JP2022030166A - 固定具の設置構造及び固定具 - Google Patents

固定具の設置構造及び固定具 Download PDF

Info

Publication number
JP2022030166A
JP2022030166A JP2020133956A JP2020133956A JP2022030166A JP 2022030166 A JP2022030166 A JP 2022030166A JP 2020133956 A JP2020133956 A JP 2020133956A JP 2020133956 A JP2020133956 A JP 2020133956A JP 2022030166 A JP2022030166 A JP 2022030166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screwed
screw
adhesive
connecting member
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020133956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7372218B2 (ja
Inventor
亮博 丸尾
Akihiro Maruo
信夫 堀
Nobuo Hori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mirai Industry Co Ltd
Original Assignee
Mirai Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mirai Industry Co Ltd filed Critical Mirai Industry Co Ltd
Priority to JP2020133956A priority Critical patent/JP7372218B2/ja
Publication of JP2022030166A publication Critical patent/JP2022030166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7372218B2 publication Critical patent/JP7372218B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connection Of Plates (AREA)

Abstract

Figure 2022030166000001
【課題】粘着面を被貼着面から剥がすことなく固定対象物を移動できる固定具の設置構造及び固定具を提供すること。
【解決手段】固定具11は、第1被螺合部24を有する第1粘着基部20と、第2被螺合部34を有する第2粘着基部30と、第1ねじ部41a及び第2ねじ部42aを有する連結部材40と、を有する。連結部材40の第1ねじ部41aが第1被螺合部24に螺合される。第2ねじ部42aは第2被螺合部34と逆ねじの関係である。固定具11の移動操作部材50は、第2ねじ部42aと螺合される連結用ねじ部51aと、第2被螺合部34に螺合される操作用ねじ部52aとを有する。連結部材40は、第1被螺合部24に対する第1ねじ部41aの螺合が解除される位置まで第2粘着基部30に向けて螺進可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定具の設置構造及び固定具に関する。
例えば、地震発生時に、家具等の固定対象物の転倒を抑止するため、固定対象物は、固定具を用いて設置部に固定されている(例えば、特許文献1参照)。固定具は、相対向する一対の平板を備える。また、固定具は、一対の平板における相対向する一面から突出する雄ねじ棒を備え、一対の雄ねじ棒のリード角は反対方向である。
また、固定具は、各平板における他面に粘着面を有する粘着手段を備える。粘着手段は、粘着性を備えたゲル状の超軟質ウレタンにより形成される。さらに、固定具は、筒状体を備える。筒状体の内周面には雌ねじが形成されている。筒状体の一端側には、一方の雄ねじ棒が螺合されている。筒状体の他端側には、他方の雄ねじ棒が螺合されている。
そして、固定具を、固定対象物としてのキャスター付き機器より下方の設置部上における適宜の位置に置く。このとき、設置部には、一方の平板に貼着された粘着手段が貼着される。筒状体を回転させることにより、他方の平板がキャスター付き機器の底面に接近し、さらには、キャスター付き機器の底面に粘着手段が貼着される。さらに筒状体を回転させることにより、両方の粘着手段が厚さ方向に圧縮される。そして、圧縮された粘着手段の貼着により、キャスター付き機器が設置部に固定される。
特開2006-42976号公報
ところが、例えば、固定対象物を設置部から移動させたい場合は、固定対象物から粘着手段を剥がす必要があり、粘着手段を剥がす作業が面倒である。
本発明の目的は、粘着面を被貼着面から剥がすことなく固定対象物を移動できる固定具の設置構造及び固定具を提供することにある。
上記問題点を解決するための固定具の設置構造は、対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具の設置構造であって、前記固定具は、第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに、前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有し、螺回動操作により前記第1粘着基部と前記第2粘着基部を相対的に離間する方向に移動させる移動操作部材と、を備え、前記固定具における前記第1粘着面が一方の前記被貼着面に貼着されるとともに、前記第2粘着面が他方の前記被貼着面に貼着されており、前記連結部材は、前記第1被螺合部に対する前記第1ねじ部の螺合が解除される位置まで前記第2粘着基部に向けて螺進可能であることを要旨とする。
固定具の設置構造について、前記第1被螺合部は、前記第1基部本体の前記裏面から突出する軸状部の外周面に設けられる雄ねじであるとともに、前記第1ねじ部は前記連結部材の軸線方向の第1端側に設けられる筒状部の内側に設けられる雌ねじであり、前記軸状部の先端が前記筒状部の内側から抜け出るまで前記連結部材の螺進が可能であってもよい。
固定具の設置構造について、対面する前記被貼着面のうちの他方の前記被貼着面は、固定対象物が設置される設置面であるとともに、前記一方の前記被貼着面は、前記固定対象物における前記設置面に対面する面であり、前記第1ねじ部の前記第1被螺合部に対する螺合が解除されるまで前記連結部材を螺進させることで前記固定具による前記設置面と前記固定対象物の固定状態を解除し、前記固定対象物の移動を可能としてもよい。
固定具の設置構造について、対面する前記被貼着面のうちの他方の前記被貼着面は、固定対象物が設置される床面であり、前記一方の前記被貼着面は前記固定対象物の下面であり、前記床面と前記下面は対面方向に対面し、前記第1粘着基部が前記下面に貼着されるとともに、前記第2粘着基部が前記床面に貼着されており、前記第1被螺合部の前記対面方向への寸法は、前記第2被螺合部の前記対面方向への寸法より小さくてもよい。
上記問題点を解決するための固定具は、対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、を備え、前記移動操作部材の螺回動操作によって前記第1粘着基部と前記第2粘着基部を離間する方向に移動させることにより、前記第2粘着基部に向けた前記連結部材の螺進を許容する移動許容空間が前記対面方向に拡張されるように構成され、前記移動許容空間を狭める方向への前記連結部材の螺進によって前記第1ねじ部の前記第1被螺合部に対する螺合が解除されることを要旨とする。
