JP2022018413A - 車両用モジュールの製造方法および車両用モジュール - Google Patents

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【課題】外観意匠性に優れる車両用モジュールを提供できる車両用モジュールの製造方法および車両用モジュールを提供する。【解決手段】少なくとも窓部を有する透明な樹脂製の一次部材と、前記一次部材に一体的に設けられた樹脂製の二次部材と、を有する車両用モジュールの製造方法であって、第一金型に第一樹脂材料を射出して前記一次部材を成形する第一工程と、前記第一工程において成形された前記一次部材を第二金型に収容し、前記一次部材に第二樹脂材料が接触するように複数の樹脂射出口から前記第二金型に前記第二樹脂材料を射出して前記二次部材を成形する第二工程と、を含み、前記第二工程において、前記樹脂射出口から射出された前記第二樹脂材料が会合する場所である樹脂会合箇所の少なくとも一つから前記第二金型の内部に残留するガスを排出する、車両用モジュールの製造方法。【選択図】図7

Description

本発明は、車両用モジュールの製造方法および車両用モジュールに関する。
特許文献1には、クリア部材と着色部材とを有する車両用リアモジュールの製造方法が開示されている。特許文献2には、一次部材と二次部材とを有する車両用モジュールが開示されている。
国際公開第2019/181944号 特開2020-37292号公報
複数の樹脂射出口から樹脂材料を射出する方法では、車両用モジュールの外観意匠性が損なわれるおそれがあった。
本発明は、外観意匠性に優れる車両用モジュールを提供できる車両用モジュールの製造方法および車両用モジュールを提供することを目的とする。
本発明の車両用モジュールの製造方法は、
少なくとも窓部を有する透明な樹脂製の一次部材と、前記一次部材に一体的に設けられた樹脂製の二次部材と、を有する車両用モジュールの製造方法であって、
第一金型に第一樹脂材料を射出して前記一次部材を成形する第一工程と、
前記第一工程において成形された前記一次部材を第二金型に収容し、前記一次部材に第二樹脂材料が接触するように複数の樹脂射出口から前記第二金型に前記第二樹脂材料を射出して前記二次部材を成形する第二工程と、を含み、
前記第二工程において、前記樹脂射出口から射出された前記第二樹脂材料が会合する場所である樹脂会合箇所の少なくとも一つから前記第二金型の内部に残留するガスを排出する、
車両用モジュールの製造方法である。
樹脂会合箇所において第二金型の内部に残留するガスを排出することで、著しいガス焼けや膨れの発生を抑制でき、外観意匠性に優れる車両用モジュールを提供できる。
本発明の車両用モジュールは、
少なくとも窓部を有する透明な樹脂製の一次部材と、前記一次部材に一体的に設けられた樹脂製の二次部材と、を有する車両用モジュールであって、
前記二次部材に金型のガス抜き入子により付けられた第一ガス抜けラインが存在する、
車両用モジュールである。
本発明によれば、外観意匠性に優れる車両用モジュールを提供できる車両用モジュールの製造方法および車両用モジュールを提供できる。
車両用バックドアを備える車両の後部を示す斜視図である。 車両用バックドアの構成を示す模式図である。 張出部付車両用リアモジュールの正面図である。 図3のA-A’断面図である。 図3のB-B’断面図である。 金型の構成を示す模式図である。 第二工程において、複数の樹脂射出口から射出された着色樹脂が会合する場所である樹脂会合箇所を示す図である。 第二金型が備える直上げブロックの斜視図である。 張出部付車両用リアモジュールのガス抜けラインを示す図である。 第三工程におけるトリミングの態様を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について詳細に説明する。尚、本図面に示された各部材の寸法は、説明の便宜上、実際の各部材の寸法とは異なる場合がある。
また、本実施形態の説明では、説明の便宜上、「左右方向」、「前後方向」、「上下方向」について適宜言及する。これらの方向は、図1に示す車両1について設定された相対的な方向である。ここで、「上下方向」は、「上方向」及び「下方向」を含む方向である。「前後方向」は、「前方向」及び「後方向」を含む方向である。「左右方向」は、「左方向」及び「右方向」を含む方向である。
まず、図1及び図2を参照して、実施形態に係る車両用モジュールを説明する。図1は、車両用バックドア3を備えるハッチバック式の車両1の後部を示す斜視図である。図2は、車両用バックドア3の構成を示す模式図である。車両用バックドア3は車両1の後部に設けられた開口2を開閉するように、車両1の後部に取り付けられている。車両用バックドア3は、車両用リアモジュール4(車両用モジュールの一例)と、車両用リアモジュール4よりも車両1の内側に設けられたバックドアインナ5と、を有している。
