JP2022023628A - 空調制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両におけるプレ空調を適正に実施し、ひいてはユーザの快適性を確保することができる空調制御装置を提供する。【解決手段】エアコンECU50は、所定の高温状態の車両において、プレ空調要求に応じてブロアファン12を駆動させて車室内の掃気を行う。また、エアコンECU50は、掃気実施中において車両へのユーザの乗り込みの有無を判定する。そして、乗り込み有りと判定された場合に、乗り込み有りの判定前に比べてブロアファン12による車室内への送風を減少側に制限した状態で掃気を実施し、かつコンプレッサ22の駆動を開始して車室内の冷房空調を開始する。【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両に用いられる空調制御装置に関する。
例えば炎天下で放置された車両では、車室内温度が外気温よりも高温になることがあり、ユーザの車両乗り込み前のプレ空調として、車室内の掃気(外気導入)を実施するとともに、その掃気の完了後に冷房空調を実施する技術が知られている。例えば特許文献1に記載の技術では、車内の空気温度と車外温度との温度差が所定のしきい値を超える場合に、ブロアファンを起動し、車内に外気を導入することで車内の空気温度を下げる。そして、車内の空気温度と車外温度との温度差が所定のしきい値を下回ると、圧縮機を起動させる。これにより、圧縮機の消費電力を抑えつつ、静止中の車内の快適性を向上させることが可能となる。
特開平6-48167号公報
しかし、特許文献1の技術では、車室内空気と外気との温度差が所定のしきい値を下回るまでは圧縮機が起動されない。このため、ユーザが圧縮機の起動より前に乗車した場合、ユーザの快適性が確保されないおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両におけるプレ空調を適正に実施し、ひいてはユーザの快適性を確保することができる空調制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
手段1は、
冷媒を循環させる冷媒通路と、前記冷媒を圧縮する電動式の圧縮機と、前記冷媒を蒸発させる蒸発器と、車室内への送風を行うブロアファンとを含み、前記ブロアファンの駆動により、前記蒸発器で冷却された冷気を車室内に吹き出し可能となっている空調システムを備える車両に適用され、放置状態の車両において車室内が所定の高温状態になっている場合に、ユーザの車両乗り込み前のプレ空調として車室内の掃気とその掃気の完了後の冷房空調とを実施する空調制御装置であって、
前記高温状態の車両において、プレ空調要求に応じて前記ブロアファンを駆動させて車室内の掃気を行わせる第1制御部と、
前記第1制御部による掃気実施中において車両へのユーザの乗り込みの有無を判定する乗り込み判定部と、
前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合に、乗り込み有りの判定前に比べて前記ブロアファンによる車室内への送風を減少側に制限した状態で掃気を実施し、かつ前記圧縮機の駆動を開始して車室内の冷房空調を開始する第2制御部と、
を備える。
本手段では、放置状態の車両において車室内が所定の高温状態になっている場合に、プレ空調要求に応じて、ブロアファンの駆動により車室内の掃気が行われる。この場合、圧縮機の駆動前に車室内の掃気が行われるため、圧縮機の駆動開始の前に熱負荷を下げておくことができ、消費電力の低減を図ることができる。ただし、車室内の掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合には、ブロアファンにより吹き出される送風(熱風)がユーザに吹き付けられ、ユーザの不快感を招くことが懸念される。
この点、掃気実施中において車両へのユーザの乗り込みの有無を判定し、乗り込み有りとする旨の判定時には、乗り込み有りの判定前に比べてブロアファンによる車室内への送風を減少側に制限した状態で掃気を実施し、かつ圧縮機の駆動を開始して車室内の冷房空調を開始するようにした。この場合、ブロアファンによる送風を制限した状態で掃気を実施することにより、掃気による熱負荷軽減を継続的に図りつつも、ユーザの不快感の軽減を図ることができる。また、送風制限の状態で冷房空調を開始することにより、ユーザの不快感の軽減を図りつつ、所望の冷房完了状態へのいち早い移行を図ることができる。その結果、車両におけるプレ空調を適正に実施し、ひいてはユーザの快適性を確保することができる。
手段2では、手段1において、前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合において、前記蒸発器による冷気生成の状態を判定する冷気生成判定部を備え、前記第2制御部は、前記冷気生成判定部により判定された冷気生成の状態に基づいて、前記ブロアファンによる送風の制限を解除するか、又はその制限の度合を小さくする。
プレ空調での掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合には、その時点で冷房空調を開始しても蒸発器による冷気生成が十分でないことが考えられ、ブロアファンによる送風が制限されることが望ましい。ただし、圧縮機の駆動開始後には、蒸発器付近の温度が次第に低下することで冷気生成がなされた状態となる。この場合、蒸発器での冷気生成の状態に基づいて、ブロアファンによる送風の制限を解除するか、又はその制限の度合を小さくすることにより、空調システムの状態を把握しつつ、ユーザに対する冷風の吹き付けを適正なタイミングで実施することができる。
手段3では、手段2において、前記第2制御部は、前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合において、前記冷気生成判定部により判定された冷気生成の状態に基づいて、前記ブロアファンによる車室内の送風の吹き出し方向及び吹き出し位置の少なくともいずれかを制御する。
