JP2022031500A - 遊技機 - Google Patents

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鉉 岡村
Gen Okamura
義則 小川
Yoshinori Ogawa
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Abstract

【課題】遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることのできる遊技機を提供すること。【解決手段】本発明に係る遊技機10は、復帰検出手段39bによる検出結果に基づいて可動役物部材39が待機状態に復帰したと判定するまでの間、可動役物部材39を待機状態に向けて動作させる復帰処理を実行する復帰処理手段51を備え、復帰処理手段51は、復帰検出手段39bにより可動役物部材39が検出された後(S3802:Yes)、予め設定された検出タイミングで復帰検出手段39bにより可動役物部材39が検出されている場合に(S3805:Yes)、可動役物部材39が待機状態に復帰したと判定する。【選択図】図38

Description

本発明は、パチンコ遊技機又はスロットマシンなどの遊技機に関する。
一般に、パチンコ遊技機又はスロットマシンなどの遊技機では、遊技中の演出として、役物とも称される可動部材を移動させる役物演出動作が実行されることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-223353号公報
ところで、遊技機としては、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが重要である。
本発明の目的は、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることのできる遊技機を提供することにある。
本発明に係る遊技機は、
遊技機本体に対して開閉可能な前面扉と、
前記前面扉に支持されており、少なくとも予め定められた待機状態と前記待機状態から離間する動作後状態との二つの状態の間で動作可能な可動役物部材と、
特定の条件で前記可動役物部材を前記待機状態から前記動作後状態まで動作させる演出実行手段と、
前記可動役物部材が前記動作後状態から前記待機状態に移動する経路上の予め定められた検出位置で前記可動役物部材を検出可能な復帰検出手段と、
前記復帰検出手段による検出結果に基づいて前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定するまでの間、前記可動役物部材を前記待機状態に向けて動作させる復帰処理を実行する復帰処理手段と、
を備え、
前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された後、予め設定された検出タイミングで前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出されている場合に前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定することを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることのできる遊技機を提供することができる。
遊技機の構成を示す斜視図。 遊技機の構成を示す展開図。 遊技機の構成を示す展開図。 遊技機の遊技盤の正面図。 遊技機の遊技盤の正面図。 遊技機のシステム構成を示すブロック図。 遊技機のシステム構成を示すブロック図。 遊技機の主制御装置の動作例を示す図。 遊技機で使用されるテーブル情報の一例を示す図。 遊技機で実行される主制御装置の立ち上げ処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行されるタイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される始動入賞処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行されるメイン処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される音声ランプ制御装置の立ち上げ処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される第1イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行されるタイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される操作検出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される検出パターン判定処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行されるコマンド判定処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で使用されるテーブル情報の一例を示す図。 遊技機で実行される単発操作演出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される連打操作演出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される長押し操作演出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機の図柄表示部に表示される演出の一例を示す図。 遊技機で実行される第2イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行されるタイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で使用されるテーブル情報の一例を示す図。 遊技機で実行されるタイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される役物演出制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行されるタイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される開閉検出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される第3イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される開閉検出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される単発操作演出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される連打操作演出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される長押し操作演出処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される演出選択処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される演出選択処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で使用されるテーブル情報の一例を示す図。 遊技機で実行される第1イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される第1イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される第2イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャート。 遊技機で実行される第2イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャート。
以下添付図面を参照しながら、本発明の各実施形態について説明し、本発明の理解に供する。また、以下の各実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、以下の実施形態において、初めに説明する第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
[第1の実施形態]
まず、図1~図20を参照しつつ、本発明の第1の実施形態に係る遊技機10について説明する。
[遊技機10の概略構成]
ここに、図1は遊技機10の外観斜視図、図2及び図3は遊技機10の展開図、図4A及び図4Bは遊技機10の遊技盤31の正面図である。以下、本実施形態で使用する前後左右及び上下の表現は、図1~図3に示されている前後方向D1、上下方向D2、及び左右方向D3により定義されるものとする。
図1~図3に示すように、遊技機10は、前面扉11、内枠12、裏パックユニット13、及び外枠14を備えるパチンコ遊技機であり、遊技ホールの島設備(不図示)に外枠14が固定されることにより遊技ホールに設置される。なお、本実施形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明するが、例えば回胴式遊技機(スロットマシン)、アレンジボール遊技機、又はじゃん球遊技機のような他の遊技機にも本発明が適用可能である。
前面扉11は、外枠14で左端部が回動可能に支持されることにより外枠14を含む遊技機本体に対して開閉可能である。なお、前記遊技機本体は、外枠14に限らず、前面扉11が開閉される部材であればよく、例えば遊技機10が回胴式遊技機(スロットマシン)である場合には、その回胴式遊技機の筐体(外箱)が遊技機本体に相当する。また、内枠12は、前面扉11で左端部が回動可能に支持されることにより前面扉11に対して開閉可能である。さらに、裏パックユニット13は、内枠12で左端部が回動可能に支持されることにより内枠12に対して開閉可能である。
また、遊技機10には、前面扉11の開閉状態を検出するための開閉検出部38(図5A参照)が設けられており、後述の音声ランプ制御装置5の入出力I/F52に電気的に接続されている。これにより、後述の音声ランプ制御装置5のMPU51は、開閉検出部38を用いて前面扉11の開閉状態を検出することが可能である。開閉検出部38は、例えば光学式センサ又は接点式センサであり、前面扉11又は内枠12などに取り付けられる。
[前面扉11の構成]
前面扉11は、図1及び図2に示すように、発射ハンドル21、操作ボタン22、上皿23、下皿24、パネル25、スピーカ26、及び電飾部27などを備える。
発射ハンドル21は、遊技者が遊技球を発射させるために操作する回転式ハンドルである。遊技機10では、遊技者による発射ハンドル21の回転操作量に応じた強さで後述の遊技球発射機構32から遊技球が発射されることにより基本的な遊技が行われる。遊技機10では、遊技者により発射ハンドル21が操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構32が駆動制御される。
操作ボタン22は、遊技者により操作可能な操作手段の一例であって、遊技者の押下操作を受け付ける押しボタンである。操作ボタン22は、操作ボタン22の押下操作の有無に応じて、後述の音声ランプ制御装置5に対する入力信号を切り換える操作スイッチ22a(図5A参照)を備える。これにより、音声ランプ制御装置5では、操作ボタン22の操作状態(操作あり及び操作なし)を判断することが可能である。なお、操作ボタン22は、後述する各種の演出処理(図19~図21参照)において、遊技者の意思を演出に反映させるために用いられる。また、操作ボタン22は、遊技機10の遊技に関するステージ選択、BGM選択、又はキャラ選択などの各種の選択操作にも利用可能である。
なお、操作ボタン22の設置位置は、上皿23の前方に限らず、遊技者が操作可能な位置であれば前面扉11の任意の位置であってよい。また、操作ボタン22は、一つに限らず二つ以上であってもよい。さらに、遊技者による操作の有無を検出するために用いることが可能であれば、操作スイッチ22aは、接点式スイッチに限らず、例えば圧電素子などであってもよい。
また、操作ボタン22に代えて、タッチキーを表示し、そのタッチキーの遊技者による操作を受け付けるタッチパネルが操作手段として設けられることも考えられる。さらに、操作ボタン22に代えて、パネル25とパネル25に対する遊技者のタッチ操作を検出するタッチセンサとが操作手段として設けられることも考えられる。これらの場合には、後述の各種の演出処理(図19~図21参照)において、前記タッチパネル又はパネル25に対する遊技者の操作が演出に反映されることになる。
上皿23は、パネル25の下方に配置されており、後述の払出機構130の払出装置132(図3参照)から払い出された遊技球を貯留し、貯留されている遊技球を1列に整列させた状態で遊技球発射機構32に導くために用いられる。また、下皿24は、上皿23のさらに下方に設けられており、上皿23で余剰となった遊技球を貯留するために用いられる。
パネル25は、遊技者が遊技機10の前方から内枠12の遊技盤31(図2参照)を視認することのできる無色透明又は有色透明のガラス又は合成樹脂である。スピーカ26は、図1及び図2に示すように、前面扉11の上端部の左右に設けられた一対のスピーカであり、演出時における音声の再生などに利用される。なお、スピーカ26の設置位置は、前面扉11の上端部に限らない。また、電飾部27は、表示ランプ又はLEDなどの光源を内蔵しており、点灯又は点滅などの点灯態様により演出効果を高める役割を果たす。具体的に、電飾部27は、例えば白色、青色、緑色、及び赤色などの複数色で点灯することが可能な光源を有しており、音声ランプ制御装置5のMPU51によってスピーカ26から再生される音楽などに同期して各色に変化するように点灯態様が制御される。
[内枠12の構成]
内枠12は、図2及び図3に示すように、遊技盤31、遊技球発射機構32、及び制御ユニット33を備える。なお、図2では図示の簡略化のために遊技盤31の盤面上の記載を省略している。
制御ユニット33は、メイン制御ユニット331及びサブ制御ユニット332を有する。なお、遊技機10では、メイン制御ユニット331からサブ制御ユニット332の一方向に、制御内容を指示するための各種のコマンド(制御信号)が送信される。メイン制御ユニット331及びサブ制御ユニット332の詳細については後段で詳述する。
図4A及び図4Bに示すように、遊技盤31には、内レール311、外レール312、一般入賞口313、上作動口314、下作動口315、可変入賞口316、スルーゲート317、アウト口318、可変表示ユニット34、磁気センサ35、電波センサ36、メイン表示部37、可動役物部材39が設けられている。
内レール311及び外レール312は、遊技球発射機構32から発射された遊技球を遊技盤31の盤面上に向けて送り出すための搬送路である。そして、内レール311及び外レール312から発射された後、一般入賞口313、上作動口314、下作動口315、又は可変入賞口316に入球しなかった遊技球はアウト口318から排出される。このように、遊技機10では、遊技球が遊技盤31の上部から落下することにより弾球遊技が行われる。なお、遊技盤31には、遊技盤31における遊技球の落下の方向を分散又は調整するための多数の遊技くぎが植設されており、風車などの役物も設けられている。
ここで、遊技球発射機構32は、図2に示すように、発射レール321、球送り装置322、及びソレノイド323を備える。発射レール321は、遊技球発射機構32から遊技盤31の内レール311及び外レール312に向けて形成されており、遊技球発射機構32から発射される遊技球を内レール311及び外レール312に導くものである。球送り装置322は、ソレノイドなどの駆動手段を有しており、上皿23に貯留されている遊技球を1球ずつ発射レール321上に供給する。ソレノイド323は、発射レール321上に供給された遊技球を内レール311及び外レール312に向けて発射させる駆動手段である。そして、遊技機10では、遊技者による発射ハンドル21の操作に応じてソレノイド323が駆動制御され、遊技球が遊技球発射機構32から遊技盤31に発射される。なお、遊技球発射機構32は、ソレノイド323に代えてモーター等の他の駆動手段を用いて遊技球を発射させる機構であってもよい。
図4A及び図4Bの説明に戻り、一般入賞口313、上作動口314、下作動口315、可変入賞口316、及びアウト口318には、遊技盤31を前後方向に貫通する開口部が形成されている。そして、遊技盤31の背面側には、一般入賞口313、上作動口314、下作動口315、及び可変入賞口316各々に対応して、遊技球の入球を個別に検出可能な入球センサ313a、314a、315a、及び316a(図5A参照)が設けられている。また、スルーゲート317は、遊技球が通過し得るゲートであり、スルーゲート317を通過する遊技球を個別に検出可能な入球センサ317a(図5A参照)を有する。
入球センサ313a~317aはメイン制御ユニット331に電気的に接続されており、入球センサ313a~317aの検出結果はメイン制御ユニット331に入力される。以下、入球センサ313a~317aにより遊技球が検出されることを入賞とも称する。なお、入球センサ313a~317aは、例えば電磁誘導型の近接センサであるが、他の検出手法により遊技球の入球を個別に検知することが可能な任意のセンサであってもよい。
また、下作動口315には、遊技球の下作動口315への入球の制限の有無を切り換える電動役物315bが設けられている。電動役物315bは、遊技盤31の背面側に設けられたソレノイドなどの駆動手段によって開閉される。そして、遊技盤31では、電動役物315bが開くことにより下作動口315への遊技球の入球が可能となり、電動役物315bが閉じることにより下作動口315への遊技球の入球が制限される。
さらに、可変入賞口316には、遊技球の可変入賞口316への入球の制限の有無を切り換える開閉扉316bが設けられている。開閉扉316bは、遊技盤31の背面側に設けられたソレノイドなどの駆動手段によって開閉される。そして、遊技盤31では、開閉扉316bが開くことにより可変入賞口316への遊技球の入球が可能となり、開閉扉316bが閉じることにより可変入賞口316への遊技球の入球が制限される。
そして、遊技機10では、上作動口314又は下作動口315への遊技球の入球が入球センサ314a又は入球センサ315aによって検出されると、メイン制御ユニット331により大当たりの抽選が行われる。そして、メイン制御ユニット331は、抽選結果に従ってメイン表示部37の表示を制御する。また、メイン制御ユニット331による大当たりの抽選結果(特定遊技状態への移行の有無の判定結果)は、サブ制御ユニット332に送信され、サブ制御ユニット332は、抽選結果に従って可変表示ユニット34の表示を制御する。
また、遊技機10では、一般入賞口313、上作動口314、下作動口315、及び可変入賞口316への遊技球の入球が、入球センサ313a~316aによって検出されると、予め設定された数の賞球が払い出される。例えば、一般入賞口313に入球した場合の賞球数は10個、上作動口314又は下作動口315に入球した場合の賞球数は3個、可変入賞口316に入球した場合の賞球数は15個である。特に、遊技機10では、メイン制御ユニット331で行われた抽選結果が大当たりである場合に、可変入賞口316が所定時間(例えば30秒)開放される状態が所定回数(例えば16回)繰り返されることにより、多量の賞球の払い出しが行われ、遊技者に遊技上の価値が与えられる。
可変表示ユニット34は、遊技盤31の略中央部に形成されている開口31Aを通して視認可能に配置された液晶ディスプレイなどの図柄表示部341を有している。この図柄表示部341は、静止画又は動画を表示するものであり、図柄表示部341の表示内容は、サブ制御ユニット332によって制御される。具体的に、図柄表示部341では、上作動口314又は下作動口315への入球に応じてメイン制御ユニット331により行われる大当たり抽選の結果に応じた図柄変動表示及び演出表示のような各種の表示が行われる。なお、図柄表示部341は、プラズマディスプレイ又は有機ELディスプレイなどであってもよい。
例えば、図柄表示部341で行われる図柄変動表示は、「1」~「9」の数字が付された主図柄が縦方向又は横方向に順にスクロールすることにより行われる。なお、主図柄の間には、他の文字又は図柄などを示す副図柄が表示されてもよい。また、図柄表示部341では、遊技球が上作動口314又は下作動口315に入球したときに図柄変動表示が行われず保留となっている保留球数Nに対応する数の保留図柄が、予め定められた最大数(例えば4個)を上限として表示される。
そして、図柄表示部341における図柄変動表示が停止すると、図柄表示部341では、1ライン又は複数ラインに主図柄が並んだ状態が表示される。このとき、主図柄の停止状態が、メイン制御ユニット331による大当たり抽選の結果を明示することになる。例えば、大当たり抽選の結果が「確変大当たり」の場合には、主図柄のうち予め確変大当たりを示す図柄として設定された奇数の図柄が1ラインに並んだ状態(例えば「333」又は「777」など)が表示される。一方、大当たり抽選の結果が「通常大当たり」の場合には、主図柄のうち予め通常大当たりを示す図柄として設定された偶数の図柄が1ラインに並んだ状態(例えば「222」又は「444」など)が表示される。また、大当たり抽選の結果が「外れ」の場合には、異なる主図柄が1ラインに並んだ状態(例えば「323」又は「727」など)が表示される。
磁石センサ35は、上作動口314の周辺であって、遊技盤31の背面側に設けられている。磁石センサ35は、メイン制御ユニット331に電気的に接続されており、磁石センサ35の検知結果はメイン制御ユニット331に入力される。これにより、磁石を用いて不正に上作動口314に遊技球を誘導させようとする行為が行われた場合に、その不正行為を検知することが可能である。
電波センサ36は、上作動口314及び下作動口315の周辺であって、遊技盤31の背面側に設けられている。電波センサ36は、メイン制御ユニット331に電気的に接続されており、電波センサ36の検知結果はメイン制御ユニット331に入力される。これにより、不正に検知センサ314a又は検知センサ315aに電波を入力して遊技球の入球を誤検知させる行為が行われた場合に、その不正行為を検知することが可能である。なお、電波センサ36は、例えば50MHz~3GHzの電波を検知可能である。
メイン表示部37は、遊技盤31の右上部に配置された複数のLED及び二つの7セグメント表示器を備え、遊技機10の遊技状態を表示するために用いられる。例えば、メイン表示部37では、遊技機10の遊技状態(例えば確変、時短、又は通常)や、上作動口314及び下作動口315への入球により生じた図柄変動表示の保留球数Nなどが前記複数のLEDの点灯パターンによって表示される。また、メイン表示部37では、一方の前記7セグメント表示器により、上作動口314又は下作動口315への入賞をトリガとして図柄の変動表示が行われ、メイン制御ユニット331における大当たり抽選の結果に応じた図柄で停止する。また、他方の前記7セグメント表示器では、スルーゲート317への入賞をトリガとして図柄の変動表示が行われ、メイン制御ユニット331における大当たり抽選の結果に応じた図柄が表示される。
可動役物部材39は、遊技機10において、予め定められた態様で動作可能であって、一般に「役物」とも称される装飾部材である。例えば、可動役物部材39は、大当たり抽選の結果を示すための演出などにおいて動作するように制御される。特に、可動役物部材39は、大当たり抽選の結果が当選である確率が高い場合に動作するように制御されることが多い。本実施形態において、可動役物部材39は、図柄表示部341の上方に位置する予め定められた待機状態(図4A参照)と、前記待機状態から下方の特定の位置まで移動した動作後状態(図4B参照)との間で移動可能である。
具体的に、図5Aに示すように、遊技機10は、可動役物部材39に駆動力を供給するモーター39a、及び可動役物部材39が前記待機状態に復帰していることを検出するための復帰検出部39bを有する。モーター39aは、ステッピングモーター又はDCモーター等であり、復帰検出部39bは、可動役物部材39bが前記動作後状態から前記待機状態に移動する経路上の予め定められた検出位置で可動役物部材39を検出可能な光学式センサ又は接点式センサ等である。可動役物部材39とモーター39aとは、不図示の駆動ギアなどの駆動伝達機構を介して連結されている。
前記駆動伝達機構は、モーター39aの時計回りの回転(以下、「正回転」という)に応じて可動役物部材39を前記待機状態から前記動作後状態に向けて下方向に移動させ、モーター39aの反時計回りの回転(以下、「逆回転」という)に応じて可動役物部材39を前記動作後状態から前記待機状態に向けて上方向に移動させる。以下では、前記待機状態から前記動作後状態への遷移動作を役物演出動作と称し、前記動作後状態から前記待機状態への遷移動作を役物復帰動作と称することがある。また、前記待機状態と前記動作後状態との間の状態を動作中状態と称することがある。
前記駆動伝達機構には、例えばラックとピニオン、ベルト駆動機構、又はリンク機構などの周知の機構を適宜採用すればよいため、ここでは詳細な説明を省略する。また、可動役物部材39の動作は上下方向の動作に限らず、左右方向の動作又は所定の回転軸を中心にした回動動作などの任意の動作であってもよい。
また、前記駆動伝達機構には、モーター39aの駆動入力系に所定以上のトルクが作用した場合に空転(フリー回転)するトルクリミッター等の過負荷防止部材が設けられている。そして、後述するように、前記役物演出動作では、モーター39aの正回転が、前記待機状態から前記動作後状態に遷移するために必要な時間よりも十分に長い時間実行され、役物復帰動作では、モーター39aの逆回転が、前記動作後状態から前記待機状態に遷移するために必要な時間よりも十分に長い時間実行される。
また、図5Aに示すように、遊技機10は、モーター39a及び復帰検出部39bが接続されるモータードライバ39cを備える。モータードライバ39cは、音声ランプ制御装置5の入出力I/F52に接続されている。そして、モータードライバ39cは、音声ランプ制御装置5からの制御指示に従ってモーター39aを制御する。また、モータードライバ39cは、復帰検出部39bによる検出結果を取得して音声ランプ制御装置5に伝達することが可能である。なお、モーター39a及び復帰検出部39bが、音声ランプ制御装置5の入出力I/F52に直接接続され、音声ランプ制御装置5によって制御されてもよい。
ところで、近年の遊技機10では、可動役物部材39の大型化や複雑化などに起因して、遊技機10に作用する振動又は衝撃で可動役物部材39に不具合が生じやすくなっている。例えば、可動役物部材39が複数設けられている場合には、その複数の可動役物39が同時に動作しているときに、例えば遊技者が操作ボタン22を連打する行為や遊技機10を叩く行為などが行われた場合には、可動役モノ部材39各々が想定外の範囲で揺動して相互に干渉し、可動役物部材39に不具合が発生しやすい。このように、可動役物部材39に不具合が生じると、遊技機10で実行される各種の演出処理において可動役物部材39を動作させることができず、遊技者の注目度や興趣が低下するおそれがある。また、可動役物部材39に不具合が生じた場合には、遊技ホールのスタッフによって前面扉11が開放されて、遊技機10の電源がOFF/ONされ、その可動役物部材39の不具合の解消が図られることになる。しかしながら、可動役物部材39の不具合が解消されて前面扉11が閉鎖される際には、その前面扉11を閉じる際の衝撃で可動役物部材39の不具合が再度発生するおそれがある。そのため、何らかの要因で可動役物部材39に不具合が発生した後、その不具合が解消しても、その後の前面扉11の閉鎖時に再度不具合が発生するという状況が繰り返し発生することになり、可動役物部材39の復旧に時間を要することもある。
これに対し、本実施形態及び後述の他の実施形態に係る遊技機10では、可動役物部材39に関する障害の発生を抑制することや、可動役物部材39に関する障害の発生時の対応について工夫が施されている。
[裏パックユニット13]
裏パックユニット13は、図3に示すように、払出機構130及び周辺制御ユニット140を備える。
払出機構130は、遊技ホールの島設備(不図示)から供給される球技球を貯留するタンク131と、タンク131から上皿23に向けて遊技球を払い出す払出装置132とを備える。なお、上皿23の遊技球が飽和している場合、払出装置132から払い出される遊技球は下皿24に払い出される。
周辺制御ユニット140は、払出制御装置7、発射制御装置8、及び電源制御装置9(図5A参照)を備える。払出制御装置7は、払出装置132による遊技球の払出数などを制御する。発射制御装置8は、発射ハンドル21の操作に応じて遊技球発射機構32を制御する。電源制御装置9は、遊技機10が接続された島設備(不図示)から供給される電力を所定の電圧レベルに変換し、遊技機10内に設けられた各種制御装置及び各種駆動手段に供給する。
[遊技機10のシステム構成]
次に、図5A及び図5Bを参照しつつ、遊技機10のシステム構成について説明する。
[メイン制御ユニット331]
メイン制御ユニット331は、遊技機10における遊技の主たる制御を実行する主制御装置4(主制御手段の一例)を備える。主制御装置4には、MPU41及び入出力I/F42などが搭載されている。MPU41は、1チップマイコンとして構成された演算装置である。また、MPU41には、ROM411及びRAM412が内蔵されている。
入出力I/F42は、主制御装置4に各種の信号を入力し、主制御装置4から制御信号を出力する入出力インターフェースである。また、入出力I/F42には、入球センサ313a~317a、磁石センサ35、電波センサ36なども接続されている。そして、MPU41は、入球センサ313a~317aからの検出信号に基づいて一般入賞口313、上作動口314、下作動口315、可変入賞口316、及びスルーゲート317への入球の有無を判断する。また、MPU41は、磁石センサ35及び電波センサ36からの検出信号に基づいて磁石又は電波を用いた不正行為の有無を判断する。さらに、入出力I/F42には、音声ランプ制御装置5、払出制御装置7、発射制御装置8、及び電源制御装置9などが接続されている。
そして、MPU41は、音声ランプ制御装置5に、変動パターンコマンド、保留球数コマンド、大当たり開始コマンド、及び大当たり終了コマンドなどの各種コマンドを出力する。変動パターンコマンドは、大当たり抽選の結果及び変動表示時間を示すコマンドであって、図柄表示部341及びメイン表示部37による変動表示を開始する際に、後述の保留格納エリア412bに記憶されている情報に基づいて決定され、音声ランプ制御装置5に出力される。保留球数コマンドは、後述の保留格納エリア412bに記憶されている保留球数Nに変化が生じた場合に、その保留球数Nを通知するために音声ランプ制御装置5に出力される。大当たり開始コマンドは、大当たり状態に移行する場合に、音声ランプ制御装置5に出力される。大当たり終了コマンドは、大当たり状態が終了する場合に、音声ランプ制御装置5に出力される。
また、主制御装置4には、MPU41に動作クロックを供給する手段として、発振回路及び分周回路なども搭載される。発振回路は、予め定められた所定周波数のクロック信号を出力し、分周回路は、発振回路から出力されるクロック信号の周波数を変更してMPU41に入力する。具体的に、MPU41によって実行される後述のタイマ割込処理(図9参照)の実行周期は、分周回路から出力されるクロック信号によって定まる。
本実施形態では、分周回路からMPU41に、予め設定された4msecの間隔でクロック信号が供給され、MPU41が、クロック信号の立ち上がり(又は立下り)が発生するごとに後述のタイマ割込処理を起動して実行するものとする。なお、発振回路及び分周回路は、サブ制御ユニット332及び周辺制御ユニット140にも必要に応じて搭載され、サブ制御ユニット332及び周辺制御ユニット140における各種制御主体の動作クロックを供給する。また、メイン制御ユニット331からサブ制御ユニット332及び周辺制御ユニット140にクロック信号が供給されてもよい。
ROM411は、各種の制御プログラム及び各種のパラメータ情報が予め記憶された不揮発性の記憶部である。RAM412は、各種の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU41によって実行される各種の処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。なお、RAM412は不揮発性の記憶部であってもよい。