上記問題点を解決するための固定具は、対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合を解除するための前記連結部材の移動距離よりも長い移動許容空間を、前記連結部材と前記移動操作部材との間に形成する空間形成部材と、を備えることを要旨とする。
固定具について、前記空間形成部材は、前記連結部材又は前記移動操作部材に取着される取着部と、前記対面方向における前記連結部材と前記移動操作部材との間に配置される規制部と、を有し、前記規制部は、前記連結部材に接触することで前記移動許容空間を狭める方向への前記連結部材の移動を規制し、前記規制部の非配置により前記移動許容空間を狭める方向への前記連結部材の移動を可能として前記第1ねじ部の前記第1被螺合部に対する螺合を解除可能としてもよい。
固定具について、前記空間形成部材は、前記連結部材の前記第1ねじ部を外側から覆う状態に取り付けられてもよい。
上記問題点を解決するための固定具は、対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、を備え、前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合が解除されるまで前記連結部材が前記第2粘着基部に向けて移動するための空間を移動許容空間として確保すべく、前記第2粘着基部に対する前記連結部材の離間位置を示す離間表示手段を備えることを要旨とする。
上記問題点を解決するための固定具は、対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、を備え、前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合が解除されるまで前記連結部材が前記第2粘着基部に向けて移動するための空間を移動許容空間として確保すべく、前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合が解除されるまで前記連結部材が移動する移動距離よりも長く前記連結部材が前記第2粘着基部から離間したことを示す表示手段を備えることを要旨とする。
固定具について、前記第2被螺合部は、前記第2基部本体から立設された筒状部の外面又は内面に形成され、前記連結部材の移動に伴って前記連結部材の前記第2端側は、前記筒状部の内側に進入可能であってもよい。
固定具について、前記第2基部本体の前記裏面のうち前記筒状部の内側に位置する部位には、前記連結部材の螺進先に窪む空間用凹部が形成されていてもよい。
固定具について、前記第1被螺合部と前記第1ねじ部とが螺合できる第1螺合長さは、前記第2被螺合部と前記操作用ねじ部とが螺合できる第2螺合長さより短くてもよい。
本発明によれば、粘着面を被貼着面から剥がすことなく固定対象物を移動できる。
固定具の設置構造を示す断面図。 固定具を示す分解斜視図。 固定具を示す斜視図。 固定具を示す断面図。 第1粘着基部と第2粘着基部を離間させた状態の断面図。 連結部材を移動させた状態を示す断面図。 第1粘着基部と固定対象物を移動させた状態を示す断面図。 別例の固定具を示す断面図。 第1被螺合部と第1ねじ部の螺合を解除した状態の断面図。 別例の固定具を示す側面図。 別例の固定具を示す側面図。
以下、固定具の設置構造及び固定具を具体化した一実施形態を図1~図7にしたがって説明する。
図1~図3に示すように、固定対象物10は、設置部における設置面としての床面Faに対し、固定具11によって固定されている。固定対象物10としては、印刷装置、複合機、テレビ等が挙げられる。また、設置面としては、床面Fa以外にも、机の上面やテレビ台の上面等が挙げられる。
固定具11は、固定対象物10の下面10aと、床面Faそれぞれに対し貼着される。したがって、本実施形態では、固定対象物10の下面10a及び床面Faは、固定具11が貼着される被貼着面を構成している。固定対象物10の下面10aと床面Faは上下方向に対向する対面であり、対面のうちの一方の面を下面10aとし、他方の面を床面Faとする。そして、上下方向は下面10aと床面Faの対面方向Yと一致する。
固定具11は、固定対象物10の下面10aに貼着される第1粘着基部20と、床面Faに貼着される第2粘着基部30と、第1粘着基部20に螺合されるとともに後述の移動操作部材50が螺合される連結部材40と、連結部材40及び第2粘着基部30に螺合される移動操作部材50と、を備える。固定具11は、対面方向Yにおける連結部材40と移動操作部材50との間に配置される空間形成部材60をさらに備えていてもよい。
第1粘着基部20は、合成樹脂製の第1基部本体21を備える。第1基部本体21は、四角板状である。第1基部本体21は、板厚方向の一方の面である表面に第1マット貼着面21aを備える。また、第1基部本体21は、板厚方向の他方の面に裏面21bを備える。第1マット貼着面21aには第1粘着マット22が貼着されている。第1マット貼着面21aは、第1粘着マット22より広い面積を有する。また、第1マット貼着面21aの形状は、第1粘着マット22の形状である四角形状と一致する。
第1粘着マット22は、厚さ方向の両面に粘着面を有する板状である。第1粘着マット22は厚さ方向に圧縮変形可能である。第1粘着マット22は、粘着性を備えるゲル状の超軟質ウレタンにより形成される。また、第1粘着マット22は、圧縮前の厚さの50%~90%の厚さとなるまで圧縮されることで、最適の粘着力を発揮するものである。第1粘着マット22は、厚さ方向の第1面22aが第1マット貼着面21aに貼着されている。第1粘着マット22の厚さ方向の第2面22bは、第1粘着基部20の第1粘着面を構成している。第1粘着マット22の第2面22bは、固定対象物10の下面10aに貼着される。
第1基部本体21は、第1基部本体21の周縁に第1枠状部21cを備える。第1枠状部21cは、第1マット貼着面21aから四角枠状に突出する。第1枠状部21cは、第1マット貼着面21aの全体を取り囲む。
第1粘着基部20は、第1基部本体21の裏面21bの中央部から円筒状に突出する軸状部23を備える。軸状部23の外周面には第1被螺合部24が設けられている。したがって、第1粘着基部20は、第1基部本体21の裏面21bに第1被螺合部24を有する。第1被螺合部24は、軸状部23の外周面に設けられた雄ねじである。本実施形態では、第1被螺合部24は、軸状部23の軸線方向の全体に亘って設けられている。第1被螺合部24の雄ねじにおいて、第1基部本体21の裏面21b寄りを第1被螺合部24の基端とし、軸状部23の先端寄りを第1被螺合部24の先端とする。そして、軸状部23の軸線方向に沿った第1被螺合部24の基端から先端までの寸法を第1螺合長さL1とする。また、第1被螺合部24の雄ねじにおいて、第1被螺合部24が螺進する方向を第1ねじ方向とする。
図1~図3に示すように、第2粘着基部30は、合成樹脂製の第2基部本体31を備える。第2基部本体31は、四角板状である。第2基部本体31は、板厚方向の一方の面である表面に第2マット貼着面31aを備える。第2基部本体31は、板厚方向の他方の面に裏面31bを備える。第2マット貼着面31aには第2粘着マット32が貼着されている。第2マット貼着面31aは、第2粘着マット32より広い面積を有する。また、第2マット貼着面31aの形状は、第2粘着マット32の形状である四角形状と一致する。
なお、第2粘着マット32は、第1粘着マット22と同じ構成の粘着マットが用いられるため、詳細な説明は省略する。第2粘着マット32は、厚さ方向の第1面32aが第2マット貼着面31aに貼着されている。第2粘着マット32の厚さ方向の第2面32bは、第2粘着基部30の第2粘着面を構成している。第2粘着マット32の第2面22bは、床面Faに貼着される。固定具11において、第2粘着マット32の第2面32bは、第1粘着マット22の第2面22bと相反する方向を向く。本実施形態では、第1粘着マット22の第2面22bは上を向き、第2粘着マット32の第2面32bは下を向く。
