JP2022033558A - 成膜方法および成膜システム - Google Patents

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Abstract

【課題】膜の形成を望む領域から膜の形成を望まない領域へ迫り出した膜の部分を効率よく除去する。【解決手段】成膜方法は、準備工程、第1の成膜工程、第2の成膜工程、フッ化工程、および除去工程を含む。準備工程では、表面に第1の膜と第2の膜とが露出している基板が準備される。第1の成膜工程では、フッ素および炭素を含む官能基を有し、第3の膜の成膜を抑制する自己組織化単分子膜が第1の膜上に成膜される。第2の成膜工程では、第2の膜上に第3の膜が成膜される。フッ化工程では、プラズマを用いて自己組織化単分子膜を分解し、分解された自己組織化単分子膜に含まれる活性種により、自己組織化単分子膜の近傍に形成された第3の膜の側部がフッ化される。除去工程では、基板の表面にエッチングガスが供給され、エッチングガスとフッ化された第3の膜の側部との間で配位子交換反応が起こることにより、フッ化された第3の膜の側部が除去される。【選択図】図2

Description

本開示の種々の側面および実施形態は、成膜方法および成膜システムに関する。
半導体デバイスの製造において、基板の表面の特定の領域に選択的に膜を形成する技術として、フォトグラフィ技術が広く用いられている。例えば、下層配線形成後に絶縁膜を成膜し、フォトリソグラフィおよびエッチングによりトレンチおよびビアホールを有するデュアルダマシン構造を形成し、トレンチおよびビアホールにCu等の導電膜を埋め込んで配線を形成する。
しかし、近年、半導体デバイスの微細化が益々進んでおり、フォトリソグラフィ技術では位置合わせ精度が十分でない場合も生じている。
このため、フォトリソグラフィ技術を用いずに、基板の表面の特定の領域に、選択的に膜を形成する手法が求められている。そのような手法として、膜形成を望まない基板の表面の領域に自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayer:SAM)を形成する技術が提案されている(例えば特許文献1~4および非特許文献1~4参照)。SAMが形成された基板の表面の領域には所定の膜が形成されないため、SAMが形成されていない基板の表面の領域にのみ所定の膜を形成することができる。
また、配位子交換(Ligand Exchange)反応を用いて、ALE(Atomic Layer Etching)を行う技術が知られている(例えば非特許文献5および6参照)。
特表2007-501902号公報 特表2007-533156号公報 特表2010-540773号公報 特表2013-520028号公報
G. S. Oehrlein, D. Metzler, and C. Li "Atomic Layer Etching at the Tipping Point: An Overview" ECS J. Solid State Sci. Technol. 2015 vol. 4 no. 6 N5041-N5053 Ming Fang and Johnny C. Ho "Area-Selective Atomic Layer Deposition: Conformal Coating, Subnanometer Thickness Control, and Smart Positioning" ACS Nano, 2015, 9 (9), pp 8651-8654 Adriaan J. M. Mackus, Marc J. M. Merkx, and Wilhelmus M. M. Kessels "From the Bottom-Up: Toward Area-Selective Atomic Layer Deposition with High Selectivity" Chem. Mater., 2019, 31 (1), pp 2-12 Fatemeh Sadat Minaye Hashemi, Bradlee R. Birchansky, and Stacey F. Bent "Selective Deposition of Dielectrics: Limits and Advantages of Alkanethiol Blocking Agents on Metal-Dielectric Patterns" ACS Appl. Mater. Interfaces, 2016, 8 (48), pp 33264-33272 Younghee Lee, Craig Huffman, and Steven M. George "Selectivity in Thermal Atomic Layer Etching Using Sequential, Self-Limiting Fluorination and Ligand-Exchange Reactions" Chem. Mater. 2016, 28 (21), pp 7657-7665 Jaime W. DuMont, Amy E. Marquardt, Austin M. Cano, and Steven M. George "Thermal Atomic Layer Etching of SiO2 by a "Conversion-Etch" Mechanism Using Sequential Reactions of Trimethylaluminum and Hydrogen Fluoride" ACS Appl. Mater. Interfaces 2017, 9, (11), pp 10296-10307
