本発明は、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、扱胴を有すると共にフィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、脱穀装置の後部に連設されると共にフィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置と、排藁搬送装置を支持すると共に前後向き軸心周りで上下揺動可能な排藁フレームと、排藁搬送装置の下方に設けられると共に排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置と、が備えられているコンバインに関する。
上記のようなコンバインとして、例えば、特許文献1に記載のコンバインが既に知られている。特許文献1に記載のコンバインには、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーン(文献では「フィードチェーン〔9〕」)と、扱胴(文献では「扱胴〔11〕」)を有すると共にフィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置(文献では「脱穀装置〔10〕」)と、脱穀装置の後部に連設されると共にフィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置(文献では「排藁搬送装置〔12〕」)と、排藁搬送装置を支持すると共に前後向き軸心(文献では「揺動軸心〔Y2〕」)周りで上下揺動可能な排藁フレーム(文献では「排藁フレーム〔50〕」)と、排藁搬送装置の下方に設けられると共に排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置(文献では「排藁切断装置〔28〕」)と、が備えられている。排藁切断装置は、上下向き軸心周りにおいて、排藁搬送装置からの排藁を受け入れて切断処理を行う作業位置と、作業位置から離れて位置する非作業位置とに亘って揺動可能に構成されている。
特許文献1に記載のコンバインでは、排藁フレームが上昇するのに伴って、排藁搬送装置の搬送終端側端部の高さ位置が低くなる。このため、排藁フレームが上昇している状態で、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替えようとすると、排藁切断装置が排藁搬送装置の搬送終端側端部に接触する虞がある。
上記状況に鑑み、排藁フレームが上昇している状態で、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替える際に、排藁切断装置が排藁搬送装置に接触するのを防止することが可能なコンバインが要望されている。
本発明の特徴は、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、扱胴を有すると共に前記フィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、前記脱穀装置の後部に連設されると共に前記フィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置と、前記排藁搬送装置を支持すると共に前後向き軸心周りで上下揺動可能な排藁フレームと、前記排藁搬送装置の下方に設けられると共に前記排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置と、が備えられ、前記排藁切断装置は、上下向き軸心周りにおいて、前記排藁搬送装置からの排藁を受け入れて切断処理を行う作業位置と、前記作業位置から離れて位置する非作業位置とに亘って揺動可能に構成されているコンバインであって、前記排藁切断装置の前記作業位置から前記非作業位置側への揺動と、前記排藁切断装置の前記非作業位置から前記作業位置側への揺動とを規制するロック機構と、前記ロック機構の規制動作を前記排藁フレームの上昇動作に連動させる連動機構と、が備えられ、前記連動機構は、前記前後向き軸心周りで前記排藁フレームとは別に揺動可能なアームと、前記排藁フレームと一体に移動して前記アームに押し作用する作用部材と、前記アームと前記ロック機構とを連係する連係部材と、を有し、前記作用部材が前記アームに押し作用して、前記アームが前記連係部材を引っ張ることにより、前記排藁フレームの上昇に連動して前記ロック機構が前記排藁切断装置の揺動を規制するように構成されていることにある。
本特徴構成によれば、排藁フレームが上昇すると、作用部材がアームに接触作用して、アームが連係部材を引っ張ることにより、排藁フレームの上昇に連動して排藁切断装置の揺動がロック機構によって規制されることになる。これにより、排藁フレームが上昇している状態で、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替える際に、排藁切断装置が排藁搬送装置に接触するのを防止することができる。また、排藁フレームが上昇している状態で、ロック機構によって排藁切断装置の揺動を規制するのを失念することがない。しかも、連動機構は、アームに対する作用部材の接触や、アームによる連係部材の引張り等の単純な動作によって、ロック機構の規制動作を排藁フレームの上昇動作に連動させるものであるため、連動機構の構成を簡素化し、かつ、連動機構を確実に作動させることができる。
さらに、本発明において、前記作用部材は、前記排藁フレームの上昇位置が基準位置以下であれば、前記アームに押し作用せず、前記排藁フレームの上昇位置が前記基準位置を超えると、前記アームに押し作用すると好適である。
ここで、排藁フレームの上昇位置が比較的低い場合は、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替えても、排藁搬送装置の搬送終端側端部が排藁切断装置に接触しない。一方、排藁フレームの上昇位置が比較的高い場合は、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替えると、排藁搬送装置の搬送終端側端部が排藁切断装置に接触する。本特徴構成によれば、排藁フレームの上昇位置が基準位置未満の比較的低い場合は、作用部材がアームに接触作用しないため、排藁切断装置の揺動がロック機構によって規制されない。一方、排藁フレームの上昇位置が基準位置以上の比較的高い場合は、作用部材がアームに接触作用するため、排藁切断装置の揺動がロック機構によって規制される。これにより、排藁切断装置の揺動を規制するか否かを、排藁フレームの上昇位置の高低の程度に応じて適切に設定することができる。
さらに、本発明において、前記アームを初期位置に位置決めする位置決め部材が備えられていると好適である。
本特徴構成によれば、アームが初期位置から位置ずれすることなく、連動機構の動作不良を防止することができる。
さらに、本発明において、前記連係部材のうち前記アーム側の端部を支持するステーが備えられ、前記ステーに、前記位置決め部材が支持されていると好適である。
本特徴構成によれば、位置決め部材を支持する部材として、ステーを利用することができる。
コンバインを示す左側面図である。
コンバインを示す平面図である。
脱穀装置を示す左側面図である。
扱胴フレームが下降した状態の脱穀装置を示す背面図である。
扱胴フレームが上昇した状態の脱穀装置を示す背面図である。
扱胴ロック機構を示す正面図である。
支軸周辺の構造を示す斜視図である。
株元カバーの取り付け構造を示す分解斜視図である。
株元カバーの取り付け構造を示す背面断面図である。
脱穀装置の後部及び排藁搬送装置を示す左側面図である。
左側の上部フレーム、右側の上部フレーム、排藁フレーム、第一後上部フレーム及び第二後上部フレームを示す斜視図である。
脱穀装置の後部、排藁搬送装置及び排藁切断装置を示す平面図である。
扱胴フレーム及び排藁フレームが下降位置に位置している状態を示す背面図である。
排藁フレーム及び扱胴フレームが第二上昇位置に位置している状態を示す背面図である。
左側の上部フレーム、排藁フレーム及び第一後上部フレームを示す分解斜視図である。
排藁フレーム及び右側の上部フレームを示す分解斜視図である。
補助カバーを示す平面図である。
補助カバーを示す背面断面図である。
排藁フレームが下降位置に位置している状態を示す背面図である。
排藁フレームが第二上昇位置に位置している状態を示す背面図である。
排藁フレームが第一上昇位置に位置している状態を示す背面図である。
ロック機構及び連動機構を示す背面図である。
ロック機構を示す分解斜視図である。
排藁フレームが下降位置以上で二上昇位置以下の範囲に位置し、かつ、排藁切断装置が作業位置に位置している状態におけるロック機構を示す平面図である。
排藁フレームが下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置し、かつ、排藁切断装置が作業位置に位置している状態におけるロック機構を示す左側面図である。
排藁フレームが第一上昇位置に位置し、かつ、排藁切断装置が作業位置に位置している状態におけるロック機構を示す左側面図である。
排藁フレームの位置とロック機構の状態と排藁切断装置の切り替えの可否との関係を示す図である。
排藁フレームが下降位置に位置している状態における排藁切断装置の切り替えの可否を示す図である。
排藁フレームが第二上昇位置に位置している状態における排藁切断装置の切り替えの可否を示す図である。
排藁フレームが第一上昇位置に位置している状態における排藁切断装置の切り替えの可否を示す図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が作業位置に位置している状態を示す平面図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が第一ロック位置に位置している状態を示す平面図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が非作業位置に位置している状態を示す平面図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が第二ロック位置に位置している状態を示す平面図である。
排藁切断装置の位置とロック機構による排藁切断装置の揺動規制との関係とを示す図である。
排藁受けカバーを示す斜視図である。
排藁受けカバーを示す左側面断面図である。
切り替え板を示す平面図である。
図38におけるXXXIX-XXXIX断面図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。
〔コンバインの全体構成〕
図1及び図2には、自脱型コンバインを示している。本コンバインには、機体フレーム1と、クローラ走行装置2と、が備えられている。走行機体の前方には、植立穀稈を刈り取る刈取部3が設けられている。走行機体の前部における右側部分には、運転キャビン4が設けられている。運転キャビン4には、運転者が搭乗する運転部5と、運転部5を覆うキャビン6と、が備えられている。運転部5の下方には、エンジン(図示省略)が設けられている。
運転キャビン4の後方には、脱穀処理後の穀粒を貯留する穀粒貯留タンク7が設けられている。穀粒貯留タンク7内の穀粒を排出する穀粒排出装置8が設けられている。穀粒貯留タンク7の左隣には、脱穀装置9が設けられている。脱穀装置9の左側部には、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーン10と、フィードチェーン10と上下に対向する位置でフィードチェーン10と共に刈取穀稈を挟持するレール台11と、が設けられている。脱穀装置9は、扱胴12を有すると共にフィードチェーン10によって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する。脱穀装置9の後部には、排藁搬送装置13が連設されている。排藁搬送装置13は、フィードチェーン10から脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する。排藁搬送装置13の下方には、排藁搬送装置13によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置14が設けられている。
〔排藁切断装置〕
図2及び図3に示すように、排藁切断装置14は、上下向き軸心(揺動軸心)Z1周りにおいて、排藁搬送装置13からの排藁を受け入れて切断処理を行う作業位置と、作業位置から離れて位置する非作業位置とに亘って揺動可能に構成されている。排藁切断装置14には、排藁を切断するカッタ15と、カッタ15を覆うカバー16と、切り替え板17と、が備えられている。カバー16のうちカッタ15の上方に位置する部分には、排藁が投入される投入口16aが形成されている。
