JP2022027441A - ウエーハの加工方法、保護シート、及び保護シート敷設方法 - Google Patents

ウエーハの加工方法、保護シート、及び保護シート敷設方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チャックテーブルにウエーハを確実に保持してウエーハを加工できる方法、保護シート及び保護シートをウエーハに敷設する方法を提供する。【解決手段】保護シート敷設方法は、少なくとも、加熱によってウエーハ10の表面10aに熱圧着される第一のシート22A、第一のシートに敷設され加熱によって流動性を有し、第一のシートの凹凸を吸収する第二のシート23A及び第二のシートに敷設され加熱によっても平坦性を維持することが可能な第三のシート24Aから構成される保護シート100Aを準備し、ウエーハの表面に保護シートを載置する工程と、保護シートを押圧すると共に加熱して熱圧着する工程と、を備える。加熱温度は、第一のシートが粘着力を発揮し、第二のシートが流動性を有し、第三のシートが平坦性を維持する温度である。さらに、保護シート側をチャックテーブルの保持面に保持させ、ウエーハの裏面を研削する工程を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、ウエーハの加工方法、ウエーハの表面に敷設される保護シート、及び保護シートをウエーハに敷設する保護シート敷設方法に関する。
IC、LSI等の複数のデバイスが、分割予定ラインによって区画され、表面に形成されたウエーハは、研削装置によって裏面が研削されて所定の厚みに形成された後、ダイシング装置によって個々のデバイスチップに分割されて、携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
研削装置は、ウエーハを保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハの上面を研削する研削ホイールを回転可能に備えた研削手段と、研削砥石を研削送りする送り手段と、から少なくとも構成されていて、ウエーハを所望の厚みに加工することができる(例えば、特許文献1を参照)。
また、研削装置においてウエーハの裏面を研削する際には、チャックテーブルの保持面と、ウエーハの表面との接触によってウエーハの表面に形成された複数のデバイスに傷がつかないように、ウエーハの表面に糊剤からなる粘着層を有する保護シートが貼着される。
特に、バンプと称される突起状の電極がデバイスの表面に凹凸が形成されていると、ウエーハの表面に保護シートが貼着されていたとしても、ウエーハの裏面を研削する際に、個々のバンプに対応する裏面の研削量が、該バンプの影響を受けて他の領域より多くなり、ウエーハの裏面にバンプに対応して凹み(ディンプル)が生じることがある。そこで、ウエーハの表面に敷設される保護シートによって凹凸を吸収するようにして、バンプの影響を抑制することが考えられる。しかし、粘着層を有する保護シートを貼着した場合は、研削が終了した後、ウエーハの表面から該保護シートを剥離する際、該粘着層の糊剤の一部がウエーハの表面に残存し、デバイスの品質を低下させるという問題が発生する。
特開2005-246491号公報
上記した問題に対し、本出願人は、糊剤等により形成された粘着層を有しないポリオレフィンシート等の熱圧着シートをウエーハの表面に敷設し、ウエーハの裏面に研削加工を施した後に該熱圧着シートを剥離しても、ウエーハの表面に糊が残らない事実を見出し、該熱圧着シートを保護シートとして採用することを鋭意検討している。しかし、熱圧着によって該熱圧着シートをウエーハに敷設することでバンプ等に起因する凹凸はある程度吸収できるものの、該熱圧着シートを粘着力が発揮される温度まで加熱すると、該熱圧着シートに皺が生じて、研削装置のチャックテーブルにウエーハを確実に保持することが困難になると共に、熱圧着シートの皺に起因してウエーハに歪みが生じてウエーハを均一な厚みに研削できない場合があるという問題が判明した。