プレ空調での掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合において、蒸発器による冷気生成の状態に応じてブロアファンによる車室内の送風の吹き出し方向及び吹き出し位置の少なくともいずれかを制御する構成とした。この場合、蒸発器による冷気生成が十分でない状態において、ユーザに対する送風の吹き付けを抑制するように車室内の送風の吹き出し方向及び吹き出し位置の少なくともいずれかを制御することで、ユーザの不快感を軽減できる。また、蒸発器による冷気生成が十分となった後には、ユーザに送風が吹き付けるように制御することによって、ユーザに対する冷風の吹き付けを適正なタイミングで実施することができる。
手段4では、手段2又は3において、車両の窓の開閉を制御する窓開閉制御部を備え、前記窓開閉制御部は、前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合に、前記窓を開状態とし、その後、前記冷気生成判定部により判定された冷気生成の状態に基づいて、前記窓を閉状態とする。
プレ空調での掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合において、蒸発器による冷気生成の状態に応じて車両の窓の開閉を行う構成とした。この場合、蒸発器による冷気生成が十分でない状態において、窓を開状態にすることにより、掃気のいち早い完了を図ることができる。また、蒸発器による冷気生成が十分になった後には、窓を閉状態にすることにより、車室内の冷房環境を整えることができる。
手段5では、手段1~4のいずれかにおいて、前記乗り込み判定部は、車両におけるユーザの乗り込み位置を判定するものであり、前記第2制御部は、前記乗り込み判定部により判定された乗り込み位置において、前記ブロアファンによる送風の制限を行わせる。
車両におけるユーザの乗り込み位置を特定し、その乗り込み位置においてブロアファンによる送風の制限を行わせるようにしたため、車両へのユーザ乗り込み後において、掃気の継続による熱負荷軽減と、ユーザの不快感軽減とを好適に実現することができる。
手段6では、手段1~5のいずれかにおいて、前記乗り込み判定部は、車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことを判定するものであり、前記第2制御部は、前記乗り込み前動作が行われたと判定された場合に、前記ブロアファンの風量を一時的に増加させるとともに、その後、前記ブロアファンによる送風の制限として前記ブロアファンの風量を前記乗り込み前動作が判定される前よりも少ない状態とする。
車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことを判定する構成では、ユーザが車両に実際に乗り込む前の時点で、乗り込み有りの判定が行われる。例えば、車両ドアの解錠操作や開放操作により乗り込み前動作の判定が可能である。この場合、ユーザの乗り込み前動作が行われてから、実際の車両乗り込みまでには時間差があり、その時間差からなる期間では、仮にブロアファンによる送風が熱風であっても、ユーザに吹き付けられる可能性が低いと考えられる。
そこで、乗り込み前動作が行われたと判定された場合に、ブロアファンの風量を一時的に増加させるとともに、その後、ブロアファンの送風制限として、ブロアファンの風量を乗り込み前動作が判定される前よりも少ない状態とするようにした。これにより、ユーザの不快感軽減を図りつつも、いち早い掃気完了を図ることができる。
手段7では、手段1~6のいずれかにおいて、前記空調システムは、前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器を冷却する放熱ファンとを備え、前記乗り込み判定部は、車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことと、その後にユーザが車室内に乗り込んだこととをそれぞれ判定するものであり、前記第2制御部は、前記乗り込み前動作が判定された時点で、前記放熱ファンの駆動を開始するとともに、駆動制限した状態で前記圧縮機の駆動を開始し、車室内にユーザが乗り込んだと判定された時点で、前記圧縮機の駆動制限を解除する。
ユーザが車両に乗り込む際には、車両ドアの解錠操作や開放操作といった乗り込み前動作が行われた後、車両への実際の乗り込み(シートへの着座)が行われる。これを前提とし、乗り込み前動作が判定された時点で、放熱ファンの駆動を開始するとともに、駆動制限した状態で圧縮機の駆動を開始し、車室内にユーザが乗り込んだと判定された時点で、圧縮機の駆動制限を解除するようにした。つまり、乗り込み前動作が行われた時点で、放熱ファンの駆動により凝縮器を冷却し、かつブロアファンと圧縮機とを駆動制限状態として微弱状態で冷房空調を開始し、実際の乗り込み時点で、冷房空調を微弱状態から強めるようにした。これにより、車室内の冷房環境をいち早く整えることが可能となる。また、ユーザが乗り込み前動作を行った後に、実際の乗り込みまでに長い時間を要する場合、又はユーザが乗り込み前動作を行った後に車両への乗り込みを行わなかった場合において、不要な冷房空調の実施を抑制できる。
手段8では、手段1~6のいずれかにおいて、前記空調システムは、前記冷媒を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器を冷却する放熱ファンとを備え、前記乗り込み判定部は、車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことと、その後にユーザが車室内に乗り込んだこととをそれぞれ判定するものであり、前記第2制御部は、前記乗り込み前動作が判定された時点で、前記放熱ファンの駆動を開始し、車室内にユーザが乗り込んだと判定された時点で、前記圧縮機の駆動を開始する。
上記構成では、乗り込み前動作が行われた時点で、冷房空調を開始する準備を行い、実際の乗り込み時点で、冷房空調を開始するようにした。これにより、車室内の冷房環境をいち早く整えることが可能となる。また、ユーザが乗り込み前動作を行った後に、実際の乗り込みまでに長い時間を要する場合、又はユーザが乗り込み前動作を行った後に車両への乗り込みを行わなかった場合において、不要な冷房空調の実施を抑制できる。
