JP2022022989A - ブレーキ付きキャスター及び搬送台車 - Google Patents

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JP2022022989A
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Abstract

【課題】経済的かつ合理的でメンテナンス性に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を提供する。【解決手段】車輪支持脚2の下部に車輪3が同車輪支持脚2の側部間に設けた車軸4によって回転自在に支持されてなるキャスターである。一対のブレーキリング5、6と、リング操作具7と、前記リング操作具7を操作する駆動機構とを備えている。前記リング操作具7と前記一対のブレーキリング5、6は、前記駆動機構の昇降に伴い前記リング操作具7を介して前記一対のブレーキリング5、6に設けられたブレーキシュー15、16を前記車輪3に圧接させ又は圧接を解除させて当該車輪3を制動し又は制動の解除が行われるリンク機構に形成されており、前記リンク機構を形成する前記リング操作具7と前記一対のブレーキリング5、6とは、S字又は逆S字となるような配置で前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3へ圧接して制動することが可能に連結されている。【選択図】図8

Description

この発明は、搬送台車(手押し台車を含む。)に使用されるブレーキ付きキャスターの技術分野に属し、さらに言えば、ブレーキシュー(ブレーキリングの側面部)を車輪の適所(但し、タイヤを除く。)に圧接させて制動力(ブレーキ力)を得る構成のブレーキ付きキャスターに関する。
特許文献1は、一対のブレーキリング8、9に設けられているブレーキシュー80、90を車輪4のリム4aへ圧接させて当該車輪4を制動する構成の自在車輪(キャスター)が開示されている。より具体的に、前記一対のブレーキリング8、9は、各下端部が弾性体14により開閉方向に付勢され、各上端部が一対のスライド部6、7(6’、7’)で連結された構成であり、当該一対のスライド部6、7(6’、7’)が開閉する動きに連動して前記車輪4の制動又は制動の解除が行われる制動手段が開示されている。
特許文献2は、固定車輪32であるものの、ブレーキ操作レバー16の基端側にブレーキワイヤ14の上端が取り付けられて、ブレーキ操作レバー16の先端側は片手操作用の操作把持部18が形成されており、ブレーキ操作レバー16の操作把持部18を把持してハンドル7の把持杆9側に引き寄せることで前記ブレーキワイヤ14を引き上げて作動レバー54を回転させて制動機構53を作動させ、一対のブレーキシュー68をブレーキドラム51の筒部57の内面に圧接させることで制動をかける制動手段が開示されている。
特許第6435485号公報 特開2018-65440号公報
特許文献1の制動手段によれば、一方のブレーキシュー90は、車輪4のリム4aに引き込まれる作用により強いブレーキ力が働くが、他方のブレーキシュー80は、車輪4のリム4aから離れるような作用となることから、前記一方のブレーキシュー90に比べると強いブレーキ力は働かず、全体として強いブレーキ力は得られない課題があった。また、これに伴い、一方のブレーキシュー90の摩耗は他方のブレーキシュー80の摩耗に比べると大きく、そのため、ブレーキシューの交換にばらつきが生じ、メンテナンス回数が多いという課題もあった。さらに、一対のブレーキシュー80、90が車輪4のリム4aに圧接又は圧接を解除させるための弾性体14を別途用意しなければならず、部品点数が多くなり、不合理、不経済という課題もあった。
特許文献2の制動手段によれば、ブレーキ力を可変させるためにはブレーキワイヤ14を調整することになるが、ブレーキ操作レバー16の角度も調整しなければならない等、時間と手間がかかるという課題があった。
本発明の目的は、自在キャスター、固定キャスターを問わず、車輪のリムに対して一対のブレーキシュー(ブレーキリング)の圧接を均等にしてブレーキ力を発揮できるシンプルな構造で実現することにより、ブレーキシューの摩耗も均等になりメンテナンス回数の省力化に貢献できる等、経済的かつ合理的でメンテナンス性に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を提供することにある。