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、ウエーハの表面に敷設される保護シートであって、チャックテーブルにウエーハを確実に保持できると共に、研削装置によって研削されるウエーハに適用することでウエーハを均一な厚みに研削することができる保護シート、及び該保護シートをウエーハに敷設する保護シート敷設方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、ウエーハの加工方法であって、加熱によってウエーハの面に熱圧着する第一のシートと、該第一のシートに敷設され該加熱によって流動性を有する第二のシートと、該第二のシートに敷設され該加熱によっても平坦性を維持する第三のシートと、から少なくとも構成される保護シートを準備する保護シート準備工程と、ウエーハの表面に該第一のシート側を対面させて加熱し熱圧着してウエーハの表面に保護シートを敷設する保護シート敷設工程と、該保護シート側をチャックテーブルの保持面に保持させウエーハの裏面を研削する研削工程と、を含み構成されるウエーハの加工方法が提供される。
また、本発明によれば、ウエーハの面に敷設される保護シートであって、加熱によってウエーハの面に熱圧着される第一のシートと、該第一のシートに敷設され該加熱によって流動性を有する第二のシートと、該第二のシートに敷設され該加熱によっても平坦性を維持することが可能な第三のシートと、から少なくとも構成される保護シートが提供される。
該第一のシート、及び該第二のシートはポリオレフィン系の樹脂で構成され、該第三のシートはポリエステル系の樹脂で構成されることが好ましい。また、該第一のシートはポリプロピレンで構成され、該第二のシートはポリエチレンで構成され、該第三のシートはポリエチレンテレフタレートで構成されることが好ましい。
また、本発明によれば、該保護シートを熱圧着によってウエーハに敷設する保護シート敷設方法であって、ウエーハの上面に保護シートを載置する保護シート載置工程と、ウエーハの上面に載置された保護シートを押圧すると共に保護シートを加熱して熱圧着する熱圧着工程と、を備え、該熱圧着工程において保護シートを熱圧着する際の加熱温度は、第一のシートが粘着力を発揮し、第二のシートが流動性を有し、第三のシートが平坦性を維持する温度である保護シート敷設方法が提供される。
本発明のウエーハの加工方法は、加熱によってウエーハの面に熱圧着する第一のシートと、該第一のシートに敷設され該加熱によって流動性を有する第二のシートと、該第二のシートに敷設され該加熱によっても平坦性を維持する第三のシートと、から少なくとも構成される保護シートを準備する保護シート準備工程と、ウエーハの表面に該第一のシート側を対面させて加熱し熱圧着してウエーハの表面に保護シートを敷設する保護シート敷設工程と、該保護シート側をチャックテーブルの保持面に保持させウエーハの裏面を研削する研削工程と、を含み構成されるので、ウエーハの表面にバンプ等による凹凸があったとしても、保護シートを敷設する際の熱圧着によって第一のシートに転写される凹凸が第二のシートによって吸収されると共に、第三のシートによって平坦性が維持され、研削装置のチャックテーブルに保持することが容易になると共に、ウエーハを均一な厚みに研削することができる。
本発明の保護シートは、ウエーハの面に敷設される保護シートであって、加熱によってウエーハの面に熱圧着される第一のシートと、該第一のシートに敷設され該加熱によって流動性を有する第二のシートと、該第二のシートに敷設され該加熱によっても平坦性を維持することが可能な第三のシートと、から少なくとも構成されることから、ウエーハの表面にバンプ等による凹凸があったとしても、保護シートを敷設する際の熱圧着によって第一のシートに転写される凹凸が第二のシートによって吸収されると共に、第三のシートによって平坦性が維持され、研削装置のチャックテーブルに保持することが容易になると共に、ウエーハを均一な厚みに研削することができる。
