JP2022026926A - 不定形耐火物 - Google Patents

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Abstract

【課題】CaOを含まない不定形耐火物にあって、低温においても早期に強度を発現できる施工性のよい不定形耐火物を提供する。【解決手段】アルミナを主成分とし、粒径0.3mm以下のマグネシアを3質量%以上10質量%以下、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントを5質量%以上7質量%以下、を含有する耐火物材料100質量%に対し、アルミナゾルまたはシリカゾルを外掛けで0.5質量%以上6質量%以下含有させて、本発明の不定形耐火物を構成する。【選択図】なし

Description

本発明は、製鉄所内で使用される不定形耐火物に関する。
近年、製鉄所で使用される耐火物に占める不定形耐火物の比率が増大している。中でも二次精錬で使用される溶鋼鍋の内張耐火物として、製鉄所内で原料と水を混合して施工する不定形耐火物が広く使用されている。
溶鋼は1600℃を越える高温であるため、このような高温に耐える内張耐火物には、アルミナ・マグネシア系不定形耐火物、アルミナ・マグネシア・スピネル系不定形耐火物、さらにはこれらに黒鉛を加えた黒鉛含有不定形耐火物が使用される。このような不定形耐火物は、アルミナ、マグネシア、さらにはスピネルや黒鉛といった原料に加えて、固化させるための結合剤や、水と混合したときに均質な状態にするための分散剤などの添加物が混合したものである。これらの原料、結合剤、添加物を工場内で水と混合し、溶鋼鍋内に直接流し込んで成形したり、溶鋼鍋の内張り耐火物の形状を形成する型枠内にて成形したりして、脱枠後、乾燥させることで内張り耐火物として使用できる。
不定形耐火物に使用される結合剤としては、高温での強度が必要とされることから金属酸化物系のものが好ましく、一般的にはアルミナセメントが使用されている。ただし、アルミナセメントにはCaOが含まれている。CaO成分は、溶鋼鍋の使用温度である1600℃以上の高温ではAl、MgO、SiOとともに低融点物質を生成し、熱間強度低下や化学的侵食をもたらす原因となることがあった。
このようなCaOに起因する問題から、CaOに代えてストロンチウムアルミネートを含有するセメントの使用が提案されてきている。特許文献1および特許文献2には、SrAlからなる不定形耐火物用結合剤と、該結合剤を使用した不定形耐火物に関する技術が提案されている。また、CaOを含まない結合剤として、特許文献3にはシリカゾルを用いた流し込み不定形耐火物が提案されている。
特許第5290125号明細書 特許第6499464号明細書 特許第6296635号明細書
しかしながら、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントは、アルミナセメントと比較し、特に冬場など気温が低い場合において、施工後1日経過した時点での強度が低いことが問題であった。同じく、シリカゾルやアルミナゾルを用いた場合も、冬場など気温が低い場合に1日では硬化しないことが問題であった。不定形耐火物は、工場で使用される場所で施工される場合が多く、施工部位に直接、あるいは型枠に流し込み、成形された後はできるだけ早期に強度を発現して形状が安定することが求められる。
本発明の目的は、CaOを含まない不定形耐火物にあって、低温においても早期に強度を発現できる施工性のよい不定形耐火物を提供することにある。
従来、アルミナゾルやシリカゾル、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントはそれぞれ不定形耐火物の結合剤として使用されることが知られている。しかしながら、上述したように雰囲気温度が10℃以下程度の低温になると硬化時間が長く、現場施工用の不定形耐火物として十分な特性を示すことができなかった。そのため、適切な粒度のマグネシアと、アルミナゾルまたはシリカゾル、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントを適切な配合であわせることにより、低温でも施工後1日程度の短時間に不定形耐火物として十分な強度を発現させることができることを見出し、本発明を開発するに至ったのである。
