JP2022020327A - 異方導電性シート、異方導電性シートの製造方法、電気検査装置および電気検査方法 - Google Patents

異方導電性シート、異方導電性シートの製造方法、電気検査装置および電気検査方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022020327000001
【課題】良好な弾性を有し、かつ厚膜化やファインピッチ化が可能な異方導電性シートを提供する。
【解決手段】厚み方向の一方に位置する第1面と、厚み方向の他方に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面とを連通する複数の貫通孔とを有する絶縁層と、少なくとも前記複数の貫通孔の内壁面に配置された複数の導電層とを有する異方導電性シートの製造方法であって、複数の溝をそれぞれ有する複数の絶縁基材を準備する工程と、前記複数の絶縁基材を積層し、一体化させて、積層体を得る工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、異方導電性シート、異方導電性シートの製造方法、電気検査装置および電気検査方法に関する。
電子製品に搭載されるプリント配線板などの半導体デバイスは、通常、電気検査が行われる。電気検査は、通常、電気検査装置の(電極を有する)基板と、半導体デバイスなどの検査対象物となる端子とを電気的に接触させ、検査対象物の端子間に所定の電圧を印加したときの電流を読み取ることにより行われる。そして、電気検査装置の基板の電極と、検査対象物の端子との電気的接触を確実に行うために、電気検査装置の基板と検査対象物との間に、異方導電性シートが配置される。
異方導電性シートは、厚み方向に導電性を有し、面方向に絶縁性を有するシートであり、電気検査におけるプローブ(接触子)として用いられる。このような異方導電性シートは、電気検査装置の基板と検査対象物との間の電気的接続を確実に行うために、押し込み荷重を加えて使用される。そのため、異方導電性シートは、厚み方向に弾性変形しやすいことが求められている。
そのような異方導電性シートとしては、厚み方向に貫通する複数の貫通孔を有するシートが知られている。例えば、厚み方向に貫通する、断面が円形の複数の貫通孔を有する弾性体と、貫通孔の内壁面に接合された中空状の複数の導電部とを有する電気コネクターが知られている(特許文献1参照)。当該電気コネクターは、第1の樹脂層の表面に、芯材と、その外周面に形成された金属層とを有する複数の導電部材を配置した後、第2の樹脂層を形成して、導電部材含有シートを得る工程、複数の導電部材含有シートを積層して積層体を得る工程、積層体を、延在方向と交差するように切断して、前駆体シートを得る工程、前駆体シートから芯材を除去して、電気コネクターを得る工程を経て得られることが記載されている。
また、厚み方向に貫通する、断面形状が円形の複数の貫通孔を有するシートと、貫通孔の内壁面にめっきにより形成された複数の金属薄膜からなる貫通配線とを有する電気コネクターが知られている(特許文献2参照)。当該電気コネクターは、樹脂材料を所定の形状に成型した後、残りの部分をレーザー加工で除去して、複数の貫通孔を有する基材シートを得る工程、基材シートの貫通孔の壁面に、電気めっきにより金属薄膜を形成して、貫通配線を形成する工程を経て得られることが記載されている。
国際公開第2018/212277号 特開2020-27859号公報
しかしながら、特許文献1の異方導電性シートの製造方法では、貫通孔を形成するための芯材を用いることから、複数の貫通孔のピッチの微細化(ファインピッチ化)が困難であった。
また、近年では、電気検査時における押し込み荷重のさらなる低減が求められている。しかしながら、特許文献2の異方導電性シートの製造方法では、貫通孔を形成する際に、レーザー加工を用いる必要があるため、レーザー照射により絶縁層であるシリコーンゴムなどが変質して硬化しやすい。そのため、絶縁層の弾性が損なわれ、電気検査時の押し込み荷重を低減できなかった。また、レーザー加工を行う場合、シートの厚膜化も困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、良好な弾性を有し、かつ厚膜化やファインピッチ化が可能な異方導電性シートの製造方法、異方導電性シート、電気検査装置および電気検査方法を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の構成によって解決することができる。
本発明の異方導電性シートの製造方法は、厚み方向の一方に位置する第1面、厚み方向の他方に位置する第2面、および前記第1面と前記第2面とを連通する複数の貫通孔を有する絶縁層と、少なくとも前記複数の貫通孔の内壁面に配置された複数の導電層とを有する異方導電性シートの製造方法であって、複数の溝をそれぞれ有する複数の絶縁基材を準備する工程と、前記複数の絶縁基材を積層し、一体化させて、積層体を得る工程とを含む。
本発明の異方導電性シートは、厚み方向の一方に位置する第1面と、厚み方向の他方に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面とを連通する複数の貫通孔とを有する絶縁層と、少なくとも前記複数の貫通孔の内壁面に配置された複数の導電層とを有し、前記貫通孔の延在方向と直交する断面の形状は、矩形または半長円である。
