JP2022018214A - 制御装置及び、制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ再生の実行頻度の低減を図る。【解決手段】車両1の走行距離又は走行時間を累積し、累積される走行距離又は走行時間が所定の閾値に達すると、フィルタ43に堆積した粒子状物質を燃焼除去するフィルタ再生制御を実行し、フィルタ43の上流側温度が粒子状物質を燃焼可能な所定の第1温度以上となる期間に亘って走行距離又は走行時間の累積を中断させる。【選択図】図3

Description

本開示は、制御装置及び、制御方法に関し、特に、排気後処理装置の制御装置及び、制御方法に関するものである。
エンジンの排気後処理装置として、排気中に含まれる粒子状物質(Particulate Matter:以下、PM)を捕集するフィルタを備えるものが知られている。
フィルタのPM捕集能力には限界がある。このため、フィルタのPM堆積量が所定量に達しているかを、例えば、フィルタの前後差圧から検知すると共に、ポスト噴射や排気管噴射によって排気上流側の酸化触媒に未燃燃料を供給することにより、フィルタに流入する排気の温度をPM燃焼除去温度まで上昇させるフィルタ再生を定期的に行う必要がある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2019-120220号公報 特開2014-040826号公報
上記のようなフィルタの前後差圧やPM堆積量に基づいたフィルタ再生に加え、前回のフィルタ再生終了からの車両の累積走行距離が所定の閾値距離に達すると、フィルタ再生を保険的に行う場合がある。このようなフィルタ再生は、保険的に行う目的から、判定に用いる閾値距離を比較的に短い距離に設定するのが一般的である。
しかしながら、再生インターバル間であっても、エンジンの運転状態によっては、フィルタに流れ込む排気の温度がPMを燃焼可能な温度に達することもあり、フィルタのPM堆積速度が低下したり、或いは、PM堆積量が減少したりする場合がある。このため、閾値距離を固定値としてフィルタ再生を行うと、実際のPM堆積量が少ない状態であっても、フィルタ再生が無駄に実行される場合があり、燃料消費量の増加を招く可能性がある。
本開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、フィルタ再生の実行頻度の低減を図ることを目的とする。
本開示の装置は、車両に搭載された内燃機関から排出される排気中に含まれる粒子状物質を捕集可能なフィルタを有する排気後処理装置の制御装置であって、前記車両の走行距離又は走行時間を累積する累積手段と、累積される前記走行距離又は前記走行時間が所定の閾値に達すると、前記フィルタに堆積した前記粒子状物質を燃焼除去するフィルタ再生制御を実行する再生制御手段と、前記フィルタの上流側温度が前記粒子状物質を燃焼可能な所定の第1温度以上となる期間に亘って前記累積手段による前記走行距離又は前記走行時間の累積を中断させる補正手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記補正手段は、前記フィルタの上流側温度が、前記第1温度よりも高い温度であって、前記フィルタから前記粒子状物質を燃焼除去可能な所定の第2温度以上となる状態が所定の閾値時間継続すると、前記累積手段による前記走行距離又は前記走行時間の累積値をリセットすることが好ましい。
また、前記閾値時間は、前記フィルタの上流側温度が高くなるほど短い時間で設定されることが好ましい。
本開示の方法は、車両に搭載された内燃機関から排出される排気中に含まれる粒子状物質を捕集可能なフィルタを有する排気後処理装置の制御方法であって、前記車両の走行距離又は走行時間を累積し、累積される前記走行距離又は前記走行時間が所定の閾値に達すると、前記フィルタに堆積した前記粒子状物質を燃焼除去するフィルタ再生制御を実行し、前記フィルタの上流側温度が前記粒子状物質を燃焼可能な所定の第1温度以上となる期間に亘って前記走行距離又は前記走行時間の累積を中断させることを特徴とする。