即ち、本発明は、アルミナを主成分とし、粒径0.3mm以下のマグネシアを3質量%以上10質量%以下、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントを5質量%以上7質量%以下、を含有する耐火物材料100質量%に対し、アルミナゾルまたはシリカゾルを外掛けで0.5質量%以上6質量%以下含有することを特徴とする不定形耐火物である。
なお、前記のように構成される本発明に係る不定形耐火物においては、
(1)耐火物材料は、さらにスピネルを1質量%以上25質量%以下含有すること、
(2)耐火物材料は、さらに黒鉛を0.1質量%以上10質量%以下含有すること、
(3)アルミナゾルおよびシリカゾルのそれぞれのpHが7以上であること
がより好ましい解決手段となるものと考えられる。
本発明に係る不定形耐火物によれば、1600℃を超える高温の溶鋼を保持する溶鋼鍋の内張り耐火物として使用される不定形耐火物を施工する際に、強度を発現する時間を適切に制御できるとともに、内張り耐火物としての使用にあたって高温での熱間強度の低下、化学的侵食の原因となる低融点物質の生成を防ぐことができる。
本発明に係る不定形耐火物は、骨材として、主成分となるアルミナおよびマグネシアを含有する耐火物材料からなる不定形耐火物である。ここで、耐火物材料は、アルミナを主成分とし、粒径0.3mm以下のマグネシアを3質量%以上10質量%以下、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントを5質量%以上7質量%以下、を含有する。そして、この耐火物材料100質量%に対し、アルミナゾルまたはシリカゾルを外掛けで0.5質量%以上6質量%以下含有させて不定形耐火物とする。
本発明では、アルミナセメントに変えて粒径0.3mm以下のマグネシア、アルミナゾルまたはシリカゾル、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントを含有するようにしたので、CaOによる低融点物質の生成量が少なく、高い熱間強度と優れた耐食性を得られるようになった。
また、アルミナセメントやストロンチウムセメントを使用せずアルミナゾルやシリカゾルのみを使用した際は、5℃では1日後に硬化していなかった。しかしながら、アルミナゾルやシリカゾルをストロンチウムセメントとともに使用することにより、5℃で1日後に硬化するようになった。アルミナゾル、シリカゾルはそれぞれ安定な分散状態を保てるpH領域が存在するが、アルカリ添加などの要因でコロイド溶液中の電荷のバランスが崩れることによりコロイド粒子が凝集し、ゲル化が起こる。アルミナゾルやシリカゾルがゲル化することにより、結合剤として機能する。
アルミナ・マグネシア系の不定形耐火物の場合、マグネシアがアルカリ源となるが、アルカリ源の水への溶解速度は温度が低いほど遅くなり、5℃においてMgOの溶解のみではpH上昇が不十分となるため、硬化に至らない。一方、Sr(OH)の溶解速度は低温でも十分に大きく、早くpHを上げることができる。そのため、ストロンチウムを含有するセメントとアルミナゾル、シリカゾルを併用することでゲル化時間を短縮し、硬化時間を短縮して養生強度を向上させることが可能であることを見出した。
本発明によれば、通常、不定形耐火物に使用されるアルミナセメントに変えて粒径0.3mm以下のマグネシア、アルミナゾルまたはシリカゾル、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントを併用することにしたため、CaOを含む低融点物質の生成量が少なくなったため、耐食性と熱間強度が向上した。