本発明の次の目的は、ブレーキ力を簡易に可変できる構造をシンプルな構造で実現することにより、時間と手間がかかるブレーキ操作レバーの調整を不要とする等、使い勝手がよく取り扱い性に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係るブレーキ付きキャスターは、車輪支持脚2の下部に車輪3が同車輪支持脚2の側部間に設けた車軸4によって回転自在に支持されてなるキャスターにおいて、
前記車輪3への圧接又は圧接解除が可能な一対のブレーキリング5、6と、前記車軸4に支持され前記一対のブレーキリング5、6と連結されるリング操作具7と、前記リング操作具7を操作する駆動機構とを備え、
前記リング操作具7と前記一対のブレーキリング5、6は、前記駆動機構の昇降に伴い前記リング操作具7を介して前記一対のブレーキリング5、6に設けられたブレーキシュー15、16を前記車輪3に圧接させ又は圧接を解除させて当該車輪3を制動し又は制動の解除が行われるリンク機構に形成されており、
前記リンク機構を形成する前記リング操作具7と前記一対のブレーキリング5、6とは、S字又は逆S字となるような配置で、前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3へ圧接して制動することが可能に連結されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載したブレーキ付きキャスターにおいて、前記キャスターは、取り付け座1’の下に、前記車輪支持脚2が旋回自在に取り付けられ、前記車輪支持脚2の下部に車輪3が同車輪支持脚2の側部間に設けた車軸4によって回転自在に支持されてなる自在キャスターであることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載したブレーキ付きキャスターにおいて、前記駆動機構を操作する操作部10を備え、
前記駆動機構は、前記操作部10の操作により昇降する軸部材8と前記軸部材8に追従して昇降する昇降具9とからなり、前記昇降具9は前記軸部材8を構成する復元用弾性体81により常時下向きに付勢されており、
前記昇降具9が常時下向きに付勢されて前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3を圧接させた制動状態から前記操作部10を操作して前記昇降具9を上昇させることで前記車輪3の制動状態を解除して走行可能状態にした後、前記操作部10の操作を停止させると前記復元用弾性体81により前記昇降具9が降下して前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3へ圧接して制動する構成であることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1~3のいずれかに記載したブレーキ付きキャスターにおいて、前記駆動機構の軸部材8は、前記車輪支持脚2の前後方向の中心線Lの線上又は同中心線Lの延長線L’上で、車輪先端部Pを通る垂線M1と車軸を通る垂線M2の間にあって、長ボルト82と第1の筒部83と第2の筒部84と前記復元用弾性体81とからなり、前記長ボルト82を回転させて前記第1の筒部83に対し前記第2の筒部84を相対的に上下移動させることにより前記復元用弾性体81を圧縮又は伸長させてブレーキ力の調整が可能な構成であることを特徴とする。
請求項5に記載した発明に係る搬送台車は、請求項1~4のいずれかに記載のブレーキ付きキャスターを備えていることを特徴とする。
本発明に係るブレーキ付きキャスター及び搬送台車によれば、以下の効果を奏する。
(1)車輪のリムに対して一対のブレーキシュー(ブレーキリング)の圧接を均等にしてブレーキ力を発揮することができる。これに伴い、一対のブレーキシューそれぞれの摩耗が等しくなるので、当該一対のブレーキシューの交換作業を一度に行うことができる。すなわち、従来技術(前記特許文献1)と比し、交換作業のメンテナンス回数を減らすことができる等、経済的、合理性、及びメンテナンス性に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を実現することができる。