切り替え板17は、投入口16aを開く開位置と投入口16aを閉じる閉位置とに亘って上下揺動開閉可能に構成されている。切り替え板17が開いた状態では、排藁搬送装置13によって搬送された排藁が投入口16aに投入されてカッタ15によって切断されることになる。切り替え板17が閉じた状態では、排藁搬送装置13によって搬送された排藁が切り替え板17の上面を滑って地面に落下することになる。
〔脱穀装置〕
図3に示すように、脱穀装置9の上部には、扱室18が形成されている。脱穀装置9の天板を構成する扱室カバー19が設けられている。扱室18には、扱胴12が前後向き軸心(回転軸心)Y1周りで回転可能に設けられている。扱胴12は、扱胴軸20を介して、扱室18を形成する前後両側の壁21に回転可能に支持されている。扱胴12の下方には、受網22が設けられている。扱胴12の後方には、塵埃を外部に排出する排塵ファン23が設けられている。
脱穀装置9の下部には、選別対象物を揺動選別する揺動選別装置24や揺動選別装置24に選別風を送風する唐箕25、一番物の穀粒(単粒化穀粒等)を回収する一番回収部26、二番物の穀粒(枝梗付き穀粒等)を回収する二番回収部27が設けられている。一番回収部26には、一番物の穀粒を右方へ搬送する一番スクリュ28が備えられている。一番スクリュ28からの一番物の穀粒を穀粒貯留タンク7に向けて揚穀搬送する揚穀装置29が設けられている。揚穀装置29は、一番スクリュ28の右端部に連動連結されている。二番回収部27には、二番物の穀粒を右方へ搬送する二番スクリュ30が備えられている。二番スクリュ30からの二番物の穀粒を揺動選別装置24に還元する二番還元装置31が設けられている。二番還元装置31は、二番スクリュ30の右端部に連動連結されている。
図3から図5に示すように、壁21には、可動壁32と、固定壁33と、が備えられている。前側の可動壁32と後側の可動壁32とに亘って、扱胴軸20が架設されている。可動壁32は、前後向き軸心(揺動軸心)Y2周りで上下揺動可能なように、アーム34を介して固定壁33に支持されている。前側の固定壁33と後側の固定壁33とに亘って、前記エンジンの動力が伝達される伝動軸35が設けられている。
脱穀装置9の上部における左右両側部の夫々には、脱穀装置9における前部と後部とに亘って前後方向に延びる上部フレーム36、37が設けられている。左側の上部フレーム36は、前側の可動壁32と後側の可動壁32とに亘って設けられ、かつ、後側の壁21よりも後側の位置まで延びている。右側の上部フレーム37は、前側の固定壁33と後側の固定壁33とに亘って設けられ、かつ、後側の壁21よりも後側の位置まで延びている。
扱胴12を支持すると共に機体横内側(右側)に位置する揺動軸心Y2周りで上下揺動可能な扱胴フレーム38が設けられている。扱胴フレーム38には、前側の可動壁32と、後側の可動壁32と、左側の上部フレーム36と、が備えられている。扱胴フレーム38は、左側の上部フレーム36が位置する側の横端部(左端部)が上下動するように、揺動軸心Y2周りで上下揺動可能に構成されている。
扱胴フレーム38を上下揺動駆動するシリンダ39が設けられている。シリンダ39は、後側のアーム34と後側の固定壁33とに亘って設けられている。本実施形態では、シリンダ39は、電動油圧シリンダによって構成されている。扱胴フレーム38を上側に揺動付勢するガスダンパ40が設けられている。ガスダンパ40は、後側の可動壁32と後側の固定壁33とに亘って設けられている。
図4から図7に示すように、扱胴12を、脱穀処理を行う脱穀処理位置に位置保持する前後一対の扱胴ロック機構41が設けられている。前側の扱胴ロック機構41は、前側の可動壁32と前側の固定壁33とに亘って設けられている。後側の扱胴ロック機構41は、後側の可動壁32と後側の固定壁33とに亘って設けられている。扱胴ロック機構41には、プレート42と、ローラ43と、が備えられている。プレート42は、前後向き軸心(揺動軸心)Y3周りで揺動可能に可動壁32に支持されている。プレート42の先端部には、ローラ43に係合可能なフック部42aが形成されている。プレート42を揺動駆動するモータ(図示省略)が設けられている。ローラ43は、支軸44を介して固定壁33に支持されている。フック部42aがローラ43に係合することにより、扱胴12が脱穀処理位置に位置保持されることになる。ローラ43に対するフック部42aの係合が解除されることにより、扱胴フレーム38がシリンダ39及びガスダンパ40によって上側に揺動されることになる。
図6及び図7には、前側の支軸44周辺の構造を示している。なお、後側の支軸44周辺の構造については、図示しないが、前側の支軸44周辺の構造と同様である。支軸44は、支持プレート45を介して固定壁33に支持されている。支軸44の先端部を支持する支持プレート46が設けられている。支持プレート46は、固定壁33にボルト固定されている。支持プレート45と支持プレート46とに亘ってこれらを連結する連結プレート47が設けられている。連結プレート47は、ローラ43を上方から覆うように構成されている。連結プレート47には、左下がりに傾斜する上傾斜部47aと、左下がりに傾斜する下傾斜部47bと、が備えられている。
このような構成によれば、連結プレート47によって、支軸44を支持する構造を補強することができる。また、連結プレート47によって、藁屑がローラ43にかからないようにすることができる。ここで、藁屑が連結プレート47上に落下すると、上傾斜部47a及び下傾斜部47bに沿って滑り落ちることになる。これにより、藁屑が連結プレート47上に落下しても連結プレート47に溜まり難くなる。
図8及び図9に示すように、レール台11を横外方(左方)から覆うレール台カバー48の後端部には、株元カバー49が取り付けられている。レール台カバー48の後端部には、株元カバー49が取り付けられる取り付け座50が設けられている。取り付け座50は、レール台カバー48の内部に設けられている。取り付け座50には、株元カバー49を支持する支軸51が設けられている。取り付け座50及び支軸51は、レール台カバー48の下端よりも下側に出っ張っていない。
図10から図12に示すように、脱穀装置9の後上部において、左側の上部フレーム36が位置する側の部分(左側部)から後方に向かって突出する第一後上部フレーム52が設けられている。第一後上部フレーム52は、側面視で後方に向かって突出する略U字形状に形成されている。第一後上部フレーム52の湾曲部分に対して内側の空間を、排藁搬送装置13によって搬送される排藁が通過することになる。第一後上部フレーム52は、プレート53を介して脱穀装置9の左側壁の後端部に支持されている。第一後上部フレーム52は、左右方向に並設された複数の管状部材(本実施形態では、三本のパイプ)によって構成されている。第一後上部フレーム52には、主パイプ54と、主パイプ54の左隣りに設けられた左補助パイプ55と、主パイプ54の右隣りに設けられた右補助パイプ56と、が備えられている。主パイプ54、左補助パイプ55及び右補助パイプ56は、丸パイプによって構成されている。主パイプ54の下側部分の前端部及び左補助パイプ55の下側部分の前端部には、プレート53が固定されている。プレート53は、脱穀装置9の左側壁の後端部にボルト固定されている。
右側の上部フレーム37の後端部に連結され、かつ、右側の上部フレーム37の後端部から右方に向かって延び出る横フレーム57が設けられている。横フレーム57の右端部は、機体フレーム1に立設された支柱58に支持されている。右側の上部フレーム37と横フレーム57とに亘ってこれらを連結する連結フレーム59が設けられている。
脱穀装置9の後上部において、脱穀装置9における左側部と右側部とに亘る第二後上部フレーム60が設けられている。第二後上部フレーム60は、丸パイプによって構成されている。第二後上部フレーム60は、排藁搬送装置13の上方に位置し、かつ、第一後上部フレーム52と横フレーム57とに亘って設けられている。第二後上部フレーム60は、排藁フレーム61と共に上昇する排藁搬送装置13が第二後上部フレーム60に干渉しないように、排藁搬送装置13を迂回する形状に形成されている。具体的には、第二後上部フレーム60は、後方に向かって膨らむ湾曲形状に形成されている。第二後上部フレーム60のうち第一後上部フレーム52側の端部は、主パイプ54に固定されたステー62にボルト固定され、かつ、第二後上部フレーム60のうち横フレーム57側の端部は、横フレーム57に固定されたステー63にボルト固定されている。すなわち、第一後上部フレーム52は、第二後上部フレーム60及び横フレーム57を介して右側の上部フレーム37と連結されている。
ここで、主パイプ54には、ロック機構112を介して左側の上部フレーム36が連結され、かつ、ステー63を介して第二後上部フレーム60が連結されている。左補助パイプ55の上側部分の前端部は、主パイプ54のうち、左側の上部フレーム36が連結される連結部と、第二後上部フレーム60が連結されるステー62との間の部分まで延びている。右補助パイプ56は、主パイプ54のうち、後述する被差し込み部材105に対応する部分と第二後上部フレーム60が連結されるステー62に対応する部分とに亘って設けられている。
〔排藁搬送装置〕
図10、図12及び図13に示すように、排藁搬送装置13は、平面視で排藁搬送装置13の搬送終端ほど右側に位置するように傾斜する状態で設けられている。排藁搬送装置13には、排藁の株元側部分を挟持搬送する株元搬送装置65と、排藁の穂先側部分を係止搬送する穂先搬送装置66と、が備えられている。株元搬送装置65には、突起付きの株元搬送チェーン67と、排藁レール68と、が備えられている。排藁レール68は、株元搬送チェーン67の下方において、株元搬送チェーン67の下側経路部分に対向する状態で配置されている。排藁レール68の前部は、前支持部材69によって下方から支持されている。排藁レール68の後部は、後支持部材70によって下方から支持されている。穂先搬送装置66には、タイン付きの穂先搬送チェーン71が備えられている。
伝動軸35と排藁搬送装置13の入力軸(図示省略)とに亘って、伝動軸35の動力を排藁搬送装置13の前記入力軸に伝達するベルト伝動機構72が設けられている。ベルト伝動機構72には、駆動プーリ73と、従動プーリ74と、伝動ベルト75と、テンションアーム76と、揺動テンションプーリ77と、固定テンションプーリ78と、が備えられている。駆動プーリ73は、伝動軸35のうち後側の固定壁33から後方に向かって突出する部分に設けられている。従動プーリ74は、排藁搬送装置13の前記入力軸に設けられている。伝動ベルト75は、駆動プーリ73及び従動プーリ74に巻き付けられている。
テンションアーム76は、伝動軸35に揺動可能に支持されている。テンションアーム76は、テンションスプリング76aによって張力付与側に揺動付勢されている。テンションアーム76の先端部には、揺動テンションプーリ77が回転可能に支持されている。揺動テンションプーリ77は、伝動ベルト75に張力を付与するべく、伝動ベルト75の上側経路部分に対して上方から接触している。揺動テンションプーリ77は、伝動ベルト75のうち固定テンションプーリ78と駆動プーリ73とに亘る部分に作用している。
固定テンションプーリ78は、伝動ベルト75に張力を付与するべく、伝動ベルト75の上側経路部分に対して下方から接触している。これにより、伝動ベルト75が固定テンションプーリ78に対して上方から巻き付くことになるため、固定テンションプーリ78に対して上方から落下する藁屑が固定テンションプーリ78に溜まり難くなる。固定テンションプーリ78は、伝動ベルト75のうち駆動プーリ73と従動プーリ74との間における駆動プーリ73側寄りの部分に作用している。
固定テンションプーリ78は、支軸79を介してステー80に支持されている。ステー80は、排藁フレーム61の前端部(前フレーム部84)から垂れ下がる状態で設けられている。支軸79は、ステー80から前方に向かって突出する状態でステー80に取り外し可能にボルト固定されている。
〔排藁フレーム〕
図11から図16に示すように、排藁搬送装置13を支持する排藁フレーム61が設けられている。排藁搬送装置13は、前ステー81及び後ステー82を介して排藁フレーム61に吊り下げ支持されている。排藁フレーム61は、機体横内側(右側)に位置する揺動軸心Y2周りで上下揺動可能に構成されている。排藁フレーム61は、枠状のフレームによって構成されている。排藁フレーム61には、基端フレーム部83と、前フレーム部84と、後フレーム部85と、遊端フレーム部86と、が備えられている。前フレーム部84、後フレーム部85及び遊端フレーム部86は、一本の丸パイプが折り曲げられて形成されている。前フレーム部84の基端部は、後方に向かって折れ曲がっている。後フレーム部85の基端部は、前方に向かって折れ曲がっている。前フレーム部84の基端部と後フレーム部85の基端部との間には、前後方向に間隔があけられている。基端フレーム部83は、前フレーム部84の基端部と後フレーム部85の基端部とに亘って設けられている。基端フレーム部83は、前フレーム部84の基端部及び後フレーム部85の基端部に対して下側から固定されている。基端フレーム部83は、角パイプによって構成されている。
