JP2022021377A - 地盤改良工法施工データ表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】操作者に限られず管理者等の第三者を含めて施工データを確認しながら地盤改良工法の施工を進めることができ、また、過去の施工データを再確認しながら施工を進めることができるようにすること。【解決手段】本発明では、地盤改良工法の施工時に各種計測器(44~53)から得られた施工データを表示器(55~57)に表示する地盤改良工法施工データ表示システム(S)において、各種の計測器(44~53)を接続した管理盤(54)に複数の表示器(55~57)を接続するとともに、各種の計測器(44~53)から経時的に計測された施工データを管理盤(54)で記憶し、計測された現時点の施工データ又は記憶された過去の施工データを各表示器(55~57)に表示することにした。【選択図】図4

Description

本発明は、地盤改良工法の施工時に各種計測器から得られた施工データを表示器に表示する地盤改良工法施工データ表示システムに関するものである。
従来より、軟弱地盤の強化や汚染地盤の浄化などを目的として、地盤改良装置を用いて地盤を掘削しながら掘削した地盤に地盤改良材(固化剤や浄化剤など)を吐出し、地盤改良材と土壌とを撹拌混合することによって地盤の改良を行っている。
この地盤改良工法において用いられる地盤改良装置としては、上下に伸延する掘削軸の下端に掘削刃を取付けるとともに、掘削軸の下部(掘削刃の上方)に撹拌翼体を設け、掘削刃で掘削した地盤中に地盤改良材を吐出し撹拌翼体で撹拌混合することで地盤改良を行う地盤改良装置が広く知られている。
そして、地盤改良工法の施工時に地盤改良装置の操作者が施工状況を確認しながら操作することができるように、地盤改良装置に設けられた各種計測器から得られた施工データを地盤改良装置に設けた表示器に表示するようにしている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2002-38463号公報
ところが、上記従来の地盤改良装置では、地盤改良工法の施工時に地盤改良装置の操作者が施工状況を確認しながら操作することが目的であり、各種計測器から得られた施工データを地盤改良装置の表示器にリアルタイムに表示することしかできなかった。
そのため、地盤改良工法の施工時において、現時点での施工データの確認を操作者が行うことができるものの、操作者以外の管理者等の第三者が併せて施工データを確認することができず、また、地盤改良工法の施工後に、施工時(過去)の施工データを再確認することができなかった。
特に、地盤改良工法の施工途中においては、施工時点(現時点)で施工データの確認を怠った場合には、施工開始から現時点までの施工状況を振り返って確認することができず、施工不良を招くおそれがあった。
そこで、請求項1に係る本発明では、地盤改良工法の施工時に各種計測器から得られた施工データを表示器に表示する地盤改良工法施工データ表示システムにおいて、各種の計測器を接続した管理盤に複数の表示器を接続するとともに、各種の計測器から経時的に計測された施工データを管理盤で記憶し、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器に表示することにした。
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器に個別に表示することにした。
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、過去の施工データを時系列的に連続した動画像で表示器に表示することにした。
また、請求項4に係る本発明では、前記請求項1~請求項3のいずれかに係る本発明において、任意にタイミングを設定可能とし、そのタイミングでの施工データ又はそのタイミングからの施工データを表示器に表示することにした。
また、請求項5に係る本発明では、前記請求項3に係る本発明において、前記動画像の施工データの再生速度の変更や早送り・早戻しを可能とすることにした。
また、請求項6に係る本発明では、前記請求項3に係る本発明において、前記施工データの紙データ化及び電子データ化並びに動画ファイル化を可能とすることにした。
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
すなわち、本発明では、地盤改良工法の施工時に各種計測器から得られた施工データを表示器に表示する地盤改良工法施工データ表示システムにおいて、各種の計測器を接続した管理盤に複数の表示器を接続するとともに、各種の計測器から経時的に計測された施工データを管理盤で記憶し、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器に表示することにしているために、複数の表示器を用いて現時点又は過去の施工データを確認することができるので、操作者に限られず管理者等の第三者を含めて施工データを確認しながら施工することができ、また、地盤改良工法の施工途中において、施工開始から現時点までの施工データを振り返って再確認しながら施工を進めることができるので、施工不良の発生を防止することができる。
特に、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器に個別に表示することにした場合には、操作者や管理者等のそれぞれが個別に必要とする施工データの確認をすることができ、より一層施工不良の発生を防止することができる。
また、過去の施工データを時系列的に連続した動画像で表示器に表示することにした場合には、時系列的に変化する施工データを連続して確認することができる。
