本発明の一態様に係るディスク装置は、
複数のディスクドライブの各々にディスクを供給するディスク装置であって、
複数枚のディスクを積層状態で保持し、任意のディスクドライブから排出されたトレイの上方で、保持した前記複数枚のディスクから1枚のディスクを分離し、分離した前記1枚のディスクを前記トレイに載置するキャリアを備え、
前記キャリアは、
前記複数枚のディスクの下方に進退移動可能な第1支持爪と、
前記複数枚のディスクのうち最下部のディスクと前記最下部のディスクに隣接するディスクとの隙間に進退移動可能な第2支持爪と、
前記隙間に進退移動可能で、前記最下部のディスクを下方に押圧可能な第1分離爪と、
保持した前記複数枚のディスクの中心を通り且つ保持した前記複数枚のディスクの積層方向である上下方向に沿った軸線を中心として前記第1分離爪に対して180度または略180度の回転対称の位置にあり、前記隙間に進退移動可能で、前記最下部のディスクを下方に押圧可能な第2分離爪と、を備え、
前記第1支持爪と前記第2支持爪と前記第1分離爪と前記第2分離爪とを進退移動させるとともに、前記第1分離爪及び前記第2分離爪により前記最下部のディスクを下方に押圧することにより、前記保持した複数枚のディスクから前記最下部のディスクを分離する。
仮に、ディスク装置が分離爪を1つのみ備えている場合、上述した「貼り付き」によって最下部のディスクが隣接するディスクから分離しないおそれがある。特に、分離爪が最下部のディスクの押圧するときに分離爪の下方への移動量が小さい場合、最下部のディスクが隣接するディスクから分離しない可能性が高くなる。
この構成によれば、第1分離爪及び第2分離爪は、最下部のディスクを下方へ押圧するときに、それぞれ最下部のディスクの中心に対して正反対の位置を押圧する。つまり、最下部のディスクの中心に対する両側に対して下方への圧力が作用する。これにより、第1分離爪及び第2分離爪が最下部のディスクの押圧するときにおいて第1分離爪及び第2分離爪の下方への移動量が小さい場合であっても、複数枚のディスクから1枚のディスクをより確実に分離することができる。
仮に、ディスク装置が分離爪を3つ以上備えている場合、分離爪を進退移動させるための機構が複雑化してしまう。これにより、ディスク装置が大型化したりコストアップしたりしてしまう。しかし、ディスク装置が備える分離爪の数を、数枚のディスクから1枚のディスクを確実に分離するための最小限の数である2つとすることで、機構の複雑化を抑制することができる。
前記キャリアは、前記軸線を中心として回転可能な回転体と、前記回転体に形成された第1カム溝及び第2カム溝と、前記第1カム溝に沿って前記回転体に対して相対的に移動可能な第1ピンと、前記第2カム溝に沿って前記回転体に対して相対的に移動可能な第2ピンと、を備えていてもよい。この場合、前記第1分離爪は、前記回転体が回転することによって前記第1ピンが前記第1カム溝を移動することに連動して前記隙間に進退移動可能であり、前記第2分離爪は、前記回転体が回転することによって前記第2ピンが前記第2カム溝を移動することに連動して前記隙間に進退移動可能であってもよい。
この構成によれば、回転体が回転すると、第1ピンが第1カム溝に沿って移動し、第2ピンが第2カム溝に沿って移動する。これに連動して、第1分離爪及び第2分離爪は隙間に進退移動する。つまり、この構成によれば、回転体を回転させるだけで、第1分離爪及び第2分離爪を隙間に進退移動させることができる。
前記第1カム溝は、前記軸線の周りに延びた第1内湾曲溝と、前記軸線を挟んで前記第1内湾曲溝と対向しており、前記第1内湾曲溝より前記軸線から離れた位置を前記軸線の周りに延びた第1外湾曲溝と、前記第1内湾曲溝の一端部と前記第1外湾曲溝の端部のうち当該一端部に近い方の端部とを連通する第1連通溝と、を備え、前記第2カム溝は、前記軸線を挟んで前記第1内湾曲溝と対向しており、前記第1外湾曲溝より内側を前記軸線の周りに延びた第2内湾曲溝と、前記軸線を挟んで前記第2内湾曲溝と対向しており、前記第2内湾曲溝より前記軸線から離れた位置であって前記第1内湾曲溝より外側を前記軸線の周りに延びた第2外湾曲溝と、前記軸線を挟んで前記第1連通溝と対向しており、前記第2内湾曲溝の端部及び前記第2外湾曲溝の端部を連通する第2連通溝と、を備えていてもよい。この場合、前記第1分離爪は、前記第1ピンが前記第1連通溝を移動することに連動して前記隙間に進退移動し、前記第2分離爪は、前記第2ピンが前記第2連通溝を移動することに連動して前記隙間に進退移動してもよい。
この構成によれば、第1カム溝及び第2カム溝を、互いに干渉することを防止しつつ、回転体に形成することができる。
本発明の一態様に係るディスク装置は、前記第1ピンが前記第1連通溝を移動することに連動して前記第1ピンの周りを回動する第1回動ギヤと、前記第1回動ギヤと係合しており、前記第1分離爪と一体に回転可能な第1係合ギヤと、前記第2ピンが前記第2連通溝を移動することに連動して前記第2ピンの周りを回動する第2回動ギヤと、前記第2回動ギヤと係合しており、前記第2分離爪と一体に回転可能な第2係合ギヤと、を備えていてもよい。
この構成によれば、第1回動ギヤ及び第2回動ギヤが回動すると、第1係合ギヤ及び第2係合ギヤがそれぞれ回動する。第1係合ギヤ及び第2係合ギヤが回動すると、第1分離爪及び第2分離爪がそれぞれ回転する。つまり、この構成によれば、ギヤ同士の係合という単純な構成で、第1分離爪及び第2分離爪を動作させることができる。
前記第1連通溝及び前記第2連通溝の少なくとも一方は、直線状に延びていてもよい。この構成によれば、第1ピン及び第2ピンがそれぞれ第1連通溝及び第2連通溝を移動するときに、第1分離爪及び第2分離爪の進退移動を一定の速度で実行することができる。これにより、第1分離爪及び第2分離爪の動作を安定させることができる。
前記第1分離爪及び前記第2分離爪は、前記第2支持爪に対して前記上下方向に相対移動可能であってもよい。この構成によれば、第1分離爪及び第2分離爪を下方へ移動させることによって、最下部のディスクを下方へ押圧することができる。
前記第1分離爪及び前記第2分離爪は、前記第1支持爪が前記複数枚のディスクの下方から退避し、且つ、前記第2支持爪と共に前記隙間に位置するとき、下方に移動してもよい。この構成によれば、第1分離爪及び第2分離爪が下方に移動するときに、第1支持爪が複数枚のディスクの下方から退避している。そのため、第1分離爪及び第2分離爪によって下方へ押圧された最下部のディスクが第1支持爪と干渉することを防止できる。また、第1分離爪及び第2分離爪が下方に移動するときに、第2支持爪が隙間に位置するため、第1分離爪及び第2分離爪が下方へ移動したときに、第2支持爪が最下部のディスクを除く複数枚のディスクを保持することができる。
前記キャリアは、前記軸線を中心として回転可能な回転体と、前記回転体の外面から前記上下方向に突出しており、前記軸線の周りの周方向に沿って延びており、前記周方向の両端部にスロープを有する第1凸部及び第2凸部と、前記外面に接触しており、前記第1分離爪と一体に移動可能な第1接触部と、前記外面に接触しており、前記第2分離爪と一体に移動可能な第2接触部と、を備えていてもよい。この場合、前記第1接触部は、前記回転体が回転することによって前記外面に沿って移動し、前記第1凸部のスロープに接触して前記上下方向に移動し、前記第2接触部は、前記回転体が回転することによって前記外面に沿って移動し、前記第2凸部のスロープに接触して前記上下方向に移動してもよい。
この構成によれば、回転体を回転させるだけで、第1分離爪及び第2分離爪の進退移動と、第1分離爪及び第2分離爪の上下方向の移動との双方が、実行可能である。
前記第2凸部は、前記軸線に対して前記第1凸部の反対側における前記第1凸部と同一円周上において前記外面から前記第1凸部と同じ方向に突出していてもよい。この場合、前記第1接触部は、前記第1分離爪が前記隙間から退避しているときに、前記回転体の回転によって前記周方向に移動する前記第2凸部の前記スロープに接触して前記上下方向に移動し、前記第1分離爪が前記隙間に進出しているときに、前記回転体の回転によって前記周方向に移動する前記第1凸部の前記スロープに接触して前記上下方向に移動してもよい。また、前記第2接触部は、前記第2分離爪が前記隙間から退避しているときに、前記回転体の回転によって前記周方向に移動する前記第1凸部の前記スロープに接触して前記上下方向に移動し、前記第2分離爪が前記隙間に進出しているときに、前記回転体の回転によって前記周方向に移動する前記第2凸部の前記スロープに接触して前記上下方向に移動してもよい。
この構成によれば、第1凸部及び第2凸部が同一円周上に設けられている。そのため、第1凸部及び第2凸部が異なる円周上に設けられている構成と比べて、回転体を小型化することができる。
一方で、この構成のように、第1凸部及び第2凸部が同一円周上に設けられていると、第1接触部及び第2接触部は、回転体が回転した場合に第1凸部及び第2凸部の双方と接触し得る。
この場合、第1接触部が第1凸部と接触することによって、第1分離爪を隙間に進出した状態で上下方向に移動させることができる。第2接触部が第2凸部と接触することによって、第2分離爪を隙間に進出した状態で上下方向に移動させることができる。これにより、第1分離爪及び第2分離爪によって最下部のディスクを下方へ押圧することができる。
一方、第1接触部が第2凸部と接触することによって、第1分離爪を隙間から退避した状態で上下方向に移動させることができる。第2接触部が第1凸部と接触することによって、第2分離爪を隙間から退避した状態で上下方向に移動させることができる。この場合、第1分離爪及び第2分離爪が上下方向に移動しても、第1分離爪及び第2分離爪がディスクに影響を及ぼすことを回避できる。
以上より、第2分離爪にディスクを押圧させるための第2凸部に第1接触部が接触した場合には、第1分離爪にディスクを押圧させないようにすることができる。また、第1分離爪にディスクを押圧させるための第1凸部に第2接触部が接触した場合には、第2分離爪にディスクを押圧させないようにすることができる。