ここで、図6を参照しつつ、遊技機10の主制御装置4のMPU41が大当たり抽選等を行うための電気的な構成について説明する。MPU41は、遊技に際しRAM412に格納される各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選及び変動表示時間の設定などを実行する。ここに、図6は、RAM412の記憶領域の構成を模式的に示す図である。
図6に示すように、RAM412には、抽選用カウンタ412a、保留格納エリア412b、及び電役保留エリア412cに対応する記憶領域が確保されている。
抽選用カウンタ412aには、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判断する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、外れ種別を判断する際に使用するリーチ乱数カウンタC3とが含まれる。また、抽選用カウンタ412aには、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCIN1と、メイン表示部37及び図柄表示部341における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCS1とが含まれる。さらに、抽選用カウンタ412aには、下作動口315の電動役物315bを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4が含まれる。以下、これらの複数種類のカウンタをまとめて説明するときは単にカウンタと略称する。
そして、カウンタC1~C4、CIN1、及びCS1は、MPU41によって短時間間隔で前回値に1が加算され、予め設定された最大値に達した後0に戻るループカウンタとして用いられる。カウンタC1~C4、CIN1、及びCS1には更新後の値が記録され、大当たり抽選及び変動表時間の設定などの際にMPU41によって参照される。
保留格納エリア412bは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3、及び第4保留エリアRE4を含む保留用エリアREと、実行エリアAEとを備える。そして、上作動口314又は下作動口315への入賞が発生した場合には、RAM412に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3に対応する情報が保留情報として、保留用エリアREの第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4のいずれかに格納される。実行エリアAEは、メイン表示部37及び図柄表示部341の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1回の遊技の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて大当たり抽選などが行われる。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0~738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻される。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCIN1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCIN1は、大当たり乱数カウンタC1と同様の範囲内(0~738)で更新されるループカウンタである。大当たり乱数カウンタC1は、定期的に更新され、遊技球が上作動口314又は下作動口315に入賞したタイミングで保留格納エリア412bに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM411における当否テーブル記憶エリアに記憶された当否テーブルにより、低確率モード(通常モード)及び高確率モード(確変モード)の2種類設定されている。例えば、低確率モードにおいて大当たり当選となる乱数の数は2個(373、727)であり、高確率モードにおいて大当たり当選となる乱数の数は13個(59、109、163、211、263、317、367、421、479、523、631、683、733)である。なお、大当たり乱数カウンタC1の値がこれらの大当たり当選となる乱数値以外である場合には大当たり抽選の結果が外れとなる。
大当たり種別カウンタC2は、0~4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻される。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口314又は下作動口315に入賞したタイミングで保留格納エリア412bに格納される。大当たり種別カウンタC2に対する乱数の値としては、ROM411における振分テーブル記憶エリアに記憶された振分テーブルにより、確変大当たり及び通常大当たりの2種類の当たり種別が設定されている。例えば、確変大当たりとなる乱数の数は3個(1、2、3)であり、通常大当たりとなる乱数の数は2個(0、4)である。
そして、MPU41は、メイン表示部37及び図柄表示部341による変動態様の決定に際して、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1及び大当たり種別カウンタC2の値に基づいて抽選結果が、「確変大当たり」、「通常大当たり」、「外れ」のいずれであるかを特定する。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻される。リーチ乱数カウンタC3は、定期的に更新され、遊技球が上作動口314又は下作動口315に入賞したタイミングで保留格納エリア412bに格納される。
具体的に、遊技機10では、リーチ乱数カウンタC3によって、大当たり抽選の結果が外れである場合に図柄表示部341で表示される変動表示の停止種別が選択される。この外れ時の停止種別には、リーチが発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば0~8の範囲)と、同じくリーチ発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば9~38の範囲)と、リーチが発生しない「完全外れ」(例えば39~238の範囲)との3つの停止(演出)パターンが含まれる。なお、リーチ乱数カウンタC3は、後述の保留球数コマンドに含められて音声ランプ制御装置5に送信され、音声ランプ制御装置5はリーチ乱数カウンタC3に基づいて外れ時の図柄表示部341における変動表示を制御する。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻される。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート317に遊技球が入賞したタイミングでRAM412における電役保留エリア412cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、電役保留エリア412cに格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物315bを開放状態にするか否かの抽選が行われる。
変動種別カウンタCS1は、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻される。具体的に、変動種別カウンタCS1は、いわゆるノーマルリーチ、特殊リーチ、スーパーリーチ等の大まかな変動種別を決定するものである。変動種別カウンタCS1は、後述するメイン処理が1回実行されるごとに1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
そして、MPU41は、メイン表示部37及び図柄表示部341による変動態様の決定に際して、変動種別カウンタCS1と予め設定された変動テーブルとに基づいて変動表示時間を示す変動パターンを決定する。具体的に、MPU41は、ROM411に予め記憶されている通常大当たり変動テーブル、確変大当たり変動テーブル、又は外れ変動テーブルを参照しつつ変動パターンの種別を特定する。なお、これらの変動テーブルは、低確率モード及び高確率モードごとに個別に設けられる。
ここに、図7(A)、図7(B)、及び図7(C)は、通常大当たり変動テーブル、確変大当たり変動テーブル、及び外れ変動テーブルの一例を示す図である。図7に示すように、通常大当たり変動テーブル、確変大当たり変動テーブル、及び外れ変動テーブルでは、変動種別カウンタCS1の値に応じて変動パターンが予め対応付けられている。そして、MPU41は、抽選結果が「通常大当たり」である場合は通常大当たり変動テーブル、抽選結果が「確変大当たり」である場合は確変大当たり変動テーブル、抽選結果が「外れ」である場合は外れ変動テーブルをそれぞれ参照し、変動パターンの種別を特定する。
より具体的に、通常大当たり変動テーブル及び確変大当たり変動テーブルでは、変動種別カウンタCS1の値に応じて変動パターン「01」~「03」のいずれかが選択される。ここに、変動パターン「01」が選択された場合、図柄表示部341では、変動表示時間が30sである通常リーチの態様で変動表示が実行される。また、変動パターン「02」が選択された場合、図柄表示部341では、変動表示時間が45sであって、遊技者による操作ボタン22の操作を演出内容に反映可能な特殊リーチの態様で変動表示が実行される。さらに、変動パターン「03」が選択された場合、図柄表示部341では、変動表示時間が最も長い60sであるスーパーリーチの態様で変動表示が実行される。なお、変動パターンの種別はこれらに限らず、例えばプレミアムリーチなども変動パターンの一例である。
遊技機10では、変動パターン「01」に対応するノーマルリーチとして、キャラクタ又はストーリーなどが異なる複数種類のノーマルリーチが用意されており、その中から選択されたいずれかのノーマルリーチが実行される。
同じく、遊技機10では、変動パターン「02」に対応する特殊リーチとして、キャラクタ、ストーリー、又は操作方法などが異なる複数種類の特殊リーチが用意されており、その中から選択されたいずれかの特殊リーチが実行される。具体的に、特殊リーチには、操作ボタン22の単発操作が要求される単発操作演出、操作ボタン22の連打操作が要求される連打操作演出、及び操作ボタン22の長押し操作が要求される長押し操作演出などが含まれる。なお、これらの各種の演出については後述する。
さらに、遊技機10では、変動パターン「03」に対応するスーパーリーチとして、キャラクタ及びストーリーなどが異なる複数種類のスーパーリーチが用意されており、その中から選択されたいずれかのスーパーリーチが実行される。具体的に、スーパーリーチは、ノーマルリーチ及び特殊リーチよりも変動時間が長いリーチであって、例えばノーマルリーチから発展するリーチや、特殊リーチと同様の操作ボタン22の操作を伴うリーチも含まれる。
一方、外れ変動テーブルでは、リーチ乱数カウンタC3の値によって決定される外れ時の停止種別(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)に応じて、変動種別カウンタCS1と変動パターンとの対応関係が定められている。より具体的に、外れ時の停止種別が前後外れリーチ又は前後外れ以外リーチである場合には、変動種別カウンタCS1の値に応じて変動パターン「01」~「03」のいずれかが選択される。一方、外れ時の停止種別が完全外れである場合には、変動種別カウンタCS1の値に応じて変動パターン「04」又は「05」のいずれかが選択される。
遊技機10では、変動パターン「04」に対応する外れ時の停止種別には、予告演出などを伴うことなく変動表示が外れ図柄で停止する外れパターンの態様で変動表示が実行される。また、変動パターン「05」に対応する外れ時の停止種別には、予告演出などを伴って変動表示が外れ図柄で停止する外れパターンの態様で変動表示が実行される。
そして、MPU41は、メイン表示部37及び図柄表示部341による変動表示時間を示す変動パターンを特定すると、その変動パターン及び抽選結果を示す変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置5に入力する。具体的に、MPU41は、抽選結果が「通常大当たり」である場合は変動パターンの前に「A」を付した変動パターン「A01」~「A03」のいずれかを出力し、抽選結果が「確変大当たり」である場合は変動パターンの前に「B」を付した変動パターン「B01」~「B03」のいずれかを出力する。また、抽選結果が「外れ」である場合は変動パターンの前に「C」を付した変動パターン「C01」~「C05」のいずれかを出力する。これにより、音声ランプ制御装置5は、変動パターンコマンドに基づいて、抽選結果及び変動表示時間を判断することが可能であり、その抽選結果及び変動表示時間に基づいて、図柄表示部341で表示される変動種別及び演出種別などの変動態様の詳細を決定する。そして、音声ランプ制御装置5は、決定した変動態様の詳細に基づいて図柄表示部341に変動表示を実行させ、スピーカ26から変動表示に合わせて音声を再生し、電飾部27を点灯及び点滅させる。
従って、遊技機10では、主制御装置4のMPU41は、図柄表示部341における変動表示について、変動種別カウンタCS1及び変動テーブルに基づいて変動パターン(変動表示時間)のみを決定する簡易な処理のみを実行することになる。そのため、MPU41が8ビットマイコンで構成される遊技機10においても、安定して大当たり抽選を実行することができる。また、実際に図柄表示部341に表示される変動態様の詳細は音声ランプ制御装置5で決定されるため、その変動態様として多種多様な変動態様を選択的に実行することが可能である。
[サブ制御ユニット332]
図5Aに示すように、サブ制御ユニット332は、音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6を備える。なお、音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6は、サブ制御ユニット332に設けられた個別又は同一の制御基板に搭載されている。
[音声ランプ制御装置5]
音声ランプ制御装置5は、MPU51及び入出力I/F52などを備える。MPU51は、1チップマイコンとして構成された演算装置である。また、MPU51には、ROM511及びRAM512が内蔵されている。
ROM511は、各種の制御プログラム及び各種のパラメータ情報が予め記憶された不揮発性の記憶部である。また、ROM511には、各種の演出で使用される音声又はランプ点灯パターンなどの情報も記憶されている。RAM512は、各種の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU51によって実行される各種の処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。なお、RAM512は不揮発性の記憶部であってもよい。
音声ランプ制御装置5は、ROM511に記憶されている制御プログラムに従った処理をMPU51によって実行することにより、主制御装置4から入力される各種のコマンド(制御信号)に基づいて、表示制御装置6に制御信号を入力し、図柄表示部341の表示を制御する。例えば、MPU51は、予め設定された操作有効期間内における操作ボタン22の操作をMPU41による大当たり抽選の結果(判定結果)に基づく演出表示に反映させる単発操作演出、連打操作演出、及び長押し操作演出などの実行の有無を判定する。また、MPU51は、実行すると判定された一又は複数の操作演出をMPU41による大当たり抽選の結果(判定結果)に基づいて実行する。ここに、MPU51が演出判定手段及び演出実行手段の一例である。
入出力I/F52は、音声ランプ制御装置5に各種の信号を入力し、音声ランプ制御装置5から制御信号を出力する入出力インターフェースである。具体的に、入出力I/F52には、主制御装置4及び表示制御装置6が接続されている。そして、主制御装置4から音声ランプ制御装置5には、変動パターンコマンド、保留球数コマンド、大当たり開始コマンド、及び大当たり終了コマンドなどの各種のコマンドが入力される。なお、表示制御装置6が、主制御装置4からの各種のコマンドを受信し、その各種のコマンドを音声ランプ制御装置5に入力する構成も他の実施形態として考えられる。また、サブ制御ユニット332が、音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6の両方の機能を有する一つの制御装置を備える構成も他の実施形態として考えられる。例えば、サブ制御ユニット332が一つのMPUを備え、前記MPUが音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6のMPU51及びMPU61と同様の処理を時分割処理などによって並行して実行することが考えられる。
また、入出力I/F52には、スピーカ26、電飾部27、及びモータードライバ39cが接続されている。そして、音声ランプ制御装置5では、MPU51が、主制御装置4から入力される各種のコマンドに基づいて、スピーカ26から出力される音声、及び電飾部27の点灯態様などを制御することが可能である。また、MPU51は、操作ボタン22の操作に基づいて、スピーカ26から出力される音声、及び電飾部27の点灯態様などを制御することも可能である。また、MPU51は、モータードライバ39cを介してモーター39aを制御して可動役物部材39を動作させることが可能であり、復帰検出部39bによる検出結果を取得して可動役物部材39が前記待機状態に復帰しているか否かを判断することが可能である。
MPU51は、主制御装置4から入力される変動パターンコマンド、保留球数コマンド、大当たり開始コマンド、及び大当たり終了コマンドなどの各種のコマンドに基づいて所定の演算処理を実行する。
具体的に、MPU51は、変動パターンコマンドが入力された場合に、変動パターンコマンドに基づいて変動パターンを決定し、その変動パターンに対応する表示変動パターンコマンドを表示制御装置6に送信し、図柄変動表示部341における変動表示を開始させる。その後、MPU51は、表示制御装置6に対して変動停止コマンドを送信することにより、図柄変動表示部341における変動表示を変動パターンコマンドに対応する変動表示時間で停止させ、変動パターンコマンドが示す抽選結果に対応する停止図柄を表示させる。このとき、図柄変動表示部341では、変動パターンコマンドが外れを示す場合には外れに対応する図柄の組み合わせが表示される。一方、変動パターンコマンドが通常大当たりを示す場合には通常大当たりに対応する図柄の組み合わせが表示され、確変大当たりを示す場合には確変大当たりに対応する図柄の組み合わせが表示される。
また、MPU51は、操作ボタン22の操作を図柄変動表示部341に表示される演出に反映させることが可能である。具体的に、MPU51では、図柄表示部341の表示制御を実行するために、ROM511及びRAM512に設けられた各種の記憶エリア、フラグ、及びカウンタなどが用いられる。
ROM511は、各種の制御プログラム及び各種のパラメータ情報が予め記憶された不揮発性の記憶部である。図5Bに示されるように、ROM511には、変動種別テーブル511a、及び演出種別テーブル511b、単発操作テーブル511c、連打操作テーブル511d、長押し操作テーブル511e、役物演出テーブル511fなどの各種のテーブル情報が格納されている。これらのテーブル情報は、主制御装置4から入力される変動パターンコマンドに基づいて図柄表示部341における変動表示を開始する際に、その変動表示における演出内容の詳細を特定するために用いられる。
RAM512は、各種の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU51によって実行される各種の処理の一次記憶領域として使用される。図5Bに示されるように、RAM512には、第1検出フラグ512a、第2検出フラグ512b、第3検出フラグ512c、第1パターンフラグ512d、第2パターンフラグ512e、第3パターンフラグ512f、単発演出フラグ512g、連打演出フラグ512h、長押し演出フラグ512i、連打カウンタ512k、長押しカウンタ512m、受付開始フラグ512n、役物演出カウンタ512o、演出種別カウンタ512p、開扉フラグ512q、復帰動作フラグ512s、イニシャルカウンタ512t、役物異常カウンタ512u、役物停止フラグ512v、役物異常フラグ512w、エラー報知フラグ512x、役物演出フラグ512y、タイミングカウンタ512z、役物停止フラグ512A、電源断フラグ512B、電源断処理中フラグ512C、第1変動領域512D~第4変動領域512G、電飾演出フラグ512Hなどが格納される。これらの各種のフラグ及びカウンタは、MPU51で実行される各種の処理で使用される。また、全てのフラグ及びカウンタが各実施形態で使用される必要はなく、各フラグ及び各カウンタは実施形態において必要に応じて使用されればよい。
[表示制御装置6]
表示制御装置6は、音声ランプ制御装置5から入力される各種のコマンド(制御信号)に基づいて図柄表示部341の表示を制御する。具体的に、表示制御装置6は、音声ランプ制御装置5から入力される表示変動パターンコマンドに基づいて図柄表示部341の表示を制御することにより図柄変動及び演出表示を実行する。
表示制御装置6は、MPU61及び入出力I/F62などを備え、入出力I/F62には音声ランプ制御装置5及び図柄表示部341が接続されている。なお、音声ランプ制御装置5及び表示制御装置6の間は双方向通信可能であってよい。
MPU61は、1チップマイコンとして構成された演算装置であり、MPU61には、ROM611及びRAM612が内蔵されている。また、表示制御装置6には、時間を計時するタイマ回路及び割込を受け付ける割込回路などの各種回路も内蔵されている。
ROM611には、各種の制御プログラムの他、図柄表示部341に表示される変動図柄、リーチ演出画像、大当たり演出画像、及び予告キャラクタ画像などが記憶されている。なお、図柄表示部341に表示される各画像には静止画又は動画が含まれる。RAM612は、各種の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU61によって実行される各種の処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。なお、RAM612は不揮発性の記憶部であってもよい。
[払出制御装置7]
払出制御装置7には、MPU71及び入出力I/F72などが搭載されている。MPU71は、1チップマイコンとして構成された演算装置である。また、MPU71には、ROM711及びRAM712が内蔵されている。
ROM711は、各種の制御プログラム及び各種のパラメータ情報が予め記憶された不揮発性の記憶部である。また、RAM712は、各種の情報の読み書きが可能な揮発性の記憶部であり、MPU71によって実行される各種の処理の一次記憶領域(作業領域)として使用される。なお、RAM712は不揮発性の記憶部であってもよい。
入出力I/F72は、払出制御装置7に各種の信号を入力し、払出制御装置7から制御信号を出力する入出力インターフェースである。具体的に、入出力I/F72には、払出装置132及び球貸装置100が接続されている。
払出装置132は、前述したように、タンク131から上皿23に向けて遊技球を払い出すものであり、遊技球の払出の有無を切り換える球止部材を駆動させるモーターなどの駆動部132aと、払い出される遊技球を個別に検出する払出センサ132bとを備える。払出制御装置7は、払出センサ132bによる検出結果に基づいて駆動部132aを制御することにより任意の数の遊技球を払い出す。また、払出制御装置7には、状態復帰スイッチ73が設けられている。状態復帰スイッチ73は、例えば、払出装置132の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。
球貸装置100は、遊技機10と同様に島設備に設置される。そして、球貸装置100は、遊技機10の前面扉11に設けられている不図示の球貸操作装置の操作に応じて、球貸装置100に挿入されているカードに記憶されている金額に相当する数の遊技球を払い出して遊技者に貸し出すことが可能である。具体的には、球貸装置100から払出制御装置7に、所定数の遊技球を払い出す旨の制御信号が入力されることにより、MPU71により払出装置132が制御されて所定数の遊技球が払い出される。なお、金額が記憶される記録媒体はカードに限らず、例えばICチップを内蔵するコイン型の記憶媒体であってもよい。また、球貸装置100は、現金の挿入によりその現金に応じた所定数の遊技球を貸し出すことが可能なものであってもよい。
[発射制御装置8]
発射制御装置8は、遊技球発射機構32の駆動を制御する発射制御IC81を備える。具体的に、発射制御IC81は、発射ハンドル21が回転操作されている間、遊技球発射機構32の球送り装置322を駆動させることにより、上皿23に貯留されている遊技球を発射レール321上に供給させる。そして、発射制御IC81は、発射ハンドル21の操作量を検出し、その操作量に応じて遊技球発射機構32のソレノイド323を駆動させることにより、発射レール321上の遊技球を遊技盤31に向けて発射させる。このとき、発射制御IC81は、予め設定された周期(例えば0.6sec)でON/OFFが切り替わるクロック信号を駆動信号として球送り装置322及びソレノイド323を駆動させる。これにより、遊技機10では、0.6secごとに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射される。
また、発射ハンドル21には、遊技者による回転操作量を検出するための可変抵抗が設けられており、発射ハンドル21の回転操作量に応じて電圧が発射制御IC81に入力される。これにより、発射制御IC81は、発射ハンドル21の回転操作量に応じて入力される電圧値に基づいて、発射ハンドル21の回転操作量が多いほど遊技球発射機構32からの遊技球の発射強度が強くなるようにソレノイド323への印加電圧を調整する。
さらに、発射ハンドル21には、遊技者が発射ハンドル21に触れていることを検出するためのタッチセンサ21a、及び遊技者が任意に遊技球の発射を停止させるための操作を行う球止めスイッチ21bが設けられている。発射制御IC81は、タッチセンサ21a及び球止めスイッチ21bを用いて、タッチセンサ21aにより遊技者が発射ハンドル21に触れていないことを検出した場合、又は球止めスイッチ21bが遊技者によって操作されていることを検出した場合に、遊技球発射機構32による遊技球の発射を停止させる。これにより、例えば発射ハンドル21が回転操作された状態で固定され、遊技者が発射ハンドル21に触れていない状況における遊技が防止される。また、遊技者は、発射ハンドル21を回転操作したまま親指などで球止めスイッチ21bを操作することにより、任意に球技球の発射を停止させることができる。
[電源制御装置9]
電源制御装置9は、各種のセンサ及び駆動部などを駆動するための+12V電圧、各種の制御装置で使用されるロジック用の+5V電圧などを生成する。そして、電源制御装置9は、生成した+12V又は+5Vの電圧を、主制御装置4、音声ランプ制御装置5、表示制御装置6、払出制御装置7、及び発射制御装置8などに供給する。
なお、電源制御装置9には、遊技機10の電源をON/OFFするための電源スイッチ91や、遊技機10を初期状態に戻す際に操作されるRAM消去スイッチ92が設けられている。以下、本明細書内における遊技機10の電源の投入とは電源スイッチ91がOFFからONに切り替えられることを示す。遊技機10は、RAM消去スイッチ92がONの状態で電源スイッチ91が操作されて電源が投入された場合に初期化される。
また、電源制御装置9には、電源設備から供給される電力により充電される充電手段としてコンデンサ及び二次電池が設けられている。これにより、遊技機10では、電源設備からの電力供給が遮断された場合でも、各種の制御装置に設けられたRAMの情報が、前記コンデンサから放電される電力によって所定期間保持される。また、遊技機10では、電源設備からの電力供給が遮断された場合でも、各種の制御装置が、前記二次電池から放電される電力により所定期間の間は駆動可能である。
さらに、電源制御装置9は、電力供給が遮断されたと判断した場合に、主制御装置4、音声ランプ制御装置5、及び払出制御装置7などに停電信号を入力する。例えば、電源制御装置9は、電源設備から供給される電力に基づいて予め設定された24Vの直流電圧を出力する場合、その直流電圧が予め設定された22V未満に達した場合に停電状態であると判断する。なお、主制御装置4、音声ランプ制御装置5、及び払出制御装置7などは、電源制御装置9から停電信号を受信すると、実行中の制御を中断して所定のNMI割込処理を実行する。
[主制御装置4の処理]
次に、図8~図14のフローチャートを参照しつつ、主制御装置4のMPU41によって実行される各種の処理について説明する。具体的に、遊技機10において、MPU41は、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理、立ち上げ処理後に実行されるメイン処理、定期的に起動されるタイマ割込処理、及び停電時に実行されるNMI割込処理などを実行する。
[主制御装置4のNMI割込処理]
前記NMI割込処理は、停電の発生等による遊技機10の電源遮断時に実行される。具体的に、停電の発生等により遊技機10の電源が遮断された場合には、前述したように前記停電信号が電源制御装置9から主制御装置4、音声ランプ制御装置5、及び払出制御装置7などに出力される。これにより、MPU41は、実行中の制御を中断して前記NMI割込処理を実行する。前記NMI割込処理では、遊技機10の電源遮断時にRAM412に電源断発生情報が記憶される。前記電源断発生情報には、例えばRAM412に記憶されている各アドレスの値に基づいてチェックサム値として算出されるRAM判定値が含まれる。なお、MPU41は、電源制御装置9から電源復旧時に出力される復旧信号を受信した場合に前記電源断発生情報をクリアする。従って、MPU41は、前記電源断発生情報の有無に応じて電源遮断の有無を判断可能である。
[主制御装置4の立ち上げ処理]
図8を参照して、主制御装置4に電源が投入された場合に主制御装置4内のMPU41により実行される立ち上げ処理について説明する。
<ステップS601>
まず、ステップS601では、電源投入に伴う初期動作処理を実行する。例えば、前記初期動作処理には、スタックポインタに予め定められた値を設定する処理やRAM412の各アドレスに予め定められた初期値を設定する処理などが含まれる。
<ステップS602>
次に、ステップS602では、サブ制御ユニット332及び周辺制御ユニット140等の周辺制御装置が動作可能な状態に移行するために必要な待機時間が経過するまで処理を待機する。例えば、前記待機時間は1秒である。
<ステップS603>
そして、前記待機時間が経過すると、続くステップS603では、電源制御装置9に設けられたRAM消去スイッチ92がオンされているか否かが判断され、オンされていれば(S603:Yes)、処理がステップS631に移行する。一方、RAM消去スイッチ92がオンされていなければ(S603:No)、処理がステップS604に移行する。
<ステップS604>
ステップS604では、RAM412に前記電源断発生情報が記憶されているか否かを判断する。前述したように、前記電源断発生情報は、遊技機10の電源遮断時に前記NMI割込処理が正常に実行された場合にRAM412に記憶される情報であって、例えばRAM412に記憶されている各アドレスの値に基づいてチェックサム値として算出されるRAM判定値を含む。ここで、前記電源断発生情報が記憶されていれば(S604:Yes)、処理がステップS605に移行し、前記電源断発生情報が記憶されていなければ(S604:No)、処理がステップS631に移行する
<ステップS605>
ところで、例えば前記NMI割込処理が正常に実行されるまでの間に遊技機10の電源が切れた場合、又はRAM412に正常に記憶された前記電源断発生情報が壊れた場合には、RAM412に正しい前記RAM判定値が記憶されていない場合がある。そこで、続くステップS605では、現在のRAM412に記憶されている各アドレスの値から前記RAM判定値を算出する。なお、前記RAM判定値の算出に、前記電源断発生情報は用いられない。ここで、遊技機10の電源遮断時に前記電源断発生情報がRAM412に正常に記憶されている場合には、そのRAM412に記憶されている前記電源断発生情報の前記RAM判定値と前記ステップS605で算出される前記RAM判定値とが一致するはずである。