また、任意にタイミングを設定可能とし、そのタイミングでの施工データ又はそのタイミングからの施工データを表示器に表示することにした場合には、施工途中の重要な工程(たとえば、支持層の確認等)を振り返って重点的に再確認することができ、施工終了前に施工内容に問題が無いかを確認することができる。
また、動画像の施工データの再生速度の変更や早送り・早戻しを可能とした場合や、施工データの紙データ化及び電子データ化並びに動画ファイル化を可能とした場合には、施工データの確認が容易となり、必要とする施工データを重点的に確認することができる。
地盤改良装置を示す側面図。 掘削装置を示す側面図。 同平面図。 地盤改良工法施工データ表示システムを示す説明図。
以下に、本発明に係る地盤改良工法施工データ表示システムの具体的な構成について図面を参照しながら説明する。本発明に係る地盤改良工法施工データ表示システムは、地盤改良工法の施工時に各種計測器から得られた施工データを表示器に表示するためのシステムである。地盤改良工法は、地盤改良装置を用いて施工される。
図1~図3に示すように、地盤改良装置1は、地盤2を掘削するとともに、掘削した土壌と地盤改良材(固化材)とを撹拌混合することで、地盤2の強度や性状を改良するものである。この地盤改良装置1は、重機3の前端部に支柱4を立設し、この支柱4に掘削装置5を昇降自在に取付けている。この掘削装置5には、地盤改良材供給機構6がスイベルジョイント7を介して接続されている。地盤改良材供給機構6は、地盤改良材貯留タンク8と水槽9とを地盤改良材混合プラント10に接続するとともに、地盤改良材混合プラント10に地盤改良材吐出ポンプ11を接続して、地盤改良材を掘削装置5に供給するように構成している。
掘削装置5は、支柱4の前側部に昇降支持体12を昇降自在に取付け、この昇降支持体12に駆動体13を取付け、駆動体13に上下方向に伸延させた掘削軸14の基端部(上端部)を取付け、掘削軸14の先端部(下端部)に回転掘削部15を取付けている。ここで、回転掘削部15は、回転によって掘削を行うものであり、地盤改良装置1では、地盤2の掘削に加えて掘削した地盤と地盤改良材との撹拌・混合を行う機能をも有している。
駆動体13は、掘削軸14を構成する内側軸16と外側軸17とに駆動モータ18を反転変速機19を介して接続している。
掘削軸14は、同軸上に回転中心軸を配置した中空円筒状の内側軸16と外側軸17とで二重管状に形成されている。掘削軸14は、内側軸16の先端部を外側軸17の先端部よりも下方へ向けて突出させている。これらの内側軸16又は外側軸17は、駆動モータ18を駆動することで、反転変速機19の作用で相対的に反対方向へ向けて回転する。
回転掘削部15は、掘削軸14の先端部(下端部)に掘削体20と撹拌翼21とを先端側から順に取付けている。
掘削体20は、内側軸16の先端部外周面に2個の平板状の掘削翼体22を円周方向へ向けて180度の間隔をあけて外方へ向けて放射状に取付け、各掘削翼体22の下部に複数個の掘削ビット23を間隔をあけて着脱自在に取付けている。掘削体20は、内側軸16の回転に伴って掘削翼体22,22が回転し、掘削ビット23で地盤2を掘削する。
撹拌翼21は、最内側撹拌翼24と、その外周側に配置される内側撹拌翼25と、さらにその外周側に配置される外側撹拌翼26とで構成している。
最内側撹拌翼24は、外側軸17の先端部外周面に2個の平板状の最内側撹拌翼体27を円周方向へ向けて180度の間隔をあけて外方へ向けて放射状に取付けている。
内側撹拌翼25は、内側軸16の先端部に2個の内側撹拌翼体28を円周方向へ向けて180度の間隔をあけて外方へ向けて放射状に取付けている。各内側撹拌翼体28は、外方下部へ向けて傾斜状に伸延する内側撹拌翼上部片29と、下方へ向けて垂直状に伸延する内側撹拌翼中途部片30と、外方上部へ向けて傾斜状に伸延する内側撹拌翼下部片31とで、中途部を外方へ向けて膨出させた側面視で略コ字状に形成している。各内側撹拌翼体28は、内側撹拌翼下部片31を内側軸16の先端部側に取付けるとともに、内側撹拌翼上部片29を環状体32に取付け、環状体32を外側軸17の外周面に回動自在に遊嵌させている。また、各内側撹拌翼体28は、内側撹拌翼上部片29の上部や内側撹拌翼中途部片30の内側部や外側部に撹拌片33,34,35を取付けるとともに、内側撹拌翼中途部片30と内側軸16との間に連結片36を取付けている。
外側撹拌翼26は、外側軸17の先端部に3個の外側撹拌翼体37を円周方向へ向けて120度の間隔をあけて外方へ向けて放射状に取付けている。各外側撹拌翼体37は、外方下部へ向けて傾斜状に伸延する外側撹拌翼上部片38と、下方へ向けて垂直状に伸延する外側撹拌翼中途部片39と、外方上部へ向けて傾斜状に伸延する外側撹拌翼下部片40とで、中途部を外方へ向けて膨出させた側面視で略コ字状に形成している。各外側撹拌翼体37は、外側撹拌翼上部片38を外側軸17の先端部側に取付けるとともに、外側撹拌翼下部片40を環状体41に取付け、環状体41を内側軸16の外周面に回動自在に遊嵌させている。また、各外側撹拌翼体37は、外側撹拌翼上部片38の下部や外側撹拌翼中途部片39の内側部に撹拌片42,43を取付けている。
本発明に係る地盤改良工法施工データ表示システムSでは、図4に示すように、上記構成の地盤改良装置1に各種の計測器(ここでは、10個の計測器44~53)を設けるとともに、これら各種の計測器44~53を管理盤54に接続し、さらに、管理盤54に複数の表示器(ここでは、3個の表示器55~57)を接続している。
計測器44~53は、地盤改良装置1による地盤改良工法を施工する際に必要となる情報(施工データ)を計測するものであり、種類や個数や設置位置などは限定されない。