また、本発明の保護シートの敷設方法は、該保護シートを熱圧着によってウエーハに敷設する保護シート敷設方法であって、ウエーハの上面に保護シートを載置する保護シート載置工程と、ウエーハの上面に載置された保護シートを押圧すると共に保護シートを加熱して熱圧着する熱圧着工程と、を備え、該熱圧着工程において保護シートを熱圧着する際の加熱温度は、第一のシートが粘着力を発揮し、第二のシートが流動性を有し、第三のシートが平坦性を維持する温度であることから、ウエーハの表面に保護シートを敷設する際の熱圧着によって第一のシートに凹凸が生じても、第二のシートによって凹凸を吸収し、第三のシートによって平坦性を維持することができ、研削装置のチャックテーブルに保持することが容易になると共に、ウエーハを均一な厚みに研削することができる。
(a)保護シート製造機の概念図、(b)完成した保護シートロールの斜視図である。 (a)ウエーハを熱圧着装置のチャックテーブルに載置する態様を示す斜視図、(b)ウエーハの上面に保護シートを載置する態様を示す斜視図である。 (a)保護シート敷設工程における熱圧着工程の実施態様を示す斜視図、(b)(a)に示す熱圧着工程時の一部拡大断面図である。 保護シートをウエーハの外周縁に沿って切り出す態様を示す斜視図である。 (a)研削装置のチャックテーブルにウエーハを載置する態様を示す斜視図、(b)研削工程の実施態様を示す斜視図である。 保護シートをウエーハから剥離する態様を示す斜視図である。
以下、本発明に基づいて構成されるウエーハの加工方法、保護シート、及び該保護シートをウエーハに敷設する保護シート敷設方法に係る実施形態について添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1(a)には、本実施形態のウエーハの加工方法を実施するに際してウエーハの面(表面)に敷設される保護シート100を準備する保護シート準備工程に好適な保護シート製造機20の概念図が示されている。保護シート製造機20は、第一のシート22Aを供給する第一のシートロール22と、第二のシート23Aを供給する第二のシートロール23と、第三のシート24Aを供給する第三のシートロール24と、第一のシートロール22から供給される第一のシート22Aのテンションを調整して送る第一ガイドローラ25aと、第三のシートロール24から供給される第三のシート24Aのテンションを調整して送る第二ガイドローラ25bと、第一ガイドローラ25aと第二ガイドローラ25bとの間を通過した第一のシート22A、第二のシート23A、及び第三のシート24Aを加熱すると共に上下方向から圧力を付加して該3枚のシートを熱圧着する圧着ローラ26a、26bと、圧着ローラ26a、26bを通過することにより熱圧着されて一体とされた保護シート100を巻き取る保護シートロール28と、を備えている。圧着ローラ26a、26bの両方、又はいずれか一方には図示を省略する温度調節が可能な加熱ヒータが内蔵されており、圧着ローラ26a、26bの表面には、各シートの付着を防止するためのフッ素樹脂がコーティングされている。また、保護シートロール28には、図示を省略する駆動モータが配設され、保護シートロール28を矢印R1で示す方向に回転させることができる。
第一のシート22Aは加熱されることによって粘着力を発揮し、後述するウエーハに熱圧着されるのに適した樹脂のシートが選択され、例えば、ポリオレフィン系の樹脂のシート、ポリエステル系の樹脂のシートのいずれかから採用されることが好ましい。また、第二のシート23Aも加熱されることにより流動性を有し、粘着力を発揮する樹脂製のシートから選択され、例えば、ポリオレフィン系の樹脂のシート、ポリエステル系の樹脂のシートのいずれかから採用されることが好ましい。さらに、第三のシート24Aも樹脂製のシート、例えば、ポリオレフィン系の樹脂のシート、ポリエステル系の樹脂のシートのいずれかから採用されることが好ましい。各シートに関し、ポリオレフィン系の樹脂から採用する場合は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)の中から選択される。また、ポリエステル系の樹脂から採用される場合は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)の中から選択される。
本実施形態における第一のシート22A、第二のシート23A、及び第三のシート24Aに関し、該第一のシート22Aの溶融温度をT1とし、該第二のシート23Aの溶融温度をT2とし、該第三のシート24Aの溶融温度をT3とした場合、