本発明の電気検査装置は、複数の電極を有する検査用基板と、前記検査用基板の前記複数の電極が配置された面上に配置された、本発明の異方導電性シートとを有する。
本発明の電気検査方法は、複数の電極を有する検査用基板と、端子を有する検査対象物とを、本発明の異方導電性シートを介して積層して、前記検査用基板の前記電極と、前記検査対象物の前記端子とを、前記異方導電性シートを介して電気的に接続する工程を有する。
本発明によれば、良好な弾性を有し、かつ厚膜化やファインピッチ化が可能な異方導電性シート、異方導電性シートの製造方法、電気検査装置および電気検査方法を提供することができる。
図1Aは、本実施の形態に係る異方導電性シートを示す部分拡大平面図であり、図1Bは、図1Aの異方導電性シートの1B-1B線の拡大断面図である。 図2Aは、図1Aの異方導電性シートの1B-1B線の拡大断面図であり、図2Bは、図2Aの部分拡大図である。 図3AおよびBは、本実施の形態に係る異方導電性シートの製造方法の一部の工程を示す断面模式図である。 図4A~Cは、本実施の形態に係る異方導電性シートの製造方法の他の一部の工程を示す模式図である。 図5A~Cは、本実施の形態に係る異方導電性シートの製造方法の残りの工程を示す模式図である。 図6は、本実施の形態に係る電気検査装置を示す断面図である。 図7は、変形例に係る異方導電性シートの製造方法における絶縁基材を示す断面図である。 図8Aは、変形例に係る異方導電性シートを示す部分拡大平面図であり、図8Bは、図8Aの異方導電性シートの8B-8B線の拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。まず、異方導電性シートの構成について説明した後、製造方法について説明する。
1.異方導電性シート
図1Aは、本実施の形態に係る異方導電性シート10の部分拡大平面図であり、図1Bおよび2Aは、図1Aの異方導電性シート10の1B-1B線の拡大断面図である。図2Bは、図2Aの部分拡大図である。以下の図面は、いずれも模式図であって、縮尺などは実際のものとは異なる。
本実施の形態に係る異方導電性シート10は、複数の貫通孔12を有する絶縁層11と、複数の貫通孔12のそれぞれに対応して配置された複数の導電層13と、複数の導電層13と絶縁層11との間に配置された複数の接着層14と、複数の導電層13同士の間を絶縁するための複数の第1溝部15および第2溝部16とを有する。このような異方導電性シート10は、導電層13で囲まれた複数の空洞12’を有する(図1B参照)。
1-1.絶縁層11
絶縁層11は、厚み方向の一方の側に位置する第1面11aと、厚み方向の他方の側に位置する第2面11bと、第1面11aと第2面11bとの間を貫通する複数の貫通孔12とを有する(図1B参照)。
本実施の形態では、絶縁層11の第1面11a(異方導電性シート10の一方の面)に、検査対象物が配置されることが好ましい。また、絶縁層11は、図1Aに示されるように、複数の接着層14によって分断されていてもよい。
貫通孔12は、その内壁面12cに導電層13を保持するとともに、空洞12’を形成して、絶縁層11を厚み方向に弾性変形させやすくする(図1B参照)。
複数の貫通孔12は、任意に配置されうる。本実施の形態では、複数の貫通孔12は、ライン状に配置された複数の貫通孔12を含む列Lが、複数配置されて構成されている(図1A参照)。
貫通孔12の延在方向(軸方向)は、絶縁層11の厚み方向に対して略平行(具体的には、絶縁層11の厚み方向と貫通孔12の延在方向とのなす角度のうち小さいほうの角度が10°以下)であるか、または所定の範囲で傾斜している(絶縁層11の厚み方向と貫通孔12の延在方向とのなす角度のうち小さいほうの角度が10°超50°以下、好ましくは20~45°)。中でも、押し込み荷重をかけたときに、弾性変形しやすくし、電気的接続を容易にする観点では、貫通孔12の延在方向は、絶縁層11の厚み方向に対して傾斜していることが好ましい(図1B参照)。なお、延在方向(軸方向)とは、貫通孔12の第1面11a側の開口部と第2面11b側の開口部の中心同士を結ぶ線の方向をいう。
第1面11a側における貫通孔12の開口部の形状(または貫通孔12の延在方向と直交する断面の形状)は、特に制限されず、対称な形状であってもよいし、非対称な形状であってもよい。すなわち、第1面11a側における貫通孔12の開口部の形状(または貫通孔12の延在方向と直交する断面の形状)は、例えば円形、楕円形、弓形、矩形、三角形、半長円(または半角丸長方形)のいずれであってもよい。中でも、貫通孔12の延在方向と直交する断面の長径を一定としたときに、表面積を大きくしやすい観点では、矩形(図1A参照)または半長円(または半角丸長方形)(図7参照)が好ましい。
第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径d(または貫通孔12の延在方向と直交する断面の円相当径)は、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離(ピッチ)pが後述の範囲となるように設定されればよく、特に制限されないが、例えば1~330μmであることが好ましく、2~100μmであることがより好ましく、3~50μmであることがさらに好ましい(図2参照)。第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径dとは、第1面11a側から絶縁層11の厚み方向に沿って見たときの、貫通孔12の開口部の円相当径(開口部の面積に相当する真円の直径)をいう。