管理盤54は、計測器44~53で経時的に計測した施工データを計測器44~53から取得するインターフェイスや、取得した施工データを記憶するメモリや、施工データを各種データや画像データなどに演算処理したり計測器44~53や表示器55~57を制御するコンピュータや、それぞれの表示器55~57に個別に施工データ等を表示させるインターフェイスなどを備えている。なお、管理盤54と計測器44~53や表示器55~57との接続は、有線であっても無線であってもよく、また、専用回線であっても汎用回線であってもよい。
表示器55~57は、施工データ等を表示できればよく、地盤改良装置1に備えられた操作者用の装置に限られず、また、地盤改良工法の施工現場に設置された装置に限られない。また、表示器55~57は、複数台有ればよく、1か所に複数台設置されていてもよく、また、複数個所に1台ずつ設置されていてもよい。
地盤改良工法施工データ表示システムSでは、地盤改良工法の施工時に、管理盤54からの制御に基づいて各種計測器44~53がそれぞれ独立して経時的に施工データを計測する。管理盤54は、各計測器44~53で計測された施工データをそのまま又は必要な加工を施して記憶する。また、管理盤54は、計測器44~53で計測された現時点での施工データを全ての又は一部の表示器55~57にリアルタイムで表示する。
そして、地盤改良工法施工データ表示システムSでは、予め設定されている場合や使用者の指示による場合や各表示器55~57側から要求された場合に、計測器44~53で計測された現時点での施工データではなく、計測器44~53で計測され管理盤54で記憶された過去の施工データを全ての又は一部の表示器55~57に表示する。ここで、過去の施工データには、施工が完了した後の施工済みの施工データだけでなく、施工開始から施工途中の現時点までに記憶されていた施工データも含まれる。
このように、地盤改良工法施工データ表示システムSは、各種の計測器44~53を接続した管理盤54に複数の表示器55~57を接続するとともに、各種の計測器44~53から経時的に計測された施工データを管理盤54で記憶し、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器55~57に表示するようになっている。
しかも、地盤改良工法施工データ表示システムSは、選択された現時点の施工データ又は過去の施工データのいずれかを各表示器55~57ごとに個別に表示することができるようになっている。
各表示器55~57で過去の施工データを表示する場合には、任意のタイミングでの施工データを静止画像として一時的に表示することもでき、また、任意のタイミングからの施工データを時系列的に連続した動画像として連続的に表示することもできる。ここで、任意のタイミングは、掘削開始時や岩盤到達時や地盤改良材吐出開始時などのように予め設定したタイミングでもよく、使用者が設定したタイミングでもよい。
以上に説明したように、上記地盤改良工法施工データ表示システムSは、各種の計測器44~53を接続した管理盤54に複数の表示器55~57を接続するとともに、各種の計測器44~53から経時的に計測された施工データを管理盤54で記憶し、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器55~57に表示する構成となっている。
そのため、上記構成の地盤改良工法施工データ表示システムSでは、複数の表示器55~57を用いて現時点又は過去の施工データを確認することができるので、操作者に限られず管理者等の第三者を含めて施工データを確認しながら施工することができ、また、地盤改良工法の施工途中において、施工開始から現時点までの施工データを振り返って再確認しながら施工を進めることができるので、施工不良の発生を防止することができる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSは、選択された現時点の施工データ又は過去の施工データのいずれかを各表示器55~57に個別に表示する構成となっている。
そのため、上記構成の地盤改良工法施工データ表示システムSでは、操作者や管理者等のそれぞれが個別に必要とする施工データの確認をすることができ、より一層施工不良の発生を防止することができる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSは、過去の施工データを時系列的に連続した動画像で表示器55~57に表示する構成となっている。
そのため、上記構成の地盤改良工法施工データ表示システムSでは、時系列的に変化する施工データを連続して確認することができる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSは、任意にタイミングを設定可能とし、そのタイミングでの施工データ又はそのタイミングからの施工データを表示器55~57に表示する構成となっている。
そのため、上記構成の地盤改良工法施工データ表示システムSでは、施工途中の重要な工程(たとえば、支持層の確認等)を振り返って重点的に再確認することができ、施工終了前に施工内容に問題が無いかを確認することができる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、動画像の施工データの再生速度の変更や早送り・早戻しを可能とするとともに、施工データの紙データ化及び電子データ化並びに動画ファイル化を可能とすることで、施工データの確認が容易となり、必要とする施工データを重点的に確認することができる。
[実施例]
以下に、上記地盤改良工法施工データ表示システムSを用いた具体的な実施例について説明する。
上記構成の地盤改良工法施工データ表示システムSで用いられる計測器44~53としては、たとえば、以下のものが利用できる。