<ステップS606>
ステップS606では、前記RAM412に記憶されている前記電源断発生情報の前記RAM判定値と前記ステップS605で算出される前記RAM判定値とが一致するか否かを判定する。ここで、一致すると判断されると(S606:Yes)、RAM412のデータが破壊されていないと判断し、処理がステップS607に移行する。一方、一致しないと判断されると(S606:No)、RAM412に記憶されているデータが正常でないおそれがあるため、処理がステップS631に移行する。なお、前記RAM判定値の照合に代えて、RAM412における特定アドレスに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かが判断されてもよい。
<ステップS607>
前記RAM412に記憶されている前記電源断発生情報の前記RAM判定値と前記ステップS605で算出される前記RAM判定値とが一致する場合、RAM412内のデータは電源遮断時のままである。そのため、ステップS607では、RAM412に記憶されている前記電源断発生情報をクリアし、他のデータはそのまま保持する。
<ステップS608>
ステップS608では、周辺制御ユニット140の払出制御装置7を電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復帰コマンドを払出制御装置7に送信する。これにより、周辺制御ユニット140の払出制御装置7は、前記復帰コマンドの受信に応じて、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
<ステップS609>
ステップS609では、可変入賞口316の開閉状態を電源遮断時の状態に復帰させる大当たり復帰処理を実行する。具体的には、後述するように大当たり抽選の結果が当選である場合にオンに設定される開閉実行モードのフラグがオンであるか否かを判断する。そして、開閉実行モードのフラグがオフである場合は可変入賞口316を閉鎖する。一方、開閉実行モードのフラグがオンである場合には、可変入賞口316が開放されるべき開放タイミングであるか否かを判断し、開放タイミングである場合には可変入賞口316を開放する。例えば、RAM412には、前記開放タイミングを示す開放フラグが設けられており、MPU41は、前記開放タイミングに前記開放フラグをオンに設定し、可変入賞口316を閉鎖するタイミングで前記開放フラグをオフに設定する。これにより、MPU41は、前記開放フラグに基づいて可変入賞口316が開放されるべきか否かを判断することが可能である。
<ステップS610>
ステップS610では、音声ランプ制御装置5に演出の実行を許可するための演出許可コマンドを音声ランプ制御装置5に送信する。音声ランプ制御装置5では、前記演出許可コマンドが受信されると、MPU51が、RAM512に記憶されているデータを保持したまま、各種の演出を実行可能な状態となる。
<ステップS631>
一方、ステップS631では、払出制御装置7を初期化するための初期化コマンドを払出制御装置7に送信する。払出制御装置7では、前記初期化コマンドを受信すると、MPU71によってRAM712のスタックエリア以外のエリア(作業領域)がクリアされ、初期値が設定されて遊技球の払い出し制御が開始可能な状態になる。
<ステップS632>
そして、ステップS632では、RAM412の各アドレスの値をクリアし、その各アドレスに初期値を設定する初期化処理を実行した後、処理をステップS609に移行させる。例えば、ホールの営業開始時などの電源投入時にRAM412のデータを初期化する場合には、RAM消去スイッチ92が押された状態で電源が投入される。これにより、前記立ち上げ処理の実行時に、RAM消去スイッチ92が押されていることになり(S603:Yes)、RAM412の初期化処理(S632)が実行されることになる。また、前記電源断発生情報が設定されていない場合(S604:No)や、前記RAM判定値(チェックサム値等)が一致しないと判断された場合(S606:No)も、同様にRAM412の初期化処理(S632)が実行される。
[主制御装置4のタイマ割込処理]
ここに、図9は、MPU41により実行されるタイマ割込処理の手順の一例を説明するためのフローチャートである。MPU41は、前記立ち上げ処理の終了後、例えば2msecごとに当該タイマ割込処理を起動して実行する。
<ステップS701>
まず、ステップS701では、主制御装置4に接続されている各種のセンサ又はスイッチの検出状態を判断するセンサ検出処理を実行する。例えば、入球センサ313a~317a、磁気センサ35、及び電波センサ36などの検出状態を判断する。そして、入球センサ313a~317aのいずれかへの遊技球の入球が検出された場合には、その情報を入賞検知情報としてRAM412に保存する。
<ステップS702>
ステップS702では、乱数初期値カウンタCIN1の更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCIN1を1加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS703>
続いて、ステップS703では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1加算し、それらのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS704~S705>
その後、ステップS704では、上作動口314又は下作動口315への入賞に伴う後述の始動入賞処理(図10参照)を実行し、ステップS705では、発射制御処理を実行した後、当該タイマ割込処理を終了させる。
前記発射制御処理は、遊技者が発射ハンドル21に触れていることがタッチセンサ21aにより検出されており、発射を停止させるための球止めスイッチ21bが操作されていない場合に、遊技球の発射を有効にする処理である。また、前記発射制御処理は、遊技者が発射ハンドル21に触れていないことがタッチセンサ21aにより検出されている場合、又は球止めスイッチ21bが操作されている場合には、遊技球の発射を無効にする処理である。MPU41は、遊技球の発射が有効である場合に、発射制御装置8に対して遊技球の発射指示をする。
[主制御装置4の始動入賞処理]
ここで、図10を参照しつつ、前記ステップS704でMPU41により実行される始動入賞処理を説明する。
<ステップS801>
まず、ステップS801では、遊技球が上作動口314又は下作動口315のいずれかの作動口に入賞したか否かを判断する。ここで、遊技球が上作動口314又は下作動口315に入賞したと判断すると(S801:Yes)、処理がステップS802に移行し、遊技球が上作動口314又は下作動口315に入賞していないと判断すると(S801:No)、当該始動入賞処理を終了させる。
<ステップS802~S803>
ステップS802では、RAM412の保留数記憶エリアNAに記憶されている保留球数Nが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判断する。ここで、保留球数Nが上限値未満であれば(S802:Yes)、処理がステップS803に移行し、保留球数Nを1加算する。一方、保留球数Nが上限値以上であれば(S802:No)、当該始動入賞処理を終了させる。
<ステップS804>
ステップS804において、前記ステップS703(図9参照)で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM412における保留格納エリア412bの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納し、当該始動入賞処理を終了させる。
[主制御装置4のメイン処理]
次に、図11を参照しつつ、MPU41によって実行されるメイン処理について説明する。前記メイン処理では遊技の主要な制御処理が実行される。前記メイン処理では、ステップS901~S906の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS908、S909のカウンタ更新処理が実行される。
<ステップS901>
まず、ステップS901では、前記タイマ割込処理又は前回のメイン処理で設定されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する外部出力処理を実行する。具体的には、RAM412における前記入賞検知情報の有無を判断し、前記入賞検知情報があれば払出制御装置7に対して賞球コマンドを送信する。
<ステップS902>
次に、ステップS902では、変動種別カウンタCS1の値を更新する。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS903>
その後、ステップS903では、払出制御装置7に出力する賞球コマンドを設定する。具体的に、RAM412に記憶されている入賞検知情報に基づいて、一般入賞口313等に入賞が発生したか否かを判断する。そして、入賞が発生している場合は、その入賞に応じて払い出す賞球数を示す賞球コマンドを設定する。
<ステップS904>
そして、ステップS904では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、前述の大当たり抽選を実行し、図柄表示部341による図柄変動表示に必要な変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置5に送信する。このとき、MPU41は、前記ステップS703(図9参照)で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、及びステップS909で更新される変動種別カウンタCS1の各値に基づいて、変動表示時間及び抽選結果を示す変動パターンコマンドを設定し、その変動パターンコマンドを音声ランプ制御装置5に送信する。
<ステップS905>
次に、ステップS905では、ステップS904における大当たり抽選の結果などに基づいて遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、遊技状態を、開閉実行モード、高確率モード、低確率モード、高頻度サポートモード、通常モードなどに移行させる。なお、RAM412には、開閉実行モード、高確率モード、低確率モード、高頻度サポートモード、及び通常モード各々に対応するフラグが設けられており、ステップS905では移行後のモードに対応する一又は複数のフラグがオンに設定され、他のフラグがオフに設定される。具体的に、開閉実行モードのフラグは、前記大当たり抽選の結果が当選である場合にオンに設定される。例えば、開閉実行モードでは、可変入賞口316の開閉扉316bを開放した後、可変入賞口316の開閉扉316bの最大開放時間が経過すること、又は可変入賞口316に遊技球が規定数入賞することのいずれかの条件が成立した場合に可変入賞口316の開閉扉316bを閉鎖する1ラウンドの開閉処理が所定ラウンド数繰り返し実行される。
<ステップS906>
続いて、ステップS906では、メイン表示部37の前記7セグメント表示器の表示制御処理を実行する。前記表示制御処理では、遊技球がスルーゲート317を通過した場合に、その通過したタイミングで電動役物開放カウンタC4の値を取得し、メイン表示部37における一方の前記7セグメント表示器では図柄の変動表示が実施される。そして、電動役物開放カウンタC4の値により図柄の抽選が実施され、図柄の当たり状態になると、下作動口315に付随する電動役物315bを所定時間開放する。また、メイン表示部37における他方の前記7セグメント表示器では、変動パターンコマンドに対応する変動表示時間の間だけ変動表示が実行され、その変動表示は抽選結果を示す図柄で停止する。
<ステップS907>
そして、ステップS907では、次のメイン処理の実行タイミングが到来したか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判断する。ここで、次のメイン処理の実行タイミングが到来したと判断すると(S907:Yes)、処理がステップS901に移行し、前述したS901以降の各処理が繰り返し実行される。一方、次のメイン処理の実行タイミングが到来していないと判断すると(S907:No)、次のメイン処理の実行タイミングが到来するまでの間、即ち次の前記メイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間の間は、ステップS908及びステップS909を繰り返し実行する。
<ステップS908>
ステップS908では、乱数初期値カウンタCIN1を更新する。具体的には、乱数初期値カウンタCIN1を1加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合には当該カウンタ値を0にクリアする。
<ステップS909>
ステップS909では、変動種別カウンタCS1を更新する。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算し、それらのカウンタ値が最大値に達した場合には当該カウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1を更新した後、処理は前記ステップS907に戻される。
[音声ランプ制御装置5の処理]
次に、図12~図22を参照しつつ、音声ランプ制御装置5でMPU51によって実行される各種の処理について説明する。
なお、本実施形態で音声ランプ制御装置5のMPU51が実行する処理の一部又は全部が、表示制御装置6のMPU61によって実行されることも他の実施形態として考えられる。この場合には、表示制御装置6のMPU61から音声ランプ制御装置5のMPU51に各種のコマンドが入力されることによりMPU51によるスピーカ26からの再生音声及び電飾部27の点灯態様などが制御されることになる。また、音声ランプ制御装置5では、MPU51が、スピーカ26及び電飾部27の制御処理なども実行するが、本実施形態では、音声ランプ制御装置5で実行される立ち上げ処理及び操作ボタン22に関する処理について説明し、他の処理については説明を省略する。
[音声ランプ制御装置5の立ち上げ処理]
まず、図12を参照して、MPU51によって実行される立ち上げ処理を説明する。前記立ち上げ処理は、遊技機10の電源が投入されて音声ランプ制御装置5に電源が供給されたときにMPU51によって実行される。
<ステップS101>
ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理が実行される。具体的に、前記初期設定処理では、例えばスタックポインタに予め決められた所定値が設定される。
<ステップS102>
ステップS102では、後述のタイマ割込処理(図14参照)の電源断処理(S1082)の実行中であるか否かが判断される。なお、MPU51は、後述のタイマ割込処理(図14参照)において、前記電源断処理の開始時に電源断処理中フラグ512Cをオンに設定し(S1081)、前記電源断処理の終了時に電源断処理中フラグ512Cをオフに設定する(S1083)。これにより、MPU51は、前記ステップS102において、前記電源断処理中フラグ512Cがオンである場合に前記電源断処理の実行中であると判断する。そして、前記電源断処理中フラグ512Cがオンである場合は(S102:Yes)、処理がステップS104に移行し、前記電源断処理中フラグ512Cがオフである場合は(S102:No)、処理がステップS103に移行する。
<ステップS103>
ステップS103では、RAM512のデータが破壊されているか否かが確認される。例えば、RAM512の特定の領域に、後述のステップS106の処理によって「55AAh」のデータがキーワードとして書き込まれる。そして、前記特定の領域に記憶されるデータが「55AAh」と一致するか否かが判断され、一致する場合はRAM512のデータが破壊されておらず、一致しない場合はRAM512のデータが破壊されていると判断される。そして、RAM512のデータが破壊されている場合は(S103:Yes)、処理がステップS104に移行し、RAM512のデータが破壊されていなければ(S103:No)、処理がステップS107に移行する。
<ステップS104>
ステップS104では、RAM512の一部又は全範囲の記憶領域をチェックするRAMチェック処理が実行される。具体的には、1バイト毎に「0FFh」が書き込まれ、その後、1バイト毎に読み出されて「0FFh」であるか否かが判断され、「0FFh」であれば正常であると判断される。同様に、1バイト毎の書込処理及び確認処理が、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順で行われる。そして、RAM512の読み書きチェックが終了すると記憶領域が0などの初期値にリセットされる。
<ステップS105>
ステップS105では、前記ステップS104におけるチェックによりRAM512が正常であると判断されると(S105:Yes)、処理がステップS106に移行し、RAM512が正常でないと判断されると(S105:No)、処理がステップS151に移行する。
<ステップS151>
ステップS151では、RAM512の異常が報知され、電源が遮断されるまで処理が待機する。例えば、RAM512の異常は、電飾部27における赤色の点滅などの点灯態様によって報知される。なお、スピーカ26から音声で報知され、又は図柄表示部341にエラーメッセージが表示されてもよい。
<ステップS106>
ステップS106では、前記ステップS103における前記RAMチェック処理で用いられるデータを設定する。具体的には、RAM512の前記特定の領域に「55AAh」などのキーワードが書き込まれる。これにより、次に前記立ち上げ処理が実行される際には、前記ステップS103において、前記特定の領域に記憶されたキーワードを用いてRAM512のデータが破壊されているか否かが判断されることになる。
<ステップS107>
ステップS107では、遊技機10の電源が遮断されたときにオンに設定される電源断フラグ512Bがオンに設定されているか否かを判別する。具体的に、MPU51は、電源制御装置9から電源遮断時に出力される停電信号を受信した場合に前記電源断フラグ512Bをオンに設定する。なお、図示は省略するが、MPU51は、電源制御装置9から電源復旧時に出力される復旧信号を受信した場合に前記電源断フラグ512Bをオフに設定する。ここで、前記電源断フラグ512Bがオンに設定されている場合は(S107:Yes)、処理がステップS108に移行し、前記電源断フラグ512Bがオフに設定されている場合は(S107:No)、処理がステップS109に移行する。
<ステップS108>
ステップS108では、音声ランプ制御装置5における各処理を初期化するためにRAM512の作業エリアがクリアされる。即ち、遊技機10の電源が遮断された場合には、RAM512がリセットされることになる。
<ステップS109>
ステップS109では、RAM512の作業エリアに予め設定された初期値が設定される。なお、RAM512の作業エリアは、主制御装置4から受信するコマンド等が記憶される領域を除く他の領域であって、RAM512に記憶されている前記コマンド等は保持される。
<ステップS110>
ステップS110では、可動役物部材39を前記待機状態に復帰させるための第1イニシャル処理(復帰処理の一例)が実行される。当該第1イニシャル処理を実行するときのMPU51が復帰処理手段の一例である。ここに、図13は、前記第1イニシャル処理の手順の一例を示すフローチャートである。
[音声ランプ制御装置5の第1イニシャル処理]
ここで、図13を参照しつつ前記第1イニシャル処理の一例について説明する。なお、前記第1イニシャル処理は、前記立ち上げ処理として実行されることに限らず、他の実施形態として、例えば電源投入後の最初のタイマ割込処理(図14参照)で実行されてもよい。
<ステップS201>
ステップS201では、前面扉11が開放されているか否かが判断される。具体的に、MPU51は、開閉検出部38を用いて現在の前面扉11の開閉状態を判断する。ここで、前面扉11が開放されていると判断されると(S201:Yes)、処理がステップS211に移行し、前面扉11が閉じられていると判断されると(S201:No)、処理がステップS202に移行する。
<ステップS211>
ステップS211では、可動役物部材39の動作が禁止される。即ち、可動役物部材39が動作中である場合には、可動役物部材39の動作が停止する。換言すれば、MPU51は、前面扉11が開かれた場合に可動役物部材39の動作を禁止する。ここに、係る禁止処理を実行するときのMPU51が第2動作禁止手段の一例である。これにより、前面扉11が開放された不安定な状態で可動役物部材39が動作することに起因して発生するおそれのあるモーター39aの脱調や可動役物部材39の位置ずれなどの不具合が防止される。なお、可動役物部材39が前記待機状態に戻された状態で前面扉11が閉鎖されるように、前記ステップS211で役物復帰動作が実行され、前面扉11の閉鎖時における可動役物部材39に関する不具合の発生が抑制されてもよい。
<ステップS202>
ステップS202では、役物復帰動作の開始時にオンに設定され、可動役物部材39が正常に待機状態に復帰した場合にオフに設定される復帰動作フラグ512sがオンであるか否かが判断される。即ち、既に役物復帰動作が開始されているか否かが判断される。ここで、復帰動作フラグ512sがオンであると判断されると(S202:Yes)、処理がステップS205に移行し、復帰動作フラグ512sがオフであると判断されると(S202:No)、処理がステップS203に移行する。
<ステップS203>
ステップS203では、役物復帰動作の実行中である旨のメッセージを図柄表示部341に表示させる。例えば、「役物の復帰動作中です」とのメッセージが表示される。これにより、遊技者は、役物復帰動作の実行中であることを認識することが可能である。
<ステップS204>
ステップS204では、役物復帰動作を開始させる。具体的には、モータードライブ39cに制御信号を送信し、可動役物部材39を駆動させるためのモーター39aの正回転を開始させる。これにより、可動役物部材39は、前記待機状態に向けて変位することになる。
また、MPU51は、前記ステップS204において、復帰動作フラグ512sをオンに設定し、イニシャルカウンタ512tを予め設定された所定値に設定する。具体的に、前記所定値は、役物復帰動作において可動役物部材39を待機状態に復帰させるために必要な動作量として予め定められた動作量よりも多い特定動作量に対応する値である。例えば、モーター39aがDCモーターである場合、前記所定値は、可動役物部材39を前記待機状態に復帰可能な復帰所要時間よりも十分に長い時間であって、例えば前記復帰所要時間の2倍又は3倍程度の時間に対応する値である。また、モーター39aがステッピングモーターである場合、前記所定値は、可動役物部材39を前記待機状態に復帰可能な復帰所要ステップ数よりも十分に多いステップ数であって、例えば前記復帰所要ステップ数の2倍又は3倍程度のステップ数である。
<ステップS205>
ステップS205では、ステップS204で開始された役物復帰動作が実行された前記復帰所要時間又は前記復帰所要ステップ数をカウントするため、イニシャルカウンタ512tの値を予め設定された値だけ減算する。
<ステップS206>
ステップS206では、イニシャルカウンタ512tが0であるか否かが判断される。即ち、役物復帰動作が前記復帰所要時間又は前記復帰所要ステップ数だけ実行されたか否かが判断される。ここで、イニシャルカウンタ512tが0であると判断されると(S206:Yes)、処理がステップS207に移行し、イニシャルカウンタ512tが0でないと判断されると(S206:No)、処理が前記ステップS201に移行する。
<ステップS207>
ステップS207では、復帰検出部39bの検出結果に応じて、可動役物部材39が前記待機状態に復帰したか否かを判断する。ここで、可動役物部材39が前記待機状態に復帰していると判断されると(S207:Yes)、処理がステップS208に移行し、可動役物部材39が前記待機状態に復帰していないと判断されると(S207:No)、処理がステップS271に移行する。
<ステップS208~S209>
ステップS208では、前記ステップS203で表示が開始された役物復帰動作の実行中である旨のメッセージの表示が終了される。そして、ステップS209では、前記役物復帰動作が終了され、復帰動作フラグ512sがオフに設定され、役物異常カウンタ512uがクリアされ、当該第1イニシャル処理が終了する。
<ステップS271>
ステップS271では、電源投入時の初期値が0であって、役物復帰動作によって可動役物部材39が前記待機状態に復帰しなかった回数のカウントに用いられる役物異常カウンタ512uを1加算する。
<ステップS272>
ステップS272では、役物異常が発生したか否かを判定する。具体的には、役物異常カウンタ512uの値が予め設定された回数である「3」に達している場合、即ち前記役物復帰動作が3回実行されても可動役物部材39が待機状態に復帰しなかった場合、役物異常が発生したと判定される。ここで、役物異常が発生していないと判定されると(S272:No)、処理がステップS273に移行し、役物異常が発生したと判定されると(S272:Yes)、処理がステップS274に移行する。なお、このように前記可動役物部材の異常発生の有無を判定するときのMPU51が異常判定手段の一例である。
なお、本実施形態では、役物復帰動作が3回実行されても、可動役物部材39が前記待機状態に復帰しなかった場合、即ち役物異常カウンタ512uの値が予め設定された所定値である「3」に達した場合に、役物異常と判断される場合について説明する。一方、役物復帰動作が1回実行されても可動役物部材39が前記待機状態に復帰しなかった場合に役物異常と判断されてもよい。
<ステップS273>
ステップS273では、復帰動作フラグ512sがオフに設定され、処理がステップS201に戻される。なお、ここでは役物異常カウンタ512uはクリアされない。これにより、可動役物部材39が前記待機状態に正常に復帰せず(S207:No)、役物異常カウンタ512uが「3」に達するまでの間は(S272:No)、当該第1イニシャル処理が繰り返し実行されることになる。
<ステップS274>
ステップS274では、役物異常の検知メッセージを図柄表示部341に表示させることにより役物異常が報知され、当該第1イニシャル処理が終了する。なお、役物復帰動作の実行中である旨のメッセージの表示は終了される。また、ステップS274では、役物異常カウンタが0にリセットされ、復帰動作フラグ512sがオフにリセットされる。なお、役物異常の報知はスピーカ26又は電飾部27などを用いて行われてもよい。
ところで、可動役物部材39が正常に動作しない場合であっても遊技を続けることは可能であるため、前記ステップS274の処理における役物異常の検知メッセージの報知は省略されてもよい。この場合、MPU51は、役物異常が発生したと判定した場合に、各種の演出処理における可動役物部材39の動作を禁止することが考えられる。ここに、係る禁止処理を実行するときのMPU51が第1動作禁止手段の一例である。
なお、MPU51は、前記役物異常が発生した場合に(S272:Yes)、役物異常フラグ512wをオンに設定し、前記役物異常が解消した場合に(S207:Yes)、役物異常フラグ512wをオフに設定する。
[音声ランプ制御装置5のタイマ割込処理]
ここに、図14は、MPU51によって実行されるタイマ割込処理の手順の一例を示すフローチャートである。MPU51は、前記第1イニシャル処理の終了後、前記タイマ割込処理を1msec周期の定期処理として実行する。
図14に示すように、MPU51は、タイマ割込処理において、操作検出処理(S1001)、検出パターン判定処理(S1002)、カウンタ更新処理(S1003)、コマンド判定処理(S1004)、単発操作演出処理(S1005)、連打操作演出処理(S1006)、及び長押し操作演出処理(S1007)を実行する。なお、本実施の形態では、操作ボタン22の操作を伴う操作演出として、単発操作演出処理、連打操作演出処理、及び長押し演出処理を例に挙げて説明するが、これらに限らない。例えば、単発操作演出処理、連打操作演出処理、及び長押し演出処理のうち同じ操作演出が繰り返し実行される操作演出も考えられ、単発操作演出処理、連打操作演出処理、及び長押し演出処理のいずれかが組み合わされて実行される操作演出も考えられる。
また、タイマ割込処理では、電源断発生判定処理(S1008)及び待機処理(S1009)なども実行される。
[電源断発生判定処理:S1008]
ステップS1008では、電源制御装置9から前記停電信号を受信した場合に電源断が発生していると判断され(S1008:Yes)、処理がステップS1081に移行し、電源制御装置9から前記停電信号を受信しておらず、電源断が発生していないと判断された場合は(S1008:No)、処理がステップS1009に移行する。
[S1081~S1083]
ステップS1081~S1083では、電源断フラグ512B及び電源断処理中フラグ512Cがオンに設定され(S1081)、例えばRAM512のデータをバックアップする等の予め定められた電源断処理が実行された後(S1082)、電源断処理中フラグ512Cがオフに設定される(S1083)。即ち、前記電源断処理中フラグ512Cは、前記電源断処理の開始時にオンに設定され、前記電源断処理が正常に実行された後にオフに設定される。なお、図示は省略するが、MPU51は、電源制御装置9から電源復旧時に出力される復旧信号を受信した場合に前記電源断フラグ512Bをオフに設定する。
[待機処理:S1009]
ステップS1009では、次の前記タイマ割込処理の実行タイミングが到来したか否かが判断される。そして、次の前記タイマ割込処理の実行タイミングが到来するまでの間は(S1009:Np)、処理が前記ステップS1008に戻され、次の前記タイマ割込処理の実行タイミングが到来すると(S1009:Yes)、処理が前記ステップS1001に戻される。
[操作検出処理:S1001]
ここに、図15は、前記操作検出処理の手順の一例を示すフローチャートである。前記操作検出処理では、操作ボタン22の操作状態を検出し、過去3回分の操作履歴を順次更新するための処理を実行する。遊技機10では、MPU51によって前記操作検出処理が実行されることにより、予め定められた間隔(本実施形態では1msec間隔)で操作ボタン22の操作の有無が判断されることになる。
<ステップS1101~S1103>
図15に示すように、前記操作検出処理において、ステップS1101では、第2検出フラグ512bの値を第1検出フラグ512aにシフト(上書き)させる。また、ステップS1102では、第3検出フラグ512cの値を第2検出フラグ512bにシフト(上書き)させる。その後、ステップS1103では、操作スイッチ22aにより検出される操作ボタン22の操作状態を第3検出フラグ512cに記憶(上書き)させる。
このように、前記操作検出処理では、ステップS1101~S1103の処理が実行されることにより、操作ボタン22の操作履歴として直近の1msec間隔の3回分の操作状態が第1検出フラグ512a~第3検出フラグ512cに記憶される。具体的に、第3検出フラグ512cには直近の操作状態が記憶され、第2検出フラグ512bには一つ前の操作状態が記憶され、第1検出フラグ512aには二つ前の操作状態が記憶される。
<ステップS1104~S1105>
ステップS1104では、第2開扉フラグ512rの値を第1開扉フラグ512qにシフト(上書き)させる。また、ステップS1105では、開閉検出部38による検出結果を第2開扉フラグ512rに記憶(上書き)させ、当該操作検出処理は終了する。なお、第2開扉フラグ512rは、開閉検出部38により前面扉11が開放していることが検出された場合にオンに設定され、開閉検出部38により前面扉11が閉鎖していることが検出された場合にオフに設定される。
このように、前記操作検出処理では、ステップS1104~S1105の処理が実行されることにより、開閉検出部38の開閉履歴として直近の1msec間隔の2回分の開閉状態が第1開扉フラグ512q、第2開扉フラグ512rに記憶される。具体的に、第2開扉フラグ512rには直近の開閉状態が記憶され、第1開扉フラグ512qには一つ前の開閉状態が記憶される。これにより、MPU51は、第1開扉フラグ512q、第2開扉フラグ512rに基づいて、前面扉11が開かれたタイミング及び閉じられたタイミングを判断することが可能である。例えば、MPU51は、第1開扉フラグ512qがオフであり、第2開扉フラグ512rがオンである場合に、前面扉11が開放されたと判断して開扉エラーを発生させることが考えられる。また、MPU51は、第2開扉フラグ512rに基づいて、前面扉11が現在開放中であるか否かを判断することも可能である。