前記キャリアは、前記回転体の回転位置に応じて前記第1支持爪を前記複数枚のディスクの下方に進退移動させる第1カム機構と、前記回転体の回転位置に応じて前記第2支持爪を前記隙間に進退移動させる第2カム機構と、を備えていてもよい。この場合、前記回転体の回転位置が、前記第1接触部が前記第1凸部に接触していない第1位置であるときに、前記第1カム機構は、前記第1支持爪を前記複数枚のディスクの下方に進出させ、前記回転体が前記第1位置から前記第1接触部が前記第1凸部の前記第1位置側の端部に接触する第2位置へ向かう回転方向において、前記回転体の回転位置が、前記第1位置より前記回転方向の下流であり且つ前記第2位置より前記回転方向の上流である第3位置であるときに、前記第2カム機構は、前記第2支持爪を前記隙間に進出させ、前記回転体の回転位置が、前記第3位置より前記回転方向の下流であり且つ前記第2位置より前記回転方向の上流である第4位置であるときに、前記第1カム機構は、前記第1支持爪を前記複数枚のディスクの下方から退避させてもよい。
この構成によれば、第1位置から第2位置へ向けて回転体が回転されることによって、以下の一連の動作を実行することができる。つまり、第1支持爪を複数枚のディスクの下方に進出させて、第1支持爪によって複数枚のディスクを支持させる。その後、第2支持爪を隙間に進出させてから、第1支持爪を複数枚のディスクの下方から退避させる。これにより、複数枚のディスクのうちの最下部のディスクを除くディスクが第2支持爪によって支持される。その後、回転体が第2位置からさらに回転方向に回転される。これにより、第1接触部が第1凸部のスロープに接触する。その結果、第1分離爪が下方へ移動して最下部のディスクを下方へ押圧する。なお、第2分離爪についても第1分離爪と同様に動作させることが可能である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
<実施形態>
図1は、本開示の実施形態に係るディスク装置の概略構成を示す斜視図である。なお、本実施形態においては、図1の左下側を「装置前方」といい、図1の右上側を「装置後方」といい、図1の上下方向であるZ方向を「装置高さ方向」という。
まず、図1を用いて、本実施形態に係るディスク装置の全体構成について説明する。
本実施形態に係るディスク装置は、2つのマガジンストッカー1,1を備えている。2つのマガジンストッカー1,1は、底シャーシ11上において、装置幅方向Yに互いに対向するように設けられている。なお、図1では、2つのマガジンストッカー1,1のうち、手前側のマガジンストッカー1の図示は省略されている。また、図1では、マガジンストッカー1の天板及び仕切板の図示は省略されている。
各マガジンストッカー1には、複数のマガジン2が収納されている。図1では、1つのマガジンストッカー1に収納されたマガジン2は、横に5個、縦に9個の合計45個であるが、マガジン2の数はこれに限らない。
図2Aは、図1のディスク装置が備えるマガジン2の斜視図であり、図2Bは、図2Aのマガジン2の分解斜視図である。
図2A及び図2Bに示すように、各マガジン2は、複数枚、例えば12枚のディスク100を収納するマガジントレイ21と、マガジントレイ21を収納する略直方体形状のケース22とを備えている。図2Bに示すように、ケース22の前面(一側面)には、マガジントレイ21を挿抜可能な開口部22aが設けられている。
マガジントレイ21は、外形が平面視において略矩形状に形成されている。マガジントレイ21は、複数枚のディスク100を互いに密着して装置高さ方向Zに積層した状態で収納する。マガジントレイ21には、複数枚のディスク100のそれぞれに設けられた中心穴100aに挿入され、各ディスク100の面方向の移動を規制する芯棒23が設けられている。芯棒23により、各ディスク100の面方向の移動による各ディスク100の傷付きが防止される。芯棒23には、後述するディスクチャックユニット62のスピンドルヘッド66b(図15参照)が係合する係合部23aが設けられている。
図1に示すように、2つのマガジンストッカー1,1の間には、ピッカー3が設けられている。ピッカー3は、複数のマガジン2の中から選択された1つのマガジン2からマガジントレイ21を引き出し、引き出したマガジントレイ21を保持する。ピッカー3は、保持したマガジントレイ21を、装置後方に配置された複数のディスクドライブ4の近傍まで搬送する。ピッカー3には、マガジントレイ21から複数枚のディスク100を押し出すリフター5が一体的に設けられている。
ディスクドライブ4は、ディスク100に対して情報の記録または再生を行う。ディスクドライブ4は、トレイを用いてディスクをローディングするトレイ方式のディスクドライブである。複数のディスクドライブ4は、装置高さ方向Zに積層され、装置後方において各マガジンストッカー1,1に隣接して配置されている。複数のディスクドライブ4は、ハウジング8に収容されている。
キャリア6は、一方のマガジンストッカー1に隣接して配置された複数のディスクドライブ4と、他方のマガジンストッカー1に隣接して配置された複数のディスクドライブ4との間に設けられている。キャリア6は、ハウジング8に設けられている。キャリア6は、以下のように構成されている。つまり、キャリア6は、リフター5により押し出された複数枚のディスク100を積層状態で保持する。また、キャリア6は、任意のディスクドライブ4から排出されたトレイ4a(図9参照)の上方で、保持した複数枚のディスク100から1枚のディスク100を分離する。また、キャリア6は、分離したディスク100をトレイ4aに載置する。
キャリア6及び複数のディスクドライブ4の配置よりも更に装置後方には、電気回路及び電源7が設けられている。電気回路及び電源7には、ピッカー3、ディスクドライブ4、キャリア6等を動作させるためのモータ等を制御する制御部が設けられている。制御部は、例えば、データを管理するホストコンピュータに接続されている。ホストコンピュータは、オペレータの指示に基づき、指定のマガジン2へのデータの書き込みまたは読み出し等の動作を行うように制御部に指令を送る。制御部は、指令に従い、ピッカー3、ディスクドライブ4、キャリア6などの動作を制御する。
図3は、図1のディスク装置が備えるキャリア6の斜視図である。図4は、図3のキャリア6の一部拡大側面図である。図3及び図4は、装置後方から見た図である。以下に、図3及び図4を用いて、キャリア6の構成をより詳しく説明する。
図3及び図4に示すように、キャリア6は、装置高さ方向Zに移動する移動ベース61と、移動ベース61に設けられたディスクチャックユニット62とを備えている。
移動ベース61は、ブッシュ61aを介してボールネジ91に接続されるとともに、ガイド軸受け61bを介してガイドシャフト92に接続されている。ボールネジ91及びガイドシャフト92は、装置高さ方向Zに延在するように設けられている。
ボールネジ91の上端部には、プーリ91aが取り付けられている。ハウジング8には、ボールネジ91を軸回りに回転させる駆動力を発生させるキャリアモータ93が設けられている。キャリアモータ93の駆動軸には、プーリ93aが取り付けられている。プーリ91aとプーリ93aには、ベルト94が架け回されている。
キャリアモータ93が駆動されると、キャリアモータ93の駆動力が、プーリ93a、ベルト94、プーリ91aを介してボールネジ91に伝達され、ボールネジ91が軸回りに回転する。ボールネジ91の回転により、移動ベース61が、ボールネジ91及びガイドシャフト92にガイドされて装置高さ方向に移動する。キャリアモータ93は、電気回路及び電源7の制御部と接続され、制御部により駆動を制御される。
ディスクチャックユニット62は、リフター5により押し出された複数枚のディスク100を保持し、保持した複数枚のディスク100を1枚ずつ分離するように構成されている。ディスクチャックユニット62の詳細な構成については、後で詳しく説明する。
次に、任意のマガジントレイ21に収納された複数枚のディスク100のディスクドライブ4へのローディング動作及びディスクドライブ4にローディングされたディスク100の回収動作について、図5~図14を用いて説明する。
図5に示すように、ピッカー3は、保持したマガジントレイ21をリフター5の上部の所定の位置に載置し、複数のディスクドライブ4の近傍に搬送している。図5では、手前側のディスクドライブ4の図示を省略している。
リフター5の上部の所定の位置にマガジントレイ21が載置されると、図6に示すように、移動ベース61がマガジントレイ21の近傍まで下降される。これにより、ディスクチャックユニット62の先端部が、マガジントレイ21に設けられた芯棒23の係合部23a(図2B参照)に係合し、ディスクチャックユニット62と芯棒23とが同軸となる。この状態で、リフター5はマガジントレイ21から複数枚のディスク100を押し出す。
これにより、図7に示すように、ディスクチャックユニット62は、押し出された複数枚のディスク100を保持する。ディスクチャックユニット62が全てのディスク100を保持すると、移動ベース61は、ボールネジ91及びガイドシャフト92にガイドされて上昇する。これにより、ディスクチャックユニット62の先端部と芯棒23の係合部23aとの係合が解除される。
その後、図8に示すように、ピッカー3が装置前方に移動して、マガジントレイ21がディスクドライブ4の近傍から退避される。
その後、図9に示すように、電気回路及び電源7の制御部の制御により、最下段(1段目)の一方のディスクドライブ4のトレイ4aが排出される。
その後、図10に示すように、ディスクチャックユニット62が保持する複数枚のディスク100がトレイ4aの上方、例えば直上に位置するように、移動ベース61が下降される。その後、ディスクチャックユニット62により、最下部のディスク100が他のディスク100から分離され、図11に示すように、トレイ4a上に載置される。なお、ディスクチャックユニット62による最下部のディスク100の他のディスク100からの分離は、後に詳細に説明される。
最下部のディスク100がトレイ4a上に載置されると、ディスクチャックユニット62とトレイ4aとが接触しないように、移動ベース61が上昇される。
その後、図12に示すように、トレイ4aがディスクドライブ4内に搬入される。この後またはこれと同時に、最下段のディスクドライブ4と対向する他方のディスクドライブ4のトレイ4aが排出される。その後、同様にして、トレイ4aにディスク100が載置され、トレイ4aがディスクドライブ4内に搬入される。これにより、最下段の2台のディスクドライブ4へのローディング動作が完了する。このローディング動作が2段目以降も繰り返される。