第2基部本体31は、第2基部本体31の周縁に第2枠状部31cを備える。第2枠状部31cは、第2マット貼着面31aから四角枠状に突出する。第2枠状部31cは、第2マット貼着面31aを取り囲む。
第2粘着基部30は、第2基部本体31の裏面31bの中央部から円筒状に突出する筒状部33を備える。筒状部33の外周面には第2被螺合部34が設けられている。したがって、第2粘着基部30は第2基部本体31の裏面31bに第2被螺合部34を有する。第2被螺合部34は、筒状部33の外周面に設けられた雄ねじである。本実施形態では、第2被螺合部34は、筒状部33の軸線方向の全体に亘って設けられている。
第2被螺合部34の雄ねじにおいて、第2基部本体31の裏面31b寄りを第2被螺合部34の基端とし、筒状部33の先端寄りを第2被螺合部34の先端とする。そして、筒状部33の軸線方向に沿った第2被螺合部34の基端から先端までの寸法を第2螺合長さL2とする。第2被螺合部34の第2螺合長さL2は、第1被螺合部24の第1螺合長さL1より長い。よって、対面方向Yへの第1被螺合部24の寸法は、対面方向Yへの第2被螺合部34の寸法より小さい。なお、第2被螺合部34の雄ねじでの外径は、第1被螺合部24の雄ねじでの外径と同じである。したがって、第1被螺合部24と第2被螺合部34は、対面方向Yへの寸法が異なるとともに、外径が同じ形状である。なお、第1被螺合部24の外径と第2被螺合部34の外径は異なっていてもよい。
第2被螺合部34のねじ方向は、第1被螺合部24の第1ねじ方向とは逆の第2ねじ方向である。したがって、第1被螺合部24と第2被螺合部34は逆ねじの関係にある。
第2粘着基部30は、筒状部33の内側に位置する空間用凹部31dを有する。空間用凹部31dは、筒状部33の内側において、第2基部本体31の裏面31b側から第2マット貼着面31aに向けて円筒状に窪む。本実施形態では、空間用凹部31dは、第2基部本体31を板厚方向に貫通する。空間用凹部31dの中心軸線は、第2被螺合部34の中心軸線と一致する。第2粘着基部30を第2被螺合部34の中心軸線に沿う外側から見て、筒状部33の内周面と空間用凹部31dは同心円状である。
図1~図3に示すように、連結部材40は、異径の円筒を2つ備える形状である。連結部材40は、第1筒状部41と、第1筒状部41よりも内径及び外径が小径の第2筒状部42とを有する。また、連結部材40は、第1筒状部41の内周縁と第2筒状部42の外周縁を連結する円板部43を有する。円板部43は、第2筒状部42の第1筒状部41寄りの端から、第2筒状部42の径方向に延出する。
連結部材40は第1筒状部41の内周面に第1ねじ部41aを備える。第1ねじ部41aは雌ねじである。また、連結部材40は第2筒状部42の外周面に第2ねじ部42aを備える。第2ねじ部42aは雄ねじである。第1ねじ部41aと第2ねじ部42aはねじ方向が同じである。第1ねじ部41aと第2ねじ部42aのねじ方向は、第1被螺合部24と同じ第1ねじ方向である。
第1ねじ部41aの雌ねじにおいて、円板部43寄りを第1ねじ部41aの基端とし、第1筒状部41の先端寄りを第1ねじ部41aの先端とする。そして、連結部材40の軸線方向に沿った第1ねじ部41aの基端から先端までの寸法を第1ねじ長さとする。この第1ねじ部41aの第1ねじ長さは、第1被螺合部24の第1螺合長さL1と同じである。また、第1螺合長さL1は、第1被螺合部24と第1ねじ部41aとが螺合できる長さである。
第2ねじ部42aの雄ねじにおいて、円板部43寄りを第2ねじ部42aの基端とし、第2筒状部42の先端寄りを第2ねじ部42aの先端とする。そして、連結部材40の軸線方向に沿った第2ねじ部42aの基端から先端までの寸法を第2ねじ長さとする。
第1ねじ部41aは、第1粘着基部20の第1被螺合部24に螺合される。第1ねじ部41aは、第1被螺合部24の全体に亘って螺合できる。第1ねじ部41aを第1被螺合部24の全体に螺合させたとき、第1筒状部41の先端を第1基部本体21の裏面21bに接触させることができる。また、第1ねじ部41aを第1被螺合部24の全体に螺合させたとき、軸状部23の先端を円板部43の内面に接触させることができる。第1ねじ部41aを第1被螺合部24の全体に螺合させた状態を第1螺着位置R1とする。第1螺着位置R1において、第1ねじ部41aを第1被螺合部24から螺退させることにより、連結部材40を第1粘着基部20から離間させることができる。
連結部材40は、軸線方向の第1端側に第1ねじ部41aを有するとともに軸線方向の第2端側に第2ねじ部42aを有する。連結部材40は、当該連結部材40の軸線方向において、円板部43よりも第1端側が第1ねじ部41aであり、円板部43よりも第2端側が第2ねじ部42aである。
上記のように第1ねじ部41aと第1被螺合部24の螺合により、第1粘着基部20に対し連結部材40を連結できる。連結部材40の第2ねじ部42aには、後述の移動操作部材50が螺合される。
移動操作部材50は、二重筒形状である。移動操作部材50は、内筒部51と、内筒部51より外周側の外筒部52と、内筒部51及び外筒部52の軸線方向の第1端同士を接続する接続部53と、を有する。移動操作部材50は、内筒部51と外筒部52が移動操作部材50の径方向に重なり合う二重筒状である。外筒部52の内径及び外径は、内筒部51の内径及び外径よりも大径である。また、接続部53は、内筒部51の外周縁と外筒部52の内周縁を接続する。接続部53により、外筒部52の内周面は、内筒部51の外周面から径方向に離間している。接続部53は、内筒部51と外筒部52の軸線方向の第1端同士を径方向に接続する。
移動操作部材50の軸線方向への内筒部51及び外筒部52の寸法は、外筒部52の方が大きい。移動操作部材50は、内筒部51の内周面に連結用ねじ部51aを有する。連結用ねじ部51aは雌ねじである。連結用ねじ部51aは、連結部材40の第2ねじ部42aに螺合される。
連結用ねじ部51aの雌ねじにおいて、内筒部51の先端寄りを連結用ねじ部51aの先端とし、接続部53寄りを連結用ねじ部51aの基端とする。移動操作部材50の軸線方向に沿った連結用ねじ部51aの基端から先端までの長さは、上記の第2ねじ部42aの第2ねじ長さより小さい。このため、連結用ねじ部51aは、第2ねじ部42aの軸線方向の一部に螺合される。
移動操作部材50は、外筒部52の内周面に操作用ねじ部52aを備える。操作用ねじ部52aは雌ねじである。操作用ねじ部52aの雌ねじにおいて、接続部53寄りを操作用ねじ部52aの基端とし、外筒部52の先端寄りを操作用ねじ部52aの先端とする。そして、移動操作部材50の軸線方向に沿った操作用ねじ部52aの基端から先端までの長さは、第2被螺合部34の第2螺合長さL2と同じである。操作用ねじ部52aは、第2被螺合部34の全体に亘って螺合できる。
操作用ねじ部52aを第2被螺合部34の全体に螺合させたとき、外筒部52の先端を第2基部本体31の裏面31bに接触させることができる。また、操作用ねじ部52aを第2被螺合部34の全体に螺合させたとき、筒状部33の軸線方向の先端を接続部53の内面に接触させることができる。
図4に示すように、操作用ねじ部52aを第2被螺合部34の全体に螺合させた位置を第2螺着位置R2とする。第2螺着位置R2は、移動操作部材50を第2粘着基部30側に最も近接するまで操作用ねじ部52aを第2被螺合部34に螺進させた位置でもある。
第2螺着位置R2において、操作用ねじ部52aと第2被螺合部34との螺合が解除される方向へ移動操作部材50を螺回動操作することにより、移動操作部材50を第2粘着基部30から離間させることができる。また、連結部材40を移動操作部材50に対し螺進させ、円板部43を接続部53に接触させることができる。