[検出パターン判定処理:S1002]
ここに、図16は、前記検出パターン判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。前記検出パターン判定処理では、第1検出フラグ512a、第2検出フラグ512b、及び第3検出フラグ512cの記憶情報に基づいて、操作ボタン22の操作履歴に発生している検出パターンを判定する。
<ステップS1201>
図16に示すように、前記検出パターン判定処理において、ステップS1201では、3回前の操作ボタン22の操作状態を示す第1検出フラグ512aがオンであるか否かを判断する。ここで、第1検出フラグ512aがオンである場合(S1201:Yes)、処理がステップS1202に移行し、第1検出フラグ512aがオフである場合(S1201:No)、処理がステップS1205に移行する。
<ステップS1202>
次に、ステップS1202では、2回前の操作ボタン22の操作状態を示す第2検出フラグ512bがオンであるか否かを判断する。ここで、第2検出フラグ512bがオンである場合(S1202:Yes)、処理がステップS1203に移行し、第2検出フラグ512bがオフである場合(S1202:No)、処理がステップS1208に移行する。
<ステップS1203>
さらに、ステップS1203では、直近の操作ボタン22の操作状態を示す第3検出フラグ512cがオンであるか否かを判断する。ここで、第3検出フラグ512cがオンである場合(S1203:Yes)、処理がステップS1204に移行し、第3検出フラグ512cがオフである場合(S1203:No)、処理がステップS1210に移行する。
<ステップS1204>
ステップS1204では、第1パターンフラグ512dをオン、第2パターンフラグ512e及び第3パターンフラグ512fをオフに設定し、当該検出パターン判定処理を終了させる。即ち、操作ボタン22の3回分の操作状態に、「ON」、「ON」、「ON」の操作パターンが発生した場合に、第1パターンフラグ512dがオンになる。そして、第1パターンフラグ512dは、操作ボタン22の操作状態が継続しているか否かを判断するための指標として利用される。
<ステップS1205>
また、ステップS1201で、第1検出フラグ512aがオンでないと判断した場合(S1201:No)、続くステップS1202では、2回前の操作ボタン22の操作状態を示す第2検出フラグ512bがオンであるか否かを判断する。ここで、第2検出フラグ512bがオンである場合(S1205:Yes)、処理がステップS1206に移行し、第2検出フラグ512bがオフである場合(S1205:No)、処理がステップS1210に移行する。
<ステップS1206>
さらに、ステップS1206では、直近の操作ボタン22の操作状態を示す第3検出フラグ512cがオンであるか否かを判断する。ここで、第3検出フラグ512cがオンである場合(S1206:Yes)、処理がステップS1207に移行し、第3検出フラグ512cがオフである場合(S1206:No)、処理がステップS1210に移行する。
<ステップS1207>
ステップS1207では、第2パターンフラグ512eをオン、第1パターンフラグ512d及び第3パターンフラグ512fをオフに設定し、当該検出パターン判定処理を終了させる。即ち、操作ボタン22の3回分の操作状態に、「OFF」、「ON」、「ON」の操作パターンが発生した場合に、第2パターンフラグ512eがオンになる。そして、第2パターンフラグ512eは、操作ボタン22が非操作状態から操作状態に変化したか否かを(操作ボタン22が操作されたか否か)を判断するための指標として利用される。このように、第2パターンフラグ512eを用いて、操作ボタン22が非操作状態から操作状態に変化したか否かを判断すれば、電波又は静電気などのノイズに起因する操作ボタン22の操作開始の誤検出が防止され、遊技者が意図しないタイミングで操作ボタン22の操作開始が演出表示に反映されることが防止される。
<ステップS1208>
また、ステップS1202で、第2検出フラグ512bがオンでないと判断した場合(S1202:No)、続くステップS1208では、直近の操作ボタン22の操作状態を示す第3検出フラグ512cがオンであるか否かを判断する。ここで、第3検出フラグ512cがオンである場合(S1208:Yes)、処理がステップS1210に移行し、第2検出フラグ512bがオフである場合(S1208:No)、処理がステップS1209に移行する。
<ステップS1209>
ステップS1209では、第3パターンフラグ512fをオン、第1パターンフラグ512d及び第2パターンフラグ512eをオフに設定し、当該検出パターン判定処理を終了させる。即ち、操作ボタン22の3回分の操作状態に、「ON」、「OFF」、「OFF」の操作パターンが発生した場合に、第3パターンフラグ512fがオンになる。そして、第3パターンフラグ512fは、操作ボタン22が操作状態から非操作状態に変化したか否かを(操作ボタン22の操作が終了したか否か)を判断するための指標として利用される。このように、第3パターンフラグ512fを用いて、操作ボタン22が操作状態から非操作状態に変化したか否かを判断すれば、電波又は静電気などのノイズに起因する操作ボタン22の操作開始の誤検出が防止され、遊技者が意図しないタイミングで操作ボタン22の操作終了が演出表示に反映されることが防止される。
<ステップS1210>
一方、ステップS1210では、第1パターンフラグ512d、第2パターンフラグ512e、及び第3パターンフラグ512fをオフに設定し、当該検出パターン判定処理を終了させる。
[カウンタ更新処理:S1003]
カウンタ更新処理S1003では、演出種別カウンタ512pの更新を実行する。具体的には、演出種別カウンタ512p及び役物演出カウンタ512oを1加算し、そのカウンタ値が最大値に達した場合は当該カウンタ値を0にクリアする。ここで更新される演出種別カウンタ512p及び役物演出カウンタ512oは、後述のコマンド判定処理において、主制御装置4から受信する変動パターンコマンドに基づいて変動種別及び演出種別などを決定するために使用される。
[コマンド判定処理:S1004]
ここに、図17は、前記コマンド判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。前記コマンド判定処理では、主制御装置4から受信するコマンドを判定し、そのコマンドに対応する処理を実行する。
<ステップS1301>
図17に示すように、前記コマンド判定処理において、ステップS1301では、主制御装置4からコマンドを受信したか否かを判断する。ここで、コマンドを受信した場合は(S1301:Yes)、処理がステップS1302に移行し、コマンドを受信していない場合は(S1301:No)、当該コマンド判定処理を終了させる。
<ステップS1302>
次に、ステップS1302では、受信したコマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判断する。ここで、コマンドが変動パターンコマンドでない場合は(S1302:No)、処理がステップS1321に移行し、変動パターンコマンドである場合は(S1302:Yes)、処理がステップS1303に移行する。なお、主制御装置4から受信したコマンドは、RAM512に格納されており、ステップS1301で読み出されたときに消去される。また、MPU51は、ステップS1302において変動パターンコマンドを受信したと判断した場合、前回の遊技回に対応する後述のステップS1303で設定され、役物演出動作の有無を示す役物演出フラグ512yをオフに設定する。
<ステップS1321>
ステップS1321では、主制御装置4から受信したその他のコマンドに基づく処理を実行した後、当該コマンド判定処理を終了させる。例えば、ステップS1321では、保留球数コマンドが入力された場合に、図柄表示装置341における保留球数Nを示す保留図柄の数を保留球数コマンドに基づいて変更する保留球数表示処理が実行される。また、大当たり開始コマンドを受信した場合には、その大当たり開始コマンドに対応して予め設定されている大当たり開始処理が実行され、大当たり終了コマンドを受信した場合には、その大当たり終了コマンドに対応して予め設定されている大当たり終了処理が実行される。
<ステップS1303>
ステップS1303では、主制御装置4から受信した変動パターンコマンドに基づいて変動種別及び演出種別を決定する。具体的に、MPU51は、変動パターンコマンドと、予めROM511に記憶されている変動種別テーブル511a及び演出種別テーブル511bと、RAM512に記憶されている演出種別カウンタ512pの値とに基づいて変動パターンを特定する。また、MPU51は、変動パターンコマンドとRAM512に記憶されている役物演出カウンタ512oとに基づいて役物演出動作の有無を特定する。演出種別テーブル511bには、ノーマルリーチに対応するノーマルリーチ演出テーブル、特殊リーチに対応する特殊リーチ演出テーブル、及びスーパーリーチに対応するスーパーリーチ演出テーブルが含まれる。
ここに、図18(A)は、変動種別テーブル511aの一例を示す図である。図18(A)に示すように、変動種別テーブル511aでは、変動パターンコマンドに対応する変動表示時間及び変動種別の内容が定められている。例えば、抽選結果が「通常大当たり」であり変動パターンが「01」である変動パターンコマンド「A01」には、変動表示時間「30s」及び変動種別「ノーマルリーチ」が対応付けられている。また、抽選結果が「確変大当たり」であり変動パターンが「02」である変動パターンコマンド「B02」には、変動表示時間「45s」及び変動種別「特殊リーチ」が対応付けられており、抽選結果が「確変大当たり」であり変動パターンが「03」である変動パターンコマンド「C03」には変動表示時間「90s」及び変動種別「スーパーリーチ」が対応付けられている。さらに、抽選結果が「外れ」であり変動パターンが「04」である変動パターンコマンド「C04」には、変動表示時間「7s」及び変動種別「リーチなし」が対応付けられており、抽選結果が「外れ」であり変動パターンが「05」である変動パターンコマンド「C05」には、変動表示時間「10s」及び変動種別「リーチなし」が対応付けられている。
また、図18(B)は、演出種別テーブル511bに含まれるノーマルリーチ演出テーブルの一例を示す図である。図18(B)に示すように、ノーマルリーチ演出テーブルでは、演出種別カウンタ512pの値に対応する演出種別として「演出X1」~「演出X5」が定められている。そして、MPU51は、変動種別がノーマルリーチであると判断した場合には、演出種別カウンタ512pの値に対応する演出種別をノーマルリーチ演出テーブルから選択する。なお、本実施の形態では、説明の便宜上、変動種別各々に対応する演出種別が5種類である場合を例に挙げて説明するが、演出種別は5種類以上であってよい。
一方、図18(C)は、演出種別テーブル511bに含まれる特殊リーチ演出テーブルの一例を示す図である。図18(C)に示すように、特殊リーチ演出テーブルでは、演出種別カウンタ512pの値に対応する演出種別として「演出Y1」~「演出Y5」が定められている。そして、MPU51は、変動種別が特殊リーチであると判断した場合には、演出種別カウンタ512pの値に対応する演出種別を特殊リーチ演出テーブルから選択する。例えば、演出Y1、Y2が単発操作演出を伴う演出種別、演出Y3、Y4が連打操作演出を伴う演出種別、演出Y5が長押し操作演出を伴う演出種別である。
また、図18(D)は、演出種別テーブル511bに含まれるスーパーリーチ演出テーブルの一例を示す図である。図18(D)に示すように、スーパーリーチ演出テーブルでは、演出種別カウンタ512pの値に対応する演出種別として「演出Z1」~「演出Z5」が定められている。そして、MPU51は、変動種別がスーパーリーチであると判断した場合には、演出種別カウンタ512pの値に対応する演出種別をスーパーリーチ演出テーブルから選択する。
さらに、図18(E)は、各種の演出において、可動役物部材39を動作させる役物演出動作の実行の有無を判定するための役物演出テーブル511fの一例を示す図である。図18(E)に示すように、役物演出テーブル511fでは、変動パターンコマンドと役物演出カウンタ512oとの組み合わせに応じて、役物演出動作の実行の有無が定められている。役物演出カウンタ512oは、1~150の範囲内で順次更新されるループカウンタである。そして、MPU51は、役物演出テーブル511fに基づいて役物演出動作が有りであると判断すると役物演出フラグ512yをオンに設定する。ここに、役物演出テーブル511fにおいて、主制御装置4における判定結果に基づく変動パターンコマンドと役物演出カウンタ512oとの組み合わせが役物演出動作有りに該当することが、本発明において可動役物部材39を動作させる「特定の条件」の一例である。一方、例えば主制御装置4による抽選結果が大当たりであることが特定の条件として設定されていてもよく、この場合には、抽選結果が大当たりである場合に必ず可動役物部材39が動作することになる。
なお、役物演出テーブル511fにおいて、役物演出が実行される確率は、抽選結果が大当たりであって変動種別がスーパーリーチである変動パターンコマンド「A03、B03」が最も高く、抽選結果が大当たりであって変動種別が特殊リーチである変動パターンコマンド「A02、B02」がその次に高い。一方、役物演出が実行される確率は、抽選結果が外れである変動パターンコマンド「C02」、「C03」は、抽選結果が大当たりである場合似比べて低い。なお、一方、役物演出が実行される確率は、ノーマルリーチ及びリーチ無しの場合には、役物演出は実行されない。なお、ここで説明する役物演出テーブル511fの内容は単なる一例に過ぎない。
そして、MPU51は、変動パターンコマンド、変動種別テーブル511a、演出種別テーブル511b、及び演出種別カウンタ512pに基づいて決定される変動種別及び演出種別を示す表示変動パターンコマンドを設定し、RAM512に記憶させる。この表示変動パターンコマンドは、後述のステップS1310において表示制御装置6に送信され、表示制御装置6は、表示変動パターンコマンドに基づいて図柄表示部341を用いた変動表示及び演出表示を実行する。
<ステップS1304>
ステップS1304では、表示変動パターンコマンドが単発操作演出を伴う演出種別を示すものであるか否かを判断する。前記単発操作演出とは、図柄表示部341で行われる演出表示の実行中に、予め設定された操作有効期間内における操作ボタン22の1回の操作に応じて、単発操作結果画像が演出結果として表示されるタイプの演出である。ここで、表示変動パターンコマンドが単発操作演出を伴う演出種別を示す場合は(S1304:Yes)、処理がステップS1305に移行し、表示変動パターンコマンドが単発操作演出を伴う演出種別でない場合は(S1304:No)、処理がステップS1306に移行する。
<ステップS1305>
ステップS1305では、単発操作演出を実行するための単発操作設定処理を実行し、処理はステップS1310に移行する。前記単発操作設定処理では、単発演出フラグ512gをオンに設定し、今回の単発操作演出に対応する単発操作結果を決定する。具体的に、ROM511の単発操作テーブル511cには、変動パターンコマンドに含まれる抽選結果ごとに対応する単発操作結果が定められている。そして、単発操作設定処理では、変動パターンコマンドに含まれる抽選結果と、ROM511に記憶されている単発操作テーブル511cとに基づいて、今回の単発操作演出に対応する単発操作結果が決定される。
<ステップS1306>
また、ステップS1306では、表示変動パターンコマンドが連打操作演出を伴う演出種別を示すものであるか否かを判断する。前記連打操作演出とは、図柄表示部341で行われる演出表示の実行中に、予め設定された操作有効期間内における操作ボタン22の断続操作(連打操作)に応じて連打演出画像が表示された後、操作ボタン22の操作回数に応じた操作値を示す連打カウンタ512kが第1規定値に達した場合に連打操作結果画像が演出結果として表示されるタイプの演出である。ここで、表示変動パターンコマンドが連打操作演出を伴う演出種別である場合は(S1306:Yes)、処理がステップS1307に移行し、表示変動パターンコマンドが連打操作演出を伴う演出種別でない場合は(S1306:No)、処理がステップS1308に移行する。
<ステップS1307>
ステップS1307では、連打操作演出を実行するための連打操作設定処理を実行し、処理はステップS1310に移行する。具体的に、前記連打操作設定処理では、連打演出フラグ512hをオンに設定し、今回の連打操作演出に対応する第1規定値を決定する。具体的に、ROM511の連打操作テーブル511dには、変動パターンコマンドに含まれる抽選結果ごとに対応する第1規定値が定められている。そして、連打操作設定処理では、変動パターンコマンドに含まれる抽選結果と、ROM511に記憶されている連打操作テーブル511dとに基づいて、今回の連打操作演出に対応する第1規定値が決定される。前記第1規定値は、前記連打操作演出処理の終了条件として必要な操作ボタン22の操作回数に対応する操作値である。例えば、抽選結果が大当たりである場合、第1規定値は、連打操作テーブル511dと所定の乱数値とに基づいて、5/100の確率で「20回」、10/100の確率で「10回」、85/100の確率で「5回」に決定される。一方、抽選結果が外れである場合、第1規定値は、連打操作テーブル511dに基づいて、5/100の確率で「50回」、10/100の確率で「100回」、85/100の確率で「200回」に決定される。なお、前記第1規定値は、前記変動パターンコマンドに含まれる抽選結果が外れである場合には、前記連打操作演出における操作ボタン22の連打可能回数よりも大きい値であることが考えられる。
<ステップS1308>
また、ステップS1308では、表示変動パターンコマンドが長押し操作演出を伴う演出種別を示すものであるか否かを判断する。前記長押し操作演出とは、図柄表示部341で行われる演出表示の実行中に、予め設定された操作有効期間内における操作ボタン22の長押し操作に応じて長押し演出画像が表示された後、操作ボタン22の操作時間を示す長押しカウンタ512mが第2規定値に達した場合に長押し操作結果画像が演出結果として表示されるタイプの演出である。ここで、表示変動パターンコマンドが長押し操作演出を伴う演出種別である場合は(S1308:Yes)、処理がステップS1309に移行し、表示変動パターンコマンドが長押し操作演出を伴う演出種別でない場合は(S1308:No)、処理がステップS1310に移行する。なお、長押しカウンタ512mは、操作ボタン22の操作が継続している操作時間を示すために用いられる数値の一例であり、操作ボタン22の操作時間が時間(msec)の単位で管理されてもよい。
<ステップS1309>
ステップS1309では、長押し操作演出を実行するための長押し操作設定処理を実行し、処理はステップS1310に移行する。具体的に、長押し操作設定処理では、長押し演出フラグ512iをオンに設定し、今回の長押し操作演出に対応する第2規定値を決定する。具体的に、ROM511の長押し操作テーブル511eには、変動パターンコマンドに含まれる抽選結果ごとに対応する第2規定値が定められている。そして、長押し操作設定処理では、変動パターンコマンドに含まれる抽選結果と、ROM511に記憶されている長押し操作テーブル511eとに基づいて、今回の長押し操作演出に対応する第2規定値が決定される。前記第2規定値は、前記長押し操作演出処理の終了条件として使用される操作ボタン22の操作時間に対応する値である。例えば、抽選結果が大当たりである場合、第2規定値は、長押し操作テーブル511eと所定の乱数値とに基づいて、5/100の確率で「1000」、10/100の確率で「600」、85/100の確率で「300」に決定される。一方、抽選結果が外れである場合、第2規定値は、長押し操作テーブル511eに基づいて、5/100の確率で「3000」、10/100の確率で「6000」、85/100の確率で「10000」に決定される。なお、前記第2規定値は、前記変動パターンコマンドに含まれる抽選結果が外れである場合には、前記長押し操作演出における操作ボタン22の長押し可能時間よりも大きい値であることが考えられる。
<ステップS1310>
ステップS1310では、図柄表示部341における変動種別及び演出種別の内容を特定するための表示変動パターンコマンドを表示制御装置6に出力し、当該コマンド判定処理を終了させる。表示変動パターンコマンドは、ステップS1303で決定された変動種別及び演出種別を識別するための情報であって、表示制御装置6のROM611には、表示変動パターンコマンド各々に対応する変動画像及び演出画像などが記憶されている。これにより、表示制御装置6では、MPU61が、表示変動パターンコマンドに対応する変動種別及び演出種別に応じて図柄表示部341における変動表示及び演出表示を実行する。
ここで、図22を参照しつつ、前記変動表示の態様として特殊リーチが実行される場合の図柄表示部341の表示例について説明する。また、ここでは、前記ステップS1306により表示変動パターンコマンドに連打操作演出を示す情報が含まれていると判断され(S1306:Yes)、前記ステップS1307により連打操作設定処理が実行されることにより、特殊リーチにおいて、遊技者による操作ボタン22の連打操作が演出に反映される連打操作演出が実行される場合を例に挙げて説明する。
まず、特殊リーチでは、図柄表示部341において図柄の変動表示が開始された後、両側の図柄が停止し、図22(A)に示すような通常のリーチ演出が表示される。なお、図22(A)では、両側に図柄「7」が揃っており、中央の図柄が変動している状態が示されている。
その後、予め設定されたタイミングで、図22(B)に示すように、遊技者に操作ボタン22の操作方法や操作目的を通知するための連打操作通知画像が表示される。図22(B)に示す例では、「ボタンを連打してパワーをためろ!」のメッセージと、パワーゲージ及びボタン図柄とが表示されることにより、遊技者に操作ボタン22の操作方法が通知される。このような通知により、遊技者は、操作ボタン22を押してパワーゲージに貯まるパワーが多いほど大当たりの確率が高いことを認識することができる。
なお、演出中は、前記連打操作通知画像などの各種画像が表示されるため、図柄変動表示は、図22(B)に示すように、小型化された状態で図柄表示部341の右下部などの一部の領域に表示される。また、演出中は、図柄変動表示が図柄表示部341に表示されないことも考えられる。
その後、前記連打操作通知画像が表示されてから所定時間が経過すると、図22(C)に示すように、遊技者に操作ボタン22の操作開始指示を通知するための連打操作開始画像が表示される。図22(C)に示す例では、前記連打操作開始画像として、「スタート!」のメッセージが表示されることにより、遊技者に操作ボタン22の操作開始指示が通知される。このような通知により、遊技者は、操作ボタン22を押すタイミングが到来したことを認識することができる。
そして、遊技者が操作ボタン22の連打操作を開始すると、図柄表示部341では、図22(D)に示すように、前記パワーゲージの表示に表示されるパワー量が徐々に増加するように画像が更新される。このとき、操作ボタン22の操作回数と前記パワーゲージにおけるパワーの増加量との関係は、前記第1規定値に応じて変化し、前記第1規定値が大きいほど、操作ボタン22の操作回数の増加に伴うパワーゲージにおけるパワーの増加量が少なくなり、前記第1規定値が小さいほど、操作ボタン22の操作回数の増加に伴うパワーゲージにおけるパワーの増加量が多くなる。例えば、前記第1規定値は、今回の遊技回の抽選結果が大当たりである場合には、操作有効期間内における操作ボタン22の少ない回数の連打操作でパワーが満タンとなり、抽選結果が外れである場合には、操作有効期間内における操作ボタン22の連打操作ではパワーが満タンに到達しないように設定されている。
このようにパワーゲージのパワー量が増加することにより、遊技者が、操作ボタン22を連打操作することによって、パワーが満タンになって大当たりになる期待感を持つことができるため、遊技者の操作意欲が高まる。また、パワーゲージにパワーが貯まるという感覚的にわかりやすい形態で大当たりへの期待感を遊技者に伝えているため、遊技機10の遊技経験が少ない遊技者に対しても、大当たりの期待感の高低を容易に認識させることができる。
その後、図22(E)に示すように、操作有効期間内に図柄表示部341の前記パワーゲージが満タンになると、可動役物部材39が動作する役物演出動作及び役物復帰動作が開始される。具体的に、図22(F)に示すように、可動役物部材39が上方の待機状態から図柄表示部341の前方に位置する動作後状態まで落下する役物演出動作が実行される。その後、可動役物部材39は、動作後状態から待機状態に復帰する役物復帰動作が実行されることによって前記待機状態に復帰する。また、図柄表示部341には、図22(G)に示すように、中央の図柄の変動が停止して1列に並ぶ同じ図柄及び「大当たり!」のメッセージを含む連打操作結果画像が表示される。
なお、図柄表示部341の前記パワーゲージが満タンになるまでの間に、操作有効期間が経過すると、図22(H)に示すように、前記パワーゲージのパワー量が一気になくなり、図22(I)に示すように、1列に並ぶ異なる図柄及び「残念!」のメッセージを含む演出終了画像が表示される。この場合には、前記役物演出動作及び前記役物復帰動作は実行されない。
[単発操作演出処理:S1005]
ここに、図19は、前記単発操作演出処理の手順の一例を示すフローチャートである。前記単発操作演出処理では、前記単発操作演出を図柄表示部341に表示させるための処理を実行する。なお、表示制御装置6のROM611には、単発操作演出において図柄表示部341に表示される単発操作予告画像、単発操作開始画像、単発操作結果画像、及び演出終了画像などの画像がそれぞれ複数種類記憶されている。
<ステップS1401>
図19に示すように、ステップS1401では、表示変動パターンコマンドに単発操作演出を示す情報が含まれる場合に前記ステップS1305でオンにされる単発演出フラグ512gに基づいて単発操作演出を実行するか否かを判断する。ここで、単発演出フラグ512gがオンである場合(S1401:Yes)、処理がステップS1402に移行し、単発演出フラグ512gがオンでない場合(S1401:No)、当該単発操作演出処理を終了させる。
<ステップS1402>
ステップS1402では、前記単発操作演出の開始タイミングが到来したか否かを判断する。具体的に、ROM511には、図柄表示部341における変動表示開始後から前記単発操作演出が開始されるまでの開始待機時間が前記単発操作演出の種類ごとに記憶されている。そして、前記ステップS1402では、図柄表示部341における変動表示開始後から前記単発操作演出の種類に対応する前記開始待機時間が経過した場合に前記単発操作演出の開始タイミングが到来したと判断する。ここで、前記単発操作演出の開始タイミングが到来している場合は(S1402:Yes)、処理がステップS1403に移行し、前記単発操作演出の開始タイミングが到来していない場合は(S1402:No)、当該単発操作演出処理を終了させる。
<ステップS1403>
ステップS1403では、操作ボタン22の操作の受付が開始済であるか否かを受付開始フラグ512nがオンであるか否かに応じて判断する。受付開始フラグ512nは、操作ボタン22の操作の受付を開始したか否かを示すフラグであり、後述するように、ステップS1408でオンにされ、ステップS1419でオフにされる。ここで、受付開始フラグ512nがオンである場合は(S1403:Yes)、処理がステップS1411に移行し、受付開始フラグ512nがオンでない場合は(S1403:No)、処理がステップS1404に移行する。
<ステップS1404~S1405>
ステップS1404では、前記単発操作演出の種類に対応する前記操作ボタン22の操作目的又は操作方法などを伝えるための単発操作予告画像が既に図柄表示部341に表示されているか否かを判断する。ここで、前記単発操作予告画像が表示されていない場合は(S1404:No)、続くステップS1405において、前記単発操作演出の種類に対応する前記単発操作予告画像を図柄表示部341に表示させる。例えば、前記単発操作予告画像として、「ボタンを押して~を揃えろ」又は「ボタンを押して~をゲットしろ」のようなミッションを伝えるメッセージが表示される。なお、前記単発操作予告画像に代えて、又は前記単発操作予告画像の表示と併せて操作ボタン22の操作目的又は操作方法がスピーカ26を用いて音声で通知されることも考えられる。一方、前記単発操作予告画像が既に表示されている場合は(S1404:Yes)、処理が前記ステップS1405をスキップしてステップS1406に移行する。
<ステップS1406>
ステップS1406では、前記単発操作予告画像ごとに対応して予め設定され、ROM511に記憶されている予告継続時間が経過したか否かを判断する。前記予告継続時間は、前記単発操作予告画像の表示後に遊技者が前記単発操作予告画像の内容を認識可能な時間として予め設定された待ち時間である。なお、前記予告継続時間は、複数の演出内容又は複数の単発操作予告画像について共通の時間であってもよい。ここで、前記単発操作予告画像に対応する前記予告継続時間が経過している場合は(S1406:Yes)、処理がステップS1407に移行し、前記予告継続時間が経過していない場合は(S1406:No)、当該単発操作演出処理を終了させる。
<ステップS1407>
ステップS1407では、操作ボタン22の操作開始タイミングが到来したことを通知するための単発操作開始画像を図柄表示部341に表示させる。このように、遊技機10では、操作ボタン22の操作目的や操作方法を通知した後に時間差を設けて操作ボタン22の操作開始指示を通知する処理が実行される。ここに、係る処理を実行するときの音声ランプ制御装置5が操作通知手段の一例である。
例えば、前記単発操作開始画像として、「スタート!」又は「Ready Go!」のようなメッセージが表示される。なお、前記単発操作開始画像が、さらに複数段階に分けられていることも考えられる。例えば、前記単発操作開始画像として「Ready」が表示され、その後に「Go!」が表示されることが考えられる。また、本実施の形態では、前記単発操作通知画像及び前記単発操作開始画像が個別の画像である場合を例に挙げて説明するが、これに限らない。例えば前記単発操作通知画像及び前記単発操作開始画像が一つの動作に含まれていることも考えられる。なお、前記単発操作開始画像に代えて、又は前記単発操作開始画像の表示と併せて操作ボタン22の操作開始指示がスピーカ26を用いて音声で通知されることも考えられる。
<ステップS1408>
そして、ステップS1408では、操作ボタン22の操作の受付を開始するため、受付開始フラグ512nをオンにする。これにより、次に当該単発操作演出処理が実行される場合には、前記ステップS1403において処理がステップS1411に移行することになる。なお、受付開始フラグ512nは、後述のステップS1419でオフとなる。
<ステップS1409~S1410>
次に、ステップS1409では、前記ステップS1407における操作開始指示の通知時点で遊技者による操作ボタン22の操作が継続しているか否かを判断する。即ち、ステップS1409では、前記操作開始指示の通知前後に亘って操作ボタン22が操作されているか否かが判断される。具体的には、第1パターンフラグ512dがオンであるか否かに応じて、操作ボタン22が既に操作されているか否かを判断する。遊技機10では、前述したように操作ボタン22の操作開始タイミングの到来よりも前にその操作ボタン22の操作方法などを遊技者に通知するために、「ボタンを押して~を揃えろ」のような前記単発操作通知画像が表示されることがある。この場合、遊技者が、前記単発操作通知画像が表示された時点で操作ボタン22の操作を開始してしまうおそれがある。但し、前記単発操作通知画像が表示されても前記単発操作開始画像が表示されるまでの間は、受付開始フラグ512nがオンになっておらず、操作ボタン22の操作の受付が開始していない。そのため、前記単発操作通知画像が表示されてから前記単発操作開始画像が表示されるまでの間に遊技者が操作ボタン22の操作を開始し、その状態が前記単発操作開始画像の表示後も継続している場合には、操作ボタン22の操作の受付開始後に(S1403:Yes)、操作スイッチ22aの入力信号が「OFF」、「ON」、「ON」にならないため(S1415:No)、その操作ボタン22の操作が演出に反映されない。これに対し、遊技機10では、前記単発操作開始画像が表示される前から遊技者による操作ボタン22の操作が開始されている場合にもその操作を演出に反映させるために、前記ステップS1409において前記単発操作開始画像の表示時点における操作ボタン22の操作の継続の有無が判断される。ここで、操作ボタン22の操作が継続している場合は(S1409:Yes)、処理がステップS1410に移行し、既操作フラグ512jをオンにして、当該単発操作演出処理を終了させる。また、操作ボタン22がまだ操作されていない場合は(S1409:No)、そのまま当該単発操作演出処理を終了させる。