T1、T2<T3 ・・・(1)
なる条件を満たすことが好ましい。さらに、
T2<T1<T3 ・・・(2)
なる条件を満たすシートを選択することがより好ましい。本実施形態では、上記条件式(2)の条件を満たす第一のシート22A、第二のシート23A、第三のシート24Aが選択されたものとして、図1に示す製造方法によって製造される保護シート100について説明する。
図1(a)に示す第一のシート22Aとして、例えば、ポリオレフィン系の樹脂であるポリプロピレン(PP)シートを選択し、第二のシート23Aとして、例えば、ポリオレフィン系の樹脂であるポリエチレン(PE)シートを選択し、第三のシート24Aとして、例えば、ポリエステル系の樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)シートを選択する。第一のシート22Aがポリプロピレンシートである場合、溶融温度T1は160℃~180℃であり、第二のシート23Aがポリエチレンシートである場合、溶融温度T2は120℃~140℃であり、第三のシート24Aがポリエチレンテレフタレートシートである場合、溶融温度T3は250℃~270℃である。
上記した図1(a)に示す保護シート製造機20を使用して保護シート100を製造する場合は、圧着ローラ26a、26bに内蔵された加熱ヒータを作動すると共に、保護シートロール28の該駆動モータを作動して、保護シートロール28を矢印R1で示す方向に回転させる。ここで、該加熱ヒータによる加熱温度は、少なくとも第二のシート23Aが粘着力を発揮する温度であり、第二のシート23Aが溶融温度T2の近傍に達するように設定(例えば120℃)される。図示のように保護シートロール28が回転されることで、第一のシートロール22、第二のシートロール23、第三のシートロール24が従動して回転し、第一のシート22A、第二のシート23A、及び第三のシート24Aが引き出されると共に、該3枚のシートが圧着ローラ26a、26bに挟まれて、第二のシート23Aの溶融温度T2近傍の温度まで加熱される。これにより、第二のシート23Aは粘着力を発揮する状態となり、第一のシート22A上に第二のシート23Aが敷設され、同時に、第二のシート23A上に第三のシート24Aが敷設されて熱圧着され3層の保護シート100となり、保護シートロール28に巻き取られて完成する。以上により、本実施形態のウエーハの加工方法の保護シート準備工程が完了する。
上記した本実施形態の保護シート製造機20においては、保護シート100が熱圧着時に加熱される際の温度が、第二のシート23Aの溶融温度T2(120℃)近傍に設定されるが、本発明はこれに限定されず、第一のシート22Aの溶融温度T1(160℃~180℃)まで達する温度であってもよい。ただし、第三のシート24Aの溶融温度T3に達する温度まで加熱すると、保護シート100全体が延びてしまうため、保護シート100を製造する際の圧着ローラ26a、26bによる加熱温度は、第三のシート24Aの溶融温度T3未満であることが好ましい。
図1(b)には、上記した保護シート準備工程によって準備された保護シート100が巻き取られた保護シートロール28が示されており、保護シートロール28から引き出された保護シート100から適宜のカッター装置(図示は省略する)を利用して、円形の保護シート100Aが切り出される。円形の保護シート100Aは、上面が上記した第三のシート24Aによって構成され、下面が上記した第一のシート22Aによって構成され、第一のシート22Aと第三のシート24Aとの間に第二のシート23Aが配設された3層構造をなしている。上記した保護シート100Aを熱圧着によってウエーハに敷設する保護シート敷設方法に基づき実行される保護シート敷設工程について、以下に説明する。
図2(a)には、本実施形態の被加工物であるウエーハ10が示されている。ウエーハ10は、例えば、シリコン基板で構成され、ウエーハ10の表面10aには、複数のデバイス12が分割予定ライン14によって区画され形成されている。上記したウエーハ10を用意したならば、図2(a)に示す熱圧着装置30(一部のみを示している)のチャックテーブル31に搬送する。チャックテーブル31は、通気性を有するポーラスによって形成された吸着チャック31aと、吸着チャック31aを囲繞する枠体31bとを備えている。吸着チャック31aは、枠体31bを介して図示を省略する吸引手段に接続され、吸着チャック31aの上面に吸引負圧が供給される。
