JP2022031080A - 部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラム - Google Patents

部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2022031080A
JP2022031080A JP2020184391A JP2020184391A JP2022031080A JP 2022031080 A JP2022031080 A JP 2022031080A JP 2020184391 A JP2020184391 A JP 2020184391A JP 2020184391 A JP2020184391 A JP 2020184391A JP 2022031080 A JP2022031080 A JP 2022031080A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire harness
base
production
parts
production base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020184391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7208208B2 (ja
Inventor
孝則 藤澤
Takanori Fujisawa
哲也 小野田
Tetsuya Onoda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to US17/393,548 priority Critical patent/US11972379B2/en
Priority to CN202110895516.7A priority patent/CN114066554A/zh
Priority to EP21189854.9A priority patent/EP3951527B1/en
Publication of JP2022031080A publication Critical patent/JP2022031080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7208208B2 publication Critical patent/JP7208208B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)

Abstract

【課題】ワイヤハーネスを海外工場で生産する場合に、欠品や余剰部品の発生を抑制してコストを削減しつつ、数量が確定してから短期間で確実に顧客に納品可能にすること。【解決手段】メイン拠点10、第1生産拠点20、第2生産拠点30を利用する。メイン拠点10は、仮注文情報41aに基づいて基本部位、オプション部位を設計し、基本部位だけを第1発注情報10aとして第1生産拠点20に発注する。メイン拠点10は、確定情報41bで品番毎の数量を確定し、オプション部位とワイヤハーネスの製造を第2生産拠点30に第2発注情報10bで発注する。第2生産拠点30は、各オプション部位を製造し、第1生産拠点20からの基本部位を受け入れて、基本部位とオプション部位を組み合わせてワイヤハーネスを製造する。製造したワイヤハーネスを第2生産拠点30が輸送して納品地42に客先の指定した納期限までに納品する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の部品であるワイヤハーネスを、顧客の要求に基づいて製造する部品メーカが使用可能な部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラムに関する。
一般的に自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスは、様々な種類の多数の電線を束ねて一体的に構成した電線の集合体であり、複雑な形状を有している。このワイヤハーネスは、車載バッテリーなどの電源と、車両上の様々な電装品との間を接続したり、複数の電装品同士の間を接続するために利用される。また、ワイヤハーネスは、電線接続箇所の着脱を容易にするために、多数のコネクタを備えている。
例えば、特許文献1のワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置は、様々な要求仕様に従って様々な構成のワイヤハーネスを製造する場合に、製造コストの増大を抑制するための技術を示している。具体的には、基本仕様のベースハーネスと選択可能なオプションの1つ以上のオプションハーネスとを組み合わせたワイヤハーネスを形成する場合に、注文情報に従い、ベースハーネスの仕様、及びオプションハーネスの仕様を特定する。オプションハーネスの仕様に含まれる共通回路の構成を抽出し、抽出した共通回路を、ベースハーネスの仕様に組み入れ、オプションハーネスの仕様から共通回路の構成を削除することにより、共通回路を組み替えたデータに基づき複数の中間構造体を製造し、これらを組み合わせてワイヤハーネスを製造する。
特開2017-152154号公報
ところで、車両用のワイヤハーネスを製造する部品メーカにおいては、顧客である車両メーカなどがその都度決定する仕様、数量、納期などの要求に基づいて、その要求を満たすワイヤハーネスの完成品を納期までに製造して、指定された納期までに顧客に対し納品する。また、ワイヤハーネスを搭載する車両の種類、グレード、仕向地などが様々であるので、部品メーカはそれぞれ異なる品番で管理される様々な種類のワイヤハーネスを車両メーカなどの要求に従ってそれぞれ製造する。
一方、ワイヤハーネスの製造に関わる人的資源、様々な製造設備の確保、製造コストなどを考慮した場合には、車両を製造する日本国内以外の海外でワイヤハーネスを製造することが必要になる場合もある。
しかしながら、部品メーカが海外で製造したワイヤハーネスを海外から日本国内に輸入して日本国内の顧客に納品する場合には、海外で発送されてから日本国内に届くまでに2~3週間程度の期間が必要になるので、部品メーカは、顧客に納品するワイヤハーネスの納期の問題を考慮しなければならない。
具体的には、顧客に納品すべきワイヤハーネスの品番毎の最終納品数が確定してから、部品メーカがそのワイヤハーネスを顧客に対して納品する納期までの期間が数日程度しかない。したがって、海外でワイヤハーネスを製造する場合には、ワイヤハーネスの品番毎の最終納品数が確定する前に、該当するワイヤハーネスの製造を完了して海外工場からの輸出を開始しておく必要がある。
そのため、部品メーカは、確定した数量のワイヤハーネスを欠品無く納期までに顧客に納品するために、予想される数量の増減可能性を考慮し、確定数量よりも十分多くのワイヤハーネスを事前に海外で生産して輸入しておく必要があった。そのため、実際には納品されない余分なワイヤハーネスも製造しなければならず、保管のスペースも必要となるため、コスト高の要因になっていた。しかし、部品メーカが、余分に海外で生産、輸入しておくべきワイヤハーネスの数量を減らしてしまうと、顧客が最終的に確定した必要数量によっては、部品メーカがワイヤハーネスを納期までに用意できず、欠品が生じる可能性が高くなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイヤハーネスの余分な在庫の発生を抑制可能にすると共に、顧客が必要とする数量のワイヤハーネスを欠品無く納期までに部品メーカが納品するために利用可能な部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラムは、下記(1)~(8)を特徴としている。
(1) 車両の部品であるワイヤハーネスを、顧客の要求に基づいて製造する部品メーカが使用可能な部品製造システムであって、
メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点を含み、
前記メイン拠点は、前記顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計する機能を有し、
前記第1生産拠点は、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記共通ワイヤハーネスを生産する機能を有し、
前記第2生産拠点は、前記第1生産拠点よりも前記顧客が指定する納品地の近くに配置され、
前記第2生産拠点は、前記第1生産拠点から前記共通ワイヤハーネスを取得するとともに、前記メイン拠点からの発注指示に基づき、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して、前記納品地に完成ワイヤハーネスを納品する機能を有し、更に、
前記メイン拠点が、仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注機能と、
前記メイン拠点が、前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注機能と、
を備える部品製造システム。
(2) 前記メイン拠点の前記第2発注機能による前記第2生産拠点への発注指示は、前記第1生産拠点から前記第2生産拠点への前記共通ワイヤハーネスの輸送開始よりも後のタイミングで実行される、
上記(1)に記載の部品製造システム。
(3) 前記メイン拠点は、前記仮注文情報を取得する本体部と、前記確定情報を取得する納品部とを有し、
前記第2生産拠点は、前記完成ワイヤハーネスを前記納品部を介して前記納品地に納品する、
上記(1)又は(2)に記載の部品製造システム。
(4) 前記第1生産拠点と前記第2生産拠点との間に、前記第1生産拠点から受け入れた前記共通ワイヤハーネスを検査し、第2生産拠点に発送する中間拠点をさらに備える、
上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の部品製造システム。
(5) 前記オプションワイヤハーネスは、前記第2生産拠点で生産される、
上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の部品製造システム。
(6) 車両の部品であるワイヤハーネスを、顧客の要求に基づいて製造する部品メーカが利用可能な部品製造方法であって、
メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点を利用し、
前記メイン拠点に、前記顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計する機能を用意し、
前記第1生産拠点に、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記共通ワイヤハーネスを生産する機能を用意し、
前記第2生産拠点を、前記第1生産拠点よりも前記顧客が指定する納品地の近くに配置し、
前記第2生産拠点に、前記第1生産拠点から前記共通ワイヤハーネスを取得するとともに、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記オプションワイヤハーネスを生産し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して、前記納品地に完成ワイヤハーネスを納品する機能を用意し、
前記メイン拠点が、仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注ステップと、