空調システムの全体構成図。 第1実施形態に係るプレ空調実施時の空調制御処理を示すフローチャート。 第1実施形態に係るプレ空調実施時の作動状況を示すタイムチャート。 第1実施形態に係るプレ空調実施時の作動状況を示すタイムチャート。 第2実施形態に係るプレ空調実施時の空調制御処理を示すフローチャート。 第2実施形態に係るプレ空調実施時の作動状況を示すタイムチャート。 他の実施形態に係るプレ空調実施時の空調制御処理を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる空調制御装置の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、例えば電気自動車やハイブリッド自動車といった電動車両の空調システムを具体化するものとしており、まず、空調システムの全体構成について図1に基づき説明する。
実施形態の空調システムは、制御対象としての空調装置10と、空調制御装置としてのエアコンECU50とを備えている。空調装置10は、例えば車室前方に配置されており、ケーシング11内に、ブロアファン12、エバポレータ(蒸発器)21等が収容されて構成されている。
ケーシング11には、車室内に送風される空気(空調風)の送風通路13が形成されている。そのケーシング11の最上流部には、車外から空気を導入する外気取入口14aと、車内から空気を導入する内気取入口14bとが形成されている。
ケーシング11内において、外気取入口14a及び内気取入口14bの下流側にはブロアファン12が配置されている。ブロアファン12は、電動モータによって駆動される電動送風機であり、本実施形態ではモータ回転速度によって送風量が調整可能になっている。ブロアファン12により空気流を生じさせることで、外気取入口14aからの車外空気(外気)の導入や、内気取入口14bからの車内空気(内気)の導入が行われる。これら取入口の内側には、サーボモータ等により駆動されるインテークドア15が設けられている。インテークドア15を駆動することで、これら取入口のうちいずれかが開状態とされ、外気及び内気のうちいずれかがケーシング11内に導入される。
ケーシング11内において、ブロアファン12の下流側にはエバポレータ21が配置されている。エバポレータ21は、冷媒通路25を介してコンプレッサ(圧縮機)22及びコンデンサ(凝縮器)23に接続されており、コンプレッサ22、コンデンサ23等と共に冷凍サイクルを構成している。
コンプレッサ22は、電動モータにより駆動し、駆動中に冷媒の吐出容量を可変設定可能な可変容量型圧縮機である。冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入・圧縮し、コンデンサ23に向けて吐出するものである。
コンデンサ23は、走行風が当たるように車両前部に設けられており、その付近には放熱ファン41が設けられている。コンデンサ23は、コンプレッサ22で圧縮された冷媒を冷却して液化するものであり、車両走行時に受ける走行風又は放熱ファン41の作動により生じる冷却風により冷却される。そして、コンデンサ23から流出した冷媒は、図示しないレシーバによって気液分離される。また、分離された液冷媒は、膨張弁24によって急激に膨張され霧状とされた後、エバポレータ21に供給される。
エバポレータ21では、膨張弁24から供給された霧状の冷媒と、ブロアファン12により送り出されて送風通路13を流れる空調風との熱交換が行われる。この際、冷媒の気化に伴い、送風通路13を流れる空調風が冷却される。そして、冷却された空調風を、車室内に複数設けられる吹出口16を介して車室内へと送り出すことで、車室内が冷却される。
エアコンECU50は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成されている。エアコンECU50には、エバポレータ21で熱交換された空気の温度(エバ出口温度)を検出するエバ出口温度センサ31、車室内の温度を検出する室内温度センサ32、エバポレータ21で熱交換される前の空気の温度(エバ入口温度)と等しい外気温度を検出する外気温センサ33、座席シート(図示略)へのユーザの着座を検知する着座センサ35、車両ドア(図示略)の解錠又は開放を検知するドアセンサ36等の出力信号が入力される。エアコンECU50は、これら入力に応じてROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、ブロアファン12や、コンプレッサ22等の各種機器を操作し、車室内の冷房制御等を行う。
本実施形態では、エアコンECU50による掃気状態と内気循環状態との切替が可能となっており、掃気モードがオンの状態では、外気取入口14aの開放状態下でブロアファン12の駆動により車室内への外気導入が行われる。
また、本実施形態の空調システムは、放置中の車両、すなわちユーザが乗車しておらず、かつイグニッション電源がオフ状態である車両において、ユーザの乗車前に空調装置10を運転するプレ空調運転の実施を可能とするものである。これにより、ユーザは、車両に乗車する前に、予め車室内の温度を快適にしておくことができる。例えば、乗車前のユーザが携帯端末(図示略)を操作してプレ空調要求信号を送信すると、エアコンECU50は携帯端末からの信号を受信し、空調装置10にプレ空調運転を実行する。この場合、エアコンECU50は、プレ空調として、外気温度に対して車室内温度が高温であることに基づき、コンプレッサ22を非駆動状態にしてブロアファン12の駆動による車室内の掃気(外気導入)を実施するとともに、車室内温度が外気温度まで低下した時点で、掃気が完了したとしてコンプレッサ22を駆動状態にして冷房空調を実施する。
ところで、プレ空調において掃気を実施している状態で、想定よりも早くユーザが車両に乗り込んでくると、ブロアファン12により吹き出される送風(熱風)がユーザに吹き付けられ、ユーザの不快感を招くという不都合が生じることが懸念される。