施工中の風速を計測する風速計(計測器44)と施工中の地盤改良装置1の吊荷重を計測する荷重計(計測器45)は、支柱4の頂部に取付ける。地盤改良施工の深度を計測する深度計(計測器46)と施工中の振動を計測する振動計(計測器47)は、支柱4の根元部に取付ける。セメントスラリー等の注入する材料の量を材料ごとに計測する流量計(計測器48,49)と材料の比重を材料ごとに計測する比重計(計測器50,51)は、重機3本体の後部に注入用のホースとともに取付ける。地盤改良施工中の地盤内の内圧を計測する内圧計(計測器52)は、地中に貫入される攪拌翼21に取付ける。周囲をモニタリングするカメラやセンサーについては、図示していないが重機3の全周囲を確認及び感知できる位置に複数個所取付ける。例としては、重機3の前後左右の4か所及び重機側部の中間部2ヶ所を併せて6箇所程度あると概ね重機3の全周を網羅できる。電流計(計測器53)は、駆動体13のモーター電流値を計測するため重機3の本体上部に設置する。なお、地盤改良装置1は、GNSS装置と連動させる機構も有しており、GNSS装置と連動させた場合には、事前に施工位置の座標等の施工仕様を登録しておき、地盤改良施工時に施工機械を改良位置まで誘導することもできる。
標準的な地盤改良施工の施工方法では、まず、(1)重機本体を移動させ、計画の改良施工の杭芯位置と攪拌翼の中心を合せる。(2)その後、攪拌翼を昇降させて施工開始高さを合せる。(3)その後、施工を開始して攪拌翼を回転させながら所定の改良開始深度まで材料の吐出しない空堀掘削施工を行う。(4)所定の改良開始深度に到達したら、先端吐出口より注入材の吐出を開始する。(5)その後、攪拌翼中間の翼中吐出口を使用する場合は、翼中吐出口が改良開始深度に到達したら、翼中吐出口からの吐出を開始する。(6)さらに攪拌翼を貫入させ、所定の支持層位置に到達するまで、施工速度や注入量などを維持しながら攪拌改良施工を継続させる。(7)所定の着底基準を満足して支持層に到達したら、攪拌翼の中心高さ位置まで攪拌翼を引き上げ、その後、再度支持層深度まで貫入攪拌を行うダブリング施工を行う。(8)ダブリング施工が終了したら、引き抜き撹拌施工を開始する。(9)最後に、改良天端付近に攪拌翼が到達したら、一定時間の停止撹拌を行い、その後攪拌翼を地表面まで引き上げて施工を終了する。終了したら次の改良位置まで移動を開始し、次の改良施工を行う流れとなる。
この地盤改良施工方法において各計測器を次のように使用する。(1)GNSS装置を連動させた場合、運転者の施工モニター画面を施工位置誘導画面に切り替える。現在の攪拌翼中心位置から施工位置までの距離方向を画面上または音声にて指示し、運転者はそのガイダンスを基に機械を移動させ、改良位置を設定する。この際、運転者モニター画面には施工機械に取り付けられたカメラやセンサーがあり、施工位置合わせに集中していたとしても周囲の作業員や構造物等の障害物の接触が予測される場合に、警告表示または警告音などが発せられ、即座に機械を停止させることができる。(2)改良体の中心をセットした後、深度計若しくはGNSS装置による標高高さ位置の計測によって、施工開始高さを決定する。(3)モニター画面を施工画面仕様に切り替え、改良開始深度まで空堀施工を開始する。なお、改良位置を合せた段階で事前に登録した改良体番号に既に改良仕様は登録されているため、運転者は特段の作業を行うことなく、そのまま施工開始スイッチを押すことで施工を開始できる。(4)施工画面には、攪拌翼の断面図が図示されており、改良先端位置の深度が動画的に上下にスクロールして変化していく様子が描画される。改良開始深度に到達する前に、改良材の先端吐出孔からの吐出開始の指示が画面上または音声によって発せられる。これに併せて改良材の吐出を開始することで、既定の改良開始深度の到達した段階で既定の吐出量を吐出することが可能となる。(5)次に、深度がさらに深くなり、攪拌翼の中心高さ位置程度まで掘進すると、翼中吐出孔の吐出開始指示が画面上または音声によって発せられる。(6)所定の掘削速度・注入量などを常時監視しながら施工を継続し、施工途次において掘削速度が規定値を超過した場合は、施工速度の調整の指示が画面上または音声によって発せられる。また、掘削速度との相関で変化する吐出量も不足する場合は、直ちに注入量調整の指示が画面上または音声によって発せられる。(7)さらに、掘削予定深度即ち設計改良深度に到達する前の所定深度から支持層への着底を監視する着底監視モードとなる。この所定深度は、事前の計画段階で設定でき、標準は1mとしているが任意の深度を設定できる。この着底監視モードは、支持層へ着底した際の管理基準値を事前に登録しておき、この着底管理基準値を満足するかどうかを監視するモードである。着底管理基準は、標準的には掘削速度・電流値を登録する。それぞれ掘削速度・電流値の継続時間や継続深度の登録を行う。(8)また、荷重計・振動計による着底管理を行うことができる。風化度が低い泥岩層や粘板岩層などでは、支持層に到達しても掘削ヘッドが上滑りし、電流値が上がらず着底管理が難しい場合がある。このような地盤などにおいては、荷重計などを併用して、機材重量や押し込み力を最大荷重として、支持層に到達した段階で、貫入不能となった時点での荷重を管理値として設定する方法である。非常に硬質な地盤にあずかると明らかな荷重の変化を伴うため、上述のような岩盤層などでは支持層確認が容易になる。振動計は、砂礫・玉石地盤などでの施工において、掘削地盤中の玉石などに接触すると、瞬間的に電流値の上昇はあるが、上述の岩盤層と同様に安定的に電流値が上がらない場合がある。しかし、現実には礫や玉石が密に層をなしているため、貫入不能な状態で重機に大きな振動を発生させている。この振動を計測し、支持層付近での振動値を管理値として、着底管理を行う方法である。(9)支持層まで着底を行った後は、ダブリング撹拌を行う。これは、改良下端部の品質向上のために所定深度の往復攪拌作業を行う。(10)その後、引抜攪拌に移行し、引抜時の注入設定が行われていれば、吐出開始の指示が画面上または音声によって発せられる。また、引抜注入が終了する深度に到達すると注入終了の指示が画面上または音声によって発せられる。(11)その後、攪拌翼を地上に引上げ、施工終了となり、次打設位置に移動を開始する。