操作用ねじ部52aのねじ方向は、連結用ねじ部51aのねじ方向と逆である。つまり、操作用ねじ部52aと連結用ねじ部51aは逆ねじの関係である。操作用ねじ部52aのねじ方向は、第2被螺合部34と同じ第2ねじ方向である。第1被螺合部24と、第1ねじ部41aと、第2ねじ部42aと、連結用ねじ部51aのねじ方向は第1ねじ方向であり、第2被螺合部34と操作用ねじ部52aのねじ方向は第2ねじ方向である。
第2粘着基部30に対し、移動操作部材50が離間又は近接するように移動操作部材50を螺回動操作する。このとき、移動操作部材50を連結部材40と一体に回転させると、連結部材40を、移動操作部材50の螺回動操作に伴う移動距離と同じ量で移動させることができる。また、連結部材40の第1ねじ部41aには、第1粘着基部20の第1被螺合部24が螺合されているため、連結部材40と第1粘着基部20を一体で移動させることができる。
また、第2粘着基部30に対し、移動操作部材50が離間又は近接するように移動操作部材50を回転させたとき、連結部材40は回転させず、移動操作部材50のみを螺回動操作する。連結用ねじ部51aと操作用ねじ部52aは逆ねじの関係にあるため、第2粘着基部30と連結部材40が移動操作部材50から離間又は近接し、連結部材40を、移動操作部材50の移動距離より多い量で移動させることができる。また、連結部材40の第1ねじ部41aには、第1粘着基部20の第1被螺合部24が螺合されているため、連結部材40と第1粘着基部20を一体で移動させることができる。
上記のように、移動操作部材50を連結部材40に対し螺回動操作することにより、連結部材40を介して第1粘着基部20と第2粘着基部30を相対的に接離させることができる。
また、固定具11において、第1ねじ部41a、第2ねじ部42a、及び連結用ねじ部51aのねじ方向は第1ねじ方向である。その一方で、第1ねじ部41aと操作用ねじ部52aは逆ねじの関係である。このため、第1被螺合部24に対し連結部材40を螺回動操作したとき、移動操作部材50を回動させなければ、第1粘着基部20及び移動操作部材50に対し、連結部材40のみを螺回動操作することができる。
第1螺着位置R1に位置する連結部材40において、第1ねじ部41aと第1被螺合部24との螺合を解除させるために螺回動操作する方向を、連結部材40の螺進方向とする。螺進方向は、連結部材40が第2粘着基部30に向かう方向である。そして、連結部材40が螺進方向に移動することを「螺進」とする。連結部材40の螺進に伴い、第2ねじ部42aは移動操作部材50及び第2粘着基部30の筒状部33の内側に進入していく。第2粘着基部30の空間用凹部31dにより、第2ねじ部42aの先端が第2基部本体31の第2マット貼着面31aよりも裏面31b側へ入り込むことを可能にする。したがって、空間用凹部31dは、連結部材40の螺進先に窪む形状である。
固定具11において、移動操作部材50の螺回動操作によって第1粘着基部20と第2粘着基部30とを対面方向Yに離間させた状態において、第1被螺合部24に対する第1ねじ部41aの螺合が解除されるまで連結部材40を螺回動操作することにより、第1粘着基部20と連結部材40の連結が解除されるようになっている。つまり、第1被螺合部24に対する第1ねじ部41aの螺合が解除されるまで連結部材40を第2粘着基部30に向けて螺進(移動)させることにより、第1粘着基部20から連結部材40を分離できる。換言すると、固定具11は、第1被螺合部24に対する第1ねじ部41aの螺合が解除されるまで連結部材40のみを螺進可能に構成されている。つまり、固定具11は、連結部材40の螺進によって、第1被螺合部24と第1ねじ部41aの螺合が解除できる。そして、第1ねじ部41aの第1被螺合部24に対する螺合が解除されるまで連結部材40を螺進させることで固定具11による床面Faと固定対象物10の固定状態を解除できる。
第1被螺合部24と第1ねじ部41aとの螺合を解除させるには、連結部材40が第1螺合長さL1よりも長い距離を螺回動操作して移動できる空間を、移動距離として対面方向Yにおける連結部材40と移動操作部材50との間に確保する必要がある。また、連結部材40が螺進する際、第2ねじ部42aの先端が進入する空間を確保する必要がある。以下、第1ねじ部41aと第1被螺合部24との螺合を解除するため、連結部材40が第1螺合長さL1よりも長い移動距離だけ移動できる空間を移動許容空間Dとする。
対面方向Yへの移動許容空間Dの寸法は、第1被螺合部24の第1螺合長さL1より長い必要がある。具体的には、移動操作部材50の螺回動操作によって第1粘着基部20と第2粘着基部30とを対面方向Yに離間させた状態において、移動操作部材50の接続部53と、連結部材40の円板部43との間の長さが、第1螺合長さL1より長い必要がある。さらに、移動操作部材50の螺回動操作によって第1粘着基部20と第2粘着基部30とを対面方向Yに離間させた状態において、第2ねじ部42aの先端と床面Faとの間の長さが、第1螺合長さL1より長い必要がある。
固定具11は、空間形成部材60によって連結部材40と移動操作部材50の間に、第1螺合長さL1より長い移動許容空間Dを確保する。
図2又は図4に示すように、空間形成部材60は、連結部材40の第2ねじ部42aに取着される取着部61と、取着部61に一体の規制部62と、を有する。取着部61は、円弧状に湾曲する板状である。取着部61の円弧の中心軸線の延びる方向を軸線方向とする。取着部61の軸線方向の一端に円弧状に延びる第1端縁61aを有するとともに、取着部61の軸線方向の他端に円弧状に延びる第2端縁61bを有する。第1端縁61aと第2端縁61bは、軸線方向に対向し、かつ平行である。取着部61の軸方向視において、第1端縁61a及び第2端縁61bの円弧は、第2ねじ部42aの円弧に沿う円弧である。つまり、取着部61の軸方向視における円弧の半径は、第2ねじ部42aの半径より僅かに大きい。
取着部61の軸方向視において、取着部61の両端部は、弾性変形可能である。そして、取着部61の円弧の両端部を弾性変形させることにより、取着部61の間に第2ねじ部42aを径方向に通過させることができる。また、取着部61の円弧の両端部の間を第2ねじ部42aが通過した後は、取着部61の両端部を第2ねじ部42aの円弧に沿わせることができる。
規制部62は、取着部61の軸線方向の第1端縁61aから延出する底部62aと、底部62aの外周縁から立設する被覆部62bとを有する。底部62aは、取着部61の円弧の径方向に沿って半円状に延出する。被覆部62bは、底部62aの外周縁から取着部61の軸線方向に立設する半円筒状である。底部62aは、連結部材40の円板部43を第1ねじ部41a側から覆う。被覆部62bは、連結部材40の第1ねじ部41aを外周側から覆う。被覆部62bは、連結部材40の軸線方向における第1ねじ部41aの全体を外周側から覆う。
空間形成部材60は、取着部61の軸線方向の第2端縁61bが移動操作部材50の接続部53に接触した状態で、規制部62の底部62aに円板部43が接触することにより、第2粘着基部30に向けた連結部材40の螺進が規制されるようになっている。つまり、規制部62は、連結部材40に接触することで、移動許容空間Dを狭める方向への連結部材40の移動を規制する。そして、取着部61の軸線方向に沿った第1端縁61aと第2端縁61bの間の寸法は、第1螺合長さL1より長い。このため、第2端縁61bを接続部53に接触させ、規制部62を円板部43に接触させた状態とすることにより、連結部材40と移動操作部材50の間に、第1螺合長さL1より長い移動許容空間Dを確保できるようになっている。
また、空間形成部材60により、連結部材40と移動操作部材50の間に移動許容空間Dを確保した状態では、第2ねじ部42aの先端と、床面Faとの間にも、移動許容空間Dが確保されている。このため、移動許容空間Dは、第2被螺合部34の内側空間と空間用凹部31dとから構成されている。