本開示は、膜の形成を望む領域から膜の形成を望まない領域へ迫り出した膜の部分を効率よく除去することができる成膜方法を提供する。
本開示の一側面は、基板に選択的に成膜を行う成膜方法であって、準備工程と、第1の成膜工程と、第2の成膜工程と、フッ化工程と、第1の除去工程とを含む。準備工程では、表面に第1の膜と第2の膜とが露出している基板が準備される。第1の成膜工程では、フッ素および炭素を含む官能基を有し、第3の膜の成膜を抑制する自己組織化単分子膜を成膜するための化合物を基板上に供給することにより、第1の膜上に自己組織化単分子膜が成膜される。第2の成膜工程では、第2の膜上に第3の膜が成膜される。フッ化工程では、プラズマを用いて自己組織化単分子膜を分解することにより、分解された自己組織化単分子膜に含まれる活性種により、自己組織化単分子膜の近傍に形成された第3の膜の側部がフッ化される。第1の除去工程では、基板の表面にエッチングガスが供給され、エッチングガスとフッ化された第3の膜の側部との間で配位子交換反応が起こることにより、フッ化された第3の膜の側部が除去される。
本開示の種々の側面および実施形態によれば、膜の形成を望む領域から膜の形成を望まない領域へ迫り出した膜の部分を効率よく除去することができる。
図1は、本開示の一実施形態における成膜システムの一例を示す模式図である。 図2は、成膜方法の一例を示すフローチャートである。 図3は、ステップS10において準備される基板の一例を模式的に示す断面図である。 図4は、プラズマ処理装置の一例を示す概略断面図である。 図5は、金属配線上にSAMが成膜された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図6は、誘電体膜が成膜された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図7は、SAMが除去された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図8は、誘電体膜の側部が除去された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図9は、金属配線上にさらにSAMが成膜された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図10は、誘電体膜の上に誘電体膜がさらに成膜された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図11は、SAMが除去された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図12は、誘電体膜の側部が除去された後の基板の一例を模式的に示す断面図である。 図13は、成膜方法の他の例を示すフローチャートである。 図14は、成膜方法のさらなる他の例を示すフローチャートである。
以下に、開示される成膜方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、開示される成膜方法が限定されるものではない。
ところで、従来の選択成膜では、表面に金属膜および絶縁膜が露出している基板が準備され、金属膜上に酸化膜の成膜を抑制するSAMが形成され、絶縁膜上に酸化膜が成膜される。この時、金属膜上への酸化膜の成膜がSAMにより抑制されるため、金属膜上には酸化膜が成膜されない。
しかし、絶縁膜上に酸化膜が成膜される過程で、酸化膜は、厚さ方向だけでなく横方向にも成長する。酸化膜の膜厚が大きくなると、酸化膜の横方向への成長量も大きくなる。そのため、酸化膜の側部が金属膜の領域に迫り出し、金属膜の領域の一部が酸化膜で覆われる場合がある。金属膜の領域が酸化膜で覆われると、その後の工程で金属膜に接続される電極が形成された場合、金属膜の領域に迫り出した酸化膜の近傍の電極が細くなり、電極の抵抗値が高くなってしまう。また、金属膜の周囲が絶縁膜に囲まれている場合、絶縁膜の領域から迫り出した酸化膜によって金属膜の領域が全て覆われてしまう場合もある。
そこで、本開示は、膜の形成を望む領域から膜の形成を望まない領域へ迫り出した膜の部分を効率よく除去することができる技術を提供する。
[成膜システム]
図1は、本開示の一実施形態における成膜システム100の一例を示す模式図である。成膜システム100は、プラズマ処理装置200、SAM供給装置300、成膜装置400、およびエッチング装置500を有する。これらの装置は、平面形状が七角形をなす真空搬送室101の4つの側壁にそれぞれゲートバルブGを介して接続されている。成膜システム100は、マルチチャンバータイプの真空処理システムである。真空搬送室101内は、真空ポンプにより排気されて予め定められた真空度に保たれている。成膜システム100は、プラズマ処理装置200、SAM供給装置300、成膜装置400、およびエッチング装置500を用いて、表面に第1の膜および第2の膜が露出している基板Wの第2の膜上に第3の膜を選択的に成膜する。本実施形態において、第1の膜は例えば金属膜であり、第2の膜は例えば絶縁膜であり、第3の膜は例えば誘電体膜である。
プラズマ処理装置200は、基板Wの表面をプラズマにより処理する。例えば、プラズマ処理装置200は、表面に第1の膜および第2の膜が露出している基板Wにおいて、第1の膜の表面に形成された自然酸化膜を、プラズマを用いて除去する。また、プラズマ処理装置200は、後述するSAM供給装置300によって第1の膜上に形成された自己組織化単分子膜(以下、SAMと記載する)を、プラズマを用いて分解する。自然酸化膜の除去およびSAMの分解は、水素ガス、窒素ガス、アンモニアガス、またはアルゴンガスのうち、少なくともいずれかを含むガスをプラズマ化させ、プラズマに含まれるイオンや活性種等によって行われる。