<ステップS1411>
一方、前記ステップS1403で操作ボタン22の操作の受付が開始済であると判断された場合、続くステップS1411では、操作ボタン22の操作有効期間内であるか否かを判断する。具体的に、ROM511には、前記単発操作演出の種類ごとに予め設定された有効待ち時間(例えば1~5秒)が記憶されている。そして、MPU51は、前記単発操作開始画像の表示後から前記有効待ち時間が経過していない場合に操作有効期間内であると判断する。ここで、前記操作有効期間内である場合は(S1411:Yes)、処理がステップS1412に移行し、前記操作有効期間内でなければ(S1411:No)、処理がステップS1419に移行する。
<ステップS1412>
ステップS1412では、前記既操作フラグ512jがオンであるか否かを判断する。ここで、前記既操作フラグ512jがオンでない場合は(S1412:No)、処理がステップS1415に移行する。即ち、前記単発操作開始画像が表示されて前記受付開始フラグ512nがオンになった時点で、まだ遊技者が操作ボタン22を操作しておらず、前記ステップS1410がスキップされた場合、又は前記単発操作開始画像の表示後にまだ操作ボタン22が操作されていない場合には、処理がステップS1415に移行する。
また、前記既操作フラグ512jがオンである場合は(S1412:Yes)、処理がステップS1413に移行する。そのため、前記単発操作開始画像が表示されて前記受付開始フラグ512nがオンになった時点で、遊技者が操作ボタン22を操作しており、前記ステップS1410で既操作フラグ512jがオンにされた場合は、処理がステップS1413に移行する。
<ステップS1413>
ステップS1413では、操作ボタン22の操作が終了したか否かを判断する。具体的には、前記第3パターンフラグ512fがオンである場合に、操作ボタン22が操作状態から非操作状態に変化し、操作ボタン22の操作が終了したと判断する。即ち、前記ステップS1413は、遊技者が単発操作開始画像の表示時点で操作ボタン22を押下していた場合に、その操作ボタン22の押下をやめたことを検出するための処理である。ここで、操作ボタン22の操作が終了した場合は(S1413:Yes)、操作ボタン22の操作を演出に反映させるため、処理がステップS1416に移行する。また、操作ボタン22の操作が終了していない場合は(S1413のNo側)、処理がステップS1414に移行する。
<ステップS1414>
ステップS1414では、前記単発操作開始画像の表示後、予め設定された判定時間が経過したか否かを判断する。前記判定時間は、前記単発操作開始画像が表示されてから、遊技者による操作ボタン22の操作を強制的に確定させるまでの待ち時間であって、少なくとも前記操作有効期間に対応する前記有効待ち時間よりも短い時間(例えば0.5~1秒)である。遊技機10では、前述したように操作ボタン22の操作開始タイミングの到来よりも前にその操作ボタン22の操作方法などを遊技者に通知するために、「ボタンを押して~を揃えろ」のような前記単発操作通知画像が表示されることがある。この場合、遊技者が、前記単発操作通知画像が表示された時点で操作ボタン22の操作を開始してしまうおそれがある。但し、前記単発操作通知画像が表示されても前記単発操作開始画像が表示されるまでの間は、受付開始フラグ512nがオンになっておらず、操作ボタン22の操作の受付が開始していない。そのため、前記単発操作通知画像が表示されてから前記単発操作開始画像が表示されるまでの間に遊技者が操作ボタン22の操作を開始し、その状態が前記単発操作開始画像の表示後も継続している場合には、操作ボタン22の操作の受付開始後に(S1403:Yes)、操作スイッチ22aの入力信号が「OFF」、「ON」、「ON」にならないため(S1415:No)、その操作ボタン22の操作が演出に反映されない。特に、このような場合、遊技者が、操作ボタン22の操作が受け付けられないと思い、操作ボタン22を押したままにするおそれがある。このとき、操作ボタン22を操作しているにもかかわらず、いつまでもその操作が演出に反映されないと遊技者が不快に思うおそれがある。これに対し、遊技機10では、前記単発操作開始画像の表示前後に遊技者による操作ボタン22の操作が継続している状態がある程度の時間継続した場合にその操作を演出に反映させるために、前記ステップS1409において前記判定時間の経過の有無が判断される。ここで、前記判定時間が経過した場合は(S1414:Yes)、操作ボタン22の操作を演出に反映させるため、処理がステップS1416に移行する。なお、前記判定時間が経過していない場合は(S1414:No)、当該単発操作演出処理を終了させる。
<ステップS1415>
また、前記ステップS1412において前記既操作フラグ512jがオンでない場合、続くステップS1415では、操作ボタン22が操作されたか否かを判断する。具体的には、第2パターンフラグ512eがオンである場合に、操作ボタン22が非操作状態から操作状態に変化し、操作ボタンが操作されたと判断する。ここで、操作ボタン22が操作されたと判断すると(S1415:Yes)、操作ボタン22の操作を演出に反映させるため、処理がステップS1416に移行する。また、操作ボタン22が操作されていないと判断すると(S1415:No)、当該単発操作演出処理を終了させる。
<ステップS1416>
ステップS1416では、役物演出動作の有無を役物演出フラグ512yに基づいて判断する。ここで、役物演出動作ありと判断された場合には(S1416:Yes)、処理がステップS1417に移行し、役物演出動作なしと判断された場合には(S1416:No)、処理がステップS1418に移行する。
<ステップS1417>
ステップS1417では、MPU51からモータードライバ39cに、可動役物部材39の役物演出動作を実行させるための制御信号が送信される。これにより、モータードライバ39cは、モーター39aを制御し、可動役物部材39を前記待機状態から前記動作後状態に向けて移動させる役物演出動作を実行させ、予め設定された時間が経過した後、可動役物部材39を前記動作後状態から前記待機状態に向けて移動させる役物復帰動作を実行させる。また、MPU51は、可動役物部材39の役物演出動作を強調するため、前記役物演出動作を実行する際には、スピーカ26から所定の音声を再生し、電飾部27を所定の態様で点灯又は点滅させる。
<ステップS1418>
そして、ステップS1418では、操作ボタン22の操作を反映させた単発操作結果画像を図柄表示部341に表示する。具体的に、ROM611には、前記単発操作演出の種類ごとに対応する複数の単発操作結果画像が記憶されている。そして、前記ステップS1418では、前記単発操作演出に対応する複数の単発操作結果画像のうち、前記ステップS1305において前記表示変動パターンコマンドに含まれる大当たり発生の有無などの情報に応じて選択された単発操作結果に対応する単発操作結果画像を表示する。
例えば、前記単発操作演出に対応して「成功!」の文字を含む単発操作結果画像と「失敗!」の文字を含む単発操作結果画像とがROM611に記憶されており、前記表示変動パターンコマンドに大当たり発生ありの情報が含まれる場合に「成功!」の文字を含む前記単発操作結果画像を表示させ、前記表示変動パターンコマンドに大当たり発生なしの情報が含まれる場合に「失敗!」の文字を含む前記単発操作結果画像を表示させることが考えられる。また、前記単発操作結果画像は、大当たり発生の有無を示すものに限らず、例えば大当たり発生の期待度を示唆するためのメッセージ又はキャラクタなどの画像であってもよい。なお、前記単発操作結果画像が動画である場合、その動画は、可動役物部材39の役物復帰動作が終了した後のタイミングで「成功!」又は「失敗!」などの遊技結果が表示されるように構成される。
また、ステップS1418では、音声ランプ制御装置5に単発操作コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、前記単発操作結果画像に対応する演出音声をスピーカ26から出力し、前記単発操作結果画像に対応する点灯態様で電飾部27を点灯させる。このように、前記単発操作演出処理では、演出音声及び点灯態様によって演出効果が高められる。さらに、遊技機10が、操作ボタン22を振動させるための振動モーター又は圧電素子などの振動手段を備える場合、ステップS1418において、前記単発操作結果画像を表示し、振動手段を制御して操作ボタン22を振動させることにより、大当たり発生又は大当たりの期待度が高いことを示すことも考えられる。
このように、前記単発操作演出処理では、遊技者による操作ボタン22の操作が演出表示の内容に反映され、その演出表示によって大当たりの有無及び大当たりの期待度を遊技者に伝えることができる。したがって、大当たりになった場合には、自らの操作によって大当たりを引き当てたような感覚を遊技者に与えることができ、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
<ステップS1419>
その後、ステップS1419では、単発操作演出処理で使用される単発演出フラグ512g、既操作フラグ512j、及び受付開始フラグ512nをオフにする。
<ステップS1419>
なお、前記ステップS1411で前記操作有効期間内でないと判断された場合(S1411:No)、即ち前記操作有効期間内に操作ボタン22が操作されなかった場合、続くステップS1419では、前記単発操作演出の終了を示す演出終了画像を図柄表示部341に表示する。なお、前記演出終了画像の表示に代えて前記単発操作開始画像の表示明度を低下させることにより、操作有効期間の終了を遊技者に認識させることも考えられる。また、ステップS1419では、音声ランプ制御装置5に演出終了コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、スピーカ26による演出音声の再生を停止し、電飾部27による演出点灯を終了させる。
以上説明したように、遊技機10では、音声ランプ制御装置5のMPU51が、前記単発操作開始画像の表示後に操作ボタンが非操作状態から操作状態に変化した場合に(S1415:Yes)、その操作ボタン22の操作を受け付けて演出に反映させる(S1418)。ここに、係る処理を実行するときのMPU51が第1操作受付手段の一例である。また、音声ランプ制御装置5のMPU51は、前記単発操作開始画像の表示前後に亘って操作ボタン22の操作状態が継続している場合に(S1409:Yes)、前記単発操作演出の操作方法である単発操作に対応して予め定められた操作ボタン22の終了又は前記判定時間の経過を条件に(S1413又はS1414:Yes)、操作ボタン22の操作を受け付け、その操作を演出に反映させる(S1418)。ここに、係る処理を実行するときのMPU51が第2操作受付手段の一例である。
これに対し、従来は、前記単発操作開始画像が表示される前に前記単発操作予告画像が表示されて操作ボタン22の操作方法が通知される構成において、遊技者が前記単発操作予告画像が表示された時点で操作ボタン22の操作を開始した場合にその操作ボタン22の操作がいつまでも検出されず演出に反映されないという問題があった。この場合、遊技者は、操作ボタン22を操作しているにもかかわらずその操作が演出に反映されないために不快に感じるおそれがある。一方、当該第1の実施形態に係る遊技機10では、遊技者が、前記単発操作予告画像が表示された後、前記単発操作開始画像が表示されるまでの間に操作ボタン22の操作を開始し、その操作状態が前記単発操作開始画像の表示時まで継続している場合でも、その遊技者の操作ボタン22の操作を、操作ボタン22の操作が終了した時点又は前記判定時間が経過した時点で演出表示に反映させることができる。したがって、例えば遊技者が操作ボタン22の故障と勘違いすることや、操作ボタン22の再操作を行うストレスから遊技者を解放することができる。
[連打操作演出処理:S1006]
ここに、図20は、前記連打操作演出処理の手順の一例を示すフローチャートである。前記連打操作演出処理では、前記連打操作演出を図柄表示部341に表示させるための処理を実行する。なお、表示制御装置6のROM611には、連打操作演出において図柄表示部341に表示される連打操作予告画像、連打操作開始画像、連打演出画像、連打操作結果画像、及び演出終了画像などの画像がそれぞれ複数種類記憶されている。
<ステップS1501>
図20に示すように、ステップS1501では、表示変動パターンコマンドに連打操作演出を示す情報が含まれる場合に前記ステップS1307でオンにされる連打演出フラグ512hに基づいて連打操作演出を実行するか否かを判断する。ここで、連打演出フラグ512hがオンである場合(S1501:Yes)、処理がステップS1502に移行し、連打演出フラグ512hがオンでない場合(S1501:No)、当該連打操作演出処理を終了させる。
<ステップS1502>
ステップS1502では、前記連打操作演出の開始タイミングが到来したか否かを判断する。具体的に、ROM511には、図柄表示部341における変動表示開始後から前記連打操作演出が開始されるまでの連打待機時間が前記連打操作演出の種類ごとに記憶されている。そして、前記ステップS1502では、図柄表示部341における変動表示開始後から前記連打操作演出の種類に対応する前記連打待機時間が経過した場合に前記連打操作演出の開始タイミングが到来したと判断する。ここで、前記連打操作演出の開始タイミングが到来している場合は(S1502:Yes)、処理がステップS1503に移行し、前記連打操作演出の開始タイミングが到来していない場合は(S1502:No)、当該連打操作演出処理を終了させる。
<ステップS1503>
ステップS1503では、操作ボタン22の操作の受付が開始済であるか否かを受付開始フラグ512nがオンであるか否かに応じて判断する。受付開始フラグ512nは、操作ボタン22の操作の受付を開始したか否かを示すフラグであり、後述するように、ステップS1508でオンにされ、ステップS1517でオフにされる。ここで、受付開始フラグ512nがオンである場合は(S1503:Yes)、処理がステップS1509に移行し、受付開始フラグ512nがオンでない場合は(S1503:No)、処理がステップS1504に移行する。
<ステップS1504~S1505>
ステップS1504では、前記連打操作演出の種類に対応する前記操作ボタン22の操作目的又は操作方法などを伝えるための連打操作予告画像が既に図柄表示部341に表示されているか否かを判断する。ここで、前記連打操作予告画像が表示されていない場合は(S1504:No)、続くステップS1505において、前記連打操作演出の種類に対応する前記連打操作予告画像を図柄表示部341に表示させる。
例えば、前記連打操作予告画像として、「ボタンを連打して~を開け」や「ボタンを連打して~を破壊せよ」のようなミッションを伝えるメッセージが表示される。なお、前記連打操作予告画像に代えて、又は前記連打操作予告画像の表示と併せて操作ボタン22の操作目的又は操作方法がスピーカ26を用いて音声で通知されることも考えられる。一方、前記連打操作予告画像が既に表示されている場合は(S1504:Yes)、処理が前記ステップS1505をスキップしてステップS1506に移行する。
<ステップS1506>
ステップS1506では、前記連打操作予告画像ごとに対応して予め設定され、ROM511に記憶されている予告継続時間が経過したか否かを判断する。前記予告継続時間は、前記連打操作予告画像の表示後に遊技者が前記連打操作予告画像の内容を認識可能な時間として予め設定された待ち時間である。なお、前記予告継続時間は、複数の演出内容又は複数の連打操作予告画像について共通の時間であってもよい。ここで、前記連打操作予告画像に対応する前記予告継続時間が経過している場合は(S1506:Yes)、処理がステップS1507に移行し、前記予告継続時間が経過していない場合は(S1506:No)、当該連打操作演出処理を終了させる。
<ステップS1507>
ステップS1507では、操作ボタン22の操作開始タイミングが到来したことを通知するための連打操作開始画像を図柄表示部341に表示させる。このように、遊技機10では、操作ボタン22の操作目的や操作方法を通知した後に時間差を設けて操作ボタン22の操作開始指示を通知する処理が実行される。ここに、係る処理を実行するときの音声ランプ制御装置5が操作通知手段の一例である。例えば、前記連打操作開始画像として、「スタート!」又は「Ready Go!」のようなメッセージが表示される。なお、前記連打操作開始画像が、さらに複数段階に分けられていることも考えられる。例えば、前記連打操作開始画像として「Ready」が表示され、その後に「Go!」が表示されることが考えられる。なお、前記連打操作開始画像に代えて、又は前記連打操作開始画像の表示と併せて操作ボタン22の操作開始指示がスピーカ26を用いて音声で通知されることも考えられる。
<ステップS1508>
そして、ステップS1508では、操作ボタン22の操作の受付を開始するため、受付開始フラグ512nをオンにする。これにより、次に当該連打操作演出処理が実行される場合には、前記ステップS1503において処理がステップS1509に移行することになる。なお、受付開始フラグ512nは、後述のステップS1517でオフとなる。
<ステップS1509>
一方、前記ステップS1503で操作ボタン22の操作の受付が開始済であると判断された場合、続くステップS1509では、操作ボタン22の操作有効期間内であるか否かを判断する。具体的に、ROM511には、前記連打操作演出の種類ごとに予め設定された有効待ち時間(例えば1~5秒)が記憶されている。そして、MPU51は、前記連打操作開始画像の表示後から前記有効待ち時間が経過していない場合に操作有効期間内であると判断する。ここで、前記操作有効期間内である場合は(S1509:Yes)、処理がステップS1510に移行し、前記操作有効期間内でなければ(S1509:No)、処理がステップS1518に移行する。
<ステップS1510>
ステップS1510では、操作ボタン22が操作されたか否かを第2パターンフラグ512eがオンであるか否かに応じて判断する。ここで、操作ボタン22が操作されたと判断すると(S1510:Yes)、操作ボタン22の操作を演出に反映させるため、処理がステップS1511に移行する。また、操作ボタン22が操作されていないと判断すると(S1510:No)、当該連打操作演出処理を終了させる。
<ステップS1511>
ステップS1511では、連打カウンタ512kを予め設定された所定値である1ずつ加算する。これにより、連打カウンタ512kには、連打操作演出における操作有効期間内の操作回数が操作値として記憶されることになる。なお、操作ボタン22の操作時に連打カウンタ512kに加算される前記所定値は1に限らず2以上の値であってもよい。
<ステップS1512>
そして、ステップS1512では、連打カウンタ512kの値に対応する連打演出画像を図柄表示部341に表示させる。具体的に、ROM611には、連打カウンタ512kの値の増加に伴って内容が変化する複数の連打演出画像が記憶されており、ステップS1512では、連打カウンタ512kの値に対応する前記連打演出画像が読み出されて表示される。例えば、前記連打操作演出が、操作ボタン22の連打操作に応じて扉を開く演出である場合には、その扉が徐々に開く画像が図柄表示部341に表示され、操作ボタン22の連打操作に応じて物を破壊する演出である場合には、その物が徐々に破壊される画像が図柄表示部341に表示される。
また、ステップS1512では、音声ランプ制御装置5に連打操作コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、前記連打演出画像の表示に対応する演出音声をスピーカ26から出力し、前記連打演出画像に対応する点灯態様で電飾部27を点灯させる。例えば、スピーカ26からは、連打カウンタ512kの値(操作ボタン22の操作回数)の増加に伴って、扉が徐々に開く効果音や物の破壊音などが再生され、そのときの音量も徐々に大きくなることが考えられる。また、電飾部27は、連打カウンタ512kの値(操作ボタン22の操作回数)の増加に伴って徐々に点灯数が増加することや徐々に輝度が高くなることが考えられる。これにより、前記連打操作演出処理では、演出音声及び点灯態様によって演出効果が高められる。なお、音声ランプ制御装置5は、前記連打演出画像の表示に対応する演出音声と、操作ボタン22の連打操作に対応する効果音とを操作ボタン22の操作ごとにスピーカ26から出力する。これにより、遊技者は、操作ボタン22の連打操作が受け付けられている感覚を効果音によって得ることができる。
<ステップS1513>
次に、ステップS1513では、連打カウンタ512kが連打操作演出に対応する前記第1規定値以上に達したか否かを判断する。なお、前記第1規定値は、演出内容が連打操作演出であると判断された場合に(S1306:Yes)、前記ステップS1307で設定される値である。ここで、連打カウンタ512kが前記第1規定値以上である場合は(S1513:Yes)、処理がステップS1514に移行し、連打カウンタ512kが前記第1規定値以上でない場合は(S1513:No)、当該連打操作演出処理は終了する。
<ステップS1514>
ステップS1514では、役物演出動作の有無を役物演出フラグ512yに基づいて判断する。ここで、役物演出動作ありと判断された場合には(S1514:Yes)、処理がステップS1515に移行し、役物演出動作なしと判断された場合には(S1514:No)、処理がステップS1516に移行する。
<ステップS1515>
ステップS1515では、MPU51からモータードライバ39cに、可動役物部材39の役物演出動作を実行させるための制御信号が送信される。これにより、モータードライバ39cは、モーター39aを制御し、可動役物部材39を前記待機状態から前記動作後状態に向けて移動させる役物演出動作を実行させ、予め設定された時間が経過した後、可動役物部材39を前記動作後状態から前記待機状態に向けて移動させる役物復帰動作を実行させる。また、MPU51は、可動役物部材39の役物演出動作を強調するため、前記役物演出動作を実行する際には、スピーカ26から所定の音声を再生し、電飾部27を所定の態様で点灯又は点滅させる。
<ステップS1516>
そして、ステップS1516では、操作ボタン22の連打操作の結果として前記連打操作結果画像を図柄表示部341に表示する。具体的に、ROM611には、前記連打操作演出の種類ごとに対応する複数の連打操作結果画像が記憶されている。そして、前記ステップS1516では、前記連打操作演出に対応する複数の連打操作結果画像のうち、前記表示変動パターンコマンドに含まれる大当たり発生の有無の情報に応じて選択される連打操作結果画像を表示する。
例えば、前記連打操作演出に対応して「成功!」の文字を含む連打操作結果画像と「失敗!」の文字を含む連打操作結果画像とがROM611に記憶されており、前記表示変動パターンコマンドに大当たり発生ありの情報が含まれる場合に「成功!」の文字を含む前記連打操作結果画像を表示させ、前記表示変動パターンコマンドに大当たり発生なしの情報が含まれる場合に「失敗!」の文字を含む前記連打操作結果画像を表示させることが考えられる。また、前記連打操作結果画像は、大当たり発生の有無を示すものに限らず、例えば大当たり発生の期待度を示唆するためのメッセージ又はキャラクタなどの画像であってもよい。なお、前記連打操作結果画像が動画である場合、その動画は、可動役物部材39の役物復帰動作が終了した後のタイミングで「成功!」又は「失敗!」などの遊技結果が表示されるように構成される。
また、ステップS1516では、音声ランプ制御装置5に連打操作コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、前記連打操作結果画像に対応する演出音声をスピーカ26から出力し、前記連打操作結果画像に対応する点灯態様で電飾部27を点灯させる。これにより、前記連打操作演出処理では、演出音声及び点灯態様によって演出効果が高められる。さらに、遊技機10が、操作ボタン22を振動させるための振動モーター又は圧電素子などの振動手段を備える場合、ステップS1516において、前記連打操作結果画像の表示と併せて、振動手段を制御して操作ボタン22を振動させることにより、大当たり発生又は大当たりの期待度が高いことを示すことも考えられる。
このように、前記連打操作演出処理では、遊技者による操作ボタン22の連打操作が演出表示の内容に反映され、その演出表示によって大当たりの有無及び大当たりの期待度を遊技者に伝えることができる。したがって、大当たりになった場合には、自らの操作によって大当たりを引き当てたような感覚を遊技者に与えることができ、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
<ステップS1517>
その後、ステップS1517では、連打操作演出処理で使用される連打演出フラグ512h及び受付開始フラグ512nをオフにし、連打カウンタ512kを0にクリアして、当該連打操作演出処理を終了させる。
<ステップS1518>
なお、前記ステップS1509で前記操作有効期間内でないと判断された場合(S1509:No)、即ち前記連打操作開始画像の表示後から前記有効待ち時間が経過した場合、続くステップS1518では、前記連打操作演出の終了を示す演出終了画像を図柄表示部341に表示する。なお、前記演出終了画像の表示に代えて前記連打操作開始画像の表示明度を低下させることにより、操作有効期間の終了を遊技者に認識させることも考えられる。また、ステップS1518では、音声ランプ制御装置5に演出終了コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、スピーカ26による演出音声の再生を停止し、電飾部27による演出点灯を終了させる。
以上説明したように、遊技機10では、音声ランプ制御装置5のMPU51が、前記連打操作開始画像の表示後に操作ボタン22が非操作状態から操作状態に変化した場合に(S1510:Yes)、操作ボタン22の操作を受け付けて演出に反映させる(S1512)。ここに、係る処理を実行するときのMPU51が第1操作受付手段の一例である。一方、前記連打演出処理では、前記単発操作演出処理とは異なり、前記連打操作開始画像の表示前後に亘る操作ボタン22の操作状態が考慮されずに無視される。このように、前記連打操作開始画像の表示前後に亘る操作ボタン22の操作状態を無視するときのMPU51も第2操作受付手段の一例である。これは、前述の前記単発操作演出のように操作ボタン22の一度の操作で前記単発操作結果画像が表示される演出では、遊技者の操作ボタン22の一度の操作の重要性が高いのに対し、前記連打操作演出のように操作ボタン22の操作回数が前記連打操作結果画像の表示に反映される演出では、遊技者が操作ボタン22を繰り返し操作するため最初の操作が無視されたことの不満や違和感が小さいためである。そして、前記連打操作演出処理では、前記連打操作開始画像の表示前後に亘る操作ボタン22の操作状態を無視することによりMPU51の処理負担が軽減される。
なお、前記操作方法が操作有効期間内における操作ボタン22の断続操作である前記連打操作演出処理においても、前記単発操作演出処理における前記ステップS1409~S1410及び前記ステップS1412~S1414と同様の処理を実行することが他の実施形態として考えられる。即ち、前記連打操作演出処理において、前記長押し操作開始画像の表示前後に亘って操作ボタン22の操作状態が継続している場合に、操作ボタン22が操作状態から非操作状態に変化した場合に操作ボタン22の操作を受け付けることが考えられる。これにより、前記操作開始指示の通知前後に亘って行われる操作ボタン22の操作も前記断続操作の1回の操作として前記演出に反映させることが可能である。
[長押し操作演出処理:S1007]
ここに、図21は、前記長押し操作演出処理の手順の一例を示すフローチャートである。前記長押し操作演出処理では、前記長押し操作演出を図柄表示部341に表示させるための処理を実行する。なお、表示制御装置6のROM611には、長押し操作演出において図柄表示部341に表示される長押し操作予告画像、長押し操作開始画像、長押し操作演出画像、長押し操作結果画像、及び演出終了画像などの画像がそれぞれ複数種類記憶されている。
<ステップS1601>
図21に示すように、ステップS1601では、表示変動パターンコマンドに長押し操作演出を示す情報が含まれる場合に前記ステップS1309でオンにされる長押し演出フラグ512iに基づいて長押し操作演出を実行するか否かを判断する。ここで、長押し演出フラグ512iがオンである場合(S1601:Yes)、処理がステップS1602に移行し、長押し演出フラグ512iがオンでない場合(S1601:No)、当該長押し操作演出処理を終了させる。
<ステップS1602>
ステップS1602では、前記長押し操作演出の開始タイミングが到来したか否かを判断する。具体的に、ROM511には、図柄表示部341における変動表示開始後から前記長押し操作演出が開始されるまでの長押し待機時間が前記長押し操作演出の種類ごとに記憶されている。そして、前記ステップS1602では、図柄表示部341における変動表示開始後から前記長押し操作演出の種類に対応する前記長押し待機時間が経過した場合に前記長押し操作演出の開始タイミングが到来したと判断する。ここで、前記長押し操作演出の開始タイミングが到来している場合は(S1602:Yes)、処理がステップS1603に移行し、前記長押し操作演出の開始タイミングが到来していない場合は(S1602:No)、当該長押し操作演出処理を終了させる。
<ステップS1603>
ステップS1603では、操作ボタン22の操作の受付が開始済であるか否かを受付開始フラグ512nがオンであるか否かに応じて判断する。受付開始フラグ512nは、操作ボタン22の操作の受付を開始したか否かを示すフラグであり、後述するように、ステップS1608でオンにされ、ステップS1617でオフにされる。ここで、受付開始フラグ512nがオンである場合は(S1603:Yes)、処理がステップS1609に移行し、受付開始フラグ512nがオンでない場合は(S1603:No)、処理がステップS1604に移行する。
<ステップS1604~S1605>
ステップS1604では、前記長押し操作演出の種類に対応する前記操作ボタン22の操作目的又は操作方法などを伝えるための長押し操作予告画像が既に図柄表示部341に表示されているか否かを判断する。ここで、前記長押し操作予告画像が表示されていない場合は(S1604:No)、続くステップS1605において、前記長押し操作演出の種類に対応する前記長押し操作予告画像を図柄表示部341に表示させる。例えば、前記長押し操作予告画像として、「ボタンを長押ししてパワーをためろ」のようなミッションを伝えるメッセージが表示される。なお、前記長押し操作予告画像に代えて、又は前記長押し操作予告画像の表示と併せて操作ボタン22の操作目的又は操作方法がスピーカ26を用いて音声で通知されることも考えられる。一方、前記長押し操作予告画像が既に表示されている場合は(S1604:No)、処理が前記ステップS1605をスキップしてステップS1606に移行する。
<ステップS1606>
ステップS1606では、前記長押し操作予告画像ごとに対応して予め設定され、ROM511に記憶されている予告継続時間が経過したか否かを判断する。前記予告継続時間は、前記長押し操作予告画像の表示後に遊技者が前記長押し操作予告画像の内容を認識可能な時間として予め設定された待ち時間である。なお、前記予告継続時間は、複数の演出内容又は複数の長押し操作予告画像について共通の時間であってもよい。ここで、前記長押し操作予告画像に対応する前記予告継続時間が経過している場合は(S1606:Yes)、処理がステップS1607に移行し、前記予告継続時間が経過していない場合は(S1606:No)、当該長押し操作演出処理を終了させる。
<ステップS1607>
ステップS1607では、操作ボタン22の操作開始タイミングが到来したことを通知するための長押し操作開始画像を図柄表示部341に表示させる。このように、遊技機10では、操作ボタン22の操作目的や操作方法を通知した後に時間差を設けて操作ボタン22の操作開始指示を通知する処理が実行される。ここに、係る処理を実行するときの音声ランプ制御装置5が操作通知手段の一例である。例えば、前記長押し操作開始画像として、「スタート!」又は「Ready Go!」のようなメッセージが表示される。なお、前記長押し操作開始画像が、さらに複数段階に分けられていることも考えられる。例えば、前記長押し操作開始画像として「Ready」が表示され、その後に「Go!」が表示されることが考えられる。なお、前記長押し操作開始画像に代えて、又は前記長押し操作開始画像の表示と併せて操作ボタン22の操作開始指示がスピーカ26を用いて音声で通知されることも考えられる。