車両用リアモジュール4は、車両1の後部の開口2を覆うことのできる大きさで形成されている(図2)。車両用リアモジュール4は、クリア部材20(一次部材の一例)と着色部材40(二次部材の一例)とを有している。クリア部材20は、無色透明またはスモーク(有色透明の一例)とされた部材である。クリア部材20は、光を透過させるランプ部22と、窓部24とを一体に有している。着色部材40は、クリア部材20と比べて光の透過率が低い部材である。着色部材40は、少なくとも車両1の内部の一部を外部から視覚的に遮蔽するように、着色されている。クリア部材20及び着色部材40は樹脂製であり、例えばポリカーボネート(PC)で構成される。着色部材40はPCをベースとしたPET,PBT等のポリエステルやABSとのアロイ材からなる樹脂材料に着色材料が混練された材料で構成されている。また、着色部材40はフィラー等の添加材を含有してもよい。
バックドアインナ5は、例えばポリプロピレン等の樹脂にガラス繊維等が混練された材料で構成される。ただし、バックドアインナ5を構成する材料は特定の樹脂に限られず、例えば金属であってもよい。バックドアインナ5は、車両用リアモジュール4の外周部の全周に亘るように形成され、ランプ部22と窓部24とに対応する開口部52が設けられている(図2)。
バックドアインナ5が車両用リアモジュール4に接着剤を介して接着されることで、車両用バックドア3は形成されている。車両用バックドア3は、バックドアインナ5に設けられたヒンジ(図示省略)を介して車両後部に取り付けられている。
車両用リアモジュール4のクリア部材20のランプ部22の前方向の位置には、左右一対のリアコンビネーションランプが配置されている(図示省略)。本実施形態におけるランプ部22は、リアコンビネーションランプのストップランプ及びターンシグナルランプの光を透過させる。なお、リアコンビネーションランプは、車両用リアモジュール4に直接搭載されていてもよく、バックドアインナ5に搭載されていてもよく、車両用リアモジュール4及びバックドアインナ5の両方で支持されるように搭載されていてもよい。また、車体にリアコンビネーションランプを設けて車両用リアモジュール4のクリア部材20のランプ部22によりリアコンビネーションランプが覆われるようにしてもよい。
続いて、図3~図5を参照して、本実施形態に係る車両用リアモジュール4を具体的に説明する。図3は後述する本実施形態の製造方法により成形された直後の車両用リアモジュール(以下、張出部付車両用リアモジュール400とする。)の正面図である。図4は図3のA-A’断面図であり、図5は図3のB-B’断面図である。
張出部付車両用リアモジュール400は、車両用リアモジュール4の端部(着色部材40の端部)から外側に向かって延びる張出部410を備えている(図3~図5)。別の言い方をすると、クリア部材20の窓部24の主平面が延びる方向に張出部410は延びている。張出部410には、樹脂射出口跡420が形成されている。張出部410を除去することで、車両用リアモジュール4が形成される。張出部付車両用リアモジュール400は、クリア部材20と着色部材40とを二色成形することにより形成される。なお、張出部付車両用リアモジュール400及び車両用リアモジュール4のクリア部材20及び着色部材40については、説明の便宜上、同一の符号を付して同様の部材として説明する。
クリア部材20は、前述のように窓部24とランプ部22とを一体に(monolithically)有し、さらにスポイラ部26(屈曲部の一例)を有してもよい(図3~図5)。窓部24はクリア部材20の左右方向の中心部分から左右方向に向かうにしたがって、緩やかに湾曲している。ランプ部22は、クリア部材20の左右の位置に一対で形成されており、クリア部材20の主曲面から後方向に向かって張り出るように構成されている(図1及び図2)。クリア部材20の左右方向の端部の一部(上下方向の略中央部分)は車両1の略前後方向に向かって延びており、ランプ部22の側面部を形成している(図1、図2及び図4参照)。なお、ランプ部22におけるクリア部材20の厚みが薄く形成されていると、ランプの光を十分に透過させることができ好ましい。スポイラ部26は、クリア部材20の上部において左右方向に延びるように形成されており、クリア部材20の主曲面から後方向に向かって張り出るように屈曲して構成されている(図3および図5)。スポイラ部26は、窓部24を平面視した時に、左右方向の中心部分から左右方向に延びるにつれて下方向に湾曲するように形成されている(図3)。
着色部材40は、車両1に搭載された際にクリア部材20よりも車両1の内側に位置するように設けられている(図4及び図5)。着色部材40はクリア部材20のスポイラ部26における背面(車両1の前方向の面)にも設けられている。
クリア部材20の窓部24及びランプ部22の車両1の後方向の面上にはクリア部材20の傷つきを防止するためのハードコート層が設けられている(図示省略)。ハードコート層は、クリア部材20よりも耐擦傷性が優れている層であり、シリコーン系ポリマーで構成されるものでもよい。