SAM供給装置300は、基板Wの表面に、SAMを形成するための有機化合物のガスを供給することにより、基板Wの第1の膜の領域にSAMを成膜する。SAM供給装置300は、第1の成膜装置の一例である。本実施形態におけるSAMは、第2の膜の表面に吸着せず第1の膜の表面に吸着する機能と、第3の膜の成膜を抑制する機能とを有する。
本実施形態において、SAMを形成するための有機化合物は、例えば、第1の膜の表面に吸着する結合性官能基、フッ素および炭素を含む機能性官能基、および、結合性官能基と機能性官能基とをつなぐアルキル鎖を有する有機化合物である。
第1の膜が例えば金や銅等である場合、SAMを形成するための有機化合物としては、例えば一般式「R-SH」で表されるチオール系化合物を用いることができる。ここで、「R」には、フッ素原子および炭素原子が含まれる。チオール系化合物は、金や銅等の金属の表面には吸着し、酸化物やカーボンの表面には吸着しない性質を有する。このようなチオール系化合物としては、例えばCF3(CF2)XCH2CH2SH、CF3(CF2)XCH2CH2PO(OH)2、HS-(CH2)11-O-(CH2)2-(CF2)5-CF3、またはHS-(CH2)11-O-CH2-C65等を用いることができる。なお、前述の組成式において、Xは1から7の整数である。
本実施形態において、第1の膜は、第2の膜よりもSAMが吸着しやすい膜である。このような第1の膜、第2の膜、第3の膜、およびSAMの材料の組み合わせとしては、例えば、以下の表1に示されるような組み合わせが考えられる。なお、以下の表1に示される組み合わせでは、第1の膜の材料と第2の膜の材料とが異なり、かつ、第1の膜の材料と第3の膜の材料とが異なることを前提としている。
Figure 2022033558000002
成膜装置400は、SAM供給装置300によってSAMが成膜された基板Wの第2の膜上に第3の膜を成膜する。成膜装置400は、第2の成膜装置の一例である。本実施形態において、成膜装置400は、原料ガスおよび反応ガスを用いたALD(Atomic Layer Deposition)により、基板Wの第2の膜の領域に第3の膜を成膜する。第3の膜が例えば酸化アルミニウムである場合、原料ガスとしては、例えばTMA(TriMethylAluminium)のガスが用いられ、反応ガスとしては、例えばH2Oガスが用いられる。
成膜装置400によって第2の膜上に第3の膜が成膜された基板Wは、プラズマ処理装置200によってプラズマ処理される。これにより、第1の膜上に形成されたSAMが分解され、分解されたSAMに含まれる活性種により、SAMの近傍に形成された第3の膜の側部がフッ化される。
エッチング装置500は、側部がフッ化された第3の膜を有する基板Wの表面にエッチングガスを供給する。これにより、エッチングガスとフッ化された第3の膜の側部との間で配位子交換反応が起こり、フッ化された第3の膜がエッチングされる。エッチングガスとしては、例えばトリメチルアルミニウム(TMA)、スズ(II)アセチルアセトナート(Sn(acac)2)、塩素、三塩化ホウ素、または四塩化チタンのガスのうち、少なくともいずれかを含むガスが用いられる。
真空搬送室101の他の3つの側壁には、3つのロードロック室102がゲートバルブG1を介して接続されている。ロードロック室102を挟んで真空搬送室101の反対側には、大気搬送室103が設けられている。3つのロードロック室102のそれぞれは、ゲートバルブG2を介して大気搬送室103に接続されている。ロードロック室102は、大気搬送室103と真空搬送室101との間で基板Wを搬送する際に、大気圧と真空との間で圧力制御を行う。
大気搬送室103のゲートバルブG2が設けられた側面とは反対側の側面には、基板Wを収容するキャリア(FOUP(Front-Opening Unified Pod)等)Cを取り付けるための3つのポート105が設けられている。また、大気搬送室103の側壁には、基板Wのアライメントを行うためのアライメント室104が設けられている。大気搬送室103内には清浄空気のダウンフローが形成される。
真空搬送室101内には、ロボットアーム等の搬送機構106が設けられている。搬送機構106は、プラズマ処理装置200、SAM供給装置300、成膜装置400、エッチング装置500、およびそれぞれのロードロック室102の間で基板Wを搬送する。搬送機構106は、独立に移動可能な2つのアーム107aおよび107bを有する。
大気搬送室103内には、ロボットアーム等の搬送機構108が設けられている。搬送機構108は、それぞれのキャリアC、それぞれのロードロック室102、およびアライメント室104の間で基板Wを搬送する。
成膜システム100は、メモリ、プロセッサ、および入出力インターフェイスを有する制御装置110を有する。メモリには、プロセッサによって実行されるプログラム、および、各処理の条件等を含むレシピが格納されている。プロセッサは、メモリから読み出したプログラムを実行し、メモリ内に記憶されたレシピに基づいて、入出力インターフェイスを介して、成膜システム100の各部を制御する。
[成膜方法]
図2は、成膜方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、例えば図1に示された成膜システム100により、表面に第1の膜および第2の膜が露出している基板Wにおいて、第2の膜上に選択的に第3の膜が成膜される。図2のフローチャートに示された成膜方法は、制御装置110が成膜システム100の各部を制御することによって実現される。以下では、第1の実施形態における成膜方法の一例を、図3~図12を参照しながら説明する。また、以下では、第1の膜が金属配線10、第2の膜がバリア膜11および層間絶縁膜12、第3の膜が誘電体膜14である場合を例に説明する。