(2)自らの摩擦によって車輪に引き込まれる自己倍力作用により強いブレーキ力を発揮できる構造で実施できるので、車輪(のリム)に対するブレーキシューの押圧力がさほど強くなくても所望する位置に搬送台車を確実に停止させることが可能になる。よって、操作性(制御能力)に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を実現することができる。
(3)ブレーキレバーの調整をすることなくブレーキ力を簡単に調整(制御)できる等、ブレーキ力の調整に無駄な時間や手間を要しないストレスフリーな作業を実現できる。また、重量物を搬送する場合は簡単にブレーキ力を強くできる等、搬送物の重量に応じて柔軟かつ迅速に対応可能な、使い勝手がよく取り扱い性に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を実現することができる。
(4)通常時は制動力を発生した自動停止状態で、ブレーキレバーを操作すると制動が解除されて走行可能になる構造なので、ブレーキレバーから手が離れてしまう等、不意にブレーキレバーの操作を止めた場合に自動的にブレーキがかかり停止状態に至るので安全性に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を実現することができる。
(5)従来技術(前記特許文献1)と比し、弾性体の使用数量が2つから1つに削減できる等、部材点数が少なくなり、シンプルな構造で経済性に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を実現することができる。
本発明に係るブレーキ付きキャスターを示した斜視図である。 Aは、図1のブレーキ付きキャスターを示した正面図であり、Bは、Aの左側面図であり、Cは、Aの平面図である。 図1の異なる構成のブレーキ付きキャスターを示した斜視図である。 車輪支持脚が旋回自在であるブレーキ付きキャスターを示した斜視図である。 Aは、図4のブレーキ付きキャスターを示した正面図であり、Bは、Aの左側面図であり、Cは、Aの平面図であり、Dは、Aの底面図である。 図5AのX-X線矢視拡大断面図である。 図4の分解斜視図である。 本発明に係るブレーキ付きキャスターについて、Aは、基部と取り付け座と車輪支持脚とホイールカバーとを取り外した状態を示す正面図であり、Bは、Aの左側面図であり、Cは、Aの背面図であり、Dは、Aの状態からブレーキを解除操作した状態を示す正面図である。 本発明に係るブレーキ付きキャスターが発揮する自己倍力作用についての説明図である。 Aは、本発明に係るブレーキ付きキャスターのブレーキ力調整前を示した正面図であり、Bは、復元用弾性体を圧縮してブレーキ力を調整する過程を示した正面図であり、Cは、ブレーキ力調整後を示した正面図である。 Aは、本発明に係るブレーキ付きキャスターを設けた搬送台車を例示した斜視図であり、Bは、Aに載置台を設けた場合の搬送台車を例示した斜視図であり、Cは、Bのキャスターの取り付け手段が異なる搬送台車を例示した斜視図である。 図11とは、異なる実施例の搬送台車を例示した斜視図である。
次に、本発明に係るブレーキ付きキャスターおよび搬送台車の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明に係るブレーキ付きキャスターは、図1~図3に示したように、基部1の下に、下向きにコ字形状の車輪支持脚2が取り付けられ、前記車輪支持脚2の下部に車輪3が同車輪支持脚2の側部間に設けた車軸4によって回転自在に支持されてなる固定キャスターである。前記基部1と前記車輪支持脚2とは、ボルト・ナット等の接合手段により固定されている。
なお、本実施例では、基部1の下に、下向きにコ字形状の車輪支持脚2が取り付けられているが、基部1を設けなくても良く、車輪支持脚2もコ字形状に限定されることはなく、車輪支持脚2の天面が台車取り付け金具11を取り付け可能な大きさで実施してもよい。