続いて、図6を参照して、本実施形態に係る車両用リアモジュール4の製造方法を説明する。図6は、本実施形態において使用される金型100の構成を示す模式図である。
金型100は、いわゆる対向方式の二色成形用金型として構成されている。金型100は、水平方向に延びるX軸上において互いに向き合った状態で配置される第1のコア型102及び第2のコア型104と、第1のコア型102および第2のコア型104の間においてX軸と直交して鉛直方向に延びるY軸まわりに回転可能に配置された回転部材120と、Y軸に関して互いに背中合わせの状態で回転部材120に固定された同一形状の1対のキャビティ型106a,106bと、第1のコア型102を支持する可動盤112および第2のコア型104を支持する固定盤114とを備えている。キャビティ型106a,106bは、張出部410に対応する張出部形成部116を備えている。第1のコア型102とキャビティ型106a,106bとが第一金型の一例であり、第2のコア型104とキャビティ型106a,106bとが第二金型の一例である。
回転部材120は固定盤114に対してX軸方向に移動し得るように構成され、また、可動盤112は回転部材120に対してX軸方向に移動し得るように構成されている。なお、図6においては、これらの相対移動の方向を矢印で示している。
金型100は、材料が投入される際に第1のコア型102とキャビティ型106aとの間に形成される第1キャビティ122に、可動盤112に支持された第1の加熱シリンダ132から供給される透明樹脂142(第一樹脂材料の一例)を単一の樹脂射出口152から射出するように構成されている。単一の樹脂射出口152は図示を省略する張出部形成部に透明樹脂142を射出するように配置されている。また、金型100は、材料が投入される際に第2のコア型104とキャビティ型106bとの間に形成される第2キャビティ124に、固定盤114に支持された複数の第2の加熱シリンダ134a,134bから供給される着色樹脂144(第二樹脂材料の一例)を複数の樹脂射出口154a,154bから射出するように構成されている。複数の樹脂射出口154a,154bは張出部形成部116に着色樹脂144を射出するように配置されている。
続いて、金型100を用いた張出部付車両用リアモジュール400の製造方法を説明する。まず、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを接近させる。この際、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを完全には当接させない。続いて、第1の加熱シリンダ132から供給される透明樹脂142を単一の樹脂射出口152から第1キャビティ122へ射出する。所定量の透明樹脂142の注入が済んだところで、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを型締めして透明樹脂142を圧縮(押圧)して、クリア部材20を成形する(第一工程)。
次に、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを型開きする。なお、金型100はクリア部材20がキャビティ型106aに保持されたまま第1のコア型102から離脱するように構成されている。そしてこの状態で、回転部材120をY軸回りに180°回転させる。
次に、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを接近させる。この際、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを完全には当接させない。そして再び、第1の加熱シリンダ132から供給される透明樹脂142を単一の樹脂射出口152から第1キャビティ122へ射出する。所定量の透明樹脂142の注入が済んだところで、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを型締めして透明樹脂142を圧縮(押圧)する。このようにして連続してクリア部材20を成形する。
また、第1キャビティ122でのクリア部材20の成形とあわせて、第2キャビティ124において張出部付車両用リアモジュール400を成形する。クリア部材20の成形において第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを型締めして透明樹脂142を圧縮(押圧)するが、当該型締め後に、第2の加熱シリンダ134a,134bから供給される着色樹脂144を複数の樹脂射出口154a,153bから第2キャビティ124におけるクリア部材20以外の部分に射出して着色部材40を成形する。これにより、クリア部材20と着色部材40とが一体化された張出部付車両用リアモジュール400を完成させる(第二工程)。