第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径dと、第2面11b側における貫通孔12の開口部の円相当径dとは、同じであってもよいし、異なってもよい。
第1面11a側における複数の貫通孔12の開口部の中心間距離(ピッチ)pは、特に制限されず、検査対象物の端子のピッチに対応して適宜設定されうる。検査対象物としてのHBM(High Bandwidth Memory)の端子のピッチは55μmであり、PoP(Package on Package)の端子のピッチは400~650μmであることなどから、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pは、例えば5~650μmでありうる。中でも、検査対象物の端子の位置合わせを不要とする(アライメントフリーにする)観点では、第1面11a側における複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pは、5~55μmであることがより好ましい。第1面11a側における、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pとは、第1面11a側における、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離のうち最小値をいう。貫通孔12の開口部の中心は、開口部の重心である。また、複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pは、延在方向に一定であってもよいし、異なってもよい。
絶縁層11の厚みTと、第1面11a側における貫通孔12の円相当径dの比(T/d)は、特に制限されないが、3~20であることが好ましい(図2A参照)。
絶縁層11を構成する材料は、絶縁性と弾性を有するものであればよく、特に制限されないが、原料ゴム(ポリマー)と、架橋剤とを含むゴム組成物の架橋物を含むことが好ましい。
原料ゴムの例には、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体(EPDM)、クロロプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合体、アクリルニトリル-ブタジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、熱可塑性エラストマー(ポリエステル系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー)などが含まれる。中でも、良好な絶縁性と弾性とを有することから、シリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムは、付加架橋型、過酸化物架橋型、縮合架橋型のいずれであってもよい。
架橋剤は、原料ゴムの種類に応じて適宜選択されうる。例えば、過酸化物架橋型シリコーンゴムの架橋剤の例には、ベンゾイルパーオキサイド、ビス-2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が含まれる。付加架橋型シリコーンゴムの架橋剤の例には、ヒドロシリル化反応の触媒活性を有する公知の金属、金属化合物、金属錯体(白金、白金化合物、それらの錯体)が含まれる。
例えば、付加架橋型のシリコーンゴム組成物は、(a)ビニル基を有するオルガノポリシロキサンと、(b)SiH基を有するオルガノ水素ポリシロキサンと、(c)付加反応触媒とを含む。
ゴム組成物は、例えば硬度などを調整する観点から、必要に応じて粘着付与剤、シランカップリング剤、フィラーなどの他の成分もさらに含んでもよい。
絶縁層11は、弾性変形しやすくする観点などから、多孔質に形成されてもよい。
ゴム組成物の架橋物の25℃における硬度は、電気検査時の押し込み荷重により弾性変形しうる程度であればよく、特に制限されないが、例えばJIS K6253 デュロメータタイプAによる硬度が40~90度であることが好ましい。
絶縁層11の厚みは、非導通部分の絶縁性を確保できる程度であればよく、特に制限されないが、例えば5~1000μmであることが好ましく、100~600μmであることがより好ましい。
1-2.導電層13
導電層13は、少なくとも貫通孔12の内壁面12c上に配置されている。それにより、破線で囲まれた単位の導電層13が、1つの導電路として機能する(図1B参照)。
導電層13は、貫通孔12の内壁面12c上だけでなく、(貫通孔12の開口部の周囲の)第1面11aおよび/または第2面11b上まで連続して配置されてもよい。本実施の形態では、導電層13は、貫通孔12の内壁面12cと、第1面11a上の貫通孔12の開口部の周囲と、第2面11b上の貫通孔12の開口部の周囲とに連続して配置されている。それにより、異方導電性シート10の厚み方向の導電性を高めることができる。