排藁フレーム61は、揺動軸心Y2周りで上下揺動可能なように、支軸87を介して前後一対のステー88に支持されている。支軸87は、基端フレーム部83に固定されたステー89に支持されている。前後一対のステー88は、右側の上部フレーム37に固定されたステー90にボルト固定されている。排藁フレーム61は、前後一対のステー88及びステー90を介して右側の上部フレーム37に支持されている。前側のステー88と後側のステー88とに亘ってこれらを連結する連結ロッド91が設けられている。
扱胴フレーム38と排藁フレーム61とを連結解除可能に連結する連結プレート92(連結部材)が設けられている。連結プレート92は、扱胴フレーム38の機体横外側端部(左端部)と排藁フレーム61の機体横外側端部(左端部)とに亘って設けられている。具体的には、連結プレート92は、左側の上部フレーム36と遊端フレーム部86とに亘って設けられている。
連結プレート92の左端部は、左側の上部フレーム36に固定されたステー93に、複数(本実施形態では、三本)のボルト94によって取り外し可能に固定されている。連結プレート92の右端部は、遊端フレーム部86に固定された複数(本実施形態では、三つ)のステー95に、複数(本実施形態では、三本)のボルト96によって取り外し可能に固定されている。連結プレート92には、ボルト94用のボルト孔92a及びボルト96用のボルト孔92bが形成されている。ステー93は、左側の上部フレーム36に沿って前後方向に延びる長手部材によって構成されている。ステー93の後端部には、ステー155がステー93の後端部から後方に向かって突出する状態でボルト固定されている。
このように、排藁フレーム61は、連結プレート92を介して左側の上部フレーム36と連結され、かつ、前後一対のステー88及びステー90を介して右側の上部フレーム37に支持されている。すなわち、排藁フレーム61は、左側の上部フレーム36と右側の上部フレーム37とに亘って設けられている。
扱胴フレーム38と排藁フレーム61とが連結プレート92によって連結された状態で、扱胴フレーム38と排藁フレーム61とが一体にシリンダ39によって上下揺動可能になる。排藁フレーム61は、排藁搬送装置13が排藁の搬送を行う位置(下降位置、図19参照)から排藁搬送装置13が排藁の搬送を行わない位置まで上昇可能に構成されている。本実施形態では、排藁フレーム61の上昇限界として、第一上昇位置(図21参照)と、第一上昇位置よりも低い第二上昇位置(図20参照)と、が設定されている。第一上昇位置は、扱胴12における穀稈の詰まり除去を行うことが可能な位置である。第二上昇位置は、排藁搬送装置13における排藁の詰まり除去を行うことが可能な位置であり、かつ、排藁搬送装置13の搬送終端部が排藁切断装置14に接触しない位置である。
〔扱室カバー〕
図11から図15に示すように、扱室カバー19は、扱胴12、扱胴フレーム38及び排藁フレーム61を上方から覆っている。扱室カバー19には、左扱室カバー97と、右扱室カバー98と、が備えられている。左扱室カバー97は、機体横外側(左側)に位置する前後向き軸心(揺動軸心)Y4周りで上下揺動開閉可能に構成されている。左扱室カバー97は、支持部材99を介して左側の上部フレーム36に支持されている。左扱室カバー97の裏面には、複数の送塵弁(図示省略)が前後方向に間隔をあけて設けられている。右扱室カバー98は、機体横内側(右側)に位置する前後向き軸心(揺動軸心)Y5周りで上下揺動開閉可能に右側の上部フレーム37に支持されている。右扱室カバー98は、その左端部が左扱室カバー97の右端部に乗り上がる状態で設けられている。
図17及び図18に示すように、左扱室カバー97には、本体100と、補助カバー101(カバー部材)と、が備えられている。左扱室カバー97のうち連結プレート92に対応する部分は、左扱室カバー97のうち本体100とは別のカバー部材である補助カバー101によって構成されている。本体100のうち補助カバー101に対応する部分には、切り欠き部100aが形成されている。切り欠き部100aは、機体横外方(左方)に開口し、かつ、平面視で前後方向に長い略長方形状に形成されている。補助カバー101は、連結プレート92に複数(本実施形態では、二本)のボルト102によって取り外し可能に固定されている。補助カバー101には、その上面部101aの右端部から下方に向かって折れ曲がる第一折り曲げ部101bと、第一折り曲げ部101bの下端部から機体横内方(右方)に向かって折れ曲がる第二折り曲げ部101cと、が備えられている。第二折り曲げ部101cには、ボルト102用のボルト孔101dが形成されている。第二折り曲げ部101cには、ボルト96と干渉しないように、切り欠き部101eが形成されている。
補助カバー101は、本体100を閉じた状態で連結プレート92に対して着脱可能に構成されている。具体的には、平面視において、閉じた状態の本体100と補助カバー101(第一折り曲げ部101b)との間に、隙間S1が形成されているところ、ボルト102が隙間S1内に位置している。
このような構成によれば、補助カバー101を着脱する際に、本体100を開けることなく、本体100と補助カバー101(第一折り曲げ部101b)との間の隙間S1からボルト102を操作して、補助カバー101の着脱作業を容易に行うことができる。
そして、補助カバー101を取り外すことにより、連結プレート92が露出することになる。具体的には、補助カバー101を取り外すことにより、三本のボルト94が露出することになる。これにより、三本のボルト94及び三本のボルト96を操作して、連結プレート92を取り外すことができる。このように、連結プレート92による連結を解除する際に、本体100を開ける必要がなく、補助カバー101を取り外すだけで済むため、連結解除作業を容易に行うことができる。
〔位置決め機構〕
図12から図15に示すように、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム61の前後位置を位置決めする位置決め機構103が設けられている。位置決め機構103は、排藁フレーム61と第一後上部フレーム52とに亘って構成されている。位置決め機構103には、位置決めプレート104と、位置決めプレート104が差し込まれる被差し込み部材105と、が備えられている。位置決めプレート104は、排藁フレーム61のうち遊端フレーム部86に固定されたステー106にボルト固定されている。被差し込み部材105は、第一後上部フレーム52のうち主パイプ54に固定されている。位置決めプレート104及び被差し込み部材105は、位置決めプレート104が被差し込み部材105に差し込まれた状態(排藁フレーム61が下降位置に位置する状態)で、第一後上部フレーム52の上側部分の下端よりも下側に出っ張っていない。
このような構成によれば、排藁フレーム61が下側に揺動されるのに伴って、位置決めプレート104が被差し込み部材105に上方から差し込まれることになる。こうして、位置決めプレート104が被差し込み部材105に差し込まれることにより、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム61が前後方向に位置ズレしないように、排藁フレーム61の前後位置が位置決めされることになる。
〔排藁フレーム用のロック機構〕
図11から図16に示すように、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム61の基端側部分を右側の上部フレーム37に位置保持するロック機構107が設けられている。ロック機構107には、右側の上部フレーム37に設けられたピン108と、排藁フレーム61に設けられると共にピン108に係合可能なフック109と、が備えられている。ピン108は、ステー110を介して右側の上部フレーム37に支持されている。フック109は、ステー111を介して基端フレーム部83に支持されている。
図13に示すように、排藁フレーム61が下側に揺動されるのに伴って、フック109がピン108に係合することになる。こうして、フック109がピン108に係合することにより、ロック機構107によって排藁フレーム61の基端側部分が右側の上部フレーム37に位置保持されることになる。
そして、図14に示すように、排藁フレーム61が上側に揺動されるのに伴って、フック109がピン108から外れることになる。こうして、フック109がピン108から外れることにより、ロック機構107による排藁フレーム61の基端側部分の右側の上部フレーム37への位置保持が解除されることになる。
〔扱胴フレーム用のロック機構〕
図11から図15、図19及び図20に示すように、扱胴フレーム38が下降位置に位置する状態で、左側の上部フレーム36を第一後上部フレーム52に位置保持するロック機構112が設けられている。ロック機構112には、第一後上部フレーム52に設けられたローラ113と、左側の上部フレーム36に設けられると共にローラ113に係合可能なフック114と、が備えられている。
ローラ113は、主パイプ54に固定されたステー115に前後向き軸心周りで回転可能に支持されている。ローラ113は、第一後上部フレーム52の上側部分の下端よりも下側に出っ張っていない。
フック114は、前後向き軸心(揺動軸心)Y6周りで揺動可能に支軸116に支持されている。フック114には、揺動軸心Y6周りで回転可能なローラ部114aと、ローラ部114aと一体回転するように、ローラ部114aの外周部に固定されたフック部114bと、が備えられている。支軸116は、左側の上部フレーム36の後端部から後方に向かって突出する状態で設けられている。支軸116の後端部は、ステー155に支持されている。
ロック機構112(フック114)を後側の扱胴ロック機構41(後側のプレート42)に連動させる連動機構117が設けられている。連動機構117には、前後方向に延びるロッド118と、後側のプレート42とロッド118とを連動連結する前連結アーム119と、ロッド118とフック114とを連動連結する後連結アーム120と、が備えられている。ロッド118は、その軸心(前後向き軸心)周りで回転可能なように、ステー等を介して左側の上部フレーム36に支持されている。ロッド118の後端部は、ステー155に支持されている。ロッド118の前端部には、前ステー121が設けられている。前ステー121と後側のプレート42とに亘って前連結アーム119が設けられている。ロッド118の後端部には、後ステー122が設けられている。後ステー122とフック部114bとに亘って後連結アーム120が設けられている。
図13及び図19に示すように、後側のフック部42aが後側のローラ43に係合するように、後側のプレート42が揺動軸心Y3周りで係合側に揺動すると、後側のプレート42の係合側への揺動が連動機構117によってフック114に伝達されて、フック114がローラ113に係合することになる。こうして、フック114がローラ113に係合することにより、扱胴フレーム38が下降位置に位置する状態で、ロック機構112によって左側の上部フレーム36が第一後上部フレーム52に位置保持されることになる。
このように、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態において、左側の上部フレーム36は、ロック機構112を介して第一後上部フレーム52と連結されている。すなわち、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態において、第一後上部フレーム52は、左側の上部フレーム36及び排藁フレーム61を介して、右側の上部フレーム37と連結されている。
図14及び図20に示すように、後側のフック部42aが後側のローラ43から外れるように、後側のプレート42が揺動軸心Y3周りで係合解除側に揺動すると、後側のプレート42の係合解除側への揺動が連動機構117によってフック114に伝達されて、フック114がローラ113から外れることになる。こうして、フック114がローラ113から外れることにより、ロック機構112による左側の上部フレーム36の第一後上部フレーム52への位置保持が解除されることになる。
〔排藁切断装置の揺動構造〕
図22に示すように、排藁切断装置14は、揺動軸心Z1周りで揺動可能なように、上下一対の支軸123を介して、機体フレーム1に立設された支柱124に支持されている。支柱124には、上側の支軸123を支持する上側のフレーム125及び下側の支軸123を支持する下側のフレーム125が、夫々、支柱124から後方に向かって突出する状態で設けられている。排藁切断装置14に右側部には、フレーム126が上下方向に延びる状態で設けられている。フレーム126の上部には、揺動軸心Z1周りでフレーム126と一体に揺動するように、プレート127が固定されている。プレート127は、上側の支軸123に回転可能に支持されている。排藁切断装置14の右側部において、その下部には、下ステー128が設けられている。下ステー128は、下側の支軸123に回転可能に支持されている。排藁切断装置14の揺動軸心Z1周りの揺動角度を検出する角度センサ129が設けられている。角度センサ129は、ポテンショメータによって構成されている。
