JP2022017787A - セパレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】素材を選ばず、耐熱性が高く、カールが少ない、イオン透過性に優れたセパレータの提供。【解決手段】無機粒子と不織布とが複合されたセパレータであって、該セパレータの断面を厚み方向に表面A層、中間層、及び、表面B層に3等分した際に、該中間層において全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が20%以上100%未満であることを特徴とする、セパレータ。【選択図】なし
Description
本発明は、セパレータに関する。
電池やキャパシタなどのエネルギーデバイスは、近年の電子機器小型化、高効率化に伴い、高エネルギー密度、高信頼性等の高機能化が求められている。
特に注目を集めている蓄電デバイスには、例えば、リチウムイオン二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、高電圧、高エネルギー密度、長寿命、充電速度の速さ等の特徴を有する。リチウムイオン二次電池は、現在、携帯電話・スマートフォン、ノートパソコン等の小型電子機器で既に使用されており、今後、電気自動車、ハイブリッド自動車等の車載用途を中心とした大型電子機器においても使用が期待されている。
リチウムイオン二次電池は、一般的に正極活物質、負極活物質、電解液(電解液/電解質/添加剤)、セパレータで構成されている。
特に注目を集めている蓄電デバイスには、例えば、リチウムイオン二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、高電圧、高エネルギー密度、長寿命、充電速度の速さ等の特徴を有する。リチウムイオン二次電池は、現在、携帯電話・スマートフォン、ノートパソコン等の小型電子機器で既に使用されており、今後、電気自動車、ハイブリッド自動車等の車載用途を中心とした大型電子機器においても使用が期待されている。
リチウムイオン二次電池は、一般的に正極活物質、負極活物質、電解液(電解液/電解質/添加剤)、セパレータで構成されている。
セパレータの役割は、大きく2つ挙げられる。第1に、2つの異なる帯電状態にある電極が物理的に直接接触すること(短絡)を防止することで高い安全性を発現させ、製品に高い信頼性を与えることである。そのためにセパレータの要求特性として、十分な機械的強度を持つこと、及び電圧負荷時に短絡を引き起こさないような微細なフィブリル構造あるいは均一なネットワーク構造を有することが必要とされる。セパレータの第2の役割としては、電解液を保持しながら正極と負極との間のイオン透過性を確保することである。この役割に関して、高容量・高出力を発現するために、セパレータには高いイオン透過性を有することが必要とされる。さらに、セパレータの要求特性は、全体の厚みが薄く、且つセパレータ内部に多くの空隙部分を有していることが必要とされる。
現在使用されているセパレータには、多孔質フィルム、不織布等がある。これらの材料は、共通して上に示した性質、例えば、高い機械強度、かつ微細なネットワーク構造、適度な厚さ、多量の空隙部分等を有している。そのため、高信頼性、高性能なリチウムイオン電池が製造可能である。
多孔質フィルムのセパレータの例としては、リチウムイオン二次電池のセパレータに関してポリオレフィン系の微多孔膜が広く使われている。その空隙率は比較的高く、高いレート特性を発現できる。また、130~180℃の高温で大電流が流れた際、微細空孔が溶解して閉孔し、電池性能が失われることで安全性が保たれる、いわゆるシャットダウン効果を持ち合わせており、リチウムイオン二次電池用セパレータとして、使用されている。しかし、微多孔膜は電気自動車等に必要とされる電池の高容量化、すなわちイオンの高透過性を達成するには空隙が小さい。
多孔質フィルムのセパレータの例としては、リチウムイオン二次電池のセパレータに関してポリオレフィン系の微多孔膜が広く使われている。その空隙率は比較的高く、高いレート特性を発現できる。また、130~180℃の高温で大電流が流れた際、微細空孔が溶解して閉孔し、電池性能が失われることで安全性が保たれる、いわゆるシャットダウン効果を持ち合わせており、リチウムイオン二次電池用セパレータとして、使用されている。しかし、微多孔膜は電気自動車等に必要とされる電池の高容量化、すなわちイオンの高透過性を達成するには空隙が小さい。
他方、不織布からなるセパレータは、空隙率が高いため電解質の保持性が高く、電池のレート特性、電圧保持率に優れている。また、軽量であり大量生産も可能である利点を持つ。さらに、耐熱性に優れた樹脂を成形することにより耐熱効果が期待でき、繊維径をコントロールすることにより孔径もコントロールできることから、多数検討されている。しかし、不織布のみからなるセパレータは空隙率が大き過ぎること、孔径が不均一であることから、局所的な導電によってデンドライトの発生する可能性が高くなり、また、短絡が生じる場合があるため、安全性に問題がある。
以下の特許文献1では、融点又は炭化温度が300℃以上の樹脂からなる耐熱性繊維が熱可塑性樹脂によって固定されてなる湿式不織布をセパレータとして用いる試みがなされている。また、以下の特許文献2では、目付けが20g/m2以上からなり、平均繊維径5μm以下の極細繊維からなる不織布層を中間層とし、平均繊維径5~20μmの不織布層を上下層として積層した3層構造の、親水化処理がなされているポリオレフィン系繊維からなるセパレータを用いる試みがなされている。このように、不織布を構成する材料の熱耐性の向上や構造の最適化によって不織布セパレータの安全性の向上の試みがなされている。
更なる性能並びに安全性向上の方法も検討されており、例えば、以下の特許文献3には、セパレータの熱収縮による短絡を防止する技術として無機粒子を分散させたスラリーを多孔質基材へ塗工して作製したセパレータが開示されている。しかしながら、塗工層と不織布単層の熱収縮率が異なるために電池製造時の加熱処理によって凹凸やカールが生じ、電池の生産性が悪くなるといった問題がある。
さらに、以下の特許文献4には、熱収縮率を2.0%以下とすることによりカールの発生を抑制した、無機粒子が塗工された不織布セパレータが開示されている。特許文献4においては、不織布の熱収縮率を2.0%とするため、予め不織布を150℃以上の温度で加熱している。この方法では、不織布として用いることのできる素材が限定され、また、熱セット温度以上の熱がかかった際のカールは防げないという問題がある。
上述の従来技術の問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、素材を選ばず、耐熱性が高く、カールが少ない、イオン透過性に優れたセパレータを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究し実験を重ねた結果、無機粒子をセパレータの中間層に特定比率で存在させることで、耐熱性が高く、かつ、カールを抑制でき、イオン透過率が高いセパレータが得られることを予想外に見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]無機粒子と不織布とが複合されたセパレータであって、該セパレータの断面を厚み方向に表面A層、中間層、及び、表面B層に3等分した際に、該中間層において全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が20%以上100%未満であることを特徴とする、セパレータ。
