JP2022016847A - 排ガス処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排ガスの漏出を抑制する。【解決手段】排ガスを処理する排ガス処理装置であって、排ガスが導入される底部側から排ガスが排出される上部側への高さ方向に延伸する内部空間を有する反応塔と、反応塔の内部空間において高さ方向に延伸して設けられ、液体を搬送する幹管と、幹管の外側面から反応塔の内側面に向けて延伸して設けられ、幹管から供給される液体を噴射する噴射部を各々有し、異なる高さ位置に設けられた、複数の枝管とを備え、反応塔は、複数の枝管のうち最も下方に設けられた第1の枝管よりも下側に、排ガスを内部空間に導入する複数の導入開口が設けられ、複数の導入開口のうち、少なくとも一つの導入開口の平面形状が曲線を含む排ガス処理装置を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、排ガス処理装置に関する。
従来、内部で海水等を噴霧している円筒状の吸収塔の底部から上部に排ガスを通過させて、排ガス中の有害成分を除去する排ガス処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 特開2016-155075号公報
特許文献1 特開2016-155075号公報
排ガス処理装置においては、排ガスが外部に漏出しないことが好ましい。
本発明の一つの態様においては、排ガスを処理する排ガス処理装置を提供する。排ガス処理装置は、排ガスが導入される底部側から排ガスが排出される上部側への高さ方向に延伸する内部空間を有する反応塔を備えてよい。排ガス処理装置は、反応塔の内部空間において高さ方向に延伸して設けられ、液体を搬送する幹管を備えてよい。排ガス処理装置は、幹管の外側面から反応塔の内側面に向けて延伸して設けられ、幹管から供給される液体を噴射する噴射部を各々有し、異なる高さ位置に設けられた、複数の枝管を備えてよい。反応塔は、複数の枝管のうち最も下方に設けられた第1の枝管よりも下側に、排ガスを内部空間に導入する複数の導入開口が設けられてよい。複数の導入開口のうち、少なくとも一つの導入開口の平面形状が曲線を含んでよい。
複数の導入開口は、高さ方向において互いに異なる位置に設けられた、少なくとも2つの前記導入開口を含んでよい。
複数の導入開口は、高さ方向において同一の高さ位置に設けられた、少なくとも2つの前記導入開口を含んでよい。
排ガス処理装置は、複数の導入開口に接続し、排ガスを反応塔に導入する複数の導入配管を備えてよい。排ガス処理装置は、複数の導入配管のうち、少なくとも一つの導入配管における排ガス流速を調整する調整部を備えてよい。
複数の導入配管のそれぞれは、内部空間に導入する排ガスが、同一の方向に旋回するように、反応塔に接続されてよい。
排ガス処理装置は、いずれの導入開口よりも上方まで延伸し、排ガスを搬送する上方延伸配管を備えてよい。少なくとも一つの導入配管は、上方延伸配管に接続されてよい。
2つ以上の導入配管が、共通の上方延伸配管に接続されてよい。
排ガス処理装置は、複数の排ガス源からの排ガスを搬送する共通配管を備えてよい。複数の導入配管が、共通配管に接続されてよい。
高さ方向と垂直な幅方向における導入配管の幅は、高さ方向と垂直な面における反応塔の半径よりも大きくてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る排ガス処理装置100の構造例を示す図である。排ガス処理装置100は、船舶のメインエンジン等の排ガス源60から排出される排ガスに含まれる、硫黄成分等の有害物質を除去する。本例の排ガス処理装置100は、反応塔10、幹管30および複数の枝管40を備える。また、排ガス処理装置100は、排ガス源から反応塔10まで排ガスを搬送する配管を備えてよい。
反応塔10は、高さ方向に延伸する内部空間15を有する。本例において高さ方向とは、反応塔10において排ガスが導入される底部11側から、排ガスが排出される上部12側に延伸する方向を指す。底部11には、排液を排出する排水口が設けられてよい。上部12には、排ガスを排出する排出開口が設けられてよい。高さ方向は、重力方向と平行な方向であってもよい。