また、前記ブレーキ付きキャスターは、図8等に示したように、前記車輪3への圧接又は圧接解除が可能な一対のブレーキリング5、6と、前記車軸4に支持され前記一対のブレーキリング5、6と連結されるリング操作具7と、前記リング操作具7を操作する駆動機構(軸部材8と昇降具9)と、前記駆動機構を操作する操作部10とを備えている。
前記一対のブレーキリング5、6はそれぞれ、金属製で、車輪3のリム3aの形状に倣った半円弧状に形成され(図7も参照)、その外周面の中央部には、前記車輪3のリム3aへ圧接する際に摩擦力を高めて制動力を確実にするためのブレーキシュー15、16が設けられている。前記ブレーキシュー15、16は、本実施例では一例として、ゴム弾性を有するエラストマー製で実施されている。
また、前記一対のブレーキリング5、6は車軸4に対して上下に配置されている。
前記リング操作具7は、金属製で、その中央部を車軸4に支持されて回転可能な棒状に形成され(図7も参照)、前記一対のブレーキリング5、6と、S字(図8C参照)又は逆S字(図8A参照)に対角状となるような配置で端部同士をボルト・ナット等の接合手段で連結する構成で実施されている。さらに、前記リング操作具7と前記ブレーキリング6とは、前記駆動機構の昇降具9を構成する鉛直部材92の下端部と共締めされ、当該鉛直部材92の昇降移動に連動して前記リング操作具7と前記一対のブレーキリング5、6が挙動するリンク機構に形成されている。
このリンク機構は、本実施例では、前記昇降具9(鉛直部材92)を降下させると、前記リング操作具7が車軸4回りに回転して、前記ブレーキリング5、6のブレーキシュー15、16が前記車輪3へ近接する方向へ移動して前記車輪3に圧接させて制動し、前記鉛直部材92を上昇させると、前記リング操作具7が車軸4回りに回転して、前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3から離間する方向へ移動して前記車輪3への圧接を解除して前記車輪3への制動を解除する構成で実施されている。
前記昇降具9は、前記軸部材8と合わせて前記駆動機構を構成する。具体的に、この駆動機構は、図6~図8に示したように、前記操作部10の操作により昇降する軸部材8と、前記軸部材8に追従して昇降する昇降具9とからなり、前記昇降具9は前記軸部材8を構成する復元用弾性体(例えば、圧縮用コイルバネ、円筒形状のゴム材)81の弾性力(押圧力)により常時下向きに付勢されている。
すなわち、本発明に係るブレーキ付きキャスターは、前記昇降具9が常時下向きに付勢されているので、通常時、前記リンク機構を構成する前記ブレーキシュー15、16は、前記車輪3を圧接して制動(停止)している状態を保持している。
なお、本実施例に係る前記軸部材8と前記昇降具9の構成部材は、すべて金属製で実施しているが、前記復元用弾性体81は金属製に限らず、セラミック製バネのような非金属製であっても実施が可能である。
前記駆動機構の軸部材8は、車輪支持脚2の前後方向の中心線L(図2Cの一点鎖線参照)の延長線L’(同二点鎖線参照)上で、車輪先端部Pを通る垂線M1と車軸4を通る垂線M2の間にあって、長ボルト82と第1の筒部83と第2の筒部84と前記復元用弾性体81と前記長ボルト82を回転させるための回動ピン85とからなり、前記回動ピン85で前記長ボルト82を回転させて前記第1の筒部83に対し前記第2の筒部84を相対的に上下移動させることにより前記復元用弾性体81を圧縮又は伸長させてブレーキ力の調整が可能な構成で実施されている。
具体的に、図6が分かりやすいように、前記長ボルト82は、前記第2の筒部84の内壁の全長にわたって形成された雌ねじにねじ込んで貫通され、また、前記第2の筒部84は、前記長ボルト82が貫通状態にねじ込まれたまま、前記第1の筒部83内を上下移動自在な構成で実施されている。さらに、前記第2の筒部84は、その下端部が外向きに突出する鍔部84aを備えたハット状に形成され、前記復元用弾性体81は、その下端部が前記鍔部84aの上面に載り、その上端部が前記基部1の下面に接する構成で前記第2の筒部84に巻装されている。
なお、図3のように前記第2の筒部84はナットNに置き換えても構わない。