また、前記フィルタの上流側温度が、前記第1温度よりも高い温度であって、前記フィルタから前記粒子状物質を燃焼除去可能な所定の第2温度以上となる状態が所定の閾値時間継続すると、前記走行距離又は前記走行時間の累積値をリセットすることが好ましい。
本開示の技術によれば、フィルタ再生の実行頻度の低減を図ることができる。
本実施形態に係る車両に搭載されたエンジンの燃料噴射系及び、排気系を示す模式的な全体構成図である。 本実施形態に係る制御装置及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。 本実施形態の制御装置及び、制御方法の動作の一例を説明する模式図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る制御装置及び、制御方法を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る車両1に搭載されたエンジン10の燃料噴射系及び、排気系を示す模式的な全体構成図である。
図1に示すように、エンジン10(内燃機関)のシリンダブロックCBには、不図示のピストンを往復移動自在に収容する複数のシリンダCが設けられている。なお、エンジン10は、図示例の直列多気筒エンジンに限定されず、V型エンジン、水平対向型エンジン、或は、単気筒エンジン等であってもよい。
シリンダブロックCB上部の不図示のシリンダヘッドには、筒内インジェクタ17が設けられている。筒内インジェクタ17は、例えば、エンジン10の1燃焼サイクル中に、パイロット噴射・プレ噴射・メイン噴射・アフタ噴射・ポスト噴射等のマルチ噴射を可能なインジェクタであって、燃料供給装置11から供給される燃料(例えば、軽油)をシリンダC内に噴射する。筒内インジェクタ17の燃料噴射量や噴射タイミングは、制御装置100からの指令に応じて制御される。なお、エンジン10は、図示例の直噴式エンジンに限定されず、予混合式エンジンであってもよい。
燃料供給装置11は、燃料タンク12と、吸入配管13と、燃料フィルタ14と、フィードポンプ15と、サプライポンプ16と、第1供給配管20と、第2供給配管21と、コモンレール17と、圧力制御弁18と、第1リターン配管19とを備えている。また、燃料供給装置11は、排気管インジェクタ44に燃料を供給する分岐供給配管22と、リリーフバルブ23と、第2リターン配管24とを備えている。
燃料タンク12は、燃料(例えば、軽油)を貯留する。吸入配管13は、一端側を燃料タンク12内の燃料に浸漬させると共に、他端側をフィードポンプ15の吸入口に接続されている。燃料フィルタ14は、吸入配管13に介装されており、フィードポンプ15によって汲み上げられる燃料中の異物を除去する。
フィードポンプ15及び、サプライポンプ16は、何れも不図示の動力伝達機構(例えば、ベルト・プーリやギヤ等)を介してエンジン10のクランクシャフトに連結されており、エンジン10の動力で駆動する。フィードポンプ15は、燃料タンク12から燃料吸入配管13を介して汲み上げた燃料を第1供給配管20に吐出する。
第1供給配管20は、フィードポンプ15の吐出口とサプライポンプ16の吸入口とを接続する。また、第1供給配管20には、分岐供給配管22の上流端が接続されている。
サプライポンプ16は、何れも図示しないシャフトの回転によって往復駆動するプランジャを備えており、プランジャの往復運動によって燃料を加圧して吐出する。サプライポンプ16の吐出口は、第2供給配管21を介してコモンレール17に接続されており、サプライポンプ16で加圧された高圧燃料が、第2供給配管21からコモンレール17に供給されるようになっている。
コモンレール17は、サプライポンプ16から供給される高圧燃料を蓄圧して各筒内インジェクタ17に分配する。また、コモンレール17には、圧力制御弁18が設けられており、コモンレール17内の圧力が所定圧に達すると、高圧燃料が第1リターン配管19を介して燃料タンク12に戻されるようになっている。
分岐供給配管22は、第1供給配管20から分岐して排気管インジェクタ44に接続されており、フィードポンプ15によって吐出される燃料を排気管インジェクタ44に導入する。分岐供給配管22には、リリーフバルブ23が設けられており、分岐供給配管22を流れる燃料の圧力が所定圧になると、高圧燃料が第2リターン配管24から第1リターン配管19を経由して燃料タンク12に戻されるようになっている。