幹管30は、反応塔10の内部空間15において高さ方向に延伸して設けられる。幹管30は、例えば内部に液体の流路を有しており、高さ方向に液体を搬送する。幹管30は、反応塔10の底部11近傍において反応塔10の側面から内部に導入され、反応塔10の上端近傍まで延伸してよい。排ガス処理装置100が船舶に設けられる場合、幹管30に導入される液体は海水、湖水または川水やアルカリ化した処理水等であってよい。
なお、高さ方向の位置に応じて、幹管30における液体の流路の断面積が異なってよい。幹管30は、上部における液体流路の断面積が、底部における液体流路の断面積より小さくてよい。本明細書において、底部とは反応塔10に排ガスが導入される側の部分を指し、上部とは反応塔10が排ガスを排出する側の部分を指す。
本例の幹管30は、底部側から順番に底部分32、中部分34および上部分36を有する。最も上部側の上部分36における液体流路の断面積は、最も底部側の底部分32における液体流路の断面積よりも小さい。本例では、中部分34における液体の経路の断面積は、底部分32における液体の経路の断面積よりも小さい。
また、上部分36における液体の流路の断面積は、中部分34における液体の流路の断面積よりも更に小さい。幹管30に流れる液体の量は、上部に進むにつれて少なくなるが、このような構成により、流量低下に伴う液体圧力の低下を小さくして、液体の噴出速度の低下を防ぐことができる。なお、本明細書において特に定義がない場合、流体の流量は単位時間当たりに流れる量を指す。
複数の枝管40は、幹管30の外側面から、反応塔10の内側面に向けて延伸して設けられる。幹管30の外側面とは、内部空間15に露出している幹管30の面である。反応塔10の内側面とは、内部空間15に露出している、反応塔10の側壁の内面である。幹管30の複数の高さ位置のそれぞれに、枝管40が配置されている。枝管40は、高さ方向とは垂直な方向に延伸して設けられる。それぞれの枝管40は、反応塔10の内側面の近傍まで延伸してよく、内側面と接する位置まで延伸してもよい。
それぞれの枝管40の内部には、幹管30から分岐して液体が流れる流路が形成される。また、それぞれの枝管40は、当該流路から液体を受け取り、反応塔10の内部空間15に液体を噴射する噴射部42を有する。噴射部42は、液体を霧状にして噴出してよい。また、それぞれの枝管40は、複数の噴射部42を有してよい。また、噴射部42は、反応塔10の高さ方向とは垂直な方向に向けて液体を噴射してよい。他の例では、噴射部42は、高さ方向と垂直な方向とは異なる方向に向けて液体を噴射してもよい。
噴射部42から噴射された液体は、反応塔10の内部を通過する排ガスと接触して、排ガスに含まれる有害物質を吸収する。有害物質の吸収に用いた液体は、反応塔10の底部11にたまり、底部11の排水口から外部に排出される。
反応塔10は、複数の枝管40のうち最も下方に設けられた第1の枝管40-1よりも下側(すなわち、底部11側)に、複数の導入開口22が設けられている。それぞれの導入開口22は、排ガスを内部空間15に導入するための開口である。図1においては、導入開口22を模式的に示している。導入開口22は、反応塔10の側壁を貫通する開口である。複数の導入開口22を第1の枝管40-1よりも下側に設けることで、それぞれの導入開口22から導入された排ガスに対して、全ての枝管40から液体を噴霧できる。
複数の導入開口22は、異なる高さ位置に設けられた2つ以上の導入開口22を含んでよく、同一の高さ位置に設けられた2つ以上の導入開口22を含んでもよい。また、複数の導入開口22は、異なる高さ位置に設けられた2つ以上の導入開口22と、同一の高さ位置に設けられた2つ以上の導入開口22を含んでもよい。複数の導入開口22のうち、最も底部11に近い導入開口22-1の下方には、反応塔10の内壁から反応塔10の中心側に向かって突出する突出部39が設けられてよい。突出部39を設けることで、底部11に貯まった排液が導入開口22-1に流れることを抑制できる。また、メインエンジン等の排ガス源60からの排ガスが底部11に流れにくくなり、反応塔10内での排ガスの旋回が弱まることを抑制できる。突出部39が突出する長さは、反応塔10の直径の10%以上であってよい。