前記第1生産拠点が生産した前記共通ワイヤハーネスを、前記第2生産拠点まで輸送する輸送ステップと、
前記メイン拠点が、前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注ステップと、
を有する部品製造方法。
(7) 車両の部品であるワイヤハーネスを、メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点において製造するための部品製造システムであって、
前記メイン拠点は、
顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計する機能と、
前記第1生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信する機能と、
仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注機能と、
前記第2生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して完成ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信する機能と、
前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注機能と、
を備える部品製造システム。
(8) 車両の部品であるワイヤハーネスを、メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点において製造するために、前記メイン拠点に設置されたコンピュータが、
顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計し、
前記第1生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信し、
仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注し、
前記第2生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して完成ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信し、
前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する、
ように機能させるための部品製造プログラム。
上記(1)の構成の部品製造システムによれば、ワイヤハーネスの余分な在庫の発生を抑制できる。すなわち、第1生産拠点で生産する部品を複数の品番に共通な共通ワイヤハーネスだけに限定できるので、品番毎のワイヤハーネスの必要数量が確定する前に事前に製造しても、今回の納品に利用されない余剰な共通ワイヤハーネスの発生数を車両数量の変動分程度に抑制できる。また、第1生産拠点が海外に存在する場合であっても、第2生産拠点が納品地に近い場所に存在するので、第2生産拠点から前記納品地への輸送にかかる所要時間が短縮され、品番毎に顧客が必要とする数量の完成ワイヤハーネスを欠品無く納期までに納品することが容易になる。
上記(2)の構成の部品製造システムによれば、第1生産拠点で生産された共通ワイヤハーネスを第2生産拠点で取得できる数量が確定した後で、その数量に合わせて第2生産拠点への発注指示の内容を適切に調整することが可能になる。
上記(3)の構成の部品製造システムによれば、メイン拠点においては顧客から注文に関する情報のうち、仮注文情報と確定情報とをそれぞれ独立した部門、あるいは独立した機能として処理することが可能になる。したがって、本体部および納品部は、それぞれに割り当てられた機能の処理だけに集中することができ、互いに異なるタイミングで発生する仮注文情報および確定情報が混在することにより生じる煩雑な処理を回避できる。
上記(4)の構成の部品製造システムによれば、中間拠点における検査機能の追加により、第2生産拠点は所定の品質が確保された共通ワイヤハーネスだけを取得することが可能になり煩雑な処理を回避できる。
上記(5)の構成の部品製造システムによれば、共通ワイヤハーネスとオプションワイヤハーネスとを結合する第2生産拠点でオプションワイヤハーネスを生産するので、オプションワイヤハーネスを別の拠点から第2生産拠点に搬送する必要がなくなり、顧客から確定情報を取得してから完成ワイヤハーネスを生産するまでの時間的余裕がより一層大きくなる。
上記(6)の構成の部品製造方法によれば、ワイヤハーネスの余分な在庫の発生を抑制できる。すなわち、第1生産拠点で生産する部品を複数の品番に共通な共通ワイヤハーネスだけに限定できるので、品番毎のワイヤハーネスの必要数量が確定する前に事前に製造しても、今回の納品に利用されない余剰な共通ワイヤハーネスの発生数を車両数量の変動分程度に抑制できる。また、第1生産拠点が海外に存在する場合であっても、第2生産拠点が納品地に近い場所に存在するので、第2生産拠点から納品地への輸送にかかる所要時間が短縮され、品番毎に顧客が必要とする数量の完成ワイヤハーネスを欠品無く納期までに納品することが容易になる。
上記(7)の構成の部品製造システム及び上記(8)の構成の部品製造プログラムによれば、ワイヤハーネスの余分な在庫の発生を抑制できる。すなわち、第1生産拠点で生産する部品を複数の品番に共通な共通ワイヤハーネスだけに限定できるので、品番毎のワイヤハーネスの必要数量が確定する前に事前に製造しても、今回の納品に利用されない余剰な共通ワイヤハーネスの発生数を車両数量の変動分程度に抑制できる。また、第1生産拠点が海外に存在する場合であっても、第2生産拠点が納品地に近い場所に存在するので、第2生産拠点から前記納品地への輸送にかかる所要時間が短縮され、品番毎に顧客が必要とする数量の完成ワイヤハーネスを欠品無く納期までに納品することが容易になる。
本発明の部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラムによれば、多数の品番について共通ワイヤハーネスを海外で生産し輸入する場合であってもワイヤハーネスの余分な在庫の発生を抑制可能であり、顧客が必要とする数量のワイヤハーネスを欠品無く納期までに部品メーカが納品することが容易になる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の第1実施形態に係る部品製造システムの構成概要を示すブロック図である。 図2は、図1の部品製造システムにおける主要部の機能構成例を示すブロック図である。 図3は、部品製造システムの各部における処理のタイミング及び手順を示すタイムチャートである。 図4は、本発明の第2実施形態に係る部品製造システム主要部の機能構成例を示すブロック図である。 図5(a)は、ワイヤハーネス構成部品の組み合わせの例を示す平面図、図5(b)は製造したワイヤハーネスの例を示す平面図である。 図6は、ワイヤハーネスの構成適正化手順の例を示すフローチャートである。 図7は、ワイヤハーネス品番毎のオプション部品一覧の表示形態の例を示す模式図である。 図8は、ワイヤハーネス品番毎のオプション部品一覧の画面表示例の主要部位を示す正面図である。 図9は、オプション部品の二次共通部品をグルーピングした結果の画面表示例の主要部位を示す正面図である。 図10は、ワイヤハーネス品番毎の追加部位構成、追加部品数、トータル部品数量等の表示例を示す正面図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
(第1実施形態)
<部品製造システムの概要>
本発明の第1実施形態における部品製造システム100の構成概要を図1に示す。
図1に示す部品製造システム100は、自動車などの車両、あるいはその中間部品に搭載される主要な部品であるワイヤハーネス(W/H)を製造する部品メーカが利用するために用意されたものである。ワイヤハーネスを製造する部品メーカにおいては、通常は顧客、例えば車両メーカから、車両の量産開始前に取得した計画情報に基づいてワイヤハーネスを設計し、その後、所定の期間ごとにワイヤハーネスの注文を受けると、顧客から指定された仕様と一致するワイヤハーネスを必要な数量だけ製造し、指定された納期までに指定された納品地に納品することになる。
顧客の注文内容、すなわちワイヤハーネス(車両)の品番毎の数量が最終的に確定してから部品メーカが該当するワイヤハーネスの製品を納品するまでの納期の日数については、通常は2~4日程度が見込まれる。
一方、部品メーカが海外で製造したワイヤハーネスを海外から日本国内に輸入して日本国内の顧客に納品する場合には、輸入に伴う必要期間が2~3週間程度必要になる。
そのため、海外でワイヤハーネスを製造する場合は、ワイヤハーネスの品番毎の最終納品数が確定する前に、該当するワイヤハーネスの製造を完了し海外工場からの輸出を開始しなければならない。その結果、部品メーカは顧客が必要とする数量を超える余分なワイヤハーネスも事前に製造しなければならず、顧客に納品されることのない余剰なワイヤハーネスのために無駄なコストが発生する。
図1に示した部品製造システム100は、部品メーカにおいて上記のような余剰なワイヤハーネスに関するコストを削減するために役立つ機能を備えている。
部品製造システム100は、ワイヤハーネスPPを製造する部品メーカが利用する拠点として、メイン拠点10、第1生産拠点20、及び第2生産拠点30を備えている。なお、第1生産拠点20及び第2生産拠点30のそれぞれについては、例えばワイヤハーネス製品を製造する部品メーカの関連子会社の工場などが想定される。
ここで、第1生産拠点20は、海外のような遠方の地域に配置することが想定され、第2生産拠点30は、第1生産拠点20よりも客先の納品地42に近い国内などの場所に配置することが想定される。つまり、部品製造システム100は、顧客に近い場所まで輸送するのに所要日数が多くかかることを許容できる部品を製造する第1生産拠点20と、製造した部品を短期間で顧客に届けることができる第2生産拠点30とを備えている。
客先の発注部門41は、客先における自動車などの生産計画に基づき、必要とするワイヤハーネスPPの製品を部品メーカのメイン拠点10に対して発注する。客先における生産計画(車種毎の予定生産数量)は、状況に応じて変化することが想定される。その後、部品メーカに対して正式に発注されるワイヤハーネスPPの品番毎の仕様および数量が確定する。
したがって、部品メーカのメイン拠点10は、客先からのワイヤハーネスの注文として、図1に示すように仮注文情報41aおよび確定情報41bを互いに異なるタイミングで個別に取得することになる。仮注文情報41aは、例えば毎月一回などの頻度で客先の発注部門41からメイン拠点10に対して定期的に送信され、あるいはメイン拠点10の操作により客先の発注部門41から取得することができる。確定情報41bは、客先における品番毎の仕様および数量が確定した後で、納期限の数日前に客先からメイン拠点10に送信される。
メイン拠点10では、製品として客先に納品すべき品番毎のワイヤハーネスPPを製造するために、客先からの計画情報(後述する第1製造仕様情報D1)に基づいてワイヤハーネスの基本部位B1およびオプション部位OPを予め設計する(後述する第2製造仕様情報D2)。基本部位B1は、複数の品番又は全ての品番のワイヤハーネスに共通に存在する要素だけで構成されるサブハーネスである。オプション部位OPは、品番毎に異なる仕様のワイヤハーネスにそれぞれ特有の差分の構成に相当するサブハーネスである。つまり、基本部位B1のサブハーネスと、様々なオプション部位OPのサブハーネスとを組み合わせることにより、様々な品番のワイヤハーネスの仕様を満たす製品ワイヤハーネスPPをそれぞれ構成することができる。