そこで、本実施形態では、エアコンECU50が、所定の高温状態の車両において、プレ空調要求に応じてブロアファン12を駆動させて車室内の掃気を行わせる第1制御部と、第1制御部による掃気実施中において車両へのユーザの乗り込みの有無を判定する乗り込み判定部と、乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合に、乗り込み有りの判定前に比べてブロアファン12よる車室内への送風を減少側に制限した状態で掃気を実施し、かつコンプレッサ22の駆動を開始して車室内の冷房空調を開始する第2制御部と、を備える構成とした。以下に、その具体的内容を説明する。
エアコンECU50により実行されるプレ空調実施時の空調制御処理について、図2のフローチャートに基づき説明する。
この一連の処理では、まずステップS11において、携帯端末等を通じて送信されるプレ空調要求信号の有無を判定する。そして、ステップS11が否定されれば、ステップS24に進む。一方、ステップS11が肯定されれば、ステップS12に進む。
ステップS24では、掃気モードをオフ状態とするとともに、コンプレッサ22及びブロアファン12を非駆動状態のままとする。そしてその後、本処理を終了する。
ステップS12では、室内温度センサ32及び外気温センサ33の検出結果に基づいて、車室内温度から外気温を差し引いて得られる温度差ΔTを算出する。その後、ステップS13では、車室内が所定の高温状態であるか否かを判定する。具体的には、温度差ΔTが、所定の閾値Th1(例えば、0℃)よりも大きいか否かを判定し、温度差ΔTが閾値Th1よりも大きい場合に、車室内が所定の高温状態であると判定する。この場合、ステップS13が否定されれば、ステップS23へと進む。一方、ステップS13が肯定されれば、ステップS14へと進む。
ステップS23では、掃気モードをオフ状態とするとともに、コンプレッサ22及びブロアファン12の駆動を実施する。すなわち、車室内が所定の高温状態でないと判定された場合には、コンプレッサ22を駆動し、かつブロアファン12で内気循環させて、冷房空調により車室内を冷却する。
また、ステップS14では、掃気モードをオン状態とし、ブロアファン12を駆動させて掃気を実施する。この場合、コンプレッサ22は非駆動状態のままとする。すなわち、車室内が所定の高温状態である場合においては、コンプレッサ22の駆動を開始せず、まず掃気により車室内の熱気を排出する。
その後、ステップS15では、車両へのユーザの乗り込みが生じたか否かを判定する。具体的には、例えば着座センサ35の検知結果に基づいて、ユーザの乗り込みの有無を判定する。ステップS15が否定されれば、ステップS12に戻り各処理を繰り返す。一方、ステップS15が肯定されれば、ステップS16に進む。すなわち、車両へのユーザの乗り込み有りと判定されるか、車室内が所定の高温状態でなくなるかのいずれかの条件を満たすまで、コンプレッサ22を駆動せず、掃気により車室内の熱気を排出する。なお、車両へのユーザの乗り込みが生じたか否かの判定を、ドアセンサ36の検知に基づいて行うようにしてもよい。
ステップS16では、着座センサ35の検知結果に基づいて、車両におけるユーザの乗り込み位置の判定、すなわちユーザがいずれの座席シートに着座したかの判定を行う。そして、ステップS17では、車室内の空調風の吹き出し方向を制御する。詳しくは、車両におけるユーザの乗り込み位置の判定結果に基づいて、空調風の吹き出し方向を、空調風がユーザに直接当たらない向きとする。例えば、車両前部の左右シートのうち右シートにユーザが乗り込んだ場合には、左シート側に向けて吹き出しを行わせるとよい。
なお、空調風の吹き出し方向の制御として、その吹き出し方向を、ユーザの乗り込み位置に関係なく、床側、天井側及びサイドドア側のいずれかとする制御、すなわち座席シートから外れた向きにする制御を行ってもよい。
また、ステップS17では、車室内の空調風の吹き出し方向を制御することに代えて、又はこれに加えて、車室内の空調風の吹き出し位置を制御してもよい。この場合、車室内に設けられている複数の吹出口16のうち、ユーザが着席した座席シートへの吹き出しを行う吹出口16において送風を停止し、それ以外の吹出口16おいて送風を行わせる状態とする。これにより、車室内におけるブロアファン12の送風が制限される。例えば、車両前部の左右シートのうち右シートにユーザが乗り込んだ場合には、左シート側でのみ吹き出しを行わせるとよい。
その後、ステップS18では、掃気モードのオン状態を継続しつつ、コンプレッサ22の駆動を実施する。このとき、ブロアファン12を、ユーザが車室内に乗り込んだことが判定される前の通常駆動状態と比べて風量の少ない駆動状態(弱駆動状態)とする。すなわち、掃気中において車室内へのユーザの乗り込み有りと判定された時点で、コンプレッサ22を駆動して冷気生成を開始するとともに、ブロアファン12を弱駆動状態として、ユーザが車室内に乗り込む前よりも送風を弱める。
ステップS19では、エバポレータ21による冷気生成の状態を判定する。ここでは、エバ出口温度センサ31が検知したエバ出口温度が、所定の温度Th2以下である場合に、冷気生成されたと判定する。ステップS19が否定されれば、ステップS16に戻り、冷気生成されたと判定されるまで処理を繰り返す。ステップS19が肯定されれば、ステップS20に進む。
ステップS20では、車室内の空調風の吹き出し方向を、空調風がユーザに当たる向きにする。すなわち、空調風の吹き出し方向を、空調風がユーザに当たらない向きから、空調風がユーザに当たる向きに切り替える。又は、車室内の空調風の吹き出し位置(送風を行わせる吹出口16)を、空調風がユーザに当たる位置(吹出口16)にする。
ステップS21では、掃気モードのオン状態を継続しつつ、コンプレッサ22及びブロアファン12を駆動状態とする。このとき、ブロアファン12の弱駆動状態(送風制限)が解除され、通常駆動状態に戻される。なお、ブロアファン12の送風制限の解除に代えて、送風制限の度合を小さくする構成であってもよい。