[2]前記表面A層及び表面B層の少なくともいずれか一層において、全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が50%以上100%未満である、前記[1]に記載のセパレータ。
[3]前記無機粒子を、前記セパレータ100質量部に対して10質量部以上含む、前記[1]又は[2]に記載のセパレータ。
[4]前記セパレータの厚みが10μm以上50μm未満である、前記[1]~[3]のいずれかに記載のセパレータ。
[5]前記セパレータの厚みと該セパレータに含まれる不織布部分の厚みの差が10μm未満である、前記[1]~[4]のいずれかに記載のセパレータ。
[6]前記セパレータの目付が4.0g/m2以上40.0g/m2未満である、前記[1]~[5]のいずれかに記載のセパレータ。
[7]前記セパレータの、180℃で15分以上熱を加えた際のMD及びCD方向の収縮率が10%未満である、前記[1]~[6]のいずれかに記載のセパレータ。
[8]前記不織布が熱可塑性樹脂で構成されている、前記[1]~[7]のいずれかに記載のセパレータ。
[9]前記不織布はポリオレフィン系樹脂を含有する、前記[8]に記載のセパレータ。
[10]前記不織布はポリエステル系樹脂を含有する、前記[8]に記載のセパレータ。
[11]前記不織布が、平均繊維径が0.1μm以上4μm以下の繊維で構成される不織布層(I)と、平均繊維径が4.0μm以上30μm以下の繊維で構成される不織布層(II)とを含む、少なくとも2層が積層された積層不織布である、前記[1]~[10]のいずれかに記載のセパレータ。
[12]前記不織布層(II)を構成する繊維が長繊維である、前記[11]に記載のセパレータ。
[13]前記積層不織布が、化学的及び/又は熱的接合により一体化している、前記[11]又は[12]に記載のセパレータ。
[14]前記不織布層(I)がメルトブロウン不織布である、前記[11]~[13]のいずれかに記載のセパレータ。
[1]無機粒子と不織布とが複合されたセパレータであって、該セパレータの断面を厚み方向に表面A層、中間層、及び、表面B層に3等分した際に、該中間層において全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が20%以上100%未満であることを特徴とする、セパレータ。
[2]前記表面A層及び表面B層の少なくともいずれか一層において、全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が50%以上100%未満である、前記[1]に記載のセパレータ。
[3]前記無機粒子を、前記セパレータ100質量部に対して10質量部以上含む、前記[1]又は[2]に記載のセパレータ。
[4]前記セパレータの厚みが10μm以上50μm未満である、前記[1]~[3]のいずれかに記載のセパレータ。
[5]前記セパレータの厚みと該セパレータに含まれる不織布部分の厚みの差が10μm未満である、前記[1]~[4]のいずれかに記載のセパレータ。
[6]前記セパレータの目付が4.0g/m2以上40.0g/m2未満である、前記[1]~[5]のいずれかに記載のセパレータ。
[7]前記セパレータの、180℃で15分以上熱を加えた際のMD及びCD方向の収縮率が10%未満である、前記[1]~[6]のいずれかに記載のセパレータ。
[8]前記不織布が熱可塑性樹脂で構成されている、前記[1]~[7]のいずれかに記載のセパレータ。
[9]前記不織布はポリオレフィン系樹脂を含有する、前記[8]に記載のセパレータ。
[10]前記不織布はポリエステル系樹脂を含有する、前記[8]に記載のセパレータ。
[11]前記不織布が、平均繊維径が0.1μm以上4μm以下の繊維で構成される不織布層(I)と、平均繊維径が4.0μm以上30μm以下の繊維で構成される不織布層(II)とを含む、少なくとも2層が積層された積層不織布である、前記[1]~[10]のいずれかに記載のセパレータ。
[12]前記不織布層(II)を構成する繊維が長繊維である、前記[11]に記載のセパレータ。
[13]前記積層不織布が、化学的及び/又は熱的接合により一体化している、前記[11]又は[12]に記載のセパレータ。
[14]前記不織布層(I)がメルトブロウン不織布である、前記[11]~[13]のいずれかに記載のセパレータ。
本発明のセパレータは、耐熱性が高く、電池製造工程における熱処理時のカールを抑制し、イオン透過性に優れたセパレータである。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態のセパレータは、無機粒子と不織布とが複合されたセパレータであって、該セパレータの断面を厚み方向に表面A層、中間層、及び、表面B層に3等分した際に、該中間層において全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が20%以上100%未満であることを特徴とする。
本実施形態のセパレータは、無機粒子と不織布とが複合されたセパレータであって、該セパレータの断面を厚み方向に表面A層、中間層、及び、表面B層に3等分した際に、該中間層において全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が20%以上100%未満であることを特徴とする。
ここで、電子顕微鏡(SEM)を用いた観察により得られたセパレータ断面像において、セパレータの上部端面から下部端面までの長さを3等分し、上部端面を有している層を表面A層、下部端面を有している層を表面B層、表面A層と表面B層の間の層を中間層と定義する。また各層における無機粒子の占める面積割合は、各層の無機粒子の占める面積を、各層の全固形成分が占める面積で除して算出する。前記面積割合の詳細な測定方法は後述の実施例で説明する。
無機粒子は少なくとも中間層の不織布の空隙中に存在し、不織布特有の大きな空隙と不均一な孔を均一化することで、セパレータの性能を担保し、短絡を防止し、安全性を向上させることができる。また、該中間層に無機粒子が、全固形成分の占める面積の割合に対して20%以上存在することで、セパレータの熱収縮、並びにセパレータ各層の熱収縮の偏りにより生じる不良、すなわちカールを抑制する効果を示す。
より良好な熱安定性を持たせ、カールをより高度に抑制するという観点からは、中間層の無機粒子の占める面積割合が、全固形成分が占める面積の内30%以上70%以下を占めることが好ましい。
より良好な熱安定性を持たせ、カールをより高度に抑制するという観点からは、中間層の無機粒子の占める面積割合が、全固形成分が占める面積の内30%以上70%以下を占めることが好ましい。
本実施形態のセパレータは、耐熱性とカール抑制の観点より、表面A層及び表面B層のいずれか一層又は両層の無機粒子の占める面積割合が、全固形成分が占める面積の内50%以上100%未満であることが好ましく、表面A層及び表面B層の両層の無機粒子の占める面積割合が、全固形成分が占める面積の内50%以上100%未満であることがより好ましい。