図13は、最上段、例えば6段目のディスクドライブ4のトレイ4aにディスク100を載置する状態を示している。最上段のディスクドライブ4へのローディング動作が完了すると、全てのディスクドライブ4にディスク100が搬入される。これにより、それぞれのディスクドライブ4に搬入されたディスク100に対して記録または再生が可能となる。
また、それぞれのディスクドライブ4にローディングされたディスク100の回収は、例えば、前記とは逆の順序で行えばよい。具体的には、以下の通りである。
まず、図13に示すように、最上段の一方のディスクドライブ4のトレイ4aが排出される。
その後、排出されたトレイ4a上のディスク100の中心穴100aにディスクチャックユニット62が挿入され、ディスクチャックユニット62がディスク100を保持する。
その後、ディスクチャックユニット62にディスク100を回収されたトレイ4aがディスクドライブ4内に搬入される。この後またはこれと同時に、ディスクドライブ4と対向する他方のディスクドライブ4のトレイ4aが排出される。その後、同様にして、トレイ4aのディスク100がディスクチャックユニット62に回収され、トレイ4aがディスクドライブ4内に搬入される。これにより、最上段(1段目)のディスクドライブ4のディスク回収動作が完了する。このディスク回収動作を最下段のディスクドライブ4内のディスク100を回収するまで繰り返す。
ディスクチャックユニット62が全てのディスク100を回収すると、移動ベース61が上昇される。その後、ピッカー3が装置後方に移動して、ディスクチャックユニット62の下方にマガジントレイ21がセットされる。
その後、移動ベース61が下降され、ディスクチャックユニット62の先端部が芯棒23の係合部23aに係合し、ディスクチャックユニット62と芯棒23とが同軸となる。
その後、図14に示すように、ディスクチャックユニット62に保持された複数枚のディスク100全てが、マガジントレイ21内に押し出され、収納される。
その後、移動ベース61が上昇されて、ディスクチャックユニット62の先端部と芯棒23の係合部23aとの係合が解除される。
複数枚のディスク100の全てを収納したマガジントレイ21は、ピッカー3によりマガジンストッカー1内に戻される。
次に、ディスクチャックユニット62の構成についてより詳細に説明する。
図15は、ディスクチャックユニット62の斜視図である。図16は、図15のディスクチャックユニット62のうちスピンドルユニット66を除いた部分の斜視図である。図17は、図16のディスクチャックユニット62の下端部の拡大図である。
図15及び図16に示すように、ディスクチャックユニット62は、セパレータフック64A、64Bと、ボトムフック65A、65Bと、スピンドルユニット66と、カムシャフトユニット67とを備えている。
図15に示すように、スピンドルユニット66は、略円筒形状のスピンドルシャフト66aと、スピンドルシャフト66aの下端部に設けられたスピンドルヘッド66bと、スピンドルシャフト66aの上端部に設けられたフランジ66cとを備えている。
スピンドルユニット66は、フランジ66cが移動ベース61に直接または間接的に取り付けられることにより、移動ベース61と一体的に移動する。スピンドルシャフト66aの直径は、ディスク100の中心穴100a(図2B参照)の直径よりも小さく設定されている。例えば、スピンドルシャフト66aの直径は14.5mmであり、ディスク100の中心穴100aの直径は15mmである。
スピンドルヘッド66bとスピンドルシャフト66aとの間には、複数の開口部66eが形成されている。これらの開口部66eを通じて、図17に示すセパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bb、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの内外に進退移動する。なお、図15には、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bb、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの内に退避した状態が示されている。
本実施形態において、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbが、ディスク100の内周部を支持可能な第2支持爪を構成している。また、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbが、ディスク100の内周部を支持可能な第1支持爪を構成している。
図16及び図17に示すように、カムシャフトユニット67は、略円筒状のカムシャフト81と、カムシャフト81の上端部に設けられたカムギヤ82と、カムシャフト81の下端部に設けられたカムプレート83、84とを備えている。カムシャフト81及びカムプレート83、84は、図15に示すように、スピンドルユニット66に覆われている。
図3に示すように、カムギヤ82は、リレーギヤ70と噛み合っている。リレーギヤ70は、例えば2つのギヤで構成され、移動ベース61に回転自在に設けられている。
図4に示すように、リレーギヤ70は、移動ベース61に設けられたディスクチャックモータ71の駆動軸に圧入されたモータギヤ71aと噛み合っている。
図3及び図4に示すように、ディスクチャックモータ71が駆動されると、ディスクチャックモータ71の駆動力が、モータギヤ71a、リレーギヤ70を介して、カムギヤ82に伝達される。これにより、図15及び図16に示されるカムギヤ82、カムシャフト81、及びカムプレート83、84が一体に回転する。詳述すると、カムギヤ82、カムシャフト81、及びカムプレート83、84は、図15に示される軸線60を中心として一体に回転する。軸線60は、カムギヤ82の中心を通り且つ装置高さ方向Zに沿って延びた線である。図4に示されるディスクチャックモータ71は、電気回路及び電源7(図1参照)の制御部と接続され、制御部により駆動を制御される。
本実施形態において、カムギヤ82は、軸線60を中心として回転可能な回転体を構成している。
図18は、図16のディスクチャックユニット62の底面図である。なお、図18では、ディスクチャックユニット62の外縁部の図示が省略されている。図18に示すように、カムギヤ82の外面である下面には、2つのカム溝、つまり第1カム溝82A及び第2カム溝82Bと、2つの凸部、つまり第1凸部82C及び第2凸部82Dが形成されている。
第1カム溝82Aは、カムギヤ82が回転する際、後述するレバーギヤ113の駆動ピン113aが摺動するものである。第2カム溝82Bは、カムギヤ82が回転する際、後述するレバーギヤ114の駆動ピン114aが摺動するものである。
第1カム溝82Aは、第1内湾曲溝82Aaと、第1外湾曲溝82Abと、第1連通溝82Acとを備えている。
第1内湾曲溝82Aaは、軸線60の周りに延びている。本実施形態において、第1内湾曲溝82Aaは、軸線60を中心とした円周に沿って延びている。
第1外湾曲溝82Abは、軸線60を挟んで第1内湾曲溝82Aaと対向している。第1外湾曲溝82Abは、第1内湾曲溝82Aaより軸線60から離れた位置を軸線60の周りに延びている。本実施形態において、第1外湾曲溝82Abは、軸線60を中心とした円周であって第1内湾曲溝82Aaを形成する円周より長い半径の円周に沿って延びている。
第1連通溝82Acは、第1内湾曲溝82Aaの一端部と第1外湾曲溝82Abの端部のうち当該一端部に近い方の端部とを連通している。第1連通溝82Acは、第2カム溝82Bの両端部の間を通っている。本実施形態において、第1連通溝82Acは、直線状に延びている。なお、第1連通溝82Acは、直線状に限らず、例えば湾曲していてもよい。
以上より、第1カム溝82Aは、第1内湾曲溝82Aaから第1連通溝82Acを経て第1外湾曲溝82Abに亘って連続して延びている。
第2カム溝82Bは、第2内湾曲溝82Baと、第2外湾曲溝82Bbと、第2連通溝82Bcとを備えている。
第2内湾曲溝82Baは、軸線60を挟んで第1内湾曲溝82Aaと対向している。第2内湾曲溝82Baは、第1外湾曲溝82Abより内側を軸線60の周りに延びている。本実施形態において、第2内湾曲溝82Baは、軸線60を中心とした円周であって第1外湾曲溝82Abを形成する円周より短い円周に沿って延びている。
第2外湾曲溝82Bbは、軸線60を挟んで第2内湾曲溝82Baと対向している。第2外湾曲溝82Bbは、第2内湾曲溝82Baより軸線60から離れた位置であって第1内湾曲溝82Aaより外側を軸線60の周りに延びている。本実施形態において、第2外湾曲溝82Bbは、軸線60を中心とする円周であって第1内湾曲溝82Aaを形成する円周及び第2内湾曲溝82Baを形成する円周のいずれよりも長い半径の円周に沿って延びている。
第2連通溝82Bcは、軸線60を挟んで第1連通溝82Acと対向している。第2連通溝82Bcは、第2内湾曲溝82Baの一端部と第2外湾曲溝82Bbの端部のうち当該一端部に近い方の端部とを連通している。第2連通溝82Bcは、第1カム溝82Aの両端部の間を通っている。本実施形態において、第2連通溝82Bcは、直線状に延びている。なお、第2連通溝82Bcは、直線状に限らず、例えば湾曲していてもよい。
以上より、第2カム溝82Bは、第2内湾曲溝82Baから第2連通溝82Bcを経て第2外湾曲溝82Bbに亘って連続して延びている。
第1凸部82Cは、カムギヤ82が回転する際、後述するドロップシャフト111の上端部111a及びドロップシャフト112の上端部112aが摺動するものである。第2凸部82Dは、カムギヤ82が回転する際、後述するドロップシャフト111の上端部111a及びドロップシャフト112の上端部112aが摺動するものである。
第1凸部82C及び第2凸部82Dは、カムギヤ82の下面から下方へ突出している。第1凸部82C及び第2凸部82Dは、軸線60の周りの周方向Cに沿って延びている。言い換えると、第1凸部82C及び第2凸部82Dは、軸線60を中心とした円周に沿って延びている。本実施形態において、第1凸部82C及び第2凸部82Dは、軸線60を挟んで互いに対向している。つまり、第2凸部82Dは、軸線60に対して第1凸部82Cの反対側に位置している。また、本実施形態において、第1凸部82C及び第2凸部82Dは、軸線60を中心とした同一円周上に位置している。