導電層13を構成する材料は、導電性を有する材料であれば特に制限されない。導電層13を構成する材料の体積抵抗値は、十分な導通が得られる程度であればよく、特に制限されないが、例えば1.0×10-4Ω・cm以下であることが好ましく、1.0×10-6~1.0×10-9Ω・cmであることがより好ましい。体積抵抗値は、ASTM D 991に記載の方法で測定することができる。
導電層13を構成する材料の25℃における弾性率は、特に制限されないが、電気検査時の押し込み荷重を低減する観点では、50~150GPaであることが好ましい。弾性率は、例えば、共振法(JIS Z2280に準拠)で測定することができる。
導電層13を構成する材料は、体積抵抗値が上記範囲を満たすものであればよく、特に制限されず、銅、金、白金、銀、ニッケル、錫、鉄およびこれらのうち1種の合金などの金属材料でありうる。中でも、良好な導電性と柔軟性を有し、電気検査時の押し込み荷重を低減しやすくする観点では、金、銀、銅およびそれらの合金からなる群より選ばれる一以上が好ましく、銅およびその合金がより好ましい。
導電層13の厚みt1は、体積抵抗値が上記範囲を満たし、かつ絶縁層11の厚み方向に押圧したときに、第1溝部15または第2溝部16を挟んで複数の導電層13同士が接触しない範囲であればよい。具体的には、導電層13の厚みt1は、第1溝部15および第2溝部16の幅および深さよりも小さいことが好ましい。
具体的には、導電層13の厚みt1は、0.1~8μmでありうる。導電層13の厚みt1が一定以上であると、十分な導通が得られやすく、一定以下であると、貫通孔12が塞がれたり、導電層13との接触により検査対象物の端子が傷付いたりしにくい。なお、導電層13の厚みt1は、第1面11aおよび第2面11b上では、絶縁層11の厚み方向と平行な方向の厚みをいい、貫通孔12の内壁面12c上では、絶縁層11の厚み方向に対して直交する方向の厚みをいう(図2B参照)。
1-3.接着層14
接着層14は、少なくともその一部が、複数の導電層13と絶縁層11との間に配置されており、導電層13と絶縁層11との間の接着性を高めうる(図1AおよびB参照)。すなわち、接着層14は、導電層13と絶縁層11との間の接着性を高めるための接合層またはプライマー層としても機能しうる。
本実施の形態では、接着層14は、複数の導電層13を含む列Lに沿って連続して配置されている。具体的には、接着層14は、複数の導電層13を含む列Lに沿って、該列Lに含まれる複数の導電層13の側面13cの少なくとも一部と接するように連続して配置されている。
また、接着層14は、導電層13ごとに、その側面13cの一部(または貫通孔12の内壁面12cの一部)を覆うように配置されていてもよいし、側面13cを取り囲むように(または貫通孔12の内壁面12cを取り囲むように)配置されていてもよい。また、接着層14は、導電層13と接しない部分(導電層13と絶縁層11との間に挟まれない部分)を有してよい。
接着層14を構成する材料は、特に制限されないが、例えばシランカップリング剤または金属アルコキシドを含む組成物の加水分解物または重縮合物を含みうる。
シランカップリング剤の例には、ビニル基を有するシランカップリング剤、アミノ基を有するシランカップリング剤(アミノプロピルトリメトキシシランなど)、エポキシ基を有するシランカップリング剤(グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、メルカプト基を有するシランカップリング剤(メルカプトプロピルトリメトキシシランなど)が含まれる。
金属アルコキシドの例には、下記式で表される化合物が含まれる。
(RM(OR(4-x)
式中のRは、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基など)、炭素-炭素二重結合含有有機基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基など)、ハロゲン含有基(例えば、クロロプロピル基、フルオロメチル基などのハロゲン化アルキル基など)を表す。複数のRは、同一でも異なっていてもよい。
は、炭素原子数1~6、好ましくは1~4の低級アルキル基を表す。複数のORは、同一でも異なっていてもよい。
xは、2以下の整数を表し、yは(4-x)の整数を表す。
Mは、金属原子である。金属原子の例には、珪素原子、アルミニウム原子、ジルコニウム原子、チタニウム原子が含まれ、好ましくは珪素原子である。
金属アルコキシドおよびその加水分解縮合物は、水および触媒の添加により、ゾルゲル反応することで、金属酸化物となる化合物であってもよい。このような化合物の例には、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシランなどのアルコキシシラン類や、これらに対応するアルコキシアルミニウム、アルコキシジルコニウム、アルコキシチタンが含まれる。
接着組成物は、必要に応じて溶剤、硬化促進剤(白金族金属系触媒などの付加反応触媒)、界面活性剤などをさらに含んでもよい。
接着層14を構成する接着組成物の弾性率は、絶縁層11を構成するゴム組成物の架橋物の弾性率よりも高く、導電層13を構成する金属材料の弾性率と同程度かそれよりも低いことが好ましい。