メイン拠点10は、設計した基本部位のサブハーネスの情報を予め第1生産拠点20に伝えてあり、第1生産拠点20は、そのサブハーネスを製造するラインを構築している。メイン拠点10は、そのサブハーネスの必要数量を含む第1発注情報10aを第1生産拠点20に送信し、その基本部位B1の製造を第1生産拠点20に発注する。第1生産拠点20では、メイン拠点10から送信された第1発注情報10aに従い、基本部位B1のサブハーネスを製造する。第1生産拠点20は、製造した基本部位B1のサブハーネスを検査した後、「基本部位B1の輸送」20aを行う。すなわち、基本部位B1を海外から輸出して国内の第2生産拠点30に届ける。
ここで、第1生産拠点20から第2生産拠点30への輸送に1週間以上の日数を必要とする。しかし、第1生産拠点20は仮注文情報41aの後で発注される第1発注情報10aに基づいて基本部位B1のサブハーネスを製造するので、製品ワイヤハーネスの納期に対して十分に余裕のあるタイミングで、基本部位B1を第2生産拠点30に届けることができる。
メイン拠点10は、客先の発注部門41からの確定情報41bを受け取った後、製品の納期に間に合うタイミングで、第2発注情報10bを第2生産拠点30に送信し、製品のワイヤハーネスの製造及び納品を発注する。第2発注情報10bの中には、品番毎の仕様および確定した数量と、各オプション部位OPの情報とが含まれている。基本部位B1の情報を第2発注情報10bに含めても良い。
第2生産拠点30では、海外の第1生産拠点20で製造された基本部位のサブハーネスを逐次受け入れる。また、第2生産拠点30では第2発注情報10bに従って、各オプション部位OPを必要数だけ製造する。更に、第2生産拠点30は製造した各オプション部位OPと、海外の第1生産拠点20から受け入れた基本部位B1のサブハーネスとを品番毎の製品仕様に合わせて組み合わせ、製品のワイヤハーネスPPを納品期限に間に合うように製造する。第2生産拠点30は、「ワイヤハーネスの輸送」30aを行って品番毎の製品のワイヤハーネスPPを客先の納品地42に納品する。
ここで、第2生産拠点30は第1生産拠点20よりも客先の納品地42の場所に近いので、製造したワイヤハーネスPPを客先の納品地42に納品するまでの輸送にかかる時間を短縮することが容易である。また、第2生産拠点30は基本部位B1のサブハーネスを製造する必要がないので、第2発注情報10bが発生してから製品のワイヤハーネスPPを納品するまでの所要日数を短縮できる。
また、第1生産拠点20は仮注文情報41aに応じたタイミングで発生する第1発注情報10aに従って基本部位B1のサブハーネスを製造し輸出するので、基本部位B1の輸送20aにかかる日数が大きい場合でも、製品のワイヤハーネスの納期に対して余裕があるタイミングで、基本部位B1を第2生産拠点30に届けることができる。
また、第2生産拠点30が基本部位B1のサブハーネスと各オプション部位OPとを組み合わせて品番毎の製品のワイヤハーネスPPを製造するので、確定情報41bにおける品番毎のワイヤハーネス発注数量と、製造した基本部位B1の使用数量との誤差を減らすことができる。つまり、製造した各オプション部位OPの余剰分をほぼ0まで削減することが可能であるとともに、従来のように海外の生産拠点で品番毎の製品のワイヤハーネスPPすべてを余剰に製造して輸送や保管をしておく必要がなくなる。また、第1生産拠点20を海外に配置することにより、人的資源や製造設備などの確保が容易になり、製造コストの低減も促進できる。
<主要部の機能構成例>
図1の部品製造システム100における主要部の機能構成例を図2に示す。
<メイン拠点10の機能>
図2に示したメイン拠点10は、受注管理サーバ11、基本部位設計機能12、オプション部位設計機能13、及び発注管理サーバ14を備えている。
受注管理サーバ11は、例えばインターネットのようなデジタル通信回線を経由して、客先の発注部門41から仮注文情報41a及び確定情報41bをそれぞれ取得し、それらの受信した情報に対応して必要な処理を実行するための機能を有している。
基本部位設計機能12は、受注管理サーバ11が取得した第1製造仕様情報D1(あるいは仮注文情報41a)に含まれる車両の品番毎のワイヤハーネス仕様に基づいて、基本部位B1のサブハーネスを設計するための機能である。基本部位B1のサブハーネスは、全ての品番、又は複数の品番のワイヤハーネスPPに共通に含まれている構成要素の一部分、すなわちベース要素に相当する。通常は、基本部位B1として複数種類のサブハーネスをそれぞれ個別に作成する。例えば、エンジンに関連する要素間を接続するためのサブハーネスや、ハンドル周辺の各種電装品の間を接続するためのサブハーネスなど数種類をそれぞれ種類の異なる基本部位として作成することが想定される。
なお、基本部位設計機能12は基本部位B1のサブハーネスを自動的に設計するものであっても良いし、設計者の入力操作に対応してその設計作業を支援する機能だけを含むものであっても良い。
オプション部位設計機能13は、受注管理サーバ11が取得した第1製造仕様情報D1(あるいは仮注文情報41a)に含まれる車両の品番毎のワイヤハーネス仕様に基づいて、複数のオプション部位OPのサブハーネスを設計するための機能である。オプション部位OPのサブハーネスは、互いに種類が異なる複数の品番のワイヤハーネスPPの構成要素の中から、それぞれの品番のワイヤハーネスに特有の一部の構成要素だけを抽出したものに相当する。なお、オプション部位設計機能13はオプション部位のサブハーネスを自動的に設計するものであっても良いし、設計者の入力操作に対応してその設計作業を支援する機能だけを含むものであっても良い。
したがって、基本部位設計機能12により設計された基本部位B1のサブハーネスと、オプション部位設計機能13により設計された1つ以上のいずれかのオプション部位OPのサブハーネスとを組み合わせることにより、いずれか1つの品番のワイヤハーネス全体、つまり客先に納品すべき製品のワイヤハーネスPPを構成することができる。
発注管理サーバ14は、仮注文情報41aが発生したタイミングよりも少し後のタイミングで、基本部位設計機能12により設計された基本部位B1のサブハーネスの情報に基づいて、第1発注情報10aを第1生産拠点20に送信する機能を有している。また、発注管理サーバ14は確定情報41bが発生したタイミングよりも少し後のタイミングで、オプション部位設計機能13により設計されたオプション部位OPのサブハーネスの情報、及び基本部位B1のサブハーネスの情報に基づいて、第2発注情報10bを第2生産拠点30に送信する機能を有している。発注管理サーバ14と第1生産拠点20との間の通信、並びに発注管理サーバ14と第2生産拠点30との間の通信については、例えばインターネットのようなデジタル通信回線を利用することが想定される。
なお、受注管理サーバ11、基本部位設計機能12、オプション部位設計機能13、及び発注管理サーバ14は、1台以上の通信可能なコンピュータのハードウェアと、それぞれの機能を果たすために必要なソフトウェアとを組み合わせて実現することができる。
<第1生産拠点20の機能>
図2に示した第1生産拠点20は、受注管理サーバ21、基本部位製造設備22、及び輸出管理設備23を備えている。
受注管理サーバ21は、メイン拠点10からの第1発注情報10aを受信する機能を有する。更に、受注管理サーバ21は受信した第1発注情報10aに含まれる基本部位B1のサブハーネス仕様に関する必要数量の情報や、事前に取得している設計情報などに基づいて、基本部位の製造に必要な部品である電線、端子、コネクタなどを確保するための指示を発生し、部品を確保した後で基本部位製造設備22に対して製造開始を指示する。
基本部位製造設備22は、受注管理サーバ21から取得した基本部位B1のサブハーネスの必要数量の情報などに基づいて、実際にそのサブハーネスを製造する機能を有している。具体的には、各電線の切断、各電線への端子取り付け、コネクタの装着、多数の電線の配索、テープ巻きや外装部材の取付け、組み付け、検査などの各工程を自動化された設備、又は作業者の手作業を支援する設備により実現する。検査については、サブハーネスの複数端子間の導通検査や、作業者の目視による外観検査を実施する。作業者の検査を支援するための特別な設備を利用しても良い。
輸出管理設備23は、基本部位製造設備22で製造した各基本部位B1のサブハーネスを所定の輸送経路を利用して輸出し、所定期間内に第2生産拠点30の場所まで届くように管理手続きを行う。第1生産拠点20が基本部位B1の輸出手続きを開始してから基本部位B1が第2生産拠点30に届くまでの期間は、第1生産拠点20が存在する国や地域の違いなどに応じて変動する可能性があり、通常は船便で輸送するので例えば1週間~3週間程度の期間が必要になる。
<第2生産拠点30の機能>
図2に示した第2生産拠点30は、受注管理サーバ31、オプション部位製造設備32、基本部位取得管理部33、製品製造設備34、製品検査機能35、及び製品出荷管理機能36を備えている。
受注管理サーバ31は、メイン拠点10からの第2発注情報10bを受信する機能を有する。更に、受注管理サーバ31は受信した第2発注情報10bに含まれる各オプション部位OPのサブハーネス仕様に関する必要数量の情報や、メイン拠点10から事前に受信している設計情報などに基づいて、各オプション部位OPの製造に必要な部品である電線、端子、コネクタなどを確保するための指示を発生し、部品を確保した後でオプション部位製造設備32に対して製造開始を指示する。
オプション部位製造設備32は、受注管理サーバ31から取得した各オプション部位OPのサブハーネスの設計情報に基づいて、実際にそれぞれの品番のオプションサブハーネスを製造する機能を有している。具体的には、各電線の切断、各電線への端子取り付け、コネクタの装着、多数の電線の配索、テープ巻きや外装部材の取付け、組み付け、検査などの各工程を自動化された設備、又は作業者の手作業を支援する設備により実現する。
基本部位取得管理部33は、第1生産拠点20からの基本部位B1の輸送20aの結果として届けられる基本部位B1を取得し、必要に応じて受け入れ検査を行った後、第2生産拠点30における製品の製造スケジュールに合わせて製品製造設備34に基本部位B1を供給できるように管理する。
製品製造設備34は、オプション部位製造設備32で製造した多数のオプション部位OPの中からそれぞれの製品の品番に応じて選択した1つ以上の特定のオプション部位OPと、基本部位取得管理部33が取得した1つの基本部位B1とを組み合わせてワイヤハーネスPPを製造するための機能を有している。具体的には、複数のサブハーネスを組み合わせた状態での配索、各コネクタの空いているキャビティへの端子挿入、テープ巻きや外装部材の取り付け、などの各工程を自動化された設備、又は作業者の手作業を支援する設備により実現する。
製品検査機能35は、製品製造設備34で製造したワイヤハーネスPPのそれぞれが納品すべき品番毎のワイヤハーネスPPの仕様を満たしているかどうかについて検査する機能を有している。具体的には、コネクタ端子間の導通検査や、外観検査などの各工程を自動化された設備、又は作業者の手作業を支援する設備により実現する。
製品出荷管理機能36は、検査が終了したワイヤハーネスPPを客先から指定された納期までに客先の納品地42に納品できるように、ワイヤハーネスPPの輸送30aの手配を実施する。
<処理のタイミング及び手順の例>