本例の排ガス処理装置100は、反応塔10に排ガスを導入する複数の導入配管20を備える。それぞれの導入開口22には、導入配管20が接続される。導入配管20は、反応塔10の外壁に溶接されてよく、フランジおよびガスケット等の封止部材を介して反応塔10の外壁に締結されていてもよい。
複数の導入開口22のうち、少なくとも一つの導入開口22の平面形状が曲線を含む。導入開口22の平面形状とは、導入配管20が延伸する方向(すなわち、導入配管20の内部を排ガスが流れる方向)と垂直な平面に導入開口22の形状を投影した形状である。つまり、導入開口22の平面形状とは、導入配管20の延伸方向から見た形状である。導入開口22の平面形状は、導入配管20の延伸方向と垂直な面における導入配管20の断面形状と同一であってよい。
導入開口22の平面形状は、2つの直線が接続する角を有さないことが好ましい。導入開口22の平面形状は、曲線だけで構成されてよく、曲線となめらかに接続された直線を含んでいてもよい。導入開口22の平面形状は、例えば円形、楕円形、または長円形である。導入開口22を円形とすることで、規格品のフランジまたはガスケット等を用いることができ、製造コストおよび保守コストを低減できる。
反応塔10には、最高で400℃程度の高温の排ガスが導入される。このため、反応塔10は熱膨張により変形する。反応塔10は、例えばステンレス等の金属で形成される。導入開口22の平面形状が曲線を含むことで、反応塔10が変形したときの、導入開口22における局所的な応力集中を緩和できる。例えば導入開口22の平面形状が角を有すると、当該角に応力が集中してしまう。導入開口22に局所的な応力集中が生じると、当該箇所が破断し、排ガスが漏れ出てしまう可能性もある。本例によれば、導入開口22の近傍からの排ガス漏れを抑制できる。
また、複数の導入開口22を設けることで、導入開口22の総面積を大きくしつつ、それぞれの導入開口22の面積を小さくできる。導入開口22の総面積を大きくすることで、反応塔10への大量の排ガス導入を可能にする。また、導入開口22の一つ当たりの大きさを抑制することで、導入開口22と導入配管20との接続部分の歪みまたは不整合を小さくできる。これにより、当該接続部分からの排ガス漏れを抑制できる。
また、少なくとも一つの導入配管20には、内部を流れる排ガスの流速または流量を調整する調整部50が設けられてよい。調整部50は、導入配管20において排ガスが流れる流路の面積を調整するバルブであってよい。調整部50は、他の方法で排ガスの流速または流量を調整してもよい。調整部50は、全ての導入配管20に設けられてもよい。
調整部50を設けることで、排ガス源60が排出する排ガス量の増減に応じて、導入配管20の流路断面積の総和を増減できる。例えば調整部50は、排ガス量が増加した場合には、導入配管20の総流路断面積の総和を増加させ、排ガス量が減少した場合には、導入配管20の総流路断面積の総和を減少させてよい。これにより、排ガス量が少ない場合の排ガス流速低下を抑制できる。このため、反応塔10の内部空間15に排ガスを導入した場合に、排ガスを旋回させやすくなり、海水等の液体と排ガスとの気液接触を促進できる。
排ガス処理装置100は、反応塔10の外部において、いずれの導入開口22よりも上方まで延伸し、排ガスを搬送する上方延伸配管24を備えてよい。少なくとも一つの導入配管20は、上方延伸配管24に接続される。2つ以上の導入配管20が、共通の上方延伸配管24に接続されてよい。図1の例では、全ての導入配管20が、共通の上方延伸配管24に接続されている。上方延伸配管24は、最も下側に配置された導入配管20-1から、最も上側に配置された導入配管20-2よりも上側まで延伸してよい。
排ガス処理装置100は、上端配管26と、排ガス源接続配管28とを備えてよい。上端配管26は、排ガス源60と反応塔10とを接続するガス配管のうち、最も上方に配置された部分である。上方延伸配管24は、それぞれの導入配管20と、上端配管26とを接続する。排ガス源接続配管28は、排ガス源60と上端配管26とを接続する。排ガス源接続配管28は、上端配管26から下方に向かって延伸する部分を有してよい。上方延伸配管24を設けることで、反応塔10からの排液が、排ガス源60に流れることを抑制できる。