そして、施工時の計測器を用いて、監理者は以下のような施工データの閲覧ができる。
(1)施工管理画面に映像化された全体改良体の配置が記載された改良体配置図を基に、見たい改良体をクリックすることで、当該改良体の動画化施工データの再生画面に切り替わる。過去に施工した改良体の施工データはもとより、現在施工中の改良体の現在の直前までのデータも閲覧できる。
(2)運転者が施工位置誘導画面を用いて、施工位置まで移動する様子と施工位置まで到達し、杭芯移動完了の設定終了時の誤差などがないかも動画的に確認できる。また、必要に応じて、施工機に取り付けたカメラなどの動画データの記録も閲覧可能である。事故などが起こった場合に、今後の対策を講じる際などに活用可能となる。施工開始標高高さ設定画面についても、杭位置設定画面と同様に動画的に閲覧可能とする。
(3)施工開始と同時に施工開始画面仕様に切り替わり、施工中の状況を動画的に閲覧できる。施工時の画面は、運転者が閲覧していた施工機画面による閲覧も可能であるが、スイッチにより、棒グラフと折れ線グラフを組み合わせた動画化施工データや3D的に造成する動画化施工データとして閲覧することも可能である。
(4)施工中に発生した注入量不足や速度超過などの警告表示についても記録されており、施工中に警告された項目が改善される様子も動画化施工データとして閲覧することができる。
(5)施工データの重要なポイント、例えば、施工開始時点・材料注入開始時点・支持層到達時点・往復攪拌終了時点・引抜時天端停止撹拌時点・施工完了時点などを事前登録されたポイントには、クリック一つで所定のタイミングにスキップし、例えば数十秒~数分程度に登録された時間前から再生することができる。
(6)再生速度についても、任意の再生速度を設定可能であり、早送り・巻戻しも可能である。
(7)また施工画面に表示する管理項目も任意に選択することができる。標準的には、注入量と施工速度・電流値であるが、他に荷重計・振動計・風速計・内圧計・比重計などを選択可能となる。
(7)また、棒グラフと折れ線グラフを組み合わせた動画化施工データや3D的に造成する動画化施工データによる閲覧の場合は、他の改良施工を複数選択して、重ね合わせたり、並べたりして動画化施工データとして比較表示することもできる。
(9)また、複数の端末でこの管理画面を閲覧することができ、現在施工中の画面を同時に複数の端末で閲覧もできるし、個別の端末ごとに施工中の画面や過去の施工データやグラフ表示や3D表示など、別々に閲覧することもできる。
(10)運転者や重要な監理者は、過去の施工データなどを閲覧すると現在の施工途次の警告表示などに気付かない場合があるので、運転者や重要な監理者の端末は、施工中の画面のみしか閲覧できないように設定することもできる。
従来の地盤改良施工においては、従来の計測器としては施工中の貫入速度や固化材注入量、施工深度や施工時の抵抗を表す電流値などをリアルタイムに計測しながら施工を行っていた。さらにこれらの計測器は、施工中の状況を施工機に搭載されたオペレータ用のモニターや、インターネットや無線接続などを行った別途の複数のモニターなどにリアルタイムに表示し、適切な施工が行われているかを常時監視しながら施工を行ったり、予め入力された施工仕様を自動制御で施工を行ったりするものもある。しかし、リアルタイムで監視可能であることは反面、その施工状況を見逃してしまうと施工終了まで二度とその施工状況の確認はできないことから、より確実な施工を行うためにはオペレータ以外の監理者が常に監視し続けなければならない。しかも、近年の建設事業においては、施主や元請などから施工計測結果・状況の詳細な説明を求められる場面が増えており、その説明材料として施工記録が非常に重要であり、いわゆる「トレーサビリティ」(追跡可能性)という説明責任が求められている。そのため、残される施工記録は、適切に施工したことの「エビデンス」(証拠)として、有意なものでなければならない。さらに、このような背景の中で現在の施工後に出力するデータについては、グラフ形式による出力や各施工計測項目を演算処理した後、数値化して帳表・出力するものが一般的である。施工中の計測システムについてはかなり改良され、高機能化されているが、最終的な出力については、いまだ上述のような形式で提出されている。
これに対して、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、施工データの取得方法として時間単位での取得とし、任意にデータ量に応じて設定できるが1秒に一回以上、標準は0.3~0.5秒に一回の各施工計測データを取得するものとし、運転席に設置された計測器及び無線接続された複数の画面に同時に記録される。これらの記録された施工データは、同時に施工中の状況を表示し、複数の管理者が同じ画面で閲覧を行うことができ、しかも当該施工中の直前までの施工データについて、当該施工中であるにもかかわらず、過去の任意の位置から動画的に再生することができる。これにより当該施工中の重要な施工のタイミング、例えば支持層の確認などを見逃した場合でも、直前までのデータを閲覧することで当該施工中であっても、施工終了を待たずに施工内容に問題がないか確認することができる。また、これらは、各々のモニターで独立して施工データを読み込むため、すべての画面を連動させて複数の画面で共通の画面を閲覧することもできるが、複数の閲覧者が別々の閲覧操作を行っても、モニターそれぞれが別々に任意の施工状況を確認することもできる。これらの施工データの閲覧に使用されるモニターは、パソコンに限らずタブレット端末やスマートフォンなどの携帯端末でも可能である。