最後に、第1のコア型102および第2のコア型104と1対のキャビティ型106a,106bとを型開きする。なお、金型100は型開きの際、張出部付車両用リアモジュール400が第2のコア型104に貼り付いた状態となるように構成されている。そしてこの状態で張出部付車両用リアモジュール400を取り出す。この取出しは、押し出しピンや直上げブロック(図6では図示省略)によって第2のコア型104に貼り付いた張出部付車両用リアモジュール400を押し出して、取出し機(図示省略)で掴むことによって行う。
このようにして得られた張出部付車両用リアモジュール400の樹脂射出口跡420を含む張出部410を取り除く(トリミングする)ことで、車両用リアモジュール4を得ることができる(第三工程)。またハードコート層は、張出部付車両用リアモジュール400から張出部410を取り除く前および後のいずれかにおいて形成する。
ここで、図7および図8を参照して、本実施形態の製造方法をさらに説明する。図7は、張出部付車両用リアモジュール400を成形する前述の第二工程において、複数の樹脂射出口154c,154dから射出された着色樹脂144が会合する場所である樹脂会合箇所200を示す図である。図8は、第二金型が備える直上げブロック104Aの斜視図である。
第2のコア型104とキャビティ型106a,106bとで構成される第二金型は、直上げブロック104Aを備える。直上げブロック104Aは、張出部付車両用リアモジュール400のスポイラ部26に対応する場所に存在する樹脂会合箇所200に対応する部分に配置される。直上げブロック104Aは、第2のコア型104に設けられて、第2のコア型104と独立して動作可能な部材である。直上げブロック104Aは、第2のコア型104に張り付いた張出部付車両用リアモジュール400を押し上げて第2のコア型104から取り外す部材である。直上げブロック104Aを採用することで、押出ピンを採用する場合と比較して張出部付車両用リアモジュール400に押圧跡が残り難くなる。
直上げブロック104Aは、第二金型の内部に残留するガスを第二金型の外部に排出するガス抜き入子104Bを備える。ガス抜き入子104Bは、複数の入子片104BAを互いに当接させて、当接部分に形成された細隙104BBを介してガスを第二金型の外部に排出するように構成されている。ガス抜き入子104Bは、細隙104BBが樹脂会合箇所200に対応する部分に位置するように配置される。ガス抜き入子104Bの隙間(細隙104BBの幅)は、20μm以上100μm以下が好ましく、30μm以上50μm以下が更に好ましい。20μmより隙間が小さいとガスが抜けにくくなり、ガスによる著しい白スジや膨れ等の外観不具合が発生するおそれがある。また、100μmより大きいとバリが発生するおそれがある。
本実施形態の製造方法は、ガス抜き入子104Bを備える直上げブロック104Aを有する第2のコア型104を用いることで、第二工程において、スポイラ部26に対応する、複数の樹脂射出口154c,154dから射出された着色樹脂144が会合する場所である樹脂会合箇所200から第二金型の内部に残留するガスを排出する。
図9は、図7に示す樹脂会合箇所200から第二金型の内部に残留するガスを排出することで形成された張出部付車両用リアモジュール400のガス抜けラインを示す図である。スポイラ部26の着色部材40に、ガス抜き入子104Bに由来する第一ガス抜けライン104BGが形成され、第一ガス抜けライン104BGの外側に直上げブロック104Aに由来する第二ガス抜けライン104AGが形成される。第一ガス抜けライン104BGはガス抜き入子104Bの細隙104BBに対応する線形のガス焼け跡であり、第二ガス抜けライン104AGは直上げブロック104Aと第2のコア型104との細隙に対応する線形のガス焼け跡である。
ところで、複数の樹脂射出口から射出された第二樹脂材料が会合する場所には第二金型内のガスが集中しやすく、著しいガス焼けや膨れが発生し、車両用モジュールの外観意匠性が損なわれるおそれがある。樹脂会合箇所200において第二金型の内部に残留するガスを排出することで、著しいガス焼けや膨れの発生を抑制でき、外観意匠性に優れる車両用モジュールを提供できる。
また、大型の車両用モジュールを製造する際にエジェクタの機構として直上げブロックを採用すると、突き出し跡が残り難く、金型からの離型も容易となる。このエジェクタ機構として設けられた直上げブロックにガス抜き入子を設置することで、樹脂会合箇所に第二樹脂材料が向かう時に、直上げブロックとその周りの第二金型との間隙のみならずガス抜き入子からもガスを排出できる。これにより、著しいガス焼けや膨れの発生を抑制でき、外観意匠性に優れる車両用モジュールを提供できる。
また、車両用モジュールの一部において、例えばスポイラなどの機能を持たせるために屈曲させられた部分である屈曲部では、成形の際に樹脂材料の流れが不均一となりやすく、樹脂会合箇所において著しいガス焼けや膨れが発生する可能性が高い。屈曲部に対応する場所でガスを排出することで、著しいガス焼けや膨れの発生を好適に抑制でき、外観意匠性に優れる車両用モジュールを提供できる。