ステップS22では、ステップS13と同様、温度差ΔTに基づいて、車室内が所定の高温状態であるか否かを判定する。ステップS22が肯定されれば、ステップS20へと戻り、車室内が所定の高温状態でなくなるまで処理を繰り返す。一方、ステップS22が否定されれば、ステップS23に進む。
ステップS23では、掃気モードをオフにして内気循環へと切り替える。このとき、コンプレッサ22及びブロアファン12の駆動状態を継続する。すなわち、車室内が十分冷却されて所定の高温状態でなくなった以降は、内気循環状態のもとで、コンプレッサ22を駆動して車室内の冷却を行う。なお、ステップS23では、車室内温度が、予め設定したプレ空調設定温度(例えば、25℃)で保持されるようにして空調制御が実施される。
ここで、プレ空調実施時における空調装置10の作動状況について、図3に基づき説明する。なお、ここではプレ空調の掃気実施中における、ユーザの車両への乗り込みは想定していない。
図示されるように、プレ空調要求が検知された時刻t11で、プレ空調が開始される。ここでは、掃気モードがオン状態に切り替えられるとともに、ブロアファン12の駆動が開始され、掃気による車室内の熱気の排出が開始される。ただし、コンプレッサ22は非駆動状態のままとされる。この掃気に伴い車室内温度が徐々に低下する。
車室内温度と外気温度とが同一となった時刻t12、すなわち車室内温度が所定の高温状態でないと判定される温度まで低下した時点で、掃気モードがオフ状態へと切り替えられ、ブロアファン12による内気循環が開始される。また、コンプレッサ22の駆動による冷気生成が開始され、エバ出口温度が徐々に低下する。時刻t12以降、冷房空調が開始される。
なお、時刻t12以降、車室内温度がプレ空調設定温度で保持されるようにして空調制御が実施される。このとき、車室内温度とプレ空調設定温度との偏差に基づいて、ブロアファン12及びコンプレッサ22の駆動がそれぞれ制御される。
ちなみに、車両のイグニッション電源がオン状態となった時刻t14で、プレ空調は終了される。
次に、プレ空調の掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合の、空調装置10の作動状況について、図4のタイムチャートに基づき説明する。以下、図3と相違する箇所について説明する。
図4では、時刻t21でプレ空調の掃気が開始された後において、時刻t22で車両へのユーザの乗り込みが生じたと判定されると、コンプレッサ22の駆動開始に伴い、冷気生成が開始される。これにより、エバ出口温度が徐々に低下する。また、時刻t22では、ブロアファン12の駆動を制限すべく、ブロアファン12が弱駆動状態とされる。また、図示していないが、車室内の空調風の吹き出し方向の制御についても併せて実行され、空調風がユーザに直接当たらないように吹き出し方向が制御される。この時点では、空調風の冷却が十分でなく、熱風のユーザへの吹き付けが懸念されるが、ブロアファン12の駆動制限と吹き出し方向の制御とにより、ユーザへの熱風の吹き付けが抑制されている。
その後、時刻t23でエバ出口温度が所定の温度Th2まで低下すると、ブロアファン12の駆動制限が解除される。すなわち、ユーザの乗り込み時である時刻t22の時点では、エバ出口温度がほぼ外気温度となっており、エバポレータ21による冷気生成が十分でないが、時刻t23では、エバ出口温度が温度Th2まで低下し、冷気生成が十分な状態となる。そのため、時刻t23では、ブロアファン12の風量が制限前の風量に戻される。また、図示していないが、空調風の吹き出し方向の限定の解除についても併せて実行される。これらにより、冷気生成が完了した適切なタイミングで、ユーザに対する空調風の吹き付けが実施されるようになっている。
その後、時刻t24で車室内温度と外気温度とが同一となり、車室内が所定の高温状態でないと判定されると、掃気モードがオフ状態へと切り替えられ、ブロアファン12による内気循環が開始される。時刻t24以降、車室内温度がプレ空調設定温度で保持されるようにして空調制御が実施される。このとき、車室内温度とプレ空調設定温度との偏差に基づいて、ブロアファン12及びコンプレッサ22の駆動がそれぞれ制御される。
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
放置状態の車両において車室内が所定の高温状態になっている場合に、プレ空調要求に応じて、ブロアファン12の駆動により車室内の掃気が行われる。この場合、コンプレッサ22の駆動前に車室内の掃気が行われるため、コンプレッサ22の駆動開始の前に熱負荷を下げておくことができ、消費電力の低減を図ることができる。
車室内の掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合には、ブロアファン12により吹き出される送風(熱風)がユーザに吹き付けられ、ユーザの不快感を招くことが懸念される。この点、掃気実施中において車両へのユーザの乗り込みの有無を判定し、乗り込み有りとする旨の判定時には、乗り込み有りの判定前に比べてブロアファン12による車室内への送風を減少側に制限した状態で掃気を実施し、かつコンプレッサ22の駆動を開始して車室内の冷房空調を開始するようにした。この場合、ブロアファン12による送風を制限した状態で掃気を実施することにより、掃気による熱負荷軽減を継続的に図りつつも、ユーザの不快感の軽減を図ることができる。また、送風制限の状態で冷房空調を開始することにより、ユーザの不快感の軽減を図りつつ、所望の冷房完了状態へのいち早い移行を図ることができる。その結果、車両におけるプレ空調を適正に実施し、ひいてはユーザの快適性を確保することができる。
車両におけるユーザの乗り込み位置を特定し、その乗り込み位置においてブロアファン12による送風の制限を行わせるようにしたため、車両へのユーザ乗り込み後において、掃気の継続による熱負荷軽減と、ユーザの不快感軽減とを好適に実現することができる。