接着層14の厚みt2は、十分な接着性が得られる程度であればよく、特に制限されないが、例えば、第1面11a側における貫通孔12の開口部の円相当径dに対して0.01~5%、好ましくは0.05~1%としうる。具体的には、接着層14の厚みt2は、0.05~5μmでありうる。接着層14の厚みt2が一定以上であると、十分な接着性が得られやすく、一定以下であると、弾性が損なわれにくい。なお、接着層14の厚みt2は、絶縁層11の厚み方向に対して直交する方向の厚みである(図2A参照)。
1-4.第1溝部15および第2溝部16
第1溝部15および第2溝部16は、異方導電性シート10の一方の面および他方の面にそれぞれ形成された溝(凹条)である。具体的には、第1溝部15は、第1面11a上において複数の導電層13の間に配置され、それらの間を絶縁する。第2溝部16は、第2面11b上において複数の導電層13の間に配置され、それらの間を絶縁する。
第1溝部15(または第2溝部16)の、延在方向に対して直交する断面の形状は、特に制限されず、矩形、半円形、半長円(または半角丸長方形)、V字形のいずれであってもよい。本実施の形態では、第1溝部15(または第2溝部16)の断面の形状は、矩形である。
第1溝部15(または第2溝部16)の幅wおよび深さDは、異方導電性シート10を厚み方向に押圧したときに、第1溝部15(または第2溝部16)を介して一方の側の導電層13と、他方の側の導電層13とが接触しない範囲に設定されることが好ましい。具体的には、異方導電性シート10を厚み方向に押圧すると、第1溝部15(または第2溝部16)を介して一方の側の導電層13と、他方の側の導電層13とが近づいて接触しやすい。したがって、第1溝部15(または第2溝部16)の幅wは、導電層13の厚みよりも大きいことが好ましく、導電層13の厚みt1に対して2~20倍であることが好ましい。
第1溝部15(または第2溝部16)の幅wは、第1面11a(または第2面11b)において、第1溝部15(または第2溝部16)の延在する方向に対して直交する方向の最大幅である(図2B参照)。
第1溝部15(または第2溝部16)の深さDは、導電層13の厚みt1と同じであってもよいし、それよりも大きくてもよい。すなわち、第1溝部15(または第2溝部16)の最深部は、絶縁層11の第1面11aに位置していてもよいし、絶縁層11の内部に位置していていもよい。中でも、第1溝部15(または第2溝部16)を挟んで一方の導電層13と他方の導電層13とが接触しない範囲に設定しやすくする観点から、第1溝部15(または第2溝部16)の深さDは、導電層13の厚みt1よりも大きいことが好ましく、導電層13の厚みt1に対して1.5~20倍であることがより好ましい(図2B参照)。
第1溝部15(または第2溝部16)の深さDは、絶縁層11の厚み方向と平行な方向において、導電層13の表面から最深部までの深さをいう(図2B参照)。
第1溝部15と第2溝部16の幅wおよび深さDは、それぞれ互いに同じであってもよいし、異なってもよい。
2.異方導電性シートの製造方法
図3AおよびBは、本実施の形態に係る異方導電性シートの製造方法の一部の工程を示す断面模式図である。図4A~Cは、本実施の形態に係る異方導電性シートの製造方法の他の一部の工程を示す模式図である。図5A~Cは、本実施の形態に係る異方導電性シートの製造方法の残りの工程を示す模式図である。
図3AおよびBに示されるように、本実施の形態に係る異方導電性シート10は、1)複数の溝21をそれぞれ有する複数の絶縁基材20を準備する工程(図3A参照)、2)複数の絶縁基材20を積層し、一体化させて、積層体24を得る工程(図3B、4AおよびB参照)、3)積層体24を積層方向に沿い、かつ溝21の延在方向と交差するように積層体24を切断して、複数の貫通孔12を有する絶縁シート25(絶縁層11)を得る工程(図4BおよびC参照)、および4)複数の貫通孔12の内壁面12cのそれぞれについて、少なくとも貫通孔12の内壁面12c上に導電層13を形成する工程(図5A~C参照)を含む。
1)の工程について
まず、複数の溝21をそれぞれ有する複数の絶縁基材20を準備する(図3A参照)。
絶縁基材20の形状は、複数の絶縁基材20を積層可能な形状であればよく、特に制限されないが、通常、少なくとも一つの表面に複数の溝21が形成されたシート状の絶縁基材でありうる(図3B参照)。
複数の溝21は、絶縁基材20の表面に配置されており、異方導電性シート10の貫通孔12(または空洞12’)を構成する。そのため、絶縁基材20の溝21の延在方向と直交する断面の形状および円相当径は、異方導電性シート10の貫通孔12の延在方向と直交する断面の形状および円相当径とそれぞれ同じである。
本実施の形態では、絶縁基材20上において、複数の溝21は、互いに平行に並べられ、かつ切断予定線に対して斜めに配置されている(後述の図4A参照)。本実施の形態では、絶縁基材20上における複数の溝21の軸間距離(切断予定線上における複数の溝21の軸間距離)は、異方導電性シート10の第1面11a側における複数の貫通孔12の開口部の中心間距離pと同じである。
このような複数の溝21を有する絶縁基材20は、任意の方法で得ることができる。中でも、絶縁基材20の材料を変質させることなく、高精度で微細な溝を形成できる観点から、コンプレッション成形(直圧成形、直圧注入成形)、インジェクション成形(射出成形)などの金型成形法が好ましい。