エンジン10のシリンダヘッドには、各シリンダCから排出される排気を集合させる排気マニホールド30が設けられている。また、排気マニホールド30には、排気を大気に導く排気管31が接続されている。排気管31には、排気上流側から順に、過給機32のタービン33、排気管インジェクタ44、排気後処理装置40等が設けられている。なお、符号35は吸気管、符号34は過給機32のコンプレッサをそれぞれ示している。
排気後処理装置40は、排気上流側から順に、酸化触媒42及び、フィルタ43を有する。
酸化触媒42は、例えば、コーディエライトハニカム構造体等のセラミック製担体の表面に触媒成分等を担持して形成されており、排気中に含まれるHCやCOを酸化する。酸化触媒42は、筒内インジェクタ17のポスト噴射や排気管インジェクタ44の排気管噴射によって未燃燃料が供給されると、これを酸化して排気温度を上昇させる。
フィルタ43は、例えば、多孔質性の隔壁で区画された多数のセルを排気の流れ方向に沿って配置し、これらセルの上流側と下流側とを交互に目封止して形成されており、排気中のPMを隔壁の細孔や表面に捕集する。フィルタ43は、堆積したPMを燃焼除去するフィルタ再生が定期的に実行される。フィルタ再生は、フィルタ43の前後差圧ΔPが所定の上限差圧ΔPMaxに達した場合や、前後差圧ΔPから検知したPM堆積量が所定量に達した場合、或いは、前回のフィルタ再生終了からの累積走行距離が所定の閾値距離に達した場合等に実行される。
エンジン回転数センサ90は、エンジン10のクランクシャフト又はフライホイール等から、エンジン回転数Neを取得する。アクセル開度センサ91は、不図示のアクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル開度Q(筒内インジェクタ17への噴射指示値)を取得する。車速センサ92は、車両1の駆動系(例えば、プロペラシャフト等)から車速Vを取得する。なお、車速センサ92は、車輪速センサであってもよい。排気温度センサ93は、酸化触媒42の出口とフィルタ43の入口との間に設けられており、酸化触媒42を通過してフィルタ43に流れ込む排気の温度(以下、フィルタ入口温度TF_In)を取得する。差圧センサ95は、フィルタ43の前後差圧ΔPを取得する。これら各センサ90~95のセンサ値は、電気的に接続された制御装置100に送信される。
[制御装置]
図2は、本実施形態に係る制御装置100及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。
制御装置100は、例えば、コンピュータ等の演算を行う装置であり、互いにバス等で接続されたCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、出力ポート等を備え、プログラムを実行する。
また、制御装置100は、プログラムの実行により、酸化触媒温度推定部110、触媒昇温制御部130、フィルタ再生制御部140(再生制御手段)及び、再生インターバル補正部150(補正手段)を備える装置として機能する。これら各機能要素は、本実施形態では一体のハードウェアである制御装置100に含まれるものとして説明するが、これらのいずれか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
酸化触媒温度推定部110は、排気温度センサ93から送信されるフィルタ入口温度TF_Inに基づいて、酸化触媒42の内部温度に相当する酸化触媒温度TDOCを推定する。なお、酸化触媒温度TDOCは、エンジン回転数センサ90やアクセル開度センサ91、不図示の吸入空気流量センサ等により取得されるエンジン10の運転状態に基づいて推定演算してもよい。酸化触媒温度推定部110により推定される酸化触媒温度TDOCは、触媒昇温制御部130及び、フィルタ再生制御部140に送信される。
触媒昇温制御部130は、エンジン10の冷間始動時等、酸化触媒温度TDOCが所定の活性温度域(例えば、約200℃~400℃)よりも低い場合に、これらの触媒温度を活性温度域まで上昇させる触媒昇温制御を実施する。