〔排藁切断装置用のロック機構〕
図22から図25に示すように、排藁切断装置14の作業位置から非作業位置側への揺動と、排藁切断装置14の非作業位置から作業位置側への揺動とを規制するロック機構130が設けられている。ロック機構130は、排藁切断装置14の揺動を規制しない非規制状態と、排藁切断装置14の揺動を規制する規制状態とに切り替え可能に構成されている。ロック機構130には、プレート127と、カム131と、が備えられている。
カム131は、左右向き軸心(揺動軸心)X1周りで揺動可能なように、支軸132に支持されている。支軸132は、上側のフレーム125から左方に向かって突出する状態で、上側のフレーム125に設けられている。カム131は、支軸132に外嵌された状態でボルト133及び平座金134によって抜け止めされている。
カム131を初期位置側に揺動付勢する捩じりバネ135が設けられている。カム131が初期位置に位置する状態で当接するストッパ136が設けられている。捩じりバネ135は、支軸132に外嵌された状態で、その一端部がカム131に係合され、かつ、その他端部がストッパ136に係合されている。カム131が捩じりバネ135によって初期位置側に揺動付勢されてストッパ136に当接することにより、カム131が初期位置に位置保持されることになる。
図16、図19から図21に示すように、排藁フレーム61の上昇に連動してロック機構130が排藁切断装置14の揺動を規制するように、排藁フレーム61の上昇動作にロック機構130の規制動作を連動させる連動機構137が設けられている。連動機構137には、揺動軸心Y2周りで排藁フレーム61とは別に揺動可能なアーム138と、排藁フレーム61と一体に揺動してアーム138に押し作用する作用ピン139(作用部材)と、アーム138とロック機構130とを連係するケーブルワイヤ140(連係部材)と、が備えられている。
アーム138は、揺動軸心Y2周りで排藁フレーム61とは別に揺動可能なように、ブッシュ141を介して支軸87の後端部に支持されている。アーム138には、作用ピン139が押し作用する被作用部138aと、ケーブルワイヤ140が連結される連結部138bと、が備えられている。作用ピン139は、ステー89の後端部から後方に向かって突出する状態で、ステー89の後端部に設けられている。
ケーブルワイヤ140は、アーム138とカム131とに亘って設けられている。ケーブルワイヤ140には、インナワイヤ140a、アウタワイヤ140bと、が備えられている。インナワイヤ140aのうちアーム138側の端部は、連結部138bに連結されている。アウタワイヤ140bのうちアーム138側の端部は、ステー142に支持されている。ステー142は、後側のステー88にボルト固定されている。アーム138を初期位置に位置決めする位置決めピン143(位置決め部材)が設けられている。位置決めピン143は、ステー142に支持されている。
図23に示すように、インナワイヤ140aのうちカム131側の端部は、カム131に連結されている。カム131には、インナワイヤ140aが連結される連結軸131aがカム131から左方に向かって突出する状態で設けられている。アウタワイヤ140bのうちカム131側の端部は、ステー144に支持されている。ステー144は、上側のフレーム125に固定されている。
図19及び図20に示すように、排藁フレーム61が下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置している状態では、カム131が初期位置に位置保持されている。この状態では、図25に示すように、プレート127の先端127aの回転軌跡内において、カム131がプレート127の下面よりも下側に位置している。したがって、プレート127が揺動軸心Z1周りで回転しても、カム131に当接しないため、排藁切断装置14の揺動が規制されることはない。このように、図27から図29に示すように、排藁フレーム61が下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置している状態では、ロック機構130が非規制状態であるため、排藁切断装置14を作業位置と非作業位置とに切り替えることができる。
ここで、図19及び図20に示すように、排藁フレーム61が下降位置から上昇すると、作用ピン139が排藁フレーム61と一体に上側に揺動することになる。しかし、作用ピン139は、排藁フレーム61の上昇位置が基準位置(第二上昇位置)以下であれば、アーム138(被作用部138a)に押し作用しない。このため、排藁フレーム61が下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置している状態では、アーム138がケーブルワイヤ140を引っ張ることはない。
そして、図21に示すように、排藁フレーム61が第二上昇位置から第一上昇位置まで上昇すると、作用ピン139がアーム138(被作用部138a)に押し作用して、アーム138がケーブルワイヤ140を引っ張ることになる。すなわち、作用ピン139は、排藁フレーム61の上昇位置が基準位置(第二上昇位置)を超えると、アーム138に押し作用することになる。これにより、カム131が捩じりバネ135の付勢力に抗してケーブルワイヤ140に引っ張られる形態で図21に示す位置まで上側に揺動することになる。
この状態では、図26に示すように、カム131がプレート127の先端127aの回転軌跡内において、プレート127の下面よりも上側に入り込んでいる。したがって、プレート127が揺動軸心Z1周りで回転すると、カム131に当接するため、排藁切断装置14の揺動が規制されることになる。こうして、作用ピン139がアーム138(被作用部138a)に押し作用して、アーム138がケーブルワイヤ140を引っ張ることにより、排藁フレーム61の上昇に連動してロック機構130が排藁切断装置14の揺動を規制することになる。このように、図27及び図30に示すように、排藁フレーム61が第一上昇位置に位置している状態では、ロック機構130が規制状態であるため、排藁切断装置14を作業位置と非作業位置とに切り替えることができない。
図31に示すように、排藁切断装置14が作業位置に位置している状態において、ロック機構130が規制状態に切り替えられると、排藁切断装置14を作業位置から非作業位置に切り替えることができない。
詳述すると、図32に示すように、ロック機構130が規制状態において、排藁切断装置14を作業位置から非作業位置側に揺動させると、プレート127が作業位置から第一ロック位置まで第一許容角度θ1揺動した段階で、プレート127のうち第一当接面127bがカム131に当接することになる。こうして、プレート127のうち第一当接面127bがカム131に当接することにより、排藁切断装置14がこれ以上非作業位置側に揺動することが阻止されることになる。
図33に示すように、排藁切断装置14が非作業位置に位置している状態において、ロック機構130が規制状態に切り替えられると、排藁切断装置14を非作業位置から作業位置に切り替えることができない。
詳述すると、図34に示すように、ロック機構130が規制状態において、排藁切断装置14を非作業位置から作業位置側に揺動させると、プレート127が非作業位置から第二ロック位置まで第二許容角度θ2揺動した段階で、プレート127のうち第二当接面127cがカム131に当接することになる。こうして、プレート127のうち第二当接面127cがカム131に当接することにより、排藁切断装置14がこれ以上作業位置側に揺動することが阻止されることになる。
このように、図35に示すように、ロック機構130は、規制状態において、排藁切断装置14が作業位置から非作業位置側に一定角度範囲(第一許容角度θ1)だけ揺動するのを許容し、かつ、排藁切断装置14が非作業位置から作業位置側に一定角度範囲(第二許容角度θ2)だけ揺動するのを許容する。第二許容角度θ2は、第一許容角度θ1よりも大きい角度に設定されている。
〔排藁受けカバー〕
図3、図36及び図37に示すように、排藁搬送装置13の下方には、排藁を受ける排藁受けカバー145が設けられている。排藁受けカバー145は、脱穀装置9と排藁切断装置14とに亘って設けられている。排藁受けカバー145には、排藁受けカバー145の前側部分を構成する第一カバー146と、排藁受けカバー145の後側部分を構成する第二カバー147と、が備えられている。
第一カバー146は、脱穀装置9(具体的には、排塵ファン23)に支持されている。第一カバー146には、前カバー部148と、左後カバー部149と、右後カバー部150と、が備えられている。左後カバー部149と右後カバー部150との間には、後支持部材70と干渉しないように、後支持部材70が入り込む隙間S2が設けられている。第二カバー147は、排藁切断装置14に支持されている。第二カバー147は、第一カバー146よりも低い高さ位置に位置している。
排藁受けカバー145において、第一カバー146と第二カバー147との分割部Dは、頂点Tよりも低い高さ位置に位置している。第一カバー146と第二カバー147との分割部Dは、第二上昇位置に位置する排藁搬送装置13の搬送終端部が接触しないように、第二上昇位置に位置する排藁搬送装置13の搬送終端部の下端の高さ位置よりも低い高さ位置に位置している。
〔切り替え板〕
図12、図38及び図39に示すように、切り替え板17には、排藁フレーム61が上昇した状態で切り替え板17を開閉する際に、切り替え板17が排藁搬送装置13の搬送終端部と接触して切り替え板17の開閉が阻害されることがないように、排藁切断装置14の搬送終端部が入り込む切り欠き部17aが形成されている。切り替え板17には、排藁搬送装置13の搬送終端部が切り欠き部17aに入り込むのを許容する状態で切り欠き部17aを覆うカバー151が設けられている。切り替え板17には、カバー151が取り付けられる取り付け部材152がボルト153によって固定されている。カバー151の外周縁部は、取り付け部材152の内周縁部152aにボルト154によって固定されている。取り付け部材152には、補強用のリブ152bが形成されている。
カバー151は、弾性変形可能な部材によって構成されている。本実施形態では、カバー151は、例えば、ゴム状弾性体(ポリウレタンエラストマー)によって構成されている。カバー151には、切り替え板17の短手方向(切り替え板17の揺動軸心に直交する方向)に延びるスリット151aが形成されている。取り付け部材152の内周縁部152aは、カバー151が取り付け部材152に取り付けられた状態でカバー151のうちスリット151aに沿う両縁部がスリット151a側ほど低くなるように、先端下がりに傾斜する形状に形成されている(図39参照)。これにより、切り替え板17が閉じた状態において、切り替え板17の上面を滑る排藁がスリット151aに引っ掛かり難くなる。
ここで、排藁フレーム61が上側に揺動されるのに伴って、排藁搬送装置13の搬送終端部の高さ位置が低くなる。本実施形態では、排藁フレーム61が上昇した状態で切り替え板17が開閉されると、排藁搬送装置13の搬送終端部がスリット151aを介して切り欠き部17aに入り込むことになる。その際、排藁搬送装置13の搬送終端部がカバー151に接触すると、カバー151が弾性変形して排藁搬送装置13の搬送終端部の切り欠き部17aへの入り込みが許容されることになる。その後、排藁搬送装置13の搬送終端部がカバー151から離れると、カバー151が元の形状に戻ることになる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、第一後上部フレーム52が第二後上部フレーム60及び横フレーム57を介して右側の上部フレーム37と連結されている。しかし、第一後上部フレーム52が横フレーム57を介さずに、第二後上部フレーム60を介して右側の上部フレーム37と連結されていてもよい。すなわち、第二後上部フレーム60の右端部が右側の上部フレーム37の後端部に連結(例えば、ボルト固定)されていてもよい。
。
(2)上記実施形態では、第一後上部フレーム52が左右方向に並設された複数の管状部材(上記実施形態では、三本のパイプ)によって構成されている。しかし、第一後上部フレーム52が上下方向に並設された複数の管状部材によって構成されていてもよい。また、管状部材の本数は、三本に限定されるものではない。
