボード形成工程との間に、ケナフ繊維71とPP繊維とPET繊維73とを交絡させる交絡工程を実行する。従って、交絡工程を経ない場合と比較して、トリムボード11中の繊維同士がしっかり絡まった状態とされ、トリムボード11剛性がさらに高くなる。
また、基材形成工程において、プレボード11Pを、成形部含有領域13の板厚が当該成形部含有領域13以外の外側領域14の板厚よりも薄くなるように加熱プレス成形する。これにより、成形部含有領域13の密度がより高くなるから、溶融樹脂がトリムボード11中に滲み出すことが抑制される。
また、PET繊維73の径は、ケナフ繊維71の径より大とされている。このような構成によれば、PET繊維73の剛性がより高まるから、トリムボード11の剛性をさらに向上させることができる。
また、混合繊維70は、植物性繊維が40~50wt%、PP繊維が40~50wt%、PET繊維73が10~20wt%の割合で混合されている。PP繊維は、トリムボード11を製造する過程で溶融して、繊維同士を結着するバインダーとして機能する。したがって、PP繊維が40wt%より少なくなるとバインダーとしての量が不足し、トリムボード11の剛性が低下する。また、50wt%より多くなると、溶け残る繊維(ケナフ繊維71およびPET繊維73)の割合が減少するため、トリムボード11の剛性が低下する。一方、PET繊維73は、10wt%より少ないとトリムボード11の剛性の向上効果が得られ難い。また、PET繊維73は、軽量化を目的として使用されるケナフ繊維と比較して密度が高いため、20wt%より多いとトリムボード11の重量が重くなって、軽量化の妨げになる。
また、本実施形態のようにPP繊維とPET繊維73とを用いた場合には、融点の温度差が大きいため、PET繊維73を溶融させないままPP繊維だけを溶融させることが容易である。また、PPとPETとは、他の使用可能な材料と比較した場合に、互いの相溶性が良好であるとともに、ケナフ繊維71との相溶性も比較的に遜色ない。さらに、汎用のものが使用可能であり、材料コストも安価である。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、ケナフ繊維71と、PP繊維と、PET繊維73とが混合された混合繊維70からドアトリム10を製造する例を示したが、使用する繊維は上記実施形態に限るものでなく、様々な組み合わせが可能である。また、取付ボス16を構成する熱可塑性樹脂も、PPに限るものではない。
(2)上記実施形態では、混合繊維70の積層をエアレイ方式で行う例を示したが、例えばカード機方式等、他の方法で行ってもよい。
(3)上記実施形態では、繊維ウェブ11Wに対して繊維同士を交絡させるための交絡工程を設けたが、交絡工程は省略することもできる。その場合、繊維ウェブ11Wに対して直接加熱処理または加熱加圧処理を行うことで、プレボード11Pを作製することができる。
(4)上記実施形態では、プレボード形成工程において不織布11Nに対して加熱加圧処理を行うことによりプレボード11Pを作製したが、必ずしも加圧しなくても、加熱だけ行うことによりプレボード11Pを作製してもよい。
(5)上記実施形態では、基材形成工程において、成形部含有領域13の板厚を外側領域14の板厚より薄くなるようにプレス成形する例を示したが、トリムボード11全体が同じ板厚になるようにプレス成形する構成も本発明に含まれる。
10:ドアトリム(成形構造体)、11:トリムボード(基材)、11E:裏面(一方の面)、11W:繊維ウェブ、11N:不織布、11P:プレボード、12:成形部、13:成形部含有領域、14:外側領域、16:取付ボス(樹脂成形体)、19:リブ、20:プレボード製造装置、21:繊維供給部、22:フィードコンベア、23:開繊シリンダ、26:ブロア部、27:コンベア、28:吸引装置、29:交絡装置、31:加熱加圧装置、40:成形装置、41:射出装置、50:成形型、70:混合繊維、71:ケナフ繊維(植物性繊維)、72:ポリプロピレン(第1の繊維が溶融したもの)、73:ポリエチレンテレフタレート繊維(第2の繊維)
Claims (6)
- 繊維及び熱可塑性樹脂を含む板状の基材と、前記基材における一方の面上に成形された樹脂成形体と、を備える成形構造体の製造方法であって、
少なくとも植物性繊維と、熱可塑性樹脂からなる第1の繊維と、前記植物性繊維とは異なるとともに前記第1の繊維よりも融点が高い第2の繊維とを混合した混合繊維を板状に広げた繊維ウェブを形成する繊維ウェブ形成工程と、
前記繊維ウェブを前記第1の繊維が溶融する温度であって前記第2の繊維は溶融しない温度で加熱してプレボードを形成するプレボード形成工程と、
前記第1の繊維が溶融する温度であって前記第2の繊維は溶融しない温度で、前記プレボードのうち少なくとも前記樹脂成形体が設けられる成形部を含む成形部含有領域の板厚が前記プレボードの板厚よりも薄くなるように加熱プレス成形して基材を形成する基材形成工程と、
前記成形部に対して前記樹脂成形体を射出成形により一体に形成する樹脂成形体成形工程と、を順に実行する成形構造体の製造方法。 - 前記繊維ウェブ形成工程と前記プレボード形成工程との間に前記植物性繊維と前記第1の繊維と前記第2の繊維とを交絡させる交絡工程が実行される請求項1に記載の成形構造体の製造方法。
- 前記基材形成工程において、前記プレボードを、前記成形部含有領域の板厚が当該成形部含有領域以外の外側領域の板厚よりも薄くなるように加熱プレス成形する請求項1又は請求項2に記載の成形構造体の製造方法。
- 前記第2の繊維の径は前記植物性繊維の径より大とされている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の成形構造体の製造方法。
- 前記混合繊維は、前記植物性繊維が40~50wt%、前記第1の繊維が40~50wt%、前記第2の繊維が10~20wt%の割合で混合されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の成形構造体の製造方法。
- 前記第1の繊維がポリプロピレン繊維であり、前記第2の繊維がポリエチレンテレフタレート繊維である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の成形構造体の製造方法。
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JP2020138145A JP2022034383A (ja) | 2020-08-18 | 2020-08-18 | 成形構造体の製造方法 |
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CN116214777A (zh) * | 2023-05-10 | 2023-06-06 | 宁海县第一注塑模具有限公司 | 一种成型碳纤维的注塑模具 |
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2020
- 2020-08-18 JP JP2020138145A patent/JP2022034383A/ja active Pending
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