本発明において、粒径0.3mm以下のマグネシアは3質量%以上10質量%以下とする。粒径0.3mm以下のマグネシアが3質量%未満では、不定形耐火物の施工時のpH変化が小さく、アルミナゾルまたはシリカゾルが凝集しにくく、硬化しにくいためである。また、粒径0.3mm以下のマグネシアが10質量%を超えると、スラグと不定形耐火物の反応生成物である融液の融点が下がることがあり、スラグ浸透がより深くなり易く、溶鋼鍋など精錬容器で使用した際に構造スポーリングによる剥離損傷が厚くなるためである。なお、マグネシアとして粒径0.3mm以下のものを使用するのは、マグネシアはアルミナよりも熱膨張係数が大きくマグネシアの粒径が大きいと製品としての不定形耐火物にひびが入りやすくなるとともに、マグネシアとアルミナは1300℃以上でスピネルを形成するが、マグネシアの粒径が大きいとスピネル生成の反応速度が遅く、生成したスピネルの中心部に未反応マグネシアが残存するためである。
また、本発明において、アルミナゾルまたはシリカゾルは、耐火物材料100質量%に対し外掛けで0.5質量%以上6質量%以下とする。アルミナゾルまたはシリカゾルが外掛け0.5%未満では、ゾルの凝集が少なく、脱枠可能な強度が得られない。アルミナゾルまたはシリカゾルが外掛け6質量%を超えると、施工水分が多くなり、ち密な施工体が得られない。また、アルミナゾルはpHが7以上のものを使用するのが望ましい。アルミナゾルはpHが11付近で凝集するが、乳酸とアンモニア水を併用する等、弱塩基性で安定化させたアルミナゾルを使用すると、マグネシアと混合しても緩衝作用により凝集が緩慢に進むため、可使時間が十分得られる。シリカゾルについてもpHが7以上のものを使用するのが望ましい。
ここで可使時間とは、不定形耐火物を混練後、使用可能な時間である。製鉄所では複数回に分けて施工するが、可使時間があまり短いと最後に施工する耐火物を施工後、中子振動(型枠振動)により加振した際、最初に施工し、すでに硬化した耐火物に亀裂が発生する。
さらに、本発明において、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントは5質量%以上7質量%とする。ストロンチウムアルミネートを含有するセメントが5質量%未満では、脱枠可能な強度が得られない。ストロンチウムアルミネートを含有するセメントが7質量%を超えると、アルミナゾルまたはシリカゾルの凝集が早くなり、施工に十分な可使時間が得られない。ストロンチウムアルミネートを含有するセメントとしては、例えば、SrAl:30~50質量%、Al:70~50質量%程度を含有する市販のものを使用することができる。
さらにまた、本発明において、上記以外の原料としては、アルミナおよび/またはスピネル、あるいは、アルミナおよび/またはスピネル、黒鉛を含有する。また、シリカヒュームや粘土などの添加材、ポリエーテル系、ポリカルボン酸系、ポリマー系、ナフタレンスルホン酸系などの各種分散剤、黒鉛使用時には酸化防止剤として金属シリコン粉、Al-Si合金粉、金属アルミニウム粉などの各種金属、炭化珪素、炭化ホウ素などの炭化物、その他、カーボンブラック、ピッチなどのカーボン類など、不定形耐火物に一般的に使用される各種添加剤を使用することができる。
<実施例1>
以下の表1および表2に、粒径0.3mm以下の焼結マグネシアを含有するアルミナ-マグネシア不定形耐火物およびアルミナ-スピネル-マグネシア不定形耐火物に、アルミナゾル、シリカゾル、ストロンチウムアルミネートを含有するセメント(以下、ストロンチウムセメントと呼ぶ)、アルミナセメントを適用した実施例および比較例を示す。
各原料を表1および表2に従い、粉体が2.5kgになるように秤量、配合した後、配合した粉体、水、アルミナゾル、シリカゾルなどの液体をともに5℃になっている冷蔵庫で1晩保存した。翌日、冷蔵庫から取り出して万能型ミキサーに入れ、1分間撹拌後に水などの液体を入れ、さらに3分間撹拌した後、40×40×160mmの金型に流し込んだ。テーブル状バイブレーターで30秒加振した後、5℃になっている冷蔵庫に保存した。1日後に脱型してJIS R 2553に従い、万能試験機を用いて曲げ試験を行った。