次に、固定具11の設置構造について説明する。
図5に示すように、固定具11の設置構造では、第1粘着マット22の第2面22bが固定対象物10の下面10aに貼着され、第2粘着マット32の第2面32bが床面Faに貼着されている。固定具11の設置構造では、第1粘着基部20の第1被螺合部24が第1基部本体21から対面方向Yに立設され、第2粘着基部30の第2被螺合部34が第2基部本体31から対面方向Yに立設されている。また、固定具11の設置構造では、第1粘着マット22は、第1マット貼着面21aと下面10aとの間で所望する粘着力が発揮できるように厚さ方向に圧縮変形されている。同様に、第2粘着マット32は、第2マット貼着面31aと床面Faとの間で所望する粘着力が発揮できるように厚さ方向に圧縮変形されている。
固定具11の設置構造では、第1粘着マット22が下面10aに貼着されるとともに、第2粘着マット32が床面Faに貼着された状態において、移動操作部材50を第1粘着基部20に向けて螺回動操作することにより、連結部材40を固定対象物10に近接させている。このため、連結部材40及び移動操作部材50により、第1粘着基部20と第2粘着基部30は対面方向Yに離間する方向に付勢されている。第1粘着基部20及び第2粘着基部30が対面方向Yに離間する方向に付勢されることにより、第1粘着マット22及び第2粘着マット32は厚さ方向に圧縮されている。本実施形態では、第1粘着マット22及び第2粘着マット32は、圧縮前の厚さの50%~90%の厚さとなるように圧縮されている。
次に、固定具11の設置方法を説明する。
なお、図4に示すように、固定具11において、連結部材40の第2ねじ部42aに対し空間形成部材60の取着部61が取着されるとともに、第1筒状部41の外周側には規制部62が取着されている。なお、空間形成部材60は、連結部材40から取り外されており、固定具11を設置する際に、連結部材40に取着されてもよい。
空間形成部材60により、連結部材40と移動操作部材50との間に移動許容空間Dが確保されている。空間形成部材60を含む固定具11において、第1粘着マット22の第2面22bと、第2粘着マット32の第2面32bとの距離は、固定対象物10の下面10aと床面Faとの距離より短くなっているものとする。
次に、固定対象物10の下面10aと床面Faとの間に固定具11を配置し、固定対象物10の下面10aより下方に固定具11を配置するとともに、第2粘着基部30の第2粘着マット32を床面Faに載置し、貼着する。そして、移動操作部材50を螺回動操作して、連結部材40及び第1粘着基部20を固定対象物10に近接させる。つまり、移動操作部材50を螺回動操作して、第1粘着基部20と第2粘着基部30を離間させる。すると、対面方向Yに沿って連結部材40が移動操作部材50から離間し、連結部材40と移動操作部材50の間の移動許容空間Dが対面方向Yに拡張されていく。同時に、第2ねじ部42aの先端と床面Faとの間の移動許容空間Dも対面方向Yに拡張されていく。
そして、図5に示すように、第1粘着マット22の第2面22bを固定対象物10の下面10aに貼着させる。このとき、連結部材40と移動操作部材50の間には、移動許容空間Dが確保されている。なお、図5では、空間形成部材60の図示を省略している。
次に、移動操作部材50を螺回動操作して連結部材40及び第1粘着基部20を固定対象物10にさらに近接させるとともに、第1粘着基部20と第2粘着基部30を離間させる。すると、第1粘着マット22及び第2粘着マット32がそれぞれ圧縮変形する。このとき、各粘着マット22,32の厚さが、圧縮前の厚さの50%~90%の厚さとなるまで圧縮変形するように、移動操作部材50の螺回動量を調節する。
また、第1粘着基部20の第1枠状部21cが固定対象物10の下面10aから離隔し、第2粘着基部30の第2枠状部31cが床面Faから離隔するように、移動操作部材50の螺回動量を調節する。
すると、第1粘着マット22の第2面22bが固定対象物10の下面10aに貼着されるとともに、第2粘着マット32の第2面32bが床面Faに貼着される。その結果、固定具11によって固定対象物10が床面Faに固定される。
さて、固定対象物10を固定具11による固定位置から移動させたい場合、空間形成部材60の取着部61を第2ねじ部42aから取り外すとともに、規制部62を第1筒状部41から取り外し、固定具11に対し規制部62を非配置とする。規制部62の非配置により、移動許容空間Dを狭める方向への連結部材40の移動が可能になり、第1ねじ部41aの第1被螺合部24に対する螺合を解除可能とする。なお、空間形成部材60を取り外すタイミングは、第1粘着マット22を固定対象物10に貼着した後であれば、いつでもよい。
図6に示すように、連結部材40が移動操作部材50に近接するように連結部材40を第2粘着基部30に向けて螺進させる。このとき、第1粘着基部20は第1粘着マット22によって固定対象物10に貼着され、第2粘着基部30は第2粘着マット32によって床面Faに貼着されている。このため、第1粘着基部20及び第2粘着基部30は回動不能である。
連結部材40の第1ねじ部41aと第1被螺合部24は同じねじ方向であるため、連結部材40を螺進させるための螺回動操作により、第1ねじ部41aを第1被螺合部24との螺合が解除する方向へ移動させることができる。
また、連結部材40の第2ねじ部42aは、移動操作部材50の連結用ねじ部51aに螺合される一方で、連結用ねじ部51aに対し逆ねじの操作用ねじ部52aは、第2粘着基部30の第2被螺合部34に螺合されている。このため、連結部材40を螺進させ、第1ねじ部41aを第1被螺合部24との螺合が解除する方向へ移動させると、連結部材40は、第2粘着基部30に向かうように移動操作部材50に対し螺進していく。このとき、連結部材40と移動操作部材50との間、及び第2ねじ部42aの先端と床面Faとの間には、移動許容空間Dが確保されているため、連結部材40を第1被螺合部24の第1螺合長さL1より長い距離を移動させることができる。そして、連結部材40は、移動許容空間Dを狭める方向へ螺進する。
図7に示すように、第1ねじ部41aと第1被螺合部24との螺合が解除されるまで連結部材40が第2粘着基部30に向けて移動することにより、連結部材40と第1粘着基部20の接続が解除される。その後、第1粘着基部20とともに固定対象物10を床面Faに沿って移動させる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第1ねじ部41aと第1被螺合部24の螺合を解除するために連結部材40を螺進させたとき、第2ねじ部42aは、移動操作部材50の連結用ねじ部51aに対し螺進し、第2ねじ部42aは、第2粘着基部30の第2被螺合部34に対し独立して螺回動する。したがって、第1粘着マット22の第2面22bが下面10aに貼着され、第2粘着マット32の第2面32bが床面Faに貼着されていても、連結部材40を移動操作部材50に対し螺進させることで、第1粘着基部20と連結部材40の螺合を解除でき、連結部材40から第1粘着基部20を分離できる。その結果、固定対象物10の下面10aに第1粘着マット22の第2面22bが貼着され、床面Faに第2粘着マット32の第2面32bが貼着されたままの状態で、固定対象物10を床面Faから移動させることができる。つまり、第1粘着マット22の第2面22bを下面10aから剥がしたり、第2粘着マット32の第2面32bを床面Faから剥がしたりすることなく固定対象物10を移動させることができる。
また、例えば、固定対象物10の下面10aから第1粘着マット22の第2面22bを剥がす作業を、固定対象物10を床面Faから移動させた状態で行うことができ、第1粘着マット22の第2面22bを剥がす作業を下面10aと床面Faとの間で行わなくてもよく、作業性が向上する。また、固定対象物10の下面10aと床面Faとの間を清掃したい場合、固定対象物10を床面Faから移動させて清掃を行うことができ、清掃作業を行いやすい。さらには、第1粘着マット22及び第2粘着マット32を被貼着面から剥がす必要がないため、清掃後には固定具11を用いて固定対象物10を床面Faにおける元の位置に戻すことができる。