部品製造システム100の各部における処理のタイミング及び手順の代表例を図3に示す。図3の例について以下に説明する。なお、部品製造システム100のメイン拠点10は、客先からの計画情報に基づき、例えば、後述するワイヤハーネスの設計方法に基づいて、基本部位B1やオプション部位OPを予め設計している。
例えば自動車メーカなど客先における生産計画は、様々なタイミングで作成され状況に応じて逐次変更される。しかし、まだ内容の確定していない生産計画であっても、例えば月に1回などのある時点t1で、客先の発注部門41はその時点の生産計画に基づき、部品メーカのメイン拠点10に対して部品であるワイヤハーネスPPの仮発注を行う(S11)。すなわち、ワイヤハーネスPPの品番毎の仕様や必要数量などの未確定の情報が部品メーカに提供される。
部品メーカのメイン拠点10では、客先から取得した仮発注の情報に基づき、納品すべき製品のワイヤハーネスPPの生産計画を立てる(S12)。設計するワイヤハーネスは基本部位B1とオプション部位OPとの組み合わせとして構成されるが、品番の違いとは無関係に存在する基本部位B1の生産数を少なくともこの時点で決定する。オプション部位OPは、品番毎のワイヤハーネスから基本部位B1を除いた残りの構成要素であり、オプション部位OPについても、この時点である程度の生産計画を立ててもよい。
部品メーカのメイン拠点10は、設計した基本部位B1の内容及び必要数量を含む情報を、第1発注情報10aとして第1生産拠点20に送信する(S13)。
第1生産拠点20では、メイン拠点10から取得した第1発注情報10aに基づいて、基本部位B1の生産を開始する(S14)。
第1生産拠点20は、基本部位B1を製造した後、製造した基本部位B1を第2生産拠点30に届けるための輸送をある時点t12で開始する(S15)。この輸送には輸出入を伴い船便を利用して長距離の輸送を行うことになるので、輸送所要期間T2は例えば2週間程度になる。
第2生産拠点30は、第1生産拠点20から発送された基本部位B1をある時点t13で受け取ることができる(S16)。
一方、自動車メーカなど客先における生産計画、すなわち必要とする品番毎のワイヤハーネスPPの仕様及び数量は、ある時点t2で確定し、それから数日後のある時点t4までに部品メーカから客先の納品地42に納品して貰うことが必要になる。したがって、客先の発注部門41はその時点で確定情報41bを部品メーカのメイン拠点10に送信する(S21)。
つまり、ワイヤハーネスPPの仕様及び数量が確定してから納品するまでの、部品メーカに与えられる納期(T1)は数日程度である。
部品メーカのメイン拠点10は、ある時点で確定情報41bを取得すると、その情報に基づいて完成した製品のワイヤハーネスPPの製造及び納品を第2発注情報10bとして第2生産拠点30に発注する(S22)。具体的には、品番毎のワイヤハーネスPPを構成するために必要な様々な種類のオプション部位OPの必要数量に関する情報、品番毎のワイヤハーネスPPの仕様及び必要数量などを含む第2発注情報10bをメイン拠点10が送信する。
第2生産拠点30では、メイン拠点10から第2発注情報10bを取得した時点でその情報に基づいて各オプション部位OPの製造を開始する(S23)。
第2生産拠点30は、各オプション部位OPの製造が完了した後で、これらのオプション部位OPの1つ以上と第1生産拠点20から取得した基本部位B1とを組み合わせてこれらを一体的に組み付けることで、品番毎の製品ワイヤハーネスPPを製造する(S24)。
第2生産拠点30は、製造した品番毎の製品ワイヤハーネスPPを検査した後、これらを出荷し、客先の納品地42に向けて輸送し、納期限t4になる前の時点t3で納品する(S25、S26)。
つまり、第1生産拠点20が海外に存在する場合には、輸送にかかる日数が多くなるため、客先でワイヤハーネスPPの仕様及び数量が確定した時点t2で生産を開始すると納期t4までには納品できない。しかし、基本部位B1の仕様は全ての品番のワイヤハーネスPPに共通であり、ワイヤハーネスPPの仕様が確定する前にメイン拠点10で特定し第1生産拠点20で生産を開始することができ、ワイヤハーネスPPの仕様及び数量が確定する時点t2に近いあるタイミングまでに基本部位B1を第2生産拠点30に届けることができる。また、基本部位B1は全ての品番のワイヤハーネスPPに共通であるので、第1生産拠点20が製造した基本部位B1の余剰数量を最小限に削減できる。
なお、図3に示した例では、第2生産拠点30は第2発注情報10bが発生する時点t2まではオプション部位OPの製造を開始していない。しかし、最終的な品番毎の納品数量(Nx)が確定する前であっても、必要となることが事前に見込まれる最小限の数量(No:No<Nx)については、第2発注情報10b発生よりも前の時点でオプション部位OPの製造を開始してもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態における部品製造システム主要部の機能構成例を図4に示す。
図4に示した部品製造システム100Aは、図1に示した部品製造システム100の変形例である。同一の符号を付けて表した部品製造システム100と同一の要素については以下の説明を省略する。
図4に示した部品製造システム100Aは、部品メーカに所属するメイン拠点10の本体部10A及び納品部10Bと、第1生産拠点20、中間拠点50、及び第2生産拠点30とを備えている。つまり、客先の納品地42に対してワイヤハーネスPPの製品を納品する手続きを行う納品部10Bが、メイン拠点10の本体部10Aから分離され独立した部門として存在している。更に、第1生産拠点20と第2生産拠点30との間を中継する中間拠点50が追加されている。
メイン拠点10の本体部10Aにおいては、仮注文管理サーバ11Aが客先の発注部門41からの仮注文情報41aを受信する。基本部位設計機能12は、客先の発注部門41から事前に受信した計画情報(後述する第1製造仕様情報D1)に基づいて、複数品番又は全ての品番のワイヤハーネスPPに共通の部品であるサブハーネスを設計する。この設計情報は、予め第1生産拠点20に送信する。オプション部位設計機能13は、客先の発注部門41から事前に受信した計画情報(第1製造仕様情報D1)に基づいて、複数品番のワイヤハーネスに含まれる構成要素のうち、オプション部位OPの複数種類のサブハーネスを設計する。この設計情報は、予め第2生産拠点30に送信する。各品番のワイヤハーネスPPは、1つの基本部位B1のサブハーネスと、1種類以上のオプション部位OPと、その他の追加部品Paとの組み合わせにより構成される。
本体部10Aの発注管理サーバ14Aは、基本部位設計機能12により設計された基本部位B1の必要数量に関する情報を含む第1発注情報10aを第1生産拠点20に向けて送信する。なお、オプション部位設計機能13により設計された各オプション部位の情報は、それが必要になったタイミングで納品部10Bの確定情報管理サーバ11Bに送信される。
第1生産拠点20では、第1発注情報10aに従って基本部位B1のサブハーネスを注文された数量だけ製造し、製造が完了するとその基本部位B1を中間拠点50に届けるように輸送手続きを開始する。
中間拠点50は、基本部位受け入れ検査部51、基本部位搬出部52、及び図示しないサーバを有している。中間拠点50のサーバは、中間拠点50が受け入れて第2生産拠点30に搬送すべき基本部位B1の仕様や数量を表す情報を管理している。基本部位受け入れ検査部51は、第1生産拠点20から輸出され輸入された基本部位B1を受け入れて、必要とされる基本部位B1の仕様を満たしているかどうかの外観検査を実施する。この外観検査は、自動化された検査設備、又は作業者の目視による検査を支援するための設備を利用して実施する。
中間拠点50の基本部位搬出部52は、基本部位受け入れ検査部51における検査が完了し検査に合格した基本部位B1を、適切なタイミング、すなわち通常は確定情報41bの発生と同等の日時に、搬出して第2生産拠点30に届けるための手続きを実施する。
客先の発注部門41が確定情報41bを送信すると、納品部10Bの確定情報管理サーバ11Bがその確定情報41bを受信する。確定情報管理サーバ11Bは、納品部10Bが納品すべきワイヤハーネスPPの品番毎の数量を確定情報41bにより確定する。そして、確定情報管理サーバ11Bは各オプション部位OPの設計情報、品番毎の基本部位B1とオプション部位OPとの組み合わせの情報、品番毎のワイヤハーネスPPの数量などを第2発注情報10bとして第2生産拠点30に送信する。
第2生産拠点30においては、受注管理サーバ31が納品部10Bからの第2発注情報10bを受信する。そして、受注管理サーバ31は必要な各オプション部位OPの製造開始をオプション部位製造設備32に指示する。一方、第2生産拠点30の基本部位取得管理部33は、確定情報41bの発生と同じ日時に近いタイミングにおいて、第1生産拠点20で製造された基本部位B1を中間拠点50を経由して受け取ることができる。
第2生産拠点30の製品製造設備34は、ワイヤハーネスの品番毎に、オプション部位製造設備32が製造した複数種類のオプション部位OPの中から選択した1つ以上のオプション部位OPと、基本部位取得管理部33が受け取った基本部位B1とを組み合わせることにより、ワイヤハーネスPPを短期間で製造することができる。
第2生産拠点30の製品検査機能35は、製品製造設備34が製造したワイヤハーネスPPについて、複数端子間の導通検査や、外観検査を実施する。そして検査に合格したワイヤハーネスPPを出荷し、メイン拠点10の納品部10Bまで搬送して納品する。
メイン拠点10の納品部10Bは、第2生産拠点30から受け取ったワイヤハーネスPPを客先の指定した納期までに、客先の納品地42に納品する。
以上のように、本発明の実施形態に係る部品製造システム100、100Aによれば、海外など遠方に存在する第1生産拠点20で生産する部品を基本部位B1だけに限定できるので、品番毎のワイヤハーネスの納品数量が確定する前に製造を開始しても、欠品をなくし且つ客先に納品すべき品番毎のワイヤハーネスPPすべてを余剰に生産する必要がなくなるため、コストの削減が可能になる。また、輸出入を伴う基本部位B1の輸送に長い日数がかかる場合でも、確定情報41bが発生するタイミングの近傍で、必要数量の基本部位B1を第2生産拠点30に供給することが可能になる。したがって、客先に納品すべき品番毎のワイヤハーネスPPの数量が確定してから納期限までの期間が数日程度と短い場合でも、海外の工場を利用して、且つ欠品や多くの余剰部品を発生させることなく納期までに客先にワイヤハーネスPPを納品することができる。
なお、以上の説明においては、第2生産拠点30においてオプション部位OPを製造し、基本部位B1と結合する場合について説明をしたが、オプション部位OPは、第2生産拠点30と異なる拠点で製造された状態で第2生産拠点30に搬入されるようにしてもよい。この場合、オプション部位OPを生産する拠点は、第2生産拠点30に短期間で納品できる場所に配置されるようにする。また、この拠点は、メイン拠点10からオプション部位OPの設計情報を予め取得できるようにする。第2生産拠点30は、メイン拠点10から第2発注情報10bを取得すると、この拠点に対し、ワイヤハーネスPPを生産するために必要なオプション部位OPを発注するようにする。
<ワイヤハーネスの設計方法>
以下、上記の部品製造システムにおいて利用可能なワイヤハーネスの設計方法を示す。
<ワイヤハーネスの構成例>
ワイヤハーネス構成部品の組み合わせの例を図5(a)に示し、製造したワイヤハーネスPPの例を図5(b)に示す。