(3)上記実施形態では、平面視において、閉じた状態の本体100と補助カバー101との間に隙間S1が形成され、補助カバー101を連結プレート92に取り外し可能に固定するボルト102が、隙間S1内に位置している。しかし、補助カバー101を、本体100を閉じた状態で連結プレート92に対して着脱可能とする構成は、上記実施形態に係る構成に限定されるものではない。例えば、本体100によってボルト102を上方から覆うようにして、本体100のうちボルト102に対応する部分(平面視でボルト102と重複する部分)に、本体100を閉じた状態でボルト102を操作可能なように、ボルト操作用の工具を挿入するための孔が形成されていてもよい。
(4)上記実施形態では、連係部材がケーブルワイヤ140によって構成されているが、連係部材が例えば、ロッドやアーム等によって構成されていてもよい。
本発明は、コンバイン(例えば、自脱型コンバイン)に利用可能である。
9 脱穀装置
10 フィードチェーン
12 扱胴
13 排藁搬送装置
14 排藁切断装置
61 排藁フレーム
130 ロック機構
137 連動機構
138 アーム
139 作用ピン(作用部材)
140 ケーブルワイヤ(連係部材)
142 ステー
143 位置決めピン(位置決め部材)
Y2 前後向き軸心
Z1 上下向き軸心
本発明は、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、扱胴を有すると共にフィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、脱穀装置の後部に連設されると共にフィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置と、排藁搬送装置を支持すると共に前後向き軸心周りで上下揺動可能な排藁フレームと、排藁搬送装置の下方に設けられると共に排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置と、が備えられているコンバインに関する。
上記のようなコンバインとして、例えば、特許文献1に記載のコンバインが既に知られている。特許文献1に記載のコンバインには、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーン(文献では「フィードチェーン〔9〕」)と、扱胴(文献では「扱胴〔11〕」)を有すると共にフィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置(文献では「脱穀装置〔10〕」)と、脱穀装置の後部に連設されると共にフィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置(文献では「排藁搬送装置〔12〕」)と、排藁搬送装置を支持すると共に前後向き軸心(文献では「揺動軸心〔Y2〕」)周りで上下揺動可能な排藁フレーム(文献では「排藁フレーム〔50〕」)と、排藁搬送装置の下方に設けられると共に排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置(文献では「排藁切断装置〔28〕」)と、が備えられている。排藁切断装置は、上下向き軸心周りにおいて、排藁搬送装置からの排藁を受け入れて切断処理を行う作業位置と、作業位置から離れて位置する非作業位置とに亘って揺動可能に構成されている。
特許文献1に記載のコンバインでは、排藁フレームが上昇するのに伴って、排藁搬送装置の搬送終端側端部の高さ位置が低くなる。このため、排藁フレームが上昇している状態で、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替えようとすると、排藁切断装置が排藁搬送装置の搬送終端側端部に接触する虞がある。
上記状況に鑑み、排藁フレームが上昇している状態で、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替える際に、排藁切断装置が排藁搬送装置に接触するのを防止することが可能なコンバインが要望されている。
本発明の特徴は、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーンと、扱胴を有すると共に前記フィードチェーンによって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と、前記脱穀装置の後部に連設されると共に前記フィードチェーンから脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する排藁搬送装置と、前記排藁搬送装置を支持すると共に前後向き軸心周りで上下揺動可能な排藁フレームと、前記排藁搬送装置の下方に設けられると共に前記排藁搬送装置によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置と、が備えられ、前記排藁切断装置は、上下向き軸心周りにおいて、前記排藁搬送装置からの排藁を受け入れて切断処理を行う作業位置と、前記作業位置から離れて位置する非作業位置とに亘って揺動可能に構成されているコンバインであって、前記排藁フレームの上昇に連動して前記排藁切断装置の揺動が規制されるように構成されていることにある。
本特徴構成によれば、排藁フレームの上昇に連動して排藁切断装置の揺動が規制されることになる。これにより、排藁フレームが上昇している状態で、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替える際に、排藁切断装置が排藁搬送装置に接触するのを防止することができる。また、排藁フレームが上昇している状態で、排藁切断装置の揺動を規制するのを失念することがない。
さらに、本発明において、前記排藁フレームの上昇位置が基準位置以下であれば、前記排藁切断装置の揺動が規制されず、前記排藁フレームの上昇位置が前記基準位置を超えると、前記排藁切断装置の揺動が規制されるように構成されていると好適である。
ここで、排藁フレームの上昇位置が比較的低い場合は、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替えても、排藁搬送装置の搬送終端側端部が排藁切断装置に接触しない。一方、排藁フレームの上昇位置が比較的高い場合は、排藁切断装置を作業位置と非作業位置とに切り替えると、排藁搬送装置の搬送終端側端部が排藁切断装置に接触する。本特徴構成によれば、排藁フレームの上昇位置が基準位置未満の比較的低い場合は、排藁切断装置の揺動が規制されない。一方、排藁フレームの上昇位置が基準位置以上の比較的高い場合は、排藁切断装置の揺動が規制される。これにより、排藁切断装置の揺動を規制するか否かを、排藁フレームの上昇位置の高低の程度に応じて適切に設定することができる。
コンバインを示す左側面図である。
コンバインを示す平面図である。
脱穀装置を示す左側面図である。
扱胴フレームが下降した状態の脱穀装置を示す背面図である。
扱胴フレームが上昇した状態の脱穀装置を示す背面図である。
扱胴ロック機構を示す正面図である。
支軸周辺の構造を示す斜視図である。
株元カバーの取り付け構造を示す分解斜視図である。
株元カバーの取り付け構造を示す背面断面図である。
脱穀装置の後部及び排藁搬送装置を示す左側面図である。
左側の上部フレーム、右側の上部フレーム、排藁フレーム、第一後上部フレーム及び第二後上部フレームを示す斜視図である。
脱穀装置の後部、排藁搬送装置及び排藁切断装置を示す平面図である。
扱胴フレーム及び排藁フレームが下降位置に位置している状態を示す背面図である。
排藁フレーム及び扱胴フレームが第二上昇位置に位置している状態を示す背面図である。
左側の上部フレーム、排藁フレーム及び第一後上部フレームを示す分解斜視図である。
排藁フレーム及び右側の上部フレームを示す分解斜視図である。
補助カバーを示す平面図である。
補助カバーを示す背面断面図である。
排藁フレームが下降位置に位置している状態を示す背面図である。
排藁フレームが第二上昇位置に位置している状態を示す背面図である。
排藁フレームが第一上昇位置に位置している状態を示す背面図である。
ロック機構及び連動機構を示す背面図である。
ロック機構を示す分解斜視図である。
排藁フレームが下降位置以上で二上昇位置以下の範囲に位置し、かつ、排藁切断装置が作業位置に位置している状態におけるロック機構を示す平面図である。
排藁フレームが下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置し、かつ、排藁切断装置が作業位置に位置している状態におけるロック機構を示す左側面図である。
排藁フレームが第一上昇位置に位置し、かつ、排藁切断装置が作業位置に位置している状態におけるロック機構を示す左側面図である。
排藁フレームの位置とロック機構の状態と排藁切断装置の切り替えの可否との関係を示す図である。
排藁フレームが下降位置に位置している状態における排藁切断装置の切り替えの可否を示す図である。
排藁フレームが第二上昇位置に位置している状態における排藁切断装置の切り替えの可否を示す図である。
排藁フレームが第一上昇位置に位置している状態における排藁切断装置の切り替えの可否を示す図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が作業位置に位置している状態を示す平面図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が第一ロック位置に位置している状態を示す平面図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が非作業位置に位置している状態を示す平面図である。
規制状態のロック機構であって、排藁切断装置が第二ロック位置に位置している状態を示す平面図である。
排藁切断装置の位置とロック機構による排藁切断装置の揺動規制との関係とを示す図である。
排藁受けカバーを示す斜視図である。
排藁受けカバーを示す左側面断面図である。
切り替え板を示す平面図である。
図38におけるXXXIX-XXXIX断面図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。
〔コンバインの全体構成〕
図1及び図2には、自脱型コンバインを示している。本コンバインには、機体フレーム1と、クローラ走行装置2と、が備えられている。走行機体の前方には、植立穀稈を刈り取る刈取部3が設けられている。走行機体の前部における右側部分には、運転キャビン4が設けられている。運転キャビン4には、運転者が搭乗する運転部5と、運転部5を覆うキャビン6と、が備えられている。運転部5の下方には、エンジン(図示省略)が設けられている。
運転キャビン4の後方には、脱穀処理後の穀粒を貯留する穀粒貯留タンク7が設けられている。穀粒貯留タンク7内の穀粒を排出する穀粒排出装置8が設けられている。穀粒貯留タンク7の左隣には、脱穀装置9が設けられている。脱穀装置9の左側部には、刈取穀稈を挟持搬送するフィードチェーン10と、フィードチェーン10と上下に対向する位置でフィードチェーン10と共に刈取穀稈を挟持するレール台11と、が設けられている。脱穀装置9は、扱胴12を有すると共にフィードチェーン10によって搬送される刈取穀稈を脱穀処理する。脱穀装置9の後部には、排藁搬送装置13が連設されている。排藁搬送装置13は、フィードチェーン10から脱穀処理後の排藁を受け取って後方へ挟持搬送する。排藁搬送装置13の下方には、排藁搬送装置13によって搬送された排藁を切断処理する排藁切断装置14が設けられている。
〔排藁切断装置〕
図2及び図3に示すように、排藁切断装置14は、上下向き軸心(揺動軸心)Z1周りにおいて、排藁搬送装置13からの排藁を受け入れて切断処理を行う作業位置と、作業位置から離れて位置する非作業位置とに亘って揺動可能に構成されている。排藁切断装置14には、排藁を切断するカッタ15と、カッタ15を覆うカバー16と、切り替え板17と、が備えられている。カバー16のうちカッタ15の上方に位置する部分には、排藁が投入される投入口16aが形成されている。
切り替え板17は、投入口16aを開く開位置と投入口16aを閉じる閉位置とに亘って上下揺動開閉可能に構成されている。切り替え板17が開いた状態では、排藁搬送装置13によって搬送された排藁が投入口16aに投入されてカッタ15によって切断されることになる。切り替え板17が閉じた状態では、排藁搬送装置13によって搬送された排藁が切り替え板17の上面を滑って地面に落下することになる。
〔脱穀装置〕
図3に示すように、脱穀装置9の上部には、扱室18が形成されている。脱穀装置9の天板を構成する扱室カバー19が設けられている。扱室18には、扱胴12が前後向き軸心(回転軸心)Y1周りで回転可能に設けられている。扱胴12は、扱胴軸20を介して、扱室18を形成する前後両側の壁21に回転可能に支持されている。扱胴12の下方には、受網22が設けられている。扱胴12の後方には、塵埃を外部に排出する排塵ファン23が設けられている。