さらに、計測器に1秒間に複数回の施工データを記録し、同時に演算処理を行うため、停電や不慮の事故などで施工途次に記録停止などが起こったとしても、施工データについては、記録停止直前までの施工データが確実に保存されている。これにより、施工時の記録停止直前までの状況などが動画的に再現可能で明らかとなり、その後の対策施工等における説明資料としての「エビデンス」(証拠)となり、「トレーサビリティ」(追跡可能性)の確保につながる。施工後は当然であるが、施工中に閲覧できる現在時点以前の動画化施工データは、施工時のポイントとなる位置や施工の流れをいち早く確認するために、施工中の現時点までの記録データの任意の位置にスキップしたり、再生速度を任意に調整出来たり、巻き戻しを行ったり何度も見直したりすることができる。また、再生速度を速くすることで、一日の最後にすべての施工データを連続して高速度で閲覧することなども可能である。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、施工中に起こる不慮の注入量不足や施工速度超過や支持層到達基準未達などの品質不良につながる可能性のある施工状況について、施工中に記録した施工データから算出される次施工データを事前に予測し、この予測データが、そのままの状態では施工条件を満足しない場合は、警告表示を発信し各種の施工条件を変更する指示を表示する。施工中の状況が動画的に施工データとして記録されるため、これらの施工条件の未達の警告表示やその警告に対する対応状況などもすべて記録される。これらの警告などは施工条件を満足しなければ、次工程へは一切進めず施工を完了することはできない仕様となっているので施工不良などの防止につながり、施工計測結果や施工時の状況の詳細な説明も可能となる。
また、報告書などに写真データなどで添付する目的で施工画面を画像データとして、記録することがある。特に支持層に到達・着底した瞬間などで着底基準を満足して設計上必要な長さを満足しているかなどを確認するために画像データで保存することがある。上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、これらの画像保存についても、着底時等の重要な工程を事前に入力しておけば、着底時の画像保存を自動で行うことができ、且つ登録しておけば着底時とは別に施工中の任意のタイミング、例えば空堀から改良施工開始時点の画像や固化材吐出量を施工中に切り替えたりするタイミングなどで画像保存することもできる。また、施工後に過去の動画化施工データからも再生中に一時停止させ画像保存することができる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、複数の貫入施工や引抜施工などの工程を伴い、且つその工程の中で固化材や浄化剤などの材料の吐出を行うような複雑な施工について、事前に計画した施工工程を計測器に登録しておき、登録した施工条件通りに計測器から指示が出され施工を行うことは従来技術で行われている。これらの施工データをリアルタイムに合否判定を行うことから、常時施工中の改良材の注入量や施工速度などは規定の基準値を満足するように施工を行うことは当然として、任意に設定した施工の1サイクルの中で、総合的な合否判定を行うことも可能にしており、二回施工や三回施工等分割されたサイクルが複数ある場合でも、これらを自動的に統合して一つの施工データとして集計することもできる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、地盤改良施工において非常に重要な支持層の確認方法について、通常の施工では施工速度と電流値の計測によって行っている。これらに加えて荷重計と振動計による支持層確認を行うことができる。これにより、従来では、施工速度や電流値という少ない指標により支持層を確認していたものに対して、多くの指標を使用し、さらに各々の計測器が独自の判定基準を用いて合否判定を行うため、より信頼性の高い支持層確認を行うことができる。各々の支持層確認計器については、地盤特性や施工条件に併せて選択可能とし、複数の計器を使用する場合、複数の計器がすべて支持層判定基準を満足するまで施工を継続することを標準仕様としている。この支持層への着底を判断する深度については、着底監視深度範囲を事前に登録しておき、予定支持層とかけ離れて浅い中間層の深度で間違って着底してしまわないように設定することもできる。
さらに、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、計測器に風速計を取付けることができる。地盤改良工法で使用する重機は三点支持式の杭打機を標準としており、この機械はリーダーと呼ばれる鉛直支持体を装備しており、最高高さは約30m~40m程度と非常に高さの高い機械仕様となる。当然、施工中の風速が大きくなれば、転倒などの危険性が高まるため、風速の計測は施工中の確認項目としても非常に重要である。従来は、工事現場に別途に風速計を取付け周辺の作業者や管理者が適時チェックしながら、必要に応じて重機オペレータに、施工の中断や継続を指示していた。しかし、工事作業中に常時監視することは不可能であり、逆に風速計などに気を取られすぎると、工事作業が疎かになり逆に作業中の事故の危険が伴う恐れもある。上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、当該機械のリーダーに取り付けた風速計により施工中の画面に常時風速の監視を行うことを可能とし、さらに所定の基準値を超過した場合は、警告を発信するようにしている。これにより、作業者若しくは管理者の負担軽減となり、さらに基準値を超過した場合の危険信号の見逃しなどのリスクも軽減できる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、掘削刃体や攪拌翼体に内圧計を取付けることができ、施工中に吐出するスラリー状の固化材や浄化剤が地中に注入されることによる地盤内の圧力の上昇を計測し、圧力の上昇から発生する地盤の側方変位の発生の予測を行うことができる。