図2は、複数の導入配管20の配置例を示す図である。図2においては、導入配管20が、反応塔10に接続されている位置を示している。本例においては、反応塔10の高さ方向をz軸方向とし、z軸と垂直な2つの直交軸をx軸およびy軸とする。本例の導入配管20は、y軸方向に延伸して、反応塔10に接続している。本例では、複数の導入配管20が、高さ方向において互いに異なる位置に設けられている。なお、それぞれの導入配管20と重なる位置に、導入開口22が配置されているが、図2では省略している。上述したように、いずれの導入配管20も、図1に示した第1の枝管40-1よりも下側に配置されている。複数の導入配管20は、図2に示すように高さ方向に並んで配置されてよく、並ばずに配置されてもよい。
図3は、導入配管20および反応塔10のxy面における配置例を示す図である。図3は、導入配管20-1のx軸方向の幅が最大となる位置を通過する断面を示しているが、他の導入配管20を通過する断面も同様の構造を有する。
導入配管20は、接続部72において、反応塔10に接続する。接続部72は、フランジおよびガスケット等の封止構造を有してよく、溶接された部分を有してもよい。図3においては、接続部72を模式的に示しており、フランジ等の構造を省略している。
導入配管20は、導入する排ガスが、反応塔10内で旋回するように、反応塔10に接続されることが好ましい。導入配管20のxy面における中心軸25を延長した直線は、反応塔10のxy面における中心Cを通過しないように配置されてよい。中心軸25は、導入配管20の延伸方向(本例ではy軸方向)と平行で、且つ、導入配管20の幅方向(本例ではx軸方向)における中央を通る軸である。中心軸25を、中心Cに対して偏心させることで、排ガスが反応塔10内で旋回しやすくなる。中心軸25を延長した直線が幹管30を通過しないように、導入配管20が配置されてもよい。
導入配管20が設けられていない高さ位置と、導入配管20が設けられている高さ位置で、反応塔10の外壁の形状は異なっていてよい。図3の例では、導入配管20が設けられている高さ位置の外壁14を実線で示し、導入配管20が設けられていない高さ位置の外壁16を破線で示している。外壁16は、円形であってよい。外壁14と外壁16とが重なる領域では、外壁16の破線を省略している。
導入配管20の幅方向における2つの端辺を端辺201および端辺202とする。端辺202は、反応塔10の外壁14に対して、ほぼ垂直に接続されてよい。端辺202を延長した直線は、幹管30を通過してよく、反応塔10の中心Cを通過してもよい。端辺201は、反応塔10の外壁16よりも外側に配置されてよい。このような構造により、x軸方向における導入配管20の幅Wを、xy平面における反応塔10の半径Rよりも大きくできる。このため、平面形状が円形等の導入開口22を用いた場合でも、反応塔10に多量のガスを導入しやすくなる。半径Rは、中心Cから反応塔10の内壁までの距離であってよく、反応塔10の外壁までの距離であってもよい。
反応塔10の外壁14は、接続部72において端辺201と接続する。このため、外壁14は外壁16よりも外側に配置された領域203を有する。外側とは、中心Cから遠い側を指す。領域203の外壁14は、接続部72に近づくほど、xy面における外壁16との距離が増加してよい。領域203における外壁14は、xy面においてインボリュート形状を有してよい。インボリュート形状は、xy座標系における位置が、下式で与えられる曲線である。ただし、aは定数、αは各位置と中心Cとを結ぶ直線の角度である。
x=a(cosα+αsinα)
y=a(sinα-cosα)
x=a(cosα+αsinα)
y=a(sinα-cosα)
図4は、導入開口22の平面形状の一例を示す図である。導入開口22の平面形状は、全体が曲線であってよい。一例として導入開口22の平面形状は円形である。複数の導入開口22の面積は、同一であってよく、異なっていてもよい。
図5は、導入開口22の平面形状の他の例を示す図である。本例の導入開口22は、高さ方向における高さZ1と、x軸方向における幅X1が異なる。一例として導入開口22の平面形状は楕円形である。導入開口22は、幅X1が高さZ1よりも大きくてよい。これにより、高さ方向に複数の導入開口22を並べても、複数の導入開口22の全体の高さを圧縮できる。このため、枝管40を配置できる領域を確保しやすくなる。また、幅X1を大きくすることで、排ガスを導入する開口面積を確保できる。