本実施形態において、第1凸部82C及び第2凸部82Dは、第1カム溝82A及び第2カム溝82Bより内側に形成されているが、第1カム溝82A及び第2カム溝82Bより外側に形成されていてもよい。
第1凸部82Cは、第1スロープ82Caと、第2スロープ82Cbと、頂部82Ccとを備えている。第1スロープ82Ca、第2スロープ82Cb、及び頂部82Ccは、下方を向く面である。第1スロープ82Ca及び第2スロープ82Cbは、周方向Cにおける第1凸部82Cの両端部に位置している。頂部82Ccは、周方向Cにおける第1スロープ82Ca及び第2スロープ82Cbの間に位置している。図16に示すように、第1スロープ82Ca及び第2スロープ82Cbは、周方向Cにおいて頂部82Ccへ向かうにしたがって下方へ向かうように装置高さ方向Zと直交する面に対して傾斜している。本実施形態において、頂部82Ccは平坦な面であり、装置高さ方向Zと直交する面である。
図18に示すように、第2凸部82Dは、第1スロープ82Daと、第2スロープ82Dbと、頂部82Dcとを備えている。第1スロープ82Da、第2スロープ82Db、及び頂部82Dcは、下方を向く面である。第1スロープ82Da及び第2スロープ82Dbは、周方向Cにおける第2凸部82Dの両端部に位置している。頂部82Dcは、周方向Cにおける第1スロープ82Da及び第2スロープ82Dbの間に位置している。図16に示すように、第1スロープ82Da及び第2スロープ82Dbは、周方向Cにおいて頂部82Dcへ向かうにしたがって下方へ向かうように装置高さ方向Zと直交する面に対して傾斜している。本実施形態において、頂部82Dcは平坦な面であり、装置高さ方向Zと直交する面である。
図16に示すように、カムプレート84の下面には、カムシャフト81が回転する際、ボトムフック65Aに設けられた駆動ピンが摺動するカム溝84Aが設けられている。図17に示すように、カム溝84Aは、内湾曲溝84Aaと、外湾曲溝84Abと、連通溝84Acよりなる。内湾曲溝84Aa及び外湾曲溝84Abは、軸線60の周りを、軸線60を中心とする周方向に沿って延びている。外湾曲溝84Abと軸線60との距離は、内湾曲溝84Aaと軸線60との距離よりも長い。連通溝84Acは、内湾曲溝84Aaと外湾曲溝84Abとの一端部同士を連通するとともに、内湾曲溝84Aaと外湾曲溝84Abとの他端部同士を連通している。なお、本実施形態において、カム溝84Aは、環状であるが、第1カム溝82A及び第2カム溝82Bと同様に、C形状であってもよい。
ボトムフック65Aに設けられた駆動ピンがカム溝84Aに挿入されている。カムシャフト81が回転する際、ボトムフック65Aの駆動ピンは、カム溝84Aに対して摺動する。ボトムフック65Aの駆動ピンが内湾曲溝84Aaから外湾曲溝84Abへ向けて連通溝84Acを移動すると、ボトムフック65Aの駆動ピンと軸線60との距離は長くなる。このとき、ボトムフック65Aの駆動ピンは、爪部65Abがスピンドルシャフト66aの外へ進出するように回動する。一方、ボトムフック65Aの駆動ピンが外湾曲溝84Abから内湾曲溝84Aaへ向けて連通溝84Acを移動すると、ボトムフック65Aの駆動ピンと軸線60との距離は短くなる。このとき、ボトムフック65Aの駆動ピンは、爪部65Abがスピンドルシャフト66aの内へ退避するように回動する。
図19は、カムシャフトユニット67の下端部の部分断面図である。図19に示すように、カムプレート84の上面には、カムシャフト81が回転する際、ボトムフック65Bに設けられた駆動ピンが摺動するカム溝84Bが設けられている。カム溝84Bは、カムプレート84の下面に設けられたカム溝84Aと同様に構成されており、内湾曲溝、外湾曲溝、及び連通溝を有している。カム溝84Bは、カム溝84Aと鏡面対称の形状を有し、スピンドルユニット66の周方向に180度位相をずらした位置に設けられている。なお、位相のずれは、ちょうど180度に限らず、略180度でもよい。
ボトムフック65Bに設けられた駆動ピンがカム溝84Bに挿入されている。カムシャフト81が回転する際、ボトムフック65Bの駆動ピンは、カム溝84Bに対して摺動する。ボトムフック65Bは、ボトムフック65Aと同様に、駆動ピンのカム溝84Bに対する摺動に応じて、スピンドルシャフト66aの内外に進退移動する。
図20は、スピンドルシャフト66aと4つのフック64A、64B、65A、65Bの爪部64Ab、64Bb、65Ab、65Bbとの位置関係に着目して示す図である。図20は、4つのフック64A、64B、65A、65Bを上方から見た平面図である。
図20に示すように、カムプレート83の上面には、カムシャフト81が回転する際、セパレータフック64Aに設けられた駆動ピンが摺動するカム溝83Aが設けられている。カム溝83Aは、カムプレート84の下面に設けられたカム溝84Aと概ね同様に構成されており、内湾曲溝83Aa、外湾曲溝83Ab、及び連通溝83Acを有している。なお、本実施形態において、カム溝84Aは、C形状であるが、カム溝84Aと同様に環状であってもよい。
カム溝83Aは、カムプレート84のカム溝84A、84Bに対してスピンドルユニット66の周方向に0度より大きく且つ180度より小さい所定角度の位相をずらした位置に設けられている。この所定角度は、後述するセパレータフック64A、64Bとボトムフック65A、65Bの回動動作において、ボトムフック65A、65Bの回動のタイミングに対するセパレータフック64A、64Bの回動のタイミングの違いに応じて決定される。
セパレータフック64Aに設けられた駆動ピンがカム溝83Aに挿入されている。カムシャフト81が回転する際、セパレータフック64Aの駆動ピンは、カム溝83Aに対して摺動する。セパレータフック64Aの駆動ピンが内湾曲溝83Aaから外湾曲溝83Abへ向けて連通溝83Acを移動すると、セパレータフック64Aの駆動ピンと軸線60との距離は長くなる。このとき、セパレータフック64Aの駆動ピンは、爪部64Abがスピンドルシャフト66aの外へ進出するように回動する。一方、セパレータフック64Aの駆動ピンが外湾曲溝83Abから内湾曲溝83Aaへ向けて連通溝83Acを移動すると、セパレータフック64Aの駆動ピンと軸線60との距離は短くなる。このとき、セパレータフック64Aの駆動ピンは、爪部64Abがスピンドルシャフト66aの内へ退避するように回動する。
図19に示すように、カムプレート83の下面には、カムシャフト81が回転する際、セパレータフック64Bに設けられた駆動ピンが摺動するカム溝83Bが設けられている。カム溝83Bは、カムプレート83の上面に設けられたカム溝83Aと同様に構成されており、内湾曲溝、外湾曲溝、及び連通溝を有している。カム溝83Bは、カム溝83Aと鏡面対称の形状を有し、スピンドルユニット66の周方向に180度位相をずらした位置に設けられている。なお、位相のずれは、ちょうど180度に限らず、略180度でもよい。
セパレータフック64Bに設けられた駆動ピンがカム溝83Bに挿入されている。カムシャフト81が回転する際、セパレータフック64Bの駆動ピンは、カム溝83Bに対して摺動する。セパレータフック64Bは、セパレータフック64Aと同様に、駆動ピンのカム溝83Bに対する摺動に応じて、スピンドルシャフト66aの内外に進退移動する。
図16に示すように、カムプレート84の下面中央部には、回動軸84Cが設けられている。回動軸84Cは、スピンドルシャフト66aの下端部に設けられた図示しない回動軸受けに回転可能に挿入される。
本実施形態において、カムプレート84が、ボトムフック65A、65Bをスピンドルシャフト66aの内外に進退移動させる第1カム機構を構成している。また、カムプレート83が、セパレータフック64A、64Bをスピンドルシャフト66aの内外に進退移動させる第2カム機構を構成している。
セパレータフック64A、64Bとボトムフック65A、65Bとは、略レバーの形状に形成されている。図17に示すように、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bは、回動軸64Aa、64Ba、65Aa、65Ba及び図示しない駆動ピンと、爪部64Ab、64Bb、65Ab、65Bbとを備えている。回動軸64Aa、64Ba、65Aa、65Baは、装置高さ方向Zに延在している。爪部64Ab、64Bb、65Ab、65Bbは、装置高さ方向Zに対して交差する方向、例えば直交方向に突出している。
スピンドルヘッド66b及びスピンドルシャフト66aにそれぞれ設けられた図示しない回動軸穴に、回動軸64Aa、64Ba、65Aa、65Baが挿入される。これにより、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bは、回動自在に保持される。
セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbの上面は、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbの上面よりも略ディスクの1枚分、上方に位置する。前記の位置となるように、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bは、それぞれ保持される。
セパレータフック64Aとセパレータフック64Bとは、スピンドルユニット66の周方向に略180度位相をずらした位置で保持される。ボトムフック65Aとボトムフック65Bとは、スピンドルユニット66の周方向に略180度位相をずらした位置で保持される。
セパレータフック64A、64Bとボトムフック65A、65Bとは、スピンドルユニット66の周方向に上述した所定角度の位相をずらした位置で保持される。
図21は、図2Bの複数枚のディスク100の21-21断面図である。図21に示すように、ディスク100の内周部には、凹部100bが設けられている。凹部100bは、ディスク100の内周部の上側角部を平面100baと斜面100bbを有するように切断した形状に形成されている。セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbの下面は、外周側から内周側に向かうに従い下方向に厚さが厚くなるように斜面を有するように形成されている。爪部64Ab、64Bb、65Ab、65Bbの上面は、装置高さ方向Zに対して直交するように形成されている。