まず、表面に金属配線10、バリア膜11、および層間絶縁膜12が露出している基板Wが準備される(S10)。ステップS10は、準備工程の一例である。ステップS10では、例えば図3に示されるように、Low-k材料により形成された層間絶縁膜12の溝にバリア膜11および金属配線10が埋め込まれた基板Wが準備される。図3は、ステップS10において準備される基板Wの一例を示す断面図である。本実施形態において、金属配線10は例えば銅であり、バリア膜11は例えば窒化タンタルであり、層間絶縁膜12は例えば酸化シリコンである。
ステップS10において準備された基板Wは、キャリアCに収容されてポート105にセットされる。そして、搬送機構108によってキャリアCから取り出され、アライメント室104を経由した後に、いずれかのロードロック室102内に搬入される。そして、ロードロック室102内が真空排気された後、搬送機構106によって、基板Wがロードロック室102から搬出され、プラズマ処理装置200内に搬入される。
次に、プラズマ処理装置200によって、金属配線10の表面に形成された自然酸化膜および前工程で形成された有機物、もしくは搬送中に付着した有機物が除去される(S11)。ステップS11は、第2の除去工程の一例である。ステップS11は、例えば図4に示されるようなプラズマ処理装置200によって実行される。図4は、プラズマ処理装置200の一例を示す概略断面図である。本実施形態におけるプラズマ処理装置200は、例えば容量結合型平行平板プラズマ処理装置である。プラズマ処理装置200は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等によって形成され、内部に略円筒形状の空間が形成された処理容器210を有する。処理容器210は保安接地されている。
処理容器210内には、基板Wが載置される略円筒形状のステージ220が設けられている。ステージ220は、例えばアルミニウム等で形成されている。ステージ220は、絶縁体を介して処理容器210の底部に支持されている。
処理容器210の底部には、排気口211が設けられている。排気口211には、排気管212を介して排気装置213が接続されている。排気装置213は、例えばターボ分子ポンプ等の真空ポンプを有しており、処理容器210内を予め定められた真空度まで減圧することができる。
処理容器210の側壁には、基板Wを搬入および搬出するための開口214が形成されており、開口214は、ゲートバルブGによって開閉される。
ステージ220の上方には、ステージ220と対向するようにシャワーヘッド230が設けられている。シャワーヘッド230は、絶縁部材215を介して処理容器210の上部に支持されている。ステージ220とシャワーヘッド230とは、互いに略平行となるように処理容器210内に設けられている。
シャワーヘッド230は、天板保持部231および天板232を有する。天板保持部231は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等により形成されており、その下部に天板232を着脱自在に支持する。
天板保持部231には、拡散室233が形成されている。天板保持部231の上部には、拡散室233に連通する導入口236が形成されており、天板保持部231の底部には、拡散室233に連通する複数の流路234が形成されている。導入口236には、配管を介してガス供給源238が接続されている。ガス供給源238は、水素ガス等の処理ガスの供給源である。
天板232には、天板232を厚さ方向に貫通する複数の貫通口235が形成されている。1つの貫通口235は、1つの流路234に連通している。ガス供給源238から導入口236を介して拡散室233内に供給された処理ガスは、拡散室233内を拡散し、複数の流路234および貫通口235を介して処理容器210内にシャワー状に供給される。
シャワーヘッド230の天板保持部231には、高周波電源237が接続されている。高周波電源237は、予め定められた周波数の高周波電力を天板保持部231に供給する。高周波電力の周波数は、例えば450kHz~2.5GHzの範囲内の周波数である。天板保持部231に供給された高周波電力は、天板保持部231の下面から処理容器210内に放射される。処理容器210内に供給された処理ガスは、処理容器210内に放射された高周波電力によってプラズマ化される。そして、プラズマに含まれるイオンや活性種等が基板Wの表面に照射される。
ステップS11における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:100~350℃(好ましくは200℃)
圧力:数mTorr~10Torr(好ましくは2Torr)
水素ガスの流量:100~2000sccm](好ましくは1000sccm)
プラズマ生成用の高周波電力:100~5000W(好ましくは200W)
処理時間:1~300秒(好ましくは30秒)
基板W上にイオンや活性種等が照射されることにより、金属配線10上に形成された自然酸化膜および前工程で形成された有機物、もしくは搬送中に付着した有機物が除去される。ステップS11の処理が実行された後、基板Wは、搬送機構106によってプラズマ処理装置200から搬出され、SAM供給装置300内に搬入される。
次に、SAM供給装置300によって、基板Wの金属配線10上にSAMが成膜される(S12)。ステップS12は、第1の成膜工程の一例である。ステップS12では、基板Wが搬入されたSAM供給装置300内に、SAMを形成するための有機化合物のガスが供給される。SAMを形成するための有機化合物としては、例えば炭素原子およびフッ素原子を含む官能基を有するチオール系化合物を用いることができる。SAM供給装置300内に供給された有機化合物の分子は、基板W上において、バリア膜11および層間絶縁膜12の表面には吸着せず、金属配線10の表面に吸着し、金属配線10上にSAMを形成する。