図6は、導入開口22の平面形状の他の例を示す図である。本例の導入開口22の平面形状は、曲線および直線を含む。曲線および直線はなめらかに接続されている。一例として導入開口22の平面形状は長円である。
図7は、反応塔10の他の構成例を示す図である。本例の反応塔10は、ガイド板17を備える点で、図1から図6において説明した反応塔10と相違する。他の構造は、図1から図6において説明したいずれかの例と同様である。
ガイド板17は、少なくとも一つの導入配管20に対して、導入配管20と反応塔10との接続部分に設けられている。ガイド板17は、導入配管20と反応塔10との接続部分において、導入配管20のガス流路の一部を覆うように設けられている。つまり、導入開口22の形状を導入配管20のガス流路の断面形状と同一とした場合には、ガイド板17は、導入開口22の一部の領域を覆うように設けられている。
ガイド板17は、全ての導入配管20に対して設けられてよい。ガイド板17は、反応塔10の外壁14または外壁16と一体に形成されてよい。つまり、ガイド板17は、外壁14または外壁16が、導入開口22まで延長されたものであってよい。他の例では、ガイド板17は、外壁14または外壁16とは別の部材であってよい。ガイド板17は、内部空間15において外壁14または外壁16に固定されていてよい。ガイド板17は、複数の導入配管20に対して共通に設けられてもよい。つまりガイド板17は、複数の導入開口22に跨って設けられてよい。図7においてガイド板17が設けられた領域に斜線のハッチングを付している。
図8は、xy面における、ガイド板17の一例を示す図である。図8は、導入配管20-1のx軸方向の幅が最大となる位置を通過する断面を示している。ガイド板17は、接続部72-aから、導入開口22の一部を覆うように延伸して設けられている。接続部72-aは、端辺202と反応塔10との接続点である。つまり、接続部72-aは、排ガスの旋回方向に沿って中心軸25を挟んで配置された2つの接続部72のうち、中心軸25よりも排ガス旋回方向の上流側に配置された接続部72である。また、導入配管20は、排ガス旋回方向に沿って進んだ場合において、接続部72-aから、接続部72-bまで設けられている。一方で、反応塔10の外壁14は、排ガス旋回方向に沿って進んだ場合において、接続部72-bから、接続部72-aまで設けられている。
ガイド板17を設けることで、反応塔10の内部における排ガスの旋回を促進できる。ガイド板17は、xy面において外壁16と重なる位置に設けられてよい。ガイド板17の曲率半径は、外壁16の曲率半径と同一であってよい。ガイド板17が、接続部72-aからx軸方向に突出する長さは、導入配管20の幅Wの半分以下であってよい。ガイド板17は、本明細書において説明する排ガス処理装置100の各例に適用してよい。
図9は、排ガス処理装置100の他の構造例を示す図である。本例の排ガス処理装置100は、複数の導入開口22が、同一の高さ位置に配置されている。他の構造は、図1から図6において説明した例と同様である。また、複数の導入配管20も、同一の高さ位置に配置されてよい。
図10は、複数の導入配管20の配置例を示す図である。図9に示したように、本例の複数の導入配管20は、高さ方向において同一の位置に設けられている。なお、それぞれの導入配管20と重なる位置に、導入開口22が配置されているが、図10では省略している。上述したように、いずれの導入配管20も、図1に示した第1の枝管40-1よりも下側に配置されている。
図11は、導入配管20および反応塔10のxy面における配置例を示す図である。導入配管20-1は、図3に示した導入配管20-1と同様の構造を有する。また、導入配管20-2も、図3に示した導入配管20-2と同様の構造を有する。
導入配管20-1および導入配管20-2は、反応塔10の内部空間15に導入する排ガスが、内部空間15において幹管30の周囲を同一の方向に旋回するように接続される。導入配管20の端辺のうち、排ガスの旋回方向における下流側の端辺を端辺201とし、上流側の端辺を端辺202とする。つまり導入配管20は、排ガス旋回方向に沿って進んだ場合において、端辺202から端辺201まで設けられている。本例では、端辺201を延長した直線は、端辺202を延長した直線よりも、反応塔10の中心Cから離れた位置を通過する。これにより、それぞれの導入配管20が導入する排ガスの旋回方向をそろえることができる。