別途、各原料を表1および表2に従い、粉体が2.5kgになるように秤量、配合した後、万能型ミキサーに入れて1分間撹拌後に水などの液体を入れ、さらに3分間撹拌した後、熱間曲げ試験用として30×30×120mmの金型に流し込むとともに、スラグ侵食試験用として40×40×40mmの金型に流し込んだ。型枠に流し込んだ後は、テーブル状バイブレーターで30秒加振した。そして、20℃で1日養生後に脱型した。
30×30×120mmのサンプルは、110℃×24時間乾燥した後、1400℃×3時間電気炉で熱処理を行い、試験温度1400℃に制御された電気炉内でクロスヘッド下降速度0.5mm/分で熱間曲げ試験を行った。
40×40×40mmのサンプルは、110℃×24時間乾燥した後、1650℃×1時間、電気炉で熱処理を行った。サンプル上部にφ20×15mmの穴をあけ、その穴の中に、Fe:0.9質量%、SiO:5.0質量%、Al:13.2質量%、CaCO:77.2質量%、MgO:3.8質量%に調整した試薬を20g詰めて、再度1650℃×1時間、電気炉で熱処理を行った。冷却後に試験前後の穴の直径の寸法変化を測定して比較例1を100として規格化し、溶損指数を求めた。結果を以下の表1および表2に示す。
Figure 2022026926000001
Figure 2022026926000002
表1および表2の結果から以下のことがわかる。まず、本発明例1~本発明例11は、いずれも5℃×1日養生後の曲げ強度が比較例1の0.8MPaと同等以上であった。5℃×1日養生後の曲げ強度が0.8MPa以上あれば、冬季でも翌日に脱枠可能な強度であると判断できる。ストロンチウムセメントを5質量%使用した比較例2は、5℃×1日養生後の曲げ強度が比較例1の0.8MPaより小さく、冬季は翌日に脱枠可能な強度が得られないと判断できる。アルミナゾル1質量%を使用した比較例3は、1日では硬化しなかった。アルミナゾル1質量%とストロンチウムセメント4質量%使用した比較例4およびアルミナゾル1質量%とアルミナセメント7質量%使用した比較例5も、比較例2と同様、5℃×1日養生後の曲げ強度が比較例1の0.8MPaより小さく、冬季は翌日に脱枠可能な強度が得られないと判断できる。また、本発明例1~本発明例11は、熱間曲げ強度も比較例1より大きかった。さらに、本発明例1~本発明例8の溶損指数は比較例1と同等以下であり、耐食性が良好であった。さらにまた、アルミナ-スピネル-マグネシア不定形耐火物にそれぞれアルミナゾル、シリカゾルを使用した本発明例9、本発明例10の溶損指数はアルミナ-スピネル-マグネシア不定形耐火物にアルミナセメントを使用した比較例6より溶損指数が小さく、耐食性が良好であった。
<実施例2>
以下の表3に、粒径0.3mm以下の焼結マグネシアを7質量%、黒鉛を5質量%含有するアルミナ-マグネシア-黒鉛不定形耐火物、アルミナ-スピネル-マグネシア-黒鉛不定形耐火物に、アルミナゾル、シリカゾル、ストロンチウムセメント、アルミナセメントを適用した実施例および比較例を示す。
各原料を表3に従い、黒鉛のみ別配合にして粉体が2.5kgになるように秤量、配合した後、配合した粉体、水などの液体を5℃になっている冷蔵庫で1晩保存した。翌日、冷蔵庫から取り出して黒鉛以外の粉体を万能型ミキサーに入れ、1分間撹拌後に水などの液体を入れて2分間撹拌し、黒鉛を入れてさらに1分間撹拌した後、40×40×160mmの金型に流し込んだ。テーブル状バイブレーターで30秒加振した後、5℃になっている冷蔵庫に保存した。1日後に脱型してJIS R 2553に従い、万能試験機を用いて曲げ試験を行った。
別途、各原料を表3に従い、黒鉛のみ別袋にしての粉体が2.5kgになるように秤量、配合した後、黒鉛以外の粉体を万能型ミキサーに入れて1分間撹拌後に水などの液体を入れて2分間撹拌し、黒鉛を入れてさらに1分間撹拌した後、熱間曲げ試験用として30×30×120mmの金型に流し込むとともに、スラグ侵食試験用として40×40×40mmの金型に流し込んだ。型枠に流し込んだ後は、テーブル状バイブレーターで30秒加振した。20℃で1日養生後に脱型した。