ステップS12における主な処理条件は、例えば以下のとおりである。
基板Wの温度:100~350℃(好ましくは150℃)
圧力:1~100Torr(好ましくは5Torr)
有機化合物のガスの流量:50~500sccm(好ましくは100sccm)
処理時間:10~600秒(好ましくは300秒)
これにより、基板Wの状態は、例えば図5のようになる。図5は、金属配線10上にSAM13が成膜された後の基板Wの一例を示す断面図である。ステップS12の処理が実行された後、基板Wは、搬送機構106によってSAM供給装置300から搬出され、成膜装置400内に搬入される。
次に、成膜装置400によって、基板Wのバリア膜11および層間絶縁膜12上に誘電体膜14が成膜される(S13)。ステップS13は、第2の成膜工程の一例である。ステップS13では、基板Wが搬入された成膜装置400において、ALDにより基板W上に誘電体膜14が成膜される。本実施形態において、誘電体膜14は、例えば酸化アルミニウムである。ALDでは、吸着工程、第1のパージ工程、反応工程、および第2のパージ工程を含むALDサイクルが所定予め定められた回数繰り返される。
吸着工程では、成膜装置400内に、例えばTMAのガス等の原料ガスが供給される。これにより、原料ガスの分子がバリア膜11および層間絶縁膜12の表面に化学吸着する。ただし、原料ガスの分子はSAM13上にはほとんど吸着しない。吸着工程における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:80~250℃(好ましくは150℃)
圧力:0.1~10Torr(好ましくは3Torr)
原料ガスの流量:1~300sccm(好ましくは50sccm)
処理時間:0.1~5秒(好ましくは0.2秒)
第1のパージ工程では、アルゴンガス等の希ガスや窒素ガス等の不活性ガスが成膜装置400内に供給されることにより、バリア膜11および層間絶縁膜12上に過剰に吸着した原料ガスの分子が除去される。第1のパージ工程における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:80~250℃(好ましくは150℃)
圧力:0.1~10Torr(好ましくは3Torr)
不活性ガスの流量:5~15slm(好ましくは10slm)
処理時間:0.1~15秒(好ましくは2秒)
反応工程では、成膜装置400内に、例えばH2Oガス等の反応ガスが供給される。そして、反応ガスの分子とバリア膜11および層間絶縁膜12上に吸着した原料ガスの分子とが反応し、バリア膜11および層間絶縁膜12上に酸化アルミニウム(誘電体膜14)が成膜される。このとき、SAM13上にはほとんど原料ガスの分子が存在しないので、SAM13上には誘電体膜14がほとんど成膜されない。反応工程における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:80~250℃(好ましくは150℃)
圧力:0.1~10Torr(好ましくは3Torr)
反応ガスの流量:10~500sccm(好ましくは100sccm)
処理時間:0.1~5秒(好ましくは0.5秒)
第2のパージ工程では、アルゴンガス等の希ガスや窒素ガス等の不活性ガスが成膜装置400内に供給されることにより、基板W上の未反応の反応ガスの分子等が除去される。第2のパージ工程における主な処理条件は、前述の第1のパージ工程における処理条件と同様である。
吸着工程、第1のパージ工程、反応工程、および第2のパージ工程を含むALDサイクルが所定回数繰り返されることにより、例えば図6に示されるように、バリア膜11および層間絶縁膜12上に誘電体膜14が成膜される。図6は、誘電体膜14が成膜された後の基板Wの一例を示す断面図である。ステップS13の処理が実行された後、基板Wは、搬送機構106によって成膜装置400から搬出され、再びプラズマ処理装置200内に搬入される。
ここで、ALDサイクルの繰り返しにより誘電体膜14が成長する過程で、誘電体膜14が厚さ方向だけでなく横方向にも成長する。これにより、例えば図6に示されるように、誘電体膜14の一部が金属配線10の領域に迫り出す。これにより、金属配線10の領域の幅ΔW0よりも、誘電体膜14の開口部の幅ΔW1が狭くなる。
次に、プラズマ処理装置200によって、基板Wの金属配線10上のSAM13が分解される(S14)。ステップS14は、フッ化工程の一例である。ステップS14では、処理ガスがプラズマ化され、プラズマに含まれるイオンや活性種等により、金属配線10上のSAM13が分解される。そして、分解されたSAM13に含まれる活性種により、SAM13の近傍に形成された誘電体膜14がフッ化される。ただし、分解されたSAM13に含まれる活性種は寿命が短いため、誘電体膜14の上面に到達する前に失活する。そのため、例えば図7に示されるように、分解されたSAM13に含まれる活性種により、SAM13の近傍に形成された誘電体膜14の側部14sがフッ化される。図7は、SAM13が除去された後の基板Wの一例を模式的に示す断面図である。
ステップS14における主な処理条件は、ステップS10における処理条件と同様である。ステップS14の処理が実行された後、基板Wは、搬送機構106によってプラズマ処理装置200から搬出され、エッチング装置500内に搬入される。