本実施形態のセパレータの厚みと、該セパレータに含まれる不織布部分の厚みの差(膜厚差)は、10μm以下が好ましい。ここで「不織布との厚みの差(膜厚差)」とは、無機粒子を含有するセパレータの厚みと、該セパレータの断面から特定される、無機粒子を含有させる前の原料不織布に由来する部分との厚みの差のことであり、該厚みの差を10μm以下とすることで、無機粒子との複合による厚みの増加と、それに伴うイオン電導効率の低下を防止することができる。尚、セパレータの厚み及び該セパレータに含まれる不織布部分の厚みの詳細な測定方法は後述の実施例で説明する。
本実施形態のセパレータの厚みは、10~50μmが好ましく、10~30μmがより好ましい。セパレータの厚みが10μm以上であれば、単幅にスリットされたセパレータの強度が高くなる傾向にあり、スリット工程での不良率が少ない。また、厚みが10μm以上であれば、電池又はキャパシタを製造する工程で、電極間の間隔を十分保持することができ、物理的接触を抑制できる。他方、該セパレータの厚みが50μm以下であれば、両電極とセパレータとを巻回した時の厚みが大きくなり過ぎず、電子部品として小型の製品を得ることができる。この意味で、セパレータの厚みはより好ましくは、10μm~30μmである。尚、本明細書で記載する厚みは、後述実施例記載の方法で測定した。
本実施形態のセパレータの目付は4.0g/m2以上40g/m2未満であることが好ましい。該セパレータの目付けが40g/m2未満であれば、セパレータに対して一定厚みが要求される場合に、目付けが大き過ぎず繊維空隙が十分に確保される傾向にあり、イオン又は電子の透過性を高くでき、高性能なセパレータを作製できる。また、セパレータの目付けが4.0g/m2以上であれば、スリットされたセパレータの機械強度を高くでき、製造後の巻き取り、使用時に掛かる張力などに対して耐性が強く、取り扱いがしやすくなる傾向にある。さらに、十分な突き刺し強度を持つ傾向にあるため、暴走反応時にセパレータによる電気的短絡の防止機能を維持することができる。この意味で、セパレータの目付けは、より好ましくは10~30g/m2である。
本実施形態のセパレータは、180℃で15分以上熱を加えた際のMD及びCD方向の収縮率が小さいほど好ましいが、特に10%未満であることが好ましく、5%未満であることがより好ましい。電池において、180℃付近はLi酸化物の熱暴走など電池発火のリスクが高まる温度であり、前記の収縮率であるセパレータは、短絡等による電池発火のリスクを大きく低減することができる。
無機粒子としては、例えば、平均粒径0.5~10μmのものが使用可能である。不織布に無機粒子を複合するための手法としては、例えば、含浸、転写等の塗工が挙げられ、また、不織布が湿式法で製造される場合は、繊維と無機粒子との混抄により複合されてもよい。
無機粒子の具体例としては、以下の粒子が挙げられ、これらを1種単独で用いてよく、2種以上を併用してもよい。例えば、酸化鉄、SiO2(シリカ)、Al2O3(アルミナ)、TiO2、BaTiO2、ZrOなどの酸化物微粒子;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物微粒子;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性のイオン結晶微粒子;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶微粒子;タルク、モンモリロナイトなどの粘土微粒子;ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイト、マイカなどの鉱物資源由来物質又はそれらの人造物;などが挙げられる。また、金属微粒子;SnO2、スズ-インジウム酸化物(ITO)などの酸化物微粒子などが挙げられる。
無機粒子の塗工処理を施す際には、上記無機粒子に加えバインダー、熱溶融性微粒子などを混合させ、これらを溶媒に分散又は溶解させたスラリーを用いてもよい。スラリーに用いられる溶媒は、無機微粒子や、熱溶融性微粒子などを均一に分散でき、また、バインダーを均一に溶解又は分散できるものであればよいが、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などの有機溶媒が好適である。尚、これらの溶媒に、界面張力を制御する目的で、アルコール類、プロピレンオキサイド系グリコールエーテルなどを適宜添加してもよい。また、バインダーが水溶性である場合、エマルジョンとして使用する場合などでは、水を溶媒としてもよく、この際にもアルコール類を適宜加えて界面張力を制御することもできる。
上記スラリーに、更に必要に応じて熱溶融性微粒子やバインダーを用いて、水又は適当な溶媒に分散させたスラリー状などの液状組成物を調製し、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター、スプレーコーターなどの従来公知の塗工装置を用いることで、無機塗工不織布セパレータを作製することができるが、熱収縮を抑えやすいという観点からは、不織布の両面へ塗工することや含浸塗工法を用いることが好ましい。さらにイオン透過性を向上させるため塗工量を少なくするという観点からは、各面に複数回少量の塗工と乾燥工程を繰り返す方法が望ましい。
本実施形態のセパレータは、不織布を含み、すなわち、不織布から構成される。本実施形態のセパレータは、無機粒子と不織布が複合されたものである。
本実施形態のセパレータを構成する不織布は、長繊維不織布及び短繊維不織布のいずれであってもよく、または長繊維と短繊維とが混合して構成されていてもよいが、機械強度等の観点からは、長繊維不織布が好ましい。尚、本明細書における「長繊維不織布」及び「短繊維不織布」の定義は、JIS L 0222:2001に従う。
本実施形態のセパレータを構成する不織布は、長繊維不織布及び短繊維不織布のいずれであってもよく、または長繊維と短繊維とが混合して構成されていてもよいが、機械強度等の観点からは、長繊維不織布が好ましい。尚、本明細書における「長繊維不織布」及び「短繊維不織布」の定義は、JIS L 0222:2001に従う。
本実施形態のセパレータを構成する不織布は、単層からなる不織布、及び、2層以上の不織布が積層されてなる積層不織布のいずれであってもよい。
本実施形態のセパレータを構成する不織布が積層不織布である場合、繊維径0.1μm以上4.0μm未満を有する極細繊維で構成される不織布層(I層)と、繊維径4.0μm以上30.0μm以下を有する繊維で構成される不織布層(II層)とを有することが好ましい。これにより、優れた機械強度を有し、イオン透過性に優れ、また、高いバリアー性を有しており、薄膜であっても両電極の隔離効果を有効にするセパレータとしやすい。なお本明細書において、用語「極細繊維」とは、上記の0.1μm以上4μm未満の範囲の繊維径を有する繊維を意図している。
不織布層(I層)は、所望の効果を損なわない範囲で、上記極細繊維以外の繊維を含有してもよいが、典型的には上記極細繊維のみからなることが好ましい。繊維径が4μm未満であれば、不織布層の繊維間隙が大きくなり過ぎないため、電解液が繊維間隙に入りやすく、結果として電解液保持性に優れたセパレータとなる。またこの場合、親水化のための樹脂、又は孔径コントロールのための無機物を塗工すると、極細繊維不織布層(I層)の重量あたりの表面積、すなわち比表面積が大きいため、その効果を有効に発現することができる。他方、繊維径が0.1μm以上であると、繊維を比較的容易に形成でき、且つ形成された繊維が、表面摩擦等で毛羽立ったり、糸くずを作ったりしない傾向にある。この意味で、不織布層(I層)の繊維径は、好ましくは0.1~3.8μm、より好ましくは0.2~3.0μm、さらに好ましくは0.3~2.5μmである。尚、本明細書で記載する繊維径は、マイクロスコープによる繊維直径の測定によって評価できる。