ワイヤハーネスPPを製造する部品メーカにおいては、例えば自動車メーカのような顧客からワイヤハーネスの発注を受ける際に、該当するワイヤハーネスの仕様を表す第1製造仕様情報D1を受け取る。したがって、部品メーカは第1製造仕様情報D1に基づいてワイヤハーネスPPを製造する。なお、第1製造仕様情報D1は、通常は、上記の仮注文情報41aよりも早いタイミングで顧客から送信される。
ワイヤハーネスPPは、基本的には、例えば車両上のある電装品の1つの端子と、別の電装品の1つの端子との間を接続する電気回路の集合体であり、所定の配索経路に沿って配置した多数の電線群を束ねて構成される。通常、各電線の端部には接続用の端子が圧着され、各電線の端子は所定のコネクタの所定部位に装着される。また、ワイヤハーネスの外側の所定部位は保護用の外装で覆われる。
したがって、簡略化して表現すると、ワイヤハーネスPPは例えば図5(b)に示すような形状になる。また、自動車メーカは、様々な種類の車両を製造しており、これらの車両は、仕向地の違いや、グレードの違いなどにより、それぞれ異なる電気回路の構成や配索経路を有する。そのため、それぞれ異なる品番で管理される多数の種類のワイヤハーネスPPを個別に製造する必要がある。また、品番毎のワイヤハーネスPPの生産数が確定してから部品メーカがそれらを納品するまでに許容できる期間は数日程度と非常に短い。
したがって、部品メーカは短期間で効率よく、しかも過不足無く、必要数量のワイヤハーネスPPを品番毎に製造し用意しなければならない。更に、製造コストを下げる必要がある。そのような条件を満たすように、部品メーカはワイヤハーネスPPの製造方法を工夫し、効率よく製造するための第2製造仕様情報D2を、第1製造仕様情報D1に基づいて設計し、この第2製造仕様情報D2に従ってワイヤハーネスPPを品番毎に製造する。
本発明のワイヤハーネス設計方法を適用する場合には、図5(a)に示した基本部位B1と、追加部位OBと、追加部品Paとをそれぞれ事前に製造して、これらを組み合わせて組み付けることで図5(b)に示したようなワイヤハーネスPPを製造する。
基本部位B1は、製品のワイヤハーネスPP全体の中の一部分の構成要素であり、全ての品番のワイヤハーネスPPに共通に含まれている部品、すなわち一次共通部品だけで構成されるサブハーネスを意味している。
実際の基本部位B1は、自動車上で複数にグループ化された配索部位の系統毎にそれぞれ独立したサブハーネスとして製造される。例えば、ハンドル系統、エンジン系統、トランスミッション系統、ブレーキ系統などにそれぞれ接続される基本部位B1のサブハーネスが互いに独立した中間部品として設計され製造される。
追加部位OBは、各品番のワイヤハーネスPP全体から基本部位B1の構成を除外した残りを構成する複数の部品(オプション部品)により構成されるサブハーネスであり、複数の品番のワイヤハーネスに共通に含まれているオプション部品、すなわち二次共通部品だけで構成されている。また、二次共通部品の対象になるオプション部品は、特定の条件を満たすもののみに限られる。具体的には後述するように、予測生産数が多い複数品番のワイヤハーネスの部品の中で、使用率が所定以上のものが選択される。
実際には、車載システムの状況に応じて数種類の追加部位OBのサブハーネスが互いに独立した中間部品として設計され製造される。追加部位OBの各々は、例えば数本~数十本程度の電線、端子、コネクタなどで構成される中間部品である。
追加部品Paは、前記オプション部品のうち、いずれの追加部位OBの二次共通部品としても採用されなかった残りの各々の部品である。追加部品Paの各々は、例えば1本~数本程度の電線、端子、コネクタなどで構成される規模の小さい部品である。
したがって、基本部位B1のサブハーネス(実際には複数)と、品番に合わせて選択した1つ又は複数の追加部位OBのサブハーネスと、残りの必要な上記追加部品Paとを図5(b)のように組み付けることで、いずれの品番のワイヤハーネスPPでも構成することができる。
ここで重要なことは、基本部位B1のサブハーネスが一次共通部品だけで構成され、更に追加部位OBのサブハーネスが二次共通部品だけで構成されていることである。したがって、顧客が必要とする品番毎のワイヤハーネスPPの数量が変動した場合でも、品番とは無関係なワイヤハーネスPPの総数の変化が小さければ、基本部位B1のサブハーネスに過不足が生じることはない。そのため、顧客が必要とする品番毎のワイヤハーネスPPの数量が確定する前に、基本部位B1のサブハーネスの製造を開始しても問題は生じにくい。
また、追加部位OBのサブハーネスは、複数種類の品番のワイヤハーネスPPに組み付けることができる。そのため、例えば同じ追加部位OBのサブハーネスを利用可能な2種類の品番のワイヤハーネスPPのうち、一方の必要数量が増加し、他方の必要数量が減少した場合には、必要とされる追加部位OBの数量はほとんど変化しないため、製造数量の過不足の問題が生じにくい。したがって、顧客が必要とする品番毎のワイヤハーネスPPの数量が確定する前に、追加部位OBのサブハーネスの製造を開始しても問題は生じにくい。
特に、予測生産数が多い複数品番のワイヤハーネスの部品の中で、使用率が所定以上の部品を二次共通部品として優先的に選択することで、追加部位OBのサブハーネスを様々な品番のワイヤハーネスに共通な中間部品として利用できる可能性が高くなり、この共通な中間部品の数を増やすこともできる。その結果、ワイヤハーネスの品番毎の必要数量が確定してからそれらのワイヤハーネスPPを納品するまでの期間が短い場合であっても、品番毎に必要とされる数量のワイヤハーネスPPを過不足無く製造することが容易になり、効率的な製造工程を実現できる。
<ワイヤハーネスの構成適正化手順>
本発明に係るワイヤハーネス設計方法を実施する場合のワイヤハーネスの構成適正化手順の例を図6に示す。すなわち、ワイヤハーネスPPを製造する部品メーカが図6に示した処理を実行することにより、顧客の提供する第1製造仕様情報D1から、ワイヤハーネスPPを効率よく製造するために構成を適正化した第2製造仕様情報D2を設計することができる。
実際には、部品メーカの設計者が図示しない設計支援装置を利用することより、図6に示した処理を実行することができる。この設計支援装置は、一般的なコンピュータシステムと同様に中央処理装置(CPU)、記憶装置、入力装置、ディスプレイ、通信装置などを有するハードウェアと、第1製造仕様情報D1を読み込んで処理するための専用のアプリケーションソフトウェアと、本発明の特徴的な機能(図6の各ステップ)を実現するための特別なソフトウェアとを組み合わせることで構成できる。図6の処理手順について以下に説明する。
例えば車両メーカにおいては、ワイヤハーネスPPを搭載する車両の種類毎に、電装系の構成やワイヤハーネスの配索経路が変わるので、車両の製造を開始する前に、車両の種類毎に品番及び仕様が異なる別々のワイヤハーネスPPを用意する必要がある。
部品メーカの社内に設置されている設計支援装置は、顧客である車両メーカ等のコンピュータと通信することにより、品番毎のワイヤハーネスPPの仕様を表す第1製造仕様情報D1を取得する(S31)。この処理は、該当するワイヤハーネスPPの納期に対して十分に余裕のあるタイミングで行われる。なお、第1製造仕様情報D1の内容については、目的のワイヤハーネスPPを製造するために必要な設計図面データ、品番別仕様一覧情報、及び実体配線図が含まれている。
設計支援装置は、第1製造仕様情報D1に基づき、全ての品番のワイヤハーネスPPに共通に存在する構成部品(個別の電線等の回路)を一次共通部品Pc1として全て抽出する(S32)。
設計支援装置は、S32で抽出した多数の一次共通部品Pc1だけで構成される基本部位B1のサブハーネスの構成を決定する(S33)。本実施形態では、多数の一次共通部品Pc1を車両の系統毎に6種類のグループに区分して、グループ毎にそれぞれ独立した基本部位B1のサブハーネスとして構成する。例えば、ハンドル系統用、エンジン系統用、トランスミッション系統用、ブレーキ系統用、・・・等のグループ毎に独立した複数の基本部位B1のサブハーネスを作成する。
設計支援装置は、全ての品番のワイヤハーネスPPを構成する部品のうち、S32で抽出した全ての一次共通部品Pc1を除外した残りの各部品をオプション部品Poとして区分する(S34)。
設計支援装置は、ワイヤハーネスPPの品番毎の予測生産数Np、及び部品毎の使用率Urを取得する(S35)。
品番毎の予測生産数Npは、例えば生産前に車両メーカが車種毎に生産することを企画している台数と同数又はそれに近い数量に決定することが想定される。つまり、車種毎に生産する車両の台数と同じ数のワイヤハーネスPPが必要になるので、ワイヤハーネスPPの品番毎の予測生産数Npとしては、車両メーカにおける車種毎の車両生産の企画台数と同数が見込まれる。
部品毎の使用率Ur(Usage rate)は次式により算出できる。
Ur=(品番毎の各部品使用数量の総和)/(全品番W/Hの総企画台数)
設計支援装置は、ワイヤハーネスPPの品番毎の構成部品一覧を画面上に表形式で表示する(S36)。ここで画面に表示される内容の具体例が図7に示されている。この内容については後で説明する。
設計支援装置は、S36で画面に一覧表示した内容を、品番毎の予測生産数Npが大きい順番に各品番の項目(行単位)を並べ替えて表示内容を更新する(S37)。
設計支援装置は、画面に一覧表示した内容の各部品を、使用率Urが大きい順番で並べ替えて表示内容を更新する(S38)。
ステップS38を実行した後の更新された画面の具体例が図4に示されている。この内容については後で説明する。
設計支援装置は、画面に表示されている多数のオプション部品Poの中から、複数の二次共通部品Pc2を抽出する(S39)。
設計支援装置は、S39で抽出された二次共通部品Pc2だけで構成される複数の追加部位OBのサブハーネスの構成を決定する(S40)。
ステップS39、S40を実行した後の更新された画面の具体例が図5に示されている。また、各品番のワイヤハーネスPPと各追加部位OBのサブハーネスとの対応関係の具体例が図6に示されている。これらの内容については後で説明する。
なお、各ステップS39、S40の処理については、実際には設計者等が画面表示された内容に基づいて適切な部品か否かを判断して二次共通部品Pc2を選定したり、各追加部位OBの構成の判断を行い、キーボードなどの入力操作により設計支援装置のCPUに指示を与えて処理を実行することが想定される。但し、何らかの規則性や各種条件に基づいて、S39、S40で設計者等が行う判断を所定のプログラムで自動化することも可能である。
設計支援装置は、オプション部品Poのうち、いずれの二次共通部品Pc2にも選定されなかった残りの各部品を、それぞれ追加部品Paとして区分する(S41)。
設計支援装置は、品番毎のワイヤハーネスPPの構成を、図5(b)のように基本部位B1のサブハーネスと、1つ又は複数の追加部位OBのサブハーネスと、追加部品Paとの組み合わせとするように、第2製造仕様情報D2の内容を決定する(S42)。
<品番毎のオプション部品一覧の表示例>
ワイヤハーネスPP品番毎のオプション部品Po一覧の表示形態の例を図7に示す。
図7の例では、製造すべき各ワイヤハーネス品番N1、N2、N3、・・・、Nmのそれぞれを構成する部品(個別の電線等に相当)の一覧が各行に横方向に並べて配置してある。また、品番毎に、該当するワイヤハーネスPPに含まれる部品と含まれない部品とを矩形パターンのハッチングの有無で表現してある。
例えば、品番N1のワイヤハーネスPPにおいては、部品名称A1、A2の各部品が含まれるが、部品名称A3、A4の各部品は含まれない。一方、品番N2のワイヤハーネスPPにおいては、部品名称A1、A3の各部品が含まれるが、部品名称A2、A4の各部品は含まれない。なお、各品番のワイヤハーネスPPには基本部位B1を構成する部品も含まれるが、図7の例では基本部位B1の部品は除外してオプション部品Poだけを示している。