具体的には、触媒昇温制御部130は、温度推定部110から送信される酸化触媒温度TDOCが活性温度域よりも低い場合には、吸気絞りや筒内インジェクタ17にアーリー・ポスト噴射(アフタ噴射に近いタイミングで行う噴射)を実行させて、エンジン10の筒内燃焼温度を上昇させることにより、酸化触媒42を早期に活性温度域まで昇温する。触媒昇温制御は、酸化触媒温度TDOCが活性温度域に達すると終了する。
フィルタ再生制御部140は、以下の(1)、(2)の何れかの実行条件が成立すると、再生フラグFをON(F=1)にすることにより、フィルタ43に堆積しているPMを強制的に燃焼除去するフィルタ再生制御を実施する。フィルタ再生制御は、以下の実行条件(1)、(2)の何れかが成立する際に、酸化触媒温度TDOCが活性温度未満の場合には、上述の触媒昇温制御を実行した後に開始される。
(1)フィルタ43の前後差圧ΔPが所定の上限差圧ΔPMaxに達した場合、又は、フィルタ43のPM堆積量が所定量に達した場合。
(2)前回のフィルタ再生制御終了から累積した車両1の累積走行距離DSUMが所定の閾値距離Dに達した場合。
ここで、フィルタ43の前後差圧ΔPは、差圧センサ95により取得すればよい。また、フィルタ43のPM堆積量は、前後差圧ΔPから推定演算してもよく、或いは、エンジン回転数Neやアクセル開度Q、吸入空気流量等に基づいて推定演算してもよい。また、車両1の累積走行距離DSUMは、車速センサ92のセンサ値に走行時間を乗じた値を逐次累積することにより取得すればよい。
フィルタ再生制御は、ポスト噴射や排気管噴射によって未燃燃料を酸化触媒42に供給し、フィルタ43に流入する排気の温度を、フィルタ43に堆積したPMを燃焼除去するのに必要な所定の目標温度(例えば、550~600℃)以上に上昇させることにより行われる。フィルタ再生制御時の燃料噴射量は、目標温度と、酸化触媒温度TDOC又はフィルタ入口温度TF_Inとの偏差に基づいて、ポスト噴射量や排気管噴射量を例えばフィードバック制御することにより行えばよい。
フィルタ再生制御は、差圧センサ95から送信される前後差圧ΔPが所定の下限差圧ΔPMinまで低下した場合、フィルタ43のPM堆積量が所定の下限堆積量PMMinまで減少した場合、燃料総噴射量が所定の上限噴射量に達した場合、或は、フィルタ再生制御開始からの経過時間が所定の上限時間に達すると、再生フラグFをOFF(F=0)にして終了する。
再生インターバル補正部150は、上述の実行条件(2)の判定に用いる累積走行距離DSUMの演算を必要に応じて適宜に中断、又は、リセットすることにより、前回のフィルタ再生制御終了から次のフィルタ再生制御開始(工場出荷の場合は、初期走行開始から最初のフィルタ再生制御開始)までの再生インターバルを実質的に延長する再生インターバル補正を実施する。
具体的には、フィルタ43に捕集される煤等のPMは、排気温度が所定のPM燃焼可能温度(例えば、約350~500℃)の時は、フィルタ43に堆積しないか、或いは、フィルタ43のPM堆積量は減少することとなる(以下、当該燃焼可能温度を単にバランスポイント温度T_BPという)。また、排気温度がバランスポイント温度T_BPよりも高温の所定のPM燃焼除去温度(例えば、500℃以上)に達した状態を所定時間継続すると、フィルタ43に堆積したPMはフィルタ再生制御を実行しなくても燃焼除去されることとなる(以下、当該燃焼除去温度を単に自己再生温度T_SRという)。
再生インターバル補正部150は、再生インターバル中に第1排気温度センサ93により取得されるフィルタ入口温度TF_Inがバランスポイント温度T_BPを所定時間継続して超えた場合には、当該所定時間に亘って累積走行距離DSUMの演算を中断させる。すなわち、車両の当該所定時間における走行距離分だけ、上述の実行条件(2)の判定に用いる閾値距離Dが実質的に延長されたこととなり、フィルタ再生の実行頻度の低減が図られるようになる。中断した累積走行距離DSUMの演算は、フィルタ入口温度TF_Inがバランスポイント温度T_BPよりも低下すると再開される。