前記昇降具9は、本実施例では、下向きコ字形の上部部材91と、同上部部材91の両側面部にそれぞれボルト等の接合手段で連結される鉛直部材92、92とで、前記車輪3の両側面側に跨がるような縦方向に長い門型形状に接合して実施している。前記鉛直部材92は、前記したように、前記リング操作具7及び前記ブレーキリング6と共締めするべく、本実施例では、その下端部を若干屈曲させた略L字形状で実施している。
なお、前記昇降具9は、上部部材91と鉛直部材92、92とが各々別部材とすることなく一体化された構成でも実施が可能である。
そして、前記軸部材8と前記昇降具9とは、前記昇降具9の上部部材91の中央部に穿設した貫通孔に位置決めした上下の軸受13、13に対し、下方から上方へねじ込んだ頭付きボルト14のボルト部を前記軸部材8の長ボルト82に形成したねじ孔(雌ねじ)にねじ込むことで、両者は接合されている。かくして、前記駆動機構を構成する前記軸部材8と前記昇降具9とは、前記操作部10の操作により前記軸部材8が昇降すると、前記昇降具9は前記軸部材8に追従して昇降する構成を呈する。
また、図4、図5のように前記車輪支持脚2は旋回自在に取り付けられることも可能であり、本発明に係るブレーキ付きキャスターは自在キャスターとしての構成も可能である。具体的には、取り付け座1’と前記車輪支持脚2とは、内蔵されるベアリング23によって旋回自在な自由車輪を形成し、図8Aに示したように、前記自在キャスター(ブレーキ付きキャスター)の旋回中心軸Yを貫通する軸部材8が前記車輪支持脚2の旋回を妨げない状態に取り付けられている。
前記自在キャスター(ブレーキ付きキャスター)の前記軸部材8は、車輪支持脚2の前後方向の中心線Lの線上で、前記車輪先端部Pを通る垂線M1と車軸4を通る垂線M2の間にあって、同自在キャスター(ブレーキ付きキャスター)の旋回中心軸Y上にあって、同旋回中心軸Y上回りに回転可能な長ボルト82と第1の筒部83と第2の筒部84と前記復元用弾性体81と前記長ボルト82を回転させるための回動ピン85とからなり、前記回動ピン85で前記長ボルト82を回転させて前記第1の筒部83に対し前記第2の筒部84を相対的に上下移動させることにより前記復元用弾性体81を圧縮又は伸長させてブレーキ力の調整が可能な構成で実施されている。
また、前記軸部材8は、前記取り付け座1’に設けられた孔1’aを通す構成となっている。
前記操作部10は、本実施例では、断面が下向きコ字形の溝形の長尺部材が採用され、前記操作部10の一端部に鉛直下向きの力Fを加えると(図8D参照)、前記操作部10は、基部1との結合部17(本実施例ではボルトとナットとで形成)を支点とした梃子の原理にて当該操作部10の他端部に接している軸部材8の回動ピン85を持ち上げる構成で実施している(図8Aと図8Dとを対比して参照)。
具体的に、本実施例では、図11(又は図12)に示したように、搬送台車20(又は20’)の取っ手に設けたブレーキレバー18(又は18’)を握る操作をすると、同レバー18(又は18’)に連結された棒状部材が前記操作部10の一端部を上から下へ押さえつける構成、すなわち前記鉛直下向きの力Fを加える構成で実施している。なお、前記操作部10の一端部を上から下へ押さえつける手段はもちろん前記構成に限定されるものではなく、例えばカム機構でも同様に実施することができる。
よって、本発明に係るブレーキ付きキャスターは、通常時、すなわち前記操作部10を操作していない状態のときは、前記段落[0020]で説明したように、前記復元用弾性体81の弾性力(押圧力)により前記昇降具9が常時下向きに付勢されているので、前記リンク機構を構成する前記ブレーキシュー15、16は、前記車輪3を圧接して制動(停止)している状態を保持する。
そして、搬送時(運搬時)、すなわち前記操作部10を操作する状態のときは、前記段落[0026]に示したように、前記操作部10を操作すると前記軸部材8の回動ピン85が持ち上がる。前記回動ピン85が持ち上がると同時に前記長ボルト82が持ち上がり、前記長ボルト82が持ち上がると、同長ボルト82とねじ接続されて一体となった第2の筒部84が前記第1の筒部83内を上向きに移動する。前記第2の筒部84が上向きに移動すると、前記復元用弾性体81が前記第2の筒部84の鍔部84aにより上向きに押圧されて収縮する。とともに前記長ボルト82と前記頭付きボルト14を介して接合された前記昇降具9(上部部材91、鉛直部材92)も上昇(上向きに移動)する。前記鉛直部材92が上昇すると、前記リンク機構の挙動により前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3から離間する方向へ移動して前記車輪3への圧接を解除して前記車輪3への制動を解除する。