また、各部品列の下方に、該当する部品の使用率Urの数値U1,U2,U3,・・・,Un(例えば%単位の数値)が示されている。使用率Urは、ワイヤハーネスPPの総企画台数に対する、該当部品の品番毎使用数量の総和の割合を表している。また、図3において、各ワイヤハーネス品番Nの右側に、品番別企画台数Xの値X1,X2,X3,・・・,Xmが配置されている。これらの品番別企画台数Xの合計がワイヤハーネスPPの総企画台数である。
図6に示したステップS36で、図7に示したようなオプション部品Poの一覧を表形式で画面上に表示することができる。なお、オプション部品Poの他に、基本部位B1に含まれる各一次共通部品Pc1の一覧を同時に同じ画面上に表示してもよい。
したがって、設計支援装置を操作する設計者等のユーザは、図7のような画面を参照することにより、ワイヤハーネス品番N毎の部品の構成を容易に把握できる。また、品番N、部品毎の使用率Ur、品番別企画台数Xなども把握できる。
<品番毎のオプション部品一覧の画面表示例:並び替え後>
ワイヤハーネスPP品番毎のオプション部品一覧の画面表示例を図8に示す。なお、図8は画面中の主要部位を示している。
図7に示したようなオプション部品Po一覧の状態から、設計支援装置はワイヤハーネスPPの品番毎の予測生産数Npが大きい順番に従い、各行の項目を上の行から下に向かって行単位で順番に並べ替えを行う(図6のS37)。更に、設計支援装置は部品毎の使用率Urが大きい順番に従い、各オプション部品Poの列を、左列から右側に向かって列単位で順番に並べ替えを行う(図6のS38)。その結果として、図8に示すような画面を表示することができる。
図8において、品番毎の各部品の使用有無が小さい各矩形パターン内のハッチングの有無で表現されている。
また、図8においては部品の領域Z1、Z2の範囲が表示されている。部品の領域Z1は、品番別企画台数Xが多い(例えば閾値100台以上)品番のワイヤハーネスPPを構成するオプション部品Poのうち、部品毎の使用率Urが多い(例えば閾値50%以上)の部品群の範囲を表しており、画面中の左上方の矩形の範囲として他と区別された状態で表示されている。
部品の領域Z2は、品番別企画台数XがZ1より少ない(例えば閾値100台未満)品番のワイヤハーネスPPを構成するオプション部品Poのうち、部品毎の使用率Urが多い(例えば閾値50%以上)の部品群の範囲を表しており、画面中の左下方の矩形の範囲として他と区別された状態で表示されている。
つまり、図8に示したような部品の領域Z1、Z2の範囲内には、多数のオプション部品Poの塊ができているので、この塊の箇所の構成を工夫することで各品番のワイヤハーネスPPを製造する上で都合の良い設計を行うことができる。具体的には、オプション部品Poの中で複数の品番のワイヤハーネスPPに共通する部品を纏めた追加部位OBのサブハーネスを共通の中間部品として構成すれば、この中間部品を含むワイヤハーネスPPの部品数を大幅に削減可能になる。同時に、共通の中間部品を複数品番のワイヤハーネスPPのいずれの部品としても利用できるので、品番毎のワイヤハーネスPPの製造数量の増減に対する調整のために役立てることができる。また、品番毎に必要数量のワイヤハーネスPPを短い納期で製造可能にするためにも役立てることができる。
<二次共通部品をグルーピングした結果の画面表示例>
オプション部品Poの二次共通部品Pc2をグルーピングした結果の画面表示例を図9に示す。なお、図9は画面中の主要部位を示している。
図9においては、前述の部品の領域Z1内において、各オプション部品Poが3種類のグループに区分された二次共通部品Pc2-A、Pc2-B、Pc2-Cの集合と、残りの追加部品Paとに区分された状態で表示されている。なお、設計者が視認可能な実際の画面においては、二次共通部品Pc2-A、Pc2-B、Pc2-Cの各グループの違い、及び残りの追加部品Paとの違いが矩形表示パターンの着色の違いとして表示されている。
ここで、例えば図9中1行目の品番のワイヤハーネスに含まれている左側の1列目~20列目と、25列目、26列目、28列目の23個の各二次共通部品Pc2-Aの集合は、4行目、5行目、9行目の他の品番のワイヤハーネスにも同じように含まれている。そこで、これら23個の二次共通部品Pc2-Aの集合を1つにグループ化して、1つの追加部位OBのサブハーネスを構成する部品として割り当てる。
1行目の品番のワイヤハーネスに含まれる各追加部品Paは、この品番のワイヤハーネスを構成するオプション部品Poの中から二次共通部品Pc2-Aの全てを除外した残りの部品に割り当てられる。
上記と同様に、図9中2行目の品番のワイヤハーネスに含まれている5列目~8列目と、30列目の5個の各二次共通部品Pc2-Bの集合は、3行目、8行目の他の品番のワイヤハーネスにも同じように含まれている。そこで、これら5個の二次共通部品Pc2-Bの集合を1つにグループ化して、1つの追加部位OBのサブハーネスを構成する部品として割り当てる。
2行目の品番のワイヤハーネスに含まれる各追加部品Paは、この品番のワイヤハーネスを構成するオプション部品Poの中から二次共通部品Pc2-Bを除外した残りの部品に割り当てられる。
また、図9においては前述の部品の領域Z2内において、各オプション部品Poが3種類のグループに区分された二次共通部品Pc2-D、Pc2-E、Pc2-Fの集合と、残りの追加部品Paとに区分された状態で表示されている。また、実際の画面においては、二次共通部品Pc2-D、Pc2-E、Pc2-Fの各グループの違い、及び残りの追加部品Paとの違いが矩形表示パターンの着色の違いとして表示されている。
ここで、例えば図9中で領域Z2内の1行目の品番のワイヤハーネスに含まれている左側の1列目、2列目、9列目の3個の各二次共通部品Pc2-Dの集合は、2行目~5行目と、8行目、16行目の他の品番のワイヤハーネスにも同じように含まれている。そこで、これら3個の二次共通部品Pc2-Dの集合を1つにグループ化して、1つの追加部位OBのサブハーネスの部品として割り当てる。
また、図9中で領域Z2内の7行目、8行目、18行目、20行目の4個の各二次共通部品Pc2-Eの集合は、9行目~12行目の他の品番のワイヤハーネスにも同じように含まれている。そこで、これら4個の二次共通部品Pc2-Eの集合を1つにグループ化して、1つの追加部位OBのサブハーネスの部品として割り当てる。
部品の領域Z2の1行目の品番のワイヤハーネスに含まれる各追加部品Paは、この品番のワイヤハーネスを構成するオプション部品Poの中から二次共通部品Pc2-D、及びPc2-Eを除外した残りの部品に割り当てられる。
つまり、図9に示したように、複数の品番のワイヤハーネスPPに共通に含まれる二次共通部品Pc2を抽出して更に適切なグルーピングを行うことにより、複数の追加部位OBの各サブハーネスの構成を決定することができる。適切なグルーピングを行うことで、品番毎のワイヤハーネスPPの部品数(中間部品は1つの部品としてカウントする)を減らすことが可能であり、品番毎に必要なワイヤハーネスPP数量の変動に対する調整も容易になる。
図9に示したような二次共通部品Pc2の抽出およびグルーピングの作業については、現実的には設計者の判断により決定しても良いし、プログラムで自動的に処理することも可能である。
<追加部位構成、追加部品数、トータル部品数量等の表示例>
ワイヤハーネスPP品番毎の追加部位構成、追加部品数、トータル部品数量等の表示例を図10に示す。
図10の例では、ワイヤハーネスPP品番毎に、図9中に示した6グループの二次共通部品Pc2-A~Pc2-Fで構成される追加部位OB-A~OB-Fの組み合わせと、追加部品Paの追加数量と、トータル部品数量NTとが一覧表示されている。
図10において、例えば1番目の行に示されている品番(B111)のワイヤハーネスPPは、1つの追加部位OB-Aのサブハーネスと、10個の追加部品Paとで構成され、トータル部品数量NTは11(1+10)になる。実際にはこのオプション部品と基本部位B1とを合体させて1つの品番のワイヤハーネスPPを構成する。
また、例えば例えば3番目の行に示されている品番(Z423)のワイヤハーネスPPは、2種類の追加部位OB-B、OB-Cのサブハーネスと、11個の追加部品Paとで構成され、トータル部品数量NTは13(2+11)になる。
なお、各追加部品Paは1本~数本程度の電線で構成される規模の小さい部品である。また、各追加部位OB-A~OB-Fに含まれる電線本数は、数本~数十本程度である。図10に示すように、各追加部位OB-A~OB-Fを構成する各二次共通部品Pc2の適切なグルーピングにより、ワイヤハーネスPP全体を構成する追加部品数を例えば半分程度まで削減できる。
つまり、基本部位B1の構成は品番とは無関係であるため、顧客が必要とする品番毎のワイヤハーネスPPの数量が確定する前であっても、車両全体の企画生産数量が略確定した段階で基本部位B1の製造を開始できる。また、各追加部位OB-A~OB-Fの構成は、複数の品番で共通になっているので、品番毎のワイヤハーネスPPの必要数量の増減に対して、構成が共通の追加部位OB-A~OB-Fを複数の品番の間で融通し調整することができる。そのため、各追加部位OB-A~OB-Fのサブハーネスについても、品番毎の生産数量が確定する前に製造を開始することができる。
なお、ワイヤハーネスPPの構成要素である基本部位B1のサブハーネスについては、顧客に対するワイヤハーネスPPの納品期限に対して十分に早いタイミングで製造を開始できる。したがって、例えば海外の生産拠点など、納品地から離れた拠点を利用して基本部位B1を製造して長距離輸送を行い、ワイヤハーネスPPの部品として利用できる。また、各追加部位OBのサブハーネスについては、顧客が必要とする品番毎のワイヤハーネスPPの数量が確定する前であっても国内の製造拠点など、納品先に近い拠点を利用して製造を開始できる。また、各追加部品Paについては、顧客が必要とする品番毎のワイヤハーネスPPの数量の予想される変動分を見込んで、最小限の数量だけは実際の必要数量が確定する前に製造を開始してもよい。
ここで、上述した本発明の実施形態に係る部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラムの特徴をそれぞれ以下[1]~[8]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 車両の部品であるワイヤハーネスを、顧客の要求に基づいて製造する部品メーカが使用可能な部品製造システム(100、100A)であって、
メイン拠点(10)と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点(20)および第2生産拠点(30)を含み、
前記メイン拠点は、前記顧客からの計画情報(第1製造仕様情報D1)に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネス(基本部位B1)と、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネス(オプション部位OP)とを設計する機能(基本部位設計機能12、オプション部位設計機能13)を有し、
前記第1生産拠点は、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記共通ワイヤハーネスを生産する機能(受注管理サーバ21、基本部位製造設備22)を有し、
前記第2生産拠点は、前記第1生産拠点よりも前記顧客が指定する納品地(客先の納品地42)の近くに配置され、