図16に示すように、ディスクチャックユニット62は、2本のドロップシャフト111、112と、2つのレバーギヤ113、114とを備えている。
ドロップシャフト111は、例えば、図15に示すように、スピンドルシャフト66aの外周面に軸線60の方向に延在するように設けられたスリット66aaに摺動可能に取り付けられている。ドロップシャフト112は、ドロップシャフト111と同様にしてスピンドルシャフト66aに取り付けられる。なお、図15では、ドロップシャフト112及びドロップシャフト112が取り付けられるスリットは、スリット66aaの反対側に位置するために見えていない。
図16及び図18に示すように、ドロップシャフト111、112は、軸線60を挟んで対向している。つまり、ドロップシャフト112は、軸線60を中心としてドロップシャフト111に対して180度の回転対称の位置にある。なお、ドロップシャフト112は、軸線60を中心としてドロップシャフト111に対してちょうど180度の回転対称の位置にある必要はなく、略180度の回転対称の位置であってもよい。
図16に示すように、ドロップシャフト111、112の周囲には、コイルバネ115が取り付けられている。コイルバネ115は、ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aがカムギヤ82の下面に当接するようにドロップシャフト111、112を付勢する。ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aは、図示されていない押さえ板に設けられた貫通穴を貫通し、下方からカムギヤ82の下面に当接している。押さえ板は、ドロップシャフト111、112を装置高さ方向Zに移動可能に保持する。
カムギヤ82が回転するとき、ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aは、カムギヤ82の下面に沿って移動する。ここで、ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aは、第1凸部82C及び第2凸部82Dと、軸線60を中心とした同一円周上に位置している。そのため、カムギヤ82が回転するとき、ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aは、それぞれ第1凸部82C及び第2凸部82D上を移動する。これにより、ドロップシャフト111、112は上下動する。詳述すると、ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aが第1凸部82Cの第1スロープ82Ca及び第2スロープ82Cbを頂部82Ccへ向けて移動するとき、ドロップシャフト111、112は下方へ移動する。ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aが第1凸部82Cの第1スロープ82Ca及び第2スロープ82Cbを頂部82Ccから離れるように移動するとき、ドロップシャフト111、112は上方へ移動する。
ドロップシャフト111の上端部111aは、カムギヤ82の下面に接触する第1接触部を構成している。ドロップシャフト112の上端部112aは、カムギヤ82の下面に接触する第2接触部を構成している。
ドロップシャフト111の上部外周面には、レバーギヤ113に係合可能なドロップギヤ111bが設けられている。ドロップシャフト112の上部外周面には、レバーギヤ114に係合可能なドロップギヤ112bが設けられている。本実施形態では、ドロップギヤ111bは、ドロップシャフト111と一体に形成されており、ドロップギヤ112bは、ドロップシャフト112と一体に形成されている。
図16及び図18に示すように、レバーギヤ113は、駆動ピン113aと貫通孔113bとを備えている。駆動ピン113aは、カムギヤ82の下面に設けられた第1カム溝82Aと係合している。貫通孔113bに、スピンドルシャフト66aの下端部に設けられた図示しない回動軸受けが挿入される。カムギヤ82が回転するとき、駆動ピン113aが第1カム溝82A内を摺動する。カムギヤ82の回転により、駆動ピン113aが第1カム溝82Aの第1連通溝82Acを移動するときに、レバーギヤ113が当該回動軸受けを中心として回動する。レバーギヤ113が回動すると、レバーギヤ113に係合しているドロップギヤ111bが回動する。その結果、ドロップシャフト111が回転する。
レバーギヤ114は、駆動ピン114aと貫通孔114bとを備えている。駆動ピン114aは、カムギヤ82の下面に設けられた第2カム溝82Bと係合している。貫通孔114bに、スピンドルシャフト66aの下端部に設けられた図示しない回動軸受けが挿入される。カムギヤ82が回転するとき、駆動ピン114aが第2カム溝82B内を摺動する。カムギヤ82の回転により、駆動ピン114aが第2カム溝82Bの第2連通溝82Bcを移動するときに、レバーギヤ114が当該回動軸受けを中心として回動する。レバーギヤ114が回動すると、レバーギヤ114に係合しているドロップギヤ112bが回動する。その結果、ドロップシャフト112が回転する。
本実施形態において、駆動ピン113aが、第1カム溝82Aに沿ってカムギヤ82に対して相対的に移動可能な第1ピンを構成している。駆動ピン114aが、第2カム溝82Bに沿ってカムギヤ82に対して相対的に移動可能な第2ピンを構成している。
また、本実施形態において、レバーギヤ113が、駆動ピン113aが第1連通溝82Acを移動することに連動して駆動ピン113aの周りを回動する第1回動ギヤを構成している。レバーギヤ114が、駆動ピン114aが第2連通溝82Bcを移動することに連動して駆動ピン114aの周りを回動する第2回動ギヤを構成している。
また、本実施形態において、ドロップギヤ111bが、レバーギヤ113と係合している第1係合ギヤを構成している。ドロップギヤ112bが、レバーギヤ114と係合している第2係合ギヤを構成している。
図17及び図18に示すように、ドロップシャフト111の下端部には、分離爪111cが設けられている。ドロップシャフト112の下端部には、分離爪112cが設けられている。本実施形態では、分離爪111cは、ドロップシャフト111と一体に形成されている。分離爪112cは、ドロップシャフト112と一体に形成されている。
上述したように、ドロップシャフト112は、軸線60を中心としてドロップシャフト111に対して180度または略180度の回転対称の位置にある。よって、分離爪112cは、軸線60を中心として分離爪111cに対して180度または略180度の回転対称の位置にある。
分離爪111cは、ドロップシャフト111が回転すると回動して、スピンドルシャフト66aの内外に進退移動する。分離爪112cは、ドロップシャフト112が回転すると回動して、スピンドルシャフト66aの内外に進退移動する。図16~図18並びに後述する図25~図27には、分離爪111c、112cがスピンドルシャフト66aの内に退避した状態が示されている。後述する図28~図30には、分離爪111c、112cがスピンドルシャフト66aの外に進出した状態が示されている。
分離爪111cは、ドロップシャフト111の上端部111aが第1凸部82C及び第2凸部82D上を移動することにより上下動する。分離爪112cは、ドロップシャフト112の上端部112aが第1凸部82C及び第2凸部82D上を移動することにより上下動する。つまり、分離爪111c、112cは、セパレータフック64A、64B及びボトムフック65A、65Bに対して装置高さ方向Zに相対移動可能である。
ドロップシャフト111、112の上端部111a、112aが第1凸部82C及び第2凸部82Dに当接していないとき、分離爪111c、112cはセパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbと略同じ高さ位置に位置する。
本実施形態において、分離爪111cが、ディスク100の内周部を支持可能であり且つディスク100を下方へ押圧可能な第1分離爪を構成している。分離爪112cが、ディスク100の内周部を支持可能であり且つディスク100を下方へ押圧可能な第2分離爪を構成している。
次に、図20及び図22~図24を用いて、セパレータフック64A、64Bとボトムフック65A、65Bの回動動作について詳細に説明する。図22~図24は、図20と同様に、スピンドルシャフト66aと4つのフック64A、64B、65A、65Bの爪部64Ab、64Bb、65Ab、65Bbとの位置関係に着目して示す図である。また、図22~図24は、4つのフック64A、64B、65A、65Bを上方から見た平面図である。
セパレータフック64A、64Bは、カムギヤ82が回転することによるカムプレート83の回転に伴い、図20及び図22に示す位置と、図23及び図24に示す位置とに移動する。図20及び図22に示す位置は、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbがスピンドルシャフト66aの内となる位置である。図23及び図24に示す位置は、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbがスピンドルシャフト66aの外となる位置である。
ボトムフック65A、65Bとは、カムギヤ82が回転することによるカムプレート84の回転に伴い、図20及び図24に示す位置と、図22及び図23に示す位置とに移動する。図20及び図24に示す位置は、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの内となる位置である。図22及び図23に示す位置は、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの外となる位置である。
図20に示す位置、つまり爪部64Ab、64Bb、爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの内であるときの、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bの位置を収納位置という。