プレ空調での掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合には、その時点で冷房空調を開始してもエバポレータ21による冷気生成が十分でないことが考えられ、ブロアファン12による送風が制限されることが望ましい。ただし、コンプレッサ22の駆動開始後には、エバポレータ21付近の温度が次第に低下することで冷気生成がなされた状態となる。この場合、エバポレータ21での冷気生成の状態に基づいて、ブロアファン12による送風の制限を解除するか、又はその制限の度合を小さくすることにより、空調システムの状態を把握しつつ、ユーザに対する冷風の吹き付けを適正なタイミングで実施することができる。
プレ空調での掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合において、エバポレータ21による冷気生成の状態に応じて、ブロアファン12による車室内の送風の吹き出し方向及び吹き出し位置の少なくともいずれかを制御する構成とした。この場合、エバポレータ21による冷気生成が十分でない状態において、ユーザに対する送風の吹き付けを抑制することで、ユーザの不快感を軽減できる。また、エバポレータ21による冷気生成が十分となった後には、ユーザに送風が吹き付けるように制御することによって、ユーザに対する冷風の吹き付けを適正なタイミングで実施することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る空調システムの全体構成は、第1実施形態と共通であるため説明を省略する。第2実施形態は、掃気実施中における車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことと、その後にユーザが車室内に乗り込んだこととの2つの段階について、それぞれ判定するものである。そして、乗り込み前動作が判定された時点で、放熱ファン41の駆動を開始するとともに、駆動制限した状態でコンプレッサ22の駆動を開始し、車室内にユーザが乗り込んだと判定された時点で、コンプレッサ22の駆動制限を解除するようにしている。
なお、乗り込み前動作は、車両ドアの解錠動作又は開放動作であり、ドアセンサ36の検知結果に基づいて判定される。一方、ユーザが車室内に乗り込んだことは、着座センサ35の検知結果に基づいて判定され、この際、車両におけるユーザの乗り込み位置の判定、すなわちユーザがいずれの座席シートに着座したかの判定についても併せて実行される。
第2実施形態に係るプレ空調実施時の空調制御処理について、図5のフローチャートに基づき説明する。第1実施形態の図2と共通の処理については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
プレ空調の掃気が開始された後(ステップS14の実施後)において、ステップS31では、ドアセンサ36の検知結果に基づいて、車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたか否かを判定する。ステップS31が否定されれば、ステップS12に戻り各処理を繰り返す。すなわち、乗り込み前動作が行われたと判定されるか、車室内が所定の高温状態でなくなるかのいずれかの条件を満たすまで、空調装置10における冷気生成を開始せず、車室内の掃気を行うようになっている。一方、ステップS31が肯定されれば、ステップS32に進む。
ステップS32では、掃気モードのオン状態を継続しつつ、弱駆動状態でのコンプレッサ22の駆動を実施する。また、ブロアファン12の駆動状態を、強駆動状態、すなわち乗り込み前動作が行われたことが判定される前の通常駆動状態と比べて風量の多い駆動状態とする。これにより、掃気の促進を図る。
その後、ステップS33では、放熱ファン41の駆動を開始し、放熱ファン41の冷却風によりコンデンサ23を冷却する。コンデンサ23の冷却により冷房効率が上がることで、コンプレッサ22の負荷が軽減され、ひいては消費電力の抑制が可能である。なお、放熱ファン41については、ラジエータ(図示略)を冷却するラジエータファンとしての役割を兼ねるものであってもよい。
ステップS34では、着座センサ35の検知結果に基づいて、ユーザが車室内へ乗り込んだか否かを判定する。ステップS34が否定されれば、ステップS35に進む。一方、ステップS34が肯定されれば、ステップS16に進む。
ステップS35では、乗り込み前動作が行われたと判定した後、その乗り込み前動作が解消されたか否かを判定する。このとき、着座検知がなされないまま、車両ドアの解錠状態が施錠状態に戻った場合、又は開放状態の車両ドアが閉鎖された場合に、ステップS35が肯定される。ステップS35で否定判定の場合は、ステップS32に戻り、各処理を繰り返す。一方、ステップS35で肯定判定の場合は、ステップS14に戻り、コンプレッサ22を非駆動状態、ブロアファン12を通常駆動状態に戻す。また、放熱ファン41の駆動を停止するとよい。そしてその後、上述した各処理を繰り返す。
ステップS16では、第1実施形態と同様の処理を実行する。すなわち、ユーザが車室内に乗り込んだことを判定した場合には、ユーザがいずれの座席シートに着座したかの判定についても併せて実行する。そして、ステップS16以降では第1実施形態と同様の制御処理が実行される。この場合特に、ステップS18では、ブロアファン12が強駆動状態から弱駆動状態に切り替えられるとともに、コンプレッサ22について駆動制限が解除されて通常駆動される。
第2実施形態に係るプレ空調実施時の空調装置10の作動状況について、図6のタイムチャートに基づき説明する。以下、第1実施形態と相違する箇所について説明する。
図6では、時刻t31でプレ空調の掃気が開始された後において、時刻t32で車両ドアの解錠又は開放により乗り込み前動作が行われたと判定される。これにより、ブロアファン12が通常駆動状態から強駆動状態に切り替えられ、掃気の促進が図られる。このとき、ドア開放状態になっていれば、ドア開放部分を介して掃気が効率良く行われる。また、時刻t32では、コンプレッサ22の駆動が開始されるが、この際の駆動状態は弱駆動状態とされる。
その後、時刻t33でユーザの座席シートへの着座によりユーザが車室内に乗り込んだと判定されると、コンプレッサ22の駆動の抑制が解除される。また、ブロアファン12が強駆動状態から弱駆動状態に切り替えられ、ユーザへの熱風の吹き付けが抑制される。なお、上記以外のt34~t36における制御処理は、第1実施形態の時刻t23~t25における制御処理とそれぞれ同一となっている。