脱穀装置9の下部には、選別対象物を揺動選別する揺動選別装置24や揺動選別装置24に選別風を送風する唐箕25、一番物の穀粒(単粒化穀粒等)を回収する一番回収部26、二番物の穀粒(枝梗付き穀粒等)を回収する二番回収部27が設けられている。一番回収部26には、一番物の穀粒を右方へ搬送する一番スクリュ28が備えられている。一番スクリュ28からの一番物の穀粒を穀粒貯留タンク7に向けて揚穀搬送する揚穀装置29が設けられている。揚穀装置29は、一番スクリュ28の右端部に連動連結されている。二番回収部27には、二番物の穀粒を右方へ搬送する二番スクリュ30が備えられている。二番スクリュ30からの二番物の穀粒を揺動選別装置24に還元する二番還元装置31が設けられている。二番還元装置31は、二番スクリュ30の右端部に連動連結されている。
図3から図5に示すように、壁21には、可動壁32と、固定壁33と、が備えられている。前側の可動壁32と後側の可動壁32とに亘って、扱胴軸20が架設されている。可動壁32は、前後向き軸心(揺動軸心)Y2周りで上下揺動可能なように、アーム34を介して固定壁33に支持されている。前側の固定壁33と後側の固定壁33とに亘って、前記エンジンの動力が伝達される伝動軸35が設けられている。
脱穀装置9の上部における左右両側部の夫々には、脱穀装置9における前部と後部とに亘って前後方向に延びる上部フレーム36、37が設けられている。左側の上部フレーム36は、前側の可動壁32と後側の可動壁32とに亘って設けられ、かつ、後側の壁21よりも後側の位置まで延びている。右側の上部フレーム37は、前側の固定壁33と後側の固定壁33とに亘って設けられ、かつ、後側の壁21よりも後側の位置まで延びている。
扱胴12を支持すると共に機体横内側(右側)に位置する揺動軸心Y2周りで上下揺動可能な扱胴フレーム38が設けられている。扱胴フレーム38には、前側の可動壁32と、後側の可動壁32と、左側の上部フレーム36と、が備えられている。扱胴フレーム38は、左側の上部フレーム36が位置する側の横端部(左端部)が上下動するように、揺動軸心Y2周りで上下揺動可能に構成されている。
扱胴フレーム38を上下揺動駆動するシリンダ39が設けられている。シリンダ39は、後側のアーム34と後側の固定壁33とに亘って設けられている。本実施形態では、シリンダ39は、電動油圧シリンダによって構成されている。扱胴フレーム38を上側に揺動付勢するガスダンパ40が設けられている。ガスダンパ40は、後側の可動壁32と後側の固定壁33とに亘って設けられている。
図4から図7に示すように、扱胴12を、脱穀処理を行う脱穀処理位置に位置保持する前後一対の扱胴ロック機構41が設けられている。前側の扱胴ロック機構41は、前側の可動壁32と前側の固定壁33とに亘って設けられている。後側の扱胴ロック機構41は、後側の可動壁32と後側の固定壁33とに亘って設けられている。扱胴ロック機構41には、プレート42と、ローラ43と、が備えられている。プレート42は、前後向き軸心(揺動軸心)Y3周りで揺動可能に可動壁32に支持されている。プレート42の先端部には、ローラ43に係合可能なフック部42aが形成されている。プレート42を揺動駆動するモータ(図示省略)が設けられている。ローラ43は、支軸44を介して固定壁33に支持されている。フック部42aがローラ43に係合することにより、扱胴12が脱穀処理位置に位置保持されることになる。ローラ43に対するフック部42aの係合が解除されることにより、扱胴フレーム38がシリンダ39及びガスダンパ40によって上側に揺動されることになる。
図6及び図7には、前側の支軸44周辺の構造を示している。なお、後側の支軸44周辺の構造については、図示しないが、前側の支軸44周辺の構造と同様である。支軸44は、支持プレート45を介して固定壁33に支持されている。支軸44の先端部を支持する支持プレート46が設けられている。支持プレート46は、固定壁33にボルト固定されている。支持プレート45と支持プレート46とに亘ってこれらを連結する連結プレート47が設けられている。連結プレート47は、ローラ43を上方から覆うように構成されている。連結プレート47には、左下がりに傾斜する上傾斜部47aと、左下がりに傾斜する下傾斜部47bと、が備えられている。
このような構成によれば、連結プレート47によって、支軸44を支持する構造を補強することができる。また、連結プレート47によって、藁屑がローラ43にかからないようにすることができる。ここで、藁屑が連結プレート47上に落下すると、上傾斜部47a及び下傾斜部47bに沿って滑り落ちることになる。これにより、藁屑が連結プレート47上に落下しても連結プレート47に溜まり難くなる。
図8及び図9に示すように、レール台11を横外方(左方)から覆うレール台カバー48の後端部には、株元カバー49が取り付けられている。レール台カバー48の後端部には、株元カバー49が取り付けられる取り付け座50が設けられている。取り付け座50は、レール台カバー48の内部に設けられている。取り付け座50には、株元カバー49を支持する支軸51が設けられている。取り付け座50及び支軸51は、レール台カバー48の下端よりも下側に出っ張っていない。
図10から図12に示すように、脱穀装置9の後上部において、左側の上部フレーム36が位置する側の部分(左側部)から後方に向かって突出する第一後上部フレーム52が設けられている。第一後上部フレーム52は、側面視で後方に向かって突出する略U字形状に形成されている。第一後上部フレーム52の湾曲部分に対して内側の空間を、排藁搬送装置13によって搬送される排藁が通過することになる。第一後上部フレーム52は、プレート53を介して脱穀装置9の左側壁の後端部に支持されている。第一後上部フレーム52は、左右方向に並設された複数の管状部材(本実施形態では、三本のパイプ)によって構成されている。第一後上部フレーム52には、主パイプ54と、主パイプ54の左隣りに設けられた左補助パイプ55と、主パイプ54の右隣りに設けられた右補助パイプ56と、が備えられている。主パイプ54、左補助パイプ55及び右補助パイプ56は、丸パイプによって構成されている。主パイプ54の下側部分の前端部及び左補助パイプ55の下側部分の前端部には、プレート53が固定されている。プレート53は、脱穀装置9の左側壁の後端部にボルト固定されている。
右側の上部フレーム37の後端部に連結され、かつ、右側の上部フレーム37の後端部から右方に向かって延び出る横フレーム57が設けられている。横フレーム57の右端部は、機体フレーム1に立設された支柱58に支持されている。右側の上部フレーム37と横フレーム57とに亘ってこれらを連結する連結フレーム59が設けられている。
脱穀装置9の後上部において、脱穀装置9における左側部と右側部とに亘る第二後上部フレーム60が設けられている。第二後上部フレーム60は、丸パイプによって構成されている。第二後上部フレーム60は、排藁搬送装置13の上方に位置し、かつ、第一後上部フレーム52と横フレーム57とに亘って設けられている。第二後上部フレーム60は、排藁フレーム61と共に上昇する排藁搬送装置13が第二後上部フレーム60に干渉しないように、排藁搬送装置13を迂回する形状に形成されている。具体的には、第二後上部フレーム60は、後方に向かって膨らむ湾曲形状に形成されている。第二後上部フレーム60のうち第一後上部フレーム52側の端部は、主パイプ54に固定されたステー62にボルト固定され、かつ、第二後上部フレーム60のうち横フレーム57側の端部は、横フレーム57に固定されたステー63にボルト固定されている。すなわち、第一後上部フレーム52は、第二後上部フレーム60及び横フレーム57を介して右側の上部フレーム37と連結されている。
ここで、主パイプ54には、ロック機構112を介して左側の上部フレーム36が連結され、かつ、ステー63を介して第二後上部フレーム60が連結されている。左補助パイプ55の上側部分の前端部は、主パイプ54のうち、左側の上部フレーム36が連結される連結部と、第二後上部フレーム60が連結されるステー62との間の部分まで延びている。右補助パイプ56は、主パイプ54のうち、後述する被差し込み部材105に対応する部分と第二後上部フレーム60が連結されるステー62に対応する部分とに亘って設けられている。
〔排藁搬送装置〕
図10、図12及び図13に示すように、排藁搬送装置13は、平面視で排藁搬送装置13の搬送終端ほど右側に位置するように傾斜する状態で設けられている。排藁搬送装置13には、排藁の株元側部分を挟持搬送する株元搬送装置65と、排藁の穂先側部分を係止搬送する穂先搬送装置66と、が備えられている。株元搬送装置65には、突起付きの株元搬送チェーン67と、排藁レール68と、が備えられている。排藁レール68は、株元搬送チェーン67の下方において、株元搬送チェーン67の下側経路部分に対向する状態で配置されている。排藁レール68の前部は、前支持部材69によって下方から支持されている。排藁レール68の後部は、後支持部材70によって下方から支持されている。穂先搬送装置66には、タイン付きの穂先搬送チェーン71が備えられている。
伝動軸35と排藁搬送装置13の入力軸(図示省略)とに亘って、伝動軸35の動力を排藁搬送装置13の前記入力軸に伝達するベルト伝動機構72が設けられている。ベルト伝動機構72には、駆動プーリ73と、従動プーリ74と、伝動ベルト75と、テンションアーム76と、揺動テンションプーリ77と、固定テンションプーリ78と、が備えられている。駆動プーリ73は、伝動軸35のうち後側の固定壁33から後方に向かって突出する部分に設けられている。従動プーリ74は、排藁搬送装置13の前記入力軸に設けられている。伝動ベルト75は、駆動プーリ73及び従動プーリ74に巻き付けられている。
テンションアーム76は、伝動軸35に揺動可能に支持されている。テンションアーム76は、テンションスプリング76aによって張力付与側に揺動付勢されている。テンションアーム76の先端部には、揺動テンションプーリ77が回転可能に支持されている。揺動テンションプーリ77は、伝動ベルト75に張力を付与するべく、伝動ベルト75の上側経路部分に対して上方から接触している。揺動テンションプーリ77は、伝動ベルト75のうち固定テンションプーリ78と駆動プーリ73とに亘る部分に作用している。
固定テンションプーリ78は、伝動ベルト75に張力を付与するべく、伝動ベルト75の上側経路部分に対して下方から接触している。これにより、伝動ベルト75が固定テンションプーリ78に対して上方から巻き付くことになるため、固定テンションプーリ78に対して上方から落下する藁屑が固定テンションプーリ78に溜まり難くなる。固定テンションプーリ78は、伝動ベルト75のうち駆動プーリ73と従動プーリ74との間における駆動プーリ73側寄りの部分に作用している。
固定テンションプーリ78は、支軸79を介してステー80に支持されている。ステー80は、排藁フレーム61の前端部(前フレーム部84)から垂れ下がる状態で設けられている。支軸79は、ステー80から前方に向かって突出する状態でステー80に取り外し可能にボルト固定されている。
〔排藁フレーム〕
図11から図16に示すように、排藁搬送装置13を支持する排藁フレーム61が設けられている。排藁搬送装置13は、前ステー81及び後ステー82を介して排藁フレーム61に吊り下げ支持されている。排藁フレーム61は、機体横内側(右側)に位置する揺動軸心Y2周りで上下揺動可能に構成されている。排藁フレーム61は、枠状のフレームによって構成されている。排藁フレーム61には、基端フレーム部83と、前フレーム部84と、後フレーム部85と、遊端フレーム部86と、が備えられている。前フレーム部84、後フレーム部85及び遊端フレーム部86は、一本の丸パイプが折り曲げられて形成されている。前フレーム部84の基端部は、後方に向かって折れ曲がっている。後フレーム部85の基端部は、前方に向かって折れ曲がっている。前フレーム部84の基端部と後フレーム部85の基端部との間には、前後方向に間隔があけられている。基端フレーム部83は、前フレーム部84の基端部と後フレーム部85の基端部とに亘って設けられている。基端フレーム部83は、前フレーム部84の基端部及び後フレーム部85の基端部に対して下側から固定されている。基端フレーム部83は、角パイプによって構成されている。
排藁フレーム61は、揺動軸心Y2周りで上下揺動可能なように、支軸87を介して前後一対のステー88に支持されている。支軸87は、基端フレーム部83に固定されたステー89に支持されている。前後一対のステー88は、右側の上部フレーム37に固定されたステー90にボルト固定されている。排藁フレーム61は、前後一対のステー88及びステー90を介して右側の上部フレーム37に支持されている。前側のステー88と後側のステー88とに亘ってこれらを連結する連結ロッド91が設けられている。