また、透明樹脂142(第一樹脂材料の一例)及び着色樹脂144(第二樹脂材料の一例)の成形収縮率差を±0.2%以内としてもよい。車両用モジュールには耐擦傷性の向上などの観点からハードコートを形成してもよいが、ハードコートを形成する際に塗料に含まれる溶剤によって、一次部材及び二次部材との間に生じた歪の影響でクラックが生じるおそれがある。クラックの原因となる歪は固化した1次部材に溶融した2次部材と接触させることにより生じると考えられるところ、これらの部材を構成する第一樹脂材料及び第二樹脂材料の成形収縮率差を±0.2%以内とすることで、歪を小さくでき、クラックの発生を抑制できる。
また、樹脂射出口跡420を含む張出部410を張出部付車両用リアモジュール400からトリミングする第三工程において、樹脂射出口跡420に連なった一部を除く車両用リアモジュール4(トリミング済成形品の一例)のトリミングした部分の断面が一次部材の断面となるように、一次部材の単層で形成された部分でトリミングしてもよい。トリミング面で一次部材と二次部材との境界を極力表出させないようにトリミングすることで、トリミング面での経年劣化等によるクラックの発生を抑制できる。
また、張出部付車両用リアモジュール400の厚み方向と直交する方向における端部において、着色部材40が露出せずにクリア部材20によって封止されるように、クリア部材20および着色部材40を成形してもよい。車両用モジュールの厚み方向と直交する方向における端部において、二次部材が露出せずに一次部材によって封止されることで、一次部材と二次部材との境界で溶剤や経年劣化に起因するクラックの発生を抑制できる。
図10は、第三工程におけるトリミングの態様を示す図である。図10の(a)は、張出部付車両用リアモジュール400の端部がクリア部材20の単層で形成され、張出部付車両用リアモジュール400の内側において着色部材40の端部がクリア部材20によって封止された例を示す。図10の(b)は、張出部付車両用リアモジュール400の端部がクリア部材20の単層で形成され、当該端部においてクリア部材20が傾斜しており、張出部付車両用リアモジュール400の内側において着色部材40の端部がクリア部材20によって封止された例を示す。図10の(c)は、張出部付車両用リアモジュール400の端部がクリア部材20の単層で形成され、張出部付車両用リアモジュール400の内側において着色部材40の張出部付車両用リアモジュール400の厚み方向と直交する方向における端部が露出しており、クリア部材20によって封止されていない例を示す。それぞれの例において、一次部材の単層で形成された部分でトリミングして、車両用リアモジュール4を形成してもよい。
以上特定の態様を示して本発明を説明したが、以下その他に取り得る、または好ましい態様について説明する。
上記の実施形態において、バックドアインナを介して車両用リアモジュールが車両に取り付けられる態様を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、バックドアインナを介さずに車両用リアモジュールに直接ヒンジが設けられて車両に取り付けられる態様もあり得る。
上記の実施形態において、車両用リアモジュールを例に特定の態様を説明したが、車両用フロントモジュールとしても適用可能であるし、車両の側部(サイド)のモジュールとしても適用可能である。また、車両用モジュールには、ランプ、クリーナー、ワイパー、センサ、デフォッガー等の部材を搭載してもよい。ランプとしては、車両用リアモジュールの場合であれば、例えばストップランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、テールランプ、リアフォグランプ、デイタイムランプ等が挙げられる。また、これらのランプの任意の組合せから構成されるリアコンビネーションランプを搭載してよい。またセンサとしては例えばLiDAR、カメラ、レーダ等が挙げられる。
上記の実施形態において、クリア部材がPCで構成されている態様を説明したが、本発明はこれに限定されず透明性を有し窓部を構成することが可能な材料であれば代替可能である。ただし、クリア部材がPCまたはアクリル樹脂で構成されていると好ましい。少なくとも窓部を有する一次部材を強度および透明性に優れるPCまたはアクリル樹脂で構成することにより、窓部としての視認性を確保しつつ、車両用モジュール全体の強度を高めることができる。また、二次部材を一次部材と同様の材料としなくてもよい。
また、車両用モジュールは、車両の開口を開閉する態様と、嵌め殺しの態様とを含む。車両の開口を開閉する態様では、回転軸を中心に回転する態様や、スライド式の態様を含む。