これらの金型成形法では、金型内に、絶縁層11の材料となる上記のゴム組成物を仕込むか、または、注入した後、所定の圧力および熱を加えて、ゴム組成物を成形および架橋させる。それにより、ゴム組成物の架橋物を含む、複数の溝21を有する絶縁基材20を得ることができる。
2)の工程について
次いで、得られた複数の絶縁基材20を積層し、一体化させて、積層体24を得る。
複数の絶縁基材20の積層は、任意の方法で行うことができる。本実施の形態では、複数の絶縁基材20がそれぞれ同じ向きとなるように(一方の絶縁基材20の複数の溝21が形成された面と、他方の絶縁基材20の複数の溝21が形成されていない面とが接するように)積層する(図4A参照)。それにより、一方の絶縁基材20の溝21の開口部分が、他方の絶縁基材20の溝21が形成されていない面で塞がれて、貫通孔12となる。
複数の絶縁基材20の一体化は、任意の方法で行うことができ、例えば熱圧着法で行ってもよいし、接着剤や表面処理を用いた方法で行ってもよい。また、これらの方法を組み合わせてもよい。
表面処理は、特に制限されないが、例えばコロナ処理、プラズマ処理、UV処理、イトロ処理などであり、好ましくはプラズマ処理である。
本実施の形態では、絶縁基材20間の接着性を高める観点から、複数の絶縁基材20の一体化は、接着剤を用いることが好ましい。すなわち、複数の絶縁基材20を、接着層22を介して積層することが好ましい。本実施の形態では、絶縁基材20の複数の溝21が形成された面(表面)に上記接着組成物を付与し、接着層22を形成した後(図3B参照)、他の絶縁基材20を積層する(図4A参照)。
さらに、本実施の形態では、複数の絶縁基材20を、接着層22を介して積層した後、熱圧着することが好ましい。熱圧着は、複数の絶縁基材20を積層しながら順次行ってもよいし、全ての絶縁基材20を積層した後、一度に行ってもよい。それにより、ブロック状の積層体24を得ることができる(図4B参照)。
3)の工程について
得られた積層体24を、溝21の延在方向に対して交差し、かつ積層方向に沿って、所定の間隔(T)に切断する(図4Bの点線)。それにより、複数の貫通孔12を有する絶縁シート25(絶縁層11)を得る(図4C参照)。
積層体24の切断は、任意の方法、例えば機械的切断法により行うことができる。
4)の工程について
次いで、得られた絶縁シート25(絶縁層11)の少なくとも複数の貫通孔12の内壁面12cに、複数の導電層13を形成する(図5A~C参照)。
複数の導電層13の形成は、少なくとも絶縁シート25の厚み方向に導電性を付与できればよく、任意の方法で行うことができる。本実施の形態では、絶縁シート25の複数の貫通孔12の内壁面12c、第1面11a、および第2面11bに連続した1つの導電層26を形成した後(図5AおよびB参照)、第1溝部15および第2溝部16をそれぞれ形成して、(貫通孔12ごとに配置された)複数の導電層13を形成する(図5C参照)。
導電層26の形成は、任意の方法で行うことができるが、貫通孔12を塞ぐことなく、薄く、かつ均一な厚みの導電層26を形成しうる点から、めっき法(例えば無電解めっき法や電解めっき法)で行うことが好ましい。
第1溝部15および第2溝部16の形成は、任意の方法、例えばレーザー加工法で行うことができる。本実施の形態では、複数の第1溝部15(または複数の第2溝部16)を、第1面11a(または第2面11b)上に、格子状に形成する(図1A参照)。それにより、導電層26を分断して、(貫通孔12ごとに配置された)複数の導電層13を形成することができる(図5C参照)。
得られる異方導電性シート10の絶縁層11は、絶縁シート25に由来し(図5AおよびB参照)、貫通孔12は、(絶縁基材20の)溝21に由来し(図3A参照)、複数の導電層13は、導電層26に由来する(図5AおよびB参照)。
得られた異方導電性シート10は、好ましくは電気検査に用いることができる。
3.電気検査装置および電気検査方法
(電気検査装置)
図6は、本実施の形態に係る電気検査装置100の一例を示す断面図である。
電気検査装置100は、図1の異方導電性シート10を用いたものであり、例えば検査対象物130の端子131間(測定点間)の電気的特性(導通など)を検査する装置である。なお、同図では、電気検査方法を説明する観点から、検査対象物130も併せて図示している。
図6に示されるように、電気検査装置100は、保持容器(ソケット)110と、検査用基板120と、異方導電性シート10とを有する。
保持容器(ソケット)110は、検査用基板120や異方導電性シート10などを保持する容器である。
検査用基板120は、保持容器110内に配置されており、検査対象物130に対向する面に、検査対象物130の各測定点に対向する複数の電極121を有する。
異方導電性シート10は、検査用基板120の電極121が配置された面上に、当該電極121と、異方導電性シート10における第2面11b側の導電層13とが接するように配置されている。
検査対象物130は、特に制限されないが、例えばHBMやPoPなどの各種半導体装置(半導体パッケージ)または電子部品、プリント基板などが挙げられる。検査対象物130が半導体パッケージである場合、測定点は、バンプ(端子)でありうる。また、検査対象物130がプリント基板である場合、測定点は、導電パターンに設けられる測定用ランドや部品実装用のランドでありうる。
(電気検査方法)