なお、2つの導入配管20の中心軸25どうしの角度θは、90度であってよい。これにより、導入配管20-1および導入配管20-2を近傍に配置できる。このため、複数の導入配管20を設けたことによる、排ガス処理装置100の設置スペースの増大を抑制できる。本例では、排ガスの旋回方向において上流側に配置された導入配管20-1の端辺201-1と、下流側に配置された導入配管20-2の端辺202-2とが接続されてよい。導入配管20-1および導入配管20-2は、接続部72において溶接されてよく、フランジおよびガスケット等の封止部材を介して締結されてもよい。
図12は、排ガス処理装置100の他の構造例を示す図である。本例の排ガス処理装置100は、3個以上の導入開口22を有する。他の構造は、図1から図11において説明した例と同様である。本例の複数の導入開口22は、高さ方向において直線上に並んでいる。
また、最も上側に配置された導入開口22-3に接続する導入配管20-3には、ガス流量を調整する調整部50が設けられてよい。また、2番目に上側に配置された導入開口22-2に接続する導入配管20-2にも、調整部50が設けられてよい。それぞれの導入配管20は、共通の上方延伸配管24に接続されている。本例によれば、排ガス源60が排出する排ガス量に応じた、導入配管20の流路断面積の調整がさらに容易である。
図13は、複数の導入配管20の配置例を示す図である。図12に示したように、本例の複数の導入配管20は、互いに異なる高さ位置に設けられている。なお、それぞれの導入配管20と重なる位置に、導入開口22が配置されているが、図13では省略している。上述したように、いずれの導入配管20も、図1に示した第1の枝管40-1よりも下側に配置されている。本例では、3個以上の導入配管20および導入開口22を有するので、導入開口22の総面積を増大させることが容易である。このため、それぞれの導入開口22の幅は、反応塔10の半径R以下であってよい。この場合、反応塔10の外壁14は、xy面において外壁16と同一の形状であってよい。
図14は、排ガス処理装置100の他の構造例を示す図である。本例の排ガス処理装置100は、導入開口22および導入配管20の配置例が、図12および図13の例と異なる。他の構造は、図1から図13において説明した例と同様である。
本例においては、導入開口22-1および導入開口22-2が、同一の高さ位置に配置されている。また、導入開口22-3が、導入開口22-2の上方に配置されている。それぞれの導入開口22には導入配管20が接続されている。導入配管20-3には、調整部50が設けられてよい。導入配管20-1および導入配管20-2の少なくとも一方にも、調整部50が設けられてよい。
図15は、複数の導入配管20の配置例を示す図である。図14に示したように、導入配管20-1および導入配管20-2が、同一の高さ位置に配置されている。また、導入配管20-3が、導入開口22-2の上方に配置されている。なお、それぞれの導入配管20と重なる位置に、導入開口22が配置されているが、図15では省略している。上述したように、いずれの導入配管20も、図1に示した第1の枝管40-1よりも下側に配置されている。本例においても、それぞれの導入開口22の幅は、反応塔10の半径R以下であってよい。この場合、反応塔10の外壁14は、xy面において外壁16と同一の形状であってよい。
図16は、排ガス処理装置100の他の構造例を示す図である。本例の排ガス処理装置100は、複数の排ガス源60からの排ガスを処理する。一例として、排ガス源60-1が船舶等のメインエンジンであり、排ガス源60-2が船舶等の補機エンジンである。メインエンジンは、船舶の推進力を生成してよい。補機エンジンは、船舶内で使用する電力等のエネルギーを生成してよい。排ガス源60-2は、配管29により、複数の導入配管20よりも上流側の配管(例えば上端配管26)に接続されている。配管29以外の構造は、図1から図15において説明したいずれかの排ガス処理装置100と同様である。