次に、エッチング装置500によって、フッ化された誘電体膜14の側部14sがエッチングされる(S15)。ステップS15は、第1の除去工程の一例である。ステップS15において、エッチング装置500内に供給されるエッチングガスとしては、例えばトリメチルアルミニウム(TMA)、スズ(II)アセチルアセトナート(Sn(acac)2)、塩素、三塩化ホウ素、または四塩化チタンのガスのうち、少なくともいずれかを含むガスを用いることができる。エッチング装置500内にエッチングガスが供給されることにより、エッチングガスとフッ化された誘電体膜14の側部14sとの間で配位子交換反応が起こる。これにより、フッ化された誘電体膜14の側部14sが揮発性の物質に変化し、誘電体膜14の側部14sがエッチングされる。
これにより、例えば図8に示されるように、誘電体膜14の開口部の幅ΔW2が、金属配線10の領域の幅ΔW0よりも広がる。図8は、誘電体膜14の側部が除去された後の基板Wの一例を示す断面図である。これにより、この後の工程で誘電体膜14の開口部に金属配線10に接続されるビアが形成された場合に、ビアの幅を金属配線10の幅よりも広くすることができ、ビアの抵抗値の上昇を抑制することができる。なお、エッチングガスとの間で配位子交換反応が起こるのは、フッ化された誘電体膜14の側部14sであるため、誘電体膜14の上面はほとんどエッチングされない。
ステップS15における主な処理条件は、例えば以下の通りである。
基板Wの温度:100~350℃(好ましくは250℃)
圧力:0.1Torr~10Torr(好ましくは1Torr)
エッチングガスの流量:10~500sccm(好ましくは50sccm)
処理時間:1~30秒(好ましくは10秒)
次に、ステップS12~S15の処理が予め定められた回数実行されたか否かが判定される(S16)。予め定められた回数とは、層間絶縁膜12上に予め定められた厚さの誘電体膜14が形成されるまでステップS12~S15の処理が繰り返される回数である。ステップS12~S15が予め定められた回数実行されていない場合(S16:No)、再びステップS12に示された処理が実行されることにより、例えば図9に示されるように、金属配線10の表面に再びSAM13が成膜される。
そして、再びステップS13に示された処理が実行されることにより、バリア膜11および誘電体膜14上に誘電体膜14がさらに成膜される。これにより、例えば図10に示されるように、誘電体膜14の一部が金属配線10の領域に再び迫り出し、誘電体膜14の開口部の幅ΔW3が、金属配線10の領域の幅ΔW0よりも狭くなる。
そして、再びステップS14に示された処理が実行されることにより、プラズマによってSAM13が分解され、例えば図11に示されるように、SAM13の近傍の誘電体膜14の側部14sがフッ化される。
そして、再びステップS15に示された処理が実行されることにより、エッチングガスとフッ化された誘電体膜14の側部14sとの間で配位子交換反応が起こり、フッ化された誘電体膜14の側部14sがエッチングされる。これにより、例えば図12に示されるように、誘電体膜14の開口部の幅ΔW4が、金属配線10の領域の幅ΔW0よりも広くなる。
このように、ステップS12~S15が繰り返されることにより、誘電体膜14の開口部の幅を、金属配線10の領域の幅ΔW0よりも広く維持しつつ、金属配線10の周囲に任意の厚さの誘電体膜14を成膜することが可能となる。
以上、本開示の一実施形態について説明した。本実施形態における成膜方法は、基板Wに選択的に成膜を行う成膜方法であって、準備工程と、第1の成膜工程と、第2の成膜工程と、フッ化工程と、第1の除去工程とを含む。準備工程では、表面に第1の膜および第2の膜が露出している基板Wが準備される。第1の成膜工程では、フッ素および炭素を含む官能基を有し、第3の膜の成膜を抑制するSAM13を成膜するための化合物を基板W上に供給することにより、金属配線10上にSAM13が成膜される。第2の成膜工程では、第2の膜上に誘電体膜14が成膜される。フッ化工程では、プラズマを用いてSAM13を分解することにより、分解されたSAM13に含まれる活性種により、SAM13の近傍に形成された第3の膜の側部がフッ化される。第1の除去工程では、基板Wの表面にエッチングガスが供給され、エッチングガスとフッ化された第3の膜の側部との間で配位子交換反応が起こることにより、フッ化された第3の膜の側部が除去される。これにより、膜の形成を望む領域から膜の形成を望まない領域へ迫り出した膜の部分を効率よく除去することができる。
上記した実施形態において、第1の成膜工程、第2の成膜工程、フッ化工程、および第1の除去工程は、この順番で2回以上繰り返される。これにより、誘電体膜14の開口部の幅を、金属配線10の領域の幅よりも広く維持しつつ、金属配線10の周囲に任意の厚さの誘電体膜14を成膜することができる。
上記した実施形態において、フッ化工程では、水素ガス、窒素ガス、アンモニアガス、またはアルゴンガスのうち、少なくともいずれかを含むガスをプラズマ化させ、プラズマに含まれる活性種によってSAM13が分解される。これにより、SAM13を効率よく分解することができる。また、分解されたSAM13に含まれる活性種により、SAM13の近傍に形成された第3の膜の側部がフッ化される。
上記した実施形態において、エッチングガスは、トリメチルアルミニウム、スズ(II)アセチルアセトナート、塩素、三塩化ホウ素、または四塩化チタンのガスのうち、少なくともいずれかを含む。エッチングガスとフッ化された第3の膜の側部との間で配位子交換反応を起こさせることにより、フッ化された第3の膜の側部を除去することができる。これにより、第3の膜の形成を望む第2の膜の領域から第3の膜の形成を望まない第1の膜の領域へ迫り出した第3の膜の側部を効率よく除去することができる。