また、再生インターバル補正部150は、再生インターバル中に第1排気温度センサ93により取得されるフィルタ入口温度TF_Inが自己再生温度T_SRに達した状態を所定の閾値時間継続させた場合には、フィルタ43からPMを燃焼除去するフィルタ再生が実質的に行われたものとして、上述の実行条件(2)の判定に用いる累積走行距離DSUMの演算値を0(ゼロ)にリセットする。これにより、例えば高負荷運転を頻繁に行う車両においは、上述の実行条件(2)に基づいた無駄なフィルタ再生の実行が効果的に抑えられるようになり、燃費性能を確実に向上することが可能となる。ここで、リセットの判定に用いる閾値時間は、フィルタ入口温度TF_Inが高くなるほど短い時間で設定することが好ましい。例えば、500~550℃までの時間カウントの加速係数を1とした場合、550~600℃になると加速係数を1よりも大きい所定の第1係数(例えば、1.2)とし、600℃以上になると加速係数を第1係数よりも大きい所定の第2係数(例えば、1.5)とすることにより、温度が高くなるほど距離カウンタをリセットするタイミングを早めるようにすることが好ましい。
次に、図3に基づいて、本実施形態の制御装置及び、制御方法の動作の一例を説明する。なお、図3の横軸は、前回のフィルタ再生制御終了(又は、工場出荷後の初期走行開始)からの経過時間であり、(A)はフィルタ入口温度TF_Inの変化を、(B)はフィルタ43のPM堆積量の変化を、(C)は累積走行距離DSUMの演算値をそれぞれ示している。なお、(C)の破線Lは、車両の実際の走行距離を示している。
図3の時刻t0から累積走行距離DSUMの演算を開始し、時刻t1にてフィルタ入口温度TF_Inがバランスポイント温度T_BPに達すると、時刻t2にてフィルタ入口温度TF_Inがバランスポイント温度T_BPよりも低下するまでの期間(t1~t2)、累積走行距離DSUMの演算は中断(時刻t1の値が保持)される。
時刻t2から累積走行距離DSUMの演算を再開し、時刻t3にてフィルタ入口温度TF_Inが再びバランスポイント温度T_BPに達すると、時刻t4にてフィルタ入口温度TF_Inがバランスポイント温度T_BPよりも低下するまでの期間(t3~t4)、累積走行距離DSUMの演算は再度中断(時刻t3の値が保持)される。時刻t1~t2、t3~t4にて累積走行距離DSUMの演算の中断を行わない場合には、フィルタ43にPMが多く堆積していない状況にもかかわらず、図3(C)に破線Lで示す車両の実走行距離が閾値距離Dに到達することで、無駄なフィルタ再生が行われることとなる。本実施形態によれば、累積走行距離DSUMの演算を適宜に中断することで、このような無駄なフィルタ再生の実行が抑えられるようになる。
時刻t5にてフィルタ入口温度TF_Inが再びバランスポイント温度T_BPに達すると、累積走行距離DSUMの演算は再度中断(時刻t5の値が保持)され、さらに、時刻t6にて、フィルタ入口温度TF_Inが自己再生温度T_SRに達し、自己再生温度T_SR以上の状態が所定の閾値時間継続すると、時刻t7にて、累積走行距離DSUMの演算値は0(ゼロ)にリセットされる。すなわち、フィルタ43のPM堆積量が、上述の実行条件(1)のPM堆積量に達していなくても、フィルタ入口温度TF_Inが自己再生温度T_SR以上となる状態を閾値時間継続させた場合には、フィルタ再生が実質的に行われたものとして、累積走行距離DSUMは一旦リセットされるように構成されている。これにより、フィルタ再生の実行頻度の低減が図られるようになり、無駄な燃料消費が効果的に抑えられるようになる。
以上詳述した本実施形態によれば、前回のフィルタ再生終了から次のフィルタ再生開始までの再生インターバル間に、フィルタ入口温度TF_Inがバランスポイント温度T_BPを所定時間継続して超えた場合には、当該所定時間に亘って累積走行距離DSUMの演算を中断するように構成されている。また、再生インターバル中にフィルタ入口温度TF_Inが自己再生温度T_SRに達した状態を所定の閾値時間継続させた場合には、フィルタ43からPMを燃焼除去するフィルタ再生が実質的に行われたものとして、累積走行距離DSUMを0(ゼロ)にリセットするように構成されている。