ユーザの乗り込み前動作が行われてから、実際の車両乗り込みまでには時間差があり、その時間差からなる期間では、仮にブロアファン12による送風が熱風であっても、ユーザに吹き付けられる可能性が低いと考えられる。そこで、乗り込み前動作が行われたと判定された場合に、ブロアファン12の風量を一時的に増加させるとともに、その後、ブロアファン12による送風の制限として、ブロアファン12の風量を乗り込み前動作が判定される前よりも少ない状態とするようにした。これにより、ユーザの不快感軽減を図りつつも、いち早い掃気完了を図ることができる。
ユーザの乗り込み前動作が行われてから、実際の車両乗り込みまでの間には、車両ドアの開放期間が生じることが想定される。そこで、車両ドアが開放されている状態において、ブロアファン12の風量を増加させるようにした。これにより、車室内の熱気の排出をより効率的に進めることができる。
ユーザが乗り込み前動作を行った後に、実際の乗り込みまでに長い時間を要する場合や、又はユーザが乗り込み前動作を行った後に車両への乗り込みを行わない場合が想定される。そこで、ユーザの乗り込み前動作が行われてから、実際の車両乗り込みまでの間、コンプレッサ22を弱駆動状態で駆動する。そして、実際にユーザが車室内へ乗り込んだ時点で、コンプレッサ22の駆動制限を解除するようにした。これにより、不要な冷房空調の実施を抑制できる。
また、乗り込み前動作が行われた後、ユーザが車室内へ乗り込むことなく乗り込み前動作が解消された場合には、コンプレッサ22及びブロアファン12の駆動状態を、乗り込み前動作が行われる前の状態に戻すようにした。この構成によれば、不要な冷房空調の実施をより一層抑制できる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る空調システムの全体構成は、第1実施形態と共通であるため説明を省略する。第3実施形態は、第2実施形態と同様に、掃気実施中における車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことと、その後にユーザが車室内に乗り込んだこととの2つの段階について、それぞれ判定するものである。そして、本実施形態では特に、乗り込み前動作が判定された時点で、放熱ファン41の駆動を開始し、車室内にユーザが乗り込んだと判定された時点で、コンプレッサ22の駆動を開始するようにしている。
第3実施形態に係るプレ空調実施時の空調制御処理について、図7のフローチャートに基づき説明する。第2実施形態の図5と共通の処理については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
プレ空調の掃気が開始された後(ステップS14の実施後)において、ステップS31で乗り込み前動作が行われたと判定された場合に、ステップS41では、ブロアファン12を強駆動状態、コンプレッサ22を非駆動状態として掃気を実行する。また、続くステップS33では、放熱ファン41の駆動を開始する。
その後、ステップS34でユーザが車室内へ乗り込んだと判定されると、ステップS16,S17で車室内の空調風の吹き出し制御を実行した後に、ステップS42において、車両の窓を開状態とする。そしてその状態で、ステップS18では、コンプレッサ22を駆動状態、ブロアファン12を弱駆動状態とする。
また、ステップS19で冷気生成が完了したと判定されると、ステップS20で空調風の吹き出し制御を実行した後に、ステップS43において、車両の窓を閉状態とする。その後のステップS21以降の各処理は、既述のとおりである。
プレ空調での掃気実施中にユーザが車両に乗り込む場合において、冷気生成の状態に応じて車両の窓の開閉を行う構成とした。この場合、冷気生成が十分でない状態において、窓を開状態にすることにより、掃気のいち早い完了を図ることができる。また、冷気生成が十分になった後には、窓を閉状態にすることにより、車室内の冷房環境を整えることができる。
また、乗り込み前動作が行われた時点で、放熱ファン41の駆動開始により冷房空調を開始する準備を行い、実際の乗り込み時点で、コンプレッサ22の駆動開始により冷房空調を開始するようにした。これにより、車室内の冷房環境をいち早く整えることが可能となる。また、ユーザが乗り込み前動作を行った後に、実際の乗り込みまでに長い時間を要する場合、又はユーザが乗り込み前動作を行った後に車両への乗り込みを行わなかった場合において、不要な冷房空調の実施を抑制できる。
(他の実施形態)
なお、実施の形態は上記した内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
・車両におけるユーザの乗り込み位置の判定については、着座センサ35の検知以外にも、例えばドアセンサ36を用いることが可能である。又は、車両に設けられたカメラの撮影画像を用いて、乗り込み位置を判定することも可能である。また、カメラの撮影画像を用いて、ユーザの乗り込み前動作が行われたことや、ユーザが車室内に乗り込んだことを判定する構成であってもよい。
・第2実施形態では、ブロアファン12の駆動状態を、乗り込み前動作が行われたことを判定した時点で強駆動状態とし、その後ユーザが車両に乗り込んだことを判定した時点で弱駆動状態に切り替えるようにしていたが、この構成を変更してもよい。例えば、乗り込み前動作の判定に伴いブロアファン12を強駆動状態とした後に、乗り込み前動作が行われたことを判定してから所定時間を経過した時点で、コンプレッサ22の弱駆動状態への切り替えを実行するようにしてもよい。この場合、当該所定時間については、ユーザが乗り込み前動作を行ってから、実際に車両に乗り込みを完了するまでに要する見込み時間とすることが考えられる。要は、乗り込み前動作が行われたと判定された場合に、ブロアファン12の風量を一時的に増加させるとともに、その後、ブロアファン12の風量を乗り込み前動作が判定される前よりも少ない状態とするものであればよい。