図6の電気検査装置100を用いた電気検査方法について説明する。
図6に示されるように、本実施の形態に係る電気検査方法は、電極121を有する検査用基板120と、検査対象物130とを、異方導電性シート10を介して積層して、検査用基板120の電極121と、検査対象物130の端子131とを、異方導電性シート10を介して電気的に接続させる工程を有する。
上記工程を行う際、検査用基板120の電極121と検査対象物130の端子131とを、異方導電性シート10を介して十分に導通させやすくする観点から、必要に応じて、検査対象物130を押圧して加圧したり、加熱雰囲気下で接触させたりしてもよい。
(作用)
本実施の形態に係る異方導電性シート10の製造方法では、複数の溝21を有する絶縁基材20を積層する工程を経て得ることができる。そして、溝21の形成は、例えば金型成形法などで行うことができるため、従来のように、レーザー加工法で貫通孔を形成する必要がない。それにより、貫通孔を形成する際の、レーザー照射による絶縁層11の材料の変質および硬化を抑制することができる。それにより、電気検査時などにおいて、押し込み荷重の増大を抑制することができる。
また、レーザー加工を行う場合では困難なシートの厚膜化や、特許文献1のような芯材を用いた場合では困難な複数の貫通孔12のファインピッチ化も可能となる。
(変形例)
なお、上記実施の形態では、異方導電性シート10の製造方法の1)の工程において、複数の溝21を有する絶縁基材20を、接着層22を介して積層する例を示したが、これに限定されない。例えば、複数の溝21を有する絶縁基材20の表面をプラズマ処理などで表面処理した後、(接着層22を介さずに)直接、積層してもよい。
また、上記実施の形態では、異方導電性シート10の製造方法の1)の工程において、絶縁基材20の溝21の断面形状(延在方向と直交する断面の形状)が矩形状である例を示したが、これに限定されない。
図7は、変形例に係る異方導電性シートの製造方法の一部の工程を示す断面図である。図7に示されるように、溝21の断面形状は、例えば半長円(または半角丸長方形)などであってもよい。それにより、得られる異方導電性シート10の貫通孔12の延在方向に直交する断面の形状も、同様に、半長円(または半角丸長方形)であってもよい。
また、上記実施の形態では、得られる異方導電性シート10において、貫通孔12が、絶縁層11の厚み方向に対して傾いている例を示したが、これに限定されず、絶縁層11の厚み方向と略平行であってもよい。
また、上記実施の形態では、異方導電性シート10の製造方法の3)の工程において、絶縁基材20の溝21が形成された面(表面)のみに接着層22を形成する例を示したが、これに限定されず、絶縁基材20の溝21が形成されていない面(裏面)のみに接着層22を形成してもよいし、絶縁基材20の溝21が形成された面(表面)と溝21が形成されていない面(裏面)の両方に接着層22を形成してもよい。絶縁基材20の溝21が形成された面(表面)と溝21が形成されていない面(裏面)の両方に接着層22を形成する場合、2つの接着層22の組成は、同じであってもよいし、異なってもよい。
また、上記実施の形態では、異方導電性シート10の製造方法の4)の工程において、絶縁層11の第1面11aおよび第2面11bの両方に、溝部(第1溝部15および第2溝部16)をそれぞれ形成して、複数の導電層13を形成する例を示したが、これに限定されない。例えば、導電層13が、貫通孔12の内壁面12cと、第1面11a(または第2面11b)とのみに配置され場合は、溝部も第1面11a側(または第2面11b側)のみに形成すればよい。それにより、導電層13を、貫通孔12の内壁面12cと、第1面11a上(または第2面11b上)の貫通孔12の開口部の周囲とに連続して形成してもよい。
また、上記実施の形態では、異方導電性シート10の製造方法の4)の工程において、導電層13を、貫通孔12の内壁面12cから第1面11aおよび第2面11bにわたって連続して形成する例を示したが、これに限定されず、導電層13を、貫通孔12の内壁面12c上のみに形成してもよい。
図8Aは、変形例に係る異方導電性シートを示す部分拡大平面図であり、図8Bは、図8Aの異方導電性シートの8B-8B線の拡大断面図である。図8AおよびBに示されるように、上記のような異方導電性シート10は、異方導電性シート10の製造方法の4)の工程において、第1溝部15や第2溝部16を形成する代わりに、絶縁シート25の第1面11a側の一部と、第2面11b側の一部とを除去して、複数の導電層13を形成して得ることができる。これらの部分の除去は、例えば切削などで行ってもよいし、ケミカルエッチングなどで行ってもよい。
また、上記実施の形態では、異方導電性シート10において、導電層13の端部が、第1面11a側(または第2面11b側)に突出していない例を示したが、これに限定されず、第1面11a側(または第2面11b側)に突出していてもよい。第1面11a側における導電層13の突出高さ(または第2面11b側における導電層13の突出高さ)は、特に制限されないが、例えば、絶縁層11の厚み(T)に対して5~20%程度としうる。
また、上記実施の形態では、異方導電性シート10を電気検査に用いる例を示したが、これに限定されず、2つの電子部材間の電気的接続、例えばガラス基板とフレキシブルプリント基板との間の電気的接続や、基板とそれに実装される電子部品との間の電気的接続などに用いることもできる。