上方延伸配管24は、複数の排ガス源60からの排ガスを搬送する共通配管として機能する。複数の導入配管20は、上方延伸配管24に接続されている。このような構造により、複数の排ガス源60からの排ガスを、まとめて、複数の導入配管20から反応塔10に導入できる。
図1から図16において説明した排ガス処理装置100のように、複数の導入開口22を設け、また、少なくとも一つの導入配管20に調整部50を設けることで、反応塔10に導入する排ガスの流速を一定範囲に維持できる。例えば、エンジン負荷の変化等によって反応塔10に導入される排ガス量が変化しても、当該変化に追従して導入配管20の流量(開口面積)を調整できるので、反応塔10に導入する排ガスの流速を一定範囲に維持できる。このため、反応塔10内の排ガスの旋回が弱まることを防止し、気液接触の頻度を維持できる。気液接触の頻度が維持できれば、付随して液体の供給も減らせるため、液体供給のポンプ動力を下げ、排ガス処理の消費エネルギーを低減できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・・反応塔、11・・・底部、12・・・上部、14・・・外壁、15・・・内部空間、16・・・外壁、17・・・ガイド板、20・・・導入配管、22・・・導入開口、24・・・上方延伸配管、25・・・中心軸、26・・・上端配管、28・・・排ガス源接続配管、29・・・配管、30・・・幹管、32・・・底部分、34・・・中部分、36・・・上部分、39・・・突出部、40・・・枝管、42・・・噴射部、50・・・調整部、60・・・排ガス源、72・・・接続部、100・・・排ガス処理装置、201、202・・・端辺、203・・・領域
Claims (9)
- 排ガスを処理する排ガス処理装置であって、
排ガスが導入される底部側から排ガスが排出される上部側への高さ方向に延伸する内部空間を有する反応塔と、
前記反応塔の前記内部空間において前記高さ方向に延伸して設けられ、液体を搬送する幹管と、
前記幹管の外側面から前記反応塔の内側面に向けて延伸して設けられ、前記幹管から供給される液体を噴射する噴射部を各々有し、異なる高さ位置に設けられた、複数の枝管と
を備え、
前記反応塔は、前記複数の枝管のうち最も下方に設けられた第1の枝管よりも下側に、前記排ガスを前記内部空間に導入する複数の導入開口が設けられ、
前記複数の導入開口のうち、少なくとも一つの導入開口の平面形状が曲線を含む
排ガス処理装置。 - 前記複数の導入開口は、前記高さ方向において互いに異なる位置に設けられた、少なくとも2つの前記導入開口を含む
請求項1に記載の排ガス処理装置。 - 前記複数の導入開口は、前記高さ方向において同一の高さ位置に設けられた、少なくとも2つの前記導入開口を含む
請求項1に記載の排ガス処理装置。 - 前記複数の導入開口に接続し、前記排ガスを前記反応塔に導入する複数の導入配管と、
前記複数の導入配管のうち、少なくとも一つの導入配管における排ガス流速を調整する調整部と
を更に備える請求項1から3のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。 - 前記複数の導入配管のそれぞれは、前記内部空間に導入する前記排ガスが、同一の方向に旋回するように、前記反応塔に接続される
請求項4に記載の排ガス処理装置。 - いずれの前記導入開口よりも上方まで延伸し、前記排ガスを搬送する上方延伸配管を更に備え、
少なくとも一つの前記導入配管は、前記上方延伸配管に接続される
請求項4または5に記載の排ガス処理装置。 - 2つ以上の前記導入配管が、共通の前記上方延伸配管に接続される
請求項6に記載の排ガス処理装置。 - 複数の排ガス源からの前記排ガスを搬送する共通配管を更に備え、
前記複数の導入配管が、前記共通配管に接続されている
請求項4から7のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。 - 前記高さ方向と垂直な幅方向における前記導入配管の幅は、前記高さ方向と垂直な面における前記反応塔の半径よりも大きい
請求項4から8のいずれか一項に記載の排ガス処理装置。
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