地盤の側方変位が発生すると周辺構造物などに影響が出て、構造物の破損・損傷をするリスクがあり、施工中の構造物の動態観測などが行われる場合も多々ある。側方変位が出てしまい、動態観測の結果として構造物への影響が出てしまうと大きな問題となる。内圧計は変位として発生する要因となる地盤内の内圧を計測することで、基準値を超過した場合は警告を発信し、変位が発生する事前に兆候を察知し、注入量を減らして施工速度を調整するなどの対策を講じることで変位の発生を未然に防ぐことができ、近接する構造物などがあった場合でも安心して施工を行うことができる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、複数の吐出部を有しており、それらから複数の種類の材料を吐出可能とし、各々を個別に計測することができる。最近の地盤改良施工は、吐出する材料として固化材で使用するセメントなどのほかに、土壌改良を目的とした浄化剤や地盤の流動性を向上させる目的で気泡状の材料を添加する場合がある。これらは別々に吐出する場合もあれば、混合して吐出する場合もあるが、別々に吐出する場合は、各々の吐出量を個別に計測しなければならない。攪拌翼に設けられた複数の吐出仕様を活用し、それぞれに流量計を設置することで各々の吐出量を個別に計測することができる。また、一つの吐出口を使用して施工の途次で材料の切り替えを行う場合などは、比重計を装着して材料の比重の違いを感知して各々の材料の切り替えを確認し、それぞれの吐出量を個別に計測することもできる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、計測器に施工機の外周に複数のカメラやセンサー等を設置している。特に機械の移動時や旋回中には、機械周辺を作業員などが往来することが多く、オペレータの運転席からは死角となる範囲も出てくる。また、最近はGNSS等の利用により、改良体の杭芯合わせなども施工機画面を注視しながら、杭芯を併せる場合も増加している。片や周辺の作業員は、機械の動きを注視しながら機械の移動補助作業を行うのだが、作業に気を取られ重機の動きに気付かない場合や、作業員が見落としたバリケードやロードコーンなどの障害物などがある場合もある。施工画面は、特に移動時や旋回時にモニターの映像を映し出したりセンサーによる監視ができ、施工機周辺に人や構造物などの障害物が近づくとオペレータ画面にその映像が流れたり警告表示を行ったりして、GNSS誘導による移動中などに改良施工の杭芯を合せようとして、画面に集中していたとしても機械オペレータに注意を促すことができる。杭芯移動作業画面が見づらくなる場合などは、このカメラ映像の表示位置を画面のタッチパネル操作で見やすい位置に移動させたり、大きさを拡大・縮小させたりすることもできる。
また、計測器で記録された施工データについて、従来、紙に出力・印刷したものを報告書として製本し納品していた。近年は、紙に印刷した報告書に加えて、汎用電子データ(PDF等)に変換して、電子納品を行うケースも増加している。上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、これらのPDF等の電子データに施工中の画面をそのまま動画的に記録した動画化施工データを併せて納品することができる。これにより、従来の施工報告に加えて施工中の状況がそのまま閲覧可能になるため、工事終了後に施工結果の帳票のみでは分からない施工状況についても、動画化施工データを閲覧することで当時の施工状況などが容易に閲覧できる。当然、早送りや巻き戻しも行えるため、複数の施工データを即座にチェックすることも可能である。また、動画化施工データの閲覧方式として、改良体の長さによって施工時間も大きく変わるため、1施工当りの再生時間を例えば1~5分程度の所定時間に設定すると、改良長さが短い改良施工は数倍速で再生し、改良長さが長い施工は十数倍~数十倍速の速く再生するように再生速度を自動で変化させて閲覧することもできる。これにより、施工ごとに再生速度を設定しなくても設定された再生時間で閲覧することができる。さらに、注入開始時点や支持層への着底時点など管理上重要なタイミングを事前に登録することで、指定タイミングになる直前から再生速度を自動的に等倍速~所定速度に切り替えることができ、早送りなどで着底深度等の見たいタイミングが通り過ぎ、巻き戻しを繰り返し行うなどの手間もかからない。さらに、この動画化施工データについては、施工時の画面をそのまま閲覧することもできるが、別途に帳票した棒グラフと折れ線グラフを組み合わせた動画化施工データとして閲覧することもできるし、施工中や施工後の改良体の出来形状況を3D表示し、電流値情報や注入量情報などの施工データを併せて再生しながら閲覧することもできる。この帳票スタイルは施工中でも任意に切り替えることができ、数値による確認ではなく、グラフや3D表示による確認のため全体の工程の把握や進捗の確認などに利用できる。加えて、施工中にこの帳票スタイルで閲覧した場合は、過去の複数の施工データを重ね合わせたり並べたりして比較することもでき、施工速度の変化や深度の変化など施工位置の違いによる施工データの変化の状況の把握も可能になる。また、遠隔地のパソコンなどで閲覧する場合は、施工時の画面と棒グラフと折れ線グラフを組み合わせた画面や3D表示画面を2画面や3画面に分割して同時に閲覧することもできる。これらの機能は、オペレータを含む複数の管理端末で別々のデータや再生方式を任意に切り替えて閲覧をすることができる。逆に、オペレータや主要な監理者は、施工中の固化材の注入開始深度に到達するタイミングや支持層への着底するタイミングなど、過去のデータ等を閲覧していると現在施工中の施工操作にミスが起こる可能性があるので、これらの施工管理に必要なタイミングでは、管理画面に戻るように設定したり、過去のデータの閲覧などができないように管理端末ごとに設定したりすることもできる。