このように、前記操作部10を操作している間は、前記ブレーキシュー15、16による前記車輪3への制動を解除する状態を保持している。よって、前記ブレーキ付きキャスターを設けた搬送台車20、20’の場合、ブレーキレバー18、18’を握る操作をしている間は、走行可能状態を保持する。
次に、前記操作部10の操作を止めると、前記操作部10の一端部が持ち上がった状態に戻るので、前記復元用弾性体81の弾性力(押圧力)により前記昇降具9が常時下向きに付勢されることとなり、前記昇降具9と連動する前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3に常時制動力が働く。よって、前記ブレーキ付きキャスターを設けた搬送台車20、20’の場合、ブレーキレバー18、18’から手指を離している間は、前記操作部10の操作は止まるので、前記車輪3に常時制動力が働き、自動停止状態を保持する。
次に、前記操作部10を操作するときは前記段落[0028]に説明したように前記車輪3への制動を解除されて走行可能状態となる等、当該段落[0028]、[0029]で説明した工程を交互に繰り返すことになる。すなわち、本発明に係るブレーキ付きキャスターは、前記昇降具9が常時下向きに付勢されて前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3を圧接させた制動状態から前記操作部10を操作して前記昇降具9を上昇させることで前記車輪3の制動状態を解除して走行可能状態にした後、前記操作部10の操作を停止させると前記復元用弾性体81により前記昇降具9が降下して前記ブレーキシュー15、16が前記車輪3へ圧接して制動する構成を呈する。
次に、本発明に係るブレーキ付きキャスターの制動効果について図9に基づいて説明する。ちなみに、図9中の符号Sは、車輪3の回転方向を示し、2つの符号Tはそれぞれ、ブレーキシュー15、16の引き込まれる方向を示している。
すなわち、本発明に係るブレーキ付きキャスターによれば、既に説明したように、前記リング操作具7が前記一対のブレーキリング5、6と、逆S字(裏面側はS字。図8C参照)となる配置で端部同士をボルト・ナット等の接合手段で連結したリンク機構で実施するので、図9に示したように、前記車輪の回転方向Sと同じ方向に前記ブレーキリング5、6が回転することによりブレーキシュー15、16が当該同じ方向に引き込まれ(符号T参照)、各々のブレーキシュー15、16が自らの摩擦によって車輪3のリム3aに引き込まれる自己倍力作用により強いブレーキ力を発揮することができる。
前記ブレーキシュー15、16は車輪3の両側にそれぞれ計4箇所あり、いずれも自己倍力作用が発生することから非常に強力なブレーキ力を生み出すことが可能となる。つまり、前記ブレーキシュー15、16による車輪3のリム3aへの圧接力(押圧力)がそれほど高くなくても、前記した構成のリンク機構効果が生じさせる自己倍力作用により、所望する位置に搬送台車を確実に停止させることが可能になる。よって、操作性(制御能力)に優れたブレーキ付きキャスター及び搬送台車を実現することができる。
また、図示例に係るブレーキ付きキャスターは、図10A~Cに段階的に示したように、ブレーキ力の強弱を段階的に調整可能なフレキシビリティーに富む構造で実施している。
具体的構成は前記段落[0021]、[0025]に記載したとおりであり、前記軸部材8を構成する長ボルト82の上端部に貫通させた回動ピン85をブレーキ付きキャスターの旋回中心軸Yを中心に時計回りに回動させることにより、前記長ボルト82が時計回りに回転し、前記軸部材8を構成する前記第2の筒部84が前記第1の筒部83へ接近する。と同時に、前記第2の筒部84の鍔部84aが前記復元用弾性体81の下端を持ち上げるので当該復元用弾性体81が収縮(圧縮)し(図10Aと図10Cとを対比して参照)、当該復元用弾性体81の反発する力がブレーキシュー15、16の車輪3のリム3aへの押圧力増加に繋がる。この工程を繰り返して前記復元用弾性体81を圧縮すればするほど、当該復元用弾性体81の反発する力がブレーキシュー15、16の車輪3のリム3aへの押圧力増加に繋がり、ひいてはブレーキ力が徐々に強化される。