前記第2生産拠点は、前記第1生産拠点から前記共通ワイヤハーネスを取得するとともに、前記メイン拠点からの発注指示に基づき、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して、前記納品地に完成ワイヤハーネスを納品する機能(基本部位取得管理部33、受注管理サーバ31、オプション部位製造設備32、製品製造設備34)を有し、更に、
前記メイン拠点が、仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注機能(発注管理サーバ14、第1発注情報10a)と、
前記メイン拠点が、前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報(41b)を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注機能(発注管理サーバ14、第2発注情報10b)と、
を備える部品製造システム。
[2] 前記メイン拠点の前記第2発注機能による前記第2生産拠点への発注指示(第2発注情報10b)は、前記第1生産拠点から前記第2生産拠点への前記共通ワイヤハーネスの輸送開始(t12)よりも後のタイミング(t2以降)で実行される、
上記[1]に記載の部品製造システム。
[3] 前記メイン拠点は、前記仮注文情報を取得する本体部(10A)と、前記確定情報を取得する納品部(10B)とを有し、
前記第2生産拠点は、前記完成ワイヤハーネス(ワイヤハーネスPP)を前記納品部を介して前記納品地(客先の納品地42)に納品する、
上記[1]又は[2]に記載の部品製造システム。
[4] 前記第1生産拠点と前記第2生産拠点との間に、前記第1生産拠点から受け入れた前記共通ワイヤハーネスを検査し、第2生産拠点に発送する中間拠点(50)をさらに備える、
上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の部品製造システム。
[5] 前記オプションワイヤハーネスは、前記第2生産拠点で生産される、
上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の部品製造システム。
[6] 車両の部品であるワイヤハーネスを、顧客の要求に基づいて製造する部品メーカが利用可能な部品製造方法であって、
メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点を利用し、
前記メイン拠点に、前記顧客からの計画情報(第1製造仕様情報D1)に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネス(基本部位B1)と、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネス(オプション部位OP)とを設計する機能を用意し、
前記第1生産拠点に、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記共通ワイヤハーネスを生産する機能を用意し、
前記第2生産拠点を、前記第1生産拠点よりも前記顧客が指定する納品地の近くに配置し、
前記第2生産拠点に、前記第1生産拠点から前記共通ワイヤハーネスを取得するとともに、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記オプションワイヤハーネス(オプション部位OP)を生産し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネス(オプション部位OP)とを結合して、前記納品地に完成ワイヤハーネスを納品する機能を用意し、
前記メイン拠点が、仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注ステップ(S12、S13)と、
前記第1生産拠点が生産した前記共通ワイヤハーネスを、前記第2生産拠点まで輸送する輸送ステップ(S15)と、
前記メイン拠点が、前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注ステップと(S22)、
を有する部品製造方法。
[7] 車両の部品であるワイヤハーネスを、メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点において製造するための部品製造システムであって、
前記メイン拠点は、
顧客からの計画情報(第1製造仕様情報D1)に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネス(基本部位B1)と、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネス(オプション部位OP)とを設計する機能(基本部位設計機能12、オプション部位設計機能13)と、
前記第1生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信する機能(発注管理サーバ14)と、
仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注機能(発注管理サーバ14、第1発注情報10a)と、
前記第2生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して完成ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信する機能(発注管理サーバ14)と、
前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注機能(発注管理サーバ14、第2発注情報10b)と、
を備える部品製造システム。
[8] 車両の部品であるワイヤハーネスを、メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点において製造するために、前記メイン拠点に設置されたコンピュータ(メイン拠点10、受注管理サーバ11、基本部位設計機能12、オプション部位設計機能13、発注管理サーバ14)が、
顧客からの計画情報(第1製造仕様情報D1)に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネス(基本部位B1)と、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネス(オプション部位OP)とを設計し、
前記第1生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信し、
仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注し、
前記第2生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して完成ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信し、
前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する、
ように機能させるための部品製造プログラム。
10 メイン拠点
10A 本体部
10B 納品部
10a 第1発注情報
10b 第2発注情報
11 受注管理サーバ
11A 仮注文管理サーバ
11B 確定情報管理サーバ
12 基本部位設計機能
13 オプション部位設計機能
14,14A 発注管理サーバ
15 納品管理部
20 第1生産拠点
20a 基本部位の輸送
21 受注管理サーバ
22 基本部位製造設備
23 輸出管理設備
30 第2生産拠点
30a ワイヤハーネスの輸送
31 受注管理サーバ
32 オプション部位製造設備
33 基本部位取得管理部
34 製品製造設備
35 製品検査機能
36 製品出荷管理機能
41 客先の発注部門
41a 仮注文情報
41b 確定情報
42 客先の納品地
50 中間拠点
51 基本部位受け入れ検査部
52 基本部位搬出部
100,100A 部品製造システム
PP ワイヤハーネス
B1 基本部位
OB 追加部位
OP オプション部位
Pa 追加部品
Pc1 一次共通部品
Pc2 二次共通部品
Po オプション部品
Ur 部品毎の使用率
N ワイヤハーネス品番
Np 品番毎の予測生産数
NT トータル部品数量
Ur 部品毎の使用率

Claims (8)

  1. 車両の部品であるワイヤハーネスを、顧客の要求に基づいて製造する部品メーカが使用可能な部品製造システムであって、
    メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点を含み、
    前記メイン拠点は、前記顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計する機能を有し、
    前記第1生産拠点は、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記共通ワイヤハーネスを生産する機能を有し、
    前記第2生産拠点は、前記第1生産拠点よりも前記顧客が指定する納品地の近くに配置され、
    前記第2生産拠点は、前記第1生産拠点から前記共通ワイヤハーネスを取得するとともに、前記メイン拠点からの発注指示に基づき、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して、前記納品地に完成ワイヤハーネスを納品する機能を有し、更に、
    前記メイン拠点が、仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注機能と、
    前記メイン拠点が、前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注機能と、
    を備える部品製造システム。
  2. 前記メイン拠点の前記第2発注機能による前記第2生産拠点への発注指示は、前記第1生産拠点から前記第2生産拠点への前記共通ワイヤハーネスの輸送開始よりも後のタイミングで実行される、
    請求項1に記載の部品製造システム。
  3. 前記メイン拠点は、前記仮注文情報を取得する本体部と、前記確定情報を取得する納品部とを有し、
    前記第2生産拠点は、前記完成ワイヤハーネスを前記納品部を介して前記納品地に納品する、
    請求項1又は請求項2に記載の部品製造システム。
  4. 前記第1生産拠点と前記第2生産拠点との間に、前記第1生産拠点から受け入れた前記共通ワイヤハーネスを検査し、第2生産拠点に発送する中間拠点をさらに備える、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の部品製造システム。
  5. 前記オプションワイヤハーネスは、前記第2生産拠点で生産される、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の部品製造システム。
  6. 車両の部品であるワイヤハーネスを、顧客の要求に基づいて製造する部品メーカが利用可能な部品製造方法であって、
    メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点を利用し、
    前記メイン拠点に、前記顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計する機能を用意し、
    前記第1生産拠点に、前記メイン拠点からの発注指示に基づき前記共通ワイヤハーネスを生産する機能を用意し、