図22に示す位置、つまり爪部64Ab、64Bbがスピンドルシャフト66aの内であり、爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの外であるときの、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bの位置を支持位置という。
図23に示す位置、つまり爪部64Ab、64Bb、爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの外であるときの、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bの位置を切換位置という。
図24に示す位置、つまり爪部64Ab、64Bbがスピンドルシャフト66aの外でありし、爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの内であるときの、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bの位置を分離位置という。
セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが収納位置、支持位置、切換位置に位置するとき、分離爪111c、112cは、スピンドルシャフト66aの内に位置する。一方、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが分離位置に位置するとき、分離爪111c、112cは、スピンドルシャフト66aの外に位置する。なお、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65B及び分離爪111c、112cには、回動範囲を規制するために図示しないストッパーが設けられている。
次に、キャリア6が複数枚のディスクから1枚のディスクを分離して、分離したディスクをディスクドライブ4のトレイ4aに載置する動作について説明する。
図25~図30は、図18と同様に、図16のディスクチャックユニットの底面図である。図25~図30では、図18と同様に、ディスクチャックユニット62の外縁部の図示が省略されている。図18及び図25~図30は、図3のキャリア6が複数枚のディスク100から1枚のディスクを分離するときの当該底面の様子を示している。
図31~図40は、図3のキャリア6が複数枚のディスク100から1枚のディスクを分離する様子を模式的に示す図である。なお、図31~図40では、説明の便宜上、セパレータフック64Aの爪部64Abとボトムフック65Aの爪部65Abと分離爪111cとが同一断面上にあるものとして図示している。
動作の説明は、リフター5が複数枚のディスク100をマガジントレイ21から押し出した状態から開始する。
図31に示すように、リフター5が複数枚のディスク100を押し出すと、複数枚のディスク100の中心穴100aにスピンドルユニット66が挿入される。これにより、カムギヤの中心とディスク100の中心とが一致し、軸線60がディスク100の中心を通る線となる。このとき、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bは、収納位置に位置する。
また、このとき、図18に示すように、ドロップシャフト111(詳細にはドロップシャフト111の上端部111a)は、第1凸部82C及び第2凸部82Dに接触していない。また、レバーギヤ113の駆動ピン113aは、第1カム溝82Aの第1内湾曲溝82Aaに位置している。このとき、図31に示すように、分離爪111cは、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbと略同じ高さ位置に位置する。また、このとき、分離爪111cは、スピンドルシャフト66aの内に位置している。
同様に、ドロップシャフト112(詳細にはドロップシャフト112の上端部112a)は、第1凸部82C及び第2凸部82Dに接触していない。レバーギヤ114の駆動ピン114aは、第2カム溝82Bの第2内湾曲溝82Baに位置している。このとき、分離爪112cは、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbと略同じ高さ位置に位置する。また、このとき、分離爪112cは、スピンドルシャフト66aの内に位置している。
なお、レバーギヤ114、ドロップシャフト112、及び分離爪112cの動作は、それぞれレバーギヤ113、ドロップシャフト111、及び分離爪111cの動作と同様である。そのため、以下の説明においては、レバーギヤ114、ドロップシャフト112、及び分離爪112cの動作についての詳細な説明は省略される。
図32に示すように、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbが複数枚のディスクのうち最下部に位置するディスクより下方に位置するまでリフター5が複数枚のディスク100を押し出す。すると、図4で説明したディスクチャックモータ71が駆動され、カムギヤ82が軸線60の周りに正方向に回転する。正方向は、図18及び図25~図30において時計回りの方向である。本実施形態において、正方向が、カムギヤ82の回転方向である。
このとき、カムギヤ82と一体に回転するカムプレート84の回転により、ボトムフック65Aの駆動ピンが、図18に示す内湾曲溝84Aaから外湾曲溝84Abへ向けて連通溝84Acに沿ってカム溝84Aを移動する。また、ボトムフック65Bの駆動ピンも、ボトムフック65Aの駆動ピンと同様に、カム溝84Bを移動する。これにより、ボトムフック65A、65Bは、爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの外へ進出するように回動する。つまり、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが収納位置から支持位置に移動する。図33に示すように、ボトムフック65A、65Bは、支持位置のときに、複数枚のディスク100の下方に位置している。
セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bの支持位置への移動に並行して、ドロップシャフト111、112が移動する。ドロップシャフト111は、図25に示すように、第2凸部82Dの第1スロープ82Da上を移動し、図26に示すように、第2凸部82Dの頂部82Dcに到達する。同様に、ドロップシャフト112は、図25に示すように、第1凸部82Cの第1スロープ82Ca上を移動し、図26に示すように、第1凸部82Cの頂部82Ccに到達する。これにより、ドロップシャフト111、112は下降する。その結果、分離爪111c、112cは、図33に示すように、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbと略同じ高さ位置に位置する。
図26に示すように、レバーギヤ113の駆動ピン113aは、第1内湾曲溝82Aaに沿って移動するが第1連通溝82Acへは到達していない。また、レバーギヤ114の駆動ピン114aは、第2内湾曲溝82Baに沿って移動するが第2連通溝82Bcへは到達していない。そのため、ドロップシャフト111、112は回転しておらず、分離爪111c、112cは、スピンドルシャフト66aの内に位置したままである。つまり、分離爪111c、112cがスピンドルシャフト66aの内に位置しているときに、ドロップシャフト111の上端部111aは、カムギヤ82の回転によって周方向Cに移動する第2凸部82Dの第1スロープ82Daに接触して下降する。また、ドロップシャフト112の上端部112aは、カムギヤ82の回転によって周方向Cに移動する第1凸部82Cの第1スロープ82Caに接触して下降する。
本実施形態において、図26に示すカムギヤ82の回転位置が、ドロップシャフト111の上端部111aが第1凸部82Cに接触していない第1位置である。カムプレート84は、カムギヤ82が第1位置であるときに、ボトムフック65A、65Bを複数枚のディスク100の下方に進出させる。
その後、図34に示すように、移動ベース61が上昇され、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbの上面が最下部のディスク100の内周部に接触して全てのディスク100を支持する。また、このとき、スピンドルヘッド66bと芯棒23の係合部23aとの係合が解除される。
その後、ディスクチャックモータ71(図4参照)が更に駆動され、カムギヤ82が更に正方向に回転する。このとき、カムギヤ82と一体に回転するカムプレート83の回転により、セパレータフック64Aの駆動ピンが、図20に示す内湾曲溝83Aaから外湾曲溝83Abへ向けて連通溝83Acに沿ってカム溝83Aを移動する。また、セパレータフック64Bの駆動ピンも、セパレータフック64Aの駆動ピンと同様に、カム溝83Bを移動する。これにより、セパレータフック64A、64Bは、爪部64Ab、64Bbがスピンドルシャフト66aの外へ進出するように回動する。つまり、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが支持位置から切換位置に移動する。このとき、図35に示すように、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbが、最下部のディスク100の凹部100bに挿入される。つまり、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbは、最下部のディスク100と、最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に進出する。
セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bの切換位置への移動に並行して、ドロップシャフト111は、図27に示すように、第2凸部82Dの第2スロープ82Db上を移動し、第2凸部82Dから離間する。同様に、ドロップシャフト112は、第1凸部82Cの第2スロープ82Cb上を移動し、第1凸部82Cから離間する。これにより、ドロップシャフト111、112は上昇する。その結果、分離爪111c、112cは、図35に示すように、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbと略同じ高さ位置に位置する。