(2)固定具11の設置構造において、第1被螺合部24に対する第1ねじ部41aの螺合が解除されるまで連結部材40を螺進させると、軸状部23から第1筒状部41を抜き取ることができる。このため、第1被螺合部24に対する第1ねじ部41aの螺合が解除されると、第1粘着基部20とともに固定対象物10を床面Faに沿うようにスライド移動させることができる。
(3)第1被螺合部24の第1螺合長さL1は、第2被螺合部34の第2螺合長さL2より短い。このため、軸状部23から第1筒状部41を抜き取るために必要とする連結部材40の螺回動量を相対的に減らすことができる。また、連結部材40の螺進の際に、固定具11の周辺部材に対する連結部材40の接触が発生しにくくなる。
(4)空間形成部材60を用いることで第1螺合長さL1より長い移動許容空間Dの確保を確実に行うことができ、移動許容空間Dを確保した状態で固定具11を設置できる。このため、固定具11の設置構造において、第1ねじ部41aと第1被螺合部24との螺合解除ができなくなる不具合の発生を抑止できる。また、空間形成部材60を第2ねじ部42aに取着した状態のまま固定具11の設置を行うことで、固定具11の設置作業中に連結部材40が螺進して移動許容空間Dが確保できなくなることを抑止できる。
(5)空間形成部材60を第2ねじ部42aから取り外し、規制部62を非配置とすることで、移動許容空間Dを狭める方向への連結部材40の移動が可能になる。そして、空間形成部材60は、取着部61を第2ねじ部42aに嵌合することで取着でき、嵌合を外すことで、空間形成部材60を第2ねじ部42aから容易に取り外すことができる。
(6)空間形成部材60が第2ねじ部42aに取着された状態では、規制部62は第1筒状部41を外周側から覆い、連結部材40の径方向のほぼ半分を覆う。このため、移動操作部材50を螺回動操作して第1粘着基部20と第2粘着基部30を離間させる操作の際、連結部材40を移動操作部材50と間違えて操作することを抑止できる。
(7)連結部材40の螺進に伴い、第2ねじ部42aは筒状部33の内側に進入する。例えば、移動操作部材50において、操作用ねじ部52aの外周側に連結用ねじ部51aを形成し、移動操作部材50を二重筒形状とする。また、外筒部の外周面に連結用ねじ部51aを形成し、この連結用ねじ部51aに螺合するように、第2ねじ部42aを雌ねじとする。このように構成する場合と比べると、連結部材40を小径化でき、固定具11を小型化できる。
(8)第2粘着基部30の第2基部本体31において、筒状部33の内側に位置する部位には空間用凹部31dが形成されている。この空間用凹部31dを設けることにより、連結部材40の螺進の際、第2ねじ部42aと第2基部本体31が干渉することを無くし、連結部材40の螺進が第2粘着基部30によって妨げられず、第1ねじ部41aと第1被螺合部24の螺合を解除できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 第1螺合長さL1と第2螺合長さL2は同じでもよいし、第1螺合長さL1が第2螺合長さL2より長くてもよい。
○ 移動操作部材50の二重筒形状において、連結用ねじ部51aと操作用ねじ部52aの内外を入れ替えてもよい。具体的には、内筒部51の内周面に第2被螺合部34に螺合する操作用ねじ部52aを形成し、外筒部52の外周面に第2ねじ部42aに螺合する連結用ねじ部51aを形成する。そして、連結部材40の第2ねじ部42aを第2被螺合部34の外側で螺進する構成としてもよい。
○ 連結部材40が移動許容空間Dを狭める方向へ移動した際、第2ねじ部42aの先端が第2基部本体31に干渉しなければ、第2基部本体31の空間用凹部31dは無くてもよい。
○ 空間用凹部31dは、第2基部本体31を板厚方向に貫通しなくてもよい。また、筒状部33の底面が第2基部本体31の裏面31bよりも筒状部33の先端寄りに位置する場合、空間用凹部31dは、筒状部33の底面に凹設され、第2基部本体31に達していなくてもよい。
○ 図8又は図9に示すように、第1被螺合部24を軸状部23の先端寄りに設け、第1螺合長さL1を実施形態より短くする。また、第1ねじ部41aを第1筒状部41の基端寄りに設け、第1ねじ部41aを設ける範囲を少なくする。
このように構成した場合、連結部材40を螺進させる量を実施形態より少なくできる。このため、第1被螺合部24と第1ねじ部41aの螺合の解除を実施形態より早く行うことができる。さらに、固定対象物10に貼着された第1粘着基部20を対面方向Yに沿って連結部材40から離間する方向へ移動させることにより、第1粘着基部20を連結部材40から分離でき、固定対象物10を床面Faから移動させることができる。
○ 第1粘着基部20の第1被螺合部24を軸状部23の内周面に形成した雌ねじとし、連結部材40の第1ねじ部41aを第1筒状部41の外周面に形成した雄ねじとしてもよい。
○ 図10に示すように、固定具11は、第1螺合長さL1より長い移動許容空間Dを確保するための離間表示手段を備えていてもよい。離間表示手段は、第1ねじ部41aと第1被螺合部24との螺合が解除されるまで連結部材40が第2粘着基部30に向けて移動するための空間を移動許容空間Dとして確保すべく、第2粘着基部30に対する連結部材40の離間位置を表示する。離間表示手段は、例えば定規70である。定規70には、対面方向Yへの移動許容空間Dの寸法を示すための第1表示70aと第2表示70bが設けられている。そして、円板部43の外面を定規70の第1表示70aに位置合わせし、接続部53の外面を定規70の第2表示70bに位置合わせすることで移動許容空間Dを確保する。
この場合、空間形成部材60を用いなくても移動許容空間Dを確保できるが、定規70と空間形成部材60を併用してもよい。
○ 図11に示すように、固定具11は、第1螺合長さL1より長い移動許容空間Dを確保するために、第2粘着基部30に対し連結部材40が離間したことを表示する表示手段を備えていてもよい。表示手段は、第1ねじ部41aと第1被螺合部24との螺合が解除されるまで連結部材40が第2粘着基部30に向けて移動するための空間を移動許容空間Dとして確保すべく、連結部材40が第2粘着基部30に対し離間したことを示す。表示手段は、例えば、第2ねじ部42aの外周面に設けた目印42bである。第1ねじ部41aを第1被螺合部24に螺合し第1螺着位置R1に位置させた状態で、第2ねじ部42aの外周面のうち、円板部43の外面から、対面方向Yへの移動許容空間Dの寸法だけ離れた位置に目印42bが設けられている。この場合、空間形成部材60を用いなくても移動許容空間Dを確保できるが、目印42bと空間形成部材60を併用してもよい。
○ 空間形成部材60は取着部61だけの構成であってもよい。
○ 規制部62の被覆部62bは、第1ねじ部41aの軸線方向の全体を外側から覆っていなくてもよく、第1ねじ部41aの軸線方向の一部を外側から覆っていてもよい。
○ 空間形成部材60の取着部61は、移動操作部材50に取着されてもよい。例えば、移動操作部材50の外筒部52の外周面に取着部61が取着されてもよい。
○ 第1基部本体21及び第2基部本体31の形状は適宜変更してもよい。例えば、第1基部本体21及び第2基部本体31は円板状であったり、五角板状、六角板状であってもよい。
○ 第1基部本体21の第1マット貼着面21aには、1枚の粘着マットでなく、複数枚に分割された粘着マットが貼着されていてもよいし、第2基部本体31の第2マット貼着面31aには、1枚の粘着マットでなく、複数枚に分割された粘着マットが貼着されていてもよい。