扱胴フレーム38と排藁フレーム61とを連結解除可能に連結する連結プレート92(連結部材)が設けられている。連結プレート92は、扱胴フレーム38の機体横外側端部(左端部)と排藁フレーム61の機体横外側端部(左端部)とに亘って設けられている。具体的には、連結プレート92は、左側の上部フレーム36と遊端フレーム部86とに亘って設けられている。
連結プレート92の左端部は、左側の上部フレーム36に固定されたステー93に、複数(本実施形態では、三本)のボルト94によって取り外し可能に固定されている。連結プレート92の右端部は、遊端フレーム部86に固定された複数(本実施形態では、三つ)のステー95に、複数(本実施形態では、三本)のボルト96によって取り外し可能に固定されている。連結プレート92には、ボルト94用のボルト孔92a及びボルト96用のボルト孔92bが形成されている。ステー93は、左側の上部フレーム36に沿って前後方向に延びる長手部材によって構成されている。ステー93の後端部には、ステー155がステー93の後端部から後方に向かって突出する状態でボルト固定されている。
このように、排藁フレーム61は、連結プレート92を介して左側の上部フレーム36と連結され、かつ、前後一対のステー88及びステー90を介して右側の上部フレーム37に支持されている。すなわち、排藁フレーム61は、左側の上部フレーム36と右側の上部フレーム37とに亘って設けられている。
扱胴フレーム38と排藁フレーム61とが連結プレート92によって連結された状態で、扱胴フレーム38と排藁フレーム61とが一体にシリンダ39によって上下揺動可能になる。排藁フレーム61は、排藁搬送装置13が排藁の搬送を行う位置(下降位置、図19参照)から排藁搬送装置13が排藁の搬送を行わない位置まで上昇可能に構成されている。本実施形態では、排藁フレーム61の上昇限界として、第一上昇位置(図21参照)と、第一上昇位置よりも低い第二上昇位置(図20参照)と、が設定されている。第一上昇位置は、扱胴12における穀稈の詰まり除去を行うことが可能な位置である。第二上昇位置は、排藁搬送装置13における排藁の詰まり除去を行うことが可能な位置であり、かつ、排藁搬送装置13の搬送終端部が排藁切断装置14に接触しない位置である。
〔扱室カバー〕
図11から図15に示すように、扱室カバー19は、扱胴12、扱胴フレーム38及び排藁フレーム61を上方から覆っている。扱室カバー19には、左扱室カバー97と、右扱室カバー98と、が備えられている。左扱室カバー97は、機体横外側(左側)に位置する前後向き軸心(揺動軸心)Y4周りで上下揺動開閉可能に構成されている。左扱室カバー97は、支持部材99を介して左側の上部フレーム36に支持されている。左扱室カバー97の裏面には、複数の送塵弁(図示省略)が前後方向に間隔をあけて設けられている。右扱室カバー98は、機体横内側(右側)に位置する前後向き軸心(揺動軸心)Y5周りで上下揺動開閉可能に右側の上部フレーム37に支持されている。右扱室カバー98は、その左端部が左扱室カバー97の右端部に乗り上がる状態で設けられている。
図17及び図18に示すように、左扱室カバー97には、本体100と、補助カバー101(カバー部材)と、が備えられている。左扱室カバー97のうち連結プレート92に対応する部分は、左扱室カバー97のうち本体100とは別のカバー部材である補助カバー101によって構成されている。本体100のうち補助カバー101に対応する部分には、切り欠き部100aが形成されている。切り欠き部100aは、機体横外方(左方)に開口し、かつ、平面視で前後方向に長い略長方形状に形成されている。補助カバー101は、連結プレート92に複数(本実施形態では、二本)のボルト102によって取り外し可能に固定されている。補助カバー101には、その上面部101aの右端部から下方に向かって折れ曲がる第一折り曲げ部101bと、第一折り曲げ部101bの下端部から機体横内方(右方)に向かって折れ曲がる第二折り曲げ部101cと、が備えられている。第二折り曲げ部101cには、ボルト102用のボルト孔101dが形成されている。第二折り曲げ部101cには、ボルト96と干渉しないように、切り欠き部101eが形成されている。
補助カバー101は、本体100を閉じた状態で連結プレート92に対して着脱可能に構成されている。具体的には、平面視において、閉じた状態の本体100と補助カバー101(第一折り曲げ部101b)との間に、隙間S1が形成されているところ、ボルト102が隙間S1内に位置している。
このような構成によれば、補助カバー101を着脱する際に、本体100を開けることなく、本体100と補助カバー101(第一折り曲げ部101b)との間の隙間S1からボルト102を操作して、補助カバー101の着脱作業を容易に行うことができる。
そして、補助カバー101を取り外すことにより、連結プレート92が露出することになる。具体的には、補助カバー101を取り外すことにより、三本のボルト94が露出することになる。これにより、三本のボルト94及び三本のボルト96を操作して、連結プレート92を取り外すことができる。このように、連結プレート92による連結を解除する際に、本体100を開ける必要がなく、補助カバー101を取り外すだけで済むため、連結解除作業を容易に行うことができる。
〔位置決め機構〕
図12から図15に示すように、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム61の前後位置を位置決めする位置決め機構103が設けられている。位置決め機構103は、排藁フレーム61と第一後上部フレーム52とに亘って構成されている。位置決め機構103には、位置決めプレート104と、位置決めプレート104が差し込まれる被差し込み部材105と、が備えられている。位置決めプレート104は、排藁フレーム61のうち遊端フレーム部86に固定されたステー106にボルト固定されている。被差し込み部材105は、第一後上部フレーム52のうち主パイプ54に固定されている。位置決めプレート104及び被差し込み部材105は、位置決めプレート104が被差し込み部材105に差し込まれた状態(排藁フレーム61が下降位置に位置する状態)で、第一後上部フレーム52の上側部分の下端よりも下側に出っ張っていない。
このような構成によれば、排藁フレーム61が下側に揺動されるのに伴って、位置決めプレート104が被差し込み部材105に上方から差し込まれることになる。こうして、位置決めプレート104が被差し込み部材105に差し込まれることにより、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム61が前後方向に位置ズレしないように、排藁フレーム61の前後位置が位置決めされることになる。
〔排藁フレーム用のロック機構〕
図11から図16に示すように、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態で、排藁フレーム61の基端側部分を右側の上部フレーム37に位置保持するロック機構107が設けられている。ロック機構107には、右側の上部フレーム37に設けられたピン108と、排藁フレーム61に設けられると共にピン108に係合可能なフック109と、が備えられている。ピン108は、ステー110を介して右側の上部フレーム37に支持されている。フック109は、ステー111を介して基端フレーム部83に支持されている。
図13に示すように、排藁フレーム61が下側に揺動されるのに伴って、フック109がピン108に係合することになる。こうして、フック109がピン108に係合することにより、ロック機構107によって排藁フレーム61の基端側部分が右側の上部フレーム37に位置保持されることになる。
そして、図14に示すように、排藁フレーム61が上側に揺動されるのに伴って、フック109がピン108から外れることになる。こうして、フック109がピン108から外れることにより、ロック機構107による排藁フレーム61の基端側部分の右側の上部フレーム37への位置保持が解除されることになる。
〔扱胴フレーム用のロック機構〕
図11から図15、図19及び図20に示すように、扱胴フレーム38が下降位置に位置する状態で、左側の上部フレーム36を第一後上部フレーム52に位置保持するロック機構112が設けられている。ロック機構112には、第一後上部フレーム52に設けられたローラ113と、左側の上部フレーム36に設けられると共にローラ113に係合可能なフック114と、が備えられている。
ローラ113は、主パイプ54に固定されたステー115に前後向き軸心周りで回転可能に支持されている。ローラ113は、第一後上部フレーム52の上側部分の下端よりも下側に出っ張っていない。
フック114は、前後向き軸心(揺動軸心)Y6周りで揺動可能に支軸116に支持されている。フック114には、揺動軸心Y6周りで回転可能なローラ部114aと、ローラ部114aと一体回転するように、ローラ部114aの外周部に固定されたフック部114bと、が備えられている。支軸116は、左側の上部フレーム36の後端部から後方に向かって突出する状態で設けられている。支軸116の後端部は、ステー155に支持されている。
ロック機構112(フック114)を後側の扱胴ロック機構41(後側のプレート42)に連動させる連動機構117が設けられている。連動機構117には、前後方向に延びるロッド118と、後側のプレート42とロッド118とを連動連結する前連結アーム119と、ロッド118とフック114とを連動連結する後連結アーム120と、が備えられている。ロッド118は、その軸心(前後向き軸心)周りで回転可能なように、ステー等を介して左側の上部フレーム36に支持されている。ロッド118の後端部は、ステー155に支持されている。ロッド118の前端部には、前ステー121が設けられている。前ステー121と後側のプレート42とに亘って前連結アーム119が設けられている。ロッド118の後端部には、後ステー122が設けられている。後ステー122とフック部114bとに亘って後連結アーム120が設けられている。
図13及び図19に示すように、後側のフック部42aが後側のローラ43に係合するように、後側のプレート42が揺動軸心Y3周りで係合側に揺動すると、後側のプレート42の係合側への揺動が連動機構117によってフック114に伝達されて、フック114がローラ113に係合することになる。こうして、フック114がローラ113に係合することにより、扱胴フレーム38が下降位置に位置する状態で、ロック機構112によって左側の上部フレーム36が第一後上部フレーム52に位置保持されることになる。
このように、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態において、左側の上部フレーム36は、ロック機構112を介して第一後上部フレーム52と連結されている。すなわち、排藁フレーム61が下降位置に位置する状態において、第一後上部フレーム52は、左側の上部フレーム36及び排藁フレーム61を介して、右側の上部フレーム37と連結されている。
図14及び図20に示すように、後側のフック部42aが後側のローラ43から外れるように、後側のプレート42が揺動軸心Y3周りで係合解除側に揺動すると、後側のプレート42の係合解除側への揺動が連動機構117によってフック114に伝達されて、フック114がローラ113から外れることになる。こうして、フック114がローラ113から外れることにより、ロック機構112による左側の上部フレーム36の第一後上部フレーム52への位置保持が解除されることになる。
〔排藁切断装置の揺動構造〕
図22に示すように、排藁切断装置14は、揺動軸心Z1周りで揺動可能なように、上下一対の支軸123を介して、機体フレーム1に立設された支柱124に支持されている。支柱124には、上側の支軸123を支持する上側のフレーム125及び下側の支軸123を支持する下側のフレーム125が、夫々、支柱124から後方に向かって突出する状態で設けられている。排藁切断装置14に右側部には、フレーム126が上下方向に延びる状態で設けられている。フレーム126の上部には、揺動軸心Z1周りでフレーム126と一体に揺動するように、プレート127が固定されている。プレート127は、上側の支軸123に回転可能に支持されている。排藁切断装置14の右側部において、その下部には、下ステー128が設けられている。下ステー128は、下側の支軸123に回転可能に支持されている。排藁切断装置14の揺動軸心Z1周りの揺動角度を検出する角度センサ129が設けられている。角度センサ129は、ポテンショメータによって構成されている。
〔排藁切断装置用のロック機構〕
図22から図25に示すように、排藁切断装置14の作業位置から非作業位置側への揺動と、排藁切断装置14の非作業位置から作業位置側への揺動とを規制するロック機構130が設けられている。ロック機構130は、排藁切断装置14の揺動を規制しない非規制状態と、排藁切断装置14の揺動を規制する規制状態とに切り替え可能に構成されている。ロック機構130には、プレート127と、カム131と、が備えられている。