本発明によれば、良好な弾性を有し、かつ厚膜化やファインピッチ化が可能な異方導電性シートを提供することができる。
10 異方導電性シート
11 絶縁層
11a 第1面
11b 第2面
12 貫通孔
12a、12b 端部
12c 内壁面
13、26 導電層
14、22 接着層
15 第1溝部
16 第2溝部
20 絶縁基材
21 溝
24 積層体
25 絶縁シート
100 電気検査装置
110 保持容器
120 検査用基板
121 電極
130 検査対象物
131 (検査対象物の)端子

Claims (16)

  1. 厚み方向の一方に位置する第1面、厚み方向の他方に位置する第2面、および前記第1面と前記第2面とを連通する複数の貫通孔を有する絶縁層と、少なくとも前記複数の貫通孔の内壁面に配置された複数の導電層とを有する異方導電性シートの製造方法であって、
    複数の溝をそれぞれ有する複数の絶縁基材を準備する工程と、
    前記複数の絶縁基材を積層し、一体化させて、積層体を得る工程と
    を含む、
    異方導電性シートの製造方法。
  2. 前記積層体の積層方向に沿い、かつ前記溝の延在方向と交差するように前記積層体を切断して、前記溝に由来する複数の貫通孔を有する絶縁シートを得る工程と、
    前記複数の貫通孔のそれぞれについて、少なくとも前記貫通孔の内壁面上に前記導電層を形成する工程と
    をさらに含む、
    請求項1に記載の異方導電性シートの製造方法。
  3. 前記複数の絶縁基材を準備する工程においては、
    金型成形法により前記複数の溝を有する絶縁基材を得る、
    請求項1または2に記載の異方導電性シートの製造方法。
  4. 前記積層体を得る工程においては、
    前記複数の絶縁基材を、接着層を介して積層する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の異方導電性シートの製造方法。
  5. 前記導電層を形成する工程においては、
    前記複数の貫通孔のそれぞれについて、前記貫通孔の内壁面と、前記第1面上の前記貫通孔の開口部の周囲とに連続して前記導電層を形成する、
    請求項2に記載の異方導電性シートの製造方法。
  6. 前記溝の延在方向と直交する前記溝の断面の形状は、矩形または半長円である、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の異方導電性シートの製造方法。
  7. 前記貫通孔の延在方向は、前記絶縁層の厚み方向に対して傾斜している、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の異方導電性シートの製造方法。
  8. 前記複数の溝の軸間距離は、5~55μmである、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の異方導電性シートの製造方法。
  9. 前記絶縁基材は、原料ゴムと、架橋剤とを含むゴム組成物の架橋物を含む、
    請求項1~8のいずれか一項に記載の異方導電性シートの製造方法。
  10. 厚み方向の一方に位置する第1面と、厚み方向の他方に位置する第2面と、前記第1面と前記第2面とを連通する複数の貫通孔とを有する絶縁層と、
    少なくとも前記複数の貫通孔の内壁面に配置された複数の導電層と
    を有し、
    前記貫通孔の延在方向と直交する断面の形状は、矩形または半長円である、
    異方導電性シート。
  11. 少なくともその一部が前記複数の導電層と前記絶縁層との間に配置された複数の接着層をさらに有する、
    請求項10に記載の異方導電性シート。
  12. 前記絶縁層は、原料ゴムと、架橋剤とを含むゴム組成物の架橋物を含む、
    請求項10または11に記載の異方導電性シート。
  13. 前記貫通孔の延在方向は、前記絶縁層の厚み方向に対して傾斜している、
    請求項10~12のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  14. 前記第1面側における、前記複数の貫通孔の開口部の中心間距離は、5~55μmである、
    請求項10~13のいずれか一項に記載の異方導電性シート。
  15. 複数の電極を有する検査用基板と、
    前記検査用基板の前記複数の電極が配置された面上に配置された、請求項10~14のいずれか一項に記載の異方導電性シートと、
    を有する、
    電気検査装置。
  16. 複数の電極を有する検査用基板と、端子を有する検査対象物とを、請求項10~14のいずれか一項に記載の異方導電性シートを介して積層して、前記検査用基板の前記電極と、前記検査対象物の前記端子とを、前記異方導電性シートを介して電気的に接続する工程を有する、
    電気検査方法。
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WO2023074760A1 (ja) * 2021-11-01 2023-05-04 三井化学株式会社 異方導電性シート、電気検査装置及び電気検査方法

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