○ 第1マット貼着面21aの形状と第1粘着マット22の形状は一致していなくてもよく、例えば、第1マット貼着面21aは長四角形状である一方で、第1粘着マット22は楕円形状であってもよい。同様に、第2マット貼着面31aの形状と第2粘着マット32の形状は一致していなくてもよい。
○ 移動操作部材50は、内筒部51と外筒部52が移動操作部材50の径方向に重なり合わない形状であり、移動操作部材50の軸線方向に内筒部51と外筒部52が並ぶ形状であってもよい。
○ 第1粘着基部20において、第1基部本体21の軸状部23を削除するとともに、第1基部本体21の裏面21bから凹む雌ねじを形成し、この雌ねじを、第1粘着基部20が第1基部本体21の裏面21bに有する第1被螺合部とする。また、連結部材40において、第1筒状部41の外周面に雄ねじを形成し、この雄ねじを第1ねじ部41aとしてもよい。
また、第2粘着基部30において、第2基部本体31の筒状部33を削除するとともに、第2基部本体31の裏面31bから凹む雌ねじを形成し、この雌ねじを、第2粘着基部30が第2基部本体31の裏面31bに有する第2被螺合部とする。また、移動操作部材50において、外筒部52の外周面に雄ねじを形成し、この雄ねじを操作用ねじ部52aとしてもよい。
○ 固定対象物10が冷蔵庫やタンスの場合、固定具11は、天井の下面と、冷蔵庫やタンスの上面に対し貼着される。この場合、天井の下面と、冷蔵庫やタンスの上面とが対面する被貼着面となる。
Fa…設置面及び他方の被貼着面としての床面、L1…第1螺合長さ、L2…第2螺合長さ、Y…対面方向、10…固定対象物、10a…一方の被貼着面としての下面、11…固定具、20…第1粘着基部、21…第1基部本体、21b…裏面、22…第1粘着マット、22b…第1粘着面としての第2面、23…軸状部、24…第1被螺合部、30…第2粘着基部、31…第2基部本体、31b…裏面、32…第2粘着マット、32b…第2粘着面としての第2面、34…第2被螺合部、40…連結部材、41…第1筒状部、41a…第1ねじ部、42a…第2ねじ部、42b…表示手段としての目印、50…移動操作部材、51a…連結用ねじ部、52a…操作用ねじ部、60…空間形成部材、61…取着部、62…規制部、70…離間表示手段としての定規。

Claims (13)

  1. 対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具の設置構造であって、
    前記固定具は、
    第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、
    第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、
    軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに、前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、
    前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有し、螺回動操作により前記第1粘着基部と前記第2粘着基部を相対的に離間する方向に移動させる移動操作部材と、を備え、
    前記固定具における前記第1粘着面が一方の前記被貼着面に貼着されるとともに、前記第2粘着面が他方の前記被貼着面に貼着されており、
    前記連結部材は、前記第1被螺合部に対する前記第1ねじ部の螺合が解除される位置まで前記第2粘着基部に向けて螺進可能であることを特徴とする固定具の設置構造。
  2. 前記第1被螺合部は、前記第1基部本体の前記裏面から突出する軸状部の外周面に設けられる雄ねじであるとともに、前記第1ねじ部は前記連結部材の軸線方向の第1端側に設けられる筒状部の内側に設けられる雌ねじであり、前記軸状部の先端が前記筒状部の内側から抜け出るまで前記連結部材の螺進が可能である請求項1に記載の固定具の設置構造。
  3. 対面する前記被貼着面のうちの他方の前記被貼着面は、固定対象物が設置される設置面であるとともに、前記一方の前記被貼着面は、前記固定対象物における前記設置面に対面する面であり、前記第1ねじ部の前記第1被螺合部に対する螺合が解除されるまで前記連結部材を螺進させることで前記固定具による前記設置面と前記固定対象物の固定状態を解除し、前記固定対象物の移動を可能とした請求項1又は請求項2に記載の固定具の設置構造。
  4. 対面する前記被貼着面のうちの他方の前記被貼着面は、固定対象物が設置される床面であり、前記一方の前記被貼着面は前記固定対象物の下面であり、前記床面と前記下面は対面方向に対面し、前記第1粘着基部が前記下面に貼着されるとともに、前記第2粘着基部が前記床面に貼着されており、
    前記第1被螺合部の前記対面方向への寸法は、前記第2被螺合部の前記対面方向への寸法より小さい請求項1又は請求項2に記載の固定具の設置構造。
  5. 対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、
    第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、
    第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、
    軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、
    前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、を備え、
    前記移動操作部材の螺回動操作によって前記第1粘着基部と前記第2粘着基部を離間する方向に移動させることにより、前記第2粘着基部に向けた前記連結部材の螺進を許容する移動許容空間が前記対面方向に拡張されるように構成され、
    前記移動許容空間を狭める方向への前記連結部材の螺進によって前記第1ねじ部の前記第1被螺合部に対する螺合が解除されることを特徴とする固定具。
  6. 対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、
    第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、
    第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、
    軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、
    前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、
    前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合を解除するための前記連結部材の移動距離よりも長い移動許容空間を、前記連結部材と前記移動操作部材との間に形成する空間形成部材と、を備えることを特徴とする固定具。
  7. 前記空間形成部材は、前記連結部材又は前記移動操作部材に取着される取着部と、
    前記対面方向における前記連結部材と前記移動操作部材との間に配置される規制部と、を有し、
    前記規制部は、前記連結部材に接触することで前記移動許容空間を狭める方向への前記連結部材の移動を規制し、
    前記規制部の非配置により前記移動許容空間を狭める方向への前記連結部材の移動を可能として前記第1ねじ部の前記第1被螺合部に対する螺合を解除可能とする請求項6に記載の固定具。
  8. 前記空間形成部材は、前記連結部材の前記第1ねじ部を外側から覆う状態に取り付けられる請求項6又は請求項7に記載の固定具。
  9. 対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、