これにより、フィルタ43にPMが多く堆積していない状態で行われる無駄なフィルタ再生が効果的に防止され、フィルタ再生の実行頻度の低減が図られるようになり、燃料消費量の増加を確実に抑えることが可能となる。また、排気温度を高温にするフィルタ再生の実行頻度が低減することで、例えば、下流側にNOx触媒を備える場合には、該NOx触媒が活性温度域よりも昇温される回数を抑えることができ、NOx浄化性能の低下も効果的に抑えることが可能となる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態において、フィルタ再生制御部140は、実行条件(1)又は(2)の何れかが成立すると、フィルタ再生制御を実行するものとして説明したが、実行条件(2)のみに基づいて、フィルタ再生制御の実行を判定するように構成してもよい。
また、上記実施形態において、フィルタ入口温度TF_Inは、第1排気温度センサ93により取得するものとしたが、エンジン回転数センサ90やアクセル開度センサ91、不図示の吸入空気流量センサ等により取得されるエンジン10の運転状態に基づいて推定取得してもよい。
また、上記実施形態では、実行条件(2)の判定に閾値距離Dを用いるものとしたが、車両1の走行時間に応じた閾値時間を用いるように構成してもよい。この場合は、フィルタ入口温度TF_Inがバランスポイント温度T_BP以上となった車両1の走行時間分だけ累積走行距離DSUMの演算を中断するようにすればよい。
また、上記実施形態では、フィルタ再生制御をポスト噴射や排気管噴射により行うものとして説明したが、フィルタ43を加熱可能な電気ヒータ等で行うように構成してもよい。この場合も電気ヒータに電力を供給するオルタネータの駆動やバッテリの消費電力が抑えられるようになり、結果としてエンジン10の燃費性能の悪化を防止することが可能となる。
1 車両
10 エンジン(内燃機関)
17 筒内インジェクタ
40 排気後処理装置
42 酸化触媒
43 フィルタ
44 排気管インジェクタ
92 車速センサ
93 排気温度センサ
100 制御装置
140 フィルタ再生制御部(再生制御手段)
150 再生インターバル補正部(補正手段)

Claims (5)

  1. 車両に搭載された内燃機関から排出される排気中に含まれる粒子状物質を捕集可能なフィルタを有する排気後処理装置の制御装置であって、
    前記車両の走行距離又は走行時間を累積する累積手段と、
    累積される前記走行距離又は前記走行時間が所定の閾値に達すると、前記フィルタに堆積した前記粒子状物質を燃焼除去するフィルタ再生制御を実行する再生制御手段と、
    前記フィルタの上流側温度が前記粒子状物質を燃焼可能な所定の第1温度以上となる期間に亘って前記累積手段による前記走行距離又は前記走行時間の累積を中断させる補正手段と、を備える
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記フィルタの上流側温度が、前記第1温度よりも高い温度であって、前記フィルタから前記粒子状物質を燃焼除去可能な所定の第2温度以上となる状態が所定の閾値時間継続すると、前記累積手段による前記走行距離又は前記走行時間の累積値をリセットする
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記閾値時間は、前記フィルタの上流側温度が高くなるほど短い時間で設定される
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 車両に搭載された内燃機関から排出される排気中に含まれる粒子状物質を捕集可能なフィルタを有する排気後処理装置の制御方法であって、
    前記車両の走行距離又は走行時間を累積し、累積される前記走行距離又は前記走行時間が所定の閾値に達すると、前記フィルタに堆積した前記粒子状物質を燃焼除去するフィルタ再生制御を実行し、前記フィルタの上流側温度が前記粒子状物質を燃焼可能な所定の第1温度以上となる期間に亘って前記走行距離又は前記走行時間の累積を中断させる
    ことを特徴とする制御方法。
  5. 前記フィルタの上流側温度が、前記第1温度よりも高い温度であって、前記フィルタから前記粒子状物質を燃焼除去可能な所定の第2温度以上となる状態が所定の閾値時間継続すると、前記走行距離又は前記走行時間の累積値をリセットする
    請求項4に記載の制御方法。
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