・プレ空調の掃気実施中においてユーザの乗り込みが生じたと判定された場合に、ブロアファン12を弱駆動状態にすることに代えて、ユーザの乗り込み位置に基づいて、車室内における送風の吹き出し位置を削減するようにしてもよい。
・上記実施形態では、プレ空調の掃気実施中においてユーザの乗り込みが生じたと判定された場合に、エバ出口温度センサ31により検知されたエバ出口温度に基づいて、エバポレータ21による冷気生成の状態を判定する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、乗り込み有り判定に伴うコンプレッサ22の駆動開始からの経過時間に基づいて、エバポレータ21による冷気生成の状態を判定する構成としてもよい。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウエア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリーと一つ以上のハードウエア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
12…ブロアファン、21…エバポレータ、22…コンプレッサ、25…冷媒通路、50…エアコンECU。

Claims (8)

  1. 冷媒を循環させる冷媒通路(25)と、前記冷媒を圧縮する電動式の圧縮機(22)と、前記冷媒を蒸発させる蒸発器(21)と、車室内への送風を行うブロアファン(12)とを含み、前記ブロアファンの駆動により、前記蒸発器で冷却された冷気を車室内に吹き出し可能となっている空調システムを備える車両に適用され、放置状態の車両において車室内が所定の高温状態になっている場合に、ユーザの車両乗り込み前のプレ空調として車室内の掃気とその掃気の完了後の冷房空調とを実施する空調制御装置(50)であって、
    前記高温状態の車両において、プレ空調要求に応じて前記ブロアファンを駆動させて車室内の掃気を行わせる第1制御部と、
    前記第1制御部による掃気実施中において車両へのユーザの乗り込みの有無を判定する乗り込み判定部と、
    前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合に、乗り込み有りの判定前に比べて前記ブロアファンによる車室内への送風を減少側に制限した状態で掃気を実施し、かつ前記圧縮機の駆動を開始して車室内の冷房空調を開始する第2制御部と、
    を備える空調制御装置。
  2. 前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合において、前記蒸発器による冷気生成の状態を判定する冷気生成判定部を備え、
    前記第2制御部は、前記冷気生成判定部により判定された冷気生成の状態に基づいて、前記ブロアファンによる送風の制限を解除するか、又はその制限の度合を小さくする請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記第2制御部は、前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合において、前記冷気生成判定部により判定された冷気生成の状態に基づいて、前記ブロアファンによる車室内の送風の吹き出し方向及び吹き出し位置の少なくともいずれかを制御する請求項2に記載の空調制御装置。
  4. 車両の窓の開閉を制御する窓開閉制御部を備え、
    前記窓開閉制御部は、前記乗り込み判定部により乗り込み有りと判定された場合に、前記窓を開状態とし、その後、前記冷気生成判定部により判定された冷気生成の状態に基づいて、前記窓を閉状態とする請求項2又は3に記載の空調制御装置。
  5. 前記乗り込み判定部は、車両におけるユーザの乗り込み位置を判定するものであり、
    前記第2制御部は、前記乗り込み判定部により判定された乗り込み位置において、前記ブロアファンによる送風の制限を行わせる請求項1~4のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  6. 前記乗り込み判定部は、車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことを判定するものであり、
    前記第2制御部は、前記乗り込み前動作が行われたと判定された場合に、前記ブロアファンの風量を一時的に増加させるとともに、その後、前記ブロアファンによる送風の制限として前記ブロアファンの風量を前記乗り込み前動作が判定される前よりも少ない状態とする請求項1~5のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  7. 前記空調システムは、前記冷媒を凝縮させる凝縮器(23)と、前記凝縮器を冷却する放熱ファン(41)とを備え、
    前記乗り込み判定部は、車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことと、その後にユーザが車室内に乗り込んだこととをそれぞれ判定するものであり、
    前記第2制御部は、前記乗り込み前動作が判定された時点で、前記放熱ファンの駆動を開始するとともに、駆動制限した状態で前記圧縮機の駆動を開始し、車室内にユーザが乗り込んだと判定された時点で、前記圧縮機の駆動制限を解除する請求項1~6のいずれか一項に記載の空調制御装置。
  8. 前記空調システムは、前記冷媒を凝縮させる凝縮器(23)と、前記凝縮器を冷却する放熱ファン(41)とを備え、
    前記乗り込み判定部は、車両へのユーザの乗り込み判定として、ユーザが車両に乗り込む前の乗り込み前動作が行われたことと、その後にユーザが車室内に乗り込んだこととをそれぞれ判定するものであり、
    前記第2制御部は、前記乗り込み前動作が判定された時点で、前記放熱ファンの駆動を開始し、車室内にユーザが乗り込んだと判定された時点で、前記圧縮機の駆動を開始する請求項1~6のいずれか一項に記載の空調制御装置。
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