熱圧着装置30に搬送されたウエーハ10は、吸着チャック31aの中央に載置される。図2(b)から理解されるように、吸着チャック31aはウエーハ10よりも大きい寸法に形成されており、ウエーハ10の外側に吸着チャック31aが環状に露出する。次いで、ウエーハ10の上面(表面10a側)に、保護シート準備工程において準備した保護シート100Aの第一のシート22A側を対面させて載置する(保護シート載置工程)。
本実施形態における保護シート100Aは、ウエーハ10が載置された吸着チャック31aよりも大きい寸法で形成されており、ウエーハ10と共に吸着チャック31aの全体を覆うことができる。この際、保護シート100Aの寸法は、吸着チャック31aより大きく、且つ枠体31bよりも僅かに小さい寸法に設定されることが好ましい(図3(a)も参照)。なお、本実施形態では、保護シートロール28から引き出された保護シート100から上記した円形の保護シート100Aを切り出したが、本発明は必ずしも円形に切り出すことに限定されず、矩形状に切り出すようにしてもよい。
次いで、吸着チャック31aに接続された図示しない吸引手段を作動して図3(a)に示すように、吸引負圧Vmを生成して吸着チャック31aに供給し、保護シート100A、ウエーハ10、及び吸着チャック31aの間の空気を吸引して真空状態とし、熱圧着ローラ33をウエーハ10上に位置付ける。熱圧着ローラ33の表面33aにはフッ素樹脂がコーティングされ、その内部に加熱手段(図示は省略する)を備えており、表面33aを所望の温度に加熱することができる。
ウエーハ10の上方に熱圧着ローラ33を位置付けたならば、熱圧着ローラ33の該加熱手段を作動し、保護シート100A側からウエーハ10に押し付ける。さらに、図示を省略する回転駆動手段を作動して熱圧着ローラ33を矢印R2で示す方向に回転させると共に、矢印R3で示す方向に移動させる(熱圧着工程)。該加熱手段によって加熱する際の加熱温度T0は、例えば、第一のシート22Aが粘着力を発揮する温度、第一のシート22A(ポリプロピレン(PP))の溶融温度T1(160℃~180℃)になるように設定される。図3(b)に示すように、この熱圧着時の加熱により、第一のシート22Aが粘着力を発揮してウエーハ10の表面10aに熱圧着されると共に、第一のシート22Aの表面、すなわち第二のシート23Aが敷設された側には、該バンプ10cの影響を受けた凸部22Bを含む凹凸が形成される。
上記したように、第一のシート22Aの上面には、第二のシート23A(ポリエチレン(PE))が敷設されており、熱圧着時の加熱温度T0が、第二のシート23Aの溶融温度T2よりも高いことにより、第二のシート23Aは第一のシート22Aに比してより溶融し流動性を有する状態となり、第一のシート22Aの表面に形成された凹凸を吸収する。他方、第二のシート23Aの上面に敷設され保護シート100Aの上面を構成する第三のシート24Aの溶融温度T3は、第一のシート22Aの溶融温度T1、第二のシート23Aの溶融温度T2よりも高く、且つ熱圧着ローラ33によって加熱される際の加熱温度T0よりも高いことから、熱圧着時の加熱温度T0によって溶融することなく、第二のシート23A上で平坦性が維持される。なお、熱圧着時の加熱により流動性を有し第一のシート22Aの凹凸を吸収する第二のシート23Aは、第一のシート22Aと、平坦性を維持する第三のシート24Aによって挟まれていることから、熱圧着工程が完了して保護シート100Aの温度が低下しても、保護シート100Aの上面には皺が形成されない。