また、図27に示すように、レバーギヤ113の駆動ピン113aは、第1内湾曲溝82Aaに沿って移動して第1連通溝82Acの端部へ到達するが、第1連通溝82Acを通過していない。同様に、レバーギヤ114の駆動ピン114aは、第2連通溝82Bcを通過していない。そのため、分離爪111c、112cは、スピンドルシャフト66aの内に位置したままである。
本実施形態において、図27に示すカムギヤ82の回転位置が、正方向において第1位置より下流である第3位置である。カムプレート83は、カムギヤ82が第3位置であるときに、セパレータフック64A、64Bを、最下部のディスク100と、最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に進出させる。
その後、図8で説明したように、ピッカー3が装置前方に移動して、マガジントレイ21がディスクドライブ4の近傍から退避される。その後、図9で説明したように、ディスクドライブ4のトレイ4aが排出される。その後、スピンドルユニット66に保持された複数枚のディスク100がトレイ4aの上方、例えば、直上に位置するように、移動ベース61が下降される。
この状態で、ディスクチャックモータ71が更に駆動され、カムギヤ82が更に正方向に回転する。このとき、カムギヤ82と一体に回転するカムプレート84の回転により、ボトムフック65Aの駆動ピンが、外湾曲溝84Abから内湾曲溝84Aaへ向けて連通溝84Acに沿ってカム溝84Aを移動する。また、ボトムフック65Bの駆動ピンも、ボトムフック65Aの駆動ピンと同様に、カム溝84Bを移動する。これにより、ボトムフック65A、65Bは、爪部65Ab、65Bbがスピンドルシャフト66aの内へ退避するように回動する。つまり、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが切換位置から分離位置に移動する。これにより、ボトムフック65A,65Bの爪部65Ab、65Bbに支持されていた複数枚のディスク100が、自重により落下する。その結果、図36に示すように、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbの上面が、最下部のディスク100に隣接するディスク100の内周部に接触して、最下部のディスク100よりも上方に位置するディスク100を支持する。
セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bの分離位置への移動に並行して、レバーギヤ113の駆動ピン113aは、図27に示す位置から図28に示す位置へ移動する。つまり、駆動ピン113aは、第1内湾曲溝82Aaから第1連通溝82Acを通過して第1外湾曲溝82Abに到達する。駆動ピン113aが第1連通溝82Acを通過する過程において、レバーギヤ113が回動する。同様に、駆動ピン114aが第2連通溝82Bcを通過する過程において、レバーギヤ114が回動する。これにより、ドロップギヤ111b、112bが正方向に回動して、ドロップシャフト111、112が回転する。ドロップシャフト111、112が回転すると、分離爪111c、112cが回動する。これにより、図36に示すように、分離爪111c、112cが最下部のディスク100の凹部100bに挿入される。つまり、分離爪111c、112cは、最下部のディスク100と、最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に進出する。
本実施形態において、図28に示すカムギヤ82の回転位置が、正方向において第3位置より下流である第4位置である。カムプレート84は、カムギヤ82が第4位置であるときに、ボトムフック65A、65Bを、複数枚のディスク100の下方から退避させる。
その後、ディスクチャックモータ71が更に駆動され、カムギヤ82が更に正方向に回転する。これにより、ドロップシャフト111は、図29に示すように、第1凸部82Cの第1スロープ82Ca上を移動し、図30に示すように、第1凸部82Cの頂部82Ccに到達する。同様に、ドロップシャフト112は、図29に示すように、第2凸部82Dの第1スロープ82Da上を移動し、図30に示すように、第2凸部82Dの頂部82Dcに到達する。これにより、ドロップシャフト111、112は下降し、分離爪111c、112cはドロップシャフト111、112と一体に下降する。
なお、図29において、ドロップシャフト111、112がそれぞれ正方向における第1スロープ82Ca及び第1スロープ82Daの上流端部に接触している。言い換えると、ドロップシャフト111、112がそれぞれ正方向における第1スロープ82Ca及び第1スロープ82Daの第1位置側の端部に接触している。このときのカムギヤ82の回転位置が、正方向において第3位置より下流である第2位置である。つまり、カムギヤ82の正方向の回転は、カムギヤ82が第1位置から第2位置へ向かう回転である。
上述したように、分離爪111c、112cは、最下部のディスク100と、最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に進出している。つまり、分離爪111c、112cが当該隙間に進出しているときに、ドロップシャフト111は、カムギヤ82の回転によって周方向Cに移動する第1凸部82Cの第1スロープ82Caに接触して下降する。また、ドロップシャフト112は、カムギヤ82の回転によって周方向Cに移動する第2凸部82Dの第1スロープ82Daに接触して下降する。
分離爪111c、112cが下方に移動するとき、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bは分離位置である。つまり、分離爪111c、112cは、ボトムフック65A、65Bが複数枚のディスク100の下方から退避しており、且つ上記の隙間にセパレータフック64A、64Bと共に位置するときに、下方に移動する。
分離爪111c、112cが下方に移動することにより、図37に示すように、最下部のディスク100が、分離爪111c、112cにより下方に押されて他のディスク100から分離される。分離された最下部のディスク100は、トレイ4a上に落下し載置される。このとき、レバーギヤ113の駆動ピン113aは、第1外湾曲溝Abに位置しており、レバーギヤ114の駆動ピン113aは、第2外湾曲溝Bbに位置している。
なお、分離爪111cは、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbの上面よりも下まで、例えば、2.4mm以上、下降されるように構成されてもよい。これにより、最下部のディスク100をより確実に他のディスク100から分離させることができる。
最下部のディスク100がトレイ4a上に載置されると、スピンドルユニット66とトレイ4aとが接触しないように、移動ベース61が上昇される。その後、トレイ4aがディスクドライブ4内に搬入される。この後またはこれと同時に、ディスクドライブ4と対向するディスクドライブ4のトレイ4aが排出される。
その後、ディスクチャックモータ71が逆駆動され、カムギヤ82が逆方向に回転する。逆方向は、図18及び図25~図30において反時計回りの方向である。本実施形態において、これにより、レバーギヤ113、114、ドロップシャフト111、112、及び分離爪111c、112cは、以下で説明するように、前述までと逆に動作する。
つまり、ドロップシャフト111が、第1凸部82Cの頂部82Ccから(図30参照)、第1凸部82Cの第1スロープ82Caを経て(図29参照)、第1凸部82Cから離間する(図28参照)。同様に、ドロップシャフト112が、第2凸部82Dから離間する(図28参照)。これにより、図38に示すように、ドロップシャフト111、112が上昇する。その結果、分離爪111c、112cが、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbと略同じ高さ位置に位置するようになる。
その後、レバーギヤ113の駆動ピン113aが、第1外湾曲溝82Abから第1連通溝82Acを通過して第1内湾曲溝82Aaに到達する(図27参照)。同様に、レバーギヤ114の駆動ピン114aが第2内湾曲溝82Baに到達する(図27参照)。これにより、ドロップシャフト111、112が逆方向に回転して、図39に示すように、分離爪111c、112cがスピンドルシャフト66aの内に退避する。また、分離爪111c、112cの退避と並行して、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが、分離位置から切換位置に移動する。
その後、ドロップシャフト111が、第2凸部82Dの第2スロープ82Dbを経て、第2凸部82Dの頂部82Dcに到達する(図26参照)。同様に、ドロップシャフト112が、第1凸部82Cの頂部82Ccに到達する(図26参照)。これにより、ドロップシャフト111、112が下降する。その結果、図40に示すように、分離爪111c、112cが、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbと略同じ高さ位置に位置するようになる。また、ドロップシャフト111、112の下降と並行して、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが、切換位置から支持位置に移動する。
これにより、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbの上面で支持されていた残りのディスク100が、自重により落下する。その結果、図40に示すように、ボトムフック65A、65Bの爪部65Ab、65Bbの上面で支持される。
その後、ディスクチャックモータ71が駆動され、カムギヤ82が正方向に回転する。これにより、上述した動作と同様の動作が実行され、図35に示すように、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが、支持位置から切換位置に移動するとともに、ドロップシャフト111、112が上昇する。