また、ブレーキ力を弱めたい場合は、前記回動ピン85を反時計回りに回動させることにより、前記長ボルト82が反時計回りに回転し、前記軸部材8を構成する前記第2の筒部84が前記第1の筒部83から離間する。と同時に、前記第2の筒部84の鍔部84aが降下するのでその降下した分だけ前記復元用弾性体81が伸長し(伸び)、当該復元用弾性体81の反発する力がブレーキシュー15、16の車輪3のリム3aへの押圧力減少に繋がる。この工程を繰り返して前記復元用弾性体81が伸長すればするほど、当該復元用弾性体81の反発する力がブレーキシュー15、16の車輪3のリム3aへの押圧力減少に繋がり、ひいてはブレーキ力を徐々に弱めることができる。
このブレーキ力の調整機構によれば、ブレーキ付きキャスター自体の構造のみでブレーキ力を簡易に調整することが可能となるので、従来のようなブレーキ力を調整することによってブレーキレバー、操作部の位置が変化する等の設計変更を要しない利点がある。
なお、前記回動ピン85は設けなくても実施が可能であり、例えば長ボルト82の頭部に十字又は一文字の穴を設け、工具の先端を十字又は一文字状の穴に合わせて、工具を長ボルト82回りに回転させることにより長ボルト82を回転させることができる。また、長ボルト82の頭部が手で掴める程度の形状であれば、工具を必要とすることなく長ボルト82を回転させることができる。
次に、図面の符号について補足説明する。
図1等で示す符号11は、図11A、図12から明らかなように、ブレーキ付きキャスターを搬送台車20、20’(のパイプ)へ取り付けるために用いる台車取り付け金具を示している。
また、符号12は、ホイールカバーを示している。このホイールカバー12は、図7に示したように、その中央部に車軸4を通すための貫通孔12aが形成されているほか、外周部の2箇所に前記昇降具9の鉛直部材92の上下移動を許容する縦方向に長いルーズ孔12bが形成されている。
次に、図7中、前記ブレーキリング5、6の裏面側に隠れるように配設される符号21は、連結用ボルトを示し、符号22は、スリーブ部材を示している。前記スリーブ部材22は、前記ブレーキリング5、6と車輪3の平面部(ディスク部)3bとの間隔を安定状態に確保するためのスペーサの役割を果たしつつボルト接合することに供される。
次に、図11B、図11Cの符号19は、荷物搭載用の平板材を示している。
次に、図11A、図11B、図12の符号Kは、固定キャスターを示している。すなわち、図示例の搬送台車20、20’は、前方の左右2輪を固定キャスターKとし、後方の左右2輪を本発明に係る自在キャスター(ブレーキ付きキャスター)とした4輪構造で実施している。
次に、図11Cの符号Jは、自在キャスターを示している。すなわち、図示例の搬送台車20は、前方の左右2輪を自在キャスターJとし、後方の左右2輪を本発明に係るブレーキ付き固定キャスターとした4輪構造で実施している。
その他、参考までに、本実施例ではあくまでも一例として、前記車輪3の径は150mm程度で実施され、前記ブレーキシュー15、16と前記車輪3のリム3aとの最大離間距離は、0.6mm程度の構造設計で実施している。
以上、実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が必要に応じて通常行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
例えば、前記ブレーキリング5、6(ブレーキシュー15、16)は、必ずしも車輪3の両側面に設ける必要はなく、構造設計に応じて、車輪3の片側にだけ設けた構成で実施することができる。
また、本発明に係るブレーキ付きキャスターは、前記段落[0032]で説明したように、ブレーキ力の強弱を段階的に調整可能な自己調整機能を導入した構成で実施しているが、ブレーキ力を調整しない構造で実施することも勿論できる。この場合、前記回動ピン85および長ボルト82ならびに前記第2の筒部84は、各々別部材とすることなく3者を一体化した一本物で実施することもできる。