<ステップS1608>
そして、ステップS1608では、操作ボタン22の操作の受付を開始するため、受付開始フラグ512nをオンにする。これにより、次に当該長押し操作演出処理が実行される場合には、前記ステップS1603において処理がステップS1611に移行することになる。なお、受付開始フラグ512nは、後述のステップS1621でオフとなる。
<ステップS1609~S1610>
ステップS1609では、前記ステップS1607における操作開始指示の通知時点で遊技者による操作ボタン22の操作が継続しているか否かを判断する。即ち、ステップS1609では、前記操作開始指示の通知前後に亘って操作ボタン22が操作されているか否かが判断される。具体的には、第1パターンフラグ512dがオンであるか否かに応じて、操作ボタン22が既に操作されているか否かを判断する。遊技機10では、前述したように操作ボタン22の操作開始タイミングの到来よりも前にその操作ボタン22の操作方法などを遊技者に通知するために、「ボタンを長押ししてパワーをためろ」のような前記長押し操作通知画像が表示されることがある。この場合、遊技者が、前記長押し操作通知画像が表示された時点で操作ボタン22の操作を開始してしまうおそれがある。但し、前記長押し操作通知画像が表示されても前記長押し操作開始画像が表示されるまでの間は、受付開始フラグ512nがオンになっておらず、操作ボタン22の操作の受付が開始していない。そのため、前記長押し操作通知画像が表示されてから前記長押し操作開始画像が表示されるまでの間に遊技者が操作ボタン22の操作を開始し、その状態が前記長押し操作開始画像の表示後も継続している場合には、操作ボタン22の操作の受付開始後に(S1603:Yes)、操作スイッチ22aの入力信号が「OFF」、「ON」、「ON」にならないため(S1614:No)、その操作ボタン22の操作が演出に反映されない。これに対し、遊技機10では、前記長押し操作開始画像が表示される前から遊技者による操作ボタン22の操作が開始されている場合にもその操作を演出に反映させるために、前記ステップS1609において前記長押し操作開始画像の表示時点における操作ボタン22の操作の継続の有無が判断される。ここで、操作ボタン22の操作が継続している場合は(S1609:Yes)、処理がステップS1610に移行し、長押しカウンタ512kを1つ加算して、当該長押し操作演出処理を終了させる。また、操作ボタン22がまだ操作されていない場合は(S1609:No)、そのまま当該長押し操作演出処理を終了させる。
<ステップS1611>
一方、前記ステップS1603で操作ボタン22の操作の受付が開始済であると判断された場合、続くステップS1611では、操作ボタン22の操作有効期間内であるか否かを判断する。具体的に、ROM511には、前記長押し操作演出の種類ごとに予め設定された有効待ち時間(例えば1~5秒)が記憶されている。そして、MPU51は、前記長押し操作開始画像の表示後から前記有効待ち時間が経過していない場合に操作有効期間内であると判断する。ここで、前記操作有効期間内である場合は(S1611:Yes)、処理がステップS1612に移行し、前記操作有効期間内でなければ(S1611:No)、処理がステップS1630に移行する。
<ステップS1630>
ステップS1630では、前記長押し操作演出の終了を示す演出終了画像を図柄表示部341に表示する。なお、前記演出終了画像の表示に代えて前記長押し操作開始画像の表示明度を低下させることにより、操作有効期間の終了を遊技者に認識させることも考えられる。また、ステップS1630では、音声ランプ制御装置5に演出終了コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、スピーカ26による演出音声の再生を停止し、電飾部27による演出点灯を終了させる。
<ステップS1612>
ステップS1612では、前記長押しカウンタ512kが0より大きいか否かを判断する。ここで、前記長押しカウンタ512kが0である場合は(S1612:No)、処理がステップS1614に移行する。即ち、前記長押し操作開始画像が表示されて前記受付開始フラグ512nがオンになった時点で、まだ遊技者が操作ボタン22を操作しておらず、前記ステップS1610がスキップされた場合、又は前記長押し操作開始画像の表示後にまだ操作ボタン22が操作されていない場合には、処理がステップS1614に移行する。
また、前記長押しカウンタ512kが0より大きい場合は(S1612:Yes)、処理がステップS1613に移行する。そのため、前記長押し操作開始画像が表示されて前記受付開始フラグ512nがオンになった時点で、遊技者が操作ボタン22を操作しており、前記ステップS1610で長押しカウンタ512kが加算された場合は、処理がS1613に移行する。
<ステップS1613>
ステップS1613では、操作ボタン22の操作が終了したか否かを判断する。具体的には、前記第3パターンフラグ512fがオンである場合に、操作ボタン22が操作状態から非操作状態に変化し、操作ボタン22の操作が終了したと判断する。即ち、前記ステップS1613は、遊技者が操作ボタン22の押下をやめたことを検出するための処理である。ここで、操作ボタン22の操作が終了した場合は(S1613:Yes)、当該長押し操作演出処理は終了する。一方、操作ボタン22の操作が終了していない場合は(S1613のNo側)、即ち操作ボタン22の操作が継続している場合は、処理がステップS1615に移行する。
<ステップS1614>
また、ステップS1614では、操作ボタン22が操作されたか否かを判断する。具体的には、第2パターンフラグ512eがオンである場合に、操作ボタン22が非操作状態から操作状態に変化し、操作ボタンが操作されたと判断する。ここで、操作ボタン22が操作されたと判断すると(S1614:Yes)、操作ボタン22の操作を演出に反映させるため、処理がステップS1615に移行する。また、操作ボタン22が操作されていないと判断すると(S1614:No)、当該長押し操作演出処理を終了させる。
<ステップS1615>
ステップS1615では、長押しカウンタ512kを1ずつ加算する。これにより、長押しカウンタ512kには、長押し操作演出における操作有効期間内の操作時間に対応するカウンタ値が記憶されることになる。
<ステップS1616>
そして、ステップS1616では、長押しカウンタ512kの値に対応する長押し操作演出画像を図柄表示部341に表示させる。具体的に、ROM611には、長押しカウンタ512kの値の増加に伴って内容が変化する複数の長押し操作演出画像が記憶されており、ステップS1616では、長押しカウンタ512kの値に対応する前記長押し操作演出画像が読み出されて表示される。例えば、前記長押し操作演出が、操作ボタン22の長押し操作に応じてパワーゲージのパワー量が増加する演出である場合には、そのパワー量が徐々に増加する画像が図柄表示部341に表示される。
また、ステップS1616では、音声ランプ制御装置5に長押し操作コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、前記長押し操作演出画像の表示に対応する演出音声をスピーカ26から出力し、前記長押し操作演出画像に対応する点灯態様で電飾部27を点灯させる。例えば、スピーカ26からは、パワー量が徐々に増加している状況を示唆する音声などが再生され、その音量も徐々に大きくなることが考えられる。また、電飾部27は、パワー量の増加に伴って徐々に点灯数が増加ことや徐々に輝度が高くなることが考えられる。これにより、前記長押し操作演出処理では、演出音声及び点灯態様によって演出効果が高められる。なお、音声ランプ制御装置5は、前記長押し操作演出画像の表示に対応する演出音声と、操作ボタン22の長押し操作に対応する効果音とを操作ボタン22の操作ごとにスピーカ26から出力する。これにより、遊技者は、操作ボタン22の長押し操作が受け付けられている感覚を効果音によって得ることができる。
<ステップS1617>
次に、ステップS1617では、長押しカウンタ512kが長押し操作演出に対応する前記第2規定値以上に達したか否かを判断する。なお、前記第2規定値は、演出内容が長押し操作演出であると判断された場合に(S1308:Yes)、前記ステップS1309で設定される値である。ここで、長押しカウンタ512kが前記第2規定値以上である場合は(S1617:Yes)、処理がステップS1620に移行し、長押しカウンタ512kが前記第2規定値以上でない場合は(S1617:No)、当該長押し操作演出処理は終了する。
<ステップS1618>
ステップS1618では、役物演出動作の有無を役物演出フラグ512yに基づいて判断する。ここで、役物演出動作ありと判断された場合には(S1618:Yes)、処理がステップS1619に移行し、役物演出動作なしと判断された場合には(S1618:No)、処理がステップS1620に移行する。
<ステップS1619>
ステップS1619では、MPU51からモータードライバ39cに、可動役物部材39の役物演出動作を実行させるための制御信号が送信される。これにより、モータードライバ39cは、モーター39aを制御し、可動役物部材39を前記待機状態から前記動作後状態に向けて移動させる役物演出動作を実行させ、予め設定された時間が経過した後、可動役物部材39を前記動作後状態から前記待機状態に向けて移動させる役物復帰動作を実行させる。また、MPU51は、可動役物部材39の役物演出動作を強調するため、前記役物演出動作を実行する際には、スピーカ26から所定の音声を再生し、電飾部27を所定の態様で点灯又は点滅させる。
<ステップS1620>
そして、ステップS1620では、操作ボタン22の長押し操作の結果として前記長押し操作結果画像を図柄表示部341に表示する。具体的に、ROM611には、前記長押し操作演出の種類ごとに対応する複数の長押し操作結果画像が記憶されている。そして、前記ステップS1620では、前記長押し操作演出に対応する複数の長押し操作結果画像のうち、前記表示変動パターンコマンドに含まれる大当たり発生の有無の情報に応じて選択される長押し操作結果画像を表示する。
例えば、前記長押し操作演出に対応して「成功!」の文字を含む長押し操作結果画像と「失敗!」の文字を含む長押し操作結果画像とがROM611に記憶されており、前記表示変動パターンコマンドに大当たり発生ありの情報が含まれる場合に「成功!」の文字を含む前記長押し操作結果画像を表示させ、前記表示変動パターンコマンドに大当たり発生なしの情報が含まれる場合に「失敗!」の文字を含む前記長押し操作結果画像を表示させることが考えられる。また、前記長押し操作結果画像は、大当たり発生の有無を示すものに限らず、例えば大当たり発生の期待度を示唆するためのメッセージ又はキャラクタなどの画像であってもよい。
また、ステップS1620では、音声ランプ制御装置5に長押し操作コマンドが送信され、音声ランプ制御装置5は、前記長押し操作結果画像に対応する演出音声をスピーカ26から出力し、前記長押し操作結果画像に対応する点灯態様で電飾部27を点灯させる。これにより、前記長押し操作演出処理では、演出音声及び点灯態様によって演出効果が高められる。さらに、遊技機10が、操作ボタン22を振動させるための振動モーター又は圧電素子などの振動手段を備える場合、ステップS1620において、前記長押し操作結果画像を表示し、振動手段を制御して操作ボタン22を振動させることにより、大当たり発生又は大当たりの期待度が高いことを示すことも考えられる。
このように、前記長押し操作演出処理では、遊技者による操作ボタン22の長押し操作が演出表示の内容に反映され、その演出表示によって大当たりの有無及び大当たりの期待度を遊技者に伝えることができ、遊技者が自ら当たりを引き当てたような感覚を与えることができ、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
<ステップS1621>
その後、ステップS1621では、長押し操作演出処理で使用される長押し演出フラグ512i及び受付開始フラグ512nをオフにし、長押しカウンタ512mを0にクリアして、当該長押し操作演出処理を終了させる。
以上説明したように、遊技機10では、音声ランプ制御装置5のMPU51が、前記長押し操作開始画像の表示後に操作ボタンが非操作状態から操作状態に変化した場合に(S1614:Yes)、その操作ボタン22の操作を受け付けて演出に反映させる(S1615~S1616)。ここに、係る処理を実行するときのMPU51が第1操作受付手段の一例である。また、音声ランプ制御装置5のMPU51は、前記長押し操作開始画像の表示前後に亘って操作ボタン22の操作状態が継続している場合には(S1609:Yes)、前記長押し操作演出の操作方法である長押し操作に対応して予め定められた操作ボタン22の操作状態が継続しているという条件にしたがって(S1614:No)、操作ボタン22の操作を受け付け、その操作を演出に反映させる(S1615~S1616)。ここに、係る処理を実行するときのMPU51が第2操作受付手段の一例である。
これに対し、従来は、前記長押し操作開始画像が表示される前に前記長押し操作予告画像が表示されて操作ボタン22の操作方法が通知される構成において、遊技者が前記長押し操作予告画像が表示された時点で操作ボタン22の操作を開始した場合にその操作ボタン22の操作がいつまでも検出されず演出に反映されないという問題があった。特に、操作ボタン22の操作方法が長押しである場合には、遊技者が操作ボタン22を押したままの状態にする可能性が非常に高い。この場合、遊技者は、操作ボタン22を操作しているにもかかわらずその操作が演出に反映されないために不快に感じるおそれがある。一方、当該第1の実施形態に係る遊技機10では、遊技者が、前記長押し操作予告画像が表示された後、前記長押し操作開始画像が表示されるまでの間に操作ボタン22の操作を開始し、その操作状態が前記長押し操作開始画像の表示時まで継続している場合でも、その遊技者の操作ボタン22の操作を、前記長押し操作開始画像の表示時点から反映させることができる。したがって、例えば遊技者が操作ボタン22の故障と勘違いすることや、操作ボタン22の再操作を行うストレスから遊技者を解放することができる。
以上説明したように、当該第1の実施形態に係る遊技機10によれば、電源投入後、前面扉11の閉状態が検出されている場合に可動役物部材39の復帰処理が実行されることになる。従って、前面扉11が閉じられる際の衝撃で可動役物部材39に位置ずれなどの不具合が繰り返し発生することが抑制される。具体的には、近年の遊技機10では、可動役物部材39の大型化や複雑化などに起因して、遊技機10に作用する振動又は衝撃で可動役物部材39に不具合が生じやすくなっている。例えば、可動役物部材39が複数設けられている場合には、その複数の可動役物39が同時に動作しているときに、例えば遊技者が操作ボタン22を連打する行為や遊技機10を叩く行為などが行われた場合には、可動役モノ部材39各々が想定外の範囲で揺動して相互に干渉し、可動役物部材39に不具合が発生しやすい。そして、可動役物部材39に異常が発生した場合には、前面扉11が開かれて遊技機10の電源がOFF/ONされた後、前面扉11が閉じられる作業が行われる。ここで、電源投入直後に可動役物部材39の復帰処理が実行される場合には、前面扉11が閉じられる前に可動役物部材39が待機状態に復帰することがあり、前面扉11が閉じられた衝撃でその可動役物部材39の不具合が再度生じることがある。これに対し、当該第1の実施形態に係る遊技機10によれば、電源が投入されても前面扉11が閉じられるまでの間は復帰処理が実行されず、前面扉11が閉じられてから前記復帰処理が実行されるため、前面扉11が閉じられる際の衝撃で可動役物部材39の不具合が繰り返し発生することが抑制される。従って、可動役物部材39の不具合が抑制されるため、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが可能である。
なお、本実施の形態では、前記単発演出処理、前記連打演出処理、前記長押し演出処理などの各種の演出処理において可動役物部材39の役物演出動作が実行される場合を例に挙げて説明したが、可動役物部材39の役物演出動作のタイミングはこれに限らない。例えば、前記大当たり抽選の結果が当選である確率が高い場合に、予告演出として可動役物部材39の役物演出動作が実行されることや、前記スーパーリーチの開始時に役物演出動作が実行されることも考えられる。なお、前記単発演出処理、前記連打演出処理、前記長押し演出処理などの各種の演出処理において、前記大当たり抽選の結果が大当たりである場合にのみ前記役物演出動作が実行されてもよい。
[他の実施形態]
以下、本発明に係る遊技機10の他の実施形態について説明する。また、下記の他の実施形態において、前記第1の実施形態で説明した遊技機10と同様の構成及び処理機能については説明を省略する。なお、前記第1の実施形態及び下記の他の実施形態の各構成及び各処理機能を取捨選択して任意に組み合わせることも可能である。
[第2の実施形態]
前述の第1の実施形態では、電源投入時に前記第1イニシャル処理が実行される場合について説明した。ところで、電源投入時に限らず、遊技中に役物演出動作が実行された場合にも、可動役物部材39を待機状態に復帰させるための役物復帰動作が実行される。そして、この場合にも、可動役物部材39が正常に待機状態に復帰しないおそれがある。そのため、遊技機10では、遊技中(ステップS1417、S1515、S1619など)に役物演出動作が実行された後、役物復帰動作が開始される際に、MPU51が、前記第1イニシャル処理と同様に可動役物部材39を前記待機状態に復帰させるための第2イニシャル処理(復帰処理の一例)を実行することが考えられる。ここに、図23は、前記第2イニシャル処理の一例を示すフローチャートであり、前記第1イニシャル処理と同様の処理には同じ符号を付してその説明を省略する。
[第2イニシャル処理]
まず、図23に示されるように、第2イニシャル処理では、各種の演出処理において役物演出動作及び役物復帰動作が実行されている途中、又は後述のステップS204で開始される役物復帰動作の途中で前面扉11が開放されていると判断すると(S201:Yes)、その役物演出動作又は役物復帰動作が停止することになる(S211)。なお、前記ステップS201において、MPU51は、第2開扉フラグ512rがオンである場合に前面扉11が開放されていると判断する。
また、前記第2イニシャル処理では、前記ステップS201において前面扉11が開放されていないと判断されると、処理がステップS212に移行し、当該ステップS212では、可動役物部材39の動作が許可される。即ち、前記ステップS211で可動役物部材39の動作が停止された場合には、可動役物部材39の動作が再開することになる。
また、前記第2イニシャル処理では、前記第1イニシャル処理(図13参照)における前記ステップS203及びS208が省略される。さらに、前記ステップS206でイニシャルカウンタ512tが0でないと判断された場合には(S208:Yes)、当該第2イニシャル処理が終了する。
また、前記第2イニシャル処理では、前記ステップS273に代えてステップS275が実行される。ステップS275において、MPU51は、イニシャルカウンタ512tの値を前記ステップS204で設定される前記所定値と同じ値に設定し、当該第2イニシャル処理を終了する。これにより、前記所定値に対応する時間又はステップ数の役物復帰動作が最初から開始されることになる。また、ステップS274では、役物異常カウンタ512uが0にリセットされ、復帰動作フラグ512sがオフにリセットされる。
そして、前記第2イニシャル処理が実行された後、図24に示すように、MPU51によって実行される前記タイマ割込処理では、操作検出処理(S1001)の前にステップS2401が実行される。ステップS2401において、MPU51は、前記第2イニシャル処理のステップS204でオンに設定する復帰動作フラグ512sがオンであるか否かを判断する。そして、復帰動作フラグ512sがオンである間は(S2401:Yes)、処理がステップS2402に移行して前記第2イニシャル処理が繰り返し実行される。なお、復帰動作フラグ512sがオフである場合は(S2401:Yes)、処理がステップS1001に移行する。即ち、復帰動作フラグ512sがオンである場合には、前記タイマ割込処理によりイニシャルカウンタ512tが0になるまでの間、役物復帰動作が継続することになる。
前述したように、近年の遊技機10では、可動役物部材39の大型化や複雑化などに起因して、遊技機10に作用する振動又は衝撃で可動役物部材39に不具合が生じやすくなっている。特に、遊技機10では、前面扉10が開いた不安定な状態で複数の可動役物部材39が動作すると、例えば遊技者が操作ボタン22を連打する行為や遊技機10を叩く行為などが行われた場合に、可動役モノ部材39各々が想定外の範囲で揺動して相互に干渉し、可動役物部材39に不具合が発生しやすい。従って、当該第2の実施形態に係る遊技機10によれば、電源投入時に限らず遊技中に役物復帰動作が実行される場合も、その役物復帰動作は前面扉11が閉じられた状態で実行される。そのため、前記復帰処理の途中で前面扉11が開かれた場合であっても、前面扉11が閉じられている状態で役物復帰動作が開始されるため、前面扉11が閉じられる際の衝撃で可動役物部材39の不具合が発生することが抑制される。
ところで、前記第1の実施形態及び前記第2の実施形態で説明した前記第1イニシャル処理及び前記第2イニシャル処理において役物復帰動作が実行されている途中で前面扉11が開かれた場合には役物復帰動作が停止され(S211)、その後、前面扉11が閉じられた場合に可動役物部材39の役物復帰動作が再開されることになる。しかしながら、可動役物部材39には、前面扉11が閉じられる際の衝撃に起因する位置ずれが生じるおそれがあり、再開された役物復帰動作において残りのイニシャルカウンタ512tの値に対応する動作が実行されても、可動役物部材39が待機状態まで復帰しないおそれがある。
そのため、前記ステップS211では、前記イニシャルカウンタ512tの値を、前記ステップS204で設定される前記所定値に再設定することが考えられる。これにより、前面扉11が閉じられる際の衝撃に起因して可動役物部材39に位置ずれが生じている場合であっても、可動役物部材39を待機状態まで復帰させることができる。従って、可動役物部材39の不具合が抑制されるため、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが可能である。
[第3の実施形態]
前述の第2の実施形態に係る遊技機10において、前記単発操作演出処理、前記連打操作演出処理、前記長押し操作演出処理の実行中だけでなく、予め設定された一又は複数の既定タイミングのいずれかにおいて可動役物部材39を動作させる役物演出動作が実行されることが考えられる。例えば、MPU51は、前記コマンド判定処理(図17参照)のステップS1303において、前記変動パターンコマンドが「A3」又は「B3」である場合であって、前記スーパーリーチ演出テーブルに基づいて演出Z1~Z5のいずれかが選択される場合に、役物演出テーブル511fに基づいて、予め設定された確率で前記役物演出動作の有無を選択する。
また、RAM512には、前記役物演出動作の実行タイミングを計るために用いられるタイミングカウンタ512zが設けられている。そして、前記ステップS1303において役物演出動作を実行することが選択された場合、MPU51は、前記役物演出動作の実行タイミングとして予め設定された複数の既定タイミングのいずれかを選択し、その既定タイミングに対応するカウンタ値をタイミングカウンタ512zに設定する。例えば、図25は、ROM511に記憶されているタイミングテーブル411gの一例を示す図である。タイミングテーブル411gでは、変動パターンコマンドが「A03」、「B03」、「C03」である場合について、役物演出カウンタ512oごとに対応する既定タイミングが設定されている。これにより、MPU51は、タイミングテーブル411gに基づいて前記既定タイミングのいずれかを選択する。例えば、前記既定タイミングとして「30s」が選択された場合、タイミングカウンタ512zには、30sに対応するカウンタ値が設定され、30s後に役物演出動作が実行されることになる。
また、前記役物演出動作が実行される場合でも、前面扉11が開放されて可動役物部材39の動作が停止される場合、又は前記役物異常が発生している場合には、各種の演出処理において可動役物部材39を動作させることができない。この場合には、前記演出処理における遊技者の注目度や興趣が低下するおそれがある。そこで、本実施形態では、可動役物部材39をできるだけ動作させることが可能な構成について説明する。
[役物演出制御処理]
具体的に、本実施形態に係る遊技機10では、図26に示されるように、前記タイマ割込処理において、前記単発操作演出処理の前段で、役物演出動作を制御するための役物演出制御処理(S2403)が実行される。ここに、図27は、前記ステップS2403で実行される前記役物演出制御処理の一例を示す図である。
<ステップS301>
ステップS301では、役物演出フラグ512yがオンである場合に(S301:Yes)、処理がステップS302に移行し、オフである場合は(S301:No)、当該役物演出制御処理が終了する。
<ステップS302>
ステップS302では、前記役物演出動作の実行タイミングであるか否かが判断される。具体的に、タイミングカウンタ512zが0である場合に前記役物演出の実行タイミングであると判断され(S302:Yes)、処理がステップS303に移行し、0でない場合に前記役物演出動作の実行タイミングでないと判断され(S303:No)、処理がステップS321に移行する。
<ステップS321>
ステップS321では、タイミングカウンタ512zが1減算され、処理がステップS304に移行する。
<ステップS303>
ステップS303では、役物演出動作及び役物復帰動作が開始される。具体的に、MPU51は、前記役物演出動作及び前記役物復帰動作を実行させることにより、可動役物部材39を前記待機状態から前記動作後状態に移動させた後、前記動作後状態から前記待機状態に移動させる。
<ステップS304>
ステップS304では、第1開扉フラグ512qに基づいて、前回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が開放されていたか否かが判断される。具体的に、第1開扉フラグ512qがオンである場合に、前回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が開放されていたと判断され(S304:Yes)、処理がステップS341に移行する。また、第1開扉フラグ512qがオフである場合は、前回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が閉鎖されていたと判断され(S304:No)、処理がステップS305に移行する。
<ステップS305>
ステップS305では、第2開扉フラグ512rに基づいて、今回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が開放されているか否かが判断される。具体的に、第2開扉フラグ512rがオンである場合に、今回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が開放されていると判断され(S305:Yes)、処理がステップS306に移行する。また、第2開扉フラグ512rがオフである場合は、今回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が閉鎖されていると判断され(S305:No)、当該役物演出制御処理が終了する。
<ステップS306>
ステップS306では、前記ステップS11と同様に可動役物部材39の動作が停止され、役物停止フラグ512Aがオンに設定される。
<ステップS341>
一方、ステップS341では、前記ステップS305と同様に第2開扉フラグ512rに基づいて、今回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が開放されているか否かが判断される。そして、今回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が開放されていると判断され(S341:Yes)、当該役物演出制御処理が終了する。また、今回の役物演出制御処理の実行時に前面扉11が閉鎖されていると判断されると(S341:No)、処理がステップS342に移行する。
<ステップS342>
ステップS342では、役物演出動作の実行タイミングとして定められた既定タイミングが既に到来しているか否かが判断される。具体的に、MPU51は、タイミングカウンタ512zが0である場合に前記既定タイミングが既に到来していると判断する。ここで、前記既定タイミングが既に到来していると判断されると(S342:Yes)、処理がステップS343に移行し、前記既定タイミングが未だ到来していないと判断されると(S342:No)、当該役物演出制御処理が終了する。
<ステップS343>
ステップS343では、役物演出フラグ512yがオフに設定され、当該演出制御処理が終了する。即ち、前面扉11が閉鎖された時点で前記既定タイミングが既に到来している場合には、当該遊技回において役物演出動作は実行されない。そのため、意図しないタイミングで役物演出動作が実行されてしまうことを防止することが可能である。一方、前面扉11が閉鎖された時点で前記既定タイミングが未だ到来していない場合には、その後に前記既定タイミングが到来した時点で役物演出動作が実行されることになる。
本実施形態によれば、既定タイミングで役物演出動作が実行される前に前面扉11が開かれた場合であっても、その後に前記既定タイミングの到来までの間に前面扉11が閉じられていれば、前記既定タイミングで役物演出動作を実行することが可能であるため、前記演出処理における遊技者の注目度や興趣の低下を防止することができる。
[第4の実施形態]
前述の第2の実施形態に係る遊技機10では、役物演出動作の実行後、役物復帰動作で可動役物部材39が正常に待機状態に復帰しない役物異常(S272:Yes)が発生することがある。一般的に、このような役物異常の発生時には、前面扉11を開いて遊技機10の電源をOFF/ONし、前面扉11を閉じるという一連の復旧作業により、役物異常の復旧が図られるため、その役物異常を復旧するための作業に手間がかかる。これに対し、本実施形態では、できるだけ簡単な作業で役物異常の復旧を図ることが可能な構成について説明する。
まず、本実施形態に係る遊技機10において、MPU51は、前記役物異常が発生した場合に(S272:Yes)、役物異常フラグ512wをオンに設定し、前記役物異常が解消した場合に(S207:Yes)、役物異常フラグ512wをオフに設定する。
また、図28に示されるように、MPU51は、前記タイマ割込処理において、前記ステップS1001の操作検出処理の前に開閉検出処理(S1000)を実行する。以下、図29を参照しつつ、前記開閉検出処理の一例について説明する。
<ステップS2501>
ステップS2501では、後述のステップS2503でオンに設定されるエラー報知フラグ512xに基づいて開扉エラーが報知中であるか否かが判断される。ここで、前記開扉エラーの報知中であると判断されると(S2501:Yes)、処理がステップS2504に移行し、前記開扉エラーの報知中でないと判断されると(S2501:No)、処理がステップS2502に移行する。
<ステップS2502>
ステップS2502では、前面扉11が開放されたか否かが第1開扉フラグ512q及び第2開扉フラグ512rに基づいて判断される。具体的に、第1開扉フラグ512qがオフで第2開扉フラグ512rがオンである場合に、前面扉11が開放されたと判断する。ここで、前面扉11が開放されたと判断されると(S2502:Yes)、処理がステップS2503に移行し、前面扉11が開放されていないと判断されると(S2502:No)、当該開閉検出処理が終了する。
<ステップS2503>
ステップS2503では、前面扉11が開かれたことを示す開扉エラーが図柄表示部341に表示されることによって遊技者に報知され、エラー報知フラグ512xがオンに設定される。なお、スピーカ26又は電飾部27などによる音声再生又は点灯態様などによって前記開扉エラーが報知されてもよい。
<ステップS2504>