上記した保護シート敷設方法に基づく保護シート敷設工程によってウエーハ10の上面に保護シート100Aを敷設したならば、図4に示すカッター34をチャックテーブル31上に位置付ける。カッター34は、回転軸34bの先端にブレード34aが配設されており、図示を省略する駆動モータによって、ブレード34aを矢印R4で示す方向に回転させることができる。カッター34をチャックテーブル31上に位置付け、ブレード34aを矢印R4で示す方向に回転させながら、保護シート100Aの上方からウエーハ10の外周縁に下降させて切込み送りし、チャックテーブル31を矢印R5の方向に回転させる。これにより、図に示すように、保護シート100Aは、ウエーハ10の表面10aに敷設された状態で、ウエーハ10の外周縁10dに沿った形状にカットされる。
保護シート100Aをウエーハ10に沿ってカットしたならば、ウエーハ10の裏面10bを研削する研削工程を実施すべく、ウエーハ10を図5に示す研削装置40(一部のみ示している)に搬送し、以下に説明する研削工程を実施する。
研削装置40は、図5(a)に示すチャックテーブル41と、図5(b)に示す研削手段43とを備えている。チャックテーブル41は、ウエーハ10を吸引するポーラスで形成された通気性を有する吸着チャック41aと、吸着チャック41aを囲繞する枠体41bとを備えている。吸着チャック41aは、図示を省略する吸引源に接続され、該吸引源の作用により、吸着チャック41aの保持面に吸引負圧が供給される。チャックテーブル41は、図示を省略する回転手段、及び移動手段を備え、該回転手段の作用により回転可能に構成されると共に、該移動手段の作用により、チャックテーブル41上にウエーハ10を搬出入する搬出入領域と、研削手段43によって研削加工される研削加工領域とで移動させられる。図5(b)に示す研削手段43は、図示しない電動モータによって回転させられる回転スピンドル44と、回転スピンドル44の下端に配設されたホイールマウント45と、ホイールマウント45の下面に装着される研削ホイール46と、研削ホイール46の下面に環状に配設された複数の研削砥石47と、を備えている。
研削装置40に搬送されたウエーハ10は、図5(a)に示すように、裏面10b側を上方に、保護シート100A側を下方に向けられ、該搬出入領域に位置付けられたチャックテーブル41の吸着チャック41a上に載置され、該吸引源の作用により吸引保持される。次いで、チャックテーブル41は、該移動手段により、図5(b)に示す研削手段43の直下、すなわち研削加工領域に移動させられ、上方から見てチャックテーブル41に吸引保持されたウエーハ10の中心が、環状に配設された研削砥石47が通過する位置に位置付けられる。
ウエーハ10を該研削加工領域に位置付けたならば、チャックテーブル41を図5(b)において矢印R6で示す方向に例えば300rpmで回転させ、これと同時に研削手段43の回転スピンドル44を図5(b)において矢印R7で示す方向に、例えば6000rpmで回転させる。そして、図示しない研削送り手段を作動して、研削手段34を矢印R8で示す方向に下降させて、チャックテーブル41に接近させ、ウエーハ10の裏面10bに上方から接触させ、例えば1.0μm/秒の研削送り速度で研削送りする。この際、図示しない測定ゲージによりウエーハ10の厚みを測定しながら研削を進め、所望の厚みになるまで裏面10bを研削して研削工程が完了する。
上記した実施形態によれば、保護シート100Aをウエーハ10に熱圧着によって敷設する際に、第一のシート22Aにバンプ等に起因する凹凸が生じても、第二のシート23Aによって該凹凸を吸収し、さらに、第二のシート23A上に敷設された第三のシート24Aによって保護シート100Aの表面の平坦性を維持することができ、研削装置40のチャックテーブル41によって保護シート100Aが敷設されたウエーハ10を容易に、且つ確実に吸引保持することができることから、上記の研削工程において、ウエーハ10の裏面10bを均一な厚みに研削することができる。
上記した研削工程が完了したならば、必要に応じたタイミングで図6に示すように、保護シート100Aをウエーハ10の表面10aから剥離する。保護シート100Aを剥離する際には、保護シート100Aを所定の温度まで加熱するか、又は冷却することにより剥離しやすい状態とすることが好ましい。