その他、前記第1の筒部83は、前記基部1と溶接等の接合手段で予め一体化した構造で実施することもできる。
さらには、本発明に係るブレーキ付きキャスターを取り付けた搬送台車に図示しない無人搬送車を取り付け、適宜、無人搬送車の指示によって操作部10を操作して、車輪3を制動し又は制動を解除する無人搬送台車としての運用もできる。
1 基部
1’ 取り付け座
1’a 孔
2 車輪支持脚
3 車輪
3a リム
3b 平面部(ディスク部)
4 車軸
5 ブレーキリング
6 ブレーキリング
7 リング操作具
8 軸部材
81 復元用弾性体
82 長ボルト
83 第1の筒部
84 第2の筒部
84a 鍔部
85 回動ピン
9 昇降具
91 上部部材
92 鉛直部材
10 操作部
11 台車取り付け金具
12 ホイールカバー
12a 貫通孔
12b ルーズ孔
13 軸受
14 頭付きボルト
15 ブレーキシュー
16 ブレーキシュー
17 結合部
18 ブレーキレバー
18’ ブレーキレバー
19 平板材
20 搬送台車
20’ 搬送台車
21 連結用ボルト
22 スリーブ部材
23 ベアリング
Y 自在キャスター(ブレーキ付きキャスター)の旋回中心軸
F 鉛直下向きの力
S 車輪の回転方向
T ブレーキシューの引き込まれる方向
K 固定キャスター
J 自在キャスター
L 車輪支持脚の前後方向の中心線
L’ 延長線
M1 車輪先端部を通る垂線
M2 車軸を通る垂線
P 車輪先端部
N ナット

Claims (5)

  1. 車輪支持脚の下部に車輪が同車輪支持脚の側部間に設けた車軸によって回転自在に支持されてなるキャスターにおいて、
    前記車輪への圧接又は圧接解除が可能な一対のブレーキリングと、前記車軸に支持され前記一対のブレーキリングと連結されるリング操作具と、前記リング操作具を操作する駆動機構とを備え、
    前記リング操作具と前記一対のブレーキリングは、前記駆動機構の昇降に伴い前記リング操作具を介して前記一対のブレーキリングに設けられたブレーキシューを前記車輪に圧接させ又は圧接を解除させて当該車輪を制動し又は制動の解除が行われるリンク機構に形成されており、
    前記リンク機構を形成する前記リング操作具と前記一対のブレーキリングとは、S字又は逆S字となるような配置で、前記ブレーキシューが前記車輪へ圧接して制動することが可能に連結されていることを特徴とする、ブレーキ付きキャスター。
  2. 前記キャスターは、取り付け座の下に、前記車輪支持脚が旋回自在に取り付けられ、前記車輪支持脚の下部に車輪が同車輪支持脚の側部間に設けた車軸によって回転自在に支持されてなる自在キャスターであることを特徴とする、請求項1に記載のブレーキ付きキャスター。
  3. 前記駆動機構を操作する操作部を備え、
    前記駆動機構は、前記操作部の操作により昇降する軸部材と前記軸部材に追従して昇降する昇降具とからなり、前記昇降具は前記軸部材を構成する復元用弾性体により常時下向きに付勢されており、
    前記昇降具が常時下向きに付勢されて前記ブレーキシューが前記車輪を圧接させた制動状態から前記操作部を操作して前記昇降具を上昇させることで前記車輪の制動状態を解除して走行可能状態にした後、前記操作部の操作を停止させると前記復元用弾性体により前記昇降具が降下して前記ブレーキシューが前記車輪へ圧接して制動する構成であることを特徴とする、請求項1又は2に記載したブレーキ付きキャスター。
  4. 前記駆動機構の軸部材は、前記車輪支持脚の前後方向の中心線の線上又は同中心線の延長線上で、車輪先端部を通る垂線と車軸を通る垂線の間にあって、長ボルトと第1の筒部と第2の筒部と前記復元用弾性体とからなり、前記長ボルトを回転させて前記第1の筒部に対し前記第2の筒部を相対的に上下移動させることにより前記復元用弾性体を圧縮又は伸長させてブレーキ力の調整が可能な構成であることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載したブレーキ付きキャスター。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載のブレーキ付きキャスターを備えていることを特徴とする、搬送台車。
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