本実施形態のセパレータが前記の積層不織布で構成される場合においては、不織布への無機粒子の塗工時に、極細繊維で構成される不織布層(I層)が塗工粒子の裏抜けを抑制するため、不織布層(II層)を積層させた不織布内部に好適に無機塗工粒子を充填することが可能となる。このため、積層不織布内部に密に無機粒子を充填することができ、目付量を薄く塗工した際にも内部短絡を抑制しやすくなる。また、無機粒子の量を少なくすることで電解質の透過性も改善されるため、電池性能も向上する。
本実施形態のセパレータを構成する不織布を形成する樹脂は、熱可塑性樹脂が好ましく、特にポリオレフィン樹脂が好ましい。ポリオレフィン樹脂には防湿性があり、具体的には0.01%以下の吸水率であり、セパレータとして使用した際に電解液と水分の反応によって生じる酸等の反応物による電池活物質、ひいては電池全体の性能低下や劣化を防ぐことができる。ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)が好適に使用可能である。
また、本実施形態のセパレータを構成する不織布を形成する樹脂はポリエステル樹脂も好ましい。ポリエステル樹脂は耐熱性に優れるといった特徴があり、電池において180℃付近で生じる熱暴走に対し、ポリエステル樹脂の融点は200℃以上あり、熱暴走の抑制並びにこれによって生じる電池発火・爆発の危険性を低減することができる。ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリアルキレンテレフタレート樹脂(PET、PBT、PTT等)及びその誘導体や、ポリエチレンナフタレート(PEN)が好適に使用可能である。
本実施形態のセパレータを構成する不織布が積層不織布である場合、各層を形成する樹脂は、同じ物質でも、異なる物質でもよいが、積層不織布をより均一に形成する目的のためには、同じ物質であることが好ましい。各層を同じ物質の樹脂で形成する場合、より均一な繊維の間隙を持つ不織布を形成しやすいため、このような不織布をセパレータとして使用した場合、短絡を抑制しやすい。
本実施形態のセパレータを構成する不織布の製造方法は限定されず、例えば、スパンボンド法、乾式法、湿式法等とすることができる。スパンボンド法を用いる場合、ウェブの均一性を向上させるために、コロナ設備などにより繊維を帯電させる方法や、平板状の分散板などのような気流を制御する装置を用いてエジェクターの噴出し部分の気流の速度分布を調整するなどして、繊維を開繊させた後にウェブを吹き付けウェブの飛散を抑制しながら捕集面に積層することで、更に好ましい製法となる。また、湿式法を用いる場合、繊維を水中に分散して均一な抄紙スラリーとし、この抄紙スラリーを円網式、長網式、傾斜式等の抄紙方式の少なくとも1つを有する抄紙機を用いて、繊維ウェブを得る方法が好ましい。この時繊維ウェブから不織布を用いて製造する方法としては、水流交絡法、ニードルパンチ法、バインダー接着法、サーマルボンド法を用いることができるが、特にバインダー接着法を用いることが好ましく、ウェブの均一性を得ることが容易となる。
また、極細繊維不織布層を含む場合、その製法は、好ましくは乾式法、湿式法等の製法、エレクトロスピニング、メルトブロウン法、遠心紡糸法等とすることができる。この際、極細繊維不織布層を容易かつ緻密に形成できるという観点から、特に好ましくはメルトブロウン法で形成される。また、極細繊維不織布層を形成するために、叩解、部分溶解等による割繊、フィブリル化をさせた繊維を用いてもよい。
また、極細繊維不織布層を含む場合、その製法は、好ましくは乾式法、湿式法等の製法、エレクトロスピニング、メルトブロウン法、遠心紡糸法等とすることができる。この際、極細繊維不織布層を容易かつ緻密に形成できるという観点から、特に好ましくはメルトブロウン法で形成される。また、極細繊維不織布層を形成するために、叩解、部分溶解等による割繊、フィブリル化をさせた繊維を用いてもよい。
複数の不織布層を積層して積層不織布を形成する方法としては、例えば、粒子状又は繊維状の接着剤により一体化させる方法、熱的結合による一体化による方法、高速水流を噴射して三次元交絡させる方法等が挙げられる。
化学的結合による一体化で積層不織布を形成する方法は、具体的にはバインダー接着剤、熱可塑性接着剤、及び/又は化学結合剤を使用することである。これら接着剤・結合剤は、ウェブ製造工程もしくは、その後の工程により部分的に溶融され、繊維を相互的に結合することができ、積層不織布に対してセパレータとして十分な機械強度を発現させることができる。
特に積層不織布を形成する上で好ましいのは、熱的結合による一体化させる方法である。熱的結合による一体化の方法としては、熱エンボスによる一体化(熱エンボスロール方式)、及び高温の熱風による一体化(エアースルー方式)が挙げられる。熱的結合による一体化は、不織布の引張強度と曲げ柔軟性、及び突き刺し強度を維持し、耐熱安定性を維持することができるという観点から好ましい。
本実施形態のセパレータを構成する不織布は、カレンダー加工されていることが好ましい。この場合、不織布に、より均一な構造を与えることができる。具体的には、カレンダー加工処理として、熱可塑性樹脂繊維の融点よりも10~100℃低い温度で、線圧100~1000N/cmでカレンダー処理することが好ましい。上記のようなカレンダー加工により、不織布は良好な強度が得られ、見掛け密度を特に好ましい範囲とすることができる。カレンダー加工処理温度が、熱可塑性樹脂繊維の融点より低く且つその差が10℃以上である場合は、見掛け密度が適度な範囲となる傾向があり、また、熱可塑性樹脂繊維の融点より低く且つその差が100℃以下である場合は、十分な強度が得られる傾向がある。カレンダー加工処理における線圧が100N/cm以上であると、十分な接着が得られやすく、十分な強度が発現される傾向がある。また、1000N/cm以下であると、繊維の変形が小さく、見掛け密度が適度となり、本発明による効果が十分に得られる。
本実施形態のセパレータを構成する原料不織布は、空隙率が30~90%であることが好ましく、50~70%がより好ましい。この場合、塗工後の不織布層全体へ均一に無機フィラーを充填することができ、セパレータとして耐熱安定性、充放電特性を維持することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。特記がない限り、不織布において、長さ方向とはMD方向(マシン方向、製造ライン方法)であり、幅方向とは該長さ方向と垂直の方向である。
実施例、比較例のセパレータについて、以下の通りその特性を評価した。尚、本発明は原則的に下記方法により測定されるが、試験片のサイズを確保できない等、下記方法により測定できない事情がある場合は、適宜合理的な代替方法によって測定することが可能である。
実施例、比較例のセパレータについて、以下の通りその特性を評価した。尚、本発明は原則的に下記方法により測定されるが、試験片のサイズを確保できない等、下記方法により測定できない事情がある場合は、適宜合理的な代替方法によって測定することが可能である。
(1)表面A層、中間層、及び、表面B層における全固形成分が占める面積に対する無機粒子が占める面積の割合