また、上記地盤改良工法施工データ表示システムSでは、計測器は施工仕様を学習する学習モードを搭載している。施工前に対象敷地内の土質調査結果であるボーリング柱状図などを登録しておき、さらに複数の土質データがあれば当該土質データから深度方向の土質層厚とその変化を自動的に想定する。その後、学習モードに設定して施工を行うと、オペレータが行う当該施工の施工データから施工速度や注入量の変化を自動的に学習する。これらと事前に登録した土質層厚を比較し、土層の変化に伴って施工速度の変化などが発生した場合は、その土層層厚に応じて施工仕様を登録する。次施工においては、この登録した施工内容に基づき施工仕様の指示が出てくるため、オペレータは前施工でどのような施工でどのように施工仕様を変えたかを記憶する必要がなく、施工仕様の変化に追随する際に誤操作などによるヒューマンエラーや施工機の事故等を防止することができる。これにより、熟練のオペレータ以外にも施工操作が安易になり、より確実に安定した施工を行うことが可能となる。さらに、この学習した施工仕様についても動画化施工データとともに保存され、施工後に全体集計として改良体の平面と深度方向を3D的に管理する3D出来形管理データに関連付けさせることができる。これらのデータは、当該工区とは別の隣接工区などがその後継続して行われる場合、施工済データとして読み込むことで、隣接工区での施工仕様を事前に把握することができ、隣接工区の重機のオペレータが変わり、熟練度の差異があったとしても安定した施工方法で隣接工区における工事を容易に進めることができる。
1 地盤改良装置 2 地盤
3 重機 4 支柱
5 掘削装置 6 地盤改良材供給機構
7 スイベルジョイント 8 地盤改良材貯留タンク
9 水槽 10 地盤改良材混合プラント
11 地盤改良材吐出ポンプ 12 昇降支持体
13 駆動体 14 掘削軸
15 回転掘削部 16 内側軸
17 外側軸 18 駆動モータ
19 反転変速機 20 掘削体
21 撹拌翼 22 掘削翼体
23 掘削ビット 24 最内側撹拌翼
25 内側撹拌翼 26 外側撹拌翼
27 最内側撹拌翼体 28 内側撹拌翼体
29 内側撹拌翼上部片 30 内側撹拌翼中途部片
31 内側撹拌翼下部片 32 環状体
33,34,35 撹拌片 36 連結片
37 外側撹拌翼体 38 外側撹拌翼上部片
39 外側撹拌翼中途部片 40 外側撹拌翼下部片
41 環状体 42,43 撹拌片
44~53 計測器 54 管理盤
55~57 表示器
そこで、請求項1に係る本発明では、地盤改良工法の施工時に各種計測器から得られた施工データを表示器に表示する地盤改良工法施工データ表示システムにおいて、各種の計測器を接続した管理盤に複数の表示器を接続するとともに、各種の計測器から経時的に計測された施工データを管理盤で記憶し、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかの中から各表示器ごとに選択されたものを各表示器ごとに個別に表示することにした。
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、過去の施工データを時系列的に連続した動画像で表示器に表示することにした。
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、任意にタイミングを設定可能とし、そのタイミングでの施工データ又はそのタイミングからの施工データを表示器に表示することにした。
また、請求項4に係る本発明では、前記請求項2に係る本発明において、前記動画像の施工データの再生速度の変更や早送り・早戻しを可能とすることにした。
また、請求項5に係る本発明では、前記請求項2に係る本発明において、前記施工データの紙データ化及び電子データ化並びに動画ファイル化を可能とすることにした。

Claims (6)

  1. 地盤改良工法の施工時に各種計測器から得られた施工データを表示器に表示する地盤改良工法施工データ表示システムにおいて、
    各種の計測器を接続した管理盤に複数の表示器を接続するとともに、各種の計測器から経時的に計測された施工データを管理盤で記憶し、計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器に表示することを特徴とする地盤改良工法施工データ表示システム。
  2. 計測された現時点での施工データ、施工開始から施工途中の現時点までに記憶された施工データ、施工時に記憶された施工済みの過去の施工データのいずれかを各表示器に個別に表示することを特徴とする請求項1に記載の地盤改良工法施工データ表示システム。
  3. 過去の施工データを時系列的に連続した動画像で表示器に表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地盤改良工法施工データ表示システム。
  4. 任意にタイミングを設定可能とし、そのタイミングでの施工データ又はそのタイミングからの施工データを表示器に表示することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の地盤改良工法施工データ表示システム。
  5. 前記動画像の施工データの再生速度の変更や早送り・早戻しを可能としたことを特徴とする請求項3に記載の地盤改良工法施工データ表示システム。
  6. 前記施工データの紙データ化及び電子データ化並びに動画ファイル化を可能としたことを特徴とする請求項3に記載の地盤改良工法施工データ表示システム。
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