カム131は、左右向き軸心(揺動軸心)X1周りで揺動可能なように、支軸132に支持されている。支軸132は、上側のフレーム125から左方に向かって突出する状態で、上側のフレーム125に設けられている。カム131は、支軸132に外嵌された状態でボルト133及び平座金134によって抜け止めされている。
カム131を初期位置側に揺動付勢する捩じりバネ135が設けられている。カム131が初期位置に位置する状態で当接するストッパ136が設けられている。捩じりバネ135は、支軸132に外嵌された状態で、その一端部がカム131に係合され、かつ、その他端部がストッパ136に係合されている。カム131が捩じりバネ135によって初期位置側に揺動付勢されてストッパ136に当接することにより、カム131が初期位置に位置保持されることになる。
図16、図19から図21に示すように、排藁フレーム61の上昇に連動してロック機構130が排藁切断装置14の揺動を規制するように、排藁フレーム61の上昇動作にロック機構130の規制動作を連動させる連動機構137が設けられている。連動機構137には、揺動軸心Y2周りで排藁フレーム61とは別に揺動可能なアーム138と、排藁フレーム61と一体に揺動してアーム138に押し作用する作用ピン139(作用部材)と、アーム138とロック機構130とを連係するケーブルワイヤ140(連係部材)と、が備えられている。
アーム138は、揺動軸心Y2周りで排藁フレーム61とは別に揺動可能なように、ブッシュ141を介して支軸87の後端部に支持されている。アーム138には、作用ピン139が押し作用する被作用部138aと、ケーブルワイヤ140が連結される連結部138bと、が備えられている。作用ピン139は、ステー89の後端部から後方に向かって突出する状態で、ステー89の後端部に設けられている。
ケーブルワイヤ140は、アーム138とカム131とに亘って設けられている。ケーブルワイヤ140には、インナワイヤ140a、アウタワイヤ140bと、が備えられている。インナワイヤ140aのうちアーム138側の端部は、連結部138bに連結されている。アウタワイヤ140bのうちアーム138側の端部は、ステー142に支持されている。ステー142は、後側のステー88にボルト固定されている。アーム138を初期位置に位置決めする位置決めピン143(位置決め部材)が設けられている。位置決めピン143は、ステー142に支持されている。
図23に示すように、インナワイヤ140aのうちカム131側の端部は、カム131に連結されている。カム131には、インナワイヤ140aが連結される連結軸131aがカム131から左方に向かって突出する状態で設けられている。アウタワイヤ140bのうちカム131側の端部は、ステー144に支持されている。ステー144は、上側のフレーム125に固定されている。
図19及び図20に示すように、排藁フレーム61が下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置している状態では、カム131が初期位置に位置保持されている。この状態では、図25に示すように、プレート127の先端127aの回転軌跡内において、カム131がプレート127の下面よりも下側に位置している。したがって、プレート127が揺動軸心Z1周りで回転しても、カム131に当接しないため、排藁切断装置14の揺動が規制されることはない。このように、図27から図29に示すように、排藁フレーム61が下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置している状態では、ロック機構130が非規制状態であるため、排藁切断装置14を作業位置と非作業位置とに切り替えることができる。
ここで、図19及び図20に示すように、排藁フレーム61が下降位置から上昇すると、作用ピン139が排藁フレーム61と一体に上側に揺動することになる。しかし、作用ピン139は、排藁フレーム61の上昇位置が基準位置(第二上昇位置)以下であれば、アーム138(被作用部138a)に押し作用しない。このため、排藁フレーム61が下降位置以上で第二上昇位置以下の範囲に位置している状態では、アーム138がケーブルワイヤ140を引っ張ることはない。
そして、図21に示すように、排藁フレーム61が第二上昇位置から第一上昇位置まで上昇すると、作用ピン139がアーム138(被作用部138a)に押し作用して、アーム138がケーブルワイヤ140を引っ張ることになる。すなわち、作用ピン139は、排藁フレーム61の上昇位置が基準位置(第二上昇位置)を超えると、アーム138に押し作用することになる。これにより、カム131が捩じりバネ135の付勢力に抗してケーブルワイヤ140に引っ張られる形態で図21に示す位置まで上側に揺動することになる。
この状態では、図26に示すように、カム131がプレート127の先端127aの回転軌跡内において、プレート127の下面よりも上側に入り込んでいる。したがって、プレート127が揺動軸心Z1周りで回転すると、カム131に当接するため、排藁切断装置14の揺動が規制されることになる。こうして、作用ピン139がアーム138(被作用部138a)に押し作用して、アーム138がケーブルワイヤ140を引っ張ることにより、排藁フレーム61の上昇に連動してロック機構130が排藁切断装置14の揺動を規制することになる。このように、図27及び図30に示すように、排藁フレーム61が第一上昇位置に位置している状態では、ロック機構130が規制状態であるため、排藁切断装置14を作業位置と非作業位置とに切り替えることができない。
図31に示すように、排藁切断装置14が作業位置に位置している状態において、ロック機構130が規制状態に切り替えられると、排藁切断装置14を作業位置から非作業位置に切り替えることができない。
詳述すると、図32に示すように、ロック機構130が規制状態において、排藁切断装置14を作業位置から非作業位置側に揺動させると、プレート127が作業位置から第一ロック位置まで第一許容角度θ1揺動した段階で、プレート127のうち第一当接面127bがカム131に当接することになる。こうして、プレート127のうち第一当接面127bがカム131に当接することにより、排藁切断装置14がこれ以上非作業位置側に揺動することが阻止されることになる。
図33に示すように、排藁切断装置14が非作業位置に位置している状態において、ロック機構130が規制状態に切り替えられると、排藁切断装置14を非作業位置から作業位置に切り替えることができない。
詳述すると、図34に示すように、ロック機構130が規制状態において、排藁切断装置14を非作業位置から作業位置側に揺動させると、プレート127が非作業位置から第二ロック位置まで第二許容角度θ2揺動した段階で、プレート127のうち第二当接面127cがカム131に当接することになる。こうして、プレート127のうち第二当接面127cがカム131に当接することにより、排藁切断装置14がこれ以上作業位置側に揺動することが阻止されることになる。
このように、図35に示すように、ロック機構130は、規制状態において、排藁切断装置14が作業位置から非作業位置側に一定角度範囲(第一許容角度θ1)だけ揺動するのを許容し、かつ、排藁切断装置14が非作業位置から作業位置側に一定角度範囲(第二許容角度θ2)だけ揺動するのを許容する。第二許容角度θ2は、第一許容角度θ1よりも大きい角度に設定されている。
〔排藁受けカバー〕
図3、図36及び図37に示すように、排藁搬送装置13の下方には、排藁を受ける排藁受けカバー145が設けられている。排藁受けカバー145は、脱穀装置9と排藁切断装置14とに亘って設けられている。排藁受けカバー145には、排藁受けカバー145の前側部分を構成する第一カバー146と、排藁受けカバー145の後側部分を構成する第二カバー147と、が備えられている。
第一カバー146は、脱穀装置9(具体的には、排塵ファン23)に支持されている。第一カバー146には、前カバー部148と、左後カバー部149と、右後カバー部150と、が備えられている。左後カバー部149と右後カバー部150との間には、後支持部材70と干渉しないように、後支持部材70が入り込む隙間S2が設けられている。第二カバー147は、排藁切断装置14に支持されている。第二カバー147は、第一カバー146よりも低い高さ位置に位置している。
排藁受けカバー145において、第一カバー146と第二カバー147との分割部Dは、頂点Tよりも低い高さ位置に位置している。第一カバー146と第二カバー147との分割部Dは、第二上昇位置に位置する排藁搬送装置13の搬送終端部が接触しないように、第二上昇位置に位置する排藁搬送装置13の搬送終端部の下端の高さ位置よりも低い高さ位置に位置している。
〔切り替え板〕
図12、図38及び図39に示すように、切り替え板17には、排藁フレーム61が上昇した状態で切り替え板17を開閉する際に、切り替え板17が排藁搬送装置13の搬送終端部と接触して切り替え板17の開閉が阻害されることがないように、排藁切断装置14の搬送終端部が入り込む切り欠き部17aが形成されている。切り替え板17には、排藁搬送装置13の搬送終端部が切り欠き部17aに入り込むのを許容する状態で切り欠き部17aを覆うカバー151が設けられている。切り替え板17には、カバー151が取り付けられる取り付け部材152がボルト153によって固定されている。カバー151の外周縁部は、取り付け部材152の内周縁部152aにボルト154によって固定されている。取り付け部材152には、補強用のリブ152bが形成されている。
カバー151は、弾性変形可能な部材によって構成されている。本実施形態では、カバー151は、例えば、ゴム状弾性体(ポリウレタンエラストマー)によって構成されている。カバー151には、切り替え板17の短手方向(切り替え板17の揺動軸心に直交する方向)に延びるスリット151aが形成されている。取り付け部材152の内周縁部152aは、カバー151が取り付け部材152に取り付けられた状態でカバー151のうちスリット151aに沿う両縁部がスリット151a側ほど低くなるように、先端下がりに傾斜する形状に形成されている(図39参照)。これにより、切り替え板17が閉じた状態において、切り替え板17の上面を滑る排藁がスリット151aに引っ掛かり難くなる。
ここで、排藁フレーム61が上側に揺動されるのに伴って、排藁搬送装置13の搬送終端部の高さ位置が低くなる。本実施形態では、排藁フレーム61が上昇した状態で切り替え板17が開閉されると、排藁搬送装置13の搬送終端部がスリット151aを介して切り欠き部17aに入り込むことになる。その際、排藁搬送装置13の搬送終端部がカバー151に接触すると、カバー151が弾性変形して排藁搬送装置13の搬送終端部の切り欠き部17aへの入り込みが許容されることになる。その後、排藁搬送装置13の搬送終端部がカバー151から離れると、カバー151が元の形状に戻ることになる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、第一後上部フレーム52が第二後上部フレーム60及び横フレーム57を介して右側の上部フレーム37と連結されている。しかし、第一後上部フレーム52が横フレーム57を介さずに、第二後上部フレーム60を介して右側の上部フレーム37と連結されていてもよい。すなわち、第二後上部フレーム60の右端部が右側の上部フレーム37の後端部に連結(例えば、ボルト固定)されていてもよい。
(2)上記実施形態では、第一後上部フレーム52が左右方向に並設された複数の管状部材(上記実施形態では、三本のパイプ)によって構成されている。しかし、第一後上部フレーム52が上下方向に並設された複数の管状部材によって構成されていてもよい。また、管状部材の本数は、三本に限定されるものではない。
(3)上記実施形態では、平面視において、閉じた状態の本体100と補助カバー101との間に隙間S1が形成され、補助カバー101を連結プレート92に取り外し可能に固定するボルト102が、隙間S1内に位置している。しかし、補助カバー101を、本体100を閉じた状態で連結プレート92に対して着脱可能とする構成は、上記実施形態に係る構成に限定されるものではない。例えば、本体100によってボルト102を上方から覆うようにして、本体100のうちボルト102に対応する部分(平面視でボルト102と重複する部分)に、本体100を閉じた状態でボルト102を操作可能なように、ボルト操作用の工具を挿入するための孔が形成されていてもよい。
(4)上記実施形態では、連係部材がケーブルワイヤ140によって構成されているが、連係部材が例えば、ロッドやアーム等によって構成されていてもよい。
本発明は、コンバイン(例えば、自脱型コンバイン)に利用可能である。
9 脱穀装置
10 フィードチェーン
12 扱胴
13 排藁搬送装置
14 排藁切断装置
61 排藁フレーム
Y2 前後向き軸心
Z1 上下向き軸心