ステップS2504において、第1開扉フラグ512q及び第2開扉フラグ512rに基づいて前面扉11が閉鎖されたか否かが判断される。具体的に、第1開扉フラグ512qがオンで第2開扉フラグ512rがオフである場合に、前面扉11が閉鎖されたと判断する。ここで、前面扉11が閉鎖されたと判断されると(S2504:Yes)、処理がステップS2505に移行し、前面扉11が閉鎖されたと判断されない場合は(S2504:No)、当該開閉検出処理は終了する。
<ステップS2505>
ステップS2505では、前記ステップS2503で開始された開扉エラーの報知が終了され、エラー報知フラグ512xがオフに設定される。
<ステップS2506>
ステップS2506では、役物異常が発生しているか否かが役物異常フラグ512wに基づいて判断される。ここで、役物異常が発生していると判定された場合は(S2506:Yes)、処理がステップS2507に移行し、役物異常が発生していないと判定された場合は(S2506:No)、当該開閉検出処理は終了する。
<ステップS2507>
ステップS2507では、前記第1イニシャル処理及び前記第2イニシャル処理と同様に可動役物部材39を前記待機状態に復帰させるための第3イニシャル処理(復帰処理の一例)が開始される。そして、前記第3イニシャル処理が開始されると、当該第3イニシャル処理は、図24に示されるタイマ割込処理のステップS2401~S2402における第2イニシャル処理に関する処理と同様に、前記タイマ割込処理において、復帰動作フラグ512sがオフになるまで繰り返し実行されることになる。ここに、図30は、前記第3イニシャル処理の一例を示すフローチャートであって、前記第1イニシャル処理又は前記第2イニシャル処理と同様の処理手順には同じ符号を付している。具体的に、前記第3イニシャル処理では、前記第2イニシャル処理と概ね同様であるが、前記ステップS201が省略されており、前記第1イニシャル処理における前記ステップS203及びS208が実行される。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技機10では、役物異常が発生している場合は、前面扉11の開閉操作に応じて前記第3イニシャル処理が実行され、役物復帰動作が実行されることになる。従って、遊技機10において役物異常が発生している場合には、遊技機10の電源のOFF/ONの操作を行うことなく、前面扉11の開閉作業を行うという簡単な作業だけで役物異常の復旧を図ることが可能である。
[第5の実施形態]
ところで、近年の遊技機10では、可動役物部材39の大型化や複雑化などに起因して、遊技機10に作用する振動又は衝撃で可動役物部材39に不具合が生じやすくなっている。特に、遊技機10では、前面扉10が開いた不安定な状態で複数の可動役物部材39が動作すると、例えば遊技者が操作ボタン22を連打する行為や遊技機10を叩く行為などが行われた場合に、可動役モノ部材39各々が想定外の範囲で揺動して相互に干渉し、可動役物部材39に不具合が発生しやすい。これに対し、可動役物部材39は待機状態にあるときに安定した状態であるため、前面扉11が閉じられる時点で可動役物部材39が待機状態に復帰していれば、前面扉11の閉鎖時の衝撃に起因して可動役物部材39に不具合が発生する可能性が低減すると考えられることもできる。
そこで、MPU51は、前記第3の実施形態で説明した前記開閉検出処理に代えて、図30に示される開閉検出処理を実行することが考えられる。なお、図30に示される開閉検出処理では、前記第3の実施形態で説明した開閉検出処理と同様の処理手順に同じ符号を付している。
具体的に、図31に示される前記開閉検出処理において、MPU51は、前記開扉エラーが報知中である場合(S2501:Yes)、又は前面扉11が開放したと判断された場合(S2502:Yes)に、ステップS2601において、前記ステップS2507と同様の前記第3イニシャル処理を実行し、その後、処理をステップS2504に移行させる。これにより、なお、図31に示される前記開閉検出処理では、前記ステップS2507が省略される。
即ち、本実施形態に係る遊技機10において、役物異常が発生している場合、MPU51は、前面扉11が開放された時点で前記第3イニシャル処理を実行することになる。従って、遊技機10において前面扉11が閉じられる時点で可動役物部材39が待機状態にある可能性が高くなるため、前面扉11の閉鎖時における可動役物部材39の不具合が発生する可能性を低減することが可能である。これにより、可動役物部材39の不具合が抑制されるため、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが可能である。
なお、当該第4の実施形態では、役物異常が発生している場合に前面扉11が開放された時点で前記第3イニシャル処理が実行される場合について説明した。一方、役物異常が発生していない場合であっても、前記第2イニシャル処理(図23参照)におけるステップS211で、前記第3イニシャル処理が実行されることが考えられる。これにより、各種の演出処理における可動役物部材39の動作中に前面扉11が開かれてから閉じられる場合に、可動役物部材39が待機状態にある可能性が高くなるため、前面扉11の閉鎖時における可動役物部材39の不具合が発生する可能性を低減することが可能である。
[第6の実施形態]
ところで、前面扉11が開放している状態で、操作ボタン22の操作を伴う単発操作演出、連打操作演出、長押し操作演出などの操作系演出が実行される場合には、遊技者が操作ボタン22を操作することが困難な場合がある。そのため、遊技への注目度や遊技の興趣が低下するおそれがある。そこで、遊技機10では、MPU51が、単発操作演出処理、連打操作演出処理、長押し操作演出処理において、前面扉11が開放されている場合には、予め定められた反映条件で遊技者の操作を伴わない操作ボタン22の擬似操作を反映させるオート操作機能を実現することが考えられる。また、MPU51は、操作演出処理において操作ボタン22の操作に応じて可動役物部材39を動作させる場合であっても、前面扉11が開放している状態で前記操作演出処理が実行される場合には、前記反映条件で操作ボタン22の擬似操作を反映させ、前記役物演出動作を実行しないことが考えられる。
[単発操作演出処理]
ここに、図32は、前記単発操作演出処理の他の例を示すフローチャートである。図32に示されるように、本実施形態に係る遊技機10では、前記単発操作演出処理において、ステップS3201~S3202が実行される。
<ステップS3201>
ステップS3201において、MPU51は、第2開扉フラグ512rに基づいて前面扉11が現在開放されているか否かが判断される。ここで、前面扉11が開放されていると判断されると(S3201:Yes)、処理がステップS3202に移行し、前面扉11が開放されていないと判断されると(S3201:No)、当該単発操作演出処理が終了する。
<ステップS3202>
ステップS3202において、MPU51は、操作有効期間満了の直前であるか否かが判断される。具体的に、MPU51は、前述したように前記操作有効期間内の操作を受け付けるものであって、前記操作有効期間の残り時間が予め設定された特定時間以下に達した場合に、操作有効期間満了の直前であると判断する。ここで、操作有効期間満了の直前でないと判断されると(S3202:No)、当該単発操作演出処理が終了する。一方、操作有効期間満了の直前であると判断されると(S3202:Yes)、前記反映条件が満たされたと判断し、処理がステップS1416に移行する。即ち、MPU51は、ユーザーによって操作ボタン22が操作されていない場合でも、操作ボタン22が操作された状態を擬似的に受け付け、操作ボタン22が操作された場合(S1415:Yes)と同様に、ステップS1416以降の処理を実行することになる。
このように、前面扉11が開放されている状態で前記単発操作演出処理が実行される場合に、遊技者が操作ボタン22を操作できない場合でも前記単発操作演出処理における操作有効期間の直前で自動的に操作ボタン22が操作された場合と同様の処理が実行される。従って、遊技者は、前記単発操作演出処理における単発操作結果画像の表示や、スピーカ26からの音声再生及び電飾部27による点灯態様によって、大当たり当選の期待度を把握することができ、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが可能である。
[連打操作演出処理]
ここに、図33は、前記連打操作演出処理の他の例を示すフローチャートである。図33に示されるように、本実施形態に係る遊技機10では、前記連打操作演出処理において、ステップS3301~S3302が実行される。
<ステップS3301>
ステップS3301において、MPU51は、第2開扉フラグ512rに基づいて前面扉11が現在開放されているか否かが判断される。ここで、前面扉11が開放されていると判断されると(S3301:Yes)、処理がステップS3302に移行し、前面扉11が開放されていないと判断されると(S3301:No)、当該連打操作演出処理が終了する。
<ステップS3302>
ステップS3302において、MPU51は、操作有効期間における特定タイミングが到来しているか否かが判断される。具体的に、MPU51は、前述したように前記操作有効期間内の操作を受け付けるものであって、前記特定タイミングは、大当たり当選である場合に前記操作有効期間の残り時間で連打カウンタ512kが前記第1規定値に到達可能な限界タイミングとして予め設定されたタイミングである。例えば、大当たり当選である場合に選択される前記第1規定値の最大値が20回である場合、前記特定タイミングは、前記操作有効期間の残り時間がその20回の擬似操作が可能な時間(20回/4msec)に達するタイミングである。ここで、前記特定タイミングが到来していないと判断されると(S3302:No)、当該連打操作演出処理が終了する。一方、前記特定タイミングが到来していると判断されると(S3302:Yes)、前記反映条件が満たされたと判断し、処理がステップS1511に移行する。即ち、MPU51は、ユーザーによって操作ボタン22が操作されていない場合でも、操作ボタン22が操作された状態を擬似的に受け付け、操作ボタン22が操作された場合(S1510:Yes)と同様に、ステップS1511以降の処理を実行することになる。
このように、前面扉11が開放されている状態で前記連打操作演出処理が実行される場合に、遊技者が操作ボタン22を操作できない場合でも前記連打操作演出処理における前記特定タイミング以降は自動的に操作ボタン22が操作された場合と同様の処理が実行される。従って、遊技者は、前記連打操作演出処理における連打演出画像の表示や、スピーカ26からの音声再生及び電飾部27による点灯態様によって、大当たり当選の期待度を把握することができ、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが可能である。
[長押し操作演出処理]
ここに、図34は、前記長押し操作演出処理の他の例を示すフローチャートである。図34に示されるように、本実施形態に係る遊技機10では、前記長押し操作演出処理において、ステップS3401~S3402が実行される。
<ステップS3401>
ステップS3401において、MPU51は、第2開扉フラグ512rに基づいて前面扉11が現在開放されているか否かが判断される。ここで、前面扉11が開放されていると判断されると(S3401:Yes)、処理がステップS3402に移行し、前面扉11が開放されていないと判断されると(S3401:No)、当該長押し操作演出処理が終了する。
<ステップS3402>
ステップS3402において、MPU51は、操作有効期間における特定タイミングが到来しているか否かが判断される。具体的に、MPU51は、前述したように前記操作有効期間内の操作を受け付けるものであって、前記特定タイミングは、大当たり当選である場合に前記操作有効期間の残り時間で長押しカウンタ512mが前記第2規定値に到達可能な限界タイミングとして予め設定されたタイミングである。例えば、大当たり当選である場合に選択される前記第2規定値の最大値が1000である場合、前記特定タイミングは、前記操作有効期間の残り時間がその1000の値に対応する擬似操作が可能な時間(1000/4msec)に達するタイミングである。ここで、前記特定タイミングが到来していないと判断されると(S3402:No)、当該長押し操作演出処理が終了する。一方、前記特定タイミングが到来していると判断されると(S3402:Yes)、前記反映条件が満たされたと判断し、処理がステップS1615に移行する。即ち、MPU51は、ユーザーによって操作ボタン22が操作されていない場合でも、操作ボタン22が操作された状態を擬似的に受け付け、操作ボタン22が操作された場合(S1614:Yes)と同様に、ステップS1615以降の処理を実行することになる。
このように、前面扉11が開放されている状態で前記長押し操作演出処理が実行される場合に、遊技者が操作ボタン22を操作できない場合でも前記長押し操作演出処理における前記特定タイミング以降は自動的に操作ボタン22が操作された場合と同様の処理が実行される。従って、遊技者は、前記長押し操作演出処理における長押し演出画像の表示や、スピーカ26からの音声再生及び電飾部27による点灯態様によって、大当たり当選の期待度を把握することができ、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることが可能である。
[第7の実施形態]
遊技機10において前面扉11が開放された場合に可動役物部材39の動作が停止される場合、又は遊技機10において可動役物部材39について役物異常が発生している場合には、各種の演出処理において可動役物部材39を動作させることができない。そのため、前記演出処理における遊技者の注目度や興趣が低下するおそれがある。そこで、本実施形態では、可動役物部材39が動作しない場合の前記演出処理における遊技者の注目度や興趣の低下を抑制するための構成について説明する。
具体的に、遊技機10において、MPU51が、役物異常発生時には、前記ステップS1303において役物演出動作の実行が選択された場合、役物演出動作に代えて電飾部27を用いて期待度を示唆することが考えられる。本実施形態に係る遊技機10では、MPU51が、前記ステップS1303において、図35に示される演出選択処理を実行する。
<ステップS3501>
ステップS3501において、MPU51は、前述したように、変動パターンコマンドに基づいて変動種別、演出種別、及び役物演出動作の有無などを決定する。
<ステップS3502>
ステップS3502において、MPU51は、前記ステップS3501で役物演出動作の実行が「有り」に決定されたか否かを判断する。そして、役物演出動作の実行が「有り」に決定されると(S3502:Yes)、処理がステップS3503に移行し、役物演出動作の実行が「無し」に決定されると(S3502:No)、処理がステップS3505に移行する。
<ステップS3503>
ステップS3503において、MPU51は、役物異常フラグ512wに基づいて役物異常が発生しているか否かを判断する。そして、役物異常が発生していると判断されると(S3503:Yes)、処理がステップS3504に移行し、役物異常が発生していないと判断されると(S3503:No)、処理がステップS3505に移行する。
<ステップS3504>
ステップS3504において、MPU51は、役物演出動作に代えて電飾部27による電飾演出を実行するか否かを示す電飾演出フラグ512Hをオンに設定する。
<ステップS3505>
ステップS3505において、MPU51は、役物演出動作に代えて電飾部27による電飾演出を実行するか否かを示す電飾演出フラグ512Hをオフに設定する。
一方、MPU51は、前記ステップS1417、S1515、S1619、S303などのように役物演出動作を実行する際、電飾演出フラグ512Hがオンであるか否かを判断する。そして、MPU51は、電飾演出フラグ512Hがオフである場合には、役物演出動作を実行する。また、MPU51は、電飾演出フラグ512Hがオンである場合には、役物演出動作を実行せず、電飾部27により大当たり当選の可能性を示唆する電飾演出を実行する。
具体的に、前記電飾演出において、MPU51は、変動パターンコマンドが「C04」、「C05」である場合には、電飾部27を期待度が最も低い旨を示唆するために予め定められた白色に点灯させる。また、MPU51は、変動パターンコマンドが「A01」、「B01」、「C01」である場合には、電飾部27を期待度が次に低い旨を示唆するために予め定められた青色に点灯させる。また、MPU51は、変動パターンコマンドが「A02」、「B02」、「C02」である場合には、電飾部27を期待度が次に低い旨を示唆するために予め定められた緑色に点灯させる。また、MPU51は、変動パターンコマンドが「A03」、「B03」、「C03」である場合には、電飾部27を期待度が次に低い旨を示唆するために予め定められた赤色に点灯させる。なお、電飾部27の点灯態様は、点灯に限らず点滅などであってもよい。
一般に、遊技機10では、常に電飾部27の点灯態様が大当たり当選の期待度を示すとは限らないが、本実施形態に係る遊技機10では、役物異常が発生している場合には、役物演出動作に代えて電飾部27による点灯態様によって大当たりの期待度が示唆される。従って、役物異常が発生している場合でも、遊技者は、電飾部27の点灯態様によって大当たり当選の期待度を判断することができ、遊技への注目度や遊技の興趣を高めることができる。
[第8の実施形態]
前記第7の実施形態では、役物異常が発生している場合に、役物演出動作に代えて電飾演出が実行される場合について説明した。一方、例えば遊技盤31における遊技球の球詰まり(所謂ブドウ)などのメンテナンス時に前面扉11が開かれると、遊技者が図柄表示部341を見づらくなるため、遊技者が大当たりの期待度を確認することができず、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲が低下するおそれがある。
そこで、遊技機10では、MPU51が、前面扉11が開いた場合に前記電飾演出を実行することが考えられる。これにより、前面扉11が開いて遊技者が図柄表示部341を見づらくなった場合でも、電飾部27によって大当たりの期待度を確認することができるため、遊技への注目度や遊技の興趣を高めることができる。
また、遊技機10において、MPU51は、前面扉11が開いただけではなく、前面扉11が開き、且つ役物演出フラグ512yがオンに設定されている場合に前記電飾演出を実行することも考えられる。これにより、前面扉11が開いたときに電飾部27の点灯態様を確認することで、大当たりの期待度を確認することができ、遊技への注目度や遊技の興趣を高めることができる。
[第9の実施形態]
ところで、遊技機10では、保留格納エリア412bの第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4に格納された当否情報について、その当否情報の内容を変動表示の停止前に事前に示唆するための予告保留表示が予め設定された任意のタイミングで実行されることがある。そこで、MPU51は、遊技機10において役物異常が発生している場合や前面扉11が開放している場合のような予め定められた特定の条件が満たされている場合に、役物演出動作に代えて予告保留表示を利用して大当たりの可能性を示唆することが考えられる。
具体的には、上作動入賞口314又は下作動入賞口315に遊技球が入賞したときに保留格納エリア412bの第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4に格納された当否情報の内容を示す保留コマンドが、主制御装置4から音声ランプ制御装置5に送信される。音声ランプ制御装置5では、前記保留コマンドに応じてMPU51によってRAM512の第1変動領域512D~第4変動領域512Gに、第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4に格納されている当否情報の内容が記憶される。そして、音声ランプ制御装置5では、MPU51により、RAM512の第1変動領域512D~第4変動領域512Gの情報に基づいて、図柄表示部341における予告保留表示の実行の有無が決定される。
ここに、図22(A)に示されるように、図柄表示部341の表示画面には保留表示領域342と、保留格納エリア412bの実行エリアAEに現在記憶されている当否情報(実行中の遊技回の当否情報)に対応する保留画像が表示される判定表示領域343とが含まれている。そして、保留表示領域342には、遊技機10における保留数Nの最大数と同数である4つの第1保留領域342A~第4保留領域342Dが含まれる。第1保留領域342A~第4保留領域342Dには、保留格納エリア412bの第1保留エリアRE1~第4保留エリアRE4における当否情報(保留中の遊技回の当否情報)の有無に応じて保留画像が表示される。
具体的に、図柄表示部341では、保留数Nが1である場合は、第1保留領域342Aに保留画像が表示され、保留数Nが2である場合は、第1保留領域342A、第2保留領域342Bに保留画像が表示される。同じく、保留数Nが3である場合は、第1保留領域342A~第3保留領域342Cに保留画像が表示され、保留数Nが4である場合は、第1保留領域342A~第4保留領域342Dの全てに保留画像が表示される。また、判定表示領域343には、実行エリアAEに記憶されている当否情報に基づく保留画像が表示される。なお、判定表示領域343に保留画像が表示された後、判定表示領域343の保留画像の表示は消去されてもよい。本実施の形態では、保留画像が「○」である場合を例に挙げて説明する。もちろん、保留画像は、「○」に限らず各種の形状、図柄、又はキャラクタなどであってもよい。
そして、遊技機10では、前記予告保留表示が実行されない場合には、通常保留画像が保留表示領域342の保留画像として表示され、前記予告保留表示が実行される場合には、通常保留画像とは表示態様が異なる予告保留画像が保留表示領域342の保留画像として表示される。例えば、前記通常保留画像は白色であり、前記予告保留画像には、大当たり当選している確率の高低に対応して使用される赤色、緑色、青色の配色が施された複数種類の保留画像が含まれる。本実施形態では、白色、赤色、緑色、青色の順で、大当たり当選している確率が高いものとする(赤色>緑色>青色>白色)。なお、予告保留画像の他の形態として、他の配色、ゼブラ柄、又はヒョウ柄なども考えられる。また、予告保留画像は、サイズ、形状、又は点灯状態(点灯又は点滅)などの表示態様が異なることも他の実施形態として考えられる。
[演出選択処理]
そして、MPU51は、前記ステップS1417、S1515、S1619、S303などのように、役物演出動作を実行する際に、図36に示す演出選択処理を実行する。
<ステップS3601>
図36に示されるように、ステップS3601において、MPU51は、第2開扉フラグ512rに基づいて前面扉11が開放しているか否かを判断する。そして、前面扉11が開放していると判断されると(S3601:Yes)、処理がステップS3604に移行し、前面扉11が閉鎖していると判断されると(S3601:No)、処理がステップS3602に移行する。
<ステップS3602>
ステップS3602において、MPU51は、役物異常フラグ512wに基づいて役物異常が発生しているか否かを判断する。そして、役物異常が発生していると判断されると(S3602:Yes)、処理がステップS3604に移行し、役物異常が発生していないと判断されると(S3602:No)、当該演出選択処理が終了する。
<ステップS3603>
ステップS3603において、MPU51は、役物演出動作及び役物復帰動作を開始させる。
<ステップS3604>
ステップS3604において、MPU51は、役物演出動作に代えて、予告保留画像を用いて大当たり当選の期待度を示唆する予告保留画像表示処理を実行する。具体的に、予告保留画像表示処理において、MPU51は、前記変動パターンコマンド又は第1変動領域512D~第4変動領域512Gに記憶されている保留中の各遊技回に対応する当否情報に基づく大当たり当選の期待度に対応する予告保留画像又は通常保留画像を、各遊技回に対応する判定表示領域343又は第1保留領域342A~第4保留領域342Dなどに表示させる。
例えば、MPU51は、判定表示領域343及び第1保留領域342A~第4保留領域342Dのうち、変動パターンコマンドが「C04」、「C05」である遊技回に対応する保留領域に前記通常保留画像を表示させる。また、MPU51は、判定表示領域343及び第1保留領域342A~第4保留領域342Dのうち、変動パターンコマンドが「A01」、「B01」、「C01」である遊技回に対応する保留領域に青色の前記予告保留画像を表示させる。また、MPU51は、判定表示領域343及び第1保留領域342A~第4保留領域342Dのうち、変動パターンコマンドが「A02」、「B02」、「C02」である遊技回に対応する保留領域に緑色の前記予告保留画像を表示させる。また、MPU51は、判定表示領域343及び第1保留領域342A~第4保留領域342Dのうち、変動パターンコマンドが「A03」、「B03」、「C03」である遊技回に対応する保留領域に赤色の前記予告保留画像を表示させる。なお、判定表示領域343及び第1保留領域342A~第4保留領域342Dの表示態様は点灯に限らず点滅などであってもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技機10では、本来なら役物演出動作が実行される場合であっても、前面扉11が開放されている場合、又は役物異常が発生している場合には、役物演出動作が実行されず、判定表示領域343における保留画像の表示によって大当たりの期待度が示唆される。即ち、役物演出動作の実行時に、前面扉11が開放されている場合、又は役物異常が発生している場合には、判定表示領域343の保留画像の前記予告保留画像への変更が期待され、遊技者による保留画像への注目度が高まる。従って、前面扉11が開放されている場合、又は役物異常が発生している場合でも、遊技者の遊技への注目度や遊技の興趣を高めることができる。
また、前面扉11が開放されている場合、又は役物異常が発生している場合には、本来は役物演出動作が実行されるはずのタイミングで、第1保留領域342A~第4保留領域342Dにも前記予告保留画像が表示されることがあり、実行中の遊技回だけでなく、その後に実行される保留中の遊技回についての大当たりの期待度も表示されるため、新たな告知方法として遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1保留領域342A~342Dに限らず、判定表示領域343の保留画像が所定の確率で前記予告保留画像に変更されることも他の実施形態として考えられる。また、前面扉11が開放されている場合には、前面扉11が閉じられたタイミングで第1保留領域342A~342Dや判定表示領域343の保留画像が所定の確率で前記予告保留画像に変更されることが考えられる。これにより、前面扉11が開放されている場合には、前面扉11が閉鎖されるときに前記予告保留画像が表示されるか否かに遊技者の注目を集めることができ、遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。
[第10の実施形態]
前述したように、遊技機10では、単発操作演出、連打操作演出、長押し操作演出などを含む複数種類の演出が予め設定された確率で選択されて実行される。ここで、遊技機10において役物異常が発生している場合や、前面扉11が開放している場合には、役物演出動作を実行しても役物演出動作が正常に実行されないおそれがある。そこで、遊技機10において役物異常が発生している場合や、前面扉11が開放している場合、MPU51は、前記ステップS1303における演出の選択時に役物演出動作を伴う演出を選択しないことが考えられる。
具体的に、本実施形態では、演出X1~演出X5、演出Y1~演出Y5、及び演出Z1~演出Z5のうち、演出X4、演出X5、演出Y4、演出Y5、演出Z4、及び演出Z5が役物演出動作を伴う第1演出であり、他の演出X1~演出X3、演出Y1~演出Y3、及び演出Z1~演出Z3が役物演出動作を伴わない第2演出であるとする。
この場合、前記ステップS1303において、MPU51は、前記役物異常が発生手居る場合には、演出種別テーブル511bに含まれるノーマルリーチ演出テーブル、特殊リーチ演出テーブル、スーパーリーチ演出テーブル(図18(B)~図18(D)に示される)に代えて、図37(A)~図37(C)に示すノーマルリーチ演出テーブル、特殊リーチ演出テーブル、スーパーリーチ演出テーブルを用いて演出種別を選択する。
図37(A)~図37(C)に示されるノーマルリーチ演出テーブル、特殊リーチ演出テーブル、スーパーリーチ演出テーブルでは、演出X4、演出X5、演出Y4、演出Y5、演出Z4、及び演出Z5を除く、演出X1~演出X3、演出Y1~演出Y3、及び演出Z1~演出Z3だけが選択される。
これにより、本実施形態に係る遊技機10によれば、役物異常が発生している場合には役物演出動作が実行されない演出だけが実行されることになる。そのため、本来は役物演出動作を含む演出が役物演出動作せずに実行されることにより遊技者が脱力感や違和感を覚えることが抑制され、遊技者の遊技への注目度や遊技意欲を高めることができる。
また、前記ステップS1303において役物演出動作を伴う演出が選択された場合であっても、MPU51は、前記ステップS1417、S1515、S1619などのように役物演出動作を実行する際に、演出X4、演出X5、演出Y4、演出Y5、演出Z4、及び演出Z5が役物演出動作を伴う第1演出が選択されているか否かを判定し、前記第1演出が選択されている場合には、前記第1演出が前記第2演出に変更されて実行されてもよい。なお、変更後の前記第2演出は、予め設定された特定の第2演出であってもよいが、予め設定された確率で前記第2演出が選択されてもよい。
[第11の実施形態]
前述したように、遊技機10では、MPU51が、復帰検出部39bによる検出結果に基づいて可動役物部材39が前記待機状態に復帰したと判定し、当該可動役物部材39の復帰動作が終了する。即ち、MPU51は、復帰検出部39bによる検出結果に基づいて可動役物部材39の動作を制御する。ここで、MPU51は、復帰検出部39bによる検出信号がオフからオン又はオンからオフに変化したことを条件に、予め定められた検出位置で可動役物部材39を検出する所謂エッジ検出(第1検出手法の一例)を行うことがある。また、MPU51は、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオン又はオフのいずれであるかに応じて前記検出位置で可動役物部材39を検出する所謂レベル検出(第2検出手法の一例)を行うことも考えられる。
ところで、遊技機10では、可動役物部材39が前記待機状態に向けて移動する動作の途中で、何らかの理由によって衝撃や振動が生じると、可動役物部材39が前記検出位置の手前の位置から前記検出位置に瞬時的に振れるという挙動が生じるおそれがある。ここで、可動役物部材39の前記待機状態への復帰の検出が前記エッジ検出で行われる場合には、可動役物部材39が振れた際に前記エッジ検出が行われて可動役物部材39の動作が停止するおそれがある。この場合、可動役物部材39が前記待機状態側に振れる前の状態に戻り、可動役物部材39が予め定められた本来の前記待機状態に達していない状態で停止するおそれがある。即ち、前記エッジ検出だけでは、可動役物部材39の位置を正確に制御することができないおそれがある。なお、他の構成として、例えば復帰検出部39bによるエッジ検出後に予め設定された所定時間は継続して可動役物部材39が前記待機状態に復帰する方向に駆動される構成も考えられるが、この場合でも、可動役物部材39の振れ幅によっては、当該可動役物部材39が本来の前記待機状態に達していない状態で停止するおそれがある。
以下、本実施形態では、MPU51が前記エッジ検出により可動役物部材39が前記待機状態に復帰したと検出した後の可動役物部材39の挙動を考慮した動作を実現することが可能な構成について説明する。より具体的に、MPU51は、復帰検出部39bによる可動役物部材39の検出手法を、復帰検出部39bによる検出結果がオンからオフ又はオフからオンへの変化を検出する第1検出手法と、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオン又はオフのいずれであるかを判断する第2検出手法との間で切り替え可能である。なお、以下では、復帰検出部39bによる検出可能範囲に可動復帰役物39が存在する場合に当該復帰検出部39bの検出結果がオフになり、復帰検出部39bによる検出可能範囲に可動復帰役物39が存在しない場合に当該復帰検出部39bの検出結果がオンになる場合を例に挙げて説明するが、検出結果のオン・オフの関係が逆の場合も同様である。