試料を1m幅につき3点、各0.5cm角片に切り取り採取を行う。これら試験片を、日立ハイテクノロジー社製IM4000を用いてブロードイオンビーム法で長さ方向を断面として割断する。次に、切り出した断面をSEM-EDXにて観察し、該断面の上部端面から下部端面までの長さを3等分し、上部端面を有している層を表面A層、下部端面を有している層を表面B層、表面A層と表面B層の間の層を中間層とする。そして、前記各層において、SEM-EDXの元素マッピングにより無機粒子及び全固形成分を特定し、画像処理によって無機粒子の占める面積と全固体成分が占める面積を求め、無機粒子の占める面積を全固体成分が占める面積で除することにより、全固形成分が占める面積に対する無機粒子の占める面積の割合を算出する。尚、無機粒子を特定する元素は、具体的にはAl、Si、Zr、P、F、Caである。また、元素の検出があれば固形成分が存在するとする。
尚、EDXは電子線照射により発生する特性X線を検出し、エネルギーで分光することによって、元素分析や組成分析を行う手法である。また、SEMは電子ビームを走査させることで試料表面の二次電子や反射電子を検出することで試料表面の観察を行う電子顕微鏡であり、EDXと組みわせることによって観察箇所の元素・組成分析を行うことができる。
試料を1m幅につき3点、各0.5cm角片に切り取り採取を行う。これら試験片を、日立ハイテクノロジー社製IM4000を用いてブロードイオンビーム法で長さ方向を断面として割断する。次に、切り出した断面をSEM-EDXにて観察し、該断面の上部端面から下部端面までの長さを3等分し、上部端面を有している層を表面A層、下部端面を有している層を表面B層、表面A層と表面B層の間の層を中間層とする。そして、前記各層において、SEM-EDXの元素マッピングにより無機粒子及び全固形成分を特定し、画像処理によって無機粒子の占める面積と全固体成分が占める面積を求め、無機粒子の占める面積を全固体成分が占める面積で除することにより、全固形成分が占める面積に対する無機粒子の占める面積の割合を算出する。尚、無機粒子を特定する元素は、具体的にはAl、Si、Zr、P、F、Caである。また、元素の検出があれば固形成分が存在するとする。
尚、EDXは電子線照射により発生する特性X線を検出し、エネルギーで分光することによって、元素分析や組成分析を行う手法である。また、SEMは電子ビームを走査させることで試料表面の二次電子や反射電子を検出することで試料表面の観察を行う電子顕微鏡であり、EDXと組みわせることによって観察箇所の元素・組成分析を行うことができる。
(2)セパレータの目付(g/m2)
JIS L-1906に規定の方法に従い、縦20cm×横25cmの試験片を、試料の幅方向1m当たり3箇所、長さ方向1m当たり3箇所の、計1m×1m当たり9箇所採取して質量を測定し、その平均値を単位面積当たりの質量に換算して求めた。
JIS L-1906に規定の方法に従い、縦20cm×横25cmの試験片を、試料の幅方向1m当たり3箇所、長さ方向1m当たり3箇所の、計1m×1m当たり9箇所採取して質量を測定し、その平均値を単位面積当たりの質量に換算して求めた。
(3)セパレータ及び該セパレータに含まれる不織布部分の厚み(mm)
試料(セパレータ)の各端部10cmを除いて、試料の幅20cm毎の区域から、それぞれ1cm角の試験片を切り取った。各試験片MD方向の断面について、SEM(電子顕微鏡)で不織布層の断面長さを10点測定して、測定値の平均値(小数点第2位を四捨五入)を算出し、セパレータの厚みとした。また、セパレータの厚みの測定の際に、上記(1)と同様の方法でSEM-EDX観察により元素マッピングを行って無機粒子及び全固形成分を特定し、セパレータ断面において不織布に由来する部分を特定し、その厚みを不織布の厚みとした。
試料(セパレータ)の各端部10cmを除いて、試料の幅20cm毎の区域から、それぞれ1cm角の試験片を切り取った。各試験片MD方向の断面について、SEM(電子顕微鏡)で不織布層の断面長さを10点測定して、測定値の平均値(小数点第2位を四捨五入)を算出し、セパレータの厚みとした。また、セパレータの厚みの測定の際に、上記(1)と同様の方法でSEM-EDX観察により元素マッピングを行って無機粒子及び全固形成分を特定し、セパレータ断面において不織布に由来する部分を特定し、その厚みを不織布の厚みとした。
(4)不織布の平均繊維径(μm)
試料(セパレータ)の各端部10cmを除いて、試料の幅20cm毎の区域から、それぞれ1cm角の試験片を切り取った。各試験片MD方向の断面について、マイクロスコープで繊維の直径を30点測定して、測定値の平均値(小数点第2位を四捨五入)を算出し、試料を構成する繊維の平均繊維径とした。尚、繊維径の異なる不織布層が積層された積層不織布については、各層ごとの平均繊維径を上記方法によって測定した。
試料(セパレータ)の各端部10cmを除いて、試料の幅20cm毎の区域から、それぞれ1cm角の試験片を切り取った。各試験片MD方向の断面について、マイクロスコープで繊維の直径を30点測定して、測定値の平均値(小数点第2位を四捨五入)を算出し、試料を構成する繊維の平均繊維径とした。尚、繊維径の異なる不織布層が積層された積層不織布については、各層ごとの平均繊維径を上記方法によって測定した。
(5)セパレータの乾熱収縮率(%)
10cm角の試験片を、試料の幅方向1m当たり3箇所、計3箇所採取して、MD及びCD方向のそれぞれについて試験片の端部から端部の長さを小数点第2位まで測定する。端部から端部の長さは、1試験片の中でMD、CD方向のそれぞれについて両端部とその中央部の3点測定を行い、3点の平均値をそれぞれAMD及びACD(mm)とする 。
次に上記試験片を180℃に加熱しておいた熱風オーブン中で、オーブン壁面及び試験片同士が当たらないよう宙吊りにし、オーブンの扉を閉めた時点から15分間加熱する。
加熱した試験片を取り出し、平坦な面に静置して常温まで戻った後、再度上記と同様にMD、CD方向の端部から端部の測長を小数第二位まで行い、3点の平均値をそれぞれBMD及びBCD(mm)とする。測長結果AMD及びACD並びにBMD及びBCDより以下式を用いて、各試験片の乾熱収縮率を求める。
MD方向の乾熱収縮率(%)=[(AMD-BMD)/AMD]×100
CD方向の乾熱収縮率(%)=[(ACD-BCD)/ACD]×100
10cm角の試験片を、試料の幅方向1m当たり3箇所、計3箇所採取して、MD及びCD方向のそれぞれについて試験片の端部から端部の長さを小数点第2位まで測定する。端部から端部の長さは、1試験片の中でMD、CD方向のそれぞれについて両端部とその中央部の3点測定を行い、3点の平均値をそれぞれAMD及びACD(mm)とする 。
次に上記試験片を180℃に加熱しておいた熱風オーブン中で、オーブン壁面及び試験片同士が当たらないよう宙吊りにし、オーブンの扉を閉めた時点から15分間加熱する。
加熱した試験片を取り出し、平坦な面に静置して常温まで戻った後、再度上記と同様にMD、CD方向の端部から端部の測長を小数第二位まで行い、3点の平均値をそれぞれBMD及びBCD(mm)とする。測長結果AMD及びACD並びにBMD及びBCDより以下式を用いて、各試験片の乾熱収縮率を求める。
MD方向の乾熱収縮率(%)=[(AMD-BMD)/AMD]×100
CD方向の乾熱収縮率(%)=[(ACD-BCD)/ACD]×100
(6)カールの評価
カールは上記乾熱収縮後の試料を平坦な面に静置し、その際に反り上がりの有無を観察することで評価した。