    前記第2生産拠点を、前記第1生産拠点よりも前記顧客が指定する納品地の近くに配置し、
    前記第2生産拠点に、前記第1生産拠点から前記共通ワイヤハーネスを取得するとともに、前記メイン拠点からの発注指示に基づき、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して、前記納品地に完成ワイヤハーネスを納品する機能を用意し、
    前記メイン拠点が、仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注ステップと、
    前記第1生産拠点が生産した前記共通ワイヤハーネスを、前記第2生産拠点まで輸送する輸送ステップと、
    前記メイン拠点が、前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注ステップと、
    を有する部品製造方法。
  7. 車両の部品であるワイヤハーネスを、メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点において製造するための部品製造システムであって、
    前記メイン拠点は、
    顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計する機能と、
    前記第1生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信する機能と、
    仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注する第1発注機能と、
    前記第2生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して完成ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信する機能と、
    前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する第2発注機能と、
    を備える部品製造システム。
  8. 車両の部品であるワイヤハーネスを、メイン拠点と、互いに異なる地域に配置される第1生産拠点および第2生産拠点において製造するために、前記メイン拠点に設置されたコンピュータが、
    顧客からの計画情報に基づき、車両の複数の品番に共通して用いられる共通ワイヤハーネスと、前記品番毎に異なる複数のオプションワイヤハーネスとを設計し、
    前記第1生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信し、
    仮注文情報に基づいて前記共通ワイヤハーネスの生産数を決定して前記第1生産拠点に発注し、
    前記第2生産拠点に対し、前記共通ワイヤハーネスと前記オプションワイヤハーネスとを結合して完成ワイヤハーネスを生産するための設計情報を送信し、
    前記仮注文情報よりも納期に近いタイミングで、前記顧客から注文の確定情報を取得し、前記確定情報に基づいて前記第2生産拠点に前記完成ワイヤハーネスを発注する、
    ように機能させるための部品製造プログラム。
JP2020184391A 2020-08-05 2020-11-04 部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラム Active JP7208208B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US17/393,548 US11972379B2 (en) 2020-08-05 2021-08-04 Component manufacturing system and component manufacturing method
CN202110895516.7A CN114066554A (zh) 2020-08-05 2021-08-05 部件制造系统和部件制造方法
EP21189854.9A EP3951527B1 (en) 2020-08-05 2021-08-05 Component manufacturing system and component manufacturing method

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020133333 2020-08-05
JP2020133333 2020-08-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022031080A true JP2022031080A (ja) 2022-02-18
JP7208208B2 JP7208208B2 (ja) 2023-01-18

Family

ID=80324355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020184391A Active JP7208208B2 (ja) 2020-08-05 2020-11-04 部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7208208B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH065120A (ja) * 1992-06-17 1994-01-14 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネスの生産管理方法
JPH07175857A (ja) * 1993-10-12 1995-07-14 Nec Corp 生産計画システム
JP2002203158A (ja) * 2000-10-31 2002-07-19 Toyota Motor Corp 作業計画方法および作業計画装置
JP2002544578A (ja) * 1999-05-09 2002-12-24 レッシュ・クリストフ プロセス制御された顧客仕様的な製品の生産方法
WO2004027532A1 (ja) * 2002-09-19 2004-04-01 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha 部品発注量算出装置
JP2005352993A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Tenma Kk 生産計画支援システム、及び生産計画支援方法
JP2014127431A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Yazaki Corp ワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH065120A (ja) * 1992-06-17 1994-01-14 Sumitomo Wiring Syst Ltd ワイヤーハーネスの生産管理方法
JPH07175857A (ja) * 1993-10-12 1995-07-14 Nec Corp 生産計画システム
JP2002544578A (ja) * 1999-05-09 2002-12-24 レッシュ・クリストフ プロセス制御された顧客仕様的な製品の生産方法
JP2002203158A (ja) * 2000-10-31 2002-07-19 Toyota Motor Corp 作業計画方法および作業計画装置
WO2004027532A1 (ja) * 2002-09-19 2004-04-01 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha 部品発注量算出装置
JP2005352993A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Tenma Kk 生産計画支援システム、及び生産計画支援方法
JP2014127431A (ja) * 2012-12-27 2014-07-07 Yazaki Corp ワイヤハーネス組立工程への樹脂部品供給方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7208208B2 (ja) 2023-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5579231A (en) Management system for manufacture
JP2794837B2 (ja) 部品納入指示装置
US20060212323A1 (en) Production management system
US20110276168A1 (en) Systems, methods, and software for automated design and manufacturing of hvac control panels
US20060206226A1 (en) Production control system, production control method and production control program
EP0463616A2 (en) System and method for automatically answering production status inquiry
JP2009223785A (ja) 製造計画作成システムおよび製造計画作成方法
JP5028991B2 (ja) 製造計画作成システムおよび製造計画作成方法
CN111108454A (zh) 生产计划制定辅助系统
CN110060820A (zh) 数字化电气成套产品的线束生产装配系统
JP2003196348A (ja) 生産管理方法及び生産管理プログラム
JP3654812B2 (ja) 部品供給管理システムにおける表示方法及び管理方法
JP7208208B2 (ja) 部品製造システム、部品製造方法及び部品製造プログラム
Ong Activity-based cost tables to support wire harness design
EP3951527B1 (en) Component manufacturing system and component manufacturing method
JP7239538B2 (ja) ワイヤハーネス設計方法および設計支援装置
JP2010244228A (ja) サプライチェーンの効率化支援方法
JP2010055258A (ja) サプライチェーンの効率化支援方法
JP4900559B2 (ja) 在庫管理システム
JP2010097421A (ja) 最適生産計画システム
JP2010250668A (ja) サプライチェーン管理支援システム
JP2014002428A (ja) 生産計画調整装置
JP7363578B2 (ja) ワイヤハーネスの設計装置及び設計方法
JP2004302558A (ja) 製造支援装置、その方法、製造制御装置、製造装置、製造支援プログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体
JP5204683B2 (ja) フォーキャスト管理装置およびそのプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7208208

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350