ここに、図38は、MPU51によって実行される第1イニシャル処理の一例を示す図である。図38に示される前記第1イニシャル処理では、図13に示される前記第1イニシャル処理と同様の処理については同じ符号を付しており、その説明を省略する。具体的に、本実施形態に係る前記第1イニシャル処理では、前記ステップS205~207が省略され、ステップS3801~S3808が実行される。
<ステップS3801>
ステップS3801では、後述するように復帰検出部39bによる検出結果がオンからオフに変化する立ち下がりエッジが検出された場合にステップS3803でオンに設定されるエッジ検出フラグがオンであるか否かが判断される。なお、前記エッジ検出フラグは、RAM512に設けられている。ここで、エッジ検出フラグがオンであると判断された場合には(S3801:Yes)、処理がステップS3805に移行し、エッジ検出フラグがオンではないと判断された場合には(S3801:No)、処理が前記ステップS202に移行する。
<ステップS3802>
ステップS3802では、復帰検出部39bによる検出結果がオンからオフに変化する立ち下がりエッジ検出が行われたか否かを判断する。例えば、MPU51は、前記タイマ割込処理(図14参照)が実行される度に、復帰検出部39bによる検出結果をRAM512に記憶させる。なお、RAM512に記憶される復帰検出部39bによる検出結果は少なくとも過去1回分である。そして、MPU51は、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオフであり、1回前に検出された復帰検出部39bによる検出結果がオンである場合に、立ち下がりエッジが生じたと判断する。ここで、立ち下がりエッジ検出が行われたと判断された場合には(S3802:Yes)、処理がステップS3803に移行し、立ち下がりエッジ検出が行われていないと判断された場合には(S3802:No)、処理が前記ステップS201に戻される。なお、復帰検出部39bによる検出結果のオン・オフの関係が逆である場合は、当該ステップS3802において、復帰検出部39bによる検出結果がオフからオンに変化する立ち上がりエッジが検出されたか否かが判断される。
<ステップS3803>
ステップS3803では、RAM512に設けられた前記エッジ検出フラグをオンに設定する。これにより、前記ステップS3801において、前記エッジ検出フラグがオンであると判断されることになる。
<ステップS3804>
ステップS3804では、MPU51は、立ち下がりエッジ検出が行われてからの経過時間の計時を開始する。なお、前記経過時間は、RAM512に記憶される情報であって、後述のステップS3806において、可動役物部材39が前記待機状態に復帰するタイミングを計るために用いられる。
<ステップS3805>
ステップS3805では、復帰検出部39bによる検出結果が現在オフであるか否かを判断する。当該ステップS3805では、復帰検出部39bによりエッジ検出が行われた後、所定の検出タイミングで、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオフであるか否かを判断するレベル検出が行われる。即ち、MPU51は、復帰検出部39bによる検出手法をエッジ検出とレベル検出との間で切り替えることが可能であり、復帰検出部39bによりエッジ検出が行われた後はレベル検出によって可動役物部材39の状態を検出することになる。ここで、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオフである場合には(S3805:Yes)、処理がステップS3806に移行し、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオンである場合には(S3805:No)、処理が前記ステップS271に移行する。
<ステップS3806>
ステップS3806では、前記ステップS3804で計時が開始された経過時間が予め設定された所定時間以上に達したか否かが判断される。前記所定時間は、可動役物部材39が復帰検出部39bで検出されてから前記待機位置に戻るまでの駆動時間として想定される時間よりも長い時間であって、可動役物部材39が正常に動作している場合に当該可動役物部材39が前記待機位置に戻っているはずの時間である。従って、可動役物部材39は、復帰検出部39bによる検出位置から前記待機状態に復帰させるために必要な動作量として予め定められた動作量よりも多い特定動作量だけ動作することになる。ここで、前記経過時間が前記所定時間以上であると判断された場合には(S3806:Yes)、処理がステップS3807に移行し、前記経過時間が前記所定時間以上ではないと判断された場合には(S3806:No)、処理が前記ステップS3805に戻される。
即ち、MPU51は、復帰検出部39bにより立ち下がりエッジが検出された後、当該復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出された後、前記所定時間の間、復帰検出部39bにより可動役物部材39が継続して検出された場合に、可動役物部材39が前記待機状態に復帰したと判定する。そして、MPU51は、可動役物部材39が前記待機状態に復帰したと判定するまでの間、当該可動役物部材39を前記待機状態に向けて動作させることになる。
<ステップS3807>
ステップS3807において、MPU51は、可動役物部材39の役物復帰動作を終了させ、復帰動作フラグ512sをオフに設定し、前記エッジ検出フラグをオフに設定し、前記経過時間をリセットした後、当該第1イニシャル処理を終了する。
<ステップS3808>
一方、前記ステップS3805において、復帰検出部39bによりオフが検出されなかった場合(S3805:No)、続くステップS271~S272では、役物異常の発生の有無が判断されることになる。そして、前記ステップS272において、役物異常が発生したと判断されると(S272:Yes)、処理がステップS3808に移行し、当該ステップS3808において、MPU51は、復帰動作フラグ512sをオフに設定し、前記エッジ検出フラグをオフに設定し、前記待機時間を0にリセットした後、処理をステップS201に戻す。
即ち、復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出された後、前記ステップS3805における検出タイミングで可動役物部材39が検出されない場合には(S3805:No)、前記第1イニシャル処理が再開されることになる。一方、復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出された後、前記ステップS3805における検出タイミングで可動役物部材39が検出されない場合であっても(S3805:No)、役物異常が検出された場合には(S272:Yes)、前記ステップS274に移行して役物異常が報知される。なお、復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出された後、前記ステップS3805における検出タイミングで可動役物部材39が検出されない場合に(S3805:No)、前記ステップS274に移行して役物異常が報知されてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技機10では、可動役物部材39が振動や衝撃で前記待機状態に一時的に到達して復帰検出部39bによって検出された場合であっても、可動役物部材39を前記待機状態に戻すことが可能である。
[第12の実施形態]
ところで、前記第11の実施形態では、前記ステップS3805~S3806により、復帰検出部39bによる可動役物部材39の検出状態が所定時間継続したと判断された場合に、可動役物部材39が前記待機状態に復帰したと判断する場合を例に挙げて説明した。一方、復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出された場合、その検出状態が所定時間継続しているか否かにかかわらず、検出後の予め設定された所定時間経過後の検出タイミングで復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出されている場合に可動役物部材39が前記待機状態に復帰したと判定してもよい。具体的に、図39に示されるように、前記ステップS3805及びステップS3806に代えて、ステップS3901~S3902が実行される。
<ステップS3901>
この場合、ステップS3901では、前記経過時間が前記所定時間以上に達するまで処理が待機され(S3901:No)、前記経過時間が前記所定時間以上に達した場合に(S3901:Yes)、処理がステップS3902に移行する。
<ステップS3902>
そして、ステップS3902では、復帰検出部39bによる検出結果が現在オフであるか否かを判断する。ここで、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオフである場合には(S3902:Yes)、処理が前記ステップS208に移行し、復帰検出部39bによる現在の検出結果がオンである場合には(S3902:No)、処理が前記ステップS271に移行する。これにより、復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出された後、前記ステップS3805における検出タイミングで可動役物部材39が検出されない場合には(S3805:No)、前記第2イニシャル処理が再開されることになる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技機10においても、可動役物部材39が振動や衝撃で前記待機状態に一時的に到達して復帰検出部39bによって検出された場合に、可動役物部材39を前記待機状態に戻すことが可能である。
また、前記第11の実施形態及び前記第12の実施形態では、前記第1イニシャル処理を例に挙げて説明したが、前記第2イニシャル処理又は前記第3イニシャル処理についても同様に、エッジ検出及びレベル検出を組み合わせることで、可動役物部材39が振動や衝撃で前記待機状態に一時的に到達して復帰検出部39bによって検出された場合であっても、可動役物部材39を前記待機状態に戻すことが可能である。ここに、図40は、前記第2イニシャル処理の一例を示すフローチャートであり、以下、当該フローチャートについて説明する。なお、前記第3イニシャル処理については前記第2イニシャル処理と同様に処理すればよいため説明を省略する。
具体的には、図40に示されるように、前記第11の実施形態に係る前記第1イニシャル処理(図38参照)と比べて、前記ステップS212が実行され、前記ステップS203及びS208が省略される。また、前記第2イニシャル処理は、前記タイマ割込処理で繰り返し実行されるため、前記ステップS3802で立ち下がりエッジ検出が行われていないと判断された場合(S3802:No)、又は、前記ステップS3806で前記経過時間が前記所定時間以上でないと判断された場合には(S3806:Yes)、前記第2イニシャル処理が終了することになる。また、前記ステップS3808では、前記エッジ検出フラグがオフに設定され、前記経過時間が0にリセットされるが、復帰動作フラグ512sはオフに設定されずオンのままである。
また、前記第2イニシャル処理においても、復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出された場合、その検出状態が所定時間継続しているか否かにかかわらず、検出後の予め設定された検出タイミングで復帰検出部39bにより可動役物部材39が検出されている場合に可動役物部材39が前記待機状態に復帰したと判定してもよい。具体的に、図41に示されるように、前記ステップS3805及びステップS3806に代えて、前記ステップS3901~S3902が実行される。なお、前記第2イニシャル処理は、前記タイマ割込処理で繰り返し実行されるため、前記ステップS3901において、前記経過時間が前記所定時間以上でないと判断された場合には(S3901:No)、前記第2イニシャル処理が終了することになる。
なお、前記第2イニシャル処理において、前記ステップS3806又は前記ステップS3902において、復帰検出部39bによる検出結果がオフでないと判断された場合、即ち、可動役物部材39が前記待機状態でないと判断された場合に、可動役物部材39を予め設定された所定量(所定時間)だけ、前記待機状態から前記動作後状態に向けて動作させ、その後に、前記第2イニシャル処理を再開してもよい。即ち、前記2イニシャル処理では、可動役物部材39が前記動作後状態から前記待機状態に移動するまでの間に、前記待機状態から前記動作後状態に向けて所定量(所定時間)だけ移動する動作が含まれることがある。これにより、何らかの異常により可動役物部材39が前記待機状態に向けて移動し得ない状態である場合に、当該異常が解消されて可動役物部材39が前記待機状態に復帰する可能性を高めることが可能である。特に、可動役物部材39が前記待機状態に復帰したことが検出されるまで、又は、前記役物異常が発生したと判断されるまで(例えば役物異常カウンタ512uの値が予め設定された回数に到達するという役物異常が発生したと判断するための条件が充足するまで)は、可動役物部材39が前記待機状態に向けて移動する動作と、前記動作後状態に向けて所定量(所定時間)だけ移動する動作とが繰り返し実行されることが考えられ、これにより、可動役物部材39を前記待機状態に復帰する可能性をより高めることが可能である。但し、遊技回終了後に可動役物部材39が前記動作後状態に向けて少しでも移動すると、遊技者がその可動役物部材39の動作を見て、大当たりの期待度を勘違いするおそれがあるため、遊技回の開始時に大当たり(特定遊技状態への移行の有無の判定結果の一例)の期待度を示す予告演出などの演出処理に、可動役物部材39が前記待機状態から前記動作後状態に向けて所定量(所定時間)だけ往復移動を繰り返す種類の演出が含まれていることが考えられる。これにより、遊技回終了後における可動役物部材39の移動により遊技者に誤った期待度を感じさせることなく、当該可動役物部材39が前記待機状態に復帰する可能性を高めることが可能である。
[発明の概略]
以下、上述の各実施形態から抽出される発明の概略について付記する。なお、各付記と各実施形態との対応関係の理解に供するために便宜上符号を付して説明することがあるが、当該付記に係る発明はその符号を付した具体的構成に限定されるものではない。また、以下で説明する各構成及び各処理機能を取捨選択して任意に組み合わせることも可能である。
[付記A1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる演出実行手段(51)と、
電源投入後に前記可動役物部材を予め定められた待機状態に復帰させる復帰処理を実行する復帰処理手段(51)と、
を備え、
前記復帰処理手段は、電源投入後、前記開閉検出部によって前記前面扉の閉状態が検出されている場合に前記復帰処理を実行することを特徴とする遊技機。
付記A1によれば、前面扉が閉まっている状態で可動役物部材の復帰処理が実行されることになるため、前面扉の閉鎖時の衝撃などに起因する可動役物部材の位置ずれなどの不具合の発生が抑制される。従って、可動役物部材39の不具合が抑制されるため、遊技への注目度や遊技の興趣を高めて遊技者の遊技意欲を向上させることのできる遊技機を提供することができる。
[付記A2]
前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したことを検出する復帰検出部(39b)と、
前記復帰検出部によって前記可動役物部材の前記待機状態に復帰したことが検出されることなく、予め設定された回数の前記復帰処理が実行された場合に、前記可動役物部材の異常発生と判定する異常判定手段(51)と、
を備える付記A1に記載の遊技機。
[付記A3]
前記復帰処理手段は、前記復帰処理において前記可動役物部材を前記待機状態に復帰させるために必要な動作量として予め定められた動作量よりも多い特定動作量だけ前記可動役物部材を動作させるものである、
付記A2に記載の遊技機。
[付記A4]
前記復帰処理手段は、前記異常判定手段により異常発生と判定されている状態で前記前面扉が開かれた場合は、前記前面扉が閉じられたときに前記復帰処理を開始させる、
付記A2又はA3に記載の遊技機。
[付記A5]
前記異常判定手段によって異常発生と判定された場合に前記演出実行手段による前記可動役物部材の動作を禁止する第1動作禁止手段(51)を備える、
付記A2~A4のいずれかに記載の遊技機。
[付記A6]
前記前面扉が開かれた場合に前記可動役物部材の動作を禁止する第2動作禁止手段(51)を備える、
付記A1~A5のいずれかに記載の遊技機。
[付記A7]
前記特定の条件には、予め定められた既定タイミングが到来したことが含まれる付記A1~A6のいずれかに記載の遊技機。
[付記A8]
前記特定の条件には、遊技者による操作手段の操作を伴う演出処理において前記操作手段が操作されることが含まれる付記A1~A7のいずれかに記載の遊技機。
[付記B1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行可能な演出実行手段(51)と、
前記演出実行手段によって前記可動役物部材が動作された後、前記可動役物部材を予め定められた待機状態に復帰させる復帰処理を実行する復帰処理手段(51)と、
前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したことを検出する復帰検出部(39b)と、
前記復帰検出部によって前記可動役物部材の前記待機状態に復帰したことが検出されることなく、予め設定された回数の前記復帰処理が実行された場合に、前記可動役物部材の異常発生と判定する異常判定手段(51)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
[付記C1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行可能な演出実行手段(51)と、
電源投入後に前記可動役物部材を予め定められた待機状態に復帰させる復帰処理を実行する復帰処理手段(51)と、
を備え、
前記復帰処理手段は、予め定められた既定タイミングが到来した場合に前記復帰処理を実行することを特徴とする遊技機。
[付記D1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行可能な演出実行手段(51)と、
前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したことを検出する復帰検出部(39b)と、
前記復帰検出部(39b)による検出結果に基づいて前記可動役物部材の異常発生と判定する異常判定手段(51)と、
電源投入後に前記可動役物部材を予め定められた待機状態に復帰させる復帰処理を実行する復帰処理手段(51)と、
を備え、
前記復帰処理手段は、前記異常判定手段によって前記可動役物部材の異常発生と判定されている状態で、前記開閉検出部によって前記前面扉の開閉動作が検出された場合に、前記復帰処理を実行することを特徴とする遊技機。
[付記D2]
前記異常判定手段は、前記復帰検出部によって前記可動役物部材の前記待機状態に復帰したことが検出されることなく、予め設定された回数の前記復帰処理が実行された場合に、前記可動役物部材の異常発生と判定する、
付記D2に記載の遊技機。
[付記E1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行可能な演出実行手段(51)と、
電源投入後に前記可動役物部材を予め定められた待機状態に復帰させる復帰処理を実行する復帰処理手段(51)と、
を備え、
前記復帰処理手段は、前記開閉検出部によって前記前面扉の開放が検出された場合に、前記復帰処理を実行することを特徴とする遊技機。
[付記F1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で、操作手段の操作に応じて前記主制御手段による判定結果又は前記判定結果を示唆する画像を表示する操作演出処理を実行する演出実行手段(51)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記開閉検出部によって前記前面扉の開放が検出されている場合には、予め定められた反映条件で前記操作手段の擬似操作を反映させることを特徴とする遊技機。
[付記F2]
前記操作演出処理が、前記操作手段の単発操作が要求される単発操作演出処理である場合、前記反映条件は、前記単発操作演出処理における操作有効期間の残り時間が予め設定された特定時間以下に達したことである、
付記F1に記載の遊技機。
[付記F3]
前記操作演出処理が、前記操作手段の連打操作が要求される連打操作演出処理である場合、前記反映条件は、前記連打操作演出処理における操作有効期間の残り時間で前記操作手段の操作回数のカウンタが予め設定された第1規定値に到達可能な限界タイミングに達したことである、
付記F1又はF2に記載の遊技機。
[付記F4]
前記操作演出処理が、前記操作手段の長押し操作が要求される長押し操作演出処理である場合、前記反映条件は、前記長押し操作演出処理における操作有効期間の残り時間で前記操作手段の操作時間のカウンタが予め設定された第2規定値に到達可能な限界タイミングに達したことである、
付記F1~F3のいずれかに記載の遊技機。
[付記F5]
前記特定の条件には、遊技者による操作手段の操作を伴う演出処理において前記操作手段が操作されることが含まれる、
付記F1~F4のいずれかに記載の遊技機。
[付記F6]
前記演出実行手段は、前記操作演出処理における前記操作手段の操作に応じて前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行可能であり、前記開閉検出部によって前記前面扉の開放が検出されている場合には、前記反映条件で前記操作手段の擬似操作を反映させ、前記役物演出動作を実行しない、
付記F1~F5のいずれかに記載の遊技機。
[付記G1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行する演出実行手段(51)と、
前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したことを検出する復帰検出部(39b)と、
前記復帰検出部(39b)による検出結果に基づいて前記可動役物部材の異常発生と判定する異常判定手段(51)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記異常判定手段によって前記可動役物部材の異常発生と判定されている場合であって、前記役物演出動作の実行が選択された場合は、前記役物演出動作に代えて、前記主制御手段による判定結果に基づく点灯態様で電飾部を点灯させることを特徴とする遊技機。
[付記H1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づく点灯態様で電飾部を点灯させる電飾演出を実行する演出実行手段(51)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記開閉検出部によって前記前面扉の開放が検出された場合に、前記電飾演出を実行することを特徴とする遊技機。
[付記I1]
各遊技回における特定遊技状態への移行の有無を判定する主制御手段(4)と、
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記可動役物部材を支持しており遊技機本体に対して開閉可能な前面扉(11)と、
前記前面扉の開閉状態を検出可能な開閉検出部(38)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行する演出実行手段(51)と、
予め定められた条件で前記主制御手段による判定結果に基づく予告保留画像を事前に表示する保留表示手段(51)と、
を備え、
前記保留表示手段は、前記演出実行手段によって前記役物演出動作が選択された場合に前記予告保留画像を表示することを特徴とする遊技機。
[付記J1]
少なくとも二つの状態の間で動作可能な可動役物部材(39)と、
前記主制御手段による判定結果に基づいて実行する演出処理において特定の条件で前記可動役物部材を動作させる役物演出動作を実行する第1演出と、前記役物演出動作を実行しない第2演出とを含む複数の演出を選択的に実行可能な演出実行手段(51)と、
前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したことを検出する復帰検出部(39b)と、
前記復帰検出部(39b)による検出結果に基づいて前記可動役物部材の異常発生と判定する異常判定手段(51)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記異常判定手段によって前記可動役物部材の異常発生と判定されている場合は、前記第1演出を選択しないことを特徴とする遊技機。
[付記K1]
遊技機本体に対して開閉可能な前面扉と、
前記前面扉に支持されており、少なくとも予め定められた待機状態と前記待機状態から離間する動作後状態との二つの状態の間で動作可能な可動役物部材と、
特定の条件で前記可動役物部材を前記待機状態から前記動作後状態まで動作させる演出実行手段と、
前記可動役物部材が前記動作後状態から前記待機状態に移動する経路上の予め定められた検出位置で前記可動役物部材を検出可能な復帰検出手段と、
前記復帰検出手段による検出結果に基づいて前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定するまでの間、前記可動役物部材を前記待機状態に向けて動作させる復帰処理を実行する復帰処理手段と、
を備え、
前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された後、予め設定された検出タイミングで前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出されている場合に前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定することを特徴とする遊技機。
[付記K2]
前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された後、前記検出タイミングで前記可動役物部材が検出されない場合に異常を報知する、
付記K1に記載の遊技機。
[付記K3]
前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された後、前記検出タイミングで前記可動役物部材が検出されない場合に前記復帰処理を再開する、
付記K1又はK2に記載の遊技機。
[付記K4]
前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された後、予め定められた所定時間が経過した後の前記検出タイミングまでの間、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が継続して検出された場合に、前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定する、
付記K1~K3のいずれかに記載の遊技機。
[付記K5]
前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された後、予め定められた所定時間が経過した後の前記検出タイミングで、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された場合に、前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定する、
付記K1~K3のいずれかに記載の遊技機。
[付記K6]
前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段による検出結果がオンからオフ又はオフからオンへの変化を検出する第1検出手法により前記可動役物部材が検出された後、前記検出タイミングでは前記復帰検出手段による現在の検出結果がオン又はオフのいずれであるかを判断する第2検出手法により前記可動役物部材を検出する、
付記K1~K5のいずれかに記載の遊技機。
[付記L1]
遊技機本体に対して開閉可能な前面扉と、
前記前面扉に支持されており、少なくとも予め定められた待機状態と前記待機状態から離間する動作後状態との二つの状態の間で動作可能な可動役物部材と、
特定の条件で前記可動役物部材を前記待機状態から前記動作後状態まで動作させる演出実行手段と、
前記可動役物部材が前記動作後状態から前記待機状態に移動する経路上の予め定められた検出位置で前記可動役物部材を検出可能な検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記可動役物部材の駆動を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検出手段による前記可動役物部材の検出手法を、前記検出手段による検出結果がオンからオフ又はオフからオンへの変化を検出する第1検出手法と、前記検出手段による現在の検出結果がオン又はオフのいずれであるかを判断する第2検出手法との間で切り替え可能である、
遊技機。
[付記L2]
前記制御手段は、前記可動役物部材が前記動作後状態から前記待機状態に移動する際、前記可動役物部材が検出されたことを条件に、前記検出手法を前記第1検出手法から前記第2検出手法に切り替える、
付記L1に記載の遊技機。
[付記L3]
前記制御手段は、前記第1検出手法により前記可動役物部材が検出された後、前記第2検出手法により前記可動役物部材が検出されなかった場合は、前記可動役物部材を前記動作後状態に向けて所定量又は所定時間だけ動作させ、前記可動役物部材を前記待機状態に向けて移動させる復帰動作を再開する、
付記L2に記載の遊技機。
[付記L4]
前記制御手段は、前記第1検出手法により前記可動役物部材が検出された後、前記第2検出手法により前記可動役物部材が検出されなかった場合、前記可動役物部材が前記待機状態に復帰するまで、又は前記可動役物部材の異常が発生したと判断するための条件が充足するまでは、前記可動役物部材を前記動作後状態に向けて所定量又は所定時間だけ動作させ、前記可動役物部材を前記待機状態に向けて移動させる復帰動作を再開する動作を繰り返し実行する、
付記L3に記載の遊技機。
[付記L5]
前記制御手段は、遊技による特定遊技状態への移行の有無の判定結果に基づいて実行される予め設定される複数の演出処理に、前記可動役物部材が前記動作後状態に向けて所定量又は所定時間だけ動作した後、前記可動役物部材が前記動作後状態に向けて動作する演出が含まれる、
付記L4に記載の遊技機。
4:主制御装置
5:音声ランプ制御装置
51:MPU
511:ROM
512:RAM
6:表示制御装置
61:MPU
611:ROM
612:RAM
62:入出力I/F
7:払出制御ユニット
8:発射制御装置
9:電源制御装置
10:遊技機
11:前面扉
12:内枠
13:裏パックユニット
14:外枠
21:発射ハンドル
22:操作ボタン
22a:操作スイッチ
26:スピーカ
27:電飾部
341:図柄表示部
38:開閉検出部
39:可動役物部材
39a:モーター
39b:復帰検出部
39c:モータードライバ

Claims (1)

  1. 遊技機本体に対して開閉可能な前面扉と、
    前記前面扉に支持されており、少なくとも予め定められた待機状態と前記待機状態から離間する動作後状態との二つの状態の間で動作可能な可動役物部材と、
    特定の条件で前記可動役物部材を前記待機状態から前記動作後状態まで動作させる演出実行手段と、
    前記可動役物部材が前記動作後状態から前記待機状態に移動する経路上の予め定められた検出位置で前記可動役物部材を検出可能な復帰検出手段と、
    前記復帰検出手段による検出結果に基づいて前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定するまでの間、前記可動役物部材を前記待機状態に向けて動作させる復帰処理を実行する復帰処理手段と、
    を備え、
    前記復帰処理手段は、前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出された後、予め設定された検出タイミングで前記復帰検出手段により前記可動役物部材が検出されている場合に前記可動役物部材が前記待機状態に復帰したと判定することを特徴とする遊技機。
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