また、第一の実施形態において、クリア部材20の後方の表面にハードコート層が形成されている態様をしたが、ハードコート層はクリア部材20の前方の表面に形成されてもよいし、車両モジュールの前後の表面に形成されてもよい。また、ハードコート層は無くてもよいし、さらにハードコート層とクリア部材20との間やハードコート層のさらに外側に、他の層が設けられていてもよい。ただし、ハードコート層が形成されていると、車両用リアモジュールの耐擦傷性を向上させることができるので好ましい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1:車両、2:開口、3:車両用バックドア、4:車両用リアモジュール、5:バックドアインナ、20:クリア部材、22:ランプ部、24:窓部、26:スポイラ部、40:着色部材、52:開口部、100:金型、102:第1のコア型、104:第2のコア型、104A:直上げブロック、104AG:第二ガス抜けライン、104B:ガス抜き入子、104BA:入子片、104BB:細隙、104BG:第一ガス抜けライン、106a,106b:キャビティ型、112:可動盤、114:固定盤、116:張出部形成部、120:回転部材、122:第1キャビティ、124:第2キャビティ、132:第1の加熱シリンダ、134a,134b:第2の加熱シリンダ、142:透明樹脂、144:着色樹脂、152,154a,154b,154c,154d:樹脂射出口、200:樹脂会合箇所、400:張出部付車両用リアモジュール、410:張出部、420:樹脂射出口跡

Claims (9)

  1. 少なくとも窓部を有する透明な樹脂製の一次部材と、前記一次部材に一体的に設けられた樹脂製の二次部材と、を有する車両用モジュールの製造方法であって、
    第一金型に第一樹脂材料を射出して前記一次部材を成形する第一工程と、
    前記第一工程において成形された前記一次部材を第二金型に収容し、前記一次部材に第二樹脂材料が接触するように複数の樹脂射出口から前記第二金型に前記第二樹脂材料を射出して前記二次部材を成形する第二工程と、を含み、
    前記第二工程において、前記樹脂射出口から射出された前記第二樹脂材料が会合する場所である樹脂会合箇所の少なくとも一つから前記第二金型の内部に残留するガスを排出する、
    車両用モジュールの製造方法。
  2. 前記第二工程において用いられる前記第二金型は、少なくとも一つの前記樹脂会合箇所に対応する部分に、直上げブロックと前記第二金型の内部に残留するガスを前記第二金型の外部に排出するガス抜き入子とを備え、
    前記ガス抜き入子は前記直上げブロックに設置されている、
    請求項1に記載の車両用モジュールの製造方法。
  3. 前記車両用モジュールは屈曲した部分である屈曲部を備え、前記屈曲部において前記一次部材及び前記二次部材が積層されており、
    前記第二工程において、前記屈曲部に対応する場所に存在する前記樹脂会合箇所の少なくとも一つから前記第二金型の内部に残留するガスを排出する、
    請求項1または請求項2に記載の車両用モジュールの製造方法。
  4. 前記第一樹脂材料及び前記第二樹脂材料の成形収縮率差が±0.2%以内である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用モジュールの製造方法。
  5. 前記第二工程において成形された前記一次部材および前記二次部材を備える成形品をトリミングして、樹脂射出口跡を含む部分を除去してトリミング済成形品を得る第三工程を有し、
    前記第三工程において、前記樹脂射出口跡に連なった一部を除く前記トリミング済成形品のトリミングした部分の断面が一次部材の断面となるように、一次部材の単層で形成された部分でトリミングする、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用モジュールの製造方法。
  6. 車両用モジュールの厚み方向と直交する方向における端部において、前記二次部材が露出せずに前記一次部材によって封止されるように、前記一次部材および前記二次部材を成形する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両用モジュールの製造方法。
  7. 少なくとも窓部を有する透明な樹脂製の一次部材と、前記一次部材に一体的に設けられた樹脂製の二次部材と、を有する車両用モジュールであって、
    前記二次部材に金型のガス抜き入子により付けられた第一ガス抜けラインが存在する、車両用モジュール。
  8. 前記二次部材の前記第一ガス抜けラインの外側に、前記金型の直上げブロックにより付けられた第二ガス抜けラインが存在する、請求項7に記載の車両用モジュール。
  9. 前記車両用モジュールは屈曲した部分である屈曲部を備え、前記屈曲部において前記一次部材及び前記二次部材が積層されており、前記屈曲部の前記二次部材に前記第一ガス抜けラインが存在する、請求項7または請求項8に記載の車両用モジュール。
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