カールは上記乾熱収縮後の試料を平坦な面に静置し、その際に反り上がりの有無を観察することで評価した。
(7)コインセルの作製
宝泉(株)製のリチウムコバルト酸化物(LiCoO2)の厚みが40μmの正極を使用し、直径1.59cmの円形に打ち抜き、また、宝泉(株)製の厚みが50μmの黒鉛負極を使用し、直径1.62cmの円形に打ち抜き、次に、各実施例・比較例のセパレータ用フィルムを直径2.4cmに打ち抜き、正極活物質と負極活物質面が対向するように、下から負極、セパレータ、正極の順に重ね、蓋付ステンレス金属製小容器に収納した。容器と蓋とは絶縁され、容器は負極の銅箔と、蓋は正極のアルミ箔と接している。この容器内にエチレンカーボネート:ジメチルカーボネート=3:7(体積比)の混合溶媒に溶質としてLiPF6を濃度1M/Lとなるように溶解させた電解液をコインセルに注入して密閉した。
宝泉(株)製のリチウムコバルト酸化物(LiCoO2)の厚みが40μmの正極を使用し、直径1.59cmの円形に打ち抜き、また、宝泉(株)製の厚みが50μmの黒鉛負極を使用し、直径1.62cmの円形に打ち抜き、次に、各実施例・比較例のセパレータ用フィルムを直径2.4cmに打ち抜き、正極活物質と負極活物質面が対向するように、下から負極、セパレータ、正極の順に重ね、蓋付ステンレス金属製小容器に収納した。容器と蓋とは絶縁され、容器は負極の銅箔と、蓋は正極のアルミ箔と接している。この容器内にエチレンカーボネート:ジメチルカーボネート=3:7(体積比)の混合溶媒に溶質としてLiPF6を濃度1M/Lとなるように溶解させた電解液をコインセルに注入して密閉した。
(8)レート特性(容量維持率(%))
上記(7)で作製したコインセルを室温にて1日放置した後、25℃雰囲気下、1.1A(1.0C)の電流値で電池電圧3.6Vまで充電し、さらに3.6Vを保持するようにして電流値を1.1Aから絞り始めるという方法で、合計3時間充電を行った。次に1.1A(1.0C)、又は11.0A(10C)の電流値で電池電圧2.0Vまで放電し、1C放電容量、又は10C放電容量を得た。
1C放電容量に対する10C放電容量の割合を容量維持率(%)と定義し、レート特性の指標として用いた。
上記(7)で作製したコインセルを室温にて1日放置した後、25℃雰囲気下、1.1A(1.0C)の電流値で電池電圧3.6Vまで充電し、さらに3.6Vを保持するようにして電流値を1.1Aから絞り始めるという方法で、合計3時間充電を行った。次に1.1A(1.0C)、又は11.0A(10C)の電流値で電池電圧2.0Vまで放電し、1C放電容量、又は10C放電容量を得た。
1C放電容量に対する10C放電容量の割合を容量維持率(%)と定義し、レート特性の指標として用いた。
(9)微短絡性の評価
上記(8)の測定を実施した時、セパレータが短絡してしまった個数が、5個中0個であれば○、不良品が1個でもある場合×と定義した。
上記(8)の測定を実施した時、セパレータが短絡してしまった個数が、5個中0個であれば○、不良品が1個でもある場合×と定義した。
(10)サイクル特性の評価
上記(7)で作製したコインセルを使用し、以下の評価基準でサイクル特性を評価した。25℃雰囲気下で、まず1サイクル目として、3mAの定電流で充電し4.2Vに到達した後、4.2Vの定電圧で、合計3時間充電を行った。その後10分間の休止を経て、1mAの定電流で放電し、3.0Vに到達した時点で再び10分間の休止を経た。続いて、2サイクル目以降は、3mAの定電流で充電し、4.2Vに到達した後、4.2Vの定電圧で、合計3時間充電を行った。その後10分間の休止を経て、3mAの定電流で放電し、3.0Vに到達した時点で再び10分間の休止を経た。充電と放電とを各々1回ずつ行うのを1サイクルとし、100サイクルの充放電を行った。2サイクル目の放電容量を100%としたときの100サイクル目の放電容量の比率を容量維持率とし、以下の通りの評価基準でサイクル特性を評価した。
(評価基準)
〇:85%以上
△:70%以上85%未満
×:70%未満
上記(7)で作製したコインセルを使用し、以下の評価基準でサイクル特性を評価した。25℃雰囲気下で、まず1サイクル目として、3mAの定電流で充電し4.2Vに到達した後、4.2Vの定電圧で、合計3時間充電を行った。その後10分間の休止を経て、1mAの定電流で放電し、3.0Vに到達した時点で再び10分間の休止を経た。続いて、2サイクル目以降は、3mAの定電流で充電し、4.2Vに到達した後、4.2Vの定電圧で、合計3時間充電を行った。その後10分間の休止を経て、3mAの定電流で放電し、3.0Vに到達した時点で再び10分間の休止を経た。充電と放電とを各々1回ずつ行うのを1サイクルとし、100サイクルの充放電を行った。2サイクル目の放電容量を100%としたときの100サイクル目の放電容量の比率を容量維持率とし、以下の通りの評価基準でサイクル特性を評価した。
(評価基準)
〇:85%以上
△:70%以上85%未満
×:70%未満
[実施例1]
熱可塑性樹脂繊維で構成される不織布層(II層)として、汎用的なPET(熱可塑性樹脂として)の溶液(OCPを溶媒として用い、温度35℃で測定した溶液粘度:ηsp/c=0.67を有する)(溶液粘度は温度35℃の恒温水槽中の粘度管で測定した。以下同じ。)を用い、スパンボンド法により、紡糸温度300℃で、フィラメント群を、紡糸速度4500m/分で紡糸し、移動する捕集ネットに吹き付けた。次いで、コロナ帯電で3μC/g程度帯電させてフィラメント群を十分に開繊させた。
熱可塑性樹脂繊維で構成される不織布層(II層)として、汎用的なPET(熱可塑性樹脂として)の溶液(OCPを溶媒として用い、温度35℃で測定した溶液粘度:ηsp/c=0.67を有する)(溶液粘度は温度35℃の恒温水槽中の粘度管で測定した。以下同じ。)を用い、スパンボンド法により、紡糸温度300℃で、フィラメント群を、紡糸速度4500m/分で紡糸し、移動する捕集ネットに吹き付けた。次いで、コロナ帯電で3μC/g程度帯電させてフィラメント群を十分に開繊させた。
次に、極細繊維不織布層(I層)として、PETの溶液(OCPを溶媒として用い、温度35℃で測定した溶液粘度:ηsp/c=0.50を有するもの)を用い、紡糸温度300℃、加熱空気1000Nm3/hr/mの条件下で、移動する不織布層(II層)に向けて押し出し、メルトブロウン法により紡糸して、極細繊維で構成される不織布層(I層)/熱可塑性樹脂長繊維で構成される不織布層(II層)からなる積層ウェブを得た。この際、メルトブロウンノズルから極細繊維ウェブまでの距離を100mmとし、メルトブロウンノズル直下の捕集面における吸引力を0.2kPa、風速を7m/secに設定した。繊維径及び結晶化度の調整は、加熱空気量を調整することにより行う。
上記で得た積層ウェブ上に、上記の不織布層(II層)としてのウェブの形成と同様の方法で、不織布層(II層)を所定の繊維径及び目付けになるように積層した。これにより、II層/I層/II層からなる積層ウェブを得た。得られた積層ウェブを、上/下ロール=100℃/100℃のフラットロールにて熱接着した後、カレンダーロールにて、所望の厚みとなるように厚みを調整し、積層不織布を得た。