その後、スピンドルユニット66に保持された複数枚のディスク100が排出されたトレイ4aの上方、例えば、直上に位置するように、移動ベース61が下降される。この状態で、ディスクチャックモータ71が更に駆動され、カムギヤ82が更に正方向に回転する。これにより、図36に示すように、セパレータフック64A、64B、ボトムフック65A、65Bが、切換位置から分離位置に移動するとともに、分離爪111c、112cが最下部のディスク100の凹部100bに挿入される。このとき、セパレータフック64A、64Bの爪部64Ab、64Bbの上面が、最下部のディスク100に隣接するディスク100の内周部に接触して、最下部のディスク100よりも上方に位置するディスク100を支持する。
その後、ディスクチャックモータ71が更に駆動され、カムギヤ82が更に正方向に回転する。これにより、ドロップシャフト111が下降する。その結果、図37に示すように、最下部のディスク100が、分離爪111c、112cにより下方に押されて他のディスク100から分離される。分離された最下部のディスク100は、トレイ4a上に落下し載置される。
最下部のディスク100がトレイ4a上に載置されると、スピンドルユニット66とトレイ4aとが接触しないように、移動ベース61が上昇される。その後、トレイ4aがディスクドライブ4内に搬入される。これにより、最下段(1段目)のディスクドライブ4へのローディング動作が完了する。このローディング動作を2段目以降も繰り返す。
最上段のディスクドライブ4へのローディング動作が完了すると、全てのディスクドライブ4にディスク100が搬入され、それぞれのディスクドライブ4のディスク100に対して記録または再生可能となる。
仮に、ディスク装置が分離爪を1つのみ備えている場合、互いに隣接するディスク同士が静電気等により貼り付く「貼り付き」によって、最下部のディスクが隣接するディスクから分離しないおそれがある。特に、分離爪が最下部のディスクの押圧するときに分離爪の下方への移動量が小さい場合、最下部のディスクが隣接するディスクから分離しない可能性が高くなる。
本実施形態によれば、分離爪111c及び分離爪112cは、最下部のディスク100を下方へ押圧するときに、それぞれ最下部のディスク100の中心に対して正反対の位置を押圧する。つまり、最下部のディスク100の中心に対する両側に対して下方への圧力が作用する。これにより、分離爪111c及び分離爪112cの下方への移動量が小さい場合であっても、複数枚のディスク100から1枚のディスク100をより確実に分離することができる。
仮に、ディスク装置が分離爪を3つ以上備えている場合、分離爪を進退移動させるための機構が複雑化してしまう。これにより、ディスク装置が大型化したりコストアップしたりしてしまう。しかし、本実施形態によれば、ディスク装置が備える分離爪の数は、数枚のディスクから1枚のディスクを確実に分離するための最小限の数である2つである。そのため、分離爪を進退移動させるための機構の複雑化を抑制することができる。
本実施形態によれば、カムギヤ82が回転すると、駆動ピン113aが第1カム溝82Aに沿って移動し、駆動ピン114aが第2カム溝82Bに沿って移動する。これに連動して、分離爪111c及び分離爪112cは、最下部のディスク100と、最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に進退移動する。つまり、本実施形態によれば、カムギヤ82を回転させるだけで、分離爪111c及び分離爪112cを当該隙間に進退移動させることができる。
本実施形態によれば、図18に示すように、第1カム溝82A及び第2カム溝82Bを、互いに干渉することを防止しつつ、回転体に形成することができる。
本実施形態によれば、レバーギヤ113及びレバーギヤ114が回動すると、ドロップギヤ111b及びドロップギヤ112bがそれぞれ回動する。ドロップギヤ111b及びドロップギヤ112bが回動すると、分離爪111c及び分離爪112cがそれぞれ回動する。つまり、本実施形態によれば、ギヤ同士の係合という単純な構成で、分離爪111c及び分離爪112cを動作させることができる。
本実施形態によれば、第1連通溝82Ac及び第2連通溝82Bcが直線状に形成されている。そのため、駆動ピン113a及び駆動ピン114aがそれぞれ第1連通溝82Ac及び第2連通溝82Bcを移動するときに、分離爪111c及び分離爪112cの進退移動を一定の速度で実行することができる。これにより、分離爪111c及び分離爪112cの動作を安定させることができる。
本実施形態によれば、分離爪111c及び分離爪112cを下方へ移動させることによって、最下部のディスク100を下方へ押圧することができる。
本実施形態によれば、分離爪111c及び分離爪112cが下方に移動するときに、ボトムフック65A、65Bが複数枚のディスク100の下方から退避している。そのため、分離爪111c及び分離爪112cによって下方へ押圧された最下部のディスク100がボトムフック65A、65Bと干渉することを防止できる。
本実施形態によれば、分離爪111c及び分離爪112cが下方に移動するときに、セパレータフック64A、64Bが、最下部のディスク100と、最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に位置する。そのため、分離爪111c及び分離爪112cが下方へ移動したときに、セパレータフック64A、64Bが最下部のディスク100を除く複数枚のディスク100を保持することができる。
本実施形態によれば、カムギヤ82を回転させるだけで、分離爪111c、112cの進退移動と、分離爪111c、112cの上下方向の移動との双方の動作が、実行可能である。
本実施形態によれば、第1凸部82C及び第2凸部82Dが同一円周上に設けられている。そのため、第1凸部82C及び第2凸部82Dが異なる円周上に設けられている実施形態と比べて、カムギヤ82を小型化することができる。
一方で、本実施形態では、第1凸部82C及び第2凸部82Dが同一円周上に設けられている。そのため、ドロップシャフト111の上端部111aとドロップシャフト112の上端部112aとは、カムギヤ82が回転した場合に第1凸部82C及び第2凸部82Dの双方と接触し得る。
この場合、上端部111aが第1凸部82Cと接触することによって、分離爪111cを、最下部のディスク100と最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に進出した状態で、上下方向に移動させることができる。上端部112aが第2凸部82Dと接触することによって、分離爪112cを、当該隙間に進出した状態で、上下方向に移動させることができる。これにより、分離爪111c及び分離爪112cによって最下部のディスク100を下方へ押圧することができる。
一方、上端部111aが第2凸部82Dと接触することによって、分離爪111cを上記隙間から退避した状態で上下方向に移動させることができる。上端部112aが第1凸部82Cと接触することによって、分離爪112cを上記隙間から退避した状態で上下方向に移動させることができる。この場合、分離爪111c及び分離爪112cが上下方向に移動しても、分離爪111c及び分離爪112cがディスク100に影響を及ぼすことを回避できる。
以上より、分離爪112cにディスク100を押圧させるための第2凸部82Dに上端部111aが接触した場合には、分離爪111cにディスク100を押圧させないようにすることができる。また、分離爪111cにディスク100を押圧させるための第1凸部82Cに上端部112aが接触した場合には、分離爪112cにディスク100を押圧させないようにすることができる。
本実施形態によれば、第1位置から第2位置へ向けてカムギヤ82が回転されることによって、以下の一連の動作を実行することができる。つまり、図34に示すように、ボトムフック65A、65Bを複数枚のディスク100の下方に進出させて、ボトムフック65A、65Bによって複数枚のディスク100を支持させる。その後、図35に示すように、セパレータフック64A、64Bを最下部のディスク100と、最下部のディスク100に隣接するディスク100との隙間に進出させる。その後、図36に示すように、ボトムフック65A、65Bを複数枚のディスク100の下方から退避させる。これにより、複数枚のディスク100のうちの最下部のディスク100を除くディスク100がセパレータフック64A、64Bによって支持される。その後、カムギヤ82が図29に示す第2位置からさらに正方向に回転される。これにより、ドロップシャフト111の上端部111aとドロップシャフト112の上端部112aとがそれぞれ第1凸部82Cの第1スロープ82Ca及び第2凸部82Dの第1スロープ82Daに接触する。その結果、図37に示すように、分離爪111c、112cが下方へ移動して最下部のディスク100を下方へ押圧する。
なお、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
例えば、上記実施形態では、分離爪111c、112cが降されことにより、最下部のディスク100が隣接するディスク100から分離されていた。しかし、本開示はこれに限定されない。例えば、分離爪111c、112cの先端部が楔状に形成されてもよい。この場合、2枚のディスク100の隙間に分離爪111c、112cが位置する状態で、更に分離爪111c、112cが隙間に進入されることで、最下部のディスクが隣接するディスクから分離可能である。すなわち、分離爪111c、112cは、最下部のディスクを下方に押圧することができるものであればよい。
また、例えば、上記実施形態では、分離爪111c、112c、ボトムフック65A、65B、及びセパレータフック64A、64Bは、回動することによってスピンドルシャフト66aの内外に進退移動していたが、本開示はこれに限定されない。例えば、分離爪111c、112c、ボトムフック65A、65B、及びセパレータフック64A、64Bは、軸線60から放射状に延びる径方向に沿ってスライドすることによって、スピンドルシャフト66aの内外に進退移動してもよい。