    第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、
    第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、
    軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、
    前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、を備え、
    前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合が解除されるまで前記連結部材が前記第2粘着基部に向けて移動するための空間を移動許容空間として確保すべく、
    前記第2粘着基部に対する前記連結部材の離間位置を示す離間表示手段を備えることを特徴とする固定具。
  10. 対面方向に対面する被貼着面それぞれに貼着されるとともに対面する前記被貼着面の間に配置される固定具であって、
    第1基部本体の表面側に一方の前記被貼着面に貼着される第1粘着面を有するとともに前記第1基部本体の裏面に第1被螺合部を有する第1粘着基部と、
    第2基部本体の表面側に他方の前記被貼着面に貼着され、かつ前記第1粘着面と相反する方向を向く第2粘着面を有するとともに前記第2基部本体の裏面に第2被螺合部を有する第2粘着基部と、
    軸線方向の第1端側に第1ねじ部を有するとともに前記軸線方向の第2端側に前記第1ねじ部と同じねじ方向となる第2ねじ部を有し、前記第1ねじ部が前記第1被螺合部に螺合されるとともに、前記第2ねじ部は前記第2被螺合部と逆ねじの関係である連結部材と、
    前記第2ねじ部と螺合される連結用ねじ部を有するとともに、前記第2被螺合部に螺合される操作用ねじ部を有する移動操作部材と、を備え、
    前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合が解除されるまで前記連結部材が前記第2粘着基部に向けて移動するための空間を移動許容空間として確保すべく、
    前記第1ねじ部と前記第1被螺合部との螺合が解除されるまで前記連結部材が移動する移動距離よりも長く前記連結部材が前記第2粘着基部から離間したことを示す表示手段を備えることを特徴とする固定具。
  11. 前記第2被螺合部は、前記第2基部本体から立設された筒状部の外面又は内面に形成され、前記連結部材の移動に伴って前記連結部材の前記第2端側は、前記筒状部の内側に進入可能である請求項5~請求項10のうちいずれか一項に記載の固定具。
  12. 前記第2基部本体の前記裏面のうち前記筒状部の内側に位置する部位には、前記連結部材の螺進先に窪む空間用凹部が形成されている請求項11に記載の固定具。
  13. 前記第1被螺合部と前記第1ねじ部とが螺合できる第1螺合長さは、前記第2被螺合部と前記操作用ねじ部とが螺合できる第2螺合長さより短い請求項5~請求項12のうちいずれか一項に記載の固定具。
JP2020133956A 2020-08-06 2020-08-06 固定具の設置構造及び固定具 Active JP7372218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020133956A JP7372218B2 (ja) 2020-08-06 2020-08-06 固定具の設置構造及び固定具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020133956A JP7372218B2 (ja) 2020-08-06 2020-08-06 固定具の設置構造及び固定具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022030166A true JP2022030166A (ja) 2022-02-18
JP7372218B2 JP7372218B2 (ja) 2023-10-31

Family

ID=80323925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020133956A Active JP7372218B2 (ja) 2020-08-06 2020-08-06 固定具の設置構造及び固定具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7372218B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3009108B1 (ja) 1999-01-27 2000-02-14 ヤマト科学株式会社 脚付き機器の転倒防止装置
JP5213678B2 (ja) 2008-12-10 2013-06-19 英治 小林 固定具
JP5572189B2 (ja) 2012-08-31 2014-08-13 株式会社 大塚家具 家具転倒防止装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7372218B2 (ja) 2023-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101943310B (zh) 将显示装置连接到显示装置支撑件上的组件
US10398528B2 (en) Medical pendant arm system and rotation shaft used for the same
US9791097B2 (en) Adjustable tablet arm with one-handed release mechanism
US11137019B2 (en) Joint assembly for motion simulator
JP2008152242A (ja) 譜面台および物品保持装置
US20170184286A1 (en) Light fixture mounting method and assembly
EP3804572A1 (en) Foot ring structure for a chair
TWI489871B (zh) 支撐架插拔組裝結構
KR20160090765A (ko) 수도꼭지 어셈블리
JP2022030166A (ja) 固定具の設置構造及び固定具
JP4744221B2 (ja) 制振支持装置及びスピーカ装置
JP2013217410A (ja) 配線・配管材保持具
JP2016089923A (ja) フリーロックジョイント
EP3157385B1 (en) Levelling device and its use with sleeve mounted from above
US20130193281A1 (en) Releasable locking connector
KR20090126696A (ko) 배관용 파이프 행거
JP2007118783A (ja) 機器取付けスタンド
JPWO2007080897A1 (ja) 伸縮装置
KR20190079572A (ko) 기둥 결합 구조
JP3160426U (ja) ダウンライト支持装置
JP5122009B1 (ja) 取付固定器具及び取付固定方法
US8184844B2 (en) Microphone mounter
JP6188901B1 (ja) フリーロックジョイント
JP2023184155A (ja) 固定体
JP6709451B1 (ja) 接続部材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231019

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7372218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150