さらに、上記で得た積層不織布上に水1000g、無機微粒子としてアルミナ粒子800g、及びバインダーとしてSBRラテックス(無機微粒子100質量部に対してSBR固形分が3質量部)を容器入れ、スリーワンモーターで1時間攪拌して分散させ、均一にしたスラリーを塗工した。塗工にはグラビアコーターを用い、ロールで所定量を引き上げたスラリーを不織布の片側に転写し、塗布した後、100℃で乾燥して、1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるセパレータを作製した。
[実施例2]
水1000g、無機微粒子としてアルミナ粒子1200g、及びバインダーとしてSBRラテックス(無機微粒子100質量部に対してSBR固形分が3質量部)を用いてスラリーを作製したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
水1000g、無機微粒子としてアルミナ粒子1200g、及びバインダーとしてSBRラテックス(無機微粒子100質量部に対してSBR固形分が3質量部)を用いてスラリーを作製したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例3]
塗工方法として1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるよう、グラビアコーターを用い、ロールで所定量引き上げたスラリーを不織布の片側に転写し、塗布した後、100℃で乾燥する工程を同不織布片面に3回繰り返したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
塗工方法として1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるよう、グラビアコーターを用い、ロールで所定量引き上げたスラリーを不織布の片側に転写し、塗布した後、100℃で乾燥する工程を同不織布片面に3回繰り返したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例4]
塗工方法として1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるよう、グラビアコーターを用い、ロールで所定量引き上げたスラリーを不織布の両側に転写し、塗布した後、100℃で乾燥する工程を同不織布片面に3回繰り返したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
塗工方法として1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるよう、グラビアコーターを用い、ロールで所定量引き上げたスラリーを不織布の両側に転写し、塗布した後、100℃で乾燥する工程を同不織布片面に3回繰り返したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例5]
水1000g、無機微粒子としてアルミナ粒子1200g、及びバインダーとしてSBRラテックス(無機微粒子100質量部に対してSBR固形分が3質量部)、増粘剤としてCMC(水100質量部に対してCMC固形分が0.1質量部)を用いてスラリーを作製したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
水1000g、無機微粒子としてアルミナ粒子1200g、及びバインダーとしてSBRラテックス(無機微粒子100質量部に対してSBR固形分が3質量部)、増粘剤としてCMC(水100質量部に対してCMC固形分が0.1質量部)を用いてスラリーを作製したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例6]
不織布の両面にスラリーを塗工し、1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるようにした以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
不織布の両面にスラリーを塗工し、1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるようにした以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例7]
1m2あたりの無機固形分重量が2gとなるように塗工した以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
1m2あたりの無機固形分重量が2gとなるように塗工した以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例8]
塗工方法として、1m2あたりの無機固形分重量が25gとなるよう、スラリー中に不織布を通し、含浸、引き上げによりスラリーを塗布した後、所定の間隔のギャップを通して絞った後、100℃で乾燥する含浸法を用いた以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
塗工方法として、1m2あたりの無機固形分重量が25gとなるよう、スラリー中に不織布を通し、含浸、引き上げによりスラリーを塗布した後、所定の間隔のギャップを通して絞った後、100℃で乾燥する含浸法を用いた以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例9]
1m2あたりの無機固形分重量が20gとなるようにコーターのギャップ間隔を調整した以外は、実施例8と同様にしてセパレータを作製した。
1m2あたりの無機固形分重量が20gとなるようにコーターのギャップ間隔を調整した以外は、実施例8と同様にしてセパレータを作製した。
[実施例10]
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン(日本ポリプロ社製)を用い、以下の条件でII/I/II積層不織布を作製した。
I層:樹脂の溶融粘度:1500g/10分(溶融粘度はJIS K 6921-2に規定の方法であるメルトマスフローレイトA法、測定条件:荷重2.1kg、温度230℃で測定)、紡糸温度:295℃、加熱空気温度:320℃、加熱空気量:1050Nm3/hr/m。
II層:樹脂の溶融粘度:43g/10分(上記と同様の方法で測定、測定条件:荷重2.1kg、温度230℃)、紡糸温度:230℃、紡糸速度:3300m/分。
また、フラットロールによる熱接着条件は、線圧:260N/cm、ロール温度:上/下=90℃/90℃、カレンダー条件は、線圧:350N/cm、ロール温度:上/下=40℃/40℃とした。積層不織布を形成する条件及びその性能を、以下の表1に示す。その他無機粒子塗工の条件は、実施例1と同様とした。
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン(日本ポリプロ社製)を用い、以下の条件でII/I/II積層不織布を作製した。
I層:樹脂の溶融粘度:1500g/10分(溶融粘度はJIS K 6921-2に規定の方法であるメルトマスフローレイトA法、測定条件:荷重2.1kg、温度230℃で測定)、紡糸温度:295℃、加熱空気温度:320℃、加熱空気量:1050Nm3/hr/m。
II層:樹脂の溶融粘度:43g/10分(上記と同様の方法で測定、測定条件:荷重2.1kg、温度230℃)、紡糸温度:230℃、紡糸速度:3300m/分。
また、フラットロールによる熱接着条件は、線圧:260N/cm、ロール温度:上/下=90℃/90℃、カレンダー条件は、線圧:350N/cm、ロール温度:上/下=40℃/40℃とした。積層不織布を形成する条件及びその性能を、以下の表1に示す。その他無機粒子塗工の条件は、実施例1と同様とした。