上記した実施形態において、第1の膜は、銅、コバルト、ルテニウム、またはタングステン等の金属膜である。また、第2の膜は、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、炭素含有酸化シリコン、炭素含有窒化シリコン、または炭素窒素含有酸化シリコン等の絶縁膜である。また、第3の膜は、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または酸化シリコン等の誘電体膜である。
上記した実施形態において、SAM13を成膜するための化合物は、第1の膜の表面に吸着する結合性官能基と、フッ素および炭素を含む機能性官能基とを有する。また、SAM13を成膜するための化合物は、例えばチオール系化合物である。これにより、第3の膜をフッ化させることができるSAM13を、第1の膜に吸着させることができる。
上記した実施形態において、第1の成膜工程の前に実行され、基板Wの表面をプラズマに晒すことにより、第1の膜上に形成された酸化膜および前工程で形成された有機物、もしくは搬送中に付着した有機物を除去する第2の除去工程をさらに含む。これにより、第1の膜上に効率よくSAM13を吸着させることができる。
上記した実施形態における成膜システム100は、基板Wに選択的に成膜を行う成膜システム100であって、プラズマ処理装置200、SAM供給装置300、成膜装置400、エッチング装置500、および制御装置110を備える。制御装置110は、表面に第1の膜と第2の膜とが露出している基板W上に、フッ素および炭素を含む官能基を有し、第3の膜の成膜を抑制するSAM13を成膜するための化合物を供給することにより、第1の膜上にSAM13を成膜するようにSAM供給装置300を制御する。また、制御装置110は、第2の膜上に第3の膜を成膜するように成膜装置400を制御する。また、制御装置110は、プラズマを用いてSAM13を分解することにより、分解されたSAM13に含まれる活性種により、SAM13の近傍に形成された第3の膜の側部をフッ化させるようにプラズマ処理装置200を制御する。また、制御装置110は、基板Wの表面にエッチングガスを供給し、エッチングガスとフッ化された第3の膜の側部との間で配位子交換反応を起こさせることにより、フッ化された第3の膜の側部を除去するようにエッチング装置500を制御する。
[その他]
なお、本願に開示された技術は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施形態のステップS13では、ALDにより誘電体膜14が成膜されたが、開示の技術はこれに限られない。他の例として、ステップS13では、CVD(Chemical Vapor Deposition)により誘電体膜14が成膜されてもよい。
また、上記した実施形態において、成膜システム100には、プラズマ処理装置200、SAM供給装置300、成膜装置400、およびエッチング装置500がそれぞれ1台ずつ設けられるが、開示の技術はこれに限られない。例えば、成膜システム100には、最も時間のかかる処理を行う装置が複数設けられ、それ以外の処理については、1台の装置で実現するようにしてもよい。例えば、ステップS12の処理に時間がかかる場合、ステップS12の処理を行うSAM供給装置300が複数設けられ、S13~S15の処理を行う装置が1台ずつ設けられてもよい。これにより、複数の基板Wを処理する場合の処理のスループットを向上させることができる。また、上記した実施形態において、ステップS11およびS12は、それぞれプラズマ処理装置200およびSAM供給装置300で実行されるが、開示の技術はこれに限らない。例えば、ステップS11およびS12は同一の装置で実行されてもよい。これにより、基板Wの搬出入に要する時間を省くことができ、処理のスループットを向上させることができる。また、プラズマ処理装置200でステップS11およびS12が実行され、SAM供給装置300でステップS13が実行され、成膜装置400でステップS14が実行され、エッチング装置500でステップS15が実行されることで、成膜システム100を効率的に利用することができる。
また、上記した実施形態では、ステップS12~S15が、この順番で繰り返し実行されるが、開示の技術はこれに限られない。例えば図13に示されるように、ステップS12~S15が実行された後に、ステップS20~S22に示される処理がこの順番で1回以上実行されてもよい。図13は、成膜方法の他の例を示すフローチャートである。ステップS20は、金属配線10上にSAM13を成膜する処理であり、ステップS12と同様の処理である。ステップS21は、プラズマによりSAM13を分解し、分解されたSAM13に含まれる活性種により誘電体膜14の側部14sをフッ化する処理であり、ステップS14と同様の処理である。ステップS22は、フッ化された誘電体膜14の側部14sを配位子交換反応によりエッチングする処理であり、ステップS15と同様の処理である。ステップS23では、ステップS20~S22の処理が予め定められた回数実行されたか否かが判定される。予め定められた回数とは、誘電体膜14の開口部の幅が、金属配線10の領域の幅ΔW0よりも広くなるまでステップS20~S22の処理が繰り返される回数である。図13に例示された成膜方法では、ステップS13において十分な厚さの誘電体膜14が成膜される。そして、ステップS20~S22が繰り返されることで、誘電体膜14の開口部の幅を金属配線10の領域の幅ΔW0よりも広げることができる。
また、例えば図14に示されるように、ステップS12~S15の処理、および、S20~S22の処理が予め定められた回数繰り返されたか否かを判定する処理(S30)が実行されてもよい。これにより、ステップS13において誘電体膜14の膜厚が大きくなり過ぎ、誘電体膜14の開口部が閉塞してしまうことを防止することができる。