30×30×120mmのサンプルは、110℃×24時間乾燥した後、コークスブリーズと共に1400℃×3時間電気炉で熱処理を行い、試験温度1400℃に制御された電気炉内にコークスブリーズと共に入れ、クロスヘッド下降速度0.5mm/分で熱間曲げ試験を行った。
40×40×40mmのサンプルは、110℃×24時間乾燥した後、1650℃×1時間、電気炉で窒素ガスを流しながら熱処理を行った。サンプル上部にφ20×15mmの穴をあけ、その穴の中に、Fe:0.9質量%、SiO:5.0質量%、Al:13.2質量%、CaCO:77.2質量%、MgO:3.8質量%に調整した試薬を20g詰めて、再度1650℃×1時間、電気炉で窒素ガスを流しながら熱処理を行った。冷却後に試験前後の穴の直径の寸法変化を測定して比較例1(表2)を100として規格化し、溶損指数を求めた。
Figure 2022026926000003
表3の結果から以下のことがわかる。まず、本発明例21~本発明例24は、いずれも5℃×1日養生後の曲げ強度が比較例1(表2)の0.8MPaと同等以上であり、冬季でも翌日に脱枠可能な強度であると判断できる。本発明21~本発明例24は、熱間曲げ強度も比較例1より大きかった。また、アルミナ-マグネシア-黒鉛不定形耐火物である本発明例21と本発明例22と本発明例25の溶損指数は、アルミナセメント7質量%を使用した比較例11と同等以下、アルミナ-スピネル-マグネシア-黒鉛不定形耐火物である本発明例23と本発明例24と本発明例26は、アルミナセメント7質量%を使用した比較例12と同等以下であり、耐食性が良好であった。
<実施例3>
本発明例1(表1)のアルミナ-マグネシア不定形耐火物において、焼結マグネシアの配合を変化させて発明の効果を確認した。結果を以下の表4に示す。
Figure 2022026926000004
表4の結果から以下のことがわかる。まず、本発明例31、32は、本発明例1の粒径0.3mm以下の焼結マグネシアの配合量をそれぞれ3.0質量%、10.0質量%、としたが、5℃×1日養生後の曲げ強度、1400℃での熱間曲げ強度、1650℃×1時間での溶損指数はいずれも良好であった。一方、粒径0.3mm以下の焼結マグネシアの配合量を2.0質量%とした比較例21では、5℃×1日養生後の曲げ強度が小さく、冬季は翌日に脱枠可能な強度が得られないと判断できる。また、粒径0.3mm以下の焼結マグネシアの配合量を11.0質量%とした比較例22では、溶損指数が比較例1(表2)と比べて小さいものの、スラグの浸透が見られた。
本発明に係る不定形耐火物は、上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲において種々の応用を加えることが可能であり、製鉄所内で使用される不定形耐火物全てにおいて応用が可能である。

Claims (4)

  1. アルミナを主成分とし、粒径0.3mm以下のマグネシアを3質量%以上10質量%以下、ストロンチウムアルミネートを含有するセメントを5質量%以上7質量%以下、を含有する耐火物材料100質量%に対し、アルミナゾルまたはシリカゾルを外掛けで0.5質量%以上6質量%以下含有することを特徴とする不定形耐火物。
  2. 前記耐火物材料は、さらにスピネルを1質量%以上25質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の不定形耐火物。
  3. 前記耐火物材料は、さらに黒鉛を0.1質量%以上10質量%以下含有することを特徴とする請求項1または2に記載の不定形耐火物。
  4. 前記アルミナゾルおよび前記シリカゾルのそれぞれのpHが7以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の不定形耐火物。
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