[実施例11]
2層構造(I層及びII層)の積層不織布とし、II側から塗工した以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
2層構造(I層及びII層)の積層不織布とし、II側から塗工した以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例12]
1m2あたり無機固形分重量が4gとなるように塗工した以外は、実施例11と同様の方法でセパレータを作製した。
1m2あたり無機固形分重量が4gとなるように塗工した以外は、実施例11と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例13]
以下の製造方法により得られた不織布を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
繊維径16μm、繊維長5mmのPET短繊維を、抄造法にて、10g/m2となるようにネット上に捕集してウェブを得た。尚、繊維同士がばらけないように、また不織布強度を保つために、バインダーとしてポリビニルアルコール(溶解温度70℃)を用い、バインダーを含めた全体の目付け量を15g/m2とした。このウェブを脱水乾燥後、カレンダーロールにて熱圧着して不織布を得た。
以下の製造方法により得られた不織布を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
繊維径16μm、繊維長5mmのPET短繊維を、抄造法にて、10g/m2となるようにネット上に捕集してウェブを得た。尚、繊維同士がばらけないように、また不織布強度を保つために、バインダーとしてポリビニルアルコール(溶解温度70℃)を用い、バインダーを含めた全体の目付け量を15g/m2とした。このウェブを脱水乾燥後、カレンダーロールにて熱圧着して不織布を得た。
[実施例14]
不織布の両面にスラリーを塗工し、1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるように塗工したこと以外は、実施例13と同様の方法でセパレータを作製した。
不織布の両面にスラリーを塗工し、1m2あたりの無機固形分重量が10gとなるように塗工したこと以外は、実施例13と同様の方法でセパレータを作製した。
[実施例15]
II層単層の不織布で目付が15g/m2となるよう調整し、1m2あたりの無機固形分重量が20gとなるように塗工したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
II層単層の不織布で目付が15g/m2となるよう調整し、1m2あたりの無機固形分重量が20gとなるように塗工したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[比較例1]
水1000g、無機微粒子としてアルミナ粒子1200g、及びバインダーとしてSBRラテックス(無機微粒子100質量部に対してSBR固形分が3質量部)、増粘剤としてCMC(水100質量部に対してCMC固形分が1質量部)を用いてスラリーを作製したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
水1000g、無機微粒子としてアルミナ粒子1200g、及びバインダーとしてSBRラテックス(無機微粒子100質量部に対してSBR固形分が3質量部)、増粘剤としてCMC(水100質量部に対してCMC固形分が1質量部)を用いてスラリーを作製したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
[比較例2]
実施例1と同様の方法で作製した不織布を、塗工を行わずにセパレータとした。
実施例1と同様の方法で作製した不織布を、塗工を行わずにセパレータとした。
[比較例3]
実施例13と同様の方法で作製した短繊維不織布基材を用いた以外は、比較例1と同様にしてセパレータを作製した。
実施例13と同様の方法で作製した短繊維不織布基材を用いた以外は、比較例1と同様にしてセパレータを作製した。
[比較例4]
I層単層の不織布で目付が15g/m2となるよう調整したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
I層単層の不織布で目付が15g/m2となるよう調整したこと以外は、実施例1と同様の方法でセパレータを作製した。
表1から明らかなように、実施例1~15のセパレータは、比較例1~4のものに比較して、乾熱収縮率、カールの有無、各種電池性能はいずれの項目においても優れた性能を示している。
本発明のセパレータは、全ての種類の一次電池、二次電池、キャパシタ、特にアルカリ金属系、例えば、リチウム、リチウムイオン、リチウムポリマー、及びアルカリ土類金属系等の電気化学素子用セパレータとして好適に利用可能である。
Claims (14)
- 無機粒子と不織布とが複合されたセパレータであって、該セパレータの断面を厚み方向に表面A層、中間層、及び、表面B層に3等分した際に、該中間層において全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が20%以上100%未満であることを特徴とする、セパレータ。
- 前記表面A層及び表面B層の少なくともいずれか一層において、全固形成分が占める面積に対する該無機粒子が占める面積の割合が50%以上100%未満である、請求項1に記載のセパレータ。
- 前記無機粒子を、前記セパレータ100質量部に対して10質量部以上含む、請求項1又は2に記載のセパレータ。
- 前記セパレータの厚みが10μm以上50μm未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載のセパレータ。
- 前記セパレータの厚みと該セパレータに含まれる不織布部分の厚みの差が10μm未満である、請求項1~4のいずれか1項に記載のセパレータ。
- 前記セパレータの目付が4.0g/m2以上40.0g/m2未満である、請求項1~5のいずれか1項に記載のセパレータ。
- 前記セパレータの、180℃で15分以上熱を加えた際のMD及びCD方向の収縮率が10%未満である、請求項1~6のいずれか1項に記載のセパレータ。
- 前記不織布が熱可塑性樹脂で構成されている、請求項1~7のいずれか1項に記載のセパレータ。
- 前記不織布はポリオレフィン系樹脂を含有する、請求項8に記載のセパレータ。
- 前記不織布はポリエステル系樹脂を含有する、請求項8に記載のセパレータ。
- 前記不織布が、平均繊維径が0.1μm以上4μm以下の繊維で構成される不織布層(I)と、平均繊維径が4.0μm以上30μm以下の繊維で構成される不織布層(II)とを含む、少なくとも2層が積層された積層不織布である、請求項1~10のいずれか1項に記載のセパレータ。
- 前記不織布層(II)を構成する繊維が長繊維である、請求項11に記載のセパレータ。
- 前記積層不織布が、化学的及び/又は熱的接合により一体化している、請求項11又は12に記載のセパレータ。
- 前記不織布層(I)がメルトブロウン不織布である、請求項11~13のいずれか1項に記載のセパレータ。
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