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
W 基板
10 金属配線
11 バリア膜
12 層間絶縁膜
13 SAM
14 誘電体膜
14s 側部
100 成膜システム
101 真空搬送室
102 ロードロック室
103 大気搬送室
104 アライメント室
105 ポート
106 搬送機構
107 アーム
108 搬送機構
110 制御装置
200 プラズマ処理装置
210 処理容器
211 排気口
212 排気管
213 排気装置
214 開口
215 絶縁部材
220 ステージ
230 シャワーヘッド
231 天板保持部
232 天板
233 拡散室
234 流路
235 貫通口
236 導入口
237 高周波電源
238 ガス供給源
300 SAM供給装置
400 成膜装置
500 エッチング装置

Claims (11)

  1. 基板に選択的に成膜を行う成膜方法において、
    表面に第1の膜と第2の膜とが露出している基板を準備する準備工程と、
    フッ素および炭素を含む官能基を有し、第3の膜の成膜を抑制する自己組織化単分子膜を成膜するための化合物を前記基板上に供給することにより、前記第1の膜上に前記自己組織化単分子膜を成膜する第1の成膜工程と、
    前記第2の膜上に前記第3の膜を成膜する第2の成膜工程と、
    プラズマを用いて前記自己組織化単分子膜を分解することにより、分解された前記自己組織化単分子膜に含まれる活性種により、前記自己組織化単分子膜の近傍に形成された前記第3の膜の側部をフッ化させるフッ化工程と、
    前記基板の表面にエッチングガスを供給し、前記エッチングガスとフッ化された前記第3の膜の側部との間で配位子交換反応を起こさせることにより、フッ化された前記第3の膜の側部を除去する第1の除去工程と
    を含む成膜方法。
  2. 前記第1の成膜工程、前記第2の成膜工程、前記フッ化工程、および前記第1の除去工程は、この順番で2回以上繰り返される請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記第1の除去工程が実行された後に、前記第1の成膜工程、前記フッ化工程、および前記第1の除去工程がこの順番で1回以上実行される請求項1に記載の成膜方法。
  4. 前記エッチングガスは、トリメチルアルミニウム、スズ(II)アセチルアセトナート、塩素、三塩化ホウ素、または四塩化チタンのガスのうち、少なくともいずれかを含む請求項1から3のいずれか一項に記載の成膜方法。
  5. 前記フッ化工程では、水素ガス、窒素ガス、アンモニアガス、またはアルゴンガスのうち、少なくともいずれかを含むガスをプラズマ化させ、プラズマに含まれる活性種によって前記自己組織化単分子膜が分解される請求項1から4のいずれか一項に記載の成膜方法。
  6. 前記第1の膜は、金属膜であり、
    前記第2の膜は、絶縁膜であり、
    前記第3の膜は、誘電体膜である請求項1から5のいずれか一項に記載の成膜方法。
  7. 前記第1の膜は、銅、コバルト、ルテニウム、またはタングステンであり、
    前記第2の膜は、酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、炭素含有酸化シリコン、炭素含有窒化シリコン、または炭素窒素含有酸化シリコンであり、
    前記第3の膜は、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または酸化シリコンである請求項1から5のいずれか一項に記載の成膜方法。
  8. 前記自己組織化単分子膜を成膜するための化合物は、前記第1の膜の表面に吸着する結合性官能基と、フッ素および炭素を含む機能性官能基とを有する請求項1から7のいずれか一項に記載の成膜方法。
  9. 前記自己組織化単分子膜を成膜するための化合物は、チオール系化合物である請求項8に記載の成膜方法。
  10. 前記第1の成膜工程の前に実行され、前記基板の表面をプラズマに晒すことにより、前記第1の膜上に形成された酸化膜を除去する第2の除去工程をさらに含む請求項1から9のいずれか一項に記載の成膜方法。
  11. 基板に選択的に成膜を行う成膜システムにおいて、
    第1の成膜装置と、
    第2の成膜装置と、
    プラズマ処理装置と、
    エッチング装置と、
    制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    表面に第1の膜と第2の膜とが露出している基板上に、フッ素および炭素を含む官能基を有し、第3の膜の成膜を抑制する自己組織化単分子膜を成膜するための化合物を供給することにより、前記第1の膜上に前記自己組織化単分子膜を成膜するように前記第1の成膜装置を制御する工程と、
    前記第2の膜上に前記第3の膜を成膜するように前記第2の成膜装置を制御する工程と、
    プラズマを用いて前記自己組織化単分子膜を分解することにより、分解された前記自己組織化単分子膜に含まれる活性種により、前記自己組織化単分子膜の近傍に形成された前記第3の膜の側部をフッ化させるように前記プラズマ処理装置を制御する工程と、
    前記基板の表面にエッチングガスを供給し、前記エッチングガスとフッ化された前記第3の膜の側部との間で配位子交換反応を起こさせることにより、フッ化された前記第3の膜の側部を除去するように前記エッチング装置を制御する工程と
    を実行する成膜システム。
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