本発明によれば、上記した実施形態に限定されず、種々の変形例が提供される。例えば、上記した実施形態では、保護シート100を構成する第一のシート22Aをポリプロピレンのシートにより構成し、第二のシート23Aをポリエチレンのシートで構成し、第三のシート24Aをポリエチレンテレフタレートで構成したが、例えば、第一のシート22Aを溶融温度が160℃~180℃であるポリエチレンナフタレート(PEN)のシートで構成し、第二のシート23Aを溶融温度が120℃~140℃であるポリエチレンのシートで構成し、第三のシート24Aを溶融温度が220℃~240℃であるポリスチレン(PS)のシートで構成するようにしてもよく、さらには、第一のシート22Aを溶融温度が220℃~240℃であるポリスチレンのシートで構成し、第二のシート23Aを溶融温度が160℃~180℃であるポリプロピレンのシートで構成し、第三のシート24Aを溶融温度が250℃~270℃であるポリエチレンテレフタレートで構成してもよい。いずれの場合も、保護シート100Aをウエーハ10に熱圧着によって敷設する場合の加熱温度T0を、第一のシート22Aが粘着力を発揮し、第二のシート24Aが流動性を有し、第三のシート24Aが平坦性を維持するように設定することが可能である。
上記した実施形態では、円形の保護シート100Aを、ウエーハ10の表面10aに敷設する例を示したが、本発明の保護シートはこれに限定されず、加工の種類に応じてウエーハ10の裏面10bに敷設して使用するものであってもよい。
10:ウエーハ
10a:表面
10b:裏面
10c:バンプ(電極)
12:デバイス
14:分割予定ライン
20:保護シート製造機
22:第一のシートロール
22A:第一のシート
23:第二のシートロール
23A:第二のシート
24:第三のシートロール
24A:第三のシート
25a:第一ガイドローラ
25b:第二ガイドローラ
26a、26b:圧着ローラ
28:保護シートロール
30:熱圧着装置
31:チャックテーブル
31a:吸着チャック
33:熱圧着ローラ
34:カッター
34a:ブレード
40:研削装置
41:チャックテーブル
43:研削手段
46:研削ホイール
47:研削砥石
100:保護シート
100A:保護シート

Claims (5)

  1. ウエーハの加工方法であって、
    加熱によってウエーハの面に熱圧着する第一のシートと、
    該第一のシートに敷設され該加熱によって流動性を有する第二のシートと、
    該第二のシートに敷設され該加熱によっても平坦性を維持する第三のシートと、
    から少なくとも構成される保護シートを準備する保護シート準備工程と、
    ウエーハの表面に該第一のシート側を対面させて加熱し熱圧着してウエーハの表面に保護シートを敷設する保護シート敷設工程と、
    該保護シート側をチャックテーブルの保持面に保持させウエーハの裏面を研削する研削工程と、を含み構成されるウエーハの加工方法。
  2. ウエーハの面に敷設される保護シートであって、
    加熱によってウエーハの面に熱圧着される第一のシートと、
    該第一のシートに敷設され該加熱によって流動性を有する第二のシートと、
    該第二のシートに敷設され該加熱によっても平坦性を維持することが可能な第三のシートと、
    から少なくとも構成される保護シート。
  3. 該第一のシート及び該第二のシートはポリオレフィン系の樹脂で構成され、該第三のシートはポリエステル系の樹脂で構成される請求項2に記載の保護シート。
  4. 該第一のシートはポリプロピレンで構成され、該第二のシートはポリエチレンで構成され、該第三のシートはポリエチレンテレフタレートで構成される請求項3に記載の保護シート。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載された保護シートを熱圧着によってウエーハに敷設する保護シート敷設方法であって、
    ウエーハの上面に保護シートを載置する保護シート載置工程と、
    ウエーハの上面に載置された保護シートを押圧すると共に保護シートを加熱して熱圧着する熱圧着工程と、を備え、
    該熱圧着工程において保護シートを熱圧着する際の加熱温度は、第一のシートが粘着力を発揮し、第二のシートが流動性を有し、第三のシートが平坦性を維持する温度である保護シート敷設方法。
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